JP2020039273A - 収穫機 - Google Patents
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Abstract
【課題】排出走行経路や復帰走行経路が容易に設定できるような地点で、収穫物タンクの貯留量が排出を必要とする量となるような制御が可能な収穫機を提供する。【解決手段】収穫機は、未作業領域に自動走行のための作業走行経路を所定間隔で設定する走行経路設定部と、単位走行距離当たりの収穫量に基づいて収穫物タンクの排出タイミングが発生する作業走行経路である特定作業走行経路及び当該特定作業走行経路における排出タイミング発生位置を予測する排出タイミング予測部54と、特定作業走行経路での収穫幅より狭い収穫幅とすることで走行終了点まで排出タイミングを遅延させる調整走行経路を作成し、当該調整走行経路を前記特定作業走行経路に代えて自動走行制御部512に与える走行経路調整部44を備える。【選択図】図9
Description
本発明は、複数の平行な作業走行経路を旋回走行経路によってつないで走行する往復走行パターンで自動走行する収穫機に関する。
圃場を走行しながら農作物を収穫するコンバインなどの収穫機では、収穫物を収穫物タンクに一時的に貯留し、収穫物タンクが満杯になれば、一旦収穫作業を中断し、指定されている排出エリアまで走行し、そこに駐車されている運搬車などに収穫物を排出した後、作業を中断した場所に戻り、収穫作業を再開する。収穫物を積み込んだ運搬車は、乾燥施設など、次の処理を行う施設に収穫物を運搬する。
特許文献1によるコンバインでは、穀粒タンク内の穀粒量を検出する穀粒センサを備え、刈取開始から満タンに達するまでの所要時間を求め、この所要時間を指定の携帯電話に送信する機能を有する。
特許文献2には、圃場を網羅するように算出された走行経路群から選択された走行経路に沿って自動走行する収穫機が開示されている。この収穫機では、作業走行に伴って収穫物タンクが満杯に近づくと、収穫物の排出を要求する排出要求が出される。この排出要求に応答して、収穫機は収穫走行を一時的に中止し、それまで走行していた走行経路から離脱し、収穫機を収穫物排出用駐車位置に導くために選択された走行経路を用いて、収穫物排出用駐車位置まで走行する。
特許文献1及び特許文献2による収穫機では、収穫物タンクの満杯が検出されると、満杯報知処理、あるいは、収穫作業を中断して収穫物タンクを空にする排出処理が、行われる。しかしながら、広大な圃場における収穫作業中に、その収穫走行を中断して、収穫物タンクを空にするための排出処理を行うことは、特に自動走行が採用されている場合には、収穫走行への復帰点の探索や、排出走行経路及び復帰走行経路の選択などの困難な問題が発生する。このような問題は、排出走行経路や復帰走行経路の選択が容易となる地点で収穫物タンクの貯留量が排出を必要とする量(例えば、満杯)となった場合には、生じない。
本発明の課題は、排出走行経路や復帰走行経路が容易に設定できるような地点で、収穫物タンクの貯留量が排出を必要とする量となるような制御が可能となる収穫機を提供することである。
本発明の課題は、排出走行経路や復帰走行経路が容易に設定できるような地点で、収穫物タンクの貯留量が排出を必要とする量となるような制御が可能となる収穫機を提供することである。
複数の平行な作業走行経路を旋回走行経路によってつないで走行する往復走行パターンで自動走行する、本発明による収穫機は、収穫物を貯留する収穫物タンクと、未作業領域に前記作業走行経路を所定間隔で設定する走行経路設定部と、前記作業走行経路と自車位置とに基づいて前記作業走行経路に沿った自動走行を行う自動走行制御部と、単位走行距離当たりの収穫量に基づいて前記収穫物タンクの排出タイミングが発生する前記作業走行経路である特定作業走行経路及び当該特定作業走行経路における排出タイミング発生位置を予測する排出タイミング予測部と、前記特定作業走行経路での収穫幅より狭い収穫幅とすることで走行終了点まで前記排出タイミングを遅延させる調整走行経路を作成し、当該調整走行経路を前記特定作業走行経路に代えて前記自動走行制御部に与える走行経路調整部とを備える。
このように構成された収穫機では作業走行経路における特定位置で収穫物タンクの排出タイミング(例えば、収穫タンクの満杯や、二次処理工程にて受け入れ可能な量への到達)が予測されると、その作業走行経路は特定作業走行経路とみなされる。さらに、特定作業走行経路における排出タイミングの発生を先延ばしすることで、当該排出タイミングの発生が作業走行経路の終点となるようにする。これは、収穫幅(作業幅)を狭くした調整走行経路が特定作業走行経路に代えて置き換えられることにより可能となる。これにより、収穫機は、調整走行経路に沿った走行が終了した時点で、排出タイミングとなるので、そこで、調整走行経路を離脱し、排出停止場所に向かう。収穫物の排出が終わると、次の新しい作業走行経路から、収穫走行が再開される。これにより、作業走行経路の途中で収穫走行を中断して作業走行経路を離脱し、収穫物の排出が終わると、当該作業走行経路の途中に戻るといった手間のかかる走行を回避することができる。
