JP2021012040A - 電気特性の検査冶具 - Google Patents

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【課題】ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性を有する電気特性の検査冶具を提供する。【解決手段】検査プローブシート1は、第1面11aに凹部12を有し、第2面11bに凸部13を有する貫通電極14を複数有する第1のフレキシブルシート10と、第1面21aに凹部22を有し、第2面21bに凸部23を有する貫通電極24を複数有する第2のフレキシブルシート20と、貫通電極14、24の凹部12、22に充填され、第1のフレキシブルシートの第1面11aと第2のフレキシブルシートの第1面21aとを連結する導電性樹脂30とを備える。【選択図】図1

Description

本技術は、ウェハ、チップ、パッケージ等の電子部品の電気特性の検査冶具に関する。
現在、ウェハレベルでの半導体装置の電気特性評価は、プローブカードを用いて、ウェハの表面や裏面に形成された導電パッドやバンプに、直接プローブを接触させて実施している(例えば、特許文献1参照。)。
この方法によれば、パッケージ前や三次元実装前の検査が可能となる。
しかしながら、ウェハのパッド表面の酸化膜を除去するために、表面に傷を付けてプローブ検査を実施するため、検査合格品を実装した後になって、検査に起因する損傷により不合格品を発生させる場合がある。またパッドサイズが小さくなるにつれて、バンプ形成や実装時の不具合の原因となる検査時の傷の影響が大きくなる。特に近年では、半導体チップのファインピッチ化がますます進行していることから、検査時の傷はますます大きな問題となる。
ベアチップやパッケージについては、ラバーコネクターを用いたハンドラーテストが行われている。検査プローブシートとなるラバーコネクターとしては、例えば、磁場配向させた導電粒子を、エラストマーシートの厚み方向に貫通するよう配置した異方導電性シートが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献2に記載された検査プローブシートは、ゴム弾性エラストマー樹脂中に導電粒子を磁場配向させる際に面内方向に導電粒子が連結してしまうため、ファインピッチへの対応が困難である。また、耐久性を向上させる目的で周囲を取り囲むようにフレームが付いているものの、フレーム内側のエラストマー樹脂は熱膨張により伸縮しやすい物質であるため、耐久性の低下の問題や、接点ズレに(位置ズレ)よる検査不具合の原因となる。特に、ヒートサイクル試験などにおける位置ズレは致命的であり、今後のさらなるファインピッチ化においては、対応が困難となる。
また、一般にエラストマー樹脂中に導電性物質を配置するラバーコネクターは、ファインピッチとなるコネクターの製造は困難であり、例えば、200μmP以下レベルの検査用コネクターは製造困難な状況にある。このため、組立て後のパッケージに対して検査を実施しているのが実情であり、結果として歩留まりが極端に悪化し、価格を低減できない要因ともなっている。
これらを解決する方法として、特許文献3には、図4に示すようにフレキシブルシート110の第1面111aに凹部112を有し、第2面111bに凸部113を有する貫通電極114を複数有し、凹部112に導電性エラストマー120を配置した検査プローブシート100を用いることにより、ファインピッチに形成されたパッドやバンプに酸化膜が形成されている場合でも、電気特性が検査可能であることが記載されている。
しかしながら、特許文献3に記載の方法では、フィインピッチに形成された電極の検査は可能であるが、導電性エラストマー部に直接電極が接触するため、検査が繰り返されるにつれ導電性エラストマー部が徐々に劣化し、導電粒子やバインダーの脱落や破損が起こり、抵抗値が上昇することがあった。また、通常、これらの検査では、最低1万回の繰り返し使用が要求される所、特許文献3に記載の方法では、1千回未満しか持たないのが現状であった。
特開2009−042008号公報 特開2006−024580号公報 特開2018−141652号公報
本技術は、前述した課題を解決するものであり、ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性を有する電気特性の検査冶具を提供する。
本技術の発明者は、鋭意検討を行った結果、第1のフレキシブルシートの凹部及び前記第2のフレキシブルシートの凹部に熱導電性樹脂を充填し、第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結することにより、ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性が得られることを見出した。
すなわち、本技術に係る電気特性の検査冶具は、凹部を有する貫通電極を複数有する第1のフレキシブルシートと、凹部を有する貫通電極を複数有する第2のフレキシブルシートと、前記第1のフレキシブルシートの凹部及び前記第2のフレキシブルシートの凹部に充填され、前記第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と前記第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結する導電性樹脂とを備える。
