JP2019052708A - 空気ばね - Google Patents

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謙太 中西
Kenta Nakanishi
謙太 中西
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Abstract

【課題】弾性部材と大径板状部材との当接時に擦れながら圧縮されて異音や騒音が出ない効果はそのまま得ながら、滑りシートが剥がれるなどの損傷がなく、しかもより廉価に構成できるように改善された空気ばねを提供する。
【解決手段】筒状ゴム膜1と、これの軸心P方向の一端部に気密接合される大径板状部材2と、筒状ゴム膜1の軸心P方向の他端部に気密接合されるピストン3とを有し、筒状ゴム膜1の弾性変形に伴って他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分1Cを転動案内可能な周面3cがピストン3に形成されている空気ばねにおいて、ピストン3に弾性部材17が設けられ、かつ、ピストン3と大径板状部材2との軸心P方向の間隔が所定量縮まるに伴って大径板状部材2と弾性部材17とが当接する状態に構成され、弾性部材17は、大径板状部材2に当る弾性部材先端部17Aの硬度が、それ以外の部分17Bよりも柔らかく設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、バス、トラック自動車や鉄道車両等に好適に用いられる空気ばね、いわゆるローリング型のダイヤフラムを有する空気ばねに関するものである。
この種の空気ばね、即ち、筒状ゴム膜と、これの軸心方向の一端部に気密接合される大径板状部材と、筒状ゴム膜の軸心方向の他端部に気密接合されるピストンとを有し、筒状ゴム膜の弾性変形に伴って他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分を転動案内可能な周面が前記ピストンに形成されている空気ばねは、特許文献1において開示されている。
特許文献1の空気ばねにおいては、過剰な圧縮動によるピストン(5)と大径板状部材(上面板4)との当接を回避し、かつ、弾性支持させるために、ピストン(5)の頂部に弾性部材(ストッパ17)が設けられている。これにより、満員のバスのクッション時や走行路面の大きな段差通過などによる過大クッションにより空気ばねが底付きしても、ストッパの弾性作用によって過大なショックが緩和される利点が得られる。
ところで、特許文献1の図2右側に描かれたとおり、低床バスなどに採用される空気ばねは、ローリング軸心(25)から上方及び横側方の双方に離れた箇所に配置されるため、クッションに伴いピストン(5)と上面板(4)とは上下方向だけでなく、左右方向(横方向)にも明確に相対移動する。つまり、ストッパ(17)が上面板(4)に当接する際は、ストッパ(17)が上下に圧縮されながら左右にずれ移動する状況となる。
従って、ストッパが上面板に当接するときは、これら両者が擦れながらストッパが圧縮されることになり、場合によっては異音や騒音が生じることが予測される。
そこで、特許文献2に開示されるように、ピストンに弾性体を、かつ、大径板状部材に滑りシートをそれぞれ設け、ピストンと大径板状部材とが接近したら弾性部材と滑りシートとが当接するように構成したものが開発された。この構成により、弾性部材が大径板状部材に当接して擦れながら圧縮されることに起因した異音や騒音が生じない、又は軽減される効果が得られている。
特開2006−105253号公報 特開2016−125541号公報
しかしながら、フッ素樹脂製などによる滑りシートが極めてコスト高であるという問題がある。加えて、滑りシートは、大径板状部材の下面に貼着される構造上、剥がれやすい面があり、剥がれた滑りシートによって筒状ゴム膜(ダイヤフラム)が損傷するおそれもあるため、さらなる改善の余地が残されている。
