JP2021070902A - ポリエチレン繊維 - Google Patents

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靖憲 福島
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達志 岡本
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Abstract

【課題】高強度でありながら、耐クリープ性に極めて優れたポリエチレン繊維を提供する。【解決手段】側鎖にエチル分岐を含む超高分子量ポリエチレン繊維であって、炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C2H5/1000C)と、前記ポリエチレン繊維の伸び応力(MPa)との比{(C2H5/1000C)/(伸び応力)}が2〜30個/炭素原子1000個/MPaであることを特徴とする超高分子量ポリエチレン繊維。【選択図】図1

Description

本発明は、各種スポーツ衣料や防弾・防護衣料・防護手袋などの高性能テキスタイル;タグロープ・係留ロープ、ヨットロープ、建築用ロープなどの各種ロープ製品;釣り糸、ブラインドケーブルなどの各種組み紐製品;さらには化学フィルターや電池セパレーターあるいはテントなどの幕材;またヘルメットやスキー板などのスポーツ用やスピーカーコーン用などのコンポジット用の補強繊維など、産業上広範囲に応用可能な新規な高強度ポリエチレン繊維に関する。
高強度ポリエチレン繊維は例えば、超高分子量のポリエチレンを原料にし、いわゆる“ゲル紡糸法”により、超延伸された従来にない高強度・高弾性率繊維が得られることが知られており(例えば特許文献1)、既に産業上広く利用されている。これらの高強度ポリエチレン繊維は極めて優れた高強度・高弾性率を有するが、その原料に由来する短所に関し、市場より、改善の要請がある。例えば、高強度ポリエチレン繊維の原料である超高分子量のポリエチレンは、一次構造がきわめて単純であり、更に分子鎖間に水素結合等を持たないため、分子鎖間のスリップが容易に起こる。そのため、荷重がかかった状態が長時間続くと、繊維が伸長する、いわゆるクリープ伸びが大きくなる。その結果、長時間荷重がかかるような用途;例えば組紐、撚糸、釣糸、ロープ、ネット等の用途では、その使用される範囲は制限されていた。
かかる問題を解決するため、例えば特許文献2及び特許文献3には、エチル側鎖等を有するポリエチレン繊維が提案されている。しかしながら、エチル側鎖等は延伸性を著しく阻害するため、高い強度と生産性を維持するためにはその側鎖の数が制限され、近年の市場が要請する高いクリープ特性レベルに至っていない。
そこで、例えば特許文献4には、クリープ寿命と強度特性の両方を向上させた超高分子量ポリエチレン繊維が開示されているが、更なる特性の改善が求められている。
特公昭60−47922号公報 特開平6−280111号公報 国際公開第2017/102618号パンフレット 特許第6069676号公報
本発明は上記従来技術の課題を背景になされたものであり、その目的は、高強度でありながら、耐クリープ性に極めて優れたポリエチレン繊維を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、ついに本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]側鎖にエチル分岐を含む超高分子量ポリエチレン繊維であって、
前記ポリエチレン繊維における炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C)と、前記ポリエチレン繊維の伸び応力(MPa)との比{(C25/1000C)/(伸び応力)}が2〜30個/炭素原子1000個/MPaであることを特徴とする超高分子量ポリエチレン繊維。
[2]測定温度が70℃、測定荷重が6.6g/dtexにおけるクリープ測定において、
クリープ速度が9.0×10-8sec-1以下、
測定開始から24時間後の伸度が2.7%以下、
測定開始から96時間後の伸度が5.0%以下、且つ
伸度3.0%に達するまでの時間が30時間以上
である上記[1]に記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
[3]炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C)が1.1個超である上記[1]または[2]に記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
[4]ポリエチレン繊維を示差走査熱量測定(DSC測定)で10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温(1st昇温)し、200℃で5分保持した後、10℃/分の速度で200℃から30℃まで降温し、30℃で5分保持した後、10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温(2nd昇温)したとき、
上記1st昇温における前記ポリエチレン繊維の融点のピーク温度が141℃以下、
上記2nd昇温における前記ポリエチレン繊維のピーク温度に至るまでの70℃から150℃の範囲での熱量が134J/g以下である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
[5]引張強度20cN/dtex以上である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン繊維を含む組紐、撚糸、釣糸、ロープ、またはネット。
本発明によるポリエチレン繊維は、高強度でありながら、優れた耐クリープ性を有するため、組紐、撚糸、釣糸、ロープ、ネット等の用途に広く使用できる。
図1は、クリープ測定における試料セット時及びクリープ量測定時の状態を示す図である。 図2は、クリープ測定における測定の状態を示す図である。
本発明者らは、高強度且つ耐クリープ性に極めて優れた超高分子量ポリエチレン繊維を提供するため、特許文献4の構成をベースに検討を行った。
具体的には上記特許文献4は、エチル分岐を含む超高分子量ポリエチレン繊維であって、炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C)と、当該超高分子量ポリエチレンのポリマーの伸び応力ESとの比が1.00〜3.00mm2/Nを満足するものは、温度70℃で600MPaの荷重がかけられたときのクリープ寿命が少なくとも125時間を満足することを開示している。ここで「ポリマーの伸び応力」とは、ポリマーを圧縮成型し、特定の形に成型した測定用サンプルを、所定温度(150℃)にて、種々の荷重をかけて引っ張って600%伸びるまでの時間を計測したとき、10分で600%伸びるのに必要な応力を意味し、上記特許文献4では、ISO 11542−2Aに基づいてポリマーの伸び応力を測定している。
また、上記特許文献4では、炭素原子1000個当たりのエチル分岐数は0.40〜1.10が好ましく、実施例ではエチル分岐数が0.69または1.05のポリエチレンを使用している。