調整走行経路に沿った収穫走行での実際の収穫幅は、本来の作業走行経路に沿った収穫走行での収穫幅に比べて、狭くなるので、本来収穫が行われる領域において未収穫領域が生じる。この未収穫領域をカバーするためには、その後に行われる収穫走行に用いる作業走行経路を変更する必要がある。そのような作業走行経路の好適な変更方法として、2つの方法が提案される。
その1つの変更方法では、前記走行経路調整部は、前記特定作業走行経路を前記収穫幅が減少する方向に横シフトさせることで前記調整走行経路を作成し、当該特定作業走行経路の横シフトによって広がった前記作業走行経路の間隔を前記所定間隔にするため、前記未作業領域における前記作業走行経路を横シフトする。この実施形態では、特定作業走行経路が調整走行経路として用いられるために横シフトされるので、この特定作業走行経路に隣接する未作業領域の隣接作業走行経路との間隔が広くなっている。これを解消するために隣接作業走行経路も横シフトされる。この横シフトによって間隔が広がった未作業領域の作業走行経路を順次横シフトする。横シフトする必要のある全ての作業走行経路を横シフトさせた結果、未作業領域を完全にカバーする作業走行経路が不足した場合には、新たに、作業走行経路を作成すれば良い。
他の1つの変更方法では、前記走行経路調整部は、前記調整走行経路として、前記特定作業走行経路に平行な仮想走行経路を新たに作成する。この仮想走行経路は、作業走行が開始される始端の座標位置と、方位(延び方向を意味するが、湾曲線のように延び方向が変化していくような方位であっても良い)だけ設定するだけでよい。始端の座標位置に自車位置を合わせた後には、設定された方位だけを維持するだけで、適切に狭くされた収穫幅での収穫走行が行われる。この変更方法では、仮想走行経路と、この仮想走行経路に隣接する作業走行経路との間隔は、通常の経路間隔より狭いものとなり、当該作業走行経路に沿った収穫走行における収穫幅の範囲に、収穫が終えた領域が多く含まれることになり、作業効率が悪くなる。この問題を解決するために、前記走行経路調整部は、前記特定作業走行経路及び前記未作業領域における前記作業走行経路を前記仮想走行経路から遠ざかる方向に横シフトする。その際、この横シフトの値は、前記所定間隔から前記特定作業走行経路と前記仮想走行経路との間隔を引いた値とすれば良い。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記走行経路調整部は、前記調整走行経路の走行後に残る未作業領域に対して前記収穫幅が均等となる更新走行経路を作成し、当該未作業領域に先に設定されている前記作業走行経路を前記更新走行経路で置き換える。この構成では、更新走行経路は、調整走行経路の走行後に残る未作業領域に対して、均等に配分された収穫幅を有するように作成されている。これにより、最後に作業走行する収穫幅が異常に狭くなった場合に生じる問題、例えば、その最後の作業走行が無駄の多い走行であるとみなされる問題や自動走行エラーが生じているとみなされる問題が回避される。
次に、本発明による、自動運転と手動運転とが可能な収穫機の一例として、普通型のコンバインを取り上げて説明する。なお、本明細書では、特に断りがない限り、「前」(図1に示す矢印Fの方向)は機体前後方向(走行方向)に関して前方を意味し、「後」(図1に示す矢印Bの方向)は機体前後方向(走行方向)に関して後方を意味する。また、左右方向または横方向は、機体前後方向に直交する機体横断方向(機体幅方向)を意味する。「上」(図1に示す矢印Uの方向)及び「下」(図1に示す矢印Dの方向)は、機体10の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
図1に示すように、このコンバインは、機体10、クローラ式の走行装置11、運転部12、脱穀装置13、収穫物タンクとしての穀粒タンク14、収穫部15、搬送装置16、穀粒排出装置18、自車位置検出モジュール80を備えている。
走行装置11は、機体10の下部に備えられている。コンバインは、走行装置11によって自走可能に構成されている。運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14は、走行装置11の上側に備えられ、機体10の上部を構成している。運転部12には、コンバインを運転する運転者及びコンバインの作業を監視する監視者が搭乗可能である。なお、監視者は、コンバインの機外からコンバインの作業を監視してもよい。
穀粒排出装置18は、穀粒タンク14の後下部に連結されている。また、自車位置検出モジュール80は、運転部12の上部面に取り付けられている。
収穫部15は、コンバインにおける前部に備えられている。そして、搬送装置16は、収穫部15の後方に設けられている。また、収穫部15は、切断機構15a及びリール15bを有している。切断機構15aは、圃場の植立穀稈を刈り取る。また、リール15bは、回転駆動しながら収穫対象の植立穀稈を掻き込む。この構成により、収穫部15は、圃場の穀物(農作物の一種)を収穫する。そして、コンバインは、収穫部15によって圃場の穀物を収穫しながら走行装置11によって走行する作業走行が可能である。
切断機構15aによって刈り取られた刈取穀稈は、搬送装置16によって脱穀装置13へ搬送される。脱穀装置13において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク14に貯留される。穀粒タンク14に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置18によって機外に排出される。
