JP2021068596A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施形態に係る固体アルカリ形燃料電池100の構成を示す断面図である。固体アルカリ形燃料電池100は、膜電極接合体10、第1セパレータ11、第2セパレータ12、第1シール部材13、第2シール部材14、第1酸化触媒部15、及び第2酸化触媒部16を有している。実際に使用する際は、複数の固体アルカリ形燃料電池100がスタックされる。詳細には、複数の膜電極接合体10が第1及び第2セパレータ11、12を介してスタックされる。
膜電極接合体10は、アノード2(第1電極の一例)、カソード3(第2電極の一例)、及び電解質4を備える。膜電極接合体10は、下記の電気化学反応式に基づいて、比較的低温(例えば、50℃〜250℃)で発電する。ただし、下記の電気化学反応式では、燃料の一例としてメタノールが用いられている。
・カソード3: 3/2O2+3H2O+6e−→6OH−
・全体 : CH3OH+3/2O2→CO2+2H2O
アノード2は、電解質4の第1面41側(図1の上面側)に配置されている。アノード2は、一般的に燃料極と呼ばれる陰極である。
カソード3は、電解質4の第2面42側(図1の下面側)に配置されている。カソード3は、一般的に空気極と呼ばれる陽極である。
電解質4は、アノード2とカソード3との間に配置される。電解質4は、アノード2及びカソード3のそれぞれに接続される。電解質4は、イオン伝導性を有する。電解質4は、膜状であって、第1面41と第2面42とを有している。第1面41と第2面42とは、互いに逆側を向いている。電解質4の第1面41側にはアノード2が配置されており、第2面42側にはカソード3が配置されている。
電解質4の作製方法は特に限定されないが、イオン伝導体6をLDHで構成する場合であって、LDHの水酸化物基本層がNi、Al、Ti及びOH基を含むとき、以下の工程(1)〜(4)で作製することができる。
図1に示すように、第1セパレータ11は、膜電極接合体10のアノード2側に配置されている。第2セパレータ12は、膜電極接合体10のカソード3側に配置されている。第1セパレータ11と第2セパレータ12との間に膜電極接合体10が配置されている。積層方向(z軸方向)において、第1セパレータ11と第2セパレータ12とによって、膜電極接合体10を挟んでいる。
第1シール部材13は、第1セパレータ11と膜電極接合体10との間に配置されている。第1シール部材13は、第1セパレータ11と膜電極接合体10との間をシールしている。詳細には、第1シール部材13は、第1セパレータ11の外周部と、膜電極接合体10の外周部との間をシールしている。第1シール部材13は、膜電極接合部10の電解質4の外周部と当接している。第1シール部材13は、電解質4の第1面41と当接している。
図1に示すように、第2シール部材14は、第2セパレータ12と膜電極接合体10との間に配置されている。第2シール部材14は、第2セパレータ12と膜電極接合体10との間をシールしている。詳細には、第2シール部材14は、第2セパレータ12の外周部と、膜電極接合体10の外周部との間をシールしている。第2シール部材14は、膜電極接合部10の電解質4の外周部と当接している。第2シール部材14は、電解質4の第2面42と当接している。
図1及び図5に示すように、第1酸化触媒部15は、第1シール部材13とアノード2との間に配置されている。詳細には、第1酸化触媒部15は、第1シール部材13の内周面上に配置されている。第1酸化触媒部15は、第1シール部材13の内周面に沿って、環状に延びている。
図1及び図6に示すように、第2酸化触媒部16は、第2シール部材14とカソード3との間に配置されている。詳細には、第2酸化触媒部16は、第2シール部材14の内周面上に配置されている。第2酸化触媒部16は、第2シール部材14の内周面に沿って、環状に延びている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、第1酸化触媒部15は、第1シール部材13の内周面に沿って、環状に連続して延びているが、第1酸化触媒部15の構成はこれに限定されない。例えば、第1酸化触媒部15は、環状に断続的に延びていてもよい。第2酸化触媒部16も同様である。
上記実施形態では、第1酸化触媒部15は、第1シール部材13の内周面上に配置されているが、第1酸化触媒部15の配置はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、第1酸化触媒部15は、電解質4の第1外周領域44上に配置されていてもよい。そして、第1酸化触媒部15は、第1シール部材13から離れていてもよい。同様に、第2酸化触媒部16は、電解質4の第2外周領域46上に配置されており、第2シール部材14から離れていてもよい。
