JP2021075587A - 被覆材、及び被膜形成方法 - Google Patents

被覆材、及び被膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便に意匠性を付与し、その美観性を高めることができる被覆材を得る。【解決手段】樹脂成分(A)、及び骨材(B)を含む被覆材であって、上記被覆材は、樹脂成分(A)の固形100重量部に対して、骨材(B)100〜2000重量部を含み、その形成被膜が水蒸気透過性を有するものであり、上記骨材(B)が、鱗片状着色骨材(b1)、粒状半透明骨材(b2)、及び粒状着色骨材(b3)を含み、上記鱗片状着色骨材(b1)及び上記粒状半透明骨材(b2)の重量比(b2)/(b1)が、5/1〜180/1であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、新規な被覆材に関するものである。
従来、建築物や土木構造物に自然石調の美観性を付与する装飾仕上げ工法が知られている。近年、自然石特有の質感や奥行き感等の意匠を有する装飾仕上げが望まれるケースも増えている。このような工法として、例えば、特許文献1には、主材を塗布後、主材が乾燥しないうちに主材表面にマイカと透明および(または)半透明の骨材からなる粒状物を吹付ける被膜形成方法が記載されている。
特開平5−50025号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、自然な奥行き感を付与するためには、別工程によってマイカ等の意匠材を塗布することが必要であり、工程が煩雑化するおそれがあった。このような状況下、簡便に奥行き感を有する自然石調仕上げが可能な被覆材及び被膜形成方法が望まれている。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、樹脂成分、及び特定骨材を特定重量比率で含む被覆材を採用することより、奥行き感等の美観性に優れた仕上がりを簡便に得ることに想到し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
すなわち、本発明は、以下の特徴を有するものである。
1. 樹脂成分(A)及び骨材(B)を含む被覆材であって、
上記被覆材は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対して、骨材(B)100〜2000重量部を含み、
上記骨材(B)が、鱗片状着色骨材(b1)、粒状半透明骨材(b2)、及び粒状着色骨材(b3)を含み、
上記鱗片状着色骨材(b1)及び上記粒状半透明骨材(b2)の重量比(b2)/(b1)が、5/1〜180/1であることを特徴とする被覆材。
2.上記鱗片状着色骨材(b1)及び上記粒状着色骨材(b3)の重量比(b3)/(b1)が、10/1〜200/1であることを特徴とする1.に記載の被覆材。
3.上記粒状半透明骨材(b2)は、平均粒子径1μm以上150μm未満の粒状半透明骨材(b2’)を含むことを特徴とする1.または2.に記載の被覆材。
4.基材上に、1.〜3.に記載の被覆材を塗付して被膜を形成することを特徴とする被膜形成方法。
本発明によれば、奥行き感等の意匠性を付与し、その美観性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<被覆材>
本発明の被覆材は、樹脂成分(A)、及び特定の骨材(B)を特定重量比で含むことを特徴とする。
樹脂成分(A)(以下「(A)成分」という)としては、特に限定されないが、水溶性樹脂及び水分散性樹脂から選ばれる1種以上が好適である。樹脂の種類としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。これらは1種または2種以上で使用することができる。また、これら(A)成分は架橋反応性を有するものであってもよい。架橋反応性を有する(A)成分を使用した場合は、被膜の耐水性、耐候性、耐薬品性等を向上させることができる。
骨材(B)(以下「(B)成分」という)は、優れた意匠性に寄与するものである。このような骨材としては、何らかの色彩効果を有する固体粒子であれば特に限定されず、その材質が無機質、有機質のいずれでも使用でき、天然品、人工品のいずれも使用することができる。具体的には、例えば、重質炭酸カルシウム、寒水石、マイカ、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、貝殻、バライト粉、大理石、御影石、蛇紋石、花崗岩、蛍石、長石、珪石、珪砂等の粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、金属片、金属粉等の無機質粒子、樹脂ビーズ、樹脂粉砕物、ゴム類、プラスチック類、植物繊維、植物片等の有機質粒子が挙げられる。また、これらに着色を施したものも使用することもできる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用することにより、種々の自然石調の色彩を表出することができる。
