JP2021076478A - 物理量計測装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】物理量計測装置に計測精度を高める。【解決手段】絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路30を形成する樹脂製のバイパスハウジング24と、バイパスハウジング24の外面である壁面24bおよびバイパス通路30を形成するバイパスハウジングの内面である壁面24aの少なくとも一方の表面に面状に拡がるように形成された導電性を有する導電部90と、を備える。この導電部90からグランド45へ電荷が放出される。【選択図】図10

Description

本発明は、物理量計測装置およびその製造方法に関するものである。
従来、主通路から分岐するバイパス通路を有するハウジングと、バイパス通路に設けられた流量検出部とを備え、主通路を流れる気体の流量を計測する流量計が知られている。この種の流量計を使用する際、バイパス通路を流れるダスト等の異物が帯電していると、流量検出部が帯電してしまい流量計の特性ずれが発生するおそれがある。
これに対して、特許文献1では、炭素繊維が混ぜられた樹脂材料がハウジングの樹脂成形に用いられていることで、このハウジングに導電性が付与されている。この構成では、バイパス通路を流れる異物からハウジングに電荷が付与されたとしても、この電荷が炭素繊維によってハウジングから外部に放出され、ハウジングに電荷が溜まりにくくなっている。つまり、ハウジングの帯電が抑制される。
独国特許出願公開第102014218579号明細書
しかしながら、上記特許文献1では、樹脂成形用の材料での炭素繊維の含有量が不足している場合、ハウジングの帯電抑制機能が適正に発揮されず、ハウジングに電荷が溜まることが懸念される。また、樹脂成型用の材料に炭素繊維が含まれていない場合には、ハウジングに帯電抑制機能を付与することができず、ハウジングが帯電することが懸念される。これらのようにハウジングが帯電した場合には、流量等の物理量を計測する物理量計測装置について、特性ずれの発生など計測精度が低下することが懸念される。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、物理量計測装置の計測精度を高めることである。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路(30)を形成する樹脂製のバイパスハウジング(24)と、バイパス通路を流れる流体の物理量に応じた検出信号を出力する物理量検出部(22)と、バイパスハウジングの外面(24b)およびバイパス通路を形成するバイパスハウジングの内面(24a)の少なくとも一方に形成された導電性を有する導電部(90)と、を備え、導電部からグランド(45)へ電荷が放出される。
このような構成によれば、ハウジングを樹脂成形した後に、加熱等によりハウジングに導電部を後付けすることで、ハウジングの帯電抑制機能を向上させることができる。この場合、ハウジングや物理量検出部が帯電するということが生じにくくなるため、物理量計測装置に計測精度を高めることができる。
上記目的を達成するため、請求項20に記載の発明は、流体の物理量を計測する物理量計測装置の製造方法であって、絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路(30)を形成する樹脂製のバイパスハウジング(21)を用意することと、熱による炭化によってバイパスハウジングの外面(24b)およびバイパス通路を形成する内面(24a)の少なくとも一方に導電性を有する導電部を形成することと、を含んでいる。
このような方法によれば、樹脂製のハウジングに、加熱等によりハウジングに導電部を後付けすることで、ハウジングの帯電抑制機能を向上させることができる。この場合、ハウジングや物理量検出部が帯電するということが生じにくくなるため、物理量計測装置に計測精度を高めることができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態のエアフロメータおよびそれが取り付けられた吸気管を示す図である。 図1のエアフロメータの正面図である。 図2中のIII矢視図である。 図2中のIV矢視図である。 図2中のV矢視図である。 図2中のVI−VI断面図である。 図2中のVII−VII断面図である。 図3中のVIII矢視図である。 図2に対応する図であって、導電部を示した図である。 図3に対応する図であって、導電部を示した図である。 図4に対応する図であって、導電部を示した図である。 図5に対応する図であって、導電部を示した図である。 ハウジングへの導電部の形成工程の流れを表した図である。 ハウジングへの導電部の形成工程について説明するための図である。 パターン間の距離とパターンの深さについて説明するための図である。 バイパスハウジングの断面図である。 図15B中の炭化部を構成するグラファイトのa−b面を示す図である。 第2実施形態のエアフロメータを表した図であって、図3中のVIII矢視図である。 第2実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第2実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第3実施形態のエアフロメータを表した図であって、図3中のVIII矢視図である。 第3実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第3実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第4実施形態のエアフロメータの正面図である。 第4実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第4実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第5実施形態のエアフロメータを表した図であって、図3中のVIII矢視図である。 第5実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第5実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第6実施形態のエアフロメータの正面図である。 第6実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第6実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第7実施形態のエアフロメータの正面図である。 第7実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第7実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第7実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のV矢視図である。 第8実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVI断面図である。 第8実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVII矢視図である。 第9実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVI断面図である。 第9実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVII断面図である。 第10実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVI断面図である。 第10実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVII断面図である。 第11実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVI断面図である。 第11実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVII断面図である。 第12実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中の正面図である。 第12実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第12実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第12実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のV矢視図である。 第13実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVI断面図である。 第13実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVII断面図である。 第14実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIII矢視図である。 第14実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のIV矢視図である。 第15実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVI断面図である。 第15実施形態のエアフロメータを表した図であって、図2中のVII断面図である。 第16実施形態に係るエアフロメータの製造方法について説明するための図である。 第17実施形態に係るエアフロメータの表面に形成されたパターンを表した図である。 第18実施形態に係るエアフロメータの表面に形成されたパターンを表した図である。 第19実施形態に係るエアフロメータの表面に形成されたパターンを表した図である。 第20実施形態に係るエアフロメータの表面に形成されたパターンを表した図である。 第21実施形態に係るエアフロメータのバイパスハウジングの表面に形成された導電部を表した図である。 第1実施形態に係るエアフロメータのハウジングを構成している樹脂部材の斜視図である。 図59中のLX−LX断面図である。 図20に対応する図であって、フィラーが炭化物に引っかかっている様子を模式的に示す断面図である。 第23実施形態の樹脂部材の正面の拡大図である。 図62中のLXIII−LXIII断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態に係る物理量計測装置について説明する。まず、本物理量計測装置の基本構成について、図1〜図15C、図59〜図63を用いて説明する。図1に示すように、本物理量計測装置は、車両に搭載されたエアフロメータ20として構成されている。エアフロメータ20は、主通路としての吸気通路80に設けられており、内燃機関に供給される吸入空気の流量、温度等の物理量を計測する機能を有している。なお、さらに、吸入空気の湿度、圧力等の物理量を計測する機能を備えることも可能である。
