JP2016150429A - 関節機構 - Google Patents

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玄大 近藤
博志 山浦
Hiroshi Yamaura
博志 山浦
哲哉 小西
Tetsuya Konishi
哲哉 小西
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Abstract

【課題】簡単な構造で人間の手の動作に近い動作を実現することが可能な関節機構を提供する。【解決手段】関節機構は、支持部材と、支持部材に回転軸回りで揺動自在に連結される4節リンク機構であって、支持部材に位置する基端から先端に向かって伸展した姿勢を維持する伸展構造と、基端に対して先端が変位して内側に屈曲した姿勢を維持する屈曲構造と、の間で変位可能な4節リンク機構と、4節リンク機構に取り付けられる変位部材であって、4節リンク機構を伸展構造に配置する第1位置から、4節リンク機構の内側から当該変位部材に作用する外力によって、4節リンク機構を屈曲構造に配置する第2位置に向かって変位する変位部材と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、義手やロボットハンド等に用いられる関節機構に関する。
特許文献1には、義手としても使用可能なロボットハンドが開示されている。このロボットハンドは第1の指リンク、第2の指リンク及び第3の指リンクによって各指を構成しており、それぞれ隣接するリンク同士を連結する部分が指の関節に対応している。このロボットハンドには2つの直動アクチュエータが組み込まれており、これら2つの直動アクチュエータの駆動を様々に制御することによって、人間の手と同様の動作を実現している。
特開2014−097546号公報
特許文献1では、例えば指を伸展させたまま指の根元の関節で折り曲げる動作を実現する場合と、例えば各関節を折り曲げて指を丸める動作を実現する場合とで、2つの直動アクチュエータが別々に制御されなければならず、また、その制御が非常に複雑である。さらに、2つの直動アクチュエータが組み込まれることによって、部品点数が増加するとともに重量も増加する。これらの点は、義手としてロボットハンドを使用する場合に大きなデメリットである。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で人間の手の動作に近い動作を実現することが可能な関節機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る関節機構は、
支持部材と、
前記支持部材に回転軸回りで揺動自在に連結される4節リンク機構であって、前記支持部材に位置する基端から先端に向かって伸展した姿勢を維持する伸展構造と、前記基端に対して前記先端が変位して内側に屈曲した姿勢を維持する屈曲構造と、の間で変位可能な4節リンク機構と、
前記4節リンク機構に取り付けられる変位部材であって、前記4節リンク機構を前記伸展構造に配置する第1位置から、前記4節リンク機構の内側から当該変位部材に作用する外力によって、前記4節リンク機構を前記屈曲構造に配置する第2位置に向かって変位する変位部材と、を備える。
また、本発明に係る関節機構では、前記4節リンク機構は、
前記回転軸の回転中心である第1軸回りで前記回転軸に揺動自在に連結される駆動リンクと、
前記駆動リンクに前記第1軸回りで揺動自在に連結される第1接続リンクと、
前記駆動リンクに第2軸回りで揺動自在に連結される第2接続リンクと、
前記第1接続リンクに第3軸回りで揺動自在に連結されるとともに、前記第2接続リンクに第4軸回りで揺動自在に連結される従動リンクと、を備え、
前記伸展構造において、前記第2軸及び前記第3軸を含む仮想平面上から前記第1接続リンクに向かう内側に前記第4軸が配置され、
前記屈曲構造において、前記仮想平面よりも前記第1接続リンクから離れる外側に前記第4軸が配置され、
前記4節リンク機構が前記第1軸回りに第1方向に揺動する場合に、前記第1方向に逆の第2方向に前記従動リンクに作用する外力によって前記伸展構造が維持され、
前記4節リンク機構が前記第1軸回りに前記第1方向に揺動する場合に、前記変位部材に外力が作用することによって前記変位部材が前記第1位置から前記第2位置に向かって変位することによって、前記第2接続リンクが前記第1接続リンクから離れて前記従動リンクが前記第4軸回りに前記第2接続リンクに対して屈曲して前記屈曲構造が維持される。