本発明の目的は、弾性部材と大径板状部材との当接時に擦れながら圧縮されて異音や騒音が出ない効果はそのまま得ながら、滑りシートが剥がれるといった構造部分の損傷がなく、しかもより廉価に構成できるように改善された空気ばねを提供する点にある。
本発明は、筒状ゴム膜1と、これの軸心P方向の一端部に気密接合される大径板状部材2と、前記筒状ゴム膜1の軸心P方向の他端部に気密接合されるピストン3とを有し、前記筒状ゴム膜1の弾性変形に伴って前記他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分1Cを転動案内可能な周面3cが前記ピストン3に形成されている空気ばねにおいて、
前記ピストン3と前記大径板状部材2とのいずれか一方3に弾性部材17が設けられ、かつ、前記ピストン3と前記大径板状部材2との前記軸心P方向の間隔が所定量縮まるに伴っていずれか他方2と前記弾性部材17とが当接する状態に構成され、
前記弾性部材17は、前記何れか他方に当接する側の弾性部材先端部17Aが、それ以外の部分17Bよりも柔らかくなる状態に構成されていることを特徴とする。
第2の本発明は、本発明による空気ばねにおいて、
前記弾性部材先端部17Aの前記弾性部材17に対する高さ又は体積の比率が20〜45%に設定されていることを特徴とする。
第3の本発明は、本発明又は第2の本発明による空気ばねにおいて、
前記弾性部材先端部17Aの硬度は、前記それ以外の部分17Bの硬度の50〜80%に設定されていることを特徴とする。
第4の本発明は、本発明〜第3の本発明の何れか一つの空気ばねにおいて、
前記弾性部材17は、平面視で環状を呈する状態に形成されていることを特徴とする。
第5の本発明は、本発明〜第4の本発明の何れか一つの空気ばねにおいて、
前記大径板状部材2をばね上側部材に固定するための一対のボルト4,19が、前記大径板状部材2を貫く状態で前記軸心Pに関して振り分け配備され、
前記弾性部材17は、前記軸心Pに対して一対の前記ボルト4,19の振り分け方向と交差する方向に偏って配置されていることを特徴とする。
第6の本発明は、第5の本発明の空気ばねにおいて、
前記弾性部材17は、その下面に一体化されるベース板16に支持されており、前記ベース板16は、前記軸心Pに対して前記交差する方向に張り出す状態で前記いずれか一方3に取付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、デフレート時において筒状ゴム膜の空気による懸架作用に代わって、ピストンと大径板状部材とのいずれか、例えば、大径板状部材を弾性支持する弾性部材が設けられており、弾性部材は、大径板状部材に当接する側の弾性部材先端部が、それ以外の部分よりも柔らかくなる状態に構成されている。
そのため、大きくクッションした場合には、柔らかい弾性部材先端部と大径板状部材とが当接又は引摺り当接するから、弾性部材先端部が圧縮及び/又は横変位するようになり、弾性部材と大径板状部材とが相対的にすべり移動することが解消又は抑制される。
従って、弾性部材と大径板状部材とのすべりが抑制又は防止され、異音や騒音が解消又は抑制されるとともに、そのための手段として高価な滑りシートは不要であるから、コスト増も抑えることが可能になる。
その結果、弾性部材と大径板状部材との当接時に擦れながら圧縮されて異音や騒音が出ない効果はそのまま得ながら、滑りシートが剥がれるといった構造部分の損傷がなく、しかもより廉価に構成できるように改善された空気ばねを提供することができる。
第5の本発明によれば、弾性部材は、軸心に関して振り分け配備される一対の固定ボルトの振り分け方向と交差する方向に偏らせて配置されているから、ローリング軸心から横及び上下に離れて配置されるなど、クッションに伴って弾性体が上下方向及び横方向の双方に動く空気ばねに好適なものとなる。
即ち、横に移動する分、予めその方向に偏らして配置できるから、クッションに伴って弾性部材が上ビード部に当たるといった不都合が生じることなく、良好にクッション作用することができる。
