JP2021066039A - 木質構造材 - Google Patents
木質構造材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021066039A JP2021066039A JP2019191327A JP2019191327A JP2021066039A JP 2021066039 A JP2021066039 A JP 2021066039A JP 2019191327 A JP2019191327 A JP 2019191327A JP 2019191327 A JP2019191327 A JP 2019191327A JP 2021066039 A JP2021066039 A JP 2021066039A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wooden
- plate
- side edge
- board
- long side
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
Abstract
【課題】材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力に対する耐力も向上させることが可能な木質構造材を提供する。【解決手段】複数の四角形状の長尺な木製板材同士を接合して構成された木質構造材であって、一方の木製板材2Aの長辺縁に沿った端面22と他方の木製板材2Bの板面23における長辺縁に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材2Aの板面24と他方の木製板材2Bの長辺縁に沿った端面25との間に他方の木製板材2Bの板面23が存在するように構成されたことを特徴とする。【選択図】図2
Description
本発明は、複数の四角形状の長尺な木製板材同士を接合して構成された木質構造材に関する。
従来、柱、梁等の木質構造材として、4枚の長尺な四角形状の木製板材の長辺縁側同士が接合されて構成された断面四角形状の中空空間を有した木質構造材が知られている(特許文献1等参照)。
しかしながら、上述した木質構造材においては、材軸方向と直交する方向の力に対する耐力を向上させるためには、寸法の大きい木製板材を用いて材軸方向と直交する断面積を大きくしたり、補強用の鋼材を用いたりする必要があり、材料コストが嵩んでしまうという課題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑み、材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力に対する耐力も向上させることが可能な木質構造材を提供するものである。
本発明は、上述した問題点に鑑み、材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力に対する耐力も向上させることが可能な木質構造材を提供するものである。
本発明に係る木質構造材は、複数の四角形状の長尺な木製板材同士を接合して構成された木質構造材であって、一方の木製板材の長辺縁に沿った端面と他方の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材の板面と他方の木製板材の長辺縁に沿った端面との間に他方の木製板材の板面が存在するように構成されたことを特徴とするので、材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力に対する耐力も向上させることが可能な木質構造材を提供できる。
また、3つ以上の木製板材が接合されて当該3つ以上の木製板材で囲まれた中空空間を形成する角筒部分を有したことを特徴とするので、角筒部分を備えるとともに、角筒部分の角部より外側に突出する板部を有した構造となるため、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材となる。
また、4つの木製板材が接合されて当該4つの木製板材で囲まれた断面四角形状の中空空間を形成する四角筒部分を有した木質構造材であって、第1の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第2の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第2の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第3の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第3の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第4の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第4の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第1の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合されたことによって、当該4つの木製板材で囲まれた断面四角形状の中空空間が形成され、かつ、第1の木製板材の板面と第2の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第2の木製板材の板面が存在し、第2の木製板材の板面と第3の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第3の木製板材の板面が存在し、第3の木製板材の板面と第4の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第4の木製板材の板面が存在し、第4の木製板材の板面と第1の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第1の木製板材の板面が存在するように構成されたことを特徴とするので、四角筒部分を備えるとともに、四角筒部分の角部より外側に突出する板部を有した構造となるため、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材となる。
