JP2021063498A - 発電システム及び発電システムの起動方法 - Google Patents

発電システム及び発電システムの起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】起動時のタービンの振動発生を確実に防止できる発電システム及び発電システムの起動方法を提供すること。【解決手段】ボイラ10と、ボイラ10から発生した蒸気が流れる高圧タービン20と、ボイラ10により再加熱された再熱蒸気が流れる中圧タービン30、低圧タービン41,42と、高圧タービン20及び中圧タービン30、低圧タービン41,42の回転によって発電する発電機50と、中圧タービン30、低圧タービン41,42に流入する再熱蒸気の温度を検出する温度検出部80と、蒸気の流量により発電機50の負荷を制御する制御部と、を備え、制御部は、発電機50の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を温度検出部80で検出する再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持した後、設定負荷での負荷運転に移行する発電システム1及び発電システムの起動方法。【選択図】図1

Description

本発明は、発電システム及び発電システムの起動方法に関する。
従来、高圧側タービンから排出された蒸気を再加熱して中圧タービン、低圧タービン等の低圧側タービンに供給し、発電効率を高める発電システムが知られている。この種の発電システムでは、タービン起動初期におけるタービンロータの断面温度分布の不均一による熱応力やタービンロータとケーシングの温度差による伸び差等に起因する振動が発生することがある。この振動を抑制する方法として、例えば、特許文献1には、高圧タービン第1段後内壁メタル温度及び高圧タービン第1段後蒸気温度に基づいて決定した初負荷保持時間でタービンを起動する方法が記載されている。また、特許文献2には、再熱蒸気の温度の経時変化情報に基づいて決定した流量で水を噴霧し、蒸気を発生させるガスタービンの排ガス温度を調整する方法が記載されている。
特開平4−203304号公報 特開2019−27399号公報
しかし、特許文献1の方法では、予め初負荷保持時間を設定しても、タービン起動後の運転状況によって振動が発生することがあり、初負荷保持時間を再調整する必要があった。また、特許文献2の方法では、タービンの振動が発生しないようにガスタービンの排ガスに水を噴霧して温度を調整しているものの、振動が発生しない十分な初負荷保持時間を把握することはできなかった。従来技術には、振動発生を確実に防止できる初負荷保持時間を正確に把握するという点で改善の余地があった。
本発明は、起動時のタービンの振動発生を確実に防止できる発電システム及び発電システムの起動方法を提供することを目的とする。
本発明は、蒸気を発生させるボイラと、前記ボイラから発生した蒸気が流れる高圧側タービンと、前記高圧側タービンから排出され、前記ボイラにより再加熱された再熱蒸気が流れる低圧側タービンと、前記高圧側タービン及び前記低圧側タービンの回転によって発電する発電機と、前記低圧側タービンに流入する前記再熱蒸気の温度を検出する検出部と、前記蒸気の流量により前記発電機の負荷を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記発電機の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を前記検出部で検出する前記再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持した後、前記設定負荷での負荷運転に移行する発電システムに関する。
前記制御部は、予め設定される設定温度を超えた状態かつ前記温度変化率が所定値よりも小さくなるまで前記初負荷状態が維持されることが好ましい。
本発明は、高圧側タービン及び低圧側タービンの回転によって発電する発電機を備え、前記高圧側タービンから蒸気を排出し、ボイラにより再加熱された再熱蒸気を前記低圧側タービンに流す発電システムの起動方法であって、前記発電機の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を前記再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持するステップと、前記初負荷状態を維持するステップの後、前記設定負荷での負荷運転に移行するステップと、を含む発電システムの起動方法に関する。
前記発電システムの起動方法において、予め設定される設定温度を超えた状態かつ前記温度変化率が所定値よりも小さくなるまで前記初負荷状態が維持されることが好ましい。。
