JP2021071914A - 制御装置 - Google Patents

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Shinji Nakagawa
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Abstract

【課題】制御システムの性能及び信頼性を向上する。【解決手段】制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部と、前記所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部と、前記調整されたPID制御器のゲイン値の少なくとも一つに基づいて、制御対象を診断する制御対象診断部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置に関するものであり、特に、制御システムの異常を検知する技術に関する。
本技術の背景技術として、特開2018−112954(特許文献1)がある。この文献には、オートチューニングによってPID値を算出するPID算出部と、前記PID値を用いてPID制御を実行するPID制御部と、前記PID値を用いて前記PID制御異常または対象装置の異常を判定する判定部と、を備える、制御装置が記載されている。(請求項1参照)。
特開2018−112954号公報
しかしながら、前述の先行技術(特許文献1)に記載された制御装置は、実際に制御対象を稼働させながら、試行錯誤によるオートチューニングによって算出されたPID値を用いて制御装置の異常を判定するものである。また、PID値から直接、制御装置の異常を判定するものであり、制御装置又は制御対象のどのような特性が異常であるかを検知するものではない。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、 制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部と、前記所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部と、前記調整されたPID制御器のゲイン値の少なくとも一つに基づいて、制御対象を診断する制御対象診断部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、制御システムの性能及び信頼性を向上できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
実施例1〜6における制御装置の全体図 実施例1〜6における制御装置のシステム図 実施例1における制御装置と制御対象を示した図 実施例1〜3における所望の出力値演算部の処理を示した図 実施例1〜3におけるPID制御器ゲイン値調整部の処理を示した図 実施例1における制御対象診断部の処理を示した図 実施例2〜3における制御装置と制御対象を示した図 実施例2における制御対象異常判定部の処理を示した図 実施例3〜6における制御対象異常判定部の処理を示した図 実施例4における制御装置と制御対象を示した図 実施例4における所望の出力値演算部の処理を示した図 実施例4におけるPID制御器ゲイン値調整部の処理を示した図 実施例5における制御装置と制御対象を示した図 実施例5における所望の出力値演算部の処理を示した図 実施例5におけるPID制御器ゲイン値調整部の処理を示した図 実施例6における制御装置と制御対象を示した図 実施例6における所望の出力値演算部の処理を示した図 実施例6におけるPID制御器ゲイン値調整部の処理を示した図
以下、実施例を図面を用いて説明する。
<実施例1>
本実施例においては、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象を診断する制御対象診断部3とを備える制御装置1について示す。
また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。
また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)を用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。
また、制御装置1は、プラント21を制御する装置である。
図1は、制御装置1の中心機能を示す図である。制御装置1において、所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力の所望のプロフィールを演算する。PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器ゲイン値を調整する。制御対象診断部3は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象を診断する。PID制御器5は、制御対象を制御するための操作量を演算する。
図2は、制御装置1のシステム図である。
制御装置1は、ハードウェアとして、記憶装置11、CPU12、ROM13、RAM14、データバス15、入力回路16、入出力ポート17及び出力回路18を有する。入力回路16は、外部から入力された信号を処理する。外部から入力される信号は、例えば、制御装置1に設置又は接続されているセンサから出力されるセンサ出力信号などである。外部から入力される信号は、入力回路16を経て、入力信号となり入出力ポート17へ送られる。入出力ポート17に送られた各入力情報は、データバス15を経て、RAM14又は記憶装置11に格納される。ROM13及び記憶装置11の少なくとも一方は、後述する処理を実行するためのプログラムを格納しており、該プログラムはCPU12で実行される。その際、RAM14及び記憶装置11の少なくとも一方に格納された値を、適宜、使用して演算を行う。演算結果のうち外部へ送り出す情報(値)は、データバス15を経て入出力ポート17に送られ、出力信号として出力回路18に送られる。出力回路18は、出力信号を外部に出力する。外部へ出力される出力信号は、制御対象を所望の動きをさせるために制御対象に備わるアクチュエータへ送信されるアクチュエータ駆動信号などである。