穀粒タンク14には、穀粒タンク14に貯留された穀粒の収量を測定する収量センサ19が設けられている。後で、詳しく説明されるが、収量センサ19からの測定信号と、車速と、収穫部15の収穫幅とから、コンバインの単位走行距離当たりの収量(単位面積当たりの収量)が算出可能である。
また、運転部12には、汎用端末4が配置されている。本実施形態において、汎用端末4は、運転部12に固定されている。しかしながら、汎用端末4は、運転部12に対して着脱可能に構成されていても良いし、汎用端末4は、コンバインの機外に持ち出し可能であってもよい。
図2に示すように、このコンバインは、圃場において設定された走行経路に沿って自動走行する。これには、自車位置の情報が必要である。図9に示すように、自車位置検出モジュール80には、衛星測位ユニット81と慣性航法ユニット82とが含まれている。衛星測位ユニット81は、人工衛星GSから送信される位置情報であるGNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信して、自車位置を算出するための測位データを出力する。慣性航法ユニット82は、ジャイロ加速度センサ及び磁気方位センサを組み込んでおり、瞬時の機体10の姿勢変化を示す信号を出力する。慣性航法ユニット82は、衛星測位ユニット81による自車位置算出を補完するために用いられる。慣性航法ユニット82は、衛星測位ユニット81とは別の場所に配置してもよい。
このコンバインによって圃場での収穫作業を行う場合の手順は、以下に説明する通りである。
まず、運転者兼監視者は、コンバインを手動で操作し、図2に示すように、圃場内の外周部分において、圃場の境界線に沿って周囲刈り走行しながら収穫を行う。周囲刈り走行により既刈領域となった領域は、外周領域(既作業領域)SAとして設定される。そして、外周領域SAの内側に未刈地(未作業地)のまま残された内部領域は、未作業領域CAとして設定される。この実施形態では、未作業領域CAが四角形となるように、周囲刈り走行が行われる。もちろん、三角形や五角形以上の多角形の未作業領域CAが採用されてもよい。
また、このとき、外周領域SAの幅をある程度広く確保するために、運転者は、コンバインを2〜3周走行させる。この走行においては、コンバインが1周する毎に、コンバインの収穫幅(作業幅)分だけ外周領域SAの幅が拡大する。この2〜3周の走行が終わると、外周領域SAの幅は、コンバインの収穫幅の2〜3倍程度の幅となる。
外周領域SAは、未作業領域CAにおいて収穫走行を行うときに、コンバインが方向転換するためのスペースとして利用される。また、外周領域SAは、収穫走行を一旦終えて、穀粒の排出場所へ移動する際や、燃料の補給場所へ移動する際等の移動用のスペースとしても利用される。
なお、図2に示す運搬車CVは、コンバインが穀粒排出装置18から排出した穀粒を収集し、運搬することができる。穀粒排出の際、コンバインは運搬車CVの近傍へ移動した後、穀粒排出装置18によって穀粒を運搬車CVへ排出する。
未作業領域CAの形状を示す内側マップデータが作成されると、この内側マップデータに基づいて算出される線状(直線又は曲線)の作業走行経路に沿う自動走行と、1つの作業走行経路から次の作業走行経路に移行するための旋回移行走行とによる収穫走行によって未作業領域CAの植付穀稈が刈り取られる。なお、旋回移行走行のための走行経路は、旋回移行経路と称する。収穫走行で用いられる走行パターンは、複数の平行な作業走行経路をUターン経路によってつないで走行する往復走行パターン(図3に示されている)と、未作業領域CAの外縁に沿って渦巻き状に走行する渦巻き走行パターン(図4に示されている)である。なお、実際の作業走行経路の算出では、コンバインが作業走行時に作業走行経路から横ずれしても、穀稈の刈り残し(収穫漏れ)が発生しないように、隣接する作業走行経路での収穫部15の収穫幅はわずかに重複されている。この重複は、オーバーラップと呼ばれる。ただし、この実施形態の説明においては、オーバーラップは無視されている。
図3に示されている往復走行パターンでは、コンバインは、未作業領域CAの一辺に平行な作業走行経路を旋回走行であるUターンによってつなぐように走行する。Uターンには、1つ以上の作業走行経路を飛ばしてその先の作業走行経路へ走行するノーマルUターンと、隣接する作業走行経路をつなぐように走行するスイッチバックターンとがある。ノーマルUターンは、例えば、2つの前進90度旋回と直進とを含む180度旋回であり、直進が省略される場合もある。スイッチバックターンは、例えば、前進90度旋回と後進と前進90度旋回を用いた180度方向転換である。なお、ここでは、「直進」は、直線に沿って前進すること、なだらかな湾曲線に沿って前進すること、左右方向にわずかに振れながら前進することを含む語句として用いられている。
図4に示されている渦巻き走行パターンでは、未作業領域CAの外形に類似する作業走行経路を旋回走行経路でつなぎながら行われる周回走行が、中心に向けて渦巻きを形成するように行われる。各周回走行におけるコーナでの旋回には、例えば、前後進を何度か繰り返して旋回するアルファターンと呼ばれる旋回が用いられる。なお、作業途中において、渦巻き走行パターンから往復走行パターン、または往復走行パターンから渦巻き走行パターンに変更することも可能である。
