JP2021076631A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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高典 上野
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Abstract

【課題】画像欠陥の原因となる堆積膜形成中の膜剥がれを抑制可能な電子写真感光体を提供する。また、従来よりも高画質な電子写真装置を提供する。【解決手段】円筒状の支持体101の端から端に亘って、下引き層102および感光層103をこの順に有する電子写真感光体100において、前記支持体の軸方向の長さをL(mm)とし、前記支持体の一方の端部から他方の端部までを20の領域に等分割した場合の、一方の端部のL/20(mm)の領域および他方の端部のL/20(mm)の領域を両端部領域とし、前記支持体の軸方向の中央をD0とし、D0±50(mm)の領域を中央部領域とした場合、前記両端部領域の前記下引き層の膜厚が、前記中央部領域の下引き層の膜厚よりも厚い領域が存在する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、ならびにそれを用いたプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真感光体は、一般的に、アルミニウムまたはその合金からなる導電性の円筒状支持体の外周面に、有機材料またはアモルファスシリコン系材料(以下「a−Si」ともいう)などの無機材料からなる堆積膜が形成されて製造される。これらの中でも、a−Si膜が円筒状支持体の外周面に形成された電子写真感光体(以下「a−Si感光体」ともいう)は、高性能かつ高耐久性であり、広く実用化されている。
円筒状支持体の外周面にa−Si膜を形成する方法としては、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流、高周波、マイクロ波グロー放電などによって分解して形成する方法が実用化されている。
13.56MHzの高周波を用いたRFグロー放電法では、感光体に適したa−Si膜を形成するために、堆積膜形成中には円筒状支持体を150〜350℃に加熱する必要がある。このとき、a−Si膜とアルミニウムまたはその合金からなる円筒状支持体とでは、熱膨張係数の差が大きいため、堆積膜形成中や堆積膜形成後の温度変動によって、a−Si膜に圧縮側の内部応力が生じる。円筒状支持体の両端部がそのa−Si膜の内部応力によって収縮して、支持体の端部で直径が減少し、端部から僅かに中央寄りの部分では直径が逆に増大するという変形が発生する。その結果、円筒状支持体の両端部近辺ではa−Si膜の内部応力と円筒状支持体の変形とによって膜剥がれが発生しやすくなっている。
堆積膜形成中に膜剥がれが発生し、剥がれた膜片が円筒状支持体の外周面に付着すると、その部分は膜欠陥となる。その程度によっては、感光体にしたときに画像欠陥になるものもあり、感光体の不良や品質低下の一因になっている。そこで、このような問題を解決するために、円筒状支持体の端部近傍の外周面に対して工夫した電子写真感光体が各種提案されている。
特許文献1には円筒状支持体の外周面の端部で、端面に向けて膜厚を漸次薄くなるようにして膜剥がれを抑制する技術が開示されている。
また、特許文献2には、円筒状支持体の外周面に堆積膜を形成後、非潜像形成領域に応力緩和部を形成することで膜剥がれを抑制する技術が開示されている。
特開平10−186698号公報 特開2009−64030号公報
従来、上記のような方策により、堆積膜の剥がれによる歩留まりの低下や、堆積膜形成中に剥がれた堆積膜片が円筒状支持体に付着して発生する画像欠陥による歩留まりの低下を抑制し、画質の向上と製造コストの低減がなされてきた。しかしながら、近年、電子写真装置の画質に対する市場からの要求が高まってきており、印刷画質への対応も求められてきている。このため、従来は、実用上問題なしとされた程度の画像欠陥が問題視されてくるようになってきた。
このような課題に関して、従来技術では、堆積膜形成中の膜剥がれの抑制に関してはまだ改良の必要性があるといえる。
特許文献1では、端面に向けて膜厚を漸次薄くなるようにするために、円筒状支持体の端部にリング状体を冠着し、そのリング状体は円筒状支持体の外周面の端部との隙間が形成されるように鍔部が設けられている。そのため、リング状体が複雑な形状となり、リング状体からの膜剥がれが画像欠陥の原因となる可能性がある。また、円筒状支持体と感光層との間に設けられた下引き層も、リング状体により膜厚が薄くなっている。この下引き層の機能の一つとして、円筒状支持体と感光層との密着性を向上させる機能を有している。密着性の向上は下引き層の膜厚が薄くなると、充分に機能が得られない場合が有る。
