JP2021075873A - 物体検出装置及び乗降制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で物体を検出できる物体検出装置及び乗降制御装置を提供する。【解決手段】物体検出装置は、車体20に形成されるドア開口部21の正面に設定した判定領域ARに存在する物体を検出する。物体検出装置は、ドア開口部21を開閉するスライドドア30に設けられ、判定領域ARの一部を検出範囲AR1,AR2とする物体センサSE1,SE2と、スライドドア30の開作動時にスライドドア30の位置ごとの物体センサSE1,SE2の検出結果を取得し、スライドドア30の位置ごとの物体センサSE1,SE2の検出結果に基づいて、判定領域ARに物体が存在しているか否かを判定する物体判定部と、を備える。【選択図】図6
Description
本発明は、物体検出装置及び物体検出装置を備える乗降制御装置に関する。
特許文献1には、側面にドア開口部が形成される車体と、ドア開口部を開閉するスライドドアと、車体側方の領域を物体の検知領域とするレーザ走査装置と、レーザ走査装置の検出結果に基づいてスライドドアの開閉を制御するドア開閉制御装置と、を備える車両が記載されている。
レーザ走査装置は、ドア開口部の上端に沿って前後方向に延びるレールと、ドア開口部の上端から斜め下方にレーザを照射することで物体を検知する走査装置本体と、走査装置本体をレールに沿って移動させる駆動モータと、を有する。そして、レーザ走査装置は、走査装置本体をレールに沿って移動させつつ、走査装置本体にレーザを照射させることで、広範囲に存在し得る物体を一様に検知することを可能としている。
上記のようなレーザ走査装置は、駆動モータにより、走査装置本体をレールに沿って移動させる点で、装置の構成が複雑化しやすい。本発明の目的は、簡易な構成で物体を検出できる物体検出装置及び乗降制御装置を提供することである。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する物体検出装置は、車体に形成されるドア開口部の正面に設定した判定領域に存在する物体を検出する物体検出装置であって、前記ドア開口部を開閉するスライドドアに設けられ、前記判定領域の一部を検出範囲とする物体センサと、前記スライドドアの開作動時に前記スライドドアの位置ごとの前記物体センサの検出結果を取得し、前記スライドドアの位置ごとの前記物体センサの検出結果に基づいて、前記判定領域に物体が存在しているか否かを判定する物体判定部と、を備える。
上記課題を解決する物体検出装置は、車体に形成されるドア開口部の正面に設定した判定領域に存在する物体を検出する物体検出装置であって、前記ドア開口部を開閉するスライドドアに設けられ、前記判定領域の一部を検出範囲とする物体センサと、前記スライドドアの開作動時に前記スライドドアの位置ごとの前記物体センサの検出結果を取得し、前記スライドドアの位置ごとの前記物体センサの検出結果に基づいて、前記判定領域に物体が存在しているか否かを判定する物体判定部と、を備える。
上記構成の物体検出装置は、スライドドアが開作動するときのスライドドアの位置ごとの物体センサの検出結果に基づいて、判定領域に物体が存在しているか否かを判定する。つまり、物体検出装置は、スライドドアの開作動により、物体センサの検出範囲を移動させることができる。このため、物体検出装置は、物体センサをスライドドアの移動方向に動かすためだけの駆動部を設けなくても、ドア開口部の正面の広い範囲に物体が存在しているか否かを検出できる。
上記物体検出装置は、前記ドア開口部から前記判定領域に存在する物体までの距離を算出する距離算出部を備えることが好ましい。
上記構成の物体検出装置は、判定領域に存在する物体までの距離を把握することができる。
上記構成の物体検出装置は、判定領域に存在する物体までの距離を把握することができる。
上記物体検出装置において、前記スライドドアは、互いに遠ざかる方向に移動することで前記ドア開口部を開き、互いに接近する方向に移動することで前記ドア開口部を閉じる第1スライドドア及び第2スライドドアを有するものであり、前記物体センサは、前記第1スライドドアに設けられる第1物体センサと、前記第2スライドドアに設けられる第2物体センサと、を有し、前記スライドドアの移動方向と直交するとともに車両上下方向と交差する方向を第1検出方向としたとき、前記第1物体センサ及び前記第2物体センサは、前記第1検出方向を向くことが好ましい。
上記構成の物体検出装置は、スライドドアの移動方向及び第1検出方向が直交する。このため、例えば、判定領域が矩形の領域であって、スライドドアの移動方向を判定領域の一方の辺が延びる方向とし、第1検出方向を判定領域の他方の辺が延びる方向とする場合において、物体検出装置は、少ないスライドドアの移動量で判定領域をカバーできる。
上記物体検出装置は、前記第1スライドドア及び前記第2スライドドアが前記ドア開口部を開放する開位置で停止する場合には、前記第1物体センサの向きを前記第1検出方向及び前記第1スライドドアの閉方向の間をなす方向に向け、前記第2物体センサの向きを前記第1検出方向と前記第2スライドドアの閉方向の間をなす方向に向ける姿勢変更部を備えることが好ましい。
スライドドアが開位置に位置するときに、第1物体センサ及び第2物体センサを第1検出方向に向けたままにする場合、ドア開口部を介して車両に乗車するユーザが第1物体センサ及び第2物体センサの検出範囲に入らない可能性がある。この点、上記構成の物体検出装置は、第1物体センサ及び第2物体センサの向きを変更するため、スライドドアの正面からドア開口部に接近するユーザが第1物体センサ及び第2物体センサの検出範囲に入りやすくなる。つまり、物体検出装置は、スライドドアが開位置に位置する場合に、車両に乗車するユーザを検出しやすくなる。
上記物体検出装置において、前記スライドドアは、互いに遠ざかる方向に移動することで前記ドア開口部を開き、互いに接近する方向に移動することで前記ドア開口部を閉じる第1スライドドア及び第2スライドドアを有するものであり、前記物体センサは、前記第1スライドドアに設けられる第1物体センサと、前記第2スライドドアに設けられる第2物体センサと、を有し、前記スライドドアの移動方向と直交するとともに車両上下方向と交差する方向を第1検出方向としたとき、前記第1物体センサは、前記第1検出方向及び前記第1スライドドアの閉方向の間をなす方向を向き、前記第2物体センサは、前記第1検出方向及び前記第2スライドドアの閉方向の間をなす方向を向くことが好ましい。
上記構成の物体検出装置は、スライドドアが開位置に位置する場合において、ドア開口部を介して車両に乗車するユーザが、第1物体センサ及び第2物体センサの検出範囲に入りやすくなる。つまり、物体検出装置は、スライドドアが開位置に位置する場合に、車両に乗車しようとするユーザを検出することができる。
上記物体検出装置は、前記第1物体センサの検出範囲を第1検出範囲とし、前記第2物体センサの検出範囲を第2検出範囲としたとき、前記車体に設けられ、前記スライドドアが前記ドア開口部を開放する開位置に位置するときの前記第1検出範囲及び前記第2検出範囲の間の範囲を検出範囲とする第3物体センサを備えることが好ましい。
第1物体センサは第1スライドドアとともに移動し、第2物体センサは第2スライドドアとともに移動するため、スライドドアが開位置に位置する場合には、第1物体センサ及び第2物体センサは、ドア開口部の正面の領域のごく一部の範囲を検出範囲とする。この点、上記構成の物体検出装置は、ドア開口部の正面の領域のうち、第1物体センサ及び第2物体センサがカバーできない範囲を検出範囲とする第3物体センサを備える。このため、物体検出装置は、スライドドアが開位置に位置する場合であっても、車両に乗車しようとするユーザをさらに検出しやすくなる。