未作業領域CAを往復走行パターンを用いて自動走行するために用いられる作業走行経路は、内側マップデータに基づいて以下のように算出される。図5及び図6に示すように、内側マップデータから、第1辺S1、第2辺S2、第3辺S3、第4辺S4からなる四角形の未作業領域CAが規定される。この未作業領域CAの長辺である第1辺S1が基準辺S1として選択される。この基準辺S1に平行で、収穫幅(刈取り幅)の半分だけ基準辺S1から内側を通る線が初期基準線L1として算出される。この初期基準線L1が最初に走行する作業走行経路に対応する。なお、最初に、未作業領域CAを中割りするような収穫走行が採用される場合、初期基準線L1として、基準辺S1に平行で、基準辺S1からさらに離れた距離(収穫幅の半分+収穫幅の整数倍)を通る線が初期基準線L1として算出される。
180度ターン(Uターン)するために必要とするスペースが小さいスイッチバックターンが旋回移行走行として採用される場合、例えば、図5に示されているように、初期基準線L1からUターン経路を介して順次つながっていく基準線L2、L3・・・が、初期基準線L1に平行な状態でかつ収穫幅の間隔を空けた状態で算出される。これらの基準線L1、L2、L3・・・が作業走行経路となる。
Uターンするために必要とするスペースがスイッチバックターンより大きくなるノーマルUターンが旋回移行走行として採用される場合、初期基準線L1からUターン経路を介してつながる次の基準線L2は、初期基準線L1に平行で収穫幅の複数倍(図6では3倍)の間隔で算出される。図6に示されているように、同様な方法で、次の基準線L3が算出される。このようにして、ノーマルUターンで必要なスペースを考慮して、順次基準線が算出される。これらの基準線L1、L2、L3・・・が直進走行用の作業走行経路に対応する。
なお、図5及び図6では、未作業領域CAの形状は四角形であったが、これが三角形や五角形などの他の多角形であっても基準辺S1を選択すれば、同様な方法で順次作業走行経路を算出することができる。
渦巻き走行パターンが選択された場合、自動走行のために用いられる作業走行経路は、内側マップデータに基づいて以下のように算出される。図7に示すように、この未作業領域CAの長辺(渦巻き走行パターンでは短辺でもよい)である第1辺S1が基準辺S1として選択される。この基準辺S1に平行で、収穫幅の半分だけ基準辺S1から内側を通る線が基準線L1として算出される。この基準線L1は、自動走行の最初の作業走行経路となる初期基準線である。さらに、コンバインの進行方向で基準辺S1に隣接する第2辺S2に平行で、収穫幅の半分だけ第2辺S2から内側を通る線が次の基準線L2として算出され、最初の作業走行経路の次の自動走行の目標となる次作業走行経路となる。最初の作業走行経路と次作業走行経路とは、基準辺S1と第2辺S2とがなす角度の機体旋回を実現するアルファターンによってつながれる。同様に、更に次の基準線L3も、順次算出される。これらの基準線L1、L2、L3・・・が直進走行用の作業走行経路に対応する。
実際の圃場における収穫作業では、図8に示されているように、往復走行パターンと渦巻き走行パターンとが混在することが少なくない。図8の例では、コンバインが圃場に入ると(#a)、手動で周囲刈り走行を行い、圃場の最外周側に既作業領域である外周領域SAを形成する(#b)。この周囲刈り走行で形成される外周領域SAがアルファターンでの方向転換が可能となる大きさになれば、未作業領域CAにたいして渦巻き走行パターンが設定され、渦巻き走行が行われる(#c)。この渦巻き走行では、少なくとも直進は自動走行が可能である。渦巻き走行は、未作業領域CAが、往復走行パターンにおける旋回移行走行(ノーマルUターン、スイッチバックターン)が可能となる大きさになるまで、行われる(#d)。次に、未作業領域CAに対して、往復走行パターンで未作業領域CAを網羅するような作業走行経路が設定される(#e)。設定された作業走行経路に沿って往復走行を繰り返すことで、圃場の収穫作業が完了する(#f)。
図9に、コンバインの制御系が示されている。コンバインの制御系は、車載LANを介して接続された多数のECUと呼ばれる電子制御ユニットから構成される制御装置5、及び制御装置5と信号通信やデータ通信を行う各種入出力機器から構成されている。
制御装置5は、入出力インタフェースとして、出力処理部58と入力処理部57とを備えている。出力処理部58は、機器ドライバ65を介して種々の動作機器70と接続している。動作機器70として、走行関係の機器である走行機器群71と作業関係の機器である作業機器群72とがある。走行機器群71には、例えば、エンジン機器、変速機器、制動機器、操舵機器などが含まれている。作業機器群72には、収穫作業装置(図1に示す、収穫部15、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18など)における制御機器が含まれている。
