JP2021076673A - 光学結像装置及び光学結像方法並びに光学結像装置の製造方法 - Google Patents

光学結像装置及び光学結像方法並びに光学結像装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゴースト現象の発生しにくい光学結像装置及び光学結像方法並びに光学結像装置の製造方法を提案する。【解決手段】断面矩形の透明角材13、14の一側に平面光反射部15a、16aを有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネル11、12を、平面視して平面光反射部15a、16aが直交するように配置した光学結像装置10において、平面光反射部15a、16aは、光反射シート18a、19aと、その上に形成された円偏光を発生させる波長板20a、21aと、波長板20a、21aの上に配置された偏光フィルタ22a、23aを有して形成され、偏光フィルタ22a、23aの偏光軸25に沿ってかつ偏光フィルタ22a、23aに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして入光側と出光側の光制御パネル11、12のいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にした。【選択図】図1

Description

本発明は、断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを用いる光学結像装置及び光学結像方法並びに光学結像装置の製造方法に関する。
本発明者は、図13に示すように、透明平板50、51の内部に、透明平板50、51の一方側の面に垂直に多数かつ帯状の平面光反射部52、53を一定のピッチで並べて形成した第1及び第2の光制御パネル54、55を用い、第1及び第2の光制御パネル54、55のそれぞれの一面側を、平面光反射部52、53が直交した状態で、向かい合わせて接合した光学結像装置57を提案した(特許文献1参照)。
この光学結像装置57において、物体Nを代表する光P、Qは第1の光制御パネル54の平面光反射部52で反射した後、第2の光制御パネル55の平面光反射部53で反射して、光学結像装置57外のP’、Q’に収束して、自由空間に実像N’を形成する。
また、特許文献2には、図15(A)〜(C)に示すように、平面視して環状又は環状の一部を用いた形状に形成される立体像結像装置60が記載され、立体像結像装置60は透明平板材の一側に基準点Xを中心にして放射状に複数の第1の垂直光反射部62を設けた第1の光制御部材61を有し、透明平板材の他側に平面視して基準点Xに重なる基準点Yを中心にして第1の垂直光反射部62と交差する同心円状に複数の第2の垂直光反射部63を設けた第2の光制御部材64を有している。これによって第1の垂直光反射部62と第2の垂直光反射部63が上下に隣り合って直交するので、光学結像装置57と同様の原理で自由空間に立体像を形成させることが可能となる。
国際公開第2009/131128号公報 特許第6591127号公報
ところが、以上に説明した光学結像装置57においては、図14(A)、(B)に示すように、第1の光制御パネル54の平面光反射部52では反射するが、第2の光制御パネル55の平面光反射部53では反射しない光が存在し、看者が光制御パネル54の平面光反射部52を介して物体N(P)を見ることになり、期待していた像以外の像(ゴースト現象と称する)を見ることになる。また、光が、第1の光制御パネル54で反射することなく通過し、第2の光制御パネル55で反射し、ゴースト現象を発生させるという問題があった。このような問題は、共通の構造を有する立体像結像装置60においても発生する問題であった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、ゴースト現象の発生しにくい光学結像装置及び光学結像方法並びに光学結像装置の製造方法を提案することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る光学結像装置は、断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置において、
前記平面光反射部は、透明なシート上に光反射面が形成された光反射シートと、該光反射シートの上に形成された円偏光を発生させる波長板と、該波長板の上に配置された偏光フィルタを有して形成され、前記偏光フィルタの偏光軸に沿ってかつ前記偏光フィルタに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして前記入光側と出光側の光制御パネルのいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にした。
第2の発明に係る光学結像装置は、断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置において、
