JP2021071132A - 組み合わせシールリング及びハブユニット軸受 - Google Patents

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彩水 鈴木
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Abstract

【課題】密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の磁性流体を、長期間にわたり保持することができる、組み合わせシールリングを実現する。【解決手段】組み合わせシールリング1aを構成するスリンガ37とシールリング38との間部分を、第1の磁性流体シール39及び第2の磁性流体シール40によりそれぞれシールする。第1の磁性流体シール39は、磁性粉末を溶媒に混合してなる第1の磁性流体60を、環状磁化部53の磁力によって、第1の近接対向部50に全周にわたり保持してなり、第2の磁性流体シール40は、磁性粉末を溶媒に混合してなる第2の磁性流体61を、環状磁化部53の磁力によって、第2の近接対向部59に全周にわたり保持してなる。第1の磁性流体60を構成する溶媒として、水系の溶媒を使用し、第2の磁性流体61を構成する溶媒として、油系の溶媒を使用する。【選択図】図2

Description

本発明は、組み合わせシールリング、及び、組み合わせシールリングを備えたハブユニット軸受に関する。
自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するためのハブユニット軸受は、泥水が直接跳ねかかる環境で使用されるため、ハブユニット軸受には高度な密封性能が要求される。一方、ハブユニット軸受に対しては、自動車の燃費を抑える面から回転トルクを低く抑えることが求められる。
ハブユニット軸受は、懸架装置に支持された外輪の内側に、複数の転動体を介して、車輪を固定したハブを回転自在に支持している。転動体が設置された内部空間には、グリースなどの潤滑剤を封入し、内部空間の開口部を密封部材により塞いでいる。このため、密封部材の性能が、ハブユニット軸受に対して要求される密封性能や低トルク化などの性能に与える影響は大きい。
図6は、特開2012−047287号公報(特許文献1)に記載された、密封部材である組み合わせシールリングの従来構造を示している。組み合わせシールリング1は、ハブに外嵌されるスリンガ2と、外輪に内嵌されるシールリング3と、磁性流体シール4とを備える。
スリンガ2は、金属板製で、L字形の断面形状を有し、全体が円環状に構成されている。スリンガ2は、ハブに外嵌固定するための嵌合筒部5と、嵌合筒部5の軸方向一方側(図6の右側)の端部から径方向外側に向けて折れ曲がった回転円輪部6とを備える。
シールリング3は、金属板製で、略L字形の断面形状を有し、全体が円環状に構成された芯金7と、芯金7に固定された、弾性材製のシール部材8とを備える。シール部材8は、3本のシールリップ9a〜9cを有する。
最も外部空間に近い側に配置された、サイドリップと呼ばれるシールリップ9aは、軸方向一方側に向かうほど径方向外側に向かう方向に伸長している。シールリップ9aの先端部は、回転円輪部6の軸方向他方側(図6の左側)の側面に対し、隙間を介して対向している。
最も内部空間に近い側に配置された、グリースリップと呼ばれるシールリップ9bは、軸方向他方側に向かうほど径方向内側に向かう方向に伸長している。シールリップ9bの先端部は、嵌合筒部5の外周面に全周にわたり接触している。シールリップ9aとシールリップ9bとの間部分に配置された、ダストリップと呼ばれるシールリップ9cは、軸方向一方側に向かうほど径方向内側に向かう方向に伸長している。シールリップ9cの先端部は、嵌合筒部5の外周面に全周にわたり接触している。
磁性流体シール4は、磁化された磁化部材10と、磁性流体11とを有する。磁化部材10は、円環状に構成されており、スリンガ2を構成する回転円輪部6の軸方向一方側の側面に支持されている。磁性流体11は、磁性粉末を溶媒に混合してなり、磁化部材10の磁力によって、シールリップ9aの先端部と回転円輪部6の軸方向他方側の側面との間の隙間に、全周にわたり保持されている。
以上のような従来構造の組み合わせシールリング1は、シールリップ9aの先端部と回転円輪部6の軸方向他方側の側面との間の隙間を、磁性流体11によりシールすることができる。このため、組み合わせシールリング1によれば、ハブの回転トルクの上昇を低く抑えつつ、ハブと外輪との間に存在する内部空間の開口部を塞ぐことができる。
特開2012−047287号公報
ところで、磁性流体シールを構成する磁性流体は、フェライトなどの磁性粉末を、水系(水ベース)又は油系(油ベース)の溶媒に混合することにより構成されている。このため、磁性流体を構成する溶媒が、溶媒と同種の(混ざりやすい性質を有する)液体に接触すると、溶媒の中に液体が取り込まれて、磁性流体の濃度(一定量の溶媒に含まれる磁性粉末の含有量)が低下する可能性がある。
例えば、磁性流体の溶媒が油系である場合、ハブユニット軸受の内部に封入したグリース(又は組み合わせシールリングに添着したグリース)が磁性流体にまで達すると、グリース中の油が磁性流体の溶媒に取り込まれ、磁性流体の濃度が低下する可能性がある。一方、磁性流体の溶媒が水系である場合、組み合わせシールリングの内部に侵入した泥水が磁性流体にまで達すると、泥水の水分が磁性流体の溶媒に取り込まれ、磁性流体の濃度が低下する可能性がある。
従来構造の組み合わせシールリング1に関して、上述したような理由により、磁性流体11の濃度が低下すると、スリンガ2を構成する回転円輪部6に作用する遠心力により、磁性流体11が、シールリップ9aの先端部と回転円輪部6の軸方向他方側の側面との間から流出(飛散)しやすくなる。この結果、シールリップ9aの先端部と回転円輪部6の軸方向他方側の側面との間に、密封性能(シール性能)を確保するのに十分な濃度及び量の磁性流体11を保持することが困難になる。
また、組み合わせシールリング1を組み込んだハブユニット軸受が使用により高温になると、磁性流体シール4を構成する磁性流体11の溶媒が蒸発する可能性がある。この場合には、磁性流体11の量が不足し、シールリップ9aの先端部と回転円輪部6の軸方向他方側の側面との間の密封性能を確保することが難しくなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の磁性流体を、長期間にわたり保持することができる、組み合わせシールリングを提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングは、互いに同軸に配置された内方部材と外方部材との間に取り付けられて、前記内方部材の外周面と前記外方部材の内周面との間に存在する内部空間の開口部を塞ぐものであり、スリンガと、シールリングと、第1の磁性流体シール及び第2の磁性流体シールと、を備える。
前記スリンガは、前記内方部材に外嵌される。
前記シールリングは、前記外方部材に内嵌される芯金と、前記芯金に固定されたシール部材とを有する。
前記第1の磁性流体シールは、前記スリンガと前記シールリングとの間部分をシールする。
