JP2020146043A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
Description
作業車の一例である乗用田植機では、走行機体の操向操作に連動して水田作業装置を自動的に上昇させるオートアップ制御手段と、変速レバーが後進変速操作径路に操作されることに連動して水田作業装置を自動的に上昇させるバックアップ制御手段とを備えたものがある(例えば特許文献2参照)。
作業車の一例である乗用田植機では、主変速装置の変速操作と前後進切り替え操作とを可能にする主変速レバーを備え、主変速レバーを操作案内するガイド溝に備えた左右向きの前後進切り替え経路における前進変速経路側の横外側をエンジン停止位置に設定し、かつ、主変速レバーのエンジン停止位置への操作を検出するスイッチをガイド板に装備し、スイッチの出力に基づいて主変速レバーのエンジン停止位置での所定時間の保持操作を検知した場合にエンジンを停止させるように構成したものがある(例えば特許文献3参照)。
本発明に係る作業車は、目標直進経路を設定する経路設定部と、走行車体の位置及び方位を測定する測位ユニットと、前記走行車体の走行方向を制御する方向制御部と、前記走行車体における走行状態の推移を検出する推移検出部と、前記走行車体に昇降可能に連結された対地作業装置を作業状態と非作業状態とに切り替える作業制御部とを備え、
前記方向制御部は、前記目標直進経路の制御対象領域では、前記目標直進経路と前記測位ユニットの測位結果とに基づいて、前記走行車体を自動的に前記目標直進経路上で走行させる自動直進制御を実行し、
前記作業制御部は、前記推移検出部が前記走行車体の直進状態から方向転換状態への移行を検出するのに連動して、前記対地作業装置を前記非作業状態に切り替える非作業状態切り替え制御を実行し、かつ、前記推移検出部が前記走行車体の方向転換状態から直進状態への移行を検出するのに連動して、前記対地作業装置を前記作業状態に切り替える作業状態切り替え制御を実行する。
そして、走行車体が目標直進経路の制御対象領域から外れると、運転者が走行車体の操舵を行い、走行車体が作業地の方向転換領域に到達するのに伴って、運転者が走行車体を現在の目標直進経路から次の目標直進経路に移動させる方向転換操作を開始すると、推移検出部が走行車体の直進状態から方向転換状態への移行を検出し、この検出に基づく作業制御部の制御作動により、走行車体が直進状態から方向転換状態に移行するのに連動して、対地作業装置が作業状態から非作業状態に切り替わる。
その後、走行車体が次の目標直進経路に到達するのに伴って、運転者が方向転換操作を終了すると、推移検出部が走行車体の方向転換状態から直進状態への移行を検出し、この検出に基づく作業制御部の制御作動により、走行車体が方向転換状態から直進状態に移行するのに連動して、対地作業装置が非作業状態から作業状態に切り替わる。
つまり、目標直進経路の制御対象領域では、自動直進制御が実行されて走行車体が自動的に目標直進経路上を走行し、又、方向転換領域では、運転者の方向転換操作に連動して作業状態切り替え制御と非作業状態切り替え制御とが適切に実行されて、対地作業装置が適切なタイミングで作業状態と非作業状態とに切り替わる。
その結果、作業効率の低下を招くことなく、作業走行時に要する運転者の労力を効果的に軽減することができる。
本発明に係る作業車は、目標直進経路を設定する経路設定部と、走行車体の位置及び方位を測定する測位ユニットと、前記走行車体の走行方向を制御する方向制御部と、エンジンの作動を制御するエンジン制御部と、前記エンジンの一時停止条件及び再始動条件が成立したか否かを判定する条件判定部とを備え、
前記方向制御部は、前記目標直進経路の制御対象領域では、前記目標直進経路と前記測位ユニットの測位結果とに基づいて、前記走行車体を自動的に前記目標直進経路上で走行させる自動直進制御を実行し、
前記エンジン制御部は、前記条件判定部が前記一時停止条件の成立を判定したときに、前記エンジンを一時停止させるエンジン一時停止制御を実行し、かつ、前記条件判定部が前記再始動条件の成立を判定したときに、前記エンジンを再始動させるエンジン再始動制御を実行し、
前記方向制御部は、前記自動直進制御の実行中に前記エンジン一時停止制御が実行されると前記自動直進制御を中断し、かつ、前記自動直進制御の中断中に前記エンジン再始動制御が実行されると前記自動直進制御を再開する。
ここで、例えば、作業車が、作業地に供給する供給物を貯留する貯留部を備え、又、エンジンの一時停止条件が主変速レバーの中立位置からエンジン停止位置への操作に設定され、かつ、エンジンの再始動条件が主変速レバーのエンジン停止位置から中立位置への操作に設定されているとする。
このような作業車において、自動直進制御の実行中に供給物を貯留部に補給する必要が生じた場合には、例えば、運転者が主変速レバーを中立位置に操作すると、走行装置への伝動が断たれて走行車体が走行を停止する。その後、運転者が主変速レバーをエンジン停止位置に操作すると、条件判定部がエンジンの一時停止条件の成立を判定し、この判定に基づくエンジン制御部の制御作動により、エンジンが一時停止される。これにより、運転者は、補給作業時に燃料が無駄に消費されることを防止しながら、供給物の貯留部への補給を速やかに行うことができる。又、このとき、方向制御部が自動直進制御を中断することから、エンジンの一時停止中に自動直進制御が継続されることによる無駄な電力消費を防止することができる。
その後、運転者が供給物の貯留部への補給を終えて、主変速レバーをエンジン停止位置から中立位置に操作すると、条件判定部がエンジンの再始動条件の成立を判定し、この判定に基づくエンジン制御部の制御作動により、エンジンが再び始動される。その後、運転者が主変速レバーを中立位置から前進側の変速位置に操作すると、走行装置に前進動力が伝達されて走行車体が前進する。そして、この前進走行時には、エンジンの再始動に伴って方向制御部が自動直進制御を再開していることから、走行車体は自動的に目標直進経路上を走行する。
その結果、無駄な燃料消費及び電力消費を防止しながら、作業走行時に要する運転者の労力を軽減することができる。
本発明に係る作業車は、目標直進経路を設定する経路設定部と、走行車体の位置及び方位を測定する測位ユニットと、前記走行車体の走行方向を制御する方向制御部と、前記走行車体における走行状態の推移を検出する推移検出部と、前記走行車体に昇降可能に連結された対地作業装置を作業状態と非作業状態とに切り替える作業制御部と、エンジンの作動を制御するエンジン制御部と、前記エンジンの一時停止条件及び再始動条件が成立したか否かを判定する条件判定部とを備え、
前記方向制御部は、前記目標直進経路の制御対象領域では、前記目標直進経路と前記測位ユニットの測位結果とに基づいて、前記走行車体を自動的に前記目標直進経路上で走行させる自動直進制御を実行し、
前記作業制御部は、前記推移検出部が前記走行車体の直進状態から方向転換状態への移行を検出するのに連動して、前記対地作業装置を前記非作業状態に切り替える非作業状態切り替え制御を実行し、かつ、前記推移検出部が前記走行車体の方向転換状態から直進状態への移行を検出するのに連動して、前記対地作業装置を前記作業状態に切り替える作業状態切り替え制御を実行し、
前記エンジン制御部は、前記条件判定部が前記一時停止条件の成立を判定したときに、前記エンジンを一時停止させるエンジン一時停止制御を実行し、かつ、前記条件判定部が前記再始動条件の成立を判定したときに、前記エンジンを再始動させるエンジン再始動制御を実行し、
前記方向制御部は、前記自動直進制御の実行中に前記エンジン一時停止制御が実行された場合に前記自動直進制御を中断し、かつ、前記自動直進制御の中断中に前記エンジン再始動制御が実行された場合に前記自動直進制御を再開する。
そして、走行車体が目標直進経路の制御対象領域から外れると、運転者が走行車体の操舵を行い、走行車体が作業地の方向転換領域に到達するのに伴って、運転者が走行車体を現在の目標直進経路から次の目標直進経路に移動させる方向転換操作を開始すると、推移検出部が走行車体の直進状態から方向転換状態への移行を検出し、この検出に基づく作業制御部の制御作動により、走行車体が直進状態から方向転換状態に移行するのに連動して、対地作業装置が作業状態から非作業状態に切り替わる。
その後、走行車体が次の目標直進経路に到達するのに伴って、運転者が方向転換操作を終了すると、推移検出部が走行車体の方向転換状態から直進状態への移行を検出し、この検出に基づく作業制御部の制御作動により、走行車体が方向転換状態から直進状態に移行するのに連動して、対地作業装置が非作業状態から作業状態に切り替わる。
つまり、目標直進経路の制御対象領域では、自動直進制御が実行されて走行車体が自動的に目標直進経路上を走行し、又、方向転換領域では、運転者の方向転換操作に連動して作業状態切り替え制御と非作業状態切り替え制御とが適切に実行されて、対地作業装置が適切なタイミングで作業状態と非作業状態とに切り替わる。
ここで、例えば、作業車が、作業地に供給する供給物を貯留する貯留部を備え、又、エンジンの一時停止条件が主変速レバーの中立位置からエンジン停止位置への操作に設定され、かつ、エンジンの再始動条件が主変速レバーのエンジン停止位置から中立位置への操作に設定されているとする。
このような作業車において、自動直進制御の実行中に供給物を貯留部に補給する必要が生じた場合には、例えば、運転者が主変速レバーを中立位置に操作すると、走行装置への伝動が断たれて走行車体が走行を停止する。その後、運転者が主変速レバーをエンジン停止位置に操作すると、条件判定部がエンジンの一時停止条件の成立を判定し、この判定に基づくエンジン制御部の制御作動により、エンジンが一時停止される。これにより、運転者は、補給作業時に燃料が無駄に消費されることを防止しながら、供給物の貯留部への補給を速やかに行うことができる。又、このとき、方向制御部が自動直進制御を中断することから、エンジンの一時停止中に自動直進制御が継続されることによる無駄な電力消費を防止することができる。
その後、運転者が供給物の貯留部への補給を終えて、主変速レバーをエンジン停止位置から中立位置に操作すると、条件判定部がエンジンの再始動条件の成立を判定し、この判定に基づくエンジン制御部の制御作動により、エンジンが再び始動される。その後、運転者が主変速レバーを中立位置から前進側の変速位置に操作すると、走行装置に前進動力が伝達されて走行車体が前進する。そして、この前進走行時には、エンジンの再始動に伴って方向制御部が自動直進制御を再開していることから、走行車体は自動的に目標直進経路上を走行する。
