本発明の第1の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な要素を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを通る経路を生成する方法であって、
第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを含むナビゲート可能なネットワークのサブネットワークであり、電子地図の区分のサブセットにより表されるサブネットワークであり、区分のサブセットのうちの2つ以上の出力区分が存在するノードがサブネットワークの決定点を示すサブネットワークを定義することと、
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路を生成することと、
主要経路沿いに遭遇するサブネットワークの第1の決定点を識別し、第1の決定点を表すノードから出力する主要経路の部分の少なくとも第1の区分が閉鎖され且つサブネットワークを表す区分のサブセットが優先される経路探索処理を使用して決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を生成することと、
を含む方法が提供される。
従って、本発明によると、第2の出発地/目的地対の目的地への少なくとも1つの代替経路は、出発地から(第2の出発地/目的地対の)目的地へ移動中の主要経路(本明細書中で「アクティブ経路」とも呼ぶ)上の前方の決定点に関連して判定される。決定点は、第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の(代替)経路の区分に対応する区分の事前に定義されたサブネットワークの決定点であり、少なくとも代替経路の生成はサブネットワークを表す区分を優先する。代替経路が生成される決定点を識別するために及び代替経路を生成する際に、このように事前に定義されたサブネットワークの要素を示すデータを参照することにより、有用な代替経路が更に効率的に生成される場合があることがわかった。代替経路は、サブネットワークの決定点に対応する重要な決定点に関連してのみ生成されてもよく、それにより処理効率が向上し、ユーザに情報を過剰に提供することが回避される。経路を生成する際にサブネットワークの区分を優先することにより、更に適切な経路が生成されてもよい。更に、決定点における代替経路を生成する場合、既存の主要経路の出力区分が閉鎖される。これは、主要道路とかなり異なる有用な代替経路が取得されることを保証するのに役立つだろう。本発明により、データ効率よく代替経路を取得でき、方法が例えばナビゲーション装置である移動装置による実現に特に適するようになる。
本発明は、本明細書において説明される本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る方法を実行するためのシステムに拡張される。
本発明の第2の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な要素を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを通る経路を生成するシステムであって、
第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを含むナビゲート可能なネットワークのサブネットワークであり、電子地図の区分のサブセットにより表されるサブネットワークであり、区分のサブセットのうちの2つ以上の出力区分が存在するノードがサブネットワークの決定点を示すサブネットワークを定義する手段と、
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路を生成する手段と、
主要経路沿いに遭遇するサブネットワークの第1の決定点を識別し、第1の決定点を表すノードから出力する主要経路の部分の少なくとも第1の区分が閉鎖され且つサブネットワークを表す区分のサブセットが優先される経路探索処理を使用して決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を生成する手段と、
を備えるシステムが提供される。
当業者には理解されるように、本発明のこの更なる態様は、本発明の他の態様のうちのいずれかに関して本明細書中で説明される本発明の好適な特徴及びオプションの特徴のうちのいずれか1つ以上又は全てを適宜含むことができ、含むのが好ましい。特に記載されない場合、本発明のシステムは本発明のいずれかの態様又は実施形態において本発明の方法に関連して説明されるいずれかのステップを実行するための手段を備えてもよく、本発明の方法は本発明のいずれかの態様又は実施形態において本発明のシステムに関連して説明されるいずれかの手段を実行するためのステップを備えてもよい。
当業者には理解されるように、本発明のこれらの更なる態様は、本発明の他の態様のうちのいずれかに関して本明細書中で説明される本発明の好適な特徴及びオプションの特徴のうちのいずれか1つ以上又は全てを適宜含むことができ、含むのが好ましい。
本発明はコンピュータで実現される発明であり、本発明のいずれかの態様又は実施形態に関連して説明されるステップは、いずれも1つ以上のプロセッサの集合の制御の下で実行されてもよい。システムと関連して説明されるステップのうちのいずれかを実行する手段は、1つ以上のプロセッサの集合であってもよい。
いずれかの実施形態における本発明のシステムは、ナビゲーション装置などの何らかの適切な装置の形態であってもよい。一般に、本発明のシステムは少なくとも1つの処理装置であってもよい。前記又は任意の処理装置は、ポータブルナビゲーション装置(PND)であるか又は一体型装置であるかに関わらずナビゲーション装置などの移動装置の装置であってもよく、あるいはサーバの装置であってもよい。
本発明の方法は、ナビゲーション動作において実現されるのが好ましい。従って、方法は、必要に応じて、経路生成機能性及び/又はナビゲーション機能性を有する装置又はシステムの1つ以上のプロセッサの集合により実行されるのが好ましい。例えば方法は、ナビゲーション機能性を有さない例えばデスクトップ又はラップトップシステムであるコンピュータシステムにより実現されてもよい。
好適な実施形態では、いずれかの態様又は実施形態における本発明の方法はナビゲーション装置などの移動装置を使用して実行され、本発明はいずれかの態様又は実施形態の方法のステップを実行するように構成される例えばナビゲーション装置である移動装置に拡張される。ナビゲーション装置は、PND又は例えば車両搭載型装置である一体型装置であってもよい。
本発明のいずれかの態様又は実施形態によると、ナビゲーション装置は、ユーザに対して電子地図を表示するためのディスプレイと、デジタル地図データにアクセスし且つ電子地図がディスプレイを介してユーザに対して表示させるように構成された1つ以上のプロセッサの集合と、ユーザが装置と対話できるようにするためにユーザにより操作可能なユーザインタフェースとを備えてもよい。従って、本発明のシステムは、例えばナビゲーション装置の処理装置であるシステムであってもよい。
実現例に関係なく、いずれかの態様又は実施形態において本発明に従って使用される例えばナビゲーション装置である装置は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されたデジタル地図データ(又は電子地図)とを備えてもよい。プロセッサ及びメモリは協働して、ソフトウェアオペレーティングシステムが確立されてもよい実行環境を提供する。装置の機能性を制御可能にするため及び種々の他の機能を提供するために、1つ以上の追加のソフトウェアプログラムが提供されてもよい。本発明のナビゲーション装置は、例えばGPS又はGLONASS信号受信/処理機能性であるグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)信号受信/処理機能性を含むのが好ましくてもよい。ナビゲーション装置は、例えば地上ビーコン、移動体通信ネットワークである現在地を判定する他の手段を要望に応じて使用してもよいことが理解されるだろう。装置は、情報がユーザに中継されるようにする1つ以上の出力インタフェースを備えてもよい。出力インタフェースは、表示装置に加えて可聴出力用スピーカを含んでもよい。装置は、装置のオン/オフ動作又は他の特徴を制御するための1つ以上の物理ボタンを含む入力インタフェースを備えてもよい。
他の実施形態では、いずれかの態様又は実施形態における本発明の方法はサーバにより実行されてもよく、本発明はいずれかの態様又は実施形態の方法のステップを実行するように構成されたサーバに拡張される。いずれかの態様又は実施形態の本発明のシステムは、例えばサーバの処理装置であるシステムであってもよい。
当然、いずれかの態様又は実施形態における本発明の方法のステップは、一部がサーバにより実行され且つ一部がナビゲーション装置により実行されてもよい。例えば経路生成は、例えばナビゲーション装置の要求に応じてサーバにより実行され、ユーザに対して出力するためにナビゲーション装置に提供されてもよい。方法のステップは、全てがサーバ上で実行されてもよく、何らかの組み合わせで一部がサーバ上で実行され且つ他の部分がナビゲーション装置上で実行されてもよく、あるいは全てがナビゲーション装置上で実行されてもよい。1つ以上のステップをサーバ上で実行することは効率がよい場合があり、ナビゲーション装置に課される計算負荷を軽減させる場合がある。あるいは1つ以上のステップがナビゲーション装置で実行される場合、ネットワーク通信に必要な帯域幅を減少させる場合がある。従って、本発明のシステムは、一部がナビゲーション装置又は他の移動装置により提供され、一部がサーバにより提供されてもよい。
本明細書中で使用される場合、用語「区分」は当技術における通常の意味を有する。区分は、2つのノードを接続するナビゲート可能な要素(又はリンク)であってもよく、あるいはその何らかの部分であってもよい。本発明の実施形態は道路区分を参照して説明されるが、本発明は歩道、河川、運河、自転車道路、航路、鉄道線路などの区分などの他のナビゲート可能な区分にも適用可能であってもよいことが認識されるべきである。参照しやすくするために、これらを共通して道路区分と呼ぶが、「道路区分」の参照は「ナビゲート可能な区分」又は何らかの特定の種類のそのような区分の参照に置き換えられてもよい。電子地図データにより表される場合のナビゲート可能なネットワークのノードは、例えば分岐点、交差点などの実世界におけるナビゲート可能なネットワークの区分を接続するノードを表すノードを含む。電子地図データにより表されるノードは、実世界におけるノードを表さない人工的なノードを更に含んでもよい。例えば人工的なノードは、速度制限がナビゲート可能な要素沿いで変化する場合に追加されてもよい。
本発明の方法は、電子地図により表され且つサブネットワークが定義されるナビゲート可能なネットワークを通る代替経路を生成することに関する。サブネットワークは、ナビゲート可能なネットワークの区分及びノードを表す複数の区分及びノードのサブセットにより表される。サブネットワークの区分は、第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを定義する経路の区分に対応する。経路のネットワークの区分は、サブネットワークのノードにおいて互いに交差する。サブネットワークのノードは、2つ以上の出力区分が存在するサブネットワークの決定点を示すノードを含む。従って、サブネットワークの決定点はサブネットワークの区分が分岐する点である。
サブネットワークの区分は、何らかの適切な方法で識別されてもよい。例えばサブネットワークの各区分を示す電子地図データは、それがサブネットワークに属するという指示と関連付けられてもよい。その代わりに又はそれに加えて、方法は、サブネットワークの部分を形成するナビゲート可能な各区分のアイデンティティを示すデータを格納することと、サブネットワークの部分を形成し且つナビゲート可能なネットワークを通る経路を生成する場合に優先される区分を識別するために格納データを使用することとを含んでもよい。
サブネットワークは、第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る経路のネットワークの区分で構成される。主要経路沿いの決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の前記又は各代替経路を判定する際にそれらの区分を優先することにより、経路生成処理は、例えば区分である当該経路ネットワークの少なくとも部分に対応する経路を優先する。従って、経路のネットワークは経路生成処理を誘導し、探索空間を集中させるのに役立つ。
いくつかの実施形態において、サブネットワークは、第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る以前に移動された経路の集合の区分により定義される。従って、サブネットワークはパーソナルネットワークと呼ばれてもよく、ユーザが以前に移動した経路を含む。サブネットワークを定義するパーソナルネットワーク自体は、ユーザが以前に移動した経路のサブセット、すなわち異なる出発地/目的地対の間で移動された経路を含む更に大きいパーソナルネットワークのサブセットにより定義されてもよい。サブネットワークを定義するステップは、サブネットワークを提供する出発地と目的地との間の経路のネットワークを取得するために、ナビゲート可能なネットワークを通る以前に移動された経路を示す格納データを使用することを含んでもよい。これらの実施形態において、区分がサブネットワークを定義する経路は履歴経路に対応する。格納されている以前に移動された経路の集合を取得することに含まれるステップは、例えば経路に沿って移動中にナビゲーション装置が位置データを格納することを含んでもよい。
他の実施形態において、サブネットワークは、第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の生成された複数の代替経路、すなわち計算された複数の代替経路の集合の区分を含む。従って、経路のネットワークは、以前に生成された出発地と目的地との間の代替経路のネットワークである。従って、サブネットワークを定義するステップは、区分がサブネットワークを定義するナビゲート可能なネットワークを通る経路のネットワークを提供するために、出発地と目的地との間の複数の代替経路の集合を生成することを含んでもよい。
サブネットワークを定義するステップは、第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路を生成するステップの前に、そのようなステップの後に又はそのようなステップと同時に実行されてもよいことが理解されるだろう。ナビゲート可能なネットワークのサブネットワーク及び主要経路は互いに独立して生成されてもよく、あるいは他方を参照して生成されてもよい。
例えばサブネットワークがパーソナルネットワークの少なくとも一部であることが好ましい場合、サブネットワークは通常は、主要経路が生成される前に自宅と職場、自宅とジムなどの第1の出発地/目的地対の間で定義される。多くの場合、当該主要経路は、自宅の場所周辺の駐車場内の出発地又は自宅の場所周辺の例えば店舗である地点情報などの第2の出発地/目的地対の間に存在する。当該主要経路は、サブネットワークを表す区分のサブセットの区分を優先せずに生成可能であり、従って、要望に応じて電子地図のあらゆる区分を使用する第2の出発地/目的地対の間の例えば最速経路、最短経路などの最小コスト経路であることが可能である。いくつかの実施形態において、決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路が生成される前に、そのように生成された主要経路を形成する区分を既存のサブネットワークに追加できる。換言すると、主要経路はサブネットワークを表す区分のサブセットの区分を優先して生成可能であり、そのため、主要経路はサブネットワークを通る例えば最速経路、最短経路である実際の最小コスト経路になる。
従って、いくつかの実施形態において、サブネットワークは主要経路を参照せずに定義されてもよい。その場合、サブネットワークは主要経路の生成前、生成後又は生成と同時に定義されてもよい。例えばこれは、サブネットワークの代替経路が以前に移動された経路である場合に適切であってもよい。その場合、第2の出発地/目的地対の出発地及び目的地は、第1の出発地/目的地対の出発地及び目的地と異なっても異ならなくてもよい。主要経路の生成前にサブネットワークが定義されるいくつかの実施形態において、方法は、サブネットワークを参照して主要経路を生成するステップを含んでもよい。主要経路はサブネットワークの区分を優先するように生成されてもよく、あるいはサブネットワークを通る経路、すなわちサブネットワークの区分のみを含む経路であってもよい。主要経路は、サブネットワークを通る最小コスト経路であってもよい。他の実施形態において、主要経路はサブネットワークを参照せずに生成されてもよい。生成された主要経路がサブネットワークに限定されない場合、ネットワークを拡張するためにサブネットワークに追加されてもよい。
いくつかの実施形態において、サブネットワークが複数の交差する経路であることが好ましい場合、主要経路は要望に応じて電子地図の区分を使用して第1の出発地/目的地対の間で生成可能である。その場合、主要経路は、サブネットワークを生成するために、例えばeCOMPASSプロジェクトにおいて開発された代替経路生成技術に対する基本として使用可能である。従って、これらの実施形態において、主要経路は最初に計算され、その後、サブネットワークを定義(又は生成)するために使用される。そのような実施形態において、第1の出発地/目的地対は通常は第2の出発地/目的地対と同一であることが更に理解されるだろう。
従って、いくつかの実施形態において、主要経路は代替経路のサブネットワークを取得する際に使用されてもよい。いくつかの実施形態において、方法は、第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路を生成し、出発地と目的地との間の主要経路に対する複数の代替経路の集合であり、サブネットワークを定義する複数の代替経路の集合を提供する複数の代替経路の集合を生成する際に主要経路を使用するステップを含む。主要経路はナビゲート可能なネットワークの全ての区分を考慮して生成されてもよく、あるいは少なくとも出発地の所定の領域内などの例えば経路探索コリド内の経路探索のために考慮される全ての区分を考慮して生成されてもよい。主要経路は、ネットワークを通る例えば時間、距離又は燃料消費に関する最小コスト経路であってもよい。これらの実施形態において、第1の出発地/目的地対の出発地及び目的地は第2の出発地/目的地対の出発地及び目的地と同一である。
従って、第2の出発地/目的地対の出発地及び目的地が第1の出発地/目的地対の出発地及び目的地に対応するか又は少なくともそれらと近接する場合、第1の出発地/目的地対の間の代替経路の区分により定義されるサブネットワークは第2の出発地/目的地対の間の経路の生成を誘導するのに適切であってもよいことが理解されるだろう。第2の出発地/目的地対の出発地は第1の出発地/目的地対の出発地と同一又は同様であってもよい。同様に、第2の出発地/目的地対の目的地は第1の出発地/目的地対の目的地と同一又は同様であってもよい。例えば第2の出発地/目的地対の出発地又は目的地はそれぞれ、第1の出発地/目的地対の出発地又は目的地の所定の近傍内に存在してもよく、例えば1km以内に存在してもよい。
第1の出発地/目的地対及び/又は第2の出発地/目的地対の出発地及び目的地はあらゆる適切な出発地及び目的地であってもよく、あらゆる適切な供給元から取得されてもよい。出発地及び目的地はユーザにより指定されてもよく、自動的に選択されてもよく、あるいはそれらの組み合わせであってもよい。例えば出発地及び/又は目的地は通信ネットワークを介して受信されてもよい。出発地及び目的地はサーバによりナビゲーション装置から受信可能であり、あるいはナビゲーション装置によりサーバから受信されてもよい。少なくとも第2の出発地/目的地対の出発地は、ユーザの現在地に対応してもよい。
代替経路が計算された経路である実施形態におけるサブネットワークを定義する代替経路の集合は、主要経路に基づくか否かに関係なく、あらゆる適切な技術に従って生成されてもよい。いくつかの実施形態において、経路はナビゲート可能な区分のネットワークの区分を横断するコストに基づいて生成される。例えば経路の集合は、最小コスト経路(あるいは、主要経路が既に生成されている場合は、少なくとも主要経路の次に最小コストの経路)及び1つ以上の次の最小コスト経路を含んでもよい。コストは、各区分の横断時間又は横断速度に少なくとも部分的に基づくのが好ましい。これらの実施形態において使用される横断時間又は横断速度は、履歴データに基づく予想横断時間又は予想横断速度であってもよい。例えば許容重複度などを考慮することにより、代替経路の集合が理にかなったものであり、すなわちユーザフレンドリな代替経路であることを保証することを目指すために、種々の技術が使用されてもよい。いくつかの好適な実施形態において、経路の集合は、上述したeCOMPASSプロジェクトの一部として開発された技術を使用して生成される。
パーソナル経路に基づいて生成されるか又は他の以前に生成された経路に基づいて生成されるかに関係なく、区分がナビゲート可能なネットワークのサブネットワークを定義する経路のネットワークは固定された経路ネットワークである。例えばユーザがネットワークを通って移動中に経路は動的に変化せず、すなわち追加、変更又は削除されない。従って、サブネットワークは事前に定義されたサブネットワーク又は静的サブネットワークであると考えられる。
移動が主要経路に沿って開始された後に1つ以上の代替経路オプションをユーザに提供できることが望ましいと当出願人は認識した。これは、ユーザが自身の行程をより制御できるようにする更に動的なシステムを提供してもよい。本発明は、移動される経路沿いの決定点に関してそのような代替経路オプションが更に効率的に生成されるようにする方法を提供する。経路に沿って移動中に代替経路が生成されるため、事前に定義されたサブネットワークの経路に依存するのではなく、例えば適用可能な交通状態、天候状態などを示すライブデータを考慮できるようになる。