前記第2の磁性流体シールは、前記スリンガと前記シールリングとの間部分のうち、前記第1の磁性流体シールよりも前記内部空間から遠い側をシールする。
前記第1の磁性流体シール及び前記第2の磁性流体シールのそれぞれは、磁性粉末を溶媒に混合してなる磁性流体を、磁化された磁化部材の磁力によって、前記スリンガと前記シールリングとの間に直接又は他の磁性を有する部材を介して保持することにより構成される。
前記第1の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒と、前記第2の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒とは、互いに種類が異なっており、一方が油系(油ベース、油性)の溶媒であり、他方が水系(水ベース、水性)の溶媒である。
本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングでは、前記第1の磁性流体シール及び前記第2の磁性流体シールを、1つの前記磁化部材の磁力によって形成される共通の磁気回路上に備えることができる。
本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングでは、前記第1の磁性流体シール及び前記第2の磁性流体シールを、それぞれ別の前記磁化部材の磁力によって形成される異なる磁気回路上に備えることができる。
本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングでは、前記第1の磁性流体シールと前記第2の磁性流体シールとのうち、少なくともいずれか一方の磁性流体シールを、前記磁化部材を両側から挟持するように配置された1対の磁性環のそれぞれの端縁部と、前記スリンガの表面との間に、前記磁性流体をそれぞれ保持することにより構成することができる。
この場合には、1対の前記磁性環のうち、片方の磁性環を、前記シール部材に備えられたシールリップにより構成することもできる。
本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングでは、前記シール部材を、前記スリンガと前記シールリングとの間部分のうち、前記第1の磁性流体シールよりも前記内部空間に近い側に配置され、先端部を前記スリンガの表面に接触又は近接対向させた内側シールリップと、前記スリンガと前記シールリングとの間部分のうち、前記第2の磁性流体シールよりも前記内部空間から遠い側に配置され、先端部を前記スリンガの表面に接触又は近接対向させた外側シールリップと、を有するものとすることができる。
本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングでは、前記第1の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒を水系の溶媒とし、前記第2の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒を油系の溶媒とすることもできるし、前記第1の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒を油系の溶媒とし、前記第2の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒を水系の溶媒とすることもできる。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受は、内周面に複列の外輪軌道を有する、外方部材と、外周面に複列の内輪軌道を有する、内方部材と、前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に配置された、複数個の転動体と、前記外方部材の内周面と前記内方部材の外周面との間に存在する内部空間の軸方向両側の開口部のうち、少なくとも一方の開口部を塞ぐ、組み合わせシールリングと、を備えるものであり、前記組み合わせシールリングとして、本発明の一態様にかかる組み合わせシールリングを用いている。
本発明の組み合わせシールリングによれば、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の磁性流体を、長期間にわたり保持することができる。
図1は、実施の形態の第1例及び第2例にかかるハブユニット軸受の断面図である。 図2は、図1のX部拡大図である。 図3は、実施の形態の第3例を示す、図2に相当する図である。 図4は、実施の形態の第4例を示す、図2に相当する図である。 図5は、実施の形態の第5例を示す、図2に相当する図である。 図6は、ハブユニット軸受に組み込む従来構造の組み合わせシールリングの1例を示す断面図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図2を用いて説明する。
本例のハブユニット軸受12は、内輪回転型で、かつ、駆動輪用のものであって、外方部材に相当する外輪13と、内方部材に相当するハブ14と、複数個の転動体15と、外側密封部材16と、内側密封部材である組み合わせシールリング1aとを備えている。
なお、ハブユニット軸受12に関して、軸方向外側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向外側となる図1〜図5の左側であり、軸方向内側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向中央側となる図1〜図5の右側である。
外輪13は、S53Cなどの中炭素鋼製で、略円筒形状を有している。外輪13は、内周面に、複列の外輪軌道17a、17bを有しており、外周面の軸方向中間部に、径方向外側に向けて突出した静止フランジ18を有している。静止フランジ18は、円周方向複数箇所に、軸方向に貫通する支持孔19を有する。外輪13は、支持孔19を挿通したボルトにより、懸架装置に対し支持固定され、車輪が回転する際にも回転しない。
ハブ14は、外輪13の径方向内側に外輪13と同軸に配置されており、S53Cなどの中炭素鋼製のハブ輪20と、SUJ2などの高炭素クロム鋼製の内輪21とを組み合わせてなる。ハブ14は、外周面のうち、複列の外輪軌道17a、17bと対向する部分に、複列の内輪軌道22a、22bを有している。
ハブ輪20は、内輪21を外嵌保持する軸部材であり、軸部23と、回転フランジ24と、パイロット部25とを有している。本例では、ハブユニット軸受12を、駆動輪用としているため、ハブ輪20は、中心部に、軸方向に貫通するスプライン孔26を有する。スプライン孔26には、駆動軸がスプライン係合される。駆動軸は、エンジンや電動モータなどの駆動源により直接回転駆動されるか、又は、トランスミッションを介して回転駆動される。自動車の走行時には、駆動軸によりハブ14を回転駆動することで、ハブ14の回転フランジ24に結合固定された車輪および制動用回転体を回転駆動する。ただし、本発明を、従動輪用のハブユニット軸受に適用する場合には、ハブ輪として中実状のものを使用することができる。
