JP2021071139A - 空気ばね - Google Patents

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【課題】過剰なクッション時(底付き時)に緩衝作用するストッパを設けた空気ばねにおいて、ストッパが擦れながら圧縮されることによる懸架特性の乱れ(乗り心地)の悪化が極力生じないようにして、より改善された空気ばねを提供する。【解決手段】筒状ゴム膜1と、その一端部に気密接合される板状基盤2と、他端部に気密接合されるピストン3とを備え、筒状ゴム膜1の弾性変形に伴って他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分1Cを転動案内可能な周面3cがピストン3に形成された空気ばねにおいて、ピストン3に弾性材製のストッパ14が設けられ、ピストン3と板状基盤2との軸心P方向の間隔が所定量縮まるに伴って板状基盤2とストッパ14とが当接する状態に構成され、ストッパ14の板状基盤側端にシート状体20が設けられ、シート状体20は、これと板状基盤2との摩擦力がストッパ14と板状基盤2の摩擦力よりも小となる材料製である。【選択図】図1

Description

本発明は、バス、トラック、自動車、或いは鉄道車両などに用いられる空気ばねに関するものである。
この種の空気ばね、すなわち、筒状ゴム膜と、これの軸心方向の一端部に気密接合される大径板状部材と、筒状ゴム膜の軸心方向の他端部に気密接合されるピストンとを有し、筒状ゴム膜の弾性変形に伴って他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分を転動案内可能な周面がピストンに形成されている空気ばねは、特許文献1において開示されたものが知られている。
特許文献1(図1,6を参照)による空気ばねAは、気体室である第1内部空間S1の壁部を構成する縦形円筒状のダイヤフラム1と、その縦向きの軸心Pを有するダイヤフラム1の上端に形成される大径ビード部1Aに加締(カシメ)固定される円板状のアッパープレート2と、ダイヤフラム1の下端に形成される小径ビード部1Bに密嵌されるピストン3とを備えて構成されている。
また、特許文献2において開示されるように、過剰な圧縮動によるピストン5と上面板4との当接を回避し、かつ、弾性支持させるために、ピストン5の頂部に弾性材製のストッパ17が設けられている。これにより、満員バスのクッション時や走行路面の大きな段差通過などによる過大クッションにより空気ばねが底付きしても、ストッパの弾性作用によって過大なショックが緩和される利点が得られる。
ところが、特許文献2における図2の右側に描かれるように、低床バスなどに採用される空気ばねは、ローリング軸心25から上方及び横側方の双方に離れた箇所に配置されている。そのため、クッションに伴いピストン5と上面板4とは上下方向だけでなく、左右方向(横方向)にも相対移動する。つまり、ストッパ17が上面板4に当接する際は、ストッパ17が上下に圧縮されながら左右にずれ移動する状況になる。
従って、ストッパが上面板に当接するときは、これら両者が擦れながらストッパが圧縮されることになるので、懸架装置としての空気ばねの挙動が不安定になり易く、底付き付近における懸架特性が乱れて乗り心地が悪化することが予測される。
特開2011−190883号公報 特開2006−105253号公報
本発明の目的は、上述した過剰なクッション時(底付き時)に緩衝作用を発揮するストッパを設けた空気ばねにおいて、さらなる工夫により、ストッパが擦れながら圧縮されることに起因した懸架特性の乱れ(乗り心地)の悪化が極力生じないようにして、より改善される空気ばねを提供する点にある。
本発明は、筒状ゴム膜1と、これの軸心P方向の一端部に気密接合される板状基盤2と、前記筒状ゴム膜1の軸心P方向の他端部に気密接合されるピストン3とが備えられ、前記筒状ゴム膜1の弾性変形に伴って前記他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分1Cを転動案内可能な周面3cが前記ピストン3に形成されている空気ばねにおいて、
前記ピストン3と前記板状基盤2とのいずれか一方に弾性材製のストッパ14が設けられ、前記ピストン3と前記板状基盤2との前記軸心P方向の間隔が所定量縮まるに伴って前記ピストン3と前記板状基盤2とのいずれか他方と前記ストッパ14とが当接する状態に構成され、
前記ストッパ14における前記いずれか他方側の端部にシート状体20が設けられ、前記シート状体20は、これと前記いずれか他方との摩擦力が前記ストッパ14と前記いずれか他方との摩擦力よりも小となる材料製であることを特徴とする。