上記課題を解決する乗降制御装置は、前記車体に格納される格納位置及び前記車体から前記判定領域に向かって展開する展開位置の間で作動することによりユーザの乗降を支援する乗降支援装置を備える車両に適用される乗降制御装置であって、上述した物体検出装置と、前記スライドドアの開閉作動を制御する第1制御部と、前記乗降支援装置の作動を制御する第2制御部と、を備え、前記第2制御部は、前記第1制御部が前記スライドドアを開作動させるときに、前記物体検出装置が前記判定領域に物体が存在していると判定する場合には、前記乗降支援装置の展開作動を制限する。
上記構成の乗降制御装置は、判定領域に物体が存在する場合に、乗降支援装置の展開作動を制限する。このため、乗降制御装置は、乗降支援装置が物体に接触することを抑制できる。
上記乗降制御装置において、前記乗降支援装置は、前記展開位置において、前記車両のフロアと路面とを接続するスロープであることが好ましい。
上記構成の乗降制御装置は、判定領域に物体が存在する場合に、スロープの展開作動を制限する。このため、乗降制御装置は、スロープが物体に接触することを抑制できる。
上記構成の乗降制御装置は、判定領域に物体が存在する場合に、スロープの展開作動を制限する。このため、乗降制御装置は、スロープが物体に接触することを抑制できる。
上記構成の物体検出装置及び乗降制御装置は、簡易な構成で物体を検出できる。
以下、乗降制御装置を備える車両の一実施形態について説明する。
以降の説明では、車両の幅方向を幅方向ともいい、車両の前後方向を前後方向ともいい、車両の上下方向を上下方向ともいう。幅方向、前後方向及び上下方向は、互いに直交する方向である。
以降の説明では、車両の幅方向を幅方向ともいい、車両の前後方向を前後方向ともいい、車両の上下方向を上下方向ともいう。幅方向、前後方向及び上下方向は、互いに直交する方向である。
図1に示すように、車両10は、ドア開口部21及びスロープ格納部22が形成される車体20と、ドア開口部21を開閉するスライドドア30と、ドア開口部21の下部と地面とを橋渡しするスロープ40と、を備える。図2に示すように、車両10は、スライドドア30を駆動するドアアクチュエータ50と、スロープ40を駆動するスロープアクチュエータ60と、を備える。また、車両10は、スライドドア30に設置される第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2と、車体20に設けられる第3物体センサSE3と、スライドドア30の開度を検出するドア開度センサSE4と、車速を検出する車速センサSE5と、を備える。また、車両10は、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の向きを変更する姿勢変更部70と、車両10のユーザに各種の情報を報知する報知部80と、複数のセンサSE1〜SE5の検出結果に基づいて、ドアアクチュエータ50及びスロープアクチュエータ60を制御するドア制御装置100と、を備える。
図1に示すように、ドア開口部21及びスロープ格納部22は、車体20の側部に形成される。スロープ格納部22は、ドア開口部21の下方であって、ドア開口部21の前後方向における中央部に形成される。ドア開口部21は、車両10に乗員が乗降する際に通過する部分であり、スロープ格納部22は、幅方向における内方に凹む空間であって、スロープ40を格納するための空間である。
図1に示すように、スライドドア30は、ドア開口部21の前後方向における中央から前端までの範囲を開閉する第1スライドドア31と、ドア開口部21の前後方向における中央から後端までの範囲を開閉する第2スライドドア32と、を有する。第1スライドドア31は、前方に移動することで開作動し、後方に移動することで閉作動する。一方、第2スライドドア32は、後方に移動することで開作動し、前方に移動することで閉作動する。つまり、第1スライドドア31及び第2スライドドア32は、互いに離れる方向に移動することで開作動し、互いに接近する方向に移動することで閉作動する。この点で、本実施形態のスライドドア30は、両開きのスライドドアであるといえる。
図1及び図3に示すように、第1スライドドア31及び第2スライドドア32は、ドアアクチュエータ50により、ドア開口部21を全閉する全閉位置及びドア開口部21を全開する全開位置の間で開閉作動する。第1スライドドア31及び第2スライドドア32は、移動方向が逆方向である点を除き、同じ態様で開閉作動する。以降の説明では、第1スライドドア31及び第2スライドドア32が開作動することをスライドドア30が開作動するともいい、第1スライドドア31及び第2スライドドア32が閉作動することをスライドドア30が閉作動するともいう。
図1及び図3に示すように、本実施形態のスライドドア30の移動範囲は、全閉位置を含む移動範囲であって且つスライドドア30が幅方向に移動しつつ前後方向に移動する移動範囲と、全開位置を含む移動範囲であってスライドドア30が前後方向に移動する移動範囲と、を含む。本実施形態では、前者の移動範囲よりも後者の移動範囲の方が長い点で、スライドドア30の主な移動方向は前後方向であるといえる。なお、スライドドア30は、前後方向にのみ移動するように構成することもできる。
以降の説明では、第1スライドドア31及び第2スライドドア32の前後方向における間隔を「ドア開度」ともいう。スライドドア30が全閉位置に位置する場合、ドア開度は最小となり、スライドドア30が全開位置に位置する場合、ドア開度は最大となる。
図3及び図4に示すように、スロープ40は、スロープアクチュエータ60により、スロープ格納部22に格納される格納位置と、スロープ格納部22からスロープ格納部22の正面に向かって展開する展開位置と、の間で作動する。スロープ40は、格納位置から展開位置に展開作動する場合、幅方向における外方に突出する。スロープ40は、展開位置において、車両10のフロアFLと車両10が停車する路面RDとを接続する斜面を形成するための構成である。このため、図4に示すように、スロープ40は、展開作動する際に、スロープ40の基端が車両10のフロアFLまで上昇し、格納作動する際に、スロープの基端がスロープ格納部22まで下降することが好ましい。本実施形態では、スロープ40がユーザの車両10に対する乗降を支援する「乗降支援装置」の一例に相当する。
また、スロープ40が展開される範囲を「スロープ作動範囲SA」ともいい、スロープ作動範囲SAの前後方向における長さを「スロープ40の幅」という。スロープ40の幅は、ドア開口部21の前後方向における長さ未満である。また、スロープ40の幅は、例えば、車椅子などが走行可能な幅とされることが好ましい。
ドアアクチュエータ50は、スライドドア30を駆動するための構成である。ドアアクチュエータ50は、例えば、モータと、モータの動力をスライドドア30に伝達する伝達機構と、を含んで構成される。ドアアクチュエータ50は、1つの動力源で第1スライドドア31及び第2スライドドア32を駆動できるように構成してもよいし、2つの動力源で第1スライドドア31及び第2スライドドア32をそれぞれ駆動できるように構成してもよい。
スロープアクチュエータ60は、スロープ40を駆動するための構成である。スロープアクチュエータ60は、例えば、モータと、モータの動力をスロープ40に伝達する伝達機構と、を含んで構成される。
第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3は、例えば、反射型の測距センサであればよく、光、電波及び音波などを用いた測距センサであればよい。本実施形態において、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3は、光を用いた測距センサである。以降の説明では、物体センサSE1〜SE3において光が出射される方向を物体センサSE1〜SE3の向きともいう。また、本実施形態における物体は、例えば、車両10に乗車したり車両10から降車したりするユーザ、車両10の側方を通過したり車両10の側方で停止したりする通行人及び他の車両並びに車両10の側方に位置する建築物及び道路標識などの案内表示板などである。ここで、ユーザ及び通行人は、歩行者、車椅子に乗車する人及び自転車に乗車する人などを含む。
