JP2021072830A - 自動走行システム、経路生成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】農作業機が圃場内を走行する距離を低減するための自動走行システムを提供する。【解決手段】自動走行システムは、田植機1を、第1直線状経路P1(第1経路)および第2直線状経路P2(第2経路)の順番で自動走行させる。自動走行システムの修正経路生成部は、田植機1の自動走行が中断された後で田植機1の自動走行が再開される前に、所定条件を満たす場合に、初期走行経路R0における第2始点SP2と第2終点EP2とを入れ替えた修正走行経路R1を生成する。【選択図】図6C

Description

本発明は、自動走行システムおよび経路生成方法に関する。
下記特許文献1の圃場作業機では、圃場内で農作業を行うにあたって、当該農作業に適した走行経路を走行経路算出部が算出する。そして、圃場作業機は、この走行経路に沿って走行しながら農作業を行う。具体的には、圃場作業機は、枕地に囲まれた内部領域において農作業を行いながら作業開始点から直線状に走行し、作業終了点に到達する。そして、圃場作業機は、枕地で180°旋回して、先ほどの作業終了点の隣にある次の作業開始点に到達し、当該次の作業開始点から直線状に走行して次の作業終了点に到達する。これを繰り返すことで、内部領域の全域で農作業が行われる。
特開2015−112071号公報
特許文献1に記載の圃場作業機は、農作業に必要な資材を走行経路に供給しながら走行経路を走行するため、走行経路を走行中に資材の残量が不足する場合がある。この場合、圃場作業機は、農作業を中断し、走行経路外の所定の補充位置で資材を補充した後、農作業を中断した中断位置に戻る必要がある。
一方、特許文献1の圃場作業機とは異なり、農作物を収穫しながら走行経路を走行する圃場作業機では、走行経路を走行中に農作物を貯留する作物貯留部が満杯になった場合に、農作業を中断し、走行経路外の所定の排出位置で農作物を排出した後、中断位置に戻る必要がある。
中断位置と補充位置(排出位置)との位置関係によっては、中断位置と補充位置(排出位置)との間で圃場作業機が往復する距離が増大し、農作業の全工程が終了するまでに要する燃料や時間が増大するおそれがある。
そこで、この発明の主たる目的は、農作業機が圃場内を走行する距離を低減するための自動走行システムを提供することである。
この発明の一実施形態は、圃場内に供給資材を供給しながら走行し、前記供給資材が不足した場合には補充位置において供給資材を補充した後、復帰後の走行経路を生成する自動走行システムであって、第1始点および第1終点を接続してなる第1経路と、第2始点および第2終点を接続してなる第2経路と、前記第1経路と前記第2経路と、によって構成される前記走行経路を生成する走行経路生成部と、前記走行経路を前記第1経路および前記第2経路の順番で走行させる自動走行制御部と、所定条件を満たす場合に、前記第2始点と前記第2終点とを入れ替えた修正走行経路を生成する修正経路生成部と、を含み、 前記所定条件は、前記補充位置と前記第2始点との間の距離よりも、前記補充位置と前記第2終点との間の距離が短いことである、自動走行システムを提供する。
農作業機が供給資材を補充するために補充位置へ向かう必要が生じた場合には、農作業機は、補充位置に到達した後、作業を再開するために第2始点へ移動する必要がある。そのため、補充位置から第2始点まで農作業機を走行させたときの移動距離よりも補充位置から第2終点まで農作業機を走行させたときの移動距離が短い場合には、現在の走行経路における第2始点と第2終点とを入れ替えた方が、農作業機の走行距離を低減することができる。したがって、第2始点と第2終点とを入れ替えた走行経路を生成可能な構成であれば、農作業機が圃場内を走行する距離を低減することができる。
図1は、本発明の第1実施形態の自動走行システムに係る田植機の側面図である。 図2は、前記田植機の平面図である。 図3は、前記田植機が前記圃場内を走行する様子を説明するための模式図である。 図4は、前記田植機の電気的構成を示すブロック図である。 図5は、前記田植機と通信する無線通信端末の電気的構成を示すブロック図である。 図6Aは、供給資材を補充する前後の前記田植機の前記圃場内での様子を説明するための模式図である。 図6Bは、供給資材を補充する前後の前記田植機の前記圃場内での様子を説明するための模式図である。 図6Cは、供給資材を補充する前後の前記田植機の前記圃場内での様子を説明するための模式図である。 図7は、前記田植機に備えられた修正経路生成部による修正経路生成処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図8は、本発明の第2実施形態に係る田植機が前記圃場内を走行する様子を説明するための模式図である。 図9Aは、供給資材を補充する前後の、第2実施形態に係る田植機の前記圃場内での様子を説明するための模式図である。 図9Bは、供給資材を補充するために、第2実施形態に係る田植機が前記圃場内を走行する様子を説明するための模式図である。 図10は、第2実施形態に係る田植機に備えられた自動走行制御部による自動走行制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図11は、第3実施形態に係る田植機に備えられた自動走行制御部による自動走行制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図12は、第4実施形態に係る田植機に備えられた自動走行制御部による自動走行制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図13は、修正走行経路の生成が2回行われた場合の、修正走行経路の一例を説明するための模式図である。
以下では、この発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態の自動走行システムに係る田植機1の側面図である。図2は、田植機1の平面図である。
図1および図2を参照して、田植機1は、圃場F(図3も参照)内を走行しながら、圃場Fの地面に苗を植え付ける植付作業を行う。田植機1は、走行機体2と、走行機体2の後方に配置された植付部3とを備える。走行機体2は、左右一対の前輪5および左右一対の後輪6を備えており、エンジン10の駆動力によって走行可能である。
走行機体2は、トランスミッション27、フロントアクスル28およびリアアクスル29を含んでいる。トランスミッション27は、エンジン10からの動力を変化させてフロントアクスル28およびリアアクスル29に伝達する。フロントアクスル28は、トランスミッション27から入力された動力を前輪5に伝達する。リアアクスル29は、トランスミッション27から入力された動力を後輪6に伝達する。
走行機体2は、ユーザが搭乗するための運転座席7と、走行機体2の操舵を行うためのステアリングハンドル8と、走行機体2の走行速度を調節するための変速ペダル9とを含む。
ステアリングハンドル8の近傍には、ユーザが各種操作を行うための操作部11(後述する図4参照)が設けられている。操作部11には、速度設定ダイアルやタッチパネル式ディプレイ等が含まれる。速度設定ダイアルは、走行速度の上限を調節するために操作されるダイアルである。田植機1の走行速度は、変速ペダル9の踏み込み量によって、走行速度の上限を超えない範囲で調整される。
植付部3は、昇降リンク機構13を介して走行機体2の後方に連結されている。走行機体2の後部には、エンジン10の駆動力を植付部3に出力するためのPTO軸14と、植付部3を昇降駆動するための昇降シリンダ15とが配置されている。PTO軸14には、トランスミッション27を介して、エンジン10の駆動力が伝達される。 昇降リンク機構13は、トップリンク18およびロアリンク19からなる平行リンク構造により構成されている。ロアリンク19には、昇降シリンダ15が連結されている。昇降シリンダ15を伸縮動作させることによって、植付部3の全体を上下に昇降させることができる。
植付部3は、地面に苗を植え付ける複数(本実施形態では4つ)の植付ユニット21と、植付ユニット21を駆動する植付入力ケース20と、苗マットM(図2の二点鎖線参照)が載置される苗載台22と、苗を植え付ける前に地面を整地する複数のフロート23とを主に備えている。