また、3つ以上の木製板材が接合されて当該3つ以上の木製板材で囲まれた中空空間を形成する角筒部分を有したことを特徴とするので、角筒部分を備えるとともに、角筒部分の角部より外側に突出する板部を有した構造となるため、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材となる。
また、4つの木製板材が接合されて当該4つの木製板材で囲まれた断面四角形状の中空空間を形成する四角筒部分を有した木質構造材であって、第1の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第2の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第2の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第3の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第3の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第4の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第4の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第1の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合されたことによって、当該4つの木製板材で囲まれた断面四角形状の中空空間が形成され、かつ、第1の木製板材の板面と第2の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第2の木製板材の板面が存在し、第2の木製板材の板面と第3の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第3の木製板材の板面が存在し、第3の木製板材の板面と第4の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第4の木製板材の板面が存在し、第4の木製板材の板面と第1の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第1の木製板材の板面が存在するように構成されたことを特徴とするので、四角筒部分を備えるとともに、四角筒部分の角部より外側に突出する板部を有した構造となるため、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材となる。
実施形態1
実施形態1に係る梁や柱等として使用される木質構造材1は、図1,図2に示すように、四角形状の長尺な4つの木製板材2A,2B,2C,2Dが接合されて当該4つの木製板材2A,2B,2C,2Dで囲まれた断面四角形状の中空空間2Hを形成する四角筒部分を有し、かつ、当該四角筒部分の各角部には四角筒部分の外面より外側に突出する板部2X,2X,2X,2Xを有した木質構造材1である。当該木質構造材1の四角筒部分の隣り合う角部より突出する各板部2X,2Xは、互いに直交する方向に延長する構成となっている。
実施形態1に係る梁や柱等として使用される木質構造材1は、図1,図2に示すように、四角形状の長尺な4つの木製板材2A,2B,2C,2Dが接合されて当該4つの木製板材2A,2B,2C,2Dで囲まれた断面四角形状の中空空間2Hを形成する四角筒部分を有し、かつ、当該四角筒部分の各角部には四角筒部分の外面より外側に突出する板部2X,2X,2X,2Xを有した木質構造材1である。当該木質構造材1の四角筒部分の隣り合う角部より突出する各板部2X,2Xは、互いに直交する方向に延長する構成となっている。
木製板材2は、例えば、CLT(Cross Laminated Timber(直交集成板))又は集成材又は無垢材により形成された平板である。
尚、CLTとは、農林水産省告示第3079号に規定されたように、「ひき板又は小角材(これらをその繊維方向を互いにほぼ平行にして長さ方向に接合接着して調整したものを含む。)をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた一般材」である。
即ち、CLTは、張り合わせる板の繊維方向が直交するように複数の板を張り合わせて構成された木材であり、直交集成板と呼ばれている。
また、集成材は、張り合わせる板の繊維方向が並行方向となるように複数の板を張り合わせて構成された木材である。
尚、CLTとは、農林水産省告示第3079号に規定されたように、「ひき板又は小角材(これらをその繊維方向を互いにほぼ平行にして長さ方向に接合接着して調整したものを含む。)をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた一般材」である。
即ち、CLTは、張り合わせる板の繊維方向が直交するように複数の板を張り合わせて構成された木材であり、直交集成板と呼ばれている。
また、集成材は、張り合わせる板の繊維方向が並行方向となるように複数の板を張り合わせて構成された木材である。
以下、図1乃至図3を参照し、木質構造材1の構成について詳説する。
木質構造材1は、例えば、まず、第1の木製板材2Aの長辺縁21に沿った一方の端面(木口面)22と第2の木製板材2Bの一方の板面(板目面)23における長辺縁21に沿った位置と接触させた状態で、スクリューねじ(ビス)3等の接合手段を、第2の木製板材2Bの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から当該第2の木製板材2Bに貫通させるとともに、第1の木製板材2Aの一方の端面22を通過して当該第1の木製板材2Aの内部に到達するよう締結することにより、第1の木製板材2Aと第2の木製板材2Bとが接合される。
次に、第2の木製板材2Bの長辺縁21に沿った一方の端面22と第3の木製板材2Cの一方の板面23における長辺縁21に沿った位置とを接触させた状態で、スクリューねじ3等の接合手段を、第3の木製板材2Cの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から当該第3の木製板材2Cに貫通させるとともに、第2の木製板材2Bの一方の端面22を通過して当該第2の木製板材2Bの内部に到達するよう締結することにより、第2の木製板材2Bと第3の木製板材2Cとが接合される。
