JP2021081508A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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裕子 岩下
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Abstract

【課題】感光層用塗布液の分散安定性に優れ、感光層の耐摩耗性に優れる電子写真感光体を提供する。【解決手段】電子写真感光体は、導電性基体と、単層の感光層とを備える。感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。バインダー樹脂は、特定構造のポリアリレート樹脂を含む。感光層は、一般式(3)で表される顔料を更に含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
電子写真感光体は、像担持体として電子写真方式の画像形成装置(例えば、プリンター又は複合機)において用いられる。電子写真感光体は、感光層を備える。電子写真感光体としては、例えば、単層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体が用いられる。単層型電子写真感光体は、電荷発生の機能と、電荷輸送の機能とを有する単層の感光層を備える。積層型電子写真感光体は、電荷発生の機能を有する電荷発生層と、電荷輸送の機能を有する電荷輸送層とを含む感光層を備える。
特許文献1に記載の画像形成装置が備える電子写真感光体は、少なくともその表面層に、バインダー樹脂であるビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂を含有している。
特開平8−234538号公報
しかし、本発明者らの検討により、特許文献1に記載の画像形成装置が備える電子写真感光体は、感光層の耐摩耗性の点で不十分であることが判明した。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、感光層の耐摩耗性に優れ、更に感光層を形成するための塗布液の分散安定性にも優れる電子写真感光体を提供することである。また、本発明の別の目的は、このような電子写真感光体を備えることで、耐久性に優れ、良好な画像を形成可能なプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、単層の感光層とを備える。前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。前記バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂を含む。前記ポリアリレート樹脂は、少なくとも1種の一般式(1)で表される繰り返し単位と、少なくとも1種の一般式(2)で表される繰り返し単位とを含む。前記感光層は、一般式(3)で表される顔料を更に含有する。
Figure 2021081508
前記一般式(1)中、aは、1又は2を表す。前記一般式(2)中、Xは、化学式(X1)、(X2)、(X3)、(X4)、又は(X5)で表される二価の基を表す。
Figure 2021081508
Figure 2021081508
前記一般式(3)中、R1は、アルキル基で置換されてもよいフェニレン基、又はアルキル基で置換されてもよいビフェニルジイル基を表す。R2〜R9は、各々独立に、ハロゲン原子を表す。
本発明のプロセスカートリッジは、上記電子写真感光体を備える。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、転写装置とを備える。前記像担持体は、回転可能に設けられる。前記帯電装置は、前記像担持体の表面を正極性に帯電する。前記露光装置は、帯電された前記像担持体の前記表面に光を照射して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する。前記現像装置は、前記静電潜像をトナー像として現像する。前記転写装置は、前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写する。前記像担持体が、上記電子写真感光体である。
本発明の電子写真感光体は、感光層の耐摩耗性に優れ、感光層を形成するための塗布液の分散安定性に優れる。また、このような電子写真感光体を備えた本発明のプロセスカートリッジ及び画像形成装置は、耐久性に優れ、良好な画像を形成できる。
本発明の実施形態に係る電子写真感光体の部分断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の部分断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の部分断面図である。 画像形成装置の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。本発明は、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨は限定されない。以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。また、化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰り返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
まず、本明細書で用いられる置換基について説明する。ハロゲン原子(ハロゲン基)としては、例えば、フッ素原子(フルオロ基)、塩素原子(クロロ基)、臭素原子(ブロモ基)、及びヨウ素原子(ヨード基)が挙げられる。
アルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、及び炭素原子数1以上3以下のアルキル基は、各々、特記なき限り、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。アルキル基としては、例えば、炭素原子数1以上8以下のアルキル基が挙げられる。炭素原子数1以上8以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基及び3−エチルブチル基、直鎖状及び分枝鎖状のヘプチル基、並びに直鎖状及び分枝鎖状のオクチル基が挙げられる。炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、及び炭素原子数1以上3以下のアルキル基の例は、各々、炭素原子数1以上8以下のアルキル基の例として述べた基のうち、該当する炭素原子数を有する基である。
炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、及び炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基は、各々、特記なき限り、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、2−エチルプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1,2,2−トリメチルプロポキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、3−エチルブトキシ基、直鎖状及び分枝鎖状のヘプチルオキシ基、並びに直鎖状及び分枝鎖状のオクチルオキシ基が挙げられる。炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、及び炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基の例は、各々、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の例として述べた基のうち、該当する炭素原子数を有する基である。
炭素原子数6以上14以下のアリール基は、特記なき限り、非置換である。炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、インダセニル基、ビフェニレニル基、アセナフチレニル基、アントリル基、及びフェナントリル基が挙げられる。
炭素原子数6以上14以下のアリールオキシ基は、特記なき限り、非置換である。炭素原子数6以上14以下のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、ナフトキシ基、インダセニルオキシ基、ビフェニレニルオキシ基、アセナフチレニルオキシ基、アントリルオキシ基、フェナントリルオキシ基、及びフルオレニルオキシ基が挙げられる。
炭素原子数2以上6以下のアルケニル基は、特記なき限り、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数2以上6以下のアルケニル基は、1つ以上3つ以下の二重結合を有する。炭素原子数2以上6以下のアルケニル基としては、例えば、エテニル基、プロぺニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘキサジエニル基、及びヘキサトリニル基が挙げられる。
炭素原子数3以上14以下の複素環基は、特記なき限り、非置換である。炭素原子数3以上14以下の複素環基としては、例えば、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオフェニル基、フラニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、イソインドリル基、クロメニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、プリニル基、プテリジニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、4H−キノリジニル基、ナフチリジニル基、ベンゾフラニル基、1,3−ベンゾジオキソリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナジニル基、及びフェナントロリニル基が挙げられる。
炭素原子数7以上20以下のアラルキル基は、特記なき限り、非置換である。炭素原子数7以上20以下のアラルキル基は、例えば、炭素原子数6以上14以下のアリール基で置換された炭素原子数1以上6以下のアルキル基である。
炭素原子数7以上20以下のアラルキルオキシ基、及び炭素原子数7以上10以下のアラルキルオキシ基は、各々、特記なき限り、非置換である。炭素原子数7以上20以下のアラルキルオキシ基は、例えば、炭素原子数6以上14以下のアリール基で置換された炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基である。炭素原子数7以上10以下のアラルキル基は、例えば、フェニル基で置換された炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基である。以上、本明細書で用いられる置換基について説明した。
<電子写真感光体>
本実施形態は、電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)に関する。以下、図1〜図3を参照して、本実施形態の感光体1の構造について説明する。図1〜図3は、各々、感光体1の部分断面図を示す。
図1に示すように、感光体1は、例えば、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は、単層である。感光体1は、単層の感光層3を備える単層型電子写真感光体である。
図2に示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3と、中間層4(下引き層)とを備えてもよい。中間層4は、導電性基体2と感光層3との間に設けられる。図1に示すように、感光層3は導電性基体2上に直接備えられてもよい。或いは、図2に示すように、感光層3は導電性基体2上に中間層4を介して備えられてもよい。
図3に示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3と、保護層5とを備えてもよい。保護層5は、感光層3上に設けられる。図1及び図2に示すように、感光層3が、感光体1の最表面層として備えられてもよい。或いは、図3に示すように、保護層5が、感光体1の最表面層として備えられてもよい。
感光層3の厚さは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。以上、図1〜図3を参照して、感光体1の構造について説明した。以下、感光体について、更に説明する。
[感光層]
感光体が備える感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。感光層は、一般式(3)で表される顔料(以下、顔料(3)と記載することがある)を更に含有する。なお、顔料(3)については、後述する。感光層は、必要に応じて、添加剤を更に含有してもよい。