前記平面光反射部は、前記透明角材の側面に形成された光反射膜と、該光反射膜の上に形成された円偏光を発生させる波長板と、該波長板の上に配置された偏光フィルタを有して形成され、前記偏光フィルタの偏光軸に沿ってかつ前記偏光フィルタに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして前記入光側と出光側の光制御パネルのいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にした。
以上の光学結像装置において、前記波長板は1/4λ波長板であるのが好ましいが、光反射シート又は光反射膜で光が反射し、波長板又は偏光フィルタで光が消失するものであれば、他の波長板であってもよい。
第3の発明に係る光学結像方法は、断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置し、入光側から入射した光を出光側から出射して、空間に立体像を結像させる光学結像方法において、
前記平面光反射部を、前記透明角材の一側に形成された光反射面と、該光反射面の上に形成された波長板と、該波長板の上に配置された偏光フィルタと有して形成し、前記偏光フィルタの偏光軸に沿ってかつ前記偏光フィルタに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして前記入光側と出光側の光制御パネルのいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にして前記立体像を形成させる。
第4の発明に係る光学結像装置の製造方法は、断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置の製造方法であって、
透明平板の上に順に、光反射シート(例えば、ミラーシート)と、円偏光を発生させる波長板と、直線偏光を生じる偏光フィルタを重ねてシート状の平面光反射部シート材を形成する工程と、
前記平面光反射部シート材を前記透明平板の一面に配置した状態で前記透明平板を透明接着剤を介して積層しブロック体を構成する工程と、
前記ブロック体を前記平面光反射部シート材に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出して前記入光側と出光側の光制御パネルを製造する工程と、
前記入光側と出光側の光制御パネルを平面視してそれぞれの前記平面光反射部が直交するように配置して接合する工程とを有する。ここで、光反射シートと、波長板と、偏光フィルタを一枚の積層シートに予め形成しているのが好ましい。
第5の発明に係る光学結像装置の製造方法は、断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置の製造方法であって、
透明平板の上に形成された光反射面と、円偏光を発生させる波長板と、直線偏光を生じる偏光フィルタを重ねてシート状の平面光反射部シート材を形成する工程と、
前記平面光反射部シート材を前記透明平板の一面に形成した状態で前記透明平板を透明接着剤を介して積層しブロック体を構成する工程と、
前記ブロック体を前記平面光反射部シート材に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出して前記入光側と出光側の光制御パネルを製造する工程と、
前記入光側と出光側の光制御パネルを平面視してそれぞれの前記平面光反射部が直交するように配置して接合する工程とを有する。
ここで、波長板と偏光フィルタを一枚の積層シートに予め形成しているのが好ましい。
本発明に係る光学結像装置及び光学結像方法並びに光学結像装置の製造方法は、以上のように構成されているので、上下に重なった入光側及び出光側の光制御パネルのいずれか一方のみを反射してゴースト現象を起こす光成分が無くなるか著しく減少して、ゴースト現象の無い光学結像装置を提供できる。
また、本発明に係る光学結像装置の製造方法において、光反射シートと、光反射シートの上に形成された波長板と、波長板の上に配置された偏光フィルタと有して平面光反射部シート材を形成した場合は、予め、平面光反射部シート材を製造しておき、透明平板の上に平面光反射部シート材を順次重ねてブロック体を構成できるので、従来の透明平板の上に金属を蒸着して鏡面を形成して光学結像装置を製造する場合より安価に製造できる。
本発明の一実施の形態に係る光学結像装置の構造説明図である。 (A)、(B)は同光学結像装置の説明図である。 (A)、(B)、(C)は同光学結像装置の動作を確認するための説明図である。 同光学結像装置の動作の説明図である。 同光学結像装置の作用を確認するための説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法を示す説明図である。 同光学結像装置の製造方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法を示す説明図である。 同光学結像装置の製造方法の別例の説明図である。 光学結像装置の原理説明図である。 従来例に係る光学結像装置の一部省略説明図である。 (A)、(B)は従来例に係る光学結像装の光の反射経路の説明図である。 (A)、(B)、(C)は他の従来例に係る光学結像装置の説明図である。