また、特許文献2に開示されている技術は、応力緩和部を、円筒状支持体の端部側に位置する非潜像形成領域に、円筒状支持体の外周面に感光層が堆積された後に形成する。このため、堆積膜形成中の膜剥がれに対しては効果がなく、さらに煩雑な応力緩和部を形成する工程が追加される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像欠陥の原因となる堆積膜形成中の膜剥がれを抑制可能な電子写真感光体を提供することを目的とする。また、本発明の電子写真感光体を用い、従来よりも高画質な電子写真装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る電子写真感光体は、
円筒状の支持体の端から端に亘って、下引き層および感光層をこの順に有する電子写真感光体において、
前記支持体の軸方向の長さをL(mm)とし、
前記支持体の一方の端部から他方の端部までを20の領域に等分割した場合の、一方の端部のL/20(mm)の領域および他方の端部のL/20(mm)の領域を両端部領域とし、
前記支持体の軸方向の中央をD0とし、D0±50(mm)の領域を中央部領域とした場合、
前記両端部領域の前記下引き層の膜厚が、前記中央部領域の前記下引き層の膜厚よりも厚い領域が存在することを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、本発明に係るプロセスカートリッジは、前記の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱自在であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子写真装置は、前記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像欠陥の原因となる、堆積膜形成中に円筒状支持体の外周面の端部からの堆積膜の剥がれを抑制可能な電子写真感光体を提供することが可能となる。更に、このような電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することが可能となる。
本発明の電子写真感光体の構成の一例を示す模式的な構成図である。 本発明の電子写真感光体の構成の一例を示す模式的な構成図である。 本発明の電子写真感光体の端部付近の下引き層の膜厚の軸方向の分布の一例を示す図である。 電子写真感光体の堆積膜形成装置の一例を示す模式的な縦断面図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す模式図である。 本発明の電子写真装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、本発明の技術的範囲を以下の実施の形態に限定するものではない。
(電子写真感光体)
図1は、本発明の電子写真感光体を説明するための模式的構成図である。図1(a)は、本発明の電子写真感光体の模式的断面図を示す。ここで、電子写真感光体100は、円筒状の支持体101の上に、例えば下引き層102、感光層103、および保護層104がこの順に形成されている。電子写真感光体100は、全長がL(mm)となっている。
図1(b)は、本発明の電子写真感光体100の下引き層102の膜厚の軸方向の分布を示すグラフである。横軸は電子写真感光体100の軸方向の位置を示し、縦軸は下引き層102の膜厚を示す。
T1は、中央部領域の下引き層102の平均膜厚の値を示す。ここで中央部領域とは、支持体101の軸方向の中央をD0としたときD0±50(mm)の範囲である。
支持体の一方の端部から他方の端部までを20の領域に等分割した場合の、一方の端部のL/20(mm)の領域と、他方の端部のL/20(mm)の領域を、両端部領域とする。
つまり、両端部領域は、支持体の一方の端部の5%の長さを占める領域と他方の端部の5%の長さを占める領域である。
Tmは、両端部領域における下引き層102の膜厚の最大値を示す。
両端部領域は膜厚の最大値Tmが、中央部領域の下引き層102の平均膜厚T1よりも厚い。
上記構成によって堆積膜形成中の膜剥がれの発生を抑制することができる理由について、本発明者らは以下のように考えている。
図2は電子写真感光体の模式的構成図である。図2(a)において電子写真感光体100は図1(a)と同一で、支持体101体の上に、下引き層102、感光層103、および保護層104がこの順に形成されている。この場合、支持体101と感光層103の間に設けられた下引き層102は、電子写真感光体100が帯電された際に、電荷が支持体101側から感光層103に対して注入されることを抑制する機能を有する層が設けられており、電荷注入阻止層と呼ばれている。
図2(b)において電子写真感光体200は、支持体201体の上に、下引き層202、感光層203、および保護層204がこの順に形成されている。下引き層202は、高抵抗層205と電荷注入阻止層206とから構成されている。
高抵抗層205は、感光層203の耐電圧性を向上させるために単位膜厚当たりの耐電圧を所定の範囲に調整されている。