その結果、作業効率の低下を招くことなく、又、無駄な燃料消費及び電力消費を防止しながら、作業走行時に要する運転者の労力を効果的に軽減することができる。
前記測位ユニットは、衛星航法装置と慣性計測装置とを備えている。
又、例えば、慣性計測装置に装備される3軸のジャイロスコープなどを利用して、走行車体の傾斜によるGPSアンテナの位置ズレに起因した衛星航法装置の測位誤差を補正することが可能になる。
その結果、走行車体の位置及び方位を精度良く測定することができ、目標直進経路の制御対象領域では、方向制御部の制御作動によって走行車体を精度良く目標直進経路上で走行させることができる。
バッテリから各電装品への通電を断続する手動式のメインスイッチと、前記メインスイッチを迂回した前記バッテリから前記衛星航法装置への通電を可能にする通電保持部とを備え、
前記通電保持部は、前記メインスイッチの遮断操作に連動して、前記バッテリから前記衛星航法装置に通電する通電保持状態に切り替わり、かつ、前記メインスイッチの接続操作に連動して、前記バッテリから前記衛星航法装置への通電を停止する通電停止状態に切り替わる。
ここで、衛星航法装置は、衛星航法装置への通電が開始されてから衛星を利用した測位が可能になるまでに要する立ち上がり時間が長いことが知られている。そのため、例えば、休憩中などにおける無駄な燃料消費を防止するために、運転者がメインスイッチの遮断操作を行ってエンジンを停止させてしまうと、このときの遮断操作に伴って衛星航法装置も作動を停止することから、運転者が、休憩などを終えたときに、メインスイッチを操作してエンジンを始動させても、衛星航法装置が立ち上がるまでの間は、自動直進制御を使用した作業走行を再開させることができなくなる。その結果、衛星航法装置の立ち上がりを待つ場合には作業効率の低下を招くことになり、又、衛星航法装置の立ち上がりを待たずに作業走行を再開する場合には、乗用田植機が目標経路から外れないように操舵する労力を運転者に強いることになる。
その結果、作業効率の低下、又は、運転者にかかる労力の増大を招くことなく、休憩中などにおける無駄な燃料消費を防止することができる。
バッテリから各電装品への通電を断続する手動式のメインスイッチと、前記メインスイッチを迂回した前記バッテリから前記慣性計測装置への通電を可能にする通電保持部とを備え、
前記通電保持部は、前記メインスイッチの遮断操作に連動して、前記バッテリから前記慣性計測装置に通電する通電保持状態に切り替わり、かつ、前記メインスイッチの接続操作に連動して、前記バッテリから前記慣性計測装置への通電を停止する通電停止状態に切り替わる。
ここで、慣性計測装置に備えるジャイロスコープは、暖気運転を行わないと測定精度が安定しないことが知られている。そのため、例えば、休憩中などにおける無駄な燃料消費を防止するために、運転者がメインスイッチの遮断操作を行ってエンジンを停止させると、このときの遮断操作に伴って慣性計測装置も作動を停止することから、運転者が、休憩などを終えたときに、メインスイッチを操作してエンジンを始動させても、ジャイロスコープの暖気運転が終了するまでの間は、自動直進制御を使用した作業走行を再開させることができなくなる。その結果、ジャイロスコープの暖気運転が終了するのを待つ場合には作業効率の低下を招くことになり、又、暖気運転の終了を待たずに作業走行を再開する場合には、乗用田植機が目標経路から外れないように操舵する労力を運転者に強いることになる。
その結果、作業効率の低下、又は、運転者にかかる労力の増大を招くことなく、休憩中などにおける無駄な燃料消費を防止することができる。
前記通電保持部は、前記メインスイッチの遮断操作に連動して前記通電保持状態に切り替わるとともに計時を開始し、前記通電保持状態に切り替わってから設定時間が経過するまでの間において前記メインスイッチの接続操作が行われた場合は、その接続操作に連動して前記通電保持状態から前記通電停止状態に切り替わり、かつ、前記設定時間が経過するまでの間において前記メインスイッチの接続操作が行われなかった場合は、前記設定時間の経過に伴って前記通電保持状態から前記通電停止状態に切り替わる。
その結果、休憩中などにおける無駄な燃料消費を防止することができる上に、作業完了後の無駄な電力消費を抑制することができる。
前記設定時間は、前記通電保持部により通電保持される電装品ごとに設定されている通電保持の重要度に応じて、重要度の高い電装品ほど長い時間に設定されている。
各種の情報を運転者に知らせる報知装置を備え、
前記通電保持部は、前記通電保持状態では前記バッテリから前記報知装置に通電し、かつ、前記通電停止状態では前記報知装置への通電を停止し、
前記報知装置は、前記通電保持状態による作動中は前記通電保持状態に関する情報を運転者に知らせる。
車速を制御する車速制御部と、運転者の運転状態から運転以外の他の作業状態への移行を推定する移行推定部とを備え、
前記車速制御部は、前記移行推定部が運転者の前記他の作業状態への移行を推定した場合に、車速を低下させる減速制御を実行する。
これにより、運転者が運転状態から他の作業状態に移行する前に行う走行車体の走行停止操作において、走行車体が走行停止するまでに要する時間を短縮することができる。
その結果、運転状態から他の作業状態への移行を効率良く行うことができる。
運転座席にかかる荷重の変動を検出する第1座席センサを備え、
前記移行推定部は、前記第1座席センサの検出に基づいて荷重の低下を検知した場合に、運転者の前記他の作業状態への移行を推定する。
これにより、運転者に、走行車体を走行停止させるのを忘れていることを気付かせることができ、走行車体の走行停止操作を促すことができる。そして、運転者による走行車体の走行停止操作が行われてから走行車体が走行停止するまでに要する時間を短縮することができる。
前向きの基準位置から縦軸回りに旋回可能な運転座席の旋回移動を検出する第2座席センサを備え、
前記移行推定部は、前記第2座席センサの検出に基づいて前記運転座席の前記基準位置からの旋回移動を検知した場合に、運転者の前記他の作業状態への移行を推定する。
これにより、運転者に、走行車体を走行停止させるのを忘れていることを気付かせることができ、走行車体の走行停止操作を促すことができる。そして、運転者による走行車体の走行停止操作が行われてから走行車体が走行停止するまでに要する時間を短縮することができる。
作業地に供給する供給物を貯留する貯留部と、前記貯留部での残量を検出する残量検出部と、前記残量検出部の検出値が補給用の設定値まで低下したことを運転者に知らせる報知部とを備え、
前記移行推定部は、前記残量検出部の検出値が前記設定値まで低下した場合に、運転者の前記他の作業状態への移行を推定する。
その結果、運転状態から補給作業状態への移行を効率良く行うことができる。
前記残量検出部は、前記測位ユニットの測位結果に基づく演算処理にて前記貯留部での残量を検出する。
つまり、残量検出部として、供給物の残量を検出する専用のセンサを備えることなく、貯留部での残量を検出することができる。
その結果、部品点数の削減による構成の簡素化などを図ることができる。
作業に関する不具合の発生を検出する不具合センサと、前記不具合の発生を運転者に知らせる報知部とを備え、
前記移行推定部は、前記不具合センサが不具合の発生を検出した場合に、運転者の前記他の作業状態への移行を推定する。
その結果、運転状態からメンテナンス作業状態への移行を効率良く行うことができる。
前記移行推定部を作動状態と停止状態とに切り替える手動式の切替スイッチを備えている。
これにより、他の作業を行う必要がない場合に、車速制御部の減速制御で車速が低下することに起因した作業効率の低下を回避することができる。
運転者の運転状態から運転以外の他の作業状態への移行を検知する移行検知部を備え、
前記車速制御部は、前記移行検知部が運転者の前記他の作業状態への移行を検知した場合に、車速を低下させる減速制御を実行して車速を零速まで低下させる。
これにより、走行車体の走行状態が維持されたまま、運転者による運転以外の他の作業が行われるのを防止することができる。
作業地に供給する供給物の予備を貯留する予備貯留部と、前記予備貯留部での残量の低下を検出する予備残量センサとを備え、
前記移行検知部は、前記予備残量センサが残量の低下を検出した場合に、運転者の前記他の作業状態への移行を検知する。
これにより、走行車体の走行状態が維持されたまま、運転者による補給作業が行われるのを防止することができる。
前記移行検知部を作動状態と停止状態とに切り替える手動式の切替スイッチを備えている。
前記減速制御の実行を運転者に知らせる報知部を備えている。
これにより、車速制御部の減速制御で車速が低下するときに運転者が違和感を覚える虞を回避することができる。
前記走行車体が直進状態から方向転換状態に移行する転換開始地点を記憶する地点記憶部と、前記走行車体が前記転換開始地点に到達したか否かを判定する到達判定部とを備え、
前記方向制御部は、前記到達判定部が前記走行車体の前記転換開始地点への到達を判定したときに、前記走行車体を自動的に現在の目標直進経路から次の目標直進経路に向けて方向転換させる自動方向転換制御を実行する。
その結果、作業走行時に要する運転者の労力を更に軽減することができる。
前記方向制御部を、前記自動方向転換制御を実行する実行状態と前記自動方向転換制御を実行しない非実行状態とに切り替える手動式の切替スイッチを備え、
前記転換開始地点が前記地点記憶部に記憶されていない状態で前記方向制御部が前記実行状態に切り替えられた場合に、前記転換開始地点が前記地点記憶部に記憶されていないことを運転者に知らせる報知部を備えている。
これにより、運転者が、走行車体の転換開始地点への到達を判定し、走行車体の転換開始地点への到達に伴って、手動による方向転換操作で走行車体を現在の目標直進経路から次の目標直進経路に向けて移動させる必要があることを、運転者に認識させることができる。
その結果、運転者が、既に転換開始地点が地点記憶部に記憶されていて、走行車体の転換開始地点への到達に伴って方向制御部による自動方向転換制御が実行されると勘違いしていることに起因して、走行車体が転換開始地点に到達しても、手動による方向転換操作が行われなくなる虞を回避することができる。