また、本技術に係る検査冶具の製造方法は、第1のフレキシブルシート及び第2のフレキシブルシートの貫通電極の凹部に導電性樹脂を充填する充填工程と、前記第1のフレキシブルシートの前記導電性樹脂が充填された面と前記第2のフレキシブルシートの前記導電性樹脂が充填された面とを貼り合わせ、前記導電性樹脂を連結させる連結工程とを有する。
また、本技術に係る電気特性の検査方法は、検査対象物の電極面に、凹部を有する貫通電極を複数有する第1のフレキシブルシートと、凹部を有する貫通電極を複数有する第2のフレキシブルシートと、前記第1のフレキシブルシートの凹部及び前記第2のフレキシブルシートの凹部に充填され、前記第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と前記第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結する導電性樹脂とを備える検査プローブシートの一方の面を貼り付け、貫通電極と前記検査対象物の電極と接触させる貼付工程と、前記検査プローブシートの他方の面から貫通電極にプローブを押し当て、電気特性を検査する検査工程とを有する。
本技術によれば、ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性を得ることができる。
図1は、本実施の形態に係る検査プローブシートの一例を示す断面図である。 図2は、凹部を有する貫通電極を複数有するフレキシブルシートの一例を示す断面図である。 図3は、本技術に係る検査プローブシートを用いて、電気特性を検査する検査工程を模式的に示す断面図である。 図4は、従来の検査プローブシートの一例を示す断面図である。
以下、本技術の実施の形態について、下記順序にて詳細に説明する。
1.電気特性の検査冶具
2.検査冶具の製造方法
3.電気特性の検査方法
<1.電気特性の検査冶具>
本技術に係る電気特性の検査冶具は、凹部を有する貫通電極を複数有する第1のフレキシブルシートと、凹部を有する貫通電極を複数有する第2のフレキシブルシートと、第1のフレキシブルシートの凹部及び第2のフレキシブルシートの凹部に充填され、第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結する導電性樹脂とを備える、いわゆる検査プローブシートである。一方の面の貫通電極に検査対象物のパッドやバンプを接触させ、他方の面の貫通電極にワイヤープローブを接触させることにより、ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性を得ることができる。
図1は、本実施の形態に係る検査プローブシートの一例を示す断面図であり、図2は、凹部を有する貫通電極を複数有するフレキシブルシートの一例を示す断面図である。本実施の形態に係る検査プローブシート1は、第1面11aに凹部12を有し、第2面11bに凸部13を有する貫通電極14を複数有する第1のフレキシブルシート10と、第1面21aに凹部22を有し、第2面21bに凸部23を有する貫通電極24を複数有する第2のフレキシブルシート20と、貫通電極14、24の凹部12、22に充填され、第1のフレキシブルシートの第1面11aと第2のフレキシブルシートの第1面21aとを連結する導電性樹脂30とを備える。
第1及び第2のフレキシブルシート10、20は、可撓性及び絶縁性を有し、熱膨張係数が低く、耐熱性が高い材料であることが好ましい。第1及び第2のフレキシブルシート10、20の材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンナフタレート、二軸配向型ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマーなどが挙げられる。これらの材料は、弾性エラストマーに比べ、寸法安定性が良く、特に熱サイクル試験において位置ズレによる導通不良が起き難く、耐久性にも優れるため好ましい。中でも、優れた耐熱性を有するポリイミドを用いることが好ましい。
第1及び第2のフレキシブルシート10、20の厚みは、薄過ぎると耐久性が劣るため、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μm以上である。フレキシブルシート11の厚みは、厚過ぎると貫通電極の形成が困難となるため、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。
貫通電極14、24は、個々が独立して存在しており、隣の貫通電極と絶縁されており、予め検査対象物のパッドやバンプの位置に合わせて形成されていてもよく、所定の間隔で形成されていてもよい。
