JP2021063730A - Tabテープ及び検査用チップ - Google Patents
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Abstract
【課題】取扱いが容易で簡単に位置決めが可能なTABテープを提供する。【解決手段】TABテープ1Aは、第1面に複数のコンタクト電極を有し、第1面と対向する第2面に複数の導通電極を有するガラス基板11を備える検査用チップ10Aと、テープ20Aとを備え、テープ20Aは、第1貫通孔211を有する可撓性の第1フレキシブル基板21と、第1フレキシブル基板21に固着される可撓性の第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23とを備え、平面視した場合、第2フレキシブル基板22から第3フレキシブル基板23までの領域と第1貫通孔211が存在する第1領域とが重なる重複領域を、第1領域から除いた特定領域において、ガラス基板11と第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23とが固着され、複数のコンタクト電極及び複数の導通電極は、平面視において、重複領域に位置する。【選択図】図1
Description
本発明は、TABテープ及び検査用チップに関する。
半導体集積回路などの電子部品に関する検査において、電子部品の端子電極に検査装置のプローブを導通させる必要がある。この検査において、端子電極を保護すること及び電端子極とプローブを良好に導通させるために、端子電極とプローブとの間に導電性部材を介在させる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、導電性部材として、第1導通部及び絶縁性シートを備えた弾性導通シート、支持シート及び第2導通部を備えたテスト用ソケットが開示されている。弾性導通シートは、金型内に、多数の第1導電性粒子が分布された液状弾性物質を充填した後、第1導通部と対応する位置に磁場を加え、第1導電性粒子を配列させ、さらに、液状弾性物質を硬化させることによって製造される。支持シートは、絶縁性の弾性素材で構成され、第1導通部と対応する位置に貫通孔を有する。第2導通部は、貫通孔に多数の第1導電性粒子を含む弾性物質が充填されて形成される。
一方、検査対象となる電子部品の小型化が進んでいる。例えば、JEDEC規格のHigh Bandwidth Memory DRAM(JESD235A)では、端子電極の間隔を55μmとすることが規定されている。
一方、検査対象となる電子部品の小型化が進んでいる。例えば、JEDEC規格のHigh Bandwidth Memory DRAM(JESD235A)では、端子電極の間隔を55μmとすることが規定されている。
しかしながら、特許文献1に記載されたテスト用ソケットは、磁場を印加することによって第1導電部を形成するので、端子電極の間隔を狭くするには限界がある。例えば、端子電極の間隔を55μm程度にするためには、弾性導通シートの厚さを数十μmにする必要がある。このように薄い弾性導通シートを製造することは容易でない。また、仮に製造できたとしても機械的な強度が十分ではない。即ち、従来のテスト用ソケットでは、十分な機械的な強度が得られないため、取り扱いに手間がかかり、且つ電子部品の端子電極に対するテスト用ソケットの位置決めにおいて十分な精度が得られないといった課題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、電子部品の小型化に対応可能な検査用チップ及び検査用チップを収納したTABテープを提供することを目的とする。
本開示のひとつの態様に係るTABテープは、第1面に複数の第1電極を有し、前記第1面と対向する第2面に複数の第2電極を有するガラス基板を備える検査用チップと、テープとを備え、前記テープは、前記検査用チップが収納される第1貫通孔を有する可撓性の第1基板と、前記第1基板に固着される可撓性の第2基板と、前記第2基板と前記第1基板の幅方向に離間した位置において前記第1基板に固着される可撓性の第3基板とを備え、前記第1基板の法線方向から平面視した場合、前記第2基板から前記第3基板までの領域と前記第1領域とが重なる重複領域を、前記第1貫通孔が存在する第1領域から除いた特定領域において、前記検査用チップのガラス基板と前記第2基板及び前記第3基板とが固着され、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極は、前記平面視において、前記重複領域に位置する。
本開示のひとつの態様に係るTABテープは、第1面に複数の第1電極を有し、前記第1面と対向する第2面に複数の第2電極を有するガラス基板を備える検査用チップと、テープとを備え、前記テープは、前記検査用チップが収納される第1貫通孔を有する可撓性の第1基板と、第2貫通孔を有し、前記第1基板に固着される可撓性の第4基板とを備え、 前記第1基板の法線方向から平面視した場合、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が重なる重複領域を、前記第1貫通孔が存在する第1領域から除いた特定領域において、前記検査用チップのガラス基板と前記第4基板とが固着され、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極は、前記平面視において、前記重複領域に位置する。
本開示のひとつの態様に係る検査用チップは、第1面と前記第1面に対向する第2面を有し、前記第1面から前記第2面までを貫通する複数の第1スルーホール及び複数の第2スルーホールを有するガラス基板と、前記ガラス基板の第2面に設けられるコンタクト基板と、前記複数の第1スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、前記第1面から突出した複数の第1電極と、前記複数の第2スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、前記第1面から突出した複数の接合電極と、前記コンタクト基板に設けられ、前記複数の第1電極と1対1に接続され、前記ガラス基板の第2面に位置する複数の第2電極と、前記コンタクト基板に設けられ、前記複数の第2電極を互いに絶縁する絶縁部とを備え、前記ガラス基板の法線方向から平面視した場合に、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極が存在する領域の外側の領域に、前記絶縁部と重なる前記複数の接合電極が位置し、前記複数の接合電極は、はんだによる接合が可能であり、前記複数の第2電極は、弾性を有する導電性の材料で構成される。
本発明の好適な形態について図面を参照しながら以下に説明する。なお、各図面における各要素の寸法及び縮尺は実際の製品とは適宜に相違する。