また、本発明に係る関節機構では、前記4節リンク機構は、
前記第1軸及び前記第3軸の間で前記第1接続リンクに第5軸回りで揺動自在に連結される第3接続リンクと、
前記第3軸よりも前記従動リンクの先端側で前記従動リンクに第6軸回りで揺動自在に連結されるとともに、前記第3接続リンクに第7軸回りで揺動自在に連結される第2従動リンクと、をさらに備え、
前記4節リンク機構が前記第1軸回りに前記第1方向に揺動する場合に、前記第2従動リンクに前記第2方向に作用する外力によって前記伸展構造が維持され、
前記4節リンク機構が前記第1軸回りに前記第1方向に揺動する場合に、前記変位部材に外力が作用することによって前記変位部材が前記第1位置から前記第2位置に向かって変位することによって、前記第2従動リンクが前記第6軸回りに前記第3接続リンクに対して屈曲して前記屈曲構造が維持される。
また、本発明に係る関節機構は、前記支持部材に取り付けられる規制部材であって、前記伸展構造の前記4節リンク機構が前記回転軸回りに所定の角度にわたって揺動すると、前記変位部材に接触して前記変位部材を前記第1位置から前記第2位置に向かって変位させる規制部材をさらに備える。
またさらに、本発明に係る関節機構は、前記回転軸回りに前記4節リンク機構を揺動させる駆動力を提供する単一の駆動源を備える。
本発明によれば、簡単な構造で人間の手の動作に近い動作を実現することが可能な関節機構を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る義手の外観を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る関節機構の構造を概略的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る関節機構の構造を概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る関節機構の構造を概略的に示す底面図である。 一具体例に係る4節リンク機構の構造を概略的に示す関節機構の部分透視図である。 伸展構造の4節リンク機構の構造を概略的に示す関節機構の側面図である。 本発明の一実施形態に係る関節機構の支持部材の支持板を省略した関節機構の側面図である。 図7から4節リンク機構がさらに揺動した状態を示す関節機構の側面図である。 4節リンク機構が内側に完全に屈曲した状態を示す関節機構の側面図である。 本発明の別の実施形態に係る関節機構の構造を概略的に示す側面図である。 本発明に係る関節機構によって把持対象物を摘んだ状態を示す側面図である。 本発明に係る関節機構によって把持対象物を握った状態を示す側面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る義手10の外観を概略的に示す斜視図である。義手10は、例えば人間の前腕部の一部及び手部を模した義手である。この義手10は、例えば使用者の前腕に装着可能な前腕部11と、前腕部11に相対変位可能に接続される手本体部12と、手本体部12に相対変位可能に接続される例えば5本の指部13を備える。前腕部11、手本体部12及び指部13の外側筐体は、例えばポリカーボネートや繊維強化プラスチック(FRP)などの樹脂材料から形成される。
後述するように、5本の指部13は、指部13の先端で把持対象物をつまむ摘み動作と、指部13の全体で把持対象物を握る握り動作と、を実現することができる。これらの義手10の動作は、例えば義手10の使用者に装着された電極に基づき計測された筋電信号等の生体信号によって手本体部12や各指部13の動作を制御することによって実現される。各指部13には本発明に係る関節機構がそれぞれ組み込まれており、各関節機構の動作を独立して制御することによって各指部13の動作が確立される。各指部13は本発明の義指を構成する。
図2は、本発明の一実施形態に係る関節機構20の構造を概略的に示す側面図であり、図3は関節機構20の平面図であり、図4は関節機構20の底面図である。一実施形態に係る関節機構20は、例えば人差し指、中指、薬指及び小指を構成する指部13に組み込まれる関節機構である。親指を構成する指部13に組み込まれる関節機構については後述する。図2〜図4は、義手10が図1に示すような手を広げた状態をとる場合、すなわち、各指部13が手本体部12から真っ直ぐに伸展する姿勢をとっている場合を示している。
