JP2021071026A - 柱梁接合構造 - Google Patents

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Satoshi Kake
悟史 掛
裕介 田邊
Yusuke Tanabe
裕介 田邊
高津 比呂人
Hiroto Takatsu
比呂人 高津
太田 義弘
Yoshihiro Ota
義弘 太田
俊司 山本
Shunji Yamamoto
俊司 山本
史崇 小倉
Fumitaka Ogura
史崇 小倉
巧 津司
Takumi Tsushi
巧 津司
茂臣 深沢
Shigeomi Fukazawa
茂臣 深沢
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Abstract

【課題】本発明は、地震時における一対のプレキャスト梁の分割柱梁仕口部のずれを抑制することを目的とする。【解決手段】柱梁接合構造は、下側プレキャスト柱10と、下側プレキャスト柱10の柱梁仕口部16を左右に分割した分割柱梁仕口部34を端部50Eにそれぞれ有し、分割柱梁仕口部34が各々の接合面52Tを対向させた状態で下側プレキャスト柱10の上に載置される一対のプレキャスト梁30と、対向する接合面52Tからそれぞれ突出し、互いに接続される複数のせん断補強筋50と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、柱梁接合構造に関する。
プレキャスト柱と一対のプレキャスト梁との柱梁接合構造として、一対のプレキャスト梁の梁端部の各々に、プレキャスト柱の柱梁仕口部を左右に分割した分割柱梁仕口部を一体化させた柱梁接合構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術では、プレキャスト柱の上面に載置された一対のプレキャスト梁の分割柱梁仕口部を、グラウト等の充填材を介して接合することにより、プレキャスト柱の柱梁仕口部が形成される。そのため、現場においてコンクリートを打設せずに、プレキャスト柱の柱梁仕口部を形成することができる。
なお、鉄筋コンクリート造の柱梁の接合構造としては、繊維補強コンクリートで形成される柱の柱梁仕口部に、梁の梁主筋を定着させる柱梁接合構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−229855号公報 特開2008−031699号公報
特許文献1に開示された技術では、前述したように、現場でのコンクリートの打設作業を不要にすることができるものの、地震時に、一対のプレキャスト梁の分割柱梁仕口部がずれる可能性がある点で改善の余地がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、地震時における一対のプレキャスト梁の分割柱梁仕口部のずれを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の柱梁接合構造は、プレキャスト柱と、前記プレキャスト柱の柱梁仕口部を左右に分割した分割柱梁仕口部を端部にそれぞれ有し、前記分割柱梁仕口部が各々の接合面を対向させた状態で前記プレキャスト柱の上に載置される一対のプレキャスト梁と、対向する前記接合面からそれぞれ突出し、互いに接続される一対の接続筋と、を備える。
請求項1に係る柱梁接合構造によれば、一対のプレキャスト梁は、プレキャスト柱の柱梁仕口部を左右に分割した分割柱梁仕口部を端部にそれぞれ有する。これらの分割柱梁仕口部は、各々の接合面を対向させた状態でプレキャスト柱の上に載置される。
ここで、分割柱梁仕口部は、各々の接合面からそれぞれ突出する一対の接続筋を介して互いに接続される。これにより、地震時における分割柱梁仕口部のずれが抑制される。したがって、耐震性能が向上する。
請求項2に記載の柱梁接合構造は、請求項1に記載の柱梁接合構造において、前記一対の接続筋は、対向する前記接合面の少なくとも一方に形成された凹部内で接続されるとともに、前記凹部に充填された充填材に埋設される。
