JP2021084879A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Akira Furukawa
亮 古川
歩 榎本
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Abstract

【課題】顔料を含む多層型カプセルと極性油を含む油中水型乳化化粧料を、多層型カプセルの潰れを抑制することが可能なものとする。【解決手段】油中水型乳化化粧料を、(A)顔料を含む多層型カプセルと、(B)分子量1000以下のナトリウム塩と、(C)極性油と、を含む油中水型乳化化粧料であって、(C)極性油以外に非極性油を含む場合には、(C)極性油に対する非極性油の割合を1以下とする。【選択図】なし

Description

本発明は油中水型乳化化粧料に関するものであって、詳細には顔料を含む多層型カプセルを含む油中水型乳化化粧料に関するものである。
近年、皮膚に塗布した時に、外観色とは異なる色に変化する化粧料、いわゆる、顔料を含む多層型カプセル(multilayer-type encapsulations containing pigments)を含有する化粧料が知られている。この多層型カプセルは、製品を皮膚に塗布する前は化粧料内で原形を保つので、顔料色の見た目の視覚効果は低減または隠蔽されるが、製品を皮膚に塗布すると、塗布ストロークの間に(例えば、手のひらまたは指によって)作用する力によってカプセルが壊れ、顔料が放出されて皮膚全体に広がるものである。このような化粧料として、無機粉末成分と顔料を含む多層型カプセルとを含む油中水型乳化型日焼け止め製品が知られている(特許文献1)。
日焼け止め化粧料一般に、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉末成分の使用量が多い場合は、過度の白さの問題が起こるが、顔料を加えて、過度の白さの出現を抑える方法をとると、塗布前の製品の色は使用者にとって魅力に欠けるものとなる傾向がある。特許文献1に記載されている日焼け止め化粧料は、無機紫外線散乱剤の使用を増加させて望ましい紫外線防御効果を達成するとともに、顔料を含む多層型カプセルによって、使用前の製品自体の外観、皮膚への塗布後の製品の外観のいずれも悪化させることがないというものである。
ところで、特許文献1では無機粉末成分を多く含むため、極性の高い紫外線吸収剤を高配合する必要がない。しかし、日焼け止め化粧料のバリエーションとして、紫外線吸収剤を配合した、よりSPF(Sun Protection Factor)値の高い日焼け止め化粧料に対する要望や、肌をよりふっくらと見せたい、あるいは肌の保護効果を高めたいといった使用性の側面や、油性の薬剤を入れたい等の理由から極性油を多く配合したいという場合がある。また、顔料を含む多層型カプセルを使うことでスキンケアクリームに近い使用感触と見た目を維持したままBB(blemish balm)クリームを作製することもできる。
特表2017−515864号公報
しかし、本発明者が顔料を含む多層型カプセルの化粧料において、紫外線吸収剤を配合したところ、極性を持った油によって顔料を含む多層型カプセルが製品中で潰れ、安定性が損なわれることが判明した。この知見を得て本発明者が鋭意検討を行ったところ、この顔料を含む多層型カプセルと極性油とを含む化粧料に特定の金属塩を加えることで、顔料を含む多層型カプセルが製品中で潰れるという現象を抑制することができることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は顔料を含む多層型カプセルと極性油を含む化粧料において、顔料を含む多層型カプセルの潰れを抑制することが可能な油中水型乳化化粧料を提供することを目的とするものである。
本発明の油中水型乳化化粧料は、
(A)顔料を含む多層型カプセルと、
(B)分子量1000以下のナトリウム塩と、
(C)極性油と、
を含む油中水型乳化化粧料であって、
(C)極性油以外に非極性油を含む場合には、(C)極性油に対する非極性油の割合が1以下である。
(B)ナトリウム塩は化粧料全量に対し0.2〜2質量%含むことが好ましい。
(C)極性油は化粧料全量に対し6〜40質量%含んでいてもよい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、セチルPEG/PPG10−1ジメチコンをさらに含むことが好ましい。
非極性油を含む場合、非極性油は化粧料全量に対し20質量%以下であってよい。
非極性油中のジメチコンおよび/または環状シリコーン油の含有量は、化粧料全量に対し10質量%以下であってもよい。
紫外線散乱剤は化粧料全量に対し10質量%以下であってもよい。
本発明の油中水型乳化化粧料は水相と油相より構成されるものであるが、水相は化粧料全量に対し30質量%以上としてもよい。
(A)顔料を含む多層型カプセルは化粧料全量に対して0.1〜3質量%含むことが好ましい。
(A)顔料を含む多層型カプセルの数平均径は300μm未満であることが好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、
(A)顔料を含む多層型カプセルと、
(B)分子量1000以下のナトリウム塩と、
(C)極性油と、
を含む油中水型乳化化粧料であって、
(C)極性油以外に非極性油を含む場合には、(C)極性油に対する非極性油の割合が1以下であるので、顔料を含む多層型カプセルの潰れを抑制することが可能である。
本発明の油中水型乳化化粧料は、
(A)顔料を含む多層型カプセルと、
(B)分子量1000以下のナトリウム塩と、
(C)極性油と、
を含む油中水型乳化化粧料であって、
