JP2021082738A - 洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、洗浄剤組成物の製造方法及び洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、洗浄剤組成物の製造方法及び洗浄剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】例えばシロキサン系接着剤を用いて得られる接着層による仮接着を剥離した後の半導体基板上の接着剤残留物の除去をするための洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、そのような除去を好適にできる洗浄剤組成物を与える製造方法及びそのような洗浄剤組成物を提供すること。【解決手段】第四級アンモニウム塩と、有機溶媒とを含む、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法であって、脱水剤を用いて被脱水洗浄剤組成物の含水量を低減する工程を含む、洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法。【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、洗浄剤組成物の製造方法及び洗浄剤組成物に関する。
従来2次元的な平面方向に集積してきた半導体ウエハーは、より一層の集積化を目的に平面を更に3次元方向にも集積(積層)する半導体集積技術が求められている。この3次元積層はシリコン貫通電極(TSV:through silicon via)によって結線しながら多層に集積していく技術である。多層に集積する際に、集積されるそれぞれのウエハーは形成された回路面とは反対側(即ち、裏面)を研磨によって薄化し、薄化された半導体ウエハーを積層する。
薄化前の半導体ウエハー(ここでは単にウエハーとも呼ぶ)が、研磨装置で研磨するために支持体に接着される。その際の接着は研磨後に容易に剥離されなければならないため、仮接着と呼ばれる。この仮接着は支持体から容易に取り外されなければならず、取り外しに大きな力を加えると薄化された半導体ウエハーは、切断されたり変形したりすることがあり、その様なことが生じない様に、容易に取り外される。しかし、半導体ウエハーの裏面研磨時に研磨応力によって外れたりずれたりすることは好ましくない。従って、仮接着に求められる性能は研磨時の応力に耐え、研磨後に容易に取り外されることである。例えば研磨時の平面方向に対して高い応力(強い接着力)を持ち、取り外し時の縦方向に対して低い応力(弱い接着力)を有する性能が求められる。また、加工工程で150℃以上の高温になることがあり、更に、耐熱性も求められる。
このような事情の下、半導体分野においては、仮接着剤として、これらの性能を備え得るポリシロキサン系接着剤が主に用いられる。そして、ポリシロキサン系接着剤を用いたポリシロキサン系接着では、薄化した基板を剥離した後に基板表面に接着剤残留物が残存することがよくあるが、その後の工程での不具合を回避するために、この残留物を除去し、半導体基板表面の洗浄を行うための洗浄剤組成物に開発がなされてきており(例えば特許文献1、2)、昨今の半導体分野では、新たな洗浄剤組成物への要望が常に存在する。特許文献1には、極性非プロトン性溶剤と第四級アンモニウム水酸化物とを含むシロキサン樹脂の除去剤が開示され、特許文献2には、フッ化アルキル・アンモニウムを含む硬化樹脂除去剤が開示されているが、洗浄剤組成物の洗浄能の更なる向上が望まれている。
国際公開第2014/092022号 米国特許第6818608号明細書
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、例えばシロキサン系接着剤を用いて得られる接着層による仮接着を剥離した後の半導体基板上の接着剤残留物の除去をするための洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、そのような除去を好適にできる洗浄剤組成物を与える製造方法及びそのような洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、例えばシロキサン系接着剤を用いて得られる接着層による仮接着を剥離した後の半導体基板上の接着剤残留物の除去をするために用いられる、第四級アンモニウム塩を含む洗浄剤組成物の含水量を脱水剤によって低減することで、その洗浄能を向上できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
1. 第四級アンモニウム塩と、有機溶媒とを含む、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法であって、
脱水剤を用いて被脱水洗浄剤組成物洗浄剤組成物の含水量を低減する工程を含む、洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、
2. 上記脱水剤が、物理的乾燥剤を含む1の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、
3. 上記物理的乾燥剤が、シリカゲル、アルミナ及びモレキュラーシーブスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む2の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、
4. 上記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含む1〜3のいずれかの洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、
5. 上記含フッ素第四級アンモニウム塩が、フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウムを含む4の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法、
6. 第四級アンモニウム塩と、有機溶媒とを含む被脱水洗浄剤組成物を、脱水剤を用いて脱水する工程を含む、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の製造方法、
7. 上記脱水剤が、物理的乾燥剤を含む6の洗浄剤組成物の製造方法、
8. 上記物理的乾燥剤が、シリカゲル、アルミナ及びモレキュラーシーブスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む7の洗浄剤組成物の製造方法、
9. 上記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含む6〜8のいずれかの洗浄剤組成物の製造方法、
10. 上記含ハロゲン第四級アンモニウム塩が、含フッ素第四級アンモニウム塩を含む9の洗浄剤組成物の製造方法、
11. 接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物であって、第四級アンモニウム塩と、有機溶媒を含み、含水量が0.5質量%未満である洗浄剤組成物、
12. 上記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含む11の洗浄剤組成物、
13. 上記含ハロゲン第四級アンモニウム塩が、含フッ素第四級アンモニウム塩を含む11又は12の洗浄剤組成物
を提供する。
本発明によれば、脱水剤を用いた簡便な処理によって、第四級アンモニウム塩を含む洗浄剤組成物の接着剤残留物を除去する能力を向上させることができる。
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法は、第四級アンモニウム塩を含む、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法であって、脱水剤を用いて被脱水洗浄剤組成物の含水量を低減する工程を含む。
なお、本発明において、被脱水洗浄剤組成物とは、脱水剤を用いた脱水処理が施される組成物である。被脱水洗浄剤組成物は、通常、脱水処理が施されずとも洗浄能を有し、接着剤残留物を除去するために用いることができる組成物であるが、脱水処理が施されることで、その洗浄能が向上する。
脱水剤は、洗浄剤組成物の洗浄能を損なう脱水剤でなければ特に限定されるものではないが、好ましくは、吸湿性が強く、脱水速度が速く、取り扱いが容易で、脱水工程後の除去が容易であるものが好ましい。
本発明においては、脱水剤は、洗浄剤組成物の洗浄能を発現する第四級アンモニウム塩への影響が概して少なく、洗浄能の向上を再現性よく実現できるため、物理的乾燥剤が好ましい。なお、物理的乾燥剤とは、吸湿によって化学変化を起こさないものであって、多孔質の空孔を持ち、専ら水を吸着することで脱水能を発現するものをいう。
このような物理的乾燥剤の空孔は、組成物中の水を除去可能で、且つ、組成物中の第四級アンモニウム塩由来の有効成分(例えば、フッ化テトラアルキルアンモニウムのフッ素アニオン)を除去しないものが望ましく、その有効半径は、通常1nm以下、好ましくは0.3nm以下である。
物理的乾燥剤としては、典型的には、シリカゲル、アルミナ、モレキュラーシーブス等が挙げられるが、これらに限定されない。
物理的乾燥剤の市販品としては、モレキュラーシーブス3A、モレキュラーシーブス4A、モレキュラーシーブス5A、モレキュラーシーブス13X等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で用いる被脱水洗浄剤組成物は、第四級アンモニウム塩を含む。
