JP2021088982A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関始動時に大気中に放出される未然HC量を低減できる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】内燃機関2の制御装置は、機関排気通路内に配置された電気加熱式触媒29と、内燃機関のモータリングを行うための電気モータ3と、電子制御ユニット40とを備える。内燃機関を始動するときには、まずモータリング及び内燃機関での燃焼を行うことなく触媒への通電を開始し、次いで、触媒の暖機が完了したと判別されると、燃焼を行うことなく、モータリングを開始し、次いで、あらかじめ定められたモータリング時間が経過すると、モータリングを停止するとともに燃焼を開始する。モータリング時間が経過したときに、内燃機関の吸気圧があらかじめ定められたモータリング吸気圧に到達するようになっている。更に、触媒への通電による触媒の暖機が完了できないと予測されるときには、吸気圧がモータリング吸気圧よりも高い状態のもとで燃焼を開始する。【選択図】図1

Description

本開示は内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の排気通路内に配置された電気加熱式触媒と、内燃機関のモータリングを行うための電気モータと、を備え、機関を始動すべきときには、まずモータリング及び燃焼を行うことなく触媒への通電を開始し、次いで、燃焼を行うことなくモータリングを開始し、次いで、触媒が機能できる程度に触媒を加熱するのに必要な時間(第2所定時間)が経過すると、燃焼を開始する、内燃機関が公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、触媒が機能するようになってから燃焼が開始されるので、燃焼時に排出される排気ガスが触媒によって良好に浄化される。
特開2008−239078号公報
しかしながら、モータリングが行われると、燃焼室内及び吸気通路内のガスが排気通路内に排出されるので、燃焼室内又は吸気通路内の残存燃料(例えば、燃料噴射弁から漏れ出た燃料)や潤滑油が、燃焼されることなく排気通路内に排出されるおそれがある。特に、モータリングによって燃焼室内又は吸気通路内に形成される負圧が大きくなるので、この大きな負圧により残存燃料や潤滑油の気化が促進され、排出される未然HCの量が増大するおそれがある。ところが、特許文献1では、触媒が機能する前にモータリングが開始されるので、モータリングによって排気通路内に排出された多量の未然HCが触媒で浄化されることなく大気に放出されるおそれがある。
また、例えばバッテリのSOCが低いときには、第2所定時間が経過しても、触媒が十分に加熱されないおそれがある。このような状態で燃焼が開始されると、燃焼時に排出された未然HCを触媒で良好に浄化できないおそれがある。
本開示によれば、以下が提供される。
[構成1]
内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関の排気通路内に配置された電気加熱式触媒と、
前記内燃機関のモータリングを行うための電気モータと、
電子制御ユニットであって、
前記内燃機関を始動すべきときには、まず前記モータリング及び前記内燃機関での燃焼を行うことなく前記触媒への通電を開始し、
次いで、前記触媒の暖機が完了したと判別されると、前記燃焼を行うことなく、前記モータリングを開始し、
次いで、あらかじめ定められたモータリング時間が経過すると、前記モータリングを停止するとともに前記燃焼を開始する、
ように構成された電子制御ユニットと、
を備え、
前記モータリング時間が経過したときに、前記内燃機関の吸気圧があらかじめ定められたモータリング吸気圧に到達するようになっており、
前記電子制御ユニットは更に、
前記触媒への通電による前記触媒の暖機が完了できないと予測されるときには、前記吸気圧が前記モータリング吸気圧よりも高い状態のもとで前記前記燃焼を開始する、
ように構成されている、
内燃機関の制御装置。
機関始動時に大気中に放出される未然HC量を低減することができる。
本開示による実施例のプラグインハイブリッド車両の概略全体図である。 本開示による実施例の前提となる機関始動制御を説明するタイムチャートである。 吸気圧Piと、モータリング中に排出される未然HC量QHCmとの関係を示す線図である。 本開示による実施例の機関始動制御を説明するためのタイムチャートである。 本開示による実施例の機関始動制御を説明するためのタイムチャートである。 本開示による実施例の係数kを示す線図である。 本開示による実施例の機関始動制御ルーチンを示すフローチャートである。 本開示による実施例の機関始動制御ルーチンを示すフローチャートである。 本開示による実施例の機関始動制御ルーチンを示すフローチャートである。 本開示による別の実施例の機関始動制御を説明するためのタイムチャートである。 本開示による別の実施例の機関始動制御ルーチンを示すフローチャートである。
