JP2016042035A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計 Download PDF

Info

Publication number
JP2016042035A
JP2016042035A JP2014165270A JP2014165270A JP2016042035A JP 2016042035 A JP2016042035 A JP 2016042035A JP 2014165270 A JP2014165270 A JP 2014165270A JP 2014165270 A JP2014165270 A JP 2014165270A JP 2016042035 A JP2016042035 A JP 2016042035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bent
passage
flow meter
straight
bent portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014165270A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6198697B2 (ja
Inventor
暁 上ノ段
Akira Uenodan
暁 上ノ段
忍 田代
Shinobu Tashiro
忍 田代
徳安 昇
Noboru Tokuyasu
徳安  昇
公俊 緒方
Kimitoshi Ogata
公俊 緒方
翼 渡辺
Tasuku Watanabe
翼 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2014165270A priority Critical patent/JP6198697B2/ja
Publication of JP2016042035A publication Critical patent/JP2016042035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6198697B2 publication Critical patent/JP6198697B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

【課題】冷熱サイクルが作用する環境下で使用する場合であっても、リード端子に作用する応力を緩和することができる熱式流量計を提供することにある。
【解決手段】第1直線部41と第2直線部42とが直交する方向において、第1直線部41および前記第2直線部42の中心線Lnから第3屈曲部45の中心線の最も離れた位置までの距離を屈曲部の山高さHとし、リード端子412の端子厚さをTとしたときに、4≦H/T≦10の関係を満たす。
【選択図】図7B

Description

本発明は熱式流量計に関する。
気体の流量を計測する熱式流量計は流量を計測するための流量検出部を備え、前記流量検出部と計測対象である前記気体との間で熱伝達を行うことにより、前記気体の流量を計測するように構成されている。熱式流量計が計測する流量は色々な装置の重要な制御パラメータとして広く使用されている。熱式流量計の特徴は、他の方式の流量計に比べ相対的に高い精度で気体の流量、例えば質量流量を計測できることである。
しかしさらに気体流量の計測精度の向上が望まれている。例えば、内燃機関を搭載した車両では、省燃費の要望や排気ガス浄化の要望が非常に高い。これら要望に応えるには、内燃機関の主要パラメータである吸入空気量を高い精度で計測することが求められている。
このような熱式流量計の技術として、主通路から取り込まれた被計測気体を流すための副通路と、該副通路を流れる被計測気体との間で熱伝達面を介して熱伝達を行うことにより、被計測気体の流量を計測するための流量検出部を備える熱式流量計が提案さている(特許文献1参照)。
この特許文献1には、1樹脂モールド工程により流量検出部と流量検出部に接続されたリードとを封止した回路パッケージと、第2樹脂モールド工程により副通路の一部を形成するとともに回路パッケージを固定したハウジングとを備える熱式流量計が記載されている。リードは、回路パッケージの本体から突出してハウジングに固定されるアウタリードを有しており、アウタリードに屈曲形状を有する屈曲部が設けられている点が記載されている。
特開2004−117338号公報
ところで、特許文献1の如き熱式流量計は、アウタリードであるリード端子が、その両端で保持されており、熱式流量計の使用時にその両端の距離が変化した際に、屈曲部が変形することにより、リード端子に係る応力を緩和していた。しかしながら、このような屈曲部を設けた場合、屈曲部の形状によっては、熱式流量計の使用時の冷熱サイクルによる熱応力が起因して、屈曲部にクラックが発生することがあった。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、冷熱サイクルが作用する環境下で使用する場合であっても、リード端子に作用する応力を緩和することができる熱式流量計を提供することにある。
前記課題を鑑みて、本発明に係る熱式流量計は、主通路を流れる被計測気体の一部を取り込む副通路と、前記副通路を流れる被計測気体の流量を検出する流量検出部とを備え、該流量検出部が計測した計測値に基づいて前記主通路を流れる被計測気体の流量を検出する熱式流量計である。熱式流量計は、前記流量検出部と該流量検出部に電気的に接続されたリード端子とを備えており、該リード端子の一方端は、第1保持部で保持されており、前記リード端子の他方端は、第2保持部で保持されており、前記リード端子は、前記第1保持部から前記第2保持部に向かって直線状に延在した第1直線部と、前記第2保持部から前記第1保持部に向かって直線状に延在した第2直線部と、前記第1直線部と前記第2直線部との間において、前記第1直線部および前記第2直線部に対して屈曲した屈曲部とを備えている。屈曲部は、前記第1直線部の近傍で屈曲した第1屈曲部と、前記第2直線部の近傍で屈曲した第2屈曲部と、前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とを繋ぐように屈曲した少なくとも1つの第3屈曲部とを備えている。前記第1直線部と前記第2直線部と直交する方向において、前記第1直線部および前記第2直線部の中心線から前記第3屈曲部の中心線の最も離れた位置までの最大距離を屈曲部の山高さHとし、前記リード端子の端子厚さをTとしたときに、4≦H/T≦10の関係を満たす。
本発明によれば、熱式流量計が使用される冷熱サイクルが作用する環境下であっても、リード端子に作用する応力を緩和することができる。