入力処理部57には、収量センサ19、走行状態センサ群63、作業状態センサ群64、走行操作ユニット90、などが接続されている。走行状態センサ群63には、車速センサ、エンジン回転数センサ、駐車ブレーキ検出センサ、変速位置検出センサ、操舵位置検出センサ、などが含まれている。作業状態センサ群64には、収穫作業装置の駆動状態や姿勢を検出するセンサ、及び穀稈や穀粒の状態を検出するセンサが含まれている。
走行操作ユニット90は、運転者によって手動操作され、その操作信号が制御装置5に入力される操作具の総称である。走行操作ユニット90には、変速レバーとしての主変速レバー91、操舵レバー92、モード切替スイッチ93として構成されたモード操作具、自動走行操作具94、などが含まれている。モード切替スイッチ93は、自動運転と手動運転とを切り替えるための指令を制御装置5に与える。自動走行操作具94は、自動走行移行要求を制御装置5に与える。
報知デバイス62は、運転者等に作業状態や走行状態に関する警告を報知するためのデバイスであり、ブザー、ランプ、液晶パネル等の表示パネル、などが含まれる。なお、汎用端末4もタッチパネル40での表示を通じて運転者等に作業状態や走行状態や種々の情報を報知するデバイスとして機能する。
この制御装置5は、さらに車載LANを通じて汎用端末4とも接続している。汎用端末4はタッチパネル40を備えたタブレットコンピュータである。汎用端末4は、入出力制御部41、作業走行管理部42、走行経路算出部43、走行経路調整部44を有する。入出力制御部41には、タッチパネル40を用いてグラフィックインターフェースを構築する機能、及び、無線回線やインターネットを通じて遠隔地のコンピュータとデータ交換する機能を備えている。
作業走行管理部42は、走行軌跡算出部421と作業領域決定部422と排出位置設定部423を備えている。走行軌跡算出部421は、制御装置5から与えられた自車位置に基づいて走行軌跡を算出する。例えば、走行軌跡算出部421は、図2に示すように、コンバインが外周領域SAを周囲刈り走行した際に、その走行軌跡を算出する。作業領域決定部422は、外周領域SAにおける走行軌跡に基づいて、圃場を外周領域SAと未作業領域CAとに区分けする。外周領域SAの最外線によって圃場の畦との境界線が算出され、外周領域SAの最内線によって、自動走行が行われる未作業領域(未作業領域CAの形状)が算出される。排出位置設定部423は、穀粒タンク14が満杯になった場合、穀粒タンク14の穀粒を穀粒排出装置18によって運搬車CVに排出する際のコンバインの排出停車位置を設定する。
走行経路算出部43は、作業領域決定部422によって決定された未作業領域に対して自動走行用の作業走行経路を算出する。なお、未作業領域を自動走行するための走行パターン(往復走行パターンまたは渦巻き走行パターン)は、タッチパネル40を通じて入力しておく。外周領域SAの手動走行が終了したことを、運転者が入力することで、選択された走行パターンでの経路算出が自動的に行われる。
走行経路算出部43は、収穫部15の収穫幅に基づいて隣接作業走行経路の間隔(経路間隔)を決定して、作業走行経路を算出する。なお、収穫幅に入る穀稈が少なくなるように、つまり実質的な収穫幅が狭くなるように作業走行経路が調整されると、単位走行当たりの収穫量(収量)は減少する。走行経路調整部44は、このような作業走行経路の調整を行う。例えば、走行経路調整部44が、既に収穫走行した作業走行経路とこれから走行する作業走行経路との間隔(経路間隔)を狭くするような調整を行うと、収穫幅が狭くなり、当該作業走行経路での単位走行当たりの収穫量が減少する。
制御装置5には、自車位置算出部50、走行制御部51、作業制御部52、穀粒貯留情報生成部53、排出タイミング予測部54が備えられている。自車位置算出部50は、衛星測位ユニット81から逐次送られてくる測位データに基づいて、自車位置を地図座標(または圃場座標)の形式で算出する。自車位置算出部50は、慣性航法ユニット82からの信号に基づく機体10の姿勢変化と、機体10の走行距離とを用いて自車位置を算出することもできる。自車位置算出部50は、衛星測位ユニット81及び慣性航法ユニット82からの信号を組み合わせて自車位置を算出することも可能である。
報知部56は、制御装置5の各機能部からの指令等に基づいて報知データを生成し、報知デバイス62に与える。
走行制御部51は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、走行機器群71に走行制御信号を与える。作業制御部52は、収穫作業装置の動きを制御するために、作業機器群72に作業制御信号を与える。
走行制御部51には、手動走行制御部511、自動走行制御部512、走行経路設定部513、自動走行管理部514が含まれている。
自動走行モードが設定されている場合、自動走行制御部512が、走行機器群71を制御する。走行経路設定部513は、走行経路算出部43によって算出された作業走行経路または走行経路調整部44によって調整された作業走行経路である調整走行経路を、汎用端末4から受け取って、適時に、自動操舵の目標となる作業走行経路として設定する。自動走行制御部512は、自動操舵を行うために、走行経路設定部513によって設定された作業走行経路と、自車位置算出部50によって算出された自車位置との間の方位ずれ及び位置ずれを解消するように、操舵制御信号を生成する。さらに、自動走行制御部512は、前もって設定された車速値に基づいて車速変更に関する制御信号を生成する。