第四アンモニウム塩は、第四級アンモニウムカチオンと、アニオンとから構成されるものであって、この種の用途に用いられるものであれば特に限定されるものではない。
このような第四級アンモニウムカチオンとしては、典型的には、テトラ(炭化水素)アンモニウムカチオンが挙げられる。一方、それと対を成すアニオンとしては、水酸化物イオン(OH);フッ素イオン(F)、塩素イオン(Cl)、臭素イオン(Br)、ヨウ素イオン(I)等のハロゲンイオン;テトラフルオロホウ酸イオン(BF -);ヘキサフルオロリン酸イオン(PF -)等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明においては、第四級アンモニウム塩は、好ましくは含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含み、より好ましくは含フッ素第四級アンモニウム塩を含む。
第四級アンモニウム塩中、ハロゲン原子は、カチオンに含まれていても、アニオンに含まれていてもよいが、好ましくはアニオンに含まれる。
好ましい一態様においては、含フッ素第四級アンモニウム塩は、フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウム(すなわち、テトラ(炭化水素)アンモニウムフルオリド)を含む。
フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウムにおける炭化水素基の具体例としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基等が挙げられる、このようなアルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びアリール基の具体例としては、後述のものと同じものが挙げられる。
本発明の好ましい一態様においては、フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウムは、フッ化テトラアルキルアンモニウム(すなわち、テトラアルキルアンモニウムフルオリド)を含む。
フッ化テトラアルキルアンモニウムの具体例としては、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム等が挙げられるが、これらに限定されない。中でも、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF))が好ましい。
フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウム等の第四級アンモニウム塩は、水和物を用いてもよい。また、フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウム等の第四級アンモニウム塩及びその水和物は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
第四級アンモニウム塩の量は、被脱水洗浄剤組成物に含まれる溶媒に溶解する限り特に制限されるものではないが、被脱水洗浄剤組成物に対して、通常0.1〜30質量%である。
本発明で用いる被脱水洗浄剤組成物は、有機溶媒を含む。
このような有機溶媒は、この種の用途で用いられるものである限り特に限定されるものではないが、例えばアミド化合物が挙げられる。
より具体的には、好ましい一例としては、式(Z)で表される酸アミド誘導体が挙げられる。
Figure 2021082738
式中、R0は、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基を表し、エチル基、基が好ましい。RA及びRBは、互いに独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。炭素数1〜4のアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基等が挙げられる。これらのうち、RA及びRBとしては、メチル基又はエチル基が好ましい。
式(Z)で表される酸アミド誘導体としては、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジエチルプロピオンアミド、N−エチル−N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチル酪酸アミド、N,N−ジエチル酪酸アミド、N−エチル−N−メチル酪酸アミド、N,N−ジメチルイソ酪酸アミド、N,N−ジエチルイソ酪酸アミド、N−エチル−N−メチルイソ酪酸アミド等が挙げられるが、これらに限定されない。酸アミド誘導体は、1種類単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
これらのうち、特にN,N−ジメチルプロピオンアミドが好ましい。
式(Z)で表される酸アミド誘導体は、対応するカルボン酸エステルとアミンの置換反応によって合成してもよいし、市販品を使用してもよい。
本発明の被脱水洗浄剤組成物は、上述のアミド化合物とは異なる、1種又は2種以上のその他の有機溶媒を含んでいてもよい。
このようなその他の有機溶媒は、この種の用途に用いられるものであって、第四級アンモニウム塩を溶解し、且つ、上述のアミド化合物と相溶性がある有機溶媒であれば特に限定されるものではない。
好ましいその他の有機溶媒の一例としては、アルキレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
アルキレングリコールジアルキルエーテルの具体例としては、エチレングリコールジメチルエーテル(1,2−ジメトキシエタン)、エチレングリコールジエチルエーテル(1,2−ジエトキシエタン)、エチレングリコールジプロピルエタン、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されない。
アルキレングリコールジアルキルエーテルは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
好ましいその他の有機溶媒の一例としては、芳香族炭化水素化合物が挙げられ、その具体例としては、式(1)で表される芳香族炭化水素化合物が挙げられる。
Figure 2021082738
上記式(1)において、炭素数1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル等が挙げられる。
sは、ベンゼン環に置換する置換基R100の数を表し、2又は3である。
本発明の好ましい一態様においては、式(1)で表される芳香族炭化水素化合物は、式(1−1)又は(1−2)で表される芳香族炭化水素化合物である。
Figure 2021082738
100は、互いに独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表すが、式(1−1)における3個のR100の炭素数1〜5のアルキル基の合計炭素数は、3以上であり、式(1−2)における2個のR100の炭素数1〜6のアルキル基の合計炭素数は、3以上である。
式(1)で表される芳香族炭化水素化合物の具体例としては、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,2,5−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)、4−エチルトルエン、4−n−ブロピルトルエン、4−イソブロピルトルエン、4−n−ブチルトルエン、4−s−ブチルトルエン、4−イソブチルトルエン、4−t−ブチルトルエン等が挙げられるが、これらに限定されない。
中でも、メシチレン、4−t−ブチルトルエンが好ましい。
好ましいその他の有機溶媒の一例としては、環状構造含有エーテル化合物が挙げられる。環状構造含有エーテル化合物としては、環状エーテル化合物、環状アルキル鎖状アルキルエーテル化合物、環状アルキル分岐状アルキルエーテル化合物、ジ(環状アルキル)エーテル化合物が挙げられる。環状構造含有エーテル化合物は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
環状エーテル化合物は、環状炭化水素化合物の環を構成する炭素原子の少なくとも1つが、酸素原子に置換されたものである。
典型的には、鎖状、分岐状又は環状の飽和炭化水素化合物がエポキシ化されたエポキシ化合物(すなわち、互いに隣り合う2つの炭素原子と酸素原子とが3員環を構成しているもの)や、炭素数が4以上の環状炭化水素化合物(但し、芳香族炭化水素化合物を除く。)の環を構成する炭素原子が酸素原子に置換されたエポキシ以外の環状エーテル化合物(エポキシ化合物は除かれる。以下同様。)が挙げられ、中でも、このような炭素数が4以上の環状炭化水素化合物としては、炭素数が4以上の環状飽和炭化水素化合物が好ましい。
上記エポキシ化合物の炭素数は、特に限定されるものではないが、通常4〜40であり、好ましくは6〜12である。
エポキシ基の数は、特に限定されるものではないが、通常1〜4であり、好ましくは1又は2である。