なお、CPU12がプログラムを実行して行う処理の一部を、他の演算装置(例えば、FPGA(Field Programable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア)で実行してもよい。
図3は、制御装置1と制御装置1によって制御されるプラント21を示す図である。
本実施例のPID制御器5は、プラント21の温度を制御するための操作量(例えば、蒸気温度を調節するための目標バルブ開度)を演算する。
以下、各部による処理の詳細を説明する。
<所望の出力値演算部(図4)>
所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力(プラント21の温度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図4に示すように、制御目標である目標プラント温度Tg_Tdegに対して、例えば伝達関数を用いて、所望のプラント温度プロフィールDe_Tdegを演算する。制御目標は例えばステップ信号、ランプ信号などが考えられる。伝達関数は、予め決めておくが、プラント21の動作状態に応じて特性を変化させてもよい。
<PID制御器ゲイン値調整部(図5)>
PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器5のゲイン値を調整する。具体的には、図5に示すように、プラント温度プロフィールTdegと所望のプラント温度プロフィールDe_Tdegとの差が最も小さくなるように、調整後PIDゲイン値を決める。得られたPID制御器5のPゲイン値、Iゲイン値、Dゲイン値をそれぞれKp_new,Ki_new,Kd_newとする。
プラント温度プロフィールTdegと所望のプラント温度プロフィールDe_Tdegとの差を評価する評価関数としては、例えば、J2=||Tdeg−De_Tdeg||であるL2ノルム、又は、J1=|Tdeg−De_Tdeg|であるL1ノルムなどが考えられる。J1やJ2を最小化するPIDゲイン値は、例えば、IFT(Iterative Feedback Tuning)、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)などで決定すればよく、PIDゲイン値の決定は、最適化問題に帰着する。本実施例では、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)を用いて、PIDゲイン値を最適化する。FRITは、一組の操作量と制御量信号だけでオフラインで最適化可能な最適化手法である。最適化のための解法は多くの文献があるので、ここでは詳述しない。
なお、本調整処理は、オフライン、オンラインのどちらで行ってもよい。IFTでは、最適化の過程において、その都度、制御対象にPIDゲイン値を適用する必要があるが、FRITでは、最適化の過程はオフラインで処理可能である。
<制御対象診断部(図6)>
制御対象診断部3は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の診断を行う。具体的には、図6に示すように、Kp_new,Ki_new,Kd_newの値から、制御対象(プラント21)の応答特性を診断する。例えば、Kp_newの値が大きくなるほど、制御対象の応答性が遅くなっていると診断する。Kp_new,Ki_new,Kd_newに基づいて何らかのパラメータに一旦、変換し、そのパラメータ値を用いて診断してもよい。
本実施例の制御装置1は、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象を診断する制御対象診断部3とからなる。また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。また、制御装置1は、プラント21を制御する装置である。
本実施例の制御装置1は、PID制御器5のゲイン値を、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように自動調整する。制御対象の応答特性に応じて、所望の出力値を維持するように、PIDゲイン値が自動調整されるので、PIDゲイン値は制御対象の応答特性に応じて変化する。よって、前記所望の出力値となるように、試行錯誤することなく、最適化問題としてPID制御のPIDゲイン値を調整することが可能である。特にFRITを用いることで、実際に制御対象を稼働させることなく、オフラインで、PIDゲイン値を最適化可能である。従って、自動調整されたPIDゲイン値から制御システムの特性変化(応答性変化又は応答性変化と相関のある性能変化)を診断できる。
このように、本実施例の制御装置1は、制御対象の特性変化に応じて、所望の出力特性となるようにPIDゲイン値を自動的に調整でき、制御装置の簡便に最適化できる。また、制御対象の特性変化を診断するので、プラント制御システムの性能及び信頼性を向上できる。
<実施例2>
本実施例においては、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とを備える制御装置1について示す。
また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。
また、制御対象異常判定部6は、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。
また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。
また、制御装置1は、プラント21を制御する装置である。
図1は、制御装置1の中心機能を示す図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。図2は、制御装置1のシステム図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。