請求項2に係る柱梁接合構造によれば、一対の接続筋は、分割柱梁仕口部の接合面に形成された凹部内で接続される。また、一対の接続筋は、凹部に充填された充填材に埋設される。これにより、一対の接続筋の接続強度が高められる。したがって、地震時における分割柱梁仕口部のずれがさらに抑制される。
請求項3に記載の柱梁接合構造は、請求項1又は請求項2に記載の柱梁接合構造において、前記分割柱梁仕口部には、前記プレキャスト柱の上面から突出する柱主筋が上下方向に挿入される挿入孔がそれぞれ形成される。
請求項3に係る柱梁接合構造によれば、分割柱梁仕口部には、挿入孔がそれぞれ形成される。これらの挿入孔に、プレキャスト柱の上面から突出する柱主筋を上下方向に挿入することにより、プレキャスト柱に対して一対のプレキャスト梁が位置決めされる。したがって、一対のプレキャスト梁の施工性が向上する。
以上説明したように、本発明によれば、地震時における一対のプレキャスト梁の分割柱梁仕口部のずれを抑制することができる。
一実施形態に係る柱梁接合構造が適用された下側プレキャスト柱及び一対のプレキャスト梁を示す図2の1−1線断面図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の3−3線断面図である。 (A)及び(B)は、一実施形態に係る柱梁接合構造の施工方法を説明する立面図である。 一実施形態に係る柱梁接合構造の変形例を示す図2に対応する断面図である。 図5の6−6線断面図である。 一実施形態に係る柱梁接合構造の変形例を示す図2に対応する断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る柱梁接合構造について説明する。
(柱梁接合構造)
図1に示されるように、本実施形態に係る柱梁接合構造は、下側プレキャスト柱10と、上側プレキャスト柱20と、一対のプレキャスト梁30とを備えている。なお、下側プレキャスト柱10は、プレキャスト柱の一例である。
(下側プレキャスト柱)
下側プレキャスト柱10は、プレキャストコンクリートによって形成されている。また、下側プレキャスト柱10の断面形状は、矩形状とされている。この下側プレキャスト柱10の外周部には、複数の柱主筋12及び複数のせん断補強筋14が埋設されている。
複数の柱主筋12は、下側プレキャスト柱10の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の柱主筋12は、下側プレキャスト柱10の周方向に間隔を空けて配置されている。これらの柱主筋12の上端側は、下側プレキャスト柱10の上面10Uの外周部から上方へ突出されている。また、下側プレキャスト柱10の上側には、後述する柱梁仕口部16を介して上側プレキャスト柱20が接合される。
(上側プレキャスト柱)
上側プレキャスト柱20は、プレキャストコンクリートによって形成されている。また、上側プレキャスト柱20の断面形状は、下側プレキャスト柱10と同様の矩形状とされている。この上側プレキャスト柱20の外周部には、複数の柱主筋22及び複数のせん断補強筋24が埋設されている。なお、下側プレキャスト柱10及び上側プレキャスト柱20の断面形状は、適宜変更可能である。
複数の柱主筋22は、上側プレキャスト柱20の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の柱主筋22は、上側プレキャスト柱20の周方向に間隔を空けて配置されている。各柱主筋22の下端側は、機械式継手26に挿入されている。
複数の機械式継手26は、上側プレキャスト柱20の下端部に埋設されており、上側プレキャスト柱20の下面20Lを開口している。これらの機械式継手26の下端側には、下側プレキャスト柱10の上面10Uから突出する複数の柱主筋22がそれぞれ挿入される。この状態で、各機械式継手26の内部にグラウトやモルタル等の充填材Gを充填することにより、下側プレキャスト柱10及び上側プレキャスト柱20の柱主筋12,22同士が機械式継手26を介して接続される。
(プレキャスト梁)
図2に示されるように、一対のプレキャスト梁30は、プレキャストコンクリートによって形成されている。各プレキャスト梁30は、梁部32と、一対の分割柱梁仕口部34とを有している。
