JP2021087357A - コーヒー風味炭酸飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好なまろやかさが得られるコーヒー風味炭酸飲料に関する技術を提供する。【解決手段】本発明に係るコーヒー風味炭酸飲料は、(A)フルフリルメルカプタン0.01〜5ppb、(B)4−ビニルグアヤコール0.01〜5ppm、(C)フラネオール0.01〜100ppbからなる群から選択される1種または2種以上を含み、無色透明である。【選択図】なし

Description

本発明は、コーヒー風味炭酸飲料に関する。
従来、炭酸飲料は、炭酸ガスによる独特の風味を有し、口の渇きを癒すとともに、刺激感や爽快感・清涼感、およびリフレッシュ感等が得られる飲料として広く親しまれている。近年においては、新たな嗜好性を有する炭酸飲料として、コーヒーや乳製品、果汁等を添加した炭酸飲料が注目されている。なかでも、コーヒー入りの炭酸飲料に関する技術として、例えば、特許文献1に記載のものがある。
一方、コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液には、多数の種類の香気成分が含まれており、コーヒー風味を呈するフレーバーとしても、多数のものが知られている。例えば、特許文献2には、コーヒーフレーバー組成物として、アルコール類、アルデヒド類、アセタール類、ケトン類、ケタール類、フラン類、フェノール類、カルボン酸類、エステル類、ラクトン類、含窒素化合物類及び含硫化合物など多数の香気成分が列挙されている。
特開2014−117238号公報 特開2006−020526号公報
特許文献1に記載の技術は、コーヒー風味炭酸飲料にインスタントコーヒーやコーヒーエキスを配合するものであり、茶系〜黒系のコーヒー色を呈するものであった。また、特許文献2に記載の技術は、多数の香気成分を組み合わせたコーヒーフレーバー組成物に着目したものであり、特定の香気成分による風味への影響を具体的に検討したものではなく、また、炭酸飲料とコーヒー風味との組み合わせに関する検討も全くなされていない。
本発明者らは、新たなコーヒー風味炭酸飲料の開発に着目し鋭意検討を行った結果、所定の香気成分を炭酸飲料に含有させることで、コーヒー風味とともに、これまでの炭酸飲料では得られなかったまろやかさやリラックス感が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、従来の炭酸飲料は、炭酸ガスの刺激による爽快感や刺激感等が特徴的であったのに対し、本発明においては、炭酸飲料の特徴を保持しつつも、爽快感や刺激感とは対照的なまろやかさやリラックス感といった効果も両立できるものである。
また、特許文献1に記載の技術は、炭酸飲料にインスタントコーヒーやコーヒーエキスを配合するものであり、その外観は茶系〜黒系のコーヒー色を呈するのに対し、本発明においては、無色透明のコーヒー風味炭酸飲料を実現し、外観においても従来のコーヒー入りの炭酸飲料とは異なるものである。
本発明によれば、
(A)フルフリルメルカプタン 0.01〜5ppb
(B)4−ビニルグアヤコール 0.01〜5ppm
(C)フラネオール 0.01〜100ppb
からなる群から選択される1種または2種以上を含み、無色透明である、コーヒー風味炭酸飲料が提供される。
本発明によれば、良好なまろやかさが得られるコーヒー風味炭酸飲料に関する技術が提供される。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a〜b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。また、「ppm」は「mg/L」と同義であり、「ppb」は「μg/L」と同義であり、「ppt」は「ng/L」と同義である。
<コーヒー風味炭酸飲料>
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、以下の成分(A)〜(C)からなる群から選択される1種または2種以上を含み、無色透明である。
(A)フルフリルメルカプタン 0.01〜5ppb
(B)4−ビニルグアヤコール 0.01〜5ppm
(C)フラネオール 0.01〜100ppb
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、無色透明でありながら、成分(A)〜(C)からなる群から選択される1種または2種以上を含むことによって、コーヒー風味を得るとともに、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつも良好なまろやかさが得られる。いいかえると、本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、無色透明を前提とするために炭酸飲料に含有できる成分が限定されるものであるが、特定の香気成分を特定量含むことによって、無色透明であるにも関わらず、新たな嗜好性を呈することができる。ここで、コーヒー風味とは、焙煎したコーヒー豆から抽出されるコーヒー飲料に特有の風味、味覚を呈することをいい、飲用した際に当該コーヒー飲料を想起させる風味をいう。