内燃機関制御システムに本発明に係る熱式流量計を使用した一実施例を示すシステム図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す正面図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す左側面図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す背面図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す右側面図。 本発明に係る熱式流量計から表カバーを取り外したハウジングの状態を示す正面図。 本発明に係る熱式流量計から裏カバーを取り外したハウジングの状態を示す背面図。 図2AのA−A矢視断面図。 図3Aに示す回路パッケージの左側面図。 図3Aに示す回路パッケージの正面図。 図3Aに示す回路パッケージの背面図。 図3Aの端子接続部近傍の拡大図。 図6のD−D線に沿った矢視模式的断面図であり、実施例1に係る熱式流量計のリード端子の接続状態を示した矢視模式的断面図。 図7Aに示すリード端子をモデル化した図。 図7Bに示すモデルに基づいたリード端子のH/Tと最大主ひずみの関係を示した図。 図7Bに示すモデルに基づいたリード端子のL1/L2と最大主ひずみの関係を示した図。 図7Bに示すモデルに基づいたリード端子のH/L2と最大主ひずみの関係を示した図。 実施例2に係る熱式流量計のリード端子の接続状態を示した模式的断面図。 図10Aに示すリード端子をモデル化した図。 実施例3に係る熱式流量計のリード端子の接続状態を示した模式的断面図。 図11Aに示すリード端子をモデル化した図。 実施例4に係る熱式流量計のリード端子の接続状態を示した模式的断面図。 図12Aに示すリード端子をモデル化した図。 実施例5に係る熱式流量計のリード端子の接続状態を示した模式的断面図。 図13Aに示すリード端子をモデル化した図。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
1.内燃機関制御システムとこれに配置される熱式流量計
図1は、電子燃料噴射方式の内燃機関制御システムに、本実施形態に係る熱式流量計を使用した一実施形態を示すシステム図である。図1に示すように、エンジンシリンダ112とエンジンピストン114を備える内燃機関110の動作に基づき、吸入空気が被計測気体IAとしてエアクリーナ122から吸入され、主通路124が形成された吸気管71を含む例えば吸気ボディ、スロットルボディ126、吸気マニホールド128を介してエンジンシリンダ112の燃焼室に導かれる。
燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体IAの流量は、本実施形態に係る熱式流量計30で計測され、計測された流量に基づいて燃料噴射弁152より燃料が供給され、吸入空気である被計測気体IAと共に混合気の状態で燃焼室に導かれる。なお、本実施形態では、燃料噴射弁152は内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が吸入空気である被計測気体IAと共に混合気を成形し、吸気弁116を介して燃焼室に導かれ、燃焼して機械エネルギを発生する。
熱式流量計30は、図1に示す内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射する方式だけでなく、各燃焼室に燃料を直接噴射する方式にも同様に使用できる。両方式とも熱式流量計30の使用方法を含めた制御パラメータの計測方法および燃料供給量や点火時期を含めた内燃機関の制御方法の基本概念は略同じであり、両方式の代表例として吸気ポートに燃料を噴射する方式を図1に示す。
燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を成しており、点火プラグ154の火花着火により、爆発的に燃焼し、機械エネルギを発生する。燃焼後の気体は排気弁118から排気管に導かれ、排気EAとして排気管から車外に排出される。前記燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体IAの流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ132により制御される。前記燃焼室に導かれる吸入空気の流量に基づいて燃料供給量が制御され、運転者はスロットルバルブ132の開度を制御して前記燃焼室に導かれる吸入空気の流量を制御することにより、内燃機関が発生する機械エネルギを制御することができる。
エアクリーナ122から取り込まれ主通路124を流れる吸入空気である被計測気体IAの流量、湿度および温度が、熱式流量計30により計測され、熱式流量計30から吸入空気の流量、湿度および温度を表す電気信号が制御装置200に入力される。また、スロットルバルブ132の開度を計測するスロットル角度センサ144の出力が制御装置200に入力され、さらに内燃機関のエンジンピストン114や吸気弁116や排気弁118の位置や状態、さらに内燃機関の回転速度を計測するために、回転角度センサ146の出力が、制御装置200に入力される。排気EAの状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ148の出力が制御装置200に入力される。
制御装置200は、熱式流量計30の出力である吸入空気の流量、湿度、および温度、および回転角度センサ146からの内燃機関の回転速度、に基づいて燃料噴射量や点火時期を演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁152から供給される燃料量、また点火プラグ154により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際にはさらに熱式流量計30で計測される吸気温度やスロットル角度の変化状態、エンジン回転速度の変化状態、酸素センサ148で計測された空燃比の状態に基づいて制御されている。制御装置200はさらに内燃機関のアイドル運転状態において、スロットルバルブ132をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ156により制御し、アイドル運転状態での内燃機関の回転速度を制御する。
内燃機関の主要な制御量である燃料供給量や点火時期はいずれも熱式流量計30の出力を主パラメータとして演算される。従って熱式流量計30の計測精度の向上や経時変化の抑制、信頼性の向上が、車両の制御精度の向上や信頼性の確保に関して重要である。特に近年、車両の省燃費に関する要望が非常に高く、また排気ガス浄化に関する要望が非常に高い。これらの要望に応えるには熱式流量計30により計測される吸入空気である被計測気体IAの流量の計測精度の向上が極めて重要である。
2.熱式流量計の外観とその取り付け状態
図2は、熱式流量計30の外観を示している。図2Aは熱式流量計30の正面図、図2Bは左側面図、図2Cは背面図、図2Dは右側面図である。