(バインダー樹脂)
感光層は、バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂を含有する。ポリアリレート樹脂は、少なくとも1種の一般式(1)で表される繰り返し単位と、少なくとも1種の一般式(2)で表される繰り返し単位とを含む。以下、少なくとも1種の一般式(1)で表される繰り返し単位と、少なくとも1種の一般式(2)で表される繰り返し単位とを含むポリアリレート樹脂を、ポリアリレート樹脂(PA)と記載することがある。また、一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位を、各々、繰り返し単位(1)及び(2)と記載することがある。
Figure 2021081508
一般式(1)中、aは、1又は2を表す。一般式(2)中、Xは、化学式(X1)、(X2)、(X3)、(X4)、又は(X5)で表される二価の基を表す。
Figure 2021081508
ポリアリレート樹脂(PA)は所定の化学構造を有する。このようなポリアリレート樹脂(PA)を感光層が含有することで、感光層の耐摩耗性が向上する。
一般式(1)中、aは、2を表すことが好ましい。一般式(2)中、Xは、化学式(X1)、(X3)、(X4)、又は(X5)で表される二価の基を表すことが好ましい。
繰り返し単位(1)の例としては、化学式(1−1)、及び(1−2)で表される繰り返し単位が挙げられる。以下、化学式(1−1)、及び(1−2)で表される繰り返し単位を、各々、繰り返し単位(1−1)、及び(1−2)と記載することがある。
Figure 2021081508
繰り返し単位(2)の例としては、化学式(2−X1)、(2−X2)、(2−X3)、(2−X4)、及び(2−X5)で表される繰り返し単位が挙げられる。以下、化学式(2−X1)、(2−X2)、(2−X3)、(2−X4)、及び(2−X5)で表される繰り返し単位を、各々、繰り返し単位(2−X1)、(2−X2)、(2−X3)、(2−X4)、及び(2−X5)と記載することがある。繰り返し単位(2)の好適な例としては、繰り返し単位(2−X1)、(2−X3)、(2−X4)、及び(2−X5)が挙げられる。
Figure 2021081508
ポリアリレート樹脂(PA)の具体例としては、以下に示す第1〜第9の例が挙げられる。
ポリアリレート樹脂(PA)の第1の例は、繰り返し単位(1−2)、及び(2−X3)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(V)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(V)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、及び(2−X3)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(Va)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第2の例は、繰り返し単位(1−2)、及び(2−X5)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(IX)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(IX)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、及び(2−X5)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(IXa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第3の例は、繰り返し単位(1−2)、(2−X1)、及び(2−X4)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(I)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(I)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、(2−X1)、及び(2−X4)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(Ia)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第4の例は、繰り返し単位(1−2)、(2−X1)、及び(2−X3)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(II)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(II)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、(2−X1)、及び(2−X3)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(IIa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第5の例は、繰り返し単位(1−2)、(2−X4)、及び(2−X3)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(III)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(III)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、(2−X4)、及び(2−X3)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(IIIa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第6の例は、繰り返し単位(1−2)、(2−X5)、及び(2−X3)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(VIII)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(VIII)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、(2−X5)、及び(2−X3)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(VIIIa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第7の例は、繰り返し単位(1−2)、(2−X5)、及び(2−X1)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(VI)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(VI)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−2)、(2−X5)、及び(2−X1)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(VIa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第8の例は、繰り返し単位(1−1)、(2−X1)、及び(2−X3)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(X)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(X)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−1)、(2−X1)、及び(2−X3)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(Xa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)の第9の例は、繰り返し単位(1−1)、(1−2)、(2−X1)、及び(2−X3)を含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(XII)と記載する)である。ポリアリレート樹脂(XII)としては、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−1)、(1−2)、(2−X1)、及び(2−X3)のみを含むポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(XIIa)と記載する)が好ましい。
ポリアリレート樹脂(PA)のより好適な例としては、化学式(R1)〜(R12)で表されるポリアリレート樹脂(以下、それぞれをポリアリレート樹脂(R1)〜(R12)と記載することがある)が挙げられる。なお、化学式(R1)〜(R12)中、各繰り返し単位の右下に付された数字は、ポリアリレート樹脂に含まれる繰り返し単位の総数に対する、各繰り返し単位の数の百分率(%)を示す。ポリアリレート樹脂に含まれる繰り返し単位の総数は、ビスフェノール由来繰り返し単位の数と、ジカルボン酸由来繰り返し単位の数との合計である。
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
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Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
ポリアリレート樹脂(PA)は、1種又は2種の繰り返し単位(1)を含む。ポリアリレート樹脂(PA)が2種の繰り返し単位(1)を含む場合、一方の繰り返し単位(1)と他方の繰り返し単位(1)との総数に対する、一方の繰り返し単位(1)の数の比率は、10%以上90%以下であることが好ましく、30%以上70%以下であることがより好ましく、40%以上60%以下であることが更に好ましく、55%以上60%以下であることが特に好ましい。2種の繰り返し単位(1)が繰り返し単位(1−1)及び(1−2)である場合、一方の繰り返し単位(1)は繰り返し単位(1−2)であり、他方の繰り返し単位(1)は繰り返し単位(1−1)である。
ポリアリレート樹脂(PA)は、1種以上5種以下の繰り返し単位(2)を含む。ポリアリレート樹脂(PA)は、少なくとも2種(例えば、2種以上5種以下)の繰り返し単位(2)を含むことが好ましく、2種の繰り返し単位(2)を含むことがより好ましい。ポリアリレート樹脂(PA)が2種の繰り返し単位(2)を含む場合、一方の繰り返し単位(2)と他方の繰り返し単位(2)との総数に対する、一方の繰り返し単位(2)の数の比率は、10%以上90%以下であることが好ましく、30%以上80%以下であることがより好ましく、50%以上80%以下であることが更に好ましく、50%以上70%以下であることが特に好ましい。2種の繰り返し単位(2)が繰り返し単位(2−X3)及び(2−X4)である場合、一方の繰り返し単位(2)は繰り返し単位(2−X3)であり、他方の繰り返し単位(2)は繰り返し単位(2−X4)である。2種の繰り返し単位(2)が繰り返し単位(2−X1)及び(2−X3)である場合、一方の繰り返し単位(2)は繰り返し単位(2−X3)であり、他方の繰り返し単位(2)は繰り返し単位(2−X1)である。
上記一方の繰り返し単位(1)の数の比率、及び上記一方の繰り返し単位(2)の数の比率は、プロトン核磁気共鳴分光計を用いてポリアリレート樹脂(PA)の1H−NMRスペクトルを測定し、得られた1H−NMRスペクトルにおける各繰り返し単位に特徴的なピークの比率を算出することにより、得ることができる。
ポリアリレート樹脂(PA)は、繰り返し単位として、繰り返し単位(1)及び(2)のみを含んでいてもよく、これら以外の繰り返し単位を更に含んでいてもよい。感光層は、バインダー樹脂として、1種のポリアリレート樹脂(PA)のみを含有してもよく、2種以上のポリアリレート樹脂(PA)を含有してもよい。
ポリアリレート樹脂(PA)において、ビスフェノール由来繰り返し単位と、ジカルボン酸由来繰り返し単位とは、隣接して互いに結合している。ビスフェノール由来繰り返し単位は、例えば、繰り返し単位(1)である。また、ジカルボン酸由来繰り返し単位は、例えば、繰り返し単位(2)である。ポリアリレート樹脂(PA)は、例えば、ランダム共重合体、交互共重合体、周期的共重合体、又はブロック共重合体であってもよい。
