JP2021067888A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成する画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度に近づけて印刷画像の品位を向上させる手段を提供する。【解決手段】現像剤像を形成する画像形成部と、基層と、該基層よりも前記画像形成部に近い表面層とを少なくとも有し、前記画像形成部から現像剤像が転写される転写部材と、前記転写部材に転写された現像剤像を検知し、現像剤量に応じた出力値を出力する濃度検出部と、前記出力値に応じて所定の条件で画像形成設定情報を決定する制御部と、を有し、前記表面層の厚さに応じて前記所定の条件を変更する。【選択図】 図2

Description

本発明は、電子写真方式を用いて記録媒体に画像を形成して印刷を行う画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置は、濃度検出用パターンを転写ベルト上に印刷し、濃度検出手段により、該濃度検出パターンの濃度を読み込み、その結果に基づいて画像形成時の物理特性(現像電圧、露光時間等)を調節し、形成する画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度になるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−123378号公報
しかしながら、従来の技術においては、印刷動作を繰り返すことにより、転写ベルトの表面層であるコート層が削れること等により、コート層の厚さが変化してしまうことがあり、コート層の厚さが変化すると、反射基準部材である転写部材としての転写ベルトの反射率が変化するため、画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度にすることができない場合があるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、形成する画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度に近づけて印刷画像の品位を向上させることを目的とする。
そのため、本発明は、現像剤像を形成する画像形成部と、基層と、該基層よりも前記画像形成部に近い表面層とを少なくとも有し、前記画像形成部から現像剤像が転写される転写部材と、前記転写部材に転写された現像剤像を検知し、現像剤量に応じた出力値を出力する濃度検出部と、前記出力値に応じて所定の条件で画像形成設定情報を決定する制御部と、を有し、前記表面層の厚さに応じて前記所定の条件を変更することを特徴とする。
このようにした本発明は、形成する画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度に近づけて印刷画像の品位を向上させることができるという効果が得られる。
実施例における画像形成装置の構成を示す概略側断面図 実施例における画像形成装置の制御構成を示すブロック図 実施例における転写ベルトの側面図 実施例における濃度センサの説明図 実施例における転写ベルトのコート層での反射光の説明図 実施例におけるコート層の厚みと鏡面反射光のセンサ検出電圧のグラフ 実施例における濃度補正処理の流れを示すフローチャート 実施例における濃度補正用のトナーパターンの説明図 比較例におけるセンサ検出電圧と濃度値のグラフ 実施例における目標印刷濃度データテーブルの説明図 実施例における濃度変換処理の流れを示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明による画像形成装置の実施例を説明する。
図1は実施例における画像形成装置の構成を示す概略側断面図である。
図1において、画像形成装置1は、印刷媒体としての印刷用紙(以下、「用紙」という。)に現像剤像としてのトナー画像を形成するものである。画像形成装置1は、例えば電子写真方式のカラープリンタであり、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の各色のトナー画像を形成する。
本実施例の画像形成装置1は、環境変化や所定の印刷枚数等の定期的な条件で、形成するトナー画像の濃度安定化のための制御(以下、「濃度補正制御」という。)を行う。この濃度補正制御は、光学センサによって転写ベルト11上に形成された所定のトナーパターンを検出し、その結果に基づいてトナー画像の濃度を安定化させる制御を行うものである。
画像形成装置1には、トナー画像を形成する画像形成部としての印刷機構(イメージドラムユニット)101〜104が配置されている。
印刷機構101はブラック(K)、印刷機構102はイエロー(Y)、印刷機構103はマゼンタ(M)、印刷機構104はシアン(C)のトナー画像を形成するものである。なお、印刷機構101〜104は、取り扱う現像剤としてのトナーは異なるが、同様の構成を有するものである。
印刷機構101〜104は、像担持体としての感光ドラム301〜304と、帯電部としての帯電ローラ201〜204と、現像部としての現像ローラ401〜404と、現像ブレード501〜504と、供給部としての供給ローラ601〜604と、クリーニング部としてのクリーニングブレード701〜704と、トナーを印刷機構101〜104に供給するためのトナーカートリッジ801〜804とで構成されている。
回転可能な感光ドラム301〜304の周囲には、図中矢印が示す感光ドラム301〜304の回転方向における上流側から、帯電ローラ201〜204、現像ローラ401〜404、およびクリーニングブレード701〜704が配置され、帯電ローラ201〜204と、現像ローラ401〜404との間の感光ドラム301〜304上方には、露光部(露光手段)としてのLED(Light Emitting Diode)ヘッド901〜904が配置されている。
帯電ローラ201〜204は、感光ドラム301〜304の表面を一様に帯電させるものである。
LEDヘッド901〜904は、帯電ローラ201〜204によって帯電された感光ドラム301〜304の表面を選択的に露光して感光ドラム301〜304の表面に静電潜像を形成するものである。
現像手段としての現像ローラ401〜404は、感光ドラム301〜304の表面に形成された静電潜像にトナーを搬送し、トナー画像を形成(現像)するものである。
現像ブレード501〜504は、現像ローラ401〜404の表面にトナー層を形成するものである。
供給ローラ601〜604は、トナーカートリッジ801〜804に収容されたトナーを現像ローラ401〜404に供給するものである。
クリーニングブレード701〜704は、感光ドラム301〜304の表面に残留したトナーを掻き取るものである。
各印刷機構101〜104の感光ドラム301〜304と各転写ローラ1001〜1004との間には、継目なしのエンドレス状に形成された転写ベルト11が駆動ローラ12と従動ローラ13に張架されて図中矢印Bが示す回転方向に回転可能に配置されている。