熱式流量計30はハウジング302と表カバー303と裏カバー304とを備えている。ハウジング302は、熱式流量計30を、主通路を構成する吸気ボディに固定するためのフランジ312と、外部機器との電気的な接続を行うための外部端子を有する外部接続部(コネクタ部)305と、流量等を計測するための計測部310を備えている。計測部310の内部には、副通路を作るための副通路溝が設けられている。
上述した表カバー303と裏カバー304を覆うことにより、副通路が形成されたケーシングとなる。計測部310の内部には、主通路を流れる被計測気体IAの流量を計測するための流量検出部602や主通路を流れる被計測気体IAの温度を計測するための温度検出部452を備える回路パッケージ400が設けられている(図3A、3B参照)。
熱式流量計30は、フランジ312を吸気ボディ(吸気管)71に固定することにより、計測部310が主通路内に片持ち状に支持される。図2Aおよび図3Bでは、熱式流量計30と吸気管71との位置関係を明確にするため、仮想線で吸気管71を示している。
熱式流量計30の計測部310は、フランジ312から主通路124の径方向の中心方向に向かって長く延びる形状を成し、その先端部には吸入空気などの被計測気体IAの一部を副通路に取り込むための主取込口350(図2C参照)と副通路から被計測気体IAを主通路124に戻すための排出口355(図2D参照)が設けられている。
熱式流量計30の主取込口350が、フランジ312から主通路の径方向の中心方向に向かって延びる計測部310の先端側に設けられることにより、主通路の内壁面から離れた部分の気体を副通路に取り込むことができる。これにより、主通路の内壁面の温度の影響を受け難くなり、気体の流量や温度の計測精度の低下を抑制できる。なお、後述するように本実施形態では、主取込口350の中心は、主通路124の被計測気体IAが流れる方向Dに沿った中心線CLに対してオフセットしている。
また、主通路124の内壁面近傍では流体抵抗が大きく、主通路の平均的な流速に比べ、流速が低くなる。本実施例の熱式流量計30では、フランジ312から主通路の中央に向かって延びる薄くて長い計測部310の先端部に主取込口350が設けられているので、主通路中央部の流速の速い気体を副通路(計測用通路)に取り込むことができる。また、副通路の排出口355も計測部310の先端部に設けられているので、副通路内を流れた気体を流速の速い主通路124の中央部近傍に戻すことができる。
計測部310は主通路124の外壁から中央に向かう軸に沿って長く延びる形状を成しているが、幅は、図2B及び図2Dに記載の如く、狭い形状を成している。すなわち、熱式流量計30の計測部310は、側面の幅が薄く正面が略長方形の形状を成している。これにより、熱式流量計30は、被計測気体IAに対しては流体抵抗を小さくして、十分な長さの副通路を備えることができる。
被計測気体IAの温度を計測するための温度検出部452が、計測部310の中央部で、計測部310内の上流側外壁が下流側に向かって窪んだ位置に、上流側外壁から上流側に向かって突出する形状を成して設けられている。
表カバー303および裏カバー304は、薄い板状に形成されて、広い冷却面を備える形状を成している。このため熱式流量計30は、空気抵抗が低減され、さらに主通路124を流れる被計測気体により冷却されやすい効果を有している。
外部接続部305の内部には、図示しない外部端子と補正用端子とが設けられている。外部端子は、計測結果である流量と温度を出力するための端子と、直流電力を供給するための電源端子とで構成される。補正用端子は熱式流量計30に関する補正値を、熱式流量計30内部のメモリに記憶するのに使用する端子である。
3.ハウジング内の副通路と回路パッケージ
次に、図3Aおよび図3Bを用いて、ハウジング302内に構成される副通路及び回路パッケージの構成について説明する。図3Aおよび図3Bは熱式流量計30から表カバー303または裏カバー304を取り外したハウジング302の状態を示している。図3Aは、本発明に係る熱式流量計から表カバーを取り外したハウジングの状態を示す正面図であり、図3Bは、本発明に係る熱式流量計から裏カバーを取り外したハウジングの状態を示す背面図である。
ハウジング302には、計測部310の先端側に副通路を成形するための副通路溝が設けられている。副通路330は、主通路124を流れる被計測気体の一部を取り込むために熱式流量計30内に形成された通路である。本実施例ではハウジング302の表裏両面に副通路溝332,334が設けられている。表カバー303及び裏カバー304をハウジング302の表面及び裏面にかぶせることにより、ハウジング302の両面に連続した副通路330が形成される。このような構造とすることで、第2樹脂(熱可塑性樹脂)によるハウジング302の成形時(樹脂モールド工程)にハウジング302の両面に設けられる金型を使用して、表側副通路溝332と裏側副通路溝334の両方をハウジング302の一部に形成し、これらを繋ぐようにハウジング302を貫通した貫通部382を形成し、この貫通部382に回路パッケージ400の流量検出素子(流量検出部)602を配置することができる。
図3Bに示すように、主通路を流れる被計測気体IAの一部は、主取込口350から裏側副通路溝334内に取り込まれ、裏側副通路溝334内を流れる。裏側副通路溝334に裏カバー304を覆うことにより、熱式流量計30には、副通路330のうち、第1の通路31と第2の通路32の上流側の一部が形成される。
第1の通路31は、主通路124を流れる被計測気体IAを取り込む主取込口350から、取り込んだ被計測気体IAの一部を排出する排出口355まで形成された汚損物質の排出用通路である。第2の通路32は、第1の通路31に流れる被計測気体IAを取り込む副取込口34から、流量検出部602に向かって形成された流量計測用通路である。主取込口350は、主通路124の上流側に面して開口しており、排出口355は、主通路124の下流側に面して開口しており、排出口355の開口面積は、主取込口350の開口面積よりも小さい。これにより、主取込口350からの被計測気体IAを第2の通路32にも流れ易くすることができる。
裏面副通路溝334のうち、第2の通路32(流量検出部602までの通路)の通路溝は、流れ方向に進むにつれて深くなる形状をしており、溝に沿って流れるにつれ表側の方向に被計測気体IAは徐々に移動する。裏側副通路溝334には回路パッケージ400の上流部342で急激に深くなる急傾斜部347が設けられている。質量の小さい空気の一部は急傾斜部347に沿って移動し、回路パッケージ400の貫通部382のうち上流部342で図4に示す計測用流路面430の方を流れる。一方質量の大きい異物は遠心力によって急激な進路変更が困難なため、急傾斜部347に沿って流れることができず、図4に示す計測用流路裏面431の方を流れる。その後、貫通部382のうち下流部341を通り、図3Aに示す表側副通路溝332を流れる。