方法は、第2の出発地/目的地対の間の主要経路を生成するステップを含む。主要経路の生成前にサブネットワークが定義される実施形態において、これはサブネットワークの区分を優先する経路探索処理を使用して実行されてもよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの代替経路が第2の出発地/目的地対の間に更に生成される。サブネットワークの区分が既に定義されている場合、これもサブネットワークの区分を優先する経路探索処理を使用して実行されてもよい。第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路及びオプションで少なくとも1つの代替経路を生成するステップは、ユーザが移動を開始する前に実行されてもよい。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路及びオプションで少なくとも1つの代替経路を生成するステップは、ナビゲート可能なネットワークの区分の横断時間又は横断速度を示すライブデータを使用することを含むのが好ましい。そのようなデータは、決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の前記又は各代替経路を生成する際に更に使用されるのが好ましい。本明細書中で呼ぶ場合のライブデータは、現在のデータ又は少なくとも相対的に現在のデータであると考えられてもよく、ネットワークの区分上で発生していることの指示を提供する。ライブデータは、通常は15分以内、10分以内、5分以内又は更に最近の区分上の状態に関してもよい。このように、主要経路及び少なくとも1つの代替経路は、ネットワーク上の例えば現在の交通状態、天候状態などを考慮して生成されてもよい。区分のライブ横断時間又はライブ横断速度を示すデータは、当技術において既知であるように、例えば無線通信チャネルを介するフィードを介して取得されてもよい。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路及びオプションで代替経路、並びに決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の前記又は各代替経路は、あらゆる適切な方法で生成されてもよい。経路は、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な区分を横断するコストに基づいて生成されるのが好ましい。従って、主要経路及び代替経路を生成する際に使用される経路生成(又は経路探索)処理は、ネットワークのナビゲート可能な区分を横断するコストに基づくのが好ましい。ナビゲート可能な区分を横断するコストは、コスト関数を使用して判定されてもよい。区分を横断するコストは、区分に関連する1つ以上の属性に基づいて判定されてもよい。区分を横断するコストは、区分を横断する時間に少なくとも部分的に基づくのが好ましい。横断コストを参照して経路を取得することは、ダイクストラ法に基づく方法などのあらゆる既知の方法を使用して達成されてもよい。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路は、出発地と目的地との間の最小コスト経路であるのが好ましい。最小コスト経路は、要望に応じて、最速経路、最短経路、最大エコ経路など、又はそれらの何らかの組み合わせであってもよい。最小コスト経路は、ナビゲート可能なネットワークの区分の横断に関連するコストを最小化することに基づいてもよく、コストは適切なコスト関数、すなわち特に望ましいと考えられる属性を有する区分に関連するコストを低下させるか又は望ましくないと考えられる区分に関連するコストを上昇させるコスト関数を使用して判定される。例えばコスト関数は、最短経路、最速経路、最大エコ経路などである最小コスト経路が得られるように、例えばユーザ入力に基づいて適宜選択されてもよい。いくつかの実施形態において、主要経路はサブネットワークを通る最小コスト経路である。1つ以上の代替経路が第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間に生成される実施形態において、前記又は各代替経路は主要経路の次にコストが最小である出発地と目的地との間の経路であってもよい。従って、主要経路は出発地と目的地との間の最小コスト経路であってもよく、少なくとも1つの代替経路は出発地と目的地との間の次に最小コストの経路であってもよい。しかし、代替経路は次に最小コストの経路である必要はない。例えば主要経路との重複度、複雑性などに関する他の制約が代替経路を生成する処理の間に与えられてもよい。そのような制約は、ユーザが指定した好みを含んでもよい。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路を生成する前にサブネットワークが定義される本発明のいくつかの実施形態によると、主要経路及び該当する場合は代替経路を生成する際にサブネットワークの区分が優先される。本発明の全ての実施形態によると、決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を生成する際にサブネットワークの区分が優先される。本明細書中の第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のサブネットワークの区分を優先して経路を生成することに関して説明される特徴のいずれかは、決定点と目的地との間の代替経路を生成する場合に同様に適用可能である。サブネットワークの区分を優先することにより、ナビゲート可能なネットワークを通って生成される経路に区分が含まれる可能性が高くなる。サブネットワークの部分を形成する区分を使用することに経路生成処理を制限するのではなく、このように区分を優先することにより、生成される主要経路又は代替経路がサブネットワークの部分を形成しない区分を含むことが可能である。これは、例えば現在の交通状態により、区分を優先したにも関わらず、それら区分のコストがサブネットワークの外側に存在し且つ交通状態の影響を受けないネットワークの他の区分より依然として高い場合であってもよい。従って、本発明はサブネットワーク内の代替経路及びいくつかの実施形態ではサブネットワーク内の主要経路を提供する可能性が高いが、例えば更にコストの小さい経路である全体的に更に好ましい経路がサブネットワークの外側の区分により得られる場合はサブネットワークの外側の区分を含む柔軟性が経路計画処理に提供される。
決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路が生成される場合、並びにいくつかの実施形態において第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路及びオプションで少なくとも1つの代替経路が生成される場合、サブネットワークの区分はサブネットワークに属するため優先される。サブネットワークの区分は経路のネットワークの区分に対応するが、少なくとも実施形態において、本発明はサブネットワークの部分を形成するから区分を優先するにすぎず、サブネットワークを通るネットワークの部分を形成するネットワークを通る経路を経路生成処理において考慮しない。従って、サブネットワークを定義する経路ネットワークの所定の経路内での区分の順序は無関係である。
ナビゲート可能な前記又は各区分は、ナビゲート可能なネットワークを通る経路を生成するために何らかの適切な方法で優先されてもよく、そのため、主要経路又は代替経路が生成される場合、前記又は各区分は含まれないより含まれるのが好ましいと考えられる。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の経路又は決定点と目的地との間の経路の生成は、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な区分を移動するコストに基づくのが好ましい。その場合、方法は、サブネットワークのナビゲート可能な前記又は各区分に関連するコストを低減することにより、経路生成のためにサブネットワークのナビゲート可能な前記又は各区分を優先することを含んでもよい。ナビゲート可能な区分の横断に関連するコストは、コスト関数を使用して判定されてもよい。実施形態において、コスト低減は、コスト関数を使用してサブネットワークのナビゲート可能な前記又は各区分に適用されてもよい。例えば方法は、サブネットワークのナビゲート可能な各区分がサブネットワークの部分を形成するため、それらに(例えば、サブネットワークのナビゲート可能な前記又は各区分のみに)追加のコスト低減を適用するように構成されるコスト関数を使用してナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な区分の横断に関連するコストを判定することを含んでもよい。コスト低減は、区分の属性に基づいて取得されるコストに対して区分の横断に関連するコストを低減してもよい。決定点における主要経路の出力区分を閉鎖することを含む処理において、第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路及び決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間に生成される代替経路は最小コスト経路であるのが好ましい。決定点と目的地との間のあらゆる追加の代替経路も同様に、主要経路の第1の出力区分及び以前に生成されたあらゆる代替経路を閉鎖することに基づく最小コスト経路であってもよい。出発地と目的地との間の代替経路は通常は最小コスト経路ではないが、例えば次に最小コストの経路であってもよい。
当然、経路生成のためにサブネットワークの区分の優先度を増加させることは、例えば各区分に関連するコストを操作することによりサブネットワークの部分を形成しない区分の優先度をサブネットワークの部分を形成する場合より低下するなどの他の方法で達成されてもよいと考えられる。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路及び少なくとも1つの代替経路が判定される実施形態において、方法は、1つ以上の経路の存在を示すデータをユーザに対して出力することを含んでもよい。方法は、第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路の少なくとも一部分及び前記又は各代替経路の少なくとも一部分をユーザに対して表示することを含んでもよい。例えば第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の経路の全体又は少なくとも一部分を示す各経路の概要が提供されてもよい。方法は、実施形態において、少なくとも主要経路に沿ってユーザを案内するためにユーザに対するナビゲーション命令を生成し且つ提供することを更に含んでもよい。本明細書中で参照する場合、ナビゲーション命令は、通常は経路を走行するためにユーザが行う操作及び他の動作を示す1つ以上の命令の集合と組み合わされた経路の表示の形態であってもよく、所定の可聴指示及び/又は視覚指示であってもよい。方法は、代替経路を走行する場合の例えば推定到着時刻の差分、距離の差分などを示す主要経路と前記又は各代替経路との比較データをユーザに提供することを含んでもよい。
方法は、主要経路沿いに存在するサブネットワークの第1の決定点、すなわち第2の出発地/目的地対の出発地から主要経路に沿って移動する場合に遭遇する第1の決定点を識別することを更に含む。第1の決定点は、経路に沿って移動中に遭遇するサブネットワークの次の決定点である。代替経路は、サブネットワークの区分を優先する経路探索処理を使用して決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間に生成される。これは、サブネットワークの区分を優先して出発地と目的地との間の主要経路及びオプションで少なくとも1つの代替経路を生成する上記の実施形態に関連して説明した方法のいずれかで実行されてもよく、すなわち区分を横断するコストに基づいて実行されてもよい。
決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を生成する場合、サブネットワークの区分を優先することに加えて、決定点から出力する主要経路の継続部分の少なくとも第1の区分が経路生成のために閉鎖される。従って、経路生成処理の間、区分は単に優先度を低下されるのではなく、経路に含まれることを防止される。いくつかの実施形態において、決定点から出力する主要経路の部分の第1の区分のみが閉鎖される。しかし、生成された代替経路と主要経路とが重複する可能性を低減するために、1つ以上の後続の区分が更に閉鎖されてもよいと考えられる。決定点から出力する主要経路の部分の第1の区分は、決定点を表すノードを始点とし且つ第2の出発地/目的地対の目的地に向かう方向に主要経路に沿って延在する区分である。決定点から延在する主要経路の第1の区分を閉鎖することにより、生成される代替経路は決定点における出力区分、すなわち他の出力区分のうちの1つを通るようにされるため、目的地に向けて生成されるあらゆる代替経路は決定点において主要経路から外れ、当該地点において代替パスをユーザに提供する。その場合、走行するパスをユーザが決定できるようにするために、決定点における代替経路及び主要経路がユーザに提示されてもよい。
第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の主要経路を判定する特定の実施形態と同様に、決定点における代替経路の生成はサブネットワークの部分を形成する区分により誘導される。例えば決定点における代替経路は、例えばネットワークの区分の現在の横断時間又は横断速度を示すライブデータに基づいて生成されるのが好ましい。サブネットワークの区分を優先して経路を生成することは、主要経路がサブネットワークから外れた場合に経路をサブネットワークに戻す傾向がある。
主要経路沿いのサブネットワークの第1の決定点を識別し且つ決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を生成するステップは、主要経路に沿う移動が開始する前に実行されてもよく、あるいは経路に沿って移動中に実行されてもよい。いくつかの実施形態において、代替経路を生成するステップは、主要経路に沿って移動している時にユーザが第1の決定点に近付いた際に、例えばユーザの現在地が第1の決定点から所定の距離内に存在する時にトリガされてもよい。移動が主要経路に沿って開始される前に代替経路が生成されるか否かに関係なく、決定点における代替経路を判定することにより、代替経路はユーザが決定点に近付いた際にユーザに提示されてもよい。
第2の出発地/目的地対の目的地への代替経路が生成される主要経路沿いのサブネットワークのあらゆる決定点に対して、方法は、主要経路の継続部分の少なくとも第1の区分と、決定点から出力する決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の既に生成されている前記又は各代替経路とが閉鎖される経路探索処理を使用して、決定点と目的地との間の少なくとも1つの更なる代替経路を更に生成することを含んでもよい。従って、サブネットワークの区分を優先し且つ決定点における少なくとも第1の出力区分を閉鎖する処理を介して決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の第1の代替経路が判定されるのと同一の方法で当該ステップは繰り返されてもよいが、今回は、主要経路及び決定点における他の各代替経路と異なる第2の出発地/目的地対の目的地への代替経路を提供するために、例えば第1の代替経路である既に生成されている前記又は各代替経路の少なくとも第1の区分を更に閉鎖する。
主要経路の場合と同様に、方法は、主要経路沿いの決定点と目的地との間の前記又は各代替経路が生成されると、決定点における前記又は各代替経路の存在を示すデータをユーザに対して出力することを含んでもよい。これは、主要経路及び前記又は各代替経路を示す何らかの適切な情報をユーザに対して出力することを含んでもよい。主要経路及び決定点における少なくとも1つの代替経路を示すデータは、ユーザの現在地が決定点から所定の距離内に存在する時にユーザに対して出力されてもよい。
決定点及び前記又は各代替経路は、経路沿いの各アイコンにより示されてもよい。その代わりに又はそれに加えて、方法は、決定点と、決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の主要経路の少なくとも一部分及び前記又は各代替経路の少なくとも一部分とをユーザに対して表示することを更に含んでもよい。主要経路の一部分は現在地を含んでもよい。例えば決定点から出力する部分である決定点の領域内の各経路の少なくとも一部分は、例えば現在地から目的地に出力されてもよい。表現は、経路の概要を取得するために選択可能であってもよい。
方法は、主要経路の概略的表現を経路沿いの決定点の位置の指示及び決定点における前記又は各代替経路の指示と共にユーザに対して表示することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、経路の概略的表現は線形表現である。主要経路の表現は、現在地及び決定点を含む経路の何らかの部分の表現であってもよく、例えば現在地又は第2の出発地/目的地対の出発地から決定点又は第2の出発地/目的地対の目的地への経路の部分の表現であってもよい。表現は、本明細書に参考として全ての内容が取り入れられる米国特許出願公開第2007/0225902A1号明細書「Navigation device displaying dynamic travel information」又は国際公開第WO2008/083862A1号「Method of indicating traffic delays, computer program and navigation system therefor」に記載される形態であってもよい。この場合、概略的表現は、計画された経路の出発地又は計画された経路沿いのナビゲーション装置の現在地から計画された経路の目的地に延在する線形表現である。しかし、好適な実施形態において、表現は、本明細書に参考として全ての内容が同様に取り入れられる国際公開第WO2014/060559A1号「Methods and systems of providing information using a navigation apparatus」に記載される形態であってもよい。この場合、概略的表現は走行するべきパスの一部分の線形表現である。理解されるように、概略的表現は、ナビゲーションにおいて使用するための正確なパス表現を提供することを意図せず、移動するべきパスの視覚化を容易にするために、並びに例えば表現に適切に注釈を付与することによりパスに関するPOI又は例えば交通、事故、災害、速度違反監視カメラ、危険区域などであるイベントに関する情報、あるいは本例では代替経路オプションを伝えるために使用される。実施形態において、方法は、パスの部分の線形表現を表示するのと同時に2D又は3Dナビゲーション地図の表現を表示することを更に含む。ナビゲーション地図は、現在地の表現と現在地が位置する道路の指示とを提供してもよい。ナビゲーション地図は、経路を走行するために現在地から走行するべきパスの指示を提供してもよい。ナビゲーション地図は、ナビゲーションを容易にするために実際の周辺の表現を提供してもよい。表示されたパスの部分の線形表現及び/又は表現が表示される表示ウィンドウは、表示されたナビゲーション地図の1つの辺に沿って配置されてもよい。1つの辺は、地図の底部又は上部であってもよく、地図の底部及び上部を接続する側部の1つであるのが更に好ましい。いくつかの実施形態において、線形表現は地図の側部に沿って垂直に延在する。いくつかの好適な実施形態において、線形表現及び/又はウィンドウは2D又は3Dナビゲーション地図の背景画像に重ねて提供される。
方法は、代替経路を走行する場合の例えば推定到着時刻及び/又は移動距離及び/又は予想燃料消費などの差分を示す主要経路と前記及び各代替経路との比較データをユーザに提供することを含んでもよい。
主要経路及びオプションで第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間の代替経路又は決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を示すデータは、移動装置を介してユーザに対して出力されるのが好ましい。移動装置はユーザが移動している車両に関連付けられてもよく、ナビゲーション装置であるのが好ましい。ナビゲーション装置は、車両に関連付けられた一体型ナビゲーション装置であるか又は例えばハンドヘルド装置であるポータブルナビゲーション装置(PND)であってもよい。装置は、本発明に従ってネットワークを通る経路を生成するステップのうちのいくつか又は全てを実行するのと同一の装置であるのが好ましい。しかし、経路生成ステップのうちのいくつか又は全てが例えばサーバであるリモート装置により実行され、ユーザに対して出力するために装置に送信されてもよいと考えられる。
少なくとも1つの代替経路がサブネットワークの前方の決定点に関してユーザに常に提示されてもよいように、現在の主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点に対する1つ以上の代替経路を取得する処理は第2の出発地/目的地対の目的地への主要経路に沿って進行中に継続的に繰り返されてもよいことがわかるだろう。
ユーザは、決定点を通過後に主要経路を走行し続けること選択してもよく、あるいは決定点において生成された前記又は任意の代替経路のうちの1つを走行することを選択してもよい。方法は、ユーザが第1の決定点を通過後に既存の主要経路を走行し続けることを選択したと判定される場合、主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点を識別することと、決定点から出力する主要経路の部分の少なくとも第1の区分を閉鎖し且つサブネットワークの区分を優先する経路探索処理を使用して決定点と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路を生成することとを含んでもよい。ユーザが第1の決定点において代替経路を走行することを選択したと判定される場合、代替経路が新しい主要経路とされ、1つ以上の代替経路が新しい主要経路沿いのネットワークの次の決定点に関して生成される。
これらのステップは、ユーザが主要経路に沿って移動中に遭遇するサブネットワークの「次の」決定点の各々に対して繰り返されてもよい。用語「主要経路」は現在の主要経路を示し、すなわちサブネットワークの先行の決定点を通過後の主要経路を示すことが理解されるだろう。上述したように、経路沿いのサブネットワークの各決定点においてユーザが行った決定に依存して、ユーザが代替経路を走行すると決定した場合、決定点における代替経路が決定点通過後に主要経路になってもよい。場合によって、主要経路は「アクティブ経路」と呼ばれてもよく、すなわち、ユーザが現在移動中であり且つナビゲーション命令が提供される経路である。
好適な実施形態において、主要経路沿いのサブネットワークの決定点と目的地との間の代替経路を生成するステップは、主要経路沿いの現在地の前方の主要経路沿いのサブネットワークの第1の決定点、すなわち次の決定点に関してのみ実行される。ユーザが次の決定点において主要経路を走行するか又は代替経路を走行するかが不確かなため、この段階で現在の主要経路沿いの後続の決定点に関して代替経路を判定する必要は通常は殆どない。そのような判定は不必要なデータ処理及び格納を生じる場合がある。その代わりに、次の決定点を通過後にユーザが走行した経路が認識されるまで待機するほうが効率的である。従って、代替経路オプションを生成するために、現在の経路沿いのサブネットワークの次の決定点に着目するだけでよい。決定点を通過した後、第1の決定点を通過後に走行している主要経路に関して次の決定点を識別するステップが繰り返されてもよく、第2の出発地/目的地対の目的地への1つ以上の代替経路が生成されてもよい。この場合も、本ステップは次の決定点に関してのみ実行されるのが好ましい。
主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点に関して代替経路を判定するステップの実行に関連して本発明を説明したが、方法は経路沿いのサブネットワークの各決定点に関連して実行される必要はないことが理解されるだろう。例えば方法は、ユーザに代替経路を提供するのが望ましい重要な決定点のみに関連して実行されてもよい。従って、第1の決定点は必ずしも遭遇する次の決定点でなくてもよく、前方の決定点であってもよく、方法が第1の決定点を通過後に更なる決定点に関して繰り返される実施形態において、方法は、必ずしも主要経路沿いの次の決定点でなくてもよい後続の決定点に関連して方法のステップを実行することを含んでもよい。