上記エポキシ化合物の具体例としては、1,2−エポキシ−n−ブタン、1,2−エポキシ−n−ペンタン、1,2−エポキシ−n−ヘキサン、1,2−エポキシ−n−ヘプタン、1,2−エポキシ−n−オクタン、1,2−エポキシ−n−ノナン、1,2−エポキシ−n−デカン、1,2−エポキシ−n−エイコサン等のエポキシ鎖状又は分岐状飽和炭化水素化合物、1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロヘプタン、1,2−エポキシシクロオクタン、1,2−エポキシシクロノナン、1,2−エポキシシクロデカン、1,2−エポキシシクロエイコサン等のエポキシ環状飽和炭化水素化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
上記エポキシ以外の環状エーテル化合物の炭素数は、特に限定されるものではないが、通常3〜40であり、好ましくは4〜8である。
酸素原子(エーテル基)の数は、特に限定されるものではないが、通常1〜3であり、好ましくは1又は2である。
上記エポキシ以外の環状エーテル化合物の具体例としては、オキサシクロブタン(オキセタン)、オキサシクロペンタン(テトラヒドロフラン)、オキサシクロヘキサン等のオキサ環状飽和炭化水素化合物、1,3−ジオキサシクロペンタン、1,3−ジオキサシクロヘキサン(1,3−ジオキサン)、1,4−ジオキサシクロヘキサン(1,4−ジオキサン)等のジオキサ環状飽和炭化水素化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
環状アルキル鎖状アルキルエーテル化合物は、環状アルキル基と鎖状アルキル基と両者を連結するエーテル基とからなるものであり、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常4〜40であり、好ましくは5〜20である。
環状アルキル分岐状アルキルエーテル化合物は、環状アルキル基と分岐状アルキル基と両者を連結するエーテル基とからなるものであり、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常6〜40であり、好ましくは5〜20である。
ジ(環状アルキル)エーテル化合物は、2つの環状アルキル基と、両者を連結するエーテル基とからなるものであり、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常6〜40であり、好ましくは10〜20である。
中でも、上記エポキシ以外の環状エーテル化合物としては、環状アルキル鎖状アルキルエーテル化合物、環状アルキル分岐状アルキルエーテル化合物が好ましく、環状アルキル鎖状アルキルエーテル化合物がより好ましい。
鎖状アルキル基は、直鎖状脂肪族炭化水素の末端の水素原子を取り除いて誘導される基であり、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常1〜40であり、好ましくは1〜20である。
その具体例としては、メチル基、エチル基、1−n−プロピル基、1−n−ブチル基、1−n−ペンチル基、1−n−ヘキシル基、1−n−ヘプチル基、1−n−オクチル基、1−n−ノニル基、1−n−デシル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
分岐状アルキル基は、直鎖状又は分岐状脂肪族炭化水素の水素原子を取り除いて誘導される基であって、鎖状アルキル基以外のものであり、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常3〜40であり、好ましくは3〜40である。
その具体例としては、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
環状アルキル基は、環状脂肪族炭化水素の環を構成する炭素原子上の水素原子を取り除いて誘導される基であり、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常3〜40であり、好ましくは5〜20である。
その具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル等のモノシクロアルキル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−7−イル基等のビシクロアルキル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
環状アルキル鎖状アルキルエーテル化合物の具体例としては、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、シクロペンチルエチルエーテル、シクロペンチルプロピルエーテル、シクロペンチルブチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル、シクロヘキシルエチルエーテル、シクロヘキシルプロピルエーテル、シクロヘキシルブチルエーテル等を挙げることができるが、これらに限定されない。
環状アルキル分岐状アルキルエーテル化合物の具体例としては、シクロペンチルイソプロピルエーテル、シクロペンチルt−ブチルエーテル等を挙げることができるが、これらに限定されない。
ジ(環状アルキル)エーテル化合物の具体例としては、ジシクロペンチルエーテル、ジシクロヘキシルエーテル、シクロペンチルシクロヘキシルエーテル等を挙げることができるが、これらに限定されない。
上述のアミド化合物とは異なるその他の有機溶媒の量は、被脱水洗浄剤組成物に含まれる固形分が析出せず、且つ、上述のアミド化合物と均一に混ざり合う限りにおいて、被脱水洗浄剤組成物に含まれる溶媒中5〜95質量%の範囲で適宜決定される。
本発明で用いる被脱水洗浄剤組成物は、上記第四級アンモニウム塩又はその水和物、上記有機溶媒及び必要によりその他の成分を混合することで得られるものである。このような水和物としては、テトラブチルアンモニウムフルオリド3水和物等が挙げられるが、これに限定されない。
被脱水洗浄剤組成物の各成分は、沈澱や組成物の分離等の不具合が最終的に発生する等の問題が生じない限り、任意の順序で混合することができる。
即ち、被脱水洗浄剤組成物の全ての成分のうち、一部を予め混合し、次いで残りの成分を混合してもよく、或いは、一度に全部の成分を混合してもよい。また、必要があれば、被脱水洗浄剤組成物をろ過してもよく、或いは、混合した後の不溶成分を避けて上澄みを回収し、それを被脱水洗浄剤組成物として用いてもよい。更に、用いる成分が、例えば吸湿性や潮解性がある場合、被脱水洗浄剤組成物の調製の作業の全部又は一部を不活性ガス下で行ってもよい。
脱水剤を用いて被脱水洗浄剤組成物の含水量を低減する手順は、特に制限される訳ではないが、一例として、次の方法が挙げられる。
適当な容器に被脱水洗浄剤組成物を入れて、そこへ脱水剤を更に入れ、或いは適当な容器に脱水剤を入れて、そこへ被脱水洗浄剤組成物を更に入れ、得られた混合物を必要があれば撹拌をしながら適当な時間放置することで脱水処理を行った後、脱水剤を取り除く。このようにすることで、洗浄能が向上した洗浄剤組成物を得ることができる。なお、脱水剤を取り除く方法は、ろ過、遠心分離等が挙げられる。
脱水剤の量は、被脱水洗浄剤組成物に対して、確実な脱水によって洗浄能の向上を再現性よく行う観点から、通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上であり、脱水剤への組成物の吸着等によるロスを避ける観点から、通常50質量%以下、好ましくは40質量%以下である。
脱水処理の時間は、脱水がされる限り特に限定されるものではないが、確実な脱水によって洗浄能の向上を再現性よく行う観点から、通常6時間以上、好ましくは12時間以上、より好ましくは16時間以上、より一層好ましくは20時間以上、更に好ましくは24時間以上であり、脱水剤への組成物の吸着等によるロスや不要な副反応等を避ける観点から、通常96時間以下、好ましくは72時間以下、より好ましくは48時間以下、更に好ましくは36時間以下である。
また、脱水方法のその他の例としては、次の方法が挙げられる。
カラム管に脱水剤を充填し、或いは漏斗に脱水剤を敷き詰め、そこへ被脱水洗浄剤組成物を流すことで脱水処理を行った後、組成物を回収する。このようにすることで、洗浄能が向上した洗浄剤組成物を得ることができる。
以上説明した本発明の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法によれば、ポリシロキサン系接着剤に対する洗浄能が向上された洗浄剤組成物を実現できる。
具体的には、洗浄速度に関し、室温(23℃)において、接着剤組成物から得られる接着層を洗浄剤組成物に5分間接触させた場合において接触の前後で膜厚減少を測定し、減少した分を洗浄時間で割ることにより算出されるエッチングレート[μm/min]について、脱水剤を用いた脱水処理の後の組成物である洗浄剤組成物のエッチングレートは、脱水剤を用いた脱水処理の前の組成物である被脱水洗浄剤組成物のエッチングレートの値よりも、通常0.2[μm/min]以上、好ましい態様においては0.3[μm/min]以上、より一層好ましい態様においては0.4[μm/min]以上、更に好ましい態様においては0.5[μm/min]以上、更に一層好ましい態様においては0.6[μm/min]以上、高い。
本発明においては、脱水剤を用いて被脱水洗浄剤組成物の含水量を低減する工程の後に得られる洗浄剤組成物の含水量は、通常0.50質量%未満、好ましくは0.40質量%未満、より一層好ましくは0.30質量%未満、更に好ましくは0.20質量%未満、更に一層好ましくは0.15質量%未満である。含水量をこのような範囲とすることで、優れた洗浄能が発現される。このような優れた洗浄能の理由は定かではないが、組成物中に水が第四級アンモニウム塩由来の有効成分が悪影響を与え、とりわけ、水がフッ化テトラアルキルアンモニウム由来の有効成分であるフッ素アニオンに悪影響を与え、その結果、洗浄剤組成物としての機能が損なわれるためと推察される。なお、本発明において、含水量は、例えば微量水分測定装置 CA−200型((株)三菱ケミカルアナリテック製)を用いたカールフィッシャー法で、算出できる。