図1及び図5に示すように、第1物体センサSE1は、第1スライドドア31のアウタパネルの後端寄り且つ下端寄りの位置に設置される。第1物体センサSE1は、第1スライドドア31の移動方向及び上下方向の両方向と直交する第1検出方向D1を向くように、第1スライドドア31に設置される。第1検出方向D1は、幅方向における外方と同じ方向である。
第2物体センサSE2は、第2スライドドア32のアウタパネルの前端寄り且つ下端寄りの位置に設置される。第2物体センサSE2は、第1物体センサSE1と同様に、第1検出方向D1を向くように、第2スライドドア32に設置される。
図5に示すように、第1物体センサSE1の検出範囲である第1検出範囲AR1及び第2物体の検出範囲である第2検出範囲AR2は、幅方向に長くなっている。この点で、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2は、指向性の強いセンサであるといえる。なお、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2は、第1スライドドア31及び第2スライドドア32に対する組付誤差を考慮して、幅方向に対して僅かに傾いていてもよい。以降の説明では、スライドドア30が全閉位置に位置する状況下において、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の前後方向における間隔を「センサ間距離」ともいう。センサ間距離は、ドア開度が大きい場合に長くなり、ドア開度が小さい場合に短くなる。つまり、センサ間距離は、ドア開度に基づいて算出できる。
図3及び図6に示すように、第3物体センサSE3は、ドア開口部21の前後方向における中央であって、ドア開口部21の下方に設置される。第3物体センサSE3は、第1検出方向D1を向くように設置される。第3物体センサSE3は、スライドドア30が全閉位置に位置するときスライドドア30に隠れ、スライドドア30が全閉位置から開作動したときに露出する。また、第3物体センサSE3は、スロープ40が格納位置に位置するか展開位置に位置するかに関わらず、スロープ40に隠れないように設置される。例えば、図4に示すように、第3物体センサSE3が露出するようにスロープ40に切り欠きを設けることが好ましい。
図7に示すように、第3物体センサSE3の検出範囲である第3検出範囲AR3は、第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2と比較して、前後方向における長さが長くなっている。言い換えれば、第3検出範囲AR3は、第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2と比較して広範囲となっている。また、第3検出範囲AR3は、スライドドア30が全開位置に位置するときの第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2の間の範囲である。第3検出範囲AR3は、第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2と重複していてもよい。
ドア開度センサSE4は、例えば、スライドドア30の位置を直接的に検出するセンサであってもよいし、ドアアクチュエータ50のモータの回転角を検出する回転角センサであってもよい。回転角センサとしては、モータの出力軸の単位回転量に応じたパルスを出力するセンサであればよい。
車速センサSE5は、例えば、車輪速度を検出する車輪速センサであってもよいし、車両10の位置情報を取得するGPSなどであってもよい。車速センサSE5が車輪速センサである場合、車体速度は、複数の車輪の車輪速度に基づいて算出される。車速センサSE5がGPSである場合、車両10の位置情報の経時変化に基づいて算出される。
姿勢変更部70は、例えば、モータと、モータの動力を第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2に伝達する伝達機構と、を含んで構成される。姿勢変更部70は、第1物体センサSE1を駆動する駆動源と、第2物体センサSE2を駆動する駆動源と、を別々に有することが好ましい。姿勢変更部70は、図5に示すように、第1物体センサSE1を第1検出方向D1に向けたり、図7に示すように、第1検出方向D1及び第1スライドドア31の閉方向の間をなす方向である第2検出方向D21に向けたりする。同様に、姿勢変更部70は、第2物体センサSE2を第1検出方向D1に向けたり、第1検出方向D1及び第2スライドドア32の閉方向の間をなす方向である第2検出方向D22に向けたりする。このとき、第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2は、図7に示すように重複部分が発生するように交差していてもよいし、重複部分を有しなくてもよい。
報知部80は、文字及び画像を表示可能なディスプレイであってもよいし、音声及び警告音を出力するスピーカーであってもよい。報知部80は、車両10の外側に位置するユーザに向けて各種の情報を報知する。例えば、報知部80は、車両10の停止及び発進並びにスライドドア30の開作動及び閉作動をユーザに報知する。
次に、ドア制御装置100について説明する。
図2に示すように、ドア制御装置100は、スライドドア30の側方に物体が存在しているか否かを判定する物体判定部101と、物体までの距離を算出する距離算出部102と、ドアアクチュエータ50を制御してスライドドア30を開閉作動させるドア制御部103と、スロープアクチュエータ60を制御してスロープ40を展開作動及び格納作動させるスロープ制御部104と、を有する。本実施形態では、ドア制御部103が「第1制御部」に相当し、スロープ制御部104が「第2制御部」に相当する。
図2に示すように、ドア制御装置100は、スライドドア30の側方に物体が存在しているか否かを判定する物体判定部101と、物体までの距離を算出する距離算出部102と、ドアアクチュエータ50を制御してスライドドア30を開閉作動させるドア制御部103と、スロープアクチュエータ60を制御してスロープ40を展開作動及び格納作動させるスロープ制御部104と、を有する。本実施形態では、ドア制御部103が「第1制御部」に相当し、スロープ制御部104が「第2制御部」に相当する。
物体判定部101には、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2、第3物体センサSE3、ドア開度センサSE4から、検出結果に応じた信号が入力される。詳しくは、物体判定部101は、ドア制御部103がスライドドア30を開作動させる際に、スライドドア30の位置ごとの第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出結果を取得する。第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2は、光を用いた測距センサであるため、物体判定部101は、図8に示すように、スライドドア30の位置ごとの反射光の強度を取得する。図8において、反射光の強度が高いほど、第1物体センサSE1又は第2物体センサSE2から物体までの距離が短いことを示す。また、図8において、ドア開口部21の中央から前端までの範囲における反射光の強度は第1物体センサSE1の検出結果であり、ドア開口部21の中央から後端までの範囲における反射光の強度は第2物体センサSE2の検出結果である。