植付入力ケース20には、昇降リンク機構13が連結されており、複数(本実施形態では4つ)の植付ユニット21が取り付けられている。植付入力ケース20には、植付入力ケース20から各植付伝動ケース24に動力伝達する植付出力軸30が備えられている。
各植付ユニット21は、植付伝動ケース24と、回転ケース25と、植付アーム26とを有するロータリ式植付装置である。各植付ユニット21の植付伝動ケース24には、回転ケース25が2つずつ取り付けられており、それぞれの回転ケース25には、植付アーム26が2つずつ取り付けられている。
苗載台22は、板状の部材によって構成され、機体側面視において前高後低状に傾斜するように配設される。苗載台22の後面には、苗マットMが載置される載置面が植付アーム26の数(田植機1の条数)に応じて機体幅方向に並べて配置される。本実施形態の田植機1は、8条植えの田植機であるため、載置面は、8面設けられている。各載置面には、苗マットMが傾斜した状態で置かれる。
図1および図2には図示しないが、田植機1には、苗載台22を横送り移動させる苗横送り機構36(後述する図4を参照)、および、苗載台22を縦送り搬送させる苗縦送り機構37(後述する図4を参照)が備えられている。
苗横送り機構36および苗縦送り機構37としては、たとえば、特開2017−153453号公報等に記載された公知の構成を用いることができる。横送り移動とは、走行機体2の車幅方向に苗載台22を移動させることである。縦送り搬送とは、苗載台22上で、植付アーム26側に苗マットMを移動させることである。
植付入力ケース20には、PTO軸14からの駆動力が入力される。植付入力ケース20から植付出力軸30を経由した動力は、各植付伝動ケース24に伝達される。回転ケース25は、植付伝動ケース24からの動力で回転駆動される。これにより、植付アーム26の先端部は、ループ状の回転軌跡を描いて作動する。植付アーム26の先端部は、上から下へ向かって動くときに、苗載台22に載せられた苗マットMから苗を掻き取って、苗を圃場Fの地面に植え込む。
この実施形態の田植機1は、8条植えの田植機であるため、当然、全ての植付ユニット21の植付伝動ケース24を同時に稼働させて、8条植えの植付作業を行うことができる。田植機1は、一部の植付ユニット21のみを稼働させて、6条植えの植付作業、4条植えの植付作業、および2条植えの植付作業を行うこともできる。 また、植付入力ケース20に伝達された動力によって、苗横送り機構36および苗縦送り機構37が駆動される。植付アーム26によって苗マットMから苗が掻き取られる度に、苗横送り機構36が苗載台22を連続的に往復で横送り移動させる。苗載台22が往復移動端(往復移動の折返し点)に到達すると、苗縦送り機構37が苗載台22上の苗マットを間欠的に縦送り搬送する。
フロート23は、植付部3の下部に設けられている。フロート23は、下面が圃場Fの地面に接触することができるように配置されている。フロート23が地面に接触することにより、苗を植え付ける前の地面が整地される。
図3は、田植機1が圃場F内を走行する様子を説明するための模式図である。圃場Fは、田植機1による植付作業が行われる作業領域Wと、作業領域Wを取り囲む周縁領域Nとに分けられる。作業領域Wは、たとえば、平面視で矩形状である。走行経路Rは、作業領域Wの長手方向に互いに間隔を空けて並ぶ複数の直線状経路Pを有する。直線状経路Pは、作業領域Wに設定されている。直線状経路Pは、作業領域Wの短手方向に直線状に延びている。各直線状経路Pの始点SPおよび終点EPは、作業領域Wと周縁領域Nとの境界に位置する。
田植機1は、圃場Fをつづら折り状に走行する。詳しくは、田植機1は、長手方向における作業領域Wの一端側(図3の紙面の最も右側)に位置する直線状経路Pから順番に走行する。長手方向において最も他端側(図3の紙面の最も左側)に設定された直線状経路Pを田植機1が走行し終えることで、作業領域Wにおける田植機1の走行が終了する。走
行経路Rにおいて田植機1が最初に走行する直線状経路P(長手方向において最も一端側に位置する直線状経路P)の始点SPを経路最始点SSという。走行経路Rにおいて田植機1が最後に走行する直線状経路P(長手方向において最も他端側に位置する直線状経路P)の終点EPを経路最終点EEという。田植機1が走行する際、走行機体2によって植付部3が牽引される。
次に、田植機1が走行経路Rを走行する様子について説明する。この実施形態では、田植機1は、直線状経路Pに沿って自動走行(自律走行)し、周縁領域Nでは手動走行によって移動する。自動走行とは、制御部4の自動走行制御部51(後述する図4参照)により田植機1の走行機構が制御されて、走行経路Rに沿って田植機1が走行することをいう。これに対して、手動走行とは、田植機1が備える各機構がユーザにより操作されることによって、田植機1が走行することをいう。
以下では、田植機1が現在走行している直線状経路Pのことを第1直線状経路P1(第1経路)といい、田植機1が次に走行する直線状経路Pのことを第2直線状経路P2(第2経路)ということもある。第1直線状経路P1の始点SPを第1始点SP1といい、第1直線状経路P1の終点EPを第1終点EP1という。第2直線状経路P2の始点SPを第2始点SP2といい、第2直線状経路P2の終点EPを第2終点EP2という。田植機1は、第1直線状経路P1、周縁領域Nおよび第2直線状経路P2をこの順番で走行する。
走行経路Rに沿って田植機1が走行し始める前に、まず、ユーザが、手動運転によって田植機1を直線状経路Pの始点SPに移動させる。自動走行開始条件を満たす場合、ユーザは、無線通信端末100の操作表示部103(後述する図5参照)または操作部11(後述する図4参照)のタッチパネル式ディスプレイに表示される自動走行開始スイッチ等を操作して、自動走行を開始させる。
自動走行開始条件とは、田植機1が直線状経路Pの始点SPから所定距離範囲内に位置しており、かつ、田植機1の走行機体2の向きが進行方向に対して所定角度範囲内に収まっていることである。所定角度範囲とは、当該直線状経路Pの始点SPから終点EPに向かう方向を含む角度範囲である。すなわち、所定角度範囲には、直線状経路Pの始点SPから終点EPに向かう方向だけでなく、走行機体2の向きが始点SPから終点EPに向かう方向から所定角度傾いた方向が含まれる。自動走行開始スイッチは、田植機1が直線状経路Pの始点SPに位置しており、かつ、走行機体2の向きが進行方向に対して所定角度範囲内に収まっている場合にのみ操作可能となる。走行機体2の向きは、田植機1に備えられた慣性計測装置70(後述する図4参照)により取得される。
自動走行が開始されると、田植機1は、第1直線状経路P1(現在の直線状経路P)の第1始点SP1から第1終点EP1へ向けて自動走行する。そして、自動走行中断条件を満たすと、田植機1の自動走行が中断される。
自動走行中断条件とは、たとえば、田植機1が第1直線状経路P1の第1終点EP1に到達することである。自動走行が中断されると、田植機1に乗車したユーザが田植機1を手動走行させて、周縁領域Nに進入する。ユーザは、周縁領域Nでは、手動走行により田植機1を旋回させて180°の方向転換を行い、第1直線状経路P1の隣の第2直線状経路P2の第2始点SP2に田植機1を到達させる。そして、第2直線状経路P2での自動走行が開始される。
走行機体2が第1直線状経路P1および第2直線状経路P2を走行する際、植付部3は、地面に苗を植え付ける。田植機1は、走行経路Rに沿って走行しながら第1直線状経路P1および第2直線状経路P2に供給資材を供給する農作業機の一例である。 田植機1の苗載台22上の苗マットMが、走行経路Rの走行中に不足する場合がある。この場合、ユーザは、田植機1を補充位置Bまで走行させて苗マットMを補充する。そして、ユーザは、手動走行によって、第2始点SP2に田植機1を移動させる。
図4は、田植機1の電気的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、田植機1は、走行機体2の動作(前進、後進、停止および旋回等)、および、走行機体2に装着された植付部3の動作(昇降、駆動および停止等)を制御するための制御部4を備える。制御部4には、田植機1の各部を制御するための複数のコントローラがそれぞれ電気的に接続されている。
