JP2021085995A - 偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層付偏光板、光学部材、及び表示装置 - Google Patents

偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層付偏光板、光学部材、及び表示装置 Download PDF

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良 長谷川
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佳史 安田
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Abstract

【課題】偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いても、ガラス基板の反りを生じさせ難く、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる偏光板用粘着剤組成物等の提供。【解決手段】炭素数7以下のアルキル基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位(a)を5〜69質量%、炭素数8以上のアルキル基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位(b)を30〜90質量%、水酸基含有単量体単位(c)を0.7〜2.7質量%、及びカルボキシ基含有単量体単位(d)を0.1〜0.9質量%含み、〔単位(c)及び単位(d)の合計モル数〕/〔単位(a)、単位(b)、単位(c)、及び単位(d)の合計モル数〕が0.02〜0.05であり、かつ、Mwが50万〜300万の(メタ)アクリル系共重合体と、架橋剤と、シランカップリング剤とを含み、架橋後のゲル分率が50〜70質量%である偏光板用粘着剤組成物、並びにその応用。【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層付偏光板、光学部材、及び表示装置に関する。
携帯電話、携帯端末等の携帯電子機器は、液晶表示装置が組み込まれているものが多い。一般に、液晶表示装置は、2枚のガラス基板に液晶層が挟まれた液晶セルと、液晶セルの両面に配置される偏光板とを備えている。液晶セルと偏光板とは、液晶表示装置の視認性を確保する観点から、一般的には、アクリル系粘着剤により形成される粘着剤層を介して貼合される。
例えば、特許文献1には、(A)ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が−10℃未満で、アルキル基の炭素数が8以上のメタクリル酸アルキルエステル(a1)を50質量%以上99.5質量%以下、架橋性官能基含有モノマー(a2)を0.5質量%以上10質量%未満の量で含むモノマー成分を共重合して得られた(メタ)アクリル系共重合体と、(B)架橋剤とを含有し、偏光子と直接接する粘着剤層を形成するために用いられる偏光板用粘着剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、アクリル系ポリマーと、架橋性化合物とを含む光学フィルム用粘着剤組成物であって、上記アクリル系ポリマーが、(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマー(a1)、芳香族基を有する(メタ)アクリレートモノマー(a2)、及び窒素含有ビニルモノマー(a3)からなるモノマー群の中から選択された少なくとも2種以上のモノマーの合計を100重量部(但し、上記(a1)に属するモノマー1種を51重量部以上95重量部以下と、上記(a1)〜(a3)からなるモノマー群の中から選択された他の1種以上のモノマーの合計を5重量部以上49重量部以下との合計が100重量部となる)と、(B)カルボキシ基含有の共重合性ビニルモノマーを0.1重量部以上10.0重量部以下と、(C)水酸基含有の共重合性ビニルモノマーを0.05重量部以上4.5重量部以下と、を共重合させた、ガラス転移温度(Tg)が−60℃以上−30℃以下である共重合体からなる光学フィルム用粘着剤組成物が開示されている。
特開2018−127504号公報 特開2017−2139号公報
近年、携帯電子機器の薄型化に伴い、液晶セルを構成するガラス基板の薄型化、例えば、ガラス基板の厚さを0.5mm未満にすることが求められている。一方、偏光板は、通常、収縮率の異なる部材を積層して構成されるため、温度、湿度等の変化により収縮しやすい。ガラス基板が薄い(例えば、0.5mm未満;以下、同じ。)場合、偏光板の収縮率が大きいと、偏光板とガラス基板とを貼り合わせた場合に、ガラス基板が偏光板の収縮に追従しやすく、ガラス基板の反りがより起こりやすい。このため、偏光板に用いられる粘着剤組成物(所謂、偏光板用粘着剤組成物)は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合であっても、ガラス基板の反りを生じさせ難い性質(以下、「ガラスの反り抑制性」ともいう。)に優れる粘着剤層を形成できることが望ましい。
一般に、偏光板の収縮に伴うガラス基板の反りを抑制するには、粘着剤層の凝集力を低くすることが考えられる。粘着剤層の凝集力を低くすると、粘着剤層が柔らかくなり、偏光板の収縮により発生した応力が粘着剤層によって緩和されるため、ガラス基板の反りが抑制される。しかし、粘着剤層の凝集力を低くすると、ガラス基板の反りが抑制されるものの、粘着剤層の耐クリープ性が低下する。粘着剤層の耐クリープ性が低下すると、端面から粘着剤層がはみ出す等の不具合が生じやすくなる。すなわち、ガラスの反り抑制性と耐クリープ性とは二律背反の関係にあり、偏光板と貼り合わせるガラス基板が薄い場合に、これら両者を共に向上させることは困難であった。
上述の点に関し、特許文献1及び特許文献2では、偏光板と貼り合わせるガラス基板が薄い場合におけるガラスの反り抑制性及び耐クリープ性の両立の問題について、何ら着目していない。
本発明が解決しようとする課題は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合でも、ガラス基板の反りを生じさせ難く、かつ、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層付偏光板、光学部材、並びに表示装置を提供することである。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(a)を全構成単位に対して5質量%〜69質量%、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)を全構成単位に対して30質量%〜90質量%、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を全構成単位に対して0.7質量%〜2.7質量%、及びカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を全構成単位に対して0.1質量%〜0.9質量%含み、上記構成単位(a)、上記構成単位(b)、上記構成単位(c)、及び上記構成単位(d)の合計モル数に対する、上記構成単位(c)及び上記構成単位(d)の合計モル数の割合[即ち、〔上記構成単位(c)及び上記構成単位(d)の合計モル数〕/〔上記構成単位(a)、上記構成単位(b)、上記構成単位(c)、及び上記構成単位(d)の合計モル数〕;以下、同じ。]が、0.02〜0.05であり、かつ、重量平均分子量が、50万〜300万である(メタ)アクリル系共重合体と、
架橋剤と、
シランカップリング剤と、を含み、
架橋後のゲル分率が、50質量%〜70質量%である偏光板用粘着剤組成物。
<2> 上記炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が、アクリル酸アルキルエステル単量体である<1>に記載の偏光板用粘着剤組成物。
<3> 上記炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が、アクリル酸アルキルエステル単量体である<1>又は<2>に記載の偏光板用粘着剤組成物。
<4> 上記炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、i−ノニルアクリレート、ステアリルアクリレート、及びラウリルアクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の偏光板用粘着剤組成物。
<5> 偏光板と、上記偏光板上に設けられ、かつ、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の偏光板用粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、を備える粘着剤層付偏光板。
<6> 厚さが0.05mm以上0.5mm未満の範囲であるガラス基板と、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の偏光板用粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、偏光板と、をこの順に備える光学部材。
<7> <6>に記載の光学部材を備える表示装置。
本発明によれば、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合でも、ガラス基板の反りを生じさせ難く、かつ、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層付偏光板、光学部材、並びに表示装置が提供される。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本明細書において、各成分の量は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、複数種の物質の合計量を意味する。
本明細書において「粘着剤組成物」とは、架橋反応が終了する前の液状又はペースト状の物質を意味する。
本明細書において「粘着剤層」とは、粘着剤組成物における架橋反応が終了した後の物質からなる膜を意味する。
本明細書において、「(メタ)アクリル系共重合体」とは、(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位〔即ち、(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位〕の50質量%以上である共重合体を意味する。
本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」の両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両方を包含する用語である。
本明細書において、「n−」はノルマルを意味し、「i−」はイソを意味し、「s−」はセカンダリーを意味し、「t−」はターシャリーを意味する。
[偏光板用粘着剤組成物]
本発明の偏光板用粘着剤組成物(以下、単に「粘着剤組成物」ともいう。)は、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(a)を全構成単位に対して5質量%〜69質量%、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)を全構成単位に対して30質量%〜90質量%、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を全構成単位に対して0.7質量%〜2.7質量%、及びカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を全構成単位に対して0.1質量%〜0.9質量%含み、上記構成単位(a)、上記構成単位(b)、上記構成単位(c)、及び上記構成単位(d)の合計モル数に対する、上記構成単位(c)及び上記構成単位(d)の合計モル数の割合が、0.02〜0.05であり、かつ、重量平均分子量が、50万〜300万である(メタ)アクリル系共重合体〔以下、「特定(メタ)アクリル系共重合体」ともいう。〕と、架橋剤と、シランカップリング剤と、を含み、架橋後のゲル分率が、50質量%〜70質量%である。