上述した如く、回路パッケージ400の計測用流路面430を含む部分は、貫通部382の空洞内に配置され、この貫通部382は計測用流路面430を有する回路パッケージ400の左右両側で裏側副通路溝334と表側副通路溝332とが繋がっている。
図3Aに示すように、貫通部382において、上流部342から被計測気体IAである空気は計測用流路面430に沿って流れる。このとき、流量検出部602に設けられた熱伝達面437を介して流量を計測するための流量検出部602との間で熱伝達が行われ、流量の計測が行われる。なお、この流量の計測原理は、熱式流量計として一般的な検出原理であってよく、本実施例の如く、回路パッケージ400の流量検出部602が計測した計測値に基づいて主通路を流れる被計測気体の流量を検出することができるものであれば、検出するための構成は特に限定されるものではない。
計測用流路面430を通過した被計測気体IAや回路パッケージ400の下流部341から表側副通路溝332に流れてきた空気は共に表側副通路溝332に沿って流れ、第2の通路32の出口溝353から、主通路124の下流側に面した排出口を介して主通路124に排出される。
この実施例では、裏側副通路溝334で構成される第2の通路32は曲線を描きながらハウジング302の先端部からフランジ方向に向かい、フランジ側に最も近い位置では副通路330を流れる被計測気体IAは主通路124の流れに対して逆方向の流れとなる。この逆方向の流れの部分となる貫通部382で、ハウジング302の一方側に設けられた第2の通路32のうち裏面側に設けられたセンサ上流側通路32aが、他方側に設けられた第2の通路32の表面側に設けられたセンサ下流側通路32bに繋がる。
すなわち、この実施例では、回路パッケージ400の先端側は貫通部382の空洞内に配置される。回路パッケージ400の上流側に位置する上流部342の空間と回路パッケージ400の下流側に位置する下流部341の空間は、この貫通部382に含まれることになり、貫通部382は、上述した如く、ハウジング302の表面側と裏面側とを貫通するように刳り貫かれている。これにより、上述した如く、貫通部382で、ハウジング302の表面側の表側副通路溝332により形成されたセンサ上流側通路32aと、裏面側の裏側副通路溝334により形成されたセンサ下流側通路32bとが連通する。
なお、図4に示すように、計測用流路面430側の空間と計測用流路裏面431側の空間とは、ハウジング302にインサートされた回路パッケージ400によって区分されており、ハウジング302によっては区分されていない。上流部342の空間と、下流部341の空間と、計測用流路面430側の空間と、計測用流路裏面431側の空間とによって形成される一つの空間が、ハウジング302の表面と裏面とに連続して形成されており、この一つの空間にハウジング302にインサートされた回路パッケージ400が片持ち状で突出している。このような構成とすることで、1回の樹脂モールド工程でハウジング302の両面に副通路溝を成形でき、また両面の副通路溝を繋ぐ構造を合わせて成形することが可能となる。
回路パッケージ400は、第2樹脂により成形されたハウジング302の固定部372,373,376で、ハウジング302に埋設するように固定されている。このような固定構造は、ハウジング302を第2樹脂で成形すると同時に、回路パッケージ400をハウジング302にインサート成形することにより、熱式流量計30に実装することができる。なお、本実施形態では、第1樹脂は、回路パッケージ400を成形するための樹脂であり、第2樹脂は、ハウジング302を成形するための樹脂である。
表側副通路溝332の両側には、表側副通路内周壁(第2通路用壁)393と表側副通路外周壁(第2通路用壁)394が設けられ、これら表側副通路内周壁393と表側副通路外周壁394の高さ方向の先端部と表カバー303の内側面とが密着することで、ハウジング302の下流側副通路が形成される。
主取込口350から取り込まれ、裏側副通路溝334により構成される第1の通路31を流れた被計測気体IAは、図3Bの右側から左側に向かって流れる。ここで第1の通路31から分岐するように形成された第2の通路32の副取込口34に、取込んだ被計測気体IAの一部が、分流して流れる。流れた被計測気体IAは、貫通部382の上流部342を介して、回路パッケージ400の計測用流路面430の表面と表カバー303に設けられた突起部356で作られる流路386の方を流れる(図4参照)。
他の被計測気体IAは計測用流路裏面431と裏カバー304で作られる流路387の方を流れる。その後、流路387を流れた被計測気体IAは、貫通部382の下流部341を介して表側副通路溝332の方に移り、流路386を流れている被計測気体IAと合流する。合流した被計測気体IAは、表側副通路溝332を流れ、出口352を経由してハウジングに形成された排出口355から主通路124に排出される。
裏側副通路溝334から貫通部382の上流部342を介して流路386に導かれる被計測気体IAの方が、流路387に導かれる流路よりも曲りが大きくなるように、副通路溝が形成されている。これにより、被計測気体IAに含まれるごみなどの質量の大きい物質は、曲りの少ない流路387の方に集まる。
流路386では、突起部356は絞りを形成しており、被計測気体IAを渦の少ない層流にする。また突起部356は被計測気体IAの流速を高める。これにより、計測精度が向上する。突起部356は、計測用流路面430に設けた流量検出部602の熱伝達面露出部436に対向する方のカバーである表カバー303に形成されている。
ここで、図3Bに示すように、裏側副通路溝334は、対向して形成された第1通路用壁395と、裏側副通路内周壁(第2通路用壁)392と、裏側副通路外周壁(第2通路用壁)391とにより形成されている。これら裏側副通路内周壁392と裏側副通路外周壁391とのそれぞれの高さ方向の先端部と裏カバー304の内側面とが密着することで、ハウジング302の第1の通路31と第2の通路32のセンサ上流側通路32aが成形される。
図3Aおよび図3Bに示すように、ハウジング302には、フランジ312と副通路溝が形成された部分との間に空洞部336が形成されている。この空洞部336の中に、回路パッケージ400のリード端子412と、外部接続部305の接続端子306とを接続する端子接続部320が設けられている。リード端子412と接続端子306(の内端部361)とは、スポット溶接あるいはレーザ溶接などにより、電気的に接続される。
4.回路パッケージの外観
図5Aは回路パッケージ400の左側面図、図5Bは回路パッケージ400の正面図、図5Cは回路パッケージ400の背面図である。図5A〜図5Cに示す回路パッケージ400は、流量検出部602と、流量検出部602からの信号を処理する処理部(図示せず)と、これらに接続されたリードフレームを少なくとも備えており、これらは第1樹脂(熱硬化性樹脂)でリードフレームのリード端子412が露出するように一体成形されている。第1樹脂で流量検出部602や処理部を、トランスファモールドすることにより回路パッケージ400が作られるため、回路パッケージ400の寸法精度を向上することができる。