梁部32は、普通コンクリートによって形成されている。また、梁部32の断面形状は、矩形状とされている。この梁部32の長手方向(材軸方向)の両端部には、分割柱梁仕口部34がそれぞれ形成されている。
分割柱梁仕口部34は、繊維補強コンクリートによって形成されている。また、分割柱梁仕口部34の幅は、梁部32の幅よりも広くされている。この分割柱梁仕口部34の幅は、下側プレキャスト柱10及び上側プレキャスト柱20の幅と略同じとされている。
分割柱梁仕口部34は、下側プレキャスト柱10の上面10Uにおける片側(片側略半分)に載置される。この分割柱梁仕口部34によって、柱梁仕口部16の略半分が形成される。換言すると、分割柱梁仕口部34は、柱梁仕口部16を左右(水平方向)に、略半分に分割したものである。
なお、柱梁仕口部16の分割位置は、略半分に限らず、適宜変更可能である。また、本実施形態における繊維補強コンクリートは、例えば、鋼繊維やガラス繊維、炭素繊維、有機系繊維等が混入されたコンクリートである。
プレキャスト梁30には、複数の梁主筋36が埋設されている。複数の梁主筋36は、プレキャスト梁30の材軸方向に沿って配筋されている。また、複数の梁主筋36は、プレキャスト梁30の上端側及び下端側にそれぞれ埋設されている。これらの複数の梁主筋36は、プレキャスト梁30の幅方向に間隔を空けて配置されている。また、数の梁主筋36は、梁部32と分割柱梁仕口部34とに渡っている。なお、梁部32は、複数の梁主筋36を取り囲むせん断補強筋37が埋設されている。
梁主筋36の両端部は、分割柱梁仕口部34に達している。また、梁主筋36の両端部には、定着体38がそれぞれ設けられている。各定着体38は、例えば、プレートナット等の機械式定着とされており、分割柱梁仕口部34に埋設されている。これらの定着体38によって、分割柱梁仕口部34と梁主筋36との定着強度が高められている。なお、定着体38は、適宜省略可能である。
分割柱梁仕口部34の外周部には、複数の挿入孔40が形成されている。複数の挿入孔40は、分割柱梁仕口部34を上下方向に貫通している。また、複数の挿入孔40は、柱梁仕口部16の周方向に間隔を空けて配置されている。これらの挿入孔40は、分割柱梁仕口部34にシース管(円筒管)42を埋設することにより形成されている。
ここで、一対のプレキャスト梁30は、各々の分割柱梁仕口部34の接合面34Tを対向(近接対向)させた状態で、下側プレキャスト柱10の上面10Uに載置される。この際、分割柱梁仕口部34の複数の挿入孔40に、下側プレキャスト柱10の上面10Uから突出する複数の柱主筋12が上下方向にそれぞれ挿入(貫通)される。この状態で、各挿入孔40に充填材Gを充填することにより、分割柱梁仕口部34が複数の柱主筋12を介して下側プレキャスト柱10に固定される。
また、対向する分割柱梁仕口部34の接合面34Tの隙間には、充填材Gが充填される。これにより、隣接する分割柱梁仕口部34が一体に接合され、柱梁仕口部16が形成される。
分割柱梁仕口部34の接合面34Tには、凹状のコッター44が形成されている。コッター44には、充填材Gが充填される。これにより、コッター44及び充填材Gを介して、隣り合う分割柱梁仕口部34の間でせん断力が伝達される。なお、コッター44は、省略可能である。
分割柱梁仕口部34には、柱梁仕口部16を補強(せん断補強)する複数のせん断補強筋50が埋設されている。複数のせん断補強筋50は、平面視にて、分割柱梁仕口部34の外周部に沿ったC字形状に形成されており、挿入孔40の外側に配筋されている。
せん断補強筋50の両側の端部50Eは、分割柱梁仕口部34の接合面52Tからそれぞれ突出されている。より具体的には、分割柱梁仕口部34の接合面34Tにおける幅方向の両端側には、平面視にて、切欠き状の凹部52がそれぞれ形成されている。
凹部52は、接合面34Tにおける幅方向の両端側の角部を、平面視にて矩形状に切り欠いている。また、凹部52は、分割柱梁仕口部34の接合面34T及び側面34Sに渡るとともに、分割柱梁仕口部34の上下方向の全長に渡って形成されている。
ここで、隣接する分割柱梁仕口部34は、各々の凹部52の接合面(底面)52Tを対向させた状態で、下側プレキャスト柱10の上面10Uに載置される。これらの凹部52の接合面52Tから、せん断補強筋50の両側の端部50Eがそれぞれ突出されている。