エアフロメータ20は、吸気通路80において図示しないエアクリーナの下流側であって図示しないスロットルバルブの上流側に配置されている。この場合、吸気通路80においてエアフロメータ20にとっては、エアクリーナ側が上流側であり、燃焼室側が下流側になる。
図1に示すように、エアフロメータ20は、吸気通路80を形成する吸気管82aに着脱可能に取り付けられている。エアフロメータ20は、吸気管82aの筒壁を貫通するよう形成されたエアフロ挿入孔82bに挿し込まれており、少なくとも一部が吸気通路80内に位置されている。吸気管82aは、エアフロ挿入孔82bから外周側に向けて延びた円環状の管フランジ82cを有している。吸気管82aは、合成樹脂材料等により形成された配管を含んで構成されている。以降、吸気通路80の長手方向、すなわち吸気通路80において吸入空気が流れる方向のことを、流れ方向と記載する。
図1〜図6に示すように、エアフロメータ20は、ハウジング21、流量検出部22及び吸気温センサ23を有している。なお、流量検出部22は、流体の物理量に応じた検出信号を出力する物理量検出部に相当し、吸気温センサ23は、流体の温度を検出する温度センサに相当する。ハウジング21は、少なくとも樹脂を含んで形成されている。エアフロメータ20においては、ハウジング21が吸気管82aに取り付けられていることで、流量検出部22が、吸気通路80を流れる吸入空気と接触可能な状態になる。
ハウジング21は、バイパスハウジング24、リング保持部25、フランジ部27、コネクタ部28、かしめ部29a及び保護突起29bを有している。リング保持部25にはOリング26が取り付けられている。リング保持部25は、Oリング26を介してエアフロ挿入孔82bに内嵌される部位である。
バイパスハウジング24は、リング保持部25から吸気通路80に向けて突き出している。以降、バイパスハウジング24のリング保持部25側をハウジング基端と記載し、また、バイパスハウジング24のリング保持部25とは反対側をハウジング先端と呼ぶ。
フランジ部27は、リング保持部25に対して吸気管82aの外側、すなわち吸気通路80外に配置されており、エアフロ挿入孔82bを吸気管82aの外側から覆った状態になっている。
コネクタ部28は、複数のコネクタターミナル28aを囲う部位であり、コネクタターミナル28aを保護するターミナル保護部に相当する。複数のコネクタターミナル28aのうちの1つはグランド端子であり、外部のグランド45に接続される。
かしめ部29aは、後述する吸気温センサ23の接地端子23bおよび信号端子23cを支持固定する部位である。ハウジング21には、一対のかしめ部29aが設けられている。各かしめ部29aには、吸気温センサ23の接地端子23bおよび信号端子23cを挿通するための貫通穴が形成されている。
吸気温センサ23は、吸入空気の温度を感知する感温素子23aと、接地端子23bおよび信号端子23cとを有している。感温素子23aは、接地端子23bおよび信号端子23cがかしめ部29aに形成された各貫通穴に挿通された状態で熱かしめされることによってハウジング21に固定されている。吸気温センサ23の接地端子23bおよび信号端子23cは、リング保持部25に形成された一対のスルーホール251に半田付けにより固定される。また、吸気温センサ23の信号端子23cは、コネクタターミナル28aに電気的に接続されている。吸気温センサ23の接地端子23bは、グランド45に接続されるコネクタターミナル28aに接続される。吸気温センサ23の接地端子23bは、コネクタターミナル28aを介してグランド45に接地される。吸気温センサ23は、感温素子23aにて感知した吸気温に応じた検出信号を出力する。
吸気温センサ23は、ハウジング21の外側に配置されているため、ハウジング21の外側から吸気温センサ23に近接する物体から保護する必要がある。このため、ハウジング21には、ハウジング21の外側から吸気温センサ23に近接する物体から保護する保護突起29bが2つ設けられている。
各保護突起29bは、バイパスハウジング24から側方に向けて突出している。保護突起29bの一方は、吸気温センサ23より流れ方向上流側に配置され、保護突起29bの他方は、吸気温センサ23より流れ方向下流側に配置されている。バイパスハウジング24からの保護突起29bの突出寸法は、バイパスハウジング24からの吸気温センサ23の離間距離より大きくなっている。保護突起29bは、エアフロメータ20の吸気管82aへの取り付け時において、吸気温センサ23と吸気管82aとの接触による吸気温センサ23の破損を抑制する。
図6、図7に示すように、バイパスハウジング24は、吸気通路80を流れる吸入空気の一部が流れ込むバイパス通路30を形成している。バイパス通路30は、通過通路31及び計測通路32を有しており、これら通過通路31及び計測通路32は、バイパスハウジング24の内部空間により形成されている。
通過通路31は、バイパスハウジング24の先端部を流れ方向に貫通しており、上流端部である流入口33aと、下流端部である流出口33bとを有している。計測通路32は、通過通路31の中間部分から分岐した分岐通路であり、下流端部である計測出口33cを有している。計測出口33cは、バイパスハウジング24の両側面に1つずつ設けられている。
図6、図7に示すように、計測通路32は、中間位置にて折り返された折り返し形状になっている。計測通路32は、流量検出部22の検出素子22bが配置された検出路32aと、検出路32aに吸入空気を導入する導入路32bと、検出路32aから吸入空気を排出する排出路32cとを有している。導入路32bは、通過通路31からハウジング基端側に向けて延びており、排出路32cは、検出路32aからハウジング先端側に向けて延びている。
計測通路32においては、通過通路31から流入した吸入空気が一度はハウジング基端側に向かって流れた後、検出路32aを通過することでUターンしてハウジング先端側に向かって流れる。Uターン形状の通路により、吸気に交じって砂塵およびダスト等の異物が飛来しても検出素子22bまで到達しにくくなっている。
また、バイパスハウジング24は、排出路32cのハウジング先端側の端部を外側から覆うカバー24cを有している。カバー24cは、バイパスハウジング24の両側面に1つずつ設けられている。バイパスハウジング24とカバー24cの間に吸入空気を排出する計測出口33cが形成されている。通過通路31から計測通路32に吸入された吸入空気は、排出路32cから計測出口33cを通ってバイパスハウジング24の外に排出される。
流量検出部22は、計測通路32を流れる流体の物理量に応じた検出信号を出力する物理量検出部である。第1実施形態では、流量検出部22は、検出路32aを流れる吸入空気の流量に応じた検出信号を出力する。
図6〜図7に示すように、流量検出部22は、計測通路32を流れる空気の流量に応じた信号を出力する検出素子22bと、検出素子22bを搭載した検出基板22aと、検出素子22bから出力された信号の信号処理を行う集積回路22cと、を有している。
検出素子22bは、通電によって発熱する発熱抵抗体等の発熱部と、発熱部の空気流れ上流側に配置された第1温度検出部および発熱部の空気流れ下流側に配置された第2温度検出部(いずれも図示せず)を有している。
検出素子22bは、発熱部を通電させた際の第1温度検出部の検出温度と第2温度検出部の検出温度の温度差に基づく信号を、計測通路32を流れる空気の流量に応じた信号として出力する。なお、帯電したダスト等の異物が検出素子22bの第1温度検出部や第2温度検出部に付着すると検出温度のバランスが崩れて特性ずれが生じる。
検出基板22aは流量検出部22の外郭を形成しており、検出基板22aの基板面の端部に検出素子22bが配置されている。
次に、流量検出部22への異物付着によるエアフロメータ20の検出精度の悪化について説明する。第1実施形態では、前述のように計測通路32の形状により異物が流量検出部22に到達しにくくなっている。しかし、異物の流量検出部22への到達を完全に無くすことはできない。また、異物が帯電している場合、その異物が流量検出部22に付着してエアフロメータ20の特性ずれが発生するおそれがある。
この特性ずれに関して、ハウジングの樹脂材料に帯電防止剤を混入させることにより異物の帯電抑制を図る従来技術がある。しかし、帯電防止剤を含むハウジングだと、帯電防止剤の分だけ樹脂材料が減少するため、ハウジングの成形性が低下しやすい。また、帯電防止剤の分だけガラス繊維が少なくなるため、ハウジングの強度が低下しやすい。強度低下は耐久性が低下する要因となる。つまり、樹脂材料に帯電防止剤を混入させることによるハウジングの成形性の低下および耐久性の低下が課題であった。
以下、ハウジング21の成形性および耐久性の低下を回避しつつ、エアフロメータ20の特性ずれを抑制するための構成について説明する。
図1〜図7では、エアフロメータ20の各部の形状を見易くするため導電部90を省略してある。しかし、実際のエアフロメータ20は、図9〜図12に示すように、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの全体と、リング保持部25に形成されたスルーホール251の周囲に導電性を有する導電部90としての格子状のパターン901が形成されている。
ハウジング21は、絶縁性を有している。ハウジング21は、樹脂材料により構成され且つ絶縁性を有するベースポリマーと、ベースポリマーよりも強度が高く且つ絶縁性を有するフィラーとを有する。ベースポリマーは、成形性に優れている。フィラーは、ハウジング21を強化する強化材でありガラス繊維を含んでいる。
導電部90は、ハウジング本体91の表面にレーザー光を照射することによってハウジング本体91の表面を炭化させることによって形成されている。導電部90は、グラファイトの集合体である炭化物を含んでいることで導電性を有している。つまり、絶縁性を有するハウジング21の表面にレーザー光を照射することによって導電性を有する導電部90が形成されている。そして、導電部90から電荷がグランド45に放出される。この導電部90によってハウジング21の帯電が防止され、エアフロメータ20の特性ずれが抑制される。この結果、物理量計測装置の計測精度を高めることができる。
本実施形態のエアフロメータ20には、格子状のパターン901によって導電部90が構成されている。すなわち、導電部90は格子状になったものがパターン901である。ただし、格子状のパターン901は、導電部90の形状の一部である。格子状のパターン901は、一方向に延びる第1導電部901aと、該第1導電部901aと交差する方向に延びる第2導電部901bを有している。本実施形態では、第1導電部901aと第2導電部901bは、+(プラス)記号状に直交するよう形成されている。
格子状のパターン901の間隔は、2ミリメートル程度、格子状のパターン901の深さは300ミクロン程度となっている。
パターン901は、ハウジング21の外側に露出して配置された吸気温センサ23の接地端子23bに接続されている。具体的には、パターン901は、吸気温センサ23の接地端子23bおよび信号端子23cを固定するかしめ部29aの周囲において、コネクタターミナル28aを介してグランド45に接続される吸気温センサ23の接地端子23bに接続されている。