続いて、物体判定部101は、スライドドア30の位置ごとの第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出結果に基づいて、判定領域ARに物体が存在しているか否かを判定する。
判定領域ARは、ドア開口部21の正面の領域、言い換えれば、ドア開口部21の幅方向における外方の領域であって、ユーザがドア開口部21を介して、車両に乗降するときに通過する領域である。判定領域ARは、スライドドア30の位置ごとの第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2を足し合わせることで形成される領域でもある点で、第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2は、判定領域ARの一部であるということもできる。なお、判定領域ARは、ドア開口部21の大きさなどに基づいて予め設定されることが好ましい。
そして、物体判定部101は、判定領域ARのうち、反射光の強度が所定の判定強度Bth未満の領域については物体が存在していないと判定し、反射光の強度が判定強度Bth以上の領域については物体が存在している判定する。例えば、図8に実線で示すように、スライドドア30の位置に関わらず反射光の強度が判定強度Bth未満の場合、物体判定部101は、判定領域ARに物体が存在していないと判定する。一方、図8に破線で示すように、反射光の強度が判定強度Bth以上の場合、物体判定部101は、判定領域ARのうち反射光の強度が判定強度Bth以上の部分に対応する位置に物体が存在していると判定する。図8に破線で示す場合、ドア開口部21の後ろ半分の正面の領域に物体が存在していると判定できる。なお、判定強度Bthは、予め実験等により設定されることが好ましい。
また、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2のサンプリング周期は、スライドドア30の移動速度に応じて選択されることが好ましい。一例として、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2のサンプリング周期は、1秒間に10回〜60回程度とすればよい。
距離算出部102は、物体判定部101と同様に、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及びドア開度センサSE4から、検出結果に応じた信号が入力される。距離算出部102は、スライドドア30の位置ごとの第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出結果に基づいて、ドア開口部21から判定領域ARに存在する物体までの距離を算出する。
例えば、距離算出部102は、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2から出射された光が物体で反射されるときの反射光の強度に基づいて物体までの距離を算出することができる。また、距離算出部102は、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2から物体に向かって光が出射されてから、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2が物体からの反射光を受光するまでの時間に応じて、物体までの距離を算出することができる。距離算出部102は、上記の少なくとも1つの算出方法により物体までの距離を算出すればよい。また、距離算出部102は、他の方法により物体までの距離を算出してもよい。なお、本実施形態では、スライドドア30の開作動時に第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2がドア開口部21に沿って移動するため、距離算出部102が算出する距離の基準はドア開口部21となる。
スロープ制御部104は、物体判定部101が、判定領域ARのうちスロープ40が展開する領域に物体が存在していないと判定する場合、スロープアクチュエータ60により、スロープ40を展開作動させる。言い換えれば、スロープ制御部104は、物体判定部101が、判定領域ARのうち、スロープ40が展開する領域に物体が存在していると判定する場合、スロープ40を展開作動させない。この場合、物体判定部101は、物体に向けて移動を促す旨の報知を報知部80に行わせる。
物体判定部101は、スライドドア30が全開位置まで開作動し終わった場合、車両10に乗車しようとするユーザを検出するために、姿勢変更部70により、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2を第2検出方向D21,D22に向ける。また、物体判定部101は、スライドドア30が全閉位置まで閉作動し終わった場合、次回のスライドドア30の開作動に備えるために、姿勢変更部70により、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2を第1検出方向D1に向ける。つまり、本実施形態では、スライドドア30が開作動する場合には第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2が第1検出方向D1を向き、スライドドア30が閉作動する場合には第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2が第2検出方向D21,D22を向く。
なお、本実施形態では、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3と姿勢変更部70と報知部80と物体判定部101とを含んで「物体検出装置110」が構成される。また、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3と姿勢変更部70と報知部80とドア制御装置100とを含んで乗降制御装置120が構成されている。言い換えれば、「乗降制御装置120」は、物体検出装置110を含んで構成される。
また、ドア制御装置100には、ドア開度センサSE4及び車速センサSE5の検出結果に応じた信号が入力される。また、ドア制御装置において、物体判定部101、ドア制御部103及びスロープ制御部104は、相互に通信を行う。
次に、図9に示すフローチャートを参照して、スライドドア30を開作動させるための開作動指令信号が入力される際に、ドア制御装置100が実行する処理の流れについて説明する。本処理の実行開始時には、後述するスロープ作動フラグがオフにされる。また、本処理の実行中は、所定のサンプリング周期で第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出結果がドア制御装置100に入力される。
図9に示すように、ドア制御装置100は、車体速度が停止判定速度以上か否かを判定する(S11)。車体速度が停止判定速度以上の場合(S11:YES)、すなわち、車両10が走行中である場合、ドア制御装置100は、本処理を終了する。一方、車体速度が停止判定速度未満の場合(S11:NO)、すなわち、車両10が停車中である場合、ドア制御装置100は、ドアアクチュエータ50を駆動し、スライドドア30の開作動を開始する(S12)。続いて、ドア制御装置100は、ドア開度がスロープ作動判定開度以上か否かを判定する(S13)。スロープ作動判定開度とは、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の間隔であるセンサ間距離がスロープ40の幅と等しくなるときのドア開度である。