図3に示されるように、対向する凹部52の接合面52Tからそれぞれ突出する一対のせん断補強筋50の端部50Eは、凹部52内において所定方向にラップされ、クリップ等の継手部材54を介して互いに接続されている。また、対向する凹部52には、充填材Gが充填される。これにより、一対のせん断補強筋50の端部50E及び継手部材54が、充填材Gに埋設される。
なお、一対のせん断補強筋50は、上下方向に間隔を空けて配置されている。また、せん断補強筋50は、接続筋の一例である。
(柱梁接合構造)
次に、本実施形態に係る柱梁接合構造の施工方法の一例について説明する。
図4(A)には、3本の下側プレキャスト柱10が、水平方向に間隔を空けて設置された状態が示されている。なお、以下では、説明の便宜上、3本の下側プレキャスト柱10を左側から順に下側プレキャスト柱10A,10B,10Cとし、隣接する下側プレキャスト柱10A,10B,10Cに架設されるプレキャスト梁30を左側から順にプレキャスト梁30X,30Yとして説明する。
先ず、隣り合う下側プレキャスト柱10A,10Bの上面10Uに、プレキャスト梁30Xの両側の分割柱梁仕口部34をそれぞれ載置する。この際、各分割柱梁仕口部34は、下側プレキャスト柱10A,10Bの上面10Uにおける片側にそれぞれ載置する。また、分割柱梁仕口部34の複数の挿入孔40(図2参照)に、下側プレキャスト柱10A,10Bの上面10Uから突出する複数の柱主筋12をそれぞれ挿入し、分割柱梁仕口部34の上面34Uから突出させる。
なお、下側プレキャスト柱10の上面10Uと柱梁仕口部16(分割柱梁仕口部34)の下面との隙間には、レベル調整用のグラウトやモルタル等の充填材が適宜充填される。
次に、隣り合う下側プレキャスト柱10B,10Cの上面10Uに、プレキャスト梁30Yの両側の分割柱梁仕口部34をそれぞれ載置する。この際、分割柱梁仕口部34は、下側プレキャスト柱10B,10Cの上面10Uにおける片側に載置する。また、各分割柱梁仕口部34の複数の挿入孔40(図2参照)に、下側プレキャスト柱10B,10Cの上面10Uから突出する複数の柱主筋12をそれぞれ挿入し、分割柱梁仕口部34の上面34Uから突出させる。
ここで、図2に示されるように、一対のプレキャスト梁30X,30Yは、各々の分割柱梁仕口部34の接合面34Tを対向させるとともに、各々の凹部52の接合面52Tを対向させた状態で、下側プレキャスト柱10の上面10Uに載置される。この状態で、図3に示されるように、対向する凹部52の接合面52Tからそれぞれ突出する一対のせん断補強筋50の端部50E同士を、継手部材54を介して接続する。
次に、各分割柱梁仕口部34の複数の挿入孔40に充填材Gをそれぞれ充填する。これにより、各分割柱梁仕口部34が、複数の柱主筋12を介して下側プレキャスト柱10に接合される。また、隣り合う分割柱梁仕口部34の接合面34Tの隙間(目地)、及び凹部52に充填材Gを充填する。これにより、隣接する分割柱梁仕口部34が一体に接合され、柱梁仕口部16が形成される。
次に、図4(B)に示されるように、隣接する分割柱梁仕口部34によって形成された柱梁仕口部16の上面に、上側プレキャスト柱20を載置する。この際、図1に示されるように、各分割柱梁仕口部34の上面から突出する下側プレキャスト柱10の複数の柱主筋12を、上側プレキャスト柱20の下端部に埋設された複数の機械式継手26にそれぞれ挿入する。この状態で、各機械式継手26に充填材Gを充填する。これにより、下側プレキャスト柱10の柱主筋12と上側プレキャスト柱20の柱主筋22とが、機械式継手26を介して接続される。
なお、柱梁仕口部16(分割柱梁仕口部34)の上面と上側プレキャスト柱20の下面20Lとの隙間には、レベル調整用のグラウトやモルタル等の充填材が適宜充填される。
また、上記した施工工程(手順)は、状況に応じて、その順序を適宜入れ替えても良い。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る柱梁接合構造によれば、一対のプレキャスト梁30は、各々の分割柱梁仕口部34に形成された凹部52の接合面52Tを対向させた状態で、下側プレキャスト柱10の上面10U上に載置される。