複数のコントローラは、エンジンコントローラ31、車速コントローラ32、操向コントローラ33、昇降コントローラ34およびPTOコントローラ35を含む。 エンジンコントローラ31は、エンジン10の回転数等を制御するものである。エンジンコントローラ31は、エンジン10に設けられる燃料噴射装置としてのコモンレール装置41と電気的に接続されている。コモンレール装置41は、エンジン10の各気筒に燃料を噴射するものである。この場合、エンジン10の各気筒に対するインジェクタの燃料噴射バルブが開閉制御されることによって、燃料供給ポンプによって燃料タンクからコモンレール装置41に圧送された高圧の燃料が各インジェクタからエンジン10の各気筒に噴射され、各インジェクタから供給される燃料の噴射圧力、噴射時期、噴射期間(噴射量)が高精度にコントロールされる。エンジンコントローラ31は、コモンレール装置41を制御することで、エンジン10の回転数等を制御する。エンジンコントローラ31は、コモンレール装置41を制御することで、エンジン10への燃料の供給を停止させ、エンジン10の駆動を停止させることもできる。
車速コントローラ32は、トランスミッション27(図1参照)を制御することによって、走行機体2の車速(田植機1の車速でもある)を制御するものである。トランスミッション27には、例えば可動斜板式の油圧式無段変速装置である変速装置42が設けられている。
車速コントローラ32は、変速装置42の斜板の角度をアクチュエータ(図示せず)によって変更することで、トランスミッション27の変速比を変更する。これにより、所望の車速になるまで走行機体2を減速(加速)させたり、走行機体2を停止させたりできる。変速装置42の斜板の角度の変更速度を調整することによって、走行機体2の減速度合を調整することができる。走行機体2の減速度合を調整することによって、走行機体2が減速し始めてから停止するまでの距離を調整することができる。
操向コントローラ33は、自動走行中に前輪5の転舵角を制御するものである。具体的には、ステアリングハンドル8の回転軸(ステアリングシャフト)の中途部には、操向アクチュエータ43が設けられている。操向コントローラ33は、ステアリングハンドル8の回転角が目標転舵角となるように操向アクチュエータ43を制御する。これにより、走行機体2の前輪5の転舵角が制御される。
昇降コントローラ34は、植付部3の昇降を制御するものである。昇降コントローラ34は、制御部4から入力された制御信号に基づいて図略の電磁弁を開閉することにより昇降シリンダ15を駆動し、植付部3を適宜に昇降駆動させる。昇降コントローラ34により、植付部3を、植付作業を行わない非作業高さ、および、植付作業を行う作業高さ等の所望の高さで支持することができる。
PTOコントローラ35は、PTO軸14の回転を制御するものである。具体的には、
田植機1は、PTO軸14への動力の伝達/遮断を切り換えるためのPTOクラッチ45を備えている。この構成で、PTOコントローラ35は、制御部4から入力された制御信号に基づいてPTOクラッチ45を切り換えて、PTO軸14を介して植付部3の植付入力ケース20を回転駆動したり、この回転駆動を停止させたりできる。
制御部4には、位置情報算出部49(測位部)が電気的に接続されている。位置情報算出部49には、衛星信号受信用アンテナ46で受信された測位信号が入力される。衛星信号受信用アンテナ46は、衛星測位システム(GNSS: Global Navigation Satellite System)を構成する測位衛星からの信号を受信するものである。位置情報算出部49は、走行機体2または植付部3(厳密には、衛星信号受信用アンテナ46)の位置情報を、たとえば緯度・経度・高度情報として算出する。
制御部4には、無線通信部47が電気的に接続されている。無線通信部47には、無線通信用アンテナ48が接続されている。無線通信部47は、一例として、無線LANルータ(Wi−Fiルータ)から構成されていてもよい。制御部4には、操作部11が電気的に接続されている。
制御部4には、慣性計測装置70が電気的に接続されている。慣性計測装置70は、田植機1の姿勢や加速度等を特定することが可能なセンサユニットである。具体的には、慣性計測装置70は、互いに直交する第1軸、第2軸、および第3軸のそれぞれに対して、角速度センサと加速度センサとを取り付けたセンサ群を備える。
詳述すると、慣性計測装置70は、第1軸方向の加速度を検出する第1加速度センサと、第2軸方向の加速度を検出する第2加速度センサと、第3軸方向の加速度を検出する第3加速度センサと、前記第1軸回りの角速度を検出する第1角速度センサと、前記第2軸回りの角速度を検出する第2角速度センサと、前記第3軸回りの角速度を検出する第3角速度センサとを備える。
制御部4には、横送り回数検出センサ38、縦取量検出センサ39、および、苗継センサ40が電気的に接続されている。横送り回数検出センサ38は、苗横送り機構36が苗載台22を横送りした回数を検出する。縦取量検出センサ39は、縦取量を検出する。縦取量は、走行機体2の進行方向において植付アーム26が一回の回転で苗マットMから掻き取る苗の量(苗の本数)である。苗継センサ40は、苗載台22に苗マットMが載置されたことを検出する。苗継センサ40は、苗載台22の各載置面に一つずつ設けられている。
横送り回数検出センサ38、縦取量検出センサ39および苗継センサ40については、たとえば、特開2017−153453号公報等に記載された公知の構成のものを用いることができる。
制御部4は、CPUおよびメモリ50(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。マイクロコンピュータは、メモリ50(ROM)に記憶されている所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部には、自動走行制御部51、苗マット消費量算出部52、苗マット残量算出部53、および苗マット補充検出部54等が含まれる。
自動走行制御部51は、各コントローラ31〜35を制御することにより、現在設定されている走行経路に沿って田植機1を自動走行させたり、自動走行を中断させたり、自動走行を終了させたりする。詳しくは、自動走行制御部51は、前述した自動走行開始条件が満たされた場合に、田植機1を自動走行させ、前述した自動走行中断条件が満たされた場合に、田植機1に自動走行を中断させる。
自動走行の中断とは、圃場Fにおける植付作業中に自動走行を一時的に手動走行に切り替えることをいう。自動走行の終了とは、圃場Fにおける植付作業が全て終了したときに、自動走行を手動走行に切り替えることをいう。
苗マット消費量算出部52は、横送り回数検出センサ38が検出した横送り回数と、縦取量検出センサ39が検出した縦取量とを基に、植付作業によって消費された苗マットMの量(苗マット消費量)を算出する。苗マット消費量は、たとえば、直線状経路P毎に算出される。苗マット残量算出部53は、苗マット消費量と、植付作業の開始(再開)前に苗載台22に存在した苗マットMの量とを基に、苗載台22上に現在残っている苗マットMの量(苗マット残量)を算出する。
苗マット補充検出部54は、苗継センサ40から送られる信号に基づいて、田植機1に苗マットMが補充されたこと(苗継情報)を検出する。
図5は、田植機1と通信する無線通信端末100の電気的構成を示すブロック図である。図5を参照して、無線通信端末100は、制御部101を含む。制御部101は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。制御部101には、記憶部102、操作表示部103、無線通信部104および無線通信用アンテナ105が接続されている。操作表示部103は、各種データを表示したり、ユーザによる操作を受け付けたりするものである。操作表示部103は、たとえば、タッチパネル式ディスプレイによって構成されている。記憶部102は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。
無線通信部104および無線通信用アンテナ105は、田植機1の制御部4と無線通信を行うために使用される装置である。無線通信用アンテナ105は、無線LANアダプタ(Wi−Fiアダプタ)を含んでいてもよい。無線通信用アンテナ105は、無線通信部104を介して制御部101に接続されている。