1.第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係るTABテープ1Aの外観構成を示す斜視図である。
以下の説明においてTABテープ1Aの幅方向に沿った軸をX軸、X軸に直交し且つTABテープ1Aの長手方向に沿った軸をY軸、X軸及びY軸に直交する軸をZ軸と称する。また、図1におけるX軸の方向を+X方向と称し、+X方向とは反対方向の−X方向と称する。さらに、+X方向と−X方向とをX軸方向と総称する場合がある。図1におけるY軸の方向を+Y方向と称し、+Y方向とは反対方向の−Y方向と称する。さらに、+Y方向と−Y方向とをY軸方向と総称する場合がある。図1におけるZ軸の方向を+Z方向と称し、+Z方向とは反対方向の−Z方向と称する。さらに、+Z方向と−Z方向とをZ軸方向と総称する場合がある。
図1は、本発明の第1実施形態に係るTABテープ1Aの外観構成を示す斜視図である。
以下の説明においてTABテープ1Aの幅方向に沿った軸をX軸、X軸に直交し且つTABテープ1Aの長手方向に沿った軸をY軸、X軸及びY軸に直交する軸をZ軸と称する。また、図1におけるX軸の方向を+X方向と称し、+X方向とは反対方向の−X方向と称する。さらに、+X方向と−X方向とをX軸方向と総称する場合がある。図1におけるY軸の方向を+Y方向と称し、+Y方向とは反対方向の−Y方向と称する。さらに、+Y方向と−Y方向とをY軸方向と総称する場合がある。図1におけるZ軸の方向を+Z方向と称し、+Z方向とは反対方向の−Z方向と称する。さらに、+Z方向と−Z方向とをZ軸方向と総称する場合がある。
TABテープ1Aは、検査用チップ10Aとテープ20Aを備える。検査用チップ10Aは集積回路の電気的な検査に用いられる。図1に示す例では、1個の検査用チップ10Aを例示しているが、テープ20Aには複数の検査用チップ10Aが固着される。例えば、TABテープ1Aを、a−a線を含むZ軸と並行な面、及び、b−b線を含むZ軸と並行な面で切断することによって、検査用チップ10Aがテープ20Aによって保持された検査用TABが得られる。
集積回路30の検査には、例えば、検査用TABが用いられる。この場合、検査用チップ10Aに対して+Z方向に集積回路を配置し、検査用チップ10Aに対して−Z方向に検査装置のプローブを配置する。
1−1.検査用チップ10A
次に、検査用チップ10Aについて説明する。図2は、検査用チップ10Aの平面図である。図3は検査用チップ10Aを図2に示すc−c線で切断した断面図である。検査用チップ10Aは、ガラス基板11とコンタクト基板12とを備える。ガラス基板11は、互いに対向する面である第1面11aと第2面11bとを有する。ガラス基板11は、硬質なガラス製の板状部材である。ガラス基板11の厚みは、例えば100μm〜300μmである。また、コンタクト基板12は、弾性材料で構成される。コンタクト基板12の厚みは、例えば25μmである。
次に、検査用チップ10Aについて説明する。図2は、検査用チップ10Aの平面図である。図3は検査用チップ10Aを図2に示すc−c線で切断した断面図である。検査用チップ10Aは、ガラス基板11とコンタクト基板12とを備える。ガラス基板11は、互いに対向する面である第1面11aと第2面11bとを有する。ガラス基板11は、硬質なガラス製の板状部材である。ガラス基板11の厚みは、例えば100μm〜300μmである。また、コンタクト基板12は、弾性材料で構成される。コンタクト基板12の厚みは、例えば25μmである。
検査用チップ10Aの中央部分には、コンタクト部Cが形成される。図4は、図3に示すコンタクト部Cを拡大した断面図である。ガラス基板11は、互いに対向する第1面11aと第2面11bとを有する。ガラス基板11は、第1面11aと第2面11bとの間を貫通する複数のスルーホールHを有する。
複数のスルーホールHの各々には、導電性の金属を材料とする複数の導通電極111が形成される。複数の導通電極111は、複数の第1電極の一例である。スルーホールHは、例えば、ガラス基板11にCO2レーザー、又はフッ化水素レーザーなどを用いて形成され得る。コンタクト部CのスルーホールHは、第1スルーホールの一例である。
スルーホールHに導電性の金属を充填する処理は、例えば銅111aを用いてスルーホールHの内部をメッキすることによって行われる。この銅メッキにより、スルーホールHに導電性の金属が充填される。この後、ガラス基板11の第1面11a及び第2面11bに露出する銅111aの上に、無電解のニッケルメッキを施す。この結果、スルーホールHの位置にニッケル111bがメッキされる。メッキされるニッケル111bの厚さは、例えば、2μmである。この後、メッキされたニッケル111bの上から無電解の金メッキを施す。メッキされる金111cの厚さは、例えば、50nmである。
図4に示すように、導通電極111は、ガラス基板11の第1面11aから、一部が突出する。また、導通電極111は、第1面11aと同様に、第2面11bからも一部が突出してもよい。
また、コンタクト基板12のコンタクト部Cは、複数のコンタクト電極121と絶縁部122とを備える。複数のコンタクト電極121は複数の第2電極の一例である。コンタクト電極121は、スルーホールHに対応する位置に形成される。複数のコンタクト電極121は1対1に複数の導通電極111に接続される。コンタクト電極121は、導電性の弾性材料で構成される。導電性の弾性材料は、例えば、バインダとなるシリコーンゴムに導電性を有する粒子(以下「導電性粒子」と称する)を含む。導電性粒子は、例えば平均粒径が2.5μmのニッケル粒子に、重量比30%の金メッキが膜厚50nmで施されているものを用いる。導電性の弾性材料は、シリコーンゴムを100重量部に対して、900重量部の上記導電性粒子が配合され、ペースト状に混合されている。
絶縁部122は、導電性粒子などの導電性の材料を含まないシリコーンゴムなどの絶縁性を有する弾性材料で構成される。なお、コンタクト基板12のコンタクト部C以外の部分は、図3に示されるように絶縁部122で構成される。
1−2.集積回路30
次に、検査時に検査用チップ10Aが接触する、集積回路30のはんだボール電極31について説明する。図5は集積回路30の概略を示す側面図である。図5に示すように、複数のはんだボール電極31は、X軸方向において、所定の間隔P1(例えばP1=55μm)だけ離間して設けられる。
次に、検査時に検査用チップ10Aが接触する、集積回路30のはんだボール電極31について説明する。図5は集積回路30の概略を示す側面図である。図5に示すように、複数のはんだボール電極31は、X軸方向において、所定の間隔P1(例えばP1=55μm)だけ離間して設けられる。