木質構造材1は、例えば、まず、第1の木製板材2Aの長辺縁21に沿った一方の端面(木口面)22と第2の木製板材2Bの一方の板面(板目面)23における長辺縁21に沿った位置と接触させた状態で、スクリューねじ(ビス)3等の接合手段を、第2の木製板材2Bの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から当該第2の木製板材2Bに貫通させるとともに、第1の木製板材2Aの一方の端面22を通過して当該第1の木製板材2Aの内部に到達するよう締結することにより、第1の木製板材2Aと第2の木製板材2Bとが接合される。
次に、第2の木製板材2Bの長辺縁21に沿った一方の端面22と第3の木製板材2Cの一方の板面23における長辺縁21に沿った位置とを接触させた状態で、スクリューねじ3等の接合手段を、第3の木製板材2Cの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から当該第3の木製板材2Cに貫通させるとともに、第2の木製板材2Bの一方の端面22を通過して当該第2の木製板材2Bの内部に到達するよう締結することにより、第2の木製板材2Bと第3の木製板材2Cとが接合される。
さらに、第3の木製板材2Cの長辺縁に沿った一方の端面22と第4の木製板材2Dの一方の板面23における長辺縁21に沿った位置とを接触させた状態で、スクリューねじ3等の接合手段を、第4の木製板材2Dの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から第4の木製板材2Dに貫通させるとともに、第3の木製板材2Cの一方の端面22を通過して当該第3の木製板材2Cの内部に到達するよう締結することにより、第3の木製板材2Cと第4の木製板材2Dとが接合される。
そして、第4の木製板材2Dの長辺縁21に沿った一方の端面22と第1の木製板材2Aの一方の板面23における長辺縁21に沿った位置とを接触させた状態で、スクリューねじ3等の接合手段を、第1の木製板材2Aの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から当該第1の木製板材2Aに貫通させるとともに、第4の木製板材2Dの一方の端面22を通過して第4の木製板材2Dの内部に到達するよう締結することにより、第1の木製板材2Aと第4の木製板材2Dとが接合される。
そして、第4の木製板材2Dの長辺縁21に沿った一方の端面22と第1の木製板材2Aの一方の板面23における長辺縁21に沿った位置とを接触させた状態で、スクリューねじ3等の接合手段を、第1の木製板材2Aの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)側から当該第1の木製板材2Aに貫通させるとともに、第4の木製板材2Dの一方の端面22を通過して第4の木製板材2Dの内部に到達するよう締結することにより、第1の木製板材2Aと第4の木製板材2Dとが接合される。
尚、木製板材2A,2B,2C,2Dとしては、例えば、板厚90mm以上のCLT板を用いることが好ましい。
また、スクリューねじ3は、木製板材2A,2B,2C,2Dの長辺縁21に沿って所定の間隔を隔てて複数本締結される。この際の間隔、スクリューねじ3の長さや径は、木質構造材1の大きさに応じて、計算や実験等で求めればよい。
また、接合手段としては、釘、又は、接合金物、又は、接着剤、又は、釘やねじと接着剤との併用、又は、接合板等を用いてもよい。
また、スクリューねじ3は、木製板材2A,2B,2C,2Dの長辺縁21に沿って所定の間隔を隔てて複数本締結される。この際の間隔、スクリューねじ3の長さや径は、木質構造材1の大きさに応じて、計算や実験等で求めればよい。
また、接合手段としては、釘、又は、接合金物、又は、接着剤、又は、釘やねじと接着剤との併用、又は、接合板等を用いてもよい。
そして、木質構造材1は、4つの木製板材2A,2B,2C,2Dが上述した如く接合されたことにより、次のような構成を有する。
まず、当該4つの木製板材2A,2B,2C,2Dの板面23,23,23,23で囲まれた断面四角形状の中空空間2Hを形成する四角筒部分を有する。
さらには、第1の木製板材2Aの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第2の木製板材2Bの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第2の木製板材2Bの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合に形成される板部2Xは、第2の木製板材2Bの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
また、第2の木製板材2Bの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第3の木製板材2Cの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第3の木製板材2Cの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合の板部2Xは、第3の木製板材2Cの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
また、第3の木製板材2Cの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第4の木製板材2Dの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第4の木製板材2Dの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合の板部2Xは、第4の木製板材2Dの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