前記シート状体20は、接着により前記ストッパ14に取り付けられていれば好都合であり、前記シート状体20は、接着剤が塗布された状態での加硫接着により前記ストッパ14に取り付けられていればより好都合である。また、前記シート状体20はフッ素樹脂により形成されていればよい。
前記いずれか一方が前記ピストン3であり、前記いずれか他方が前記板状基盤2であるとよく、また、前記板状基盤2のピストン側の面にはメッキ又は塗装が施されていると好都合である。
本発明によれば、デフレート時において筒状ゴム膜の空気による懸架作用に代わって板状基盤を弾性支持するストッパが設けられており、そのストッパに設けられたシート状体は、これとピストンと板状基盤とのいずれか他方(板状基盤や支持体など)との摩擦力がピストンと板状基盤とのいずれか他方とストッパとの摩擦力よりも小となる材料により形成されている。
従って、大きくクッションした場合には、いずれか他方(板状基盤や支持体など)はシート状体に当接又は引き摺り当接するから、ストッパ(弾性材)がいずれか他方に当接又は引き摺り当接する場合に比べて、いずれか他方とシート状体との摩擦力(摩擦係数)は低いものになり、いずれか他方とストッパとの当接や引き摺り当接が円滑に行われて安定した懸架特性が得られ、乗り心地が向上するようになる。また、いずれか他方とストッパとの円滑な当接や引き摺り当接によって滑り易さが改善されるので、ストッパの亀裂や破損のおそれを抑制又は解消させることも可能である。
その結果、過剰なクッション時に当接して緩衝作用を発揮するストッパを設けた空気ばねにおいて、ストッパがいずれか他方に当接して擦れながら圧縮されることに起因した乗り心地の悪化が生じないようにして、より改善された空気ばねを提供することができる。
空気ばねの構造を示す断面図 (A)ストッパの配置構造を示す要部の平面図、(B)ストッパの支持構造を示す要部の平面図 アッパープレートを示し、(A)は断面図、(B)は底面図 ローリングに伴う空気ばねの状態変化を示す作用図 ストッパ及び回り止め機構を示す組付け作用図 空気ばねが低床バスに採用された例を示す要部の模式図 ストッパの変形例を示し、(A)第1別構造によるストッパの平面図、(B)第2別構造によるストッパの上部を示す断面図 第3及び第4別構造によるストッパの上部を示す部分断面図
以下に、本発明による空気ばねの実施の形態を、バスやトラック自動車に適したものとして、特に低床バスに好適なものについて図面を参照しながら説明する。
実施形態1による空気ばねAは、図1に示されるように、縦向きの軸心Pを有するダイヤフラム(筒状ゴム膜の一例)1と、これの上端(軸心P方向の一端部の一例)に気密接合される軸心Yを有する例えば板金製のアッパープレート(板状基盤の一例)2と、ダイヤフラム1の下端(軸心P方向の他端部の一例)に気密接合されるピストン3とを有し、ダイヤフラム1の弾性変形に伴って下端部側が折り返されて成る裏返し筒部分1Cを転動案内可能な周面3cがピストン3に形成されている。ピストン3は、空気ばねAを構成する下部構造体aに含まれる部品である。
上記空気ばねAは、例えば図6に示されるように、低床バス(鉄道車両、トラック等でも良い)において用いられる。即ち、車体10におけるタイヤハウス部分11の下面11aにフレーム(ばね上側部材)Fを介してアッパープレート2が取付けられている。一つ又は複数の固定ボルト4などを有するアッパープレート2(図3を参照)には、ダイヤフラム1の上ビード部1A(図1参照)が支持されており、前記固定ボルト4によってフレームFに取付けられている。
アクスル12上の脚部材13に取付けられるピストン3は、図1に示されるように、比較的肉厚の薄い本体筒部3Aと、比較的肉厚の厚い台座部3Bとの二つの部材の一体化により構成されている。本体筒部3Aは、ダイヤフラム1の下ビード部1Bが載せ付けられるリング状の窪み上壁3aと、その外周から一端上に上がるように続く頂環部3b、頂環部3bから続く若干下拡がり状の周面(周壁)3c、周面3cから続いて大きく下拡がりしているテーパ周壁3dとを有する状態に形成されている。
台座部3Bは、大径のフランジ部3e、周側壁3f、底壁3gを有する深皿状の部材に形成されている。
互いに独立した部材である本体筒部3Aと台座部3Bとは、下ビード部1Bを介して一体化されている。すなわち、フランジ部3eに当て付けられる状態で周側壁3fに圧入外嵌されている下ビード部1Bを、周側壁3fを外囲する状態の窪み上壁3aで下から支えるように本体筒部3Aと台座部3Bとが相対配置されている。