パターン901に電荷が蓄積されると、この電荷は吸気温センサ23の接地端子23bおよびコネクタターミナル28aを通ってグランド45に放出されるようになっている。
また、例えば、第1導電部901aが空気流れ方向と交差する方向に延びるよう配置されている場合、異物から第1導電部901aへの電荷付与率を高くすることができる。また、第2導電部901bが空気流れ方向に延びるよう配置されている場合には、空気の流れを乱れにくくすることができる。
次に、エアフロメータ20の製造方法について図13〜図14を用いて説明する。ここでは、エアフロメータ20のバイパスハウジング24の表面にレーザ加工によって導電部90を形成する例について説明する。
まず、図14に示すように、作業者は、S100にて、樹脂製のバイパスハウジング24を含むエアフロメータ20を用意する。なお、バイパスハウジング24には、予め吸気温センサ23が取り付けられている。そして、エアフロメータ20を加工治具に固定する。
次に、作業者は、S200にて、第1加熱工程を実施する。具体的には、作業者は、レーザ機を用いてバイパスハウジング24の表面に格子状にレーザ照射してバイパスハウジング24の表面を加熱する。ここでは、強出力でレーザ照射を行う。このときバイパスハウジング24の表面には2000℃以上の熱が付加され、材料となる高分子の結合の開裂が生じ、炭素以外の構成元素が二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、水素等の分解ガスとして離脱させられて炭化させられる。このような炭化によってバイパスハウジング24の表面に炭化物であるグラファイトを含む導電部90が形成される。この導電部90には導電性が付与される。
次に、作業者は、S300にて、ヒューム加工と呼ばれる第2加熱工程を実施する。具体的には、作業者は、レーザ機を用いてより高速でバイパスハウジング24の表面の全体にレーザ照射してバイパスハウジング24の表面を加熱する。ここでは、先の第1加熱工程よりも弱出力でレーザ照射を行う。これにより、先の格子状にレーザ照射した際に生じたヒュームと呼ばれる粉塵等が除去される。また、導電部90の体積抵抗率が所望の値に調整される。なお、このヒューム加工によりレーザ照射した領域は白色化する。このようにしてエアフロメータ20が完成する。
次に、バイパスハウジング24に形成された導電部90における電荷の動きについて図15Aを用いて説明する。図15Aは、バイパスハウジング24の壁面24bに格子状のパターン901が形成された部位の断面図を模式的に表している。
まず、バイパスハウジング24の壁面24bの面方向の電荷の動きについて説明する。
電荷から格子状のパターン901までの距離が長すぎると放電による電荷の移動は行われない。本発明者らの検討によれば、電荷から導電部90までの距離が1ミリメートル以内であれば放電による電荷の移動が比較的安定的に行われることが分かった。
本実施形態のエアフロメータ20は、格子状のパターン901の間隔は2ミリメートル未満となっている。このため、格子状のパターン901が形成された領域において、どの位置からでも1ミリメートル以内で格子状のパターン901に到達する。したがって、放電による電荷の移動を比較的安定的に行うことが可能である。
また、本実施形態のエアフロメータ20は、格子状のパターン901の深さは300ミクロン程度となっている。すなわち、格子状のパターン901の間隔は、格子状のパターン901の深さよりも大きくなっている。このように、格子状のパターン901の間隔は、格子状のパターン901の深さよりも大きくするのが好ましい。また、本実施形態のハウジング21の板厚は、例えば、1ミリメートル程度となっている。
また、格子状のパターン901の間隔は、格子状のパターン901の深さよりも大きくなっているので、導電部90を構成しているパターン901の数を少なくできる。このため、導電部90を形成するための作業負担を軽減でき、作業コストを低減することができる。また、格子状のパターン901の深さが格子状のパターン901の間隔よりも浅いため、導電部90を深くしすぎることによる強度低下を防止することもできる。
次に、バイパスハウジング24の壁面24a側から壁面24b側への電荷の動きについて説明する。
バイパスハウジング24の壁面24aと壁面24bの間の肉厚は、バイパスハウジング24の導電部90が形成された一方の面と他方の面との間で絶縁破壊による放電が可能な長さとなっている。バイパスハウジング24の壁面24aの電位が上昇すると、壁面24aと壁面24bの格子状のパターン901との間で絶縁破壊による放電が生じる。この現象はプラス電荷を持った埃やダストが吸引され易いマイナス電荷の静電気が−1kV以下で、且つ樹脂製品の板厚が0.5〜2.0mmに施したグラファイト層で発現し易い。
バイパスハウジング24の壁面24aと壁面24bの格子状のパターン901との間で絶縁破壊による放電が生じると、図15Aに示すように、壁面24aの電荷77が壁面24bの格子状のパターン901へ移動する。
このような放電及び絶縁破壊が複数の位置で発生することで、壁面24aに溜まっていた電荷77が格子状のパターン901およびコネクタターミナル28aを通ってグランド45に放出される。このようにして、壁面24aからプラス電荷あるいはマイナス電荷がなくなると、流量検出部22の検出素子22bへの異物の付着が抑制され、流量検出部22の特性ずれが抑制される。
次に、ハウジング21の構造について説明する。
ハウジング21は、樹脂部材10により構成されている。樹脂部材10は、フィラー及び絶縁性を有するベースポリマーを主成分とする樹脂材料で構成されている。図15Bに示すように、樹脂部材10の表面11の近傍には、配向層12が形成されている。配向層12は、表面11に対して平行な方向(以下、表面方向)に配向した多数のフィラー13、および、各フィラー13間に充填されたベースポリマー14を含む。
樹脂部材10は、ベースポリマー14の炭化物66であってグラファイトを含み、導電性及び熱伝導性を付与する炭化部15を有する。炭化部15は、図15Cに示すように互いに結合状態にある炭素原子からなるグラファイトにおいて、炭素原子に属する4つの外殻電子のうち1つの電子が余った状態でいることで電子が移動できる状態になっているため、導通する。
炭化部15は、格子状に形成されており、導電性パターンを構成している。この導電性パターンは例えばエアフロメータまたは回転角センサなどの電子装置において配線回路として利用することも可能である。このように電気信号を伝送する配線回路として炭化部15を用いる場合、生成する炭化物の体積抵抗率は少なくとも1.0×10-3Ωm以下、好ましくは1.0×10-4Ωm以下、より好ましくは1.0×10-5Ωm以下である。なお、炭化部15は、例えばストライプ状などの他のパターン状であってもよい。また、炭化部15は、パターン状に限らず、膜状に形成されてもよい。また、炭化部15は、配線回路に限らず、例えば電磁シールド、静電気除去回路、帯電防止、放熱部材などに利用されてもよい。
次に、本実施形態に係るエアフロメータ20のハウジング21を構成している樹脂部材10について図59〜図61を用いて説明する。図59、図60および図61に示すように、ベース部61は、樹脂材料により形成され且つ絶縁性を有するベースポリマー14と、ベースポリマー14よりも強度が高いフィラー13とを有する。ベースポリマー14は、ベース部61の樹脂部を構成している。フィラー13は、ベース部61を強化する強化部材である。ベース部61は、ベースポリマー14に混じった状態のフィラー13により強化されている。
炭化部15は、ベース部61の外面62に設けられ、炭化物66(図15B参照)を含んでいることで導電性を有する導電部である。炭化部15は、直線状に延びるように複数形成されている。複数の炭化部15は、パターン状に配置されたパターン部であり、配線パターンを構成している。炭化部15は、図9に示した第1導電部901aと、第2導電部901bを構成している。第1導電部901aおよび第2導電部901bは、それぞれ炭化部15が細長状に延びたものにより構成されている。第1導電部901aおよび第2導電部901bは、炭化部15の形状の一例である。
より詳細には、炭化部15は、複数の第1導電部901aと、複数の第2導電部901bを有している。ベース部61の外面62に、直線状の第1導電部901aが複数平行に延びるとともに、第1導電部901aと直交するように直線状の第2導電部901bが複数平行に延びている。
炭化物は、導電性を有するカーボン(すなわち導電性カーボン)である。炭化物を形成する炭化材料は、導電材料であって、例えばグラファイト、カーボン粉、カーボン繊維、ナノカーボン、グラフェンまたは炭素マイクロ材料などのカーボン材料である。ナノカーボンは、例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーおよびフラーレンなどである。
図60および図61に示すように、樹脂部材10は、ベース部61の外面62に沿って延びたスキン層63と、スキン層63の内側に設けられたコア層64とを備える。スキン層63は、ベース部61の外面62を形成する表層部であって、ベース部61の樹脂成形時に溶融樹脂のうち金型の内面に接して固化した部位である固化層である。コア層64、ベース部61の樹脂成形時に溶融樹脂のうち固化層の内側を流動した流動層である。ベース部61の外面62は、スキン層63の外面であり、また樹脂部材10の外面でもある。
外面62は、コア層64側に凹んだ溝状凹面65を有する。炭化部15は、溝状凹面65上においてスキン層63からコア層64に向けて延びるように設けられている。炭化部15は、スキン層63の少なくとも一部が炭化したものである。スキン層63およびコア層64を構成する樹脂であるベースポリマー14の材料としては、少なくとも炭素の六員環(すなわち、ベンゼン環)を含む材料が用いられる。
スキン層63およびコア層64の少なくともコア層64がベース部61を形成している。本実施形態では、炭化部15はスキン層63においてコア層64から離間した位置に設けられている。つまり、溝状凹面65はコア層64に到達しておらず、炭化部15はスキン層63のみに隣接するように設けられている。スキン層63およびコア層64の両方がベース部61を形成している。
図59および図60に示すように、スキン層63では、コア層64と比べて多くのフィラー13がベース部61の外面62に沿って所定方向へ延びるように配向している。以下、所定方向へ延びるように配向しているフィラー13のことを「配向フィラー13」と記載する。炭化部15は、配向フィラー13に交差する方向に延びている。特に第7実施形態では、炭化部15は、配向フィラー13に直交する方向に延びている。
図61に示すように、炭化部15は、たくさんの炭化物66が集まって形成されている。フィラー13は、フィラー13の少なくとも一部が炭化部15に入り込んでベース部61からの炭化部15の離脱を規制している。すなわち、フィラー13は、炭化部15からの炭化物66の離脱を規制する規制部材である。フィラー13の材料としては、第1実施形態において説明したとおり、繊維状、粉粒状または板状のものが用いられ得る。第7実施形態では、フィラー13の材料として例えば難燃性繊維、ガラス繊維、カーボン繊維などの繊維材を用いており、これにより繊維部を構成している。図61では、煩雑になるのを避けるためにハッチングの図示を省略している。