しかしながら、本発明者らの検討結果によれば、炭素原子1000個当たりのエチル分岐数と、ポリエチレン繊維の伸び応力との比を本発明のように2〜30個/炭素原子1000個/MPaにし、上記特許文献4の上限を超えるように制御すると、意外にも、上記特許文献4に比べて、強度および耐クリープ性(特に強度)が一層向上することが分った。そのためには、炭素原子1000個当たりのエチル分岐数を多くし、好ましくは上記特許文献4よりも多い1.1個超に制御すれば良いことを見出し、本発明を完成した。
なお伸び応力の検討に当り、本発明では以下の改変を行なった。
まず、本発明では上記特許文献4のようにISO規格で伸び応力を測定できなかったため、当該ISO規格と類似する方法(担持を、クランプからチャックに変更すると共に、測定環境を液相(例えばシリコンオイル内など)から気相に変更した。詳細は後記する実施例の欄に記載)にて伸び応力を測定した。
更に本発明では、繊維の特性をより確実に把握できるように、上記特許文献4のようにポリマーの伸び応力でなく、ポリエチレン繊維自体の伸び応力を測定した。本発明者らの検討結果によれば、ポリマーの伸び応力は繊維の固有粘度と良好な相関関係を有するため、ポリマーを対象とする上記特許文献4の構成{(C25/1000C)/(ポリマーの伸び応力)の比}は、繊維を対象とする本発明の構成{(C25/1000C)/(繊維の伸び応力)の比}と関連付けることができた。
上記特性を満足するポリエチレン繊維は、ロープやネット等のように、野外等の過酷な環境下、長時間緊張状態に曝されるような用途においても変形が極めて小さく、製品の寿命が格段に向上し、経済性及び環境保全に資する。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
[ポリエチレン繊維]
上記のとおり本発明のポリエチレン繊維は、側鎖にエチル分岐を含む超高分子量ポリエチレン繊維であって、前記ポリエチレン繊維における炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C)と、前記ポリエチレン繊維の伸び応力との比{(エチル分岐数)/(伸び応力);単位:個/炭素原子1000個/MPa。以下、単に「エチル分岐数と伸び応力との比」と略記する場合がある}が2〜30個/炭素原子1000個/MPaである点に特徴がある。上記の比は、所望とする高強度且つ耐クリープ性を確保するために設定されたものである。上記比が2個/炭素原子1000個/MPaより小さいと、耐クリープ性が低下する。一方、上記比が30個/炭素原子1000個/MPaより大きいと、引張強度が低下する。
上記の比は、2.5〜25個/炭素原子1000個/MPaであることが好ましく、3.0〜20個/炭素原子1000個/MPaであることがより好ましい。
上記の比は、例えば原料ポリエチレンの極限粘度によって制御することができる。例えば極限粘度が非常に小さい原料ポリエチレンを使用すると、繊維での極限粘度が小さくなる為、伸び応力も小さくなり、その結果、上記の比は大きくなる(後記する表1の比較例3を参照)。
ここで、上記の比を構成する「炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C);以下、単にエチル分岐数と呼ぶ場合がある。」は、1.1個超であることが好ましい。係るポリエチレン繊維は、ポリエチレン分子のスリップを有効に防止することができるため、優れた耐クリープ性を発揮するからである。
なお前述した特許文献4では、エチル分岐数の他ブチル分岐数も規定しているが、本発明者らの検討結果によれば、ブチル分岐数を有するポリエチレン繊維は加工が困難なため、本発明ではエチル分岐数のみを規定することにした。
上記エチル分岐数(単位:個/炭素原子1000個)は、好ましくは1.1超、より好ましくは1.10超、更に好ましくは1.3以上、より更に好ましくは1.5以上である。その上限は、耐クリープ性の観点からは特に限定されないが、多くなると延伸性が低下して所望の高強度繊維が得られないため、20以下であることが好ましい。より好ましくは15以下、更により好ましくは10以下である。
ここで、上記エチル分岐数は、ポリエチレン繊維に含まれるエチル分岐数を示す。
本発明のポリエチレン繊維は、耐クリープ性に優れている。ここで「耐クリープ性に優れている」とは、測定温度が70℃、測定荷重が6.6g/dtexにおけるクリープ測定において、下記(i)〜(iv)の全ての要件を満足するものをいう。
(i)クリープ速度が9.0×10-8sec-1以下、
(ii)測定開始から24時間後の伸度が2.7%以下、
(iii)測定開始から96時間後の伸度が5.0%以下、且つ
(iv)伸度3.0%に達するまでの時間が30時間以上
本発明のポリエチレン繊維は、引張強度20cN/dtex以上であることが好ましい。係るポリエチレン繊維は、高強度および高弾性率を有しているため、広く産業界で使用することができるからである。より好ましくは引張強度25cN/dtex以上であり、更に好ましくは引張強度30cN/dtex以上である。引張強度の上限は特に限定されないが、引張強度60cN/dtexを超えるポリエチレン繊維を得ることは、技術的、工業生産的に困難である。以下では、引張強度を単に強度と略記する場合がある。初期弾性率は500cN/dtex以上であることが好ましい。より好ましくは初期弾性率600cN/dtex以上、更に好ましくは初期弾性率700cN/dtex以上である。初期弾性率の上限は特に限定されないが、2000cN/dtexを超えると、組紐やロープの成型加工時に引き揃えが困難になり単糸切れが発生するため好ましくない。破断伸度は3.0%以上であることが好ましい。より好ましくは破断伸度3.2%以上であり、更に好ましくは破断伸度3.4%以上である。破断伸度の上限は特に制限されないが、破断伸度7.0%以下であることが好ましい。破断伸度が3.0%より低いと組紐やロープの成型加工時に引き揃えが困難になり単糸切れが発生するため好ましくない。破断伸度が7.0%より高いと引張強度が上述の範囲内となるポリエチレン繊維を得ることが、技術的、工業生産的に困難である。
本発明のポリエチレン繊維は、強度および耐クリープ性に優れるため、過酷な環境下、長時間緊張状態に曝される用途;例えば組紐、撚糸、釣糸、ロープ、ネットなどの用途に好適に使用することができる。
上記ポリエチレン繊維は、示差走査熱量測定(DSC測定)で30℃から200℃まで10℃/分の昇温速度(1st昇温)、サンプル量2.0mgで測定したときの融点のピーク温度が141℃以下である。係るポリエチレン繊維は、延伸性に優れ、アルキル側鎖を含んだ場合であっても十分に高い強度・弾性率を得ることができる。1st昇温での融点ピークの温度は、ポリエチレン繊維におけるアルキル側鎖の立体障害としての寄与を示すものと考えられる。すなわち、アルキル側鎖が立体障害となって、当該部分の結晶構造が乱れ、結晶融解の温度が低くなると同時に、ポリエチレン分子のスリップを防止し、優れたクリープ特性を示すと考えられる。また、1st昇温での融点ピークの温度が、125℃を下回らないことが好ましい。当該融点ピーク温度が125℃を下回ると、延伸性は向上するが、分子量が低い、あるいは結晶化が十分でないため、十分な強度・弾性率が得られない場合がある。より好ましくは、130℃以上、更に好ましくは132℃以上である。
また、上記ポリエチレン繊維は、2nd昇温での融点ピーク温度に至るまでの70℃から150℃の範囲での熱量が134J/g以下である。2nd昇温での上記熱量は、原料ポリエチレンのアルキル側鎖の数を反映していると考えられる。
