JP2021066587A - 巻取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェブの巻取品質の低下の軽減を図る。【解決手段】巻取軸43は、ウェブWを巻き取る。ブレーキ部61は、巻取軸43に巻き取られるウェブWにブレーキ力を付与する。制御部5は、巻取軸43に巻き取られたウェブWにより形成された巻取ロール66の外径に応じてブレーキ部61のブレーキ力を制御する。また、制御部5は、巻取ロール66の外径の増加量に基づき、巻取ロール66の外径に応じたブレーキ部61のブレーキ力を補正する。【選択図】図1
Description
本発明は、ウェブを巻き取る巻取装置に関する。
長尺状のウェブを印刷媒体として搬送しつつ、ウェブに印刷を行い、印刷済みのウェブを巻取軸に巻き取る印刷装置が知られている。
この種の印刷装置を含むウェブの巻き取りを行う装置において、巻取軸に巻き取られたウェブにより形成される巻取ロールの外径の増加に応じて、ウェブの巻取張力を減少させるテーパーテンション制御が行われている(特許文献1参照)。これにより、主に巻取ロールの中心付近でウェブの横ずれが生じること等による巻取品質の低下が抑えられる。
しかしながら、上述のテーパーテンション制御を行っても、搬送制御のばらつき等の影響により、理想的な巻取ロール66の巻き締め度合いからのずれが生じることがある。その結果、巻取ロールにおけるウェブの横ずれ等の巻取品質の低下が生じるおそれがある。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、ウェブの巻取品質の低下を軽減できる巻取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の巻取装置は、ウェブを巻き取る巻取軸と、前記巻取軸に巻き取られるウェブにブレーキ力を付与するブレーキ部と、前記巻取軸に巻き取られたウェブにより形成されたロールの外径に応じて前記ブレーキ部のブレーキ力を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記ロールの外径の増加量に基づき、前記ロールの外径に応じた前記ブレーキ部のブレーキ力を補正することを特徴とする。
本発明の巻取装置によれば、ウェブの巻取品質の低下を軽減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る巻取装置を備えた印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示す印刷装置の制御ブロック図である。なお、以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る印刷装置1は、ウェブロール保持部2と、搬送印刷部3と、巻取部4と、制御部5とを備える。なお、巻取部4と制御部5とにより巻取装置が構成される。
ウェブロール保持部2は、ウェブロール6を保持する。ウェブロール6は、フィルム、紙等からなる長尺状の印刷媒体であるウェブWがロール状に巻かれたものである。ウェブロール保持部2は、ウェブロール支持軸11と、ブレーキ部12と、エンコーダ13とを備える。
ウェブロール支持軸11は、ウェブロール6を回転可能に支持する。ウェブロール支持軸11は、前後方向に延びる長尺状に形成されている。
ブレーキ部12は、ウェブロール支持軸11の回転にブレーキをかけることで、ウェブロール6と後述する搬送ローラ26との間のウェブWに張力を付与する。ブレーキ部12は、例えば、パウダーブレーキからなる。
エンコーダ13は、ウェブロール支持軸11(ウェブロール6)の所定の回転角度ごとにパルス信号を出力する。
搬送印刷部3は、ウェブWを搬送しつつウェブWに印刷を行う。搬送印刷部3は、搬送部21と、印刷部22A,22Bとを備える。
搬送部21は、ウェブWをウェブロール6から引き出しつつ、後述する巻取部4の巻取軸43へ向けてウェブWを搬送する。搬送部21は、一対の搬送ローラ26と、搬送モータ27と、エンコーダ28とを備える。
搬送ローラ26は、ウェブWをニップしつつ搬送する。搬送ローラ26によるウェブWの搬送により、ウェブロール支持軸11とともにウェブロール6が回転し、ウェブロール6からウェブWが引き出される。
搬送モータ27は、搬送ローラ26を回転駆動させる。