続いて、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態につき説明し本発明の理解に供する。
図1、図2(A)、(B)に示すように、本発明の一実施の形態に係る光学結像装置10は、入光側と出光側の光制御パネル11、12を有し、それぞれの光制御パネル11、12は、断面矩形(長方形又は正方形)の一辺が50μm〜5mmの透明角材13、14の一側全面に平面光反射部15a、16aを有する短冊状の光制御片を平面状に並べて接合形成したもので、入光側と出光側の光制御パネル11、12は、平面視して並べて配置された平面光反射部15a、16aが直交するようにして積層されている。
そして、光学結像装置10において、平面光反射部15a、16aは、光反射シート18a、19aと、光反射シート18a、19aの上に形成された円偏光を発生させる波長板の一例である1/4λ波長板20a、21aと、1/4λ波長板20a、21aの上に配置された偏光フィルタ22a、23aをそれぞれ有して形成されている。
次に、図3、図4、図5を参照して、1/4λ波長板20a、21aの原材である1/4λ波長板20と、その上に配置された偏光フィルタ22a、23aの原材となる偏光フィルタ22との角度調整について説明する。偏光フィルタ22は吸収軸24、偏光軸25を有し、1/4λ波長板20は基準となる光学軸26を有している。
図3(A)、(B)、図4に示すように、光反射シート18a、19aの原材である光反射シート18の鏡面(光反射面)側に1/4λ波長板20及び偏光フィルタ22を重ねる。なお、図3(B)、図4では、理解を容易にするため光反射シート18と、1/4λ波長板20と、偏光フィルタ22の間に大きな隙間があるように記載しているが、通常は載置(又は接触)であるので隙間は殆どない。実験ではこの状態で、正面から自然光を発する照明器28を用いて偏光フィルタ22に向けて光を当て、光反射シート18と1/4λ波長板20に対して、偏光フィルタ22をOを中心にして相対回転させると、図3(C)に示すように、±45度の位置で反射光がゼロ(0)の状態が発生する。この状態に光反射シート18、1/4λ波長板20及び偏光フィルタ22を固定する。この状態では偏光フィルタ22は垂直に配置されているので、偏光フィルタ22の偏光軸25は垂直に、吸収軸24は水平になっている。この実施の形態では、1/4λ波長板20はその光学軸26を吸収軸24を基準にして+方向、及び−方向45度傾けて固定する。なお、図4において1/4λ波長板20は垂直状態に立設した矩形状となっているが光学軸26は図3(A)と同様、45度傾いている。
以上のことを図4を用いてその構成を作用と光学結像方法と共に詳細に説明する。透明平板(図示せず)の一側にある光反射シート18の更に一側に、1/4λ波長板20及び偏光フィルタ22が並べて配置されている。偏光フィルタ22は吸収軸24が水平、偏光軸25が垂直に、1/4λ波長板20は光学軸26が垂直軸に対して45度傾斜して配置されて、照明器28からの自然光Lが偏光フィルタ22に対して垂直に入射すると、垂直方向に振動する光L11が選択的に通過し、1/4λ波長板20に入光する。1/4λ波長板20を通過した光L22は1/4λ位相が変わるので、円偏光となって光反射シート18に入射する。光反射シート18の光反射面で反射した光は、1/4λ波長板20及び偏光フィルタ22を通過しようとするが、反射光の振幅が偏光フィルタ22の吸収軸24に平行になるので偏光フィルタ22を通過できない(反射光が無くなる)。なお、光反射シート18、1/4λ波長板20及び偏光フィルタ22は積層してシート状に製造すると、取扱が容易であるので、これらのセットを平面光反射部シート材15(図3参照)とする。
次に、偏光フィルタ22の偏光軸25に対して上下方向及び左右方向に傾いた角度で入射する光について検討する。
図5に示すように、偏光フィルタ22の偏光軸25を基準にして、偏光軸25を一辺とする矩形D〜G(偏光フィルタ22に対して垂直な面)を通る光L1、L2、L3は、すべて平面光反射部シート材15からの反射光が0であり結像に寄与しないが、この矩形D〜Gに沿わない光L5、L6、即ち、図4、図5に示すように、平面視して矩形D〜Gに対してα、β(<90度、又は<<90度)の角度から斜めに入った光は偏光フィルタ22を通過し偏光はするが、偏光軸25に沿った垂直面に対して平面視して傾いているので、平面光反射部シート材15から反射光があり、結像に寄与する。なお、符号29は透明平板を示す。