(B)成分は、(A)成分の固形分100重量部に対し、100〜2000重量部(好ましくは150〜1500重量部、より好ましくは200〜1000重量部)の比率で混合する。(B)成分をこのような比率で混合すれば、厚膜の被膜が形成しやすくなり、形成被膜の重厚感を高めることもできるとともに、水蒸気透過性を有する被膜を形成することができる。なお、本発明において「α〜β」は「α以上β以下」と同義である。
本発明では、上記(B)成分として、鱗片状着色骨材(b1)、粒状半透明骨材(b2)、及び粒状着色骨材(b3)を特定比率で含むことを特徴とする。これにより、奥行き感、高級感、重厚感等の意匠性を付与し、その美観性を高めることができる。
鱗片状着色骨材(b1)(以下「(b1)成分」という)は、形成被膜にアクセント意匠を付与し、意匠性を高めるものである。(b1)成分の大きさは、長径0.5mm以上(より好ましくは1mm以上)であり、短径と長径の比(短径/長径)が0.3〜1であることが好ましい。(b1)成分の大きさが、上記範囲を満たす場合、その形状が視認されやすく、アクセント意匠として好適であるなお、(b1)成分の長径及び短径は、(b1)成分を水平面に安定に静置させ、上から顕微鏡を用いて観察して測定される値である。
また、(b1)成分の厚みは、好ましくは50〜500μm(より好ましくは60〜450μm)である。このような場合(b1)成分が転写されやすく、被膜中に埋もれた場合であっても意匠性を付与することができる。本発明において、(b1)成分は、長径と厚みの比が(長径/厚み)>2(より好ましくは3、さらに好ましくは5)を満たすものが好ましい。なお、(b1)成分の厚みは、マイクロメータにより測定される値である。
このような(b1)成分としては、例えば、鱗片状の基体粒子を着色処理したものが挙げられる。具体的に基体粒子としては、例えば、雲母、セリサイト、クレー、タルク、板状カオリン、硫酸バリウムフレーク、ガラスフレーク、アルミナフレーク、貝殻片、金属片等の無機質片、あるいはゴム片、プラスチック片、木片等が挙げられる。着色処理としては、特に限定されないが、顔料を含む着色剤を基体粒子表面に被覆する方法が好適である。(b1)成分は1種または2種以上(1色または2色以上)を組み合わせて使用することができ、種々の色彩を表出することができる。
粒状半透明骨材(b2)(以下「(b2)成分」という)は、形成被膜に透明感を付与し、奥行き感等の意匠性を高めるものである。特に、本発明では(b2)成分を介して(透かして)上記(b1)成分のアクセント意匠を視認することができるため、いっそう奥行き感が高まり、美観性向上の点で好適である。
(b2)成分としては、光透過率が3%以上(より好ましくは3%以上50%以下、さらに好ましくは10%以上30%以下)であるものが好適である。このような場合、上記効果を十分に得ることができる。
なお、上記光透過率とは、濁度計による全光透過率の値である。この測定では、(b2)成分の試料を内厚5mmの透明ガラス製セル中に充填し、次いで徐々に水を充填した後、セル中の気泡を振動によって取り除いたものを用いる。
このような(b2)成分としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、寒水石、長石、珪石等及びこれらの粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ等が挙げられ、上記光透過率を満たすものであれば、無色、有色のいずれのタイプも使用できる。これらは1種または2種以上で使用できる。この中でも、本発明では特に、炭酸カルシウム、寒水石から選ばれる1種を含むことが好適である。
(b2)成分の平均粒子径は、好ましくは1μm以上1mm以下(より好ましくは2μm以上800μm以下、さらに好ましくは3μm以上600μm以下)である。このような範囲を満たす場合、形成被膜の奥行き感を高めることができる。
上記(b2)成分は、上記(b1)成分との重量比(b2)/(b1)が、5/1〜180/1(より好ましくは8/1〜150/1、さらに好ましくは10/1〜100/1)であることを特徴とする。このような範囲を満たす場合、(b2)成分を介して(透かして)上記(b1)成分のアクセント意匠を視認することができるため、奥行き感を付与することができ、よりいっそう美観性を高めることができる。