エンコーダ28は、搬送モータ27の出力軸の所定の回転角度ごとにパルス信号を出力する。
印刷部22A,22Bは、それぞれウェブWのおもて面、うら面に印刷を行う。印刷部22A,22Bは、それぞれ5つのヘッドユニット31を備える。
ヘッドユニット31は、インクジェットヘッド(図示せず)を有し、インクジェットヘッドからウェブWにインクを吐出して画像を印刷する。印刷部22A,22Bのそれぞれにおいて、5つのヘッドユニット31は、それぞれ異なる色のインクを吐出する。
巻取部4は、印刷部22A,22Bにより印刷されたウェブWを巻き取る。巻取部4は、バッファ部41と、テンションローラ機構部42と、巻取軸43と、巻取モータ44と、エンコーダ45とを備える。
バッファ部41は、搬送部21と巻取軸43との間におけるウェブWのたるみを保持する。バッファ部41は、ウェブWの搬送方向におけるテンションローラ機構部42の上流側に配置されている。バッファ部41は、ガイドローラ51,52と、ダンサーローラ53と、キャリッジ54と、ガイドシャフト55と、ダンサー位置センサ56とを備える。
ガイドローラ51,52は、搬送部21とテンションローラ機構部42との間でウェブWをガイドする。
ダンサーローラ53は、ガイドローラ51,52間において、自重によりウェブWを押し下げる。これにより、搬送部21と巻取軸43との間におけるウェブWのたるみがバッファ部41に吸収される。ダンサーローラ53は、搬送部21と巻取軸43との間におけるウェブWのたるみ量に応じて昇降する。
キャリッジ54は、ダンサーローラ53を回転可能に保持する。キャリッジ54は、ダンサーローラ53とともにガイドシャフト55に沿って昇降する。
ガイドシャフト55は、昇降するキャリッジ54をガイドする。ガイドシャフト55は、右側ほど低くなるように傾斜している。これにより、巻取部4が、高さが抑えられて小型化されている。なお、ガイドシャフト55は、傾斜せずに上下方向に平行に設置されていてもよい。
ダンサー位置センサ56は、ガイドシャフト55上のダンサーローラ53の位置を検出する。すなわち、ダンサー位置センサ56は、上下方向におけるダンサーローラ53の位置を検出する。
テンションローラ機構部42は、巻取軸43に巻き取られるウェブWに張力(巻取張力)を付与する。テンションローラ機構部42は、ブレーキ部61と、ガイドローラ62,63と、エンコーダ64とを備える。
ブレーキ部61は、巻取軸43に巻き取られるウェブWにブレーキ力を付与することで、ウェブWに張力(巻取張力)を付与する。ブレーキ部61は、ウェブWの搬送方向における巻取軸43(巻取ロール66)の上流側に配置されている。ブレーキ部61は、ブレーキローラ61aを有する。ブレーキローラ61aにウェブWが巻き掛けられている。ブレーキ部61は、ブレーキローラ61aの回転にブレーキをかけることで、ウェブWにブレーキ力を付与する。ブレーキ部61は、例えば、パウダーブレーキからなる。
ガイドローラ62,63は、ブレーキローラ61aへのウェブWの巻き掛けを補助する。
エンコーダ64は、ブレーキローラ61aの所定の回転角度ごとにパルス信号を出力する。
巻取軸43は、ウェブWを巻き取って巻取ロール66を保持する。巻取ロール66は、巻取軸43に巻き取られたウェブWにより形成されたロールである。巻取軸43は、前後方向に延びる長尺状に形成されている。
巻取モータ44は、巻取軸43を図1における時計回り方向に回転させる。巻取軸43の回転により、ウェブWが巻取軸43に巻き取られる。
エンコーダ45は、巻取軸43(巻取ロール66)の所定の回転角度ごとにパルス信号を出力する。
制御部5は、印刷装置1全体の動作を制御する。制御部5は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部5は、印刷を行う際、ブレーキ部12がブレーキ力を発生するオンの状態で搬送モータ27により搬送ローラ26を回転駆動させて、搬送ローラ26がウェブWをウェブロール6から引き出しつつ搬送するよう制御する。また、制御部5は、ブレーキ部61がオンの状態で巻取モータ44により巻取軸43を回転させて巻取軸43がウェブWを巻き取るよう制御する。そして、制御部5は、搬送されるウェブWに対して、印刷部22A,22Bのヘッドユニット31からインクを吐出させて画像を印刷させる。