例えば第1の決定点又は次の決定点である主要経路沿いの決定点に関して代替経路を生成することは、ユーザの現在地が決定点から所定の距離内になること又はユーザが先行の決定点を通過することによりトリガされてもよい。主要経路の決定点から目的地への代替経路を生成するステップは、例えば決定点への接近時である主要経路に沿って移動中に実行されるのが好ましい。
いくつかの例において、現在地と第2の出発地/目的地対の目的地との間のサブネットワークの決定点がそれ以上存在しないか又は所定の数より少ないことが判定されてもよい。いくつかのそのような例において、例えば目的地までの距離が所定の距離を上回る場合は代替経路オプションを提供するのが依然として望ましいため、方法は現在地と第2の出発地/目的地対の目的地との間の代替経路の新しいサブネットワークを定義することを含んでもよい。新しいサブネットワークは、該当する場所の間の以前に移動された経路に基づいてもよく、あるいは元のサブネットワークに関連して要望に応じて何らかの適切な処理を使用して代替経路を計算することにより生成されてもよい。その後、元のサブネットワークの第1の決定点に関連して説明したように、主要経路沿いのこの新しいサブネットワークの第1の決定点が識別されてもよく、目的地への代替経路が生成されてもよい。これは、目的地に到達するか又は更なるサブネットワークを生成することが必要になるまでサブネットワークの後続の決定点に対して繰り返されてもよい。各サブネットワークは静的サブネットワークであり、すなわち新しい経路が生成される場合に変化しないことが理解されるだろう。サブネットワークが必要とされる領域内に決定点を含まない場合、既存のサブネットワークを変更するのではなく、通常は新しいサブネットワークが定義される(又は生成される)。
方法は、第1の決定点又は何らかの後続の決定点において生成された代替経路のうちの少なくともいくつか又は各々に関してナビゲーション命令を生成することを含んでもよい。ナビゲーション命令は、関連する代替経路と関連付けて格納されてもよい。これにより、ユーザが代替経路を走行したと判定される場合、更なる処理を必要とせずに、代替経路のうちの1つを主要経路として使用し且つ案内命令をユーザに対して出力できてもよい。
ユーザが決定点(例えば、方法が実行される第1の決定点又は何らかの後続の決定点)において代替経路を走行することを選択した時を判定することは、種々の方法で実行されてもよい。いくつかの例において、ユーザは代替経路を走行したいと示す入力を提供してもよい。その場合、ユーザが代替経路を走行することを選択した時を判定するステップは、ユーザが代替経路を走行したいと示すユーザ入力を検出することを含んでもよい。ユーザ入力はユーザが代替経路を走行する前又は走行した後に提供されてもよいが、通常はユーザが決定点に到達する前に提供される。他の実施形態において、方法は、ユーザが決定点において代替経路を走行した時を自動検出することを含んでもよい。それらの実施形態において、ユーザの経路は走行する経路の指示をユーザが提供することなく推論される。そのような検出は、決定点を通過後のユーザのパスに基づく。それらの実施形態は、ユーザが例えば手動入力を提供することにより意図する経路を特に示す必要がない点で有利だろう。
ユーザが決定点において代替経路を走行したと判定することは、ユーザの現在地を参照することにより実行されてもよい。方法は、決定点を通過後にユーザの現在地が決定点から出力する主要経路の継続部分を形成する区分上ではなく決定点から出力する代替経路の区分上に存在すると判定される場合にユーザが決定点において代替経路を選択したと推論することを含んでもよい。当該判定は、適切な地図マッチング技術、すなわち例えばナビゲーション衛星信号から取得されるユーザの絶対位置から電子地図に対するユーザの位置を判定する技術を使用して行われてもよい。その場合、方法は、代替経路が新しい主要経路であると判定することを含んでもよい。
いずれかの態様又は実施形態における本発明によると、ユーザの現在地はGPS又はGSM位置判定機能などの測位判定機能を有する装置を使用して取得されてもよい。通常、装置は例えばタイムスタンプであるタイミングデータと関連付けた位置データを提供する。装置は、位置がユーザの位置に対応すると考えられてもよい例えばナビゲーション装置である何らかの移動装置であってもよい。装置は、ユーザが移動している車両、すなわち出発地と目的地との間を移動している車両に関連付けられてもよい。装置は、車両に関連付けられた一体型ナビゲーション装置又はポータブルナビゲーション装置(PND)であってもよい。装置は、主要経路及び代替経路を示すデータをユーザに対して出力するのと同一の装置であるのが好ましい。装置は、本発明の経路生成ステップを実行するか又は本発明のいずれかの更なる態様のステップを実行するのと同一の装置であってもよい。
ユーザの現在地が決定点(又は出発地)から出力する主要経路の継続部分を形成する区分ではなく代替経路の区分上に存在するかを判定することは、何らかの適切な地図マッチング技術を使用して実行されてもよく、当技術において既知である種々のアルゴリズムの使用を含んでもよい。方法は、現在地を示すデータと電子地図のナビゲート可能な区分のうちの1つに沿う位置とのマッチングを試みることを含んでもよい。これは、当技術において既知であるように、ユーザの現在地を継続的に推定するために、経路に沿って移動中の様々な時点で実行されてもよい。方法は、ユーザが主要経路に沿って第2の出発地/目的地対の出発地と目的地との間を移動する際にユーザの現在地と電子地図の区分とのマッチングを試みることと、現在地が主要経路の区分とマッチングせずに決定点から出力する代替経路の区分上に存在する時を検出することとを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、方法は、主要経路沿いの識別された第1の決定点に対して、生成された前記又は各代替経路を示すデータ及び/又は経路に含まれる第1の決定点における出力区分を示すデータを格納することを含む。データは1つ以上のデータベースに格納され、本明細書中でこれを「経路プール」と呼ぶ。実施形態において、経路プールは、今後走行されることが予想されてもよい複数の可能な代替経路を示すデータを含む。方法は、各経路に沿ってユーザを案内するナビゲーション命令を生成することを更に含んでもよい。方法は、関連する経路と関連付けてナビゲーション命令を格納することを含んでもよい。
方法は、ユーザの現在地が決定点を通過した場合に、ユーザの現在地を主要経路の継続部分を提供する決定点における出力区分とマッチングできるかを判定することと、現在地を出力区分とマッチングできる場合、既存の主要経路を目的地への主要経路として維持することと、現在地を出力区分とマッチングできない場合、ユーザの現在地を格納済み代替経路に関連する決定点における出力区分とマッチングできるかを判定することとを含んでもよい。現在地を格納済み代替経路に関連する決定点における出力区分とマッチングできる場合、方法は、格納済み代替経路を取得することと、代替経路を決定点から目的地への新しい主要経路とすることとを含む。
いくつかの例において、ユーザは経路プールの部分を形成する生成された経路、すなわち予測経路のいずれからも外れる場合がある。実施形態において、現在地を格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできない場合、方法は、現在地をマッチングできる出力区分を識別することと、識別された区分に沿って決定点から目的地への経路を生成することと、生成された経路を目的地への新しい主要経路として使用することとを含んでもよい。本ステップは、サブネットワークの区分を優先して実行されてもよい。
上記のステップは、移動中の主要経路沿いのあらゆる更なる次のサブネットワークの決定点に関して繰り返されてもよい。
ユーザが走行した経路を自動的に判定するために前方の決定点における可能な代替経路のデータベース又は「経路プール」を取得して使用することは、それ自体で有利であると考えられる。
本発明の第3の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な要素を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを通るユーザが走行した経路を判定する方法であって、
出発地と目的地との間のユーザが移動中の主要経路沿いの前方の決定点であり、複数の出力区分が存在する決定点を識別し、第1の決定点と目的地との間の1つ以上の代替経路であり、主要経路の継続部分を提供する出力区分以外の決定点における出力区分のうちの異なる1つを各々が通る1つ以上の代替経路を生成することと、
経路に含まれる決定点における出力区分を示すデータと関連付けて、生成された各代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納することと、
ユーザの現在地が決定点を通過した場合に、ユーザの現在地を主要経路の継続部分を提供する決定点における出力区分とマッチングできるかを判定し、現在地を出力区分とマッチングできる場合、既存の主要経路を決定点から目的地への主要経路として維持することと、
現在地を主要経路の継続部分を提供する出力区分とマッチングできない場合、ユーザの現在地を決定点に対して取得された少なくとも1つのデータベース内の格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできるかを判定することとを含み、
現在地を決定点に対する格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできる場合、格納済み代替経路を示すデータを取得し、代替経路を決定点から目的地への新しい主要経路とし、
現在地を決定点に対する格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできない場合、現在地をマッチングできる出力区分を識別し、識別された区分に沿って決定点から目的地への経路を生成し、生成された経路を決定点から目的地への新しい主要経路として使用する方法が提供される。
本発明は、本明細書において説明される本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る方法を実行するためのシステムに拡張される。
本発明の第4の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な要素を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを通るユーザが走行した経路を判定するシステムであって、
出発地と目的地との間のユーザが移動中の主要経路沿いの前方の決定点であり、複数の出力区分が存在する決定点を識別し、第1の決定点と目的地との間の1つ以上の代替経路であり、主要経路の継続部分を提供する出力区分以外の決定点における出力区分のうちの異なる1つを各々が通る1つ以上の代替経路を生成する手段と、
経路に含まれる決定点における出力区分を示すデータと関連付けて、生成された各代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納する手段と、
ユーザの現在地が決定点を通過した場合に、ユーザの現在地を主要経路の継続部分を提供する決定点における出力区分とマッチングできるかを判定し、現在地を出力区分とマッチングできる場合、既存の主要経路を決定点から目的地への主要経路として維持する手段と、
現在地を主要経路の継続部分を提供する出力区分とマッチングできない場合、ユーザの現在地を決定点に対して取得された少なくとも1つのデータベース内の格納済み代替経路のうちの1つに関連付けられた決定点における出力区分とマッチングできるかを判定する手段とを備え、
現在地を決定点に対する格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできる場合、格納済み代替経路を示すデータを取得し、代替経路を決定点から目的地への新しい主要経路とし、
現在地を決定点に対する格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできない場合、現在地をマッチングできる出力区分を識別し、識別された区分に沿って決定点から目的地への経路を生成し、生成された経路を決定点から目的地への新しい主要経路として使用するシステムが提供される。
これらの更なる態様における本発明はコンピュータで実現される発明であり、本発明のいずれかの態様又は実施形態に関連して説明されるステップは、いずれも1つ以上のプロセッサの集合の制御の下で実行されてもよい。システムに関連して説明されるステップのうちのいずれかを実行する手段は、1つ以上のプロセッサの集合であってもよい。
当業者には理解されるように、本発明のこれらの更なる態様は、本発明の他の態様のうちのいずれかに関して本明細書中で説明される本発明の好適な特徴及びオプションの特徴のうちのいずれか1つ以上又は全てを適宜含むことができ、含むのが好ましい。特に、本発明の第3の態様及び第4の態様のステップは、いずれかの実施形態で第1の態様又は第2の態様における本発明に従ってサブネットワークを用いて主要経路のいずれかの決定点において判定された主要経路及び代替経路に関連して実現されてもよい。更に、いずれかの実施形態における本発明の第3の態様及び第4の態様に係る本発明は、サブネットワークの決定点である決定点における主要経路及び代替経路をいずれかの実施形態における本発明の第1の態様及び第2の態様に従って取得される主要経路及び代替経路と共に使用してもよい。本発明の第3の態様及び第4の態様の出発地及び目的地は、第1の態様及び第2の態様の第2の出発地/目的地対の出発地及び目的地に対応してもよい。
これらの更なる態様及び実施形態における本発明は、ナビゲーション装置などの何らかの適切な装置により実現されてもよい。本発明のシステムはそのような装置であってもよい。一般に、本発明のシステムは少なくとも1つの処理装置であってもよい。前記又は任意の処理装置は、例えばハンドヘルドナビゲーション装置であるポータブルナビゲーション装置であるか又は一体型装置であるかに関わらずナビゲーション装置などの移動装置の装置であってもよく、あるいはサーバの装置であってもよい。
第3の態様及び第4の態様に係る本発明の方法は、ナビゲーション動作において実現されるのが好ましい。従って、方法は、ナビゲーション機能性を有する装置又はシステムの1つ以上のプロセッサの集合により実行されるのが好ましい。好適な実施形態において、いずれかの実施形態における第3の態様及び第4の態様に係る本発明の方法はナビゲーション装置を使用して実行され、本発明は、本発明の第3の態様及び第4の態様又は実施形態のいずれかの方法のステップを実行するように構成されたナビゲーション装置に拡張される。ナビゲーション装置は、ユーザに対して電子地図を表示するためのディスプレイと、デジタル地図データにアクセスし且つ電子地図がディスプレイを介してユーザに対して表示させるように構成された1つ以上のプロセッサの集合と、ユーザが装置と対話できるようにするためにユーザにより動作可能なユーザインタフェースとを備えてもよい。従って、これらの更なる態様における本発明のシステムは、例えばナビゲーション装置の処理装置であるシステムであってもよい。
他の実施形態において、第3の態様及び第4の態様のいずれかの実施形態に係る本発明の方法はサーバにより実行されてもよく、本発明は、第3の態様及び第4の態様における本発明のいずれかの実施形態の方法のステップを実行するように構成されたサーバに拡張される。いずれかの態様又は実施形態の本発明のシステムは、例えばサーバの処理装置であるシステムであってもよい。
当然、第3の態様及び第4の態様のいずれかの実施形態における本発明の方法のステップは、一部がサーバにより実行され且つ一部がナビゲーション装置により実行されてもよい。方法のステップは、全てがサーバ上で実行されてもよく、何らかの組み合わせで一部がサーバ上で実行され且つ他の部分がナビゲーション装置上で実行されてもよく、あるいは全てがナビゲーション装置上で実行されてもよい。従って、本発明のシステムは、一部がナビゲーション装置又は他の移動装置により提供され、一部がサーバにより提供されてもよい。
第3の態様及び第4の態様、並びに対応するステップを含む第1の態様及び第2の態様の実施形態に係る本発明は、主要経路沿いの前方の第1の決定点における1つ以上の代替経路を示すデータを格納することを含み、各経路を示すデータは経路の部分を形成する決定点における出力区分を示すデータと関連付けられる。これらの経路は、本明細書中で経路プールと呼ばれる1つ以上のデータベースに格納され、ユーザにより今後走行されてもよい予想代替経路を示す。決定点は主要経路沿いの前方の決定点であり、すなわち現在地の前方に存在する。主要経路を示すデータ及び経路に含まれる決定点における出力区分が更に格納される。これは、経路プールに格納されてもされなくてもよい。主要経路は現在移動中の経路であるため、既に格納されている。
代替経路を取得するステップと、出力区分及びそれらに関連する経路を示すデータを格納するステップとは、主要経路に沿うユーザの移動中に実行される。ステップは、ユーザの現在地が第1の決定点から所定の距離内に存在する時にトリガされてもよい。
主要経路は出発地と目的地との間の現在移動中の何らかの経路であってもよく、例えば出発地と目的地との間の最小コスト経路である何らかの適切な経路であってもよい。方法は、主要経路を生成するステップに拡張されてもよい。前記又は各代替経路は、何らかの適切な方法で生成されてもよい。主要経路及び各代替経路は、例えばナビゲート可能なネットワークの区分を横断するコストを参照することにより、本発明の前出の態様に関連して説明した方法で生成されてもよい。各代替経路を生成する際に例えばライブ横断時間データ又はライブ横断速度データであるライブデータが考慮されるのが好ましい。
第3の態様に係る本発明の方法は、主要経路沿いの全ての前方の決定点に関連して実行されなくてもよいことが理解されるだろう。例えば方法は、例えば重要な決定点である代替経路オプションをユーザに提示するのが望ましい決定点に関してのみ実行されてもよい。従って、第1の決定点は主要経路沿いの次の決定点でなくてもよい。いくつかの好適な実施形態において、ナビゲート可能なネットワークは事前に定義されたサブネットワークを含み、サブネットワークは第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを含み、サブネットワークは電子地図の区分のサブセットにより表され、区分のサブセットのうちの2つ以上の出力区分が存在するノードはサブネットワークの決定点を示す。決定点はサブネットワークの決定点であるのが好ましく、主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点であるのが好ましい。
決定点がサブネットワークの決定点であるか否かに関係なく、好適な実施形態において、ナビゲート可能なネットワークは事前に定義されたサブネットワークを含み、サブネットワークは第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを含み、サブネットワークは電子地図の区分のサブセットにより表され、区分のサブセットのうちの2つ以上の出力区分が存在するノードはサブネットワークの決定点を示し、前記又は各代替経路及びオプションで主要経路はサブネットワークの区分を優先する経路生成処理を使用して生成される。これは、前述したいずれかの実施形態に従って実行されてもよい。
本発明のこれらの態様及び実施形態によると、決定点における主要経路の継続部分に対応する出力区分が識別される。決定点における1つ以上の更なる出力区分が存在する。各出力区分は、決定点から出力する区分である。目的地への1つ以上の代替経路が生成され、各経路は、主要経路の継続部分を形成する出力区分以外の決定点における各出力区分、すなわち前記又は任意の更なる出力区分を通る。各代替経路は、第1の決定点における異なる各出力区分を通る。いくつかの実施形態において、1つの代替経路のみが生成される。各代替経路を生成するステップは、決定点からの主要経路の出力区分と、該当する場合は既に生成されている代替経路の部分を形成する決定点における前記又は各出力区分とを閉鎖することを含んでもよい。そのような技術は、本発明の第1の態様又は第2の態様に従ってもよい。この結果、決定点における異なる出力区分を通る代替経路が得られる。他の構成において、主要経路の継続部分を提供する出力区分以外の1つ以上の出力区分が最初に識別され、前記又は各区分に沿って目的地への代替経路が生成されてもよいと考えられる。
代替経路が取得される方法に関係なく、各代替経路が生成されると、代替経路を示すデータは経路に含まれる決定点における出力区分を示すデータと関連付けて経路プールに格納される。主要経路の継続部分を示すデータは、経路の部分を形成する出力区分を示すデータと関連付けて格納されてもよい。そのようなデータは、経路プール又は別のデータベースの他の場所に格納されてもよい。これにより、決定点における特定の出力区分を含む経路を容易に識別できる。出力区分のアイデンティティは、関連する経路をルックアップするために使用されてもよい。データはどのような方法で関連付けられてもよく、経路の部分を形成する出力区分のアイデンティティが本発明の目的のためにアクセスされてもよい場合、それは経路プールデータの一部として格納されてもよいと考えられる。出力区分データと経路プール内の適用可能な経路データとを関連付けることで、決定点を通過後にユーザの現在地をマッチングできるネットワークの区分を考慮することによりユーザが走行した経路を容易に識別できるようになる。経路データは、方法の残りの部分においてアクセスでき且つ使用できるような何らかの方法で格納されてもよい。実施形態において、主要経路及び代替経路のデータを取得するステップは、例えばナビゲーション装置である移動装置により実行される。データは装置のメモリに格納されてもよい。複数の代替経路が生成され、各代替経路に関するデータが経路プールに追加されるのが好ましい。
経路プールに格納される特定の出力区分に沿う代替経路は、区分に沿って生成された複数の代替経路のうちの1つであってもよいことが理解されるだろう。格納される代替経路は、例えば推定到着時刻、距離又は燃料消費である所定の特性に関して最適化される代替経路であってもよい。
いくつかの実施形態において、各々が例えば推定到着時刻、距離及び燃料消費である異なる所定の特性に関して最適化される複数の代替経路が経路プールに格納される。これにより、ユーザの特定の好みに適してもよい経路がユーザに提示される。経路プールは、所定の特性に関して最適化される代替経路のみを含んでもよい。既存の主要経路は所定の特性に関して決定点と目的地との間の最適経路であってもよいことが理解されるだろう。所定の特性に関して最適化される代替経路は当該特性に対する最適な代替経路であり、例えば主要経路の次に最適な経路である。
代替経路を示す格納データは、今後走行されると予想される代替経路、すなわち第1の決定点における代替経路を示すデータを含む1つ以上のデータベース、すなわち経路プールに格納される。格納データが経路プールを開始してもよく、あるいは経路プールが例えば先行の決定点に関連して以前に開始されている場合は経路プールを更新してもよい。経路プールは、現在移動中の主要経路沿いの前方の決定点において走行されてもよい1つ以上の代替経路を示すデータを常に含む動的に変化するデータベースである。そのようなデータは、前方の決定点のアイデンティティ及び主要経路が変化すると当然変化する。従って、経路プールは経路に沿って目的地へ移動中の異なる時点において異なる経路データを含み、例えば第1の決定点に接近する第1の時点と第1の決定点を通過後に後続の決定点に接近する後続の時点とで異なる経路データを含む。経路プールは、所定の時点において1つの前方の決定点に関してのみそのようなデータを含むのが好ましい。決定点は遭遇する次の決定点であってもよく、あるいは少なくとも代替経路情報を提供できるのが望ましい次の重要な決定点であってもよい。いくつかの実施形態において、前述したように、第1の決定点は遭遇するサブネットワークの次の決定点である。第1の決定点を通過し且つ決定点を通過後のユーザの主要経路が判定されると、第1の決定点に対する経路プールデータは不要になり、削除されてもよい。経路プールは、以前に通過したあらゆる決定点に関するデータを含まないのが好ましい。