本発明の粘着剤組成物によれば、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合でも、ガラス基板の反りを生じさせ難く、かつ、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる。
本発明の粘着剤組成物がこのような効果を奏し得る理由については明らかでないが、本発明者らは以下のように推測している。但し、以下の推測は、本発明の粘着剤組成物を限定的に解釈するものではなく、一例として説明するものである。
本発明の粘着剤組成物は、アルキル基の炭素数が異なる2種類の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、水酸基を有する単量体、及びカルボキシ基を有する単量体という4種類の単量体に由来する構成単位を特定範囲の含有率で含み、かつ、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)及びカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の合計モル数が特定範囲の割合である、重量平均分子量が特定範囲の(メタ)アクリル系共重合体を含有する。このため、本発明の粘着剤組成物によれば、2種以上の架橋形態が存在する粘着剤層が形成されると考えられる。本発明では、2種以上の架橋形態が存在し、かつ、ゲル分率が特定範囲内である粘着剤層を形成することで、粘着剤層の凝集力を過度に低下させることなく、粘着剤層が偏光板の収縮によって発生した応力を良好に緩和できるようにしている。すなわち、本発明では、粘着剤組成物を上記のように設計することで、二律背反の関係にあるガラスの反り抑制性と耐クリープ性とが共に優れる粘着剤層の形成できると推測される。
また、本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、凝集力が過度に低くないため、べたつきが生じ難く、加工性に優れる傾向がある。
偏光板の収縮によって発生した応力が緩和されない場合、粘着剤層に応力が残留する。粘着剤層に残留した応力が不均一になると、例えば、液晶表示装置において、光漏れが生じて白くなる現象、所謂、白抜けが発生することがある。これに対し、本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、偏光板の収縮によって発生した応力を緩和できるため、白抜けを発生させ難い。
粘着剤層が柔らかいと、例えば、高温及び/又は高湿(以下、「高温等」ともいう。)の環境下に曝された場合に発生し得る気泡を抑えきれないため、発泡が起こりやすくなる。また、粘着剤層が柔らかいと、例えば、高温等の環境下に曝された場合に、粘着剤層の剥がれが生じやすくなる。これに対し、本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、過度に柔らかくないため、発泡を抑制でき、かつ、剥がれが生じ難い。
以下、本発明の粘着剤組成物の各成分について、詳細に説明する。
なお、本明細書では、便宜上、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を「(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)」と、また、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を「(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)」と称する場合がある。
〔特定(メタ)アクリル系共重合体〕
本発明の粘着剤組成物は、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体〔即ち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)〕に由来する構成単位(a)を全構成単位に対して5質量%〜69質量%、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体〔即ち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)〕に由来する構成単位(b)を全構成単位に対して30質量%〜90質量%、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を全構成単位に対して0.7質量%〜2.7質量%、及びカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を全構成単位に対して0.1質量%〜0.9質量%含み、かつ、上記構成単位(a)、上記構成単位(b)、上記構成単位(c)、及び上記構成単位(d)の合計モル数に対する、上記構成単位(c)及び上記構成単位(d)の合計モル数の割合が、0.02〜0.05である(メタ)アクリル系共重合体〔即ち、特定(メタ)アクリル系共重合体〕を含む。
<(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)>
特定(メタ)アクリル系共重合体は、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体〔即ち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)〕に由来する構成単位(a)を全構成単位に対して5質量%〜69質量%含む。
本明細書において、「炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(a)」とは、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)」には、水酸基及びカルボキシ基の少なくとも一方を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、含まれない。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。
アルキル基の炭素数は、7以下であり、1以上7以下の範囲であることが好ましく、1以上4以下の範囲であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)は、アクリル酸アルキルエステル単量体であってもよく、メタクリル酸アルキルエステル単量体であってもよいが、例えば、架橋速度がより適度となる、架橋反応しやすく凝集力が出やすい等の観点から、アクリル酸アルキルエステル単量体であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及びn−ブチル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、メチルアクリレート、エチルアクリレート、及びn−ブチルアクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)に由来する構成単位(a)を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系共重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)に由来する構成単位(a)の含有率は、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して、5質量%〜69質量%であり、10質量%〜69質量%であることが好ましく、15質量%〜69質量%であることがより好ましく、20質量%〜69質量%であることが更に好ましく、25質量%〜69質量%であることが特に好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)に由来する構成単位(a)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して5質量%以上であると、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる傾向がある。また、べたつきが少ない粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
特定(メタ)アクリル系共重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)に由来する構成単位(a)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して69質量%以下であると、ガラス基板の反りを生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けを発生させ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
<(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)>
特定(メタ)アクリル系共重合体は、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体〔即ち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)〕に由来する構成単位(b)を全構成単位に対して30質量%〜90質量%含む。
本明細書において、「炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)」とは、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)」には、水酸基及びカルボキシ基の少なくとも一方を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、含まれない。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。
アルキル基の炭素数は、8以上であり、8以上18以下の範囲であることが好ましく、8以上12以下の範囲であることがより好ましく、8又は9であることが更に好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)は、アクリル酸アルキルエステル単量体であってもよく、メタクリル酸アルキルエステル単量体であってもよいが、例えば、架橋速度がより適度となる、架橋反応しやすく、凝集力が出やすい等の観点から、アクリル酸アルキルエステル単量体であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)としては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、及びラウリル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、i−ノニルアクリレート、ステアリルアクリレート、及びラウリルアクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)に由来する構成単位(b)を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系共重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)に由来する構成単位(b)の含有率は、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して、30質量%〜90質量%であり、30質量%〜85質量%であることが好ましく、30質量%〜80質量%であることがより好ましく、30質量%〜75質量%であることが更に好ましく、30質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)に由来する構成単位(b)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して30質量%以上であると、ガラス基板の反りを生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けを発生させ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