手動走行モードが選択されている場合、運転者による操作に基づいて手動操作信号が手動走行制御部511に送られると、手動走行制御部511が制御信号を生成し、走行機器群71を制御することで、手動運転が実現する。なお、走行経路設定部513によって設定された作業走行経路は、手動運転であっても利用でき、例えば、コンバインが当該作業走行経路に沿って走行するためのガイダンスのために利用することができる。
自動走行管理部514は、モード切替スイッチ93により走行モードが自動走行モードに切り替えられている場合、予め設定されている自動走行許可条件に基づいて自動走行の許否を判定し、この判定結果が許可である場合、自動走行開始指令を自動走行制御部512に与える。
穀粒貯留情報生成部53は、収量センサ19からの測定信号に基づいて穀粒タンク14における穀粒貯留量(収量)を算出し、さらに、単位時間当たりの貯留増加量と車速とから単位走行距離当たりの貯留量を算出する。この単位走行距離当たりの貯留量を収穫幅で正規化すると、単位収穫幅でかつ単位走行距離での、穀粒タンク14における穀粒の増加量、いわゆる単位穀粒増加量が得られる。この単位穀粒増加量に任意の収穫幅と任意の走行距離とを乗算すれば、任意の収穫幅で任意の走行距離を走行した際の、穀粒タンク14における穀粒の増加量が得られる。このような、穀粒タンク14における穀粒貯留量や単位穀粒増加量などの情報は、穀粒貯留情報として穀粒貯留情報生成部53によって生成され、排出タイミング予測部54や走行経路調整部44に送られる。
周囲刈りを終えると、走行経路算出部43によって、未作業領域CAにおける作業走行経路が算出される。算出された作業走行経路における任意の位置での、穀粒タンク14内の穀粒貯留状態は、排出タイミング予測部54によるシミュレーションによって算出可能である。このシミュレーションは未作業領域CAに対する作業走行前に行われるが、未作業領域CAに対する作業走行中に行われてもよい。排出タイミング予測部54は、穀粒タンク14における現状の穀粒貯留量において、現状の収穫幅で収穫走行を続けた場合、穀粒タンク14が満杯となる作業走行経路(特定作業走行経路と称する)、及びこの作業走行経路における穀粒タンク14が満杯となる満杯発生位置を予測する。穀粒タンク14の満杯時における穀粒貯留量は、予め設定されている。穀粒タンク14が満杯となると、コンバインは排出停車場所まで移動し、穀粒タンク14から穀粒を排出しなければならない。したがって、この満杯発生タイミングは排出タイミングであり、満杯発生位置は排出タイミング発生位置となる。なお、ここで述べている「穀粒タンク14の満杯」とは、穀粒タンク14からの穀粒の排出を必要とする貯留量を表しており、必ずしも穀粒タンク14が穀粒で100%満たされている状態を意味しているわけではない。
作業走行経路の途中から経路離脱する場合、通常、当該走行経路を後進して外周領域SAに戻り、排出停車場所に向かう。この後進走行は、低速で行われ、時間的なロスが大きい。また、後進走行の操舵ミスにより、収穫前の穀稈が踏み倒されてしまう可能性もある。また、排出停車場所で穀粒排出した後に収穫作業を再開するためには、特定作業走行経路での経路離脱した位置(排出タイミング発生位置)に側方から入り込まなければならない。この側方から所望の位置に正確に進入する操舵は、容易ではない。これを避けるために、特定作業走行経路の始点から進入するとすれば、既に収穫作業が終了した経路部分を無駄に走行することになり、作業効率が低下する。また、排出タイミング発生位置から排出停車場所までの走行を自動操舵で行うためには、排出タイミング発生位置から排出停車場所までの離脱走行経路が新たに算出されなければならない。さらに、排出停車場所から排出タイミング発生位置までの復帰走行を自動操舵で行うためには、排出停車場所から排出タイミング発生位置までの復帰走行経路が新たに算出されなければならない。このような問題を回避するため、このコンバインでは、特定作業走行経路に代えて、現状の収穫幅より狭い収穫幅となる作業走行経路が用いられることで、排出タイミングが発生する位置を、作業走行経路の終点(走行終了点)まで遅延させる手法が採用されている。このような手法は、走行経路調整部44によって実現される。経路離脱する地点が作業走行経路の終点となれば、穀粒排出のための経路離脱走行や経路復帰走行が容易となる。
走行経路調整部44は、特定作業走行経路を走行する際の収穫幅より狭い収穫幅となるように特定作業走行経路より既作業領域に近い位置を特定作業走行経路に平行に延びる調整走行経路を作成する。調整走行経路を走行する際の収穫幅は、その収穫幅でコンバインが調整走行経路を走行し終わったときに、排出タイミングとなるように、決定される。