方法は、第1の決定点における少なくともいくつかの生成された代替経路に関するナビゲーション命令であり、好ましくは生成された各代替経路に関するナビゲーション命令を生成するステップを含むのが好ましい。ナビゲーション命令は各経路と関連付けて格納され、経路プールに格納されてもよい。これにより、経路がユーザにより走行される場合に、ナビゲーション命令を生成する更なる処理を行うことなく代替経路を主要経路として使用できる。
方法は、出発地から目的地への主要経路に沿って移動中に、ユーザの現在地と第1の決定点への入力区分である主要経路の区分とをマッチングすることを含んでもよい。
本発明のこれらの更なる態様において、ユーザの現在地は、GPS又はGSM位置判定機能などの測位判定機能を有する装置を使用することにより、前出の態様に関連して説明した方法のいずれかで取得されてもよい。通常、装置は例えばタイムスタンプであるタイミングデータと関連付けた位置データを提供する。装置は、位置がユーザの位置に対応すると考えられてもよい例えばナビゲーション装置である何らかの移動装置であってもよい。装置は、ユーザが移動している車両、すなわち出発地と目的地との間を移動している車両に関連付けられてもよい。装置は、車両に関連付けられた一体型ナビゲーション装置又はポータブルナビゲーション装置(PND)であってもよい。現在地が存在する区分を判定することは何らかの適切な地図マッチング技術を使用して実行されてもよく、当技術において既知である種々のアルゴリズムの使用を含んでもよい。これは、当技術において既知であるように、ユーザの現在地を継続的に推定するために、経路に沿って移動中の異なる時点で実行されてもよい。
方法は、主要経路に沿ってユーザを案内するためにユーザにナビゲーション命令を提供することを更に含んでもよい。
方法は、第1の決定点における少なくともいくつかの代替経路又は前記又は各代替経路の存在を示すデータをユーザに対して出力することを含んでもよい。これは、主要経路及び前記又は各代替経路を示す何らかの適切な情報をユーザに対して出力することを含んでもよい。方法は、例えば上述したように、主要経路の概略的表現を経路沿いの第1の決定点の位置の指示及び決定点における前記又は各代替経路の指示と共にユーザに対して表示することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、経路の概略的表現は線形表現である。主要経路の表現は、現在地及び決定点を含む経路の何らかの部分の表現であってもよく、例えば現在地又は出発地から決定点又は目的地への経路の部分の表現であってもよい。決定点及び前記又は各代替経路は、経路沿いの各アイコンにより示されてもよい。その代わりに又はそれに加えて、方法は、決定点と、決定点と目的地との間の主要経路の少なくとも一部分及び前記又は各代替経路の少なくとも一部分とをユーザに対して表示することを更に含んでもよい。主要経路の一部分は現在地を含んでもよい。例えば決定点から出力する部分である決定点の領域内の各経路の少なくとも一部分は、例えば現在地から目的地に出力されてもよい。表現は、経路の概要を取得するために選択可能であってもよい。方法は、代替経路を走行する場合の例えば推定到着時刻、距離、燃料消費などの差分を示す主要経路と前記又は各代替経路との比較データをユーザに提供することを含んでもよい。主要経路及び決定点における少なくとも1つの代替経路を示すデータは、ユーザの現在地が決定点から所定の距離内に存在する時にユーザに対して出力されてもよい。主要経路及び代替経路を示すデータを出力することは、本発明の前出の態様に関連して説明した技術のいずれかに従って実行されてもよく、ユーザが前方の第1の決定点において走行する経路を決定できるようにする情報をユーザに提供する。データは、例えばナビゲーション装置である移動装置により出力されてもよく、これは本発明の第3の態様及び第4の態様に係る他のステップのうちのいくつか又は全てを実行するのと同一の装置であってもよい。
ユーザの現在地が第1の決定点を通過した場合、ユーザが走行した経路を確立するために種々のステップが実行される。
ユーザの現在地が主要経路の継続部分を提供する第1の決定点における出力区分とマッチングされてもよいか否かが判定される。第1の決定点を通過後に現在地がマッチングされるナビゲート可能なネットワークの区分が主要経路の区分である場合、ユーザは主要経路に沿う移動を続けたと考えられてもよい。既存の主要経路は、ユーザが第1の決定点を通過後の主要経路として処理され続ける。
現在地を第1の決定点における主要経路の継続部分を提供する出力区分とマッチングできない場合、現在地を第1の決定点に関して取得された格納済み代替経路のうちの1つに関連する第1の決定点における出力区分とマッチングできるか否かが判定される。これは、現在地がマッチングされる区分の識別子と経路データが格納される代替経路に関連する出力区分の前記又は各識別子とを比較することにより実行されてもよい。現在地を第1の決定点に関して取得された格納済み代替経路に関連する出力区分とマッチングできる場合、格納済み代替経路は目的地への新しい主要経路であると考えられる。現在地を第1の決定点に関して取得された格納済み代替経路に関連する区分とマッチングできない場合、更なる代替経路が第1の決定点と目的地との間で区分に沿って生成される。生成された経路は目的地への新しい主要経路であると考えられる。経路は、以前に生成されて格納された経路に関連して説明したように、何らかの適切な方法で生成されてもよい。ナビゲート可能なネットワークのサブネットワークが定義される場合、経路はそのようなサブネットワークの区分を優先して生成されてもよい。
上記のステップを実行すること、すなわちユーザの現在地が特定の区分とマッチングされてもよいかを判定することは、あらゆる適切な方法で実行されてもよい。方法は、現在地と第1の決定点における出力区分とをマッチングすることと、区分のアイデンティティと主要経路の継続部分を形成する区分のアイデンティティとを比較することと、区分のアイデンティティと格納済み代替経路に含まれる区分のアイデンティティとを適宜比較することとを含んでもよい。
このように、第1の決定点においてユーザが走行したパスは決定点を通過後のユーザの現在地から検出されてもよく、決定点を通過後の適切な主要経路が確立される。ユーザが既存の主要経路又は既に生成されている代替経路に対応しない経路を走行することを選択する場合、走行された区分から開始して新しい(代替)経路が生成されてもよく、第1の決定点を通過後の新しい主要経路になる。第1の決定点においてユーザが走行した経路は、ユーザが意図する経路を示す入力を提供することを必要とせずに推論される。
方法は、第1の決定点を通過後に判定された主要経路に沿ってユーザを案内するためにナビゲーション命令をユーザに提供することを含んでもよい。従って、これは既存の主要経路の継続部分、以前に格納された代替経路又は新しい代替経路であってもよい。例えば代替経路が適宜生成された場合、以前に生成されたナビゲーション命令が使用されてもよい。
方法は、現在地が第1の決定点を通過後に、第1の決定点における前記又は各予想代替経路を示す格納済み経路プールデータ、すなわち決定点における出力区分を示すデータ及び関連する1つ以上の代替経路を削除することを含むのが好ましい。当該データは第1の決定点を通過後のユーザの経路が確立した後は不要になり、新しい前方の決定点に関する対応するデータに置き換えられてもよい。換言すると、経路プールデータはリフレッシュされてもよい。
本発明の第3の態様及び第4の態様の方法及び関連する実施形態は、第1の決定点を通過後に判定された主要経路沿いの1つ以上の後続の決定点に対して繰り返されてもよいことが理解されるだろう。そのような決定点は、次の(該当する場合は、連続する)更なる決定点でなくてもよい。前述したように、技術は経路沿いの選択された決定点のみに適用されてもよい。いくつかの実施形態において、方法は、少なくともナビゲート可能なネットワークのサブネットワークの決定点である主要経路沿いの次の決定点に関連して実行される。方法は、目的地に到達するまで、主要経路沿いのサブネットワークの後続の前方の各決定点に関連して実行されてもよい。何らかの後続の決定点に関連して実行されるステップは、第1の決定点に関連して説明したいずれかの実施形態に従って実行されてもよい。
好適な実施形態において、方法は、第1の決定点を通過後にユーザが移動すると判定された主要経路沿いの前方の第2の決定点を識別することと、第2の決定点における出力区分のうち主要経路の継続部分を提供する出力区分以外の異なる出力区分を各々が通る第2の決定点と目的地との間の1つ以上の代替経路を生成することと、第2の決定点における生成された各代替経路を示すデータを経路に含まれる第2の決定点における出力区分を示すデータと関連付けて少なくとも1つのデータベース(例えば、経路プール)に格納することとを更に含む(並びに、システムはそれらを実行する各手段を備える)。
方法は、ユーザの現在地が第2の決定点を通過した場合に、ユーザの現在地を主要経路の継続部分を提供する第2の決定点における出力区分とマッチングできるかを判定することと、現在地を出力区分とマッチングできる場合、既存の主要経路を目的地への主要経路として維持することと、現在地を出力区分とマッチングできない場合、ユーザの現在地を第2の決定点に対する格納済み代替経路のうちの1つに関連する第2の決定点における出力区分とマッチングできるかを判定することと含んでもよい。方法は、現在地を格納済み経路のうちの1つに関連する第2の決定点における出力区分とマッチングできる場合、格納済み代替経路を取得することと、代替経路を第2の決定点から目的地への新しい主要経路とすることと、現在地を第2の決定点に対する格納済み代替経路のうちの1つに関連する決定点における出力区分とマッチングできない場合、現在地をマッチングできる出力区分を識別することと、識別された区分に沿う第2の決定点から目的地への更なる経路を生成することと、生成された経路を目的地への新しい主要経路として使用することとを含む。
方法は、第1の決定点に関して取得された対応するデータを置き換えるために、第2の決定点における可能な代替経路に関する経路プールに格納されたデータ、すなわち生成された各代替経路を示すデータと各経路に含まれる第2の決定点における出力区分を示すデータとを使用することを含んでもよい。
その後、方法は、第2の決定点を通過後に判定された主要経路沿いの前方の第3の決定点に対して繰り返されてもよい。後続の各決定点に対して取得される経路データは経路プールデータを更新するために使用されてもよく、例えば先行の決定点に対して取得された対応するデータを置き換えるために使用されてもよい。上記で概説したように、第1の決定点、第2の決定点などは主要経路沿いに遭遇する連続する決定点である必要はない。しかし、ネットワークは例えば上述したように事前に定義されたサブネットワークを含むのが好ましく、方法は、主要経路沿いのサブネットワークの連続する決定点に関して実行されるのが好ましい。第1の決定点、第2の決定点及び該当する場合は第3の決定点などは、主要経路沿いのサブネットワークの連続する決定点であるのが好ましい。
方法は、所定の決定点に関して生成された各代替経路又は経路の少なくともいくつかに沿ってユーザを案内するためのナビゲーション命令を生成することを更に含んでもよく、そのようなデータを第1の決定点に関連して説明したように格納することを含んでもよい。
方法は、決定点(第1の決定点又は後続の決定点)に関して取得された前記又は各代替経路及びオプションで主要経路の1つ以上の特性を示すデータを取得して格納することを含んでもよい。データは経路プールに格納されてもよい。特性は、経路に沿う場合の目的地の推定到着時刻、経路に沿う場合の目的地までの距離、経路上の交通状態及び経路を走行した場合の燃料消費のうちの1つ以上を含んでもよい。特性は、経路に沿う場合の目的地の推定到着時刻、経路上の交通状態及び目的地まで経路を走行した場合の燃料消費のうちの1つ以上などである1つ以上の動的に変化する特性を含むのが好ましい。方法は、主要経路に沿って移動中に1つ以上の動的に変化する特性を示す格納データを動的に更新することを含んでもよい。例えば動的に変化する特性を示すデータは、ユーザが主要経路を移動する際に所定の時間間隔で更新されてもよい。方法は、格納データ又は格納データから導出されるデータをユーザに提供することを含んでもよい。例えばナビゲーション装置のディスプレイ上の経路の指示は、経路上に交通が存在することを表すアイコンを含むことができる。
いくつかの実施形態において、各代替経路は、所定の特性に関して最適な代替経路である決定点から目的地への代替経路である。特性は、推定到着時刻、距離又は燃料消費であってもよい。異なる経路は、異なる特性に関して最適化されてもよい。これにより、関心を持たれるだろう複数の異なる特性のうちの1つに関して最適化される経路をユーザに提示できてもよい。方法は、ユーザに提案するために、特性データ及び好ましくは経路の動的に変化する特性を示すデータに基づいて、決定点における1つ以上の代替経路を経路プールから選択することを含んでもよい。経路プールに格納された複数の代替経路の中で例えば時間、距離又は燃料消費である少なくとも1つの特性に関して最も最適な代替経路が提案されてもよい。
いくつかの実施形態において、方法は、決定点(第1の決定点又は何らかの後続の決定点)と目的地との間の代替経路の動的に変化する特性を示すパラメータが所定の閾値量を超えて変化する時を判定すること(すなわち、主要経路に沿って移動中に)と、そのような変化が判定された場合、主要経路の継続部分を提供する出力区分以外の決定点における各出力区分を各々が通る決定点から目的地への1つ以上の代替経路を取得するステップを繰り返すことと、前記又は各代替経路を示すデータを経路に含まれる決定点における出力区分を示すデータと関連付けて経路プールに格納することとを含んでもよい。変化が関連するパラメータは、例えば経路を走行した場合の推定到着時刻、経路の燃料消費などであってもよい。1つ以上の新しく生成された代替経路を示すデータは、1つ以上の既存の生成された代替経路及び好ましくはそれらの各々に関連する経路プールに格納された対応するデータを置き換えるために使用されるのが好ましい。従って、方法は、経路プール内の対応する既存のデータを置き換えるために新しい代替経路データを使用することを含むのが好ましい。既存の代替経路データは削除されるのが好ましい。換言すると、決定点を通過後に経路プールをリフレッシュするのに加えて、経路プールは経路の動的に変化する特性が所定の量を超えて変化する場合に更新されてもよい。これは、例えば現在の交通状態により、経路が例えば継続期間に関して最適でなくなり、新しい代替経路の集合が現在の状態に基づいて生成される必要があることを提案してもよい。これは、経路プールが所定の特性に関して最適であると考えられてもよい代替経路を示すデータを常に含むことを保証するのに役立ってもよい。
本発明の第3の態様及び第4の態様に関連して説明したように前方の決定点においてユーザが走行してもよい可能な経路を含む経路プールを提供し且つ更新することにより、システムはユーザに提示されてもよい前方の決定点から目的地への可能な代替経路を示すデータを常に有することが理解されるだろう。そのような経路プールデータを格納することは、ユーザが決定点において走行したパスを自動的に推論できるデータを提供する際に特に有用であり、経路プールの作成は、ユーザが意図する経路を手動で選択するためにユーザに提示されてもよい前方の決定点に関連する経路の集合を提供するなどの他の点において有利である。
本発明の第5の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な要素を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを移動するユーザに経路オプションを示すデータを提供する方法であって、
出発地と目的地との間のユーザが移動中の主要経路沿いの前方の決定点であり、複数の出力区分が存在する決定点を識別し、第1の決定点と目的地との間の少なくとも1つの代替経路を生成することと、
決定点において生成された目的地への少なくとも1つの代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納することと、
主要経路沿いのユーザの現在地を示すアイコン、主要経路沿いの決定点の位置を示すアイコン、並びに少なくとも1つの生成された代替経路の存在を示す選択可能なアイコンを含む主要経路の少なくとも一部分の概略的表現をユーザに対して表示することと、
ユーザによるアイコンの選択が検出される場合、決定点から目的地に延在する主要経路及び代替経路の少なくとも一部分の表現であり、決定点において走行することが意図される経路の指示を提供するためにユーザにより選択可能な表現を地図上に表示することとを備え、
ユーザが主要経路の表現を選択したと判定される場合、既存の主要経路に沿ってユーザを案内するためにユーザにナビゲーション命令を提供し続け、
ユーザが代替経路の表現を選択したと判定される場合、代替経路を決定点から目的地への新しい主要経路とし、新しい主要経路に沿ってユーザを案内するためにユーザにナビゲーション命令を提供する方法が提供される。
本発明は、本明細書において説明される本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る方法を実行するためのシステムに拡張される。
本発明の第6の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な要素を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを移動するユーザに経路オプションを示すデータを提供するシステムであって、
出発地と目的地との間のユーザが移動中の主要経路沿いの前方の決定点であり、複数の出力区分が存在する決定点を識別し、第1の決定点と目的地との間の少なくとも1つの代替経路を生成する手段と、
決定点において生成された目的地への少なくとも1つの代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納する手段と、
主要経路沿いのユーザの現在地を示すアイコン、主要経路沿いの決定点の位置を示すアイコン、並びに少なくとも1つの生成された代替経路の存在を示す選択可能なアイコンを含む主要経路の少なくとも一部分の概略的表現をユーザに対して表示する手段と、
ユーザによるアイコンの選択が検出される場合、決定点から目的地に延在する主要経路及び代替経路の少なくとも一部分の表現であり、決定点において走行することが意図される経路の指示を提供するためにユーザにより選択可能な表現を地図上に表示する手段とを備え、
ユーザが主要経路の表現を選択したと判定される場合、既存の主要経路に沿ってユーザを案内するためにユーザにナビゲーション命令を提供し続け、
ユーザが代替経路の表現を選択したと判定される場合、代替経路を決定点から目的地への新しい主要経路とし、新しい主要経路に沿ってユーザを案内するためにユーザにナビゲーション命令を提供するシステムが提供される。
これらの更なる態様における本発明はコンピュータで実現される発明であり、本発明のうちのいずれかの態様又は実施形態に関連して説明されるステップは、いずれも1つ以上のプロセッサの集合の制御の下で実行されてもよい。システムと関連して説明されるステップのうちのいずれかを実行する手段は、1つ以上のプロセッサの集合であってもよい。
当業者には理解されるように、本発明のこれらの更なる態様は、本発明の他の態様のうちのいずれかに関して本明細書中で説明される本発明の好適な特徴及びオプションの特徴のうちのいずれか1つ以上又は全てを適宜含むことができ、含むのが好ましい。特に、本発明の第5の態様及び第6の態様のステップは、いずれかの実施形態で第1の態様又は第2の態様における本発明に従ってサブネットワークを用いて主要経路のいずれかの決定点において判定された主要経路及び代替経路に関連して実現されてもよい。更に、いずれかの実施形態において本発明の第5の態様及び第6の態様に係る本発明は、サブネットワークの決定点である決定点における主要経路及び代替経路をいずれかの実施形態における本発明の第1の態様及び第2の態様に従って取得される主要経路及び代替経路と共に使用してもよい。更に、経路プールは、本発明の第3の態様及び第4の態様に関連して説明したいずれかの方法を使用して取得されてもよい。
これらの更なる態様及び実施形態における本発明は、ナビゲーション装置などの何らかの適切な装置により実現されてもよい。本発明のシステムはそのような装置であってもよい。一般に、本発明のシステムは少なくとも1つの処理装置であってもよい。前記又は任意の処理装置は、例えばハンドヘルドナビゲーション装置であるポータブルナビゲーション装置であるか又は一体型装置であるかに関わらずナビゲーション装置などの移動装置の装置であってもよく、あるいはサーバの装置であってもよい。
第5の態様及び第6の態様に係る本発明の方法は、ナビゲーション動作において実現されるのが好ましい。従って、方法は、ナビゲーション機能性を有する装置又はシステムの1つ以上のプロセッサの集合により実行されるのが好ましい。好適な実施形態において、いずれかの実施形態における第5の態様及び第6の態様に係る本発明の方法はナビゲーション装置を使用して実行され、本発明は、本発明の第5の態様及び第6の態様又は実施形態のいずれかの方法のステップを実行するように構成されたナビゲーション装置に拡張される。ナビゲーション装置は移動装置であり、PNDであるか又は例えば車両搭載型装置である一体型装置であってもよい。ナビゲーション装置は、ユーザに対して電子地図を表示するためのディスプレイと、デジタル地図データにアクセスし且つ電子地図がディスプレイを介してユーザに対して表示させるように構成された1つ以上のプロセッサの集合と、ユーザが装置と対話できるようにするためにユーザにより動作可能なユーザインタフェースとを備えてもよい。従って、これらの更なる態様における本発明のシステムは、例えばナビゲーション装置の処理装置であるシステムであってもよい。
第5の態様及び第6の態様に係る本発明は、現在移動中の主要経路沿いの前方の第1の決定点における1つ以上の代替経路を示す格納データを取得することを含む。第1の決定点は主要経路沿いの前方の決定点であり、すなわち現在地の前方に存在する。
代替経路を取得して経路を示すデータを格納するステップは、ユーザが主要経路に沿って移動中に実行される。ステップは、ユーザの現在地が第1の決定点から所定の距離内に存在する時にトリガされてもよい。第1の決定点における代替経路を示すアイコンを表示するステップは、現在地が第1の決定点から所定の距離内に存在する時にトリガされてもよい。
主要経路は出発地と目的地との間の現在移動中の何らかの経路であってもよく、例えば出発地と目的地との間の最小コスト経路である何らかの適切な経路であってもよい。方法は、主要経路を生成するステップに拡張されてもよい。前記又は各代替経路は、あらゆる適切な方法で生成されてもよい。主要経路及び各代替経路は本発明の前出の態様に関連して説明した方法で生成されてもよく、例えばナビゲート可能なネットワークの区分を横断するコストを参照して生成されてもよい。例えば区分のライブ横断時間データ又はライブ横断速度データであるライブデータが主要経路及び/又は各代替経路を生成する際に考慮されるのが好ましい。