ポリアリレート樹脂(PA)の粘度平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、20,000以上であることがより好ましく、30,000以上であることが更に好ましく、40,000以上であることが一層好ましく、50,000以上であることが特に好ましい。ポリアリレート樹脂(PA)の粘度平均分子量が10,000以上であると、感光層の耐摩耗性を向上させることができる。一方、ポリアリレート樹脂(PA)の粘度平均分子量は、80,000以下であることが好ましく、70,000以下であることがより好ましい。ポリアリレート樹脂(PA)の粘度平均分子量が80,000以下であると、ポリアリレート樹脂(PA)が感光層形成用の溶剤に溶解し易い。
ポリアリレート樹脂(PA)の製造方法は、特に限定されない。ポリアリレート樹脂(PA)の製造方法として、例えば、ビスフェノール由来繰り返し単位を構成するためのビスフェノールと、ジカルボン酸由来繰り返し単位を構成するためのジカルボン酸とを、縮重合させる方法が挙げられる。縮重合させる方法としては、公知の合成方法(例えば、溶液重合、溶融重合又は界面重合)を採用することができる。
ビスフェノール由来繰り返し単位を構成するためのビスフェノールとしては、例えば、一般式(BP−1)で表される化合物が挙げられる。ジカルボン酸由来繰り返し単位を構成するためのジカルボン酸としては、一般式(DC−2)で表される化合物が挙げられる。一般式(BP−1)中のaは、一般式(1)中のaと同義である。一般式(DC−2)中のXは、一般式(2)中のXと同義である。
Figure 2021081508
ビスフェノールとジカルボン酸との縮重合において、塩基及び触媒の一方又は両方を添加してもよい。塩基の例としては、水酸化ナトリウムが挙げられる。触媒の例としては、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、アンモニウムクロライド、アンモニウムブロマイド、4級アンモニウム塩、トリエチルアミン、及びトリメチルアミンが挙げられる。
感光層は、バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PA)のみを含有してもよい。また、感光層は、ポリアリレート樹脂(PA)に加えて、ポリアリレート樹脂(PA)以外のバインダー樹脂(以下、その他のバインダー樹脂と記載する)を更に含有してもよい。その他のバインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂(より具体的には、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、及びポリエーテル樹脂)、熱硬化性樹脂(より具体的には、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、及びこれら以外の架橋性熱硬化性樹脂)、及び光硬化性樹脂(より具体的には、エポキシ−アクリル酸系樹脂、及びウレタン−アクリル酸系共重合体)が挙げられる。
(顔料(3))
既に述べたように、感光層は、下記一般式(3)で表される顔料である、顔料(3)を含有する。感光層は、例えば、分散補助剤として、顔料(3)を含有する。
Figure 2021081508
一般式(3)中、R1は、アルキル基で置換されてもよいフェニレン基、又はアルキル基で置換されてもよいビフェニルジイル基を表す。R2〜R9は、各々独立に、ハロゲン原子を表す。
顔料(3)は、イソインドリン構造を含む所定の化学構造を有する。このような顔料(3)は、感光層に含有される成分(より具体的には、バインダー樹脂、電荷発生剤、電荷輸送剤、及び正孔輸送剤)を分散させる分散補助剤として働く。このため、感光層を形成するための塗布液(以下、感光層用塗布液と記載することがある)が顔料(3)を含有することで、感光層用塗布液中での各成分の分散安定性が向上する。また、顔料(3)とポリアリレート樹脂(PA)との相互作用、及び顔料(3)と電荷発生剤との相互作用により、感光層用塗布液中でのポリアリレート樹脂(PA)及び電荷発生剤の分散安定性が、特に向上する。
既に述べたように、顔料(3)は、分散補助剤として働く。このため、感光層用塗布液が顔料(3)を含有すること、ひいては、感光層用塗布液により形成された感光層が顔料(3)を含有することで、感光層中での各成分の分散性が向上し、感光層の耐摩耗性が向上する。また、顔料(3)とポリアリレート樹脂(PA)との相互作用により、ポリアリレート樹脂(PA)によって向上した感光層の耐摩耗性が、更に向上する。以上のことから、本実施形態の感光体は、感光層用塗布液の分散安定性に優れ、感光層の耐摩耗性に優れている。なお、感光層用塗布液の分散安定性及び感光層の耐摩耗性の向上に加えて、本実施形態の感光体は、感度特性にも優れている。
一般式(3)中、R1が表わすフェニレン基としては、p−フェニレン基(即ち、ベンゼン−1,4−ジイル基)、又はm−フェニレン基(即ち、ベンゼン−1,3−ジイル基)が好ましい。R1が表わすフェニレン基は、アルキル基で置換されてもよい。このようなアルキル基としては、炭素原子数1以上4以下のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R1が表わすフェニレン基が有する置換基(即ち、アルキル基)の数は、1個以上4個以下であることが好ましく、1個であることがより好ましい。R1が表わすフェニレン基がアルキル基で置換される場合、アルキル基で置換されたフェニレン基としては、炭素原子数1以上4以下のアルキル基で置換されたフェニレン基が好ましく、メチルフェニレン基がより好ましく、o−メチル−m−フェニレン基(即ち、2−メチル−ベンゼン−1,3−ジイル基)が特に好ましい。
一般式(3)中、R1が表わすビフェニルジイル基としては、4,4’−ビフェニルジイルが好ましい。R1が表わすビフェニルジイル基は、アルキル基で置換されてもよい。このようなアルキル基としては、炭素原子数1以上4以下のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R1が表わすビフェニルジイル基が有する置換基(即ち、アルキル基)の数は、例えば、1個以上8個以下である。R1が表わすビフェニルジイル基がアルキル基で置換される場合、アルキル基で置換されたビフェニルジイル基としては、炭素原子数1以上4以下のアルキル基で置換されたビフェニルジイル基が好ましい。なお、ビフェニルジイル基は、下記化学式で表される。
Figure 2021081508
一般式(3)中、R2〜R9が表わすハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。R2〜R9は、互いに同一のハロゲン原子を表してもよく、互いに異なるハロゲン原子を表してもよい。
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるために、一般式(3)中のR1は、アルキル基で置換されてもよいフェニレン基を表すことが好ましい。R1がアルキル基で置換されてもよいフェニレン基を表す場合、顔料(3)は、一般式(3A)で表される顔料であることが好ましく、一般式(3B)又は(3C)で表される顔料であることがより好ましい。
Figure 2021081508
一般式(3A)中、R2A〜R9Aは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。R10Aは、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表す。mは、0以上4以下の整数を表す。
Figure 2021081508
一般式(3B)中、R2B〜R9Bは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。R10Bは、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表す。mBは、0以上4以下の整数を表す。
Figure 2021081508
一般式(3C)中、R2C〜R9Cは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。R10Cは、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表す。mCは、0以上4以下の整数を表す。
一般式(3A)中のR2A〜R9A、一般式(3B)中のR2B〜R9B、及び一般式(3C)中のR2C〜R9Cは、一般式(3)中のR2〜R9と同義である。一般式(3A)中のR10A、一般式(3B)中のR10B、及び一般式(3C)中のR10Cが表わす炭素原子数1以上4以下のアルキル基としては、メチル基が好ましい。一般式(3A)中のmは、0又は1を表すことが好ましい。一般式(3B)中のmBは、0又は1を表すことが好ましく、0を表すことがより好ましい。一般式(3C)中のmCは、0又は1を表すことが好ましく、1を表すことがより好ましい。
顔料(3)の具体例としては、C.I.ピグメントイエロー109、110、及び137、並びにC.I.ピグメントオレンジ61、及び68が挙げられる。
顔料(3)の好適な具体例としては、化学式(P1)及び(P2)で表される顔料(以下、それぞれを、顔料(P1)及び(P2)と記載することがある)が挙げられる。なお、顔料(P1)はC.I.ピグメントイエロー110であり、顔料(P2)はC.I.ピグメントイエロー109である。
Figure 2021081508
感光層は、1種の顔料(3)のみを含有してもよく、2種以上の顔料(3)を含有してもよい。感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるために、顔料(3)の含有量は、1.0質量部の電荷発生剤に対して、0.0質量部より多いことが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることが更に好ましい。同じ理由から、顔料(3)の含有量は、1.0質量部の電荷発生剤に対して、3.0質量部以下であることが好ましく、2.0質量部以下であることがより好ましく、1.0質量部以下であることが更に好ましい。
(電荷発生剤)
電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、無機光導電材料(例えば、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、及びアモルファスシリコン)の粉末、ピリリウム顔料、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、及びキナクリドン系顔料が挙げられる。感光層は、1種の電荷発生剤のみを含有してもよく、2種以上の電荷発生剤を含有してもよい。
フタロシアニン系顔料としては、例えば、無金属フタロシアニン、及び金属フタロシアニンが挙げられる。金属フタロシアニンとしては、例えば、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、及びクロロガリウムフタロシアニンが挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、無金属フタロシアニン又はチタニルフタロシアニンが好ましい。無金属フタロシアニンは、化学式(CGM−1)で表される。チタニルフタロシアニンは、化学式(CGM−2)で表される。
Figure 2021081508
フタロシアニン系顔料は、結晶であってもよく、非結晶であってもよい。無金属フタロシアニンの結晶としては、例えば、無金属フタロシアニンのX型結晶(以下、X型無金属フタロシアニンと記載することがある)が挙げられる。チタニルフタロシアニンの結晶としては、例えば、チタニルフタロシアニンのα型、β型、及びY型結晶(以下、それぞれをα型、β型、及びY型チタニルフタロシアニンと記載することがある)が挙げられる。
デジタル光学式の画像形成装置(例えば、半導体レーザーのような光源を使用した、レーザービームプリンター又はファクシミリ)には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体を用いることが好ましい。700nm以上の波長領域で高い量子収率を有することから、電荷発生剤としては、フタロシアニン系顔料が好ましく、無金属フタロシアニン又はチタニルフタロシアニンがより好ましく、X型無金属フタロシアニン又はY型チタニルフタロシアニンが更に好ましく、Y型チタニルフタロシアニンが特に好ましい。このような電荷発生剤は、700nm以上の波長領域で高い量子収率を有するだけでなく、顔料(3)との相互作用によって感光層内に好適に分散する。
Y型チタニルフタロシアニンは、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、例えば、ブラッグ角(2θ±0.2°)の27.2°に主ピークを有する。CuKα特性X線回折スペクトルにおける主ピークとは、ブラッグ角(2θ±0.2°)が3°以上40°以下である範囲において、1番目又は2番目に大きな強度を有するピークである。なお、Y型チタニルフタロシアニンは、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、26.2℃にピークを有していない。