制御部101は、経路生成部110、修正経路生成部111、補充位置設定部112および表示制御部113を含む。経路生成部110は、田植機1が圃場F内で作業を開始する前に、田植機1を走行させる走行経路の生成を行う。補充位置設定部112は、苗マットを田植機1に補充するための位置(補充位置)を設定する。
経路生成部110によって生成された走行経路、修正経路生成部111によって生成された修正走行経路、および補充位置設定部112によって設定された補充位置の位置情報は、無線通信端末100から田植機1の制御部4に送信される。無線通信端末100の制御部101には、田植機1の制御部4の苗マット残量算出部53が算出した苗マット残量、および、田植機1の制御部4の苗マット補充検出部54が検出した苗継情報が制御部4から送信される。
表示制御部113は、操作表示部103の表示内容を制御する。具体的には、表示制御部113は、操作表示部103に走行経路を表示させたり、操作表示部103に表示された走行経路上に走行機体2の位置を示す所定画像を表示させたり、補充位置を示す所定画像を表示させたりすることができる。表示制御部113は、苗マット残量が所定の閾値よりも少ない旨の警告を無線通信端末100の操作表示部103に表示させることもできる。
修正経路生成部111は、田植機1の自動走行が中断された後で田植機1の自動走行が再開される前に、所定条件を満たす場合に、現在の走行経路Rにおける第2始点SP2と第2終点EP2とを入れ替えた修正走行経路を生成する。所定条件は、本実施形態では、補充位置と第2始点SP2との間の直線距離(第1距離)よりも補充位置と第2終点EP2との間の直線距離(第2距離)の方が短いという条件である。
無線通信端末100の記憶部102は、走行経路記憶部120、補充位置記憶部121、苗マット消費量記憶部122および苗マット残量記憶部123を含む。走行経路記憶部120には、経路生成部110が生成した走行経路Rおよび修正経路生成部111によって生成された修正走行経路が記憶される。補充位置記憶部121は、補充位置設定部112によって設定された補充位置が記憶される。苗マット消費量記憶部122には、田植機1の制御部4から送信された苗マット消費量が直線状経路P毎に記憶される。苗マット残量記憶部123には、田植機1の制御部4から送信された苗マット残量が記憶される。
図4を再び参照して、制御部4には、記憶部60が接続されている。記憶部60は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。記憶部60は、走行経路記憶部61、補充位置記憶部62、苗マット消費量記憶部63および苗マット残量記憶部64を含む。走行経路記憶部61には、無線通信端末100から田植機1の制御部4に送信された走行経路および修正走行経路が記憶される。補充位置記憶部62は、無線通信端末100から田植機1の制御部4に送信された補充位置の位置情報を記憶する。苗マット消費量記憶部63は、苗マット消費量算出部52によって算出された苗マット消費量を直線状経路P毎に記憶する。苗マット残量記憶部64は、苗マット残量算出部53が算出した苗マット残量を記憶する。
以下では、田植機1が圃場F内を走行する際に修正経路生成部111が修正走行経路を生成する様子を説明する。図6A〜図6Cは、苗マットMを補充する前後の田植機1の圃場F内での様子を説明するための模式図である。以下では、経路生成部110が生成した走行経路Rを初期走行経路R0という。
図6Aを参照して、第1直線状経路P1の第1終点EP1に田植機1が到達したときに、苗マット残量算出部53が算出した苗マット残量Aが所定の閾値αよりも少ない場合(A<α)には、苗マット残量Aが所定の閾値αよりも少ない旨の警告が無線通信端末100の操作表示部103に表示される。ユーザは、当該警告が表示されると手動走行によって、田植機1を補充位置Bに移動させることが可能である。その際、ユーザは、たとえば、既に植付作業を行った地面を荒らさないように、第1直線状経路P1を避けた経路C(図6Aに一点鎖線で示す経路)に沿って田植機1を移動させる。
図6Bを参照して、田植機1が補充位置Bに到達し、ユーザが田植機1に苗マットMを補充すると、苗マット補充検出部54から無線通信端末100に苗継情報が送信される。無線通信端末100の修正経路生成部111は、補充位置Bと第2始点SP2との間の距離(第1距離D1)よりも補充位置Bと第2終点EP2との間の距離(第2距離D2)の方が短い場合に、図6Cに示すような修正走行経路R1を生成する。
修正走行経路R1は、初期走行経路R0の第1直線状経路P1よりも下流側の全ての直線状経路Pにおいて始点SPと終点EPとを入れ替えた経路である。したがって、修正走行経路R1の第2始点SP2は、初期走行経路R0の第2直線状経路P2の第2終点EP2(図3参照)と同じ位置に位置しており、修正走行経路R1の第2終点EP2は、初期走行経路R0の第2直線状経路P2の第2始点SP2(図3参照)と同じ位置に位置している。
そして、修正走行経路R1が、無線通信端末100から田植機1の制御部4に送信され、記憶部60の走行経路記憶部61に記憶される。また、メモリ50に設定された走行経路データ55が、修正走行経路R1を含む走行経路データに変更される。また、無線通信端末100の操作表示部103に修正走行経路R1が表示される。ユーザは、手動走行によって、操作表示部103に表示された修正走行経路R1の第2始点SP2に田植機1を移動させる。そして、自動走行開始条件が満たされることによって、田植機1は、第2直線状経路P2に沿って自動走行を開始する。このように、田植機1および無線通信端末100によって自動走行システムが構成されている。
次に、修正経路生成部111による修正経路生成処理について詳しく説明する。図7は、修正経路生成部111による修正経路生成処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、修正経路生成部111は、自動走行が開始されたか否かを判定する(ステップS1)。田植機1の自動走行が開始されていない場合には(ステップS1:NO)、修正経路生成部111は、ステップS1に戻る。
田植機1の自動走行が開始された場合には(ステップS1:YES)、修正経路生成部111は、田植機1が経路最終点EEに到達したか否か(ステップS2)、および、田植機1の自動走行が中断されたか否か(ステップS3)を監視する。田植機1が経路最終点Eに到達した場合には(ステップS2:YES)、修正経路生成部111は、修正経路生成処理を終了する。
田植機1が経路最終点EEに到達する前に(ステップS2:NO)、田植機1の自動走行が中断された場合には(ステップS3:YES)、修正経路生成部111は、田植機1の自動走行が再開されたか否かを判定する(ステップS4)。修正経路生成部111は、田植機1の自動走行が再開された場合には(ステップS4:YES)、ステップS2に戻る。
なお、この実施形態では、田植機1が第1直線状経路P1の第1終点EP1に到達することが自動走行中断条件であるため、経路最終点EEに到達するまでは、直線状経路Pを走行し終えると必ず田植機1の自動走行が中断される。
田植機1の自動走行が再開されない場合には(ステップS4:NO)、修正経路生成部111は、田植機1に苗マットMが補充されたか否か(ステップS5)を判定する。田植機1に苗マットMが補充されなかった場合には(ステップS5:NO)、修正経路生成部111は、ステップS4に戻る。田植機1に苗マットMが補充された場合には(ステップS5:YES)、修正経路生成部111は、第1距離D1が第2距離D2よりも大きいか否かを判定する(ステップS6)。第1距離D1が第2距離D2以下である場合には(ステップS6:NO)、修正経路生成部111は、ステップS4に戻る。第1距離D1が第2距離D2よりも大きい場合には、修正経路生成部111は、修正走行経路を生成する(ステップS7)。
つまり、田植機1の自動走行が中断されてから田植機1の自動走行が再開されるまでの間に(第1終点EP1に到達してから第2始点SP2に到達するまでの間に)、田植機1に苗マットが補充され、かつ、第1距離D1が第2距離D2よりも大きい場合には、修正経路生成部111は、修正走行経路を生成する。修正走行経路が形成されると、修正経路生成部111は、ステップS4に戻る。
本実施形態では、修正経路生成部111は、ステップS6において第1距離D1が第2距離D2よりも大きいか否かを判定した。しかしながら、修正経路生成部111は、ステップS6において第1距離D1が第2距離D2以上であるか否かを判定するとしてもよい。すなわち、第1距離D1と第2距離D2が等しい場合には、修正走行経路R1が生成されるとしてもよい。