なお、成分(A)〜(C)は、いずれもコーヒー抽出液に含まれる香気成分であるが、本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、従来の無色透明のコーヒー風味を呈する飲料とは異なる濃度範囲で成分(A)〜(C)からなる群から選択される1種または2種以上を含むものである。
[(A)フルフリルメルカプタン]
(A)フルフリルメルカプタンは、別名がフラン−2−イルメタンチオールであり、フランにスルファニルメチル基が結合した化合物であり、コーヒーの揮発成分以外にも、肉、チョコレートおよびワイン等にも存在する。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、成分(A)〜(C)からなる群から成分(A)が単独で含まれる場合は、その濃度は、0.01〜5ppbであり、好ましくは0.05〜3ppbであり、より好ましくは0.1〜2ppbである。また、成分(A)〜(C)からなる群から成分(A)と、成分(B)および/または成分(C)とが併用で含まれる場合は、その濃度は、上記の1/2とすることが好ましい。
成分(A)の濃度を上記下限値以上とすることにより、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつもまろやかさを向上でき、香り、コーヒーらしさも向上できる。一方、成分(A)の濃度を上記上限値以下とすることにより、コーヒー風味を得るとともに、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつも良好なまろやかさを保持しやすくなる。
[(B)4−ビニルグアヤコール]
(B)4−ビニルグアヤコールは、2−メトキシ−4−ビニルフェノール等と称され、コーヒーをはじめ、酒等にも用いられる。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、成分(A)〜(C)からなる群から成分(B)が単独で含まれる場合は、その濃度は、0.01〜5ppmであり、好ましくは0.05〜3ppmであり、より好ましくは0.1〜2ppmである。また、成分(A)〜(C)からなる群から成分(B)と、成分(A)および/または成分(C)とが併用で含まれる場合は、その濃度は、上記の1/2とすることが好ましい。
成分(B)の濃度を上記下限値以上とすることにより、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつもまろやかさを向上でき、香り、コーヒーらしさも向上できる。一方、成分(B)の濃度を上記上限値以下とすることにより、コーヒー風味を得るとともに、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつも良好なまろやかさを保持しやすくなる。
[(C)フラネオール]
(C)フラネオールは、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノンや4−ヒドロキシ‐2,5−ジメチル‐3‐オキソ‐2,3−ジヒドロフラン等と称され、コーヒーの他、ラズベリー等にも含まれる。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、成分(A)〜(C)からなる群から成分(C)が単独で含まれる場合は、その濃度は、0.01〜100ppbであり、好ましくは0.1〜80ppbであり、より好ましくは0.5〜60ppbであり、さらに好ましくは1〜30ppbである。また、成分(A)〜(C)からなる群から成分(C)と、成分(A)および/または成分(B)とが併用で含まれる場合は、その濃度は、上記の1/2とすることが好ましい。
成分(C)の濃度を上記下限値以上とすることにより、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつもまろやかさを向上でき、香り、コーヒーらしさも向上できる。一方、成分(C)の濃度を上記上限値以下とすることにより、コーヒー風味を得るとともに、炭酸ガスによる独特の風味を有しつつも良好なまろやかさを保持しやすくなる。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、炭酸による独特の風味を保持しつつ、よりまろやかさを向上し、飲みやすさを得る観点から、成分(A)〜(C)からなる群から選択される2種以上を含むことが好ましく、3種類すべてを含んでもよい。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料中の香気成分の含有量は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS、アジレント・テクノロジー社製、7890A GC/5975C MSD)を用いた固相マイクロ抽出法(SPME)法により定量することができる。
定量には絶対検量線法を用いる。なお、上記測定サンプルについて3サンプルずつ準備し、その定量結果の平均値を測定結果とすることができる。準備した測定サンプルを含む20mLバイアル瓶を、70℃で10分間の加熱処理を施した後、当該バイアル瓶の気相部分にSUPELCO社製のSPMEファイバー(DVB/CAR/PDMS)を挿入し、5分間、揮発成分を捕集する。このSPMEファイバーをGC/MSに設置し、300秒間焼成することにより、捕集した揮発成分を脱離することができる。