CuKα特性X線回折スペクトルは、例えば、次の方法によって測定できる。まず、試料(チタニルフタロシアニン)をX線回折装置(例えば、株式会社リガク製「RINT(登録商標)1100」)のサンプルホルダーに充填して、X線管球Cu、管電圧40kV、管電流30mA、かつCuKα特性X線の波長1.542Åの条件で、X線回折スペクトルを測定する。測定範囲(2θ)は、例えば3°以上40°以下(スタート角3°、ストップ角40°)であり、走査速度は、例えば10°/分である。得られたX線回折スペクトルから主ピークを決定し、主ピークのブラッグ角を読み取る。
電荷発生剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
(電子輸送剤)
電子輸送剤としては、例えば、キノン系化合物、ジイミド系化合物、ヒドラゾン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸、及びジブロモ無水マレイン酸が挙げられる。キノン系化合物としては、例えば、ジフェノキノン系化合物、アゾキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、ニトロアントラキノン系化合物、及びジニトロアントラキノン系化合物が挙げられる。感光層は、1種の電子輸送剤のみを含有してもよく、2種以上の電子輸送剤を含有してもよい。
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるためには、電子輸送剤の好適な例としては、下記一般式(10)、(11)、(12)、(13)、及び(14)で表される化合物(以下、それぞれを、電子輸送剤(10)、(11)、(12)、(13)、及び(14)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 2021081508
一般式(10)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、又は炭素原子数7以上20以下のアラルキル基を表す。
一般式(10)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に、水素原子、又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましい。Q1、及びQ4は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、Q2、及びQ3は、水素原子を表すことがより好ましい。Q1、Q2、Q3、及びQ4が表わす炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、炭素原子数1以上5以下のアルキル基が好ましく、1,1−ジメチルプロピル基がより好ましい。
一般式(11)中、Q5は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又は炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。Q6は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリールオキシ基、又は炭素原子数7以上20以下のアラルキルオキシ基を表す。Q7は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。vは、0以上4以下の整数を表す。
一般式(11)中、vが2以上4以下の整数を表すとき、複数のQ7は、互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(11)中、Q5は、炭素原子数6以上14以下のアリール基を表すことが好ましく、フェニル基を表すことがより好ましい。Q6は、炭素原子数7以上20以下のアラルキルオキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数7以上10以下のアラルキルオキシ基を表すことがより好ましく、ベンジルオキシ基を表すことが更に好ましい。vは、0を表すことが好ましい。
一般式(12)中、Q8、及びQ9は、各々独立に、少なくとも1つの炭素原子数1以上6以下のアルキル基で置換されていてもよい、炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。
一般式(12)中、Q8及びQ9は、各々独立に、2つ以上5つ以下(例えば、2つ)の炭素原子数1以上6以下のアルキル基で置換された炭素原子数6以上14以下のアリール基を表すことが好ましく、2つ以上5つ以下(例えば、2つ)の炭素原子数1以上3以下のアルキル基で置換されたフェニル基を表すことがより好ましく、エチルメチルフェニル基を表すことが更に好ましく、2−エチル−6−メチルフェニル基を表すことが特に好ましい。
一般式(13)中、Q10、Q11、Q12、及びQ13は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数2以上6以下のアルケニル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基、又は炭素原子数3以上14以下の複素環基を表す。
一般式(13)中、Q10、Q11、Q12、及びQ13は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基又はtert−ブチル基を表すことが更に好ましい。
一般式(14)中、Q14、Q15、及びQ16は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。
一般式(14)中、Q14、及びQ15は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことがより好ましく、tert−ブチル基を表すことが更に好ましい。Q16は、ハロゲン原子で置換された炭素原子数6以上14以下のアリール基を表すことが好ましく、ハロゲン原子で置換されたフェニルを表すことがより好ましく、クロロフェニル基を表すことが更に好ましく、4−クロロフェニル基を表すことが特に好ましい。
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるためには、電子輸送剤のより好適な例としては、化学式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)、及び(ET5)で表される化合物(以下、それぞれを、電子輸送剤(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)、及び(ET5)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 2021081508
なお、電子輸送剤(ET1)は、電子輸送剤(10)の好適な例である。電子輸送剤(ET2)は、電子輸送剤(11)の好適な例である。電子輸送剤(ET3)は、電子輸送剤(12)の好適な例である。電子輸送剤(ET4)は、電子輸送剤(13)の好適な例である。電子輸送剤(ET5)は、電子輸送剤(14)の好適な例である。
電子輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、5質量部以上150質量部以下であることが好ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
(正孔輸送剤)
正孔輸送剤としては、例えば、オキサジアゾール系化合物(例えば、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、スチリル化合物(例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン)、カルバゾール化合物(例えば、ポリビニルカルバゾール)、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン系化合物(例えば、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン)、ヒドラゾン化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、及びトリアゾール系化合物が挙げられる。感光層は、1種の正孔輸送剤のみを含有してもよく、2種以上の正孔輸送剤を含有してもよい。
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるためには、正孔輸送剤の好適な例としては、下記一般式(20)、(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、及び(27)で表される化合物(以下、それぞれを、正孔輸送剤(20)、(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、及び(27)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 2021081508
Figure 2021081508
一般式(20)中、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又はフェニル基を表す。R17及びR18は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又はフェニル基を表す。b1、b2、b3、及びb4は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。b5及びb6は、各々独立に、0以上4以下の整数を表す。d及びeは、各々独立に、0又は1を表す。
一般式(20)中、b1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR11は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。b2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR12は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。b3が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR13は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。b4が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR14は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。b5が2以上4以下の整数を表すとき、複数のR15は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。b6が2以上4以下の整数を表すとき、複数のR16は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(20)中、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基又はエチル基を表すことが更に好ましい。R17及びR18は、水素原子を表すことが好ましい。b1、b2、b3、及びb4は、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。b5及びb6は、0を表すことが好ましい。既に述べたように、d及びeは、各々独立に、0又は1を表す。
一般式(21)中、R20は、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表す。R21、R22、及びR23は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。f1、f2、及びf3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。f4は、0又は1を表す。