第1実施形態に係る自動走行システムでは、第1距離D1よりも第2距離D2の方が短く、かつ、田植機1が第1直線状経路P1の第1終点EP1に到達した後でかつ第2直線状経路P2での走行を開始する前に、補充位置Bにおいて苗マットMが田植機1に補充された場合に、修正走行経路R1が生成される。
補充位置Bから第2始点SP2まで田植機1を走行させたときの移動距離よりも補充位置Bから第2終点EP2まで田植機1を走行させたときの移動距離が短い場合には、現在の走行経路Rにおける第2始点SP2と第2終点EP2とを入れ替えた方が、苗マットMを補充するために田植機1が圃場F内を走行する距離を低減することができる。たとえば、第1距離D1よりも第2距離D2の方が短い場合には、補充位置Bから第2始点SP2まで田植機1を走行させたときの移動距離よりも補充位置Bから第2終点EP2まで田植機1を走行させたときの移動距離が短い可能性が高い。したがって、第2始点SP2と第2終点EP2とを入れ替えた走行経路R(修正走行経路R1)を生成可能な構成であれば、田植機1が圃場F内を走行する距離を低減することができる。
また、第1実施形態に係る自動走行システムでは、自動走行制御部51が、田植機1が第1終点EP1に到達した場合に、田植機1の自動走行を中断させる。つまり、第1終点EP1に到達する度に田植機1の自動走行が中断される。したがって、ユーザは、第1終点EP1に到達する度に、苗マットMの補充が必要か否かの判断をすることができる。よって、田植機1が走行経路Rを走行している途中で苗マット残量Aがなくなるという事態の発生を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る田植機1Pについて説明する。第2実施形態に係る田植機1の機械的構成および電気的構成は、それぞれ、第1実施形態に係る田植機1の機械的構成および電気的構成と同様である(図1、図2および図4を参照)。また、第2実施形態に係る無線通信端末100の電気的構成は、第1実施形態に係る無線通信端末100の電気的構成と同様である(図5参照)。第2実施形態では、田植機1および無線通信端末100が自動走行システムを構成している。
以下では、第2実施形態に係る田植機1が走行経路RPを走行する様子について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る田植機1が圃場F内を走行する様子を説明するための模式図である。
第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、走行経路RPが第1直線状経路P1および第2直線状経路P2に加えて、旋回経路Tを有する。旋回経路Tは、周縁領域Nに設定される。旋回経路Tは、第1終点EP1と第2始点SP2とを連結する円弧状の経路である。
この実施形態では、自動走行制御部51は、第1実施形態とは異なり、田植機1が直線状経路Pおよび旋回経路Tのいずれに位置する場合であっても、田植機1を自動走行させる。
詳しくは、まず、ユーザが手動運転により、田植機1を経路最始点SSに移動させる。自動走行開始条件を満たす場合、ユーザは、無線通信端末100を操作して、自動走行を開始させる。この実施形態において自動走行開始条件は、第1実施形態における自動走行開始条件と同じ条件である。
自動走行が開始されると、田植機1は、第1直線状経路P1、旋回経路Tおよび第2直線状経路P2を走行しながら、第1直線状経路P1および第2直線状経路P2上の地面に苗を植え付ける。そして、走行経路RPの経路最終点EEに到達すると、自動走行が終了される。
経路最終点EEに到達するまでに自動走行中断条件が満たされると、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を中断させる。この実施形態において自動走行中断条件とは、たとえば、田植機1が第1終点EP1に到達した際に、田植機1の苗載台22上の苗マットMの残量(苗マット残量A)が所定の閾値αよりも少ないことである(A<α)。すなわち、田植機1Pが第1終点EP1に到達した際に苗マット残量算出部53が算出した苗マットMの残量(苗マット残量A)が所定の閾値αよりも少ない場合には、自動走行が中断される。自動走行が中断されたときには、無線通信端末100の表示制御部113が、苗マット残量Aが所定の閾値αよりも少ない旨の警告を操作表示部103に表示させることもできる。
第2実施形態では、自動走行中断条件は、第1直線状経路P1で消費した苗マットMの量(苗マット消費量)よりも、苗マット残量Aが少ないことであってもよい。
自動走行が中断されると、ユーザが手動走行によって田植機1を補充位置Bまで移動させてから苗マットMを補充する。その際、ユーザが田植機1を手動走行させる経路は、第1実施形態と同様に走行経路Rを避けた経路(図示せず)である。
図9Aおよび図9Bは、苗マットMを補充する前後の田植機1の圃場F内での様子を説明するための模式図である。
図9Aを参照して、初期走行経路R0を走行する田植機1の自動走行が中断されると、手動走行によって田植機1が第1終点E1から補充位置Bに向かう。田植機1が補充位置Bに到達し、ユーザが田植機1に苗マットMを補充すると、苗マット補充検出部54から無線通信端末100に苗継情報が送信される。
無線通信端末100の修正経路生成部111は、第1距離D1よりも第2距離D2の方が短い場合に、図9Bに示すような修正走行経路RP1を生成する。修正走行経路RP1は、初期走行経路RP0の第1直線状経路P1よりも下流側の直線状経路Pのそれぞれにおいて始点SPと終点EPとを入れ替えた経路である。したがって、修正走行経路RP1の第2始点SP2は、初期走行経路RP0の第2直線状経路P2の第2終点EP2(図8参照)と同じ位置に位置しており、修正走行経路RP1の第2終点EP2は、初期走行経路RP0の第2直線状経路P2の第2始点SP2(図8参照)と同じ位置に位置している。
次に、第2実施形態における自動走行制御部51による自動走行処理について説明する。なお、修正経路生成部111による修正経路生成処理は、第1実施形態における修正経路生成処理(図7参照)と同様である。図10は、田植機1に備えられた自動走行制御部51による自動走行制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。
自動走行制御部51は、自動走行開始条件を満たし、かつ、自動走行開始スイッチが操作されたか否かを判定する(ステップS10)。自動走行開始条件が満たされていない場合や自動走行スイッチが操作されていない場合には(ステップS10:NO)、自動走行制御部51は、ステップS10に戻る。自動走行開始条件が満たされ、かつ、自動操作開始スイッチが操作された場合には(ステップS10:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を開始させる(ステップS11)。
自動走行が開始されると、自動走行制御部51は、田植機1が経路最終点EEに到達したか否か(ステップS12)、および、自動走行中断条件を満たすか否か(ステップS13)を監視する。田植機1が経路最終点EEに到達した場合には(ステップS12:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を終了させる(ステップS14)。これにより、自動走行制御処理が終了する。
田植機1が経路最終点EEに到達する前に(ステップS12:NO)、自動走行中断条件が満たされた場合(ステップS13:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を中断させる(ステップS15)。自動走行が中断されると、自動走行制御部51は、修正経路生成部111によって修正走行経路RP1が生成されたか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16において、修正走行経路RP1が生成された場合には(ステップS16:YES)、自動走行制御部51は、メモリ50内の走行経路データを変更する(ステップS17)。具体的には、修正走行経路RP1が生成されたという情報を田植機1の制御部4が受信すると、自動走行制御部51は、メモリ50に記憶された走行経路データを、現在の走行経路RPを含む走行経路データから修正走行経路RP1を含む走行経路データに変更する。そして、自動走行制御部51は、自動走行開始条件を満たすか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS16において、修正走行経路RP1が生成されなった場合には(ステップS16:NO)、自動走行制御部51は、走行経路データの変更を行うことなく、ステップS18に進む。