中でも、第四級アンモニウム塩の水和物を用いて調製した被脱水洗浄剤組成物は、溶媒として有機溶媒のみを用いた場合でも水和物由来の水分が必ず存在するため、上述の有効成分に対する水の悪影響が懸念される。
従って、本発明によれば、第四級アンモニウム塩の水和物、中でも、フッ化テトラブチルアンモニウム水和物等のフッ化テトラ(炭化水素)アンモニウム水和物を用いて調製した被脱水洗浄剤組成物を用いた場合に、洗浄能の向上がより顕著に表れる。
本発明の洗浄剤組成物の製造方法は、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の製造方法であって、第四級アンモニウム塩と、有機溶媒と含む被脱水洗浄剤組成物を、脱水剤を用いて脱水する工程を含む。
このような被脱水洗浄剤組成物及び脱水剤及び脱水する方法並びに関連する条件や好ましい態様等は、上述したものと同じである。
本発明の洗浄剤組成物は、例えば上述した本発明の洗浄剤組成物の製造方法によって得ることができ、ポリシロキサン系接着剤に対する洗浄性が良好であり、洗浄速度と洗浄持続力がともに優れる。
具体的には、洗浄速度については、室温(23℃)において、接着剤組成物から得られる接着層を洗浄剤組成物に5分間接触させた場合において接触の前後で膜厚減少を測定し、減少した分を洗浄時間で割ることにより算出されるエッチングレート[μm/min]が、本発明の洗浄剤組成物は、通常9.1[μm/min]以上であり、好ましい態様においては9.2[μm/min]以上であり、より一層好ましい態様においては9.3[μm/min]以上、更に好ましい態様においては9.4[μm/min]以上であり、更に一層好ましい態様においては9.5[μm/min]以上である。
また、洗浄持続力については、室温(23℃)において、接着剤組成物から得られる接着性固体1gを洗浄剤組成物2gに接触させた場合において、本発明の洗浄剤組成物は、通常12〜24時間で接着性固体の大部分を溶解し、好ましい態様においては2〜12時間で接着性固体を溶解し切り、より好ましい態様においては1〜2時間で接着性固体を溶解し切る。
本発明によれば、上記洗浄剤組成物を用いて、例えば半導体基板等の基板上に残留するポリシロキサン系接着剤を洗浄除去することにより、上記基板を短時間で洗浄することが可能となり、高効率で良好な半導体基板等の基板の洗浄が可能である。
本発明の洗浄剤組成物は、半導体基板等の各種基板の表面を洗浄するために用いられるものであり、その洗浄の対象物は、シリコン半導体基板に限定されるものではなく、例えば、ゲルマニウム基板、ガリウム−ヒ素基板、ガリウム−リン基板、ガリウム−ヒ素−アルミニウム基板、アルミメッキシリコン基板、銅メッキシリコン基板、銀メッキシリコン基板、金メッキシリコン基板、チタンメッキシリコン基板、窒化ケイ素膜形成シリコン基板、酸化ケイ素膜形成シリコン基板、ポリイミド膜形成シリコン基板、ガラス基板、石英基板、液晶基板、有機EL基板等の各種基板をも含む。
半導体プロセスにおける本発明の洗浄剤組成物の好適な使用方法としては、TSV等の半導体パッケージ技術に用いられる薄化基板等の加工基板の製造方法における使用が挙げられる。
具体的には、半導体基板と、支持基板と、接着剤組成物から得られる接着層とを備える積層体を製造する第1工程、得られた積層体の半導体基板を加工する第2工程、加工後に半導体基板を剥離する第3工程、及び剥離した半導体基板上に残存する接着剤残留物を洗浄剤組成物により洗浄除去する第4工程を含む、加工基板の製造方法において、洗浄剤組成物として本発明の洗浄剤組成物が使用される。
第1工程において接着層を形成するために用いられる接着剤組成物としては、典型的には、シリコーン系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリスチレン系接着剤、ポリイミド系接着剤及びフェノール樹脂系接着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の接着剤を使用し得るが、特にポリシロキサン系接着剤を洗浄するために、本発明の洗浄剤組成物を採用することは有効であり、中でも、ヒドロシリル化反応により硬化する成分(A)を含むポリシロキサン系接着剤の接着剤残留物の洗浄除去に、本発明の洗浄剤組成物は効果的である。
従って、以下、ヒドロシリル化反応により硬化する成分(A)を含むポリシロキサン系接着剤(接着剤組成物)と本発明の洗浄剤組成物とを用いた加工基板の製造方法について説明するが、本発明は、これに限定されるわけではない。
まず、半導体基板と、支持基板と、接着剤組成物から得られる接着層とを備える積層体を製造する第1工程について説明する。
接着剤組成物が含むヒドロシリル化反応により硬化する成分(A)は、例えば、SiOで表されるシロキサン単位(Q単位)、RSiO1/2で表されるシロキサン単位(M単位)、RSiO2/2で表されるシロキサン単位(D単位)及びRSiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)からなる群より選ばれる1種又は2種以上の単位を含むポリシロキサン(A1)と、白金族金属系触媒(A2)とを含み、上記ポリシロキサン(A1)は、SiOで表されるシロキサン単位(Q’単位)、R’R’R’SiO1/2で表されるシロキサン単位(M’単位)、R’R’SiO2/2で表されるシロキサン単位(D’単位)及びR’SiO3/2で表されるシロキサン単位(T’単位)からなる群より選ばれ1種又は2種以上の単位を含むとともに、上記M’単位、D’単位及びT’単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むポリオルガノシロキサン(a1)と、SiOで表されるシロキサン単位(Q”単位)、R”R”R”SiO1/2で表されるシロキサン単位(M”単位)、R”R”SiO2/2で表されるシロキサン単位(D”単位)及びR”SiO3/2で表されるシロキサン単位(T”単位)からなる群より選ばれる1種又は2種以上の単位を含むとともに、上記M”単位、D”単位及びT”単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むポリオルガノシロキサン(a2)とを含む。
〜Rは、ケイ素原子に結合する基又は原子であり、互いに独立に、アルキル基、アルケニル基又は水素原子を表す。
’〜R’は、ケイ素原子に結合する基であり、互いに独立に、アルキル基又はアルケニル基を表すが、R’〜R’の少なくとも1つは、アルケニル基である。
”〜R”は、ケイ素原子に結合する基又は原子であり、互いに独立に、アルキル基又は水素原子を表すが、R”〜R”の少なくとも1つは、水素原子である。
アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよいが、直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましく、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常1〜40であり、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、より一層好ましくは10以下である。
直鎖状又は分岐鎖状アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
中でも、メチル基が好ましい。
環状アルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル、2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等のシクロアルキル基、ビシクロブチル基、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基等のビシクロアルキル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
アルケニル基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよく、その炭素数は、特に限定されるものではないが、通常2〜40であり、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、より一層好ましくは10以下である。