関節機構20は、単一の駆動源すなわち電動モータ21を支持する支持部材22を備える。支持部材22は義手10の例えば手本体部12内に組み込まれる。支持部材22は、例えば互いに対向する1対の支持板22a、22bから構成される。電動モータ21は、義手10の例えば前腕部11に組み込まれるバッテリ(図示せず)から供給される電力によって駆動することができる。電動モータ21の出力軸21aは支持板22aの外面から外側に突き出ており、この出力軸21aに第1ギア23が取り付けられる。
支持部材22には、出力軸21aに平行に規定される回転軸24が支持される。回転軸24には、支持板22aの外側で第1ギア23に隣接して第2ギア25が取り付けられており、第2ギア25は第1ギア23に噛み合う。図2から明らかなように、第2ギア25には第1ギア23のピッチ円直径よりも大きなピッチ円直径を有するギアが用いられており、ここでは、1.5倍の減速比が設定される。支持板22a、22bの間で回転軸24には4節リンク機構26が揺動自在に取り付けられる。図2〜図4では、4節リンク機構26は伸展構造をとっている。伸展構造の4節リンク機構26は、回転軸24に取り付けられる基端から先端に向かってほぼ真っ直ぐに延びている。
図5は、一具体例に係る4節リンク機構26の構造を概略的に示す関節機構20の部分透視図である。図2〜図5を併せて参照すると、4節リンク機構26は、その基端で、回転軸24の回転中心である第1軸27回りに揺動自在に回転軸24に連結される駆動リンク28を備える。駆動リンク28は、回転軸24に固定されて回転軸24の回転に伴って第1軸27回りに揺動することができる。図5に示すように、伸展構造の4節リンク機構26では、駆動リンク28は、第1軸27に位置する基端から後方かつ斜め上方にその先端に向かって延びる。図3及び図4から明らかなように、駆動リンク28は、例えば支持板22a、22bの間に配置される1枚の板片から構成される。
4節リンク機構26は、第1軸27回りに揺動自在に駆動リンク28に連結される第1接続リンク29を備える。第1接続リンク29は、その基端で、回転軸24に対して空転自在に連結されており、第2ギア25の回転力は第1接続リンク29に伝達されない。第1接続リンク29は、第1軸27が位置する基端から前方に向かって延びる基部29aと、基部29aの先端から屈曲しつつ前方かつ斜め上方に延びる先端部29bと、を備える。図4から明らかなように、第1接続リンク29は、例えば駆動リンク28を両側から挟み込んで互いに連結される1対の板片から構成される。
4節リンク機構26は、その基端で、第1軸27に平行な第2軸30回りに揺動自在に駆動リンク29の先端に連結される第2接続リンク31を備える。伸展構造の4節リンク機構26では、図2及び図5から明らかなように、第2接続リンク31は概ね第1接続リンク29に沿って延びる。本実施形態では、第2接続リンク31は第1接続リンク29の基部29aに対して所定の間隔を空けて基部29aに沿ってほぼ平行に延びる。第2接続リンク31の先端より前方に第1接続リンク29の先端部29bが配置される。図3から明らかなように、第2接続リンク31は、互いに対向して配置されて互いに連結される1対の板片から構成される。
4節リンク機構26は、その基端及び先端の間で、第1軸27に平行な第3軸32回りに揺動自在に第1接続リンク29の先端部29bに連結され、その基端で、第1軸27に平行な第4軸33回りに揺動自在に第2接続リンク31の先端に連結される第1従動リンク34を備える。第1従動リンク34は、第3軸32及び第4軸33の間で延びる基部34aと、基部34aから屈曲しつつ前方かつ斜め上方に延びる先端部34bと、を備える。先端部34bの長さは基部34aの長さの例えば2倍程度に設定される。図3及び図4に示すように、第1従動リンク34は、第1及び第2接続リンク29、31を両側から挟み込む1対の板片から構成される。
4節リンク機構26は、第1軸27に平行な第5軸35回りで揺動自在に第1接続リンク29に連結される第3接続リンク36を備える。第5軸35は、第1接続リンク29の基部29aと先端部29bとのほぼ境界に配置される。伸展構造の4節リンク機構26では、第3接続リンク36は、第1接続リンク29の基部29aの先端からさらに前方に延びる基部36aと、基部36aの先端から屈曲しつつ前方かつ斜め上方に延びる先端部36bと、を備える。図3及び図4に示すように、第3接続リンク36は、第1接続リンク29の1対の板片同士の間に挟み込まれる1枚の板片から構成される。
