JP2011141372A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高画質な画像を形成する。
【解決手段】所定幅の基材33の外周面上に薄膜層34を有し幅方向に対する直交方向に回転可能に駆動される像担持体17と、発光部35から薄膜層34に付着するトナーに光を照射しトナーで反射した反射光を受光部36で受光し薄膜層34に付着するトナーの濃度を検出する検出手段24とを備えた画像形成装置10において、検出手段24は、像担持体17の外周部に配設され第1発光主波長の光をトナーに照射して第1のカラートナーの濃度を検出する第1検出手段24Aと、第1検出手段24Aと幅方向の異なる位置に配設され第1検出手段24Aとは異なる第2発光主波長の光をトナーに照射して第2のカラートナーの濃度を検出する第2検出手段24Bとを備え、薄膜層34は、第1検出手段24Aと対向する第1薄膜層34Aと、第2検出手段24Bと対向し第1薄膜層34Aとは異なる膜厚を有する第2薄膜層34Bとを備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、カラーの電子写真複写機やレーザープリンタ・FAX・MFP等の画像形成装置に関するものである。
従来、中間転写方式を用いるフルカラー画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、各カラートナー色に対してそれぞれ設けられた感光体上に現像された各トナー像を中間転写体に順次転写させて重ね合わせた後、紙などの記録媒体に転写してカラー画像を得ている。感光体から中間転写体への転写工程は1次転写と呼ばれ、中間転写体から紙への転写工程は2次転写と呼ばれている。
現像から1次転写までの工程における温度、湿度等の装置内環境、各トナーの転写率、および、その他の変動によって、中間転写体上に転写される各色のトナーの量は変動する。また、2次転写の工程においても、中間転写体上から紙へ転写される各色のトナーの量は変動する。その結果、この画像形成装置で出力された画像の色味が目標画質を再現できないことがある。
特許文献1に示す画像形成装置には、現像から1次転写までの工程におけるトナー量の変動に対処するために、中間転写体上に転写されたトナー像の濃度を読み取る検出手段と、該検出手段が検出した値に応じてトナー濃度を調整する機構とが設けられている。検出手段としては、光学的にトナー濃度を検出する手段が広く普及している。前記検出には、発光部と受光部とから構成される光学センサが多く用いられている。光学センサは、例えば、発光部から中間転写ベルトに光を照射し、中間転写ベルトからの反射光を受光部で受光するようにして用いられる。受光部における受光光量は、トナー濃度が上昇すると減少し、トナー濃度が下降すると増加する。この受光光量により、トナー濃度が検出される。このような画像形成装置においては、発光波長が特定色に対して最適となっている光学センサを複数備えることにより、カラー画像にも対応した高画質な画像が得られるようにしている。
一方、中間転写体の表層にSiO等の薄膜層を設けることで、2次転写工程における転写率を向上させる技術が知られている。
特許文献2に示す画像形成装置では、前記技術を用いることにより、2次転写工程における中間転写体の残留トナー量を減少させ、高画質な画像が得られるようにしている。しかしながら、この中間転写体の薄膜層では、光学的な干渉が生じ、この干渉により検出精度が左右されるという別の問題がある。この干渉による影響は、薄膜層の厚みd(nm)によって異なる。したがって、薄膜層の厚みd(nm)は、製造において生じる薄膜層の厚みバラツキを考慮した上で、前記影響が小さくなるように、光学センサの発光主波長λの値に対応したある範囲内に設定しなければならない。
前記薄膜層の厚みd(nm)は、1つの光学センサに対して光学的干渉が顕著とならないように設定されるため、その薄膜層のトナー濃度を、発光主波長λが異なる別の光学センサを用いて検出する場合、光学的干渉が顕著となり検出精度が低下するのを回避できない。したがって、発光主波長λが異なる複数の光学センサを併用する場合、現像から1次転写までの工程において、カラートナーの付着量検出精度を上昇させることはできるが、2次転写工程において転写率を向上させるSiO等の薄膜層を中間転写体の表層に設けることができない。また、発光主波長λが異なる複数の光学センサを併用しない場合、2次転写工程において転写率を向上させるSiO等の薄膜層を中間転写体の表層に設けることができるが、現像から1次転写までの工程において、カラートナーの付着量検出精度を上昇させることはできない。このように、現像から1次転写を経て2次転写までの全工程を通して、高画質な画像が得ることができないという問題点がある。
特開平10−333416号公報 特開2009−20402号公報