図6は、はんだボール電極31の配置の一例を示す平面図である。図6に示すように、集積回路30は、X軸方向に所定の間隔P1が設けられて配列されるはんだボール電極31の行が、第1行R1,第2行R2,第3行R3,…と、Y軸方向に複数行並べられている。各行のはんだボール電極31の配置は、例えば、第1行R1のはんだボール電極31相互の中間位置に、第2行R2のはんだボール電極31が交互に並べられている、いわゆる千鳥状配置である。第1行R1のはんだボール電極31と第2行R2のはんだボール電極31とのY軸方向の間隔P2は、例えば、48μmである。第1行R1のはんだボール電極31と第2行R2のはんだボール電極31とのX軸方向の間隔P3は、例えば、27.5μmである。第1行R1のはんだボール電極31と同様の間隔で配列される第3行R3のはんだボール電極31とのY軸方向の間隔P4は、例えば、96μmである。このように千鳥状に配列される複数のはんだボール電極31はマイクロバンプと呼ばれる。
コンタクト基板12のコンタクト部Cには、集積回路30のマイクロバンプと接触する複数のコンタクト電極121が形成される。また、ガラス基板11のコンタクト部Cには、検査装置のプローブと接触する複数の導通電極111が形成される。上述したようにコンタクト基板12は弾性材料で構成されるので、それ自体は容易に変形する。このため、集積回路30のマイクロバンプにコンタクト電極121を押圧しても、マイクロバンプを構成するはんだボール電極31に与える損傷を低減できる。また、マイクロバンプとコンタクト電極121との間を位置決めするためには、検査用チップ10AがXY平面内で変形しないことが望ましい。検査用チップ10Aは、剛性が高いガラス基板11によって剛性が低いコンタクト基板12を支持している。従って、検査用チップ10Aを用いることによって、集積回路30との位置決めが容易になる。
1−3.テープ20A
次に、テープ20Aについて説明する。図7はテープ20Aの平面図であり、図8は図7に示すテープ20Aをd−d線で切断した断面図である。
次に、テープ20Aについて説明する。図7はテープ20Aの平面図であり、図8は図7に示すテープ20Aをd−d線で切断した断面図である。
テープ20Aは、第1フレキシブル基板21、第2フレキシブル基板22、及び第3フレキシブル基板23を備える。第1フレキシブル基板21、第2フレキシブル基板22、及び第3フレキシブル基板23は可撓性を有するフィルム状の平板である。これらの基板は、例えば、ポリイミドで構成される。第1フレキシブル基板21は可撓性を有する第1基板の一例であり、第2フレキシブル基板22は可撓性を有する第2基板の一例であり、第3フレキシブル基板23は可撓性を有する第3基板の一例である。
以下の説明では、+Z方向(第1フレキシブル基板21の法線方向)から第1フレキシブル基板21を見ることを平面視と称する。第1フレキシブル基板21は、平面視において略長方形の形状をした第1貫通孔211を有する。平面視において第1貫通孔211の各頂点は、外側に膨らむ円弧の形状をなす。第1貫通孔211のX軸方向の長さは、検査用チップ10AのX軸方向の長さよりも若干長い。第1貫通孔211のY軸方向の長さは、検査用チップ10AのY軸方向の長さよりも若干長い。第1貫通孔211には、検査用チップ10Aが収納される。
また、第1フレキシブル基板21は、Y軸に沿った長手方向と並行な第1列L1に並ぶ複数のガイド孔212と、第1列L1に並ぶ複数のガイド孔212との間に第1貫通孔211を挟んで配置され、長手方向と並行に第2列L2に並ぶ複数のガイド孔212とを備える。各ガイド孔212は、第1フレキシブル基板21を貫通する。複数のガイド孔212には、図示せぬ搬送装置のギアの歯が挿入され、ギアが回転することによって、TABテープ1Aが搬送される。
第2フレキシブル基板22と第3フレキシブル基板23とは略同一の形状である。また、平面視において、第2フレキシブル基板22と第3フレキシブル基板23とは、第1フレキシブル基板21の幅方向の中心を通る中心線Vに対して、線対称に配置される。第2フレキシブル基板22の第1フレキシブル基板21に対向する面には、第1接着層221が設けられる。第2フレキシブル基板22は第1接着層221の一部を介して第1フレキシブル基板21と接着される。第3フレキシブル基板23の第1フレキシブル基板21に対向する面には、第2接着層222が設けられる。第3フレキシブル基板23は第2接着層222の一部を介して第1フレキシブル基板21と接着される。この結果、テープ20Aの底面側には、Y軸に沿って延在するスリットSが形成される。第1接着層221及び第2接着層222は接着層の一例である。第1接着層221及び第2接着層222は、紫外線の照射によって硬化する接着材、又は熱によって硬化する接着材を含む。紫外線の照射によって硬化する接着材としては、例えば、不飽和二重結合のラジカル重合を用いるアクリルなどの樹脂が好適である。熱によって硬化する接着材としては、カチオン重合を用いるエポキシなどの樹脂が好適である。
次に、検査用チップ10Aのコンタクト部Cと、テープ20Aの第1貫通孔211及びスリットSの位置関係について説明する。図9は、平面視におけるコンタクト部C、第1貫通孔211及びスリットSの位置関係を模式的に示す説明図である。第1領域K1は、平面視において第1貫通孔211が存在する領域である。第2領域K2は、スリットSの存在する領域、すなわち、第2フレキシブル基板22から第3フレキシブル基板23までの領域である。重複領域K12は、第1領域K1と第2領域K2とが重複する領域である。特定領域Kaは、第1領域K1から重複領域K12を除いた領域である。検査用チップ10Aが第1貫通孔211に収納される前の状態においてテープ20Aを平面視する場合、特定領域Kaに第1接着層221の一部及び第2接着層222の一部が露出している。検査用チップ10Aを第1貫通孔211に収納する場合、検査用チップ10Aは、特定領域Kaの第1接着層221の一部を介して第2フレキシブル基板22と接着され、特定領域Kaの第2接着層222の一部を介して第3フレキシブル基板23と接着される。
コンタクト部Cが存在する領域Kcは、重複領域K12の内側に位置する。上述したようにコンタクト部Cは、複数の導通電極111と複数のコンタクト電極121を備える。従って、複数の導通電極111と複数のコンタクト電極121は、平面視において、重複領域K12に位置する。
重複領域K12では、+Z方向から検査用チップ10Aに接触可能であり、且つ、−Z方向からスリットSを介して検査用チップ10Aに接触可能である。重複領域K12にコンタクト部Cを配置することによって、集積回路30のマイクロバンプと接触可能であり、且つ検査装置のプローブと接触可能なTABテープ1Aを提供できる。