4節リンク機構26は、第1軸27に平行な第6軸37回りに揺動自在に第1従動リンク34の先端部34bに連結され、第3軸32及び第6軸37の間で第1軸27に平行な第7軸38回りに揺動自在に第3接続リンク36の先端部36bに連結される第2従動リンク39を備える。第6軸37は、例えば第2従動リンク39の基端及び先端の中間よりもやや基端寄りの位置に配置される。第7軸38は第3軸32及び第6軸37を結ぶ線分よりも上方に配置される。伸展構造の4節リンク機構26では、第2従動リンク39は、第1従動リンク34の先端部34bからさらに前方に延びる。図3及び図4に示すように、第2従動リンク39は、第1従動リンク34の1対の板片同士の間で互いに対向して配置されて互いに連結される1対の板片から構成される。
以上のような関節機構20では、駆動リンク28、第1〜第3接続リンク29、31、36並びに第1及び第2従動リンク34、39が指を構成する。具体的には、第6軸37が指部13の第1関節を構成し、第3軸32が指部13の第2関節を構成し、第1軸27が指部13の第3関節を構成する。言い替えれば、関節機構20において、第2従動リンク39が指部13の末節骨を構成し、第1従動リンク34及び第3接続リンク36が指部13の中節骨を構成し、第1及び第2接続リンク29、31が指部13の基節骨を構成し、支持部材22が手本体部12の中手骨を構成する。
関節機構20はさらに、関節機構20の内側すなわち掌側で第1接続リンク29に取り付けられる変位部材40を備える。変位部材40は、第1接続リンク29の基部29aの第1軸27に隣接する位置に規定される第1軸27に平行な第8軸41回りで揺動自在に基部29aに取り付けられる。変位部材40は、第1接続リンク29の1対の板片同士の間に配置される1枚の板片である本体40aと、本体40aの下端で本体40aの両側面から側方に突き出る1対の下側突部40b、40bと(特に図4参照)、本体40aの上端で本体40aの両側面から側方に突き出る1対の上側突部40c、40cと、を備える。なお、下側突部40b及び上側突部40cは、本体40aのいずれか一方の側面のみから突き出てもよい。
以上のような関節機構20では、4節リンク機構26は、駆動モータ21に電力が供給されていない場合、図2〜図5に示すような基準姿勢すなわち伸展構造をとる。この伸展構造では、図6に示すように、第1軸27、第2軸30、第4軸33及び第3軸32をそれぞれ節とする4節リンク機構26が確立され、第4軸33は、第2軸30及び第3軸32を含む仮想平面P上又は仮想平面Pよりも第1接続リンク29に向かう内側に配置される。本実施形態では、第4軸33は仮想平面Pよりも第1接続リンク29に向かう内側に配置されることが好ましい。
この伸展構造では、電動モータ21の駆動によって4節リンク機構26に第1軸27回りで第1方向D1に回転力が加えられると、駆動リンク28は第1軸27回りに第1方向D1に揺動する。このとき、第2接続リンク31の第4軸33には第1接続リンク29に向かう方向に力(図6の矢印F)が作用する。従って、4節リンク機構26は、伸展構造でロックされ、電動モータ21の駆動に応じて伸展構造を維持しながら第1軸27回りで揺動することができる。このとき、駆動リンク28、第1及び第2従動リンク34、39並びに第1〜第3接続リンク29、31、36は相対的に変位しない。
図6から明らかなように、伸展構造の4節リンク機構26では、変位部材40の上側突部40c、40cは、第1接続リンク29の1対の板片の上端及び第2接続リンク31の1対の板片の下端の間に挟み込まれる。上側突起40c、40cは、第2軸30及び第4軸33の間で第4軸33に隣接する位置に位置決めされる。こうして第1接続リンク29と第2接続リンク31との間に所定の間隔が確保される。また、変位部材40の下側突部40b、40bと第1接続リンク29の1対の板片の下端との間には所定の間隔が確保される。このとき、変位部材40は、第1接続リンク29から最大限外側に押し出された位置に配置される位置である第1位置に配置される。
図7は、本発明の一実施形態に係る関節機構20の支持部材22の支持板22aを省略した側面図である。4節リンク機構26が伸展構造を維持しつつ第1軸27回りに第1方向D1に揺動すると、図7に示すように、変位部材40の本体40aは、支持部材22に取り付けられる規制部材42に突き当たる。この規制部材42は、例えば第1軸27回りの変位部材40の移動軌跡上に配置される円柱形状の部材から構成される。本実施形態では、規制部材42は、4節リンク機構26が第1軸27回りにほぼ90度の揺動角で揺動した場合に変位部材40の本体40aに接触する位置に配置される。