本発明は、高画質な画像を形成することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明の画像形成装置は、所定幅の基材の外周面上に薄膜層を有し幅方向に対する直交方向に回転可能に駆動される像担持体と、発光部から前記薄膜層に付着するトナーに光を照射し、前記トナーで反射した反射光を受光部で受光し、前記薄膜層に付着するトナーの濃度を検出する検出手段とを備えた画像形成装置において、前記検出手段は、前記像担持体の外周部に配設され第1発光主波長の光をトナーに照射して第1のカラートナーの濃度を検出する前記第1検出手段と、前記第1検出手段と前記幅方向の異なる位置に配設され前記第1検出手段とは異なる第2発光主波長の光をトナーに照射して第2のカラートナーの濃度を検出する第2検出手段とを備え、前記薄膜層は、前記第1検出手段と対向する第1薄膜層と、前記第2検出手段と対向し、前記第1薄膜層とは異なる膜厚を有する第2薄膜層とを備えるようにした。ここで、“前記幅方向の異なる位置に配設される”とは、像担持体の駆動される方向に対する直交方向の一直線上に配設される場合だけではなく、前記一直線に対して駆動方向に互いにずれた状態で配設される場合も含まれる。
この構成によれば、第1検出手段は、像担持体の外周部に、第1薄膜層に対向して配設され、第1発光主波長の光をトナーに照射して第1のカラートナーの濃度を検出する。第2検出手段は、像担持体の外周部に第1薄膜層とは異なる膜厚を有する第2薄膜層に対向して配設され、第1検出手段とは異なる第2発光主波長の光をトナーに照射して第2のカラートナーの濃度を検出する。第1検出手段、および、該第1検出手段と発光主波長が異なる第2検出手段により、2色以上の像担持体の薄膜層上のトナー濃度を検出する。
前記第1検出手段の第1発光主波長は前記第1のカラートナーに対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定し、前記第1薄膜層の膜厚は、前記第1薄膜層に対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定するとともに、前記第2検出手段の第2発光主波長は前記第2のカラートナーに対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定し、前記第2薄膜層の膜厚は、前記第2薄膜層に対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定することが好ましい。この構成によれば、第1のカラートナーの濃度の検出に対して、最適、または、ほぼ最適な第1発光主波長を用い、第1薄膜層を最適、または、ほぼ最適な膜厚に設定することにより、第1のカラートナー濃度の最適、または、ほぼ最適な検出を行うことができる。また、第2のカラートナーの濃度の検出に対して、最適、または、ほぼ最適な第2発光主波長を用い、第2薄膜層を最適、または、ほぼ最適な膜厚に設定することにより、第2のカラートナー濃度の最適、または、ほぼ最適な検出を行うことができる。したがって、各検出手段は薄膜層上のトナー濃度を正確に検出できる。第1検出手段、および、該第1検出手段と検出特性が異なる第2検出手段により、2色以上の像担持体の薄膜層上のトナー濃度を検出できる。これらにより、高画質な画像を形成することができる。
前記薄膜層は珪素、アルミニウム、チタン、亜鉛から選ばれる酸化物を含む層であることが好ましい。
前記像担持体は中間転写ベルトであることが好ましい。
本発明によれば、像担持体の外周部に第1薄膜層に対向して配設された第1検出手段により、第1発光主波長の光をトナーに照射して第1のカラートナーの濃度を検出できる。また、像担持体の外周部に第1薄膜層とは異なる膜厚を有する第2薄膜層に対向して配設された第2検出手段により、第1検出手段とは異なる第2発光主波長の光をトナーに照射して第2のカラートナーの濃度を検出できる。第1検出手段、および、該第1検出手段と発光主波長が異なる第2検出手段により、2色以上の像担持体の薄膜層上のトナー濃度を検出できる。これらにより、高画質な画像を形成することができる。
本発明にかかる画像形成装置を示す概略図。 本発明における中間転写ベルトと光学センサとを示す図。 薄膜層の膜厚と転写率の関係を示した図。 光学センサの、トナー濃度とセンサ出力の関係を示した図。 YMCKトナーの反射率を示した図。 図2の中間転写ベルトで生じる薄膜干渉モデルの模式図。 波長λが500nmおよび632nmである場合の反射率R(d)と薄膜層の膜厚(d)の関係を示した図。 波長λが500nmおよび632nmである場合の反射率R(d)と薄膜層の膜厚(d)の関係を示した図。 2つの光学センサが配設され2つの異なる膜厚が設定された中間転写ベルトを示す図。 図9のX−X線断面図。 1つの光学センサに対する膜厚が設定された中間転写ベルトを示す図。 1つの光学センサに対する膜厚が設定された中間転写ベルトを示す図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明が適用される一般的な中間転写方式のタンデム型フルカラー電子写真方式の画像形成装置に関する概略図である。