また、第4の木製板材2Dの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第1の木製板材2Aの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第1の木製板材2Aの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合の板部2Xは、第1の木製板材2Aの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
まず、当該4つの木製板材2A,2B,2C,2Dの板面23,23,23,23で囲まれた断面四角形状の中空空間2Hを形成する四角筒部分を有する。
さらには、第1の木製板材2Aの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第2の木製板材2Bの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第2の木製板材2Bの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合に形成される板部2Xは、第2の木製板材2Bの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
また、第2の木製板材2Bの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第3の木製板材2Cの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第3の木製板材2Cの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合の板部2Xは、第3の木製板材2Cの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
また、第3の木製板材2Cの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第4の木製板材2Dの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第4の木製板材2Dの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合の板部2Xは、第4の木製板材2Dの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
また、第4の木製板材2Dの他方の板面24(中空空間2Hの外側に位置する外面となる板面)と第1の木製板材2Aの長辺縁21に沿った他方の端面25との間に、第1の木製板材2Aの一方の板面23X(中空空間2Hの外側に位置することになる板面)が存在するように形成される。つまり、図2に示すように、この場合の板部2Xは、第1の木製板材2Aの一方の板面23Xと当該一方の板面23Xと対向する他方の板面24と他方の端面25とで囲まれた板部である。
即ち、木質構造材1は、一方の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面22と他方の木製板材の板面23における長辺縁21に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材の板面24と他方の木製板材の長辺縁21に沿った端面25との間に他方の木製板材の板面23が存在するように構成されたことにより、4つの木製板材2A,2B,2C,2Dの板面23,23,23,23で囲まれた断面四角形状の中空空間2Hを形成する四角筒部分を有し、かつ、当該四角筒部分の各角部には四角筒部分の外面より外側に突出する板部2X,2X,2X,2Xを有した木質構造材1である。
実施形態1に係る木質構造材1によれば、断面四角形状の中空空間2Hを囲む四角筒部分を備えるとともに、四角筒部分の角部より外側に突出する板部2X,2X,2X,2Xを有した構造となるため、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材となる。
例えば当該木質構造材1を柱として使用した場合、四角筒部分を備えたので、せん断抵抗力に優れ、また、板部2X,2X,2X,2Xが控え壁と呼ばれる機能を果たして、高い水平耐力を有した柱となるとともに、4つの木製板材2A,2B,2C,2Dが互いに補剛し合うように接合されているので、高い鉛直耐力を有した座屈補剛効果に優れた柱となる。
また、比較的寸法が小さくて特殊な加工を必要としない木製板材2A,2B,2C,2Dを使用できるので、材料コストを安くできる。
即ち、材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材1を提供できる。
例えば当該木質構造材1を柱として使用した場合、四角筒部分を備えたので、せん断抵抗力に優れ、また、板部2X,2X,2X,2Xが控え壁と呼ばれる機能を果たして、高い水平耐力を有した柱となるとともに、4つの木製板材2A,2B,2C,2Dが互いに補剛し合うように接合されているので、高い鉛直耐力を有した座屈補剛効果に優れた柱となる。
また、比較的寸法が小さくて特殊な加工を必要としない木製板材2A,2B,2C,2Dを使用できるので、材料コストを安くできる。
即ち、材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力、及び、材軸方向に沿った方向の力に対する耐力が向上する木質構造材1を提供できる。
実施形態2
実施形態2に係る梁や柱等として使用される木質構造材1Aは、図4,図5に示すように、四角形状の長尺な3つの木製板材2A,2B,2Cが接合されて当該3つの木製板材2A,2B,2Cで囲まれた断面三角形状の中空空間2Hを形成する三角筒部分を有し、かつ、当該三角筒部分の各角部には当該三角筒の外面より外側に突出する板部2X,2X,2Xを有した木質構造材1Aとした。当該木質構造材1Aの三角筒部分の隣り合う角部より突出する各板部2X,2Xは、互いに延長する方向間のなす角度が鈍角となる構成となっている。
また、実施形態2に係る木質構造材1Aにおいては、他方の木製板材の板面23における長辺縁に沿った位置に接触させる一方の木製板材の長辺縁に沿った端面22は、傾斜面に形成される。