(C)極性油以外に非極性油を含む場合には、(C)極性油に対する非極性油の割合が1以下である。
以下、各成分について詳細に説明する。なお、本明細書において、PEGはポリエチレングリコール、PPGはポリプロピレングリコール、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、VPはビニルピロリドンの略である。
(A)顔料を含む多層型カプセル
顔料を含む多層型カプセル(以下、単に多層型カプセルともいう)は、内部コア若しくは層と1若しくは複数の外部層とを有する構造を有し、種々の顔料が内側部分および外側部分に配置される。多層型カプセルの市販品としては、Biogenics,Inc.によって現在販売されているMAGICOLOR(登録商標)、大東化成工業株式会社によって現在販売されているSugarcapsule Magic SP Series、Tagra Biotechnologyによって現在販売されているTagraCap(商標)、およびSalvona Technologiesによって現在販売されているMicroBeads(商標)が挙げられる。多層型カプセルは、例えば、米国特許出願公開公報US2011/0165208A1(または対応するEP2474299A2、JP2011−529104A、KR10−0978583B1若しくはWO2011/027960A2)(参照によりその内容全体を本明細書中に組み込む)に記載されているように、第1の顔料、可塑剤およびポリマーの溶液を調製し;この溶液を噴霧乾燥して、顔料がポリマーによって被覆されているコア粒子を形成し;これらのコア粒子を、第2の顔料を含む溶液中に分散させ;この分散液を噴霧乾燥して、第2の顔料がポリマーにコーティングされたカプセル粒子を形成することによって製造できる。
多層型カプセルが示す特性の1つを「顕色技術(color reveal technology)」と称することもある。通常の条件下では、カプセルは、顔料を内部に保持するのに充分な安定性を有するので、外部に露出された場合と同じ視覚的色彩効果を発揮しない。しかし、カプセルに充分な力を加えると、例えば、化粧料を手で皮膚に塗布すると、カプセルが壊れて顔料を放出し、それによって塗布の前後で外観色が変化する。カプセルの効果は通常、顔料の色を完全ではないが大部分抑制するものである。例えば、赤色顔料を含む多層型カプセルのバルクは、見た目には僅かに赤色であり、黄色顔料を含む多層型カプセルのバルクは、見た目には僅かに黄色である。
多層型カプセルの量は、皮膚への塗布時に望ましい視覚効果を達成するのに効果的であるならば特に限定されないが、化粧料全量に対し0.1〜3質量%であることが好ましく、より好ましくは0.3〜2.5質量%、さらには0.5〜2質量%、最も好ましくは0.8〜1.8質量%の範囲である。多層型カプセルの量が0.1質量%以上であることで、充分な肌色補正効果を与えることができ、3%質量以下であることで、自然で使用者に魅力的な仕上がりとすることができる。
多層型カプセルの直径は300μm未満であることが好ましく、好ましくは280μm以下、より好ましくは250μm以下、さらに好ましくは150μm以下、さらに好ましくは100μm以下、最も好ましくは60μm以下である。ここで、直径は数平均径を指す。多層型カプセルの直径が300μm未満であることで、場合により、使用者は、製品を皮膚に塗布した場合にざらざらしている若しくは砂のようであると感じることがなく、また、単純に撹拌する若しくはかき混ぜることにより化粧料に多層型カプセルを均一に分散させることが容易である。
多層型カプセルに含まれる顔料の色は、製品の外観が皮膚への塗布の前および後のいずれにおいても使用者にとって魅力的であるならば、特に限定されず、赤色顔料、黄色顔料等の色顔料の組合せ、またその割合は任意に変更することが可能である。
(B)分子量1000以下のナトリウム塩
分子量1000以下のナトリウム塩(以下、単にナトリウム塩ともいう)としては、食塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)−3Na等を挙げることができる。汎用性の観点からずれば、食塩、EDTA−3Naが好ましい。なお、ナトリウム塩は、1種を単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
ナトリウム塩は、化粧料全量に対し0.1〜2質量%含むことが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5質量%である。ナトリウム塩が、化粧料全量に対し0.1質量%以上であることで、多層型カプセルの潰れをより抑制することが可能となり、2質量%以下であることで、塗布後の肌をべたつきのない仕上がりとすることができる。
(C)極性油
(C)極性油は通常、化粧品、医薬品、食品で用いられるものであれば特に限定されるものでない。IOB値は、特に限定されるものではないが、0.05〜0.80であることが好ましい。
なお、IOB値とは、Inorganic/Organic Balance(無機性/有機性比)の略であって、無機性値の有機性値に対する比率を表す値であり、有機化合物の極性の度合いを示す指標となるものである。IOB値は、具体的には、
IOB値=無機性値/有機性値
として表される。ここで、「無機性値」、「有機性値」のそれぞれについては、例えば、分子中の炭素原子1個について「有機性値」が20、同水酸基1個について「無機性値」が100といったように、各種原子または官能基に応じた「無機性値」、「有機性値」が設定されており、有機化合物中の全ての原子および官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することによって、当該有機化合物のIOB値を算出することができる(例えば、藤田著、「化学の領域」第11巻、第10号、第719頁〜第725頁、1957年参照)。