軸部23は、ハブ輪20の軸方向内側部から軸方向中間部にわたる範囲に備えられている。軸部23は、軸方向内側部に、軸方向外側に隣接する部分よりも外径が小さい、内輪21が外嵌される小径部27を有しており、軸方向中間部の外周面に、外側列の内輪軌道22aを有している。軸部23は、小径部27の軸方向外側に隣接する軸方向中間部の外周面に、軸方向内側を向いた段差面28をさらに有している。小径部27は、軸方向内側の端部に、径方向外側に向けて折れ曲がり、内輪21の軸方向内側の端面を押え付けるかしめ部29を有する。
回転フランジ24は、ハブ輪20のうち、外輪13の軸方向外側の端部よりも軸方向外側に位置する部分に備えられており、略円輪形状を有している。回転フランジ24は、径方向中間部の円周方向複数箇所に、軸方向に貫通する取付孔30を有する。取付孔30のそれぞれには、スタッド31が圧入されている。スタッド31の先端部には、図示しないナットが螺合される。これにより、車輪を構成するホイール及び制動用回転体を、回転フランジ24の軸方向外側に固定する。本発明を実施する場合には、回転フランジに雌ねじ孔を形成し、該雌ねじ孔にハブボルトを直接螺合することにより、ホイール及び制動用回転体を、回転フランジの軸方向外側に固定しても良い。
パイロット部25は、ホイール及び制動用回転体をがたつきのない隙間嵌めで外嵌するためのもので、ハブ輪20の軸方向外側の端部に備えられており、略円筒形状を有している。
内輪21は、円環形状を有しており、外周面に内側列の内輪軌道22bを有している。内輪21は、軸部23に備えられた小径部27に締り嵌めで外嵌され、段差面28とかしめ部29とにより軸方向両側から挟持されている。
転動体15のそれぞれは、複列の外輪軌道17a、17bと複列の内輪軌道22a、22bとの間に、それぞれ複数個ずつ、保持器32a、32bにより保持された状態で転動自在に配置されている。これにより、ハブ14は、外輪13の径方向内側に回転自在に支持される。本例では、転動体15として玉を使用しているが、玉に代えて円すいころを使用することもできる。また、本例では、軸方向内側列の転動体15のピッチ円直径と、軸方向外側列の転動体15のピッチ円直径とを互いに同じとしているが、本発明は、軸方向内側列の転動体のピッチ円直径と、軸方向外側列の転動体のピッチ円直径とが互いに異なる異径PCD型のハブユニット軸受に適用することもできる。
外輪13の内周面とハブ14の外周面との間に存在し、かつ、複数の転動体15が設置された環状の内部空間33aには、図示しないグリースを封入している。グリースとしては、従来から知られたものを使用することができる。例えば、基油として、鉱油、シリコーン油、ジエステル油などの合成油を用いることができ、増ちょう剤として、リチウム石鹸などの金属石鹸、ウレア、フッ素化合物、ベントナイトなどを用いることができる。また、基油と増ちょう剤とをそれぞれ2種類以上ずつ任意に組み合わせて用いることもできる。さらに、必要に応じて、各種の添加剤(例えば酸化防止剤、防錆剤、極圧剤など)を添加することもできる。
内部空間33aに封入したグリースが、外部空間33bに漏洩することを防止するとともに、泥水などの異物が外部空間33bから内部空間33aに侵入することを防止するために、内部空間33aの軸方向外側の開口部を外側密封部材16により塞ぎ、かつ、内部空間33aの軸方向内側の開口部を組み合わせシールリング1aにより塞いでいる。
外側密封部材16は、外側芯金34と外側シール部材35とを備える。
外側芯金34は、冷間圧延鋼板などの金属板にプレス加工を施して造られており、略L字形の断面形状を有し、全体が円環状である。外側芯金34は、外輪13の軸方向外側の端部に内嵌固定されている。
外側シール部材35は、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などの弾性材製で、外側芯金34の表面に全周にわたり固定されている。外側シール部材35は、少なくとも1本(図示の例では3本)のシールリップ36を有する。シールリップ36は、先端部を、軸部23の外周面又は回転フランジ24の軸方向内側面に全周にわたり摺接させている。
組み合わせシールリング1aは、スリンガ37と、シールリング38と、第1の磁性流体シール39と、第2の磁性流体シール40とを備える。
スリンガ37は、SUS430などのフェライト系ステンレス鋼板又は防錆処理が施された冷間圧延鋼板(SPCC)などの、磁性を有する金属板にプレス加工を施して造られており、略U字形の断面形状を有し、全体が円環状である。スリンガ37は、内輪21の外周面(肩部)に外嵌固定されている。
スリンガ37は、内輪21に締り嵌めで外嵌固定される円筒状の嵌合筒部41と、嵌合筒部41の軸方向内側の端部から径方向外側に向けて略直角に折れ曲がった円輪状の回転円輪部42と、回転円輪部42の径方向外側の端部から軸方向外側に向けて略直角に折れ曲がった円筒状の外径側筒部43とを備えている。外径側筒部43は、嵌合筒部41の径方向外側に配置されている。
回転円輪部42の軸方向内側面には、エンコーダ44が支持固定されている。エンコーダ44は、ゴムや合成樹脂などの高分子材料中に磁性粉末を分散させてなる、ゴム磁石、プラスチック磁石などの永久磁石製で、全体が円輪状に構成されており、回転円輪部42の軸方向内側面及び外径側筒部43の外周面を全周にわたり覆っている。エンコーダ44は、軸方向に着磁されており、その着磁方向は、円周方向に関して交互にかつ等間隔で変化している。このため、エンコーダ44の被検出面には、S極とN極とが、円周方向に関して交互にかつ等間隔に配置されている。本例では、エンコーダ44の被検出面に対して、図示しないセンサを近接配置し、車輪の回転速度を検出可能としている。エンコーダ44は、円筒面状の外周面を有している。なお、本例を実施する場合には、エンコーダ44を省略することも可能である。
シールリング38は、芯金45と、シール部材46と、補助磁極板47とを備える。
芯金45は、冷間圧延鋼板などの、磁性を有する金属板にプレス加工を施して造られており、略L字形の断面形状を有し、全体が円環状である。芯金45は、外輪13の軸方向内側の端部に内嵌固定された円筒状の固定筒部48と、固定筒部48の軸方向外側の端部から径方向内側に向けて略直角に折れ曲がった円輪状の固定円輪部49とを備える。固定円輪部49は、内周面(径方向内側の端縁部)を、スリンガ37を構成する嵌合筒部41の外周面に対して近接対向させている。これにより、固定円輪部49の内周面と嵌合筒部41の外周面との間の隙間を、第1の近接対向部50としている。固定円輪部49は、円周方向複数箇所に、軸方向に貫通した小径の貫通孔51を備えている。
シール部材46は、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などのゴム中に、フェライトなどの磁性粉末を分散させてなる磁性ゴム(ゴム磁石)製で、全体が環状に構成されており、芯金45の表面に全周にわたり固定されている。シール部材46は、加硫成形型を用いて加硫成形されており、固定筒部48の内周面及び固定筒部48の軸方向内側の端部を全周にわたり覆った環状覆い部52と、固定円輪部49の軸方向内側面の径方向中間部に支持固定された円輪状の環状磁化部53と、固定円輪部49の軸方向外側面に支持固定された環状突起54とを有している。環状覆い部52と環状磁化部53とは、円輪状の薄板部55を介して径方向につながっている。シール部材46は、先端部をスリンガ37の表面に接触又は近接対向させるシールリップを有していない。
