JP2021073102A - 拇指機構およびこの拇指機構を組み込んだ人間型ハンド - Google Patents
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Abstract
【課題】人間の拇指の動きにより近い動きを可能とした拇指機構とこの拇指機構を組み込んだ人間型ハンドを提供する。【解決手段】第1骨部材(拇指機構)に反時計径方向に回動する力が作用すると、第1骨部材は反時計方向に回動しつつ点線位置まで移動する。つまり、第1骨部材(拇指機構)は中心点P廻りの回動と中心点P1への横移動とが合成された動作を行う。一方、第1骨部材(拇指機構)に時計径方向に回動する力が作用すると、第1骨部材は時計方向に回動しつつ一点鎖線位置まで移動する。つまり、第1骨部材(拇指機構)は中心点P廻りの回動と中心点P2への横移動とが合成された動作を行う。【選択図】図6
Description
本発明は、拇指機構とこの拇指機構を組み込んだロボットや義手などとして用いる人間型ハンドに関する。
拇指機構の他に、示指機構、中指機構、環指機構及び小指機構を備えた人間型ハンドが特許文献1乃至特許文献3に開示されている。
特許文献1は本発明者らが提案したものであり、掌基板に対して拇指機構を含む全ての指機構のCM関節に相当する部分が連結されている。連結はユニバーサルジョイントを介して行われているので連結点自体は動かないが、この連結点を中心として任意の角度に回動させることが可能となっている。
特許文献2には、拇指機構のCM関節に相当する部分が掌基板に回動自在に連結され、拇指以外の他の指機構のMP関節に相当する部分が掌基板に回動自在に連結されている。このCM関節は1軸廻りにのみ回動自在となっている。
特許文献3には、掌基板(手部ベース)に各指機構の基端部を連結するとともに、各指機構を基端部から指先まで分離不能な単一の弾性部材で構成し、更にこの弾性部材を部分的に薄肉とすることで屈曲可能としたロボットハンド構造が開示されている。この構造においても拇機構は1軸廻りにのみ回動自在となっている。
人間の指の動きは極めて繊細であり、特に拇指は他の指と比べても複雑な構造を持つ。更に拇指は他の指と協働して物を掴む機能を有し、拇指の位置が把持特性を大きく左右する。
実際の人間の関節は単純な構造ではなく、関節を構成する骨と骨の間にある軟骨や腱、筋肉によってフレキシブルな動作が可能となっている。このようなフレキシブルな動作を機械的な構造で置き換えることは非常に困難である。
特許文献1〜3に開示される人間型ハンドでも、拇指のCM関節に相当する部分は1軸廻りに回動可能とされるか、ユニバーサルジョイントを介して連結されている。
ユニバーサルジョイントの場合は単純な軸廻りの回動とは異なり回動の自由度は高いが、連結部自体は固定であり、拇指機構のCM関節に相当する箇所が移動するわけではないので、人間の手の動きとは異なってくる。
したがって、物を掴むためのマニピュレータや義手に適用する拇指機構として、単純な構造でしかも実際の拇指機構のCM関節により近い動作が可能な機構が望まれる。
上記の課題を解決するため、本発明に係る拇指機構は、掌基板と中手骨に相当する第1骨部材とのCM連結部に相当する箇所を四節交差リンクにて構成した。具体的には、四節交差リンクを、前記掌基板に設けられた固定リンクと、前記第1骨部材の基端部に設けられた中間リンクと、この中間リンクの両端と前記固定リンクの両端とを回動自在に連結するとともに互いに交差する第1交差リンク及び第2交差リンクとで構成した。
また、本発明は上記の拇指機構を連結した掌基板に、示指機構、中指機構、環指機構及び小指機構のうちの少なくとも1つを連結した人間型ハンドを発明の技術的範囲に含む。
本発明に係る拇指機構によれば、CM関節部を四節交差リンクにて構成しているため、従来のような1軸廻りのみに回動自在ではなく、CM関節部自体が回動しつつ移動するため、人間の拇指の動きに極めて類似した動きを再現可能となる。
このように、従来にはない複雑な動きを単純な構造で達成することができ、しかも軽量でコンパクトで制御も簡単な拇指機構を得ることができる。
また、指自体の動きが実際の人間の指の動きに近くなるため、今まで以上に多くの分野で活用することが期待できる。
拇指機構は掌基板1の裏面側に四節交差リンク3が取り付けられ、この四節交差リンク3を介して基節骨に相当する第1骨部材4が連結している。
この第1骨部材4の先端部には軸5を介して中節骨に相当する第2骨部材6の基端部が回動自在に連結され、この第2骨部材6の先端部には軸7を介して末節骨に相当する第3骨部材8の基端部が回動自在に連結されている。
また、前記四節交差リンク3を構成する部材の一つである中間リンク32には軸9を介して三角形状をなす第1リンク部材10の3つの頂点近傍のうちの1つが回動自在に取付けられ、他の頂点近傍には駆動部材20が連結し、残りの頂点近傍には第2リンク部材11の基端部が軸12を介して回動自在に取付けられている。
前記第2リンク11部材の先端部は前記第1骨部材4の先端部で第2骨部材6との回動軸5からオフセットされた位置に軸13を介して回動自在に取付けられている。
更に軸13には第3リンク部材14の基端部が回動自在に取付けられ、この第3リンク部材14の先端部は前記第3骨部材8の後端部で前記第2骨部材6との回動軸7からオフセットされた位置に軸15を介して回動自在に取付けられている。