極性油の代表例としては、エステル油および紫外線吸収剤が挙げられる。
エステル油の具体例としては、ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリエチルヘキサノイン(トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン)、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、一般に化粧料に用いられる高極性の油性紫外線吸収剤を広く挙げることができ、特に限定されるものでない。例えば、安息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、ケイ皮酸誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、β,β−ジフェニルアクリレート誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンジリデンショウノウ誘導体、フェニルベンゾイミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェニルベンゾトリアゾール誘導体、アントラニル誘導体、イミダゾリン誘導体、ベンザルマロナート誘導体、4,4−ジアリールブタジエン誘導体等が例示される。以下に具体例および商品名などを列挙するが、これらの限定されるものではない。
安息香酸誘導体としては、パラ−アミノ安息香酸(PABA)エチル、エチル−ジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシル−ジメチルPABA( 例えば「エスカロール507」;ISP社)、グリセリルPABA、PEG−25−PABA(例えば「ユビナールP25」;BASF社)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(例えば「ユビナールAプラス」)などが例示される。
サリチル酸誘導体としては、ホモサレート(「ユーソレックス(Eusolex)HMS」; ロナ/EMインダストリーズ社) 、エチルヘキシルサリチレート(例えば「ネオ・ヘリオパン(NeoHeliopan)OS」; ハーマン・アンド・レイマー社)、ジプロピレングリコールサリチレート(例えば「ディピサル(Dipsal)」; スケル社)、TEAサリチラート(例えば「ネオ・ヘリオパンTS」;ハーマン・アンド・レイマー社) などが例示される。
ケイ皮酸誘導体としては、オクチルメトキシシンナメートまたはメトキシケイ皮酸エチルヘキシル( 例えば「パルソールMCX」;ホフマン−ラ・ロシュ社)、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミル(例えば「ネオ・ヘリオパンE1000」; ハーマン・アンド・レイマー社)、シンノキセート、DEAメトキシシンナメート、メチルケイ皮酸ジイソプロピル、グリセリル−エチルヘキサノエート−ジメトキシシンナメート、ジ−(2−エチルヘキシル)−4'−メトキシベンザルマロネートなどが例示される。
ジベンゾイルメタン誘導体としては、4−tert−ブチル−4’ −メトキシジベンゾイルメタン(例えば「パルソール1789」)などが例示される。
β,β−ジフェニルアクリレート誘導体としては、オクトクリレン( 例えば「ユビナールN539」; BASF社)などが例示される。
ベンゾフェノン誘導体としては、ベンゾフェノン−1(例えば「ユビナール400」;BASF社)、ベンゾフェノン−2(例えば「ユビナールD50」;BASF社)、ベンゾフェノン−3またはオキシベンゾン(例えば「ユビナールM40」;BASF社)、ベンゾフェノン−4(例えば「ユビナールMS40」;BASF社)、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6(例えば「ヘリソーブ(Helisorb)11」;ノルクアイ社)、ベンゾフェノン−8 (例えば「スペクトラ−ソーブ(Spectra-Sorb)UV−24」;アメリカン・シアナミド社)、ベンゾフェノン−9(例えば「ユビナールDS−49」;BASF社)、ベンゾフェノン−12などが例示される。
ベンジリデンショウノウ誘導体としては、3−ベンジリデンショウノウ( 例えば「メギゾリル(Mexoryl)SD」;シメックス社)、4−メチルベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸(例えば「メギゾリルSL」;シメックス社)、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム(例えば「メギゾリルSO」;シメックス社)、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸(例えば「メギゾリルSX」;シメックス社)、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ(例えば「メギゾリルSW」;シメックス社)などが例示される。
フェニルベンゾイミダゾール誘導体としては、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸(例えば「ユーソレックス232」;メルク社)、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム( 例えば「ネオ・ヘリオパンAP」;ハーマン・アンド・レイマー社)などが例示される。