底壁3gの下面側には、円筒状の下パイプ材5を介して軸心Pを中心とする抜き孔6a付きの底板6が溶接などにより一体化されている。底板6は、複数のボルト7が固定されており、それらボルト7により、例えば、図6に示すように、脚部材13に螺着により固定される。脚部材13に取り付けられた空気ばねAでは、台座部3Bは、フランジ部3eと脚部材13との間で挟まれて支持されており、下ビード部1Bが若干上下に圧縮されることによる弾性を用いてよりしっかりと位置固定されると好都合である。
底壁3gの上面側には、下パイプ材5と同じ材料による上パイプ材8が立設状態で溶接などにより一体化されており、その上端には厚肉の支持板9が溶接などにより一体化されている。支持板9には、その上に載せ付けられる厚肉の偏芯板18を介してストッパ14が取付けられている。弾性材製のストッパ14は、底板6やピストン3や上パイプ材8などからなる下部構造体aに載置支持されている。
なお、下部構造体aは、図示は省略するが、底壁3gを中心の大孔を有する環状のものとし、上パイプ材8と下パイプ材5とに相当する1個のパイプ材を底壁3gの前記大孔を通して配置する構造のものとすることは可能である。この場合、図1に示される構造の下部構造体aのように、ピストン3の内外が密封されているのと同じにするには、大孔付き底壁と1個のパイプ材とを全周溶接などによって密閉すればよい。
ストッパ14は、図1,2に示されるように、偏芯板18を介して支持板9に単一の取付ボルト15により取付けられる板金製のベース板16と、このベース板16上に一体化されるゴム(弾性材の一例)製の弾性部17とを有して構成されている。ストッパ14は、軸心Pに対して横方向に所定の間隔dだけ寄せられた軸心Xを持つ偏芯状態で下部構造体aに装備されている。
弾性部17は軸心X(P)方向視で円形ドーナツ状であり、かつ、偏り方向である左右方向Rに関して軸心P側となる端面がカットされたD形状を呈するものに形成されている。弾性部17は、これと同様のD形状に形成されているベース板16に加硫接着などにより一体化されている。
図1、図2、図5に示されるように、弾性部17の中心空所17Aに配置される軸心P方向に向く取付ボルト15は、ベース板16の中心1箇所に形成されている孔16B、及び偏芯板18の孔18Aを通して支持板9の雌ねじ部9aに、平ワッシャやばねワッシャを伴うことある状態で螺着されている。この、軸心Pから左右方向に離れた軸心Xを中心とする1箇所のボルト止め構造により、ストッパ14はピストン3に(下部構造体aに)支持されている。
支持板9は、図2(A),(B)に示されるように、軸心P方向視で前記間隔dを有する長円(角丸長方形)に形成されており、軸心X方向視でベース板16と同じD形の偏芯板18が溶接などにより一体化されている。なお、偏芯板18に、取付ボルト15に対する雌ねじ部を設けてもよい。
図2、図3(A),(B)に示されるように、アッパープレート2には、前述の固定ボルト4と、ダイヤフラム1の内部へのエア流通用の筒状部材19とが、軸心P(Y)に対して径方向に離れる状態に振り分けて配備されている。
上方突出する固定ボルト4は、その頭部4aがアッパープレート2の下面2aの側に位置する状態で貫通配備され、同じく上方突出するとともに外周に雄ねじ19aを有する筒状部材19は、その下端大径部19bがアッパープレート2の下面2aの下側に位置する状態で貫通配備されている。アッパープレート2は、これら2個のボルトとして機能する固定ボルト4及び筒状部材19を用いてフレームFに固定される(図6参照)。
図1、図2、図5に示されるように、ストッパ14の上端部(「いずれか他方側の端部」の一例)には、薄肉で板状のシート状体20が設けられている。シート状体20は、例えばフッ素樹脂からなる厚さ1mm前後の滑り促進シートであって、接着剤による接着及び/又は加硫接着により弾性部17の上面に一体化されている。中心空所17Aに対応する通孔20Aが形成されているシート状体20は、弾性部17の形状に合わせた平面視形状とされているが、その限りではない。シート状体20は、これとアッパープレート2との摩擦力が弾性部17とアッパープレート2との摩擦力よりも小となる材料製である。
図2に示されるように、ストッパ14は、軸心P(Y)に対して、固定ボルト4及び筒状部材19の振り分け方向である前後方向Qと直交する左右方向(交差する方向の一例)Rに偏らせて配置されている。従って、図2(A)に示されるように、軸心P(Y)方向視において、ストッパ14はアッパープレート2に対して左右方向Rに偏って配置される構成の空気ばねAとされている。その理由は次に述べるとおりである。
