JP2021060497A - 手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造 - Google Patents

手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造 Download PDF

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JP2021060497A JP2019184314A JP2019184314A JP2021060497A JP 2021060497 A JP2021060497 A JP 2021060497A JP 2019184314 A JP2019184314 A JP 2019184314A JP 2019184314 A JP2019184314 A JP 2019184314A JP 2021060497 A JP2021060497 A JP 2021060497A
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正雄 土居
実 石間
Minoru Ishima
実 石間
秀司 稲葉
Hideji Inaba
秀司 稲葉
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Abstract

【課題】手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造を提供する。【解決手段】吊下げアーム19の第1回転軸P1と手術顕微鏡22の第2回転軸P2にそれぞれトルクセンサT1、T2を設け、そのトルクセンサT1、T2の測定値が表示部15、16に表示されるため、ドクターはクラッチをロック状態にしたままで、吊下げアーム19や手術顕微鏡22のバランス状態を知ることができる。従って、アンバランスの場合は吊下げアーム19や手術顕微鏡22を手で支えることなく、その表示を見ながらバランス方向へ吊下げアーム19や手術顕微鏡22をスライドさせて、第1回転軸P1及び第2回転軸P2を中心とした重量バランスを図ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造に関するものである。
手術顕微鏡はスタンド装置の支持アームの先端に設けられた垂直な先端アームに吊下げアームを介して支持される。
吊下げアームにはクラッチ付きの第1回転軸が設けられ、その第1回転軸に吊下げアームが回転自在且つ横方向にスライド自在に取付けられている。吊下げアームの下端には別のクラッチ付き第2回転軸が設けられ、この第2回転軸に手術顕微鏡が吊下げアームとは直交する横方向で回転自在且つスライド自在に取付けられている。
吊下げアーム及び手術顕微鏡が第1回転軸や第2回転軸に対してスライド自在なのは、第1回転軸を中心とした吊下げアーム(手術顕微鏡含む)の重量バランスや、第2回転軸を中心とした手術顕微鏡の重量バランスを図るためである。
重量バランスが図られて、吊下げアーム及び手術顕微鏡がそれぞれの重心位置で支持されれば、第1回転軸のクラッチをフリーにした際に、吊下げアームの第1回転軸を中心とした角度変更を軽い力で行うことができる。手術顕微鏡も同様に第2回転軸のクラッチをフリーにすることにより手術顕微鏡の第2回転軸を中心とした回転を軽い力で行うことができる。
吊下げアームの重量バランスの調整方法としては、まず吊下げアームを片手で支えた状態にしておき、その状態のままフットスイッチ等を操作してクラッチをフリーする。手で支えた状態でクラッチをフリーにしないと、アンバランス時に吊下げアームがガクンと勢い良く傾いて故障の原因となる。手で支えた状態にしておくと、そのように勢い良く傾くことはないし、支えている手でどちら側にアンバランスか分かるので、もう片方の手で操作ボタンを押し、吊下げアームをバランス方向へスライドさせることができる。吊り下げアームのバランス調整後の手術顕微鏡のバランス調整も同様で手術顕微鏡を片手で支えてクラッチをフリーにし、アンバランスであればもう片方の手で操作ボタンを押して手術顕微鏡をバランス方向へスライドさせる(例えば、特許文献1参照)。
特許第4504081号公報
しかしながら、このような従来の技術にあっては、重量バランス調整のためにクラッチをフリーにする際、吊下げアームや手術顕微鏡をいったん手で支えた状態にする必要があるため、操作が面倒であった。
本発明はこのような従来の技術に着目してなされたものであり、吊下げアームや手術顕微鏡を手で支えずに重量バランスを図ることができる手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造を提供することを目的としている。