印刷機構101〜104で感光ドラム301〜304に形成されたトナー画像は、印刷動作時には、転写ベルト11に静電吸着された用紙上に、転写ローラ1001〜1004により転写される。
また、感光ドラム301〜304に形成されたトナー画像は、濃度補正制御時には、転写ベルト11の上面に、転写ローラ1001〜1004により転写される。
ここで、転写部材としての転写ベルト11を説明する。
図3に示すように、転写ベルト11は、表面層としてのコート層1101、および該薄膜コート層1101の基材である基層1102の少なくとも2層から形成される。基層1102は、高抵抗の半導電性フッ素樹脂(例えばPVDF等)からなり、コート層1101はアクリル等のコート剤によって薄膜コーティングされている。
このように、転写ベルト11は、基層1102と、該基層1102よりも印刷機構101〜104の感光ドラム301〜304に近いコート層1101とを少なくとも有し、濃度補正制御時には、印刷機構101〜104の感光ドラム301〜304からトナー画像が転写される。
なお、本実施例の画像形成装置1は、印刷機構101〜104の感光ドラム301〜304からトナー画像を直接、用紙に転写する直接転写方式として説明するが、中間転写ベルトにトナー画像を1次転写した後、中間転写ベルトに転写されたトナー画像を用紙に2次転写する中間転写方式としても良い。この中間転写方式の場合、中間転写ベルトが転写部材となる。
図1の説明に戻る。
媒体搬送方向における印刷機構101〜104の上流側には、転写ベルト11に用紙を供給するための給紙機構が配置されており、その給紙機構は、ホッピングローラ15と、レジストローラ16およびピンチローラ17と、用紙を収容する用紙収容カセット18とを有している。
用紙収容カセット18に収容された用紙は、回転するホッピングローラ15により図中矢印Aが示す媒体搬送方向に給紙され、レジストローラ16およびピンチローラ17へと搬送され、回転するレジストローラ16により転写ベルト11へ搬送される。
媒体搬送方向における印刷機構101〜104の下流側には、ヒートローラ19と加圧ローラ20、ヒータ21から構成される定着機構と用紙をカラー画像形成装置1の筐体上部のスタッカ23へと搬送する搬送ローラ対22が配置されている。
用紙に転写されたトナー画像は定着機構のヒートローラ19と加圧ローラ20により、熱と圧力で定着され、トナー画像が定着された用紙は搬送ローラ対22へ搬送されて搬送ローラ対22により装置外へ排出されてスタッカ23に集積される。
また、転写ベルト11の下面部には、クリーニングブレード25と廃トナータンク26からなるクリーニング機構が設置されている。
さらに、転写ベルト11の下方には、転写ベルト11と対向する位置に濃度センサ31が配置されている。
濃度検出部としての濃度センサ31は、発光1系統、受光2系統の反射型光センサであり、転写ベルト11上に転写された濃度検出用パターンの反射光の強度を測定し、濃度検出用パターンのトナー量(トナー濃度)を検出するために用いられるものである。
濃度センサ31は、転写ベルト11上に転写された濃度検出用パターンのトナー画像を検知し、濃度検出用パターンのトナー量(トナー濃度)に応じた出力値を出力する。
図4は実施例における濃度センサの説明図である。
図4(a)に示すように、濃度センサ31は、赤外LED3101、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102、および拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103で構成されており、ブラックのトナーの濃度と、イエロー、マゼンタ、およびシアンのトナーの濃度との両方が検出できるようになっている。
図4(b)に示すように、イエロー、マゼンタ、およびシアンのトナーの濃度検出を行う場合には、赤外LED3101から出射されて転写ベルト11上に印刷された濃度検出パターン3104を形成するイエロートナー、マゼンタトナー、またはシアントナーにより拡散反射した光を拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103にて受光して、拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103はその光量に応じた電圧を発生する。
また、図4(c)に示すように、ブラックのトナーの濃度検出を行う場合には、赤外LED3101から出射されて転写ベルト11上に印刷された濃度検出パターン3105を形成するブラックトナーを介し、転写ベルト11により鏡面反射した光を鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102にて受光して、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102はその光量に応じた電圧を発生する。
濃度検出パターン3105を形成するブラックトナーは、赤外LED3101から出射光を吸収するため、ブラックトナーが多ければ(=濃度が濃い)、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102にて受光する転写ベルト11による鏡面反射光が少なくなる。一方、ブラックトナーが少なければ(=濃度がうすい)、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102にて受光する転写ベルト11による鏡面反射光が多くなる。
図1に示すように、濃度センサ31と転写ベルト11との間には、濃度センサ31のカバー311が配置されている。カバー311は、濃度補正処理動作中以外は、濃度センサ31上にあり、トナーや紙粉などで濃度センサ31が汚れないように濃度センサ31を覆っている。一方、濃度補正処理動作中は、アクチュエータ等の駆動手段により、カバー311が濃度センサ31上から移動して退避する。
また、カバー311は、拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103で検出を行う際の濃度センサ31の赤外LED3101の発光電流の調整の基準反射物として用いるため、予め決めた基準とする拡散反射を有する。
なお、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出を行う際の赤外LED3101の発光電流の調整には、基準反射物として転写ベルト11を用いている。
図2は実施例における画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
図2において、画像形成装置1は、ホストインタフェース部32と、コマンド/画像処理部33と、LEDヘッドインタフェース部34と、機構制御部35と、高圧制御部41とを有している。
ホストインタフェース部32は、ホストコンピュータとの通信部であり、コネクタおよび通信用のチップで構成される。