図8に示すように、4節リンク機構26が第1軸27回りに第1方向D1に図7の位置からさらに揺動すると、変位部材40の本体40aは、第8軸41回りで揺動して第1接続リンク29内に押し込まれていく。変位部材40がさらに揺動すると、下側突部40b、40bが第1接続リンク29の1対の板片の下端に受け止められ、変位部材40のそれ以上の揺動が規制される。こうして変位部材40は第2位置に位置決めされる。このとき、変位部材40の下側突部40b、40bは第1接続リンク29を受け止めるので、第1軸27回りの第1接続リンク29の揺動すなわち第1軸27回りの4節リンク機構26の揺動が規制される。
図8から明らかなように、第1位置から第2位置への変位部材40の変位によって変位部材40の上側突部40c、40cは第1接続リンク29から第2接続リンク31を遠ざける。その結果、変位部材40は、仮想平面Pよりも第1接続リンク31から離れる外側に第4軸33を変位させる。こうして第4軸33が仮想平面Pよりも外側に配置されると、第4軸33が位置する第2接続リンク31の先端の図8の矢印A方向への変位が許容される。このとき、駆動モータ21の駆動によって駆動リンク28の第1軸27回りの揺動が継続されることによって、4節リンク機構26は伸展構造から屈曲構造に向かって展開していく。
具体的には、規制部材42によって第1接続リンク29の揺動が規制される一方で、駆動リンク28は第1軸27回りで揺動を継続し、その結果、第2接続リンク31は第1接続リンク29に対して矢印A方向にほぼ平行移動していく。同時に、第1従動リンク34が第4軸33回りで矢印B方向に第2接続リンク31に対して揺動していく一方で、第2従動リンク39が第6軸37回りで第1従動リンク34に対して矢印C方向に揺動していく。こうして4節リンク機構26は、その基端に対して先端が変位して内側に屈曲していく。電動モータ21への電力の供給の制御によって電動モータ21が所定の回転量で回転を停止し、駆動リンク28の揺動は停止する。
その結果、例えば図9に示すように、4節リンク機構26は屈曲構造に到達する。関節機構20すなわち指部13は、揺動角が90度である握り状態を実現する。この握り状態では、駆動リンク28が第1接続リンク29に対してほぼ90度の角度で交差すると同時に、第1従動リンク34が第2接続リンク31に対してほぼ90度の角度で交差する。すなわち、指部13では、第1〜第3関節のすべてを内側に屈曲させた握り状態が実現される。その後、駆動モータ21への電力の供給によって駆動リンク28が、第1方向D1とは逆の第2方向D2に前述と同様の揺動角で揺動すると、4節リンク機構26は、屈曲構造から図2に示す伸展構造に復帰する。
図10は、親指を構成する指部13に組み込まれる別の実施形態に係る関節機構20aの構造を概略的に示す側面図である。図10に示すように、この関節機構20aでは、上述した関節機構20から第2従動リンク39及び第3接続リンク36が省略された構成を有しており、その他の構成部品は前述の関節機構20と同一である。また、関節機構20aの動作も関節機構20とほぼ同様であるため、重複した説明は省略する。親指は、中節骨がないため、第3軸32が指部13の第1関節を構成し、第1軸27が指部13の第2関節を構成する。また、第1従動リンク34が末節骨を構成し、第1及び第2接続リンク29、31が指部13の基節骨を構成する。
以上のような関節機構20、20aでは、支持部材22、第1ギア23及び第2ギア25、駆動リンク28、第1〜第3接続リンク29、31、36、第1及び第2従動リンク34、39、並びに、変位部材40等の構成部品は例えば繊維強化プラスチック(FRP)から形成される。これらの構成部品は例えば3Dプリンタによって容易に製造することが可能であり、関節機構20、20aすなわち義手10の製造コストを大幅に抑制することが可能である。
次に、本発明に係る義手10の動作を説明する。一具体例に係る義手10では、例えば図11に示すように、例えば人差し指を構成する関節機構20と、親指を構成する関節機構20aとが互いに対向する向きで配置される。把持対象物50は例えば直方体形状の輪郭を有している。駆動モータ21への電力の供給によって揺動リンク28が第1軸27回りで第1方向D1に揺動するにつれて4節リンク機構26が揺動する。4節リンク機構26、26同士が互いに近づいていく。把持対象物50は、変位部材40よりも関節機構20、20aの先端側に配置されるので、変位部材40には接触せず、従って、4節リンク機構26は伸展構造を維持する。