第6の本発明によれば、弾性部材を載せて支持する構造部材であるベース板を設け、そのベース板を軸心に対して交差する方向に張り出す状態で支持部に取付けてあるから、弾性部材を強度十分に偏心配置させることができる利点がある。
空気ばねの構造を示す断面図 (a)弾性体の配置構造を示す要部の平面図、(b)弾性体の支持構造を示す要部の平面図 アッパープレートを示し、(a)は断面図、(b)は底面図 ローリングに伴う空気ばねの状態変化を示す作用図 弾性体及び回り止め機構を示す組付け作用図 空気ばねが低床バスに採用された例を示す要部の模式図 実施形態2による弾性体を示し(a)はR方向で切った断面図、(b)は図4に相当する要部の作用図
以下に、本発明による空気ばねの実施の形態を、バスやトラック自動車に適したものとして、特に低床バスに好適なものについて図面を参照しながら説明する。
図1に示されるように、空気ばねAは、縦向きの軸心Pを有するダイヤフラム(筒状ゴム膜の一例)1と、これの上端(軸心P方向の一端部の一例)に気密接合される軸心Yを有する例えば板金製のアッパープレート(大径板状部材の一例)2と、ダイヤフラム1の下端(軸心P方向の他端部の一例)に気密接合されるピストン3とを有している。ピストン3は、ダイヤフラム1の弾性変形に伴ってその下端部側が折り返されて成る裏返し筒部分1Cを転動案内可能な周面3cを有し、いわゆるローリング型のダイヤフラム1を有する空気ばねAである。ピストン3は、空気ばねAを構成する下部構造体aに含まれる部品である。
上記空気ばねAは、例えば図6に示されるように、低床バス(鉄道車両、トラック等でも良い)において用いられる。即ち、車体10におけるタイヤハウス部分11の下面11aにフレーム(ばね上側部材の一例)Fを介してアッパープレート2が取付けられている。一対(一つ又は3以上でも良い)の固定ボルト4,19などを有するアッパープレート2には、ダイヤフラム1の上ビード部1A(図1参照)が支持されており、固定ボルト4,19によってフレームFに取付けられている。
アクスル12上の脚部材13に取付けられるピストン3は、図1に示されるように、比較的肉厚の薄い本体筒部3Aと、比較的肉厚の厚い台座部3Bとの二つの部材の一体化により構成されている。本体筒部3Aは、ダイヤフラム1の下ビード部1Bが載せ付けられるリング状の窪み上壁3aと、その外周から一端上に上がるように続く頂環部3b、頂環部3bから続く若干下拡がり状の周面(周壁)3c、周面3cから続いて大きく下拡がりしているテーパ周壁3dとを有する状態に形成されている。
台座部3Bは、大径のフランジ部3e、周側壁3f、底壁3gとを有する深皿状の部材に形成されている。
本体筒部3Aと台座部3Bとは、窪み上壁3aに周側壁3fが内嵌される状態での溶接などにより一体化され、それによって下ビード部1Bが嵌り込んで嵌合する箇所(符記省略)を有するピストン3が構成されている。
底壁3gの下面側には、円筒状の下パイプ材5を介して軸心Pを中心とする抜き孔6a付きの底板6が溶接などにより一体化されている。底板6は、複数のボルト7が固定されており、それらボルト7により、例えば、図6に示されるように、脚部材13に螺着により固定される。
底壁3gの上面側には、下パイプ材5と同じ材料による上パイプ材8が立設状態で溶接などにより一体化されており、その上端には厚肉の支持板9が溶接などにより一体化されている。支持板9には、その上に載せ付けられる厚肉の偏芯板18を介して弾性体14が取付けられている。弾性体14は、底板6やピストン3や上パイプ材8などからなる下部構造体aに載置支持されている。
なお、下部構造体aは、図示は省略するが、底壁3gを中心の大孔を有する環状のものとし、上パイプ材8と下パイプ材5とに相当する1個のパイプ材を底壁3gの前記大孔を通して配置する構造のものとすることは可能である。この場合、図1に示される構造の下部構造体aのように、ピストン3の内外が密封されているのと同じにするには、大孔付き底壁と1個のパイプ材とを全周溶接などによって密閉すればよい。