コマンド/画像処理部33は、ホストコンピュータ側からのコマンドおよび画像データをビットマップデータに展開する部分であり、マイクロプロセッサ、RAM(Random Access Memory)および展開のためのハードウェア等からなり画像形成装置1全体の動作を制御するものである。
LEDヘッドインタフェース部34は、コマンド/画像処理部33でビットマップデータに展開された画像データをLEDヘッド901〜904のインタフェースに合わせたデータに加工するものである。
機構制御部35は、コマンド/画像処理部33からの指令に従い、ホッピングローラ15を回転させるホッピングモータ36、レジストローラ16を回転させるレジストモータ37、駆動ローラ12を回転させるベルトモータ38、ヒートローラ19を回転させるヒータモータ39、および感光ドラム301〜304を回転させるドラムモータ40の駆動の制御、ヒータ21の制御、濃度センサ31の制御、並びに高圧制御部41の制御を行うものである。
制御部としての機構制御部35は、濃度センサ31の出力値に応じて所定の条件(濃度導出方法)を用いて画像形成設定情報としての現像電圧やLEDヘッド901〜904の発光量(駆動時間)の値を決定するものであり、濃度補正処理実行判定部3501と、濃度補正制御部3502と、記憶手段3503と、濃度センサ発光量調整部3504とを有している。
なお、本実施例では、画像形成する現像剤像の濃度を変更する設定情報としての画像形成設定情報を現像電圧およびLEDヘッド901〜904の発光量(露光時間)の値として説明するが、現像電圧および露光時間のうち少なくとも1つを含むようにしても良い。
また、本実施例では、画像形成設定情報としての現像電圧やLEDヘッド901〜904の発光量(駆動時間)の値として説明するが、それに限られることなく、画像形成設定情報として供給電圧、帯電電圧、転写電圧等の値を含めるようにしても良い。
濃度補正処理実行判定部3501は、電源投入時や所定枚数印刷毎など予め設定してある濃度補正処理実行条件を満たしたときに、濃度補正制御としての濃度補正処理を行うか否かを判定するものである。
濃度補正制御部3502は、濃度センサ31が検出した濃度値に基づいて、濃度が目標値になるように、現像電圧やLEDヘッド901〜904の発光量(駆動時間)の補正値を計算するものである。
記憶手段3503は、濃度補正制御に用いる各種制御パラメータである図10に示す目標印刷濃度データテーブル46、センサ検出電圧-濃度値変換テーブル47、現像電圧値調整量テーブル48、およびLED駆動時間調整量テーブル49、並びに図5に示す濃度補正制御に用いる濃度検出パターン51のデータが予め記憶されており、また、濃度補正制御で必要な情報を記憶することができるものである。
濃度センサ発光量調整部3504は、任意の基準反射物に対して、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102、拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103の出力電圧が予め設定されている設定値となるよう赤外LED3101の発光電流の調整を行うものである。本実施例では、赤外LED3101の発光電流の調整を「濃度センサキャリブレーション」と呼ぶこととする。
本実施例の機構制御部35は、図3に示す転写ベルト11の薄膜コート層1101の厚さにより変化する濃度センサ31の出力値に応じてトナー画像の濃度導出方法(所定の条件)を変更するようにしている。
高圧制御部41は、帯電電圧発生部42、供給電圧発生部43、現像電圧発生部44、および転写電圧発生部45を制御し、図1に示す印刷機構101〜104に対する帯電電圧、現像電圧、供給電圧、転写電圧の生成を行うものである。
帯電電圧発生部42は帯電ローラ201〜204への帯電電圧の生成と停止を行うものであり、供給電圧発生部43は供給ローラ601〜604への供給電圧の生成と停止を行うものであり、現像電圧発生部44は現像ローラ401〜404への現像電圧の生成と停止を行うものであり、転写電圧発生部45は転写ローラ1001〜1004への転写電圧の生成と停止を行うものである。
上述した構成の作用について説明する。
まず、画像形成装置の動作を図1および図2に基づいて説明する。
画像形成装置1の感光ドラム301〜304の表面は、高電圧制御部41および帯電電圧発生部42により電圧が印加された帯電ローラ201〜204により帯電される。続いて、感光ドラム301〜304が回転することによって帯電された感光ドラム301〜304の表面がLEDヘッド901〜904の付近に到達するとLEDヘッド901〜904によって露光され、感光ドラム301〜304表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ401〜404により現像され、感光ドラム301〜304の表面にトナー画像が形成される。
一方、用紙収容カセット18にセットされた用紙がホッピングローラ15によって用紙収容カセット18から取り出され、レジストローラ16およびピンチローラ17により、転写ローラ1001〜1004および転写ベルト11の付近に搬送される。
感光ドラム301〜304が回転することにより、現像によって得られた感光ドラム301〜304表面上のトナー画像が転写ローラ1001〜1004および転写ベルト11の付近に到達すると高圧制御部41および転写電圧発生部45により電圧が印加されている転写ローラ1001〜1004および転写ベルト11によって、感光ドラム301〜304表面上のトナー画像は用紙上に転写される。
続いて、表面にトナー画像が形成された用紙は、転写ベルト11の回転によりヒートローラ19と加圧ローラ20、ヒータ21から構成される定着機構へ搬送され、用紙上のトナー画像はその定着機構により加圧されながら加熱されることにより溶解し、用紙上に固定される。トナー画像が固定された用紙は、搬送ローラ対22によりスタッカ23に排出されて画像形成装置1の動作が終了する。
次に、本実施例で用いる転写ベルト11について図3および図4を用いて説明する。
図3に示す転写ベルト11は、転写ベルト11の表面に付着残留したトナーのクリーニング性の向上や耐久性の向上のために、転写ベルト11の表面にコート剤を塗布しており、転写ベルト11は、コート層1101と基層1102の少なくとも2層から形成されている。
コート層1101は印刷動作を繰り返すことで削れて厚さが変化してしまうことがわかっている。さらに、このようなコート層1101の変化が起きると、図4に示すブラックトナーを検出する鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出する鏡面反射光の大きさが変化してしまう。
本実施例において、ブラックの濃度検出を行う際の赤外LED3101の発光電流のキャリブレーションの基準反射物として転写ベルト11を用いて濃度センサキャリブレーションを行い赤外LED3101の発光電流を決定する。
そのため、基準反射物である転写ベルト11の鏡面反射光の大きさが変化すると、濃度センサ31の赤外LED3101の発光電流も変化してしまうため、ブラックトナー量(=濃度)の検出は印刷を繰り返すことで変化してしまう。