ベース部61に含まれるフィラー13のうち溝状凹面65から突き出したものは、その一端がベース部61に保持されつつ、他端が炭化部15に引っかかっていることで、炭化部15とベース部61との結びつきを強固にしている。フィラー13の材料として繊維材を用いることで、引っかかりの長さを長くすることができる。特に、配向フィラー13は、炭化部15の延出方向に交差しているので溝状凹面65から突き出しやすく、炭化部15に引っかかりやすい。また、配向フィラー13の一部は、炭化部15において炭化物66を貫通しており、炭化物66の脱落を効果的に抑制している。
以上説明したように、ハウジング21は、樹脂材料を含んで形成された樹脂部材10により構成されている。また、樹脂部材10は、樹脂材料により形成され且つ絶縁性を有するベースポリマー14と、ベースポリマー14よりも強度が高いフィラー13とを有し、ベースポリマー14に混じった状態のフィラー13により強化されたベース部61と、ベース部61の外面62に設けられ、炭化物66を含んでいることで導電性を有する炭化部15と、を備えている。また、フィラー13は、フィラー13の少なくとも一部が炭化部15に入り込んでベース部からの炭化部15の離脱を規制している。
また、樹脂部材10は、ベース部61の外面62に沿って延びたスキン層63と、スキン層63の内側に設けられたコア層64と、を備えている。また、スキン層63およびコア層64の少なくともコア層64がベース部61を形成しており、ベース部61の外面62は、コア層64側に凹んだ凹面65を有している。そして、炭化部15は、凹面65上においてスキン層63からコア層64に向けて延びるように設けられている。
これによれば、フィラー13の向きが揃っており炭化部15の離脱を規制しやすいスキン層63からコア層64に向けて延びるように炭化部15が設けられているので、炭化部15のコア層64からの離脱をより抑制できる。
また、炭化部15は、スキン層63においてコア層64から離間した位置に設けられている。これによれば、炭化部15がコア層64に設けられていないため、炭化部15のコア層64からの離脱をより一層効果的に抑制できる。
炭化部15は、スキン層63においてベース部61の外面62に沿って延びているフィラー13に交差する方向に延びている。
このように炭化部15とフィラー13とが交差していると、フィラー13の一端がベース部61に入り込み、且つ他端に炭化部15が引っかかった状態になりやすいため、フィラー13が炭化部15と共にベース部61から離脱するということを抑制できる。
また、フィラー13は、炭化部15において炭化物を貫通している。これにより、炭化部15の脱落を効果的に抑制することができる。
次に、樹脂部材10について図62〜図63を用いて説明する。図62および図63に示すように、本実施形態の炭化部15は格子状に形成されている。
ベース部61の外面62には、炭化部15の周縁部に沿って延びるように変形跡85が設けられている。変形跡85は、ベース部61の一部が変形した跡である。具体的には、変形跡85は、溶融して固化した溶融固化跡である。なお、他の実施形態では、変形跡85は、例えばレーザ加工、研磨などの機械加工、または溶液を用いた溶解加工による除去跡であってもよい。炭化部15の形成に伴って発生した飛散物等の異物がベース部61に付着していても、変形跡85を形成する際にこの異物をベース部61から除去することが可能である。そのため、変形跡85を設けることで、上記異物によりベース部61の意匠性が低下することを回避できる。
変形跡85は、ベース部61の少なくとも一部が発泡した状態になっている発泡部86、及びベース部61の外面62に設けられた複数の点状凹部87を有している。これらの発泡部86や点状凹部87はベース部61が加熱されることで形成可能な変形跡である。樹脂部材10の製造方法は、図13に示すように用意工程S100、第1加熱工程S200および第2加熱工程S300を含む。第2加熱工程S300では、第1加熱工程S200の後、変形跡85がベース部61の外面62において炭化部15の周縁部に沿って延びるように、ベース部61の少なくとも一部を変形させる。第2加熱工程S300では、ベース部61の外面62に変形跡85が形成されるように、且つ第1加熱工程S200でのベース部61の加熱よりも低い温度になるように、ベース部61及び炭化部15のそれぞれの少なくとも一部を加熱する。
ここで、第1加熱工程S200での加熱に伴って発生した異物がベース部61の外面62に付着したままの状態である場合、炭化部15による電荷放出が異物によって阻害されやすいことが懸念される。
これに対して、本実施形態では、第2加熱工程S300での加熱によって、ベース部61に付着している異物を燃焼などにより除去することができる。
ここで、炭化部15に、不安定な姿勢でかろうじてベース部61に付着している部位が含まれている場合、この部位の姿勢が変化することで、炭化部15での電荷の通りやすさも変化することになる。この場合、この部位の姿勢によって炭化部15の導電性が変化し、導電性が不安定になることが懸念される。
これに対して、本実施形態では、変形跡85の形成に際して、ベース部61だけでなく炭化部15の一部も除去される。このとき、炭化部15のうち安定した姿勢の部位よりも不安定な姿勢の部位が除去されやすい。つまり、第2加熱工程S300では、ベース部61だけでなく炭化部15も加熱されるため、炭化部15のうち不安定な姿勢の部位を加熱や燃焼などにより除去することができる。そのため、炭化部15の導電性が変化することを抑制し、炭化部15の導電性を安定させることができる。
また、炭化部15の一部を除去するトリミングを行うことにより、炭化部15の抵抗値を所定の値に制御することができる。
第1加熱工程S200では、ベース部61に例えばレーザビームなどの電磁波を照射することでベース部61を加熱して炭化部15を形成する。第2加熱工程S300では、第1加熱工程S200にてベース部61に照射される電磁波よりも強度(すなわち出力)が低くなるように、走査速度が速くなるように、および、周波数が低くなるようにベース部61に電磁波を照射することでベース部61を加熱して変形跡85を形成する。
このようにして炭化部15および変形跡85の両方を電磁波照射によって形成することができるため、炭化部15および変形跡85を形成する際の作業負担を低減できる。例えば、第1加熱工程S200と第2加熱工程S300とを連続して行う構成であれば、電磁波を照射する装置に対してベース部61の位置合わせを行うという作業を1回にまとめることができる。
変形跡85の形成にレーザを用いる場合、レーザのエネルギによっては樹脂が発泡して変色することがあるが、意匠性の付与を目的としてこれを意図的に生じさせることが可能である。また、変形跡85の形成にレーザを用いる場合、除去加工に適することからパルスレーザを用いることが望ましい。パルスレーザを用いることで点状凹部87を周期的に形成することができる。
以上、説明したように、本実施形態のエアフロメータ20は、絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路30を形成する樹脂製のバイパスハウジング24を備えている。また、バイパス通路30を流れる流体の物理量に応じた検出信号を出力する流量検出部22を備えている。また、バイパスハウジング24の外面である壁面25bの全体の表面に形成された導電性を有する導電部90と、を備えている。そして、導電部90からグランド45へ電荷が放出される。
このような構成によれば、ハウジングを樹脂成形した後に、加熱等によりハウジングに導電部を後付けすることで、ハウジングの帯電抑制機能を向上させることができる。この場合、ハウジングや物理量検出部が帯電するということが生じにくくなるため、物理量計測装置に計測精度を高めることができる。
また、導電部90は、バイパスハウジング24の表面に熱による炭化によって形成された炭化物を含む。このように、炭化によって形成された炭化物を含むように導電部を構成することができる。
また、導電部90は、バイパスハウジング24の外面の全体に形成されている。これによれば、バイパスハウジングの外面の全体に導電性を持たせることができる。
また、導電部は、格子状のパターン901によって構成されている。これによれば、速やかにパターンを形成することができる。
また、隣接するパターン901の間隔は、パターン901の深さよりも長くなっている。このように、隣接するパターン901の間隔は、パターン901の深さよりも長くなるようにするのが好ましい。
また、格子状のパターン901の間隔は、格子状のパターン901の深さよりも大きくなっているので、導電部90を構成しているパターン901の数を少なくできる。このため、導電部90を形成するための作業負担を軽減でき、作業コストを低減することができる。また、格子状のパターン901の深さが格子状のパターン901の間隔よりも浅いため、導電部90を深くしすぎることによる強度低下を防止することもできる。
また、隣接するパターン901の間隔は、隣接するパターン901の一方から他方へ放電によって電荷が移動可能な距離となっている。
また、導電部90は、グランド45に接続されている。このように、導電部90をグランド45に接続するように構成することができる。また、導電部90からグランド45へ電荷を安定的に放出することができる。
また、エアフロメータ20は、流体の温度を検出する吸気温センサ23を備え、吸気温センサ23の接地端子がバイパスハウジング24の外面に露出するよう配置されている。そして、吸気温センサ23の接地端子を介して導電部90からグランド45へ電荷が放出される。
このように、バイパスハウジング24の外面に露出するよう配置された吸気温センサ23の接地端子を介して導電部からグランド45へ電荷を放出させることができる。
また、本実施形態のエアフロメータ20の製造方法は、絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路30を形成する樹脂製のバイパスハウジング24を用意することを含む。また、熱による炭化によってバイパスハウジング24の外面である壁面24bの表面に面状に拡がるように導電性を有する導電部を形成することを含む。
これによれば、ハウジングを樹脂成形した後に、加熱等によりハウジングに導電部を後付けすることで、ハウジングの帯電抑制機能を向上させることができる。この場合、ハウジングや物理量検出部が帯電するということが生じにくくなるため、物理量計測装置に計測精度を高めることができる。
また、熱による炭化によってバイパスハウジング24の表面に導電部90を形成することでは、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの表面に導電部を形成する。
これにより、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの表面に導電部90を形成することができる。
また、熱による炭化によってバイパスハウジング24の表面に導電部90を形成することの後に、熱よりも弱い熱によってバイパスハウジング24の表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施すること、を含む。