図1,図2,図5に示されるように、弾性体14は、偏芯板18を介して支持板9に単一の取付ボルト15により取付けられる板金製のベース板16と、このベース板16上に一体化される例えばゴム製の弾性部材17とを有して構成されている。弾性体14は、軸心Pに対して横方向に所定の間隔dだけ寄せられた軸心Xを持つ偏芯状態で下部構造体aに装備されている。
弾性部材17は軸心X(P)方向視(平面視)で環状、詳しくは円形ドーナツ状を呈すしており、かつ、偏り方向である左右方向Rに関して軸心P側となる端面がカットされたD形状を呈するものに形成されている。弾性部材17は、これと同様のD形状に形成されているベース板16に加硫接着などにより一体化されている。
弾性部材17は、アッパープレート(何れか他方の一例)2に当接する側の弾性部材先端部17Aが、それ以外の部分である弾性部材基端部17Bよりも柔らかくなる状態、即ち上下2層構造のものに構成されている。弾性部材17を環状とすることにより、1個の取付ボルト15で構造簡単で廉価、かつ、強度十分に弾性部材17を取り付けながら、アッパープレート2と広い面積で安定的に当接させる構成が実現できている。
図5に示されるように、弾性部材17は、弾性部材先端部17Aの高さhの弾性部材17の高さHに対する比率h/Hが0.20〜0.45(20〜45%)に設定されている。図示の比率では31〜32%に描かれている。なお、弾性部材先端部17Aの体積の弾性部材17の体積に対する比率が20〜45%に設定される構成でもよい。
また、弾性部材先端部17Aのゴム硬度の一例は50度であり、弾性部材基端部17Bのゴム硬度の一例は75度である。弾性部材先端部17Aの硬度は、弾性部材基端部17Bの硬度の50〜80%に設定されていると好都合である。
弾性部材17の中心空所17aに配置される軸心P方向に向く取付ボルト15は、ベース板16の中心1箇所に形成されている孔(符記省略)、及び偏芯板18の孔(符記省略)を通して支持板9の雌ねじ部9aに、平ワッシャやばねワッシャを伴って(又は伴うことなく)螺着されている。軸心Pから左右方向に離れた軸心Xを中心とする1箇所のボルト止め構造により、弾性体14はピストン3に(下部構造体aに)支持されている。
支持板9は、図2(a),(b)に示されるように、軸心P方向視で前記間隔dを有する長円(角丸長方形)に形成されており、軸心X方向視でベース板16と同じD形の偏芯板18が溶接などにより一体化されている。偏芯板18に、取付ボルト15に対する雌ねじ部を設けてもよい。
アッパープレート2には、第1固定ボルト4及び第2固定ボルト19が、軸心P(Y)に対して径方向に離れる状態に振り分けて配備されている。
上方突出する第1固定ボルト4は、その頭部4aがアッパープレート2の下側に位置する状態でアッパープレート2に貫通配備されている。同じく上方突出し、かつ、外周に雄ねじ19aが形成された筒状の第2固定ボルト19は、その下端大径部19bがアッパープレート2の下側に位置するように貫通配備されている。アッパープレート2は、これら2個の固定ボルト4,19を用いてフレームFに固定されている(図6参照)。
図2に示されるように、弾性体14は、軸心P(Y)に対して、第1固定ボルト4及び第2固定ボルト19の振り分け方向である前後方向Qと直交する左右方向(交差する方向の一例)Rに偏らせて配置されている。従って、図2(a)に示すように、軸心P(y)方向視において、弾性体14は滑りシート20に対して左右方向Rに偏って配置される構成の空気ばねAとされている。これは次に述べる理由による。
弾性体14(弾性部材17)は、主として、ダイヤフラム1がデフレート状態(空気抜き時やパンクなど)になったときにダイヤフラム1の空気による懸架作用(エアサス)に代わってアッパープレート2を弾性支持するものである。また、沈み方向に過剰にクッションされたときに、下部構造体aがアッパープレート2をダイレクトに突き上げて、空気ばねAを損壊するおそれが起きないようにする保護部材としても機能する。