そこで本実施例では、ブラックの濃度検出を行う際に、コート層1101の膜厚の変化による鏡面反射光の変化を考慮することで、ブラックトナー量(=濃度)の検出精度の低下を抑えるようにしている。
ここで、コート層1101の厚さが変わった場合に、鏡面反射光が変化する理由について図4および図5を用いて説明する。
図5は実施例における転写ベルトのコート層での反射光の説明図であり、転写ベルト11に対して、図4に示す濃度センサ31の赤外LED3101からの光(波長λとする)が照射されたときの薄膜(コート層1101)による光学的な干渉を模式的に表している。
LED3101から照射された光は、コート層1101の上面での反射する光L1とコート層1101の下面で反射する光L2とに分かれる。コート層1101の上面で反射する光L1は、屈折率の小さい空気中を進んでいき、屈折率の大きいコート層1101に当たって反射し固定端反射となり位相がπずれる(逆転する)。
一方、コート層1101の下面での反射する光L2は、屈折率の大きいコート層1101の中を進んでいき、屈折率の小さい基層1102に当たって反射して、自由端反射となり位相のずれは発生しない。
これらの反射した光を鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出すると、コート層1101の上面での反射する光とコート層1101の下面で反射する光が干渉して、強め合ったり弱めあったりする。
干渉した光が強め合う条件はコート層1101の上面での反射する光とコート層1101の下面で反射する光の位相が一致したときであり、光が弱め合う条件はコート層1101の上面での反射する光とコート層1101の下面で反射する光の位相がπずれたときである。
ここで、コート層1101の厚さをd、コート層1101の屈折率をn、コート層1101下面への入射角をθ、0を含む整数をmとすると、反射光の強め合う条件は以下の式(1)のように表すことができ、
2×n×d×cosθ =(m+1/2)×λ ・・・・・式(1)
弱め合う条件は以下の式(2)のように表すことができる。
2×n×d×cosθ = m×λ ・・・・・式(2)
2×n×d×cosθは、2つの反射光の光路差を表しており、光路差が光(波長λ)の(m+1/2)倍のとき反射光が最も強くなり、m(整数)倍のときに反射光が最も弱くなる。
図6は実施例におけるコート層の厚みと鏡面反射光のセンサ検出電圧のグラフであり、コート層の厚さと鏡面反射光のセンサ検出電圧の関係を実験で確認した結果をプロットしている。
実験では、コート層の厚さの異なる8つの転写ベルトを用いて、濃度センサの赤外LEDの発光量を一定にしたとき鏡面反射光受光用フォトトランジスタの検出電圧をセンサ検出電圧として20回測定した。
本実験における赤外LEDの波長λは940nm、コート層の屈折率nは1.49、コート層下面への入射角θは6.7°であったとすると、上述した式(1)および式(2)を用いると、コート層の厚さd=159nmで反射光が強め合う条件となる。
以降、159nm毎に弱め合う条件と強め合う条件が交互に現れる。
このように、図3に示す転写ベルト11の薄膜コート層1101の厚さが変化すると、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出する鏡面反射光のセンサ検出電圧の大きさが、図6に示すように変化する。なお、図6中の実線RVは、実験結果からコート層の厚さと鏡面反射光受光用フォトトランジスタのセンサ検出電圧の関係を求めた式で表したグラフである。
本実施例では、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出した鏡面反射光のセンサ検出電圧に基づいて図3に示す転写ベルト11の薄膜コート層1101の厚さを導出するようにしている。
次に、画像形成装置が行う濃度補正制御としての濃度補正処理を図7の実施例における濃度補正処理の流れを示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って図1、図2および図4を参照しながら説明する。
なお、本実施例は、ブラックトナー量(=濃度)の検出精度の低下を抑えるものであるため、濃度補正処理におけるイエロー、マゼンタ、シアンの動作については省略し、主にブラックの動作について記載するものとする。
S1:画像形成装置1の機構制御部35の濃度補正実行判定部3501は、濃度補正処理を実行するか否かの濃度補正処理実行判定を行う。
濃度補正実行判定部3501は、濃度補正処理実行判定条件を満たすと濃度補正処理を実行すると判定するものとし、本実施例では、濃度補正処理実行判定条件を電源投入時や所定枚数(例えば、500枚)の印刷を行った毎とする。
濃度補正実行判定部3501は、濃度補正処理実行判定条件を満たし濃度補正処理を実行すると判定すると、処理をS2へ移行し、濃度補正処理実行判定条件を満たさず濃度補正処理を実行しないと判定すると本処理を終了する。
S2:機構制御部35の濃度センサ発光量調整部3504は、濃度センサ31の発光特性や受光感度のばらつきを吸収するために、赤外LED3101の発光電流の調整する濃度センサキャリブレーションを行う。
上述したように、濃度センサキャリブレーションは、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102、拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103の出力電圧が予め設定されている設定値となるよう赤外LED3101の発光電流を調整する。
ブラックトナー量(=濃度)を検出するための鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出を行う際、濃度センサキャリブレーションの基準反射物として転写ベルト11を用いる。
濃度センサ発光量調整部3504は、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102の出力電圧が設定値となるように赤外LED3101の発光電流の調整を行う。さらに、濃度センサ発光量調整部3504は、調整された赤外LED3101の発光電流における転写ベルト11の反射光を鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出した値(後述するセンサ検出電圧Rまたはセンサ検出電圧VK1)を記憶手段3503に保存する。これは、後述するセンサ検出電圧を濃度値に変換する際に用いるためである。
また、濃度センサ発光量調整部3504は、拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103で検出を行う際の濃度センサキャリブレーションの基準反射物として、濃度センサ31と転写ベルト11との間に配置されているカバー311を用いる。なお、濃度センサ発光量調整部3504は、カバー311が濃度センサ31と転写ベルト11との間に配置されていない場合、カバー311を濃度センサ31と転写ベルト11との間に移動する。