特定(メタ)アクリル系共重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)に由来する構成単位(b)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して90質量%以下であると、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる傾向がある。また、べたつきが少ない粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
<水酸基を有する単量体に由来する構成単位>
特定(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を全構成単位に対して0.7質量%〜2.7質量%含む。
本明細書において、「水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)」とは、水酸基を有する単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
水酸基を有する単量体の種類は、特に制限されない。
水酸基を有する単量体の具体例としては、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−3−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
水酸基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(B)との共重合性が良好であるという観点から、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数が1〜5のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートがより好ましく、炭素数が2〜4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが更に好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系共重合体における水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率は、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して、0.7質量%〜2.7質量%であり、0.7質量%〜2.5質量%であることが好ましく、1.0質量%〜2.5質量%であることがより好ましく、1.0質量%〜2.0質量%であることが更に好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体における水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して0.7質量%以上であると、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる傾向がある。また、べたつきが少ない粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
特定(メタ)アクリル系共重合体における水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して2.7質量%以下であると、ガラス基板の反りを生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けを発生させ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
特定(メタ)アクリル系共重合体における、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の含有率に対する水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率の割合〔水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率/カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の含有率〕は、特に制限されないが、例えば、7以下であることが好ましく、1を超えて7以下の範囲であることがより好ましく、1.5以上7以下の範囲であることが更に好ましい。
水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の含有率が7以下であると、ガラス基板の反りをより生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
<カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位>
特定(メタ)アクリル系共重合体は、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を全構成単位に対して0.1質量%〜0.9質量%含む。
本明細書において、「カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)」とは、カルボキシ基を有する単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
カルボキシ基を有する単量体の種類は、特に制限されない。
カルボキシ基を有する単量体の具体例としては、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、クロトン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(例えば、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート)、コハク酸エステル(例えば、2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸)等が挙げられる。
カルボキシ基を有する単量体としては、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、例えば、架橋剤との反応性の観点から、アクリル酸がより好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体は、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系共重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の含有率は、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して、0.1質量%〜0.9質量%であり、0.2質量%〜0.9質量%であることが好ましく、0.4質量%〜0.9質量%であることがより好ましく、0.6質量%〜0.9質量%であることが更に好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の含有率が、特定(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して、上記範囲内であると、ガラス基板の反り抑制性及び耐クリープ性が共に優れる粘着剤層を形成できる傾向がある。また、べたつきが少ない粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けを発生させ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
<<構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数に対する、構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数の割合>>
特定(メタ)アクリル系共重合体における、構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数に対する、構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数の割合[即ち、〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕]は、0.02〜0.05であり、0.02〜0.045であることが好ましく、0.025〜0.045であることがより好ましく、0.03〜0.045であることが更に好ましい。
〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕が、0.02以上であると、耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる傾向がある。また、べたつきが少ない粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕が、0.05以下であると、ガラス基板の反りを生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けを発生させ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
<その他の構成単位>
特定(メタ)アクリル系共重合体は、本発明の効果が発揮される範囲において、既述の構成単位以外の構成単位(所謂、その他の構成単位)を含んでいてもよい。
その他の構成単位を構成する単量体としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートに代表される芳香族環を有する(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート及びエトキシエチル(メタ)アクリレートに代表されるアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、及びビニルトルエンに代表される芳香族モノビニル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルに代表されるシアン化ビニル、並びに、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及びバーサチック酸ビニルに代表されるビニルエステルが挙げられる。また、これらの単量体の各種誘導体が挙げられる。
特定(メタ)アクリル系共重合体におけるその他の構成単位の含有率は、特に制限されない。
特定(メタ)アクリル系共重合体は、例えば、ガラス基板の反りをより生じさせ難い粘着剤層を形成できるとの観点から、その他の構成単位を含まないか、又は、その他の構成単位の含有率が全構成単位に対して0質量%を超えて50質量%以下の範囲であることが好ましく、その他の構成単位を含まないか、又は、その他の構成単位の含有率が全構成単位に対して0質量%を超えて20質量%以下の範囲であることがより好ましく、その他の構成単位を含まないことが更に好ましい。
<<特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量>>
特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(「Mw」ともいう。)は、50万〜300万であり、100万〜300万であることが好ましく、100万〜250万であることがより好ましく、150万〜250万であることが更に好ましい。
特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量が50万以上であると、粘着剤層の凝集力が適切な範囲となる。このため、形成される粘着剤層は、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い傾向を示す。
特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量が300万以下であると、粘着剤層の凝集力が高くなりすぎない。このため、形成される粘着剤層は、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い傾向を示す。
特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量は、下記の方法により測定される値である。具体的には、下記の(1)〜(3)に従って測定する。