図1の空気ばねAは、裏返し筒部分1Cが周面3cに位置している状態を示しており、アッパープレート2の軸心Yとピストン3の軸心(下部構造体aの軸心)Pとが一直線上にあって一致している状態を示している。
さて、図6に示される低床バスへの装着例において、床壁10Aの直下にあるローリング軸心Kを中心に車体10がローリングした場合についての変化挙動の要部のみを図4に示されている。
図4は、図1に示される空気ばねAの要部を描いて検討されたものであり、車体10のセンターラインZ上に設定されるローリング軸心Kに関するローリングに伴う空気ばねAの変化を、位置固定されたアッパープレート2に対するピストン3の動きとして描いてある。ダイヤフラム1及びピストン3として仮想線で描かれているのが標準状態(自由状態)であり、その上側の実線で描かれているのがクッション状態(車体が沈み込む状態)をそれぞれ示している。
空気ばねAは、標準状態においてはアッパープレート2の軸心Yとピストン3の軸心Pとが同一線上にある(図1参照)が、ピストン3がアッパープレート2に対して上がるクッション状態では、互いの軸心どうしY,Pが左右方向(横方向)に離れ、かつ、捩れた関係になる。クッション状態においては、図4に示されるように、弾性部材17の弾性部材先端部17Aがアッパープレート2の下面2aに当接して若干圧縮されている状態を示しており、アッパープレート2と弾性体14とは側面視で平行ではなく、相対角度差が付くとともに水平方向に位置ずれしている。
つまり、大きくクッションして弾性部材17がアッパープレート2の下面2aに当接する状態では、図4において、弾性部材先端部17Aの上端左側部分から下面2aに当接し、かつ、弾性部材17は上ビード部1Aに近接するように左右方向に移動する。従って、この場合には、図1、図4に示されるように、左右移動による上ビード部1Aとの当接おそれを回避しながら、上下方向の弾性作用を得るべく、弾性体14は、その右側に偏らせて配置し、かつ、左側部分をカットした平面視でD形状を呈する形状及び配置構造とするのが有効である。
このように、弾性部材17は、その上部がゴム硬度の柔らかい弾性部材先端部17Aとされているから、大荷重時などの空気ばねAが大きくクッションした場合には、弾性部材17は、そのゴム硬度の低い弾性部材先端部17Aがアッパープレート下面2aに擦れながら圧縮、即ち引き摺り当接される。従って、弾性部材基端部17Bがアッパープレート下面2aに擦れながら圧縮、即ち引き摺り当接する場合に比べて、弾性部材先端部17Aとアッパープレート下面2aとの摩擦力(摩擦係数)は明確に低くなり、異音や騒音の発生するおそれを解消又は回避することができる。
また、弾性部材先端部17Aの持つ低いゴム硬度により、アッパープレート下面2aとの当接の滑り易さが改善され、弾性部材17の破損が抑制又は解消される利点もある。
さらに、図2、図5に示されるように、ベース板16に一体形成される平面視で円形の突起16Aと、支持板9に一体化されている偏芯板18に形成される平面視で円形の孔(穴や凹部でも良い)18Aとの嵌合により、取付ボルト15に起因する支持板9とベース板16との(ピストン3と弾性体14との)軸心Xに関する相対回動移動を阻止する回り止め機構rが構成されている。ここで、「取付ボルト15に起因する…相対回動移動」とは、締付け方向への回し操作による締付けトルクに伴う連れ回り現象や、走行振動による軸心X回りの相対回動移動又はそのおそれ、或いは取付ボルト15の緩みに伴う相対回動移動などが考えられる。
空気ばねAにおいては、図1,2に示されるように、弾性体14は、そのピストン3に対する軸心P周り(軸心X周り)の向きを定めて支持板9に取付ボルト15で取付ける必要がある。回り止め機構rが設けられているので、前述の回動移動の不都合が生じない作用効果が得られるだけでなく、位置決め機能も発揮できる利点も備えた優れものである。