又、図2に記載した符号Fの矢印が指し示す方向が乗用田植機の前側であり、符号Rの矢印が指し示す方向が乗用田植機の右側である。
これにより、乗用田植機は、最大8条の苗の植え付けと施肥とを行えるミッドマウント施肥仕様に構成されている。又、乗用田植機は、昇降シリンダ3の作動によって苗植付装置4と施肥装置5の一部とを昇降駆動することができる。
これにより、苗植付装置4の作動状態では、苗載台24に載置されたマット状苗から苗を所定量ずつ取り出して水田の泥土部に植え付けることができる。苗植付装置4の作業幅Wは、苗植付装置4の植え付け条数と条間距離とを乗算した長さである。
これにより、左右の前輪6Aは、ステアリングホイール41の回動操作量に応じて直進位置から右旋回方向に操舵される。又、左右のサイドクラッチ17は、操舵部材52が直進位置θoから左側の第1設定角度θaに到達するまでの間は、各サイドクラッチ17のバネ及び各連係ロッド57の長孔57aの作用によって接続状態に維持される。その後、操舵部材52が左側の第1設定角度θaから第2設定角度θbに揺動すると、その揺動に連動して、右側のサイドクラッチ17は、右側の連係ロッド57及び右側の操作アーム56の作用によって接続状態から遮断状態に切り替えられる。一方、左側のサイドクラッチ17は、左側のサイドクラッチ17のバネ及び左側の連係ロッド57の長孔57aの作用によって接続状態に維持される。これにより、走行車体1の方向転換状態として、旋回内側に位置する右側の後輪6Bへの伝動が遮断されて走行車体1の旋回半径が小さくなる右小旋回状態を得ることができる。
副変速レバー43は、前後揺動式で、作業走行用の低速位置と移動走行用の高速位置とに位置切り替え保持可能な位置保持型に構成されている。副変速レバー43は、副変速用の機械式連係機構(図示せず)を介して副変速装置10の操作軸(図示せず)に連係されている。副変速装置10は、副変速レバー43が低速位置に操作されると作業走行用の低速状態に切り替わり、副変速レバー43が高速位置に操作されると移動走行用の高速状態に切り替わる。
これにより、予備貯留部59には、予備のマット状苗として8枚のマット状苗を左右4枚ずつに分けて貯留することができる。
これにより、エンジン7を始動させる場合には、運転者は、ブレーキペダル44の制動位置への踏み込み操作を行うことで、メインスイッチ61を経由したバッテリ37からスタータユニット63への通電を可能にすることができ、この状態でメインスイッチ61のSTART位置へのエンジン始動操作を行うことにより、スタータユニット63の作動でエンジン7を始動させることができる。
昇降制御部60Dは、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の上昇位置への操作を検知すると、苗植付装置4を上昇させる上昇処理を行う。上昇処理では、昇降制御部60Dは、バルブユニット74を昇降シリンダ3にオイルを供給する供給状態に切り替えることで、昇降シリンダ3を収縮作動させて苗植付装置4を上昇させる。
昇降制御部60Dは、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の下降位置への操作を検知すると、苗植付装置4を下降させる下降処理を行う。下降処理では、昇降制御部60Dは、バルブユニット74を昇降シリンダ3からオイルを排出する排出状態に切り替えることで、昇降シリンダ3を伸長作動させて苗植付装置4を下降させる。
昇降制御部60Dは、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の中立位置への操作を検知すると、苗植付装置4をそのときの高さ位置にて停止させる昇降停止処理を行う。昇降停止処理では、昇降制御部60Dは、バルブユニット74を昇降シリンダ3に対するオイルの給排を停止する給排停止状態に切り替えることで、昇降シリンダ3の伸縮作動を停止させて苗植付装置4を停止させる。
昇降制御部60Dは、前述した上昇処理の実行中に、高さセンサ67の出力に基づいて苗植付装置4の上限位置への到達を検知すると、前述した昇降停止処理を行うことで、苗植付装置4を上限位置にて停止させる。
昇降制御部60Dは、前述した下降処理の実行中に、高さセンサ67の出力に基づいて苗植付装置4の下限位置への到達を検知すると、前述した昇降停止処理を行うことで、苗植付装置4を下限位置にて停止させる。
つまり、第1レバーセンサ64の出力に基づく昇降制御部60Dの制御作動により、運転者は、第1作業レバー45の操作を行うことで、苗植付装置4を上限位置と下限位置との間の任意の高さ位置に昇降移動させることができる。
昇降制御部60Dは、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の下方への操作を検知すると、苗植付装置4を、センタフロート23の制御目標角度に対応する作業高さ位置まで下降させる自動下降処理を行い、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4の作業高さ位置への到達を検知すると、苗植付装置4を作業高さ位置に維持する自動昇降処理を開始する。自動下降処理では、昇降制御部60Dは、フロートセンサ68の出力に基づいてセンタフロート23の上下揺動角度が制御目標角度に一致した(フロートセンサ68の出力が制御目標角度の不感帯幅内に収まった)ことを検知するまで前述した下降処理を行う。自動昇降処理では、昇降制御部60Dは、フロートセンサ68の出力が制御目標角度に一致する状態が維持されるように、バルブユニット74の作動を制御して昇降シリンダ3を伸縮作動させることで、苗植付装置4を作業高さ位置に維持する。
昇降制御部60Dは、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の上方への操作を検知すると、自動昇降処理を終了し、植付装置4を上限位置まで上昇させる自動上昇処理を行う。自動上昇処理では、昇降制御部60Dは、高さセンサ67の出力に基づいて苗植付装置4の上限位置への到達を検知するまで前述した上昇処理を行い、苗植付装置4の上限位置への到達を検知すると、前述した昇降停止処理を行って苗植付装置4を上限位置にて停止させる。
つまり、第1作業レバー45が自動位置に位置する状態では、第2レバーセンサ65の出力に基づく昇降制御部60Dの制御作動により、運転者は、第2作業レバー46の操作を行うことで、苗植付装置4を上限位置又は作業高さ位置まで自動的に昇降移動させることができ、苗植付装置4を上限位置又は作業高さ位置に維持することができる。
これにより、苗植付装置4を作業高さ位置に位置させた作業走行時には、水田の耕盤の起伏などに起因した走行車体1のピッチングにかかわらず、苗植付装置4を、センタフロート23の制御目標角度に対応する作業高さ位置に維持することができる。
作動制御部60Eは、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の中立位置から下降位置への操作を検知した後に、フロートセンサ68の出力に基づいてセンタフロート23の接地を検知すると、ブロワ33を始動させるブロワ始動処理を行う。ブロワ始動処理では、作動制御部60Eは、ブロワリレー39に通電して、ブロワリレー39をバッテリ37からブロワ33への通電を許容する閉状態に切り替えることで、ブロワ33を始動させる。
その後、作動制御部60Eは、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の植付位置への操作を検知すると、苗植付装置4及び施肥装置5を停止状態から作動状態に切り替える作動開始処理を行う。作動開始処理では、作動制御部60Eは、第1クラッチモータ76及び第2クラッチモータ77の作動を制御して第1作業クラッチ21及び第2作業クラッチ38を切り状態から入り状態に切り替えることで、苗植付装置4及び施肥装置5を停止状態から作動状態に切り替える。
その後、作動制御部60Eは、苗植付装置4及び施肥装置5の作動状態において、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の植付位置から下降位置への操作を検知すると、ブロワ33を停止させるブロワ停止処理、及び、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態から停止状態に切り替える作動停止処理行う。ブロワ停止処理では、作動制御部60Eは、ブロワリレー39への通電を停止して、ブロワリレー39をバッテリ37からブロワ33への通電を阻止する開状態に切り替えることで、ブロワ33を停止させる。作動停止処理では、作動制御部60Eは、第1クラッチモータ76及び第2クラッチモータ77の作動を制御して第1作業クラッチ21及び第2作業クラッチ38を入り状態から切り状態に切り替えることで、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態から停止状態に切り替える。
つまり、第1レバーセンサ64の出力に基づく作動制御部60Eの制御作動により、運転者は、第1作業レバー45の操作を行うことで、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態と停止状態とに切り替えることができる。
作動制御部60Eは、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の自動位置への操作を検知した後、又は、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の上方への操作を検知した後に、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の下方への一回目の操作を検知すると、前述したブロワ始動処理を行う。その後、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の下方への二回目の操作を検知すると、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4の作業高さ位置への到達を検知するのに伴って、前述した作動開始処理を行う。