図1を参照すると、本開示による実施例のハイブリッド車両1は、内燃機関2と、電気モータ又は第1のモータジェネレータ3と、発電機又は第2のモータジェネレータ4と、動力分割機構5と、減速機6と、車輪7wを備える車軸7と、パワーコントロールユニット8と、バッテリ9と、電子制御ユニット40と、を備える。本開示による実施例の内燃機関2は火花点火機関から構成される。別の実施例(図示しない)では、内燃機関2は圧縮着火機関から構成される。
本開示による実施例の内燃機関2は、複数の気筒21を備える。本開示による実施例の気筒21はそれぞれ、燃焼室内で燃焼を行うための燃料噴射弁22及び点火栓23を備える。また、気筒21はサージタンク24を介して吸気ダクト25に連結され、吸気ダクト25内には電子制御式のスロットル弁26が配置される。気筒21は更に、排気マニホルド27を介してケーシング28に連結される。本開示による実施例のケーシング28内には、排気ガス流れ方向に直列に配置された触媒29及び触媒30が収容される。本開示による実施例の触媒29,30はそれぞれ、三元触媒又は酸化触媒から構成される。ケーシング28は排気管32を介して床下触媒(図示しない)に連結される。
本開示による実施例では、内燃機関2及び電気モータ3は動力分割機構5に機械的に連結され、動力分割機構5は減速機6を介して車軸7に機械的に連結される。また、発電機4も動力分割機構5に機械的に連結される。動力分割機構5は例えば遊星歯車機構を備える。内燃機関2の出力は動力分割機構5により、車軸7及び発電機4の一方又は両方に伝達される。電気モータ3の出力は動力分割機構5により車軸7及び内燃機関2の一方又は両方に伝達される。本開示による実施例では、ハイブリッド車両1を駆動すべきときには、内燃機関2が停止されつつ電気モータ3が運転されて、電気モータ3の出力のみが車軸7に伝達され(EV運転)、または、内燃機関2及び電気モータ3が運転されて、内燃機関2の出力及び電気モータ3の出力が車軸7に伝達される(HV運転)。
本開示による実施例では、バッテリ9のSOCがあらかじめ定められた運転切換値Ss以上のときには、内燃機関2が運転停止されつつ電気モータ3が運転され、バッテリ9のSOCが運転切換値Ssよりも低くなると、電気モータ3の運転が継続されつつ内燃機関2の運転が開始される。また、本開示による実施例では、バッテリ9のSOCが充電要求値Sr(<Ss)以下になると、発電機4を駆動するために内燃機関2が運転され、発電機4で発生された電力でもってバッテリ9が充電される。更に、本開示による実施例では、内燃機関2のモータリングを行うべきときには、電気モータ3が運転されて、電気モータ3の出力が内燃機関2に伝達される。なお、本開示による実施例の電気モータ3は、例えば車両減速時に、車軸7により駆動されて発電機として動作する。
本開示による別の実施例(図示しない)のハイブリッド車両1は、車軸に機械的に連結された電気モータと、発電機と、内燃機関と、を備える。この別の実施例では、内燃機関の出力は、車両駆動に用いられず、発電機を駆動するのに用いられる。発電機で発生された電力は電気モータを駆動するのに用いられ、電気モータの出力が車両駆動に用いられる。この別の実施例では、モータリングを行うために別の電気モータが設けられる。
本開示による実施例では、電気モータ3及び発電機4はパワーコントロールユニット8を介してバッテリ9に電気的に接続される。パワーコントロールユニット8は例えば、電流を直流から交流に又はその逆に変換するためのインバータ、電圧を調整するためのコンバータ、などを含む。車両駆動又はモータリングのために電気モータ3を運転すべきときには、発電機4で発生された電力及びバッテリ9に蓄えられている電力の一方又は両方がパワーコントロールユニット8を介して電気モータ3に供給される。一方、バッテリ9には、発電機4で発生された電力、及び、発電機として動作した電気モータ3で発生された電力がパワーコントロールユニット8を介して供給され、蓄えられる。
本開示による実施例の触媒29は、電気加熱式触媒(EHC)から構成される。本開示による実施例の触媒29は、一対の電極31を有する導電性担体を備えており、この担体に通電されると担体が発熱して、担体に担持された触媒の温度が高められる。本開示による実施例では、触媒29への通電を行うべきときには、バッテリ9に蓄えられている電力がパワーコントロールユニット8を介して触媒29に供給される。別の実施例(図示しない)では、触媒29は担体と別個の電気ヒータを備え、電気ヒータに通電されると触媒の温度が高められる。なお、本開示による実施例の触媒30は電気加熱式でない。