本発明の第3の態様及び第4の態様と同様に、第5の態様及び第6の態様における本発明の方法は主要経路沿いの全ての前方の決定点に関連して実行されなくてもよいことが理解されるだろう。例えば方法は、例えば重要な決定点である代替経路オプションをユーザに提示するのが望ましい決定点に関してのみ実行されてもよい。従って、第1の決定点は主要経路沿いの次の決定点でなくてもよい。いくつかの好適な実施形態において、ナビゲート可能なネットワークは事前に定義されたサブネットワークを含み、サブネットワークは第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを含み、サブネットワークは電子地図の区分のサブセットにより表され、区分のサブセットのうちの2つ以上の出力区分が存在するノードはサブネットワークの決定点を示す。決定点はサブネットワークの決定点であるのが好ましく、主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点であるのが好ましい。
決定点がサブネットワークの決定点であるか否かに関係なく、好適な実施形態において、ナビゲート可能なネットワークは事前に定義されたサブネットワークを含み、サブネットワークは第1の出発地/目的地対の出発地と目的地との間のナビゲート可能なネットワークを通る交差する経路のネットワークを含み、サブネットワークは電子地図の区分のサブセットにより表され、区分のサブセットのうちの2つ以上の出力区分が存在するノードはサブネットワークの決定点を示し、前記又は各代替経路及びオプションで主要経路はサブネットワークの区分を優先する経路生成処理を使用して生成される。これは、第1の態様及び第2の態様に関連して前述した実施形態のいずれかに従って実行されてもよい。
方法は、本発明の第3の態様及び第4の態様と同様に、決定点における主要経路の継続部分に対応する出力区分を識別することを含んでもよい。決定点における1つ以上の更なる出力区分が存在する。各出力区分は決定点から出力する区分である。目的地への1つ以上の代替経路が生成され、各代替経路は主要経路の継続部分を形成する出力区分以外の決定点における出力区分のうちの1つを通り、すなわち更なる出力区分を通る。各代替経路は異なる各出力区分を通る。いくつかの実施形態において、1つの代替経路のみが生成される。各代替経路を生成するステップは、決定点からの主要経路の出力区分を閉鎖し、既に生成されている代替経路の部分を形成する決定点における前記又は各出力区分を適宜閉鎖することを含んでもよい。これにより、決定点における異なる出力区分を通る代替経路が得られる。他の構成において、主要経路の継続部分を提供する出力区分以外の1つ以上の出力区分が最初に識別され、その後、目的地への代替経路が区分に沿って生成されてもよいと考えられる。
代替経路が取得される方法に関係なく、各代替経路が生成されると、各代替経路を示すデータは少なくとも1つのデータベース又は「経路プール」に格納される。複数の代替経路が生成されるのが好ましい。本発明の第3の態様及び第4の態様と同様に、データは経路に含まれる決定点における出力区分を示すデータと関連付けて格納されてもよい。同様に、決定点から目的地への主要経路の継続部分を示すデータが格納されてもよく、オプションで、当該経路の部分を形成する出力区分を示すデータと関連付けられてもよい。そのようなデータは、経路プール又は別の場所に格納されてもよい。
経路プールに格納される特定の出力区分に沿う代替経路は区分に沿って生成された複数の代替経路のうちの1つであってもよいことが理解されるだろう。格納される代替経路は、例えば推定到着時刻、距離又は燃料消費である所定の特性に関して最適化される代替経路であってもよい。
方法は、決定点において生成された各代替経路又は経路のうちの少なくともいくつかに沿ってユーザを案内するためにナビゲーション命令を生成することを含んでもよい。これは、第1の決定点又はいずれかの後続の決定点に対して実行されてもよい。方法は、例えば経路プールにデータを格納することを含んでもよい。これにより、ユーザが代替経路のうちの1つを走行する場合に経路命令をユーザに容易に提供できてもよい。
経路プールデータは、方法の残りの部分においてアクセスでき且つ使用できるような何らかの方法で格納されてもよい。実施形態において、主要経路データ及び代替経路データを取得するステップは、例えばナビゲーション装置である移動装置により実行される。データは装置のメモリに格納されてもよい。装置は、第5の態様及び第6の態様における方法の残りの部分を実行する装置であるのが好ましい。
経路プールは、今後走行されると予想される代替経路、すなわち第1の決定点における代替経路を示すデータを含む。格納データが経路プールを開始してもよく、あるいは経路プールが例えば先行の決定点に関連して以前に開始されている場合は経路プールを更新してもよい。経路プールは、現在移動中の主要経路沿いの前方の決定点において走行されてもよい1つ以上の代替経路を示すデータを常に含む動的に変化する経路プールである。そのようなデータは、前方の決定点のアイデンティティが変化すると当然変化する。従って、経路プールは経路に沿って目的地へ移動中の異なる時点において異なる経路データを含み、例えば第1の決定点に接近する第1の時点と第1の決定点を通過後に後続の決定点に接近する後続の時点とで異なる経路データを含む。経路プールは、所定の時点において1つの前方の決定点に関してのみそのようなデータを含むのが好ましい。決定点は遭遇する次の決定点であってもよく、あるいは少なくとも代替経路情報を提供できるのが望ましい次の重要な決定点であってもよい。いくつかの実施形態において、前述したように、第1の決定点は遭遇するサブネットワークの次の決定点である。第1の決定点を通過し且つ決定点を通過後のユーザの主要経路が判定されると、第1の決定点に対する経路プールデータは不要になり、削除されてもよい。経路プールは、以前に通過したあらゆる決定点に関するデータを含まないのが好ましい。経路プールにより提供される動的な代替経路データは、本発明の特定の実施形態に従って使用される代替経路のサブネットワークにより提供されてもよい静的な代替経路データと対比される。
方法は、出発地から目的地へ主要経路に沿って移動中にユーザの現在地と第1の決定点への入力区分である主要経路の区分とをマッチングすることを含んでもよい。
方法は、現在地が第1の決定点を通過後に、第1の決定点における予想経路を示す格納済み経路プールデータ、すなわち決定点における出力区分及び関連する経路を示すデータを削除することを含むのが好ましい。第1の決定点を通過後のユーザの経路が確立されると、当該データは不要になり、第1の決定点を通過後に判定された主要経路沿いの新しい前方の決定点に関する対応するデータに置き換えられてもよい。換言すると、経路プールデータはリフレッシュされてもよい。
方法は、決定点(第1の決定点又は後続の決定点)に関して取得された前記又は各代替経路の1つ以上の特性を示すデータを取得して格納することを含んでもよい。データは経路プールに格納されてもよい。特性は、経路に沿う場合の目的地の推定到着時刻、経路上の交通状態及び経路を走行した場合の燃料消費のうちの1つ以上を含んでもよい。特性は、1つ以上の動的に変化する特性を含むのが好ましい。そのような特性は、経路に沿う場合の目的地の推定到着時刻、経路上の交通状態及び目的地まで経路を走行した場合の燃料消費のうちの1つ以上を含んでもよい。方法は、主要経路に沿って移動中に1つ以上の動的に変化する特性を示す格納データを動的に更新することを含んでもよい。例えば動的に変化する特性を示すデータは、ユーザが主要経路に沿って移動する際に所定の時間間隔で更新されてもよい。これにより、提案するために経路が選択される場合又は経路が主要経路になる場合に所定の特性を示すデータがユーザに対して適宜出力されるようになってもよい。方法は、格納データ又は格納データから導出されたデータをユーザに提供することを含んでもよい。例えば代替経路に対する格納データの指示は、主要経路の概略的表現上の選択可能なアイコンと関連付けてユーザに提供可能である。
いくつかの実施形態において、方法は、主要経路に沿って移動中に決定点(第1の決定点又は何らかの後続の決定点)と目的地との間の代替経路の動的に変化する特性を示すパラメータが所定の閾値量を超えて変化する時を判定することと、そのような変化が判定された場合、決定点から目的地への1つ以上の代替経路を取得するステップを繰り返すことと、経路における前記又は各代替経路を示すデータを経路プールに格納することとを含んでもよい。代替経路は、1つ以上の代替経路の元の集合に関連して説明した方法のいずれかで取得されてもよい。そのような実施形態はそれ自体で有利であると考えられる。
本発明の第7の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な区分を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを移動するユーザに経路オプションを示すデータを提供する方法であって、
出発地と目的地との間のユーザが移動中の主要経路沿いの前方の決定点であり、複数の出力区分が存在する決定点を識別し、第1の決定点と目的地との間の少なくとも1つの代替経路を生成することと、
決定点における目的地への少なくとも1つの生成された代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納することと、
少なくとも1つの代替経路の少なくとも1つの動的に変化する特性を示すデータを取得して格納することと、
主要経路に沿って移動中に少なくとも1つの代替経路に対する格納データを更新することと、
少なくとも1つの代替経路の少なくとも1つの特性が所定の量を上回って変化する時を判定し、そのような変化が判定される場合、決定点と目的地との間の少なくとも1つの経路を生成するステップ及び少なくとも1つの生成された代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納するステップを繰り返すこととを含む方法が提供される。
本発明は、本明細書において説明される本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る方法を実行するためのシステムに拡張される。
本発明の第8の態様によると、ナビゲート可能なネットワークのナビゲート可能な区分を表し且つノードにより接続される複数の区分を含む電子地図により表されるナビゲート可能なネットワークを移動するユーザに経路オプションを示すデータを提供するシステムであって、
出発地と目的地との間のユーザが移動中の主要経路沿いの前方の決定点であり、複数の出力区分が存在する決定点を識別し、第1の決定点と目的地との間の少なくとも1つの代替経路を生成する手段と、
決定点における目的地への少なくとも1つの生成された代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納する手段と、
少なくとも1つの代替経路の少なくとも1つの動的に変化する特性を示すデータを取得して格納する手段と、
主要経路に沿って移動中に少なくとも1つの代替経路に対する格納データを更新する手段と、
少なくとも1つの代替経路の少なくとも1つの特性が所定の量を上回って変化する時を判定し、そのような変化が判定される場合、決定点と目的地との間の少なくとも1つの経路を生成するステップ及び少なくとも1つの生成された代替経路を示すデータを少なくとも1つのデータベースに格納するステップを繰り返す手段とを備えるシステムが提供される。
これらの更なる態様に係る本発明は、互いに矛盾しない範囲において、本発明の他の態様のいずれかを用いて説明した特徴のいずれかを含んでもよい。
代替経路の動的に変化する特性の変化を判定することを含むいずれかの態様又は実施形態における本発明によると、変化する特性は、例えば推定到着時刻又は経路を走行した場合の燃料消費であってもよい。
1つ以上の新しく生成された代替経路を示すデータは、1つ以上の既存の生成された代替経路及び好ましくはそれらの各々に関連する少なくとも1つのデータベース又は「経路プール」に格納された対応するデータを置き換えるために使用されるのが好ましい。従って、方法は、経路プール内の対応する既存のデータを置き換えるために新しい代替経路データを使用することを含むのが好ましい。既存の代替経路データは削除されるのが好ましい。換言すると、決定点を通過後に経路プールをリフレッシュするのに加えて、経路プールは経路の動的に変化する特性が所定の量を超えて変化する場合に更新されてもよい。これは、例えば現在の交通状態により、経路が例えば継続期間、予想燃料消費などに関して最適でなくなり、新しい代替経路の集合が現在の状態に基づいて生成される必要があることを提案してもよい。これは、経路プールが所定の特性に関して最適であると考えられてもよい代替経路を示すデータを常に含むことを保証するのに役立ってもよい。
第5の態様及び第6の態様の方法は、ユーザが第1の決定点に接近する際に、主要経路の少なくとも一部分の概略的表現であり、主要経路沿いのユーザの現在地を示すアイコンと、主要経路沿いの第1の決定点の位置を示すアイコンと、前記生成された代替経路のうちの1つ以上又は各々に対して生成された代替経路の存在を示すアイコンとを含む概略的表現をユーザに対して表示するステップを含む。決定点における1つの代替経路のみの存在を示すアイコンが提供されるのが好ましい。本明細書中で使用されるアイコンは、何らかの適切なグラフィカルアイコンであってもよい。アイコンは、単一の要素又は要素のグループを含んでもよい。第1の決定点における前記又は各代替経路の存在を示すアイコンは、現在地が第1の決定点から所定の距離内に存在する時に表示されてもよい。従って、アイコンの表示は現在地が所定の距離内になったことによりトリガされてもよい。ユーザに示される代替経路は、例えば経路のタイミング、ナビゲーション命令が生成されているか否かなどに基づく何らかの適切な方法で第1の決定点に対して生成された複数の代替経路から選択されてもよいことが理解されるだろう。
いくつかの実施形態において、経路プールに格納される前記又は各代替経路は、所定の特性に関して最適な代替経路である決定点から目的地への代替経路である。特性は、推定到着時刻、距離又は燃料消費であってもよい。異なる経路は、異なる特性に関して最適化されてもよい。これにより、関心を持たれるだろう複数の異なる特性のうちの1つに関して最適化される経路をユーザに提示できてもよい。方法は、ユーザに提案するために、特性データ及び好ましくは経路の動的に変化する特性を示すデータに基づいて、アイコンをユーザに対して表示する1つ以上の代替経路を経路プールから選択することを含んでもよい。経路プールに格納された複数の代替経路の中で例えば時間、距離又は燃料消費である少なくとも1つの特性に関して最も最適な代替経路が提案されてもよい。
方法は、オプションとして主要経路に対する前記又は各代替経路の特性の指示をユーザに例えば表示することにより提供することを含んでもよい。特性は、経路に関連するタイミング、距離、交通状態又は燃料消費であってもよい。指示は、主要経路の概略的表現に関連付けて表示されてもよい。指示は、関連する代替経路の存在を示すアイコンと関連付けられてもよい。指示は、特性の絶対値又は主要経路に対する特性の値又は状態を示すデータを含んでもよい。いくつかの実施形態において、指示は、単に主要経路に対する相違の存在及び相違の性質の指示であってもよい。例えば指示は、例えば代替経路を示すアイコンに適宜色を付与することにより、経路が主要経路より速いか又は遅いことを示してもよい。そのような情報は、継続的に又は断続的に表示されてもよい。いくつかの実施形態において、特性は動的に変化する特性であり、指示は特性の現在の値又は状態に基づく。
いくつかの実施形態において、方法は、前記又は各代替経路の特性を示すアイコンを表示することを含んでもよい。そのようなアイコンは、主要経路の概略的表現に関連付けられてもよい。特性は、経路のタイミング、距離又は燃料消費から選択されてもよい。いくつかの実施形態において、特性は、経路を走行する場合の推定到着時間又は燃料消費、あるいは経路沿いの交通状態などの動的に変化する特性である。特性は、それに関連して経路が最適化され、例えば最小コスト経路である特性であってもよい。例えば経路は、主要経路より速い経路、短い経路又は経済的な経路であってもよい。特性は、経路に注目するべき理由をユーザが理解するのに役立ってもよい。交通状態を示すアイコンは、代替経路が交通の影響を受けることを示してもよい。
上述したように、好適な実施形態において、方法は、決定点に関して取得されて経路プールに含まれる前記又は各代替経路の1つ以上の特性を示すデータを格納することを含む。そのようなデータは経路プールに格納されてもよい。その場合、データは、経路の特性を示すデータがユーザに提供されるようにするために使用されてもよい。上述したように、方法は、主要経路に沿って移動中に1つ以上の動的に変化する特性を示す格納データを動的に更新することを含むのが好ましい。これにより、特性の指示が特性の現在の状態又は値に基づくようになり且つ/又はユーザに対して出力される経路が特性の現在の状態又は値に基づいて選択されるようになってもよい。決定点における代替経路の存在を示す前記又は各アイコンはユーザにより選択可能である。ユーザによる代替経路アイコンの選択が検出される場合、方法は、第1の決定点から目的地に延在する主要経路及び代替経路の少なくとも一部分の表現を地図上に表示することを含む。主要経路及び代替経路の一部分の表現は同時に表示される。方法は、現在地から第1の決定点への主要経路の一部分の表現を表示することを更に含んでもよく、いくつかの実施形態においては出発地から第1の決定点への主要経路の一部分の表現を表示することを更に含んでもよい。表現は、現在地を示すアイコンと、第1の決定点の場所を示すアイコンと、目的地の場所を示すアイコンとを含んでもよい。
複数の代替経路を示すアイコンが主要経路の概略的表現上に提供される場合、ユーザは、複数の代替経路の選択可能な表現が主要経路と共に地図上でユーザに対して同時に表示されるように、アイコンのうち複数のアイコンを選択できてもよいと考えられる。
好適な実施形態において、方法は、主要経路と前記又は各代替経路との比較データを地図上に表示することを含んでもよい。データは、例えば推定到着時刻である経路の比較タイミングを示すデータを含んでもよい。これは、例えば経路に関連する短縮時間を示すアイコンなどの適用可能な経路の表現に関連付けられたアイコンを使用して達成されてもよい。方法は、一方の経路又は双方の経路(又は各経路)の継続時間を示すデータを表示することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、方法は、例えば主要経路である一方の経路の継続時間を示すデータと、それに対する例えば代替経路である他方の前記又は各経路の継続時間を示すデータとを表示することを含む。その代わりに又はそれに加えて、経路の距離又は燃料消費に関する比較データがタイミングデータと同様に表示されてもよい。
主要経路の表現及び代替経路の表現はユーザにより例えば手動で選択可能である。例えば表現は、ユーザが関連する表現をタップすることにより選択可能であってもよい。
ユーザが主要経路の表現を選択したことが検出される場合、これはユーザが主要経路を走行し続けたいということを示す。方法は、既存の経路に沿ってユーザを案内するためのナビゲーション命令を提供し続けることを含んでもよい。従って、ナビゲーション命令は、第1の決定点を通過後に既存の主要経路の継続部分に沿ってユーザを案内するためにユーザに対して出力される。
そのような指示がユーザから受信される場合、方法は、複数の出力区分が存在する主要経路沿いの後続の決定点を識別することと、後続の決定点と目的地との間の1つ以上の代替経路を生成することと、後続の決定点において生成された目的地への各代替経路を示すデータを経路プールに格納することとを含んでもよい。換言すると、主要経路沿いの第1の決定点に関連して実行されたステップが後続の決定点に関連して繰り返されてもよい。それらのステップは、現在地が後続の決定点から所定の距離内に存在する時に実行されてもよい。方法は、主要経路沿いの第1の決定点に対して判定された経路プール内の対応するデータを置き換えるために、後続の決定点において生成された目的地への各代替経路を示す前記格納データを使用することを含んでもよい。
ユーザが代替経路の表現を選択して代替経路を走行したいと示すことが検出される場合、方法は、代替経路を新しい主要経路とすることを含む。方法は、第1の決定点を通過後に新しい主要経路(すなわち、以前の代替経路)に沿ってユーザを案内するためにユーザに対してナビゲーション命令を出力することを含む。その場合、方法は、複数の出力区分が存在する新しい主要経路沿いの前方の決定点を識別することと、決定点と目的地との間の1つ以上の代替経路を生成することと、前方の決定点において生成された目的地への各代替経路を示すデータを経路プールに格納することとを含んでもよい。これらのステップは、現在地が前方の決定点から所定の距離内に存在する時に実行されてもよい。方法は、以前の主要経路沿いの第1の決定点に対して判定された経路プール内の対応するデータを置き換えるために、新しい主要経路沿いの前方の決定点において生成された目的地への各代替経路を示す前記格納データを使用することを含んでもよい。
本発明の第3の態様及び第4の態様に関連して上述したように、第1の決定点又は何らかの後続の決定点に対して判定された代替経路のうちの1つの動的に変化する特性に関連するパラメータが所定の閾値量を超えて変化する場合に経路プールデータが更にリフレッシュされてもよい。
これらの実施形態において、既存の主要経路の継続部分である主要経路沿いの後続の決定点又は第1の決定点を通過後の新しい主要経路沿いの前方の決定点は、必ずしも次の決定点でなくてもよい。前述したように、本技術は経路沿いの選択された決定点のみに適用されてもよい。いくつかの実施形態において、方法は、少なくともサブネットワークの決定点である第1の決定点を通過後のナビゲート可能なネットワークのサブネットワークの決定点である(新しい)主要経路沿いの次の決定点に関連して実行される。
本発明の第5の態様及び第6の態様、並びに関連する実施形態の方法は、目的地に到達するまで、先行の決定点を通過後に判定される主要経路沿いの何らかの所望の数の更なる後続の決定点に対して繰り返されてもよいことが理解されるだろう。そのような決定点は、次の(該当する場合は、連続する)更なる決定点であってもなくてもよい。ナビゲート可能なネットワークが事前に定義されたサブネットワークを含むいくつかの実施形態において、方法は、目的地に到達するまで、主要経路沿いのサブネットワークの連続する前方の各決定点に関連して実行される。後続の各決定点に対して取得される経路データは経路プールデータを更新するために使用されてもよく、例えば先行の決定点に対して取得された対応する経路データを置き換えるために使用されてもよい。
主要経路又は代替経路の選択がユーザから受信されない場合、方法は、主要経路の少なくとも一部分の例えば線形表現である概略的表現を現在地アイコン及び代替経路アイコンの表現と共にユーザに対して再度表示することを含んでもよい。その場合、システムは、本発明の前述の態様に従って、ユーザによる入力を必要とせずに例えば経路プールデータの考慮に基づいて、ユーザが決定点を通過した後に走行するパスを判定してもよい。
これは本発明の第5の態様及び第6の態様に従い、システムは現在の主要経路沿いの前方の決定点に関してユーザに提示されてもよい主要経路及び少なくとも1つの代替経路を常に有する。これにより、ユーザは経路選択処理に更に十分に参加できるようになる。