S3:機構制御部35は、濃度センサキャリブレーションが終了し、濃度検出実施の信号を受け取ると、高圧制御部41を制御しながら、記憶手段3503に予め記憶してある図8に示す濃度検出パターン51を転写ベルト11上に印刷し始める。
濃度検出パターン51は、図8に示すように、図中矢印Aが示す媒体搬送方向の下流側からトナー面積率(所定面積中に転写ベルト11上に現像されたトナーの占める面積割合のことであり、以下これを「Duty」と表す)が100%のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のトナー画像、50%のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のトナー画像で構成されている。
なお、濃度検出に用いるパターンは本パターンに限るものではなく、カラーの並び順やDutyの組合せは、適宜変更するようにしてもよい。例えば、濃度センサ31の感度や印刷する画像濃度に応じてブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)の並び順としても良く、またDutyの組合せを20%、40%、60%、80%、100%等としても良い。
また、濃度検出パターン41を印刷するときの現像電圧値、LED駆動時間はそれぞれ予め決定した現像電圧初期値DB0[V]、LED駆動時間初期値DK0[s]とする。
次に、機構制御部35は、濃度センサ31の赤外LED3101を、S2において決定した発光電流で発光させ、濃度検出パターン51に赤外光を照射する。
鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102は、受光回路により駆動されており、受光エネルギーに比例した電流を流す。この電流は、回路によって電圧に変換され、機構制御部35に出力電圧として読み取られる。
機構制御部35は、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102および拡散反射光受光用フォトトランジスタ3103の出力電圧を読み取る。このとき、図8に示す濃度検出パターン51におけるブラックのパターン(トナー画像)が濃度センサ31の検出範囲を通過する際に鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102によるブラックのパターンの検出が行われ、濃度検出パターン51におけるイエロー、マゼンタ、およびシアンのパターン(トナー画像)が濃度センサ31の検出範囲を通過する際に拡散反射光受光用フォトトランジスタ3102によるイエロー、マゼンタ、およびシアンのパターンの検出が行われる。
次に、機構制御部35は、ブラックのセンサ出力電圧を図10(b)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル47の係数を用いて濃度値に変換する。
センサ検出電圧−濃度値変換テーブル47のテーブル値は、センサ検出電圧と濃度値の関係を示す2次近似式の係数である係数Aと係数Bと係数Cを実験的に求めた値である。
まず、本実施例におけるブラックのパターン(トナー画像)のセンサ検出電圧を濃度値に変換する第1の方法について説明する。
記憶手段3503は、前述した図6の実線RVで示す画像形成装置1における転写ベルト11のコート層1101と検出電圧の関係式を表す情報をテーブルとして記憶している。
また、記憶手段3503は、センサ検出電圧-濃度値変換テーブル47の係数A、係数B、係数Cを決定した際の転写ベルト11のコート厚1101におけるセンサ検出電圧R0を基準電圧値として記憶している。なお、転写ベルト11のコート厚1101は画像形成装置1の製造時に測定されており、記憶手段3503に記憶されているものとする。
さらに、D50およびD100は、各Dutyにおけるコート厚の変化が検出電圧に与える影響を補正する係数であり、予め実験的に算出し、記憶手段3503に記憶されている。
そして、S2において濃度センサキャリブレーション時に検出した鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102の検出電圧をセンサ検出電圧R、濃度検出パターン51のDutyが50%のブラックのパターンを鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出した際のセンサ検出電圧KV50、濃度検出パターン51のDutyが100%のブラックのパターンを鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出した際のセンサ検出電圧KV100とすると、機構制御部35は、係数A、係数B、および係数Cを用いて各Dutyにおける濃度値KOD50および濃度値KOD100を濃度導出方法としての以下の式(3)および式(4)で算出する。
KOD50=A×(KV50×R/R0×D502+B×(KV50×R/R0×D50)+C ・・・・・式(3)
KOD100=A×(KV100×R/R0×D1002+B×(KV100×R/R0×D100)+C ・・・・・式(4)
なお、記憶手段3503は、前述した図6の実線RVで示す画像形成装置1における転写ベルト11のコート層1101と検出電圧の関係式を記憶しているが、この関係は濃度センサ単体の特性のばらつきや取り付け精度のばらつきによって変化することがある。そのため、製造時に測定されたコート層1101の厚さと製造時あるいは初回の濃度補正制御時に濃度センサキャリブレーション時の検出値から転写ベルト11のコート層1101と検出電圧の関係式を上下にシフトさせてもよい。
このように、本実施例では、濃度センサ31の出力値に応じてトナー画像の濃度値を導出するための係数を変更してトナー画像の濃度導出方法を変更する。
S4:機構制御部35の濃度補正制御部3502は、S3において読み取った濃度値と、図10(a)に示す目標印刷濃度データテーブル46に格納されていると目標濃度値とを比較し、差分より各色の現像電圧値の補正値を計算する。
なお、目標印刷濃度データテーブル46には、Dutyが50%の目標濃度値KODT50およびDutyが100%の目標濃度値KODT100が格納されている。
この計算には、記憶手段3503に記憶されている、図10(c)に示す現像電圧値調整量テーブル48を用いる。この現像電圧値調整量テーブル48のテーブル値は、現像電圧値が1[V]変化するときの濃度値の変化量である。現像電圧を変化させると、現像されるトナー層厚を変化させることができ、これを利用して、低Duty部から高Duty部までの濃度を増減させることができる。
なお、本実施例では、各色ともそれぞれDutyに対して現像電圧値制御量が計算されるが、各色とも現像電圧値制御量はDutyに関係なく1通りしか決められないので、それぞれ計算値の平均値を現像電圧値制御量KDB(A)とし、以下の式(5)で求める。