図5Bに示す回路パッケージ400の表面には、被計測気体IAを流すための面として作用する計測用流路面430が被計測気体IAの流れ方向に長く延びる形状で成形されている。計測用流路面430は、被計測気体IAの流れ方向に長く延びる長方形を成している。計測用流路面430は、図5Aに示す如く、他の部分より薄く作られていて、その一部に、第1樹脂から露出した熱伝達面露出部436が設けられている。熱伝達面露出部436は流量検出部602の一部を構成している。流量検出部602は、熱伝達面露出部436を介して被計測気体IAと熱伝達を行い、被計測気体IAの状態、例えば被計測気体IAの流速を計測し、主通路124を流れる流量を表す電気信号を出力する。
半導体素子で構成される流量検出部(流量検出素子)602には、熱伝達面露出部436に相当する半導体ダイヤフラムが形成されており、半導体ダイヤフラムは、流量検出部602の裏面に空隙を成形することにより得られる。前記空隙を密閉すると温度変化による前記空隙内の圧力の変化により、半導体ダイヤフラムが変形し、計測精度が低下する。そこで、半導体ダイヤフラム裏面の空隙と連通する開口438が回路パッケージ400の表面に設けられている。
なお、回路パッケージ400の裏面には、図5Cに示すように、熱伝達面露出部436の露出および開口438を成形するために、樹脂モールド成形時に内部基板あるいはプレートを支持する金型の押さえの押さえ跡441,442が形成されている。
回路パッケージ400は、流量検出部602の熱伝達面露出部436が、ハウジング302、表カバー303、および裏カバー304により形成された副通路内に露出するように、第2樹脂で成形されたハウジングに固定される。図5A〜図5Cに示す回路パッケージ400の外観上に記載した斜線部分は、第1樹脂で回路パッケージ400を成形した後に、第2樹脂でハウジング302を成形する際に、第2樹脂で回路パッケージ400が覆われる固定面432である。
5.回路パッケージ400のリード端子
回路パッケージ400には、内蔵する流量検出部602を動作させるための電力の供給、および流量の計測値や温度の計測値を出力するために、これらに電気的に接続されたリードフレームが設けられている。リードフレームは、第1樹脂で封止された封止部から突出するように、第1樹脂から露出した複数のリード端子412を有している。リード端子412は、一定幅で一直線状に延在する帯板形状を有しており、複数本が同一平面上で平行に配列されている。図5A〜図5Cに示すように、リードフレームには、外部への接続端子306(図6参照)に接続されるリード端子412と、回路パッケージ400を検査する検査用端子414が第1樹脂から露出するように形成されている。
図6は、図3Aの端子接続部近傍の拡大図である。ここで、図5A〜図5Cではリード端子412と同等の長さの検査用端子414を示しているが、回路パッケージ400の動作確認後(検査終了後)には、計測用の端子として用いない。したがって、図6に示すように検査用端子414は切断される(図6参照)。したがって、図6に示すように検査用端子414は、接続端子306には接続されない。
接続端子306は、ハウジング302に固定されており、回路パッケージ400側に突出する内端部361が、それぞれ対応するリード端子412と重なり合うように、配置されている。内端部361は、フランジ312側から回路パッケージ400側に向かって突出してリード端子412と同じ方向に延在している。リード端子412の板厚は、接続端子306の内端部361の板厚よりも薄い構成を有している。
リード端子412と接続端子306(内端部361)は、回路パッケージ400とフランジ312との間に成形された空隙部分である端子接続部320で、スポット溶接あるいはレーザ溶接などにより電気的に接続されて固定されている。リード端子412と内端部361との接続部は、吸気管よりも主通路内側に配置されている。
ここで、熱式流量計30は、計測部310の基端部側が内燃機関の輻射熱により高温化し、先端部側が吸入空気の冷却により低温化して、吸入空気の流れ方向に対して交差する方向に温度差を生じる。特に、回路パッケージ400が第1樹脂(熱硬化性樹脂)で成形され、ハウジング302が第2樹脂(熱可塑性樹脂)で形成され、熱膨張係数が互いに相違しているので、温度差によりリード端子412には応力が作用しやすい。
ハウジング302と、回路パッケージ400と、リード端子412と、接続端子306等の各部品は、互いに異なる熱膨張係数を有しており、熱式流量計30全体に、軸方向の膨張収縮に加えて、曲げやねじれの変形が伴う。したがって、回路パッケージ400内の細線(ワイヤ)や薄板(リード)などの剛性の低い部位に最大主応力が加わり、破断に至る可能性がある。
特に、熱式流量計30は、常に高温に晒されている部品と異なり、全体が高温もしくは低温の状態と、吸入空気の冷却効果により部分的に低温化して部位に応じて温度差を有する状態とを交互に繰り返し、その頻度が極めて高い。このように、各部品の熱による膨張収縮が多い過酷な環境で使用されるものであることから、熱による応力を緩和する必要がある。
このような結果、リード端子412は、その両端を保持されており、熱式流量計30の使用時の温度変化(熱サイクル)によりその両端の距離が変化する。特に、リード端子412の一方端は回路パッケージ400の第1樹脂により保持(拘束)されており、他方側は、ハウジング302に固定された接続端子306に接続されているので、材料の熱膨張係数の相違等により、リード端子412の両端の距離は変化しやすい。
そこで、リード端子412には、機械的弾性力を増すために、応力吸収用屈曲部416が設けられている。応力吸収用屈曲部416は、リード端子412の両固定部間に配置されており、応力吸収用屈曲部416は、第1樹脂で封止された平板状のリードフレーム本体のリード面に交差する方向であるリード厚さ方向に屈曲されて形成されている。以下にリード端子412の実施例を、以下の実施例1〜実施例5に基づいて詳細に説明する。
〔実施例1〕
図7Aは、図6のD−D線に沿った模式的断面図であり、実施例1に係る熱式流量計のリード端子の接続状態を示した模式的断面図である。図7Bは、図7Aに示すリード端子をモデル化した図である。
図7Aに示すように、本実施例では、リード端子412の一方端は、回路パッケージ400の第1樹脂からなる第1保持部51で保持されており、リード端子の他方端は、溶接部である第2保持部52で保持されている。リード端子412は、第1保持部51から第2保持部52に向かって直線状に延在した第1直線部41と、第2保持部52から第1保持部51に向かって直線状に延在した第2直線部42とを備えている。本実施例では、第1直線部41と第2直線部42とは同一平面状にあり、これらの中心線は一致している。