弾性部材17は、ゴム硬度の高い(硬い)弾性部材基端部17Bとゴム硬度の低い(柔らかい)弾性部材先端部17Aとを上下に積層した2層構造のものに構成されている。従って、鉛直方向にある程度硬く水平方向に変形し易いものとなり、アッパープレート2と弾性部材17との間ですべりが生じない又は殆ど生じなくなるから、すべりに起因した異音や騒音が生じないようになる。
つまり、アッパープレート2と弾性部材17とが当接して横変位が生じた際に、弾性部材17のゴムが柔らかいとゴムが容易に変形し、アッパープレート2との間にすべりが生じないようになる。
〔実施形態2〕
弾性体14は、図7(a)に示されるように、弾性部材先端部17Aと弾性部材基端部17Bとがベース板16の面方向と角度が付いた傾斜面sで一体化される構成の弾性部材17を有するものでもよい。この例では、ピストン3の軸氏Yに対する弾性体14の軸心Xの偏り方向(R方向で紙面右方向)に行くに従って、弾性部材先端部17Aの厚さが増すテーパ角度が付けられている。
この場合、弾性部材先端部17Aの体積の弾性部材17の体積に対する比率が20〜45%(例:37.5%)に設定されていれば好都合である。
図7(a)に示される弾性体14(弾性部材17)を用いた空気ばねAを低床バスへ適用すれば、図7(b)に示されるように、アッパープレート2に弾性部材先端部17Aが当接したときの傾きと、前記傾斜面sとが合致するようになる。これは、図4に示される場合に比べて、弾性部材先端部17Aの弾性変形が均一化されるようになり、性能の安定化や耐久性の各点で有利である。
〔別実施形態〕
弾性部材17は、可撓性を有する材料など、ゴム以外の弾性材でもよい。また、弾性部材17は、当接する相手側部材に近い部位ほどゴム硬度が低い3層以上の弾性材からなるものでもよい。
1 筒状ゴム膜
1C 裏返し筒部分
2 大径板状部材(いずれか他方)
3 ピストン(いずれか一方)
3c 周面
16 ベース板
17 弾性部材
17A 弾性部材先端部
17B それ以外の部分(弾性部材基端部)

Claims (6)

  1. 筒状ゴム膜と、これの軸心方向の一端部に気密接合される大径板状部材と、前記筒状ゴム膜の軸心方向の他端部に気密接合されるピストンとを有し、前記筒状ゴム膜の弾性変形に伴って前記他端部側が折り返されて成る裏返し筒部分を転動案内可能な周面が前記ピストンに形成されている空気ばねであって、
    前記ピストンと前記大径板状部材とのいずれか一方に弾性部材が設けられ、かつ、前記ピストンと前記大径板状部材との前記軸心方向の間隔が所定量縮まるに伴っていずれか他方と前記弾性部材とが当接する状態に構成され、
    前記弾性部材は、前記何れか他方に当接する側の弾性部材先端部が、それ以外の部分よりも柔らかくなる状態に構成されている空気ばね。
  2. 前記弾性部材先端部の前記弾性部材に対する高さ又は体積の比率が20〜45%に設定されている請求項1に記載の空気ばね。
  3. 前記弾性部材先端部の硬度は、前記それ以外の部分の硬度の50〜80%に設定されている請求項1又は2に記載の空気ばね。
  4. 前記弾性部材は、平面視で環状を呈する状態に形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の空気ばね。
  5. 前記大径板状部材をばね上側部材に固定するための一対のボルトが、前記大径板状部材を貫く状態で前記軸心に関して振り分け配備され、
    前記弾性部材は、前記軸心に対して一対の前記ボルトの振り分け方向と交差する方向に偏って配置されている請求項1〜4の何れか一項に記載の空気ばね。
  6. 前記弾性部材は、その下面に一体化されるベース板に支持されており、前記ベース板は、前記軸心に対して前記交差する方向に張り出す状態で前記いずれか一方に取付けられている請求項5に記載の空気ばね。
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