ここで、隣接する分割柱梁仕口部34にそれぞれ埋設されたせん断補強筋50の端部50Eは、凹部52の接合面52Tから突出されている。これらのせん断補強筋50の端部50Eは、対向する凹部52内において継手部材54を介して接続される。これにより、地震時における分割柱梁仕口部34のずれが抑制される。したがって、耐震性能が向上する。
また、一対のせん断補強筋50の端部50Eは、対向する凹部52に充填された充填材Gに埋設されている。これにより、一対のせん断補強筋50の端部50Eの接続強度が高められる。したがって、地震時における分割柱梁仕口部34のずれがさらに抑制される。
さらに、隣接する分割柱梁仕口部34には、挿入孔40がそれぞれ形成されている。これらの挿入孔40に、下側プレキャスト柱10の上面10Uから突出する複数の柱主筋12を上下方向にそれぞれ挿入することにより、下側プレキャスト柱10に対して一対のプレキャスト梁30が位置決めされる。したがって、一対のプレキャスト梁30の施工性が向上する。
また、隣接する分割柱梁仕口部34は、繊維補強コンクリートによって形成されている。また、分割柱梁仕口部34に埋設される梁主筋36の端部には、定着体38が設けられている。これにより、梁主筋36の端部と分割柱梁仕口部34との接合強度が高められる。そのため、本実施形態では、一対のプレキャスト梁30(30X,30Y)の梁主筋36同士を接続する機械式継手等を省略することができる。したがって、一対のプレキャスト梁30の施工性がさらに向上する。
しかも、分割柱梁仕口部34を繊維補強コンクリートによって形成することにより、分割柱梁仕口部34の割裂強度が高められる。これにより、分割柱梁仕口部34に埋設するせん断補強筋50の本数を低減することができる。したがって、分割柱梁仕口部34の構成が単純化されるため、一対のプレキャスト梁30の製作性が向上する。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、隣接する分割柱梁仕口部34にそれぞれ埋設された一対のせん断補強筋50の端部50Eが、継手部材54を介して接続される。しかし、一対のせん断補強筋50の端部50Eは、機械式継手や重ね継手によって接続されても良い。
例えば、図5及び図6に示される変形例では、隣接する分割柱梁仕口部34にそれぞれ埋設された一対のU字状鉄筋60が、重ね継手によって接続されている。一対のU字状鉄筋60の折返し部60AはU字状に湾曲されており、分割柱梁仕口部34の凹部52の接合面52Tから突出されている。
一対のU字状鉄筋60の折返し部60Aは、対向する凹部52内において、所定方向(水平方向)にラップされるとともに、対向する凹部52に充填された充填材Gに埋設されている。これにより、隣接する分割柱梁仕口部34が、一対のU字状鉄筋60を介して接合される。したがって、上記実施形態と同様に、地震時における分割柱梁仕口部34のずれが抑制される。
また、図6に示されるように、一対のU字状鉄筋60の折返し部60Aを所定方向にラップさせることにより、ラップ方向から見て、円形状のループ部62が形成されている。このループ部62内に充填材Gを充填することにより、一対のU字状鉄筋60の接続強度が高められる。したがって、地震時における分割柱梁仕口部34のずれがさらに抑制される。
さらに、本変形例では、一対のU字状鉄筋60を重ね継手にすることにより、上記実施形態における継手部材54(図3参照)を省略することができる。したがって、施工性が向上する。
次に、図7に示される変形例のように、分割柱梁仕口部34には、平面視にて、梁主筋36と交差する複数の梁主筋70が埋設されても良い。複数の梁主筋70の一端部は、分割柱梁仕口部34に埋設されている。また、複数の梁主筋70の一端部には、定着体38が設けられている。
複数の梁主筋70の他端部は、分割柱梁仕口部34の側面34Sから突出されている。この梁主筋70の他端部は、梁72の図示しない梁主筋と接続される。梁72は、一対のプレキャスト梁30と交差する方向に沿って配置される。このように分割柱梁仕口部34に梁主筋70を埋設することにより、梁72の施工性が向上する。