TABテープ1Aは、例えば、以下のように製造される。第1工程では、第1フレキシブル基板21に第1貫通孔211とガイド孔212とを形成する。第2工程では、第2フレキシブル基板22の第1フレキシブル基板21に対向する面に接着材を塗付することによって、第1接着層221を形成する。第3工程では、第3フレキシブル基板23の第1フレキシブル基板21に対向する面に接着材を塗付することによって、第2接着層222を形成する。第4工程では、第1フレキシブル基板21に対して第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23を仮固定する。第5工程では、検査用チップ10Aを第1貫通孔211に挿入して仮固定する。第6工程では、紫外線を照射、又は加熱することによって、第1接着層221及び第2接着層222を硬化させる。この硬化によって、検査用チップ10Aが第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23に固着される。第1工程から第4工程において、第1フレキシブル基板21、第2フレキシブル基板22、及び第3フレキシブル基板23は、例えば、ロール状のフィルムとして供給され、ロール状のフィルムを加工することによって、テープ20Aが製造される。そして、第5工程及び第6工程では、テープ20Aに検査用チップ10Aが固着される。この製造工程によれば、検査用チップ10Aのテープ20Aへの実装が、ロール状のフィルムを加工することによって実現されるので、安価な方法でTABテープ1Aを製造することが可能となる。
以上説明したように、TABテープ1Aは、検査用チップ10Aとテープ20Aとを備える。検査用チップ10Aは、第1面11aに複数の導通電極111を有し、第1面11aと対向する第2面11bに複数のコンタクト電極121を有するガラス基板11を備える。テープ20Aは、検査用チップ10Aが収納される第1貫通孔211を有する可撓性の第1フレキシブル基板21と、第1フレキシブル基板21に固着される可撓性の第2フレキシブル基板22と、第2フレキシブル基板22と第1フレキシブル基板21の幅方向に離間した位置において第1フレキシブル基板21に固着される可撓性の第3フレキシブル基板23とを備える。そして、第1フレキシブル基板21の法線方向から平面視した場合、第2フレキシブル基板22から第3フレキシブル基板23までの第2領域K2と第1領域K1とが重なる重複領域K12を第1貫通孔211が存在する第1領域K1から除いた特定領域Kaにおいて、検査用チップ10Aのガラス基板11と第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23とが固着される。複数の導通電極111及び複数のコンタクト電極121は、平面視において、重複領域K12に位置する。
このTABテープ1Aによれば、スリットSを介して検査装置のプローブを複数の導通電極111に接触できると共に、複数のコンタクト電極121を集積回路30のマイクロバンプに接触させることができる。しかも、可撓性を有するテープ20Aに検査用チップ10Aを保持するので、ガラス基板11の割れを低減できる。この結果、検査用チップ10Aの取り扱いが容易になり、検査時において集積回路30のマイクロバンプと検査用チップ10Aとの位置決め、及び検査用チップ10Aと検査装置のプローブとの位置決めが容易になる。
2.第2実施形態
第2実施形態のTABテープ1Bは、図1に示す第1実施形態のTABテープ1Aにおいて、テープ20Aの替わりにテープ20Bを備える。第1実施形態のテープ20Aは、第2フレキシブル基板22と第3フレキシブル基板23とを第1フレキシブル基板21の幅方向に離間して配置することによって、スリットSを形成した。第2実施形態のテープ20Bは、第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23の替わりに、第2貫通孔242を有する第4フレキシブル基板24を備える点で、テープ20Aと相違する。
第2実施形態のTABテープ1Bは、図1に示す第1実施形態のTABテープ1Aにおいて、テープ20Aの替わりにテープ20Bを備える。第1実施形態のテープ20Aは、第2フレキシブル基板22と第3フレキシブル基板23とを第1フレキシブル基板21の幅方向に離間して配置することによって、スリットSを形成した。第2実施形態のテープ20Bは、第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23の替わりに、第2貫通孔242を有する第4フレキシブル基板24を備える点で、テープ20Aと相違する。
図10は、第2実施形態のテープ20Bの構成を示す平面図である。図11は、図10に示すテープ20Bをe−e線で切断した断面図である。
テープ20Bは、第1フレキシブル基板21及び第4フレキシブル基板24を備える。第4フレキシブル基板24は、第2フレキシブル基板22と同様に、可撓性を有するフィルム状の平板であり、例えば、ポリイミドで構成される。第4フレキシブル基板24は、可撓性を有する第4基板の一例である。
テープ20Bは、第1フレキシブル基板21及び第4フレキシブル基板24を備える。第4フレキシブル基板24は、第2フレキシブル基板22と同様に、可撓性を有するフィルム状の平板であり、例えば、ポリイミドで構成される。第4フレキシブル基板24は、可撓性を有する第4基板の一例である。
第4フレキシブル基板24の幅は、第1フレキシブル基板21の幅よりも狭い。また、平面視において、第4フレキシブル基板24の幅方向の中心を通る直線は、第1フレキシブル基板21の幅方向の中心を通る中心線Vと一致する。くわえて、第4フレキシブル基板24は、幅方向の中央部分に第2貫通孔242を有する。平面視において、第2貫通孔242は長方形の形状をしている。平面視において、第2貫通孔242のX幅方向の長さは第1貫通孔211のX軸方向の長さより短い。また、平面視において、第2貫通孔242のY幅方向の長さは第1貫通孔211のY軸方向の長さより長い。
第4フレキシブル基板24の第1フレキシブル基板21に対向する面には、第3接着層241が設けられる。第3接着層241は、例えば、第4フレキシブル基板24の第1フレキシブル基板21に対向する面に接着材を塗布することによって形成される。
第4フレキシブル基板24は第3接着層241の一部を介して第1フレキシブル基板21と接着される。第3接着層241は接着層の一例である。第3接着層241は、第1接着層221と同様に、紫外線の照射によって硬化する接着材、又は熱によって硬化する接着材を含む。
次に、検査用チップ10Aのコンタクト部Cと、テープ20Bの第1貫通孔211及び第2貫通孔242の位置関係について説明する。図12は、平面視におけるコンタクト部C、第1貫通孔211及び第2貫通孔242の位置関係を模式的に示す説明図である。この例において、第2領域K2は、平面視において第2貫通孔242の存在する領域である。重複領域K12は、第1貫通孔211が存在する第1領域K1と第2貫通孔242の存在する第2領域K2とが重複する領域である。