この調整走行経路の作成原理が、図10に示されている。図10では、設定されている作業走行経路はL1、L2、L3,L4、L5で示されている。作業走行経路の算出の際に用いられている収穫幅である基本の収穫幅はWoで示されている。図10では、L3の作業走行経路の走行中に排出タイミングが発生するというシミュレーション結果が出ている。排出タイミングが発生する位置である排出タイミング点はPで示されており、L3の作業走行経路が特定作業走行経路(図10ではSLで示されている)となる。調整走行経路は、収穫幅を狭くすることで、排出タイミング点を作業走行経路の終了点まで遅延させる作業走行経路であり、図10ではALで示された極太線である。調整走行経路は、特定作業走行経路から、既作業領域側に算出されたずれ量(図10ではδで示されている)でずらされた位置となっているので、収穫部15は全幅で穀稈を刈り取るのではなく、収穫部15のずれ量:δに相当する幅の部分は空刈りを行うことになる。つまり、事実上の調整走行経路の収穫幅(図10ではWxで示されている)はWoよりずれ量:δだけ狭くなっている。このことから、
(式A)δ=Wo−Wx
が得られる。
さらに、特定作業走行経路における排出タイミング点:Pまでの収穫量は、調整走行経路:ALの全長での収穫量と同じである。このことから、各作業走行経路の長さ:Dと、特定作業走行経路における排出タイミング発生位置:Pまでの走行距離:Dpと、特定作業走行経路での収穫幅:Woと、調整走行経路での収穫幅:Wxとを用いると、
(式B)Wo・Dp=Wx・D
が得られる。
したがって、シミュレーションにより、特定作業走行経路における排出タイミング発生位置:Pまでの走行距離:Dpが算出されると、(式A)と(式B)用いて、以下の式からずれ量:δが求められる、
δ=Wo・(1−Dp/D)。
求められたずれ量:δに基づいて、調整走行経路のための座標位置が算出される。
(式A)δ=Wo−Wx
が得られる。
さらに、特定作業走行経路における排出タイミング点:Pまでの収穫量は、調整走行経路:ALの全長での収穫量と同じである。このことから、各作業走行経路の長さ:Dと、特定作業走行経路における排出タイミング発生位置:Pまでの走行距離:Dpと、特定作業走行経路での収穫幅:Woと、調整走行経路での収穫幅:Wxとを用いると、
(式B)Wo・Dp=Wx・D
が得られる。
したがって、シミュレーションにより、特定作業走行経路における排出タイミング発生位置:Pまでの走行距離:Dpが算出されると、(式A)と(式B)用いて、以下の式からずれ量:δが求められる、
δ=Wo・(1−Dp/D)。
求められたずれ量:δに基づいて、調整走行経路のための座標位置が算出される。
走行経路調整部44は、算出され調整走行経路のための座標位置に基づいて調整走行経路を作成して、走行経路設定部513に与える。次に、図11、図12、図13を用いて、走行経路調整部44による調整走行経路の3つの作成例を説明する。図11、図12、図13では、L1からL6までの作業走行経路が示され、L4が特定作業走行経路:SLになると予測されている。調整走行経路はALで示されている。
図11の例では、走行経路調整部44は、特定作業走行経路:SLとなった作業走行経路:L4を、上述したずれ量:δに相当する距離で既作業領域側に横シフトさせることで、調整走行経路:ALを作成している。調整走行経路:ALの走行終了時に排出タイミングが発生するので、コンバインは、調整走行経路:ALを走行し終わると、作業走行経路を離脱して排出停止場所に向かう。作業走行経路:L4の横シフトにより、作業走行経路:L4と未作業領域側で隣接する作業走行経路:L5との経路間隔が広がっているので、当該経路間隔が元の所定間隔となるように、作業走行経路:L5も横シフトされる。さらに、作業走行経路:L5と作業走行経路:L6との間隔も、この横シフトにより広がるため、元の所定間隔となるように、作業走行経路:L6が横シフトされる。このような横シフトは、まだ走行していない作業走行経路全てに対して行われる。この横シフトによって、未作業領域の端部において、作業走行経路が足りなくなった場合には、図11では点線で示されている追加作業走行経路:Lxが、作成される。この追加作業走行経路:Lxの作成に関して、例えば、外周領域SAの形成の際に用いられた適当な作業走行経路があれば、当該作業走行経路を横シフトさせて追加作業走行経路:Lxとして用いてもよい。
図12の例は、特定作業走行経路:SLとなった作業走行経路:L4を横シフトさせるのではなく、作業走行経路:L4から、既作業領域側にずれ量:δだけ離れた位置に、作業走行経路:L4に平行な仮想走行経路を新たに作成し、これを調整走行経路:ALとして用いる。この仮想走行経路は、始端の地図座標位置と、延び方向(向き)だけを定義された経路でよい。この例においては、調整走行経路:ALと作業走行経路:L4との間の経路間隔は、基本の収穫幅:Woより狭くなっているので、当該経路間隔が元の所定間隔となるように、作業走行経路:L4より以降の未作業領域に設定されている作業走行経路を全て(図12では、作業走行経路:L4〜L6)が横シフトされる。この例では、最初に算出されている作業走行経路の数が足りなくなるという不都合が生じないという利点がある。
図13の例では、図12の例のように、調整走行経路:ALを作成したのち、この調整走行経路:ALに沿っての走行の後に残る未作業領域に対して、その収穫幅が均等となるような更新走行経路が新たに設定され直す。図13では、そのように均等割りされた新たな収穫幅である均等収穫幅がWeで示されており、この均等収穫幅:Weを用いて変更された更新走行経路が、La、Lb、Lcで示されている。
〔別実施の形態〕