本発明によれば、起動時のタービンの振動発生を確実に防止できる発電システム及び発電システムの起動方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る発電システムを示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る発電システムの制御部に関する電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る発電システムの実施例において測定された各種データの挙動を示す図である。 本発明の一実施形態に係る発電システムの比較例において測定された各種データの挙動を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る発電システム1について説明する。図1は本実施形態に係る発電システム1の要部を示す概略図である。発電システム1は、火力発電所において蒸気を利用して発電を行うシステムである。
まず、発電システム1の全体構成について説明する。図1に示すように、発電システム1は、ボイラ10と、高圧側タービンである高圧タービン20と、低圧側タービンである中圧タービン30及び低圧タービン41,42と、発電機50と、復水器60と、給水加熱設備70と、温度検出部80と、を備える。また、発電システム1は、蒸気及び水等の流体を流通させる流路として、主に主蒸気管101と、低温再熱蒸気管103と、高温再熱蒸気管107と、クロスオーバー管111と、復水管113,114と、給水管119,120,121,126と、を備える。さらに、発電システム1は、発電システム1の起動制御を実行する制御部90を備える。
ボイラ10は、蒸気を発生させる装置であり、過熱器11と、再熱器12と、を含んで構成される。過熱器11は、ボイラ10で発生した蒸気を過熱して高温高圧の過熱蒸気を発生させる装置である。再熱器12は、高圧タービン20から排出された蒸気を再加熱する装置である。
高圧タービン20と、中圧タービン30と、低圧タービン41,42と、発電機50とは、それぞれの軸同士が連結され、同軸上に配置される。本明細書では、高圧タービン20と中圧タービン30の両端の軸受のうち、高圧タービン側を第1軸受21、中圧タービン側を第2軸受31とする。
高圧タービン20は、主蒸気管101によりボイラ10の過熱器11と連結され、低温再熱蒸気管103によりボイラ10の再熱器12と連結される。主蒸気管101には、主熱蒸気止め弁102が配置される。低温再熱蒸気管103には、逆止め弁104が配置される。また、主蒸気管101と低温再熱蒸気管103とは、バイパスライン105により互いに連結される。バイパスライン105には、バイパス弁106が配置される。
中圧タービン30は、高温再熱蒸気管107によりボイラ10の再熱器12と連結される。高温再熱蒸気管107には、再熱蒸気の温度を検出する温度検出部80と、複合再熱弁108が配置される。高温再熱蒸気管107には、温度検出部80と複合再熱弁108との間の位置にバイパスライン109が連結される。バイパスライン109は、復水器60に連結される。バイパスライン109には、バイパス弁110が配置される。
低圧タービン41,42は、クロスオーバー管111により中圧タービン30と連結される。また、低圧タービン41,42の下流側には、復水器60が配置される。
発電機50は、高圧タービン20、中圧タービン30、及び低圧タービン41,42の回転により駆動され、発電する。
復水器60は、低圧タービン41,42から排出された蒸気と、バイパスライン109から送られた蒸気を回収して水に戻す装置である。復水器60には、冷却水が流通する冷却管112と、冷却管112に冷却水を圧送する主冷却ポンプ61とが配置される。復水器60の下流側には、復水器60で凝縮した水を圧送する復水抽出ポンプ62とグランド蒸気をドレン化するグランド蒸気復水器63が配置される。
給水加熱設備70は、復水器60から排出された水を加熱して、給水としてボイラ10に供給する設備である。給水加熱設備70は、給水を加熱する低圧給水加熱器71〜73及び高圧給水加熱器76〜78と、給水を脱気する脱気器/給水処理装置74と、給水を圧送する給水ポンプユニット75と、を備える。
次に、発電システム1の運転時における蒸気等の流体の流れについて説明する。
ボイラ10で発生した蒸気を過熱器11で過熱した過熱蒸気は、主蒸気管101を通って高圧タービン20に送られ、高圧タービン20を回転させる。高圧タービン20の回転に用いられた蒸気は、低温再熱蒸気管103を介してボイラ10の再熱器12に送られる。