ドア開度がスロープ作動判定開度未満の場合(S13:NO)、ドア制御装置100は、再度ステップS13を実行する。つまり、ドア制御装置100は、ドア開度がスロープ作動判定開度以上となるまで、ステップS13を繰り返し実行する。一方、ドア開度がスロープ作動判定開度以上の場合(S13:YES)、ドア制御装置100は、スロープ作動フラグをオンにする(S14)。スロープ作動フラグは、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2が、スロープ40が展開する範囲であるスロープ作動範囲SAの検出を終えたことを示すフラグである。
続いて、ドア制御装置100は、スライドドア30が全開位置に到達したか否かを判定する(S15)。スライドドア30が全開位置に到達したか否かは、ドア開度に基づいて判定してもよいし、スライドドア30を車体20に拘束するラッチ機構のラッチの状態に基づいて判定してもよい。スライドドア30が全開位置に到達していない場合(S15:NO)、ドア制御装置100は、ステップS15を再度実行する。つまり、ドア制御装置100は、スライドドア30が全開位置に到達するまで、ステップS15を繰り返し実行する。一方、スライドドア30が全開位置に到達する場合(S15:YES)、ドア制御装置100は、ドアアクチュエータ50の駆動を停止し、スライドドア30の開作動を終了する(S16)。その後、ドア制御装置100は、姿勢変更部70により、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の向きを第1検出方向D1から第2検出方向D21,D22に変更する(S17)。
次に、図10に示すフローチャートを参照して、スライドドア30を開作動させるための開作動指令信号が入力される際に、ドア制御装置100が実行する処理の流れについて説明する。本処理は、上述した処理と並列して実行される処理である。また、本処理の実行中は、所定のサンプリング周期で第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3の検出結果がドア制御装置100に入力される。
図10に示すように、ドア制御装置100は、スロープ作動フラグがオンか否かを判定する(S21)。スロープ作動フラグがオフの場合(S21:NO)、すなわち、物体センサSE1,SE2がスロープ作動範囲SAに対する検出を終えていない場合、ドア制御装置100は、本処理を終了する。一方、スロープ作動フラグがオンの場合(S21:YES)、ドア制御装置100は、スライドドア30の位置ごとの第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出結果に基づいて、スロープ作動範囲SAに物体が存在しているか否かを判定する(S22)。言い換えれば、ドア制御装置100は、判定領域ARに物体が存在しているか否かを判定する。
スロープ作動範囲SAに物体が存在していない場合(S22:NO)、ドア制御装置100は、スロープアクチュエータ60を駆動し、スロープ40を展開作動させる(S23)。ドア制御装置100は、スロープ40の展開作動が完了した後、本処理を終了する。
一方、スロープ作動範囲SAに物体が存在する場合(S22:YES)、ドア制御装置100は、スロープ作動範囲SAに存在する物体に向けて、報知部80にスロープ作動範囲SAから移動を促す旨の警告を報知させる(S24)。続いて、ドア制御装置100は、第3物体センサSE3の検出結果に基づいて、スロープ作動範囲SAに物体が存在するか否かを判定する(S25)。ステップS25の判定処理は、警告の報知の結果、スロープ作動範囲SAから物体が移動したか否かを判定するものであるため、ドア制御装置100は、ステップS24を実行してからステップS25を実行するまでに所定時間待機したり、所定回数を上限にステップS25を繰り返し実行したりしてもよい。
スロープ作動範囲SAに物体が存在しない場合(S25:NO)、言い換えれば、スロープ作動範囲SAから物体が移動した場合、ドア制御装置100は、ステップS23に移行する。この場合には、ドア制御装置100は、スロープ40を展開作動させる。
一方、スロープ作動範囲SAに物体が存在する場合(S25:YES)、言い換えれば、スロープ作動範囲SAに物体が存在し続ける場合、ドア制御装置100は、本処理を終了する。この場合には、ドア制御装置100は、スロープ40を展開作動させない。なお、スロープ作動範囲SAに物体が存在し続ける場合には、ドア制御装置100から車両10の走行を制御する制御装置に車両10を前後に移動させるための信号を出力してもよい。そして、車両10の走行を制御する制御装置は、スロープ作動範囲SAに物体が存在しなくなるように、車両10を前後方向に僅かに移動させてもよい。
次に、図11に示すフローチャートを参照して、スロープ40を格納作動させるためにドア制御装置100が実行する処理の流れについて説明する。本処理の実行中は、所定のサンプリング周期で第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3の検出結果がドア制御装置100に入力される。
図11に示すように、ドア制御装置100は、物体センサSE1〜SE3の検出結果に基づいて、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3の少なくとも1つに物体が存在しているか否かを判定する(S31)。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3の少なくとも1つに物体が存在している場合(S31:YES)、ドア制御装置100は、本処理を終了する。すなわち、この場合には、ドア制御装置100は、スロープ40を格納作動させない。ただし、ドア制御装置100は、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に長期間にわたって物体が存在するなど、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に存在する物体がユーザではなく停止車両であると判定できる場合には、後述するステップS32に移行してもよい。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在していない場合(S31:NO)、例えば、車両10に乗車しようとするユーザが存在しない場合、ドア制御装置100は、スロープアクチュエータ60により、スロープ40の格納作動を開始させる(S32)。続いて、ドア制御装置100は、スロープ40の格納作動を継続しながら、物体センサSE1〜SE3の検出結果に基づき、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在するか否かを判定する(S33)。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在する場合(S33:YES)、例えば、スロープ40の格納作動中にユーザが車両10のドア開口部21に接近する場合、ドア制御装置100は、スロープ40の格納作動を中断する(S34)。その後、ドア制御装置100は、本処理を終了する。なお、ドア制御装置100は、ステップS34において、スロープ40の格納作動を中断させる代わりに、スロープ40を展開作動させてもよい。また、ステップS34において、ドア制御装置100は、車両10のドア開口部21に接近するユーザがスロープ40の必要なユーザであるか否かに応じて、スロープ40の格納作動を中断するに留めるか、スロープ40の格納作動を継続させるかを選択してもよい。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在しない場合(S33:NO)、ドア制御装置100は、スロープ40の格納作動が完了したか否かを判定する(S35)。スロープ40の格納作動が完了した場合(S35:YES)、ドア制御装置100は、本処理を終了する。一方、スロープ40の格納作動が完了していない場合(S35:NO)、ドア制御装置100は、ステップS33の処理を再度実行する。つまり、ドア制御装置100は、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在しないことを条件に、スロープ40の格納作動を継続する。