[外観]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料において、無色透明とは、透けて見え、特定の色もなく、水と同様の外観である状態をいう。すなわち、コーヒー風味炭酸飲料中に浮遊物、沈殿物といった不溶物が観察されたり、色を呈するものではなく、炭酸ガスによる発泡がみられる以外は純水と同様の外観である。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、コーヒー抽出液(粉砕した焙煎コーヒー豆を水や温水を用いて抽出した溶液)を含まないことが好ましい。これにより、無色透明な外観が得られやすくなる。
なお、コーヒー抽出液には、粉砕した焙煎コーヒー豆を水や温水を用いて抽出した溶液を濃縮したエキスを含む。
また、一般に、飲料中にコーヒー抽出液が含まれない場合にはコーヒー風味を呈しにくいことが知られるが、本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料においては、コーヒー抽出液を含まなくても、コーヒー風味を得ることができる。
[吸光度]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、透明な外観を得る観点から、波長660nmの吸光度が0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましく、0.01以下であることが更に好ましい。
なお、波長660nmにおける吸光度は、例えば、紫外可視分光光度計(UV−1600(株式会社島津製作所製))を用いて、光路長1cmの石英セルにコーヒー風味炭酸飲料を入れて測定することができる。
[色差]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、無色な外観を得る観点から、純水に対する色差(ΔE)が3.0以下であることが好ましく、2.0以下であることがより好ましく、1.5下であることが更に好ましく、1.0以下であることが特に好ましい。
なお、純水に対する色差(ΔE)は、SpectrophotometerSE6000(日本電色工業社製)を用いて、純水に対する透過光のΔEを測定した測定することができる。
[ブリックス]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料のブリックス値は、好ましくは10°以下であり、より好ましくは8°以下であり、更に好ましくは5°以下である。
本実施形態において、可溶性固形分(単位:°ブリックス)は、コーヒー風味炭酸飲料の糖類等の含有量を示すものである。可溶性固形分(単位:°ブリックス)は、例えば、糖用屈折計示度「RX−5000α」株式会社アタゴ製を用い、コーヒー風味炭酸飲料の液温を20℃として測定することができる。ブリックス値は、例えば、後述の糖類、その他の各種成分の量などにより調整することができる。
[クエン酸酸度]
酸度(無水クエン酸g/100ml)とは、コーヒー風味炭酸飲料中に含まれている酸の量をクエン酸の相当量として換算した値、すなわち、クエン酸酸度として表した数値である。本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料のクエン酸酸度は、好ましくは0.30以下であり、より好ましくは0.20以下であり、さらに好ましくは0.15以下である。
クエン酸酸度方法は、特に限定はされないが、例えば以下の手順に従って行うことができる。破砕した試料5〜15gを200ml容三角フラスコに正確に測り取り、水で適宜希釈して1%フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、25mlビューレットに入れた0.1M水酸化ナトリウムで振り混ぜながら滴定し、30秒間赤色が持続する点を終点とする。水素イオン濃度計を用いる場合は、マグネティックスターラーでかき混ぜながら同様に滴定し、pHが8.1になったときを終点とする。
[炭酸飲料]
本実施形態において、炭酸飲料とは、飲料水に二酸化炭素(炭酸ガス)が溶存している飲料を指す。二酸化炭素が溶存する飲料水(原料水)は、飲用に適した水であればよく、例えば、市水、井水、蒸留水、ミネラルウォーター、イオン交換水、脱気水等が挙げられる。また、炭酸飲料の硬度は、特に限定されないが、炭酸感とまろやかさを両立する観点から、0〜150mg/Lが好ましく、0〜100mg/Lがより好ましく、0〜50mg/Lがさらに好ましい。
[ガスボリューム]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料のガスボリュームは、2.0v/v以上であることが好ましく、2.5v/v以上であることがより好ましい。一方、ガスボリュームは、6.5v/v以下であることが好ましく、5.0v/v以下であることがより好ましく、4.0v/v以下であることが更に好ましい。