貫通電極14、24は、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の厚み方向に形成され、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第1面11a、21aに陥没した凹部12、22を有する。凹部12、22の深さの下限は、好ましくは第1及び第2のフレキシブルシート10、20の厚みの20%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは60%以上である。凹部12、22の深さの上限は、好ましくは第1及び第2のフレキシブルシート10、20の厚みの90%以下、より好ましくは80%以下、さらに好ましくは70%以下である。これにより、導電性樹脂30の厚みを増大させることができるため、検査プローブシート1を押し下げたときの移動量を増大させることができ、パッドやバンプの高さのばらつきに対して追従させることができる。
また、貫通電極14、24の凹部12、22の表面は、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキなどでメッキ処理され、金属メッキ膜で被覆されていることが好ましい。これにより、凹部12、22によるアンカー効果などにより導電性樹脂30との密着性を向上させ、耐久性を向上させることができるとともに、導電性樹脂30との導電性を向上させることができる。
また、貫通電極14、24は、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第2面11b、21bに突出した凸部13、23を有する。凸部13、23の高さの下限は、好ましくは第1及び第2のフレキシブルシート10、20の厚みの10%以上、より好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上である。凸部13、23の高さの上限は、好ましくは第1及び第2のフレキシブルシート10、20の厚みの60%以下、より好ましくは50%以下、さらに好ましくは40%以下である。また、貫通電極14、24の凸部13、23の表面は、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキなどでメッキ処理され、金属メッキ膜で被覆されていることが好ましい。これにより、ワイヤープローブ先端、検査対象物のパッドやバンプに対して優れた耐久性を得ることができる。
貫通電極14、24は、導電性を有する金属又は合金で構成され、中でも、銅、ニッケルなどの金属又は合金で構成されることが好ましい。また、貫通電極14、24は、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第1面11a、21aから第2面11b、21bに向かって直径が増加する、いわゆる「テーパ形状」を有することが好ましい。これにより、ワイヤープローブ先端の直径を検査対象物のパッドやバンプのサイズより大きくすることが可能となる。
導電性樹脂30は、貫通電極14、24の凹部12、22に充填され、第1のフレキシブルシートの第1面11aと第2のフレキシブルシートの第1面21aとを連結する。貫通電極14、24の凹部12、22間の導電性樹脂30の厚みの下限は、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上、さらに好ましくは50μm以上であり、導電性樹脂30の厚みの上限は、好ましくは60μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
導電性樹脂30としては、弾性樹脂に導電粒子が分散された導電性エラストマー、熱可塑性樹脂に導電粒子が分散された導電性バインダーなどが挙げられる。
弾性樹脂は、ゴム弾性を有すればよく、耐熱性を有することが好ましい。弾性樹脂の好ましい例としては、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂は、高温で軟化し、成形性に優れる、所謂、エンジニアリング・プラスチックが挙げられる。このような熱可塑性樹脂としては、ポリアミド(ナイロン)、液晶性ポリマー、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
導電性樹脂30中の弾性樹脂及び導電粒子の合計含有量、及び導電性樹脂30中の熱可塑性樹脂及び導電粒子の合計含有量は、好ましくは85wt%以上、より好ましくは90wt%以上、さらに好ましくは95wt%以上である。これにより、導電性樹脂30は、弾性樹脂や熱可塑性樹脂の特性を持つことができる。
これらの中でも導電性樹脂30としては、ストローク性の観点から弾性樹脂に導電粒子が分散された導電性エラストマーを用いることが好ましい。検査される電極は、通常±数μmの高さバラツキが有るが、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の凹部12、22に導電性エラストマーを充填することにより、5μm以上のストローク値を得ることができ、半導体ウェハやチップ面内のパッドやバンプの高さのばらつきに対して追従させることが可能となる。なお、従来の検査プローブシートは、フレキシブルシートが1層であり、導電性エラストマーの厚みが、10〜20μmしか形成できないため、ストローク値は、2〜3μmが限界である。