示差走査熱量測定(DSC測定)による1st昇温のピーク温度、および2nd昇温における熱量は、具体的にはポリエチレン繊維を示差走査熱量測定(DSC測定)で10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温(1st昇温)し、200℃で5分保持した後、10℃/分の速度で200℃から30℃まで降温し、30℃で5分保持した後、10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温(2nd昇温)したときの値である。
[原料ポリエチレン]
上述したとおり本発明のポリエチレン繊維におけるエチル分岐数は、好ましくは1.1超(単位:個/炭素原子1000個)と多い。このようにエチル分岐数を多くすることにより、エチル分岐数とポリエチレン繊維の伸び応力との比が2〜30個/MPaの範囲に制御される結果、引張強度および耐クリープ性に優れたポリエチレン繊維が得られる。前述した特許文献4は、本発明のようにエチル分岐数を多くして強度および耐クリープ性の向上を図る点について、何ら開示していない。
本発明に用いられる原料ポリエチレンは、ポリエチレン繊維のエチル分岐数が上記範囲に制御されるように構成されていれば良いが、例えば、以下の原料ポリエチレンを使用することが推奨される。後記する実施例に示すように、いずれの態様の原料ポリエチレンを用いた場合であっても、エチル分岐数が、好ましくは1.1超(単位:個/炭素原子1000個)を満足するものは、所望とする特性が得られることが判明した。
(i)チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンとメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンとを含む原料ポリエチレン(ブレンド)。
(ii)平均分子量やエチル分岐数が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレン(ブレンド)。
(iii)チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った単独の超高分子量ポリエチレン、またはメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った単独の超高分子量ポリエチレンからなる原料ポリエチレン(ブレンドでない)。
上記(i)および(iii)において、エチル分岐は、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンおよびメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンの、いずれか一方又は両方に有していてもよい。
また上記(ii)は、平均分子量、分子量分布、またはエチル分岐数が異なる2種以上の複数の原料ポリエチレンをブレンドして使用する態様であり、これにより、延伸性に優れ、高強度且つ高弾性率のポリエチレン繊維を確保するというものである(後記する表1の実施例2〜7を参照)。
ここで「平均分子量が異なるポリエチレン」とは、平均分子量が大きいポリエチレン(以下、「Hポリエチレン」という。)と平均分子量が小さいポリエチレン(以下、「Lポリエチレン」という。)との極限粘度の差が、好ましくは約2.0dL/g以上であるものをいう。より好ましくは、3.0dL/g以上である。本発明者らの検討結果によれば、Lポリエチレンは延伸性に、Hポリエチレンは高強度化に寄与しており、Lポリエチレンの作用により、多くのアルキル側鎖(本発明ではエチル分岐)を有していても十分な延伸性が得られ、Hポリエチレンが有する高強度化のポテンシャルを十分に発揮し得ることが判明した。
上記HポリエチレンとLポリエチレンの極限粘度の差は、15.0dL/g以下であることが好ましい。より好ましくは、10.0dL/g以下である。前述したとおり平均分子量が小さければ延伸性は向上する一方で、Lポリエチレンの配合量が大きくなると、高強度の繊維が得られ難くなる傾向があるためである。
上記(i)または(ii)において、ブレンドの数は特に限定されず、例えば2種、3種、4種であってもよいが、所望とする耐クリープ性と高強度な力学的特性を確保すると共に成型加工性の向上などを考慮すると、前記の平均分子量、分子量分布、またはエチル分岐数が異なる2種以上(好ましくは2種類)の複数の原料ポリエチレンをブレンドすることが好ましい。
これに対し、上記(iii)は、上記(i)または(ii)のように複数の原料ポリエチレンをブレンドする態様でなく、チーグラー触媒の存在下、またはメタロセン触媒の存在下で得られた単独の超高分子量ポリエチレンを使用する態様である(後記する表1の実施例1を参照)。本発明者らの実験結果によれば、上記(iii)の非ブレンド態様でも所望の耐クリープ性と高強度なポリエチレン繊維が得られた。但し、上記(i)または(ii)のブレンド態様の方が、後述する第一延伸糸からの延伸倍率を更に高くすることが可能であり、得られたポリエチレン繊維の引張強度が一層高くなることが判明した。前述した特許文献4は、これら(i)〜(iii)の原料ポリエチレンを使用することについて全く開示していない。
以下、各態様について詳述する。
(i)について
本発明に用いられる原料ポリエチレンは、上記(i)のようにチーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレン(以下「チーグラーポリエチレン」という。)とメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレン(以下「メタロセンポリエチレン」という。)をブレンドして使用しても良い。この場合、チーグラーポリエチレンを平均分子量が大きいポリエチレン(Hポリエチレン)として、メタロセンポリエチレンを平均分子量が小さいポリエチレン(Lポリエチレン)として使用することが推奨される。チーグラーポリエチレンは、分子量分布が広く、高分子量成分がHポリエチレンとしての機能、すなわち、高強度化に寄与するからである。一方、メタロセンポリエチレンは、チーグラーポリエチレンに比べて分子量分布が狭く、低分子量成分がLポリエチレンとしての機能、すなわち、延伸性の向上に寄与するからである。その結果、延伸性に優れ、高強度且つ高弾性率のポリエチレン繊維が得られることが分った。
主に延伸性および高強度化を達成するためには、チーグラーポリエチレンはエチル分岐を有しないことが好ましく、メタロセンポリエチレンのみエチル分岐を有することが好ましい。分岐を有することで延伸性が阻害されて高強度化が困難になることは既知であり、前述したように平均分子量と分子量分布の影響によりメタロセンポリエチレン側にエチル分岐を有する方が延伸性に優れるため好ましいからである。
HポリエチレンとLポリエチレンのブレンド比率は、それぞれが有するエチル側鎖の数と極限粘度の差を考慮して、本発明のポリエチレン繊維が得られるよう適宜調整すればよいが、例えば、HポリエチレンとLポリエチレンのブレンド比率はHポリエチレン:Lポリエチレン(重量比)=10〜90:90〜10のように配合することが好ましい。両ポリマーの均一ブレンドの観点から、更に好ましくは30〜70:70〜30のように配合することが好ましい。
(ii)について