画像形成装置10には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つのイメージングユニット11Y,11M,11C,11Kが配設されている。
各イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kは、感光ドラム12の周囲に帯電装置13、現像装置14及び清掃装置15を備えている。本実施形態において、イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kは、感光ドラム12、帯電装置13、現像装置14、及び、清掃装置15から構成されたものをいい、一体的に構成されていても、別体により構成されていても、いずれであってもよい。また、画像形成装置10には、像露光装置16が設けられている。イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kの上方では、半導電性の中間転写ベルト(像担持体)17が駆動ローラ18および従動ローラ19からなる一対のローラに架け渡され、図示しない駆動手段により駆動される駆動ローラ18により駆動方向Dに循環移動するようになっている。本実施形態において、駆動ローラ18は、中間転写ベルト17の駆動方向Dに対してイメージングユニット11Kの前方に配置されている。また、従動ローラ19は、中間転写ベルト17の駆動方向Dに対してイメージングユニット11Yの手前側に配置されている。中間転写ベルト17の内側には、1次転写装置20が感光ドラム12と対向するように設けられている。また、中間転写ベルト17の外側には、駆動ローラ18と対向する2次転写装置21、該2次転写装置21よりも中間転写ベルト17の駆動方向Dの前方で駆動ローラ18に対向し、中間転写ベルト17から後述する記録紙25を分離する分離爪22、従動ローラ19に圧接されたクリーニングブレード23、および、イメージングユニット11Kと駆動ローラ18との間で中間転写ベルト17に対向する光学センサ(検出手段)24とが設けられている。この光学センサ24については、後で詳述する。さらに、イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kの下方には、記録紙(記録媒体)25を収容した給紙カセット26を備えている。給紙カセット26から2次転写装置21を経て上面の排紙トレイ27まで記録媒体搬送路28が形成されている。給紙カセット26と2次転写装置21との間の記録媒体搬送路28には、搬送ローラ29が設けられている。2次転写装置21と排紙トレイ27との間の記録媒体搬送路28には、定着装置30が設けられ、定着装置30の排紙トレイ27側には排紙ローラ31が設けられている。イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kの上方には、現像装置14にトナーを供給するトナーボックス32が設けられている。イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kの図の紙面手前側には廃トナーボックス(図示せず)が取り付けられる。画像形成装置10には、図示しない制御装置が設けられている。制御装置は、光学センサ24と接続されており、光学センサ24が検出した値を受信できるようになっている。
各イメージングユニット11Y,11M,11C,11Kでは、帯電装置13によって感光ドラム12の表面を所望の電位に一様に帯電し、画像データに基づいて像露光装置16によって感光ドラム12の表面を光照射し、静電潜像を形成する。静電潜像が形成された感光ドラム12へ現像装置14からトナーを供給することにより現像し、感光ドラム12上にトナー像を形成する。現像された各トナー像は、1次転写装置20により、感光ドラム12から中間転写ベルト17へ順次に転写される。それぞれ重ね合わされた4色トナー像は、中間転写ベルト17から、2次転写装置21によって、給紙カセット26から搬送ローラ29により搬送される記録紙25へ一括して転写される。記録紙25に転写されたトナー像が定着装置30により定着された後、記録紙25は、排紙ローラ31により排紙トレイ27へと排出される。
1次転写装置20で転写されずに各感光ドラム12上に残ったトナーは、クリーニングブレードを含む清掃装置15により掻き取られる。2次転写装置21で転写されずに中間転写ベルト17に残ったトナーは、クリーニングブレード23により掻き取られる。清掃装置15及びクリーニングブレード23により掻き取られたトナーは、それぞれ廃トナーボックス(図示せず)に回収される。