図7は、制御装置1と制御装置1によって制御されるプラント21を示す図である。
本実施例の制御対象異常判定部6は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の異常を検知する。それ以外は、実施例1と同じであるので、詳述しない。
以下、各部による処理の詳細を説明する。
<所望の出力値演算部(図4)>
所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力(プラント21の温度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図4に示すように、実施例1と同じであるので、詳述しない。
<PID制御器ゲイン値調整部(図5)>
PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器5のゲイン値を調整する。具体的には、図5に示すように、実施例1と同じであるので、詳述しない。
<制御対象異常判定部(図8)>
制御対象異常判定部6は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の異常を検知する。具体的には、図8に示すように、
・下記の条件を満たす場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=1とする。
Kp_new≧Kp_deg_ano
Ki_new≧Ki_deg_ano
Kd_new≧Kd_deg_ano
・それ以外の場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=0とする。
本実施例の制御装置1は、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とからなる。また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。また、制御対象異常判定部6は、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。また、制御装置1は、プラント21を制御する装置である。
本実施例の制御装置1は、PID制御器5のゲイン値を、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように自動調整する。制御対象の応答特性に応じて、所望の出力値を維持するように、PIDゲイン値が自動調整されるので、PIDゲイン値は制御対象の応答特性に応じて変化する。よって、前記所望の出力値となるように、試行錯誤することなく、最適化問題としてPID制御のPIDゲイン値を調整することが可能である。特にFRITを用いることで、実際に制御対象を稼働させることなく、オフラインで、PIDゲイン値を最適化可能である。従って、自動調整されたPIDゲイン値が所定範囲にあるか否かによって制御システムの異常(応答性劣化又は応答性劣化と相関のある性能劣化)を検知できる。
このように、本実施例の制御装置1は、制御対象の特性変化に応じて、所望の出力特性となるようにPIDゲイン値を自動的に調整できると共に、制御対象の異常を検知するので、プラント制御システムの信頼性及び精度を向上できる。
<実施例3>
本実施例においては、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とを備える制御装置1について示す。
また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。
また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。
また、制御装置1は、プラント21を制御する装置である。
図1は、制御装置1の中心機能を示す図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。図2は、制御装置1のシステム図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。
図7は、制御装置1と制御装置1によって制御されるプラント21を示しており、実施例1と同じであるので、詳述しない。
以下、各部による処理の詳細を説明する。
<所望の出力値演算部(図4)>
所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力(プラント21の温度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図4に示すように、実施例1と同じであるので、詳述しない。
<PID制御器ゲイン値調整部(図5)>
PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器5のゲイン値を調整する。具体的には、図5に示すように、実施例1と同じであるので、詳述しない。
<制御対象異常判定部(図9)>
制御対象異常判定部6は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の異常を検知する。具体的には、図9に示すように、
・Kp_new(調整後Pゲイン)からテーブルTbl_deg_anoを参照して、deg_ano(制御対象の異常度)を求める。
・下記の条件を満たす場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=1とする。
deg_ano≧K_deg_ano
・それ以外の場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=0とする。
deg_anoは、物理的に意味のある値とするとよい。例えば、プラント21の効率、安全度、悪影響度などとするとよい。
Kp_newとdeg_anoの関係を表すTbl_deg_anoの値は、実験から決めてもよい。