トリアジン誘導体としては、アニソトリアジン(例えば「チノソーブ(Tinosorb)S」; チバ・スペシャリティー・ケミカルズ 社)、エチルヘキシルトリアゾン(例えば「ユビナールT150」;BASF社)、ジエチヘキシルブタミドトリアゾン(例えば「ユバソーブ(Uvasorb)HEB」;シグマ3 V社)、2,4,6−トリス(ジイソブチル−4’−アミノベンザルマロナート)−s−トリアジンなどが例示される。
フェニルベンゾトリアゾール誘導体としては、ドロメトリゾールトリシロキサン(例えば「シラトリゾール(Silatrizole)」; ローディア・シミー社)、メチレンビス( ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)(例えば「チノソーブM」( チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社))などが例示される。
アントラニル誘導体としては、アントラニル酸メンチル( 例えば「ネオ・ヘリオパンMA」;ハーマン・アンド・レイマー社) などが例示される。
イミダゾリン誘導体としては、エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナートなどが例示される。
ベンザルマロナート誘導体としては、ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン(例えば、ポリシリコーン−15;「パルソールSLX」;DSMニュートリション ジャパン社)などが例示される。
4,4−ジアリールブタジエン誘導体としては、1,1−ジカルボキシ(2,2’−ジメチルプロピル)−4,4−ジフェニルブタジエンなどが例示される。
(C)極性油は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(C)極性油の配合量は、化粧料全量に対して、6〜40質量%であることが好ましく、好ましくは8〜38質量%、より好ましくは10〜35質量%である。極性油に含まれる紫外線吸収剤の配合量は、極性油の20質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上とするのが好ましく、極性油の全てが紫外線吸収剤であってもよい。極性油が6質量%以上であることで肌をよりふっくらとなめらかに見せることができ、肌の保護効果をより高めることができる。また、40質量%以下であることでべたつきおよびてかりをより抑えることができる。
(非極性油)
本発明の油中水型乳化化粧料は、上記(C)極性油以外の油分、非極性油を含まなくてもよいが、含む場合には、(C)極性油に対する非極性油の割合が1以下である。(C)極性油に対する非極性油の割合は、より好ましくは0.8以下であり、さらには0.6以下であることが好ましい。多層型カプセルは極性を持った油によって安定性が損なわれるが、本発明の油中水型乳化化粧料はナトリウム塩を含むので、多層型カプセルが製品中で潰れるという現象を抑制することができるため、(C)極性油に対する非極性油の割合が1以下であっても多層型カプセルを安定に化粧料中に含ませることができる。
非極性油としては、例えば、シリコーン油、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、イソヘキサデカン等の炭化水素油等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、カプリリルメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの鎖状シリコーン油、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどの環状シリコーン油等が挙げられる。
非極性油を含む場合、非極性油は化粧料全量に対し20質量%以下であってよい。多層型カプセルは、非極性油が多い方が潰れにくいが、本発明はナトリウム塩を含むので、非極性油が化粧料全量に対し20質量%以下であっても多層型カプセルの潰れを抑制することができる。
(セチルPEG/PPG10−1ジメチコン)
本発明の油中水型乳化化粧料は、セチルPEG/PPG10−1ジメチコンをさらに含むことが好ましい。セチルPEG/PPG10−1ジメチコンを含むことで、乳化安定性をより良好なものとすることができる。セチルPEG/PPG10−1ジメチコンは、例えば、市販品として、ABIL EM90、EM180(Evonik Industries AG社)、KF−6038(信越化学工業株式会社)等を用いることができる。
セチルPEG/PPG10−1ジメチコンは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
セチルPEG/PPG10−1ジメチコンの配合量は、化粧料全量に対して0.5〜10質量%であり、好ましくは、1〜5質量%である。(A)セチルPEG/PPG10−1ジメチコンの配合量が、0.5質量%以上であることで、より乳化安定性を良好なものとすることができ、10質量%以下であることで、よりみずみずしい使用感を得ることができる。
本発明の油中水型乳化化粧料がセチルPEG/PPG10−1ジメチコンをさらに含む場合には、非極性油中のジメチコンおよび/または環状シリコーン油の含有量は、化粧料全量に対し10質量%以下であってよく、より好ましくは9質量%以下、さらには8質量%以下であることが好ましい。セチルPEG/PPG10−1ジメチコンをさらに含む場合には、ジメチコンおよび/または環状シリコーン油の含有量が化粧料全量に対し10質量%以下であっても、高温安定性をより良好なものとすることができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、紫外線散乱剤は化粧料全量に対し10質量%以下であってよい。本発明の油中水型乳化化粧料は、上記のとおり紫外線吸収剤を高配合することが可能であるため、SPF値の観点からすれば、無機粉末成分、例えば、二酸化チタンおよび酸化亜鉛といった紫外線散乱剤は10質量%以下であってよく、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下であり、特には3質量%以下である。