こうして把持対象物50は、関節機構20の第2従動リンク39と関節機構20aの第1従動リンク34との間に挟み込まれる。このとき、関節機構20では、第2従動リンク39に第1軸27回りで第1方向D1とは逆の第2方向D2に外力が作用する。この外力は、第3軸32を介して第1従動リンク34の基端すなわち第4軸33を第1接続リンク29に向かって付勢するので、4節リンク機構26では伸展構造が維持され続ける。同様に、関節機構20aでは、第1従動リンク34に作用する第2方向D2の外力が第4軸33を第1接続リンク29に向かって付勢するので、4節リンク機構26では伸展構造が維持され続ける。こうして図11に示すように、関節機構20、20aは把持対象物50をつまむことができる。
次に、関節機構20、20aによって把持対象物50を握る場合の動作を説明する。例えば図12に示すように、把持対象物50は例えば円柱形状の輪郭を有している。把持対象物50は、前述のつまみ動作の場合よりも支持部材22側に配置されており、4節リンク機構26が第1軸27回りに第1方向D1に揺動すると、把持対象物50は関節機構20、20aの変位部材40、40に最初に接触する。4節リンク機構26の揺動に応じて変位部材40が第1位置から第2位置に向かって変位することによって、4節リンク機構26は伸展構造から屈曲構造に向かって変位する。
変位部材40が第2位置に到達すると、下側突部40b、40bが第1接続リンク29を受け止め、第1接続リンク29の揺動が規制される。その一方で、駆動リンク28は揺動し続けるので、第1及び第2従動リンク34、39は、それぞれ把持対象物50の円筒外面に向かって第4軸33及び第6軸37回りで揺動していく。同様に、関節機構20aでは、変位部材40が第2位置に到達すると、下側突部40b、40bが第1接続リンク29を受け止め、第1接続リンク29の揺動が規制される。その一方で、駆動リンク28は揺動し続けるので、第1従動リンク34は、把持対象物50の円筒外面に向かって第4軸33回りで揺動していく。こうして図12に示すように、関節機構20、20aは把持対象物50を握ることができる。
以上のような関節機構20、20aでは、把持対象物50が変位部材40に接触しない場合、すなわち、把持対象物50が変位部材40よりも4節リンク機構26の先端側に配置される場合、4節リンク機構26は、その伸展構造を維持しながら指部13の根元である第1軸27回りで第1方向D1に揺動する。把持対象物50が第2従動リンク39又は第1従動リンク34に対して第2方向D2に外力を作用させても、4節リンク機構26は伸展構造を維持し続けるので、駆動リンク28に伝達される電動モータ21の回転力によって指部13はその指先で把持対象物50をつまむことができる。
その一方で、把持対象物50が変位部材40に接触する場合、すなわち、把持対象物50が変位部材40に隣接して配置される場合、4節リンク機構26は、変位部材40の第1位置から第2位置への変位によって伸展構造から屈曲構造にその構造を変化させる。4節リンク機構26において駆動リンク28が第1軸27回りで揺動するにつれて、第1及び第2従動リンク34、39がそれぞれ内側(掌側)に屈曲していく。その結果、駆動リンク28に伝達される電動モータ21の回転力によって指部13はその全体で把持対象物50を握ることができる。
以上のように、本発明に係る関節機構20、20aによれば、関節機構20、20aと把持対象物50との間の相対的な位置関係によって、つまむ動作及び握る動作のいずれかが選択される。また、それら2つの動作の実現にあたって4節リンク機構26の構造を採用しているので、本発明は、簡単な構造で人間の手の動作に近い動作を実現することが可能である。またさらに、関節機構20、20aには、上記2つの動作の実現にあたって単一の電動モータ21が組み込まれれば足り、簡単な構造を実現することができるとともに関節機構20、20aすなわち義手10の重量の増加を抑えることができる。
本発明に係る関節機構20、20aは、本実施形態では義手10に組み込まれたが、例えば工業用ロボットのロボットハンド等に組み込まれてもよい。この場合、支持部材22、第1ギア23及び第2ギア25、駆動リンク28、第1〜第3接続リンク29、31、36、第1及び第2従動リンク34、39、並びに、変位部材40等の構成部品は、ロボットハンドに必要とされる強度や用途を考慮して、金属材料から形成されることが好ましい。
なお、以上のような実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更又は改良され得るととともに、その等価物を含む。すなわち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更されてもよい。また、各実施形態が備える各要素は技術的に可能な限りにおいて組み合わせられ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 義手