従って、図1に示すように、透明角材13、14の一面に短冊シート状の平面光反射部15a、16aをそれぞれ積層して入光側と出光側の光制御パネル12、13を製造するとゴースト現象が発生しない又は軽減された光学結像装置を構成できる。
この光学結像装置10によって形成される像は、1/4λ波長板及び偏光フィルタのない光学装置より暗くなるが、元となる像の輝度を上げることによって解決できる。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法、即ち、図1に示す光学結像装置10の製造方法について説明する。
この光学結像装置10の製造方法は、図6に示すように、表面が完全平面又は完全平面に近い錠盤Kを用意し、錠盤Kの上に順に、最終的には切断加工されて断面矩形(正方形を含む)の透明角材13、14となる透明平板30と、光反射シート31と、円偏光を発生させる1/4λ波長板32と、直線偏光を生じる偏光フィルタ33とを重ねる。偏光フィルタ33と1/4λ波長板32とは、偏光フィルタ33の偏光軸を垂直とした場合、1/4λ波長板32の光学軸が45度になるようにする(以下の実施の形態についても同じ)。
ここで、光反射シート31と、円偏光を発生させる1/4λ波長板32と、直線偏光を生じる偏光フィルタ33は、別工程で透明接着剤を介してシート状の平面光反射部シート材34として製造されているのが好ましい。平面光反射部シート材34はロール巻きされた状態で保存、又は所定寸法に切断された状態で保存されている。光反射シート31の表面はロール巻き可能な透明樹脂シートに金属蒸着、スパッターリング、メッキ等によって金属反射膜36が形成されている。
次に、透明接着剤を介して、平面光反射部シート材34と透明平板30とを交互に重ねて積層し、必要によりプレスで押圧して、図7に示すようにブロック体37を形成する。そして、ブロック体7を平面光反射部シート材34に対して垂直な切り出し面が形成されるようにカッター(又はバンドソー)49などで切り出して入光側と出光側の光制御パネル12、13を製造する。光制御パネル12、13の切断端面は研磨加工を行って超平面(表面粗さ10μ以下)とするのが好ましい。
次に、入光側と出光側の光制御パネル12、13を平面視してそれぞれの平面光反射部15a、16aが、直交するように重ねて透明な接着剤を介して接合し、1つの光学結像装置10が完成する。
本発明の第2の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法として、図8に示すように片面に金属膜による鏡面が形成された2)ミラーシート(光反射シートの一例)31aを用意し、ミラーシート31aの下に1)透明平板30aを、ミラーシート30aの上にシート状の3)1/4λ波長板32aと4)偏光フィルタ33aとを積層し、この積層を1)、2)、3)、4)の順で透明接着剤を介して繰り返して、最終的にはプレスで押圧してブロック体を構成することもできる。図7に示す構造のブロック体ができた後は、カッターやバンドソーなどで所定厚みに切断し、切断端面を研磨し、入光側及び出光側の光制御パネル11、12を製造し、平面光反射部15a、16aが直交するように配置して光制御パネル11、12を透明接着剤で接合し、光学結像装置10を製造する。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法及びこの方法によって製造された光学結像装置について図9を参照しながら説明する。厚みが1)50μm〜5mmの透明ガラス又は透明樹脂からなる透明平板39の表面に蒸着又はメッキ等の方法によって金属反射膜(光反射膜の一例)40を形成する。これによって、片面光反射板41を製造できる。この片面光反射板41の金属反射膜側に1/4λ波長板42と偏光フィルタ43を透明接着剤を介して積層し、繰り返し積層してプレスで上下から押圧しブロック体(図7参照)を形成する。ブロック体は、カッターやバンドソーなどで所定厚みに切断し、切断端面を研磨し、入光側及び出光側の光制御パネルを製造し、金属反射膜40を含む平面光反射部が直交するように配置して光制御パネルを透明接着剤で接合し、光学結像装置を製造する。
以上の実施の形態においては、1/4λ波長板の光学軸と偏光フィルタの偏光軸及び吸収軸との角度を45度に設定したが、光が偏光フィルタの偏光軸に沿って入光し、波長板を通って光反射シートで反射した光が波長板及び偏光フィルタを通過しないものであれば、他の種類の波長板であっても使用可能である。
また、以上の実施の形態(以下の実施の形態においても同じ)においては、金属反射膜(光反射膜)は透明平板の上に形成したが、1/4λ波長板の裏面(下)に形成することもできる。