一般式(21)中、f1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR21は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。f2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR22は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。f3が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR23は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(21)中、R20は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表すことが好ましく、フェニル基を表すことがより好ましい。R21、R22、及びR23は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基を表すことが更に好ましい。f1、f2、及びf3は、各々独立に、0又は1を表すことが好ましい。既に述べたように、f4は、0又は1を表す。
一般式(22)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。g1、g2、g3、g4、及びg5は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。
一般式(22)中、g1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR31は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。g2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR32は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。g3が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR33は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。g4が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR34は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。g5が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR35は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(22)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基を表すことが更に好ましい。g1、g2、g3、g4、及びg5は、1を表すことが好ましい。
一般式(23)中、R41、R42、R43、R44、R45、及びR46は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。h1、h2、h4、及びh5は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。h3及びh6は、各々独立に、0以上4以下の整数を表す。
一般式(23)中、h1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR41は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。h2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR42は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。h4が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR44は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。h5が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR45は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。h3が2以上4以下の整数を表すとき、複数のR43は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。h6が2以上4以下の整数を表すとき、複数のR46は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(23)中、R41、R42、R43、R44、R45、及びR46は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基又はエチル基を表すことが更に好ましい。h1、h2、h4、及びh5は、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。h3及びh6は、0を表すことが好ましい。
一般式(24)中、R61、R62、及びR63は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表す。R64、R65、及びR66は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表す。
一般式(24)中、R61、R62、及びR63は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基を表すことが更に好ましい。R64、R65、及びR66は、水素原子を表すことが好ましい。
一般式(25)中、R71、R72、R73、R74、及びR75は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。j1、j2、j3、及びj4は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。j5は、0以上4以下の整数を表す。j6は、0又は1を表す。
一般式(25)中、j1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR71は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。j2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR72は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。j3が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR73は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。j4が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR74は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。j5が2以上4以下の整数を表すとき、複数のR75は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(25)中、R71、R72、R73、R74、及びR75が表わす炭素原子数1以上8以下のアルキル基としては、炭素原子数1以上3以下のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましい。R71、R72、R73、R74、及びR75が表わす炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基としては、炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。j1、j2、j3、及びj4は、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。j5は、0以上2以下の整数を表すことが好ましく、0又は2を表すことがより好ましい。既に述べたように、j6は、0又は1を表す。
一般式(26)中、R81、R82、及びR83は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。R84及びR85は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいフェニル基、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。k1、k2、及びk3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。k4及びk5は、各々独立に、1又は2を表す。
一般式(26)中、k1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR81は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。k2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR82は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。k3が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR83は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(26)中、R81、R82、及びR83は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基、エチル基、又はn−ブチル基を表すことが更に好ましい。R84及びR85は、水素原子を表すことが好ましい。k1、k2、及びk3は、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。既に述べたように、k4及びk5は、各々独立に、1又は2を表す。
一般式(27)中、R91、R92、及びR93は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表す。R94は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基又は水素原子を表す。v1、v2、及びv3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。
一般式(27)中、v1が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR91は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。v2が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR92は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。v3が2以上5以下の整数を表すとき、複数のR93は互いに同一の基を表してもよく、異なる基を表してもよい。
一般式(27)中、R94は、水素原子を表すことが好ましい。v1、v2、及びv3は、0を表すことが好ましい。
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるためには、正孔輸送剤のより好適な例としては、化学式(HT1)〜(HT18)で表される化合物(以下、それぞれを、正孔輸送剤(HT1)〜(HT18)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
なお、正孔輸送剤(HT1)及び(HT2)は、各々、正孔輸送剤(20)の好適な例である。正孔輸送剤(HT3)及び(HT4)は、各々、正孔輸送剤(21)の好適な例である。正孔輸送剤(HT5)は、正孔輸送剤(22)の好適な例である。正孔輸送剤(HT6)及び(HT7)は、各々、正孔輸送剤(23)の好適な例である。正孔輸送剤(HT8)は、正孔輸送剤(24)の好適な例である。正孔輸送剤(HT9)〜(HT15)は、各々、正孔輸送剤(25)の好適な例である。正孔輸送剤(HT16)及び(HT17)は、各々、正孔輸送剤(26)の好適な例である。正孔輸送剤(HT18)は、正孔輸送剤(27)の好適な例である。
正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることがより好ましく、65質量部以上であることが更に好ましい。正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、300質量部以下であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましく、75質量部以下であることが更に好ましい。
(添加剤)
添加剤としては、例えば、1重項消光剤、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ドナー、界面活性剤、可塑剤、増感剤、電子アクセプター化合物、及びレベリング剤が挙げられる。