導電粒子は、第1のフレキシブルシート10の凹部12の下部から第2のフレキシブルシート20の凹部22の下部まで連鎖し、第1のフレキシブルシート10の貫通電極14と第2のフレキシブルシート20の貫通電極24とを電気的に接続する。
導電粒子は、導電性を有すればよく、ニッケル、コバルト、鉄などの磁性金属粒子、樹脂コアや無機コア粒子に磁性金属がメッキされた粒子を用いることが好ましい。また、導電粒子は、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキなどでメッキ処理され、金属メッキ膜で被覆されていてもよい。導電粒子が磁性金属を含有する場合、導電性樹脂30を第1及び第2のフレキシブルシート10、20の凹部12、22に充填する際に磁場を印加することにより、容易に導電粒子同士を連鎖させることができる。
導電粒子の平均粒子径は、小さいほど微小なパッドやバンプに対応することができるため、導電粒子の平均粒子径の上限は、好ましくは15μm以下、より好ましくは8μm以下、さらに好ましくは4μm以下でり、導電粒子の平均粒子径の下限は、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは3μm以上である。
導電粒子の形状は、球形であってもよく、多角形、スパイク状であってもよい。導電粒子の形状が、多角形やスパイク状である場合、より容易に導電粒子同士を連鎖させることが可能となる。
なお、上述した検査プローブシートでは、貫通電極14、24が、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第2面11b、21bに突出した凸部13、23を有することとしたが、これに限られず、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第2面11b、21bに陥没した凹部を有するものとしてもよい。貫通電極14、24が、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第2面11b、21bに凹部を有するものとすることにより、ワイヤープローブの先端が凹部に収まり、ワイヤープローブの貫通電極からの脱落を防止することができる。
<2.検査冶具の製造方法>
本技術に係る検査冶具の製造方法は、第1のフレキシブルシート及び第2のフレキシブルシートの貫通電極の凹部に導電性樹脂を充填する充填工程と、第1のフレキシブルシートの導電性樹脂が充填された面と第2のフレキシブルシートの導電性樹脂が充填された面とを貼り合わせ、導電性樹脂を連結させる連結工程とを有する。これにより、ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性を有する検査プローブシートを得ることできる。
続いて、より具体的な検査プローブシートの製造方法について、図1及び図2を参照して説明する。先ず、フレキシブルシートに、レーザー加工にて貫通穴を形成し、電解メッキにて貫通穴に貫通電極をハーフ形成し、凹部を形成する。また、貫通電極及び凹部側面をNi/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキなどでメッキ処理し、金属メッキ膜で被覆することが好ましい。
次に、スクリーン印刷機を用いて、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の凹部12、22に、導電性樹脂30を均等に印刷する。また、微量ディスペンサーを用いて第1及び第2のフレキシブルシート10、20の凹部12、22に、導電性樹脂30を均等に塗布してもよい。導電性樹脂30は、第1及び第2のフレキシブルシート10、20の第1面11a、21aから突出している。導電性樹脂30の突出高さは、低すぎると検査プローブシート1の貫通電極14、24を押し下げたときの移動量が小さくなり、パッドやバンプの高さのばらつきに対して追従させることが困難となる。このため、導電性樹脂30の突出高さの下限は、好ましくは導電粒子の平均粒子径の50%以上、より好ましくは100%以上、さらに好ましくは150%以上である。また、導電性樹脂30の突出高さの上限は、高すぎると突出部が折れてしまうため、好ましくは導電粒子の平均粒子径の400%以下、より好ましくは300%以上、さらに好ましくは250%以下である。また、具体的な導電性樹脂30の突出高さの下限は、好ましくは5μm以上、より好ましくは8μm以上であり、導電性樹脂30の突出高さの上限は、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下である。
次に、第1のフレキシブルシート10の導電性樹脂30を印刷した側と、第2のフレキシブルシート20の導電性樹脂30を印刷した側とを対向させ、貫通電極14、24同士が重なるようにアライメントした後、フレキシブルシートを貼り合わせ、磁場を印加する。これにより、導電粒子が磁性金属を含有する場合、容易に導電粒子同士が連鎖して貫通電極14、24同士が導通をとることができる。
次に、磁場を印加して導電粒子を固定した状態で温度100〜200℃のオーブン中で0.5〜3時間加熱し、さらに温度150〜250℃で1〜4時間加熱する。これにより、導電性樹脂32が第1及び第2のフレキシブルシート10、20の凹部12、22に充填され、連結された検査用プローブシートを得ることができる。