本開示による実施例の電子制御ユニット40は、双方向性バス41によって互いに通信可能に接続された1又は複数のプロセッサ42、1又は複数のメモリ43、及び、入出力ポート44を備える。入出力ポート44には、1又は複数のセンサ45が通信可能に接続される。本開示による実施例のセンサ45には、例えば、車両要求出力を表すアクセルペダル(図示しない)の踏み込み量を検出するための踏み込み量センサ、内燃機関2のクランク角を検出するためのクランク角センサ、触媒29の温度を検出するための触媒温度センサ、内燃機関2の吸入空気量を検出するためのエアフローメータ、バッテリ9の端子間の電圧及び電流を検出するための電圧計及び電流計、バッテリ9の温度を検出するためのバッテリ温度センサ、などが含まれる。本開示による実施例のプロセッサ42では、例えば、クランク角センサの出力に基づいて内燃機関2の回転数が算出され、電圧計及び電流計並びにバッテリ温度センサの出力に基づいてバッテリ9のSOC(充電率)が算出される。一方、入出力ポート44は、電気モータ3、発電機4、動力分割機構5、パワーコントロールユニット8、燃料噴射弁22、点火栓23、及び、スロットル弁26に通信可能に接続される。これら電気モータ3などは、電子制御ユニット40からの信号に基づいて制御される。
次に、図2を参照して、本開示による実施例の前提となる機関始動制御を説明する。図2において、t1は内燃機関2の運転を開始すべきと判別された時刻を示している。図2に示される例では、時刻t1において、燃焼が行われることなく、わずかなスロットル開度でもってモータリングが開始される。次いで、あらかじめ定められたモータリング時間tmが経過すると、時刻t2においてモータリングが停止され、燃焼が開始される。言い換えると、機関始動が時間tmだけ遅延される。このようにすると、少ない吸入空気量のもとで燃焼又は機関運転が開始される。したがって、機関始動時の燃料消費量が低減されるとともに、機関始動時に排気通路内に排出される未然HC(炭化水素)量が低減される。なお、図2において、KLは機関負荷率を表している。機関負荷率KLは、機関回転数に応じて定まる最大吸入空気量に対する現在の吸入空気量の比率であり、吸気圧を表している。また、モータリング中は燃焼が行われていないので、機関トルクTQ及び内燃機関2から排出されるNOx量QNOxはゼロに維持される。
ところが、モータリング中には、燃焼室内及び吸気通路内のガスが排気通路内に排出されるので、燃焼室内又は吸気通路内の残存燃料(例えば、燃料噴射弁から漏れ出た燃料)や潤滑油が、燃焼されることなく排気通路内に排出される。その結果、図2にXで示されるように、排気通路内に排出される未然HC量QHCが増大する。また、モータリングが行われると、燃焼室内及び吸気通路内の負圧が大きくなると、すなわち吸気圧Piが低くなると、図3に示されるように、モータリング中に排気通路内に排出される未然HCの量QHCmが更に増大する。
しかしながら、触媒29,30の暖機が完了していない状態でモータリングが開始されると、モータリング中に排気通路内に排出された未然HCが浄化されることなく大気中に排出されるおそれがある。
次に、図4及び図5を参照して、本開示による実施例の機関始動制御を説明する。図4において、taは内燃機関2の運転を開始すべきと判別された時刻を示している。本開示による実施例では、図4に示されるように、時刻taにおいて、モータリング及び燃焼が行われることなく、触媒29への通電が開始される。その結果、触媒29の温度Tcが次第に上昇する。
次いで、本開示による実施例では、触媒29の暖機が完了しているか否か、すなわち触媒29が活性状態にあるか否かが判別される。本開示による実施例では、触媒29に供給された電力量が要求電力量Q1未満のときに触媒29の暖機が完了していないと判別され、触媒29に供給された電力量が要求電力量Q1以上のときに触媒29の暖機が完了していると判別される。本開示による実施例の要求電力量Q1は、触媒29の暖機を完了するのに必要な、触媒29に供給されるべき電力量であり、触媒29の温度Tcに基づき、マップを用いて算出される。なお、このマップはメモリ43内にあらかじめ記憶されている。
本開示による実施例では、時刻tbにおいて触媒29の暖機が完了したと判別されると、触媒29への通電が停止されるとともに、モータリングが開始される。別の実施例(図示しない)では、触媒29の暖機が完了したと判別されると、触媒29への通電が継続されつつモータリングが開始され、その後、触媒29への通電が停止される。
上述したように、モータリングが行われると、排気通路内に多量の未然HCが排出されるおそれがある。本開示による実施例では、このとき触媒29の暖機が完了しているので、未然HCが触媒29により確実に浄化される。したがって、機関始動時に大気中に排出される未然HC量が確実に低減される。また、モータリングによって触媒29から触媒30に到るガス流れが発生し、それにより触媒30の温度も上昇する。