KDB(A)={(KOD50−KODT50)/ΔKDB50
+(KOD100−KODT100)/ΔKDB100}/2 ・・・式(5)
また、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の現像電圧値制御量(YDB(A)、MDB(A)、CDB(A))についても同様に算出することができる。
機構制御部35は、濃度補正制御部3502により算出した各色の現像電圧補正結果DB(A)(KDB(A)、YDB(A)、MDB(A)、CDB(A))より、高圧制御部41に現像電圧を増減する指示を出力する。
現像電圧発生部44は、印刷動作時に、現像電圧初期値DB0に各色の現像電圧補正結果DB(A)を加えた現像電圧値DB1[V]を各印刷機構101〜104に供給する。なお、現像電圧値DB1[V]は、以下の式(6)で算出される。
DB1[V]=DB0+DB(A) ・・・・・式(6)
S5:機構制御部35は、記憶手段3503に予め記憶してある図8に示す濃度検出パターン51を転写ベルト11上に印刷し、濃度センサ31で各色パターンの出力電圧を読み取る。
機構制御部35は、上述したS3と同様に、図10(b)に示すセンサ検出電圧-濃度値変換テーブル47より濃度値に変換し、濃度検出パターン51のDuty50%パターンのセンサ検出電圧をKV’50とすると、濃度値KOD’50および濃度値KOD’100は濃度導出方法としての以下の式(7)、式(8)で計算して求める。
KOD’50=A×(KV’50×R/R0×D502+B×(KV’50×R/R0×D50)+C ・・・・・式(7)
KOD’100=A×(KV’100×R/R0×D1002+B×(KV’100×R/R0×D100)+C ・・・・・式(8)
S6:機構制御部35の濃度補正制御部3502は、S5において読み取った濃度値と、図10(a)に示す目標印刷濃度データテーブル46とを比較し、差分より各色のLEDヘッド901〜904の個々のLED駆動時間の補正値を計算する。
この計算には、記憶手段3503に記憶されている、図10(d)に示すLED駆動時間調整量テーブル49を用いる。このLED駆動時間調整量テーブル49のテーブル値は、LED駆動時間が1[%]変化するときの濃度値の変化量である。LED駆動時間を変化させると、主に低Dutyから中間Duty部の濃度を増減させることができる。
なお、本実施例では、LED駆動時間制御量KDK(A)とし、以下の式(9)で求める。
KDK(A)={(KOD’50−KODT50)/ΔKDK50
+(KOD’100−KODT100)/ΔKDK100}/2 ・・・式(9)
また、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のLED駆動時間制御量(YDK(A)、MDK(A)、CDK(A))についても同様に算出することができる。
機構制御部35は、S6において求めた各色のLED駆動時間補正結果DK(A)(KDK(A)、YDK(A)、MDK(A)、CDK(A))より、LEDヘッドインタフェース部34に各LEDヘッド901〜904の駆動時間を増減する指示を出力する。
LEDヘッドインタフェース部34は、印刷動作時に、LED駆動時間初期値DK0にLED駆動時間補正結果DK(A)を加えたLED駆動時間DK1[s]で各LEDヘッド901〜904を露光させる。
なお、本実施例では、LED駆動時間DK1[s]とし、以下の式(10)で求める。
DK1[s]=DK0+DK(A) ・・・・・式(10)
このように、濃度補正処理では、機構制御部35が上述したトナー画像の濃度導出方法で導出した濃度値に基づいて画像形成設定情報としての画像形成装置のエンジン部の物理特性(現像電圧、LEDヘッド駆動時間等)を調節(決定)することにより、印刷濃度を安定させることができる。
また、上述した第1の方法では、濃度センサ31が基準となる転写ベルト11に転写されたトナー画像を検知して出力した基準センサ出力値(係数決定時の値)と、濃度補正処理を行う度に濃度センサ31がトナー画像を検知したセンサ出力値との比率に基づいてトナー画像の濃度値を導出する濃度導出方法としている。
ここで、転写ベルト31のコート層1101の厚さを考慮しない比較例について説明する。
まず、比較例におけるセンサ検出電圧−濃度値変換について説明する。センサ検出電圧−濃度値変換テーブル47のテーブル値は、センサ検出電圧と濃度値の関係を示す2次近似式の係数である係数Aと係数Bと係数Cを実験的に求めた値である。
ここで、V50とV100を、上述したS3において検出したセンサ検出電圧とすると、濃度値KOD50、KOD100は濃度導出方法としての以下の式(11)、式(12)で計算して求める。
KOD50=A×V50 2+B×V50+C ・・・・・式(11)
KOD100=A×V100 2+B×V100+C ・・・・・式(12)
比較例では、転写ベルト31のコート層1101の厚さが削れ等により変化した場合に、ベルト31からの反射量も変化することで、センサキャリブレーションの結果も変化してしまうという問題がある。
この比較例の問題について図9を用いて説明する。
図9は比較例におけるセンサ検出電圧と濃度値のグラフであり、コート層の厚さが150nmの転写ベルトとコート層の厚さが40nmの転写ベルトにおけるセンサ検出電圧と濃度値の関係を実験的に求めた結果である。
この実験では、上述したS2と同様の方法で濃度センサキャリブレーションを実施してから、センサ検出電圧と濃度値の測定を行っている。
図9に示す結果から、コート層の厚さが150nmの転写ベルトにおける検出電圧と濃度値の関係とコート層の厚さが40nmの転写ベルトにおけるセンサ検出電圧と濃度値の関係は一致していないことがわかる。すなわち、図10(b)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル47が薄膜コート層1101の厚さによって変化してしまうということがわかる。
本実施例では、このようにセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル47が薄膜コート層1101の厚さによって変化することによるセンサ検出電圧と濃度値のズレを、センサ検出電圧−濃度値変換の計算式を薄膜コート層1101の厚さによって変更することにより、低減させるようにしている。
次に、上述した本実施例におけるブラックのパターン(トナー画像)のセンサ検出電圧を濃度値に変換する第1の方法の変形例として第2の方法を説明する。
変形例(第2の方法)では、記憶手段3503に、コート層1101の厚さによって係数(係数A、係数B、係数C)を変更する。
この変形例では、図10(f)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル50が予め記憶手段3503に記憶されており、また機構制御部35は、ブラックの出力電圧をセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル50により濃度値に変換する。