なお、実施例1で前述した制御対象診断部3を、実施例3(図9)の制御対象異常判定部6の調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断するように構成してもよい。具体的には、Kp_new,Ki_new,Kd_newの値からテーブルTbl_deg_anoを参照して、、プラント21の応答特性を求める。この応答特性によってプラント21を診断する。
本実施例の制御装置1は、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とからなる。また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。また、制御装置1は、プラント21を制御する装置である。
本実施例の制御装置1は、PID制御器5のゲイン値を、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように自動調整する。制御対象の応答特性に応じて、所望の出力値を維持するように、PIDゲイン値が自動調整されるので、PIDゲイン値は制御対象の応答特性に応じて変化する。よって、前記所望の出力値となるように、試行錯誤することなく、最適化問題としてPID制御のPIDゲイン値を調整することが可能である。特にFRITを用いることで、実際に制御対象を稼働させることなく、オフラインで、PIDゲイン値を最適化可能である。従って、自動調整されたPIDゲイン値が所定範囲にあるか否かによって制御システムの異常(応答性劣化又は応答性劣化と相関のある性能劣化)を検知できる。さらに、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて、制御対象を診断し、異常を検知する。PIDゲイン値から演算されるパラメータ値を物理的に説明性のあるパラメータ値とすることで、説明性が高い形で制御装置の異常を検出可能でき、制御装置又は制御対象のどのような特性が異常かが分かるようになる。
このように、本実施例の制御装置1は、制御対象の特性変化に応じて、所望の出力特性となるようにPIDゲイン値を自動的に調整できると共に、制御対象の異常を検知するので、プラント制御システムの信頼性及び精度を向上できる。
<実施例4>
本実施例においては、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とを備える制御装置1について示す。
また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。
また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。
また、制御装置1は、自動運転車22を制御する装置である。
図1は、制御装置1の中心機能を示す図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。図2は、制御装置1のシステム図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。
図10は、制御装置1と制御装置1によって制御される自動運転車22を示す図である。
本実施例のPID制御器5は、自動運転車22の運動を制御するための操作量(例えば、目標速度、目標回転角速度)が演算される。それ以外は、実施例3と同じであるので、詳述しない。
以下、各部による処理の詳細を説明する。
<所望の出力値演算部(図11)>
所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力(自動運転車22の速度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図11に示すように、制御目標である目標速度Tg_VSPに対して、例えば伝達関数などを用いて、所望の速度プロフィールDe_VSPを演算する。制御目標は例えばステップ信号、ランプ信号などが考えられる。伝達関数は、あらかじめ決めておくが、自動運転車22の動作状態に応じて特性を変化させてもよい。
<PID制御器ゲイン値調整部(図12)>
PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器5のゲイン値を調整する。具体的には、図12に示すように、速度プロフィールVSPと所望の速度プロフィールDe_VSPとの差が最も小さくなるように、調整後PIDゲイン値を決める。得られたPID制御器5のPゲイン値、Iゲイン値、Dゲイン値をそれぞれKp_new,Ki_new,Kd_newとする。
速度プロフィールVSPと所望の速度プロフィールDe_VSPとの差を評価する評価関数としては、例えば、J2=||VSP−De_VSP||であるL2ノルム、又は、J1=|VSP−De_VSP|であるL1ノルムなどが考えられる。J1やJ2を最小化するPIDゲイン値は、例えば、IFT(Iterative Feedback Tuning)、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)などで決定すればよく、PIDゲイン値の決定は、最適化問題に帰着する。本実施例では、FRITを用いて、PIDゲイン値を最適化する。FRITは、一組の操作量と制御量信号だけでオフラインで最適化可能な最適化手法である。最適化のための解法は多くの文献があるので、ここでは詳述しない。
なお、本調整処理は、オフライン、オンラインのどちらで行ってもよい。IFTでは、最適化の過程において、その都度、制御対象にPIDゲイン値を適用する必要があるが、FRITでは、最適化の過程はオフラインで処理可能である。
<制御対象異常判定部(図9)>
制御対象異常判定部6は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の異常を検知する。具体的には、図9に示すように、
・Kp_new(調整後Pゲイン)からテーブルTbl_deg_anoを参照して、deg_ano(制御対象の異常度)を求める。