(1)上述の実施形態においては、排出タイミングは、穀粒タンク14の満杯時に発生する構成であったが、それ以外の穀粒タンク14の穀粒貯留状態で排出タイミングが発生する構成を採用してもよい。例えば、運搬車CVが積載可能な穀粒量が穀粒タンク14に貯留されるタイミングを排出タイミングとしてもよい。さらに、乾燥施設での乾燥工程などの二次処理工程にて受け入れ可能な穀粒量が穀粒タンク14に貯留されるタイミングを排出タイミングとしてもよい。
(1)上述の実施形態においては、排出タイミングは、穀粒タンク14の満杯時に発生する構成であったが、それ以外の穀粒タンク14の穀粒貯留状態で排出タイミングが発生する構成を採用してもよい。例えば、運搬車CVが積載可能な穀粒量が穀粒タンク14に貯留されるタイミングを排出タイミングとしてもよい。さらに、乾燥施設での乾燥工程などの二次処理工程にて受け入れ可能な穀粒量が穀粒タンク14に貯留されるタイミングを排出タイミングとしてもよい。
(2)上述の実施形態においては、単位走行距離当たりの収穫量は、収量センサ19からの測定信号に基づいて算出されていたが、これ以外の測定方法を採用することができる。例えば、脱穀装置13から穀粒タンク14に送られてくる穀粒を一時的に貯留させて、その時間当たりの貯留量から単位走行距離当たりの収穫量を算出することも可能である。さらには、穀粒タンク14に接触センサや非接触センサを設け、穀粒タンク14における貯留している穀粒を検出し、その検出結果から貯留量を算出することも可能である。また、それらの測定方法を組み合わせてもよい。
(3)図9で示された各機能部は、主に説明目的で区分けされている。実際には、各機能部は他の機能部と統合してもよいし、または複数の機能部に分けてもよい。例えば、汎用端末4に構築された機能部に関して、部分的にあるいはその全てが制御装置5に組み込まれてもよい。
(4)上述の実施形態においては、周囲刈り走行は、手動走行で行われていたが、2周目以降では、部分的に、特に直線状の走行に関しては、自動走行を採用してもよい。
本発明は、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバインにも利用可能である。また、トウモロコシ収穫機、ニンジン収穫機、サトウキビ収穫機等の種々の収穫機にも利用できる。
10 :機体
13 :脱穀装置
14 :穀粒タンク
15 :収穫部
16 :搬送装置
18 :穀粒排出装置
19 :収量センサ
4 :汎用端末
42 :作業走行管理部
422 :作業領域決定部
43 :走行経路算出部
44 :走行経路調整部
5 :制御装置
50 :自車位置算出部
51 :走行制御部
511 :手動走行制御部
512 :自動走行制御部
513 :走行経路設定部
53 :穀粒貯留情報生成部
54 :排出タイミング予測部
CA :未作業領域
SA :外周領域
13 :脱穀装置
14 :穀粒タンク
15 :収穫部
16 :搬送装置
18 :穀粒排出装置
19 :収量センサ
4 :汎用端末
42 :作業走行管理部
422 :作業領域決定部
43 :走行経路算出部
44 :走行経路調整部
5 :制御装置
50 :自車位置算出部
51 :走行制御部
511 :手動走行制御部
512 :自動走行制御部
513 :走行経路設定部
53 :穀粒貯留情報生成部
54 :排出タイミング予測部
CA :未作業領域
SA :外周領域
Claims (5)
- 複数の平行な作業走行経路を旋回走行経路によってつないで走行する往復走行パターンで自動走行する収穫機であって、
収穫物を貯留する収穫物タンクと、
未作業領域に前記作業走行経路を所定間隔で設定する走行経路設定部と、
前記作業走行経路と自車位置とに基づいて前記作業走行経路に沿った自動走行を行う自動走行制御部と、
単位走行距離当たりの収穫量に基づいて前記収穫物タンクの排出タイミングが発生する前記作業走行経路である特定作業走行経路及び当該特定作業走行経路における排出タイミング発生位置を予測する排出タイミング予測部と、
前記特定作業走行経路での収穫幅より狭い収穫幅とすることで走行終了点まで前記排出タイミングを遅延させる調整走行経路を作成し、当該調整走行経路を前記特定作業走行経路に代えて前記自動走行制御部に与える走行経路調整部と、
を備えた収穫機。 - 前記走行経路調整部は、前記特定作業走行経路を前記収穫幅が減少する方向に横シフトさせることで前記調整走行経路を作成し、当該特定作業走行経路の横シフトによって広がった前記作業走行経路の間隔を前記所定間隔にするために、前記未作業領域における前記作業走行経路を横シフトする請求項1に記載の収穫機。
- 前記走行経路調整部は、前記調整走行経路として、前記特定作業走行経路に平行な仮想走行経路を新たに作成する請求項1に記載の収穫機。
- 前記走行経路調整部は、前記特定作業走行経路及び前記未作業領域における前記作業走行経路を前記仮想走行経路から遠ざかる方向に横シフトし、この横シフトの値は、前記所定間隔から前記特定作業走行経路と前記仮想走行経路との間隔を引いた値である請求項3に記載の収穫機。
- 前記走行経路調整部は、前記調整走行経路の走行後に残る未作業領域に対して前記収穫幅が均等となる更新走行経路を作成し、当該未作業領域に先に設定されている前記作業走行経路を前記更新走行経路で置き換える請求項3に記載の収穫機。
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