本発明のいずれかの態様に従って本明細書中で生成され且つ使用される代替経路は主要経路より速いか又は有利でなくてもよいことが理解されるだろう。本発明は、主要経路に沿う決定点における少なくとも1つの代替経路をユーザに提供し、例えば速いということが必要であるかどうかをユーザが考慮するのを望む追加オプションを提供することに関する。
本発明に係る方法のいずれかは、少なくとも部分的にソフトウェア、例えばコンピュータプログラムを使用して実現されてもよい。従って、本発明は本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る方法を実行するために、あるいはナビゲーション装置及び/又はサーバに実行させるために実行可能なコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラムに更に拡張される。
それに対応して、本発明はデータ処理手段を備えるシステム又は装置を動作させるために使用される場合に、前記データ処理手段と共同して、前記装置又はシステムに本発明の方法のステップを実行させるようなソフトウェアを備えるコンピュータソフトウェアキャリアに拡張される。そのようなコンピュータソフトウェアキャリアは、ROMチップ、CD ROM又はディスクなどの非一時的物理記憶媒体であることが可能であるか、あるいは回線を介する電子信号、光信号又は衛星などへの無線信号のような信号であることが可能だろう。本発明は、機械により読み取られた場合に、その機械を本発明のいずれかの態様又は実施形態の方法に従って動作させる命令を含む機械可読媒体を提供する。
本発明に従って使用されるナビゲーション装置は、その実現形態に関わらず、プロセッサと、メモリと、前記メモリ内に格納されたデジタル地図データとを備えてもよい。プロセッサ及びメモリは協働して、ソフトウェアオペレーティングシステムが確立されてもよい実行環境を提供する。装置の機能性の制御を可能にするために、1つ以上の追加のソフトウェアプログラムが提供されてもよい。本発明のナビゲーション装置は、例えばGPS(全地球測位システム)又はGLONASSであるナビゲーション衛星信号の受信及び処理の機能性を含むのが好ましくてもよい。装置はユーザへ情報を中継するための1つ以上の出力インタフェースを備えてもよい。出力インタフェースは視覚表示に加えて、可聴出力用スピーカを含んでもよい。装置は装置のオン/オフ動作又は他の特徴を制御するための1つ以上の物理ボタンを含む入力インタフェースを備えてもよい。
他の実施形態において、ナビゲーション装置は、特定のナビゲーション装置の一部を形成しない処理装置のアプリケーションによって少なくとも部分的に実現されてもよい。例えば、本発明はナビゲーションソフトウェアを実行するように構成された適切なコンピュータシステムを使用して実現されてもよい。システムは、例えば移動電話又はラップトップである移動コンピュータシステム又はポータブルコンピュータシステムであってもよく、デスクトップシステムであってもよい。
明示して述べられていない場合、本発明はその態様のいずれかにおいて、本発明の他の態様又は実施形態に関して説明された特徴のうちのいずれか又は全てを、それらの特徴が互いに排他的にならない範囲内で含んでもよいことが理解されるだろう。特に、方法において及び装置により実行されてもよい動作の種々の実施形態が説明されているが、それらの動作のいずれか1つ以上又は全ては、要望に応じて、何らかの組み合わせで方法において及び装置により適宜実行されてもよいことが理解されるだろう。
尚、1つ以上の区分に関する「関連する」という表現は、データの格納場所に何らかの特定の制限を必要とすると解釈されるべきでない。表現は、特徴が区分に関して識別可能であること必要とするにすぎない。従って、関連付けは、例えば潜在的にリモートサーバに位置するサイドファイルを参照することにより達成されてもよい。
それらの実施形態の利点が以下に記載され、それらの実施形態の各々の更なる詳細及び特徴は、添付の従属請求項及び以下の詳細な説明のいずれかの箇所で定義される。
特にポータブルナビゲーション装置(PND)を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。しかし、本発明の教示はPNDに限定されず、経路計画機能性及びナビゲーション機能性を提供するためにポータブル構成でナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されたあらゆる種類の処理装置に広く適用可能であることを忘れてはならない。従って、本出願において、ナビゲーション装置は、PNDとして具現化されるか、自動車などの車両として具現化されるか、あるいは実際にポータブル計算リソース、例えば経路計画ソフトウェア及びナビゲーションソフトウェアを実行するポータブルパーソナルコンピュータ(PC)、移動電話又はパーソナルデジタルアシスタント(PDA)として具現化されるかに関係なく、あらゆる種類の経路計画/ナビゲーション装置を含む(それらに限定されない)ことが意図される。
更に、本発明の実施形態は道路区分を参照して説明される。本発明は歩道、河川、運河、自転車道路、航路、鉄道線路などの区分などの他のナビゲート可能な区分にも適用可能であってもよいことが認識されるべきである。参照しやすくするために、これらを共通して道路区分と呼ぶ。
また、ユーザが1つの地点から別の地点までナビゲートする方法に関する命令を求めているのではなく、単に所定の場所のビューを提供されたい状況でも、本発明の教示が有用であることが以下の説明から明らかになるだろう。そのような状況では、ユーザにより選択される「目的地」の場所は、ユーザがナビゲートを開始することを望む対応する出発地を有する必要はなく、そのため本明細書において「目的地」の場所又は実際には「目的地」のビューは経路の生成が不可欠であること、「目的地」への移動が実際に起こらなければならないこと、又は実際に目的地の存在が対応する出発地の指定を必要とすることを意味すると解釈されるべきでない。
以上の条件に留意して、図1の全地球測位システム(GPS)などは多様な目的のために使用される。一般に、GPSは連続した位置、速度、時間及び場合によっては無限の数のユーザに関する方向情報を判定することが可能な衛星無線を利用するナビゲーションシステムである。以前はNAVSTARとして知られていたGPSは、極めて精密な軌道で地球を周回する複数の衛星を含む。それらの精密な軌道に基づいて、GPS衛星は自身の場所をGPSデータとして何らかの数の受信ユニットへ中継できる。しかし、GLOSNASS、欧州ガリレオ測位システム、COMPASS測位システム又はIRNSS(インド地域航法衛星システム)などの全地球測位システムも使用可能だろうということが理解される。
GPSデータを受信するように特別に装備された装置がGPS衛星信号に関して無線周波数のスキャンを開始した場合に、GPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、装置は複数の異なる従来の方法のうち1つの方法によってその衛星の正確な場所を判定する。装置は多くの場合に、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号に関するスキャンを継続する(尚、通常、2つの信号のみでは位置は判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号のみで位置を判定することは可能である)。幾何学的三角測量を実現すると、受信機は3つの既知の位置を利用して衛星に対する受信機自体の2次元位置を判定する。これは既知の方法で実行可能である。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信装置は既知の方法で同一の幾何学的計算により受信装置自体の3次元位置を計算できる。位置及び速度のデータは無限の数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
図1に示されるように、GPSシステム100は地球104を周回する複数の衛星102を備える。GPS受信機106は複数の衛星102のうちのいくつかの衛星からGPSデータをスペクトラム拡散GPS衛星データ信号108として受信する。スペクトラム拡散データ信号108は各衛星102から連続的に送信され、送信される各スペクトラム拡散データ信号108はそのデータストリームを発信している特定の衛星102を識別する情報を含むデータストリームを含む。2次元位置を計算できるためには、GPS受信機106は、一般に少なくとも3つの衛星102からのスペクトラム拡散データ信号108を必要とする。第4のスペクトラム拡散データ信号を受信すると、GPS受信機106は既知の技術を使用して3次元位置を計算することが可能である。
図2を参照すると、GPS受信装置106を備えるか又はGPS受信装置106に結合されたナビゲーション装置200(すなわち、PND)はデジタル接続、例えば既知のBluetooth(登録商標)技術によるデジタル接続を確立するために、移動装置(不図示)、例えば移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を備える何らかの装置を介して「移動体」通信網又は電気通信網のネットワークハードウェアとのデータセッションを必要に応じて確立することが可能である。その後、移動装置はネットワークサービスプロバイダを介してサーバ150との間にネットワーク接続(例えば、インターネットを介する)を確立できる。従って、「リアルタイム」の又は少なくともごく「最新」の情報のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単独で及び/又は車両に搭載されて走行する間に移動可能であり、多くの場合に移動する)とサーバ150との間で「移動」ネットワーク接続を確立できる。
移動装置(サービスプロバイダを介する)とサーバ150などの別の装置との間で例えばインターネットを使用してネットワーク接続を確立することは既知の方法で実行可能である。この点に関して、例えばTCP/IPレイヤプロトコルなどの何らかの数の適切なデータ通信プロトコルを採用可能である。更に、移動装置はCDMA2000、GSM、IEEE802.11a/b/c/g/nなどの何らかの数の通信規格を利用できる。
従って、データ接続を介して、例えば移動電話又はナビゲーション装置200内部の移動電話技術を介して実現可能なインターネット接続が利用されてもよいことがわかる。
図示されていないが、ナビゲーション装置200はナビゲーション装置200自体の中に独自の移動電話技術を当然含んでもよい(例えば、アンテナを含むか、又はオプションとしてナビゲーション装置200の内部アンテナを使用する)。ナビゲーション装置200内部の移動電話技術は、内部構成要素を含むことができ且つ/又は例えば必要な移動電話技術及び/又はアンテナによって完成する挿入可能なカード(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード)を含むことができる。このためナビゲーション装置200内部の移動電話技術は、同様にナビゲーション装置200とサーバ150との間でいずれかの移動装置に類似する方法で、例えばインターネットを介するネットワーク接続を確立できる。
電話設定に関して、絶えず変化している移動電話の型式、メーカーなどに対して正確に動作するためにBluetooth(登録商標)対応ナビゲーション装置が使用され、例えば型式/メーカー別設定がナビゲーション装置200に記憶されてもよい。この情報に関して格納されるデータは更新可能である。
図2では、ナビゲーション装置200は多くの異なる構成のいずれかにより実現可能な汎用通信チャネル152を介してサーバ150と通信しているものとして示される。通信チャネル152は、一般にナビゲーション装置200とサーバ150とを接続する伝搬媒体又は伝搬経路を表す。サーバ150とナビゲーション装置200との間に通信チャネル152を介する接続が確立された場合に、サーバ150及びナビゲーション装置200は通信できる(尚、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、パーソナルコンピュータを使用するインターネットを介する直接接続などであることが可能である)。
通信チャネル152は特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル152は単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル152は多様な技術を使用するいくつかの通信リンクを含んでもよい。例えば通信チャネル152は電気通信、光通信及び/又は電磁通信などのための経路を提供するように適合可能である。従って、通信チャネル152は電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブルなどの電気導体、光ファイバケーブル、変換器、無線周波数(RF)波、大気、自由空間などのうち1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。更に、通信チャネル152は、例えばルータ、中継器、バッファ、送信機及び受信機などの中間装置を含むことができる。
1つの例示的な構成において、通信チャネル152は電話網及びコンピュータネットワークを含む。更に、通信チャネル152は無線通信、例えば赤外線通信、マイクロ波周波数通信などの無線周波数通信に対応可能であってもよい。また、通信チャネル152は衛星通信に対応できる。
通信チャネル152を介して送信される通信信号は、所定の通信技術に必要とされるか又は望まれる信号を含むが、それに限定されない。例えば信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、汎欧州デジタル移動体電話方式(GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(GPRS)などのセルラ通信技術で使用されるように適合されてもよい。通信チャネル152を介して、デジタル信号及びアナログ信号の双方を送信可能である。それらの信号は、通信技術で望まれるような変調信号、暗号化信号及び/又は圧縮信号であってもよい。
サーバ150は図示されない他の構成要素に加えて、メモリ156に動作可能に接続され、有線接続又は無線接続158を介して大容量データ記憶装置160にも動作可能に接続されたプロセッサ154を含む。大容量記憶装置160は、ナビゲーションデータ及び地図情報を格納し、サーバ150とは別の装置であることが可能であるが、サーバ150に組み込まれてもよい。プロセッサ154は通信チャネル152を介してナビゲーション装置200との間で情報を送受信するために、送信機162及び受信機164にも動作可能に接続される。送受信される信号はデータ信号、通信信号及び/又は他の伝搬信号を含んでもよい。送信機162及び受信機164はナビゲーションシステム200の通信設計で使用される通信要件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。更に、送信機162及び受信機164の機能は単一の送受信機に組み合わされてもよい。
前述のように、ナビゲーション装置200は通信チャネル152を介して信号及び/又はデータを送受信するために送信機166及び受信機168を使用して、通信チャネル152を介してサーバ150と通信するように構成可能であるが、これらの装置はサーバ150以外の装置と通信するためにも使用可能である。更に、送信機166及び受信機168はナビゲーション装置200の通信設計で使用される通信要件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機166及び受信機168の機能は図2に関連して上述したように、単一の送受信機に組み合わされてもよい。当然、ナビゲーション装置200は以下に更に詳細に説明されるように他のハードウェア部分及び/又は機能部分を備えている。
サーバメモリ156に格納されたソフトウェアはプロセッサ154に関する命令を提供し、このソフトウェアによりサーバ150はナビゲーション装置200にサービスを提供できる。サーバ150により提供されるサービスの1つは、ナビゲーション装置200からの要求を処理すること及び大容量データ記憶装置160からナビゲーション装置200へナビゲーションデータを送信することを含む。サーバ150により提供可能な別のサービスは、所望のアプリケーションに関して種々のアルゴリズムを使用してナビゲーションデータを処理すること及び計算の結果をナビゲーション装置200へ送信することを含む。
サーバ150は無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能な遠隔データソースを構成する。サーバ150はローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)などに配置されたネットワークサーバを含んでもよい。
サーバ150はデスクトップ又はラップトップコンピュータなどのパーソナルコンピュータを含んでもよく、通信チャネル152はパーソナルコンピュータとナビゲーション装置200との間に接続されたケーブルであってもよい。あるいは、サーバ150とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立するために、パーソナルコンピュータはナビゲーション装置200とサーバ150との間に接続されてもよい。
ナビゲーション装置200は自動的に、随時又はユーザがナビゲーション装置200をサーバ150に接続した時点で更新されてもよい情報ダウンロードを介してサーバ150から情報を提供されてもよく且つ/又は例えば無線移動接続装置及びTCP/IP接続を介してサーバ150とナビゲーション装置200との間でより一定の又は頻繁な接続が実行されるのに応じて更に動的であってもよい。多くの動的計算に関して、サーバ150のプロセッサ154は大量の処理要求を処理するために使用されてもよいが、ナビゲーション装置200のプロセッサ(図2に不図示)も多くの場合にサーバ150への接続から独立して、大量の処理及び計算を処理できる。
図3を参照すると、ナビゲーション装置200のブロック図はナビゲーション装置の全ての構成要素を含んではおらず、多くの構成要素の例を表しているだけであることに注意すべきである。ナビゲーション装置200は筐体(図示せず)の中に配置される。ナビゲーション装置200は、例えば上述したプロセッサ202を備える処理回路網を含み、プロセッサ202は入力装置204と、例えば表示画面206である表示装置とに結合される。ここでは入力装置204は単数であるものとして参照するが、入力装置204がキーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他のあらゆる既知の入力装置を含む何らかの数の入力装置を表していることを当業者は理解すべきである。同様に、表示画面206は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)のような何らかの種類の表示画面を含むことができる。
1つの構成において、複数の表示選択肢の中の1つを選択するために又は複数の仮想ボタン又は「ソフト」ボタンの中の1つを起動するためにユーザが表示画面206の一部にタッチするだけでよいように、入力装置204、タッチパネル及び表示画面206の1つの態様は、情報の入力(直接入力、メニュー選択などによる)及びタッチパネル画面を介する情報の表示の双方を可能にするためにタッチパッド又はタッチスクリーン入力部250(図4)を含む一体型入力/表示装置を提供するように統合される。この点に関して、プロセッサ202はタッチスクリーンと関連して動作するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)をサポートする。
ナビゲーション装置200において、プロセッサ202は接続210を介して入力装置204に動作可能に接続され、入力装置204から接続210を介して入力情報を受信可能であり、また表示画面206及び出力装置208へ情報を出力するために、対応する出力接続212を介して表示画面206及び出力装置208のうち少なくとも一方に動作可能に接続される。ナビゲーション装置200は出力装置208、例えば可聴出力装置(例えばスピーカ)を含んでもよい。出力装置208はナビゲーション装置200のユーザに対して可聴情報を生成できるので、入力装置204も入力音声コマンドを受信するためのマイク及びソフトウェアを含むことができることを同様に理解すべきである。更に、ナビゲーション装置200は、例えばオーディオ入力/出力装置のような何らかの追加の入力装置204及び/又は何らかの追加の出力装置を含むこともできる。
プロセッサ202は、接続216を介してメモリ214に動作可能に接続され、接続220を介して入出力(I/O)ポート218との間で情報を受信/送信するように更に適合され、I/Oポート218はナビゲーション装置200の外部のI/O装置222に接続可能である。外部I/O装置222は、例えばイヤホンなどの外部聴取装置を含んでもよいが、それに限定されない。更に、I/O装置222への接続は、例えばハンズフリー操作及び/又は音声起動動作、イヤホン又はヘッドホンへの接続及び/又は例えば移動電話への接続のためのカーステレオユニットなどの他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であることが可能であり、移動電話接続はナビゲーション装置200と例えばインターネット又は他の何らかのネットワークとの間のデータ接続を確立し且つ/又は例えばインターネット又は他の何らかのネットワークを介するサーバへの接続を確立するために使用可能である。
ナビゲーション装置200のメモリ214は、不揮発性メモリの一部(例えば、プログラムコードを格納するため)及び揮発性メモリの一部(例えば、プログラムコードが実行される場合にデータを格納するため)を備える。ナビゲーション装置は、取り外し可能メモリカード(一般にカードと呼ばれる)を装置200に追加できるようにするために接続230を介してプロセッサ202と通信するポート228を更に備える。説明されている実施形態では、ポートはSD(セキュアデジタル)カードを追加できるように構成される。他の実施形態では、ポートは他のフォーマットのメモリ(コンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)カード、メモリスティック、xDメモリカード、USB(ユニバーサルシリアルバス)フラッシュドライブ、MMC(マルチメディア)カード、スマートメディアカード、マイクロドライブなど)の接続を可能にしてもよい。図3は、プロセッサ202とアンテナ/受信機224との間の接続226を介する動作接続を更に示し、アンテナ/受信機224は、例えばGPSアンテナ/受信機であり、従って図1のGPS受信機106と同様に機能するだろう。尚、図中符号224により示されるアンテナ及び受信機は、図示の便宜上概略的に組み合わされているが、アンテナ及び受信機は個別に配置された構成要素であってもよく、アンテナは、例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことを理解すべきである。
図3に示される電子構成要素が従来のように1つ以上の電源(図示せず)により給電されることは当業者には当然理解されるだろう。そのような電源は、内部バッテリ及び/又は低電圧DC電源又は他の何らかの適切な構造に対応する入力部を含んでもよい。当業者には理解されるように、図3に示される構成要素の異なる構成も考えられる。例えば図3に示される構成要素は、有線接続及び/又は無線接続などを介して互いに通信していてもよい。従って、本明細書において説明されるナビゲーション装置200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200であることが可能である。