さらに、濃度値KOD50、KOD100に変換するための計算式は、比較例と同様に式(11)および式(12)で求めるが、センサ検出電圧と濃度値の関係を示す2次近似式の係数である係数Aと係数Bと係数Cをコート厚1101によって変更する。
次に、検出電圧−濃度値変換テーブル50から濃度値KOD50、KOD100を算出する濃度変換処理を図11の実施例における濃度変換処理の流れを示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って図1、図2および図4を参照しながら説明する。
なお、本変形例でも、イエロー、マゼンタ、シアンの動作については省略し、主にブラックの動作について記載するものとする。
また、転写ベルト11のコート層1101の厚さdは製造時に測定されているものとし、予め記憶手段3503に記憶されているものとする。
S11:機構制御部35は、記憶手段3503に記憶されているコート層1101の厚さdからセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数A、係数B、係数Cを決定する。例えば、製造時に測定されたコート層1101の厚さdが190nmであったとすると、機構制御部35は、厚さd(190nm)に基づいてセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル50を検索し、式(11)および式(12)における係数を、係数A7、係数B7、係数C7と決定する。
S12:機構制御部35の濃度補正実行判定部3501により、濃度補正処理実行判定条件を満たし濃度補正処理を実行すると判定されるものとし、機構制御部35は、濃度補正処理を実行する。
まず、機構制御部35の濃度センサ発光量調整部3504は、図7に示すS2と同様に、濃度センサ31の発光特性や受光感度のばらつきを吸収するために、赤外LED3101の発光電流の調整する濃度センサキャリブレーションを行う。
このとき、濃度センサ発光量調整部3504は、調整後の濃度センサ31の赤外LED3101の発光電流における濃度センサ31の鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102の検出電圧をセンサ検出電圧VK1として記憶手段3503に記憶する。
S13:機構制御部35は、検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数A、係数B、係数Cを変更する必要があるかを判定し、変更する必要があると判定すると処理をS14へ移行し、変更する必要がないと判定すると処理をS12へ移行する。
具体的には、機構制御部35は、S12で検出した濃度センサ31の鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102のセンサ検出電圧VK1と、S11または前回センサ検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数A、係数B、係数Cを決定したときの濃度センサ31の鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102のセンサ検出電圧VK0との差分(VK1−VK0)が、図10(e)に示す閾値テーブルの閾値Vthを超えているかを判定し、超えている場合、検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数A、係数B、係数Cを変更する必要があるとする。
一方、機構制御部35は、差分(VK1−VK0)が閾値Vthを超えていない場合、検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数A、係数B、係数Cを変更する必要がないとする。
S14:機構制御部35は、検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数A、係数B、係数Cを変更し、処理をS12へ移行する。
例えば、前回のコート層1101の厚さが142〜170mmの間であり、濃度センサの検出電圧がセンサ検出電圧VK0=2.8[V]であったとすると、S12において検出した濃度センサの検出電圧がセンサ検出電圧VK1=2.86[V]であった場合、差分(VK1−VK0=+0.06)が図10(e)に示す閾値テーブルの閾値Vth(+0.06)を超えていないため、機構制御部35は、コート層1101の厚さは142〜170mmのままとしてセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数も係数A6、係数B6、係数C6のままとする。また、センサ検出電圧VK0=2.8[V]のまま変更しない。
一方、S12において検出した濃度センサの検出電圧がセンサ検出電圧VK1=2.87[V]であった場合、差分(VK1−VK0=+0.07)が図10(e)に示す閾値テーブルの閾値Vth(+0.06)を超えているため、機構制御部35は、コート層1101の厚さを113〜142mmに変更し、センサ検出電圧−濃度値変換テーブル50によって参照する係数を係数A5、係数B5、係数C5に変更し、センサ検出電圧がVK0=VK1=2.87[V]となるようにVK0の値を変更する。
なお、コート層1101の厚さとセンサの検出電圧の関係は、正弦関数の関係になっているため、閾値Vthの正負が逆転する。
このように、機構制御部35は、式(11)および式(12)における係数を、コート層1101の厚さの前回との差分を表す検出電圧の差分によって変更、即ち濃度センサ31のセンサ出力値の変化に応じて変更する。
する。
また、上述した第2の方法では、濃度補正処理を行う度に、濃度センサ31がトナー画像を検知して出力したセンサ出力値の変化に基づいてトナー画像の濃度値を導出する濃度導出方法としている。
本実施例によって得られる効果について説明する。
本実施例の適用前後において、転写ベルト11のコート層1101の厚さが150nmであった場合と、40nmであった場合における、ブラックトナー量(=濃度)の検出精度を比較する。ここで、濃度検出パターンはDuty100%パターンとする。
図9は、転写ベルト11のコート層1101の厚さが150nmであった場合のセンサ検出電圧と濃度値の関係と、転写ベルトのコート層1101の厚さが40nmであった場合のセンサ検出電圧と濃度値の関係を実験的に求めた結果をプロットした結果である。
また、図9において、実線61は転写ベルトのコート層1101の厚さが150nmであった場合のセンサ検出電圧と濃度値の関係から決定したセンサ検出電圧−濃度値変換式で表される曲線であり、破線62は転写ベルトのコート層1101の厚さdが40nmであった場合のセンサ検出電圧と濃度値の関係から決定したセンサ検出電圧−濃度値変換式で表される曲線である。
ここで、本実施例適用前において、記憶手段3503は転写ベルト11のコート層1101の厚さが150nmのときのセンサ検出電圧−濃度値変換テーブルのみを記憶していることとする。