本発明に用いられる原料ポリエチレンは、上記(ii)のように上記2種以上の平均分子量が異なる超高分子量ポリエチレンが、チーグラー触媒の存在下、またはメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行ったものであっても良い。このような超高分子量ポリエチレンからなる繊維も、延伸性、引張強度に優れている。
上記(ii)は、主としてチーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行ったものであることが好ましい。前述したとおりチーグラー触媒存在下で得られたポリエチレンは、分子量分布が大きく、平均分子量が異なるポリエチレン間において、分子量が重複する範囲が大きく、分子量分布の連続性が担保されるため、原料から繊維に加工する際の加工条件が広いと推測される。
(iii)について
本発明に用いられる原料ポリエチレンは、上記(iii)のようにチーグラー触媒の存在下、またはメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った単独の超高分子量ポリエチレンからなるもの[上記(i)、(ii)と異なってブレンドでない]であってもよい。このような超高分子量ポリエチレンからなる繊維も、延伸性、強度、に優れている。
但し、上記(ii)と同じ理由により、主としてチーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行ったものであることが好ましい。
[ポリエチレン繊維の製造方法]
次に、本発明のポリエチレン繊維を製造する好ましい方法について説明する。
[原料ポリエチレン]
本発明のポリエチレン繊維は、原料ポリエチレンとして超高分子量ポリエチレンを使用することが好ましい。
本発明において「超高分子量」の指標は極限粘度[η]で表される。
具体的には、このような原料ポリエチレンの極限粘度[η]は5.0dL/g以上、40.0dL/g以下である。より好ましくは8.0dL/g以上、35.0dL/g以下、更に好ましくは10.0dL/g以上、30.0dL/g以下、より更に好ましくは12.0dL/g以上、30.0dL/g以下である。極限粘度が5.0dL/gより小さいと、最終的なポリエチレン繊維の引張強度が低くなり、所望とする高強度(例えば引張強度20cN/dtex以上)のポリエチレン繊維が得られないことがある。一方、極限粘度が40.0dL/gより高いと、延伸性が低下して所望の高強度繊維が得られないことがある。
また、原料ポリエチレンは、その側鎖にエチル基(エチル分岐)を含み、上記エチル分岐数の好ましい範囲は前述したとおりである。
2種以上の原料ポリエチレンを使用する場合は、いずれか一方又は両方の側鎖にエチル基を有していればよい。
本発明のポリエチレン繊維は、ゲル紡糸法によって製造することが好ましい。具体的には、上記製造方法は、原料ポリエチレンを溶媒に溶解してポリエチレン溶液とする溶解工程と;上記ポリエチレン溶液を原料ポリエチレンの融点以上の温度でノズルから吐出し、吐出した糸条を冷媒で冷却する紡糸工程と;吐出された未延伸糸から溶媒を除去する乾燥工程、及び延伸する延伸工程と;延伸された延伸糸を巻き取る工程;とを含むことが好ましい。以下、それぞれの工程について説明する。
[溶解工程]
まず、高分子量の原料ポリエチレンを溶解してポリエチレン溶液を作製することが推奨される。原料ポリエチレンの溶媒としては、例えば、デカリン、テトラリン等の揮発性の有機溶媒;パラフィン等の非揮発性溶媒を用いることができる。ポリエチレン溶液におけるポリエチレンの濃度は0.5質量%以上、40質量%以下が好ましく、より好ましくは2.0質量%以上、30質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以上、20質量%以下である。ポリエチレン濃度が0.5質量%より小さいと生産効率が非常に悪くなる。一方、ポリエチレン濃度が40質量%より大きいと、分子量が非常に大きいことに起因して、ゲル紡糸法では後述するノズルから吐出することが困難になることがある。
[紡糸工程]
上述したポリエチレン溶液を押出機など用いて、原料ポリエチレンの融点以上の温度(好ましくは、融点よりも10℃以上高い温度)で押出しを行い、定量供給装置を用いて紡糸ノズルに供給する。その後、ポリエチレン溶液を複数のオリフィスが配列した紡糸ノズルを通して吐出することで、糸条(ゲル糸状)を形成する。紡糸口金までの温度は、原料ポリエチレンの熱分解温度未満とする。なお、原料ポリエチレンの融点よりも10℃以上高い温度で押出しを行なう。
次に、吐出したゲル糸状を冷却媒体で冷却しながら引き取る。冷却方法としては、例えば、空気や窒素などの不活性ガスによる乾式クエンチ法でもよいし、混和性の液体、もしくは水等の不混和性の液体を用いた乾湿式クエンチ法でもよい。
[乾燥・延伸工程]
上記紡糸工程で引き取った糸状(未延伸糸)を連続的に又は一旦巻き取った後、乾燥・延伸工程を行う。乾燥工程は溶媒の除去が目的であり、溶媒の除去方法としては、揮発性溶媒の場合には熱媒体雰囲気中で行ってもよいし、加熱ローラーを用いてもよい。熱媒体としては、空気、窒素等の不活性ガス、水蒸気、液体媒体等が挙げられる。或いは不揮発性溶媒を用いてもよく、その場合、抽出剤等を用いて抽出する方法が挙げられる。抽出剤としては、例えばクロロホルム、ベンゼン、ヘプタン、ノナン、デカン、エタノール、高級アルコール等を用いることができる。
その後の延伸工程では、未延伸糸を加熱した状態で延伸工程の入口での糸速度に対して出口での糸速度が数倍となるよう延伸することが好ましい。延伸は1回でも複数回に分けて行なってもよいが、1回以上、3回以下であることが好ましい。延伸工程は熱媒体雰囲気中で行ってもよいし、加熱ローラーを用いてもよい。熱媒体として空気、窒素等の不活性ガス、水蒸気、液体媒体等が挙げられる。
ここで、延伸時の延伸温度は、原料ポリエチレンにエチル分岐を含まない場合よりも1.0〜10.0℃低い温度で延伸すると延伸性が向上し、最終的に繊維の強度が向上することが判明した。これは、原料ポリエチレンの側鎖にエチル分岐が含まれると融点が低くなることが主に起因していると考えられる。具体的には、ポリエチレン繊維のエチル分岐数によって異なるが例えば130〜150℃の温度で延伸することが好ましい。さらに好ましくは132〜148℃の温度で延伸することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
下記実施例におけるポリエチレン繊維の各種特性を以下のようにして測定すると共に、下記基準に従って評価した。
(1)極限粘度
ウベローデ型毛細粘度管を用い、135℃のデカリン中で種々の希薄溶液の比粘度を測定し、その粘度を濃度に対してプロットし、最小二乗近似で得られる直線の原点への外挿点から、極限粘度を決定した。測定溶液は、サンプルに対して1質量%の酸化防止剤(エーピーアイコーポレーション社製、「ヨシノックス(登録商標)BHT」)を添加し、135℃で4時間攪拌溶解し調製した。
(2)エチル分岐数
各試料を250mg採取し、o−ジクロロベンゼン+p−ジクロロベンゼン−d4(7vol%+3vol%)に145℃で溶解した。120℃でC−NMRを測定し、得られた13C−NMRスペクトルより以下の要領でエチル分岐数を見積もった。
ポリエチレンのエチレン連鎖ピークを30ppmとしたとき、エチル側鎖由来のピークは34ppm付近に検出される。エチレン連鎖ピークの積分値を1000としたとき、34ppmのピーク積分値をAとすると、エチル側鎖数はA/2(個/1000C)と算出することができる。