(材料の組み合わせ)
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるために、感光層に含有される顔料(3)及びバインダー樹脂の組み合わせが、表1に示す組み合わせNo.D1〜D60の各々であることが好ましい。同じ理由から、感光層に含有される顔料(3)及びバインダー樹脂の組み合わせが、表1に示す組み合わせNo.D1〜D60の各々であり、電子輸送剤が電子輸送剤(ET1)〜(ET5)のうちの1つであることが好ましい。同じ理由から、感光層に含有される顔料(3)及びバインダー樹脂の組み合わせが、表1に示す組み合わせNo.D1〜D60の各々であり、正孔輸送剤が正孔輸送剤(HT1)〜(HT18)のうちの1つであることが好ましい。同じ理由から、感光層に含有される顔料(3)及びバインダー樹脂の組み合わせが、表1に示す組み合わせNo.D1〜D60の各々であり、電荷発生剤がY型チタニルフタロシアニンであることが好ましい。
Figure 2021081508
感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性を向上させるために、顔料(3)、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂の組み合わせが、表2〜表4に示す組み合わせNo.F1〜F102の各々であることが好ましい。同じ理由から、顔料(3)、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂の組み合わせが、表2〜表4に示す組み合わせNo.F1〜F102の各々であり、電荷発生剤がY型チタニルフタロシアニンであることが好ましい。
Figure 2021081508
Figure 2021081508
Figure 2021081508
なお、上記表1〜表4中、「No.」は「組み合わせNo.」を示し、「HTM」は「正孔輸送剤」を示し、「ETM」は「電子輸送剤」を示し、「樹脂」はバインダー樹脂であるポリアリレート樹脂を示す。
[導電性基体]
導電性基体は、感光体の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体は、少なくとも表面部が導電性を有する材料で構成されていればよい。導電性基体の一例としては、導電性を有する材料で構成される導電性基体が挙げられる。導電性基体の別の例としては、導電性を有する材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、及び真鍮が挙げられる。これらの導電性を有する材料を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて(例えば、合金として)用いてもよい。これらの導電性を有する材料のなかでも、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム及びアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体の形状は、画像形成装置の構造に合わせて適宜選択される。導電性基体の形状としては、例えば、シート状及びドラム状が挙げられる。また、導電性基体の厚さは、導電性基体の形状に応じて適宜選択される。
[中間層]
中間層(下引き層)は、例えば、無機粒子及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層が存在することにより、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、抵抗の上昇を抑制できる。
無機粒子としては、例えば、金属(例えば、アルミニウム、鉄、及び銅)の粒子、金属酸化物(例えば、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、及び酸化亜鉛)の粒子、及び非金属酸化物(例えば、シリカ)の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中間層用樹脂の例は、既に述べたバインダー樹脂の例と同じである。中間層及び感光層を良好に形成するためには、中間層用樹脂は、感光層に含有されるバインダー樹脂と異なることが好ましい。中間層は、添加剤を含有してもよい。中間層に含有される添加剤の例は、感光層に含有される添加剤の例と同じである。
[感光体の製造方法]
次に、感光体の製造方法の一例を説明する。感光体の製造方法は、感光層形成工程を含む。感光層形成工程では、感光層用塗布液を導電性基体上に塗布する。次いで、塗布した感光層用塗布液に含有される溶剤の少なくとも一部を除去して感光層を形成する。感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂と、顔料(3)と、溶剤とを含有する。感光層用塗布液は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂と、顔料(3)とを、溶剤に溶解又は分散させることにより調製される。
感光層用塗布液に含有される溶剤は、感光層用塗布液に含有される各成分を溶解又は分散できる限り、特に限定されない。溶剤としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びブタノール等)、脂肪族炭化水素(より具体的には、n−ヘキサン、オクタン、及びシクロヘキサン等)、芳香族炭化水素(より具体的には、ベンゼン、トルエン、及びキシレン等)、ハロゲン化炭化水素(より具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、及びクロロベンゼン等)、エーテル(より具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、及びジエチレングリコールジメチルエーテル等)、ケトン(より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、及びシクロヘキサノン等)、エステル(より具体的には、酢酸エチル、及び酢酸メチル等)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
感光層用塗布液は、それぞれ各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー、又は超音波分散器を用いることができる。
感光層用塗布液を塗布する方法は、感光層用塗布液を均一に塗布できる方法であれば、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法、及びバーコート法が挙げられる。
感光層用塗布液に含有される溶剤の少なくとも一部を除去する方法としては、例えば、加熱、減圧、又は加熱と減圧との両方が挙げられる。より具体的には、高温乾燥機、又は減圧乾燥機を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理の温度は、例えば、40℃以上150℃以下である。熱処理の時間は、例えば、3分以上120分以下である。
なお、感光体の製造方法は、必要に応じて中間層を形成する工程、及び保護層を形成する工程を更に含んでいてもよい。中間層を形成する工程、及び保護層を形成する工程には、公知の方法が適宜選択される。
<画像形成装置>
次に、本実施形態の感光体1を備える、画像形成装置について説明する。以下、図4を参照しながら、タンデム方式のカラー画像形成装置を例に挙げて説明する。図4は、画像形成装置の一例を示す断面図である。
図4に示す画像形成装置110は、画像形成ユニット40a、40b、40c、及び40dと、転写ベルト50と、定着装置52とを備える。以下、区別する必要がない場合には、画像形成ユニット40a、40b、40c、及び40dの各々を、画像形成ユニット40と記載する。
画像形成ユニット40は、像担持体100と、帯電装置42と、露光装置44と、現像装置46と、転写装置48と、クリーニング装置54とを備える。像担持体100は、本実施形態の感光体1である。
既に述べたように、本実施形態の感光体1は、感光層の耐摩耗性、及び感光層用塗布液の分散安定性に優れる。従って、像担持体100として感光体1を備えることで、画像形成装置110は、耐久性に優れ、記録媒体Pに良好な画像を形成することができる。
画像形成ユニット40の中央位置に、像担持体100が設けられる。像担持体100は、矢符方向(反時計回り)に回転可能に設けられる。像担持体100の周囲には、像担持体100の回転方向の上流側から記載された順に、帯電装置42と、露光装置44と、現像装置46と、転写装置48と、クリーニング装置54とが設けられる。
画像形成ユニット40a〜40dの各々によって、転写ベルト50上の記録媒体Pに、複数色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの4色)のトナー像が順に重ねられる。
帯電装置42は、像担持体100の表面(例えば、周面)を、正極性に帯電させる。帯電装置42は、例えば、スコロトロン帯電器である。
露光装置44は、帯電された像担持体100の表面に光を照射する。即ち、露光装置44は、帯電された像担持体100の表面を露光する。これにより、像担持体100の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、画像形成装置110に入力された画像データに基づいて形成される。
現像装置46は、像担持体100の表面にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。現像装置46は、像担持体100の表面と接触している。即ち、画像形成装置110は、接触現像方式を採用している。現像装置46は、例えば、現像ローラーである。現像剤が一成分現像剤である場合、現像装置46は、像担持体100に形成された静電潜像に一成分現像剤であるトナーを供給する。現像剤が二成分現像剤である場合、現像装置46は、像担持体100に形成された静電潜像に、二成分現像剤に含有されるトナーとキャリアとのうち、トナーを供給する。このようにして、像担持体100は、トナー像を担持する。
像担持体100の表面の所定領域が、露光位置PAを通過してから、現像位置PBに到達するまでの時間(以下、露光−現像時間と記載することがある)は、100ミリ秒以下である。露光位置PAは、露光装置44から照射された光が、像担持体100の表面に入射する位置である。現像位置PBは、像担持体100の表面が、現像装置46と当接する位置、又は現像装置46に最も接近する位置である。所定領域は、例えば、像担持体100の表面における一点である。
転写ベルト50は、像担持体100と転写装置48との間に記録媒体Pを搬送する。転写ベルト50は、無端状のベルトである。転写ベルト50は、矢符方向(時計回り)に回転可能に設けられる。
転写装置48は、現像装置46によって現像されたトナー像を、像担持体100の表面から、被転写体である記録媒体Pへ転写する。詳しくは、転写装置48がトナー像を像担持体100の表面から記録媒体Pへ転写するとき、像担持体100の表面と記録媒体Pとは、接触している。即ち、画像形成装置110は、直接転写方式を採用している。転写装置48は、例えば、転写ローラーである。
クリーニング装置54は、像担持体100の表面に付着しているトナーを回収する。クリーニング装置54は、ハウジング541、及びクリーニングローラー542を備える。なお、クリーニング装置54は、クリーニングブレードを備えていない。クリーニングローラー542は、ハウジング541内に配置される。クリーニングローラー542は、像担持体100の表面に当接するように、配置される。クリーニングローラー542は、像担持体100の表面を研磨して、像担持体100の表面に付着しているトナーをハウジング541内に回収する。
転写装置48によってトナー像が転写された記録媒体Pは、転写ベルト50によって、定着装置52へ搬送される。定着装置52は、例えば、加熱ローラー及び/又は加圧ローラーである。転写装置48によって転写された未定着のトナー像が、定着装置52によって、加熱及び/又は加圧される。トナー像が加熱及び/又は加圧されることにより、記録媒体Pにトナー像が定着する。その結果、記録媒体Pに画像が形成される。
以上、画像形成装置の一例について説明したが、画像形成装置は、上記画像形成装置110に限定されない。上記画像形成装置110はカラー画像形成装置であったが、画像形成装置はモノクロ画像形成装置であってもよい。この場合、画像形成装置は、例えば画像形成ユニットを1つだけ備えていればよい。また、上記画像形成装置110はタンデム方式を採用していたが、画像形成装置は例えばロータリー方式を採用してもよい。帯電装置42としてスコロトロン帯電器を例に挙げて説明したが、帯電装置はスコロトロン帯電器以外の帯電装置(例えば、帯電ローラー、帯電ブラシ、又はコロトロン帯電器)であってもよい。上記画像形成装置110は接触現像方式を採用していたが、画像形成装置は非接触現像方式を採用してもよい。上記画像形成装置110は直接転写方式を採用していたが、画像形成装置は中間転写方式を採用してもよい。画像形成装置が中間転写方式を採用する場合、被転写体は中間転写ベルトに相当する。上記クリーニング装置54はクリーニングローラー542を備えクリーニングブレードを備えていなかったが、クリーニングローラー542とクリーニングブレードとを備えるクリーニング装置であってもよい。なお、上記画像形成ユニット40は除電装置を備えていなかったが、画像形成ユニットは除電装置を更に備えていてもよい。