当該ガスボリュームを上記下限値以上とすることにより、炭酸の刺激による爽快感、刺激感が向上できる。一方、当該ガスボリュームを上記上限値以下とすることにより、コーヒー風味を得つつ、炭酸の刺激とまろやかの良好なバランスが得られる。
コーヒー風味炭酸飲料のガスボリュームは、公知の方法で測定することができる。例えば、市販の測定器(京都電子工業製ガスボリューム測定装置GVA−500A)を用いて、コーヒー風味炭酸飲料の液温を20℃として、測定することができる。
なお、ガスボリュームは、コーヒー風味炭酸飲料全体の体積に対して、当該炭酸飲料に溶けている炭酸ガスの体積を表したものである。
[pH]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料の20℃におけるpHは、2.0以上、6.0以下であることが好ましく、3.0以上、5.5以下であることがより好ましい。
pHを上記下限値以上とすることにより、酸味を抑制し、良好な嗜好性が得られる一方で、pHを上記上限値以下とすることにより、コーヒー風味を得つつ、炭酸の刺激とまろやかの良好なバランスが得られる。
なお、pHの測定は、市販のpH測定器を用いるなどして行うことができる。pHの調整は、例えば、pH調整剤を用いることなどにより行うことができる。
[その他]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、本発明の効果が得られる限りにおいて、甘味料、酸味料、乳化剤、pH調整剤、果汁、各種栄養成分、着色料、希釈剤、酸化防止剤、および増粘安定剤等を含んでもよい。
また、コーヒー風味を得つつ、炭酸感とまろやかさを両立する観点から、水、炭酸ガス、香料、および任意の甘味料または酸味料の少なくとも一方からなることが好ましい。ただし、水、炭酸ガス、香料、および任意の甘味料または酸味料の少なくとも一方はコーヒー風味炭酸飲料の成分として含まれるものであり、コーヒー風味炭酸飲料の製造工程で用いられる消泡剤等の使用を排除するものではない。
上記の甘味料としては、例えば、果糖、ショ糖、ブドウ糖、グラニュー糖、乳糖、および麦芽糖等の糖類、キシリトール、およびD−ソルビトール等の低甘味度甘味料、タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、およびサッカリンナトリウム等の高甘味度甘味料などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記の酸味料としては、例えば、無水クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、酢酸、リン酸、フィチン酸、アスコルビン酸又はそれらの塩類等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
[容器]
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、容器詰めされていることが好ましい。容器としては、コーヒー風味炭酸飲料を密封できる公知の容器を、適宜選択して用いることができる。例えば、ガラス、紙、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、アルミ、およびスチール等の単体もしくはこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶等が挙げられる。さらにコーヒー風味炭酸飲料を外観から観察し、透明性、色などを確認できる観点から、容器の色としては、透明であることが好ましく、無色透明であることがより好ましい。また、取扱性、流通性、携帯性等の観点から、ペットボトルであることが好ましい。
また、飲み終わりまで炭酸ガスの放出を抑制し、断続的にコーヒー風味炭酸飲料を喫飲できる点から、再栓自在な容器であることが好ましい。なお、再栓自在とは、例えば、ねじ込み式の蓋部を有するものが挙げられる。
本実施形態のコーヒー風味炭酸飲料は、公知の方法で製造することができ、炭酸ガスの圧入、ガスボリュームの調製方法、および容器詰め方法も、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実験1:香気成分の違いによる風味の検証]
<実施例1〜3、比較例1〜3、参考例1,2>
炭酸ガスボリュームが3.8v/vのコーヒー風味炭酸飲料(硬度約30mg/L)に、表1に示す香気成分(フレーバー)を添加し、500mlペットボトルに充填し、容器詰めコーヒー風味炭酸飲料を得た。
実施例1〜3のコーヒー風味炭酸飲料はいずれも、波長660nmの吸光度が「0.0」であり、純水に対する色差(ΔE)が0.85であった。
上記で得られた各コーヒー風味炭酸飲料について、以下の測定および評価を行った。結果を表1に示す。
<測定>
・香気成分の分析:ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS、アジレント・テクノロジー社製、7890A GC/5975C MSD)を用いた固相マイクロ抽出法(SPME)法により定量した。
定量には絶対検量線法を用いた。なお、上記測定サンプルについて3サンプルずつ準備し、その定量結果の平均値を測定結果とした。