アルケニル基の具体例としては、エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−1−エテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−エチルエテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−n−プロピルエテニル基、1−メチル−1−ブテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、2−エチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、1−i−プロピルエテニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基、1,2−ジメチル−2−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−メチル−1−ペンテニル基、1−メチル−2−ペンテニル基、1−メチル−3−ペンテニル基、1−メチル−4−ペンテニル基、1−n−ブチルエテニル基、2−メチル−1−ペンテニル基、2−メチル−2−ペンテニル基、2−メチル−3−ペンテニル基、2−メチル−4−ペンテニル基、2−n−プロピル−2−プロペニル基、3−メチル−1−ペンテニル基、3−メチル−2−ペンテニル基、3−メチル−3−ペンテニル基、3−メチル−4−ペンテニル基、3−エチル−3−ブテニル基、4−メチル−1−ペンテニル基、4−メチル−2−ペンテニル基、4−メチル−3−ペンテニル基、4−メチル−4−ペンテニル基、1,1−ジメチル−2−ブテニル基、1,1−ジメチル−3−ブテニル基、1,2−ジメチル−1−ブテニル基、1,2−ジメチル−2−ブテニル基、1,2−ジメチル−3−ブテニル基、1−メチル−2−エチル−2−プロペニル基、1−s−ブチルエテニル基、1,3−ジメチル−1−ブテニル基、1,3−ジメチル−2−ブテニル基、1,3−ジメチル−3−ブテニル基、1−i−ブチルエテニル基、2,2−ジメチル−3−ブテニル基、2,3−ジメチル−1−ブテニル基、2,3−ジメチル−2−ブテニル基、2,3−ジメチル−3−ブテニル基、2−i−プロピル−2−プロペニル基、3,3−ジメチル−1−ブテニル基、1−エチル−1−ブテニル基、1−エチル−2−ブテニル基、1−エチル−3−ブテニル基、1−n−プロピル−1−プロペニル基、1−n−プロピル−2−プロペニル基、2−エチル−1−ブテニル基、2−エチル−2−ブテニル基、2−エチル−3−ブテニル基、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル基、1−t−ブチルエテニル基、1−メチル−1−エチル−2−プロペニル基、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル基、1−エチル−2−メチル−2−プロペニル基、1−i−プロピル−1−プロペニル基、1−i−プロピル−2−プロペニル基、1−メチル−2−シクロペンテニル基、1−メチル−3−シクロペンテニル基、2−メチル−1−シクロペンテニル基、2−メチル−2−シクロペンテニル基、2−メチル−3−シクロペンテニル基、2−メチル−4−シクロペンテニル基、2−メチル−5−シクロペンテニル基、2−メチレン−シクロペンチル基、3−メチル−1−シクロペンテニル基、3−メチル−2−シクロペンテニル基、3−メチル−3−シクロペンテニル基、3−メチル−4−シクロペンテニル基、3−メチル−5−シクロペンテニル基、3−メチレン−シクロペンチル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
中でも、エテニル基、2−プロペニル基が好ましい。
上述の通り、ポリシロキサン(A1)は、ポリオルガノシロキサン(a1)とポリオルガノシロキサン(a2)を含むが、ポリオルガノシロキサン(a1)に含まれるアルケニル基と、ポリオルガノシロキサン(a2)に含まれる水素原子(Si−H基)とが白金族金属系触媒(A2)によるヒドロシリル化反応によって架橋構造を形成し硬化する。
ポリオルガノシロキサン(a1)は、Q’単位、M’単位、D’単位及びT’単位からなる群から選ばれる1種又は2種以上の単位を含むとともに、上記M’単位、D’単位及びT’単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものである。ポリオルガノシロキサン(a1)としては、このような条件を満たすポリオルガノシロキサンを2種以上組み合わせて用いてもよい。
Q’単位、M’単位、D’単位及びT’単位からなる群から選ばれる2種以上の好ましい組み合わせとしては、(Q’単位とM’単位)、(D’単位とM’単位)、(T’単位とM’単位)、(Q’単位とT’単位とM’単位)が挙げられるが、これらに限定されない。
また、ポリオルガノシロキサン(a1)に包含されるポリオルガノシロキサンを2種以上含まれる場合、(Q’単位とM’単位)と(D’単位とM’単位)との組み合わせ、(T’単位とM’単位)と(D’単位とM’単位)との組み合わせ、(Q’単位とT’単位とM’単位)と(T’単位とM’単位)との組み合わせが好ましいが、これらに限定されない。
ポリオルガノシロキサン(a2)は、Q”単位、M”単位、D”単位及びT”単位からなる群から選ばれる1種又は2種以上の単位を含むとともに、上記M”単位、D”単位及びT”単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものである。ポリオルガノシロキサン(a2)としては、このような条件を満たすポリオルガノシロキサンを2種以上組み合わせて用いてもよい。
Q”単位、M”単位、D”単位及びT”単位からなる群から選ばれる2種以上の好ましい組み合わせとしては、(M”単位とD”単位)、(Q”単位とM”単位)、(Q”単位とT”単位とM”単位)が挙げられるが、これらに限定されない。
ポリオルガノシロキサン(a1)は、そのケイ素原子にアルキル基及び/又はアルケニル基が結合したシロキサン単位で構成されるものであるが、R’〜R’で表される全置換基中におけるアルケニル基の割合は、好ましくは0.1モル%〜50.0モル%、より好ましくは0.5モル%〜30.0モル%であり、残りのR’〜R’はアルキル基とすることができる。
ポリオルガノシロキサン(a2)は、そのケイ素原子にアルキル基及び/又は水素原子が結合したシロキサン単位で構成されるものであるが、R”〜R”で表される全ての置換基及び置換原子中における水素原子の割合は、好ましくは0.1モル%〜50.0モル%、より好ましくは10.0モル%〜40.0モル%であり、残りのR”〜R”はアルキル基とすることができる。
ポリシロキサン(A1)は、ポリオルガノシロキサン(a1)とポリオルガノシロキサン(a2)とを含むものであるが、本発明の好ましい一態様においては、ポリオルガノシロキサン(a1)に含まれるアルケニル基とポリオルガノシロキサン(a2)に含まれるSi−H結合を構成する水素原子とのモル比は、1.0:0.5〜1.0:0.66の範囲である。
ポリオルガノシロキサン(a1)及びポリオルガノシロキサン(a2)の重量平均分子量は、それぞれ、通常500〜1,000,000であるが、好ましくは5,000〜50,000である。
なお、重量平均分子量は、例えば、GPC装置(東ソー(株)製EcoSEC,HLC−8320GPC)及びGPCカラム(昭和電工(株)製Shodex(登録商標),KF−803L、KF−802及びKF−801)を用い、カラム温度を40℃とし、溶離液(溶出溶媒)としてテトラヒドロフランを用い、流量(流速)を1.0mL/分とし、標準試料としてポリスチレン(シグマアルドリッチ社製)を用いて、測定することができる。
かかる接着剤組成物に含まれるポリオルガノシロサン(a1)とポリオルガノシロサン(a2)は、ヒドロシリル化反応によって、互いに反応して硬化膜となる。従って、その硬化のメカニズムは、例えばシラノール基を介したそれとは異なり、それ故、いずれのシロキサンも、シラノール基や、アルキルオキシ基のような加水分解によってシラノール基を形成することが官能基を含む必要は無い。
成分(A)は、上述のポリシロキサン(A1)とともに、白金族金属系触媒(A2)を含む。
このような白金系の金属触媒は、ポリオルガノシロキサン(a1)のアルケニル基とポリオルガノシロキサン(a2)のSi−H基とのヒドロシリル化反応を促進するための触媒である。
白金系の金属触媒の具体例としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒が挙げられるが、これらに限定されない。
白金とオレフィン類との錯体としては、例えばジビニルテトラメチルジシロキサンと白金との錯体が挙げられるが、これに限定されない。
白金族金属系触媒(A2)の量は、通常、ポリオルガノシロキサン(a1)及びポリオルガノシロキサン(a2)の合計量に対して、1.0〜50.0ppmの範囲である。
成分(A)は、重合抑制剤(A3)を含んでいてもよい。接着剤組成物に重合抑制剤を含めることで、貼り合せ時の加熱による硬化を好適に制御可能となり、接着性と剥離性に優れる接着層を与える接着剤組成物を再現性よく得ることができる。
重合抑制剤は、ヒドロシリル化反応の進行を抑制できる限り特に限定されるものではないが、その具体例としては、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オール等のアルキニルアルキルアルコール等が挙げられるが、これに限定されない。
重合抑制剤の量は、ポリオルガノシロキサン(a1)及びポリオルガノシロキサン(a2)に対して、通常、その効果を得る観点から1000.0ppm以上であり、ヒドロシリル化反応の過度な抑制を防止する観点から10000.0ppm以下である。
かかる接着剤組成物は、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを含む成分、メチル基含有ポリオルガノシロキサンを含む成分及びフェニル基含有ポリオルガノシロキサンを含む成分からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分(B)を含んでいてもよい。このような成分(B)を接着剤組成物に含めることで、得られる接着層を再現性よく好適に剥離することができるようになる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、R1112SiO2/2で表されるシロキサン単位(D10単位)を含むものが挙げられる。