さらに、本発明では、(b2)成分として、平均粒子径が1μm以上150μm未満(より好ましくは2μm以上100μm以下、さらに好ましくは3μm以上80μm以下)の粒状半透明骨材(b2’)を含むことが好適である。これにより、形成被膜のアクセント意匠がよりいっそう視認されやすくなり、奥行き感を高めることができる。このような(b2’)成分は、(b2)成分中に、好ましくは10〜60重量%(より好ましくは15〜55重量%、さらに好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは25〜45重量%)である。このような場合、被膜の表面付近において、上記(b1)成分の上に上記(b2’)が重なりあった部分が形成されやすく、アクセント意匠に奥行き感を付与することができるため、上記効果をよりいっそう高めることができる。なお、(b2)成分の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される平均値(測定条件は、分布基準:体積、屈折率:1.60−0.10i)である。
粒状着色骨材(b3)(以下「(b3)成分」という)は、主に形成被膜に色彩を付与するものであり、不透明な粒状粒子である。このような(b3)成分としては、光透過率が3%未満の不透明なものが好適であり、光透過率が2%以下のものがより好適である。
なお、上記光透過率とは、濁度計による全光透過率の値である。この測定では、(b3)成分の試料を内厚5mmの透明ガラス製セル中に充填し、次いで徐々に水を充填した後、セル中の気泡を振動によって取り除いたものを用いる。
(b3)成分としては、不透明なものであればよく、例えば、例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂、及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ、樹脂粉砕物、樹脂ビーズ、金属粒等や、それらの表面を着色コーティングしたもの等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用することにより、種々の自然石調の色彩を表出することができる。
(b3)成分の平均粒子径は、好ましくは5μm以上1mm以下(より好ましくは8μm以上800μm以下、さらに好ましくは10μm以上600μm以下)である。なお、(b3)成分の平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。このような(b3)成分は、粒状と認識されるものであり、鱗片状着色骨材(b1)とは異なるものである。
本発明では、上記(b3)成分は、上記(b1)成分との重量比(b3)/(b1)が、10/1〜200/1(より好ましくは12/1〜150/1、さらに好ましくは15/1〜100/1)とすることが好適である。このような範囲を満たす場合、形成被膜においてアクセント意匠が視認されやすく、美観性をよりいっそう高めることができる。
さらに、本発明では、上記(b3)成分は、上記(b2)成分との重量比(b3)/(b2)が、0.1/1〜15/1(より好ましくは0.2/1〜10/1、さらに好ましくは0.3/1〜5/1)とすることが好適である。このような範囲を満たす場合、形成被膜に所望の色彩を付与することができるとともに、被膜全体の隠蔽性を確保することができる。また、アクセント意匠の視認性を高めることができる。
本発明では、上記(B)成分は、上記(b1)成分、上記(b2)成分、及び上記(b3)成分に加えて、例えば、平均粒子径が1mm超10mm以下の粒状着色骨材(b4)、無着色の鱗片状粒子(b5)等を本発明の効果を著しく阻害しない限りで含んでもよい。
本発明の被覆材は、上記成分を公知の方法によって均一に混合することで製造することができるが、必要に応じて、通常被覆材に使用可能なその他の成分を混合することもできる。このような成分としては、例えば、着色顔料、体質顔料、繊維、造膜助剤、増粘剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、水等が挙げられる。
本発明では、増粘剤として、会合型増粘剤を含むことが好ましく、中でも末端に疎水基を含有し、分子鎖中にウレタン結合を含有するウレタン会合型増粘剤が好ましい。これにより、被覆材を塗付して模様被膜を形成する際、上記(b1)成分の転写性を高め、意匠性を高めるとともに、作業性を向上することができる。増粘剤の混合比率は、上記(A)成分の固形分100重量部に対し、固形分換算で、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