本発明の油中水型乳化化粧料の水相成分は、水を主成分とし、各種水溶性成分を含むものであり、本発明の油中水型乳化化粧料中に30質量%以上の割合で配合することができ、より好ましくは40質量%以上55質量%未満である。水相が多くなると多層型カプセルが潰れやすい傾向にあるが、本発明の油中水型乳化化粧料はナトリウム塩を含むので、水相を30質量%以上としても多層型カプセルが潰れることがなく、みずみずしい使用感とすることができる。
本発明の化粧料には、上記成分の他、化粧品や医薬部外品に通常用いられる成分、例えば、保湿剤、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール、界面活性剤、増粘剤、糖類、薬剤等を1種または2種以上配合することができる。以下に、配合可能な成分を例示する。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、チタン酸鉄等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、および青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
また、本発明の化粧料には、乳化剤として、各種の界面活性剤を配合してもよい。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、キサンタンガム、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)などの植物系高分子、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチンなどの動物系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末などのセルロース系高分子等、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高分子等が挙げられる。
また、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマーなどのビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミドなどのアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸などの無機系水溶性高分子、PEG−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネート共重合体、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリン)コポリマー、(アクリル酸アルキル/メタクリル酸ステアレス−20)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー等、デキストリン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
アルキレンオキシド誘導体としては、例えば、POE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(22)POP(40)ジメチルエーテル、POE(35)POP(40)ジメチルエーテル、POE(50)POP(40)ジメチルエーテル、POE(55)POP(30)ジメチルエーテル、POE(30)POP(34)ジメチルエーテル、POE(25)POP(30)ジメチルエーテル、POE(27)POP(14)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(17)POP(4)ジメチルエーテル等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アスコルビン酸又はその誘導体、トラネキサム酸、アルブチン等);血行促進剤(ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸β−ブトキシエステル、ミノキシジルまたはその類縁体、γ−オリザノール、アルコキシカルボニルピリジンN−オキシド、塩化カルプロニウム、およびアセチルコリンまたはその誘導体等);各種抽出物(例えば、ショウガ、ウバク、オウレン、シコン、バーチ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、ボタン、海藻等)、賦活剤(例えば、パンテニールエチルエーテル、ニコチン酸アミド、ビオチン、パントテン酸、ローヤルゼリー、コレステロール誘導体等);抗脂漏剤(例えば、ピリドキシン類、チアントール等)等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化化粧料としては、具体的には、乳液、スキンケアクリーム、ヘアクリーム、リキッドファンデーション、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ等の乳液状ないしクリーム状の製品が挙げられ、これらは上記成分から常法によって製造される。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[参考例1〜4]