本発明の第4の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法及びこの方法によって製造された光学結像装置について説明する。この光学結像装置は出願人が先に提案して特許となった特許文献2の「立体像結像装置」を更に改良する発明である。特許文献2は、平面視して環状又は環状の一部を用いた形状に形成される立体像結像装置(本発明の光学結像装置と同様なので、以下、「光学結像装置」という)であって、透明平板材の一側に基準点Xを中心にして放射状に複数の第1の垂直光反射部を設け、前記透明平板材の他側に平面視して前記基準点Xに重なる基準点Yを中心にして前記第1の垂直光反射部と交差する同心円状に複数の第2の垂直光反射部を設けたものである。
この光学結像装置では、基準点Xを中心にして放射状に設けられる第1の垂直光反射部(放射状光反射部)が直線状に形成されるのに対し、同心円状に設けられる第2の垂直光反射部(同心円状光反射部)は、基準点Yを中心とする同心円に沿って湾曲しているが、平面視して第1の垂直光反射部と第2の垂直光反射部は直交している。よって、従来のように複数の直線状の帯状光反射面を平行に配置した第1、第2の光制御パネル(又は光制御部)を、それぞれの光反射面が平面視して直交した状態で、隙間を有して又は隙間なく重ね合わせた(又は一体化した)光学結像装置と同様に、立体像を結像させることができる。
この光学結像装置では、上下に配置された第1の垂直光反射部(放射状光反射部)と第2の第2の垂直光反射部(同心円状光反射部)が直交して光学結像装置の一方側にある像を光学結像装置の他方側に結像させることは可能であるが、この光学結像装置を放射状方向、即ち、半径方向から見た場合、第1の垂直光反射部で反射した光は見えず、第2の垂直光反射部で反射した光のみとなるので、前記したゴースト現象が発生するという問題があった。そこで、第4の実施の形態に係る方法で製造する光学結像装置は、第1、第2の垂直光反射部に第1の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法で用いた平面光反射部シート材34を使用することによって、平面光反射部シート材34に対して、偏光フィルタ33の偏光軸に沿ってかつ偏光フィルタ33に垂直な面内を通る光の反射を無くし、鮮明な画像を結像できる。
図10に示す本発明の第4の実施の形態に係る光学結像装置の製造方法のうち、同一ピッチで同心円状に設けられた多数の第2垂直光反射部を有するディスク状又は部分ディスク状の光制御パネルの製造方法では、金属反射面の代わりに平面光反射部シート材34を使用している。この実施の形態では、予め、適当長さで厚みが1mm未満のシート状の平面光反射部シート材34(図6参照)と透明樹脂又はガラスからなる厚みが5mm未満の透明平板30を必要枚数(例えば500~1000枚)を用意し、各透明平板30の間に平面光反射部シート材34を挟んで回転可能なロール44と回転可能な補助ロール45で押圧しながら挟んで接着剤(例えば、紫外線硬化樹脂等)を介して積層する。平面光反射部シート材34は、半径方向内側から、光反射シート31と、円偏光を発生させる1/4λ波長板32と、直線偏光を生じる偏光フィルタ33とが順に並べられている。なお、光反射シート31は市販されている片面(両面)ミラーシートを使用してもよい。
これによって、円弧状ブロック体46が製造されるので、カッタ又はバンドソーで所定厚み(透明平板30の厚みと平面光反射部シート材34を加えた厚みの0.4〜5倍程度)で切断して端面を研磨し、円弧状の光制御パネルを製造する。なお、図10において符号46aは切断線を示す。
以上の補助ロール45の代わりに、図11に示すように円弧状の押圧金具47を使用することもできる、この場合ロール44は回転しない。
以上の実施の形態において、第2の垂直光反射部と対となる第1の垂直光反射部(放射状光反射部)において、断面矩形で放射状の透明角材の側面に平面光反射部の積層形成は難しいので、樹脂型を用い、放射状に配置された支線である断面四角形の透明角材の片面又は両面に金属粒子を吹き付けて光反射膜を形成し、表面及び裏面を研磨して部分円弧状の第1の垂直光反射部とする。
この第1の垂直光反射部と前記した第2の垂直光反射部をそれぞれの光反射面が直交するように配置して光学結像装置を構成する。この光学結像装置においては半径斜め方向から入射又は反射する光が欠如するので、ゴースト現象が無くなるか減少する。
続いて、図12を参照して、本発明の実施の形態に係る光学結像装置の原理について説明する。なお、図4にもその仕組みについて説明をしているので、各要素には図4に使用した番号と同一の番号を付す。物体からの光(自由光)Lは偏光フィルタ(直線偏光板)22を通過しようとするが、吸収軸24が水平となっているので、高さ方向に振幅を有する光Lkとなるが、光Lkはa)、b)に示すように、ベクトルEx、Eyから構成されている。この光Lkが1/4λ波長板20を通過すると、c)に示すように位相が90度(又は45度)遅れて、光Lhが円偏光し、d)に示すように光反射シート(ミラー)18で反射して光Lmとなるが位相が90度(又は45度)遅れていることは変化しない。
光Lmが1/4λ波長板20を通過すると、更に位相が90度(又は45度)遅れて、最初の偏光フィルタ(直線偏光板)22を通過した位相に比べて180度(又は90度)遅れた位相の光Lnとなる。この光Lnは偏光フィルタ(直線偏光板)22を通過できない。