(1)特定(メタ)アクリル系共重合体の溶液を剥離紙に塗布し、100℃で1分間乾燥し、フィルム状の特定(メタ)アクリル系共重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状の特定(メタ)アクリル系共重合体とテトラヒドロフランとを用いて、固形分濃度が0.2質量%である試料溶液を得る。なお、ここでいう「固形分濃度」とは、試料溶液に占める特定(メタ)アクリル系共重合体の質量割合を意味する。
(3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、下記条件にて、標準ポリスチレン換算値として、特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量を測定する。
〜条件〜
測定装置:高速GPC〔型番:HLC−8220 GPC、東ソー(株)〕
検出器:示差屈折率計(RI)〔HLC−8220に組込、東ソー(株)〕
カラム:TSK−GEL GMHXL〔東ソー(株)〕を直列に4本接続
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
試料溶液の注入量:100μL
流量:0.6mL/分
特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量は、重合温度、重合時間、有機溶媒の使用量、重合開始剤の種類、重合開始剤の使用量等を調整することにより、所望の値にできる。
<<特定(メタ)アクリル系共重合体の含有率>>
本発明の粘着剤組成物における特定(メタ)アクリル系共重合体の含有率は、特に制限されないが、例えば、粘着剤層の凝集力と粘着力とを調整しやすいという観点から、粘着剤組成物中の全固形分量に対して、50質量%以上99.9質量%以下の範囲であることが好ましく、60質量%以上99.9質量%以下の範囲であることがより好ましく、70質量%以上99.9質量%以下の範囲であることが更に好ましく、80質量%以上99.9質量%以下の範囲であることが特に好ましい。
本明細書において、「粘着剤組成物中の全固形分量」とは、粘着剤組成物が溶媒を含まない場合には、粘着剤組成物の全質量を意味し、粘着剤組成物が溶媒を含む場合には、粘着剤組成物から溶媒を除いた残渣の質量を意味する。
〔特定(メタ)アクリル系共重合体の製造方法〕
特定(メタ)アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されない。
特定(メタ)アクリル系共重合体は、例えば、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、及び塊状重合法に代表される公知の重合方法で、既述の単量体を重合することにより製造できる。
重合方法としては、製造後に本発明の粘着剤組成物を調製するにあたり、処理工程が比較的簡単であり、かつ、短時間で行える点で、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法では、一般に、重合槽内に所定の有機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中、有機溶媒の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させる。この場合、有機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤の少なくとも一部を逐次添加してもよい。
重合反応時に用いられる有機溶媒としては、芳香族炭化水素化合物、脂肪族系又は脂環族系炭化水素化合物、エステル化合物、ケトン化合物、グリコールエーテル化合物、アルコール化合物等が挙げられる。
重合反応時に用いられる有機溶媒としては、より具体的には、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、テトラリン、デカリン、及び芳香族ナフサに代表される芳香族炭化水素化合物、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−デカン、ジペンテン、石油スピリット、石油ナフサ、及びテレピン油に代表される脂肪族系又は脂環族系炭化水素化合物、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸2−ヒドロキシエチル、酢酸2−ブトキシエチル、酢酸3−メトキシブチル、及び安息香酸メチルに代表されるエステル化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、及びメチルシクロヘキサノンに代表されるケトン化合物、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及びジエチレングリコールモノブチルエーテルに代表されるグリコールエーテル化合物、並びに、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、及びt−ブチルアルコールに代表されるアルコール化合物が挙げられる。
特定(メタ)アクリル系共重合体の製造に際しては、芳香族炭化水素化合物、エステル化合物、ケトン化合物等の重合反応中に連鎖移動を生じ難い有機溶媒の使用が好ましく、特に、特定(メタ)アクリル系共重合体の溶解性、重合反応の容易さ等の観点から、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等の使用が好ましい。
重合反応時には、有機溶媒を1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
重合開始剤としては、通常の溶液重合法で用いられる有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、カプロイルペルオキシド、ジ−i−プロピルペルオキシジカルボナート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカルボナート、t−ブチルペルオキシピバレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−α−クミルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)ブタン、及び2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルペルオキシシクロヘキシル)ブタンが挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔AIBN〕、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔ABVN〕、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルが挙げられる。
特定(メタ)アクリル系共重合体の製造に際しては、重合反応中にグラフト反応を起こさない重合開始剤の使用が好ましく、特に、アゾ化合物の使用が好ましい。
重合反応時には、重合開始剤を1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
重合開始剤の使用量は、特に制限されず、例えば、目的とする特定(メタ)アクリル系共重合体の分子量に応じて、適宜設定できる。
特定(メタ)アクリル系共重合体の製造に際しては、必要に応じて、連鎖移動剤を用いてもよい。
連鎖移動剤としては、例えば、シアノ酢酸、シアノ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエステル化合物、ブロモ酢酸、ブロモ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエステル化合物、α−メチルスチレン、アントラセン、フェナントレン、フルオレン、及び9−フェニルフルオレンに代表される芳香族化合物、p−ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p−ニトロ安息香酸、p−ニトロフェノール、及びp−ニトロトルエンに代表される芳香族ニトロ化合物、ベンゾキノン及び2,3,5,6−テトラメチル−p−ベンゾキノンに代表されるベンゾキノン誘導体、トリブチルボランに代表されるボラン誘導体、四臭化炭素、四塩化炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリブロモエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメタン、及び3−クロロ−1−プロペンに代表されるハロゲン化炭化水素化合物、クロラール及びフラルデヒドに代表されるアルデヒド化合物、炭素数1〜18のアルキルメルカプタン化合物、チオフェノール及びトルエンメルカプタンに代表される芳香族メルカプタン化合物、メルカプト酢酸、メルカプト酢酸の炭素数1〜10のアルキルエステル化合物、炭素数1〜12のヒドロキシアルキルメルカプタン化合物、並びに、ピネン及びターピノレンに代表されるテルペン化合物が挙げられる。
特定(メタ)アクリル系共重合体の製造に際し、連鎖移動剤を用いる場合、連鎖移動剤の使用量は、特に制限されず、例えば、目的とする特定(メタ)アクリル系共重合体の分子量に応じて、適宜設定できる。
重合温度は、特に制限されず、例えば、目的とする特定(メタ)アクリル系共重合体の分子量に応じて、適宜設定できる。
〔架橋剤〕
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤を含む。
架橋剤の種類は、特に制限されない。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、及び金属キレート系架橋剤が挙げられる。
これらの中でも、架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤及びエポキシ系架橋剤からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本明細書において、「イソシアネート系架橋剤」とは、分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物(所謂、ポリイソシアネート化合物)を指す。また、「エポキシ系架橋剤」とは、分子内に2以上のエポキシ基を有する化合物(所謂、2官能以上のエポキシ化合物)を指す。また、「金属キレート系架橋剤」とは、架橋剤として機能する金属キレート化合物(以下、単に「金属キレート化合物」ともいう。)を指す。
ポリイソシアネート化合物としては、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、及びトリレンジイソシアネート(TDI)等の芳香族ポリイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、イソホロンジイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート化合物の水素添加物等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
また、ポリイソシアネート化合物としては、上記ポリイソシアネート化合物の2量体、3量体、又は5量体、上記ポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、上記ポリイソシアネート化合物のビウレット体なども挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、市販品を使用できる。
イソシアネート系架橋剤の市販品の例としては、「コロネート(登録商標) HX」、「コロネート(登録商標) HL−S」、「コロネート(登録商標) L」、「コロネート(登録商標) L−45E」、「コロネート(登録商標) 2031」、「コロネート(登録商標) 2030」、「コロネート(登録商標) 2234」、「コロネート(登録商標) 2785」、「アクアネート(登録商標) 200」、及び「アクアネート(登録商標) 210」〔以上、東ソー(株)〕、「スミジュール(登録商標) N3300」、「デスモジュール(登録商標) N3400」、及び「スミジュール(登録商標) N−75」〔以上、住化コベストロウレタン(株)〕、「デュラネート(登録商標) E−405−80T」、「デュラネート(登録商標) AE700−100」、「デュラネート(登録商標) 24A−100」、及び「デュラネート(登録商標) TSE−100」〔以上、旭化成(株)〕、並びに、「タケネート(登録商標) D−110N」、「タケネート(登録商標) D−120N」、「タケネート(登録商標) M−631N」、「MT−オレスター(登録商標) NP1200」、及び「スタビオ(登録商標) XD−340N」〔以上、三井化学(株)〕が挙げられる。