非極性油を含み、極性油に対する非極性油の割合が1より大きい油中水型乳化化粧料(日焼け止め化粧料、参考例1および2)、また、特許文献1の実施例1(参考例3)と、参考例3の水相を増量した参考例4の化粧料を表1に示す処方で調整した。化粧料の調製は、油および界面活性剤を容器に入れ、組成物が均一になるまでホモジナイザーで混合し、混合後に粉末を加え、組成物を均一になるまでホモジナイザーで混合した。次いで、容器に水相を加え、組成物を再び均一になるまでホモジナイザーで混合し、最後に、層型カプセルを容器に加え、穏やかなサイドスイープによって組成物を混合した。得られた化粧料について、以下に示す基準で、多層型カプセルの潰れの抑制について評価した。
[実施例1〜6、比較例1および2]
油中水型乳化化粧料である日焼け止め化粧料を表2に示す処方で上記参考例と同様にして調製し、得られた日焼け止め化粧料について、以下に示す基準で、多層型カプセルの潰れの抑制について評価した。
なお、表中の原料の製品名等の詳細は下記のとおりである。
※1:ダックアルギンNSPH(キッコーマンバイオケミファ社製:重量平均分子量30万))
※2:ABIL EM180
※3:ABIL EM90
※4:EP1−CR−50P(大東化成工業社製)
※5:テクポリマー MBP−8HP(積水化成品工業社製)
※6:トスパール 2000B(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
※7:ナイロン SP−500(東レ社製)
※8:シリコーンKF−96A−6T(信越化学社製)
※9:シリコーンKF−96L−1.5CS(信越化学社製)
※10:マジカラー103RP(Biogenics,Inc.:数平均径60μm)
※11:マジカラー103YP(Biogenics,Inc.:数平均径60μm)
※12:マジカラー103BL(Biogenics,Inc.:数平均径60μm)
<多層型カプセルの潰れの抑制評価>
各例の化粧料を70℃で3日間保管した後、目視で多層型カプセルの潰れの状態を観察し、以下の基準で評価した。
A:多層型カプセルの潰れがほとんどなく、色変化がない
B:多層型カプセルに僅かに潰れが見られ、僅かに色変化が認められる
C:多層型カプセルが潰れ、明確な色変化が起こっている
Figure 2021084879
Figure 2021084879
表1に示す参考例1および2は、極性油に対する非極性油の割合が1より大きいため、多層型カプセルの潰れがほとんどなく、色変化がなかった。参考例4は参考例3の水相を増量したものであるが、この2つを比較すると、水相が増えると多層型カプセルが潰れやすい傾向にあることがわかる。表2に示す実施例1〜6は極性油に対する非極性油の割合が1以下であるが、分子量1000以下のナトリウム塩を含むので、多層型カプセルの潰れがほとんどないか、多層型カプセルに僅かに潰れは見られるものの、色変化がないか、変化があっても支障のない僅かな変化だった。一方、ナトリウム塩を含まない比較例1や、高分子量のアルギン酸ナトリウムを用いた比較例2では多層型カプセルが潰れ、明確な色変化が起こった。高分子量のナトリウム塩では多層型カプセルの潰れが抑制できないのは、必ずしも明らかではないが、多層型カプセルの潰れに遊離のナトリウムの存在が寄与しているものと推測される。

Claims (10)

  1. (A)顔料を含む多層型カプセルと、
    (B)分子量1000以下のナトリウム塩と、
    (C)極性油と、
    を含む油中水型乳化化粧料であって、
    前記(C)極性油以外に非極性油を含む場合には、前記(C)極性油に対する前記非極性油の割合が1以下である油中水型乳化化粧料。
  2. 前記(B)ナトリウム塩を化粧料全量に対し0.2〜2質量%含む請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 前記(C)極性油を化粧料全量に対し6〜40質量%含む請求項1または2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. セチルPEG/PPG10−1ジメチコンをさらに含む請求項1、2または3記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 前記非極性油が化粧料全量に対し20質量%以下である請求項1〜4いずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 前記非極性油中のジメチコンおよび/または環状シリコーン油の含有量が化粧料全量に対し10質量%以下である請求項4または5記載の油中水型乳化化粧料。
  7. 紫外線散乱剤が化粧料全量に対し10質量%以下である請求項1〜6いずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  8. 水相が化粧料全量に対し30質量%以上である請求項1〜7いずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  9. 前記(A)顔料を含む多層型カプセルを化粧料全量に対して0.1〜3質量%含む請求項1〜8いずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  10. 前記(A)顔料を含む多層型カプセルの数平均径が300μm未満である請求項1〜9いずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
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