また、本変形例では、分割柱梁仕口部34の一方の側面34Sから突出する梁主筋70の配置と、他方の側面34Sから突出する梁主筋70の配置を変えることができる。また、分割柱梁仕口部34の一方の側面34Sから突出する梁主筋70の本数と、他方の側面34Sから突出する梁主筋70の本数も変えることができる。したがって、柱梁仕口部16に種々の梁72を接合することができる。
なお、分割柱梁仕口部34には、当該分割柱梁仕口部34を水平方向に貫通し、その両端部が両側の側面34Sから突出する梁主筋(1本の通し筋)を埋設しても良い。また、梁72が鉄骨造の場合には、梁主筋70に替えて、例えば、梁72が接合されるアンカー筋等を埋設しても良い。なお、梁主筋70及びアンカー筋は、連結部材(連結筋)の一例である。
次に、上記実施形態では、接続筋としてせん断補強筋50が用いられている。しかし、接続筋は、せん断補強筋50に限らず、他の補強筋やアンカー筋、PC鋼線、PC鋼棒等を用いても良い。
また、上記実施形態では、隣接する分割柱梁仕口部34の接合面34Tに、凹部52がそれぞれ形成される。しかし、凹部52は、隣接する分割柱梁仕口部34の接合面34Tの少なくとも一方に形成することができる。また、隣接する分割柱梁仕口部34から凹部52を省略し、分割柱梁仕口部34の接合面34Tから一対のせん断補強筋50の端部50Eをそれぞれ突出させることも可能である。
また、上記実施形態では、分割柱梁仕口部34が、繊維補強コンクリートによって形成されている。しかし、分割柱梁仕口部34は、普通コンクリートによって形成されても良い。
また、上記実施形態では、一対のプレキャスト梁30の梁主筋36同士が接続されていない。しかし、一対のプレキャスト梁30の梁主筋36同士は、機械式継手や重ね継手等によって接続しても良い。
また、上記実施形態では、分割柱梁仕口部34の複数の挿入孔40に、下側プレキャスト柱10の上面から突出する柱主筋12が挿入されている。しかし、分割柱梁仕口部34の複数の挿入孔40には、上側プレキャスト柱20の下面から突出する柱主筋を挿入しても良い。この場合、例えば、上側プレキャスト柱20の柱主筋22は、分割柱梁仕口部34を上下方向に貫通し、下側プレキャスト柱10の上端部に埋設された機械式継手を介して下側プレキャスト柱10の柱主筋12と接続される。
また、上記実施形態では、プレキャスト梁30が、フルプレキャストコンクリートによって形成されている。しかし、プレキャスト梁は、ハーフプレキャストコンクリートによって形成されても良い。つまり、上記実施形態におけるプレキャスト梁とは、フルプレキャスト梁及びハーフプレキャスト梁を含む概念である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 下側プレキャスト柱(プレキャスト柱)
10U 上面(プレキャスト柱の上面)
12 柱主筋
16 柱梁仕口部
30 プレキャスト梁
34 分割柱梁仕口部
40 挿入孔
50 せん断補強筋(接続筋)
52 凹部
52T 接合面(分割柱梁仕口部の接合面)
G 充填材

Claims (3)

  1. プレキャスト柱と、
    前記プレキャスト柱の柱梁仕口部を左右に分割した分割柱梁仕口部を端部にそれぞれ有し、前記分割柱梁仕口部が各々の接合面を対向させた状態で前記プレキャスト柱の上に載置される一対のプレキャスト梁と、
    対向する前記接合面からそれぞれ突出し、互いに接続される一対の接続筋と、
    を備える柱梁接合構造。
  2. 前記一対の接続筋は、対向する前記接合面の少なくとも一方に形成された凹部内で接続されるとともに、前記凹部に充填された充填材に埋設される、
    請求項1に記載の柱梁接合構造。
  3. 前記分割柱梁仕口部には、前記プレキャスト柱の上面から突出する柱主筋が上下方向に挿入される挿入孔がそれぞれ形成される、
    請求項1又は請求項2に記載の柱梁接合構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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