環状覆い部52は、円筒面状の内周面を、エンコーダ44の円筒面状の外周面に対し、全周にわたり近接対向させている。これにより、環状覆い部52の内周面とエンコーダ44の外周面との間に、軸方向に延びたラビリンスシール56を形成している。
環状磁化部53は、加硫成形後、全周にわたり、軸方向に関して同じ向きに磁化(単極着磁)されている。このため、環状磁化部53の軸方向両側部には、それぞれ全周にわたり、互いに異なる極性の磁極が配置されている。図示の例では、環状磁化部53の軸方向内側部にS極を配置し、環状磁化部53の軸方向外側部にN極を配置しているが、磁極の配置は反対でも良い。環状磁化部53は、スリンガ37を構成する外径側筒部43よりも径方向内側に配置されている。本例では、環状磁化部53(シール部材46)が、磁化部材に相当する。
環状突起54は、外輪13とハブ14との間に組み付ける以前の組み合わせシールリング1aを軸方向に複数個積み重ねた際に、軸方向に隣接するエンコーダ44と芯金45(固定円輪部49)とが、エンコーダ44の磁力により磁気吸着することを防止するためのものである。環状突起54は、略三角形の断面形状を有し、全体が円環状に構成されている。環状突起54は、シール部材46を加硫成形する際に、固定円輪部49に備えられた貫通孔51を通じて固定円輪部49の軸方向外側へと移動した材料により構成されている。本発明を実施する場合には、環状突起54を省略することもできるし、円周方向複数箇所に、円環状ではない突起片を設けても良い。
補助磁極板47は、フェライト系ステンレス鋼板又は防錆処理が施された冷間圧延鋼板などの、磁性を有する金属板にプレス加工を施して造られており、略L字形の断面形状を有し、全体が円環状である。補助磁極板47は、後述する第2の近接対向部59の磁束密度を高めるためのものであり、加硫接着又は環状磁化部53の磁気吸引力により、環状磁化部53の軸方向内側面に支持されている。補助磁極板47は、芯金45を構成する固定円輪部49とともに環状磁化部53を軸方向両側から挟持する円輪状の挟持板57と、挟持板57の径方向外側の端部から軸方向内側に向けて折れ曲がった円筒状の折れ曲がり部58とを有している。折れ曲がり部58の軸方向内側の端面(端縁部)は、スリンガ37を構成する回転円輪部42の軸方向外側面に対して近接対向している。これにより、折れ曲がり部58の軸方向内側の端面と回転円輪部42の軸方向外側面との間の隙間を、第2の近接対向部59としている。
上述のように、環状磁化部53を軸方向両側から挟む芯金45(固定円輪部49)及び補助磁極板47をそれぞれ磁性材製とし、芯金45(固定円輪部49)及び補助磁極板47(折れ曲がり部58)に対して、第1の近接対向部50及び第2の近接対向部59を介して配置されたスリンガ37についても、磁性材製としている。このため、組み合わせシールリング1aには、図2に破線で示すように、環状磁化部53の磁力によって、第1の近接対向部50及び第2の近接対向部59をそれぞれ通過する、1つの磁気回路C1が形成される。本例では、第1の磁性流体シール39及び第2の磁性流体シール40を、共通の磁気回路C1上に備える。
第1の磁性流体シール39は、フェライトなどの磁性粉末を溶媒に混合してなる第1の磁性流体60を、環状磁化部53の磁力によって、第1の近接対向部50に全周にわたり保持することにより構成される。第1の磁性流体60は、第1の近接対向部50に配置される磁力線に沿って、嵌合筒部41の外周面と固定円輪部49の内周面とに架け渡され、第1の近接対向部50をシールする(塞ぐ)。
本例では、第1の磁性流体60を構成する溶媒として、水系(水ベース、水性)の溶媒を使用している。具体的には、溶媒として、水を使用している。また、溶媒に混合する磁性粉末としては、従来から知られた各種の磁性粉末を使用することができる。例えば、マグネタイトコロイド、マンガンフェライト、コバルトフェライト、バリウムフェライトなどを使用することができる。
第2の磁性流体シール40は、フェライトなどの磁性粉末を溶媒に混合してなる第2の磁性流体61を、環状磁化部53の磁力によって、第2の近接対向部59に全周にわたり保持することにより構成される。第2の磁性流体61は、第2の近接対向部59に配置される磁力線に沿って、回転円輪部42の軸方向外側面と折れ曲がり部58の軸方向内側の端面とに架け渡され、第2の近接対向部59をシールする。このため、第2の磁性流体シール40は、スリンガ37とシールリング38との間部分のうち、第1の磁性流体シール39よりも内部空間33aから遠い側(外部空間33bに近い側)をシールする。
本例では、第2の磁性流体61を構成する溶媒として、油系(油ベース、油性)の溶媒を使用している。具体的には、溶媒として、炭化水素油(アルキルナフタレン)や、フッ素油(パーフルオロポリエーテル)などの合成油を使用している。また、溶媒に混合する磁性粉末としては、第1の磁性流体60に混合する磁性粉末と同種のものを使用することもできるし、異なる種類のものを使用することもできる。
以上のような本例のハブユニット軸受12によれば、内部空間33aの軸方向内側の開口部を塞ぐ組み合わせシールリング1aに関して、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61を、第1の近接対向部50及び第2の近接対向部59にそれぞれ長期間にわたり保持することができる。
すなわち、グリースが封入された内部空間33aに近い側に配置された第1の磁性流体60の溶媒を、油の混ざりにくい水系の溶媒としているため、第1の磁性流体60にグリースが接触した場合にも、第1の磁性流体60を構成する水系の溶媒に、グリース中の油が取り込まれることはない。したがって、第1の磁性流体60の濃度が低下することを有効に防止できる。これにより、第1の磁性流体60が、スリンガ37(嵌合筒部41)に作用する遠心力にかかわらず、第1の近接対向部50から流出することを防止できる。
また、内部空間33aから遠い側(外部空間33bに近い側)に配置された第2の磁性流体61の溶媒を、水の混ざりにくい油系の溶媒としているため、第2の磁性流体61に泥水が接触した場合にも、第2の磁性流体61を構成する油系の溶媒に、泥水中の水分が取り込まれることはない。したがって、第2の磁性流体61の濃度が低下することを有効に防止できる。これにより、第2の磁性流体61が、スリンガ37(回転円輪部42)に作用する遠心力にかかわらず、第2の近接対向部59から流出することを防止できる。
この結果、本例の組み合わせシールリング1aによれば、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61を、第1の近接対向部50及び第2の近接対向部59にそれぞれ長期間にわたり保持することができる。このため、第1の磁性流体シール39及び第2の磁性流体シール40により、シールトルクを上昇させることなく、スリンガ37とシールリング38との間部分を長期間にわたりシールすることができ、シール性能の向上を図れる。そして、ハブ14の回転トルクを低く抑えつつ、組み合わせシールリング1aの密封性能を長期間にわたり確保することができる。