制御部5は、印刷動作中において、巻取ロール66の外径である巻取ロール径Dに応じてブレーキ部61のブレーキトルクT(ブレーキ力)を制御する。具体的には、制御部5は、図3に示すように、巻取ロール径Dが大きくなるほどブレーキ部61のブレーキトルクTが小さくなるよう制御するテーパーテンション制御を行う。これにより、巻取ロール径Dが小さいときはウェブWの巻取張力を比較的大きく設定し、巻取ロール径Dが大きくなるにつれて巻取張力を小さくすることで、主に巻取ロール66の中心付近でウェブWの横ずれが生じること等による巻取品質の低下が抑えられる。
ここで、制御部5は、図3に示すような巻取ロール径Dとブレーキ部61のブレーキトルクTとの関係を示すデータを、ブレーキ部61の制御のための制御基準データとして予め記憶している。制御部5は、ウェブWの種類ごとの制御基準データを記憶している。制御基準データは、良好なウェブWの巻取品質を実現できるように巻取張力を制御するための巻取ロール径DとブレーキトルクTとの関係を示すものとして、例えば、印刷装置1で予め実験的に求められたものである。
また、制御部5は、図3に示すような巻取ロール径Dと基準巻径増加量ΔDkとの関係を示すデータを予め記憶している。制御部5は、ウェブWの種類ごとの、巻取ロール径Dと基準巻径増加量ΔDkとの関係を示すデータを記憶している。
基準巻径増加量ΔDkは、制御基準データに基づくブレーキトルクTの制御を行った場合における巻取ロール66の所定回転回数ごとの巻取ロール径Dの増加量の基準値である。本実施の形態では、基準巻径増加量ΔDkは、巻取ロール66の1回転ごとの巻取ロール径Dの増加量の基準値であるとする。巻取ロール径Dが大きくなるほど、基準巻径増加量ΔDkは大きくなる。制御基準データに基づくブレーキトルクTの制御において、巻取ロール径Dが大きくなるほどブレーキトルクTが小さくなるためである。
制御部5は、巻取ロール径Dの増加量である巻径増加量に基づき、制御基準データに基づくブレーキ部61のブレーキトルクTを補正する。具体的には、制御部5は、巻取ロール66の所定回転回数ごとの巻径増加量と基準巻径増加量ΔDkとの差分に応じて、制御基準データに基づくブレーキトルクTを補正する。本実施の形態では、後述するように、制御部5は、巻取ロール66の1回転ごとの巻径増加量ΔD(n)と基準巻径増加量ΔDkとの差分S(n)に応じて、制御基準データに基づくブレーキトルクTを補正する。ここで、ΔD(n)は、ウェブWの巻き取り開始(搬送開始)からのn(n=1,2,3,…)回転目における(n−1)回転目からの巻取ロール径Dの増加量である。
次に、印刷装置1の印刷動作について説明する。
印刷ジョブが入力されると、制御部5は、搬送モータ27および巻取モータ44の駆動を開始させて、ウェブWの搬送を開始させる。
ここで、ブレーキ部12,61は、印刷動作開始前の待機中からオンのままである。印刷装置1では、待機中においてブレーキ部12,61をオンの状態とすることで、ウェブWの張力を維持してたるみの発生を防止している。ブレーキ部12には、前回の印刷ジョブの終了時におけるウェブロール6の外径に応じたブレーキトルクの値が設定されている。また、ブレーキ部61には、前回の印刷ジョブの終了時における巻取ロール径Dに応じたブレーキトルクTの値が設定されている。
ウェブWの搬送を開始させると、制御部5は、搬送開始時点から、搬送ローラ26によるウェブWの搬送速度を所定の加速度で加速させる。
その後、搬送ローラ26によるウェブWの搬送速度が所定の印刷搬送速度に到達すると、制御部5は、その時点から、印刷搬送速度でのウェブWの定速搬送へ移行するよう搬送モータ27を制御する。
印刷搬送速度でのウェブWの定速搬送の開始後、制御部5は、印刷ジョブに基づく印刷部22A,22Bによる印刷を開始させる。
印刷搬送速度でのウェブWの定速搬送の開始後は、制御部5は、エンコーダ28の出力パルス信号に基づき、ウェブWの搬送速度を印刷搬送速度で一定に維持するよう搬送モータ27を制御する。
具体的には、制御部5は、エンコーダ28の出力パルス信号に基づき、搬送モータ27の回転数を算出し、その回転数に応じたウェブWの搬送速度を算出する。そして、制御部5は、算出した搬送速度と印刷搬送速度との差がなくなるよう搬送モータ27を制御する。これにより、搬送ローラ26によるウェブWの搬送速度が印刷搬送速度に合うように制御される。