<プロセスカートリッジ>
図4を引き続き参照して、本実施形態の感光体1を備えるプロセスカートリッジの一例について説明する。プロセスカートリッジは、画像形成ユニット40a〜40dの各々に相当する。プロセスカートリッジは、像担持体100を備える。像担持体100は、本実施形態の感光体1である。既に述べたように、本実施形態の感光体1は、感光層の耐摩耗性に優れ、感光層用塗布液の分散安定性に優れる。従って、像担持体100として感光体1を備えることで、プロセスカートリッジは、耐久性に優れ、記録媒体Pに良好な画像を形成できる。
プロセスカートリッジには、像担持体100に加えて、帯電装置42、露光装置44、現像装置46、転写装置48、及びクリーニング装置54のうちの少なくとも1つが更に備えられてもよい。プロセスカートリッジには、除電装置(不図示)が更に備えられてもよい。プロセスカートリッジは、画像形成装置110に対して着脱自在に設計される。そのため、プロセスカートリッジは取り扱いが容易であり、像担持体100の感度特性等が劣化した場合に、像担持体100を含めて容易かつ迅速に交換することができる。以上、図4を参照して、本実施形態の感光体1を備えるプロセスカートリッジについて説明した。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。しかし、本発明は実施例の範囲に何ら限定されない。
<感光層を形成するための材料>
まず、感光体の感光層を形成するための材料として、以下の電荷発生剤、電子輸送剤、正孔輸送剤、バインダー樹脂、及び分散補助剤を準備した。
(電荷発生剤、電子輸送剤、及び正孔輸送剤)
電荷発生剤として、実施形態で述べたY型チタニルフタロシアニンを準備した。電子輸送剤として、実施形態で述べた電子輸送剤(ET1)〜(ET5)を準備した。正孔輸送剤として、実施形態で述べた正孔輸送剤(HT1)〜(HT18)を準備した。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂として、実施形態で述べたポリアリレート樹脂(R1)〜(R12)を準備した。ポリアリレート樹脂(R1)〜(R12)の粘度平均分子量は、何れも、50000であった。
また、比較例で使用するバインダー樹脂として、化学式(R13)、及び(R14)で表されるポリカーボネート樹脂(以下、それぞれを、ポリカーボネート樹脂(R13)、及び(R14)と記載する)を準備した。ポリカーボネート樹脂(R13)及び(R14)の粘度平均分子量は、何れも、50000であった。
Figure 2021081508
また、比較例で使用するバインダー樹脂として、化学式(R15)及び(R16)で表される繰り返し単位を有するポリアリレート樹脂(以下、それぞれを、ポリアリレート樹脂(R15)及び(R16)と記載する)を準備した。ポリアリレート樹脂(R15)及び(R16)の粘度平均分子量は、何れも、50000であった。
Figure 2021081508
なお、上記化学式(R13)〜(R16)中、各繰り返し単位の右下に付された数字は、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂に含まれる繰り返し単位の総数に対する、各繰り返し単位の数の百分率(単位:%)を示す。
(分散補助剤)
分散補助剤として、実施形態で述べた顔料(P1)及び(P2)を準備した。また、比較例で使用する分散補助剤として、下記化学式(P3)及び(P4)で表される顔料(以下、それぞれを、顔料(P3)及び(P4)と記載する)を準備した。
Figure 2021081508
<感光体の製造>
上記<感光層を形成するための材料>に記載の電荷発生剤、電子輸送剤、正孔輸送剤、バインダー樹脂、及び分散補助剤を用いて、感光体(A−1)〜(A−34)及び(B−1)〜(B−7)を製造した。
(感光体(A−1)の製造)
電荷発生剤であるY型チタニルフタロシアニン3質量部、正孔輸送剤(HT1)70質量部、電子輸送剤(ET1)35質量部、バインダー樹脂であるポリアリレート樹脂(R1)100質量部、分散補助剤である顔料(P1)2質量部、及び溶剤であるテトラヒドロフラン800質量部を、ボールミルを用いて50時間混合し、感光層用塗布液を得た。ディップコート法により、導電性基体(アルミニウム製のドラム状支持体)上に、感光層用塗布液を塗布した。塗布した感光層用塗布液を、120℃で60分間熱風乾燥させた。このようにして、導電性基体上に感光層(膜厚28μm)を形成し、感光体(A−1)を得た。感光体(A−1)において、導電性基体上に直接、単層の感光層が備えられていた。
(感光体(A−2)〜(A−34)及び(B−2)〜(B−7)の製造)
表5及び表6に示す種類の正孔輸送剤、電子輸送剤、分散補助剤、及びバインダー樹脂を使用したこと以外は、感光体(A−1)の製造と同じ方法で、感光体(A−2)〜(A−34)及び(B−2)〜(B−7)の各々を製造した。
(感光体(B−1)の製造)
分散補助剤を添加しなかったこと以外は、感光体(A−1)の製造と同じ方法で、感光体(B−1)を製造した。
<評価>
評価対象である感光体(A−1)〜(A−34)及び(B−1)〜(B−7)の各々に対して、次に示す評価を行った。
[感光体の感度特性の評価]
感光体の感度特性の評価環境は、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境であった。ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、感光体の表面を+750Vに帯電させた。次いで、単色光(波長:780nm、露光量:0.4μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、感光体の表面に照射した。単色光の照射終了から70ミリ秒が経過した時点の感光体の表面電位を測定した。測定した表面電位を、感光体の露光後電位VL(単位:+V)とした。露光後電位VLから、下記基準に基づき、感光体の感度特性(詳しくは、露光光に対する感度特性)を評価した。感光体の感度特性の評価結果を、表5及び表6に示す。感光体の感度特性の評価がCである感光体を、感度特性が不良であると評価した。
(感度特性の評価基準)
評価A:露光後電位VLが、+130V未満である。
評価B:露光後電位VLが、+130V以上+200V未満である。
評価C:露光後電位VLが、+200V以上である。
[感光層用塗布液の分散安定性の評価]
上記<感光体の製造>で調製した感光層用塗布液を、ロールミルを用いて、攪拌速度50rpmで20時間攪拌した。攪拌前の感光層用塗布液を用いて、上記<感光体の製造>と同じ方法で、感光体を製造し、第1感光体とした。また、20時間攪拌後の感光層用塗布液を用いて、上記<感光体の製造>と同じ方法で、感光体を製造し、第2感光体とした。上記[感光体の感度特性の評価]と同じ方法で、第1感光体及び第2感光体の各々の露光後電位を測定した。測定された第1感光体の露光後電位を、攪拌前露光後電位VL1(単位:+V)とした。測定された第2感光体の露光後電位を、攪拌後露光後電位VL2(単位:+V)とした。攪拌後露光後電位VL2から攪拌前露光後電位VL1を引いた値(VL2−VL1)を、露光後電位変化量ΔVL2-L1(単位:V)とした。
なお、ロールミルを用いて感光層用塗布液を攪拌することで、感光層用塗布液に含有される成分の凝集が促進され、沈殿の発生が促進される。このため、ロールミルを用いて感光層用塗布液を攪拌することで、感光層用塗布液を長時間保管した場合と同じ状況を、短時間で作り出すことができる。また、感光層用塗布液に発生した沈殿が多くなる程、感光層用塗布液を用いて製造された感光体の感度特性が低下し、露光後電位が高くなる。このため、露光後電位変化量ΔVL2-L1が大きくなる程、ロールミルを用いた攪拌により感光層用塗布液に発生した沈殿が多いこと、ひいては、感光層用塗布液を長時間保管した場合に発生した沈殿が多くなると推測されることを示す。
露光後電位変化量ΔVL2-L1から、下記基準に基づき、感光層用塗布液の分散安定性を評価した。感光層用塗布液の分散安定性の評価結果を、表5及び表6に示す。感光層用塗布液の分散安定性の評価がCである感光体を、感光層用塗布液の分散安定性が不良であると評価した。
(感光層用塗布液の分散安定性の評価基準)
評価A:露光後電位変化量ΔVL2-L1が、+50V未満である。
評価B:露光後電位変化量ΔVL2-L1が、+50V以上+100V未満である。
評価C:露光後電位変化量ΔVL2-L1が、+100V以上である。
[感光層の耐摩耗性の評価]
上記<感光体の製造>で調製した感光層用塗布液を、アルミパイプに巻きつけたポリプロピレンシートに塗布した。塗布した感光層用塗布液を120℃で60分間乾燥させて、感光層(膜厚28μm)が形成されたポリプロピレンシートを作製した。続けて、ポリプロピレンシートから、感光層を剥離した。剥離した感光層をカード状部材(テーバー社製「S−36」)に貼り付けた。感光層を貼り付けたカード状部材の質量MAを測定した。次いで、ロータリーアブレージョンテスタ(株式会社東洋精機製作所)の回転台に、カード状部材を取り付けた。そして、カード状部材上の感光層に荷重500gfの摩耗輪(テーバー社製「CS−10」)を乗せた状態で、回転速度60rpmで500回、回転台を回転させた。このようにして、回転台上の感光層を摩耗させた。摩耗後、感光層を貼り付けたカード状部材の質量MBを再び測定した。そして、摩耗前後の感光層の質量変化である摩耗減量(=MA−MB)を求めた。摩耗減量から、下記基準に基づき、感光層の耐摩耗性を評価した。耐摩耗性の評価結果を、表5及び表6に示す。耐摩耗性の評価がCである感光体を、感光層の耐摩耗性が不良であると評価した。
(耐摩耗性の評価基準)
評価A:摩耗減量が、5mg未満である。
評価B:摩耗減量が、5mg以上8mg未満である。
評価C:摩耗減量が、8mg以上である。
表5及び表6中、各用語の意味は次のとおりである。「HTM」は、正孔輸送剤を示す。「ETM」は、電子輸送剤を示す。「樹脂」は、バインダー樹脂を示す。
Figure 2021081508
Figure 2021081508
表5及び表6に示すように、感光体(A−1)〜(A−34)の感光層は、各々、バインダー樹脂として、少なくとも1種の繰り返し単位(1)と少なくとも1種の繰り返し単位(2)とを含むポリアリレート樹脂(PA)(より具体的には、ポリアリレート樹脂(R1)〜(R12)のうちの1種)を含有していた。また、感光体(A−1)〜(A−34)の感光層は、各々、顔料(3)(より具体的には、顔料(P1)及び(P2)のうちの1種)を含有していた。このため、感光体(A−1)〜(A−34)の耐摩耗性の評価はA又はBであり、これらの感光体が備える感光層の耐摩耗性は良好であった。また、感光体(A−1)〜(A−34)の感光層用塗布液の分散安定性の評価はA又はBであり、これらの感光体を形成するための感光層用塗布液の分散安定性は良好であった。また、感光体(A−1)〜(A−34)の感度特性の評価がA又はBであることから、これらの感光体は、感光層用塗布液の分散安定性及び感光層の耐摩耗性に優れるだけでなく、感度特性も良好であった。
以上のことから、本発明に係る感光体は、感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性に優れることが示された。本発明に係る感光体は感光層用塗布液の分散安定性、及び感光層の耐摩耗性に優れるため、本発明に係る感光体を備えるプロセスカートリッジ及び画像形成装置は、耐久性に優れ、良好な画像を形成することができる。
本発明に係る感光体及びプロセスカートリッジは、画像形成装置に利用できる。本発明に係る画像形成装置は、記録媒体に画像を形成するために利用できる。
1 :感光体(電子写真感光体)
2 :導電性基体
3 :感光層
42 :帯電装置
44 :露光装置
46 :現像装置
48 :転写装置
100 :像担持体
110 :画像形成装置
PA :露光位置
PB :現像位置
P :記録媒体

Claims (15)

  1. 導電性基体と、単層の感光層とを備え、
    前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有し、
    前記バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂を含み、前記ポリアリレート樹脂は、少なくとも1種の一般式(1)で表される繰り返し単位と、少なくとも1種の一般式(2)で表される繰り返し単位とを含み、