11は、ケイ素原子に結合する基であり、アルキル基を表し、R12は、ケイ素原子に結合する基であり、エポキシ基又はエポキシ基を含む有機基を表し、アルキル基の具体例としては、上述の例示を挙げることができる。
また、エポキシ基を含む有機基におけるエポキシ基は、その他の環と縮合せずに、独立したエポキシ基であってもよく、1,2−エポキシシクロヘキシル基のように、その他の環と縮合環を形成しているエポキシ基であってもよい。
エポキシ基を含む有機基の具体例としては、3−グリシドキシプロピル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンの好ましい一例としては、エポキシ基含有ポリジメチルシロキサンを挙げることができるが、これに限定されない。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、上述のシロキサン単位(D10単位)を含むものであるが、D10単位以外に、上記Q単位、M単位及び/又はT単位を含んでいてもよい。
好ましい一態様においては、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、D10単位のみからなるポリオルガノシロキサン、D10単位とQ単位とを含むポリオルガノシロキサン、D10単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D10単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D10単位とQ単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D10単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D10単位とQ単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン等が挙げられる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、エポキシ価が0.1〜5であるエポキシ基含有ポリジメチルシロキサンが好ましく、その重量平均分子量は、通常1,500〜500,000であるが、接着剤組成物中での析出抑制の観点から、好ましくは100,000以下である。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、式(A−1)で表される商品名CMS−227(ゲレスト社製、重量平均分子量27,000)、式(A−2)で表される商品名ECMS−327(ゲレスト社製、重量平均分子量28,800)、式(A−3)で表される商品名KF−101(信越化学工業(株)製、重量平均分子量31,800)、式(A−4)で表される商品名KF−1001(信越化学工業(株)製、重量平均分子量55,600)、式(A−5)で表される商品名KF−1005(信越化学工業(株)製、重量平均分子量11,500)、式(A−6)で表される商品名X−22−343(信越化学工業(株)製、重量平均分子量2,400)、式(A−7)で表される商品名BY16−839(ダウコーニング社製、重量平均分子量51,700)、式(A−8)で表される商品名ECMS−327(ゲレスト社製、重量平均分子量28,800)等が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。)
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。)
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。Rは炭素数1〜10のアルキレン基である。)
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。Rは炭素数1〜10のアルキレン基である。)
Figure 2021082738
(m、n及びoはそれぞれ繰り返し単位の数である。Rは炭素数1〜10のアルキレン基である。)
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。Rは炭素数1〜10のアルキレン基である。)
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。Rは炭素数1〜10のアルキレン基である。)
Figure 2021082738
(m及びnはそれぞれ繰り返し単位の数である。)
メチル基含有ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、R210220SiO2/2で表されるシロキサン単位(D200単位)、好ましくはR2121SiO2/2で表されるシロキサン単位(D20単位)を含むものが挙げられる。
210及びR220は、ケイ素原子に結合する基であり、互いに独立して、アルキル基を表すが、少なくとも一方はメチル基であり、アルキル基の具体例としては、上述の例示を挙げることができる。
21は、ケイ素原子に結合する基であり、アルキル基を表し、アルキル基の具体例としては、上述の例示を挙げることができる。中でも、R21としては、メチル基が好ましい。
メチル基含有ポリオルガノシロキサンとの好ましい一例としては、ポリジメチルシロキサンを挙げることができるが、これに限定されない。
メチル基含有ポリオルガノシロキサンは、上述のシロキサン単位(D200又はD20単位)を含むものであるが、D200及びD20単位以外に、上記Q単位、M単位及び/又はT単位を含んでいてもよい。
ある一態様においては、メチル基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、D200単位のみからなるポリオルガノシロキサン、D200単位とQ単位とを含むポリオルガノシロキサン、D200単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D200単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D200単位とQ単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D200単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D200単位とQ単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサンが挙げられる。
好ましい一態様においては、メチル基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、D20単位のみからなるポリオルガノシロキサン、D20単位とQ単位とを含むポリオルガノシロキサン、D20単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D20単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D20単位とQ単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D20単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D20単位とQ単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサンが挙げられる。
メチル基含有ポリオルガノシロキサンの粘度は、通常1,000〜2,000,000mm/sであるが、好ましくは10,000〜1,000,000mm/sである。なお、メチル基含有ポリオルガノシロキサンは、典型的には、ポリジメチルシロキサンからなるジメチルシリコーンオイルである。この粘度の値は、動粘度で示され、センチストークス (cSt)=mm/sである。動粘度は、動粘度計で測定することができる。また、粘度(mPa・s)を密度(g/cm)で割って求めることもできる。すなわち、25℃で測定したE型回転粘度計による粘度と密度から求めることができる。動粘度(mm/s)=粘度(mPa・s)/密度(g/cm)という式から算出することができる。
メチル基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、ワッカー社製 WACKER(登録商標 SILICONE FLUID AK シリーズや、信越化学工業(株)製ジメチルシリコーンオイル(KF−96L、KF−96A、KF−96、KF−96H、KF−69、KF−965、KF−968)、環状ジメチルシリコーンオイル(KF−995)等が挙げられるが、これらに限定されない。
フェニル基含有ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、R3132SiO2/2で表されるシロキサン単位(D30単位)を含むものが挙げられる。
31は、ケイ素原子に結合する基であり、フェニル基又はアルキル基を表し、R32は、ケイ素原子に結合する基であり、フェニル基を表し、アルキル基の具体例としては、上述の例示を挙げることができるが、メチル基が好ましい。
フェニル基含有ポリオルガノシロキサンは、上述のシロキサン単位(D30単位)を含むものであるが、D30単位以外に、上記Q単位、M単位及び/又はT単位を含んでいてもよい。