次に、図12に示すフローチャートを参照して、スライドドア30を閉作動させるためにドア制御装置100が実行する処理の流れについて説明する。本処理の実行中は、所定のサンプリング周期で第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3の検出結果がドア制御装置100に入力される。
図12に示すように、ドア制御装置100は、物体センサSE1〜SE3の検出結果に基づいて、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3の少なくとも1つに物体が存在しているか否かを判定する(S41)。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3の少なくとも1つに物体が存在している場合(S41:YES)、ドア制御装置100は、本処理を終了する。すなわち、この場合には、ドア制御装置100は、スライドドア30を閉作動させない。ただし、ドア制御装置100は、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に長期間にわたって物体が存在するなど、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に存在する物体がユーザではなく停止車両であると判定できる場合には、後述するステップS42に移行してもよい。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在していない場合(S41:NO)、すなわち、車両10に乗車しようとするユーザが存在しない場合、ドア制御装置100は、ドアアクチュエータ50により、スライドドア30の閉作動を開始させる(S42)。続いて、ドア制御装置100は、スライドドア30の閉作動を継続しながら、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在するか否かを判定する(S43)。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在する場合(S43:YES)、例えば、スライドドア30の閉作動中にユーザが車両10のドア開口部21に接近する場合、ユーザの乗車を可能とすべく、ドア制御装置100は、スライドドア30をユーザが乗車できる程度の開度まで開作動させる(S44)。ステップS44において、ドア制御装置100は、スライドドア30の閉作動を中断するだけでもよい。その後、ドア制御装置100は、本処理を終了する。
第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在しない場合(S43:NO)、ドア制御装置100は、スライドドア30の閉作動が完了したか否かを判定する(S45)。スライドドア30の閉作動が完了した場合(S45:YES)、ドア制御装置100は、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の向きを第2検出方向D21,D22から第1検出方向D1に変更し(S46)、本処理を終了する。一方、スライドドア30の閉作動が完了していない場合(S45:NO)、ドア制御装置100は、ステップS43の処理を再度実行する。つまり、ドア制御装置100は、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3に物体が存在しないことを条件に、スライドドア30の閉作動を継続する。なお、全閉位置の付近まで閉作動したスライドドア30により、第3物体センサSE3が誤検出しないように、ドア制御装置100は、スライドドア30の開度が小さくなる場合に、第3物体センサSE3に基づく物体の有無の判定を行わなくてもよい。
本実施形態の作用について説明する。
車両10が所定の停車位置に停車すると、スライドドア30が開作動する。つまり、図5及び図6に示すように、第1物体センサSE1が第1スライドドア31とともに移動し、第2物体センサSE2が第2スライドドア32とともに移動する。言い換えれば、第1物体センサSE1が前方に移動し、第2物体センサSE2が後方に移動することにより、判定領域ARの検出が完了する。
車両10が所定の停車位置に停車すると、スライドドア30が開作動する。つまり、図5及び図6に示すように、第1物体センサSE1が第1スライドドア31とともに移動し、第2物体センサSE2が第2スライドドア32とともに移動する。言い換えれば、第1物体センサSE1が前方に移動し、第2物体センサSE2が後方に移動することにより、判定領域ARの検出が完了する。
そして、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出結果に基づいて、判定領域ARに物体が存在していない場合にはスロープ40が展開作動され、判定領域ARに物体が存在している場合にはスロープ40の展開作動が制限される。
本実施形態の効果について説明する。
(1)ドア制御装置100は、スライドドア30が開作動するときのスライドドア30の位置ごとの物体センサSE1,SE2の検出結果に基づいて、判定領域ARに物体が存在しているか否かを判定する。つまり、ドア制御装置100は、スライドドア30の開作動により、物体センサSE1,SE2の検出範囲AR1,AR2を移動させることができる。このため、ドア制御装置100は、物体センサSE1,SE2をスライドドア30の移動方向に動かすためだけの駆動部を設けなくても、ドア開口部21の正面の広い範囲に物体が存在しているか否かを検出できる。
(1)ドア制御装置100は、スライドドア30が開作動するときのスライドドア30の位置ごとの物体センサSE1,SE2の検出結果に基づいて、判定領域ARに物体が存在しているか否かを判定する。つまり、ドア制御装置100は、スライドドア30の開作動により、物体センサSE1,SE2の検出範囲AR1,AR2を移動させることができる。このため、ドア制御装置100は、物体センサSE1,SE2をスライドドア30の移動方向に動かすためだけの駆動部を設けなくても、ドア開口部21の正面の広い範囲に物体が存在しているか否かを検出できる。
(2)ドア制御装置100は、スライドドア30の移動方向及び第1検出方向D1が直交する。このため、例えば、判定領域ARが、スライドドア30の移動方向を長手方向とし、第1検出方向D1を短手方向とする矩形の領域である場合において、ドア制御装置100は、少ないスライドドア30の移動量で判定領域ARをカバーできる。
(3)スライドドア30が全開位置に位置するときに、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2を第1検出方向D1に向けたままにする場合、ドア開口部21を介して車両10に乗車するユーザが第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出範囲AR1,AR2に入らない可能性がある。この点、ドア制御装置100は、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の向きを変更するため、スライドドア30の正面からドア開口部21に接近するユーザが第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2の検出範囲AR1,AR2に入りやすくなる。つまり、ドア制御装置100は、スライドドア30が全開位置に位置する場合に、車両10に乗車するユーザを検出しやすくなる。