なお、図12に示す例においては、光反射シート(ミラー)18、1/4λ波長板20及び偏光フィルタ(直線偏光板)22の間に距離が設けられているが、これらは密着して一体となって平面光反射部シート材となっていると共に、光反射シート(ミラー)18に対する入射点Pと反射点Qも同一箇所にある。従って、平面光反射部シート材に対して直角で垂直な面内を通る光Lは、平面光反射部シート材で消滅するが、平面光反射部シート材に対して直角で垂直な面内を通らない又は横切る光は減衰はするが反射光がある。
10:光学結像装置、11、12:光制御パネル、13、14:透明角材、15:平面光反射部シート材、15a、16a:平面光反射部、18、18a、19a:光反射シート20、20a、21a:1/4λ波長板、22、22a、23a:偏光フィルタ、24:吸収軸、25:偏光軸、26:光学軸、28:照明器、29:透明平板、30、30a:透明平板、31:光反射シート、31a:ミラーシート、32、32a:1/4λ波長板、33、33a、偏光フィルタ、34:平面光反射部シート材、36:金属反射膜、37:ブロック体、39:透明ガラス又は透明樹脂からなる透明平板、40:金属反射膜、41:片面光反射板、42:1/4λ波長板、43:偏光フィルタ、44:ロール、45:補助ロール、46:円弧状ブロック体、46a:切断線、47:押圧金具、49:カッター、K:錠盤

Claims (5)

  1. 断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置において、
    前記平面光反射部は、光反射シートと、該光反射シートの上に形成された円偏光を発生させる波長板と、該波長板の上に配置された偏光フィルタを有して形成され、前記偏光フィルタの偏光軸に沿ってかつ前記偏光フィルタに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして前記入光側と出光側の光制御パネルのいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にしたことを特徴とする光学結像装置。
  2. 断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置において、
    前記平面光反射部は、前記透明角材の側面に形成された光反射膜と、該光反射膜の上に形成された円偏光を発生させる波長板と、該波長板の上に配置された偏光フィルタを有して形成され、前記偏光フィルタの偏光軸に沿ってかつ前記偏光フィルタに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして前記入光側と出光側の光制御パネルのいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にしたことを特徴とする光学結像装置。
  3. 請求項1又は2記載の光学結像装置において、前記波長板は1/4λ波長板であることを特徴とする光学結像装置。
  4. 断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置し、入光側から入射した光を出光側から出射して、空間に立体像を結像させる光学結像方法において、
    前記平面光反射部を、前記透明角材の一側に形成された光反射面と、該光反射面の上に形成された波長板と、該波長板の上に配置された偏光フィルタと有して形成し、前記偏光フィルタの偏光軸に沿ってかつ前記偏光フィルタに対して垂直な面内を通って入射する光の反射光を無くして前記入光側と出光側の光制御パネルのいずれか一方又は双方の光反射によるゴースト現象を軽減又は皆無にして前記立体像を形成させることを特徴とする光学結像方法。
  5. 断面矩形の透明角材の一側に平面光反射部を有する光制御片を平面状に並べて接合形成した入光側と出光側の光制御パネルを、平面視して前記平面光反射部が直交するように配置した光学結像装置の製造方法であって、
    透明平板の上に順に、光反射シートと、円偏光を発生させる波長板と、直線偏光を生じる偏光フィルタを重ねてシート状の平面光反射部シート材を形成する工程と、
    前記平面光反射部シート材を前記透明平板の一面に配置した状態で前記透明平板を透明接着剤を介して積層しブロック体を構成する工程と、
    前記ブロック体を前記平面光反射部シート材に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出して前記入光側と出光側の光制御パネルを製造する工程と、
    前記入光側と出光側の光制御パネルを平面視してそれぞれの前記平面光反射部が直交するように配置して接合する工程とを有することを特徴とする光学結像装置の製造方法。
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