電荷注入阻止層206は、図2(a)に示す下引き層102と同様に、電荷が支持体201側から感光層203に対して注入されることを抑制する機能を有する層である。
いずれの下引き層102、202も、上記の機能と同時に支持体101と感光層103或いは支持体201と感光層203との密着性を向上させる機能を兼ね備えている。
下引き層102、202は、支持体101と感光層103の間或いは支持体201と感光層203の間に設けることで、感光層103或いは感光層203によるa−Si膜の内部応力による歪を緩衝することで密着性を向上させている。そのため下引き層102或いは下引き層202の膜厚を厚くすることで密着性の機能は更に向上する。
一方で、前述の様に下引き層102は、電荷が支持体101側から感光層103に対して注入されるのを抑制するために、整流性をもたせたり、電気抵抗を高めたりしている。
下引き層202は更に、感光層203の耐電圧性を向上させるために高抵抗層205が設けられている
そのため、膜厚が厚くなると、電気抵抗が高くなり電荷の移動の円滑性が低下してくる。その状態で、電子写真プロセス中に露光を実施した場合に、充分に表面電荷を消去できない、いわゆる残留電位が高くなる場合が発生する。その結果、光メモリが増加し画像品質の低下が発生する場合がある。
本発明において、前述の様に、変形が発生している支持体101の両端部領域の下引き層102の膜厚を、中央部領域の下引き層102の平均膜厚よりも厚くすることで、両端近傍の密着性を向上させ、膜剥がれを低減させることが可能となる。この両端部領域は、画像形成が可能な領域の外となるため、膜厚を厚くしても光メモリ増加による画像品質の低下の影響は無い。また、軸方向の中ほどを含む画像形成が可能な領域においては、従来の膜厚で良いので光メモリの増加は発生しない。
本発明においては、支持体101の端部からL/20(mm)の領域(両端部領域)に下引き層102の膜厚が軸方向の中央部領域よりも厚い領域を有している。本発明者らが鋭意検討を行ったところ、支持体101の材質や形状や感光層103の膜厚、更には堆積膜形成時の形成条件等により変形具合(変形位置、変形量)は変化する。しかし、現実的に電子写真装置に用いられる電子写真感光体においては、支持体101の軸方向の長さをL(mm)とした場合、支持体101の端部からL/20(mm)の領域(両端部領域)内に前述の変形が発生する。よって、支持体101の端部からL/20(mm)の領域に下引き層102の膜厚が軸方向の中央部領域よりも厚い領域を有することが必要である。
本発明において、支持体101の端部からL/20(mm)の領域に下引き層102の膜厚が軸方向の中央部領域の下引き層102の平均膜厚よりも厚い領域を有していれば特に制限はない。
図3は、本発明に係る電子写真感光体100の下引き層102の膜厚の支持体101の端部近傍の軸方向の分布を示すグラフである。横軸は電子写真感光体100の軸方向の位置を示し、縦軸は下引き層102の膜厚を示す。図中、T1は、中央部領域の下引き層102の平均膜厚の値を示す。Tmは、軸方向で支持体101の端部からL/20(mm)の領域における下引き層102の膜厚の最大値を示す。
図3(a)に示す例では、下引き層102の膜厚の最大値Tmが、端部からL/20までの間の中央付近に存在し、端部(=軸方向位置0)およびL/20の位置では下引き層の膜厚が、中央部領域の下引き層102の平均膜厚T1と近い膜厚になっている。
図3(b)に示す例では、下引き層102の膜厚が、端部近傍(=軸方向位置L/60付近)に至るまで漸増し、端部近傍で最大値Tmに到達し、端部近傍から端部(=軸方向位置0)に至るまで最大値Tmを維持している。
図3(c)に示す例では、下引き層102の膜厚が、最端部(=軸方向位置0)に向かって漸増し、下引き層102の膜厚の最大値Tmが、最端部(=軸方向位置0)に存在している。
前述の様に、支持体101の端部および端部近傍で変形が発生するので、図3(b)、(c)に示す様に、膜厚の最大値が端部側に存在する方が、密着性向上の面から好ましい。「端部側に存在する」とは、端部領域(軸方向位置0からL/20の間)の、L/20の近傍ではなく、軸方向位置0の近傍に存在する、ことを意味する。
本発明において、両端部領域の下引き層102の膜厚は、軸方向の中央部領域よりも厚い領域を有すれば特に問題はない。しかし、前述の最大の膜厚Tmが、前述の中央部領域の下引き層102の平均膜厚T1の1.1倍未満の場合、膜剥がれに対して充分な効果が得られない場合がある。また前述の最大の膜厚Tmが、前述の中央部領域の下引き層102の平均膜厚T1の2.0倍より大きい場合は、両端部領域内での下引き層102の膜厚変化が急峻になり過ぎて、その影響で応力を増大させる場合が有る。よって、両端部領域における下引き層102の最大の膜厚をTmは、中央部領域の下引き層102の平均膜厚T1に対して、下記式を満たすことが好ましい。
1.1×T1 ≦ Tm ≦ 2.00×T1