2官能以上のエポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、トリス(グリシジル)イソシアヌレート、トリス(グリシドキシエチル)イソシアヌレート、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,3−ベンゼンジ(メタンアミン)等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤としては、市販品を使用できる。
エポキシ系架橋剤の市販品の例としては、「TETRAD(登録商標)−X」及び「TETRAD(登録商標)−C」〔以上、三菱ガス化学(株)〕が挙げられる。
金属キレート化合物としては、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、及びアルミニウムトリス(アセチルアセトネート)に代表されるアルミニウムキレート化合物、チタンキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、コバルトキレート化合物等が挙げられる。
金属キレート系架橋剤としては、市販品を使用できる。
金属キレート系架橋剤の市販品の例としては、「アルミキレートA」、「アルミキレートD」、及び「ALCH−TR」〔以上、川研ファインケミカル(株)〕が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本発明の粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、特に制限されず、例えば、架橋剤の種類に応じて、適宜設定される。
例えば、架橋剤がイソシアネート系架橋剤及び/又はエポキシ架橋剤の場合、粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、特定(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して、0.1質量部〜3質量部であることが好ましく、0.15質量部〜2質量部であることがより好ましく、0.15質量部〜1質量部であることが更に好ましい。
本発明の粘着剤組成物における架橋剤の含有量が、特定(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部以上であると、耐クリープ性がより優れる粘着剤層を形成できる傾向がある。また、べたつきがより少ない粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、より発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、より剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
本発明の粘着剤組成物におけるイソシアネート系架橋剤の含有量が、特定(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して3質量部以下であると、ガラス基板の反りをより生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けをより発生させ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
〔シランカップリング剤〕
本発明の粘着剤組成物は、シランカップリング剤を含む。
本発明の粘着剤組成物がシランカップリング剤を含むと、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代表される重合性不飽和基含有シラン化合物、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、及び3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシランに代表されるチオール基含有シラン系化合物、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランに代表されるエポキシ基含有シラン化合物、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランに代表されるアミノ基含有シラン化合物、並びに、トリス−(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが挙げられる。
シランカップリング剤としては、市販品を使用できる。
シランカップリング剤の市販品としては、例えば、信越化学工業(株)の「KBM−803」、「KBM−802」、「X−41−1810」、「X−41−1805」、及び「X−41−1818」(いずれも商品名)に代表されるチオール基含有シラン化合物、「KBM−403」、「KBM−303」、「KBM−402」、「KBE−402」、「KBE−403」、「X−41−1053」、及び「X−41−1056」(いずれも商品名)に代表されるエポキシ基含有シラン化合物、「KBM−9659」(商品名)に代表されるイソシアヌレート基含有シラン化合物、「KBE−9007N」(商品名)に代表されるイソシアネート基含有シラン化合物、並びに、「KBM−573」(商品名)に代表されるアミノ基含有シラン化合物が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、シランカップリング剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本発明の粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、特に制限されないが、例えば、特定(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して、0.01質量部〜5質量部であることが好ましく、0.05質量部〜1質量部であることがより好ましく、0.05質量部〜0.5質量部であることが更に好ましい。
本発明の粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量が、特定(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して、上記範囲内であると、高温等の環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。また、高温等の環境下に曝された場合でも、剥がれ難い粘着剤層を形成できる傾向がある。
〔有機溶媒〕
本発明の粘着剤組成物は、有機溶媒を含んでいてもよい。
有機溶媒は、例えば、粘着剤組成物の塗布性向上に寄与し得る。
有機溶媒としては、例えば、既述の特定(メタ)アクリル系共重合体の重合反応時に用いられる有機溶媒と同様のものが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、有機溶媒を含む場合、有機溶媒を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本発明の粘着剤組成物が有機溶媒を含む場合、有機溶媒の含有量は、特に制限されず、目的に応じて、適宜設定できる。
〔その他の成分〕
本発明の粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、既述した成分以外の成分(所謂、その他の成分)を含んでいてもよい。
その他の成分としては、特定(メタ)アクリル系共重合体以外の重合体、酸化防止剤、着色剤(例えば、染料及び顔料)、光安定剤(例えば、紫外線吸収剤)、帯電防止剤等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物がその他の成分を含む場合、その他の成分の含有量は、本発明の効果が発揮される範囲において、適宜設定できる。
<架橋後のゲル分率>
本発明の粘着剤組成物は、架橋後のゲル分率(即ち、粘着剤層のゲル分率)が、50質量%〜70質量%であり、55質量%〜65質量%であることが好ましく、57質量%〜63質量%であることがより好ましい。
架橋後のゲル分率が50質量%以上であると、粘着剤層の凝集力が低すぎず、粘着剤層が適度に硬くなる。このため、偏光板とガラス基板との端面から、粘着剤層がはみ出し難くなる、即ち、粘着剤層が耐クリープ性に優れる傾向を示す。また、粘着剤層がべたつき難くなる傾向を示す。また、高温等の環境下に曝された場合でも、ガラス基板と粘着剤層との界面、及び、偏光板と粘着剤層との界面において、発泡が起こり難くなる傾向を示す。また、高温等の環境下に曝された場合でも、粘着剤層がガラス基板及び偏光板から剥がれ難くなる傾向を示す。
架橋後のゲル分率が70質量%以下であると、粘着剤層の凝集力が高すぎず、粘着剤層が適度に柔らかくなるため、偏光板の収縮により発生した応力が粘着剤層によって緩和される。このため、ガラス基板が薄い場合でも、ガラス基板が反り難くなる傾向を示す。また、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けが発生し難くなる傾向を示す。
本明細書において、「粘着剤組成物の架橋後のゲル分率」は、酢酸エチルを抽出溶媒に用いて測定される溶媒不溶分の割合である。粘着剤組成物の架橋後のゲル分率は、具体的には、下記の(1)〜(4)に従って測定する。
(1)精密天秤にて質量を正確に測定した250メッシュの金網(100mm×100mm)に、架橋後の粘着剤組成物(即ち、粘着剤層)を約0.15g貼付し、ゲル分が漏れないように、貼付した粘着剤層を内側にして、金網を5回折り畳み、試料とする。その後、精密天秤にて質量を正確に測定する。
(2)得られた試料を酢酸エチル80mLに3日間浸漬する。
(3)試料を取り出して少量の酢酸エチルにて洗浄し、120℃で24時間乾燥させる。その後、精密天秤にて質量を正確に測定する。
(4)下式によりゲル分率を算出する。
ゲル分率(単位:質量%)=(Z−X)/(Y−X)×100
但し、Xは金網の質量(単位:g)、Yは粘着剤層を貼付した金網の浸漬前の質量(単位:g)、Zは浸漬後乾燥させた、粘着剤層を貼付した金網の質量(単位:g)である。
<<用途>>
本発明の粘着剤組成物は、偏光板用として好適である。
本発明の粘着剤組成物は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合でも、ガラスの反り抑制性及び耐クリープ性に優れる粘着剤層を形成できる。このため、本発明の粘着剤組成物の用途としては、偏光板と薄いガラス基板(例えば、厚さ0.5mm未満のガラス基板)とを貼り合わせる用途が、本発明の粘着剤組成物の効果がより発揮されるため、好ましい。
具体的な用途としては、例えば、偏光板と液晶セルのガラス基板とを貼り合わせる用途が挙げられる。
[粘着剤層付偏光板]
本発明の粘着剤層付偏光板は、偏光板と、上記偏光板上に設けられ、かつ、既述の本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、を備える。
本発明の粘着剤層付偏光板は、本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備えるため、薄いガラス基板と貼り合わせた後、偏光板が収縮した場合でも、ガラス基板が反り難く、かつ、偏光板とガラス基板との端面からの粘着剤層のはみ出しが生じ難い。また、本発明の粘着剤層付偏光板は、高温等の環境下に曝された場合でも、ガラス基板と粘着剤層との界面、及び、偏光板と粘着剤層との界面において、発泡が起こり難い。また、本発明の粘着剤層付偏光板は、高温等の環境下に曝された場合でも、粘着剤層がガラス基板及び偏光板から剥がれ難い。また、本発明の粘着剤層付偏光板は、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けが発生し難い。
本発明における偏光板は、少なくとも偏光子を含んで構成されるものであり、偏光子単体であってもよく、偏光子と保護フィルムとを積層したものであってもよい。
すなわち、偏光板は、偏光子単独の1層構造であってもよく、偏光子の片面に保護フィルムを有する2層構造であってもよく、偏光子の両面に保護フィルムを有する3層構造であってもよい。