(4)第1物体センサSE1は第1スライドドア31とともに移動し、第2物体センサSE2は第2スライドドア32とともに移動するため、スライドドア30が全開位置に位置する場合には、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2は、ドア開口部21の正面の領域のごく一部の範囲を検出範囲とする。この点、ドア制御装置100は、ドア開口部21の正面の領域のうち、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2がカバーできない範囲を検出範囲とする第3物体センサSE3を備える。このため、ドア制御装置100は、スライドドア30が全開位置に位置する場合であっても、車両10に乗車しようとするユーザを検出することができる。
(5)ドア制御装置100は、スライドドア30の閉作動中に車両10に乗車しようとするユーザが存在し得る場合に、スライドドア30の閉作動を制限する。このため、ドア制御装置100は、ユーザの乗り残しを抑制できる。
(6)ドア制御装置100は、スライドドア30の開作動後において、判定領域ARに物体が存在する場合に、スロープ40の展開作動を制限する。このため、ドア制御装置100は、展開作動するスロープ40が物体に接触することを抑制できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・車両10は、姿勢変更部70を備えなくてもよい。この場合、第1物体センサSE1は、予め第2検出方向D21を向いた状態で固定され、第2物体センサSE2は、予め第2検出方向D22を向いた状態で固定されることが好ましい。この構成によれば、上記実施形態の効果(3)と同等の効果を得ることができる。
・車両10は、姿勢変更部70を備えなくてもよい。この場合、第1物体センサSE1は、予め第2検出方向D21を向いた状態で固定され、第2物体センサSE2は、予め第2検出方向D22を向いた状態で固定されることが好ましい。この構成によれば、上記実施形態の効果(3)と同等の効果を得ることができる。
・ドア制御装置100は、スライドドア30の閉作動時において、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3の検出結果に基づいて、人が車両10に乗車しようとしているか否かを判別してもよい。詳しくは、ドア制御装置100は、第1物体センサSE1の検出結果に基づいて、物体が第1物体センサSE1に接近していると判定できる場合、人が車両10に乗車しようとしていると判別し、第1物体センサSE1から物体までの距離が変化しない場合、人が車両10の側方を通過していると判別してもよい。人が車両10に乗車しようとする場合には、第1物体センサSE1と人との距離が次第に短くなるためである。なお、ドア制御装置100は、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3に基づいても同様に判別できる。
・ドア制御装置100は、スライドドア30の閉作動時において、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3の検出結果に基づいて、物体が人か走行車両であるかを判別してもよい。例えば、ドア制御装置100は、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3の一つの範囲に物体が存在していると判定する場合には、物体が人であると判別し、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3にわたって物体が存在していると判定する場合には、物体が走行車両であると判別してもよい。走行車両は、人よりも大きく、複数の検出範囲にわたって存在しやすいためである。
・また、ドア制御装置100は、第1検出範囲AR1、第2検出範囲AR2及び第3検出範囲AR3の一つの検出範囲から他の検出範囲に物体が移動するときの移動速度が低速の場合には、物体が人であると判別し、当該移動速度が高速の場合には、物体が走行車両であると判別してもよい。走行車両は、人よりも高速で移動する場合が多いためである。なお、ここでいう走行車両には、二輪車、四輪車及びその他の車両を含む。
・ドア制御装置100は、第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3のサンプリング周期を互いに変更してもよい。これによれば、例えば、第1物体センサSE1が出射する光の反射光を第2物体センサSE2が受光することにより、第2物体センサSE2の検出結果に誤差が生じることが抑制される。
・上記実施形態の車両10が並んで走行したり並んで停車したりする場合には、物体センサSE1〜SE3のサンプリング周期を車両10ごとに変更してもよい。例えば、車両10の間で通信を行うことで、車両10ごとの物体センサSE1〜SE3のサンプリング周期をずらしてもよいし、物体センサSE1〜SE3のサンプリング周期をランダムに変更することで、車両10ごとの物体センサSE1〜SE3のサンプリング周期をずらしてもよい。これによれば、一方の車両10の物体センサSE1〜SE3から出射した光を他方の車両10の物体センサSE1〜SE3が受光することにより、他方の車両10の物体センサSE1〜SE3の検出結果に誤差が生じることが抑制される。
・車両10は、第3物体センサSE3を備えなくてもよい。この場合、図7に示すように、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2を第2検出方向D21,D22に向けた状態で、第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2は重複部分を有することが好ましい。この構成によれば、車両10に乗車しようとするユーザが第1検出範囲AR1及び第2検出範囲AR2を通過しなければ車両10に到達できなくなる。つまり、ドア制御装置100がユーザを検出できない事態を回避できる。
・ドア制御装置100は、図10に示すフローチャートにおいて、スロープ作動範囲SAに物体が存在する場合(S22:YES)、ドア開口部21から物体までの距離に応じてスロープ40を展開作動してもよい。例えば、ドア制御装置100は、物体に接触しない範囲でスロープ40を展開作動してもよい。
・ドア制御装置100は、図10に示すフローチャートにおいて、スロープ作動範囲SAに物体が存在する場合(S22:YES)、ドア開口部21から物体までの距離に応じて報知する警告の内容を変更してもよい。例えば、ドア制御装置100は、物体までの距離が短い場合、車両10から遠く離れる旨の報知をし、物体までの距離が長い場合、車両10から僅かに離れる旨の報知をしてもよい。
・ドア制御装置100は、スライドドア30の移動範囲のうち、スライドドア30が全開位置に位置する場合に限り、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2を第2検出方向D21,D22に向けてもよい。
・ドア制御装置100は、スライドドア30が全閉位置に位置する場合、姿勢変更部70により、物体センサSE1〜SE3を車室に向けてもよい。この場合、ドア制御装置100は、物体センサSE1〜SE3の検出結果に基づいて、車室内のユーザの数及び様子などを確認してもよい。また、車両10は、別途、車室を向く物体センサを備えてもよい。
・物体判定部101は、ドアアクチュエータ50のモータに対する制御信号に基づいて、スライドドア30の位置を推定してもよい。
・ドア制御装置100は、スライドドア30を開作動させる際、スライドドア30を全開位置ではなく、ドア開口部21を開放する任意の開位置まで開作動させてもよい。この場合であっても、ドア制御装置100は、スライドドア30を全開位置まで開作動させるときと同様の処理を行ってもよい。ただし、この場合のスライドドア30の開位置は、第1スライドドア31及び第2スライドドア32の間隔が少なくともユーザが乗降できるだけの間隔となることを前提とする。