・下記の条件を満たす場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=1とする。
deg_ano≧K_deg_ano
それ以外の場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=0とする。
deg_anoは、物理的に意味のある値とするとよい。例えば、自動運転車22の燃費などとするとよい。
Kp_newとdeg_anoの関係を表すTbl_deg_anoの値は、実験から決めてもよい。
本実施例の制御装置1は、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とからなる。また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。また、制御装置1は、自動運転車22を制御する装置である。
本実施例の制御装置1は、PID制御器5のゲイン値を、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように自動調整する。制御対象の応答特性に応じて、所望の出力値を維持するように、PIDゲイン値が自動調整されるので、PIDゲイン値は制御対象の応答特性に応じて変化する。よって、前記所望の出力値となるように、試行錯誤することなく、最適化問題としてPID制御のPIDゲイン値を調整することが可能である。特にFRITを用いることで、実際に制御対象を稼働させることなく、オフラインで、PIDゲイン値を最適化可能である。従って、自動調整されたPIDゲイン値が所定範囲にあるか否かによって制御システムの異常(応答性劣化又は応答性劣化と相関のある性能劣化)を検知できる。さらに、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて、制御対象を診断し、異常を検知する。PIDゲイン値から演算されるパラメータ値を物理的に説明性のあるパラメータ値とすることで、説明性が高い形で制御装置の異常を検出可能でき、制御装置又は制御対象のどのような特性が異常かが分かるようになる。
このように、本実施例の制御装置1は、制御対象の特性変化に応じて、所望の出力特性となるようにPIDゲイン値を自動的に調整できると共に、制御対象の異常を検知するので、自動運転車制御システムの信頼性及び精度を向上できる。
<実施例5>
本実施例においては、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とを備える制御装置1について示す。
また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。
また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。
また、制御装置1は、ロボット23を制御する装置である。
図1は、制御装置1の中心機能を示す図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。図2は、制御装置1のシステム図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。
図13は、制御装置1と制御装置1によって制御されるロボット23を示す図である。
本実施例のPID制御器5は、ロボット23の運動を制御するための操作量(例えば、角度、速度、トルク)が演算される。それ以外は、実施例3と同じであるので、詳述しない。
以下、各部による処理の詳細を説明する。
<所望の出力値演算部(図14)>
所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力(ロボット23の位置)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図14に示すように、制御目標である目標位置Tg_POSに対して、例えば伝達関数などを用いて、所望の位置プロフィールDe_POSを演算する。制御目標は例えばステップ信号、ランプ信号などが考えられる。伝達関数は、あらかじめ決めておくが、ロボット23の動作状態に応じて特性を変化させてもよい。
<PID制御器ゲイン値調整部(図15)>
PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器5のゲイン値を調整する。具体的には、図15に示すように、位置POSプロフィールと所望の位置De_POSプロフィールとの差が最も小さくなるように、調整後PIDゲイン値を決める。得られたPID制御器5のPゲイン値、Iゲイン値、Dゲイン値をそれぞれKp_new,Ki_new,Kd_newとする。
位置POSプロフィールと所望の位置De_POSプロフィールとの差を評価する評価関数としては、例えば、J2=||POS−De_POS||であるL2ノルム、又は、J1=|POS−De_POS|であるL1ノルムなどが考えられる。J1やJ2を最小化するPIDゲイン値は、例えば、IFT(Iterative Feedback Tuning)、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)などで決定すればよく、PIDゲイン値の決定は、最適化問題に帰着する。本実施例では、FRITを用いて、PIDゲイン値を最適化する。FRITは、一組の操作量と制御量信号だけでオフラインで最適化可能な最適化手法である。最適化のための解法は多くの文献があるので、ここでは詳述しない。
なお、本調整処理は、オフライン、オンラインのどちらで行ってもよい。IFTでは、最適化の過程において、その都度、制御対象にPIDゲイン値を適用する必要があるが、FRITでは、最適化の過程はオフラインで処理可能である。
<制御対象異常判定部(図9)>
制御対象異常判定部6は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の異常を検知する。具体的には、図9に示すように、
・Kp_new(調整後Pゲイン)からテーブルTbl_deg_anoを参照して、deg_ano(制御対象の異常度)を求める。