20 関節機構
20a 関節機構
21 駆動源(電動モータ)
22 支持部材
24 回転軸
26 4節リンク機構
27 第1軸
28 駆動リンク
29 第1接続リンク
30 第2軸
31 第2接続リンク
32 第3軸
33 第4軸
34 従動リンク(第1従動リンク)
35 第5軸
36 第3接続リンク
37 第6軸
38 第7軸
39 第2従動リンク
40 変位部材
42 規制部材

Claims (7)

  1. 支持部材と、
    前記支持部材に回転軸回りで揺動自在に連結される4節リンク機構であって、前記支持部材に位置する基端から先端に向かって伸展した姿勢を維持する伸展構造と、前記基端に対して前記先端が変位して内側に屈曲した姿勢を維持する屈曲構造と、の間で変位可能な4節リンク機構と、
    前記4節リンク機構に取り付けられる変位部材であって、前記4節リンク機構を前記伸展構造に配置する第1位置から、前記4節リンク機構の内側から当該変位部材に作用する外力によって、前記4節リンク機構を前記屈曲構造に配置する第2位置に向かって変位する変位部材と、を備える関節機構。
  2. 前記4節リンク機構は、
    前記回転軸の回転中心である第1軸回りで前記回転軸に揺動自在に連結される駆動リンクと、
    前記駆動リンクに前記第1軸回りで揺動自在に連結される第1接続リンクと、
    前記駆動リンクに第2軸回りで揺動自在に連結される第2接続リンクと、
    前記第1接続リンクに第3軸回りで揺動自在に連結されるとともに、前記第2接続リンクに第4軸回りで揺動自在に連結される従動リンクと、を備え、
    前記伸展構造において、前記第2軸及び前記第3軸を含む仮想平面上から前記第1接続リンクに向かう内側に前記第4軸が配置され、
    前記屈曲構造において、前記仮想平面よりも前記第1接続リンクから離れる外側に前記第4軸が配置され、
    前記4節リンク機構が前記第1軸回りに第1方向に揺動する場合に、前記第1方向に逆の第2方向に前記従動リンクに作用する外力によって前記伸展構造が維持され、
    前記4節リンク機構が前記第1軸回りに前記第1方向に揺動する場合に、前記変位部材に外力が作用することによって前記変位部材が前記第1位置から前記第2位置に向かって変位することによって、前記第2接続リンクが前記第1接続リンクから離れて前記従動リンクが前記第4軸回りに前記第2接続リンクに対して屈曲して前記屈曲構造が維持される、請求項1に記載の関節機構。
  3. 前記4節リンク機構は、
    前記第1軸及び前記第3軸の間で前記第1接続リンクに第5軸回りで揺動自在に連結される第3接続リンクと、
    前記第3軸よりも前記従動リンクの先端側で前記従動リンクに第6軸回りで揺動自在に連結されるとともに、前記第3接続リンクに第7軸回りで揺動自在に連結される第2従動リンクと、をさらに備え、
    前記4節リンク機構が前記第1軸回りに前記第1方向に揺動する場合に、前記第2従動リンクに前記第2方向に作用する外力によって前記伸展構造が維持され、
    前記4節リンク機構が前記第1軸回りに前記第1方向に揺動する場合に、前記変位部材に外力が作用することによって前記変位部材が前記第1位置から前記第2位置に向かって変位することによって、前記第2従動リンクが前記第6軸回りに前記第3接続リンクに対して屈曲して前記屈曲構造が維持される、請求項2に記載の関節機構。
  4. 前記支持部材に取り付けられる規制部材であって、前記伸展構造の前記4節リンク機構が前記回転軸回りに所定の角度にわたって揺動すると、前記変位部材に接触して前記変位部材を前記第1位置から前記第2位置に向かって変位させる規制部材をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の関節機構。
  5. 前記回転軸回りに前記4節リンク機構を揺動させる駆動力を提供する単一の駆動源を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の関節機構。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の関節機構を備える義指。
  7. 請求項6に記載の義指を複数備える義手。
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