・ドア制御装置100は、スライドドア30を開作動させる際、スライドドア30を全開位置ではなく、ドア開口部21を開放する任意の開位置まで開作動させてもよい。この場合であっても、ドア制御装置100は、スライドドア30を全開位置まで開作動させるときと同様の処理を行ってもよい。ただし、この場合のスライドドア30の開位置は、第1スライドドア31及び第2スライドドア32の間隔が少なくともユーザが乗降できるだけの間隔となることを前提とする。
・第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2は、投光部及び受光部の向きを変更可能に構成してもよい。この場合、第1物体センサSE1及び第2物体センサSE2は、センサ自体の向きを変更しなくてもよくなる。
・車両10は、複数の第1物体センサSE1を備えてもよい。この場合、複数の第1物体センサSE1は、第1スライドドア31の後端縁に沿って上下方向に配列されることが好ましい。これによれば、物体判定部101は、複数の第1物体センサSE1の検出結果に基づいて、3次元的に物体の位置を特定することが可能となる。第2物体センサSE2についても同様である。
・車両10は、第1物体センサSE1を上下方向に移動させる移動機構を備えてもよい。この場合であっても、第1スライドドア31の開作動時に第1物体センサSE1を上下に移動させることで、物体判定部101は、3次元的に物体の位置を特定することが可能となる。第2物体センサSE2についても同様である。
・第1物体センサSE1、第2物体センサSE2及び第3物体センサSE3は、カメラとしてもよい。この場合、物体判定部101は、カメラが撮像した画像に基づいて、物体の有無を判定したり、物体までの距離を算出したりすることが好ましい。
・スライドドア30は、第1スライドドア31及び第2スライドドア32の一方のスライドドア30を有する片開きのスライドドア30として構成することもできる。
・スライドドア30は、車体20の後部に形成されるドア開口部21を開閉できるように構成してもよい。この場合、スライドドア30の移動方向は、幅方向となる。
・スライドドア30は、車体20の後部に形成されるドア開口部21を開閉できるように構成してもよい。この場合、スライドドア30の移動方向は、幅方向となる。
・車両10は、スロープ40と、スロープアクチュエータ60と、を備えなくてもよい。この場合、ドア制御装置100は、スライドドア30の開作動後に判定領域ARに物体が存在する場合には、車両10を降車するユーザにその旨の警告を報知部80に行わせてもよい。
・車両10は、「乗降支援装置」として、車体20に格納される格納位置及び車体20から判定領域ARに向かって展開する展開位置の間で作動する手すりを有してもよいし、車体20に格納される格納位置及び車体20から判定領域ARに向かって展開する展開位置の間で作動するリフトアップシートを有してもよい。
・ドア制御装置100は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア(特定用途向け集積回路:ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
10…車両、20…車体、21…ドア開口部、22…スロープ格納部、30…スライドドア、31…第1スライドドア、32…第2スライドドア、40…スロープ、50…ドアアクチュエータ、60…スロープアクチュエータ、70…姿勢変更部、80…報知部、100…ドア制御装置、101…物体判定部、102…距離算出部、103…ドア制御部(第1制御部の一例)、104…スロープ制御部(第2制御部の一例)、110…物体検出装置、120…乗降制御装置、AR…判定領域、AR1…第1検出範囲、AR2…第2検出範囲、AR3…第3検出範囲、D1…第1検出方向、D21,D22…第2検出方向、SE1…第1物体センサ、SE2…第2物体センサ、SE3…第3物体センサ、SE4…ドア開度センサ、SE5…車速センサ、FL…フロア、RD…路面。
Claims (8)
- 車体に形成されるドア開口部の正面に設定した判定領域に存在する物体を検出する物体検出装置であって、
前記ドア開口部を開閉するスライドドアに設けられ、前記判定領域の一部を検出範囲とする物体センサと、
前記スライドドアの開作動時に前記スライドドアの位置ごとの前記物体センサの検出結果を取得し、前記スライドドアの位置ごとの前記物体センサの検出結果に基づいて、前記判定領域に物体が存在しているか否かを判定する物体判定部と、を備える
物体検出装置。 - 前記ドア開口部から前記判定領域に存在する物体までの距離を算出する距離算出部を備える
請求項1に記載の物体検出装置。 - 前記スライドドアは、互いに遠ざかる方向に移動することで前記ドア開口部を開き、互いに接近する方向に移動することで前記ドア開口部を閉じる第1スライドドア及び第2スライドドアを有するものであり、
前記物体センサは、前記第1スライドドアに設けられる第1物体センサと、前記第2スライドドアに設けられる第2物体センサと、を有し、
前記スライドドアの移動方向と直交するとともに車両上下方向と交差する方向を第1検出方向としたとき、
前記第1物体センサ及び前記第2物体センサは、前記第1検出方向を向く
請求項1又は請求項2に記載の物体検出装置。 - 前記第1スライドドア及び前記第2スライドドアが前記ドア開口部を開放する開位置で停止する場合には、前記第1物体センサの向きを前記第1検出方向及び前記第1スライドドアの閉方向の間をなす方向に向け、前記第2物体センサの向きを前記第1検出方向と前記第2スライドドアの閉方向の間をなす方向に向ける姿勢変更部を備える
請求項3に記載の物体検出装置。 - 前記スライドドアは、互いに遠ざかる方向に移動することで前記ドア開口部を開き、互いに接近する方向に移動することで前記ドア開口部を閉じる第1スライドドア及び第2スライドドアを有するものであり、
前記物体センサは、前記第1スライドドアに設けられる第1物体センサと、前記第2スライドドアに設けられる第2物体センサと、を有し、
前記スライドドアの移動方向と直交するとともに車両上下方向と交差する方向を第1検出方向としたとき、
前記第1物体センサは、前記第1検出方向及び前記第1スライドドアの閉方向の間をなす方向を向き、
前記第2物体センサは、前記第1検出方向及び前記第2スライドドアの閉方向の間をなす方向を向く
請求項1又は請求項2に記載の物体検出装置。 - 前記第1物体センサの検出範囲を第1検出範囲とし、前記第2物体センサの検出範囲を第2検出範囲としたとき、
前記車体に設けられ、前記スライドドアが前記ドア開口部を開放する開位置に位置するときの前記第1検出範囲及び前記第2検出範囲の間の範囲を検出範囲とする第3物体センサを備える
請求項3〜請求項5の何れか一項に記載の物体検出装置。 - 前記車体に格納される格納位置及び前記車体から前記判定領域に向かって展開する展開位置の間で作動することによりユーザの乗降を支援する乗降支援装置を備える車両に適用される乗降制御装置であって、
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の物体検出装置と、
前記スライドドアの開閉作動を制御する第1制御部と、
前記乗降支援装置の作動を制御する第2制御部と、を備え、
前記第2制御部は、前記第1制御部が前記スライドドアを開作動させるときに、前記物体検出装置が前記判定領域に物体が存在していると判定する場合には、前記乗降支援装置の展開作動を制限する
乗降制御装置。 - 前記乗降支援装置は、前記展開位置において、前記車両のフロアと路面とを接続するスロープである
請求項7に記載の乗降制御装置。
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