これにより、浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することができる。
また、熱による炭化によってバイパスハウジング24の表面に導電部90を形成することでは、第1の走査速度で導電部を形成する。また、熱よりも弱い熱によってバイパスハウジングの表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することでは、第1の走査速度よりも速い第2の走査速度で浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施する。
このように、熱よりも弱い熱によってバイパスハウジングの表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することでは、第1の走査速度よりも速い第2の走査速度で浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施するのが好ましい。
なお、本実施形態では、リング保持部25のうち吸気温センサ23の接地端子23bの周囲に格子状のパターン901を形成したが、リング保持部25の一面および他面の一ずれか一方の全体に格子状のパターン901を形成してもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るエアフロメータ20について図16〜図18を用いて説明する。上記第1実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの全体と、リング保持部25に形成されたスルーホール251の周囲に導電性を有する格子状のパターン901が形成されている。
これに対し、本実施形態のエアフロメータ20は、リング保持部25に形成されたスルーホール251の周囲と、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電性を有する格子状のパターン901が形成されている。
具体的には、流量検出部22の検出素子22bが位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。より詳細には、流量検出部22の検出素子22bが位置する部分のバイパスハウジング24の径方向外側の外周面に導電部90が形成されている。
また、バイパスハウジング24の外面である壁面24bにおいて導電部90が形成されていない領域の面積は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bにおいて導電部90が形成されている領域の面積よりも大きくなっている。
上記第1実施形態のエアフロメータ20のようにバイパスハウジング24の外面である壁面24bの全体に導電部90を形成する場合、導電部90の形成に要する時間が長くコストが高くなってしまう。
しかし、上記したように、本実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、バイパスハウジング24の外面の一部に形成されている。したがって、導電部90の形成に要する時間を短くできコストを低減することができる。
また、本実施形態のエアフロメータ20は、流量検出部22の検出素子22bが位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。これによれば、帯電したダスト等の異物による検出素子22bへの影響を効果的に抑制することができる。
また、バイパスハウジング24の外面である壁面24bにおいて導電部90が形成されていない領域の面積は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bにおいて導電部90が形成されている領域の面積よりも大きくなっている。
これにより、導電部90が形成されている領域の面積を小さくすることができ、導電部90を形成することによるバイパスハウジングの強度低下を抑制することが可能である。
なお、上記した本実施形態の構成の他に、例えば、検出素子22bの表側に位置するバイパスハウジング24の外面と、検出素子22bの裏側に位置するバイパスハウジング24の外面に導電部90を形成し、これらの部位以外に導電部90を形成しないようにすることもできる。すなわち、バイパスハウジング24の一面に形成された導電部90と、バイパスハウジング24の他面に形成された導電部90の間に検出素子22bが配置された構成とすることもできる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るエアフロメータ20について図19〜図21を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20も、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。本実施形態のエアフロメータ20は、流量検出部22の検出素子22bと計測通路32の導入路32bが位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。
エアフロメータ20は、バイパス通路30を流れる空気の物理量を検出する検出素子22bを有している。また、バイパス通路30は、検出素子22bが配置される検出路32aに吸入空気を導入する導入路32bを有している。そして、導電部90は、検出素子22bおよび導入路32bの周囲を囲むようにバイパスハウジングの外面の一部に形成されている。
このように、エアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面の一部に形成されている。したがって、導電部90の形成に要する時間を短くできコストを低減することができる。
また、本実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、検出素子22bおよび導入路32bの周囲を囲むようにバイパスハウジング24の外面の一部に形成されている。これによれば、帯電したダスト等の異物による検出素子22bへの影響を効果的に抑制することができる。
なお、上記した本実施形態の構成の他に、例えば、検出素子22bの表側に位置するバイパスハウジング24の外面と、検出素子22bの裏側に位置するバイパスハウジング24の外面に導電部90を形成し、これらの部位以外に導電部90を形成しないようにすることもできる。すなわち、バイパスハウジング24の一面に形成された導電部90と、バイパスハウジング24の他面に形成された導電部90の間に検出素子22bが配置された構成とすることもできる。
(第4実施形態)
第4実施形態に係るエアフロメータ20について図22〜図24を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20も、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパス通路30の排出路32cが位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。
本実施形態のエアフロメータ20では、バイパス通路30は、検出素子22bが配置される検出路32aから空気を排出する排出路32cを有している。そして、導電部90は、バイパス通路30の排出路32cが位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に形成されている。
このように、導電部90は、バイパスハウジング24の外面の一部に形成されている。したがって、導電部90の形成に要する時間を短くできコストを低減することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態に係るエアフロメータ20について図25〜図27を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20も、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。本実施形態のエアフロメータ20は、検出素子22bが配置される検出路32aと、検出路32aに空気を導入する導入路32bと、を備えている。また、導入路32bに空気を導入する通過通路31が位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面25bの一部に導電部90が形成されている。すなわち、検出素子22bより空気流れ上流側のバイパス通路30が位置する部分のバイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に導電部90が形成されている。
このように、導電部90は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの一部に形成されている。したがって、導電部90の形成に要する時間を短くできコストを低減することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態に係るエアフロメータ20について図28〜図30を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの全体に導電部90が形成されている。また、本実施形態のエアフロメータ20の導電部90の一部は格子状のパターン901によって構成され、導電部90の残りの一部はストライプ状のパターン902によって構成されている。
図59〜図61に示した炭化部15は、図28に示した複数の導電部902aを構成している。炭化部15は、直線状に延びるように複数形成されている。複数の導電部902aは、炭化部15が細長状に延びたものにより構成されている。ベース部61の外面62に、直線状の導電部901aが複数平行に延びている。
ストライプ状のパターン902は、複数の導電部902aを有している。また、複数の導電部902aは平行に延びている。
このように、格子状のパターン901とストライプ状のパターン902を組み合わせて導電部90を構成してもよい。
(第7実施形態)
第7実施形態に係るエアフロメータ20について図31〜図34を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの全体と、リング保持部25に形成されたスルーホール251の周囲に導電性を有する格子状のパターン901が形成されている。
また、本実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、ストライプ状のパターン902によって構成されている。このように、ストライプ状のパターン902のみによって導電部90を構成してもよい。
(第8実施形態)
第8実施形態に係るエアフロメータ20について図35〜図36を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの全体に導電部90が形成されている。なお、本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bと、リング保持部25に形成されたスルーホール251の周囲に導電部90は形成されていない。また、導電部90は、格子状を成している。