次いで、本開示による実施例では、モータリングが開始されてからあらかじめ定められたモータリング時間tm1が経過して時刻tcになると、吸気圧Piがモータリング吸気圧Pi1に到達し、安定する。本開示による実施例では、時刻tcにおいて、モータリングが停止されるとともに、燃焼が開始される。すなわち、内燃機関2の運転が開始される。このとき、触媒29の暖機が完了しているので、触媒29により排気ガスが良好に浄化される。また、モータリング時に触媒30の温度が高められているので、触媒30の暖機が速やかに完了される。したがって、触媒30によっても、排気ガスが良好に浄化される。
なお、本開示による実施例におけるモータリング中のアクセル開度及び機関回転数をそれぞれモータリング開度及びモータリング回転数と称すると、モータリング時間tm1は、モータリングがモータリング開度及びモータリング回転数でもって行われたときに吸気圧Piがモータリング吸気圧Pi1に到達して安定するのに要する時間である、と考えることもできるし、あるいは、モータリングをモータリング時間tm1にわたり行ったときに吸気圧Piがモータリング吸気圧Pi1に到達して安定するように、モータリング開度及びモータリング回転数の一方又は両方があらかじめ定められている、と考えることもできる。
しかしながら、例えば、バッテリ9のSOCが低いときには、触媒29への通電を行っても、触媒29の暖機を完了させることができないおそれがある。この場合に、上述のようにモータリングが行われると、モータリングにより排出された未然HCを触媒29で良好に浄化できないおそれがある。
そこで本開示による実施例では、触媒29への通電による触媒29の暖機が完了できないと予測されるか否かが判別され、触媒29の暖機が完了できないと予測されるときには、吸気圧Piがモータリング吸気圧Pi1よりも高い状態のもとで、モータリングが停止されるとともに、燃焼が開始される。その結果、吸気圧Piが比較的高いときに、すなわち吸気負圧が比較的小さいときに、モータリングが停止され燃焼が開始されるので、触媒29の暖機が完了できないと予測されたときであっても、モータリングによって排出される未然HC量が低減される。このことを、図5を参照して説明する。
図5を参照すると、本開示による実施例では、時刻taにおいて、モータリング及び燃焼が行われることなく、触媒29への通電が開始される。次いで、時刻tb1において触媒29の暖機が完了できないと予測されると、触媒29への通電が停止されるとともに、燃焼を行うことなく、モータリングが開始される。次いで、モータリング時間tm1よりも短いモータリング時間tmsが経過して時刻tc1になると、モータリングが停止されるとともに、燃焼が開始される。その結果、吸気圧Piがモータリング吸気圧Pi1よりも高い状態のもとで燃焼が開始される。これに対し、触媒29の暖機が完了できないと予測されないときには、図4に示される機関始動制御が行われる。
別の例(図示しない)では、触媒29の暖機が完了できないと予測されたときには、触媒29の暖機が完了できないと予測されないときに比べて、モータリング開度が大きく設定され、モータリングが開始されてからモータリング時間tm1が経過すると、モータリングが停止されるとともに燃焼が開始される。更に別の例(図示しない)では、触媒29の暖機が完了できないと予測されたときには、触媒29の暖機が完了できないと予測されないときに比べて、モータリング回転数が高く設定され、モータリングが開始されてからモータリング時間tm1が経過すると、モータリングが停止されるとともに燃焼が開始される。このようにすると、いずれの例でも、モータリングが開始されてからモータリング時間tm1が経過したときの吸気圧Piが、モータリング吸気圧Pi1よりも高くなる。
本開示による実施例では、短縮されたモータリング時間tmsは、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の暖機状態又は暖機度合いに基づいて算出される。具体的には、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の温度に基づいて係数k(0≦k≦1)が算出され、この係数kをモータリング時間tm1に乗算することにより、短縮されたモータリング時間tmsが算出される(tms=tm1・k)。本開示による実施例の係数kは、図6に示されるように、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の温度Tcが触媒29の活性温度Ta以上のときには1に設定され、当該温度Tcが低いときには、当該温度Tcが高いときに比べて、小さく設定される。その結果、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の温度Tcが低いときには、当該温度Tcが高いときに比べて、短いモータリング時間tmsは短くなる。このため、触媒29の暖機度合いが低いときには、触媒29の暖機度合いが高いときに比べて、モータリングにより排気通路に排出される未然HCの量が低減される。したがって、機関始動時に大気中に排出される未然HC量が確実に低減される。