(3)伸び応力
本発明では以下のとおり、上記ISO規格と同じ「JIS K 6936−2:2007、プラスチック―超高分子量ポリエチレン(PE−UHMW)成型用及び押出用材料―第2部:試験片の作り方及び性質の求め方」附属書A(規定) 超高分子量ポリエチレン成型材料の伸長応力の試験方法に、ほぼ準拠してプレス成型及び伸長応力試験を行ない、ポリエチレン繊維の伸び応力を測定した。前述したとおりJIS K 6936−2:2007法と本発明との主な測定方法の違いは、担持を、クランプからチャックに変更すると共に、測定環境を液相(例えばシリコンオイル内など)から気相に変更した点である。
具体的には、まず試料をアセトンで洗浄した後、次の条件でプレス成型し、シート状試験片を作製した。
成型温度:210℃、予熱条件:5MPaで15分、全成型条件:10MPaで30分、平均冷却速度:15℃/分、成型品取出温度:40℃以下、使用試験機:大竹機械工業(株)製の電熱プレス機を使用
得られた試験片を用いて次の条件で伸び応力を測定した。
試験片はプレス成型品より切削加工(試験片形状はJIS K 6936−2:2007附属書A図3試験片を参照)、試験片数は6、掴み間距離は20mm、試験温度は150℃±2℃(気相中)、使用試験機は(株)島津製作所製、精密万能試験機オートグラフAG−I 100kN、試験機容量はロードセル式1kN、試験荷重は試験片の平行狭部の600%伸びに要する時間が1〜20分間の範囲に入るよう、異なる重り6種にて荷重(単位はMPa)を負荷した。試験片6点の結果から、横軸に各測定時間(単位は分)、縦軸に各応力(単位はMPa)とし、10分で600%伸びに達する推定引張応力を算出し、算出された推定引張応力を伸び応力(単位はMPa)とした。
(4)繊度
位置の異なる5箇所で試料を各々10mにカットしてその重量を測定し、5箇所の平均値を用いて繊度(dtex)を求めた。
(5)引張強度、破断伸度、および初期弾性率
これらは、JIS L1013 8.5.1に準拠して測定した。
具体的には、オリエンテック社製「テンシロン」を用いて、試料長200mm(チャック間長さ)、伸長速度100mm/分、雰囲気温度20℃、相対湿度65%条件下で歪―応力曲線を求め、得られた曲線の破断点での応力から引張強度(cN/dtex)を算出すると共に、伸びから破断伸度を算出した。
また、得られた曲線の原点付近の最大勾配を与える接線から弾性率(cN/dtex)を算出した。
これらは、測定回数を10回とし、その平均値で表した。なお測定時に試料に印加する初荷重は、試料10000m当たりの質量(g)の1/10とした。
(6)示差走査熱量測定(DSC測定)
TAインスツルメント社製「DSCQ100」を用いて行った。試料を3〜5mm以下に切断し、アルミパンに約2mg充填・封入し、同様の空のアルミパンをリファレンスにして、窒素ガス下、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで温度を上昇させて(1st昇温)、200℃で5分保持し、10℃/分の速度で200から30℃まで温度を下降させて、30℃で5分保持し、10℃/分の速度で30℃から200℃まで温度を上昇(2nd昇温)して昇温DSC曲線を求めた。その昇温DSC曲線から1st昇温時における吸熱ピークトップ温度を1st昇温における融点ピーク温度とした。また、2nd昇温時における70℃から150℃の範囲での融解熱量[単位:J/g]を2nd昇温における熱量とした。
(7)耐クリープ性
図1及び図2に示す通り、試料の自由端の片端を固定し、もう一方の自由端に所定荷重をかけて、その試料の両端間の部分を所定温度に加熱し、測定時間毎に試料の変化量を読み取ってクリープを測定した。具体的な測定法は以下の通りである。
所定温度(本実施例では70℃)に加熱し、その温度を維持することができる金属板(長さ70.0cm、表面は鏡面加工)を準備した。
試料は、撚りをかけずに上記金属板の上に接触するように載せた。
図1に示すように上記試料の自由端のうち一方側を金属板から出た部分で固定し、もう一方の自由端は、上記金属端から出た部分で初期荷重(荷重は0.2g/dtex)をかけた。
上記金属板上の試料に試料長50.0cmの距離となるよう印を2箇所付けた後、上記初期荷重を取り外して所定荷重(6.6g/dtex)を取り付けた。次に、図2に示すように上記金属板上の試料に接触しないように保温のため上側から蓋を閉めて(蓋と試料は接触していない)、クリープの測定を開始した。測定開始から5時間までは1時間毎、その後は12時間毎と、24時間及び96時間の各時点で蓋を開けて、最初に付けた印間の距離を読み取った。具体的な測定時間は、測定開始から1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、17時間(5時間+12時間)、24時間、29時間(17時間+12時間)、41時間(29時間+12時間)、53時間(41時間+12時間)、65時間(53時間+12時間)、77時間(65時間+12時間)、89時間(77時間+12時間)、96時間、101時間(89時間+12時間)、113時間(101時間+12時間)、125時間(113時間+12時間)、それ以降も+12時間毎に測定した。
クリープの測定は、試料が破断するまで続けた。
ここで、ある時刻tにおける試料の伸びε(mm)は、その時刻tでの試料に付けた印間距離L(t)と最初に付けた試料の印間距離L0(50.0cm)との差であり、伸び(歪み)量εi(t)(%)は次のように示される。
εi(t)(%)=(L(t)−L0)×100/L0
また、クリープ速度τ(1/秒)は時間1秒刻みの試料の長さの変化と定義され、測定時間毎のクリープ速度τiは次のように示される。
τi(1/秒)=(εi−εi-1)/(ti−ti-1)×1/100
上記のとおり測定開始から試料が破断するまで印間の距離を測定し、測定時間毎のクリープ速度τiを対数目盛上にプロットし、その極小値を、測定した試料のクリープ速度とした。
また、試料の破断が見られた読み取り時間の直前の読み取り時間を測定した試料のクリープ寿命とした。すなわち、最終の試料長が読み取れた時間をクリープ寿命とした。なお本実施例では、このようにして測定したクリープ寿命が509時間以上に達した場合、従来技術よりもはるかにクリープ寿命が長時間であると判断して、それ以上の測定は行わなかった。この場合のクリープ寿命は「509時間以上」と記載した。
(実施例1)
本実施例では、前述した(iii)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った単独の超高分子量ポリエチレンからなる原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度15.6dL/g、炭素原子1000個あたり3.4個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(A)と、溶媒としてデカヒドロナフタレン(デカリン)を、超高分子量ポリエチレン(A):デカリン=9:91(重量比)で混合し、スラリー状液体を形成した。
このようにして得られたスラリー状液体を、混合及び搬送部を備えた二軸スクリュー押出し機で溶解し、得られたポリエチレン溶液を紡糸口金から紡糸口金表面温度175℃で単孔吐出量3.0g/分で吐出した。紡糸口金に形成されたオリフィス数は16個であり、オリフィス直径は0.8mmであった。