本実施形態のエアフロメータ20は、導電部90とコネクタターミナル28aの間に接続ターミナル28bが設けられている。そして、導電部90の電荷は、接続ターミナル28bからコネクタターミナル28aを通ってグランド45に放出されるようになっている。
このように、本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの全体に導電部90が形成されているので、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面の全体に導電性を持たせることができる。
(第9実施形態)
第9実施形態に係るエアフロメータ20について図37〜図38を用いて説明する。上記第8実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの全体に導電部90が形成されている。これに対し、本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの一部に導電部90が形成されている。なお、本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bに導電部90は形成されていない。また、導電部90は、格子状を成している。
本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aのうち計測通路32の壁面24aに導電部90が形成されている。また、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aのうち通過通路31の壁面24aに導電部90は形成されていない。
このように、本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの一部に導電部90が形成されている。したがって、導電部90の形成に要する時間を短くできコストを低減することができる。
(第10実施形態)
第10実施形態に係るエアフロメータ20について図39〜図40を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の全体の壁面に導電部90が形成されている。また、導電部90の一部は格子状のパターン901によって構成され、導電部90の残りの一部はストライプ状のパターン902によって構成されている。
このように、格子状のパターン901とストライプ状のパターン902を組み合わせて導電部90を構成してもよい。
(第11実施形態)
第11実施形態に係るエアフロメータ20について図41〜図42を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの全体に導電部90が形成されている。また、導電部90は、ストライプ状のパターン902によって構成されている。
このように、ストライプ状のパターン902をバイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの全体に配置して導電部90を構成することもできる。
(第12実施形態)
第12実施形態に係るエアフロメータ20について図43〜図46を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bの全体と、リング保持部25に形成されたスルーホール251の周囲に導電部90が形成されている。本実施形態の導電部90は、円形形状を成す複数のパターン903によって構成されている。複数のパターン903は、物理的に離れた位置に形成されており、互いに接続されていない。
いる。なお、導電部90は、バイパスハウジング24の内面にパターン903は形成されていない。
複数のパターン903の一部に電荷が蓄積すると、この電荷は放電によって複数のパターン903の間を次々に移動する。そして、吸気温センサ23の接地端子からコネクタターミナル28aを通ってグランド45に放出される。
(第13実施形態)
第13実施形態に係るエアフロメータ20について図47〜図48を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24のバイパス通路30の内面である壁面24aの全体にパターン903が形成されている。導電部90は、円形形状を成す複数のパターン903を有している。複数のパターン903は、物理的に離れた位置に形成されている。なお、導電部90は、バイパスハウジング24の外面である壁面24bにパターン903は形成されていない。
複数のパターン903の一部に電荷が蓄積すると、この電荷は放電によって複数のパターン903の間を次々に移動する。そして、パターン903から接続ターミナル28bおよびコネクタターミナル28aを通ってグランド45に放出される。
(第14実施形態)
第14実施形態に係るエアフロメータ20について図49〜図50を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20の導電部90の一部は格子状のパターン901によって構成され、導電部90の残りの一部は並走する並走パターン906によって構成されている。
格子状のパターン901は、バイパスハウジング24のうちハウジング基端側に形成され、並走パターン906は、ハウジング基端側に形成された格子状のパターン901からバイパスハウジング24の流出口33bに向かって延びるように形成されている。
このように、格子状のパターン901と並走パターン906を組み合わせて導電部90を構成してもよい。
(第15実施形態)
第15実施形態に係るエアフロメータ20について図51〜図52を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20は、バイパスハウジング24の内面である壁面24aの一部に導電部90が形成されている。導電部90は、格子状のパターン901と、並走する並走パターン906と、円弧状を成す円弧パターン907によって構成されている。
格子状のパターン901は、計測通路32を形成する壁面24aに形成され、並走パターン906は、計測通路32に形成された格子状のパターン901からバイパスハウジング24の流出口33bに向かって延びるように形成されている。
このように、格子状のパターン901と並走パターン906と円弧パターン907を組み合わせて導電部90を構成してもよい。
(第16実施形態)
第16実施形態に係るエアフロメータ20の製造方法について図53を用いて説明する。本実施形態では、図35〜図36に示したようにエアフロメータ20のバイパスハウジング24のバイパス通路30を形成する内面の全体に導電部90を形成する例について説明する。本実施形態のエアフロメータ20の製造方法は、図3に示したように、用意工程、第1加熱工程および第2加熱工程を含んでいる。
まず、図53(a)に示すように、作業者は、S100にて、流体が流れるバイパス通路30を形成する樹脂製のバイパスハウジング24を含むエアフロメータ20を用意する。なお、バイパスハウジング24は、図2のVI−VI線で示す分割面でに分割した状態で用意する。また、バイパスハウジング24には、予め吸気温センサ23が取り付けられている。そして、分割した一方のバイパスハウジング24を加工治具に固定する。
次に、図53(b)に示すように、作業者は、S200にて、第1加熱工程を実施する。具体的には、作業者は、レーザ機を用いてバイパスハウジング24の表面に格子状にレーザ照射してバイパスハウジング24の表面を加熱する。ここでは、強出力でレーザ照射を行う。
次に、図53(c)に示すように、作業者は、S300にて、ヒューム加工と呼ばれる第2加熱工程を実施する。具体的には、作業者は、レーザ機を用いてより高速でバイパスハウジング24の表面の全体にレーザ照射してバイパスハウジング24の表面を加熱する。ここでは、先の第1加熱工程よりも弱出力でレーザ照射を行う。これにより、先の格子状にレーザ照射した際に生じたヒュームと呼ばれる粉塵等が除去される。また、導電部90の体積抵抗率が所望の値に調整される。
次に、分割した他方のバイパスハウジング24を加工治具に固定し、このバイパスハウジング24に対してS200、S300第1、第2加熱工程を実施する。
次に、図53(d)に示すように、作業者は、分割された一方のバイパスハウジング24と他方のバイパスハウジング24を一体化する。このようにしてエアフロメータ20が完成する。
上記したように、エアフロメータ20のバイパスハウジング24のバイパス通路30を形成する内面の全体に導電部90を形成する際には、バイパスハウジング24を複数に分割して導電部90を形成する。その後、分割した複数のバイパスハウジング24を一体化することでバイパスハウジング24の内面に導電部90を形成することができる。
(第17実施形態)
第17実施形態に係るエアフロメータ20について図54を用いて説明する。上記第12〜14実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、円形形状を成す複数のパターン903により構成されている。
複数のパターン903は、図53(a)に示すようにパターン903の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して斜め方向に並ぶように配置することもできる。また、図53(b)に示すようにパターン903の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して上下方向または左右方向に並ぶように配置することもできる。
(第18実施形態)
第18実施形態に係るエアフロメータ20について図55を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、正方形を成す複数のパターン904により構成されている。
複数のパターン903は、図55(a)に示すようにパターン904の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して斜め方向に並ぶように配置することもできる。また、図55(b)に示すようにパターン904の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して上下方向または左右方向に並ぶように配置することもできる。
(第19実施形態)
第19実施形態に係るエアフロメータ20について図56を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、三角形を成す複数のパターン905により構成されている。
複数のパターン905は、図56(a)に示すようにパターン905の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して斜め方向に並ぶように配置することもできる。また、図56(b)に示すようにパターン905の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して上下方向または左右方向に並ぶように配置することもできる。
(第20実施形態)
第20実施形態に係るエアフロメータ20について図57を用いて説明する。本実施形態のエアフロメータ20の導電部90は、三角形と逆三角形を成す複数のパターン905によって構成されている。