作動制御部60Eは、苗植付装置4及び施肥装置5の作動状態において、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の上方への操作を検知すると、前述したブロワ停止処理及び作動停止処理を行う。
つまり、第1作業レバー45が自動位置に位置する状態では、第2レバーセンサ65の出力に基づく作動制御部60Eの制御作動により、運転者は、第2作業レバー46の操作を行うことで、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態と停止状態とに切り替えることができる。
マーカ制御部60Fは、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の中立位置から左方への操作を検知すると、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4が作業高さ位置まで下降しているか否かを判定する。そして、苗植付装置4が作業高さ位置まで下降している場合は、マーカ制御部60Fは、直ちに、左側のマーカ29を作用姿勢に切り替える左マーカ張り出し処理を行う。又、苗植付装置4が作業高さ位置まで下降していない場合は、マーカ制御部60Fは、苗植付装置4の作業高さ位置への下降を検知するのに伴って左マーカ張り出し処理を行う。左マーカ張り出し処理では、マーカ制御部60Fは、左側のマーカセンサ69が左側のマーカ29の作用姿勢への切り替えを検出するまで左側のマーカモータ30を正転作動させる。
マーカ制御部60Fは、第2レバーセンサ65の出力に基づいて第2作業レバー46の中立位置から右方への操作を検知すると、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4が作業高さ位置まで下降しているか否かを判定する。そして、苗植付装置4が作業高さ位置まで下降している場合は、マーカ制御部60Fは、直ちに、右側のマーカ29を作用姿勢に切り替える右マーカ張り出し処理を行う。又、苗植付装置4が作業高さ位置まで下降していない場合は、マーカ制御部60Fは、苗植付装置4の作業高さ位置への下降を検知するのに伴って右マーカ張り出し処理を行う。右マーカ張り出し処理では、マーカ制御部60Fは、右側のマーカセンサ69が右側のマーカ29の作用姿勢への切り替えを検出するまで右側のマーカモータ30を正転作動させる。
マーカ制御部60Fは、左右いずれかのマーカ29を作用姿勢に切り替えた状態において、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4の浮上を検知すると、作用姿勢のマーカ29を格納姿勢に切り替えるマーカ格納処理を行う。マーカ格納処理では、マーカ制御部60Fは、作用姿勢のマーカ29に対応するマーカセンサ69がマーカ29の格納姿勢への切り替えを検出するまで、作用姿勢のマーカ29に対応するマーカモータ30を逆転作動させる。
つまり、第2レバーセンサ65、フロートセンサ68、及び、左右のマーカセンサ69の出力に基づくマーカ制御部60Fの制御作動により、運転者は、第2作業レバー46の操作を行うことで、苗植付装置4の接地状態において左右のマーカ29を作用姿勢に切り替えることができる。又、フロートセンサ68、及び、左右のマーカセンサ69の出力に基づくマーカ制御部60Fの制御作動により、作用姿勢のマーカ29を、苗植付装置4の浮上に伴って格納姿勢に自動的に切り替えることができる。
作業制御部60Gは、苗植付装置4及び施肥装置5の作業状態において、中断スイッチ58Bの検出に基づいて主変速レバー42の作業中断位置58eへの移動を検知すると、左右のマーカセンサ69の出力に基づいて左右いずれのマーカ29が作用姿勢かを判定し、その判定結果を記憶部60Bに記憶する。又、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の操作位置が植付位置か自動位置かを判定する。
第1作業レバー45の操作位置が植付位置であれば、前述した自動上昇処理の実行を昇降制御部60Dに指令し、前述したブロワ停止処理及び作動停止処理の実行を作動制御部60Eに指令し、前述したマーカ格納処理の実行をマーカ制御部60Fに指令する。
第1作業レバー45の操作位置が自動位置であれば、上記の植付位置での制御作動に加えて、前述した自動昇降処理の終了を昇降制御部60Dに指令する。
これにより、主変速レバー42の作業中断位置58eへの揺動操作に連動して、苗植付装置4及び施肥装置5を、苗植付装置4が上限位置に位置し、苗植付装置4及び施肥装置5が停止状態になり、左右のマーカ29が格納姿勢になる、非作業状態に自動的に切り替えることができる。
作業制御部60Gは、苗植付装置4及び施肥装置5の非作業状態において、中断スイッチ58Bの検出に基づいて主変速レバー42の作業中断位置58eからの移動を検知すると、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の操作位置が植付位置か自動位置かを判定する。
第1作業レバー45の操作位置が植付位置であれば、前述した自動下降処理の実行を昇降制御部60Dに指令し、その後、フロートセンサ68の出力に基づいてセンタフロート23の接地を検知すると、前述したブロワ始動処理の実行を作動制御部60Eに指令する。その後、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4の作業高さ位置への到達を検知すると、前述した作動開始処理の実行を作動制御部60Eに指令し、又、記憶部60Bに作用姿勢と記憶された左右一方のマーカ29を作用姿勢に復帰させるための前述した右マーカ張り出し処理又は左マーカ張り出し処理の実行をマーカ制御部60Fに指令する。
第1作業レバー45の操作位置が自動位置であれば、上記の植付位置での制御作動に加えて、苗植付装置4の作業高さ位置への到達を検知したときに前述した自動昇降処理の実行を昇降制御部60Dに指令する。
これにより、主変速レバー42の作業中断位置58eからの揺動操作に連動して、苗植付装置4及び施肥装置5を、苗植付装置4が作業高さ位置に位置し、苗植付装置4及び施肥装置5が作動状態になり、作業中断前の作業走行時に作用姿勢であった左右いずれかのマーカ29と同じ側のマーカ29が作用姿勢になる、作業状態に自動的に切り替えることができる。
これにより、運転者は、運転状態から苗補給又は肥料補給などの補助作業を行う補助作業状態への移行を速やかに行うことができる。そして、苗植付装置4の非作業状態では、苗植付装置4が上限位置まで上昇して苗載台24が運転部40に近づくことから、運転者は、運転部40からの苗載台24に対する苗補給が行い易くなる。
そして、補助作業を終えると、運転者は、主変速レバー42を作業中断位置58eから中立位置を経由して前進変速経路58bに操作すれば、主変速レバー42の作業中断位置58eから中立位置への操作に連動して、苗植付装置4及び施肥装置5を非作業状態から作業中断前と同じ作業状態に切り替えることができ、主変速レバー42の中立位置から前進変速経路58bへの操作に連動して、走行車体1を前進走行させることができるとともに苗植付装置4及び施肥装置5を駆動することができる。
これにより、運転者は、補助作業による作業中断後の苗植え付け作業の再開を、簡便な操作で速やかに行うことができる。
つまり、舵角センサ70は、走行車体1における走行状態の推移を検出する推移検出部として機能する。
作業制御部60Gは、苗植付装置4及び施肥装置5の作業状態などにおいて、舵角センサ70の検出に基づいて走行車体1の直進状態から左小旋回状態又は右小旋回状態への移行を検知すると、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の操作位置が植付位置か自動位置かを判定する。
第1作業レバー45の操作位置が植付位置であれば、前述した自動上昇処理の実行を昇降制御部60Dに指令し、前述したブロワ停止処理及び作動停止処理の実行を作動制御部60Eに指令し、前述したマーカ格納処理の実行をマーカ制御部60Fに指令する。
第1作業レバー45の操作位置が自動位置であれば、上記の植付位置での制御作動に加えて、前述した自動昇降処理の終了を昇降制御部60Dに指令する。
これにより、走行車体1の直進状態から左小旋回状態又は右小旋回状態への移行に連動して、苗植付装置4及び施肥装置5を前述した非作業状態に自動的に切り替えることができる。
作業制御部60Gは、苗植付装置4及び施肥装置5の非作業状態において、舵角センサ70の検出に基づいて走行車体1の左小旋回状態又は右小旋回状態から直進状態への移行を検知すると、第1レバーセンサ64の出力に基づいて第1作業レバー45の操作位置が植付位置か自動位置かを判定する。
第1作業レバー45の操作位置が植付位置であれば、前述した自動下降処理の実行を昇降制御部60Dに指令し、その後、フロートセンサ68の出力に基づいてセンタフロート23の接地を検知すると、前述したブロワ始動処理の実行を作動制御部60Eに指令する。その後、フロートセンサ68の出力に基づいて苗植付装置4の作業高さ位置への到達を検知すると、前述した作動開始処理の実行を作動制御部60Eに指令し、走行車体1の旋回方向とは反対側のマーカ29を作用姿勢に切り替えるための前述した右マーカ張り出し処理又は左マーカ張り出し処理の実行をマーカ制御部60Fに指令する。
第1作業レバー45の操作位置が自動位置であれば、上記の植付位置での制御作動に加えて、苗植付装置4の作業高さ位置への到達を検知したときに前述した自動昇降処理の実行を昇降制御部60Dに指令する。
これにより、走行車体1の左小旋回状態又は右小旋回状態から直進状態への移行に連動して、苗植付装置4及び施肥装置5を、苗植付装置4が作業高さ位置に位置し、苗植付装置4及び施肥装置5が作動状態になり、畦際旋回前の作業走行時に作用姿勢であった左右いずれかのマーカ29とは反対側のマーカ29が作用姿勢になる、作業状態に自動的に切り替えることができる。
エンジン制御部60Hは、条件判定部60Kの判定に基づいてエンジン7の一時停止条件の成立を検知すると、報知装置47に装備されたLEDからなる第1報知部47Bを点灯させるとともに、イグナイタリレー81に通電して、イグナイタリレー81をバッテリ37からイグナイタ7Aへの通電を停止する開状態に切り替えることで、エンジン7を一時停止させる。