ストッパ14は、主として、ダイヤフラム1がデフレート状態(空気抜き時やパンクなど)になったときに、ダイヤフラム1の空気による懸架作用(エアサス)に代わってアッパープレート2を弾性支持するものである。また、沈み方向に過剰にクッションされたときに、下部構造体aがアッパープレート2をダイレクトに突き上げて、空気ばねAを損壊するおそれが起きないようにする保護部材としても機能する。
図1の空気ばねAは、裏返し筒部分1Cが周面3cに位置している状態を示しており、アッパープレート2の軸心Yとピストン3の軸心(下部構造体aの軸心)Pとが一直線上にあって一致している状態を示している。
さて、図6に示される低床バスへの装着例において、床壁10Aの直下にあるローリング軸心Kを中心に車体10がローリングした場合についての変化挙動の要部のみが図4に示されている。
図4は、図1に示す空気ばねAの要部を描いて検討されたものであり、車体10のセンターラインZ上に設定されるローリング軸心Kに関するローリングに伴う空気ばねAの変化を、位置固定されたアッパープレート2に対するピストン3の動きとして描いてある。
ダイヤフラム1及びピストン3として仮想線で描かれているのが標準状態(自由状態)であり、その上側の実線で描かれているのがクッション状態(車体が沈み込む状態)をそれぞれ示している。
空気ばねAは、標準状態においてはアッパープレート2の軸心Yとピストン3の軸心Pとが同一線上にある(図1参照)が、ピストン3がアッパープレート2に対して上がるクッション状態では、互いの軸心どうしY,Pが左右方向(横方向)に離れ、かつ、捩れた関係になる。ある程度のクッション状態では、図4に示されるように、ストッパ14は、その上端であるシート状体20がアッパープレート2の下面2aに当接して弾性部17が若干圧縮されており、アッパープレート2とストッパ14とは側面視で平行ではなく、相対角度差が付くとともに水平方向に位置ずれする。
つまり、大きくクッションしてストッパ14がアッパープレート2に当接する状態では、図4において、弾性部17の上端であるシート状体20の左側からアッパープレート2の下面2aに当接し、かつ、ストッパ14は上ビード部1Aに左右方向で近づくように横移動する。従って、ストッパ14の形状としては、図2に示されるように、横移動による上ビード部1Aとの当接おそれを回避しながら上下方向の弾性作用を得るべく、弾性部17及びシート状体20の左側部分がカットされたような平面視でD形のものが有効である。
このように、ストッパ14の弾性部17の上端に摩擦係数の小なるシート状体20が装備されていて、大荷重時などの空気ばねAが大きくクッションした場合には、ストッパ14は、その上端のシート状体20がアッパープレート2の下面2aに擦れながら圧縮、即ち引き摺られ当接する。
シート状体20とアッパープレート2との摩擦力(摩擦係数)は極低いものになり、弾性部17の捩じられながらの圧縮変形挙動が抵抗少なく円滑に行われるようになる。弾性部17とアッパープレート2とが当接する場合は、弾性による強い引き摺り(圧縮)と弾性解放による瞬発的な相対移動とが繰り返されてギシギシと不安定で振動のある当接状態となり、乗り心地(乗車感)に悪影響が出るが、本願の空気ばねAでは、弾性部17の捩じられながらの圧縮変形挙動が抵抗少なく円滑に行われて前述の悪影響が改善されるので、乗り心地を向上させることができる。
ストッパ14とアッパープレート2とが上下に圧縮されながら左右にずれ移動(スリップ)するので、場合によっては異音や騒音(スリップ音)の生じるおそれがあるが、本発明による空気ばねAでは、その異音や騒音のおそれが抑制又は回避されるようにもなる。また、弾性部17はアッパープレート2に間接的に当接されることになるので、引き摺られ当接による弾性部17の亀裂や破損のおそれが解消される利点もある。
例えば、図示は省略するが、略シート状体20をアッパープレート2の下面2aに設けて、ストッパ14とシート状体20とを当接させるという、本発明とは逆構成のものも考えられる。この逆構成では、空気ばねのクッション量によってアッパープレート2におけるストッパ14との当接箇所がズレ動くので、それをカバーする大きさのシート状体20が必要であるとともに、アッパープレート2から剥れ落ちるおそれも考えられる。
しかしながら、本発明による空気ばねAでは、シート状体20はストッパ14に設けられているので、弾性部17の平面視による大きさと同等の小さいシート状体20で済む上、弾性部17の上に載せ付けられていて剥れ落ち難いものとなる利点がある。