次に、吐出された糸状を引き取りつつ、ノズルと水面の距離を1.5cmとした20℃の水冷バスを用いて速度80.0m/minで引き取りながら糸状物を冷却し、16本の単糸からなる未延伸マルチフィラメント(ゲル糸)とした。連続して、該未延伸マルチフィラメントを110℃の熱風で乾燥しながら1.5倍に延伸し、更に連続して140℃の熱風で2.7倍に延伸し、合計延伸倍率が4.0倍の第1延伸糸を得た。
得られた第1延伸糸を更に141℃の熱風で2.3倍に延伸し、延伸した状態で直ちに延伸マルチフィラメントを巻き取った。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は3.4個/1000C、伸び応力は0.24MPaであり、上記エチル分岐数と伸び応力の比は14.2個/MPaであった。
また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度62dtex、引張強度33cN/dtex、初期弾性率796cN/dtex、破断伸度は4.7%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が7.5×10−10sec-1、測定開始から24時間後の伸度が1.5%、測定開始から96時間後の伸度が1.5%、伸度3.0%に達するまでの時間が509時間以上(509時間時点で伸度は1.7%)、クリープ寿命は509時間以上であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は136℃、2nd昇温における熱量は124J/gであった。
(実施例2)
本実施例では、前述した(ii)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った平均分子量が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、上記実施例1において、極限粘度15.6dL/g、炭素原子1000個あたり3.4個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(A)と、極限粘度20.0dL/g、エチル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(B)と、デカヒドロナフタレン(デカリン)を、超高分子量ポリエチレン(A):超高分子量ポリエチレン(B):デカリン=5.3:3.7:91.0(重量比)で混合したスラリー状液体を得たこと、第1延伸糸を145℃の熱風で2.8倍に延伸した以外は、上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は2.0個/1000C、伸び応力は0.26MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は7.7個/MPaであった。
また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度47dtex、引張強度36cN/dtex、初期弾性率1094cN/dtex、破断伸度は4.1%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が8.7×10-9sec-1、測定開始から24時間後の伸度が1.5%、測定開始から96時間後の伸度が2.2%、伸度3.0%に達するまでの時間が173時間、クリープ寿命は509時間以上であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は139℃、2nd昇温における熱量は123J/gであった。
(実施例3)
本実施例では、前述した(ii)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った平均分子量が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、上記実施例1において、重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度17.0dL/g、炭素原子1000個あたり2.0個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(C)と重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度20.0dL/g、エチル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(B)とデカヒドロナフタレン(デカリン)とを、超高分子量ポリエチレン(C):超高分子量ポリエチレン(B):デカリン=6.8:2.2:91.0(重量比)で混合してスラリー状液体を得たこと、第1延伸糸を145℃の熱風で3.0倍に延伸したこと以外は、上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は1.5個/1000C、伸び応力は0.34MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は4.4個/MPaであった。
また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度45dtex、引張強度39cN/dtex、初期弾性率1214cN/dtex、破断伸度は3.9%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が4.9×10-9sec-1、測定開始から24時間後の伸度が1.0%、測定開始から96時間後の伸度が1.3%、伸度3.0%に達するまでの時間が437時間、クリープ寿命は509時間以上であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は140℃、2nd昇温における熱量は130J/gであった。
(実施例4)
本実施例では、前述した(ii)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った平均分子量が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、上記実施例1において、重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度18.0dL/g、炭素原子1000個あたり2.9個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(D)と重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度20.0dL/g、エチル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(B)とデカヒドロナフタレン(デカリン)とを、超高分子量ポリエチレン(D):超高分子量ポリエチレン(B):デカリン=6.2:2.8:91.0(重量比)で混合したスラリー状液体に変更したこと、紡糸口金からの引き取り速度を60.0m/minに変更したこと、該未延伸マルチフィラメントを110℃の熱風で乾燥しながら1.5倍に延伸し、更に連続して140℃の熱風で3.3倍に延伸し、合計延伸倍率が5.0倍の第1延伸糸を得たこと、第1延伸糸を145℃の熱風で延伸したこと以外は、上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は2.0個/1000C、伸び応力は0.41MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は4.8個/MPaであった。