本発明の粘着剤層付偏光板の層構成としては、例えば、粘着剤層/偏光子、粘着剤層/偏光子/保護フィルム、粘着剤層/保護フィルム/偏光子/保護フィルム、及び粘着剤層/保護フィルム/偏光子が挙げられる。
なお、本発明の粘着剤層付偏光板は、偏光子と保護フィルムとの間、保護フィルムと粘着剤層との間、及び偏光子と粘着剤層との間に、位相差フィルム(例えば、EWV層に代表される光学機能性層、接着剤層、及び易接着層)などの層を有していてもよい。
偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムが挙げられる。
保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリシクロオレフィン(COP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、及びアクリルフィルムが挙げられる。
本発明の粘着剤層付偏光板の最も外側の面は、剥離フィルムで保護されていてもよい。
最も外側の面が粘着剤層である場合、剥離フィルムは、粘着剤層から剥離しやすくするため、フッ素系剥離処理剤、ワックス系剥離処理剤、シリコーン系剥離処理剤等の剥離処理剤で表面処理されたポリエステル等の合成樹脂フィルムであることが好ましい。
最も外側の面が粘着剤層以外である場合、剥離フィルムとしては、ハードコートされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の表面保護フィルムが挙げられる。
粘着剤層の厚さは、特に制限されないが、一般的には、1μm〜100μmであり、好ましくは5μm〜50μmであり、更に好ましくは10μm〜30μmである。
本発明の粘着剤層付偏光板は、公知の方法により作製できる。
公知の方法としては、例えば、本発明の粘着剤組成物を剥離フィルムの剥離処理面に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を乾燥させることにより、剥離フィルム上に粘着膜を形成する。次いで、形成した粘着膜を偏光板上に転写し、養生させることにより、粘着剤層付偏光板を作製する方法が挙げられる。
また、別の方法としては、例えば、本発明の粘着剤組成物を剥離フィルムの剥離処理面に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を乾燥させることにより、剥離フィルム上に粘着膜を形成する。次いで、形成した粘着膜の露出した面に、別途、準備した剥離フィルムの剥離処理面を重ねて貼り合わせて、支持体のない両面粘着テープを作製する。次いで、作製した両面粘着テープの粘着膜を養生させて、粘着剤層とする。次いで、一方の剥離フィルムを剥離し、露出した粘着剤層を偏光板上に転写することにより、粘着剤層付偏光板を作製する方法が挙げられる。
また、別の方法としては、例えば、本発明の粘着剤組成物を偏光板上に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を乾燥させることにより、偏光板上に粘着膜を形成する。次いで、形成した粘着膜を養生させることにより、粘着剤層付偏光板を作製する方法が挙げられる。
なお、乾燥の条件としては、例えば、熱風乾燥機を用いて、70℃〜120℃で1分間〜3分間乾燥する条件が挙げられる。
[光学部材]
本発明の光学部材は、厚さが0.05mm以上0.5mm未満であるガラス基板と、既述の本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、偏光板と、をこの順に備える。
本発明の光学部材は、本発明の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備えるため、ガラス基板の厚さが0.05mm以上0.5mm未満であっても、偏光板が収縮した場合に、ガラス基板が反り難く、かつ、偏光板とガラス基板との端面からの粘着剤層のはみ出しが生じ難い。また、本発明の光学部材は、高温等の環境下に曝された場合でも、ガラス基板と粘着剤層との界面、及び、偏光板と粘着剤層との界面において、発泡が起こり難い。また、本発明の光学部材は、高温等の環境下に曝された場合でも、粘着剤層がガラス基板及び偏光板から剥がれ難い。また、本発明の光学部材は、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けが発生し難い。
ガラス基板の厚さは、0.05mm以上0.5mm未満の範囲であり、0.1mm以上0.4mm以下の範囲であることがより好ましく、0.15mm以上0.3mm以下の範囲であることが更に好ましく、0.2mm以上0.3mm以下の範囲であることが特に好ましい。
ガラス基板の厚さが、上記の範囲内であると、本発明の粘着剤組成物の効果がより発揮される傾向がある。
ガラス基板の材質は、特に制限されないが、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラス、及びITO(Indium Tin Oxide)膜付ガラスが挙げられる。
本発明の光学部材における粘着剤層及び偏光板の詳細は、既述のとおりであるため、ここでは説明を省略する。
本発明の光学部材は、例えば、表示装置の部材として、好ましく適用できる。
表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイが挙げられる。
本発明の光学部材の製造方法は、特に制限されない。
本発明の光学部材は、例えば、既述の方法により、本発明の粘着剤層付偏光板を作製した後、粘着剤層付偏光板の粘着剤層と、厚さが0.05mm以上0.5mm未満であるガラス基板と、を貼り合わせることにより製造できる。
[表示装置]
本発明の表示装置は、既述の本発明の光学部材を備える。
本発明の表示装置は、本発明の光学部材を備えるため、偏光板が収縮した場合でも、厚さが0.05mm以上0.5mm未満であるガラス基板が反り難く、かつ、偏光板とガラス基板との端面からの粘着剤層のはみ出しが生じ難い。また、本発明の表示装置は、高温等の環境下に曝された場合でも、ガラス基板と粘着剤層との界面、及び、偏光板と粘着剤層との界面において、発泡が起こり難い。また、本発明の表示装置は、高温等の環境下に曝された場合でも、粘着剤層がガラス基板及び偏光板から剥がれ難い。また、本発明の表示装置は、高温等の環境下に曝された場合でも、白抜けが発生し難い。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[(メタ)アクリル系共重合体の製造]
〔製造例1〕
温度計、撹拌機、窒素導入管、及び還流冷却管を備えた反応器内に、n−ブチルアクリレート〔n−BA;アクリル酸アルキルエステル単量体(A)、アルキル基の炭素数:4〕28.1質量部、2−エチルヘキシルアクリレート〔2EHA;アクリル酸アルキルエステル単量体(B)、アルキル基の炭素数:8〕70.0質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート〔2HEA;水酸基を有する単量体〕1.5質量部、アクリル酸〔AA;カルボキシ基を有する単量体〕0.4質量部、及び酢酸エチル160質量部を入れて混合した後、反応器内を窒素置換した。次いで、反応器内の混合物を撹拌しながら70℃に昇温した後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔ABVN;重合開始剤〕0.60質量部及び酢酸エチル20質量部の混合溶液を逐次添加し、添加終了後、6時間保持して重合反応物を得た。得られた重合反応物を、酢酸エチルを用いて希釈し、固形分濃度が20質量%である製造例1の(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。
なお、ここでいう(メタ)アクリル系共重合体の「固形分濃度」とは、(メタ)アクリル系共重合体の溶液に占める、(メタ)アクリル系共重合体の質量割合を意味する。以下の製造例2〜製造例32についても同様である。
〔製造例2〜製造例10〕
製造例2〜製造例10では、(メタ)アクリル系共重合体の単量体組成を、表1に示す単量体組成に変更したこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、固形分濃度が20質量%である製造例2〜製造例10の(メタ)アクリル系共重合体の各溶液を得た。
〔製造例11〜製造例20〕
製造例11〜製造例20では、(メタ)アクリル系共重合体の単量体組成を、表2に示す単量体組成に変更したこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、固形分濃度が20質量%である製造例11〜製造例20の(メタ)アクリル系共重合体の各溶液を得た。
〔製造例21〜製造例28〕
製造例21〜製造例28では、(メタ)アクリル系共重合体の単量体組成を、表3に示す単量体組成に変更したこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、固形分濃度が20質量%である製造例21〜製造例28の(メタ)アクリル系共重合体の各溶液を得た。
〔製造例29及び製造例30〕
製造例29及び製造例30では、有機溶媒の使用量及び重合開始剤の使用量の少なくとも一方を調整することにより、(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を、表4に示す重量平均分子量(Mw)に調整したこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、固形分濃度が50質量%である製造例29及び製造例30の(メタ)アクリル系共重合体の各溶液を得た。
〔製造例31〕
製造例31では、有機溶媒の使用量及び重合開始剤の使用量の少なくとも一方を調整することにより、(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を、表4に示す重量平均分子量(Mw)に調整したこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、固形分濃度が25質量%である製造例31の(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。
〔製造例32〕
製造例32では、有機溶媒の使用量及び重合開始剤の使用量の少なくとも一方を調整することにより、(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を、表4に示す重量平均分子量(Mw)に調整したこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、固形分濃度が14質量%である製造例32の(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。
上記にて得られた(メタ)アクリル系共重合体のうち、製造例1〜製造例8、製造例12、製造例13、製造例16、製造例17、製造例20、製造例22、製造例23、製造例25、製造例26、及び製造例30〜製造例32は、本発明における特定(メタ)アクリル系共重合体に相当する。
製造例1〜製造例32の(メタ)アクリル系共重合体の単量体組成(単位:質量%)、〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕、並びに、重量平均分子量(Mw)〔単位:万(表中では、「×10」と表記)〕を表1〜表4に示す。
例えば、製造例1の(メタ)アクリル系共重合体の〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕は、具体的には、以下のようにして計算した。
なお、n−BAの分子量は「128」であり、2EHAの分子量「184」であり、2HEAの分子量は「116」であり、AAの分子量は「72」である。
構成単位(a)のモル数=n−BAの質量%/n−BAの分子量
=28.1/128=0.2195・・・≒0.220
構成単位(b)のモル数=2EHAの質量%/2EHAの分子量
=70.0/184=0.3804・・・≒0.380
構成単位(c)のモル数=2HEAの質量%/2HEAの分子量
=1.5/116=0.0129≒0.013
構成単位(d)のモル数=AAの質量%/AAの分子量
=0.4/72=0.0055・・・≒0.006
〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕
=〔0.013+0.006〕/〔0.220+0.380+0.013+0.006〕=0.019/0.619=0.0306・・・≒0.031