さらに、組み合わせシールリング1aは、第2の磁性流体シール40と外部空間33bとの間に、軸方向に長いラビリンスシール56を備えた断面略U字形の通路を有している。このため、悪路走行時などに勢い良く跳ね上げられた泥水(スプラッシュ)が、第2の磁性流体シール40(第2の磁性流体61)に衝突することを有効に防止できる。したがって、この面からも、第2の磁性流体61が流失することを防止できる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、実施の形態の第1例を示した図1及び図2を参照して説明する。本例は、第1の磁性流体60に対して、内部空間33aに封入したグリースが多量に到達しないこと、及び、第2の磁性流体61に対して、泥水が勢い良く衝突しないことを前提とした構造である。このため、実施の形態の第1例の構造に加えて、第1の磁性流体60に到達するグリース量を制限するための構造を別途備えることもできる。
本例では、第1の磁性流体60の溶媒として、油系の溶媒を使用している。具体的には、溶媒として、炭化水素油(アルキルナフタレン)や、フッ素油(パーフルオロポリエーテル)などの合成油を使用している。
一方、第2の磁性流体61の溶媒として、水系の溶媒を使用している。具体的には、溶媒として、水を使用している。このように本例では、第1の磁性流体60に用いる溶媒の種類と、第2の磁性流体61に用いる溶媒の種類とを、実施の形態の第1例の構造とは反対にしている。
以上のような本例では、ハブユニット軸受12(図1参照)が高温になった場合にも、第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61のそれぞれの量が不足することを抑制できる。
すなわち、グリースが封入された内部空間33aに近い側に配置された第1の磁性流体60の溶媒を、油を取り込みやすい油系の溶媒としているため、第1の磁性流体60にグリースが接触した場合に、第1の磁性流体60を構成する油系の溶媒に、グリース中の油を取り込むことができる。したがって、第1の磁性流体60(溶媒)の量が不足することを抑制できる。
また、内部空間33aから遠い側(外部空間33bに近い側)に配置された第2の磁性流体61を、水を取り込みやすい水系の溶媒としているため、第2の磁性流体61に泥水が接触した場合に、第2の磁性流体61を構成する水系の溶媒に、泥水中の水分を取り込むことができる。したがって、第2の磁性流体61(溶媒)の量が不足することを抑制できる。
この結果、本例の場合にも、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61を、第1の近接対向部50及び第2の近接対向部59にそれぞれ長期間にわたり保持することができる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図3を用いて説明する。
本例に使用する組み合わせシールリング1bは、スリンガ37と、シールリング38aと、第1の磁性流体シール39aと、第2の磁性流体シール40aとを備える。
本例の場合にも、スリンガ37を構成する回転円輪部42の軸方向内側面に、エンコーダ44aを支持固定している。ただし、エンコーダ44aは、回転円輪部42の軸方向内側面のみを全周にわたり覆っており、外径側筒部43の外周面は覆っていない。
シールリング38aは、芯金45aと、シール部材46aとを備える。
芯金45aは、固定円輪部49の径方向内側に、L字形の断面形状を有する、内径側折れ曲がり部62を有する。内径側折れ曲がり部62は、固定円輪部49の径方向内側の端部から軸方向内側に折れ曲がった基端部と、該基端部の軸方向内側の端部から径方向内側に折れ曲がった先端部とを有する。そして、内径側折れ曲がり部62(の先端部)の内周面(径方向内側の端縁部)を、スリンガ37を構成する嵌合筒部41の外周面に対して近接対向させている。これにより、内径側折れ曲がり部62(の先端部)の内周面と嵌合筒部41の外周面の軸方向中間部との間の隙間を、第1の近接対向部50aとしている。
シール部材46aは、固定円輪部49の軸方向内側面の径方向外側部に、円輪状の環状磁化部53aを備えている。環状磁化部53aと環状覆い部52とは、径方向に連続しており、実施の形態の第1例の構造のような薄板部55(図2参照)は備えていない。また、環状磁化部53aの軸方向外側面には、実施の形態の第1例の構造のような補助磁極板47(図2参照)は備えていない。本例では、環状磁化部53aの軸方向内側面を、外径側筒部43の軸方向外側の端面に対して、直接、軸方向に近接対向させている。これにより、環状磁化部53aの軸方向内側面と外径側筒部43の軸方向外側の端面との間の隙間を、第2の近接対向部59aとしている。
組み合わせシールリング1bには、環状磁化部53aの磁力によって、図3に破線で示すような、第1の近接対向部50a及び第2の近接対向部59aをそれぞれ通過する、1つの磁気回路C2が形成される。本例では、第1の磁性流体シール39a及び第2の磁性流体シール40aを、共通の磁気回路C2上に備える。
第1の磁性流体シール39aは、第1の磁性流体60を、環状磁化部53aの磁力によって、第1の近接対向部50aに全周にわたり保持することにより構成される。第1の磁性流体60は、第1の近接対向部50aに配置される磁力線に沿って、嵌合筒部41の外周面の軸方向中間部と内径側折れ曲がり部62の内周面とに架け渡され、第1の近接対向部50aをシールする。本例の場合にも、第1の磁性流体60を構成する溶媒として、水系の溶媒を使用している。
第2の磁性流体シール40aは、第2の磁性流体61を、環状磁化部53aの磁力によって、第2の近接対向部59aに全周にわたり保持することにより構成される。第2の磁性流体61は、第2の近接対向部59aに配置される磁力線に沿って、外径側筒部43の軸方向外側の端面と環状磁化部53aの軸方向内側面とに架け渡され、第2の近接対向部59aをシールする。本例の場合にも、第2の磁性流体61を構成する溶媒として、油系の溶媒を使用している。
以上のような組み合わせシールリング1bによれば、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61を、第1の近接対向部50a及び第2の近接対向部59aにそれぞれ長期間にわたり保持することができる。
本例では、芯金45aの径方向内側に、内径側折れ曲がり部62を備えているため、第1の磁性流体シール39a(第1の近接対向部50a)を、実施の形態の第1例の構造に比べて、軸方向内側に配置することができる。このため、第1の磁性流体60に到達するグリースの量を低減することができる。
また、第2の磁性流体シール40aを、環状覆い部52の内周面とエンコーダ44aの外周面との間の開口部よりも、軸方向外側(奥側)に配置している。このため、悪路走行時などに勢い良く跳ね上げられた泥水が、第2の磁性流体シール40aに衝突することを抑制できる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第4例]
実施の形態の第4例について、図4を用いて説明する。
本例に使用する組み合わせシールリング1cは、スリンガ37aと、シールリング38bと、第1の磁性流体シール39bと、第2の磁性流体シール40bとを備える。