これにより、運転者が、例えば苗補給や肥料補給などの補助作業を行うために走行車体1を走行停止させる場合には、主変速レバー42の中立位置への操作やブレーキペダル44の踏み込み操作などによる走行停止操作を行いながら、主変速レバー42を作業中断位置58eに操作することで、エンジン7を一時停止させることが可能であり、その結果、苗補給や肥料補給などの補助作業を行っている間もエンジン7が稼働し続けることによる無駄な燃料消費を防止することが可能になる。
又、主変速レバー42が作業中断位置58eに操作されても、前述した一時停止条件が成立していないときは、エンジン7の一時停止操作が行われないことから、例えば、バッテリ37の電圧が設定値未満であるときやエンジン冷却水の温度が設定値未満であるときにエンジン7が一時停止することに起因して、エンジン7の再始動操作に手間取るなどの不都合が生じる虞を回避することができる。
そして、運転者は、第1報知部47Bの状態から、主変速レバー42の作業中断位置58eへの操作でエンジン7が一時停止したか否かの判別を容易に行うことができる。
エンジン制御部60Hは、条件判定部60Kの判定に基づいてエンジン7の再始動条件の成立を検知すると、その検知に伴ってエンジン再始動処理を行う。
エンジン再始動処理では、先ず、イグナイタリレー81への通電を停止して、イグナイタリレー81をバッテリ37からイグナイタ7Aに通電する閉状態に切り替えることで、エンジン7の始動を許容する。次に、スタータリレー80に通電して、スタータリレー80をバッテリ37からスタータユニット63に通電する閉状態に切り替えることで、メインスイッチ61を迂回したバッテリ37からスタータユニット63への通電によりスタータユニット63を作動させてエンジン7を再始動させる。
エンジン再始動処理を行った後は、回転センサ71の出力に基づいてエンジン7の出力回転数が設定回転数以上か否かを判定し、設定回転数未満であれば、エンジン7が再始動しなかったと判断して再びエンジン再始動処理を行う。設定回転数以上であれば、エンジン7の再始動が完了したと判断して第1報知部47Bを消灯させる。
これにより、運転者は、補助作業を終えた後に、ブレーキペダル44の制動位置への踏み込み操作を行いながら、主変速レバー42を作業中断位置58eから中立位置に操作することで、エンジン7を簡便に再始動させることができる。
そして、運転者は、第1報知部47Bの状態から、主変速レバー42の作業中断位置58eから中立位置への操作でエンジン7が再始動したか否かの判別を容易に行うことができる。
Unit)88、を備えている。
又、衛星航法装置87と慣性計測装置とを備えることで、例えば、衛星航法装置87から得られる走行車体1の絶対位置により、慣性計測装置88から得られる走行車体1の相対位置に含まれる累積誤差を補正することも可能になる。
つまり、衛星航法装置87と慣性計測装置とを備えることで、走行車体1の位置及び方位を精度良く測定することができる。
経路設定部60Lは、移動走行中に第1スイッチ89の押圧操作を検知すると、このときに得られる測位ユニット86の測定結果をティーチング始端位置Ptaとして登録する。
次に、移動走行中に第2スイッチ90の押圧操作を検知すると、このときに得られる測位ユニット86の測定結果をティーチング終端位置Ptbとして登録する。
そして、登録したティーチング始端位置Ptaとティーチング終端位置Ptbとを通る直線の延出方向を前述した基準方位Roとして決定して記憶部60Bに書き込む。
これにより、運転者は、例えば、畦際に回り植え用の各作業走行経路R2a〜R2dを確保するために行う作業走行開始前の準備走行段階において、往復植え用の作業走行経路R1a〜R1eに沿う回り植え用の作業走行経路R2a,R2cでの直進走行時に、第1スイッチ89及び第2スイッチ90の押圧操作を行って、経路設定部60Lにティーチング制御を実行させることにより、作業対象の水田に適した基準方位Roを容易に得ることができる。
方向制御部60Mは、先ず、目標直進経路Rsと測位ユニット86の測位結果とに基づいて、目標直進経路Rsに対する走行車体1の現在位置のずれ量とずれ方向、及び、目標直進経路Rsに対する走行車体1の現在方位のずれ角とずれ方向、をずれ情報として求める。
次に、求めたずれ情報、副変速装置10の出力回転数を車速として検出する車速センサ92の出力、及び、記憶部60Bに記憶されている自動直進制御用の補正データ、に基づいて、左右の前輪6Aの制御目標舵角を決定する。
そして、決定した制御目標舵角、及び、舵角センサ70の出力に基づいて、左右の前輪6Aの舵角が制御目標舵角になるようにステアリングモータ84の作動を制御する。
つまり、目標直進経路Rsの制御対象領域Rsaでは、方向制御部60Mの自動直進制御によって走行車体1が自動的に目標直進経路Rs上を走行することから、運転者は、走行車体1が目標直進経路Rsから外れないように操舵する必要がなくなる。その結果、作業走行時に要する運転者の労力を軽減することができる。
これにより、畦際旋回の終了に伴って第2報知部47Cが点滅状態から点灯状態に切り替わった場合は、運転者は、畦際旋回の終了に伴って自動直進制御が実行されたことを把握することができる。又、畦際旋回の終了後においても第2報知部47Cが点滅状態を継続している場合は、運転者は、前述したずれ量及びずれ角が許容範囲外であって、前述した手動補正操舵が必要であることを把握することができる。そして、手動補正操舵によって第2報知部47Cが点滅状態から点灯状態に切り替わると、前述したずれ量及びずれ角が許容範囲内になって自動直進制御が実行されたことを把握することができる。
(2)運転者は、往復植え用の初回の作業走行経路R1aに隣接する回り植え用の作業走行経路R2aでの直進走行中に、先ず、第1スイッチ89の操作で経路設定部60Lによるティーチング始端位置Ptaの登録を行い、この登録から設定距離の直進走行後に、第2スイッチ90の操作で経路設定部60Lによるティーチング終端位置Ptbの登録を行う。すると、経路設定部60Lが前述したティーチング制御を実行し、これにより、この水田での往復植えに適した基準方位Roを得ることができる。
(3)運転者は、この回り植え用の作業走行経路R2aでの直進走行中に、第1切替スイッチ78の操作で作業制御部60Gを前述した実行状態に切り替える。又、第2切替スイッチ91の操作で経路設定部60Lを目標経路設定制御の実行状態に切り替え、かつ、方向制御部60Mを機能状態に切り替える。すると、このときは方向制御部60Mが前述した自動直進制御の実行可能状態であることから第2報知部47Cが点滅する。
(4)この回り植え用の作業走行経路R2aでの直進走行で走行車体1が畦際の方向転換領域に達すると、運転者は、走行車体1を回り植え用の作業走行経路R2aから隣接する往復植え用の初回の作業走行経路R1aに移動させるための畦際旋回操作(180度の方向転換操作)を行う。すると、舵角センサ70が走行車体1の直進状態から小旋回状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2非作業状態切り替え制御を実行して、苗植付装置4を上限位置まで上昇させるとともに、作用姿勢のマーカ29を格納姿勢に切り替える。又、経路設定部60Lが目標経路設定制御を実行して、回り植え用の作業走行経路R2aから直交方向に設定距離(ここでは苗植付装置4の作業幅Wに対応する距離)だけ離れた旋回方向側の位置に、前述した基準方位Roに沿う目標直進経路Rsを設定する。
(5)この畦際旋回操作で走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a(目標直進経路Rs)の走行開始地点Paに近づくと、運転者は、走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a上を直進走行する状態が得られるように畦際旋回操作を終了させる。すると、舵角センサ70が走行車体1の小旋回状態から直進状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2作業状態切り替え制御を実行する。
これにより、走行車体1が畦際旋回状態から直進状態に移行するのに連動して、苗植付装置4及び施肥装置5が前述した非作業状態から前述した作業状態に切り替わり、乗用田植機が移動走行状態から作業走行状態に切り替わる。又、このときの舵角センサ70の検出に基づいて、方向制御部60Mが、走行車体1の走行開始地点Paへの到達を検知し、この検知に伴って前述した判定制御を実行する。
(6)この判定制御において、方向制御部60Mが自動直進制御の実行条件の不成立を判定すると、この判定が継続される間は第2報知部47Cが点滅状態を維持することから、これに基づいて、運転者は、走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a上に位置する(前述したずれ量及びずれ角が許容範囲内に収まる)ように前述した手動補正操舵を行う。
又、この判定制御において、方向制御部60Mが自動直進制御の実行条件の成立を判定すると、ここからは前述した制御対象領域Rsaになることから、方向制御部60Mが自動直進制御を開始するとともに、第2報知部47Cが点滅状態から点灯状態に切り替わる。すると、方向制御部60Mの自動直進制御に基づいて、走行車体1が自動的に往復植え用の初回の作業走行経路R1a(目標直進経路Rs)上を走行するようになり、これにより、運転者は、走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a上から外れないように操舵する必要がなくなる。
(7)この往復植え用の初回の作業走行経路R1aでの直進走行で走行車体1が畦際の方向転換領域に達すると、運転者は、走行車体1を現在の作業走行経路R1aから隣接する次の作業走行経路R1bに移動させるための畦際旋回操作を行う。すると、舵角センサ70が走行車体1の直進状態から小旋回状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2非作業状態切り替え制御を実行する。又、経路設定部60Lが目標経路設定制御を実行して、現在の作業走行経路R1aから直交方向に設定距離だけ離れた旋回方向側の位置に、前述した基準方位Roに沿う目標直進経路Rsを設定する。