再熱器12で再加熱された蒸気である再熱蒸気は、高温再熱蒸気管107を通って中圧タービン30に送られ、中圧タービン30を回転させる。中圧タービン30の回転に用いられた蒸気は、クロスオーバー管111を介して低圧タービン41,42に送られる。
低圧タービン41,42に送られた蒸気は、低圧タービン41,42を回転させる。低圧タービン41,42の回転に用いられた蒸気は、復水器60に送られる。
復水器60に送られた蒸気は、冷却管112を流れる冷却水との熱交換により冷却され、水に戻される。復水器60により水に戻された復水は、復水抽出ポンプ62により圧送され、復水管113を流れ、グランド蒸気復水器64を介して給水加熱設備70に送られる。
給水加熱設備70に送られた給水は、復水管114を流れ、低圧給水加熱器71〜73で加熱され、給水管119を介して脱気器/給水処理装置74に送られる。また、バイパスライン115に配置されるバイパス弁116やバイパスライン117に配置されるバイパス弁118を開くことにより、低圧給水加熱器71〜73を通過させずに給水を脱気器/給水処理装置74に送ることもできる。
脱気器/給水処理装置74では、給水に含まれる溶存酸素を除去する脱気が行われる。脱気された給水は、給水管120を介して給水ポンプユニット75に送られる。給水ポンプユニット75は、脱気処理された給水を給水管121に圧送する。
給水管121に圧送された給水は、高圧給水加熱器76〜78で加熱され、給水管126を介してボイラ10へ送られる。また、バイパスライン122に配置されるバイパス弁123やバイパスライン124に配置されるバイパス弁125を開くことにより、高圧給水加熱器76〜78を通過させずに給水をボイラ10に送ることもできる。
ボイラ10へ送られた給水は、ボイラ10と過熱器11で過熱蒸気となり、主蒸気管101を介して高圧タービン20へ供給される。
次に、制御部90について説明する。図2は、発電システム1の制御部90に関する電気的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部90は、温度変化率算出部91と、出力判定部92とを含むコンピュータである。制御部90は、ボイラ10、温度検出部80等と電気的に接続される。制御部90は、温度検出部80からの情報に基づいて、発電機50の負荷を制御する。
制御部90による発電機50の負荷の制御について説明する。発電システム1が起動すると、制御部90は、高圧タービン20に過熱蒸気を供給し、発電機50の回転速度を所定の回転速度まで上昇させる。本実施形態における所定の回転速度は例えば3600rpmである。このとき、発電機50は電気を出力していない無負荷状態である。
所定時間経過後、制御部90は、電力供給時の設定負荷(定格負荷)よりも小さい初負荷が付与される初負荷保持に切り替える。このとき、制御部90は、発電機50の回転速度を維持するために、ボイラ10から発生する蒸気量を増やす制御を行う。
蒸気量が増えると、高圧タービン20から排出され、再熱器12で再加熱された再熱蒸気が、高圧高温の状態を維持しながら高温再熱蒸気管107を介して中圧タービン30及び低圧タービン41,42に流入する。再熱蒸気の温度は、高温再熱蒸気管107における再熱器12と複合再熱弁108の間に配置された温度検出部80により検出される。
再熱蒸気の温度の検出結果は、制御部90の温度変化率算出部91により監視される。温度変化率算出部91は、連続的に受信した再熱蒸気の温度の検出結果から再熱蒸気の温度変化率を算出する。再熱蒸気の温度変化率は、再熱蒸気の温度を微分したものであってもよく、単位時間当たりの再熱蒸気の温度の上昇分であってもよい。
制御部90は、温度検出部80により検出された再熱蒸気の温度が予め設定される設定温度を超えた状態であり、かつ、温度変化率算出部91により算出される再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなったと出力判定部92が判定した場合に、発電機50の出力の上昇を開始し、設定負荷での負荷運転に切り替える。所定値は、各設備や条件等により実証的に決定することができる。
本実施形態に係る発電システム1によれば、再熱蒸気の温度の上昇が安定したタイミングで、発電機50の出力を上昇させるための蒸気量を増やす。これにより、高圧タービン20だけでなく、中圧タービン30及び低圧タービン41,42が均質に温められた状態で、更なる熱を各タービンに加えることができる。よって、出力上昇時にタービンロータの断面温度分布の不均一とタービンロータとケーシングの過渡的な温度差が生じ難くなり、タービンの振動に起因する熱応力やタービンロータとケーシングの伸び差に起因する振動の発生を抑制できる。