(感光体の製造方法)
図4に示す堆積膜形成装置400を用いて感光体の製造方法を説明する。図4は、アモルファスシリコン電子写真感光体100を作製するための、高周波電源を用いたRFプラズマCVD法による電子写真感光体の堆積膜形成装置400の一例を模式的に示した図である。この装置は大別すると、反応容器401を有する堆積装置480、原料ガス供給装置490、および、反応容器401内を減圧するための排気装置(図示せず)から構成されている。
堆積装置480中の反応容器401内には、アースに接続された支持体101、支持体加熱用ヒータ402、および、下引き層用原料ガス導入管403と通常原料ガス導入管404が設置されている。さらに、カソード電極405には、高周波マッチングボックス406を介して高周波電源407が接続されている。
原料ガス供給装置490は、シラン(SiH)、メタン(CH)、一酸化窒素(NO)などの材料ガス、ジボラン(B)などのドーピングガス、水素(H)などの希釈ガスを供給する原料ガスボンベ(図示せず)が設けられている。各原料ガスを封入したガスのボンベは、補助バルブ408を介して反応容器401内の下引き層用原料ガス導入管403と通常原料ガス導入管404に接続されている。
次にこの装置を使った堆積膜の形成方法について説明する。支持体101を、反応容器401に受け台409を介して設置する。
本発明に用いられる、支持体101の材質に関しては特に制限がないが、金属製であることが好ましく、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、白金、鉛、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタン、ステンレス等を用いることができる。中でも、加工性や製造コストを考慮すると、アルミニウム合金が好ましく、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金のいずれかがより好ましい。
支持体101として、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いる場合の製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。円柱状のアルミニウム原体であるアルミビレットを、ポートホールダイスを用いた押出し加工をして、円筒状のアルミニウム素管を成形し、その後、該アルミニウム素管にシゴキ加工、表面加工等の処理を施して製造する方法。
その肉厚(円筒の厚さ)は、所望通りの電子写真感光体を形成し得るように適宜決定する。円筒の厚さは、{(円筒の外径−円筒の内径)/2}である。
支持体101は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は1.0(mm)以上が好ましく、一方でコストの面からは5.0(mm)以下が好ましい。
次に、排気装置(図示せず)を運転し、反応容器401内を排気する。真空計410の表示を見ながら、反応容器401内の圧力が例えば1Pa以下の所定の圧力になった領域で、支持体加熱用ヒータ402に電力を供給し、支持体101を例えば50℃から350℃の所望の温度に加熱する。このとき、原料ガス供給装置490より、Ar、Heなどの不活性ガスを反応容器401に供給して、不活性ガス雰囲気中で加熱を行うこともできる。
次に下引き層の形成を行う。原料ガス供給装置490より下引き層形成に用いるガスを反応容器401に供給する。すなわち、必要に応じマスフローコントローラ(図示せず)を用いて流量設定を行う。このとき、原料ガス導入管切り替え装置(図示せず)を用いて下引き層用原料ガス導入管403と通常原料ガス導入管404の両方に使用するガスを夫々所定の流量になるように供給する。各々の原料ガス導入管403、404はその表面に支持体101の軸方向に分布したガス放出孔(図示せず)が設けられており、このガス放出孔を介して反応容器401に原料ガスが導入される。
下引き層用原料ガス導入管403は、支持体101の両端部近傍領域の下引き層の膜厚が厚くなるように、
支持体101の両端部近傍にのみガス放出孔が設けられている。
なお、支持体101の両端部近傍に相対的に内径が大きいガス放出孔が設けられ、支持体101の両端部近傍以外の部分に相対的に内径が小さいガス放出孔が設けられていてもよい。
この下引き層用原料ガス導入管403のガス放出孔の位置、数、大きさを調整することで、支持体101の両端部近傍領域の下引き層の膜厚と両端部近傍領域以外の領域の下引き層の膜厚とを変化させることができる。
下引き層の膜厚分布の調整は、支持体101上に下引き層のみを形成し、その膜厚を測定し、所望の分布になるまで前述の下引き層用原料ガス導入管403のガス放出孔の位置、数、大きさを調整する。