尚、図4,図5において、実施形態1の図1,図2と同様な構成部分については、同一符号を付して、詳説を省略する。
実施形態2に係る梁や柱等として使用される木質構造材1Aは、図4,図5に示すように、四角形状の長尺な3つの木製板材2A,2B,2Cが接合されて当該3つの木製板材2A,2B,2Cで囲まれた断面三角形状の中空空間2Hを形成する三角筒部分を有し、かつ、当該三角筒部分の各角部には当該三角筒の外面より外側に突出する板部2X,2X,2Xを有した木質構造材1Aとした。当該木質構造材1Aの三角筒部分の隣り合う角部より突出する各板部2X,2Xは、互いに延長する方向間のなす角度が鈍角となる構成となっている。
また、実施形態2に係る木質構造材1Aにおいては、他方の木製板材の板面23における長辺縁に沿った位置に接触させる一方の木製板材の長辺縁に沿った端面22は、傾斜面に形成される。
尚、図4,図5において、実施形態1の図1,図2と同様な構成部分については、同一符号を付して、詳説を省略する。
実施形態3
実施形態3に係る梁や柱等として使用される木質構造材1Bは、図6,図7に示すように、四角形状の長尺な5つの木製板材2A,2B,2C,2D,2Eが接合されて当該5つの木製板材2A,2B,2C,2D,2Eで囲まれた断面五角形状の中空空間2Hを形成する五角筒部分を有し、かつ、当該五角筒部分の各角部には当該五角筒部分の外面より外側に突出する板部2X,2X,2X,2X,2Xを有した木質構造材1Bとした。当該木質構造材1Bの五角筒部分の隣り合う角部より突出する各板部2X,2Xは、互いに延長する方向間のなす角度が鋭角となる構成となっている。
また、実施形態3に係る木質構造材1Bにおいては、他方の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置に接触させる一方の木製板材の長辺縁に沿った端面22は、傾斜面に形成される。
尚、図6,図7において、実施形態1の図1,図2と同様な構成部分については、同一符号を付して、詳説を省略する。
実施形態3に係る梁や柱等として使用される木質構造材1Bは、図6,図7に示すように、四角形状の長尺な5つの木製板材2A,2B,2C,2D,2Eが接合されて当該5つの木製板材2A,2B,2C,2D,2Eで囲まれた断面五角形状の中空空間2Hを形成する五角筒部分を有し、かつ、当該五角筒部分の各角部には当該五角筒部分の外面より外側に突出する板部2X,2X,2X,2X,2Xを有した木質構造材1Bとした。当該木質構造材1Bの五角筒部分の隣り合う角部より突出する各板部2X,2Xは、互いに延長する方向間のなす角度が鋭角となる構成となっている。
また、実施形態3に係る木質構造材1Bにおいては、他方の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置に接触させる一方の木製板材の長辺縁に沿った端面22は、傾斜面に形成される。
尚、図6,図7において、実施形態1の図1,図2と同様な構成部分については、同一符号を付して、詳説を省略する。
実施形態2に係る木質構造材1A及び実施形態3に係る木質構造材1Bによれば、実施形態1の木質構造材1と同様な効果が得られる。
各実施形態1乃至実施形態3で示したように、本発明に係る木質構造材は、四角形状の長尺な3つ以上の木製板材が接合されて当該3つ以上の木製板材で囲まれた中空空間2Hを形成する角筒部分を有するとともに、一方の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面22と他方の木製板材の一方の板面23における長辺縁に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材の他方の板面24と他方の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面25との間に他方の木製板材の板面23Xが存在するように構成された木質構造材であればよい。
実施形態4
また、本発明に係る木質構造材は、図8乃至図10に示すように、3枚の四角形状の長尺な木製板材2A,2B,2B同士、又は、2枚の四角形状の長尺な木製板材2A,2B同士を接合して構成されて、これら木製板材で囲まれた中空空間を有しない木質構造材であって、一方の木製板材2Aの長辺縁に沿った端面22と他方の木製板材2Bの板面23における長辺縁に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材2Aの板面23と他方の木製板材2Bの長辺縁に沿った端面22,25との間に、他方の木製板材2Bの板面23が存在するように構成された木質構造材、例えば、図8に示すように断面H形状に構成された木質構造材1C、図9に示すように断面I形状に構成された木質構造材1D、図10に示すように断面T形状に構成された木質構造材1E等であってもよい。
また、本発明に係る木質構造材は、図8乃至図10に示すように、3枚の四角形状の長尺な木製板材2A,2B,2B同士、又は、2枚の四角形状の長尺な木製板材2A,2B同士を接合して構成されて、これら木製板材で囲まれた中空空間を有しない木質構造材であって、一方の木製板材2Aの長辺縁に沿った端面22と他方の木製板材2Bの板面23における長辺縁に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材2Aの板面23と他方の木製板材2Bの長辺縁に沿った端面22,25との間に、他方の木製板材2Bの板面23が存在するように構成された木質構造材、例えば、図8に示すように断面H形状に構成された木質構造材1C、図9に示すように断面I形状に構成された木質構造材1D、図10に示すように断面T形状に構成された木質構造材1E等であってもよい。
実施形態4に係る木質構造材1C,1D,1Eであっても、材料コストを安くできるとともに、材軸方向と直交する方向の力に対する耐力も向上させることが可能な木質構造材となる。
1,1A,1B,1C,1D,1E 木質構造材、
2A,2B,2C,2D,2E 木製板材、2H 中空空間、21 木製板材の長辺縁、22 木製板材の一方の端面、23 木製板材の板面、25 木製板材の他方の端面。