次に、画像形成装置10の画質の調整に関わる中間転写ベルト17、および、光学センサ24について説明する。
中間転写ベルト17は、図2に示すように、所定幅の基材33の外周面上に、薄膜層34が設けられた2層構造の無端状ベルトである。中間転写ベルト17は、シート状である。中間転写ベルト17は、幅方向に対する直交方向に回転可能に駆動される。基材33は、膜厚120μm、周長700mmのPPS(ポリフェニレンサルファイド)に導電材としてカーボンを分散させたものである。薄膜層34は、SiO、Al、ZrO、TiOから選ばれる少なくとも1つの酸化物を含むものが好ましく、特にSiOが好ましい。この無機酸化物の薄膜層34は少なくとも放電ガスと無機酸化物の薄膜層34の原料ガスとの混合ガスをプラズマ化して原料ガスに応じた膜を堆積、形成するプラズマCVD法、特に大気圧または大気圧近傍下において行なわれるプラズマCVD法により形成されることが好ましい。薄膜層34は、感光ドラム12から薄膜層34に付着されたトナーの記録媒体25への転写性を向上させるものである。図3に示すように、膜厚150〜500nmの薄膜層34を有する中間転写ベルト17では、薄膜層を有しない膜厚0の中間転写ベルトと比較して、転写性を示す指標である転写率が向上している。そして、薄膜層34の転写率は、150〜500nmの範囲の膜厚に対して、ほぼ一定の値となっている。そのため、薄膜層34は転写品質に影響することなく任意の膜厚に設定することができる。
光学センサ24は、図2に示すように、中間転写ベルト17の薄膜層34に向けて光を照射する発光主波長λの発光部35と、薄膜層34で反射する反射光を受光する受光部36とから構成されている。光学センサ24は、発光部35および受光部36のそれぞれの照射角および受光角が同じ値θになるように設置されている。図2は光学センサ24と中間転写ベルト17との関係を説明するための概略構成図であり、図1における中間転写ベルト17の駆動方向Dに対して垂直な断面構成図である。
光学センサ24は、定期的に行われる画像安定化制御時において中間転写ベルト17の薄膜層34上に形成されるトナーパターンを光学的に検出するものである。トナーパターンを光学的に検出するとは、発光部35により光をトナーパターンに対して照射し、受光部36によりその反射光の受光量を測定することにより、トナーパターンのトナー付着量(トナー濃度)を検出することである。トナーパターンは、従来から使用されているものが使用可能である。受光部36では通常、反射光の受光量はその大きさに応じて出力される電圧値として得られるので、既知のトナー付着量−光センサ出力値の関係に基づいてトナーパターンのトナー付着量が検出される。本実施形態における光学センサ24では、図4に示すように、中間転写ベルト17の薄膜層34上のトナー濃度(付着量)に反比例して、受光量(センサ出力)は減少する。光学センサ24が検出した値は制御装置に送信される。制御装置は、そのようなトナー付着量を検出した値に基づいてプロセス条件を調整・変更することで画像濃度を適正範囲内に保つことができ、結果として画像安定化制御を達成することができる。
画像濃度を制御するために調整・変更されるプロセス条件としては、例えば、現像バイアス、現像DUTY、画像データのレベル、LD光量等が挙げられる。具体的には、例えばトナーパターンのトナー付着量が所定範囲より少ない場合は、現像バイアスを高くしたり、現像DUTYを大きくしたり、画像データのレベルを高くしたり、またはLD光量を高くしたりすると、トナー付着量を多くすることができ、結果として画像濃度が高くなる。また例えばトナーパターンのトナー付着量が所定範囲より多い場合は、現像バイアスを低くしたり、現像DUTYを小さくしたり、画像データのレベルを低くしたり、またはLD光量を低くしたりすると、トナー付着量を少なくすることができ、結果として画像濃度が低くなる。
画像安定化制御は、中間転写ベルト17の外周面上にトナーパターンを形成していない状態で、光学センサ24の発光部35から中間転写ベルト17に対して発光主波長λの光を照射し、その反射光を受光部36で受光し、その受光量出力が所定値(ベルトベース面出力:Vbase)になるように発光量を調整する。調整後、中間転写ベルト17にトナーパターンを形成し、そのトナーパターンの検出を行う。その検出により、各プロセス条件を変更し、最大濃度を調整した後に続いて一般的なγ補正制御の方式に則り、前記処理によりえられた各階調毎の規格化値(Sn)に対応する画像濃度値に変換し、その後取得した各諧調の濃度データから階調補正テーブルを作成し更新する。このような処理を行うことで出力されるカラー画像の階調特性をリニアにすることができ、良好な画像を出力することができる。