好ましい一態様においては、フェニル基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、D30単位のみからなるポリオルガノシロキサン、D30単位とQ単位とを含むポリオルガノシロキサン、D30単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D30単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D30単位とQ単位とM単位とを含むポリオルガノシロキサン、D30単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサン、D30単位とQ単位とM単位とT単位とを含むポリオルガノシロキサンが挙げられる。
フェニル基含有ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量は、通常1,500〜500,000であるが、接着剤組成物中での析出抑制の観点等から、好ましくは100,000以下である。
フェニル基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、式(C−1)で表される商品名PMM−1043(Gelest,Inc.製、重量平均分子量67,000、粘度30,000mm/s)、式(C−2)で表される商品名PMM−1025(Gelest,Inc.製、重量平均分子量25,200、粘度500mm/s)、式(C−3)で表される商品名KF50−3000CS(信越化学工業(株)製、重量平均分子量39,400、粘度3000mm/s)、式(C−4)で表される商品名TSF431(MOMENTIVE社製、重量平均分子量1,800、粘度100mm/s)、式(C−5)で表される商品名TSF433(MOMENTIVE社製、重量平均分子量3,000、粘度450mm/s)、式(C−6)で表される商品名PDM−0421(Gelest,Inc.製、重量平均分子量6,200、粘度100mm/s)、式(C−7)で表される商品名PDM−0821(Gelest,Inc.製、重量平均分子量8,600、粘度125mm/s)等が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
Figure 2021082738
(m及びnは繰り返し単位の数を示す。)
かかる接着剤組成物は、成分(A)と成分(B)とを任意の比率で含み得るが、接着性と剥離性のバランスを考慮すると、成分(A)と成分(B)との比率は、質量比で、好ましくは99.995:0.005〜30:70、より好ましくは99.9:0.1〜75:25である。
かかる接着剤組成物は、粘度の調整等を目的に、溶媒を含んでいてもよく、その具体例としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン等が挙げられるが、これらに限定されない。
より具体的には、ヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、イソドデカン、メンタン、リモネン、トルエン、キシレン、メチシレン、クメン、MIBK(メチルイソブチルケトン)、酢酸ブチル、ジイソブチルケトン、2−オクタノン、2−ノナノン、5−ノナノン等が挙げられるが、これらに限定されない。このような溶媒は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
かかる接着剤組成物が溶媒を含む場合、その含有量は、所望の接着剤組成物の粘度、採用する塗布方法、作製する薄膜の厚み等を勘案して適宜設定されるものではあるが、接着剤組成物全体に対して、10〜90質量%程度の範囲である。
接着剤組成物の粘度は、通常、25℃で1,000〜20,000mPa・sであり、用いる塗布方法、所望の膜厚等の各種要素を考慮して、用いる有機溶媒の種類やそれらの比率、膜構成成分濃度等を変更することで調整可能である。
上記接着剤組成物は、膜構成成分と溶媒を混合することで製造できる。ただし、溶媒が含まれない場合、膜構成成分を混合することで、上記接着剤組成物を製造することができる。
その混合順序は特に限定されるものではないが、容易にかつ再現性よく、接着剤組成物を製造できる方法の一例としては、例えば、膜構成成分の全てを溶媒に溶解させる方法や、膜構成成分の一部を溶媒に溶解させ、膜構成成分の残りを溶媒に溶解させ、得られた溶液を混合する方法が挙げられる。この場合において、必要であれば、一部の溶媒や、溶解性に優れる膜構成成分を最後に加えることもできる。
組成物を調製では、成分が分解したり変質したりしない範囲で、適宜加熱してもよい。また、組成物中の異物を除去する目的で、組成物を製造する途中段階でまたは全ての成分を混合した後に、サブマイクロメートルオーダーのフィルター等を用いてろ過してもよい。
上述の加工基板の製造方法の第1工程は、より具体的には、半導体基板又は支持基板の表面に上記接着剤組成物を塗布して接着剤塗布層を形成する前工程と、上記半導体基板と上記支持基板とを上記接着剤塗布層を介して合わせ、加熱処理及び減圧処理の少なくとも一方を実施しながら、上記半導体基板及び上記支持基板の厚さ方向の荷重をかけることによって、上記半導体基板と上記接着剤塗布層と上記支持基板とを密着させ、その後、後加熱処理を行う後工程と、を含む。後工程の後加熱処理により、接着剤塗布層が最終的に好適に硬化して接着層となり、積層体が製造される。
ここで、例えば、半導体基板がウエハーであり、支持基板が支持体である。接着剤組成物を塗布する対象は、半導体基板と支持基板のいずれか一方でも又は両方でもよい。
ウエハーとしては、例えば直径300mm、厚さ770μm程度のシリコンウエハーやガラスウエハーが挙げられるが、これらに限定されない。
支持体(キャリア)は、特に限定されるものではないが、例えば直径300mm、厚さ700mm程度のシリコンウエハーを挙げることができるが、これに限定されない。
上記接着剤塗布層の膜厚は、通常5〜500μmであるが、膜強度を保つ観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、より一層好ましくは30μm以上であり、厚膜に起因する不均一性を回避する観点から、好ましくは200μm以下、より好ましくは150μm以下、より一層好ましくは120μm以下、更に好ましくは70μm以下である。
塗布方法は、特に限定されるものではないが、通常、スピンコート法である。なお、別途スピンコート法等で塗布膜を形成し、シート状の塗布膜を貼付する方法を採用してもよく、これも塗布又は塗布膜という。
加熱処理の温度は、通常80℃以上であり、過度の硬化を防ぐ観点から、好ましくは150℃以下である。加熱処理の時間は、仮接着能を確実に発現させる観点から、通常30秒以上、好ましくは1分以上であるが、接着層やその他の部材の変質を抑制する観点から、通常10分以下、好ましくは5分以下である。
減圧処理は、2つの基体及びそれらの間の接着剤塗布層を10〜10,000Paの気圧下にさらせばよい。減圧処理の時間は、通常1〜30分である。
本発明の好ましい態様においては、2つの基体及びそれらの間の層は、好ましくは加熱処理によって、より好ましくは加熱処理と減圧処理の併用によって、貼り合せられる。
上記半導体基板及び上記支持基板の厚さ方向の荷重は、上記半導体基板及び上記支持基板とそれらの間の層に悪影響を及ぼさず、且つこれらをしっかりと密着させることができる荷重である限り特に限定されないが、通常10〜1,000Nの範囲内である。
後加熱温度は、十分な硬化速度を得る観点から、好ましくは120℃以上であり、基板や接着剤の変質を防ぐ観点から、好ましくは260℃以下である。加熱時間は、硬化によるウエハーの好適な接合を実現する観点から、通常1分以上であり、さらに接着剤の物性安定化の観点等から、好ましくは5分以上であり、過度の加熱による接着層への悪影響等を回避する観点から、通常180分以下、好ましくは120分以下である。加熱は、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。なお、後加熱処理の一つの目的は、成分(A)をより好適に硬化させることである。
次に、以上説明した方法で得られた積層体の半導体基板を加工する第2工程について説明する。
本発明で用いる積層体に施される加工の一例としては、半導体基板の表面の回路面とは反対の裏面の加工が挙げられ、典型的には、ウエハー裏面の研磨によるウエハーの薄化が挙げられる。このような薄化されたウエハーを用いて、シリコン貫通電極(TSV)等の形成を行い、次いで支持体から薄化ウエハーを剥離してウエハーの積層体を形成し、3次元実装化される。また、それに前後してウエハー裏面電極等の形成も行われる。ウエハーの薄化とTSVプロセスには支持体に接着された状態で250〜350℃の熱が負荷されるが、本発明で用いる積層体が含む接着層は、その熱に対する耐熱性を有している。
例えば、直径300mm、厚さ770μm程度のウエハーは、表面の回路面とは反対の裏面を研磨して、厚さ80μm〜4μm程度まで薄化することができる。
次に、加工後に半導体基板を剥離する第3工程について説明する。
本発明で用いる積層体の剥離方法は、溶剤剥離、レーザー剥離、鋭部を有する機材による機械的な剥離、支持体とウエハーとの間で引きはがす剥離等が挙げられるが、これらに限定されない。通常、剥離は、薄化等の加工の後に行われる。