上記実施形態では、第1及び第2酸化触媒部15、16は、電解質4上に配置されているが、第1及び第2酸化触媒部15、16の配置はこれに限定されない。例えば、図10に示すように、膜電極接合部10は、枠状部材47を有している。この枠状部材47は開口部を有しており、電解質4は枠状部材47の開口部内に配置されている。そして、枠状部材47と電解質4とは互いに接合されている。そして、第1酸化触媒部15は、この枠状部材47上に配置されていてもよい。この場合、第1シール部材13及び第2シール部材14は、枠状部材47上に配置されている。
上記実施形態では、電解質4の支持体5は、多孔質基材によって構成されているが、支持体5はこれに限定されない。例えば、電解質4の支持体5は、バインダであってもよい。例えば、図11に示すように、バインダとして構成されている支持体5は、イオン伝導体6の構成粒子間に配置されている。この支持体5は、イオン伝導体6の各構成粒子同士を結着する。例えば、支持体5は、LDH粒子同士を結着することによって、電解質4の形状を維持する。このようなバインダとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレン−ブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、又はエチレン−アクリル酸共重合体などを挙げることができる。
上記実施形態では、閉気孔61は、支持体5から離れていたが、図12に示すように、閉気孔61は、支持体5に接していてもよい。すなわち、閉気孔61は、連続孔5aの内表面と直接的に接触していてもよい。これによって、閉気孔61が支持体5から離れている場合に比べて、閉気孔61の存在による支持体5の拘束面積を低減できるため、支持体5自体の柔軟性を向上させることができる。そのため、電解質4に体積変化や変形が生じた場合に、カソード3と電解質4との界面、又は/及び、アノード2と電解質4との界面に応力が発生することをより抑制できる。
上記実施形態では、電解質4は、複合部4a、第1膜状部4b、及び第2膜状部4cを有することとしたが、複合部4aのみを有していてもよい。すなわち、電解質4は、第1膜状部4b及び第2膜状部4cの少なくとも一方を備えていなくてよい。
上記実施形態では、第1酸化触媒部15及び第2酸化触媒部16が設けられているが、第1酸化触媒部15のみを設けていてもよい。すなわち、第2酸化触媒部16は省略されてもよい。
上記実施形態では、アノード2が本発明の第1電極に相当し、カソード3が本発明の第2電極に相当しているが、逆であってもよい。すなわち、アノード2が本発明の第2電極に相当し、カソード3が本発明の第1電極に相当してもよい
上記実施形態では、本発明に係る燃料電池を固体アルカリ形燃料電池に適用した実施形態を説明したが、本発明に係る燃料電池が適用される対象は固体アルカリ形燃料電池に限定されず、例えば、プロトン伝導膜を用いた固体高分子形燃料電池などの他の燃料電池にも適用することができる。
3 カソード
4 電解質
10 膜電極接合体
11 第1セパレータ
12 第2セパレータ
13 第1シール部材
14 第2シール部材
15 第1酸化触媒部
16 第2酸化触媒部
100 燃料電池
Claims (6)
- 電解質、第1電極、及び第2電極を有する膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の前記第1電極側に配置される第1セパレータと、
前記膜電極接合体の前記第2電極側に配置される第2セパレータと、
前記第1セパレータと前記膜電極接合体との間に配置され、前記膜電極接合体の外周部と前記第1セパレータの外周部との間をシールする第1シール部材と、
前記第2セパレータと前記膜電極接合体との間に配置され、前記膜電極接合体の外周部と前記第2セパレータの外周部との間をシールする第2シール部材と、
前記第1シール部材と前記第1電極との間に配置され、前記膜電極接合体に供給される燃料と酸化剤との酸化反応に対して活性を有する酸化触媒を有する第1酸化触媒部と、
を備える、燃料電池。
- 前記第2シール部材と前記第2電極との間に配置され、前記膜電極接合体に供給される燃料と酸化剤との酸化反応に対して活性を有する酸化触媒を有する第2酸化触媒部をさらに備える、
請求項1に記載の燃料電池。
- 前記第1酸化触媒部は、前記第1シール部材上に配置される、
請求項1又は2に記載の燃料電池。
- 前記電解質は、前記第1電極が配置される第1中央領域と、前記第1中央領域と前記第1シール部材との間の第1外周領域とを有しており、
前記第1酸化触媒部は、前記第1外周領域に配置される、
請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記第1電極は、平面視において矩形状であり、
前記第1シール部材は、平面視において矩形環状であり、
前記第1酸化触媒部は、前記第1電極の角部と、前記第1シール部材の角部との間に配置される、
請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記第1酸化触媒部は、酸化触媒として白金を有する、
請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池。
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