更に、方向制御部60Mが、走行車体1の現在の作業走行経路R1aでの走行終了地点Pbへの到達を検知して前述した自動直進制御を終了するとともに、第2報知部47Cが点灯状態から点滅状態に切り替わる。これにより、走行車体1が直進状態から畦際旋回状態に移行するのに連動して、苗植付装置4及び施肥装置5が前述した作業状態から前述した非作業状態に切り替わり、乗用田植機が作業走行状態から移動走行状態に切り替わる。
(8)この畦際旋回操作で走行車体1が次の作業走行経路R1bの走行開始地点Paに近づくと、運転者は、これ以後の往復走行経路においては、前述した(5)〜(7)の操作を、往復植え用の最終の作業走行経路R1eでの直進走行で走行車体1が畦際の方向転換領域に達するまで、その順に適宜行うことになる。
つまり、往復走行経路における目標直進経路Rsの制御対象領域Rsaでは、自動直進制御が実行されて走行車体1が自動的に目標直進経路Rs上を走行し、又、方向転換領域では、運転者の畦際旋回操作に連動して第2非作業状態切り替え制御と第2作業状態切り替え制御とが適切に実行されて、苗植付装置4及び施肥装置5が適切なタイミングで非作業状態と作業状態とに切り替わる。
その結果、作業効率の低下を招くことなく、作業走行時に要する運転者の労力を効果的に軽減しながら、往復走行経路での苗の植え付け及び施肥を良好に行うことができる。
(9)その後、往復植え用の最終の作業走行経路R1eでの直進走行で走行車体1が畦際の方向転換領域に達すると、運転者は、第2切替スイッチ91の操作で経路設定部60Lを前述した非実行状態に切り替え、かつ、方向制御部60Mを停止状態に切り替える。又、走行車体1を往復植え用の最終の作業走行経路R1eから隣接する回り植え用の作業走行経路R2cに移動させるための畦際旋回操作を行う。すると、このときの舵角センサ70の検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2非作業状態切り替え制御を実行し、これにより、乗用田植機が作業走行状態から移動走行状態に切り替わる。そして、運転者は、このときの畦際旋回中に第1切替スイッチ78の操作で作業制御部60Gを前述した非実行状態に切り替える。すると、その後に走行車体1を回り植え用の作業走行経路R2cで走行させるために運転者が畦際旋回操作を終了させても、乗用田植機は移動走行状態を維持することになる。
これにより、運転者は、乗用田植機を往復植え用の最終の作業走行経路R1eから回り植え用の初回の作業走行経路R2aに向けて速やかに移動させることができる。
(10)そして、回り植え用の初回の作業走行経路R2aへの移動後は、運転者は、手動で走行車体1を回り植え用の各作業走行経路R2a〜R2dで走行させながら、第1作業レバー45又は第2作業レバー46の操作で、回り植えに適した苗植付装置4及び施肥装置5の作業状態と非作業状態との切り替えを行う。
つまり、運転者は、各作業走行経路R1a〜R1e,R2a〜R2dでの作業走行中に運転状態から補助作業状態に移行する必要が生じた場合には、走行停止操作とともに主変速レバー42の作業中断位置58eへの操作を行うだけで、乗用田植機を作業走行状態から走行停止状態に切り替えることができるとともに、エンジン7を一時停止させることが可能になる。
これにより、運転者は、運転状態から補助作業状態への移行を速やかに行うことができるとともに、補助作業中に燃料が無駄に消費されることを防止しながら補助作業を行うことができる。そして、苗植付装置4の非作業状態では、苗植付装置4が上限位置まで上昇することで苗載台24が運転部40に近づくことから、運転者は、運転部40からの苗載台24に対する苗補給が行い易くなる。
(2)運転者は、苗補給又は肥料補給などの補助作業を終えると、ブレーキペダル44の制動位置への踏み込み操作を行いながら、主変速レバー42を作業中断位置58eから中立位置に操作する。すると、この操作に基づいて、作業制御部60Gが前述した第1作業状態切り替え制御を実行し、この第1作業状態切り替え制御により、苗植付装置4及び施肥装置5が非作業状態から補助作業開始前と同じ作業状態に切り替わる。又、エンジン7が一時停止している場合は、エンジン制御部60Hが前述したエンジン再始動制御を実行し、このエンジン再始動制御により、エンジン7が再稼働するとともに第1報知部47Bが消灯する。その後、運転者が、ブレーキペダル44の制動解除位置への復帰操作と、主変速レバー42の中立位置から前進変速経路58bへの操作とを行うと、走行車体1が前進走行を開始し、苗植付装置4及び施肥装置5が駆動される。
つまり、運転者は、苗補給又は肥料補給を終えて作業走行経路R1a〜R1e,R2a〜R2dでの作業走行を再開する場合には、ブレーキペダル44の制動位置への踏み込み操作と、主変速レバー42の作業中断位置58eから中立位置への操作を行った後、ブレーキペダル44の制動解除位置への復帰操作と、主変速レバー42の中立位置から前進変速経路58bへの操作とを行うだけで、乗用田植機を走行停止状態から作業走行状態に切り替えることができる。
これにより、方向制御部60Mの自動直進制御を使用した往復植え用の作業走行経路R1a〜R1eでの作業走行中に、補助作業を行う必要が生じることにより、運転者が、主変速レバー42を作業中断位置58eに操作し、この操作に基づいてエンジン制御部60Hがエンジン一時停止制御を実行すると、これに連動して、方向制御部60Mが自動直進制御を中断することから、補助作業を行うためにエンジン7を一時停止させた走行停止状態においても自動直進制御が継続されることによる無駄な電力消費を防止することができる。
その後、運転者が補助作業を終えて主変速レバー42を作業中断位置58eから中立位置に操作すると、この操作に基づいてエンジン制御部60Hがエンジン再始動制御を実行し、これに連動して、方向制御部60Mが自動直進制御を再開することから、作業走行の再開後も、方向制御部60Mの自動直進制御に基づいて走行車体1を自動的に目標直進経路Rs上で走行させることができる。
方向制御部60Mは、到達判定部60Pの判定結果に基づいて走行車体1の左転換開始地点Pcへの到達を検知すると、走行車体1の左小旋回状態が得られるようにステアリングモータ84の作動を制御する左方向転換処理を行うとともに、計時部60Cによる計時を開始する。
その後、左方向転換処理の開始から、走行車体1が畦際旋回(180度の方向転換)を完了するまでに要する所定時間が経過すると、その経過に伴って、走行車体1の直進状態が得られるようにステアリングモータ84の作動を制御する直進復帰処理を行う。
逆に、到達判定部60Pの判定結果に基づいて走行車体1の右転換開始地点Pdへの到達を検知すると、走行車体1の右小旋回状態が得られるようにステアリングモータ84の作動を制御する右方向転換処理を行うとともに、計時部60Cによる計時を開始する。
その後、右方向転換処理の開始から、走行車体1が畦際旋回を完了するまでに要する所定時間が経過すると、その経過に伴って前述した直進復帰処理を行う。
つまり、畦際の方向転換領域では、方向制御部60Mの自動方向転換制御によって走行車体1を自動的に畦際旋回させることが可能であり、これにより、往復植えによる苗植付け作業を行う場合に要する運転者の労力を更に軽減することができる。
尚、ここでは、前述したティーチング制御が終了し、作業制御部60Gの前述した実行状態への切り替え、経路設定部60Lの前述した実行状態に切り替え、方向制御部60Mの前述した機能状態及び実行状態への切り替え、並びに、到達判定部60Pの前述した実行状態への切り替え、などが完了している段階から説明する。
(2)この左畦際旋回操作で走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1aの走行開始地点Paに近づくと、運転者は、走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a上を直進走行する状態が得られるように左畦際旋回操作を終了させる。すると、舵角センサ70が走行車体1の左小旋回状態から直進状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2作業状態切り替え制御を実行して、乗用田植機を移動走行状態から作業走行状態に切り替える。又、このときの舵角センサ70の検出に基づいて、方向制御部60Mが、走行車体1の走行開始地点Paへの到達を検知して前述した判定制御を実行する。
(3)この判定制御において、方向制御部60Mが自動直進制御の実行条件の不成立を判定すると、この判定が継続される間は第2報知部47Cが点滅状態を維持することから、これに基づいて、運転者は、走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a上に位置するように前述した手動補正操舵を行う。
又、この判定制御において、方向制御部60Mが自動直進制御の実行条件の成立を判定すると、ここからは前述した制御対象領域Rsaになることから、方向制御部60Mが自動直進制御を開始するとともに、第2報知部47Cが点滅状態から点灯状態に切り替わる。すると、方向制御部60Mの自動直進制御に基づいて、走行車体1が自動的に往復植え用の初回の作業走行経路R1a上を走行するようになり、これにより、運転者は、走行車体1が往復植え用の初回の作業走行経路R1a上から外れないように操舵する必要がなくなる。
しかしながら、このときの自動直進制御では、地点記憶部60Nには右転換開始地点Pdが記憶されていないことから、第6報知部47Gが間欠作動を継続して、右転換開始地点Pdが地点記憶部60Nに記憶されていないことを運転者に知らせる。
(4)この往復植え用の初回の作業走行経路R1aでの直進走行で走行車体1が畦際の方向転換領域に達すると、運転者は、第6報知部47Gの間欠作動に基づいて、走行車体1を現在の作業走行経路R1aから右側に隣接する次の作業走行経路R1bに移動させるための右畦際旋回操作を行う。すると、舵角センサ70が走行車体1の直進状態から右小旋回状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2非作業状態切り替え制御を実行して、乗用田植機を作業走行状態から移動走行状態に切り替える。又、経路設定部60Lが目標経路設定制御を実行して、この現在の作業走行経路R1aから直交方向に設定距離だけ離れた旋回方向側の位置に、前述した基準方位Roに沿う目標直進経路Rsを設定する。更に、方向制御部60Mが、走行車体1の現在の作業走行経路R1aでの走行終了地点Pbへの到達を検知して前述した自動直進制御を終了するとともに、第2報知部47Cが点灯状態から点滅状態に切り替わる。そして、地点記憶部60Nが、この現在の作業走行経路R1aの直進走行での走行終了地点Pbを右転換開始地点Pdとして記憶し、これにより、第6報知部47Gが間欠作動を停止する。