また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度63dtex、引張強度35cN/dtex、初期弾性率1048cN/dtex、破断伸度は4.0%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が4.8×10-8sec-1、測定開始から24時間後の伸度が2.5%、測定開始から96時間後の伸度が4.6%、伸度3.0%に達するまでの時間が53時間、クリープ寿命は245時間以上であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は139℃、2nd昇温における熱量は123J/gであった。
(実施例5)
本実施例では、前述した(i)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンとメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンを含むかチーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った平均分子量が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、上記実施例1において、重合にメタロセン系触媒を用いて、極限粘度16.3dL/g、炭素原子1000個あたり7.0個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(E)と重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度20.0dL/g、エチル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(B)とデカヒドロナフタレン(デカリン)を超高分子量ポリエチレン(E):超高分子量ポリエチレン(B):デカリン=2.6:6.4:91.0(重量比)で混合したスラリー状液体に変更したこと、第1延伸糸を145℃の熱風で3.5倍に延伸したこと以外は、上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は2.0個/1000C、伸び応力は0.48MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は4.2個/MPaであった。
また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度40dtex、引張強度38cN/dtex、初期弾性率1255cN/dtex、破断伸度は3.7%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が1.1×10-9sec-1、測定開始から24時間後の伸度は1.4%であり、測定開始から96時間後の伸度が2.0%、伸度3.0%に達するまでの時間が233時間、クリープ寿命は509時間以上であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は140℃、2nd昇温における熱量は128J/gであった。
(実施例6)
本実施例では、前述した(i)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンとメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンを含むかチーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った平均分子量が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、上記実施例1において、重合にメタロセン系触媒を用いて、極限粘度16.8dL/g、炭素原子1000個あたり2.9個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(F)と重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度20.0dL/g、アルキル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(B)とデカヒドロナフタレン(デカリン)を、超高分子量ポリエチレン(F):超高分子量ポリエチレン(B):デカリン=4.7:4.3:91.0(重量比)で混合したスラリー状液体に変更したこと、第1延伸糸を145℃の熱風で2.5倍に延伸したこと以外は、上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は1.5個/1000C、伸び応力は0.36MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は4.2個/MPaであった。
また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度50dtex、引張強度35cN/dtex、初期弾性率989cN/dtex、破断伸度は4.4%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が3.1×10-8sec-1、測定開始から24時間後の伸度が2.4%であり、測定開始から96時間後の伸度が3.6%、伸度3.0%に達するまでの時間が53時間、クリープ寿命は353時間であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は139℃、2nd昇温における熱量は121J/gであった。
(実施例7)
本実施例では、前述した(i)の、チーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンとメタロセン触媒の存在下でエチレン重合を行った超高分子量ポリエチレンを含むかチーグラー触媒の存在下でエチレン重合を行った平均分子量が異なる2種以上の超高分子量ポリエチレンを含む原料ポリエチレンを用いてポリエチレン繊維を作製した。