そして、ステップS18において、自動走行開始条件が満たされない場合や、自動走行開始スイッチが操作されない場合には(ステップS18:YES)、自動走行制御部51は、ステップS16に戻る。ステップS18において、自動走行開始条件が満たされ、かつ、自動走行開始スイッチが操作されると(ステップS18:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を再開させる(ステップS19)。田植機1の自動走行が再開されると、自動走行制御部51は、ステップS12に戻る。
第2実施形態の自動走行システムは、第1実施形態の自動走行システムと同様に、第2始点SP2と第2終点EP2とを入れ替えた走行経路R(修正走行経路R1)を生成可能な構成である。そのため、田植機1が圃場F内を走行する距離を低減することができる。 さらに、第2実施形態の自動走行システムでは、自動走行制御部51が、たとえば、田植機1が第1終点EP1に到達したときに苗マット残量Aが所定の閾値αよりも少ない場合に、田植機1の自動走行を中断させる。そのため、ユーザは、田植機1の自動走行の中断によって苗マットMを補充すべきタイミングを認識できるので、適切なタイミングで田植機1に苗マットMを補充することができる。したがって、田植機1が走行経路Rを走行している途中で苗マット残量Aがなくなるという事態の発生を一層抑制することができる。また、第1終点EP1に到達する度に田植機1の自動走行が中断される場合と比較して、植付作業に要する時間を短縮することができる。
前述したように、自動走行制御部51は、第2実施形態とは異なり、第1直線状経路P1における苗マット消費量よりも苗マット残量Aが少ない場合に、田植機1の自動走行を中断させるように構成されていてもよいとした。この場合であっても、ユーザは、田植機1の自動走行の中断によって苗マットMを補充すべきタイミングを認識できるので、適切なタイミングで田植機1に苗マットMを補充することができる。したがって、田植機1が走行経路Rを走行している途中で苗マット残量Aがなくなるという事態の発生を一層抑制することができる。また、第1終点EP1に到達する度に田植機1の自動走行が中断される場合と比較して、植付作業に要する時間を短縮することができる。さらに、第1直線状経路P1における苗マット消費量が想定よりも多い場合であっても、苗マット残量Aを正確に把握することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る田植機1について説明する。第3実施形態に係る田植機1の機械的構成および電気的構成は、それぞれ、第1実施形態に係る田植機1の機械的構成および電気的構成と同様である(図1、図2および図4を参照)。また、第3実施形態に係る無線通信端末100の電気的構成は、第1実施形態に係る無線通信端末100の電気的構成と同様である(図5参照)。第3実施形態では、田植機1および無線通信端末100が自動走行システムを構成している。第3実施形態では、田植機1は、第1実施形態と同様に、直線状経路Pに沿って自動走行し、周縁領域Nでは手動走行によって移動する。
第3実施形態に係る田植機1は、以下の点において第1実施形態に係る田植機1と主に異なる。第3実施形態に係る田植機1では、自動走行が中断されたときに苗マットMの補充が必要である場合には、自動走行制御部51が、苗マットMが補充されるまでの間自動走行の再開を禁止する苗マット補充モードに走行モード移行させるように構成されている。図11は、第3実施形態に係る田植機1に備えられた自動走行制御部51による自動走行制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図11に示すフローチャートは、図10に示すフローチャートにおけるステップS13、S15〜ステップS17の代わりに、ステップS20〜ステップS27が組み込まれたフローチャートである。図10のフローチャートとほぼ同様のステップS10〜ステップS12およびステップS14の詳しい説明についてはここでは省略する。
自動走行が開始されると、自動走行制御部51は、田植機1が経路最終点EEに到達したか否か(ステップS12)、および、自動走行中断条件(田植機1が第1終点E1に到達したこと)を満たすか否か(ステップS20)を監視する。田植機1が経路最終点EEに到達した場合には(ステップS12:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を終了させる(ステップS14)。これにより、自動走行制御処理が終了する。
田植機1が経路最終点EEに到達する前に(ステップS12:NO)、自動走行中断条件が満たされた場合(ステップS13:YES)、すなわち、田植機1が第1直線状経路P1の第1終点EP1に到達した場合には、田植機1の自動走行が中断される(ステップS21)。第3実施形態では、第1終点E1に到達することが自動走行中断条件であるため、経路最終点EEに到達するまでは、直線状経路Pを走行し終えると必ず田植機1の自動走行が中断される。したがって、田植機1が経路最終点EE以外の終点EPに到達した際には、自動走行制御部51は、必ずステップS21に移行する。
ステップS21において自動走行が中断されると、自動走行制御部51は、苗マットMの補充が必要か否かを判定する(ステップS22)。苗マットMの補充が必要か否かの判定は、上述の実施形態と同様に、苗マット残量Aと所定の閾値αまたは苗マット消費量との比較によって行われる。ステップS22において苗マットMが不要と判定された場合には(ステップS22:NO)、自動走行制御部51は、ステップS18に移行する。
ステップS22において苗マットMの補充が必要であると判定された場合には(ステップS22:YES)、自動走行制御部51は、走行モードを苗マット補充モードに移行させる(ステップS22)。走行モードが苗マット補充モードに移行されると、自動走行制御部51は、修正経路生成部111によって修正走行経路RP1が生成されたか否かを判定する(ステップS24)。
ステップS24において、修正走行経路R1が生成された場合には(ステップS24:YES)、自動走行制御部51は、メモリ50内の走行経路データを変更する(ステップS25)。メモリ50内の走行経路データの変更については第2実施形態に記載の方法と
同様である。そして、自動走行制御部51は、苗マットMが補充されたか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS24において、修正走行経路R1が生成されなった場合には(ステップS24:NO)、自動走行制御部51は、走行経路データの変更を行うことなく、ステップS26に進む。
苗マットMの補充が行われない場合には(ステップS26:NO)、自動走行制御部51は、ステップS24に戻る。苗マットMが補充された場合には(ステップS26:YES)、自動走行制御部51は、苗マット補充モードを解除する(ステップS27)。苗マット補充モードが解除されると、自動走行制御部51は、ステップS18に移行する。
ステップS18において、自動走行開始条件が満たされない場合や、自動走行開始スイッチが操作されない場合には(ステップS18:NO)、自動走行制御部51は、ステップS22に戻る。ステップS18において、自動走行開始条件が満たされ、かつ、自動走行開始スイッチが操作されると(ステップS18:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を再開させる(ステップS19)。田植機1の自動走行が再開されると、自動走行制御部51は、ステップS12に戻る。