図2、図5に示されるように、ベース板16に一体形成される平面視で円形の突起16Aと、支持板9に形成される平面視で円形の孔(穴や凹部でも良い)9Aとの嵌合により、取付ボルト15に起因する支持板9とベース板16(ピストン3とストッパ14)との軸心Xに関する相対回動移動を阻止する回り止め機構rが構成されている。「取付ボルト15に起因する…相対回動移動」とは、回し操作による締付けトルクに伴う連れ回り現象や、走行振動による軸心X回りの相対回動移動又はそのおそれ、或いは取付ボルト15の緩みに伴う相対回動移動などである。
空気ばねAにおいては、図1,2に示されるように、ストッパ14は、そのピストン3に対する軸心P周り(軸心X周り)の向きを定めて支持板9に取付ボルト15で取付ける必要がある。回り止め機構rが設けられているので、前述の回動移動の不都合が生じないとともに位置決め機能も発揮される。
シート状体20の材料であるフッ素樹脂種類は、PTFE、PFA、FEP、ETFE、PVDF、PCTFE、ECTFEなどが挙げられる。また、その他の摩擦抵抗の少ない合成樹脂製でも良い。
アッパープレート2の(下面2aの)に表面処理を施す場合は、電気亜鉛めっき、塗装(カチオン電着塗装、亜鉛めっき後シリコン樹脂塗装)などが挙げられる。
〔別実施形態〕
(1)図7(A)に示されるように、ストッパ14は、弾性部17及びシート状体20が、右側(アッパープレート2に先に又は強く当たる側)に行くほど幅寸法が大となる平面視形状に構成された第1別構造の空気ばねでも良い。ベース板16における16Bは、ボルト通し用の孔である。
(2)図7(B)に示されるように、ストッパ14は、厚みが右側に行くほど厚くなる形状とされたシート状体20を有する構成とされた第2別構造の空気ばねでも良い。
(3)図8に示されるように、弾性部17とシート状体20とが互いに嵌り合うズレ止め(外れ止め部)hが設けられたストッパ14でも良い。図8において軸心Xに関する左側に描かれた外れ止め部hは、シート状体20に形成された孔(径一定の円孔など)21と、その孔21の下部に嵌り込む円筒状などの突起部20aとの嵌合により構成された第3別構造の空気ばねである。図8において軸心Xに関する右側に描かれた外れ止め部hは、シート状体20に形成された上拡がり状のテーパ孔22と、そのテーパ孔22に下部に嵌り込む上拡がり状のテーパ突起部20bとが嵌合により構成された第4別構造の空気ばねである。なお、突起部20aやテーパ突起部20bの高さ(厚さ)は、シート状体20の厚さより十分小さいものが望ましい。
(4)図示は省略するが、シート状体20を有するストッパ14をアッパープレート2の下面2aに取り付け、クッションによりストッパ14下端のシート状体20と支持板9とが当接する構成とされた空気ばねでもよい。
(5)シート状体20の材質、厚さ、形状などは適宜に変更設定が可能である。また、シート状体20と弾性部17との固定手段は、接着や加硫接着以外の手段でもよい。
1 筒状ゴム膜
1C 裏返し筒部分
2 板状基盤
3 ピストン
3c 周面
14 ストッパ
20 シート状体
P 軸心

Claims (6)

  1. 筒状ゴム膜と、これの軸心方向の一端部に気密接合される板状基盤と、前記筒状ゴム膜の軸心方向の他端部に気密接合されるピストンとが備えられ、前記筒状ゴム膜の弾性変形に伴って前記他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分を転動案内可能な周面が前記ピストンに形成されている空気ばねであって、
    前記ピストンと前記板状基盤とのいずれか一方に弾性材製のストッパが設けられ、前記ピストンと前記板状基盤との前記軸心方向の間隔が所定量縮まるに伴って前記ピストンと前記板状基盤とのいずれか他方と前記ストッパとが当接する状態に構成され、
    前記ストッパにおける前記いずれか他方側の端部にシート状体が設けられ、前記シート状体は、これと前記いずれか他方との摩擦力が前記ストッパと前記いずれか他方との摩擦力よりも小となる材料製である空気ばね。
  2. 前記シート状体は接着により前記ストッパに取り付けられている請求項1に記載の空気ばね。
  3. 前記シート状体は接着剤が塗布された状態での加硫接着により前記ストッパに取り付けられている請求項1に記載の空気ばね。
  4. 前記シート状体はフッ素樹脂により形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の空気ばね。
  5. 前記いずれか一方が前記ピストンであり、前記いずれか他方が前記板状基盤である請求項1〜4の何れか一に記載の空気ばね。
  6. 前記板状基盤のピストン側の面にはメッキ又は塗装が施されている請求項5に記載の空気ばね。
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