現像剤として使用するトナーは粒径6.5μmの重合トナーである。色は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4種類である。各トナーの反射率特性は、図5に示す特性となっている。
本発明の画像形成装置10では、各トナーのトナー付着量を精度良く検出するために、発光部35の発光主波長λが300〜700nmの範囲において、シアン(C)のトナーの反射率が極大値となる500nmの光を発するセンサ、および、イエロー(Y)、および、マゼンタ(M)のトナーの反射率が極大値に近い値となる632nmの光を発するセンサの2種類の光学センサ24を配設している。2種類の光学センサ24は、上述したイメージングユニット11Kと駆動ローラ18との間で中間転写ベルト17に対向する位置の、中間転写ベルト17の幅方向の異なる位置にそれぞれが配置されている。ブラック(K)のトナーの反射率は、300〜800nmの範囲において、ほぼ一定の値となるので、発光主波長λが500nm、および、632nmのいずれの光学センサ24であってもブラック(K)のトナーのトナー付着量を検出することができる。本実施形態では、発光主波長λが500nmの光学センサ24によりシアン(C)とブラック(K)を検出し、発光主波長λが632nmの光学センサ24によりイエロー(Y)とマゼンタ(M)のトナー付着量を検出するように構成されている。
ここで、前記検出における光学センサ24の発光主波長λと薄膜層34の膜厚との関係について説明する。中間転写ベルト17の最表層に無機酸化物の薄膜層34を設けた場合、屈折率の違いによって光学干渉が生じる。図6は中間転写ベルト17に対して光学センサ24の発光部35から発光主波長λの光を照射し、受光部36において反射光を受光するときの光学干渉を模式的に表したものであり、空気層(屈折率n1)と薄膜層(屈折率n2)34との界面、および薄膜層(屈折率n2)34と基材(屈折率n3)33との界面において反射光に干渉が生じることを示している。
図7は、光学センサ24の発光部35からトナーが付着していない中間転写ベルト17の薄膜層34の表面に発光主波長λの光を入射角20°で照射した場合の反射率R(d)と、中間転写ベルト17表面の薄膜層34の膜厚dとの関係を示す。発光主波長λを500nm、および、632nmとした場合、反射率R(d)が極大値となる膜厚dの値は互いに異なっているが、発光主波長λが500nm、および、632nmのいずれにおいても、膜厚dの増加量に対応して、反射率R(d)は周期的に変化している。膜厚dにおける反射率R(d)は、マトリクス法を用いたマトリクス計算により容易に求めることができる。反射率関数R(d)は、以下の式によって表すことができる。
Figure 2011141372
式中、λは画像安定化制御の際に照射される光の主波長である。例えば、500nmとすることができる。
n1は空気の屈折率であり、通常は真空とほぼ同じ1.00である。
θ1は画像安定化制御の際に照射光が空気側から薄膜層34との界面に入射するときの入射角であり、通常は0〜90°の範囲内である。
n2は薄膜層34の屈折率であり、通常は1〜4の範囲内である。
θ2は画像安定化制御の際に照射光が薄膜層34側から基材33との界面に入射するときの入射角であり、通常は0〜90°の範囲内である。
n3は基材33の屈折率であり、通常は1〜4の範囲内である。
θ3は画像安定化制御の際に照射光が基材33側から空気との界面に入射するときの入射角であり、通常は0〜90°の範囲内である。
dは前記と同様に薄膜層34の厚みである。
図8は、図7の膜厚dを100nm以上400nm以下の範囲に限定して示したものである。前記光学干渉の影響をより少なくし、各トナーのトナー付着量をより精度良く検出するために、中間転写ベルト17の薄膜層34の膜厚は、反射率R(d)が極大値、または、極大値に近い値となるように設定する。発光主波長λが500nmの第1光学センサ(第1検出手段)24A、および、632nmの第2光学センサ(第2検出手段)24Bからなる2つの光学センサ24を使用する場合、反射率R(d)が極大値、または、極大値に近い値となる膜厚dの値は互いに異なっているので、中間転写ベルト17の薄膜層34の膜厚をそれぞれ設定する。つまり、第1光学センサ24Aに対向し、中間転写ベルト17の外周面上に有する第1薄膜層34Aの膜厚を第1光学センサ24Aの特性に応じて設定し、第2光学センサ24Bに対向し、中間転写ベルト17の外周面上に有する第2薄膜層34Bの膜厚を第2光学センサ24Bの特性に応じて設定する。
発光主波長λが500nmである場合、膜厚dが100nm以上400nm以下の範囲では、膜厚dが170nmと340nmのとき、反射率Rが極大値となる。本実施形態では、発光主波長λが500nmの光学センサ24に対しては、膜厚dを340nmとした。