第3実施形態によれば、苗マットMの補充が必要であるにもかかわらず苗マットMが補充されない場合には、自動走行の再開が禁止される。そのため、苗マット残量Aが不充分な状態で第2直線状経路P2での自動走行が開始されることがないため、直線状経路Pを走行中に苗マット残量Aがなくなる事態の発生を抑制できる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る田植機1について説明する。第4実施形態に係る田植機1の機械的構成および電気的構成は、それぞれ、第1実施形態に係る田植機1の機械的構成および電気的構成と同様である(図1、図2および図4を参照)。また、第2実施形態に係る無線通信端末100の電気的構成は、第1実施形態に係る無線通信端末100の電気的構成と同様である(図5参照)。第4実施形態では、田植機1および無線通信端末100が自動走行システムを構成している。第4実施形態では、田植機1は、第2実施形態と同様に、走行経路RPが第1直線状経路P1および第2直線状経路P2に加えて、旋回経路Tを有し、田植機1が直線状経路Pおよび旋回経路Tのいずれに位置する場合であっても、田植機1を自動走行させる。
第4実施形態に係る田植機1は、以下の点において第2実施形態に係る田植機1と主に異なる。第4実施形態に係る田植機1では、自動走行が中断されたときに苗マットMの補充が必要である場合には、自動走行制御部51が、苗マット補充モードに走行モードを移行させるように構成されている。図12は、第4実施形態に係る田植機1に備えられた自動走行制御部51による自動走行制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図12に示すフローチャートは、図10に示すフローチャートにおけるステップS13とステップS18との間に、ステップS15〜ステップS17の代わりにステップS30〜ステップS35が組み込まれたフローチャートである。図10のフローチャートとほぼ同様のステップS10〜ステップS14の詳しい説明についてはここでは省略する。
ステップS13において、自動走行制御部51は、自動走行中断条件を満たすと判定した場合には(ステップS13:YES)、田植機1の自動走行を中断させ、かつ、田植機1の走行モードを苗マット補充モードに移行する(ステップS30)。田植機1の自動走行が中断され、かつ、田植機1の走行モードが苗マット補充モードに移行されると、自動走行制御部51は、修正走行経路R1が生成されたか否かを判定する(ステップS31)
ステップS31において、修正走行経路RP1が生成された場合には(ステップS31:YES)、自動走行制御部51は、メモリ50内の走行経路データを変更する(ステップS32)。
具体的には、修正走行経路RP1が生成されたという情報を田植機1の制御部4が受信すると、自動走行制御部51は、メモリ50に記憶された走行経路データを、現在の走行経路RPを含む走行経路データから修正走行経路RP1を含む走行経路データに変更する。そして、自動走行制御部51は、現在の走行モードが苗マット補充モードであるか否かを判定する(ステップS33)。
ステップS31において、修正走行経路RP1が生成されなった場合には(ステップS31:NO)、自動走行制御部51は、走行経路データの変更を行うことなく、ステップS33に進む。
現在の走行モードが苗マット補充モードである場合には(ステップS33:YES)、自動走行制御部51は、苗マットMが補充されたか否かを判定する(ステップS34)。苗マットMの補充が行われない場合には(ステップS34:NO)、自動走行制御部51は、ステップS31に戻る。苗マットMが補充された場合には(ステップS34:YES)、自動走行制御部51は、苗マット補充モードを解除する(ステップS35)。苗マット補充モードが解除されると、自動走行制御部51は、ステップS18に移行する。
ステップS33において、現在の走行モードが苗マット補充モードである場合には(ステップS33:NO)、すなわち、苗マットMが補充されて苗マット補充モードが既に解除されている場合には、自動走行制御部51は、ステップS18に移行する。 ステップS18において、自動走行開始条件が満たされない場合や、自動走行開始スイッチが操作されない場合には(ステップS18:YES)、自動走行制御部51は、ステップS31に戻る。ステップS18において、自動走行開始条件が満たされ、かつ、自動走行開始スイッチが操作されると(ステップS18:YES)、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を再開させる(ステップS19)。田植機1の自動走行が再開されると、自動走行制御部51は、ステップS12に戻る。
第4実施形態によれば、苗マットMの補充が必要であるにもかかわらず苗マットMが補充されない場合には、自動走行の再開が禁止される。そのため、苗マット残量Aが不充分な状態で第2直線状経路P2での自動走行が開始されることがないため、直線状経路Pを走行中に苗マット残量Aがなくなる事態の発生を抑制できる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
また、修正経路生成部111が修正走行経路R1を生成するための所定条件は、上述の実施形態のように、補充位置Bと第2始点SP2との間の直線距離と、補充位置Bと第2終点EP2との間の直線距離との比較である必要はない。すなわち、所定条件は、本実施形態とは異なり、補充位置Bから第2始点SP2まで農作業機を走行させたときの移動距離よりも補充位置から第2終点EP2まで農作業機を走行させたときの移動距離が短いという条件であってもよい。
また、走行経路Rを走行した後に、周縁領域Nに植付作業を行う場合がある。この場合、経路最終点EEと圃場Fの出入口(図示せず)との位置関係によっては、修正走行経路R1を生成しない方が、圃場F内での田植機1の全走行距離を短くすることができる場合も有り得る。そのような場合には、特定条件は、第1距離D1よりも第2距離D2の方が短く、かつ、周縁領域Nでの植付作業における田植機1の走行距離が短いという条件となる。
また、所定条件が、ユーザによる無線通信端末100の操作があったか否かであってもよい。すなわち、修正経路生成部111は、田植機1の自動走行が中断されてから田植機1の自動走行が再開されるまでの間に、ユーザによる操作があった場合には、修正走行経路R1,RP1を生成するように構成されていてもよい。
また、苗マットMの補充は、走行経路Rを走行中に2回以上行われてもよい。補充が2回以上行われた場合には、修正経路生成部111は、苗マットMの補充が行われる度に、所定条件を満たすか否かに応じて修正走行経路を生成するか否かを判定する。2回目以降の修正走行経路の生成は、直前の修正走行経路に基づいて行われる。たとえば、修正走行経路の生成が2回行われた場合、図13に示す2回目に生成された修正走行経路R2は、一回目に生成された修正走行経路R1(図6C参照)の第1直線状経路P1よりも下流側の全ての直線状経路Pにおいて始点SPと終点EPとを入れ替えた経路である。
また、上述の実施形態において、無線通信端末100は、田植機1に取り付けられていてもよい。
また、上述の実施形態では、修正経路生成部111は、無線通信端末100の制御部101に含まれているとした。しかしながら、本実施形態とは異なり、修正経路生成部111が無線通信端末100の制御部101には設けられておらず、田植機1の制御部4が、修正経路生成部を含んでいてもよい。
走行経路Rでの走行が開始される前に載置されていた苗マットMの量が苗載台22の全ての載置面で同じであり、走行経路Rの全ての直線状経路Pにおいて8条植えの植付作業が実行されている場合には、全ての載置面上の苗マット残量Aが常にほぼ同じ量となる。したがって、全ての載置面において苗マット残量Aが所定の閾値αや第1直線状経路P1における苗マット消費量よりも少ないことを自動走行中断条件としていても問題がない。しかしながら、走行経路Rの全ての直線状経路Pで常に8条植えの植付作業が実行されるとは限らず、一部の直線状経路Pにおいて6条植えの植付作業や、4条植えの植付作業や、2条植えの植付作業が行われる場合も有り得る。この場合には、一部の載置面上の苗マット残量Aのみが所定の閾値α(苗マット消費量)よりも少なくなる場合がある。したがって、このような場合には、苗マット残量Aが所定の閾値α(苗マット消費量)よりも少ないか否かの判定は、載置面毎(苗継センサ40毎)に行われる必要がある。