スリンガ37aは、磁性を有する金属板にプレス加工を施して造られており、略L字形の断面形状を有し、全体が円環状である。スリンガ37aは、実施の形態の第1例の構造に使用したスリンガ37から外径側筒部43(図2参照)を省略した構成を備えており、嵌合筒部41と、嵌合筒部41の軸方向内側の端部から径方向外側に向けて略直角に折れ曲がった円輪状の回転円輪部42とを備えている。また、回転円輪部42の軸方向内側面には、エンコーダ44bを支持固定しているが、エンコーダ44bは省略することもできる。
シールリング38bは、芯金45bと、シール部材46bとを備える。
芯金45bは、オーステナイト系ステンレス鋼板等の非磁性金属板にプレス加工を施して造られており、略U字形の断面形状を有し、全体が円環状である。芯金45bは、円筒状の固定筒部48と、固定筒部48の軸方向外側の端部から径方向内側に向けて略直角に折れ曲がった略円輪状の固定円輪部49と、固定円輪部49の径方向内側の端部から軸方向内側に向けて略直角に折れ曲がった円筒状の支持筒部63とを備える。
シール部材46bは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などの弾性材製で、芯金45bの表面に全周にわたり固定されている。本例では、シール部材46bを、磁性ゴム製とはしていない。シール部材46bは、加硫成形型を用いて加硫成形されており、環状覆い部52と、シール基部64と、外側シールリップ65と、内側シールリップ66とを備えている。
シール基部64は、芯金45bを構成する固定円輪部49の軸方向両側面、及び、支持筒部63の外周面を覆うように、当該部分に固定されている。
外側シールリップ65は、シール基部64の軸方向内側面に基端部が接続されており、軸方向内側に向かうほど径方向外側に向かう方向に伸長したサイドリップである。外側シールリップ65は、先端部をスリンガ37aを構成する回転円輪部42の軸方向外側面に全周にわたり軽接触させている。外側シールリップ65は、第2の磁性流体シール40bよりも内部空間33aから遠い側(外部空間33bに近い側)に配置されている。
内側シールリップ66は、シール基部64の内周面に基端部が接続されており、軸方向外側に向かうほど径方向内側に向かう方向に伸長したグリースリップである。内側シールリップ66は、先端部をスリンガ37aを構成する嵌合筒部41の外周面に全周にわたり軽接触させている。内側シールリップ66は、第1の磁性流体シール39bよりも内部空間33aに近い側に配置されている。
第1の磁性流体シール39bは、第1の磁化部材(永久磁石)67と、1対の第1の磁性環68a、68bと、1対の第1の磁性流体60とを有する。第1の磁性流体シール39bは、外側シールリップ65と内側シールリップ66とにより挟まれた密封空間69の内側に配置されている。
第1の磁化部材67は、円環状に構成されており、全周にわたり、軸方向に関して同じ向きに着磁されている。このため、第1の磁化部材67の軸方向両側部には、それぞれ全周にわたり、互いに異なる極性の磁極が配置されている。図示の例では、第1の磁化部材67の軸方向内側部にS極を配置し、第1の磁化部材67の軸方向外側部にN極を配置しているが、磁極の配置は反対でも良い。第1の磁化部材67は、芯金45bを構成する支持筒部63の内周面の軸方向外側部に内嵌固定されている。
第1の磁性環68a、68bのそれぞれは、フェライト系ステンレス鋼板又は防錆処理が施された冷間圧延鋼板などの、磁性を有する金属板から造られており、全体が円輪状(円盤状)に構成されている。第1の磁性環68a、68bは、磁極板として機能するものであり、第1の磁化部材67を軸方向両側から挟持するように、第1の磁化部材67の軸方向両側に配置されている。第1の磁性環68a、68bのそれぞれの径方向内側の端縁部(内周面)は、スリンガ37aを構成する嵌合筒部41の外周面に対して近接対向している。これにより、第1の磁性環68a、68bのそれぞれの径方向内側の端縁部と、嵌合筒部41の外周面との間の隙間を、第1の近接対向部50b、50cとしている。
組み合わせシールリング1cには、第1の磁化部材67の磁力によって、図4に破線で示すような、第1の近接対向部50b、50cをそれぞれ通過する、第1の磁気回路C3aが形成される。本例では、第1の磁性流体シール39bを、第1の磁気回路C3a上に備える。
第1の磁性流体シール39bは、第1の磁性流体60を、第1の磁化部材67の磁力によって、第1の近接対向部50b、50cのそれぞれに全周にわたり保持することにより構成される、2段シールである。第1の磁性流体60は、第1の近接対向部50b、50cにそれぞれ配置される磁力線に沿って、嵌合筒部41の外周面と第1の磁性環68a、68bの径方向内側の端縁部とに架け渡され、第1の近接対向部50b、50cをそれぞれシールする。本例の場合にも、第1の磁性流体60を構成する溶媒として、水系の溶媒を使用している。
第2の磁性流体シール40bは、第2の磁化部材(永久磁石)70と、1対の第2の磁性環71a、71bと、1対の第2の磁性流体61とを有する。第2の磁性流体シール40bは、第1の磁性流体シール39bよりも、内部空間33aから遠い側に配置されているが、第1の磁性流体シール39bと同様に、外側シールリップ65と内側シールリップ66とにより挟まれた密封空間69の内側に配置されている。
第2の磁化部材70は、円環状に構成されており、全周にわたり、軸方向に関して同じ向きに着磁されている。このため、第2の磁化部材70の軸方向両側部には、それぞれ全周にわたり、互いに異なる極性の磁極が配置されている。図示の例では、第2の磁化部材70の軸方向内側部にS極を配置し、第2の磁化部材70の軸方向外側部にN極を配置しているが、磁極の配置は反対でも良い。第2の磁化部材70は、芯金45bを構成する支持筒部63の内周面の軸方向内側部に内嵌固定されている。
第2の磁性環71a、71bは、磁性を有する金属板から造られており、全体が円輪状に構成されている。第2の磁性環71a、71bは、磁極板として機能するものであり、第2の磁化部材70を軸方向両側から挟持するように、第2の磁化部材70の軸方向両側に配置されている。第2の磁性環71a、71bのそれぞれの径方向内側の端縁部(内周面)は、スリンガ37aを構成する嵌合筒部41の外周面に対して近接対向している。これにより、第2の磁性環71a、71bのそれぞれの径方向内側の端縁部と、嵌合筒部41の外周面との間の隙間を、第2の近接対向部59b、59cとしている。
軸方向外側に配置された第2の磁性環71aと、軸方向内側に配置された第1の磁性環68bとの間には、非磁性材製のスペーサ72を挟持している。スペーサ72は、全体が円環状に構成されており、支持筒部63の内周面の軸方向中間部に内嵌固定されている。
組み合わせシールリング1cには、第2の磁化部材70の磁力によって、図4に破線で示すような、第2の近接対向部59b、59cをそれぞれ通過する、第2の磁気回路C3bが形成される。本例では、第2の磁性流体シール40bを、第1の磁気回路C3aとは別の、第2の磁気回路C3b上に備える。