複数のパターン905は、図57(a)に示すようにパターン905の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して斜め方向に並ぶように配置することもできる。また、図57(b)に示すようにパターン905の中心がバイパスハウジング24の長手方向に対して上下方向または左右方向に並ぶように配置することもできる。
(第21実施形態)
第21実施形態に係るエアフロメータ20について図58を用いて説明する。本実施形態のバイパスハウジング24は、第1面241と、第1面241と交差する方向に拡がる第2面242と、第2面242と交差する方向に拡がる第2面242と、を有している。
バイパスハウジング24は、さらに、第1面241と第2面242とを接続する部分を緩やかに接続する接続面244と、第2面242と第3面243とを接続する部分を緩やかに接続する接続面245と、を有している。
そして、導電部90は、第1面241から接続面244、第2面242、接続面245を経て第3面243に至るよう緩やかに曲がるように形成されている。
導電部90を形成する前の成形体の形状としては、炭化すべき箇所において、なるべく成形時に溶融樹脂が流動する形状が望ましい。そのため、第1面241と第2面242との間の接続面244および第2面242と第3面243との間の接続面245は、比較的大きなR形状(すなわちラウンド形状)になっている。角部34および隅部35の曲率半径は、できる限り大きいことが望ましく、具体的な大きさとしては少なくとも5mm以上が望ましい。
また、接続面244および接続面245を比較的大きなR形状とすることにより導電部90の加工精度を向上することもできる。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態では、吸気温センサ23の接地端子23b、あるいは接続ターミナル28b介して導電部90を構成している各パターン901〜906の電荷をグランド45に放出するようにした。しかし、吸気温センサ23の接地端子23b、接続ターミナル28b以外に部位から導電部90を構成している各パターン901〜906の電荷をグランド45に放出するようにしてもよい。
(2)上記各実施形態では、導電部90を構成している各パターン901〜906と、吸気温センサ23の接地端子23bあるいは接続ターミナル28bと、の間を電気的に接続するようにした。
これに対し、導電部90と吸気温センサ23の接地端子23bとの間を未接続としてもよい。具体的には、導電部90と、吸気温センサ23の接地端子23bあるいは接続ターミナル28bとの間に隙間を設け、導電部90とグランド45の間を未接続としてもよい。ただしこの場合、導電部90と、吸気温センサ23の接地端子23bあるいは接続ターミナル28bとの間の離間距離が、電荷が導電部90からグランド45に移動可能な距離とする。
このような場合でも、放電によって電荷が導電部90から吸気温センサ23の接地端子23bあるいは接続ターミナル28bに移動した後、コネクタターミナル28aを通ってグランド45に放出されることが可能である。なお、導電部90と、吸気温センサ23の接地端子23bあるいは接続ターミナル28bとの間の隙間の間隔は0.5ミリメートル未満とするのが好ましい。
このように、導電部90と吸気温センサ23の接地端子23bとの間を未接続とした場合、レーザを吸気温センサ23の接地端子23bに当てる必要がないため、レーザー照射や熱による接地端子23bの変形や変質を抑制することができる。
(3)上記各実施形態では、レーザ照射によって導電部90を形成したが、これに限らず、プラズマ処理、高圧水蒸気照射、電子線照射、ジュール熱を利用した加熱等の他の方法を用いてもよく、樹脂部材の加工性に応じて最適な方法を選択することができる。
(4)導電部90とグランドの間を接続するグランド接続部は、吸気温ターミナルに限らず、例えば吸気管などの他の部位であってもよい。要するにグランド接続部は、グランドに接続されており、電荷をグランド45に放出可能であればよい。
(5)導電部90は、パターン状に限らず、膜状に形成されてもよい。この場合、より優れた電磁波シールド性を樹脂部材に付与することができる。
(6)導電部90は、熱による炭化によって形成された炭化物を含むものに限定されない。例えば、導電性を有する導電部90として、ハウジング21の表面に金属パターンを形成してもよい。
(7)上記第1実施形態では、第1導電部901aと第2導電部901bを、+字状に形成したが、例えば、T字状に接続するように形成することもできる。また、第1導電部901aと第2導電部901bは直交していなくてもよい。また、第1導電部901aと第2導電部901bは、少なくとも1つ形成されていればよい。また、第1導電部901aと第2導電部901bのいずれかがグランドに接続されていてもよく、第1導電部901aと第2導電部901bの両方がグランドに接続されていてもよい。また、第1導電部901aと第2導電部901bのいずれかがグランドに接続されることなくグランドに近接するよう配置されていてもよい。また、第1導電部901aと第2導電部901bは、直線状に延びていなくてもよく、例えば、曲線形状となっていてもよい。また、第1導電部901aと第2導電部901bは互いに離間して配置されていてもよい。ただし、この場合、電荷が移動可能な離間距離とするのが好ましい。
(8)上記第12〜第13実施形態において、複数のパターン903は、離間して配置され互いに接続されていないが、離間した複数のパターン903を第1導電部とし、これらの第1導電部の一部またはすべてを図示しない第2導電部で接続することもできる。
(9)上記第6〜第7、第10〜第11実施形態では、導電部90の全てまたは一部がストライプ状のパターン902によって構成されている。これらのストライプ状のパターン902は、ハウジング21に対して、縦方向、横方向、斜め方向のいずれの方向に延びるように形成されていてもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、流体の物理量を計測する物理量計測装置であって、絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路を形成する樹脂製のバイパスハウジングを備えている。また、バイパス通路を流れる流体の物理量に応じた検出信号を出力する物理量検出部を備えている。また、バイパスハウジングの外面およびバイパス通路を形成するバイパスハウジングの内面の少なくとも一方の表面に形成された導電性を有する導電部を備えている。そして、導電部からグランドへ電荷が放出される。
また、第2の観点によれば、導電部は、バイパスハウジングの表面に熱による炭化によって形成された炭化物を含む。このように、炭化によって形成された炭化物を含むように導電部を構成することができる。
また、第3の観点によれば、導電部は、バイパスハウジングの外面の全体に形成されている。これによれば、バイパスハウジングの外面の全体に導電性を持たせることができる。
また、第4の観点によれば、導電部は、バイパスハウジングの外面の一部に形成されている。これによれば、バイパスハウジングの外面の全体に導電部を形成する場合と比較して導電部の面積を小さくすることができるので、短時間で導電部を形成することができ製造コストを低減することもできる。
また、第5の観点によれば、物理量検出部は、バイパス通路を流れる流体の物理量を検出する検出素子を有している。そして、導電部は、検出素子の周囲を囲むようにバイパスハウジングの外面の一部に形成されている。
このように、バイパスハウジングの外面の全体に導電部を形成しなくても、帯電したダスト等の異物による検出素子への影響を低減することが可能である。
また、第6の観点によれば、物理量検出部は、バイパス通路を流れる流体の物理量を検出する検出素子を有し、バイパス通路は、検出素子が配置される検出路に吸入空気を導入する導入路を有している。そして、検出素子および導入路の周囲を囲むようにバイパスハウジングの外面の一部に導電部が配置される。
このように、バイパスハウジングの外面の全体に導電部を形成しなくても、帯電したダスト等の異物による検出素子への影響を低減することが可能である。
また、第7の観点によれば、導電部は、バイパス通路を形成する内面の全体に形成されている。このように、バイパス通路を形成する内面の全体に導電部を形成しても、帯電したダスト等の異物による物理量検出部への影響を低減することが可能である。
また、第8の観点によれば、導電部は、バイパス通路を形成するバイパスハウジングの内面の一部に形成されている。
したがって、バイパス通路を形成するバイパスハウジングの内面の全部に導電部を形成する場合と比較して導電部の面積を小さくすることができるので、短時間で導電部を形成することができ製造コストを低減することもできる。
また、第9の観点によれば、導電部は、格子状のパターンによって構成されている。これによれば、速やかにパターンを形成することができる。
また、第10の観点によれば、導電部は、ストライプ状のパターンによって構成されている。これによれば、さらに速やかにパターンを形成することができる。
また、第11の観点によれば、隣接するパターンの間隔は、パターンの深さよりも長くなっている。このように、隣接するパターンの間隔は、パターンの深さよりも長くなるようにするのが好ましい。
また、第12の観点によれば、バイパスハウジングは、第1面と、第1面と交差する方向に拡がる第2面と、第1面と第2面とを接続する部分を緩やかに接続する接続面と、を有している。そして、導電部は、第1面から接続面を経て第2面に至る経路に形成されている。
このような構成によれば、第1面と第2面とを接続する部分を緩やかに接続する接続面を有しているので、接続面への導電部の加工を容易にすることができる。
また、第13の観点によれば、導電部は、円形形状または多角形形状を成す複数のパターンによって構成されている。また、複数のパターンが、バイパスハウジングの表面に面状に拡がるように形成され、複数のパターンの間で生じる放電によりグランドへ電荷が放出される。
このように、円形形状または多角形形状を成す複数のパターンによって導電部を構成し、複数のパターンの間で生じる放電によりグランドへ電荷が放出されるよう構成することもできる。
また、第14の観点によれば、隣接するパターンの間隔は、隣接するパターンの一方から他方へ放電によって電荷が移動可能な距離となっている。
このように、隣接するパターンの間隔は、隣接するパターンの一方から他方へ放電によって電荷が移動可能な距離とすることができる。
また、第15の観点によれば、導電部は、グランドに接続されている。このように、導電部をグランドに接続するように構成することができる。
また、第16の観点によれば、導電部は、グランドと未接続となっており、放電により導電部からグランドへ電荷が放出される。このように、導電部をグランドと未接続とし、放電により導電部からグランドへ電荷が放出されるよう構成することもできる。
また、第17の観点によれば、物理量計測装置は、流体の温度を検出する温度センサを備えている。また、温度センサの接地端子がバイパスハウジングの外面に露出するよう配置され、温度センサの接地端子を介して導電部からグランドへ電荷が放出される。