準備した測定サンプルを含む20mLバイアル瓶を、70℃で10分間の加熱処理を施した後、当該バイアル瓶の気相部分にSUPELCO社製のSPMEファイバー(DVB/CAR/PDMS)を挿入し、5分間、揮発成分を捕集した。このSPMEファイバーをGC/MSに設置し、300秒間焼成することにより、捕集した揮発成分を脱離した。
GC/MSの分析条件は以下の通りとした。
カラム:アジレント・テクノロジー社製、DB−WAX 0.25mm×30m×0.25μm
オーブン温度:40℃で5分、その後3℃/分の速度で180℃まで昇温。
キャリアガス:ヘリウム
注入口温度:230℃
注入方法:スプリットレス
・炭酸ガスボリューム(ガスvol):京都電子工業株式会社製「GVA−500B」を用いた。操作は20℃の室温で行った。
・ブリックス値(°):糖用屈折計示度「RX−5000α」株式会社アタゴ製を用いてブリックス値を測定した。コーヒー風味炭酸飲料の液温は20℃とした。
・吸光度(波長660nm):コーヒー風味炭酸飲料を光路長1cmのセルに入れて、市販の分光光度計で測定した値とした。なお、吸光度測定は、20℃の温度条件下、石英セルを用いて実施した。
<評価−1>
・官能評価:参考例、実施例および比較例のコーヒー風味炭酸飲料(4℃)それぞれを、熟練したコーヒー風味炭酸飲料開発者6名が試飲し、「香りのよさ」、「まろやか」、「コーヒーらしさを感じる」、「リラックスできそう」、「爽快感がある」、「刺激感がある」、「おいしい」それぞれについて、7段階(1〜7点)(悪い1点〜良い7点、ない1点〜ある7点、そう思わない1点〜そう思う7点、不味い1点〜美味しい7点)評価を実施し、その平均点を求めた。なお、評価は、数値が大きいほど良好な結果であることを表す。
Figure 2021087357
*1;表1,2中「コーヒーフレーバー」は、(A)フルフリルメルカプタン、(B)4−ビニルグアヤコール、(C)フラネオールを含まないものであって、かつ、コーヒー風味を呈する典型的なフレーバーである。「コーヒーフレーバー」の濃度は、実施例、比較例および参考例すべて同一であり、1000ppmである。
[実験2:香気成分の濃度または組み合わせの違いによる風味の検証]
<実施例4〜10、参考例2>
炭酸ガスボリュームが3.8v/vのコーヒー風味炭酸飲料(硬度約30mg/L)に、表2に示す香気成分(フレーバー)を添加し、500mlペットボトルに充填し、容器詰めコーヒー風味炭酸飲料を得た。
実施例4〜10のコーヒー風味炭酸飲料はいずれも、波長660nmの吸光度が「0.0」であり、純水に対する色差(ΔE)が0.85であった。
上記で得られた各コーヒー風味炭酸飲料について、上記実験1と同様の測定を行うとともに、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
<評価−2>
・官能評価:参考例、実施例および比較例のコーヒー風味炭酸飲料(4℃)それぞれを、熟練したコーヒー風味炭酸飲料開発者7名が試飲し、「香りのよさ」、「まろやか」、「コーヒーらしさを感じる」、「飲みやすい」、「おいしい」それぞれについて、7段階(1〜7点)(悪い1点〜良い7点、ない1点〜ある7点、そう思わない1点〜そう思う7点、不味い1点〜美味しい7点)評価を実施し、その平均点を求めた。なお、評価は、数値が大きいほど良好な結果であることを表す。
Figure 2021087357

Claims (8)

  1. (A)フルフリルメルカプタン 0.01〜5ppb
    (B)4−ビニルグアヤコール 0.01〜5ppm
    (C)フラネオール 0.01〜100ppb
    からなる群から選択される1種または2種以上を含み、無色透明である、コーヒー風味炭酸飲料。
  2. コーヒー抽出液を含まない、請求項1に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
  3. 660nmの吸光度が0.1以下である、請求項1または2に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
  4. 純水に対する色差(ΔE)が3.0以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
  5. ブリックス値が10°以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
  6. 水、炭酸ガス、香料、および任意の甘味料または酸味料の少なくとも一方からなる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
  7. ガスボリュームが2.0以上、6.5以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
  8. 前記コーヒー風味炭酸飲料が容器詰めされた、請求項1乃至7いずれか一項に記載のコーヒー風味炭酸飲料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7469281B2 (ja) 2021-11-09 2024-04-16 長谷川香料株式会社 抹茶香味付与組成物

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