苗マット残量Aが所定の閾値α(苗マット消費量)よりも少ないか否かの判定は、載置面毎(苗継センサ40毎)に行われる場合には、第1直線状経路P1を走行中に稼働している植付ユニット21に対応する載置面上の苗マット残量Aが判定対象とされ、第1直線状経路P1を走行中に稼働していない植付ユニット21に対応する載置面上の苗マット残量Aが判定対象外とされる。
苗継を行うか否かの判断において苗マット消費量よりも苗マット残量Aが少ないことを比較する場合であって、第1直線状経路P1を走行中に稼働していない植付ユニット21を第2直線状経路P2において稼働させる場合には、植付ユニット21が前回稼働されていた直線状経路P(第1直線状経路P1よりも前に田植機1が走行した直線状経路P)における苗マット消費量よりも苗マット残量Aが少ないことを自動走行中断条件とする。したがって、走行経路Rにおいて第2直線状経路P2で初めて駆動される植付ユニット21に対応する載置面上の苗マット残量Aについては、判定対象外となる。
なお、当然ではあるが、走行経路Rの全ての直線状経路Pで常に8条植えの植付作業が実行される場合であっても、苗マット残量Aが所定の閾値α(苗マット消費量)よりも少ないか否かの判定が、載置面毎(苗継センサ40毎)に行われてもよい。
また、第2実施形態において、苗マット残量Aが所定の閾値αよりも小さいことや、第1直線状経路P1で消費した苗マットMの量(苗マット消費量)よりも、苗マット残量Aが少ないことを、自動走行中断条件とした。しかしながら、苗マット残量Aが所定の閾値αよりも小さい場合や、第1直線状経路P1で消費した苗マットMの量(苗マット消費量)よりも、苗マット残量Aが少ない場合に、自動走行を中断させずに、無線通信端末100の操作表示部103に警告を表示させるとしてもよい。すなわち、苗マット残量Aが所定の閾値αよりも小さいことや、第1直線状経路P1で消費した苗マットMの量(苗マット消費量)よりも、苗マット残量Aが少ないことを、警告実行条件としてもよい。
この場合、ユーザは、警告によって苗マットMの補充が必要である旨を認識した後、操作表示部103を操作して自動走行を中断させることができる。その後、ユーザは、手動走行によって田植機1を補充位置まで移動させることができる。
上述の実施形態では、田植機を農作業機の一例として説明した。農作業機は、田植機には限られず、苗マットM以外の供給資材を圃場Fに供給する他の農作業機等の車両であってもよい。
また、上述の実施形態では、供給資材を圃場Fに供給する場合について説明したが、走行経路Rを走行しながら圃場Fから農作物を収穫し、所定の排出位置で農作物を排出するコンバイン等の農作業機にも適用可能である。コンバインは、圃場Fから収穫した農作物(たとえば、稲)を貯留する作物貯留部を備えており、走行経路Rの直線状経路Pを走行する際に収穫した農作物を当該作物貯留部に貯留する。
このようなコンバインにおいても、上述の実施形態の田植機1と同様に走行可能であり(図6A〜図6C、図9A、および図9B参照)、田植機1と同様の制御が行われる(図7および図10参照)。
しかしながら、主に以下の点において田植機1と異なる。たとえば、コンバインを第1終点EP1から排出位置へ向かって移動させる際には、圃場F内の農作物を傷つけないように、圃場Fにおいて既に農作物が収穫されている領域を通って排出位置へ向かう必要がある。また、直線状経路Pおよび旋回経路Tのいずれに位置する場合であってもコンバインが自動走行する構成において、コンバインが直線状経路Pを走行して第1終点EP1に到達すると、コンバインに備えられた自動走行制御部が、作物貯留部の最大容量と、収穫した農作物の量(作物貯留部内の貯留量)に基づいて、次の直線状経路Pにおける農作物の収穫が可能であるか否かを判定する。自動走行制御部は、農作物の収穫が可能でないと判定した場合には、自動走行を中断する。自動走行の中断後、作物貯留部から農作物が排出されたことが検出され、自動走行が開始される際に、第1距離D1が第2距離D2よりも大きければ、コンバインに備えられた修正経路生成部は、修正走行経路R1を生成する。
なお、次の直線状経路Pにおける農作物の収穫が可能であるか否かは、作物貯留部の最大容量と、収穫した農作物の量に基づいて算出される作物貯留部の残容量が所定の容量以下であるか否かや、残容量が一工程前で収穫した作物の量よりも少ないか否かによって判定する。
その他、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。
1 :田植機(自動走行システム)
51 :自動走行制御部
100 :無線通信端末(自動走行システム)
111 :修正経路生成部
A :苗マット残量
B :補充位置
D1 :第1距離
D2 :第2距離
EP1 :第1終点
EP2 :第2終点
P1 :第1直線状経路(第1経路)
P2 :第2直線状経路(第2経路)
R :走行経路
R :初期走行経路
R1 :修正走行経路
RP :走行経路
RP0 :初期走行経路
RP1 :修正走行経路
SP1 :第1始点
SP2 :第2始点
T :旋回経路
α :閾値

Claims (4)

  1. 圃場内に供給資材を供給しながら走行し、前記供給資材が不足した場合には補充位置において供給資材を補充した後、復帰後の走行経路を生成する自動走行システムであって、
    第1始点および第1終点を接続してなる第1経路と、第2始点および第2終点を接続してなる第2経路と、前記第1経路と前記第2経路と、によって構成される前記走行経路を生成する走行経路生成部と、
    前記走行経路を前記第1経路および前記第2経路の順番で走行させる自動走行制御部と、
    所定条件を満たす場合に、前記第2始点と前記第2終点とを入れ替えた修正走行経路を生成する修正経路生成部と、を含み、
    前記所定条件は、前記補充位置と前記第2始点との間の距離よりも、前記補充位置と前記第2終点との間の距離が短いことである、自動走行システム。
  2. 圃場内における農作物を収穫しながら走行し、前記農作物を排出する必要が生じた場合には排出位置において前記農作物を排出した後、復帰後の走行経路を生成する自動走行システムであって、
    第1始点および第1終点を接続してなる第1経路と、第2始点および第2終点を接続してなる第2経路と、前記第1経路と前記第2経路と、によって構成される前記走行経路を生成する走行経路生成部と、
    前記走行経路を前記第1経路および前記第2経路の順番で走行させる自動走行制御部と、
    所定条件を満たす場合に、前記第2始点と前記第2終点とを入れ替えた修正走行経路を生成する修正経路生成部と、を含み、
    前記所定条件は、前記補充位置と前記第2始点との間の距離よりも、前記補充位置と前記第2終点との間の距離が短いことである、自動走行システム。
  3. 圃場内に供給資材を供給しながら走行し、前記供給資材が不足した場合には補充位置において供給資材を補充した後、走行経路へ復帰させるような経路を生成する農作業機の経路生成方法であって、
    第1始点および第1終点を接続してなる第1経路と、第2始点および第2終点を接続してなる第2経路と、前記第1経路と前記第2経路と、によって構成される前記走行経路を生成する手段と、
    前記農作業機を前記第1経路および前記第2経路の順番で走行させる手段と、
    所定条件を満たす場合に、前記第2始点と前記第2終点とを入れ替えた修正走行経路を生成する手段と、を含み、
    前記所定条件は、前記補充位置と前記第2始点との間の距離よりも、前記補充位置と前記第2終点との間の距離が短いことである、経路生成方法。
  4. 圃場内に供給資材を供給しながら走行し、前記供給資材が不足した場合には補充位置において供給資材を補充した後、走行経路へ復帰させるような経路を生成する農作業機の経路生成方法であって、
    第1始点および第1終点を接続してなる第1経路と、第2始点および第2終点を接続してなる第2経路と、前記第1経路と前記第2経路と、によって構成される前記走行経路を生成する手段と、
    前記農作業機を前記第1経路および前記第2経路の順番で走行させる手段と、
    所定条件を満たす場合に、前記第2始点と前記第2終点とを入れ替えた修正走行経路を生成する手段と、を含み、
    前記所定条件は、前記補充位置と前記第2始点との間の距離よりも、前記補充位置と前記第2終点との間の距離が短いことである、経路生成方法。
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