なお、本開示による実施例では、図5に示されるように、触媒29への通電中に触媒29の暖機が完了できないと予測されると、このとき通電が停止されるとともに、モータリングが開始される。したがって、モータリングが開始される時点での触媒29の暖機状態に基づいて係数kが算出される、という見方もできる。
また、本開示による実施例では、図6に示されるように、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の温度Tcが低いときには、係数kがゼロに設定される。すなわち、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の暖機度合いが低いときには、モータリングが行われることなく燃焼が開始される。その結果、機関始動時に大気中に排出される未然HCの量が更に低減される。なお、図6のマップはあらかじめメモリ43内に記憶されている。
本開示による実施例では、例えば、触媒29への通電が正常に行えないと判別されたときに、触媒29の暖機が完了できないと予測される。一例では、断線、センサ異常などが検出されたときに、触媒29への通電が正常に行えないと判別される。また、本開示による実施例では、バッテリ9のSOCが閾値以下であると判別されたときに、触媒29の暖機が完了できないと予測される。一例では、この閾値として上述の充電要求値Srが用いられる。
図7から図9は、本開示による実施例の機関始動制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンはメモリ43内に記憶されたプログラムをプロセッサ42が実行することにより、実行される。図7から図9を参照すると、ステップ100ではハイブリッド車両1がReadyオン状態にあるか否かが判別される。本開示による実施例では、ハイブリッド車両1がEV運転又はHV運転を行うことが可能であると判別されたときに、ハイブリッド車両1がReadyオン状態にあると判別され、ハイブリッド車両1がEV運転又はHV運転を行うことができないと判別されたときに、ハイブリッド車両1がReadyオン状態にないと判別される。ハイブリッド車両1がReadyオン状態にないと判別されたときにはルーチンを終了する。これに対し、ハイブリッド車両1がReadyオン状態にあると判別されたときには次いでステップ101に進み、バッテリ9のSOCが運転切換値Ssと触媒暖機分Sehcとの合計よりも低いか否かが判別される。ここで、触媒暖機分Sehcは、概ね、触媒29の暖機を完了するのに必要な電力量をSOCに換算したものに相当する。
SOC≧Ss+Sehcのときにはルーチンを終了する。これに対し、SOC<Ss+Sehcのときには次いでステップ102に進み、触媒29の温度Tcがあらかじめ定められた温度閾値T1以下か否かが判別される。Tc≦T1とのときには次いでステップ103に進み、触媒29の温度Tcに基づいて要求電力量Q1が算出される。続くステップ104では、EHCフラグがセットされている(ON)か否かが判別される。EHCフラグは、触媒29への通電が正常に行えると判別されたときにセットされ、触媒29への通電が正常に行えないと判別されたときにリセットされるものである。EHCフラグがセットされているときには次いでステップ105に進み、触媒29への通電が開始される。続くステップ106では、バッテリ9のSOCが充電要求値Srよりも低いか否かが判別される。SOC≦Srのときには次いでステップ107に進み、触媒29に供給された電力量Qが算出される(Q=∫VIdt)。続くステップ108では、触媒29に供給された電力量Qが要求電力量Q1以上か否かが判別される。Q<Q1のときにはステップ105に戻り、触媒29への通電が継続される。これに対し、Q≧Q1になると、ステップ109に進み、触媒29への通電が停止される。
一方、ステップ102においてTc>T1のときにはステップ110にジャンプする。すなわち、触媒29の温度Tcが比較的高いときには、触媒29への通電が行われない。
ステップ110では、バッテリ9のSOCが運転切換値Ss以下か否かが判別される。SOC>Ssのときにはルーチンを終了する。これに対し、SOC≦Ssのときには次いでステップ111に進み、モータリングが開始される。続くステップ112では、モータリングが開始されてからモータリング時間tm1が経過した(モータリングの実行時間≧tm1)か否かが判別される。モータリング時間tm1が経過したときには次いでステップ103に進み、モータリングが停止される。続くステップ114では燃焼が開始される。すなわち、内燃機関2の運転が開始される。これに対し、モータリング時間tm1が経過していないときには次いでステップ111に戻り、モータリングが継続される。