リード端子412は、上述したように、第1直線部41と第2直線部42との間において、第1直線部41および第2直線部42に対して、リード端子412の厚さ方向に屈曲した応力吸収用屈曲部(屈曲部)416とを備えている。
ここで、応力吸収用屈曲部416は、第1直線部41の近傍で屈曲した第1屈曲部43と、第2直線部42の近傍で屈曲した第2屈曲部44と、第1屈曲部43と前記第2屈曲部44とを繋ぐように屈曲した1つの第3屈曲部45とを備えている。本実施例では、第1屈曲部43と第2屈曲部44とは同一方向に屈曲している。
ここで、本実施例では、図7Bに示すように、第1直線部41と第2直線部42と直交する方向において、第1直線部41および第2直線部42の延在方向に沿った中心線Lnから、第3屈曲部45の屈曲した中心線の最も離れた位置までの最大距離を屈曲部の山高さHとし、リード端子412の端子厚さをTとしたときに、4≦H/T≦10の関係を満たしている。
このような関係は、発明者の有限要素法による解析結果に基づくものである。図7Bに示すような前提条件で、種々のパラメータを変動させて解析を実施した。ここで、図7Bに示す、L1は、第1直線部41と第1屈曲部43との境界部41bから第2直線部42と第2屈曲部44との境界部42bまでの距離である。L2は、第1保持部51と第1直線部41との境界部41aから第2保持部52と第2直線部42との境界部42aまでの距離である。R1〜R3は、第1〜第3屈曲部のそれぞれの中心線の曲率である。さらに、θは、第3屈曲部45の曲げ角度であり、第1屈曲部43と第3屈曲部45との間に形成された直線部分に沿った仮想線と、第2屈曲部44と第3屈曲部45との間に形成された直線部分に沿った仮想線とがなす角度である。
これらのパラメータを変化させて、解析を行った結果、リード端子412を拘束した状態で、一方向から荷重を作用させた時に、リード端子412に作用する最大主ひずみ(すなわち応力)が最も変化する因子が、H/Tであること解った。図8は、図7Bに示すモデルに基づいたリード端子のH/Tと最大主ひずみの関係を示した図であり、解析結果の一例である。
図8に示す結果から、4≦H/T≦10の範囲であれば、リード端子412に作用する応力集中を低減することができる。ここで、H/Tは4より小さくなるに従って、リード端子412の最大主ひずみは飛躍的に大きくなる。すなわち、山高さHは小さく、端子厚さTが厚い場合には、応力吸収用屈曲部416が変形し難くなるからである。一方、H/Tが10を超えても、最大主ひずみ(応力)を大幅に低減させる効果は期待できず、Hの大きさが大きくなりすぎてしまう。なお、実際に製作した熱式流量計のうち、H/T<4における2点の条件ではリード端子412に破損する場合があった。さらに、図8に示すH,T以外の他のパラメータを変更した場合であっても、図8に示すようなH/Tの関係は成立することが確認できた。
次に、4≦H/T≦10を満たすことを前提に、発明者らの解析から、リード端子412に作用する最大主ひずみ(すなわち応力)が変化する因子は、L1/L2およびH/L2であることが解った。図9Aは、図7Bに示すモデルに基づいたリード端子のL1/L2と最大主ひずみの関係を示した図である。図9Bは、図7Bに示すモデルに基づいたリード端子のH/L2と最大主ひずみの関係を示した図であり、これらの解析結果は一例である。
図9A、図9Bに示すように、0.4≦L1/L2≦1.0の関係を満たし、かつ、0.15≦H/L2≦0.35の関係を満した時に、リード端子412に作用する応力集中を低減することができる。
ここで、L1/L2が0.4よりも小さい、またはH/L2が0.15よりも小さい場合には、リード端子412の最大主ひずみは飛躍的に大きくなる。すなわち、L2が大きいほど、応力吸収用屈曲部416の曲げ角度を緩やかにすることができる。このような条件を満たすことで、第3屈曲部45の曲げ角度θを、90°〜150°の範囲に設定することができる。曲げ角度θが90°未満の場合には、第3屈曲部45に過度の応力が作用してしまい、曲げ角度θが150°を超えた場合には、曲げにより応力吸収用屈曲部416が変形し難くなってしまう。また、L2は小さいほどリード端子412の両側から応力吸収用屈曲部416に作用するモーメントを低減することができる。
また、L1/L2が1.0を超えた場合、またはH/L2が0.35を超えた場合の、いずれの場合であっても、最大主ひずみ(応力)を大幅に低減させる効果は期待できず、実際の形状に適用するとリード端子が大きくなる傾向にある。
次に、4≦H/T≦10、0.4≦L1/L2≦1.0、かつ0.15≦H/L2≦0.35を満たすことを前提に、0.4≦R3/R1≦2.5、かつ、0.4≦R3/R2≦2.5を満たせば、応力吸収用屈曲部416の応力を低減することができる。
すなわち、R3/R1<0.4またはR3/R2<0.4では、R3に対してR1,R2が大きくなりすぎるため、最も応力が集中する第3屈曲部45に作用する応力が飛躍的に大きくなる。一方、R3/R1>2.5またはR3/R2>2.5では、R1,R2に対してR3が大きくなりすぎるため、第1屈曲部43、第2屈曲部44で応力集中しやすくなる。
〔実施例2〕
図10Aは、実施例2に係る熱式流量計のリード端子412の接続状態を示した模式的断面図であり、図10Bは、図10Aに示すリード端子412をモデル化した図である。なお、第1実施例の構成と同じ機能を有する構成は同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施例が実施例1と異なる点は、リード端子412が接続端子を兼用している点である。すなわち、実施例1では、リード端子412の第2保持部52は、接続端子306との溶接部であったが、実施例2では、リード端子412の第2保持部52はハウジング302(第2樹脂)である。
このような場合であっても、図10Bに示すように基本的な構造は変わらないので、第2実施例のリード端子の場合でも、実施例1に係るリード端子と同様に、4≦H/T≦10の関係を満たせば、応力吸収用屈曲部416に作用する応力を低減することができる。さらに0.4≦L1/L2≦1.0の関係を満たし、かつ、0.15≦H/L2≦0.35の関係を満たすことにより、応力吸収用屈曲部416に作用する応力を一層低減することができる。
また、実施例1および2では、1つの第3屈曲部45が、第1屈曲部43と第2屈曲部44と間の中央に形成されているので、第3屈曲部45には均一に応力が作用しやすい。これにより、最も応力集中しやすい第3屈曲部45に作用する応力を好適に分散することができる。
〔実施例3〕
図11Aは、実施例3に係る熱式流量計のリード端子412の接続状態を示した模式的断面図であり、図11Bは、図11Aに示すリード端子412をモデル化した図である。なお、第1実施例の構成と同じ機能を有する構成は同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施例が実施例1と異なる点は、第1直線部41の中心線と、第2直線部42の中心線とは、オフセットしている点である。このように、第1直線部41の中心線と、第2直線部42の中心線とをずらすことにより、リード端子412の両側から内側に向かう圧縮応力を、応力吸収用屈曲部416に逃がすことができる。