次に、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
図3は本発明の実施例における発電システム1の起動初期における各種データの挙動を示す図である。図3の(A)は発電機50の出力及びタービンの伸びを示す図、図3の(B)は再熱蒸気の温度及び再熱蒸気の圧力を示す図、図3の(C)は第1軸受21の振動及び第2軸受31の振動を示す図である。図3の(A)の紙面左側の縦軸は発電機の出力であり、紙面右側の縦軸はタービンの伸びである。図3の(B)の紙面左側の縦軸は再熱蒸気の温度、紙面左側の縦軸は再熱蒸気の圧力である。図3の(C)の縦軸は第1軸受21及び第2軸受31の振動の大きさである。図3の(A)から(C)の横軸は経過時間を示す。本実施例では、上記実施形態の発電システム1により実施した。また、本実施例では、初負荷状態を維持する初負荷保持での発電機50による出力(発電機出力)を25MWに設定し、負荷運転での発電機出力を125MWに設定した。
図3の(A)に示すように、タービンの伸びは、初負荷保持開始時から一定の割合で上昇した。図3の(B)に示すように、再熱蒸気の温度は、初負荷保持開始時から急激に上昇したが、120分前後で温度が安定し、温度変化率が小さくなった。図3の(C)に示すように、第2軸受31の振動は、初負荷保持開始時から50分後(後述する比較例における初負荷保持完了時)に94μmであったが、緩やかに減少し、初負荷保持開始時から120分後に87μmであった。これは、高圧タービン20のサーマルアンバランスが減少したためであると考えられる。
本実施例では、初負荷保持開始から120分後に、出力判定部92が再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなったと判定し、発電機50による出力の上昇を開始させる負荷運転に切り替えた。出力を上昇させるために再熱蒸気の温度が再び急上昇しているにもかかわらず、第2軸受31の振動は、安定した低い値で推移し、125MW到達時で60μmであった。これは、負荷運転開始時にタービン全体が均質に温められた状態であるので、さらに熱を加えても高圧タービン20のサーマルアンバランスが生じ難いためであると考えられる。
[比較例]
本発明の比較例は、制御部90を除き、上記実施例と同様の構成の発電システムにより実施した。また、比較例では、実施例と同様に初負荷保持での発電機50による出力を25MW、負荷運転での出力を125MWに設定した。一方、初負荷保持時間は、予め設定された50分間である。
図4は、本発明の比較例における発電システムの起動初期における各種データの挙動を示す図である。図4の(A)は発電機50の出力及び回転速度を示す図、図4の(B)は第2軸受31の振動と位相を示す図である。図4の(A)の紙面左側の縦軸は発電機の出力であり、紙面右側の縦軸は発電機の回転速度である。図4の(B)の紙面左側の縦軸は第2軸受31の振動であり、紙面右側の縦軸は第2軸受31の位相である。図4の(A)から(B)の横軸は経過時間を示す。
図4に示すように、第2軸受31の振動は、初負荷保持の開始(並列)とともに急上昇し、初負荷保持完了時まで高い値を維持した。負荷運転に切り替えた後、第2軸受31の振動が約100μmを越えたことが確認できる。これは、初負荷保持開始から50分の時点では、高圧タービン20が均質に温められておらず、その状態でさらに再熱蒸気の温度を上昇させたために、高圧タービン20のサーマルアンバランスが増大したためであると考えられる。実施例の図3に示すように、初負荷保持開始後50分の時点では、再熱蒸気の温度が上がり切っておらず、温度が安定していないことが確認できる。
以上説明した本実施形態に係る発電システム1及び発電システムの起動方法によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態に係る発電システム1は、蒸気を発生させるボイラ10と、ボイラ10から発生した蒸気が流れる高圧タービン20と、高圧タービン20から排出され、ボイラ10により再加熱された再熱蒸気が流れる中圧タービン30、低圧タービン41,42と、高圧タービン20及び中圧タービン30、低圧タービン41,42の回転によって発電する発電機50と、中圧タービン30、低圧タービン41,42に流入する再熱蒸気の温度を検出する温度検出部80と、蒸気の流量により発電機50の負荷を制御する制御部90と、を備え、制御部90は、発電機50の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を温度検出部80で検出する再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持した後、設定負荷での負荷運転に移行する。