また、ウェブWの搬送中は、制御部5は、ウェブロール6の外径に応じて、ウェブロール6と搬送ローラ26との間のウェブWの張力が設定張力を維持するようブレーキ部12のブレーキトルクを制御する。
ここで、ウェブロール6の外径は、ウェブロール6の回転数および印刷搬送速度を用いて算出される。ウェブロール6の回転数は、エンコーダ13の出力パルス信号に基づき算出される。ウェブロール6の外径の縮小に応じて、ブレーキ部12のブレーキトルクをリアルタイムで変化させることで、ウェブロール6と搬送ローラ26との間のウェブWの張力が設定張力に維持される。
また、制御部5は、ダンサー位置センサ56により検出されるダンサーローラ53の高さ位置が所定の目標位置を維持するように、巻取モータ44を制御して巻取軸43によるウェブWの巻取速度を制御する。ここで、ダンサーローラ53の目標位置は、ダンサーローラ53がガイドシャフト55に沿って移動可能な範囲の中央付近に設定されている。
また、制御部5は、ウェブWの搬送中において、巻取ロール径Dに応じて、ブレーキ部61のブレーキトルクTを制御する。このブレーキ部61の制御の詳細は後述する。
印刷ジョブに基づく印刷が終了すると、制御部5は、搬送モータ27および巻取モータ44を停止させて、ウェブWの搬送を終了させる。これにより、一連の印刷動作が終了となる。
次に、上述した印刷動作時のウェブWの搬送中における巻取部4のブレーキ部61の制御について説明する。
図4は、ブレーキ部61の制御処理のフローチャートである。図4のフローチャートの処理は、ウェブWの搬送開始とともに巻取軸43へのウェブWの巻き取りが開始されることにより、開始となる。
図4のステップS1において、制御部5は、エンコーダ45の出力パルス数に基づき、ウェブWの巻き取り開始(搬送開始)からの巻取ロール66(巻取軸43)の回転回数nが1回増加したか否かを判断する。
巻取ロール66の回転回数nが1回増加したと判断した場合(ステップS1:YES)、ステップS2において、制御部5は、巻取ロール径D(n)を算出する。ここで、巻取ロール径D(n)は、n回転目の終了時点における巻取ロール径Dである。巻取ロール径D(n)は、下記の式(1)により算出される。
D(n)=L×C(n)/π …(1)
ここで、Lは、テンションローラ機構部42のエンコーダ64の出力パルスの1パルス当たりのウェブWの搬送量であり、固定値である。C(n)は、巻取ロール66が(n−1)回転目からn回転目までの1回転をしている期間におけるエンコーダ64の出力パルス数である。
次いで、ステップS3において、制御部5は、巻径増加量ΔD(n)を算出する。巻径増加量ΔD(n)は、下記の式(2)により算出される。
ΔD(n)=D(n)−D(n−1) …(2)
次いで、ステップS4において、制御部5は、ブレーキ部61のブレーキトルクTを調整する。
具体的には、まず、制御部5は、現在使用中のウェブWの種類に応じた制御基準データから、ステップS2で算出した巻取ロール径D(n)に応じたブレーキトルクTを取得する。
また、制御部5は、現在使用中のウェブWの種類における、ステップS2で算出した巻取ロール径D(n)に応じた基準巻径増加量ΔDkと、ステップS3で算出した巻径増加量ΔD(n)との差分S(n)を算出する。差分S(n)は、下記の式(3)により算出される。
S(n)=ΔD(n)−ΔDk …(3)
次いで、制御部5は、差分S(n)に基づき、制御基準データに基づく巻取ロール径D(n)に応じたブレーキトルクTを補正する。
具体的には、制御部5は、S(n)<0の場合、ブレーキトルクTを、制御基準データに基づく巻取ロール径D(n)に応じた値より小さくするよう補正する。また、制御部5は、S(n)>0の場合、ブレーキトルクTを、制御基準データに基づく巻取ロール径D(n)に応じた値より大きくするよう補正する。ここで、制御部5は、例えば、差分S(n)の大きさ(絶対値)に応じて設定された補正量の分だけ、ブレーキトルクTの値を小さくまたは大きくするよう補正する。
S(n)=0の場合には、制御部5は、補正後のブレーキトルクTの値を補正前の値と同じとする(ブレーキトルクTの補正は行わない)。なお、S(n)の大きさ(絶対値)が所定の閾値以下の場合には、補正後のブレーキトルクTの値を補正前の値と同じとする(ブレーキトルクTの補正は行わない)ようにしてもよい。