各マスフローコントローラ(図示せず)の流量が安定した領域で、真空計410の表示を見ながらメインバルブ411を操作し、反応容器401内の圧力が所望の圧力になるように調整する。所望の圧力が得られた領域で高周波電源407より高周波電力を印加すると同時に高周波マッチングボックス406を操作し、反応容器401内にプラズマ放電を生起する。その後、速やかに高周波電力を所望の電力に調整し、堆積膜の形成を行う。
所定の堆積膜の形成が終わった領域で、高周波電力の印加を停止し、補助バルブ408を閉じ、原料ガスの供給を終える。同時に、メインバルブ411を全開にし、反応容器401内を1Pa以下の圧力まで排気する。
次に感光層の形成を行う。原料ガス供給装置490より感光層の形成に用いるガスを反応容器401に供給する。前述の様に、必要に応じマスフローコントローラ(図示せず)を用いて流量設定を行う。このとき、原料ガス導入管切り替え装置(図示せず)を用いて
通常原料ガス導入管404のみに使用するガスを供給する。
その後は、前述と同様に、各マスフローコントローラ(図示せず)の流量が安定した領域で、真空計410の表示を見ながらメインバルブ411を操作し、反応容器401内の圧力が所望の圧力になるように調整する。所望の圧力が得られた領域で高周波電源407より高周波電力を印加すると同時に高周波マッチングボックス406を操作し、反応容器401内にプラズマ放電を生起する。その後、速やかに高周波電力を所望の電力に調整し、堆積膜の形成を行う。
所定の堆積膜の形成が終わった領域で、高周波電力の印加を停止し、補助バルブ408を閉じ、原料ガスの供給を終える。同時に、メインバルブ411を全開にし、反応容器401内を1Pa以下の圧力まで排気する。
以上で、感光層の堆積膜の形成を終えるが、その後、再び上記と同様の手順を繰り返して、保護層を形成する。
原料ガス流量や、圧力などを感光体膜形成用の条件に一定の時間で変化させて、接合領域の形成を行うこともできる。
すべての堆積膜の形成が終わった後、メインバルブ411を閉じ、反応容器401内に不活性ガスを導入し大気圧に戻した後、堆積膜が形成された支持体101を取り出す。
(プロセスカートリッジ)
次に、本発明の電子写真感光体100を用いたプロセスカートリッジに関して、図面を用いて説明する。
図5は本発明の電子写真感光体100を用いたプロセスカートリッジ500の一例を示す図である。図5に示すプロセスカートリッジ500による電子写真画像の形成は以下のように行われる。図5において、矢印の方向に回転駆動される電子写真感光体100の表面は、コロナ放電を用いた帯電装置501によって帯電される。電子写真感光体100の表面の帯電電位は、帯電装置501内の帯電ワイヤー502に流す電流値によって調整される。
次いで、電子写真感光体100の表面には、画像露光装置(不図示)から画像露光光503が照射され、電子写真感光体100の表面に静電潜像が形成される。その後、電子写真感光体100の表面に形成された静電潜像は、現像装置504から供給されるトナーによって現像され、電子写真感光体100の表面にトナー像が形成される。その後、電子写真感光体100の表面に形成されたトナー像は、コロナ転写方式の転写装置505によって転写材506に転写される。次いで、電子写真感光体100の表面から転写材506が分離され、その後、転写材506に転写されたトナー像は、定着装置(不図示)によって転写材506に定着される。
一方、転写材506に転写されずに電子写真感光体100の表面に残留したトナーは、クリーニング装置507内のクリーニングブレード508によって除去される。その後、電子写真感光体100の表面には、前露光装置(不図示)から前露光光509が照射され、電子写真感光体100の表面は除電される。この一連のプロセスを繰り返すことで、連続的に画像形成(画像出力)が行われる。
電子写真感光体100と、帯電装置501、現像装置504、転写装置505およびクリーニング装置507からなる群より選択される少なくとも1つの装置とを一体に支持してプロセスカートリッジ500とすることができる。プロセスカートリッジ500は、電子写真装置本体のレールなどの案内手段510を用いることによって電子写真装置本体に着脱自在とすることができる。
さらに、本発明の電子写真感光体100を用いた電子写真装置に関して図面を用いて説明する。
(電子写真装置)
図6は本発明の電子写真感光体100を用いた電子写真装置600の一例を示す図である。図6に示す電子写真装置600による電子写真画像の形成は以下のように行われる。図6において、矢印の方向に回転駆動される電子写真感光体100の表面は、近接放電を用いたローラ形状の帯電部材である帯電ローラ601によって帯電される。
帯電ローラ601は、電子写真感光体100と平行に配置されて電子写真感光体100と逆方向に回転(同図中では反時計回り)し、電子写真感光体100の外表面に接触または近接配置される。そして、電源610に接続されて電圧が印加され、帯電ローラ601から電子写真感光体100への放電によって、前露光光609で除電された電子写真感光体100の表面が、所定の極性・電位になるように帯電される。電子写真感光体100の表面の帯電電位は、帯電ローラ601に印加するDC電圧およびAC電圧によって、調整される。