(5)この右畦際旋回操作で走行車体1が次の作業走行経路R1bの走行開始地点Paに近づくと、運転者は、走行車体1が作業走行経路R1b上を直進走行する状態が得られるように右畦際旋回操作を終了させる。すると、舵角センサ70が走行車体1の右小旋回状態から直進状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2作業状態切り替え制御を実行して、乗用田植機を移動走行状態から作業走行状態に切り替える。又、このときの舵角センサ70の検出に基づいて、方向制御部60Mが、走行車体1の走行開始地点Paへの到達を検知して前述した判定制御を実行し、この判定制御などに基づいて、上記(3)の記載と同様に、運転者による手動補正操舵、又は、方向制御部60Mによる自動直進制御などが行われる。
(6)そして、これ以後の自動直進制御では、地点記憶部60Nに回り植え用の作業走行経路R2aでの左転換開始地点Pc及び往復植え用の作業走行経路R1aでの右転換開始地点Pdが記憶されていることから、到達判定部60Pは、これらの転換開始地点Pc,Pdに基づいて、以後の作業走行経路R1b〜R1eでは前述した設定判定制御を実行する。又、方向制御部60Mは、到達判定部60Pが走行車体1の各転換開始地点Pc,Pdへの到達を判定するごとに、前述した自動直進制御を終了して前述した自動方向転換制御を実行する。そして、自動方向転換制御が実行されるごとに、舵角センサ70が走行車体1の直進状態から小旋回状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2非作業状態切り替え制御を実行して乗用田植機を作業走行状態から移動走行状態に切り替え、経路設定部60Lが目標経路設定制御を実行して次の目標直進経路Rsを設定し、第2報知部47Cが点灯状態から点滅状態に切り替わる。そして、前述した畦際旋回用の所定時間が経過すると、方向制御部60Mは、走行車体1の直進状態が得られるように自動方向転換制御による畦際旋回操作を終了させる。すると、舵角センサ70が走行車体1の小旋回状態から直進状態への移行を検出し、この検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2作業状態切り替え制御を実行して、乗用田植機を移動走行状態から作業走行状態に切り替える。又、このときの舵角センサ70の検出に基づいて、方向制御部60Mが、走行車体1の走行開始地点Paへの到達を検知して前述した判定制御を実行し、この判定制御などに基づいて、上記(3)の記載と同様に、運転者による手動補正操舵、又は、方向制御部60Mによる自動直進制御などが行われる。
つまり、矩形状の水田において往復植えによる苗植え付け作業を行う場合には、作業制御部60G、経路設定部60L、方向制御部60M、地点記憶部60N、及び、到達判定部60P、などの制御作動を使用すると、地点記憶部60Nに左転換開始地点Pc及び右転換開始地点Pdが記憶されていれば、自動方向転換制御による畦際旋回後において前述した自動直進制御の実行条件が成立していない間、及び、苗補給や肥料補給などの補助作業を行う必要が生じたときを除けば、運転者は、乗用田植機を操縦する必要がなくなる。
その結果、作業走行時に要する運転者の労力を大幅に軽減することができる。
(7)その後、往復植え用の最終の作業走行経路R1eにおいて自動直進制御による直進走行が行われると、運転者は、第3切替スイッチ94の操作で方向制御部60M及び到達判定部60Pを前述した非実行状態に切り替える。そして、走行車体1が畦際の方向転換領域に達すると、運転者は、第2切替スイッチ91の操作で経路設定部60Lを前述した非実行状態に切り替え、かつ、方向制御部60Mを前述した停止状態に切り替える。又、走行車体1を往復植え用の最終の作業走行経路R1eから隣接する回り植え用の作業走行経路R2cに移動させるための畦際旋回操作を行う。すると、このときの舵角センサ70の検出に基づいて、作業制御部60Gが前述した第2非作業状態切り替え制御を実行して、乗用田植機を作業走行状態から移動走行状態に切り替える。そして、運転者は、このときの畦際旋回中に第1切替スイッチ78の操作で作業制御部60Gを前述した非実行状態に切り替える。すると、その後に走行車体1を回り植え用の作業走行経路R2cで走行させるために運転者が畦際旋回操作を終了させても、乗用田植機は移動走行状態を維持することになる。
これにより、運転者は、乗用田植機を往復植え用の最終の作業走行経路R1eから回り植え用の初回の作業走行経路R2aに向けて速やかに移動させることができる。
(8)そして、回り植え用の初回の作業走行経路R2aへの移動後は、運転者は、手動で走行車体1を回り植え用の各作業走行経路R2a〜R2dで走行させながら、第1作業レバー45又は第2作業レバー46の操作で、回り植えに適した苗植付装置4及び施肥装置5の作業状態と非作業状態との切り替えを行う。
方向制御部60Mは、自動方向転換制御の実行状態において、予備残量センサ59Dの検出に基づいて予備貯留部59での苗残量の低下を検知している状態で、第1残量検出部24Aの出力に基づいて、苗載台24に載置されたいずれかのマット状苗の残量が苗補給用の設定値まで低下したことを検知すると、苗補給報知用の第3報知部47Dを消灯状態から点滅状態に切り替えた上で、自動方向転換制御を実行状態から停止状態に切り替えるとともに、第6報知部47Gを連続作動させて自動方向転換制御が実行されないことを運転者に知らせる。
これにより、運転者は、苗載台24への苗補給とともに予備貯留部59への苗補給の必要性を認識することができる。そして、走行車体1が畦際の方向転換領域に達したときに、運転者が、主変速レバー42の中立位置への操作やブレーキペダル44の踏み込み操作などによる走行停止操作を行うことで、走行車体1の前端を畦に接近させた状態で走行車体1を走行停止させることができる。
その結果、畦から苗載台24及び予備貯留部59への苗補給を、車体前端側の左右両端部に備えた乗降ステップ95などを利用して速やかに行うことができる。
移行推定部60Rは、第1残量検出部24Aの検出値が苗補給用の設定量まで低下した場合に、運転者の苗補給状態(他の作業状態の一例)への移行を推定する。移行推定部60Rは、第2残量検出部31Aの検出値が肥料補給用の設定値まで低下した場合に、運転者の肥料補給状態(他の作業状態の一例)への移行を推定する。移行推定部60Rは、詰まりセンサ35Aが作溝器内での肥料詰まりを検出した場合に、運転者の詰まり除去状態(他の作業状態の一例)への移行を推定する。
これにより、移行推定部60Rが、第1残量検出部24A、第2残量検出部31A、又は、詰まりセンサ35Aの検出に基づいて、運転者の運転状態から苗補給状態、肥料補給状態、又は、詰まり除去状態への移行を推定した段階から、車速制御部60Qの減速制御によって車速を低下させることができる。
その結果、運転者が運転状態から苗補給状態、肥料補給状態、又は、詰まり除去状態に移行する前に行う走行車体1の走行停止操作において、走行車体1が走行停止するまでに要する時間を短縮することができ、よって、運転者は、運転状態から苗補給状態、肥料補給状態、又は、詰まり除去状態への移行を効率良く行うことができる。
移行推定部60Rは、第1座席センサ48Aの検出に基づいて荷重の低下を検知し、かつ、第2座席センサ48Bの検出に基づいて運転座席48の基準位置からの旋回移動を検知した場合に、運転者の運転状態から他の作業状態への移行を推定する。
これにより、運転者が、苗補給作業、肥料補給作業、及び、詰まり除去作業以外の他の作業を行うために、走行車体1を走行停止させずに運転座席48から離れようとした場合には、そのときの動作が、第1座席センサ48A及び第2座席センサ48Bにより検出される。そして、移行推定部60Rは、第1座席センサ48A及び第2座席センサ48Bの検出に基づいて、運転者の運転状態から苗補給状態、肥料補給状態、及び、詰まり除去状態以外の他の作業状態への移行を推定することができ、この推定に基づく車速制御部60Qの減速制御により、車速が設定車速まで低下して走行車体1が微速走行する。
そして、この車速の低下により、運転者に、走行車体1を走行停止させるのを忘れていることを気付かせることができ、走行車体1の走行停止操作を促すことができる。又、運転者による走行車体1の走行停止操作が行われてから走行車体1が走行停止するまでに要する時間を短縮することができる。
又、移行推定部60Rは、第1座席センサ48Aの検出に基づいて荷重の低下を検知し、かつ、第2座席センサ48Bの検出に基づいて運転座席48の基準位置からの旋回移動を検知した場合に、運転者の運転状態から他の作業状態への移行を推定することから、運転座席48に対する運転者の座り直しなどによる荷重の低下、又は、運転者の着座状態での運転座席48の旋回移動、に基づいて、車速制御部60Qが減速制御を実行することに起因した作業効率の低下を回避することができる。
これにより、例えば、作業走行の終了間近などにおいて、運転者が苗補給作業及び肥料補給作業などの他の作業を行う必要がないと判断した場合には、移行推定部60Rを停止状態に切り替えることで、車速制御部60Qの減速制御による車速の低下を回避することができる。
その結果、他の作業を行う必要がない場合に、車速制御部60Qの減速制御で車速が低下することに起因した作業効率の低下を回避することができる。
これにより、走行車体1の走行状態が維持されたまま、運転者による苗補給作業が行われるのを防止することができる。
これにより、移行検知部60Sの検知に基づく車速制御部60Qの減速制御による走行車体1の自動停止を採用する状態と採用しない状態とに切り替えることができる。
これにより、車速制御部60Qの減速制御で車速が低下するときに運転者が違和感を覚える虞を回避することができる。
これにより、運転者が、休憩などを終えたときに、メインスイッチ61を操作してエンジン7を始動させた場合には、エンジン7の始動とともに自動直進制御を使用した作業走行を再開させることができる。