このように、バイパスハウジングの外面に露出するよう配置された温度センサの接地端子を介して導電部からグランドへ電荷を放出させることができる。
また、第18の観点によれば、バイパスハウジングの外面において導電部が形成されていない領域の面積は、バイパスハウジングの外面において導電部が形成されている領域の面積よりも大きくなっている。
これにより、導電部が形成されている領域の面積を小さくすることができ、導電部を形成することによるバイパスハウジングの強度低下を抑制することが可能である。
また、第19の観点によれば、導電部は、バイパスハウジングの外面とバイパスハウジングの内面のいずれか一方のみの表面に形成されている。また、導電部が形成されたバイパスハウジングの一方の面とバイパスハウジングの他方の面との間の肉厚は、バイパスハウジングの導電部が形成された一方の面と他方の面との間で絶縁破壊による放電が可能な長さとなっている。
これによれば、バイパスハウジングの導電部が形成された一方の面と他方の面との間で絶縁破壊による放電を生じさせることが可能である。
また、第20の観点によれば、本実施形態の物理量検出装置の製造方法は、絶縁性を有し、流体が流れるバイパス通路を形成する樹脂製のバイパスハウジングを用意することを含む。また、熱による炭化によってバイパスハウジングの外面およびバイパス通路を形成する内面の少なくとも一方の表面に導電性を有する導電部を形成することを含む。
また、第21の観点によれば、熱による炭化によってバイパスハウジングの表面に導電部を形成することでは、バイパスハウジングの外面の表面に導電部を形成する。これにより、バイパスハウジングの外面の表面に導電部を形成することができる。
また、第22の観点によれば、熱による炭化によってバイパスハウジングの表面に導電部を形成することでは、バイパスハウジングの内面の表面に導電部を形成する。これにより、バイパスハウジングの内面の表面に導電部を形成することができる。
また、第23の観点によれば、熱による炭化によってバイパスハウジングの表面に導電部を形成することの後に、熱よりも弱い熱によってバイパスハウジングの表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施すること、を含む。
これにより、浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することができる。
また、第24の観点によれば、熱による炭化によってバイパスハウジングの表面に導電部を形成することでは、第1の走査速度で導電部を形成する。また、熱よりも弱い熱によってバイパスハウジングの表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することでは、第1の走査速度よりも速い第2の走査速度で浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施する。
このように、熱よりも弱い熱によってバイパスハウジングの表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することでは、第1の走査速度よりも速い第2の走査速度で浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施するのが好ましい。
20 エアフロメータ
21 ハウジング
22 流量検出部
23 吸気温センサ
23a 感温素子
23b 接地端子
23c 信号端子
24 バイパスハウジング
24a 内壁
24b 外壁
28 コネクタ部
28a コネクタターミナル
30 バイパス通路
31 通過通路
32 計測通路
90 導電部
901〜906 パターン

Claims (24)

  1. 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
    絶縁性を有し、前記流体が流れるバイパス通路(30)を形成する樹脂製のバイパスハウジング(24)と、
    前記バイパス通路を流れる前記流体の物理量に応じた検出信号を出力する物理量検出部(22)と、
    前記バイパスハウジングの外面(24b)および前記バイパス通路を形成する前記バイパスハウジングの内面(24a)の少なくとも一方に形成された導電性を有する導電部(90)と、を備え、
    前記導電部からグランド(45)へ電荷が放出される物理量計測装置。
  2. 前記導電部は、前記バイパスハウジングの表面に熱による炭化によって形成された炭化物を含む請求項1に記載の物理量計測装置。
  3. 前記導電部は、前記バイパスハウジングの前記外面の全体に形成されている請求項1または2に記載の物理量計測装置。
  4. 前記導電部は、前記バイパスハウジングの前記外面の一部に形成されている請求項1または2に記載の物理量計測装置。
  5. 前記物理量検出部は、前記流体の物理量を検出する検出素子(22b)を有し、
    前記導電部は、前記検出素子の周囲を囲むように前記バイパスハウジングの前記外面の一部に形成されている請求項4に記載の物理量計測装置。
  6. 前記物理量検出部は、前記バイパス通路を流れる前記流体の物理量を検出する検出素子(22b)を有し、
    前記バイパス通路は、前記検出素子が配置される検出路(32a)に吸入空気を導入する導入路(32b)を有し、
    前記導電部は、前記検出素子および前記導入路の周囲を囲むように前記バイパスハウジングの前記外面の一部に形成されている請求項4に記載の物理量計測装置。
  7. 前記導電部は、前記バイパス通路を形成する前記内面の全体に形成されている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  8. 前記導電部は、前記バイパス通路を形成する前記バイパスハウジングの前記内面の一部に形成されている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  9. 前記導電部は、格子状のパターン(901)によって構成されている請求項1ないし8のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  10. 前記導電部は、ストライプ状のパターン(902)によって構成されている請求項1ないし8のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  11. 隣接する前記パターンの間隔は、前記パターンの深さよりも長くなっている請求項9または10に記載の物理量計測装置。
  12. 前記バイパスハウジングは、第1面(241)と、前記第1面と交差する方向に拡がる第2面(242)と、前記第1面と前記第2面とを接続する部分を緩やかに接続する接続面(244)と、を有し、
    前記導電部は、前記第1面から前記接続面を経て前記第2面に至る経路に形成されている請求項1ないし11のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  13. 前記導電部は、円形形状または多角形形状を成す複数のパターン(903〜905)によって構成され、
    前記複数のパターンが、前記バイパスハウジングの表面に面状に拡がるように形成され、
    前記複数のパターンの間で生じる放電により前記グランドへ前記電荷が放出される請求項1ないし12のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  14. 隣接する前記パターンの間隔は、隣接する前記パターンの一方から他方へ放電によって電荷が移動可能な距離となっている請求項11に記載の物理量計測装置。
  15. 前記導電部は、前記グランド(45)に接続されている請求項1ないし14のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  16. 前記導電部は、前記グランドと未接続となっており、
    放電により前記導電部から前記グランドへ電荷が放出される請求項1ないし14のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  17. 前記流体の温度を検出する温度センサ(23)を備え、
    前記温度センサの接地端子が前記バイパスハウジングの前記外面に露出するよう配置され、
    前記温度センサの前記接地端子を介して前記導電部からグランド(45)へ電荷が放出される請求項1ないし16にのいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  18. 前記バイパスハウジングの前記外面において前記導電部が形成されていない領域の面積は、前記バイパスハウジングの前記外面において前記導電部が形成されている領域の面積よりも大きくなっている請求項4に記載の物理量計測装置。
  19. 前記導電部は、前記バイパスハウジングの前記外面と前記バイパスハウジングの前記内面のいずれか一方のみの表面に形成されており、
    前記導電部が形成された前記バイパスハウジングの前記一方の面と前記バイパスハウジングの他方の面との間の肉厚は、前記バイパスハウジングの前記導電部が形成された前記一方の面と前記他方の面との間で絶縁破壊による放電が可能な長さとなっている請求項1または2に記載の物理量計測装置。
  20. 流体の物理量を計測する物理量計測装置の製造方法であって、
    絶縁性を有し、前記流体が流れるバイパス通路(30)を形成する樹脂製のバイパスハウジング(24)を用意することと、
    熱による炭化によって前記バイパスハウジングの外面(24b)および前記バイパス通路を形成する内面(24a)の少なくとも一方に導電性を有する導電部を形成することと、を含む物理量計測装置の製造方法。
  21. 前記熱による炭化によって前記バイパスハウジングの前記表面に導電部を形成することでは、前記バイパスハウジングの前記外面の前記表面に導電部を形成する請求項20に記載の物理量計測装置の製造方法。
  22. 前記熱による炭化によって前記バイパスハウジングの前記表面に前記導電部を形成することでは、前記バイパスハウジングの前記内面の前記表面に前記導電部を形成する請求項20に記載の物理量計測装置の製造方法。
  23. 前記熱による炭化によって前記バイパスハウジングの前記表面に前記導電部を形成することの後に、前記熱よりも弱い熱によって前記バイパスハウジングの前記表面に付着した浮遊粒子の除去および体積低効率の調整の少なくとも一方を実施すること、を含む請求項20ないし22のいずれか1つに記載の物理量計測装置の製造方法。
  24. 前記熱による炭化によって前記バイパスハウジングの前記表面に前記導電部を形成することでは、第1の走査速度で前記導電部を形成し、
    前記熱よりも弱い熱によって前記バイパスハウジングの前記表面に付着した前記浮遊粒子の除去および前記体積低効率の調整の少なくとも一方を実施することでは、前記第1の走査速度よりも速い第2の走査速度で前記浮遊粒子の除去および前記体積低効率の調整の少なくとも一方を実施する請求項23に記載の物理量計測装置の製造方法。
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