また、図11Bに示すように、実施例3のリード端子412の山高さHは、第2直線部42と直交する方向において、第2直線部42の中心線Lnから第3屈曲部45の中心線上の最も離れた位置までの距離であり、4≦H/T≦10の関係を満たしている。実施例1と同様にリード端子412に作用する応力集中を低減することができる。
〔実施例4〕
図12Aは、実施例4に係る熱式流量計のリード端子412の接続状態を示した模式的断面図であり、図12Bは、図12Aに示すリード端子412をモデル化した図である。なお、第1実施例の構成と同じ機能を有する構成は同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施例が実施例1と異なる点は、第3の屈曲部を2つ設けた点である。
図12Aに示すように、実施例4の応力吸収用屈曲部416は、台形状であり、第1屈曲部43と第2屈曲部44は、同じ方向に屈曲し、これらを繋ぐように、2つの第3屈曲部45A,45Bが形成されている。
また、図12Bに示すように、実施例4のリード端子412の山高さHは、第1直線部41と直交する方向において、第1直線部41の中心線Lnから第3屈曲部45Aの中心線上の最も離れた位置までの距離であり、4≦H/T≦10の関係を満たしている。このような場合であっても、実施例1と同様にリード端子412に作用する応力集中を低減することができる。
〔実施例5〕
図13Aは、実施例5に係る熱式流量計のリード端子412の接続状態を示した模式的断面図であり、図13Bは、図13Aに示すリード端子412をモデル化した図である。なお、第1実施例の構成と同じ機能を有する構成は同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施例が実施例1と異なる点は、第3の屈曲部を2つ設け、サインカーブ状にリード端子412を屈曲させた点である。
図13Aに示すように、実施例5の応力吸収用屈曲部416はサインカーブ状であり、第1屈曲部43と第2屈曲部44は、反対方向に屈曲し、これらを繋ぐように、2つの第3屈曲部45C,45Dが形成されている。
また、図13Bに示すように、実施例5のリード端子412の山高さHは、第1直線部41と直交する方向において、第1直線部41の中心線Lnから第3屈曲部45Cの中心線上の最も離れた位置までの距離、または、第2直線部42と直交する方向において、第2直線部42の中心線Lnから第3屈曲部45Dの中心線上の最も離れた位置までの距離であり、両者は同じ距離である。そして、リード端子412は、4≦H/T≦10の関係を満たしている。このような場合であっても、実施例1と同様にリード端子412に作用する応力集中を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
たとえば、第1実施例のリード端子は、0.4≦R3/R1≦2.5、かつ、0.4≦R3/R2≦2.5を満たすようにしたが、第2〜第5実施例でも同様の関係を満たしてもよく、これにより、リード端子に作用する応力集中を低減することができる。
30…熱式流量計
41…第1直線部
42…第2直線部
43…第1屈曲部
44…第2屈曲部
45…第3屈曲部
51…第1保持部
52…第2保持部
31…第1の通路
31A…上流側通路
302…ハウジング
303…表カバー
304…裏カバー
400…回路パッケージ
412…リード端子
416…応力吸収用屈曲部
602…流量検出部

Claims (8)

  1. 主通路を流れる被計測気体の一部を取り込む副通路と、前記副通路を流れる被計測気体の流量を検出する流量検出部とを備え、該流量検出部が計測した計測値に基づいて前記主通路を流れる被計測気体の流量を検出する熱式流量計であって、
    前記熱式流量計は、前記流量検出部と、該流量検出部に電気的に接続されたリード端子と、を備えており、
    該リード端子の一方端は、第1保持部で保持されており、前記リード端子の他方端は、第2保持部で保持されており、
    前記リード端子は、前記第1保持部から前記第2保持部に向かって直線状に延在した第1直線部と、前記第2保持部から前記第1保持部に向かって直線状に延在した第2直線部と、
    前記第1直線部と前記第2直線部との間において、前記第1直線部および前記第2直線部に対して屈曲した屈曲部とを備えており、
    該屈曲部は、前記第1直線部の近傍で屈曲した第1屈曲部と、前記第2直線部の近傍で屈曲した第2屈曲部と、前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とを繋ぐように屈曲した少なくとも1つの第3屈曲部とを備えており、
    前記第1直線部と前記第2直線部とが直交する方向において、前記第1直線部および前記第2直線部の中心線から前記第3屈曲部の中心線上の最も離れた位置までの最大距離を屈曲部の山高さHとし、前記リード端子の端子厚さをTとしたときに、4≦H/T≦10の関係を満たすことを特徴とする熱式流量計。
  2. 前記第3屈曲部は1つであり、
    前記第1直線部と前記第1屈曲部との境界部から前記第2直線部と前記第2屈曲部との境界部までの距離をL1とし、
    前記第1保持部と前記第1直線部との境界部から前記第2保持部と前記第2直線部との境界部までの距離をL2としたときに、
    0.4≦L1/L2≦1.0の関係を満たし、かつ、0.15≦H/L2≦0.35の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
  3. 前記第1屈曲部の曲率をR1、前記第2屈曲部の曲率をR2、前記第3屈曲部の曲率をR3としたときに、0.4≦R3/R1≦2.5、かつ、0.4≦R3/R2≦2.5を満たすことを特徴とする請求項2に記載の熱式流量計。
  4. 前記第3の屈曲部の曲げ角度は、90°〜150°の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の熱式流量計。
  5. 前記第3屈曲部は1つであり、前記第3屈曲部は前記第1屈曲部と前記第2屈曲部と間の中央に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
  6. 前記第3屈曲部の端子厚さは、前記リード端子の他の部分の端子厚さよりも薄くなっていることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
  7. 前記第1直線部の中心線と、前記第2直線部の中心線とは、オフセットしていることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