又、例えば、設定時間を、時間設定器99にて最短時間(例えば、0分又は1分など)に設定しておけば、運転者が作業の完了に伴ってメインスイッチ61の遮断操作を行った場合には、メインスイッチ61の遮断操作とともに衛星航法装置87及び慣性計測装置88への通電が停止される、又は、メインスイッチ61の遮断操作から最短の設定時間の経過に伴って、通電保持部98が自動的に第1通電保持状態及び第2通電保持状態から第1通電停止状態及び第2通電停止状態に切り替わって、衛星航法装置87及び慣性計測装置88への通電が停止されることから、作業の完了後も衛星航法装置87及び慣性計測装置88への通電が無駄に継続されることを抑制することができる。
その結果、作業効率の低下などを招くことなく、休憩中などにおける無駄な燃料消費を防止することができる上に、作業完了後の無駄な電力消費を防止することができる。
報知装置47は、通電保持部98による第3通電保持状態での作動中は、通電保持状態に関する情報として、衛星航法装置87及び慣性計測装置88が通電保持部98による通電保持状態であること、及び、通電保持部98が通電保持状態から通電停止状態に切り替わるまでの残り時間、などを、液晶表示部47Aにより表示して運転者に知らせる。
これにより、運転者は、通電保持部98が通電保持状態であるか否か、及び、通電保持部98が通電停止状態に切り替わるまでの残り時間、などを容易に確認することができる。
通電制御部60Tは、前述した設定時間として、衛星航法装置87及び慣性計測装置88への通電を保持するための第1設定時間と、報知装置47への通電を保持するための第2設定時間とを備えている。そして、第1設定時間が、第2設定時間よりも長い時間に設定されている。
つまり、作業効率の点から、報知装置47よりも通電保持の重要度が高い衛星航法装置87及び慣性計測装置88の通電保持時間である第1設定時間を、報知装置47の通電保持時間である第2設定時間よりも長い時間に設定している。
これにより、通電保持の重要度が高い衛星航法装置87及び慣性計測装置88の通電保持時間と、通電保持の重要度が低い報知装置47の通電保持時間とを同じにする場合に比較して、作業効率の低下を招くことなく、休憩中などにおけるバッテリ37の消耗を抑制することができる。
つまり、通電保持の重要度が最も高いECU60を自己保持回路60Aで通電状態に維持する設定時間が、第1設定時間及び第2設定時間よりも長い時間に設定されている。
本発明は、上記の実施形態で例示した構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
又、作業車は、左右の前輪6A及び左右の後輪6Bに代えて左右のクローラを備えたフルクローラ仕様に構成されたものであってもよい。
又、作業車は、左右のサイドクラッチ17に代えて前輪増速装置を備えて、走行車体1の方向転換状態(小旋回状態)として、旋回外側の前輪6Aを増速させた前輪増速旋回状態が現出される前輪増速旋回仕様に構成されたものであってもよい。
又、作業車は、方向転換として、後進走行を使用するスイッチターンを行うものであってもよい。
又、条件判定部60Kは、例えば、ティーチング用の第1スイッチ89又は第2スイッチ90の長押し操作、あるいは、第1スイッチ89又は第2スイッチ90の両押し操作、などの既存のスイッチの特殊操作を検出したときに、エンジン7の一時停止条件の成立を判定するように構成されていてもよい。
又、条件判定部60Kは、既存のスイッチの特殊操作を検出した上で、例えば、エンジン7の出力回転数が設定回転数(例えばアイドリング回転数)以下である、バッテリ37の電圧が設定値以上である、及び、エンジン冷却水の温度が設定値(例えば55度)以上である、などのエンジン7の再始動に適した条件が確保されているときに、エンジン7の一時停止条件の成立を判定するように構成されていてもよい。
具体的には、残量検出部24A,31Aは、例えば、貯留部24,31での供給物の貯留量、単位距離当たりの供給物の供給量、及び、測位ユニット86の測位結果として得られる作業地での走行距離、などに基づく演算処理で、貯留部24,31での残量を検出する。
つまり、残量検出部24A,31Aとして、供給物の残量を検出する専用のセンサを備えることなく、貯留部24,31での残量を検出することができる。
又、移行検知部60Sは、第2座席センサ48Bの検出に基づいて運転座席48の基準位置からの旋回移動を検知した場合に、運転者の運転状態から他の作業状態への移行を検知するように構成されていてもよい。
7 エンジン
24 貯留部(苗載台)
24A 残量検出部(第1残量検出部)
31 貯留部(ホッパ)
31A 残量検出部(第2残量検出部)
35A 不具合センサ(詰まりセンサ)
37 バッテリ
47 報知装置
47D 報知部(第3報知部)
47E 報知部(第4報知部)
47F 報知部(第5報知部)
47G 報知部(第6報知部)
47H 報知部(第7報知部)
48 運転座席
48A 第1座席センサ
48B 第2座席センサ
59 予備貯留部
59D 予備残量センサ
60G 作業制御部
60H エンジン制御部
60K 条件判定部
60L 経路設定部
60M 方向制御部
60N 地点記憶部
60P 到達判定部
60Q 車速制御部
60R 移行推定部
60S 移行検知部
61 メインスイッチ
70 推移検出部
86 測位ユニット
87 衛星航法装置
88 慣性計測装置
94 切替スイッチ(第3切替スイッチ)
96 切替スイッチ(第4切替スイッチ)
97 切替スイッチ(第5切替スイッチ)
98 通電保持部
A 対地作業装置
Pc 転換開始地点
Pd 転換開始地点
Rs 目標直進経路
Rsa 制御対象領域
Claims (6)
- 目標直進経路を設定する経路設定部と、走行車体の位置及び方位を測定する測位ユニットと、前記走行車体の走行方向を制御する方向制御部とを備え、
前記経路設定部は、ティーチング始端位置の登録、当該登録後の予め設定された距離の直進走行、及び当該直進走行後のティーチング終端点の登録を有するティーチング制御の実行に基づき、前記目標直進経路の延出方向となる基準方位を決定し、
前記方向制御部は、前記目標直進経路の制御対象領域では、前記目標直進経路と前記測位ユニットの測位結果とに基づいて、前記走行車体を自動的に前記目標直進経路上で走行させる自動直進制御を実行し、
前記方向制御部は、前記走行車体が前記目標直進経路における制御対象領域の終端に達したことを検知すると前記自動直進制御を終了し、手動による機体の方向転換状態に移行する作業車。 - 目標直進経路を設定する経路設定部と、走行車体の位置及び方位を測定する測位ユニットと、前記走行車体の走行方向を制御する方向制御部と、エンジンの作動を制御するエンジン制御部と、前記エンジンの一時停止条件及び再始動条件が成立したか否かを判定する条件判定部とを備え、
前記方向制御部は、前記目標直進経路の制御対象領域では、前記目標直進経路と前記測位ユニットの測位結果とに基づいて、前記走行車体を自動的に前記目標直進経路上で走行させる自動直進制御を実行し、
前記エンジン制御部は、前記条件判定部が前記一時停止条件の成立を判定したときに、前記エンジンを一時停止させるエンジン一時停止制御を実行し、かつ、前記条件判定部が前記再始動条件の成立を判定したときに、前記エンジンを再始動させるエンジン再始動制御を実行し、
前記再始動条件は、ブレーキ操作具が制動位置に操作された状態で変速操作具が作業中断位置から中立位置に操作されることであり、
前記方向制御部は、前記自動直進制御の実行中に前記エンジン一時停止制御が実行されると前記自動直進制御を中断し、かつ、前記自動直進制御の中断中に前記エンジン再始動制御が実行されると前記自動直進制御を再開する作業車。 - 目標直進経路を設定する経路設定部と、走行車体の位置及び方位を測定する測位ユニットと、前記走行車体の走行方向を制御する方向制御部と、エンジンの作動を制御するエンジン制御部と、前記エンジンの一時停止条件及び再始動条件が成立したか否かを判定する条件判定部とを備え、
前記方向制御部は、前記目標直進経路の制御対象領域では、前記目標直進経路と前記測位ユニットの測位結果とに基づいて、前記走行車体を自動的に前記目標直進経路上で走行させる自動直進制御を実行し、
前期方向制御部は、前記走行車体が前記目標直進経路における制御対象領域の終端に達したことを検知すると前記自動直進制御を終了し、手動による機体の方向転換状態に移行し、
前記エンジン制御部は、前記条件判定部が前記一時停止条件の成立を判定したときに、前記エンジンを一時停止させるエンジン一時停止制御を実行し、かつ、前記条件判定部が前記再始動条件の成立を判定したときに、前記エンジンを再始動させるエンジン再始動制御を実行し、
前記再始動条件は、ブレーキ操作具が制動位置に操作された状態で変速操作具が作業中断位置から中立位置に操作されることであり、
前記方向制御部は、前記自動直進制御の実行中に前記エンジン一時停止制御が実行された場合に前記自動直進制御を中断し、かつ、前記自動直進制御の中断中に前記エンジン再始動制御が実行された場合に前記自動直進制御を再開する作業車。 - 前記測位ユニットは、衛星航法装置と慣性計測装置とを備えている請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業車。
- 前記走行車体が直進状態から方向転換状態に移行する転換開始地点を記憶する地点記憶部と、前記走行車体が前記転換開始地点に到達したか否かを判定する到達判定部とを備え、
前記方向制御部は、前記到達判定部が前記走行車体の前記転換開始地点への到達を判定したときに、前記走行車体を自動的に現在の目標直進経路から次の目標直進経路に向けて方向転換させる自動方向転換制御を実行する請求項1〜4のいずれか一項に記載の作業車。 - 前記方向制御部を、前記自動方向転換制御を実行する実行状態と前記自動方向転換制御を実行しない停止状態とに切り替える手動式の切替スイッチを備え、
前記転換開始地点が前記地点記憶部に記憶されていない状態で前記方向制御部が前記実行状態に切り替えられた場合に、前記転換開始地点が前記地点記憶部に記憶されていないことを運転者に知らせる報知部を備えている請求項5に記載の作業車。
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