    前記感光層は、一般式(3)で表される顔料を更に含有する、電子写真感光体。
    Figure 2021081508
    (前記一般式(1)中、aは、1又は2を表し、
    前記一般式(2)中、Xは、化学式(X1)、(X2)、(X3)、(X4)、又は(X5)で表される二価の基を表す。)
    Figure 2021081508
    Figure 2021081508
    (前記一般式(3)中、
    1は、アルキル基で置換されてもよいフェニレン基、又はアルキル基で置換されてもよいビフェニルジイル基を表し、
    2〜R9は、各々独立に、ハロゲン原子を表す。)
  2. 前記一般式(3)で表される顔料は、一般式(3A)で表される顔料である、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
    (前記一般式(3A)中、
    2A〜R9Aは、各々独立に、ハロゲン原子を表し、
    10Aは、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表し、
    mは0以上4以下の整数を表す。)
  3. 前記一般式(3)で表される顔料は、化学式(P1)、又は(P2)で表される顔料である、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
  4. 前記ポリアリレート樹脂は、化学式(1−2)、及び化学式(2−X3)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂、又は、
    Figure 2021081508
    前記化学式(1−2)、及び化学式(2−X5)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂である、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
  5. 前記ポリアリレート樹脂は、化学式(1−2)、化学式(2−X1)、及び化学式(2−X4)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂、
    Figure 2021081508
    前記化学式(1−2)、前記化学式(2−X1)、及び化学式(2−X3)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂、
    Figure 2021081508
    前記化学式(1−2)、前記化学式(2−X4)、及び前記化学式(2−X3)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂、
    Figure 2021081508
    前記化学式(1−2)、化学式(2−X5)、及び前記化学式(2−X3)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂、
    Figure 2021081508
    前記化学式(1−2)、前記化学式(2−X5)、及び前記化学式(2−X1)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂、又は、
    Figure 2021081508
    化学式(1−1)、前記化学式(2−X1)、及び前記化学式(2−X3)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂である、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
  6. 前記ポリアリレート樹脂は、化学式(1−1)、化学式(1−2)、化学式(2−X1)、及び化学式(2−X3)で表される繰り返し単位を含むポリアリレート樹脂である、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
  7. 前記電荷発生剤は、無金属フタロシアニン又は金属フタロシアニンを含む、請求項1〜6の何れか一項に記載の電子写真感光体。
  8. 前記電荷発生剤は、チタニルフタロシアニンのY型結晶を含む、請求項1〜7の何れか一項に記載の電子写真感光体。
  9. 前記電子輸送剤は、一般式(10)、(11)、(12)、(13)、又は(14)で表される化合物を含む、請求項1〜8の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
    (前記一般式(10)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、又は炭素原子数7以上20以下のアラルキル基を表し、
    前記一般式(11)中、Q5は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又は炭素原子数6以上14以下のアリール基を表し、Q6は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリールオキシ基、又は炭素原子数7以上20以下のアラルキルオキシ基を表し、Q7は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、vは、0以上4以下の整数を表し、
    前記一般式(12)中、Q8、及びQ9は、各々独立に、少なくとも1つの炭素原子数1以上6以下のアルキル基で置換されていてもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表し、
    前記一般式(13)中、Q10、Q11、Q12、及びQ13は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数2以上6以下のアルケニル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基、又は炭素原子数3以上14以下の複素環基を表し、
    前記一般式(14)中、Q14、Q15、及びQ16は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。)
  10. 前記電子輸送剤は、化学式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)、又は(ET5)で表される化合物を含む、請求項1〜9の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
  11. 前記正孔輸送剤は、一般式(20)、(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、又は(27)で表される化合物を含む、請求項1〜10の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
    Figure 2021081508
    (前記一般式(20)中、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又はフェニル基を表し、R17及びR18は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又はフェニル基を表し、b1、b2、b3、及びb4は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、b5及びb6は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、d及びeは、各々独立に、0又は1を表し、
    前記一般式(21)中、R20は、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表し、R21、R22、及びR23は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、f1、f2、及びf3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、f4は、0又は1を表し、
    前記一般式(22)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、g1、g2、g3、g4、及びg5は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、
    前記一般式(23)中、R41、R42、R43、R44、R45、及びR46は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、h1、h2、h4、及びh5は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、h3及びh6は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、
    前記一般式(24)中、R61、R62、及びR63は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表し、R64、R65、及びR66は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表し、
    前記一般式(25)中、R71、R72、R73、R74、及びR75は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、j1、j2、j3、及びj4は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、j5は、0以上4以下の整数を表し、j6は、0又は1を表し、
    前記一般式(26)中、R81、R82、及びR83は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、R84及びR85は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいフェニル基、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、k1、k2、及びk3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、k4及びk5は、各々独立に、1又は2を表し、
    前記一般式(27)中、R91、R92、及びR93は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表し、R94は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基又は水素原子を表し、v1、v2、及びv3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。)
  12. 前記正孔輸送剤は、化学式(HT1)、(HT2)、(HT3)、(HT4)、(HT5)、(HT6)、(HT7)、(HT8)、(HT9)、(HT10)、(HT11)、(HT12)、(HT13)、(HT14)、(HT15)、(HT16)、(HT17)、又は(HT18)で表される化合物を含む、請求項1〜11の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021081508
    Figure 2021081508
    Figure 2021081508
    Figure 2021081508
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
  14. 回転可能に設けられた像担持体と、
    前記像担持体の表面を正極性に帯電する帯電装置と、
    帯電された前記像担持体の前記表面に光を照射して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する露光装置と、
    前記静電潜像をトナー像として現像する現像装置と、
    前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写装置と
    を備え、
    前記像担持体が、請求項1〜12の何れか一項に記載の電子写真感光体である、画像形成装置。
  15. 前記像担持体の前記表面の所定領域が、露光位置を通過してから現像位置に到達するまでの時間は、100ミリ秒以下であり、
    前記露光位置は、前記露光装置から照射された前記光が前記像担持体の前記表面に入射する位置であり、
    前記現像位置は、前記像担持体の前記表面が、前記現像装置と当接する位置、又は前記現像装置に最も接近する位置である、請求項14に記載の画像形成装置。
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