具体的には、上記実施例1において、重合にメタロセン系触媒を用いて、極限粘度16.8dL/g、炭素原子1000個あたり2.9個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(F)と重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度20.0dL/g、アルキル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(B)とデカヒドロナフタレン(デカリン)を、超高分子量ポリエチレン(F):超高分子量ポリエチレン(B):デカリン=6.2:2.8:91.0(重量比)で混合したスラリー状液体に変更したこと、紡糸口金からの引き取り速度を100.0m/minに変更したこと、第1延伸糸を145℃の熱風で延伸したこと以外は、上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は2.0個/1000C、伸び応力は0.32MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は6.3個/MPaであった。また、上記延伸マルチフィラメントの物性は繊度46dtex、強度33cN/dtex、初期弾性率は842cN/dtex、破断伸度は4.5%であった。クリープ測定結果は、クリープ速度が1.2×10−8sec−1、測定開始から24時間後の伸度は1.5%であり、測定開始から96時間後の伸度が1.8%、また伸度3.0%に達するまでの時間が353時間以上、クリープ寿命は389時間であった。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は139℃、2nd昇温での熱量は118J/gであった。
(比較例1)
東洋紡株式会社製の超高分子量ポリエチレン繊維「イザナスグレードSK777」のエチル分岐数は0.0個/1000C、伸び応力は0.58MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は0.0個/MPaであった。物性は繊度1775dtex、引張強度35cN/dtex、初期弾性率は1190cN/dtex、破断伸度は3.6%であった。
耐クリープ性は、クリープ速度が3.6×10-6sec-1、伸度3.0%に達するまでの時間が2時間、クリープ寿命は17時間であった。なお、測定開始から24時間の時点で破断を確認したため測定開始から24時間後の伸度は計測出来なかった。同様に測定開始から96時間後の伸度も計測出来なかった。よって、比較例1の耐クリープ性は上記実施例のいずれよりも劣っていた。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は146℃、2nd昇温における熱量は146J/gであった。
(比較例2)
上記実施例1において、超高分子量ポリエチレン(A)を重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度20.0dL/g、炭素原子1000個あたり0.5個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(G)に変更すると共に、第1延伸糸を148℃の熱風で2.8倍に延伸したこと以外は上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。
このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は0.5個/1000C、伸び応力は0.41MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は1.2個/MPaであった。物性は繊度48dtex、引張強度36cN/dtex、初期弾性率1125cN/dtex、破断伸度は3.8%であった。
耐クリープ性は、クリープ速度が2.8×10-7sec-1、測定開始から24時間後の伸度が4.7%であり、測定開始から96時間後の伸度が13.5%、伸度3.0%に達するまでの時間が17時間、クリープ寿命が101時間であった。よって、上記比較例2の耐クリープ性は上記実施例のいずれよりも劣っていた。この繊維サンプルのDSC測定の結果は1st昇温での融点ピーク温度は142℃、2nd昇温における熱量は135J/gであった。
(比較例3)
上記実施例1において、超高分子量ポリエチレン(A)を重合にメタロセン系触媒を用いて、極限粘度16.3dL/g、炭素原子1000個あたり7.0個のエチル側鎖を有する超高分子量ポリエチレン(E);重合にチーグラー系触媒を用いて、極限粘度11.4dL/g、エチル側鎖を含まない超高分子量ポリエチレン(H)と;デカヒドロナフタレン(デカリン)を超高分子量ポリエチレン(E):超高分子量ポリエチレン(H):デカリン=7.7:1.3:91.0(重量比)に変更すると共に第1延伸糸を140℃の熱風で1.5倍に延伸したこと以外は上記実施例1と同様にして延伸マルチフィラメントを得た。このようにして得られた延伸マルチフィラメントのエチル分岐数は6.0個/1000C、伸び応力は0.14MPaであり、エチル分岐数と伸び応力の比は42.9個/MPaであった。物性は繊度89dtex、引張強度19cN/dtex、初期弾性率323cN/dtex、破断伸度は4.6%であった。第一延伸糸から延伸マルチフィラメントへの延伸倍率1.5倍は最大の延伸倍率であり、それ以上に延伸倍率を上げる事は出来なかった。
上記比較例3の繊維物性は上記実施例のいずれよりも劣っていたため、耐クリープ性評価は測定しなかった。また、DSC測定も行わなかった。
Figure 2021070902
1.試料
2.金属板
3.荷重
4.試料の固定端
5.蓋

Claims (6)

  1. 側鎖にエチル分岐を含む超高分子量ポリエチレン繊維であって、
    前記ポリエチレン繊維における炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C)と、前記ポリエチレン繊維の伸び応力(MPa)との比{(C25/1000C)/(伸び応力)}が2〜30個/炭素原子1000個/MPaであることを特徴とする超高分子量ポリエチレン繊維。
  2. 測定温度が70℃、測定荷重が6.6g/dtexにおけるクリープ測定において、
    クリープ速度が9.0×10-8sec-1以下、
    測定開始から24時間後の伸度が2.7%以下、
    測定開始から96時間後の伸度が5.0%以下、且つ
    伸度3.0%に達するまでの時間が30時間以上
    である請求項1に記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
  3. 炭素原子1000個当たりのエチル分岐数(C25/1000C)が1.1個超である請求項1または2に記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
  4. ポリエチレン繊維を示差走査熱量測定(DSC測定)で10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温(1st昇温)し、200℃で5分保持した後、10℃/分の速度で200℃から30℃まで降温し、30℃で5分保持した後、10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温(2nd昇温)したとき、
    上記1st昇温における前記ポリエチレン繊維の融点のピーク温度が141℃以下、
    上記2nd昇温における前記ポリエチレン繊維のピーク温度に至るまでの70℃から150℃の範囲での熱量が134J/g以下である請求項1〜3のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
  5. 引張強度20cN/dtex以上である請求項1〜4のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン繊維を含む組紐、撚糸、釣糸、ロープ、またはネット。
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