次いで、電子写真感光体100の表面には、画像露光装置(不図示)から画像露光光603が照射され、電子写真感光体100の表面に静電潜像が形成される。その後、電子写真感光体100の表面に形成された静電潜像は、現像装置604から供給されるトナーによって現像され、電子写真感光体100の表面にトナー像が形成される。その後、電子写真感光体100の表面に形成されたトナー像は、ローラ転写方式の転写装置605によって転写材606に転写される。次いで、電子写真感光体100の表面から転写材606が分離され、その後、転写材606に転写されたトナー像は、定着装置(不図示)によって転写材606に定着される。
一方、転写材606に転写されずに電子写真感光体100の表面に残留したトナーは、クリーニング装置607内のクリーニングブレード608によって除去される。その後、電子写真感光体100の表面には、前露光光609が照射され、電子写真感光体100の表面は除電される。この一連のプロセスを繰り返すことで、連続的に画像形成(画像出力)が行われる。
以下、実施例および比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。なお、以下の説明では上述した実施形態において示したのと同じ部分に関しては、同じ符号を用いて説明する。
〔実施例1〕
図4に示す堆積膜形成装置400を用いて、アルミニウムよりなる外径84mm、内径78mm、長さ(L=)381mm、肉厚3mmの円筒状支持体101の表面に、表1に示す条件で、図2(a)に示す構成のa−Si電子写真感光体100の作製を行った。
表1に示すように下引き層102は、下引き層用原料ガス導入管403と通常原料ガス導入管404とを用いて形成し、下引き層102は円筒状支持体101の端部において図3(a)に示すような膜厚分布を有する構成とした。
下引き層102の膜厚分布が所望の膜厚分布となるように、下引き層用原料ガス導入管403の表面に設けられたガス放出孔の穴径と穴位置および下引き層用原料ガス導入管403に流す流量を予め調整した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=3.0(μm)、
両端部領域の膜厚の最大値Tm=4.0(μm)であった。
作製されたa−Si電子写真感光体100に関して、「端部の堆積膜の剥がれ」、「白ポチ」、「光メモリ」の評価を以下のように実施した。
「端部の堆積膜の剥がれ」の評価
a−Si電子写真感光体100の両端部からL/20(=19.05mm)以下の領域を顕微鏡で観察して、後述の比較例1との相対評価を行い、以下に示す基準でランク付けを行った。
A ・・・ 剥がれ無し。
B ・・・ 剥がれ有り、比較例1と剥がれ面積が同程度(変化無し)。
C ・・・ 剥がれ有り、比較例1より剥がれ面積が大きい。
「白ポチ」の評価
a−Si電子写真感光体100をキヤノン(株)製複写機iRC6880Nに設置し、A3サイズの全面を黒く塗りつぶした原稿を複写して得られた画像を観察し、感光体1周分当たりの、直径0.10mm以上の白ポチ(画像欠陥の部分)の個数を数えた。評価は比較例1で得られた結果を100としたときの、相対評価で行った。この評価結果は、数字が小さいほど良い。評価結果は以下のようにランク付けした。
A ・・・ 70未満。
B ・・・ 70以上90未満。
C ・・・ 90以上110未満(変化無し)。
D ・・・ 110以上(低下)。
[光メモリ]
現像装置の位置でa−Si電子写真感光体100の暗部帯電電位が450Vになるように設定した後、反射濃度0.7の中間調原稿の端部に反射濃度1.3、直径5mmの黒丸を貼り付けたものを原稿台に設置しコピー画像を形成する。ここで得られた中間調画像上に認められる直径5mmの黒丸が形成するゴースト部分の反射濃度と、中間調部分の反射濃度とを計測し、2つの反射濃度の差を計算した。反射濃度は反射濃度計(504分光濃度計:X−Rite Inc.製)を用いて計測した。
評価は比較例1で得られた結果を100としたときの、相対評価で行った。この評価結果は、数字が小さいほど良い。評価結果は以下のようにランク付けした。
A ・・・ 70未満。
B ・・・ 70以上90未満。
C ・・・ 90以上110未満(変化無し)。
D ・・・ 110以上(低下)。
結果を表4に示す。
Figure 2021076631
〔実施例2〕
図4に示す堆積膜形成装置400を用いて、実施例1で用いた円筒状支持体と同じ材質、サイズの円筒状支持体101の表面に、表2に示す条件で、図2(a)に示す構成のa−Si電子写真感光体100の作製を行った。
表2に示すように下引き層102は、下引き層用原料ガス導入管403と通常原料ガス導入管404とを用いて形成し、下引き層102は円筒状支持体101の端部において図3(a)に示すような膜厚分布を有する構成とした。