更に、図3のポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200は、例えば自転車、バイク、自動車又はボートなどの車両に既知の方法で接続又は「ドッキング」させることが可能である。その場合、ナビゲーション装置200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションに使用するためにドッキング場所から取り外し可能である。実際、他の実施形態では、装置200はユーザのナビゲーションのためにハンドヘルドになるように構成されてもよい。
図4を参照すると、ナビゲーション装置200は図2の一体型入力/表示装置206及び他の構成要素(内部GPS受信機224、プロセッサ202、電源(図示せず)、メモリシステム214などを含むが、それらに限定されない)を含むユニットであってもよい。
ナビゲーション装置200はアーム252に載置されてもよく、アーム252自体は吸引カップ254を使用して車両のダッシュボード/ウィンドウなどに固定されてもよい。このアーム252はナビゲーション装置200をドッキングできるドッキング場所の一例である。ナビゲーション装置200は、例えばナビゲーション装置200をアーム252にスナップ結合することによりドッキング場所のアーム252にドッキングされるか又は他の方法で結合されることが可能である。ナビゲーション装置200はアーム252で回転可能であってもよい。ナビゲーション装置200とドッキング場所との結合を解除するために、例えばナビゲーション装置200にあるボタン(図示せず)を押してもよい。ナビゲーション装置200をドッキング場所に着脱するための他の同等に適切な構造は、当業者には周知である。
プロセッサ202及びメモリ214は協働して、ナビゲーション装置200の機能ハードウェア構成要素280と装置により実行されるソフトウェアとの間のインタフェースとして機能するBIOS(基本入出力システム)をサポートする。その場合、プロセッサ202は、アプリケーションソフトウェア(説明される経路計画/ナビゲーション機能性のうちのいくつか又は全てを実現する)が実行できる環境を提供するオペレーティングシステムをメモリ214からロードする。アプリケーションソフトウェアは、例えば地図閲覧、経路計画、ナビゲーション機能及びそれらに関連する他の何らかの機能であるナビゲーション装置のコア機能をサポートするグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含む操作環境を提供する。この点に関して、アプリケーションソフトウェアの一部はビュー生成モジュールを含む。
説明されている実施形態では、ナビゲーション装置のプロセッサ202はアンテナ224により受信されたGPSデータを受信し、当該GPSデータをGPSデータが受信された時のタイムスタンプと共にメモリ214に随時格納してナビゲーション装置の場所のレコードを作成するようにプログラムされる。そのように格納される各データレコードはGPS測位場所であると考えてよく、すなわちこれはナビゲーション装置の測位場所であり、緯度、経度、タイムスタンプ及び正確度レポートを含む。
一実施形態において、データは、例えば5秒ごとにほぼ定期的に格納される。他の周期も可能であり、データ分解能とメモリ容量との間で均衡が保たれることは当業者には理解されるだろう。すなわち、より多くのサンプルを取り入れることによりデータの分解能が向上するにつれて、そのデータを保持するために更に多くのメモリが必要とされる。しかし、他の実施形態では、分解能はほぼ1秒ごと、10秒ごと、15秒ごと、20秒ごと、30秒ごと、45秒ごと、1分ごと、2.5分ごと(又は実際にはそれらの周期の間の任意の周期)であってもよいだろう。従って、装置のメモリの中では複数の時点で装置200の所在地のレコードが作成されている。いくつかの実施形態において、周期が長くなるにつれて取り込まれるデータの品質は低下し、劣化の程度はナビゲーション装置200が移動していた速度に少なくとも部分的に依存し、約15秒の周期が適切な上限を提供してもよいことがわかるだろう。ナビゲーション装置200は、一般に装置の所在地のレコードを作成するように構成されるが、実施形態によっては行程の開始時又は終了時に所定の周期及び/又は距離に関するデータを記録しない。そのような構成はおそらくはナビゲーション装置200のユーザの自宅及び他の頻繁に訪れる目的地の所在を保護するので、ユーザのプライバシーを保護するのに有用である。例えばナビゲーション装置200は、行程の最初の約5分間に関して及び/又は行程の最初の約1マイルに関してはデータを格納しないように構成されてもよい。
他の実施形態では、GPSは定期的に格納されなくてもよく、所定のイベントが発生した時点でメモリに格納されてもよい。例えばプロセッサ202は装置が道路の分岐点を通過するか、道路区分の変更又は他のそのようなイベントが発生した時点でGPSデータを格納するようにプログラムされてもよい。
更に、プロセッサ202は装置200の所在地のレコード(すなわち、GPSデータ及びタイムスタンプ)をサーバ150に随時アップロードするように構成される。ナビゲーション装置200がナビゲーション装置200をサーバ150に接続する通信チャネル152を永久的に有するか又はほぼ常に有するいくつかの実施形態において、データのアップロードは例えば24時間ごとなどの周期で行われる。他の周期も可能であり、実質的に15分ごと、30分ごと、毎時間、2時間ごと、5時間ごと、12時間ごと、1日おき、毎週又はそれらの間の任意の時点などの周期のうちのいずれか1つであってもよいことは当業者には理解されるだろう。実際、そのような実施形態では、プロセッサ202はほぼリアルタイムで装置の所在地のレコードをアップロードするように構成されてもよいが、これは実際にデータが相対的に短い送信周期で随時送信され、そのため疑似リアルタイムであると考えるのがより正確であることを必然的に意味してもよい。そのような疑似リアルタイムの実施形態において、ナビゲーション装置はメモリ214の中及び/又はポート228に挿入されたカードにGPS測位場所をバッファし、所定の数が格納された時点でそれらのデータを送信するように構成されてもよい。この所定の数は20、36、100、200又はそれらの間の任意の数であってもよい。所定の数はメモリ214又はポート228の中のカードのサイズにより部分的に管理されることが当業者には理解されるだろう。
ほぼ常に存在する通信チャネル152を備えていない他の実施形態では、プロセッサ202は通信チャネル152が作成された時点でレコードをサーバ152にアップロードするように構成されてもよい。これは例えばナビゲーション装置200がユーザのコンピュータに接続された時点であってもよい。このような実施形態でも、ナビゲーション装置はメモリ214の中又はポート228に挿入されたカードにGPS測位場所をバッファするように構成されてもよい。メモリ214又はポート228に挿入されたカードがGPS測位場所で満杯になった場合、ナビゲーション装置は最も古いGPS測位場所を削除するように構成されてもよく、そのため先入れ先出し(FIFO)バッファであると考えられてもよい。
説明されている実施形態において、所在地のレコードは1つ以上のトレースを含み、各トレースは24時間の周期の中のそのナビゲーション装置200の移動を表す。各24時間は暦上の1日と一致するように構成されるが、他の実施形態ではこれは必須ではない。
一般に、ナビゲーション装置200のユーザは、装置の所在地のレコードがサーバ150にアップロードされることに同意する。同意が得られない場合、レコードはサーバ150にアップロードされない。ナビゲーション装置自体及び/又はナビゲーション装置が接続されるコンピュータは、そのような所在地のレコードの使用に関してユーザの同意を求めるように構成されてもよい。
サーバ150は装置の所在地のレコードを受信し、処理のためにレコードを大容量データ記憶装置160に格納するように構成される。従って、時間の経過に伴って、大容量データ記憶装置160はデータをアップロードしていたナビゲーション装置200の所在地の複数のレコードを累積する。
上述したように、大容量データ記憶装置160は地図データを更に格納する。そのような地図データは、道路区分の場所に関する情報、地点情報に関する情報及び地図上で一般に見られる他のそのような情報を提供する。
図5〜図11を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。
本発明の実施形態は、例えば道路ネットワークであるナビゲート可能なネットワークの区分を示す複数の区分を含む電子地図データに関連して実行される。区分はノードにより接続される。方法は、ユーザの車両に関連付けられたポータブルナビゲーション装置(PND)により実行されるとして説明される。しかし、例えば一体型車載装置であるナビゲーション装置の他の形態が使用されてもよいことが理解されるだろう。更に、ナビゲーション装置はナビゲーション機能性を有する何らかの移動装置であってもよい。他の実施形態において、ステップの少なくともいくつかはサーバにより実行されてもよく、そのため、方法はサーバのみにより実行されてもよく、あるいは例えばPNDであるナビゲーション装置と組み合わせて実行されてもよいと考えられる。
図5を参照すると、ステップ1に従って、ナビゲート可能なネットワークのサブネットワークが事前に定義される。これは、サブネットワークの部分を形成するネットワークの区分のアイデンティティを列挙することにより実行されてもよい。サブネットワークは、ネットワークの第1の出発地/目的地対の間の交差する経路のネットワークの部分を形成する区分により定義される。
ステップ3において、第1の出発地/目的地対と同一であってもなくてもよいネットワークの第2の出発地/目的地対の間で主要経路が生成される。このステップは、出発地を出発直後に実行されてもよい。主要経路の生成は、例えば現在の交通状態に基づく区分の現在の横断時間又は横断速度であるライブデータを考慮する。第2の出発地/目的地対の間の代替経路が更に生成されるが、これはオプションのステップである。
ステップ1及びステップ3はどちらが先に実行されてもよく又は同時に実行されてもよいことが理解されるだろう。いくつかの例を以下に説明する。
いくつかの実施形態において、サブネットワークは、出発地と目的地との間の所定のユーザがネットワークを通って以前に移動した経路の区分で構成されるパーソナルネットワークである。それらは、自宅と職場との間などのユーザが頻繁に移動する経路であってもよい。そのような経路は、当技術において既知であるように、出発地と目的地との間の経路に沿うユーザの移動中に位置データを適宜記録するユーザの車両に関連付けられたナビゲーション装置により格納されてもよい。
その場合、主要経路は、サブネットワークの経路が延在する出発地及び目的地と同一の出発地と目的地との間のパーソナルサブネットワークを通る例えば時間、距離又は燃料消費に関する最小コスト経路として生成されてもよい。その場合、主要経路はサブネットワークに限定される。他の実施形態において、主要経路全体は、サブネットワークの経路と同一の出発地/目的地対の間で又は異なる出発地/目的地対の間でナビゲート可能なネットワークを通って生成されてもよい。主要経路は、ネットワーク全体を通る最小コスト経路であってもよい。従って、主要経路はサブネットワークを参照して判定されてもされなくてもよい。いくつかの実施形態において、主要経路はナビゲート可能なネットワーク全体を通して判定されるが、パーソナルサブネットワークの区分を優先して判定される。サブネットワークの区分は何らかの適切な方法で優先されてもよい。これは、例えばサブネットワークに含まれる各区分に関連するコストがそのような区分に関連しない場合より低くなるように操作することにより実行されてもよい。生成された主要経路がパーソナルネットワークに限定されない場合、経路はサブネットワークを拡張するようにサブネットワークに追加されてもよい。
他の実施形態において、サブネットワークは第1の出発地/目的地対の間で計算された複数の代替経路の区分で構成される。いくつかの実施形態において、代替経路は主要経路を参照して生成される。従って、例えば最小コスト経路である第2の出発地/目的地対の間の主要経路が形成され、主要経路に対する複数の代替経路が第2の出発地/目的地対の間で判定され、サブネットワークを定義する区分を有する経路が提供される。その場合、第1の出発地/目的地対及び第2の出発地/目的地対は同一である。他の実施形態において、サブネットワークの代替経路は主要経路を参照せずに生成されてもよく、主要経路はサブネットワークの代替経路を参照せずに生成されてもよい。
代替経路は、ネットワークの区分を横断するコストを参照して計算されてもよい。コストは、区分の予想横断時間を参照して判定されてもよい。当技術において既知であるように、電子地図の各区分は、例えば各曜日の特定の時間スロットに対する所定の期間に関する1つ以上の予想横断時間又は予想横断速度と関連付けられる。これらの横断時間は、該当する期間の履歴データに基づく。これらの横断時間は、横断時間を考慮して複数の経路を生成するために使用されてもよい。
いくつかの好適な実施形態において、代替経路は上述したeCOMPASSプロジェクトの一部として開発された技術を使用して計算される。eCOMPASS技術によると、出発地と目的地との間の代替パスの集約である「代替グラフ」が取得される。方法は、特定の品質基準に基づいて出発地と目的地との間の全ての代替パスをフィルタリングして格付けすることを含む。基準は、代替グラフのパス間の重複の総距離を考慮する。パスは過度に重複しないことが望ましい。従って、パス間の重複を最小限にすることが求められる。更に、出発地と目的地との間の最小コストパスに対して代替パスに関連するコストを最小化することが求められる。これは、通常は出発地と目的地との間の最短パスに対してパスの長さを最小化することを含む。代替グラフにより表される代替ネットワークの複雑性、すなわちパス及び決定点の数を制限するために、他の要素が考慮されてもよい。
代替経路を判定するeCOMPASS技術における主な改善点は、代替グラフを取得する際に使用される技術を変更することを含む。特に、eCOMPASS技術は、代替グラフを判定する際に使用される、いわゆる「プラトー」法及び「ペナルティ」法の向上を目指す。これらの方法は、上述した「Improved Alternative Route Planning」の第3節において説明される。「Improved Alternative Route Planning」の第4節及び「FP7−Information and communication technologies:Grant Agreement No.288094:D2.3.2−Validation and empirical assessment of algorithms for eco−friendly vehicle routing:Workpackage WP2 − Algorithms for Vehicle Routing」の第5.3節において説明されるように、探索空間の減少を試みるために上記の方法のいずれかを実行する前にプルーニング段階が導入されるが、これは結果として得られる代替グラフの品質に対する悪影響を制限するような方法で実行される。更に、最善の代替パスを提供するプラトーを取得するために、プラトーのフィルタリングに対する新規の方法が使用される。ペナルティ法は、次善の代替パスを取得するために、既に計算されたパスの集合に対するペナルティ要素を選択することにより調整される。
図6及び図7は、eCOMPASS技術により提供されてもよい向上を示す図である。図6は、現在地3と目的地5との間の主要経路1を示す。同一の現在地と目的地との間の多くの代替経路(淡色で網掛けされ、周期的なドットを有する)が更に示される。それらは、主要経路の中心部分を代替経路に含まれないように閉鎖することにより取得された。主要経路との重複に対する制限により、それらの経路の多くが大幅な迂回を含むことがわかるだろう。図7は、同一の主要経路1に基づいて同一の現在地3と目的地5との間で取得された代替経路のネットワークを示す。それらは更にユーザフレンドリになったことがわかるだろう。従って、図7は、本発明において使用されるサブネットワークを提供してもよい区分を有する出発地/目的地対の間の交差する代替経路のネットワークの一例を提供する。
ナビゲート可能なネットワーク内のサブネットワークが出発地と目的地との間の代替経路に属する区分で構成されて定義される場合、経路は種々の技術を使用して取得されてもよいため、ネットワークを通る経路のサブネットワークが本発明に従って使用するために取得される方法を更に説明しない。取得される方法に関係なく、サブネットワークは所定の静的ネットワークであり、経路に沿って移動中に変化しない。サブネットワークは、複数の出力区分が存在する多くの決定点を含む。
ステップ5において、ユーザが所望の経路を選択できるようにするために、主要経路及び代替経路の指示がナビゲーション装置によりユーザに対して出力される。ユーザは所望の経路を手動で選択してもよく、あるいは所望の経路は出発地から経路に沿って移動を開始した後にユーザのパスから推論されてもよい。これが実行されてもよい方法の詳細は説明されないが、後述する出発地を出発後に経路沿いのサブネットワークの決定点において走行されたユーザのパスを判定する際に使用される技術と同様であってもよい。
ステップ7において、ナビゲーション装置は、出発地から走行した経路(「主要」経路)に沿ってユーザを案内するために、ユーザに対してナビゲーション命令を出力する。ユーザが主要経路を走行すると仮定して、ナビゲーション装置は元の主要経路に沿ってユーザを案内するためのナビゲーション命令を生成する。ユーザが代替経路を走行する場合、ナビゲーション装置は当該経路を新しい主要経路とし、当該経路に沿ってユーザを案内するためのナビゲーション命令を生成する。出発地から代替経路を提供する必要はないことが理解されるだろう。
ステップ9において、ナビゲーション装置は移動中の主要経路沿いで遭遇するサブネットワークの次の決定点を判定する。決定点から目的地への主要経路の継続部分は既知である。次に、ナビゲーション装置は決定点から目的地への代替経路を生成する(ステップ11)。この代替経路は、サブネットワークの部分を形成する区分を優先し且つ例えば現在の交通状態に基づく区分のライブ横断時間又はライブ横断速度であるネットワーク上の状態に関連するライブデータを考慮して生成される。更に、代替経路を生成する場合、結果として生成される経路に含まれないように、決定点から目的地への主要経路の継続部分に沿う第1の区分は閉鎖される。これは、代替経路が主要道路と異なり、決定点における異なる出力区分に沿うことを保証するのに役立つ。決定点における代替経路を生成するステップは、ユーザの現在地が決定点から所定の距離内に存在する時にトリガされてもよい。代替経路は、以下に説明する特定の好適な実施形態に従って、本明細書中で経路プールと呼ぶナビゲーション装置のデータベースに格納されてもよい。これらの構成において、代替経路は経路の部分を形成する第1の決定点から出力する第1の区分の指示と関連付けて格納されてもよい。主要経路の継続部分と経路の部分を形成する第1の決定点における出力区分とが経路プール又は他の場所に更に格納されてもよい。
このように、遭遇するサブネットワークの次の決定点から出力する主要経路及び代替経路が提供される。代替経路はサブネットワークの区分を優先して生成されているため、サブネットワークの区分を通る傾向があり、サブネットワークを形成する目的地への所定の経路により誘導される。これは、有用であると既に判定されているか又は以前に移動された経路に経路を向けるのに役立つ場合がある。しかし、経路生成処理はサブネットワークの区分のみを通ることに制限されない。従って、サブネットワークの区分沿いの流れが重大な影響を受けることを現在の交通状態が意味する場合、生成される経路は区分を迂回してもよいが、経路生成処理においてサブネットワークの区分が優先されるため、通常、影響を受けた領域を通過した後に経路はサブネットワークに戻る。交通の流れがサブネットワークの区分沿いで悪影響を受ける場合、これはサブネットワークの部分を形成するため区分を優先することより重視されてもよい。このことは、主要経路及び代替経路がサブネットワークを優先して生成される実施形態において、最初に生成された出発地からの主要経路及びオプションで代替経路にも当てはまる。
ステップ13において、ナビゲーション装置は第1の決定点における代替経路の指示をユーザに対して出力することにより、代替経路を走行するか又は主要経路を走行し続けるかをユーザが決定できるようにする。以下に更に詳細に説明するように、これは、現在地を示すアイコン及び主要経路沿いの決定点の位置を示すアイコンと共に代替経路の存在を示すアイコンを主要経路の線形表現上に提供することにより実行されてもよい。以下に説明するように、主要経路の表現は経路バー又は交通バーの形態であってもよい。当然、代替経路の存在にユーザを注目させる他の何らかの方法が使用されてもよい。
第1の決定点を通過後、ユーザが代替経路を走行することを選択したか又は元の主要経路に沿って走行し続けることを選択したかが判定される(ステップ14)。これは種々の方法で実行されてもよく、いくつかの例示的な方法を以下に説明する。いくつかの実施形態において、ユーザは自身の計画した経路を示す入力を提供する。これは、通常はユーザが第1の決定点に到達する前に提供されてもよい。他の実施形態において、ナビゲーション装置は、第1の決定点を通過後に現在地を考慮することにより、ユーザが走行した経路を推論する。
ユーザが元の主要経路に沿って走行し続けた場合、ナビゲーション装置は主要経路に関連するナビゲーション命令を生成し続ける。ユーザが代替経路を走行した場合、ナビゲーション装置は第1の決定点を通過後に代替経路を新しい主要経路として処理し、新しい主要経路に関連するナビゲーション命令を提供する。
ステップ15において、ナビゲーション装置は、第1の決定点を通過後の主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点を識別する。元の主要経路が第1の決定点においてユーザが選択した経路である場合、次の決定点は元の主要経路に沿って移動する場合のサブネットワークの次の決定点であってもよい。しかし、ユーザが第1の決定点において代替経路を走行することを選択した場合、次の決定点は以前の代替経路に対応する新しい主要経路沿いで遭遇するサブネットワークの次の決定点である。現在地が次の決定点から所定の距離内になると、ナビゲーション装置は、第1の決定点と同一の方法で決定点から目的地への代替経路を生成し、ステップ11及びステップ13を適宜繰り返す。従って、代替経路は、サブネットワークの区分を優先して且つ決定点における現在の主要経路の出力区分を閉鎖して生成される。代替経路の指示がユーザに対して出力される。
再び、ユーザが走行したパスに依存して、決定点における既存の主要経路の継続部分又は代替経路のいずれかが決定点を通過後の新しい主要経路になり、ナビゲーション命令は主要経路に関して出力される。サブネットワークの次の決定点が目的地になるまで、当該主要経路沿いのサブネットワークの次の決定点が識別され、ステップ11〜ステップ15が再度繰り返される。現在地と目的地との間でサブネットワークの更なる決定点を判定できない場合、要望に応じて、前述した技術のいずれかを使用して代替経路の新しいサブネットワークが現在地と目的地との間に定義されてもよい。目的地に到達するか又は更なるサブネットワークを定義することが必要になるまで、主要経路沿いの当該サブネットワークの第1の決定点が識別され、代替経路が判定され、ステップ11〜ステップ15が繰り返されてもよい。現在地と目的地との間にある程度の距離が存在する場合、すなわち代替経路オプションが望ましい場合、新しいサブネットワークが定義されてもよい。この状況は、都心部において定義された出発地と目的地との間の経路の元のサブネットワークと交差しないことがある町の環状道路にユーザが方向転換する場合に生じることがある。