検査用チップ10Aが第1貫通孔211に収納される前の状態においてテープ20Bを平面視する場合、第1領域K1から重複領域K12を除いた特定領域Kaに、第3接着層241の一部が露出している。検査用チップ10Aを第1貫通孔211に収納する場合、検査用チップ10Aは、特定領域Kaの第3接着層241の一部を介して第4フレキシブル基板24と接着される。即ち、第3接着層241は、単に第1フレキシブル基板21と第4フレキシブル基板24とを固着するだけでなく、検査用チップ10Aを第4フレキシブル基板24に固着する機能を有する。
第1実施形態と同様に、コンタクト部Cが存在する領域Kcは、重複領域K12の内側に位置するので、複数の導通電極111と複数のコンタクト電極121は、平面視において、重複領域K12に位置する。よって、集積回路30のマイクロバンプと接触可能であり、且つ検査装置のプローブと接触可能なTABテープ1Bを提供できる。
TABテープ1Bは、例えば、以下のように製造される。第1工程では、第1フレキシブル基板21に第1貫通孔211と複数のガイド孔212とを形成する。第2工程では、第4フレキシブル基板24に第2貫通孔242を形成する。第3工程では、第4フレキシブル基板24の第1フレキシブル基板21に対向する面に接着材を塗付することによって、第3接着層241を形成する。第5工程では、第1フレキシブル基板21と第4フレキシブル基板24とを仮固定する。第5工程では、検査用チップ10Aを第1貫通孔211に挿入して仮固定する。第6工程では、紫外線を照射、又は加熱することによって、第3接着層241を硬化させる。この硬化によって、検査用チップ10Aが第4フレキシブル基板24に固着される。第1工程から第4工程において、第1フレキシブル基板21及び第4フレキシブル基板24は、例えば、ロール状のフィルムとして供給され、ロール状のフィルムを加工することによって、テープ20Bが製造される。そして、第5工程から第6工程では、テープ20Bに検査用チップ10Aを固着することができる。よって、検査用チップ10Aのテープ20Bへの実装が、ロール状のフィルムを加工することによって実現されるので、安価な方法でTABテープ1Bを製造することが可能となる。
以上説明したように、TABテープ1Bは、検査用チップ10Aとテープ20Bとを備える。検査用チップ10Aは、第1面11aに複数の導通電極111を有し、第1面11aと対向する第2面11bに複数のコンタクト電極121を有するガラス基板11を備える。テープ20Bは、検査用チップ10Aが収納される第1貫通孔211を有する可撓性の第1フレキシブル基板21と、第2貫通孔242を有し、第1フレキシブル基板21に固着される可撓性の第4フレキシブル基板24とを備える。そして、第1フレキシブル基板21の法線方向から平面視した場合、第1貫通孔211が存在する第1領域K1から、第1貫通孔211及び第2貫通孔242が重なる重複領域K12を除いた特定領域Kaにおいて、検査用チップ10Aのガラス基板11と第4フレキシブル基板24とが固着される。複数の導通電極111及び複数のコンタクト電極121は、平面視において、重複領域K12に位置する。
このTABテープ1Bによれば、第2貫通孔242を介して検査装置のプローブを複数の導通電極111に接触できると共に、複数のコンタクト電極121を集積回路30のマイクロバンプに接触させることができる。しかも、可撓性を有するテープ20Aに検査用チップ10Aを保持するので、ガラス基板11の割れを低減できる。この結果、検査用チップ10Aの取り扱いが容易になり、検査時において集積回路30のマイクロバンプと検査用チップ10Aとの位置決め、及び検査用チップ10Aと検査装置のプローブとの位置決めが容易になる。
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係るTABテープ1Cについて説明する。TABテープ1Cは、第1実施形態の検査用チップ10Aの替わりに検査用チップ10Bを用い、テープ20Aの替わりにテープ20Cを用いる点で、図1に示す第1実施形態のTABテープ1Aと相違する。
次に、第3実施形態に係るTABテープ1Cについて説明する。TABテープ1Cは、第1実施形態の検査用チップ10Aの替わりに検査用チップ10Bを用い、テープ20Aの替わりにテープ20Cを用いる点で、図1に示す第1実施形態のTABテープ1Aと相違する。
3−1.検査用チップ10B
検査用チップ10Bについて説明する。図13は、検査用チップ10Bの平面図である。図14は図13に示す検査用チップ10Bをf−f線で切断した断面図である。検査用チップ10Bは、検査用チップ10Bのガラス基板11に複数の接合電極112を備える点を除いて、図2及び図3に示す検査用チップ10Aと同じである。
検査用チップ10Bについて説明する。図13は、検査用チップ10Bの平面図である。図14は図13に示す検査用チップ10Bをf−f線で切断した断面図である。検査用チップ10Bは、検査用チップ10Bのガラス基板11に複数の接合電極112を備える点を除いて、図2及び図3に示す検査用チップ10Aと同じである。
複数の接合電極112は、図13に示す領域Gに形成される。領域Gは、検査用チップ10Bの外周より内側、且つ、コンタクト部Cの外側に位置する。例えば、検査用チップ10BのX軸方向の長さが13mm、且つ、検査用チップ10BのY軸方向の長さが17mmである場合、領域Gは、X軸方向の長さが10mm、且つ、Y軸方向の長さが14mmの内周とX軸方向の長さが11mm、且つ、Y軸方向の長さが15mmの外周に囲まれた範囲である。領域Gに0.2mmピッチで複数の接合電極112を設けた場合、複数の接合電極112は、X軸方向に54個、Y軸方向に74個、配列される。なお、複数の接合電極112を領域Gの4隅に配置してもよい。
図15は、図13に示す検査用チップ10Bをg−g線で切断した断面図である。図15に示されるようにガラス基板11は、領域Gにおいて、第1面11aと第2面11bとの間を貫通する複数のスルーホールH(第2スルーホールの一例)を有する。複数のスルーホールHの各々には、導電性の金属を材料とする複数の接合電極112が形成される。複数の接合電極112は、はんだによる接合が可能な金属部材の一例である。
接合電極112は、導通電極111と同様に形成される。すなわち、例えば銅112aを用いてスルーホールHの内部をメッキすることによってスルーホールHに導電性の金属が充填される。この後、ガラス基板11の第1面11a及び第2面11bに露出する銅112aの部分の上に、ニッケル112bがメッキされる。さらに、ニッケル112bの上に金112cがメッキされる。この結果、接合電極112は、ガラス基板11の第1面11aから、一部が突出する。複数の接合電極112は、ガラス基板11の領域Gに形成される複数のスルーホールHに充填された金属を各々含み、ガラス基板11の第1面11aから突出する。接合電極112の第1面11aから突出する部分は、金112cで覆われている。金112cは、はんだによる接合が可能な金属である。