<3.電気特性の検査方法>
本技術を適用した電気特性の検査方法は、検査対象物の電極面に、凹部を有する貫通電極を複数有する第1のフレキシブルシートと、凹部を有する貫通電極を複数有する第2のフレキシブルシートと、第1のフレキシブルシートの凹部及び第2のフレキシブルシートの凹部に充填され、第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結する導電性樹脂とを備える検査プローブシートの一方の面を貼り付け、貫通電極と検査対象物の電極と接触させる貼付工程(A)と、検査プローブシートの他方の面から貫通電極にプローブを押し当て、電気特性を検査する検査工程(B)とを有する。これにより、ファインピッチに形成されたパッドやバンプの電気特性の検査に対し、優れた耐久性を示すことができる。
検査対象物の一例としては、半導体装置が挙げられる。半導体装置は、ウェハ上に形成されたウェハレベル、個片化されたチップレベル、パッケージ後のパッケージレベルのいずれのものでもよい。以下では、半導体装置のチップレベルでの電気特性の検査方法について、貼付工程(A)、検査工程(B)及び、検査工程後に半導体装置から検査プローブシートを剥離する剥離工程(C)を説明する。なお、検査プローブシートは、前述した検査プローブシートと同様であるため、ここでは説明を省略する。
[貼付工程(A)]
貼付工程(A)では、半導体装置の電極面に、検査プローブシートを貼り付け、貫通電極と半導体装置のバンプとを接触させる。また、貼付工程(A)では、検査プローブシートを押圧することが好ましい。これにより、半導体装置のバンプに酸化膜が形成されている場合でも貫通電極が酸化膜を突き破るため、電気特性を検査することができる。
[検査工程(B)]
図3は、本技術に係る検査プローブシートを用いて、電気特性を検査する検査工程を模式的に示す断面図である。
図3に示すように、検査工程(B)では、第1のフレキシブルシート10の貫通電極14の凸部13にワイヤープローブ50を押し当て、第2のフレキシブルシート20の貫通電極24の凸部23に半導体装置40のバンプ41を接触させ、電気特性を検査する。ワイヤープローブ50を押し当てた際、導電性樹脂30が圧縮されるため、優れたストローク性が得られる。
ワイヤープローブ50は、電気特性を検査するための探針であり、図3に示すように貫通電極の電極面に対し垂直に立てることが好ましい。ワイヤープローブ50は、複数のピンが配列されていてもよい。ワイヤープローブ50の先端形状は、特に限定されず、球面、平面、凹面、鋸歯面などであってもよい。ワイヤープローブ50の先端径は、貫通電極が突出していない場合、電極の幅より小さいことが好ましいが、貫通電極が突出している場合は、隣接電極にショートしない範囲で貫通電極の幅より大きくても構わない。
電気特性の検査は、例えばトランジスタ、抵抗(電気抵抗)、コンデンサなどの特性を測定することにより行われる。
[剥離工程(C)]
剥離工程(C)では、半導体装置から検査プローブシートを剥離する。また、検査プローブシートの剥離後に半導体装置を洗浄してもよい。また、剥離した検査プローブシートは、複数回使用することが可能である。
<3.実施例>
以下、本技術に係る実施例について説明する。本実施例では、電気特性の検査冶具を作製し、これを用いてベアチップの導通検査を行った。そして、導通検査後のパッド傷の有無、耐久性、及びストローク値について評価した。なお、本技術は、これらの実施例に限定されるものではない。
[パッド傷の有無の評価]
導通検査後の半田バンプの傷の有無について、目視により確認した。
[耐久性の評価]
耐久性試験として、導通検査を1万回繰り返し、初期の検査抵抗値と、耐久性試験後の検査抵抗値とを測定した。
[ストローク値の評価]
自動荷重試験機(日本計測システム社製)にて、検査プローブシートの電極面を30μmφのワイヤーにて荷重5gg/pinで接触させた時のストローク値を測定した。なお、ストローク値は3μm以上あることが望ましい。
<実施例1>
[貫通電極を有するフレキシブルシートの作製]
ポリイミドシートの両面に銅が積層されたシート(商品名:エスパーフレックス、銅厚8μm、ポリイミド厚25μm、住友金属鉱山社製)に、レーザー加工にて直径30μmの貫通穴を60μmPの格子状間隔で形成し、電解メッキにて貫通穴に銅メッキによる貫通電極を形成した。貫通電極は、シート表面から厚み方向に15μmの溝の凹部が形成されるハーフ形成とした。次に、ニッケルと金によるメッキ加工を行った後に、表裏の銅層をエッチングで除去することで、フレキシブルシートを作成した。なお、ニッケル金メッキは、凹部側面のポリイミド表面にも形成した。
[導電性エラストマーの調製]
平均粒子径3μmのNi/Agメッキ樹脂コア粒子(積水化学工業社製)の表面に、無電解による置換メッキによって金メッキ層を施すことにより、導電粒子を作製した。エラストマーとして、2液型液状シリコーン(YE5822A/B、モメンティブ社製)のA剤とB剤を10:1で配合し、このシリコーン樹脂100質量部に対して導電粒子を200質量部の割合で混合して、導電性エラストマーを得た。