このように、代替経路は、有用な代替経路が存在する可能性の高い重要な決定点に対応してもよいサブネットワークの決定点に関連して生成されることが理解されるだろう。サブネットワークを使用することにより、代替経路を生成する決定点を選択する方法が提供され、ユーザに情報を過剰に与えることを避けられる。
一般に、主要経路の出発地及び目的地、すなわち第2の出発地/目的地対は、サブネットワークの代替経路の出発地及び目的地、すなわち第1の出発地/目的地対に対応するか又は近接し、例えば1km以内に存在する。ほぼ第1の出発地/目的地対の間に延在する経路に沿って移動する場合、サブネットワークは適切な案内を提供してもよい。しかし、出発地/目的地対が主要経路の出発地/目的地対と一致する必要はなく、あるいは主要経路が第1の出発地/目的地対を通る必要はない。例えばサブネットワークは、ユーザの自宅の場所と職場の場所との間に存在してもよい。当該ネットワークは、自宅又は職場の周辺の駐車場など、自宅付近の場所から職場に、あるいは自宅から職場付近の場所に移動するユーザを案内するために依然として使用されてもよい。
上記の本発明の実施形態は各決定点において単一の代替経路を生成することに関連して説明されたが、複数の代替経路が生成されてもよいことが理解されるだろう。これは、経路生成処理において既存の主要経路及び決定点において既に生成されているあらゆる代替経路の第1の出力区分を閉鎖することにより達成されてもよい。その場合、ユーザはサブネットワークの次の決定点において選択する複数の代替経路を提示されてもよい。
いくつかの既知の技術に対して、本発明は決定点において更に速い代替経路を常に提供するわけではないが、現在の主要経路沿いのサブネットワークの前方の各決定点において求められる場合に有用な代替経路が提供されるようにする方法を提供し、ユーザの選択肢を増加し、ユーザが目的地への経路を制御できるようにする。
いくつかの更なる態様によると、本発明は決定点においてユーザが走行したパスを自動的に判定する方法を更に提供する。そのような方法は前述した実施形態と関連して使用されてもよく、ユーザが第1の決定点又は後続の決定点において主要パスを走行し続けたか又は代替パスを走行したかを検出する方法を提供する。しかし、方法は図5を参照して説明した方法と無関係に使用されてもよい。
図8を参照して、本発明のこの更なる態様を説明する。ユーザは、出発地から目的地への主要経路に沿って移動している。ステップ20に従って、ナビゲーション装置は出発地を出発した後の前方の主要経路に沿う前方の第1の決定点を検出する。図5の前出の実施形態に関連して説明したように、この決定点はサブネットワークの次の決定点であるのが有利である。しかし、本発明のこれらの更なる態様及び実施形態は、サブネットワークが事前に定義されていないナビゲート可能な区分のネットワークを通るユーザが走行した経路を検出することに同様に適用可能である。それらの場合、決定点は主要経路沿いの次の決定点であってもよく、あるいは例えばネットワークの更に重要な決定点である代替経路オプションを提供するのが望ましい少なくとも1つの決定点であってもよい。
ユーザの現在地が検出された第1の決定点から所定の距離内に存在する場合、ナビゲーション装置は決定点において走行されてもよい可能な代替経路の経路プールを作成する。ナビゲーション装置は、既存の主要経路の継続部分を提供する決定点における出力区分を識別する(ステップ22)。その後、ナビゲーション装置は第1の決定点から目的地への少なくとも1つの代替経路を判定する(ステップ24)。複数の代替経路が判定されるのが理想的である。各代替経路は第1の決定点における異なる出力区分に沿い、各代替経路は主要経路の継続部分が通る出力区分と異なる出力区分を通る。代替経路は、サブネットワークの区分を優先すること及び/又は決定点における特定の出力区分を閉鎖することを含む図5を参照して説明した本発明の前出の態様に関連して説明した方法を使用して取得されてもよい。しかし、これは必須でなく、本発明の本態様は前出の態様に関係なく実行されてもよい。いくつかの実施形態において、各代替経路は、推定到着時刻、距離又は燃料消費などの所定の特性に関して最適化される経路である。
ナビゲーション装置は各代替経路を経路プールに追加し、すなわち、経路の部分を形成する決定点における出力区分を示すデータと関連付けてデータを経路プールに格納する(ステップ26)。従って、経路プールは各経路と関連付けられた経路に対する区分識別子を含み、識別子は経路プール内の適用可能な経路をルックアップするために使用可能である。ナビゲーション命令は、判定された各代替経路に対して生成される。これにより、ユーザが代替経路を走行したと判定される場合に代替経路を新しい主要経路として即座に使用できる。
更に、経路の1つ以上の特性を示すデータが判定され且つオプションで経路プールに格納されてもよい。特性は、推定到着時刻、距離、交通状態又は燃料消費を含んでもよい。ユーザが目的地に向けて主要経路に沿って移動する際、そのような特性データは更新される。このように、各代替経路の何らかの動的に変化する特性の現在の値が認識される。例えば推定到着時刻、交通状態、燃料消費などであるそのような特性は、経路に関する現在の情報をユーザに対して表示するために使用されてもよく、あるいは格納された複数の代替経路からユーザに対して出力する経路を選択するために使用されてもよい。
ユーザの現在地が第1の決定点を通過すると、ナビゲーション装置は現在地と電子地図の区分とをマッチングする(ステップ28)。当技術において既知である何らかの地図マッチング技術が使用されてもよい。ナビゲーション装置は区分の区分識別子を取得し、区分識別子(ID)が主要経路の継続部分に関連する第1の決定点における出力区分の区分IDと一致するかを判定する(ステップ30)。区分IDが主要経路に関連する出力区分の区分IDと一致する場合、ユーザは第1の決定点を通過後に主要経路に沿って移動し続けたと考えられ、ナビゲーション装置は既存の主要経路に関連するナビゲーション命令の提供を継続する(ステップ31)。区分IDが主要経路に関連する出力区分の区分IDと一致しない場合、ナビゲーション装置は区分IDが経路プール内の代替経路に関連するいずれかの出力区分の区分IDと一致するかをチェックする(ステップ32)。区分IDが代替経路に関連する出力区分のうちの1つの区分IDと一致する場合、ナビゲーション装置は当該経路を第1の決定点を通過後の新しい主要経路とし、当該経路に関連するナビゲーション経路を提供する(ステップ34)。区分IDが経路プールに含まれる代替経路に関連するどの出力区分の区分IDとも一致しない場合、ナビゲーション装置は、現在地とマッチングした区分を通る第1の決定点と目的地との間の新しい代替経路を生成する(ステップ36)。これは、第1の決定点からの以前の代替経路を生成したのと同一の方法で実行されてもよく、サブネットワークの区分を優先することを含んでもよい。この新しい代替経路は第1の決定点を通過後の新しい主要経路とされ、ナビゲーション命令はこの新しい主要経路に関連して生成され且つ提供される。
このように、第1の決定点から目的地に向けて移動するための新しい主要経路が取得され、これは元の主要経路の継続部分、格納された代替経路のうちの1つ又は新たに生成された代替経路のいずれかである。ナビゲーション命令は新しい主要経路に関連して提供される。
その後、ナビゲーション装置は第1の決定点を通過後の新しい主要経路沿いの第2の決定点を識別する。これはサブネットワークの次の決定点であってもよく、あるいは代替経路オプションを提供するのが望ましい他の何らかの前方の決定点であってもよく、これは経路沿いの次の決定点であってもなくてもよい。ステップ22〜ステップ36が適宜繰り返される。前方の第2の決定点から目的地への主要経路の継続部分を提供する区分が識別される。1つ以上の代替経路が第2の決定点における他の各出力区分に沿って生成され、各経路を示すデータは、経路が通る第2の決定点における出力区分と関連付けて経路プールに追加される。当該データは、第1の決定点に関連付けて格納された対応するデータをリフレッシュするために使用される。ナビゲーション命令は、各代替経路に関して生成される。第1の決定点を通過すると、そのようなデータは不要になり、考慮される次の決定点、すなわち第2の決定点における可能な経路に関するデータを経路プールに再ポピュレートできることが理解されるだろう。第2の決定点を通過後の新しい主要経路が現在地を含む第2の決定点における出力区分を考慮して識別され、ナビゲーション命令はこの新しい主要経路に関して生成される。この場合も、目的地に到達するまで、新しい主要経路沿いの更なる決定点が識別されてもよく、当該決定点に関する経路データを用いて経路プールがリフレッシュされてもよく、ステップ22〜ステップ36が繰り返されてもよい。このように、例えばサブネットワークの各決定点である経路沿いの考慮される各決定点において少なくとも1つの代替経路オプションがユーザに提供されてもよい。
主要経路に沿って決定点に向けて移動中に経路プール内の代替経路の1つ以上の動的に変化する特性を示すデータが更新されるいくつかの実施形態において、方法は、例えば推定到着時刻が所定量より大きく変化する時又は燃料消費が所定量より多く増加する時であるそのような特性を示すパラメータの変化が所定の閾値を上回る時を検出することを含んでもよい。その場合、これは決定点と目的地との間で生成されている1つ以上の経路の新しい集合を用いて経路プールをリフレッシュすることをトリガしてもよい。各経路及び関連する出力区分を示すデータは、代替経路の元の集合に関する対応するデータを置換するために使用される。各経路は所定の特性に関して最適化されてもよい。このように、現在の状態によって経路の特性に重大な変化が生じた場合に経路プールを更新することにより、現在の状態において最善である代替経路の集合を含むプールを維持することができるだろう。これは、動的に変化する経路の特性が監視される第1の決定点又は何らかの後続の決定点に関連して実行されてもよい。
いくつかの更なる態様によると、本発明は、決定点において走行しようとしている経路をユーザが手動で示すことができるように、前方の決定点における経路オプションに関する情報をユーザに提供する方法を更に提供する。この場合も、そのような構成は、図5に関連して説明した方法を使用して、すなわちサブネットワークの区分を優先して生成された主要経路及び代替経路を使用してもよい。しかし、本発明のこれらの更なる態様は、図8に関連して説明した態様と同様に、前出の態様に関係なく実現されてもよく、サブネットワークが事前に定義される必要はない。
図9、図10a〜図10d及び図11a〜図11dを参照して、これらの更なる態様に係る本発明を説明する。これらの態様は、図8の実施形態に関連して説明したように経路に沿って移動中に前方の決定点における可能な経路に関連する経路プールデータを生成することを含む。
ユーザは、出発地から目的地への主要経路に沿って移動している。ステップ40に従って、ナビゲーション装置は出発地を出発した後の前方の主要経路に沿う前方の第1の決定点を検出する。図5の前出の実施形態に関連して説明したように、この決定点はサブネットワークの次の決定点であるのが有利である。しかし、本発明のこれらの更なる態様及び実施形態は、サブネットワークが事前に定義されていないナビゲート可能な区分のネットワークを通るユーザが走行した経路を検出することに同様に適用可能である。それらの場合、決定点は主要経路沿いの次の決定点であってもよく、あるいは例えばネットワークの更に重要な決定点である代替経路オプションを提供するのが望ましい少なくとも1つの決定点であってもよい。
ユーザの現在地が検出された第1の決定点から所定の距離内に存在する場合、ナビゲーション装置は決定点において走行されてもよい可能な代替経路の経路プールを作成する。ナビゲーション装置は、既存の主要経路の継続部分を提供する決定点における出力区分を識別する(ステップ42)。その後、ナビゲーション装置は第1の決定点から目的地への少なくとも1つの代替経路を判定する(ステップ44)。複数の代替経路が判定されてもよい。各代替経路は第1の決定点における異なる出力区分に沿い、各代替経路は主要経路の継続部分が通る出力区分と異なる出力区分を通る。代替経路は、サブネットワークの区分を優先すること及び/又は決定点における特定の出力区分を閉鎖することを含む図5を参照して説明した本発明の前出の態様に関連して説明した方法を使用して取得されてもよい。しかし、これは必須でなく、本発明の本態様は前出の態様に関係なく実行されてもよい。ナビゲーション装置は各代替経路を経路プールに追加する。代替経路は、経路の部分を形成する決定点における出力区分を示すデータと関連付けてられてもよい(ステップ46)。ナビゲーション命令は、判定された各代替経路に対して生成される。これにより、代替経路がユーザにより選択された場合に代替経路を新しい主要経路として即座に使用できる。
更に、経路の1つ以上の特性を示すデータが判定され且つオプションで経路プールに格納されてもよい。特性は、推定到着時刻、距離、交通状態又は燃料消費を含んでもよい。ユーザが目的地に向けて主要経路に沿って移動する際、そのような特性データは更新される。このように、各代替経路の何らかの動的に変化する特性の現在の値が認識される。例えば推定到着時刻、交通状態、燃料消費などであるそのような特性は、経路に関する現在の情報をユーザに対して表示するために使用されてもよく、あるいは格納された複数の代替経路からユーザに対して出力する経路を選択するために使用されてもよい。ステップ48において、ナビゲーション装置は次の決定点、すなわち第1の決定点における代替経路の存在の指示をユーザに対して表示する。指示は、代替経路の存在を示すアイコンの形態である。本発明は、決定点における出力区分に沿う右折を含む決定点における単一の代替経路を示すことに関して説明される。複数の代替経路が決定点に関連してユーザに提示されてもよいと考えられる。しかし、ユーザへの過剰な負担を回避するために、複数の代替経路が決定点に対して導出される場合に、ユーザに提示する単一の代替経路を選択することが望ましいだろう。
いくつかの実施形態において、ユーザに提示される代替経路は、燃費、推定到着時刻又は継続時間などの経路の特性に基づいて選択される。経路は当該特性に関して最適化される経路であってもよい。経路プールは、各々が異なる所定の特性に関して最適化される複数の代替経路を含んでもよい。これにより、例えば燃費又は継続時間であるどの特性が関心を持たれる場合でも、それに関して最適化される代替経路をユーザに提示できる。
いくつかの実施形態において、経路プール内の代替経路の1つ以上の動的に変化する特性を示すデータは主要経路に沿って決定点に向けて移動中に更新される。これは、継続的なバックグラウンド処理として実行されてもよい。方法は、例えば推定到着時刻が所定量をより大きく変化する時又は燃料消費が所定量より多く増加する時であるそのような特性を示すパラメータの変化が所定の閾値を上回る時を検出することを含んでもよい。その場合、これは決定点と目的地との間で生成されている1つ以上の経路の新しい集合を用いて経路プールをリフレッシュすることをトリガしてもよい。各経路を示すデータは、代替経路の元の集合に関する対応するデータを置換するために使用される。各経路は所定の特性に関して最適化されてもよい。このように、現在の状態によって経路の特性に重大な変化が生じた場合に経路プールを更新することにより、現在の状態において最善である代替経路の集合を含むプールを維持することができるだろう。これは、動的に変化する経路の特性が監視される第1の決定点又は何らかの後続の決定点に関連して実行されてもよい。本発明の一実施形態に従って代替経路がユーザに提示されてもよい1つの方法を図10aに示す。ナビゲーション装置は、前方の道路を示す2Dナビゲーション地図50を表示する(当然、3D地図ビューが代わりに使用されてもよい)。現在地から第1の決定点を越えた地点までの前方の経路の線形表現である経路バー52が表示の右側に提供される。経路バー52は、現在地アイコン54及び第1の決定点56を示すアイコンを含む。第1の決定点56は経路沿いの次の決定点である。速度違反監視カメラを示すアイコン及びガソリンスタンドの場所を示すアイコンが更に示されるが、本発明の目的上、それらを更に説明しない。第1の決定点を越えた経路の領域58は網掛けされ且つアイコン60を用いて注釈を付与され、15分の遅延が予測される交通渋滞の存在を示す。経路の線形表現は、経路バーの種類の表現を使用せずに、出発地から目的地への主要経路全体を示してもよい。
代替経路の存在を示すアイコン62が第1の決定点56の位置に提供される。当該アイコンは右を指す矢印の形態であり、代替経路が右折を含むことを示す。アイコンは、代替経路が走行中の主要経路より速いか否かを示すために色を付与されてもよい。経路を走行した場合に生じる主要経路に対する短縮時間(又は時間ペナルティ)の指示が矢印と交互に表示されてもよい。本発明は経路沿いの各決定点又は少なくとも代替経路を提供するのが望ましい例えば重要な決定点、サブネットワークの決定点などである各決定点において代替経路オプションを提供することを目指すことが理解されるだろう。従って、代替経路は常に最速経路でなくてもよい。目的は、走行する経路の選択肢を増加し、ユーザが経路を制御できるようにすることである。アイコン62は、経路に影響を及ぼす交通が存在することを示すために赤色ドットなどを使用して注釈を付与されてもよい。
代替経路を示すアイコン62は、例えばアイコンに触れることによりユーザにより選択されてもよい。ユーザが代替経路アイコン62を選択した場合、方法は、第1の決定点から目的地への主要経路及び代替経路を示す地図ビューを経路の比較タイミング情報と共にユーザに提示することを含む(ステップ49)。そのような地図ビューを図10bに示す。地図は、現在地から目的地への主要経路の表現64、第1の決定点から目的地への代替経路の表現66、現在地を示すアイコン68及び目的地を示すアイコン70を含む。代替経路の表現及び主要経路の表現は異なる色で示される。アイコン74は、代替経路が主要経路より9分速いことを示す。アイコン76は主要経路の表現と関連付けて提供され、経路の一部分に影響を及ぼす交通渋滞が存在し、15分の遅延が予想されることを示す。アイコン78は主要経路の表現と関連付けて提供され、継続時間(45分)を示す。主要経路の表現及び代替経路の表現は、ユーザが走行したい経路を示すことができるようにユーザにより手動で選択可能である。
ユーザが主要経路の表現を選択したことが検出される場合、ナビゲーション装置は代替経路を棄却し、ユーザが第1の決定点を通過後に既存の主要経路に関連するナビゲーション命令の提供を継続する(ステップ50)。表示は、図10cに示すように関連する経路バーを有する2D地図ビューに戻る。経路バーは第1の決定点及びその代替経路を示さなくなる。ユーザが代替経路の表現を選択したことが検出される場合、ナビゲーション装置は第1の決定点を通過後に代替経路を新しい主要経路とし、当該地点から代替経路に関連するナビゲーション命令を提供する(ステップ52)。図10dは、ユーザに提供されてもよい表示を示す。この場合、2D地図ビューは決定点での代替経路への右折を含めて前方の経路を示す。
その後、ナビゲーション装置は新しい主要経路沿いの次の決定点を識別する(ステップ54)。これを第2の決定点と呼ぶ。これはサブネットワークの次の決定点であってもよく、あるいは代替経路オプションを提供するのが望ましい他の何らかの前方の決定点であってもよく、これは経路沿いの次の決定点であってもなくてもよい。ステップ42〜ステップ54が適宜繰り返される。前方の第2の決定点から目的地への主要経路の継続部分を提供する区分が識別される。1つ以上の代替経路が第2の決定点における他の各出力区分に沿って生成され、各経路を示すデータが経路プールに追加される。当該データは、第1の決定点に関連して格納された対応するデータをリフレッシュするために使用される。ナビゲーション命令は各代替経路に関して生成される。ユーザが主要経路を走行し続けることを選択した場合、新しい主要経路は第1の決定点からの以前の主要経路の継続部分であり、ユーザが代替経路を選択した場合、新しい主要経路は第1の決定点に関して生成された代替経路であってもよい。その後、第2の決定点における代替経路の存在を示すアイコンが図10aに示すようにユーザに提示され、図10bに示すように主要経路及び代替経路の選択可能な表現を有する地図ビューを提供するために選択されてもよい。ユーザは、要望に応じて主要経路又は代替経路の表現を選択し、第2の決定点から前方の経路の部分に対する主要経路を判定してもよい。新しい主要経路沿いの更なる決定点が再度識別されてもよく、決定点に対する代替経路オプションがユーザに提示されるように新しい主要経路が経路プールに再ポピュレートされてもよい。これは、目的地の手前に更なる決定点が存在しなくなるまで繰り返されてもよい。
図11a及び図11bは、ステップ48において主要経路の線形表現上に代替経路を示す際に使用されてもよいいくつかの代替特徴を示す。特に、これらの更なる実施形態は、例えば経路が最速経路、最も燃費のよい経路、最短経路であるなど、代替経路がユーザに提示される要因となる代替経路の特性を示す。図11aを参照すると、表示82は現在地アイコン84と目的地86との間の経路を示す。アイコン88は決定点90における代替経路の存在を示す。アイコンは、経路が主要経路より6分遅いことを示す。アイコン80は、経路が使用可能な最も燃費のよい経路であることを示す。図11bは図11aと同様のビューであるが、決定点92における代替経路を示すアイコン89は、当該代替経路が最速経路であることをユーザに通知するアイコン90を示す。
いくつかの実施形態において、現在地が前方の決定点から例えば200mである所定の距離内になった場合、表示は決定点にズームインして代替経路オプションに関するいくつかの追加の詳細を提供してもよい。図11cは、現在地が決定点から300m離れている場合の図11aに関連する経路に対するそのようなビューを示す。当該ビューは、現在地100と代替経路103を有する決定点の位置の指示とを含む経路バーを示す。決定点アイコンは、経路が燃費のよい代替経路であることを示すように色を付与され、このことを示すアイコン102が提供される。主要経路に対する代替経路のタイミング及び距離に関する更なる情報が右上隅に提供され、すなわち当該経路が6分遅く且つ3.6km短いことを示す。図11dは、決定点から310m離れている場合の図11bが関連する経路に対する別のそのようなビューを示す。当該ビューは、現在地104と代替経路108を有する決定点の位置の指示とを含む経路バーを示す。決定点アイコンは、経路が更に速い代替経路であることを示すように色を付与され、このことを示すアイコン106が提供される。主要経路に対する経路のタイミング及び距離に関する更なる情報が右上隅に提供され、すなわち当該経路が2.10分速く且つ2.9km長いことを示す。ズームビューにおいて、決定点付近に注意が逸れるのを避けるために、ユーザは地図ビューを取得するために代替経路を選択しなくてもよい。
明確に記載されない場合、いずれかの態様における本発明は、相互に排他的でない限り、本発明の他の態様又は実施形態に関して説明する特徴のいずれか又は全てを含んでもよいことが理解されるだろう。特に、方法において及び装置により実行されてもよい動作の種々の実施形態を説明したが、それらの動作のいずれか1つ以上又は全ては、要望に応じて適宜あらゆる組み合わせで方法において及び装置により実行されてもよいことが理解されるだろう。