また、領域Gにおいて、ガラス基板11の第2面11bは、コンタクト基板12の絶縁部122で覆われる。従って、接合電極112は、コンタクト部Cに形成される導通電極111又はコンタクト電極121と電気的に絶縁される。
3−2.テープ20C
次に、テープ20Cについて説明する。図16はテープ20Cの平面図であり、図17は図16に示すテープ20Cをh−h線で切断した断面図である。
次に、テープ20Cについて説明する。図16はテープ20Cの平面図であり、図17は図16に示すテープ20Cをh−h線で切断した断面図である。
テープ20Cは、第1フレキシブル基板21及びはんだメッキが可能な金属板25を備える。金属板25は、可撓性を有する薄板である。金属板25には、例えば、銅箔が用いられる。金属板25の幅は、第1フレキシブル基板21の幅よりも狭い。また、平面視において、金属板25の幅方向の中心を通る直線は、例えば、第1フレキシブル基板21の幅方向の中心を通る中心線Vと一致する。くわえて、金属板25は、幅方向の中央部分に第2貫通孔252を有する。平面視において、第2貫通孔252は長方形の形状である。
第1フレキシブル基板21と金属板25とは固着されている。第1フレキシブル基板21と金属板25とは、例えば、接着材を用いて固着できる。また、金属板25が露出する部分には、はんだメッキが施される。この結果、金属板25において第1フレキシブル基板21と接触しない部分は、はんだメッキ層251で覆われる。
次に、検査用チップ10Bのコンタクト部Cと、テープ20Cの第1貫通孔211及び第2貫通孔252との位置関係について説明する。図18は、平面視におけるコンタクト部C、第1貫通孔211及び第2貫通孔252の位置関係を模式的に示す説明図である。この例において、第1貫通孔211が存在する第1領域K1の内部に、第2貫通孔252の存在する第2領域K2がある。このため、第1領域K1と第2領域K2とが重複領域K12は、第2領域K2と一致する。
検査用チップ10Bが第1貫通孔211に収納される前の状態においてテープ20Cを平面視する場合、第1領域K1から重複領域K12を除いた特定領域Kaに、はんだメッキ層251の一部が露出している。検査用チップ10Bを第1貫通孔211に収納した状態では、平面視において、複数の接合電極112は特定領域Kaに位置する。そして、検査用チップ10Bを第1貫通孔211に収納した状態で加熱することによって、複数の接合電極112は金属板25にはんだ付けされる。これによって、検査用チップ10Bが金属板25に固着される。
第1実施形態と同様に、コンタクト部Cが存在する領域Kcは、重複領域K12の内側に位置するので、複数の導通電極111と複数のコンタクト電極121は、平面視において、重複領域K12に位置する。よって、集積回路30のマイクロバンプと接触可能であり、且つ検査装置のプローブと接触可能なTABテープ1Cを提供できる。
TABテープ1Bは、例えば、以下のように製造される。第1工程では、第1フレキシブル基板21に第1貫通孔211と複数のガイド孔212とを形成する。第2工程では、第1フレキシブル基板21に第2貫通孔252を有する金属板25を固定する。第3工程では、金属板25をはんだメッキすることによって、はんだメッキ層251を形成する。第4工程では、検査用チップ10Bを第1貫通孔211に挿入して仮固定する。第5工程では、加熱することによって、複数の接合電極112を金属板25にはんだ付けする。
また、検査用チップ10Bの製造工程においては、複数の導通電極111と複数の接合電極112とを同じ製造工程でガラス基板11に形成できる。従って、複数の接合電極112をガラス基板11に形成するために、複数の導通電極111とは別の製造工程を設ける必要がないので、製造工程を簡素化できる。
以上説明したように、TABテープ1Cは、検査用チップ10Bとテープ20Cとを備える。検査用チップ10Bは、ガラス基板11の第1面11aのうち、特定領域Kaの一部に、はんだによる接合が可能な金属部材の一例である複数の導通電極111を備える。また、第4基板の一例である金属板25は、はんだメッキが可能な金属で構成され、第1フレキシブル基板21と固着される部分を含む面、即ち、+Z方向の面うち特定領域Kaに、はんだがメッキされている。そして、検査用チップ10Bと金属板25板とは、はんだによって接合される。
このTABテープ1Cによれば、検査用チップ10Bと金属板25板とははんだによって接合されるので、固定の強度を高めることができる。また、複数の接合電極112のピッチを調整することによって、必要な強度を得ることができる。更に、TABテープ1Cの搬送時における検査用チップ10Bに加わる応力の分布に応じて、複数の接合電極112のピッチを決定してもよい。例えば、X軸方向から検査用チップ10Bに加わる応力が、Y軸方向から検査用チップ10Bに加わる応力より大きい場合には、特定領域Kaのうち、Y軸方向に並ぶ接合電極112のピッチを、X軸方向に並ぶ接合電極112のピッチより狭くしてもよい。
また、検査用チップ10Bは、第1面11aと第1面11aに対向する第2面11bを有し、第1面11aから第2面11bまでを貫通し、コンタクト部Cに形成される複数のスルーホールH(第1スルーホール)及び領域Gに形成される複数のスルーホール(第2スルーホール)を有するガラス基板11と、ガラス基板11の第2面11bに設けられるコンタクト基板12とを備える。検査用チップ10Bは、更に、複数の第1スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、第1面11aから突出した複数の導通電極111(第1電極)と、複数の第2スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、第1面11aから突出した複数の接合電極112と、コンタクト基板12に設けられ、複数の導通電極111と1対1に接続され、ガラス基板11の第2面11bに位置する複数のコンタクト電極121と、コンタクト基板12に設けられ、複数のコンタクト電極121を互いに絶縁する絶縁部122とを備える。ガラス基板11の法線方向から平面視した場合に、複数の導通電極111及び複数のコンタクト電極121が存在する領域の外側の領域に、絶縁部122と重なる複数の接合電極112が位置する。複数の接合電極112は、はんだによる接合が可能であり、複数のコンタクト電極121は、弾性を有する導電性の材料で構成される。
検査用チップ10Bは、コンタクト部Cの複数のコンタクト電極121によって、集積回路30のマイクロバンプと良好に接触し、複数の導通電極111によって検査装置のプローブと良好に接触することができる。そして、コンタクト部Cの外側に位置する複数の接合電極112を用いて、はんだ付けによる固定が可能になる。この結果、複数の接合電極112が接触する部分にはんだがメッキされたテープに対して検査用チップ10Bを実装できる。