製造例1〜製造例32の(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)は、既述の特定(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)の測定方法と同様の方法により測定した。
Figure 2021085995
Figure 2021085995
Figure 2021085995
Figure 2021085995
表1〜表4中、「−」は、その欄に該当する単量体を配合していないことを意味する。
表1〜表4において、例えば「C=4」とは、アルキル基の炭素数が4であることを意味する。
〔実施例1〕
−粘着剤組成物の調製−
製造例1にて得られた(メタ)アクリル系共重合体の溶液100質量部(固形分換算値)と、架橋剤〔商品名:コロネート(登録商標) L−45E、固形分濃度:45質量%、イソシアネート系架橋剤、東ソー(株)〕0.20質量部(固形分換算値)と、シランカップリング剤〔商品名:X−41−1810、固形分濃度:100質量%、信越化学工業(株)〕0.10質量部と、を十分に撹拌混合し、粘着剤組成物を得た。
−粘着剤層付偏光板の作製−
上記にて調製した粘着剤組成物を用い、以下のようにして、粘着剤層付偏光板を作製した。シリコーン系剥離処理剤で表面処理された剥離フィルム〔商品名:フィルムバイナ(登録商標)100E−0010N023、藤森工業(株)〕の表面処理面に、乾燥後の厚みが20μmとなるように粘着剤組成物を塗布し、塗布膜を形成した。次いで、形成した塗布膜を、熱風循環式乾燥機を用いて、乾燥温度100℃及び乾燥時間1分間の乾燥条件で乾燥させ、剥離フィルム上に粘着膜を形成した。
次いで、EWV層/トリアセチルセルロース(TAC)層/ポリビニルアルコール(PVA)層/TAC層の積層構造を有する、EWV層付き偏光板(即ち、EWV偏光板)のEWV層側の面と、上記剥離フィルム上に形成された粘着膜の露出した面と、を重ねて貼り合わせた後、雰囲気温度25℃、50%RHの環境下で168時間養生させ、架橋反応を進行させて、剥離フィルム/粘着剤層/偏光板の積層構造を有する粘着剤層付偏光板を作製した。
〔実施例2〜実施例15〕
−粘着剤組成物の調製−
実施例1において、粘着剤組成物の組成を表5に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2〜実施例15の各粘着剤組成物を得た。
−粘着剤層付偏光板の作製−
上記にて調製した粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、粘着剤層付偏光板を作製した。
〔実施例16〜実施例29〕
実施例1において、粘着剤組成物の組成を表6に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例16〜実施例29の各粘着剤組成物を得た。
−粘着剤層付偏光板の作製−
上記にて調製した粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、粘着剤層付偏光板を作製した。
〔比較例1〜比較例14〕
実施例1において、粘着剤組成物の組成を表7に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例1〜比較例14の各粘着剤組成物を得た。
−粘着剤層付偏光板の作製−
上記にて調製した粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、粘着剤層付偏光板を作製した。
[測定及び評価]
1.ゲル分率の測定
上記にて調製した粘着剤組成物を、シリコーン系剥離処理剤で表面処理された剥離フィルム〔商品名:フィルムバイナ(登録商標)100E−0010N023、藤森工業(株)〕の表面処理面に、乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布し、塗布膜を形成した。次いで、形成した塗布膜を、熱風循環式乾燥機を用いて、100℃、1分間の乾燥条件で乾燥させ、剥離フィルム上に粘着膜を形成した。
次いで、別途準備した剥離フィルム〔商品名:フィルムバイナ(登録商標)100E−0010N023、藤森工業(株)〕の表面処理面と、上記剥離フィルム上に形成された粘着膜の露出した面と、を重ねて貼り合わせた後、雰囲気温度25℃、50%RHの環境下で168時間養生させ、架橋反応を進行させて、剥離フィルム/粘着剤層/剥離フィルムの積層構造を有する無基材タイプの粘着シートを得た。
次いで、粘着シートの2枚の剥離フィルムを剥離し、得られた粘着剤層を用い、既述の方法により、粘着剤組成物の架橋後のゲル分率を測定した。
結果を表5〜表7に示す。
2.クリープ試験
上記にて作製した粘着剤層付偏光板を切断し、25mm(短辺)×150mm(長辺)の大きさの試験片を得た。
試験片の一方の短辺側端部から、試験片の剥離フィルムを長辺方向に25mm剥離し、剥離により露出した粘着剤層の面(25mm×25mm)を、ガラス板〔大きさ:50mm(短辺)×160mm(長辺)、厚さ:0.25mm〕の片面に重ねて貼り合わせ、2kgのローラーを2往復させることにより圧着した後、30分間静置し、評価用サンプルを得た。
雰囲気温度23℃の環境下、試験片がガラス板から垂直に垂れ下がるように、評価用サンプルにおけるガラス板の一方の短辺側端部を、留め金を用いて測定台に固定した。固定後、垂れ下がった試験片の短辺側端部に1kgの重りを吊るし、1時間放置した。放置後、試験片から重りを外し、放置前後における試験片のずれ量(単位:mm)を測定した。そして、ずれ量に基づき、下記の評価基準に従って、評価を行った。
結果を表5〜表7に示す。
なお、評価結果が「A」又は「B」であれば、実用上問題がないと判断した。
−評価基準−
A:ずれ量が0.2mm未満であった。
B:ずれ量が0.2mm以上0.5mm未満であった。
C:ずれ量が0.5mm以上1.0mm未満であった。
D:ずれ量が1.0mm以上である。
3.指触タック
上記にて作製した粘着剤層付偏光板を切断し、50mm×50mmの大きさの試験片を得た。試験片の剥離フィルムを剥離し、剥離により露出した粘着剤層の面を指触し、得られた感触に基づき、下記の評価基準に従って、評価を行った。
結果を表5〜表7に示す。
なお、評価結果が「A」、「B」、又は「C」であることが好ましい。
−評価基準−
A:べたつきが全く感じられなかった。
B:べたつきが僅かに感じられたが、加工性には全く影響がない程度であった。
C:べたつきが感じられたが、加工性にはほとんど影響がない程度であった。
D:べたつきが顕著に感じられ、加工性に影響がある程度であった。
4.反り
上記にて作製した粘着剤層付偏光板を、吸収軸に対して長辺が90°になるように切断し、45mm(短辺)×150mm(長辺)の大きさの試験片を得た。
試験片の剥離フィルムを剥離し、剥離により露出した粘着剤層の面を、ガラス板〔大きさ:50mm(短辺)×160mm(長辺)、厚さ:0.25mm〕の片面に、ガラス板の中央に配置されるように重ねて貼り合わせ、2kgのローラーを2往復させることにより圧着し、積層体を作製した。次いで、作製した積層体を30分間静置した。静置後の積層体に対し、オートクレーブ処理(処理温度:50℃、処理圧力:5kg/cm、処理時間:20分間)を施した後、雰囲気温度23℃、50%RHの環境下に24時間静置し、評価用サンプルを得た。
得られた評価用サンプルにおける一対の短辺側端部の反りの程度を、レーザー変位計〔商品名:LK−H027、(株)キーエンス〕を用いて測定し、端部それぞれにおける測定値(単位:mm)をA及びA’とした。
次いで、評価用サンプルを、雰囲気温度80℃の高温環境下に250時間静置した後、雰囲気温度23℃、50%RHの環境下に30分間静置した。次いで、得られた評価用サンプルにおける一対の短辺側端部の反りの程度を、レーザー変位計を用いて測定し、端部それぞれにおける測定値(単位:mm)をB及びB’とした。
そして、次式により、試験前後における反りの変化(単位:mm)を算出し、下記の評価基準に従って、評価を行った。
試験前後における反りの変化=〔(B−A)+(B’−A’)〕/2
結果を表5〜表7に示す。
なお、評価結果が「A」又は「B」であれば、実用上問題がないと判断した。
−評価基準−
A:試験前後における反りの変化が0.3mm未満であった。
B:試験前後における反りの変化が0.3mm以上0.6mm未満であった。
C:試験前後における反りの変化が0.6mm以上1.0mm未満であった。
D:試験前後における反りの変化が1.0mm以上であった。
5.発泡
上記にて作製した粘着剤層付偏光板を、吸収軸に対して長辺が45°になるように切断し、50mm×89mm(長辺)の大きさの試験片を2枚準備した。試験片の剥離フィルムを剥離し、剥離により露出した粘着剤層の面を、青板ソーダガラス〔松浪硝子工業(株)〕の片面に重ねて貼り合わせ、ラミネーターを用いて圧着し、積層体を作製した。作製した積層体に対し、オートクレーブ処理(処理温度:50℃、処理圧力:5kg/cm、処理時間:20分間)を施した。次いで、オートクレーブ処理後の積層体を、雰囲気温度23℃、50%RHの環境下に1時間静置し、評価用サンプルを得た。
次いで、得られた評価用サンプルを、雰囲気温度95℃の高温環境下に500時間静置した。静置後の評価用サンプルの外観を目視により観察し、発泡の有無及び程度を確認した。そして、観察結果に基づき、下記の評価基準に従って、評価を行った。
結果を表5〜表7に示す。
なお、評価結果が「A」又は「B」であることが好ましい。
−評価基準−
A:発泡が全く認められなかった。
B:発泡が少し認められたが、許容範囲内であった。
C:発泡が認められ、許容範囲外であった。
D:発泡が顕著に認められた。
6.剥がれ
上記「5.発泡」に記載の方法と同様の方法により、評価用サンプルを得た。
次いで、得られた評価用サンプルを、雰囲気温度65℃、95%RHの高温高湿環境下に500時間静置した。静置後の評価用サンプルの外観を目視により観察し、剥がれの有無及び程度を確認した。そして、観察結果に基づき、下記の評価基準に従って、評価を行った。
結果を表5〜表7に示す。
なお、評価結果が「A」又は「B」であることが好ましい。
−評価基準−
A:剥がれが全く認められなかった。
B:剥がれが少し認められたが、許容範囲内であった。
C:剥がれが認められ、許容範囲外であった。
D:剥がれが顕著に認められた。
7.白抜け
上記にて作製した粘着剤層付偏光板を切断し、62mm×110mm(長辺)の大きさの試験片を2枚準備した。2枚の試験片の剥離フィルムを剥離し、剥離により露出した粘着剤層の面を、それぞれの試験片の吸収軸が直交するように、Twisted Nematic(TN)方式の液晶パネルの両面に重ねて貼り合わせ、ラミネーターを用いて圧着し、積層体を作製した。作製した積層体に対し、オートクレーブ処理(処理温度:50℃、処理圧力:5kg/cm、処理時間:20分間)を施した。次いで、オートクレーブ処理後の積層体を、雰囲気温度23℃、50%RHの環境下に24時間静置し、評価用サンプルを得た。
次いで、得られた評価用サンプルを、雰囲気温度95℃の環境下に500時間静置した。静置後の評価用サンプルを、雰囲気温度23℃、50%RHの環境下、液晶モニターのバックライト上に置き、白抜けの発生の有無及び程度を目視にて観察した。そして、観察結果に基づき、下記の評価基準に従って、評価を行った。
結果を表5〜表7に示す。
なお、評価結果が「A」又は「B」であることが好ましい。
−評価基準−
A:白抜けが全く認められなかった。
B:白抜けが少し認められたが、許容範囲内であった。
C:白抜けが認められ、許容範囲外であった。
D:白抜けが顕著に認められた。
Figure 2021085995
Figure 2021085995
Figure 2021085995
表5〜表7に記載の成分の詳細は、以下に示すとおりである。
<架橋剤>
−イソシアネート系架橋剤−
「コロネート L−45E」〔商品名、東ソー(株)〕
「スミジュール N−75」〔商品名、住化コベストロウレタン(株)〕
「タケネート D−110N」〔商品名、三井化学(株)〕
−エポキシ系架橋剤−
「TETRAD−X」〔商品名、三菱ガス化学(株)〕
上記の「コロネート」、「スミジュール」、及び「タケネート」は、いずれも登録商標である。
<シランカップリング剤>
−チオール基含有シラン化合物−
「X−41−1810」〔商品名、信越化学工業(株)〕
−イソシアヌレート基含有シラン化合物−
「KBM−9659」〔商品名、信越化学工業(株)〕