・下記の条件を満たす場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=1とする。
deg_ano≧K_deg_ano
それ以外の場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=0とする。
deg_anoは、物理的に意味のある値とするとよい。例えば、ロボット23の効率、速度などとするとよい。
Kp_newとdeg_anoの関係を表すTbl_deg_anoの値は、実験から決めてもよい。
本実施例の制御装置1は、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とからなる。また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。また、制御装置1は、ロボット23を制御する装置である。
本実施例の制御装置1は、PID制御器5のゲイン値を、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように自動調整する。制御対象の応答特性に応じて、所望の出力値を維持するように、PIDゲイン値が自動調整されるので、PIDゲイン値は制御対象の応答特性に応じて変化する。よって、前記所望の出力値となるように、試行錯誤することなく、最適化問題としてPID制御のPIDゲイン値を調整することが可能である。特にFRITを用いることで、実際に制御対象を稼働させることなく、オフラインで、PIDゲイン値を最適化可能である。従って、自動調整されたPIDゲイン値が所定範囲にあるか否かによって制御システムの異常(応答性劣化又は応答性劣化と相関のある性能劣化)を検知できる。さらに、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて、制御対象を診断し、異常を検知する。PIDゲイン値から演算されるパラメータ値を物理的に説明性のあるパラメータ値とすることで、説明性が高い形で制御装置の異常を検出可能でき、制御装置又は制御対象のどのような特性が異常かが分かるようになる。
このように、本実施例の制御装置1は、制御対象の特性変化に応じて、所望の出力特性となるようにPIDゲイン値を自動的に調整できると共に、制御対象の異常を検知するので、ロボット制御システムの信頼性及び精度を向上できる。
<実施例6>
本実施例においては、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とを備える制御装置1について示す。
また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。
また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。
また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。
また、制御装置1は、飛行体(例えばドローン24)を制御する装置である。
図1は、制御装置1の中心機能を示す図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。図2は、制御装置1のシステム図であり、実施例1と同じであるので、詳述しない。
図16は、制御装置1と制御装置1によって制御されるドローン24を示す図である。
本実施例のPID制御器5は、ドローン24の運動を制御するための操作量(例えば、各ロータの回転速度)が演算される。それ以外は、実施例3と同じであるので、詳述しない。
以下、各部による処理の詳細を説明する。
<所望の出力値演算部(図17)>
所望の出力値演算部4は、制御目標に基づいて、制御対象の出力(ドローン24の位置)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図17に示すように、制御目標である目標飛行速度Tg_FSPに対して、例えば伝達関数などを用いて、所望の飛行速度プロフィールDe_FSPを演算する。制御目標は例えばステップ信号、ランプ信号などが考えられる。伝達関数は、あらかじめ決めておくが、ドローン24の動作状態に応じて特性を変化させてもよい。
<PID制御器ゲイン値調整部(図18)>
PID制御器ゲイン値調整部2は、PID制御器5のゲイン値を調整する。具体的には、図18に示すように、飛行速度プロフィールFSPと所望の飛行速度プロフィールDe_FSPとの差が最も小さくなるように、調整後PIDゲイン値を決める。得られたPID制御器5のPゲイン値、Iゲイン値、Dゲイン値をそれぞれKp_new,Ki_new,Kd_newとする。
飛行速度プロフィールFSPと所望の飛行速度プロフィールDe_FSPとの差を評価する評価関数としては、例えば、J2=||FSP−De_FSP||であるL2ノルム、又は、J1=|FSP−De_FSP|であるL1ノルムなどが考えられる。J1やJ2を最小化するPIDゲイン値は、例えば、IFT(Iterative Feedback Tuning)、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)などで決定すればよく、PIDゲイン値の決定は、最適化問題に帰着する。本実施例では、FRITを用いて、PIDゲイン値を最適化する。FRITは、一組の操作量と制御量信号だけでオフラインで最適化可能な最適化手法である。最適化のための解法は多くの文献があるので、ここでは詳述しない。
なお、本調整処理は、オフライン、オンラインのどちらで行ってもよい。IFTでは、最適化の過程において、その都度、制御対象にPIDゲイン値を適用する必要があるが、FRITでは、最適化の過程はオフラインで処理可能である。
<制御対象異常判定部(図9)>
制御対象異常判定部6は、調整されたPIDゲイン値に基づいて制御対象の異常を検知する。具体的には、図9に示すように、
・Kp_new(調整後Pゲイン)からテーブルTbl_deg_anoを参照して、deg_ano(制御対象の異常度)を求める。