4.第4実施形態
次に、第4実施形態に係るTABテープ1Dについて説明する。TABテープ1Dは、第1実施形態のテープ20Aの替わりにテープ20Dを用いる点で、図1に示す第1実施形態のTABテープ1Aと相違する。
次に、第4実施形態に係るTABテープ1Dについて説明する。TABテープ1Dは、第1実施形態のテープ20Aの替わりにテープ20Dを用いる点で、図1に示す第1実施形態のTABテープ1Aと相違する。
図19は、第4実施形態のテープ20Dの構成を示す平面図である。図20は、図19に示すテープ20Dをi−i線で切断した断面図である。
テープ20Dは、第1フレキシブル基板21が、第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216を有する点を除いて、図7及び図8に示す第1実施形態のテープ20Aと同じである。
テープ20Dは、第1フレキシブル基板21が、第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216を有する点を除いて、図7及び図8に示す第1実施形態のテープ20Aと同じである。
第3貫通孔213は、平面視において、第1列L1に並ぶ複数のガイド孔212と、第1貫通孔211との間に位置する。第4貫通孔214は、平面視において、第2列L2に並ぶ複数のガイド孔212と第1貫通孔211との間に位置する。また、第3貫通孔213と第4貫通孔214とは、例えば、平面視において、第1フレキシブル基板21の幅方向の中心を通る中心線Vに対して線対称に配置される。また、第5貫通孔215及び第6貫通孔216は、平面視において、中心線Vと重なる。第5貫通孔215と第6貫通孔216との間に第1貫通孔211が位置する。
TABテープ1Dは、複数のガイド孔212にギアの歯が噛み合い、ギアが回転することによって搬送される。この場合、複数のガイド孔212から検査用チップ10Aに力が伝わる。この力によって、検査用チップ10Aのガラス基板11が損傷する可能性がある。第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216は、ダンパとして作用するので、ガラス基板11に加わる力を低減できる。よって、TABテープ1Dによれば、ガラス基板11の損傷を低減できる。
本実施形態では、第3貫通孔213が第1フレキシブル基板21の長手方向(Y軸方向)に延在する範囲は、第1貫通孔211が第1フレキシブル基板21の長手方向に延在する範囲の全部を含む。また、第4貫通孔214が第1フレキシブル基板21の長手方向に延在する範囲は、第1貫通孔211が第1フレキシブル基板21の長手方向に延在する範囲の全部を含む。従って、複数のガイド孔212から検査用チップ10Aに伝達されるX軸方向の力を、第3貫通孔213及び第4貫通孔214によって効果的に低減することができる。
5.変形例
以上に例示した各実施形態に付加される具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
以上に例示した各実施形態に付加される具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
(1)上述の第3実施形態は、第2貫通孔252を備える金属板25を用いたが、第1実施形態において第2フレキシブル基板22及び第3フレキシブル基板23との隙間でスリットSを形成したのと同様に、可撓性を有する2枚の金属板をX軸方向に離間させて、第1フレキシブル基板21の底面側に配置してもよい。この場合、2枚の金属板の隙間によって、スリットSが形成される。2枚の金属板ははんだメッキされており、検査用チップ10Bの複数の接合電極112とはんだ付けによって固着される。
(2)上述した第3実施形態において、検査用チップ10Bの領域Gに、複数の接合電極112が配置されたが、本開示はこれに限定されない。例えば、平面視において、ガラス基板11の第1面11aのうち特定領域Kaの全部に、はんだによる接合が可能な金属部材を設けてもよい。
(3)上述した第3実施形態において、金属板25は、第1フレキシブル基板21と接触しない部分の全てをはんだメッキしたが、本開示はこれに限定されない。複数の接合電極112と接触する金属板25の部分を含むように金属板25をはんだメッキすればよい。例えば、金属板25の+Z方向の面のうち、特定領域Kaの部分をはんだメッキしてもよい。
(4)上述した第4実施形態は、第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216を第1フレキシブル基板21に設けたが、本開示はこれに限定されない。第1フレキシブル基板21は、第3貫通孔213及び第4貫通孔214を備え、第5貫通孔215及び第6貫通孔216を備えなくてもよい。また、第1フレキシブル基板21は、第5貫通孔215及び第6貫通孔216を備え、第3貫通孔213及び第4貫通孔214を備えなくてもよい。
(5)上述した第4実施形態を、第2実施形態又は第3実施形態に適用してもよい。この場合、第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216のうち少なくとも一つを備える第1フレキシブル基板21に第4フレキシブル基板24を固着させたテープと検査用チップ10Aとを組み合わせたTABテープしてもよい。
あるいは、第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216のうち少なくとも一つを備える第1フレキシブル基板21に金属板25を固着させたテープと検査用チップ10Bを組み合わせたTABテープしてもよい。
あるいは、第3貫通孔213、第4貫通孔214、第5貫通孔215、及び第6貫通孔216のうち少なくとも一つを備える第1フレキシブル基板21に金属板25を固着させたテープと検査用チップ10Bを組み合わせたTABテープしてもよい。
1A,1B,1C,1D…TABテープ、10A,10B…検査用チップ、11…ガラス基板、11a…第1面、11b…第2面、12…コンタクト基板、20A,20B,20C…テープ、21…第1フレキシブル基板、22…第2フレキシブル基板、23…第3フレキシブル基板、24…第4フレキシブル基板、金属板…25、30…集積回路、112…接合電極、121…コンタクト電極、122…絶縁部、211…第1貫通孔、212…ガイド孔、213…第3貫通孔、214…第4貫通孔、215…第5貫通孔、216…第6貫通孔、221…第1接着層、222…第2接着層、241…第3接着層、242,252…第2貫通孔、H…スルーホール、K1…第1領域、K12…重複領域、Ka…特定領域、S…スリット、V…中心線。
Claims (12)
- 第1面に複数の第1電極を有し、前記第1面と対向する第2面に複数の第2電極を有するガラス基板を備える検査用チップと、テープとを備え、