−イソシアネート基含有シラン化合物−
「KBE−9007N」〔商品名、信越化学工業(株)〕
−アミノ基含有シラン化合物−
「KBM−573」〔商品名、信越化学工業(株)〕
−エポキシ基含有シラン化合物−
「KBM−403」〔商品名、信越化学工業(株)〕
表5〜表7中、「配合量」の欄に記載の数値は、いずれも固形分換算値である。
表5及び表6に示すように、実施例1〜実施例29の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合でも、ガラス基板の反りを生じさせ難く、かつ、耐クリープ性に優れることが確認された。また、実施例1〜実施例29の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、べたつきがないか、或いは、べたつきがあっても加工性に影響がない程度であることが確認された。また、実施例1〜実施例29の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合でも、発泡を生じさせ難いことが確認された。また、実施例1〜実施例29の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合でも、剥がれ難いことが確認された。また、実施例1〜実施例29の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合でも、白抜けを発生させ難いことが確認された。
表7に示すように、(メタ)アクリル系共重合体が、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)を含まない比較例1及び比較例2の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合におけるガラス基板の反りを良好に抑制できないことが確認された。また、比較例1及び比較例2の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、白抜けを発生させやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体における、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(a)の含有率が全構成単位に対して69質量%を超え、かつ、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)の含有率が全構成単位に対して30質量%未満である比較例3の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合におけるガラス基板の反りを良好に抑制できないことが確認された。また、比較例3の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、白抜けを発生させやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体における、炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(a)の含有率が全構成単位に対して5質量%未満であり、かつ、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)の含有率が全構成単位に対して90質量%を超える比較例4の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例4の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、顕著にべたつくことが確認された。また、比較例4の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体における水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率が全構成単位に対して0.7質量%未満である比較例5の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例5の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、発泡を生じさせやすいことが確認された。また、比較例5の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体における水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)の含有率が全構成単位に対して2.7質量%を超え、かつ、〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕が0.05を超える比較例6及び比較例7の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合におけるガラス基板の反りを良好に抑制できないことが確認された。また、比較例6及び比較例7の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、白抜けを発生させやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体における、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が全構成単位に対して0.1質量%未満であり、かつ、〔構成単位(c)及び構成単位(d)の合計モル数〕/〔構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)、及び構成単位(d)の合計モル数〕が0.02未満である比較例8の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例8の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、発泡を生じさせやすいことが確認された。また、比較例8の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)の含有率が全構成単位に対して0.9質量%を超える比較例9の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合におけるガラス基板の反りを良好に抑制できないことが確認された。また、比較例9の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、白抜けを発生させやすいことが確認された。
架橋後のゲル分率が50質量%未満である比較例10の粘着剤組成物により形成された粘着剤層(即ち、ゲル分率が50質量%未満である粘着剤層)は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例10の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、発泡を生じさせやすいことが確認された。また、比較例10の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。
架橋後のゲル分率が70質量%を超える比較例11の粘着剤組成物により形成された粘着剤層(即ち、ゲル分率が70質量%を超える粘着剤層)は、偏光板と薄いガラス基板との貼り合わせに用いた場合におけるガラス基板の反りを良好に抑制できないことが確認された。また、比較例11の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、白抜けを発生させやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体がカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を含まない比較例12の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例12の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体が水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を含まない比較例13の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例13の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、発泡を生じさせやすいことが確認された。また、比較例13の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。
(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量が50万未満である比較例14の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、耐クリープ性に劣ることが確認された。また、比較例14の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に曝された場合に、発泡を生じさせやすいことが確認された。また、比較例14の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温高湿環境下に曝された場合に、剥がれやすいことが確認された。

Claims (7)

  1. 炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(a)を全構成単位に対して5質量%〜69質量%、炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位(b)を全構成単位に対して30質量%〜90質量%、水酸基を有する単量体に由来する構成単位(c)を全構成単位に対して0.7質量%〜2.7質量%、及びカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位(d)を全構成単位に対して0.1質量%〜0.9質量%を含み、前記構成単位(a)、前記構成単位(b)、前記構成単位(c)、及び前記構成単位(d)の合計モル数に対する、前記構成単位(c)及び前記構成単位(d)の合計モル数の割合が、0.02〜0.05であり、かつ、重量平均分子量が、50万〜300万である(メタ)アクリル系共重合体と、
    架橋剤と、
    シランカップリング剤と、を含み、
    架橋後のゲル分率が、50質量%〜70質量%である偏光板用粘着剤組成物。
  2. 前記炭素数が7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が、アクリル酸アルキルエステル単量体である請求項1に記載の偏光板用粘着剤組成物。
  3. 前記炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が、アクリル酸アルキルエステル単量体である請求項1又は請求項2に記載の偏光板用粘着剤組成物。
  4. 前記炭素数が8以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、i−ノニルアクリレート、ステアリルアクリレート、及びラウリルアクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の偏光板用粘着剤組成物。
  5. 偏光板と、
    前記偏光板上に設けられ、かつ、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の偏光板用粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、
    を備える粘着剤層付偏光板。
  6. 厚さが0.05mm以上0.5mm未満の範囲であるガラス基板と、
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の偏光板用粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、
    偏光板と、
    をこの順に備える光学部材。
  7. 請求項6に記載の光学部材を備える表示装置。
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