第2の磁性流体シール40bは、第2の磁性流体61を、第2の磁化部材70の磁力によって、第2の近接対向部59b、59cのそれぞれに全周にわたり保持することにより構成される、2段シールである。第2の磁性流体61は、第2の近接対向部59b、59cにそれぞれ配置される磁力線に沿って、嵌合筒部41の外周面と第2の磁性環71a、71bの径方向内側の端縁部とに架け渡され、第2の近接対向部59b、59cをそれぞれシールする。本例の場合にも、第2の磁性流体61を構成する溶媒として、油系の溶媒を使用している。
以上のような組み合わせシールリング1cの場合にも、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61を、第1の近接対向部50b、50c及び第2の近接対向部59b、59cに長期間にわたり保持することができる。
本例では、第1の磁性流体シール39b及び第2の磁性流体シール40bのそれぞれを、外側シールリップ65と内側シールリップ66とにより密封された密封空間69の内側に配置しているため、悪路走行時などに勢い良く跳ね上げられた泥水が、第1の磁性流体シール39b(第1の磁性流体60)及び第2の磁性流体シール40b(第2の磁性流体61)に衝突することを防止できる。また、ハブユニット軸受12(図1参照)が高温になった場合にも、第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61の蒸発量を抑えることができ、第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61の量が不足することを抑制できる。さらに、第1の磁性流体シール39b及び第2の磁性流体シール40bのそれぞれを、2段シール構造としているため、実施の形態の第1例〜第3例の構造に比べて、シール性能の向上を図れる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第5例]
実施の形態の第5例について、図5を用いて説明する。
本例は、実施の形態の第4例の変形例であり、実施の形態の第4例の構造に対して、シールリング38cの構造が異なるとともに、第1の磁性流体シール39c及び第2の磁性流体シール40cのそれぞれの構造が異なる。
シールリング38cは、芯金45bと、2種類のシール部材46c、46dとを備える。シール部材46cは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などの弾性材製で、芯金45bの大径側(径方向外側部)の表面に全周にわたり固定されている。シール部材46cは、外側シールリップ65を有する。これに対し、シール部材46dは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などのゴム中に、フェライトなどの磁性粉末を分散させてなる磁性ゴム製で、芯金45bの小径側(径方向内側部)の表面に全周にわたり固定されている。シール部材46dは、内側シールリップ66aと中間シールリップ73とを有する。
内側シールリップ66aは、先端部を、スリンガ37aを構成する嵌合筒部41の外周面に対して接触させず、近接対向させている。これにより、内側シールリップ66aの先端部と嵌合筒部41の外周面との間の隙間を、第1の近接対向部50dとしている。
中間シールリップ73は、シール部材46dに備えられたシール基部64aのうちで、非磁性材製の芯金45bを構成する支持筒部63の外周面を覆った部分に基端部が接続されている。中間シールリップ73は、先端部をスリンガ37aを構成する回転円輪部42の軸方向外側面に対して近接対向させている。これにより、中間シールリップ73の先端部と回転円輪部42の軸方向外側面との間の隙間を、第2の近接対向部59dとしている。
第1の磁性流体シール39cは、第1の磁化部材67と、磁性環(磁極板)として機能する内側シールリップ66a及び1枚の第1の磁性環68cと、1対の第1の磁性流体60とを有する。本例では、第1の磁化部材67を、磁性ゴム製の内側シールリップ66aと第1の磁性環68cとにより軸方向両側から挟持している。第1の磁性環68cの径方向内側の端縁部(内周面)は、スリンガ37aを構成する嵌合筒部41の外周面に対して近接対向している。これにより、第1の磁性環68cの径方向内側の端縁部と、嵌合筒部41の外周面との間の隙間を、第1の近接対向部50eとしている。
組み合わせシールリング1dには、第1の磁化部材67の磁力によって、図5に破線で示すような、第1の近接対向部50d、50eをそれぞれ通過する、第1の磁気回路C4aが形成される。本例では、第1の磁性流体シール39cを、第1の磁気回路C4a上に備える。
第1の磁性流体シール39cは、第1の磁性流体60を、第1の磁化部材67の磁力によって、第1の近接対向部50d、50eのそれぞれに全周にわたり保持することにより構成される、2段シールである。第1の磁性流体60は、第1の近接対向部50d、50eにそれぞれ配置される磁力線に沿って、嵌合筒部41の外周面と内側シールリップ66aの先端部及び第1の磁性環68cの径方向内側の端縁部とに架け渡され、第1の近接対向部50d、50eをそれぞれシールする。本例の場合にも、第1の磁性流体60を構成する溶媒として、水系の溶媒を使用している。
第2の磁性流体シール40cは、第2の磁化部材(永久磁石)70aと、磁性環(磁極板)として機能する中間シールリップ73及び1枚の第2の磁性環71cと、1対の第2の磁性流体61とを有している。
第2の磁化部材70aは、円環状に構成されており、全周にわたり、径方向に関して同じ向きに着磁されている。このため、第2の磁化部材70aの径方向両側部には、それぞれ全周にわたり、互いに異なる極性の磁極が配置されている。図示の例では、第2の磁化部材70aの径方向内側部にS極を配置し、第2の磁化部材70aの径方向外側部にN極を配置しているが、磁極の配置は反対でも良い。第2の磁化部材70aは、芯金45bを構成する支持筒部63の軸方向内側の端面に支持固定されている。
本例では、第2の磁化部材70aを、磁性ゴム製の中間シールリップ73と第2の磁性環71cとにより径方向向両側から挟持している。第2の磁性環71cは、全体が円筒状に構成されており、軸方向内側の端縁部は、スリンガ37aを構成する回転円輪部42の軸方向外側面に対して近接対向している。これにより、第2の磁性環71cの軸方向内側の端縁部と、回転円輪部42の軸方向外側面との間の隙間を、第2の近接対向部59eとしている。
組み合わせシールリング1dには、第2の磁化部材70aの磁力によって、図5に破線で示すような、第2の近接対向部59d、59eをそれぞれ通過する、第2の磁気回路C4bが形成される。本例では、第2の磁性流体シール40cを、第1の磁気回路C4aとは別の、第2の磁気回路C4b上に備える。
第2の磁性流体シール40cは、第2の磁性流体61を、第2の磁化部材70aの磁力によって、第2の近接対向部59d、59eのそれぞれに全周にわたり保持することにより構成される、2段シールである。第2の磁性流体61は、第2の近接対向部59d、59eにそれぞれ配置される磁力線に沿って、回転円輪部42の軸方向外側面と中間シールリップ73の先端部及び第2の磁性環71cの軸方向内側の端縁部とに架け渡され、第2の近接対向部59d、59eをそれぞれシールする。本例の場合にも、第2の磁性流体61を構成する溶媒として、油系の溶媒を使用している。