被覆材の塗付時における粘度(希釈する場合は、希釈後の粘度)は、好ましくは20〜200Pa・s(より好ましくは50〜150Pa・s)に、チクソトロピーインデックスを、好ましくは2.0〜6.0(より好ましくは3.0〜5.0)に調製する。本発明では、被覆材の粘性特性をこのような条件に設定することで、塗付時における上記(b1)成分の転写性が高まり、塗装作業性、仕上り性向上の点で好適である。
なお、本発明における粘度は、BH型粘度計による2rpmにおける粘度(2回転目の指針値)を測定することにより求められる値である。チクソトロピーインデックス(TI)は、BH型粘度計を用い、下記式により求められる値である。いずれも測定温度は23℃である。
<式>TI=η1/η2
(式中、η1は2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)。η2は20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
<被膜形成方法>
本発明の被覆材は、基材に対して塗付し被膜を形成するものである。基材は、建築物、土木構造物等の表面を構成するものである。このような基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、煉瓦、プラスチック板、金属板、ガラス、磁器タイル等が挙げられる。これら基材は、その表面に、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
また、被覆材は、刷毛、鏝、ローラー、スプレー等を用いて塗付することにより被膜を形成することができる。特に、塗装作業性の点においてローラー、鏝等を用いることが好適である。中でも、本発明の被覆材は、ローラーを用いて凹凸被膜を形成することにより、水蒸気透過性に優れた被膜を形成することができる。
使用するローラーとしては、特に限定されないが、本発明では、多孔質ローラーを好適に使用することができる。多孔質ローラーは、筒状の芯材の外表面に多孔質層が備わったものであり、筒状の芯材は、軸を備えたハンドルを装着できるように空洞となっており、該空洞にハンドル軸を装着して使用することができるものである。
筒状の芯材としては、特に限定されず、例えば、プラスチック製、木製、紙製、金属製等の芯材を用いることができ、また、ハンドル軸と芯材との密着性を高めるために、ハンドル軸と芯材の間に、例えば、プラスチック製、ゴム製、ガラス製、金属製、繊維製等の補強材を用いることもできる。
本発明で用いる多孔質ローラーとしては、その表面(多孔質層の外周の表面)において、大きさ3mm以上の孔が50%以上、(好ましくは3mm以上8mm以下の孔が50%以上、より好ましくは3mm以上8mm以下の孔が60%以上、さらに好ましくは3mm以上8mm以下の孔が70%以上)を占めるものが好適である。本発明において、孔の大きさは、各孔の重心からの最大距離×2で算出すればよい。また、大きさ3mm以上の孔が占める割合は、(多孔質層の表面に現れる大きさ3mm以上の孔の数)/(多孔質層の表面に現れる孔の総数)×100(%)で算出される値である。
このような多孔質層としては、連通孔を有する多孔質層、または、独立孔を有する多孔質層等が挙げられるが、本発明では連通孔を有する多孔質層が好ましい。その材質としては特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂、エチレン樹脂等が挙げられ、これら樹脂をスポンジ状に多孔化したものが好ましい。
多孔質層の厚みは、好ましくは3mm以上50mm以下、より好ましくは5mm以上30mm以下である。このような厚みでは、被覆材の塗付効率が良く、作業性により優れる。また、多孔質ローラーの幅(長さ)は、特に限定されないが好ましくは80mm以上250mm以下程度、多孔質ローラーの直径(筒径)(多孔質層含む)は、好ましくは30mm以上100mm以下程度である。
本発明の被覆材の塗付け量は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜6kg/m、より好ましくは1〜5kg/mである。塗付時には、本発明被覆材を水で希釈することもできる。希釈割合は、好ましくは0〜10重量%である。このような場合、本発明の効果を十分に発揮することができる。
本発明の被覆材(形成被膜)の乾燥膜厚は、好ましくは0.1〜5mm(より好ましくは0.3〜3mm)である。形成被膜が凹凸を有する場合、凹部と凸部の膜厚が上記範囲を満たすものであればよい。