[検査プローブシートの作製]
スクリーン印刷機(ニューロング精密工業社製)を用いて、フレキシブルシートの貫通電極の凹部に、導電性エラストマーがシート表面から10μm突き出るように導電性エラストマー分散液を均等に印刷した。2枚のフレキシブルシートを導電性エラストマーの印刷側を対向させ、電極同士が重なるようにアライメントした後、フレキシブルシートを貼り合わせ、ズレないように固定をした。その状態で、永久磁石上にフレキシブルシートを置き、温度120℃のオープン中で1時間加熱し、さらに温度200℃で2時間加熱し、検査用プローブシートを作製した。
[導通検査]
評価用ベアチップとして、高さ20μm、30μmφの半田キャップ付銅ピラーバンプ(以下、半田バンプ)が6OμmPで配列された6mm角のベアチップ(デクセリアルズ評価基材)を用い、30μmφワイヤープローブ(テスプロ社製)を用いて、導通抵抗検査を行った。より具体的には、図3に示すように、評価用ペアチップの回路面と、検査プローブシートの一方の電極面を位置合わせした状態で押圧し、検査プローブシートの反対の電極面にワイヤープローブを荷重5g/pinで接触させ、導通検査を行った。
表1に、導通検査後の半田バンプの傷の有無、耐久性試験前後の導通抵抗値、及びストローク値を示す。表1に示すように、実施例1において、半田バンプの傷は無く、耐久性試験の初期の導通抵抗値は0.20Ω、耐久性試験後の導通抵抗値は0.30Ω、ストローク値は、5.5μmであった。
<比較例1>
実施例1の検査プローブシートの作製において、1枚のフレキシブルシートを永久磁石上に置き、温度120℃のオープン中で1時間加熱し、さらに温度200℃で2時間加熱し、図4に示すような検査用プローブシートを作製した以外は、実施例1と同様にして、導通検査を行った。
表1に、導通検査後の半田バンプの傷の有無、耐久性試験前後の導通抵抗値、及びストローク値を示す。表1に示すように、比較例1において、半田バンプの傷は無く、耐久性試験の初期の導通抵抗値は0.15Ω、耐久性試験後の導通抵抗値は1.00Ω以上、ストローク値は、2.1μmであった。
Figure 2021012040

比較例1では、半田バンプの傷は目視により確認できず、導通検査を行うことができたが、耐久性試験において、大きな抵抗上昇が認められた。これは、繰り返し検査を行う際に、貫通電極の凹部の導電性エラストマーが荷重により損傷したためと考えられる。また、ストローク値は小さい値となった。
一方、実施例1では、半田バンフの傷は、目視により確認できず、導通検査を行うことができた。また、耐久性試験後でも大きな抵抗値上昇は見られず、ストローク値は、比較例1よりも大きい値となった。よって、本技術の検査プローブシートは、耐久性が良好なことが確認できた。
1 検査プローブシート、10 第1のフレキシブルシート、11a 第1面、11b 第2面、12 凹部、13 凸部、14、貫通電極、20 第2のフレキシブルシート、21a 第1面、21b 第2面、22 凹部、23 凸部、24、貫通電極、30 導電性樹脂、40 半導体装置、41 バンプ、50 ワイヤープローブ

Claims (5)

  1. 凹部を有する貫通電極を複数有する第1のフレキシブルシートと、
    凹部を有する貫通電極を複数有する第2のフレキシブルシートと、
    前記第1のフレキシブルシートの凹部及び前記第2のフレキシブルシートの凹部に充填され、前記第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と前記第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結する導電性樹脂と
    を備える電気特性の検査治具。
  2. 前記導電性樹脂が、弾性樹脂と導電粒子と含有する請求項1記載の電気特性の検査治具。
  3. 前記第1のフレキシブルシートの凹部と前記第2のフレキシブルシートの凹部との間の前記導電性樹脂の厚みが、20μm以上60μm以下である請求項1又は2記載の電気特性の検査治具。
  4. 第1のフレキシブルシート及び第2のフレキシブルシートの貫通電極の凹部に導電性樹脂を充填する充填工程と、
    前記第1のフレキシブルシートの前記導電性樹脂が充填された面と前記第2のフレキシブルシートの前記導電性樹脂が充填された面とを貼り合わせ、前記導電性樹脂を連結させる連結工程と
    を有する電気特性の検査治具の製造方法。
  5. 検査対象物の電極面に、凹部を有する貫通電極を複数有する第1のフレキシブルシートと、凹部を有する貫通電極を複数有する第2のフレキシブルシートと、前記第1のフレキシブルシートの凹部及び前記第2のフレキシブルシートの凹部に充填され、前記第1のフレキシブルシートの凹部を有する面と前記第2のフレキシブルシートの凹部を有する面とを連結する導電性樹脂とを備える検査プローブシートの一方の面を貼り付け、貫通電極と前記検査対象物の電極と接触させる貼付工程と、
    前記検査プローブシートの他方の面から貫通電極にプローブを押し当て、電気特性を検査する検査工程と
    を有する電気特性の検査方法。
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