以上のような組み合わせシールリング1dの場合にも、密封性能を確保するのに十分な濃度及び量の第1の磁性流体60及び第2の磁性流体61を、第1の近接対向部50d、50e及び第2の近接対向部59d、59eに長期間にわたり保持することができる。
本例では、第1の磁化部材67を、磁性ゴム製の内側シールリップ66aと第1の磁性環68cとにより軸方向両側から挟持しており、内側シールリップ66aに、第1の磁性環としての機能を持たせている。また、第2の磁化部材70aを、磁性ゴム製の中間シールリップ73と第2の磁性環71cとにより径方向両側から挟持しており、中間シールリップ73に、第2の磁性環としての機能を持たせている。このため、実施の形態の第4例の構造に比べて、部品点数の低減を図れ、コストの低減を図ることができる。
内側シールリップ66a及び中間シールリップ73は、磁性ゴム製であり、磁性粉末を混入しない弾性材製のシールリップに比べて脆いため、接触リップには不向きであるが、第1、第2の磁性流体シール39c、40cとして機能させることで、接触リップと同等のシール性能を発揮することができる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
本発明を実施する場合には、実施の形態の各例の構造を、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせて実施することができる。例えば、実施の形態の第2例の構造を、実施の形態の第3例〜第5例の構造に適用して、第1の磁性流体に用いる溶媒の種類と、第2の磁性流体に用いる溶媒の種類とを入れ替えることができる。
本発明の組み合わせシールリングは、内部空間の軸方向内側の開口部を塞ぐだけでなく、内部空間の軸方向外側の開口部を塞ぐこともできる。また、シール部材にシールリップを備える場合には、シールリップの本数及び形状は、実施の形態で示した構造に限定されない。本発明は、駆動輪用に限らず、従動輪用のハブユニット軸受に適用することができる。さらに本発明は、いわゆる内輪回転型のハブユニット軸受に限らず、いわゆる外輪回転型のハブユニット軸受に適用することができる。
1、1a、1b、1c、1d 組み合わせシールリング
2 スリンガ
3 シールリング
4 磁性流体シール
5 嵌合筒部
6 回転円輪部
7 芯金
8 シール部材
9a〜9c シールリップ
10 磁化部材
11 磁性流体
12 ハブユニット軸受
13 外輪
14 ハブ
15 転動体
16 外側密封部材
17a、17b 外輪軌道
18 静止フランジ
19 支持孔
20 ハブ輪
21 内輪
22a、22b 内輪軌道
23 軸部
24 回転フランジ
25 パイロット部
26 スプライン孔
27 小径部
28 段差面
29 かしめ部
30 取付孔
31 スタッド
32a、32b 保持器
33a 内部空間
33b 外部空間
34 外側芯金
35 外側シール部材
36 シールリップ
37、37a スリンガ
38、38a、38b、38c シールリング
39、39a、39b、39c 第1の磁性流体シール
40、40a、40b、40c 第2の磁性流体シール
41 嵌合筒部
42 回転円輪部
43 外径側筒部
44、44a、44b エンコーダ
45、45a、45b 芯金
46、46a、46b、46c、46d シール部材
47 補助磁極板
48 固定筒部
49 固定円輪部
50、50a、50b、50c、50d、50e 第1の近接対向部
51 貫通孔
52 環状覆い部
53、53a 環状磁化部
54 環状突起
55 薄板部
56 ラビリンスシール
57 挟持板
58 折れ曲がり部
59、59a、59b、59c、59d、59e 第2の近接対向部
60 第1の磁性流体
61 第2の磁性流体
62 内径側折れ曲がり部
63 支持筒部
64、64a シール基部
65 外側シールリップ
66 内側シールリップ
67 第1の磁化部材(永久磁石)
68a、68b、68c 第1の磁性環
69 密封空間
70 第2の磁化部材(永久磁石)
71a、71b、71c 第2の磁性環
72 スペーサ
73 中間シールリップ

Claims (5)

  1. 互いに同軸に配置された内方部材と外方部材との間に取り付けられて、前記内方部材の外周面と前記外方部材の内周面との間に存在する内部空間の開口部を塞ぐ、組み合わせシールリングであって、
    前記内方部材に外嵌される、スリンガと、
    前記外方部材に内嵌される芯金と、前記芯金に固定されたシール部材とを有する、シールリングと、
    前記スリンガと前記シールリングとの間部分をシールする第1の磁性流体シールと、
    前記スリンガと前記シールリングとの間部分のうち、前記第1の磁性流体シールよりも前記内部空間から遠い側をシールする、第2の磁性流体シールと、を備え、
    前記第1の磁性流体シール及び前記第2の磁性流体シールのそれぞれは、磁性粉末を溶媒に混合してなる磁性流体を、磁化された磁化部材の磁力によって、前記スリンガと前記シールリングとの間に直接又は他の磁性を有する部材を介して保持することにより構成されており、
    前記第1の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒と、前記第2の磁性流体シールを構成する磁性流体の溶媒とは、互いに異なり、一方が油系の溶媒であり、他方が水系の溶媒である、
    組み合わせシールリング。
  2. 前記第1の磁性流体シール及び前記第2の磁性流体シールは、1つの前記磁化部材の磁力によって形成される共通の磁気回路上に備えられている、請求項1に記載した組み合わせシールリング。
  3. 前記第1の磁性流体シール及び前記第2の磁性流体シールは、それぞれ別の前記磁化部材の磁力によって形成される異なる磁気回路上に備えられている、請求項1に記載した組み合わせシールリング。
  4. 前記シール部材は、前記スリンガと前記シールリングとの間部分のうち、前記第1の磁性流体シールよりも前記内部空間に近い側に配置され、先端部を前記スリンガの表面に接触又は近接対向させた内側シールリップと、前記スリンガと前記シールリングとの間部分のうち、前記第2の磁性流体シールよりも前記内部空間から遠い側に配置され、先端部を前記スリンガの表面に接触又は近接対向させた外側シールリップと、を有する、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載した組み合わせシールリング。
  5. 内周面に複列の外輪軌道を有する、外方部材と、
    外周面に複列の内輪軌道を有する、内方部材と、
    前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に配置された、複数個の転動体と、
    前記外方部材の内周面と前記内方部材の外周面との間に存在する内部空間の軸方向両側の開口部のうち、少なくとも一方の開口部を塞ぐ、組み合わせシールリングと、
    を備え、
    前記組み合わせシールリングが、請求項1〜4のいずれかに記載の組み合わせシールリングである、ハブユニット軸受。
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