発光主波長λが632nmである場合、膜厚dが100nm以上400nm以下の範囲では、膜厚dが220nmのとき、反射率Rが極大値となる。したがって、本実施形態では、発光主波長λが632nmの光学センサ24に対しては、膜厚dを220nmとした。
図9は、本発明にかかる画像形成装置10の、互いに異なる膜厚の第1薄膜層34A、および、第2薄膜層34Bが設定された中間転写ベルト17を示す。なお、二点鎖線で示す光学センサ24A,24Bは、駆動方向Dにおいては、イメージングユニット11Kと駆動ローラ18との間で配設されるものであるが、幅方向の位置のみをわかりやすくするために、駆動方向Dにおける実際の配設位置とは異なる位置で表している。以下に示す図11および図12中の光学センサ24も同様である。
中間転写ベルト17の膜厚を変更する方法として以下のような方法を用いた。プラズマCVD法では通常はベルト全面の膜厚を均一にするために、放電電極に対してベルトを回転させて層を形成している。本実施形態で用いた中間転写ベルト17は通常の薄膜層の形成を行なった後に、中間転写ベルト17の光学センサ24の対向部となる箇所のみ放電電極がある製膜装置に組み換え、必要な膜厚となるまで膜成形を行った。薄膜層34の膜厚dは割れや剥がれ防止の観点から0<d<1000nmの範囲内であれば良く、特に100≦d≦500nmの範囲が好ましい。
第1光学センサ24Aは、中間転写ベルト17の外周部に第1薄膜層34Aに対向するように配設されている。第1光学センサ24Aは、シアン(C)とブラック(K)のトナーを検出するのに適した発光主波長λ1が500nmのセンサである。第1薄膜層34Aの膜厚d1は、340nmである。
第2光学センサ24Bは、中間転写ベルト17の外周部に第2薄膜層34Bに対向するように配設されている。第2光学センサ24Bは、イエロー(Y)とマゼンタ(M)のトナーを検出するのに適した発光主波長λ2が632nmのセンサである。第2薄膜層34Bの膜厚d2は、220nmである。
第1光学センサ24Aおよび第2光学センサ24Bは、互いに中間転写ベルト17の幅方向の異なる位置に配設され、また、同様に、第1薄膜層34Aおよび第2薄膜層34Bも互いに幅方向の異なる位置に配設されている。ここで、“前記幅方向の異なる位置に配設される”とは、中間転写ベルト17の駆動方向Dに対する直交方向の一直線上に配設される場合だけではなく、前記一直線に対して駆動方向Dにずれた状態で配設される場合も含まれる。
図10は、図9のX−X線断面を示す図である。第1光学センサ24Aに対向し、中間転写ベルト17の外周面上に有する第1薄膜層34Aの膜厚d1を、第1発光主波長λ1が500nmである場合340nmに設定し、第2光学センサ24Bに対向し、中間転写ベルト17の外周面上に有する第1薄膜層34Bの膜厚d2を、第2発光主波長λ2が632nmである場合第1薄膜層34Bの膜厚d1と異なる220nmに設定しているので、各検出手段24A,24Bは薄膜層34A,34Bのベルトベース面出力を正確に検出できる。第1光学センサ24A、および、該第1光学センサ24Aと検出特性が異なる第2光学センサ24Bにより、2色以上の中間転写ベルト17上のトナーのトナー濃度を検出できる。これらにより、高画質な画像を形成することができる。
なお、薄膜層34は一般的には、厳密に均一な厚みにすることは困難であり、薄膜層34の厚みバラツキにより、反射率R(d)の変動が顕著になる。しかしながら、本発明においては、薄膜層34の厚みdを上述したように設定することによって、厚みにバラツキが存在しても、反射率R(d)の変動を最小限に留めて有効に抑制できる。その結果、光学センサ24の校正やトナーパターンの検出が比較的正確に行われるようになり、画像安定化制御を有効に行うことができる。厚みdが上述したように設定されない場合、厚みバラツキによる反射率R(d)の変動が顕著になり、画像安定化制御を有効に行うことができない。
(比較例1)
比較例1では、画像形成装置10の構成や光学センサ24の特性、またトナー等の特性、また中間転写ベルト17の光学特性については、前述した実施形態と同じとした。このような画像形成装置10において、中間転写ベルト17の薄膜層34の膜厚を、図11に示すように、中間転写ベルト17全周にわたって340nmとした。この場合、発光主波長500nmの光学センサ24では、ベルトのベース面検出に問題はないが、発光主波長632nmの光学センサ24では、ベルトからの反射光が低下するため、ベルトのベース面検出精度が低下し、画像安定化制御でトナー濃度を精度良く制御することができなかった。
(比較例2)