これにより、中圧タービン30及び低圧タービン41,42に送られる再熱蒸気の温度が安定し、タービン全体がより均質に温められた状態で負荷運転に移行し、発電機50の出力を上げることができる。よって、タービンロータとケーシングの伸び差等に起因する振動を抑制でき、タービンの長寿命化を実現できる。また、再熱蒸気の温度変化率を確認しながら、発電機50の出力を調整できるので、高圧タービン20、中圧タービン30、及び低圧タービン41,42に加わる振動を確実に抑制できる。
また、制御部90は、予め設定される設定温度を超えた状態かつ温度変化率が所定値よりも小さくなったときに初負荷状態から設定負荷での負荷運転に移行する。
これにより、タービン全体の温度が十分に上がり切る前に初負荷状態から負荷運転に移行する事態の発生をより一層確実に防止できる。
本実施形態に係る発電システムの起動方法は、高圧タービン20及び中圧タービン30、低圧タービン41,42の回転によって発電する発電機50を備え、高圧タービン20から蒸気を排出し、ボイラ10により再加熱された再熱蒸気を中圧タービン30、低圧タービン41,42に流す発電システムの起動方法であって、発電機50の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持するステップと、初負荷状態を維持するステップの後、設定負荷での負荷運転に移行するステップと、を含む。
これにより、再熱蒸気の温度変化率が小さくなるまで初負荷状態を維持するので、タービン全体が均質に温められている状態で、負荷運転に移行することができる。よって、高圧タービン20のサーマルアンバランスに起因する起動時のタービンの振動発生を確実に防止できる。
また、本実施形態に係る発電システムの起動方法は、予め設定される設定温度を超えた状態かつ温度変化率が所定値よりも小さくなるまで初負荷状態が維持される。
これにより、タービン全体の温度が十分に上がり切る前に初負荷状態から負荷運転に移行することをより確実に防止できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。上記実施形態では、予め設定される設定温度を超えた状態かつ温度変化率が所定値よりも小さくなることが通常運転への移行条件であったが、移行条件は他の条件を適宜変更することができる。例えば、温度変化率が所定値よりも小さくなることだけを移行条件としてもよいし、他の条件を追加してもよい。
10 ボイラ
20 高圧タービン(高圧側タービン)
30 中圧タービン(低圧側タービン)
41,42 低圧タービン(低圧側タービン)
50 発電機
80 検出部(温度検出部)
90 制御部

Claims (4)

  1. 蒸気を発生させるボイラと、
    前記ボイラから発生した蒸気が流れる高圧側タービンと、
    前記高圧側タービンから排出され、前記ボイラにより再加熱された再熱蒸気が流れる低圧側タービンと、
    前記高圧側タービン及び前記低圧側タービンの回転によって発電する発電機と、
    前記低圧側タービンに流入する前記再熱蒸気の温度を検出する検出部と、
    前記蒸気の流量により前記発電機の負荷を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記発電機の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を前記検出部で検出する前記再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持した後、前記設定負荷での負荷運転に移行する発電システム。
  2. 前記制御部は、
    予め設定される設定温度を超えた状態かつ前記温度変化率が所定値よりも小さくなるまで前記初負荷状態が維持される請求項1に記載の発電システム。
  3. 高圧側タービン及び低圧側タービンの回転によって発電する発電機を備え、前記高圧側タービンから蒸気を排出し、ボイラにより再加熱された再熱蒸気を前記低圧側タービンに流す発電システムの起動方法であって、
    前記発電機の負荷を、無負荷状態から、電力供給時の設定負荷よりも小さい初負荷が付与される初負荷状態を前記再熱蒸気の温度変化率が所定値よりも小さくなるまで維持するステップと、
    前記初負荷状態を維持するステップの後、前記設定負荷での負荷運転に移行するステップと、を含む発電システムの起動方法。
  4. 予め設定される設定温度を超えた状態かつ前記温度変化率が所定値よりも小さくなるまで前記初負荷状態が維持される請求項3に記載の発電システムの起動方法。
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