実施例1と同様に、下引き層102の膜厚分布が所望の膜厚分布となるように、下引き層用原料ガス導入管403の表面に設けられたガス放出孔の穴径と穴位置および下引き層用原料ガス導入管403に流す流量を予め調整した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=2.1(μm)、
両端部領域の膜厚の最大値Tm=4.0(μm)であった。
Figure 2021076631
〔比較例1〕
図4に示す堆積膜形成装置400を用いて、実施例1で用いた円筒状支持体と同じ材質、サイズの円筒状支持体101の表面に、表3に示す条件で、図2(a)に示す構成のa−Si電子写真感光体100の作製を行った。
表3に示すように下引き層102は、通常原料ガス導入管404のみを用いて形成した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=3.0(μm)、
両端部領域内の膜厚の最大値Tm=2.9(μm)であった。
Figure 2021076631
〔比較例2〕
比較例1と同様にa−Si電子写真感光体100の作製を行った。但し本比較例では下引き層102形成時の堆積膜形成時間を30%延長した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=4.0(μm)、
両端部領域の膜厚の最大値Tm=3.8(μm)であった。
〔比較例3〕
比較例1と同様にa−Si電子写真感光体100の作製を行った。但し本比較例では下引き層102形成時の堆積膜形成時間を30%短縮した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=2.1(μm)、
両端部領域の膜厚の最大値Tm=2.0(μm)であった。
比較例1、比較例2、比較例3で得られたa−Si電子写真感光体100に関して、実施例1と同様に「端部の堆積膜の剥がれ」「白ポチ」「光メモリ」の評価を実施例1と同様に実施した。
得られた結果を表4に示す。
Figure 2021076631
表4から明らかなように、支持体101の両端部領域の下引き層102の膜厚が、軸方向の中央部領域よりも厚い領域を有することで、堆積膜形成中に、支持体101の外周面の端部近傍からの堆積膜の剥がれを抑制することが可能なことが分かった。そして、このような電子写真感光体を用いた電子写真装置により、高画質な画像を得ることが可能なことが分かった。
比較例1において、得られた画像を観察したところ、長手方向の両端側に僅かに微小な白ポチが観測された。同様に比較例3においても長手方向の両端部に白ポチが観測され、比較例1より多く観測された。
比較例1も比較例3も支持体101の端部付近に微小な剥がれが観測され、その剥がれの面積と白ポチの程度が相関していることから、堆積膜形成中に発生した膜剥がれが白ポチの原因と考えられる。膜剥がれはいずれも、支持体101の両端部領域であって、支持体101が変形している領域で発生していた。かかる変形は堆積膜の応力の影響と考えられる。
実施例1〜2では、円筒状支持体101の両端部領域の下引き層102の膜厚が、軸方向の中央部領域の膜厚よりも厚い領域を有することで、a−Si膜の内部応力による歪を緩衝することができたために、密着性を向上させることができたと考えられる。その結果、比較例1、比較例3と同様に、円筒状支持体101の両端部領域において、形状が変形している領域が存在したが、実施例1〜2では、その部分で膜剥がれは発生していなかった。
その結果、実施例1〜2では、得られた画像を観察したところ、長手方向の両端側で微小な白ポチが大幅に低減することが分かった。
一方、比較例2においては、下引き層102の膜厚を、堆積膜形成時間を延長することで、支持体101の長手方向の全域に亘り厚くしている。つまり円筒状支持体101の両端部領域における下引き層102の膜厚も厚くなる。その結果、実施例1〜2と同様に、膜剥がれを抑制することで、白ポチが低減していると考えられる。
しかし、比較例2においては、本発明の実施例1、実施例2、および比較例1、比較例3と比べで光メモリの低下が観測された。この原因は、下引き層102の膜厚と光メモリの低下が相関していることから、画像を形成している領域の下引き層102が厚くなったことで、電気抵抗が高くなり、電荷の移動度が低下し光メモリが低下したと推測される。
実施例1〜2のように、円筒状支持体101の両端部領域の下引き層の膜厚のみを厚くするのであれば、画像を形成する領域の光メモリは低下することがない。
実施例2においては、比較例1と比べて、白ポチと光メモリとが共に良化している。中央部領域と両端部領域との膜厚がほぼ等しい従来の下引き層102は、膜剥がれと光メモリとが最適となるように全体の膜厚を調整していた。
実施例2では、円筒状支持体101の両端部領域の下引き層102の膜厚のみを厚くすることで、剥がれを抑制している。その結果、画像を形成する領域の下引き層102の膜厚を低減することが可能となったので、光メモリを良化させることが可能となった。