また、本発明の被覆材によって形成される形成被膜は、乾燥膜厚0.8mmにおける水蒸気透過度が、好ましくは5g/m・24h以上(より好ましくは10g/m・24h以上)のものである。このような範囲の場合、基材中の水分による水蒸気を十分に拡散することができ、被膜の膨れ、剥離等を抑制することができる。なお、本発明における水蒸気透過度は、JIS K 5400−1990 8.17「水蒸気透過度」に準じて測定されるものである。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(被覆材1〜10)
表1に示す配合に基づき、各原料を定法により混合し、粘度(BH型粘度計、2rpm)が80Pa・sとなるように水を混合して被覆材1〜10を製造した。また、希釈後のTI値を表1に示す。
なお、各成分は以下のものを使用した。
(A)アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分50重量%、媒体:水)
(B)骨材
(b1)鱗片状着色粒子(黒色マイカ片、長径:1.4〜3.8mm、短径:1.2〜3.1mm、厚み:0.1〜0.4mm、短径/長径(平均値):0.92、長径/厚み(平均値):11.4)
(b2)粒状半透明骨材(寒水石、平均粒子径:200μm、光透過率:16%)
(b2’) 粒状半透明骨材(寒水石、平均粒子径:20μm、光透過率:16%)
(b3−1)粒状着色骨材(白色系珪砂とベージュ系珪砂の混合物、平均粒子径:180μm、光透過率1%以下)
(b3−2)粒状着色骨材(ベージュ系珪砂とブラウン系珪砂の混合物、平均粒子径;350μm、光透過率1%以下)
・増粘剤1(ウレタン会合型増粘剤)
・増粘剤2(セルロース系増粘剤)
・添加剤(消泡剤、等)
(実施例1〜7、比較例1〜3)
下塗材が塗付された基材(スレート板)上に、多孔質ローラーと被覆材を用いて、被覆材を塗付け量2kg/mで塗装し、23℃で24時間乾燥、硬化させ、模様被膜を形成した。
なお、使用した多孔質ローラーは、直径(筒径)70mm、ローラー幅200mm、紙製芯材、ウレタン樹脂をスポンジ状に多孔化(連通孔)した厚み15mm多孔質層を有するものであり、その多孔質層の表面に大きさ3mm以上8mm以下の孔が82%を占めるものである。
<評価>
以下の評価を実施し、結果を表4に示す。
・奥行き感
奥行き感に優れるものを「AA」、劣るものを「D」とし、AA>A>B>C>Dの5段階で評価した。
Figure 2021075587
実施例1〜7は、粒状半透明骨材と粒状着色骨材によって形成された薄いベージュ系の被膜中に、黒色マイカ片によるアクセント意匠を有する美観性に優れた自然石調の被膜が形成された。
さらに、実施例1〜3では、黒色マイカ片の表面には、粒状半透明骨材が重なりあった部分が存在しており、粒状半透明骨材透かして黒色マイカ片を視認することができ、奥行き感にも優れた被膜が形成された。特に、実施例1は、黒色マイカ片の奥行き感がよりいっそう際立つものであった。
また、実施例4,5は、黒色マイカ片によるアクセント意匠がやや強く、実施例6、7では、黒色マイカ片によるアクセント意匠がやや不足しており、実施例1〜3と比較すると、奥行き感がやや劣る被膜が形成された。
比較例1は、アクセント意匠が不十分であり、奥行き感に劣る被膜が形成された。比較例2は、黒色マイカ片によるアクセント意匠がやや強く、奥行き感に劣る被膜が形成された。比較例3は、アクセント意匠がなく、意匠性に劣る被膜が形成された。

Claims (4)

  1. 樹脂成分(A)及び骨材(B)を含む被覆材であって、
    上記被覆材は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対して、骨材(B)100〜2000重量部を含み、
    上記骨材(B)が、鱗片状着色骨材(b1)、粒状半透明骨材(b2)、及び粒状着色骨材(b3)を含み、
    上記鱗片状着色骨材(b1)及び上記粒状半透明骨材(b2)の重量比(b2)/(b1)が、5/1〜180/1であることを特徴とする被覆材。
  2. 上記鱗片状着色骨材(b1)及び上記粒状着色骨材(b3)の重量比(b3)/(b1)が、10/1〜200/1であることを特徴とする請求項1に記載の被覆材。
  3. 上記粒状半透明骨材(b2)は、平均粒子径1μm以上150μm未満の粒状半透明骨材(b2’)を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被覆材。
  4. 基材上に、請求項1〜請求項3に記載の被覆材を塗付して被膜を形成することを特徴とする被膜形成方法。

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