  8. 前記熱式流量計は、前記流量検出部と、前記リード端子を含むリードフレームとを備え、第1樹脂で成形された回路パッケージと、前記副通路の一部を形成するとともに前記回路パッケージを固定した第2樹脂からなるハウジングと、を備えており、
    前記第1保持部は前記回路パッケージの前記第1樹脂であり、前記第2保持部は、前記ハウジングの前記第2樹脂または前記ハウジングに固定された接続端子の溶接部であることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
JP2014165270A 2014-08-14 2014-08-14 熱式流量計 Active JP6198697B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014165270A JP6198697B2 (ja) 2014-08-14 2014-08-14 熱式流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014165270A JP6198697B2 (ja) 2014-08-14 2014-08-14 熱式流量計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016042035A true JP2016042035A (ja) 2016-03-31
JP6198697B2 JP6198697B2 (ja) 2017-09-20

Family

ID=55591852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014165270A Active JP6198697B2 (ja) 2014-08-14 2014-08-14 熱式流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6198697B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018186244A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 富士電機株式会社 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2019023608A (ja) * 2017-07-24 2019-02-14 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014001990A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Hitachi Automotive Systems Ltd 熱式流量計

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014001990A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Hitachi Automotive Systems Ltd 熱式流量計

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018186244A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 富士電機株式会社 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2019023608A (ja) * 2017-07-24 2019-02-14 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法
JP2019023607A (ja) * 2017-07-24 2019-02-14 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法
JP2019023606A (ja) * 2017-07-24 2019-02-14 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法
JP7013852B2 (ja) 2017-07-24 2022-02-01 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法
JP7035512B2 (ja) 2017-07-24 2022-03-15 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法
JP2022065183A (ja) * 2017-07-24 2022-04-26 株式会社デンソー 物理量計測装置及び物理量計測装置の製造方法
US11448543B2 (en) 2017-07-24 2022-09-20 Denso Corporation Quantity measurement device with detection unit contacting housing

Also Published As

Publication number Publication date
JP6198697B2 (ja) 2017-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6247774B2 (ja) 熱式流量計
JP6325679B2 (ja) 熱式流量計
US10168195B2 (en) Thermal flow meter capable of measuring flow rates in forward flow and reverse flow directions
WO2015045435A1 (ja) 熱式流量計
JP5675707B2 (ja) 熱式流量計
JP5675708B2 (ja) 熱式流量計
CN108444559B (zh) 热式流量计
JP5676527B2 (ja) 熱式流量計
JP6114673B2 (ja) 熱式流量計
JP2018204993A (ja) 物理量測定装置
JP6198697B2 (ja) 熱式流量計
US10670439B2 (en) Thermal flowmeter
JP6114674B2 (ja) 熱式流量計
JP6118700B2 (ja) 熱式流量計
JP6438707B2 (ja) 熱式流量計
WO2017208640A1 (ja) 熱式流量計
JP6654239B2 (ja) 熱式流量計
JP2014001976A (ja) 熱式流量計
JP2015155927A (ja) 熱式流量計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6198697

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350