前記テープは、
前記検査用チップが収納される第1貫通孔を有する可撓性の第1基板と、
前記第1基板に固着される可撓性の第2基板と、
前記第2基板と前記第1基板の幅方向に離間した位置において前記第1基板に固着される可撓性の第3基板とを備え、
前記第1基板の法線方向から平面視した場合、前記第2基板から前記第3基板までの領域と前記第1領域とが重なる重複領域を、前記第1貫通孔が存在する第1領域から除いた特定領域において、前記検査用チップのガラス基板と前記第2基板及び前記第3基板とが固着され、
前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極は、前記平面視において、前記重複領域に位置する、
TABテープ。 - 前記テープは、前記第1基板と前記第2基板とを接着する第1接着層を備え、
前記検査用チップと前記第2基板とは、前記平面視において前記特定領域に位置する前記第1接着層の一部を介して接着される、
前記検査用チップと前記第3基板とは、前記平面視において前記特定領域に位置する前記第2接着層の一部を介して接着される、
請求項1に記載のTABテープ。 - 第1面に複数の第1電極を有し、前記第1面と対向する第2面に複数の第2電極を有するガラス基板を備える検査用チップと、テープとを備え、
前記テープは、
前記検査用チップが収納される第1貫通孔を有する可撓性の第1基板と、
第2貫通孔を有し、前記第1基板に固着される可撓性の第4基板とを備え、
前記第1基板の法線方向から平面視した場合、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が重なる重複領域を、前記第1貫通孔が存在する第1領域から除いた特定領域において、前記検査用チップのガラス基板と前記第4基板とが固着され、
前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極は、前記平面視において、前記重複領域に位置する、
TABテープ。 - 前記テープは、前記第1基板と前記第4基板とを接着する第3接着層を備え、
前記検査用チップと前記第4基板とは、前記平面視において前記特定領域に位置する前記第3接着層の一部を介して接着される、
請求項3に記載のTABテープ。 - 前記検査用チップにおいて、
前記ガラス基板は、複数の第1スルーホールを備え、
前記複数の第1電極は、前記複数の第1スルーホールに各々充填された金属を含み、前記ガラス基板の第1面から突出しており、
前記複数の第2電極は、前記ガラス基板の第2面において前記複数の第1電極と1対1に接続され、且つ導電性の弾性材料によって構成される、
請求項1又は2に記載のTABテープ。 - 前記検査用チップは、前記ガラス基板の第1面のうち、前記特定領域の一部又は全部に、はんだによる接合が可能な金属部材を備え、
前記第4基板は、
はんだメッキが可能な金属で構成され、
前記第1基板と固着される部分を含む面のうち前記特定領域に、はんだがメッキされており、
前記検査用チップと前記第4基板とは、はんだによって接合される、
請求項3に記載のTABテープ。 - 前記ガラス基板は、前記特定領域に複数の第2スルーホールを備え、
前記複数の第2スルーホールの各々には金属が充填され、
前記金属部材は、前記複数の第2スルーホールに充填された金属を各々含み、前記ガラス基板の第1面から突出する複数の接合電極である、
請求項6に記載のTABテープ。 - 前記第1基板は、
長手方向と並行な第1列に並ぶ複数のガイド孔と、
前記第1列に並ぶ複数のガイド孔との間に前記第1貫通孔を挟んで配置され、長手方向と並行に第2列に並ぶ複数のガイド孔と、
前記平面視において、前記第1列に並ぶ複数のガイド孔と、前記第1貫通孔との間に位置する第3貫通孔と、
前記平面視において、前記第2列に並ぶ複数のガイド孔と、前記第1貫通孔との間に位置する第4貫通孔と、
を備える請求項1から7までのうち何れか1項に記載のTABテープ。 - 前記第3貫通孔が前記第1基板の長手方向に延在する範囲は、前記第1貫通孔が前記第1基板の長手方向に延在する範囲の全部を含み、
前記第4貫通孔が前記第1基板の長手方向に延在する範囲は、前記第1貫通孔が前記第1基板21の長手方向に延在する範囲の全部を含む、
請求項8に記載のTABテープ。 - 前記第1基板は、前記平面視において、前記第1基板の幅方向の中心を通る中心線と重なる第5貫通孔及び第6貫通孔を備え、
前記第1貫通孔は、前記平面視において、前記第5貫通孔と前記第6貫通孔との間に位置する、
請求項9に記載のTABテープ。 - 第1面と前記第1面に対向する第2面を有し、前記第1面から前記第2面までを貫通する複数の第1スルーホール及び複数の第2スルーホールを有するガラス基板と、
前記ガラス基板の第2面に設けられるコンタクト基板と、
前記複数の第1スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、前記第1面から突出した複数の第1電極と、
前記コンタクト基板に設けられ、前記複数の第1電極と1対1に接続され、前記ガラス基板の第2面に位置し、導電性及び弾性を有する複数の第2電極と、
前記コンタクト基板に設けられ、前記複数の第2電極を互いに絶縁し、弾性を有する絶縁部材と、
を備える検査用チップ。 - 第1面と前記第1面に対向する第2面を有し、前記第1面から前記第2面までを貫通する複数の第1スルーホール及び複数の第2スルーホールを有するガラス基板と、
前記ガラス基板の第2面に設けられるコンタクト基板と、
前記複数の第1スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、前記第1面から突出した複数の第1電極と、
前記複数の第2スルーホールの各々に充填された導電性の金属を含み、前記第1面から突出した複数の接合電極と、
前記コンタクト基板に設けられ、前記複数の第1電極と1対1に接続され、前記ガラス基板の第2面に位置する複数の第2電極と、
前記コンタクト基板に設けられ、前記複数の第2電極を互いに絶縁する絶縁部とを備え、
前記ガラス基板の法線方向から平面視した場合に、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極が存在する領域の外側の領域に、前記絶縁部と重なる前記複数の接合電極が位置し、
前記複数の接合電極は、はんだによる接合が可能であり、
前記複数の第2電極は、弾性を有する導電性の材料で構成される、
検査用チップ。
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JP2019188727A JP2021063730A (ja) | 2019-10-15 | 2019-10-15 | Tabテープ及び検査用チップ |
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