以上において、駆動部材20が引き動作をすると、第1リンク部材10が軸9を中心として時計方向に回動し、第2リンク11が矢印方向に押される。するとと、第3リンク部材14も押され、この押し動作によって、第1骨部材4、第2骨部材6及び第3骨部材8は内側(物を把持する方向)に回動する。
また、駆動部材20が引き動作に連動して四節交差リンク3を介して拇指機構全体が内側に向かって回動する。
また、駆動部材20が引き動作に連動して四節交差リンク3を介して拇指機構全体が内側に向かって回動する。
また駆動部材20が押し動作をすると、第2リンク11が逆方向に牽引され、各リンク部材11、14と骨部材4、6、8は前記と反対方向に動き外側(手を開く方向)に回動する。また四節交差リンク3を介して拇指機構全体が外側に向かって回動する。
尚、図示例では駆動部材20の引き動作で指機構が開き、牽引動作で指機構が閉じる構成としたが、リンクの組み方によってこの逆の構成とすることも可能である。
尚、図示例では駆動部材20の引き動作で指機構が開き、牽引動作で指機構が閉じる構成としたが、リンクの組み方によってこの逆の構成とすることも可能である。
また駆動部材20に与える引き動作ないしは押し動作とは別に、四節交差リンク3の一部に牽引ロッドやワイヤなどを用いて引き動作ないしは押し動作を与えることで、指の状態をそのままに保ったまま四節交差リンクの状態を変化させ指全体を中間リンク32と共に回動させることも可能である。
なお、この四節交差リンク3の状態を変化させるに当たっては、牽引ロッドやワイヤなどを用いずに人や外部の力で変化させるようにしてもよい。
なお、この四節交差リンク3の状態を変化させるに当たっては、牽引ロッドやワイヤなどを用いずに人や外部の力で変化させるようにしてもよい。
また、また図示例では掌基板1に拇指機構のみが支持された例を示しているが、掌基板1に別の指機構を連結することで、本発明の一態様である人間型ハンドになる。
更に拇指機構に長さ方向の軸を基準として回転力が作用すると、前記四節交差リンク3を介して、指機構は長さ方向の軸を基準とした回動だけではなく四節交差リンク3に規制された横方向の動きとが合成された動きを行う。
四節交差リンク3は、図3乃至図5に示すように、固定リンク31、中間リンク32、これら固定リンク31と中間リンク32の両端を連結するとともに互いに交差する第1交差リンク33と第2交差リンク34とからなる。
この実施例にあっては、固定リンク31は掌基板1に固定して設定され、中間リンク32は第1骨部材4を回動自在になるよう別部材にて設定されているが、別にリンク部材を掌基板1や第1骨部材4の一部を利用して取り付けてもよい。
以上において、図6の実線位置を基準として説明すると、紙面垂直方向から見て中間リンク32の中心点Pが前記第1骨部材4の回動中心となる。換言すれば、
中心点Pは拇指機構全体の回動中心と考えることができる。
中心点Pは拇指機構全体の回動中心と考えることができる。
上記した状態から、第1骨部材4(拇指機構)に反時計径方向に回動する力が作用すると、第1骨部材4は反時計方向に回動しつつ図6の点線位置まで移動する。つまり、第1骨部材4(拇指機構)は中心点P廻りの回動と中心点P1への横移動とが合成された動作を行う。
一方、第1骨部材4(拇指機構)に時計径方向に回動する力が作用すると、第1骨部材4は時計方向に回動しつつ図6の一点鎖線位置まで移動する。つまり、第1骨部材4(拇指機構)は中心点P廻りの回動と中心点P2への横移動とが合成された動作を行う。
図示例では、第1交差リンクを第2交差リンクよりも長く、固定リンクよりも中間リンクを短く設定した例を示したが、これら各リンクの長さを変化させることでCM関節部の移動軌跡は異なる。したがって、作業目的に合わせ最適の組み合わせを選定する。
掌基板に連結する他の指機構の本数は任意であり、5本指の人間型ハンドに限らず2本或いは3本等を選択することができる。
1…掌基板、2…支持プレート、3…四節交差リンク、4…第1骨部材、5…
軸、6…第2骨部材、7…軸、8…第3骨部材、9…軸、10…第1リンク部材、11…第2リンク部材、12…軸、13…軸、14…第3リンク部材、15…軸、20…駆動部材、31…固定リンク、32…中間リンク、33…第1交差リンク、34…第2交差リンク。
軸、6…第2骨部材、7…軸、8…第3骨部材、9…軸、10…第1リンク部材、11…第2リンク部材、12…軸、13…軸、14…第3リンク部材、15…軸、20…駆動部材、31…固定リンク、32…中間リンク、33…第1交差リンク、34…第2交差リンク。
Claims (2)
- ロボットや義手などのための拇指機構であって、この拇指機構は掌基板と中手骨に相当する第1骨部材とのCM連結部に相当する箇所を四節交差リンクにて構成し、この四節交差リンクを、前記掌基板に設けられた固定リンクと、前記第1骨部材の基端部に設けられた中間リンクと、この中間リンクの両端と前記固定リンクの両端とを回動自在に連結するとともに互いに交差する第1交差リンク及び第2交差リンクとで構成することを特徴とする拇指機構。
- 請求項1に記載の拇指機構を連結した掌基板に、示指機構、中指機構、環指機構及び小指機構のうちの少なくとも1つを連結したことを特徴とする人間型ハンド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021010491A JP2021073102A (ja) | 2021-01-26 | 2021-01-26 | 拇指機構およびこの拇指機構を組み込んだ人間型ハンド |
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