2A,2B,2C,2D,2E 木製板材、2H 中空空間、21 木製板材の長辺縁、22 木製板材の一方の端面、23 木製板材の板面、25 木製板材の他方の端面。
Claims (3)
- 複数の四角形状の長尺な木製板材同士を接合して構成された木質構造材であって、
一方の木製板材の長辺縁に沿った端面と他方の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合されて、かつ、一方の木製板材の板面と他方の木製板材の長辺縁に沿った端面との間に他方の木製板材の板面が存在するように構成されたことを特徴とする木質構造材。 - 3つ以上の木製板材が接合されて当該3つ以上の木製板材で囲まれた中空空間を形成する角筒部分を有したことを特徴とする請求項1に記載の木質構造材。
- 4つの木製板材が接合されて当該4つの木製板材で囲まれた断面四角形状の中空空間を形成する四角筒部分を有した木質構造材であって、
第1の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第2の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第2の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第3の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第3の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第4の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合され、第4の木製板材の長辺縁に沿った一方の端面と第1の木製板材の板面における長辺縁に沿った位置とが接合されたことによって、当該4つの木製板材で囲まれた断面四角形状の中空空間が形成され、
かつ、
第1の木製板材の板面と第2の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第2の木製板材の板面が存在し、第2の木製板材の板面と第3の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第3の木製板材の板面が存在し、第3の木製板材の板面と第4の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第4の木製板材の板面が存在し、第4の木製板材の板面と第1の木製板材の長辺縁に沿った他方の端面との間に第1の木製板材の板面が存在するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の木質構造材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019191327A JP2021066039A (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 木質構造材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019191327A JP2021066039A (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 木質構造材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021066039A true JP2021066039A (ja) | 2021-04-30 |
Family
ID=75637804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019191327A Pending JP2021066039A (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 木質構造材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021066039A (ja) |
-
2019
- 2019-10-18 JP JP2019191327A patent/JP2021066039A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7252795B2 (ja) | 梁床接合構造 | |
JP2021066039A (ja) | 木質構造材 | |
JP6645193B2 (ja) | 横架材、横架材を用いた面材の取り付け構造、及び横架材を用いた面材と枠材との取り付け構造 | |
JP2017128981A (ja) | 木質合成梁及びその施工方法 | |
JP7000654B2 (ja) | 木質床版の接合構造 | |
JP2019196669A (ja) | 木質構造 | |
JP7304306B2 (ja) | 耐震壁 | |
JP2018016978A (ja) | 構造部材 | |
JP2019027022A (ja) | 水平部材の補強構造 | |
JP7233153B2 (ja) | 耐力壁 | |
JP7311389B2 (ja) | 梁材 | |
JP2021075969A (ja) | 木製柱 | |
JP2807524B2 (ja) | 柱と梁の接合構造 | |
JP7273686B2 (ja) | 梁材 | |
JP3787140B2 (ja) | 壁体の構造 | |
JP7252796B2 (ja) | 柱接合構造及び柱梁接合構造 | |
JP7083066B1 (ja) | 木質架構および建物の骨組み | |
JP7367814B2 (ja) | 木造架構 | |
JP6644367B1 (ja) | 耐震壁 | |
JP6414261B2 (ja) | 木質ラーメンモーメント抵抗部構造体 | |
JP6244568B2 (ja) | 構造材、およびそれを用いた建造物、耐震補強構造物、耐震補強工法 | |
JP2005320748A (ja) | 建物の耐力壁パネル | |
JP2011080204A (ja) | 木製梁部材 | |
JP2022155827A (ja) | 金属質柱と木質部材との接合構造 | |
JP5037294B2 (ja) | 軸組構造 |