一方、ステップ104においてEHCフラグがリセットされているときには、次いでステップ116に進む。また、ステップ106においてSOC≦Srのときには、次いでステップ115に進んで触媒29への通電を停止した後に、ステップ116に進む。すなわち、触媒29の暖機が完了できないと予測されるときには、ステップ116に進む。
ステップ116では、係数kが算出される。続くステップ117では、短縮されたモータリング時間tmsが算出される。続くステップ118では、モータリングが開始される。続くステップ118では、モータリングが開始されてから、短縮されたモータリング時間tmsが経過したか否かが判別される。短縮されたモータリング時間tmsが経過したときには次いでステップ113に進み、モータリングが停止される。これに対し、短縮されたモータリング時間tmsが経過していないときには次いでステップ118に戻り、モータリングが継続される。
次に、本開示による別の実施例を説明する。本開示による別の実施例では、次の点で、上述した本開示による実施例と相違する。すなわち、本開示による別の実施例では、触媒29の暖機が完了できないと予測されるときには、モータリングが行われることなく燃焼が開始される。言い換えると、本開示による別の実施例では、触媒29の暖機が完了できないと予測された時点での触媒29の温度Tcに関わらず、機関始動の遅延が禁止される。その結果、機関始動時に大気中に排出される未然HCの量が更に低減される。
すなわち、本開示による別の実施例では、図10に示されるように、時刻taにおいて、モータリング及び燃焼が行われることなく、触媒29への通電が開始される。次いで、時刻tc2において触媒29の暖機が完了できないと予測されると、触媒29への通電が停止されるとともに、燃焼が開始される。
本開示による別の実施例の機関始動制御を実行するためのルーチンは、図7、図8及び図11に示される。本開示による実施例との相違点について説明すると、ステップ104においてEHCフラグがリセットされているときには、次いでステップ114に進み、燃焼が開始される。また、ステップ106においてSOC≦Srのときには、次いでステップ115に進んで触媒29への通電を停止した後に、ステップ114に進む。すなわち、触媒29の暖機が完了できないと予測されるときには、モータリングが行われることなく燃焼が開始される。
したがって、包括的に表現すると、本開示によれば、内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の排気通路内に配置された電気加熱式触媒と、前記内燃機関のモータリングを行うための電気モータと、電子制御ユニットであって、前記内燃機関を始動すべきときには、まず前記モータリング及び前記内燃機関での燃焼を行うことなく前記触媒への通電を開始し、次いで、前記触媒の暖機が完了したと判別されると、前記燃焼を行うことなく、前記モータリングを開始し、次いで、あらかじめ定められたモータリング時間が経過すると、前記モータリングを停止するとともに前記燃焼を開始する、ように構成された電子制御ユニットと、を備え、前記モータリング時間が経過したときに、前記内燃機関の吸気圧があらかじめ定められたモータリング吸気圧に到達するようになっており、前記電子制御ユニットは更に、前記触媒への通電による前記触媒の暖機が完了できないと予測されるときには、前記吸気圧が前記モータリング吸気圧よりも高い状態のもとで前記前記燃焼を開始する、ように構成されている、内燃機関の制御装置が提供される。
1 ハイブリッド車両
2 内燃機関
3 電気モータ
27 排気マニホルド
29 電気加熱式触媒
40 電子制御ユニット

Claims (1)

  1. 内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の排気通路内に配置された電気加熱式触媒と、
    前記内燃機関のモータリングを行うための電気モータと、
    電子制御ユニットであって、
    前記内燃機関を始動すべきときには、まず前記モータリング及び前記内燃機関での燃焼を行うことなく前記触媒への通電を開始し、
    次いで、前記触媒の暖機が完了したと判別されると、前記燃焼を行うことなく、前記モータリングを開始し、
    次いで、あらかじめ定められたモータリング時間が経過すると、前記モータリングを停止するとともに前記燃焼を開始する、
    ように構成された電子制御ユニットと、
    を備え、
    前記モータリング時間が経過したときに、前記内燃機関の吸気圧があらかじめ定められたモータリング吸気圧に到達するようになっており、
    前記電子制御ユニットは更に、
    前記触媒への通電による前記触媒の暖機が完了できないと予測されるときには、前記吸気圧が前記モータリング吸気圧よりも高い状態のもとで前記燃焼を開始する、
    ように構成されている、
    内燃機関の制御装置。
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