以上の各実施例と各比較例の評価結果から、堆積膜形成中に、円筒状支持体の外周面の端部近傍からの堆積膜の剥がれを抑制することが可能なであることが分かった。そして、このような電子写真感光体を用いた電子写真装置により、高画質な画像を得ることが可能なことが分かった。
〔実施例3〕
実施例2と同様に、図4に示す堆積膜形成装置400を用いて、実施例2で用いた円筒状支持体と同じ材質、サイズの円筒状支持体101の表面に、表2に示す条件で、図2(a)に示す構成のa−Si電子写真感光体100の作製を行った。
但し、本実施例においては、下引き層102が円筒状支持体101の端部で図3(b)に示すような膜厚分布を有する構成とした。下引き層102の膜厚分布が、所望の膜厚分布となるように、下引き層用原料ガス導入管403の表面に設けられたガス放出孔の穴径と穴位置を予め調整した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=2.2(μm)、
両端部領域の膜厚の最大値Tm=4.1(μm)であった。
得られたa−Si電子写真感光体100を実施例2と同様に評価を行ったところ、実施例2と同様、白ポチおよび光メモリは良好な結果であった。
〔実施例4〕
実施例2と同様に、図4に示す堆積膜形成装置400を用いて、実施例2で用いた円筒状支持体と同じ材質、サイズの円筒状支持体101の表面に、表2に示す条件で、図2(a)に示す構成のa−Si電子写真感光体100の作製を行った。
但し、本実施例においては、下引き層102が円筒状支持体101の端部で図3(c)に示すような膜厚分布を有する構成とした。下引き層102の膜厚分布が、所望の膜厚分布となるように、下引き層用原料ガス導入管403の表面に設けられたガス放出孔の穴径と穴位置を予め調整した。
形成された下引き層102は、
中央部領域の平均膜厚T1=2.1(μm)、
両端部領域の膜厚の最大値Tm=4.1(μm)であった。
得られたa−Si電子写真感光体100を実施例2と同様に評価を行ったところ、
実施例2と同様、白ポチおよび光メモリは良好な結果であった。
100,200 電子写真感光体
101,201 支持体
102,202 下引き層
103,203 感光層
104, 204 保護層
105 高抵抗層
206 電荷注入阻止層
400 堆積形成装置
401 反応容器
402 加熱用ヒータ
403 下引き層用原料ガス導入管
404 通常原料ガス導入管
405 カソード電極
406 高周波マッチングボックス
407 高周波電源
408 補助バルブ
409 受け台
410 真空計
411 メインバルブ
480 堆積装置
490 原料ガス供給装置
500 プロセスカートリッジ
600 電子写真装置
501 帯電装置
502 帯電ワイヤー
503,603 画像露光光
504,604 現像装置
505,605 転写装置
506,606 転写材
507,607 クリーニング装置
508,608 クリーニングブレード
509,609 前露光光
601 帯電ローラ

Claims (7)

  1. 円筒状の支持体の端から端に亘って、下引き層および感光層をこの順に有する電子写真感光体において、
    前記支持体の軸方向の長さをL(mm)とし、
    前記支持体の一方の端部から他方の端部までを20の領域に等分割した場合の、一方の端部のL/20(mm)の領域および他方の端部のL/20(mm)の領域を両端部領域とし、
    前記支持体の軸方向の中央をD0とし、D0±50(mm)の領域を中央部領域とした場合、
    前記両端部領域の前記下引き層の膜厚が、前記中央部領域の前記下引き層の膜厚よりも厚い領域が存在することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記下引き層の膜厚が厚い領域は、前記支持体の軸方向の端部側である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記L/20(mm)の領域において、前記下引き層の膜厚は、前記支持体の軸方向の最端部に向かって漸増している請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記中央部領域の前記下引き層の平均膜厚をT1とし、前記両端部領域の前記下引き層の最大の膜厚をTmとしたとき
    1.1×T1 ≦ Tm ≦2.0×T1
    である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記支持体は、
    材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、
    肉厚が1.0(mm)以上、5.0(mm)以下である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を備えることを特徴とする電子写真装置。
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