そして、制御部5は、ブレーキ部61に補正後のブレーキトルクTの値を設定する。この後、制御部5は、ステップS1に戻る。
ここで、図5に示すように、S(n)=0となる巻取ロール66の基準の巻き締め度合いに対し、ウェブWがきつめに巻かれた場合はS(n)<0となり、ゆるめに巻かれた場合はS(n)>0となる。このようなS(n)のずれは、上述したウェブWの搬送制御のばらつき、ウェブWに付着したインク量(印字率)、印刷装置1の置かれた環境における湿度等の影響により生じることがある。また、ウェブWの種類によっては、上記のようなS(n)のずれが生じやすくなる。
上記のようなS(n)のずれを考慮せずに制御基準データに基づくブレーキ部61の制御を行うと、巻取ロール66の巻き締め度合いがきつめの状態やゆるめの状態が継続し、その結果、巻取ロール66におけるウェブWの横ずれ等が生じるおそれがある。
そこで、印刷装置1では、上述のように、S(n)<0の場合には、巻き締め度合いをゆるめるためにブレーキトルクTを小さくするよう補正し、S(n)>0の場合には、巻き締め度合いをきつくするためにブレーキトルクTを大きくするよう補正する。
図4に戻り、ステップS1において、巻取ロール66(巻取軸43)の回転回数nが1回も増加していないと判断した場合(ステップS1:NO)、ステップS5において、制御部5は、ウェブWの巻き取り(搬送)が終了したか否かを判断する。
ウェブWの巻き取りが終了していないと判断した場合(ステップS5:NO)、制御部5は、ステップS1に戻る。ウェブWの巻き取りが終了したと判断した場合(ステップS5:YES)、制御部5は、ブレーキ部61の制御処理を終了する。
以上説明したように、印刷装置1では、制御部5は、巻取ロール66における巻径増加量に基づき、制御基準データに基づく巻取ロール径Dに応じたブレーキ部61のブレーキトルクT(ブレーキ力)を補正する。これにより、制御基準データに基づく制御における理想的な巻取ロール66の巻き締め度合いからのずれが軽減されるので、ウェブWの横ずれ等の巻取品質の低下を軽減できる。
また、巻取品質の低下が軽減されることで、例えば、横ずれした巻取ロール66のウェブWが巻取軸43の近傍の部材等に接触して損傷して無駄(損紙)になることが抑えられる。また、巻取ロール66のウェブWのカット等の後処理工程における作業効率の低下が抑えられる。
なお、上述した実施の形態では、巻取ロール66の1回転ごとに巻径増加量ΔD(n)を算出し、算出した巻径増加量ΔD(n)に基づき、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正を行った。しかし、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正を行うために巻取ロール66における巻径増加量を算出する頻度を、巻取ロール径Dに応じて調整するようにしてもよい。
この場合、例えば、制御部5は、巻取ロール径Dが所定の閾値以下の場合には、巻取ロール66の所定の複数回転(例えば2回転)ごとに巻径増加量を算出する。そして、制御部5は、算出した巻径増加量と基準巻径増加量ΔDkとの差分に基づき、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正を行う。巻取ロール径Dが閾値より大きい場合には、制御部5は、巻取ロール径Dが閾値以下の場合より少ない巻取ロール66の回転回数(例えば1回転)ごとに巻径増加量を算出する。そして、制御部5は、算出した巻径増加量と基準巻径増加量ΔDkとの差分に基づき、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正を行う。
ここで、図3に示した制御基準データに基づく制御では、巻取ロール径Dが小さいほどブレーキトルクTが大きいことから、巻取ロール径Dが小さいほど、巻取ロール66の1回転あたりの巻径増加量が小さい。このため、巻取ロール径Dが小さい段階では、例えば巻取ロール66の1回転ごとに巻径増加量を算出した場合、算出結果に対する算出誤差の影響が大きく、算出結果は精度が低いものになるおそれがある。