・下記の条件を満たす場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=1とする。
deg_ano≧K_deg_ano
それ以外の場合は、制御対象異常フラグf_ano_obj=0とする。
deg_anoは、物理的に意味のある値とするとよい。例えば、ドローン24の(方向転換)速度などとするとよい。
Kp_newとdeg_anoの関係を表すTbl_deg_anoの値は、実験から決めてもよい。
本実施例の制御装置1は、制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部4と、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器5のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部2と、調整されたPID制御器5のゲイン値の少なくとも一つのゲイン値に基づいて、制御対象の異常を検知する制御対象異常判定部6とからなる。また、所望の出力値演算部4は、伝達関数で表される。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて制御対象を診断する。また、制御対象異常判定部6は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値が所定範囲にない場合は、制御対象が異常と判定する。また、PID制御器ゲイン値調整部2は、FRITを用いて、PID制御器5のゲイン値を調整する。また、制御装置1は、ドローン24を制御する装置である。
本実施例の制御装置1は、PID制御器5のゲイン値を、所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように自動調整する。制御対象の応答特性に応じて、所望の出力値を維持するように、PIDゲイン値が自動調整されるので、PIDゲイン値は制御対象の応答特性に応じて変化する。よって、前記所望の出力値となるように、試行錯誤することなく、最適化問題としてPID制御のPIDゲイン値を調整することが可能である。特にFRITを用いることで、実際に制御対象を稼働させることなく、オフラインで、PIDゲイン値を最適化可能である。従って、自動調整されたPIDゲイン値が所定範囲にあるか否かによって制御システムの異常(応答性劣化又は応答性劣化と相関のある性能劣化)を検知できる。さらに、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、該演算されたパラメータ値に基づいて、制御対象を診断し、異常を検知する。PIDゲイン値から演算されるパラメータ値を物理的に説明性のあるパラメータ値とすることで、説明性が高い形で制御装置の異常を検出可能でき、制御装置又は制御対象のどのような特性が異常かが分かるようになる。
このように、本実施例の制御装置1は、制御対象の特性変化に応じて、所望の出力特性となるようにPIDゲイン値を自動的に調整できると共に、制御対象の異常を検知するので、ドローン制御システムの信頼性及び精度を向上できる。
1 制御装置
2 PID制御器ゲイン値調整部
3 制御対象診断部
4 所望の出力値演算部
5 PID制御器5
6 制御対象異常判定部
11 制御装置の記憶装置
12 制御装置のCPU
13 制御装置のROM
14 制御装置のRAM
15 制御装置のデータバス
16 制御装置の入力回路
17 制御装置の入出力ポート
18 制御装置の出力回路
21 発電プラント
22 自動運転車
23 ロボット
24 ドローン

Claims (7)

  1. 制御対象の所望の出力値を演算する所望の出力値演算部と、
    前記所望の出力値と制御対象の出力値との差が小さくなるように、PID制御器のゲイン値を調整するPID制御器ゲイン値調整部と、
    前記調整されたPID制御器のゲイン値の少なくとも一つに基づいて、前記制御対象を診断する制御対象診断部とを備えることを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記所望の出力値演算部は、伝達関数で表されることを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記制御対象診断部は、前記調整されたPID制御器のゲイン値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、前記制御対象が異常と判定する制御対象異常判定部であることを特徴とする制御装置。
  4. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記制御対象診断部は、少なくとも、前記調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、前記演算されたパラメータ値に基づいて、前記制御対象を診断する制御対象異常判定部であることを特徴とする制御装置。
  5. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記制御対象診断部は、少なくとも、調整されたPIDゲイン値に基づいてPIDゲイン値とは異なるパラメータ値を演算し、前記演算されたパラメータ値の少なくとも一つの値が所定範囲にない場合は、前記制御対象が異常と判定する制御対象異常判定部であることを特徴とする制御装置。
  6. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記PID制御器ゲイン値調整部は、FRITを用いて、前記PID制御器のゲイン値を調整することを特徴とする制御装置。
  7. 請求項1に記載の制御装置であって、
    少なくとも、プラントの温度を制御する装置、自動運転車を制御する装置、ロボットを制御する装置、及び飛行体を制御する装置のいずれかであることを特徴とする制御装置。
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