まず、本実施例を適用する前の濃度の検出について図9を用いて説明する。
転写ベルト11のコート層1101の厚さが150nmであった場合、図7に示す濃度補正処理のS2において、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出を行う際の濃度センサキャリブレーションを行った後、濃度値1.5相当のDuty100%パターンを検出すると、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102のセンサ検出電圧は0.15Vとなる。
したがって、センサ検出電圧の0.15Vを、実線61で表されるセンサ検出電圧−濃度値変換式で変換すると、濃度値は1.5と検出される。
次に、転写ベルトのコート層の厚さが印刷動作を繰り返すことで削れて40nmになったとする。
図7に示す濃度補正処理のS2において、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102で検出を行う際の濃度センサキャリブレーションを行った後、濃度値1.5相当のDuty100%パターンを検出すると、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ3102のセンサ検出電圧は0.21Vとなる。
したがって、センサ検出電圧の0.21Vを、実線61で表されるセンサ検出電圧−濃度値変換式で変換すると、濃度値は1.39と検出される。
このため、転写ベルトのコート層の厚さが40nmであった場合、転写ベルトのコート層の厚さが150nmのときと比べて濃度値の検出誤差が0.11発生する。
しかし、本実施例によれば、転写ベルト11のコート層1101の厚さに応じて検出電圧−濃度値変換式を変更することにより、転写ベルトのコート層1101の厚さが40nmであった場合のセンサ検出電圧と濃度値の関係から決定したセンサ検出電圧−濃度値変換式、即ち破線62で表されるセンサ検出電圧−濃度値変換式を用いることができる。
本実施例では、転写ベルト11のコート層1101の厚さが40nmであった場合における検出電圧の0.21Vを、破線62で表されるセンサ検出電圧−濃度値変換式で変換すると、濃度値は1.5と検出されるため、転写ベルトのコート層の厚さdが40nmになった場合でも濃度の検出誤差を抑制することができる。
このように、本実施例では、濃度検出パターンの濃度検出の誤差を抑制し、形成する画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度に近づけて印刷画像の品位を向上させることができる。
以上説明したように、本実施例では、形成する画像の印刷濃度を目標とする印刷濃度に近づけて印刷画像の品位を向上させることができるという効果が得られる。
なお、本実施例では、画像形成装置をブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の各色のトナー画像を形成するカラープリンタとして説明したが、それに限られることなく、単色(例えば、ブラック(K))のトナー画像を形成するプリンタとしても良い。
また、画像形成装置をプリンタとして説明したが、複写機、ファクシミリ装置、または複合機(MFP)等としても良い。
1 画像形成装置
11 転写ベルト
1101 コート層
1102 基層
15 ホッピングローラ
16 レジストローラ
18 用紙収容カセット
19 ヒートローラ
20 加圧ローラ
31 濃度センサ
311 カバー
101〜104 印刷機構
301〜304 感光ドラム
401〜404 現像ローラ
501〜504 現像ブレード
601〜604 供給ローラ
901〜904 LEDヘッド
32 ホストインタフェース部
33 コマンド/画像処理部
34 LEDヘッドインタフェース部
35 機構制御部
3501 濃度補正処理実行判定部
3502 濃度補正制御部
3503 記憶手段
3504 濃度センサ発光量調整部
36 ホッピングモータ
37 レジストモータ
38 ベルトモータ
39 ヒータモータ
40 ドラムモータ
41 高圧制御部
42 帯電電圧発生部
43 供給電圧発生部
44 現像電圧発生部
45 転写電圧発生部

Claims (8)

  1. 現像剤像を形成する画像形成部と、
    基層と、該基層よりも前記画像形成部に近い表面層とを少なくとも有し、前記画像形成部から現像剤像が転写される転写部材と、
    前記転写部材に転写された現像剤像を検知し、現像剤量に応じた出力値を出力する濃度検出部と、
    前記出力値に応じて所定の条件で画像形成設定情報を決定する制御部と、
    を有し、
    前記表面層の厚さに応じて前記所定の条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記所定の条件は、前記出力値に応じて現像剤像の濃度値を導出する濃度導出方法であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記制御部は、前記濃度導出方法で導出した濃度値に基づいて前記画像形成設定情報を決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記濃度導出方法は、前記濃度検出部が基準となる転写部材に転写された現像剤像を検知して出力した基準出力値と、前記所定の条件を変更する補正処理を行う度に前記濃度検出部が現像剤像を検知した出力値との比率に基づいて現像剤像の濃度値を導出する方法であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記所定の条件を変更する補正処理を行う度に、前記濃度検出部は現像剤像を検知して前記出力値を出力し、
    前記濃度導出方法は、前記出力値の変化に基づいて現像剤像の濃度値を導出する方法であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記濃度導出方法は、所定の係数を用いて前記出力値に基づいて現像剤像の濃度値を算出する計算式であって、
    前記出力値の変化に応じて前記係数を変更することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記補正処理を行う際に前記濃度検出部が出力した前記出力値と、前回の前記補正処理を行った際の前記出力値との差が閾値を超えているとき、前記係数を変更することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成部は、静電潜像を形成する露光手段および前記静電潜像を現像する現像手段を有し、
    前記画像形成設定情報は、画像形成する現像剤像の濃度を変更する設定情報であり、前記現像手段の現像電圧および前記露光手段の露光時間のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする画像形成装置。
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