比較例2では、画像形成装置10の構成や光学センサ24の特性、またトナー等の特性、また中間転写ベルト17の光学特性については、前述した実施形態と同じとした。このような画像形成装置10において、中間転写ベルト17の薄膜層34の膜厚を、図12に示すように、中間転写ベルト17全周にわたって220nmとした。この場合、発光主波長632nmの光学センサ24では、ベルトのベース面検出に問題はないが、発光主波長500nmの光学センサ24では、ベルトからの反射光が低下するため、ベルトのベース面検出精度が低下し、画像安定化制御でトナー濃度を精度良く制御することができなかった。
なお、本発明の画像形成装置は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、各カラートナーの濃度を検出する光学センサ24の発光主波長λは、カラートナーに対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるものであれば、どの範囲の波長でもかまわない。例えば、イエロー(Y)の検出に600nmの波長を用い、マゼンタ(M)の検出に700nmの波長を用い、シアン(C)の検出に900nmの波長を用いてもかまわない。この場合、ベルトの薄膜層の膜厚変更箇所は、ベルトの幅方向に、最低2箇所作成することとなる。転写ベルト基材は特に限定されないが、体積抵抗が106〜1012Ω・cmの範囲のものが好ましく、通常はシームレスベルト形状を有する。例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂材料に、カーボン等の導電性フィラーを分散させたり、イオン性の導電材料を含有させたりしたものが用いられる。基材の厚みは通常50〜500μm程度に設定される。
10 画像形成装置
11Y,11M,11C,11K イメージングユニット
12 感光ドラム
13 帯電装置
14 現像装置
15 清掃装置
16 像露光装置
17 中間転写ベルト(像担持体)
18 駆動ローラ
19 従動ローラ
20 1次転写装置
21 2次転写装置
22 分離爪
23 クリーニングブレード
24 光学センサ(検出手段)
24A 第1光学センサ(第1検出手段)
24B 第2光学センサ(第2検出手段)
25 記録紙(記録媒体)
26 給紙カセット
27 排紙トレイ
28 記録媒体搬送路
29 搬送ローラ
30 定着装置
31 排紙ローラ
32 トナーボックス
33 基材
34 薄膜層
34A 第1薄膜層
34B 第2薄膜層
35 発光部
36 受光部

Claims (4)

  1. 所定幅の基材の外周面上に薄膜層を有し幅方向に対する直交方向に回転可能に駆動される像担持体と、発光部から前記薄膜層に付着するトナーに光を照射し、前記トナーで反射した反射光を受光部で受光し、前記薄膜層に付着するトナーの濃度を検出する検出手段とを備えた画像形成装置において、
    前記検出手段は、
    前記像担持体の外周部に配設され第1発光主波長の光をトナーに照射して第1のカラートナーの濃度を検出する前記第1検出手段と、
    前記第1検出手段と前記幅方向の異なる位置に配設され前記第1検出手段とは異なる第2発光主波長の光をトナーに照射して第2のカラートナーの濃度を検出する第2検出手段とを備え、
    前記薄膜層は、前記第1検出手段と対向する第1薄膜層と、前記第2検出手段と対向し、前記第1薄膜層とは異なる膜厚を有する第2薄膜層とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1検出手段の第1発光主波長は前記第1のカラートナーに対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定し、前記第1薄膜層の膜厚は、前記第1薄膜層に対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定するとともに、
    前記第2検出手段の第2発光主波長は前記第2のカラートナーに対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定し、前記第2薄膜層の膜厚は、前記第2薄膜層に対する反射率が極大値、または、極大値に近い値となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記薄膜層は珪素、アルミニウム、チタン、亜鉛から選ばれる酸化物を含む層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記像担持体は中間転写ベルトであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2021067888A (ja) * 2019-10-25 2021-04-30 株式会社沖データ 画像形成装置

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