そこで、巻取ロール径Dが閾値以下の場合には、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正を行うための巻径増加量の算出を、巻取ロール径Dが閾値より大きい場合よりも多い複数回転ごとに行うことで、巻径増加量の算出精度を向上できる。この結果、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正の精度を向上できる。
ここで、巻取ロール径Dの閾値は、巻径増加量を算出する頻度を変更する巻取ロール径Dの値として、例えば、印刷装置1で予め実験的に求められたものである。巻取ロール径Dの閾値を複数設け、巻径増加量を算出する頻度を複数段階で変更するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、図3に示したように、巻取ロール径Dが大きくなるほどブレーキ部61のブレーキトルクTが小さくなるよう制御したが、巻取ロール径DとブレーキトルクTとの関係はこれに限らない。例えば、巻取ロール径Dが所定値になるまではブレーキトルクTを一定とし、巻取ロール径Dが所定値より大きい場合は、巻取ロール径Dが大きくなるほどブレーキトルクTが小さくなるように制御してもよい。この場合においても、ブレーキ部61のブレーキトルクTの補正を行うために巻取ロール66における巻径増加量を算出する頻度を、巻取ロール径Dに応じて調整するようにしてもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
ウェブを巻き取る巻取軸と、
前記巻取軸に巻き取られるウェブにブレーキ力を付与するブレーキ部と、
前記巻取軸に巻き取られたウェブにより形成されたロールの外径に応じて前記ブレーキ部のブレーキ力を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記ロールの外径の増加量に基づき、前記ロールの外径に応じた前記ブレーキ部のブレーキ力を補正することを特徴とする巻取装置。
ウェブを巻き取る巻取軸と、
前記巻取軸に巻き取られるウェブにブレーキ力を付与するブレーキ部と、
前記巻取軸に巻き取られたウェブにより形成されたロールの外径に応じて前記ブレーキ部のブレーキ力を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記ロールの外径の増加量に基づき、前記ロールの外径に応じた前記ブレーキ部のブレーキ力を補正することを特徴とする巻取装置。
(付記2)
前記制御部は、前記ブレーキ部のブレーキ力の補正を行うために前記ロールの外径の増加量を算出する頻度を、前記ロールの外径に応じて調整することを特徴とする付記1に記載の巻取装置。
前記制御部は、前記ブレーキ部のブレーキ力の補正を行うために前記ロールの外径の増加量を算出する頻度を、前記ロールの外径に応じて調整することを特徴とする付記1に記載の巻取装置。
1 印刷装置
2 ウェブロール保持部
3 搬送印刷部
4 巻取部
5 制御部
21 搬送部
26 搬送ローラ
27 搬送モータ
41 バッファ部
42 テンションローラ機構部
43 巻取軸
44 巻取モータ
13,28,45,64 エンコーダ
12,61 ブレーキ部
61a ブレーキローラ
2 ウェブロール保持部
3 搬送印刷部
4 巻取部
5 制御部
21 搬送部
26 搬送ローラ
27 搬送モータ
41 バッファ部
42 テンションローラ機構部
43 巻取軸
44 巻取モータ
13,28,45,64 エンコーダ
12,61 ブレーキ部
61a ブレーキローラ
Claims (2)
- ウェブを巻き取る巻取軸と、
前記巻取軸に巻き取られるウェブにブレーキ力を付与するブレーキ部と、
前記巻取軸に巻き取られたウェブにより形成されたロールの外径に応じて前記ブレーキ部のブレーキ力を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記ロールの外径の増加量に基づき、前記ロールの外径に応じた前記ブレーキ部のブレーキ力を補正することを特徴とする巻取装置。 - 前記制御部は、前記ブレーキ部のブレーキ力の補正を行うために前記ロールの外径の増加量を算出する頻度を、前記ロールの外径に応じて調整することを特徴とする請求項1に記載の巻取装置。
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