第3工程では、必ずしも接着剤が完全に支持基板側に付着して剥離されるものではなく、加工された基板上に一部取り残されることがある。そこで、第4工程において、残留した接着剤が付着された基板の表面を、上述した本発明の洗浄剤組成物で洗浄することにより、基板上の接着剤を十分に洗浄除去することができる。
最後に、剥離した半導体基板上に残存する接着剤残留物を洗浄剤組成物により洗浄除去する第4工程について説明する。
第4工程は、剥離後の半導体基板の表面に残存する接着剤残留物を、本発明の洗浄剤組成物により洗浄除去する工程であり、具体的には、例えば、接着剤が残留する薄化基板を本発明の洗浄剤組成物に浸漬し、必要があれば超音波洗浄等の手段も併用して、接着剤残留物を洗浄除去するものである。
超音波洗浄を用いる場合、その条件は、基板の表面の状態を考慮して適宜決定されるものであるが、通常、20kHz〜5MHz、10秒〜30分の条件で洗浄処理することにより、基板上に残る接着剤残留物を十分取り除くことができる。
本発明の薄化基板等の加工基板の製造方法は、上述の第1工程から第4工程までを備えるものであるが、これらの工程以外の工程を含んでいてもよい。例えば、第4工程では、本発明の洗浄剤組成物による洗浄の前に、必要に応じて、基板を各種の溶媒により浸漬したり、テープピーリングをしたりして、接着剤残留物を除去してもよい
第1工程から第4工程までに関する上記構成的及び方法的要素については、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々変更しても差し支えない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるわけではない。なお、本発明で用いた装置は次の通りである。
(1)攪拌機(自転公転ミキサー):(株)シンキー製 自転公転ミキサー ARE―500
(2)粘度計:東機産業(株)製 回転粘度計TVE-22H」
(3)撹拌機:アズワン製 ミックスローターバリアブル 1―1186−12
(4)撹拌機H:アズワン製 加温型ロッキングミキサー HRM−1
(5)接触式膜厚計:(株)東京精密製 ウエハ厚さ測定装置 WT−425
(6)含水量測定(カールフィッシャー法):(株)三菱ケミカルアナリテック製 微量水分測定装置 CA−200型
[1]接着剤組成物の調製
[調製例1]
自転公転ミキサー専用600mL撹拌容器に、(a1)として粘度200mPa・sのビニル基含有直鎖状ポリジメチルシロキサンとビニル基含有のMQ樹脂からなるベースポリマー(ワッカーケミ社製)150g、(a2)として粘度100mPa・sのSiH基含有直鎖上ポリジメチルシロキサン(ワッカーケミ社製)15.81g、(A3)として1−エチニル−1−シクロヘキサノール(ワッカーケミ社製)0.17gを入れて、自転公転ミキサーで5分間撹拌した。
得られた混合物に、スクリュー管50mLに(A2)として白金触媒(ワッカーケミ(株)製)0.33gと(a1)として粘度1000mPa・sのビニル基含有直鎖状ポリジメチルシロキサン(ワッカーケミ社製)9.98gを自転公転ミキサーで5分間撹拌して別途得られた混合物から0.52gを加え、自転公転ミキサーで5分間撹拌し、得られた混合物をナイロンフィルター300メッシュでろ過し、接着剤組成物を得た。なお、回転粘度計を用いて測定した接着剤組成物の粘度は、9900mPa・sであった。
[調製例2]
自転公転ミキサー専用600mL撹拌容器に、(a1)としてビニル基含有のMQ樹脂からなるベースポリマー(ワッカーケミ社製)95g、溶媒としてp−メンタン(日本テルペン化学(株)製)93.4g及び(A3)として1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オール(東京化成工業(株)製)0.41gを入れて、自転公転ミキサーで5分間撹拌した。
得られた混合物に、(a2)として粘度100mPa・sのSiH基含有直鎖状ポリジメチルシロキサン(ワッカーケミ社製)、(a1)として粘度200mPa・sのビニル基含有直鎖状ポリジメチルシロキサン(ワッカーケミ社製)29.5g、成分(B)としてポリジメチルシロキサンである粘度1000000mm/sのポリオルガノシロキサン(ワッカーケミ社製、商品名AK1000000)、(A3)として1−エチニル−1−シクロヘキサノール(ワッカーケミ社製)0.41gを加え、自転公転ミキサーで更に5分間撹拌した。
その後、得られた混合物に、スクリュー管50mLに(A2)として白金触媒(ワッカーケミ(株)製)0.20gと(a1)として粘度1000mPa・sのビニル基含有直鎖状ポリジメチルシロキサン(ワッカーケミ社製)17.7gを自転公転ミキサーで5分間撹拌して別途得られた混合物から14.9gを加え、自転公転ミキサーで更に5分間撹拌し、得られた混合物をナイロンフィルター300メッシュでろ過し、接着剤組成物を得た。なお、回転粘度計を用いて測定した接着剤組成物の粘度は、4600mPa・sであった。
[2]洗浄剤組成物の調製
[実施例1]
テトラブチルアンモニウムフルオリド3水和物(関東化学(株)製)5gに、N,N−ジメチルプロピオンアミド95gを加えて撹拌し、得られた組成物にモレキュラーシーブス3A(関東化学(株)製)20gを加え、時々撹拌しながら24時間静置して脱水した。その後、モレキュラーシーブスを取り除き、洗浄剤組成物を得た。なお、得られた洗浄剤組成物の含水量は、0.09%であった。
[比較例1]
テトラブチルアンモニウムフルオリド3水和物(関東化学(株)製)5gに、N,N−ジメチルプロピオンアミド95gを加えて撹拌し、洗浄剤組成物を得た。なお、得られた洗浄剤組成物の含水量は、0.65%であった。
[3]洗浄剤組成物の性能評価
優れた洗浄剤組成物は、接着剤残留物と接触した直後からそれを溶解させる高い洗浄速度が必要であることから、以下の評価を行った。
[3−1]エッチングレートの測定
得られた洗浄剤組成物の洗浄速度を評価するためにエッチングレートの測定を行った。調製例1で得られた接着剤組成物をスピンコーターで12インチシリコンウエハに厚さ100μmとなるように塗布し、150℃/15分、190℃/10分で熱硬化した。成膜後のウエハーを4cm角のチップに切り出し、接触式膜厚計を用いて膜厚を測定した。その後、チップを直径9cmのステンレスシャーレに入れ、得られた洗浄剤組成物7mLを加えて蓋をした後、撹拌機Hに載せて、23℃で5分間撹拌・洗浄した。洗浄後、チップを取り出し、イソプロパノール、純水で洗浄して150℃で1分間、ドライベークをしたのち、再度、接触式膜厚計で膜厚を測定し、洗浄の前後で膜厚減少を測定し、減少した分を洗浄時間で割ることによりエッチングレート[μm/min]を算出し、洗浄力の指標とした。結果は表1に示す。
Figure 2021082738
表1に示される通り、第四級アンモニウム塩と、有機溶媒とを含む洗浄剤組成物の含水量を低減することで、洗浄能の向上を図ることができた。

Claims (13)

  1. 第四級アンモニウム塩と、有機溶媒とを含む、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法であって、
    脱水剤を用いて被脱水洗浄剤組成物の含水量を低減する工程を含む、洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法。
  2. 上記脱水剤が、物理的乾燥剤を含む請求項1記載の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法。
  3. 上記物理的乾燥剤が、シリカゲル、アルミナ及びモレキュラーシーブスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項2記載の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法。
  4. 上記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法。
  5. 上記含フッ素第四級アンモニウム塩が、フッ化テトラ(炭化水素)アンモニウムを含む請求項4記載の洗浄剤組成物の洗浄能の向上方法。
  6. 第四級アンモニウム塩と、有機溶媒と含む被脱水洗浄剤組成物を、脱水剤を用いて脱水する工程を含む、接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物の製造方法。
  7. 上記脱水剤が、物理的乾燥剤を含む請求項6記載の洗浄剤組成物の製造方法。
  8. 上記物理的乾燥剤が、シリカゲル、アルミナ及びモレキュラーシーブスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項7記載の洗浄剤組成物の製造方法。
  9. 上記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含む請求項6〜8のいずれか1項記載の洗浄剤組成物の製造方法。
  10. 上記含ハロゲン第四級アンモニウム塩が、含フッ素第四級アンモニウム塩を含む請求項9記載の洗浄剤組成物の製造方法。
  11. 接着剤残留物を除去するために用いられる洗浄剤組成物であって、第四級アンモニウム塩と、有機溶媒を含み、含水量が0.5質量%以下である洗浄剤組成物。
  12. 上記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩を含む請求項11記載の洗浄剤組成物。
  13. 上記含ハロゲン第四級アンモニウム塩が、含フッ素第四級アンモニウム塩を含む請求項11又は12記載の洗浄剤組成物。
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