本発明の第1の技術的側面によれば、スタンド装置の支持アームの先端に設けられた垂直な先端アームに第1水平方向に沿い且つクラッチを有する第1回転軸を設け、該第1回転軸に第1回転軸を中心に回転自在で且つ第1回転軸を中心とした重量バランス調整のために第1回転軸に対して第1回転軸とは直交する第2水平方向での位置を変更自在な吊下げアームを設け、吊下げアームの下端に第2水平方向に沿い且つクラッチを有する第2回転軸を設け、該第2回転軸に第2回転軸を中心に回転自在で且つ他面側に手術顕微鏡が取付けられるスライド機構を設け、該スライド機構が手術顕微鏡の第2回転軸を中心とした重量バランス調整のために手術顕微鏡の第1水平方向での位置を変更自在な手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造であって、前記第1回転軸及び第2回転軸にそれぞれクラッチがロック時の回転トルクを測定するトルクセンサを設けると共に、該トルクセンサの測定値を表示する表示部を設けたことを特徴とする。
本発明の第2の技術的側面によれば、表示部が先端アームに設けられていることを特徴とする。
本発明の第1の技術的側面によれば、吊下げアームの第1回転軸と手術顕微鏡の第2回転軸にそれぞれトルクセンサを設け、そのトルクセンサの測定値が表示部に表示されるため、ドクターはクラッチをロック状態にしたままで、吊下げアームや手術顕微鏡のバランス状態を知ることができる。従って、アンバランスの場合は吊下げアームや手術顕微鏡を手で支えることなく、その表示を見ながらバランス方向へ吊下げアームや手術顕微鏡をスライドさせて、第1回転軸及び第2回転軸を中心とした重量バランス調整を行うことができる。そして重量バランスの均等状態が表示部の表示で確認されたら、その後にクラッチをフリー状態にしても、吊下げアームや手術顕微鏡がガクンと勢いよく傾いたり回転したりすることない。そのまま軽い力で吊下げアームや手術顕微鏡を傾けたり回転させたりすることができる。
本発明の第2の技術的側面によれば、表示部が手術顕微鏡に近い先端アームに設けられているため、ドクターは視線を大きく変えることなく表示部を確認することができる。
手術顕微鏡を支持したスタンド装置を示す側面図。 スタンド装置を示す分解図。 吊下げアームのバランス構造を示す説明図。 第1回転軸を中心に傾けた状態を示す吊下げアームの側面図。 吊下げアームを逆の方向に傾けた状態を示す図4相当の側面図。 第2回転軸を中心とした手術顕微鏡の支持状態を示す側面図。 第2回転軸を中心に手術顕微鏡を回転させた状態を示す側面図。 手術顕微鏡を逆の方向に回転させた状態を示す図7相当の側面図。 バランス状態の表示部を示す図。 アンバランス状態の表示部を示す図。
図1〜図10は本発明の好適な実施形態を示す図である。以上及び以下において、図中において、前後方向(第2水平方向)はY及び左右方向(第1水平方向)はXとして説明する。
スタンド装置は手術室のフロア上に設置されるスタンド本体1を有している。スタンド本体1の上部には、前アーム2、後アーム3、上アーム4、下アーム5とから構成されるメイン平行リンク機構Aが取付けられる。メイン平行リンク機構Aは前アーム2の上下途中位置がスタンド本体1の回動軸Sに取付けられ、全体が回動軸Sを中心に回動することができる。この回動軸Sはクラッチ機能を有し、クラッチをロック状態にして回転を固定することができ、またフリーにして自由に回転することもできる。
メイン平行リンク機構Aの上辺は前方に延長されて支持アーム6となっている。支持アーム6の先端には先端アーム7の途中部分が軸支されている。先端アーム7は、上端が2本のサブアーム8、9とL形のクランクレバー10を介してスタンド本体1に連結されることにより、常に垂直状態が維持される。
メイン平行リンク機構Aの下辺は後方に延長されて底アーム11となっている。底アーム11の先端にはカウンタウェイトWが支持されている。底アーム11には操作スイッチ12が設けられ、この操作スイッチ12を手動で操作することにより、カウンタウェイトWを底アーム11に沿って任意の方向に必要な量だけ移動させることができる。
スタンド本体1には操作パネル13が設けられ、操作パネル13には電源スイッチ14や表示部15が設けられている。また先端アーム7の下部は上部に対して垂直軸を中心に回転自在で、その先端アーム7の下部には別の表示部16と操作スイッチ18が設けられている。
先端アーム7の下部には左右方向(第1水平方向)Xに沿う第1回転軸P1が上下に設けられている。この第1回転軸P1にはサブ平行リンク機構Bを含むコ字状の吊下げアーム19が支持される。サブ平行リンク機構の上部は2本の平行な上レール20となっており、この上レール20の内部には長手方向に沿って図示せぬネジ棒が内蔵されている。ネジ棒は先端アーム7に設けられた前記操作スイッチ18を操作することで、上レール20内に設けられた図示せぬモータにより正逆転方向に必要な回転量だけ回転することができる。このネジ棒が第1回転軸P1を貫通した状態で螺合していると共に、第1回転軸P1を中心にして上レール20ごと傾くことができる。
第1回転軸P1はクラッチ機能も有しており、スタンド本体1から延びてフロア上に設置されたフットスイッチ21により、ロック状態にして第1回転軸P1の回転をロックすることができ、フリー状態にして第1回転軸P1の回転をフリーにすることができる。フリーにすれば、図4及び5に示されているように、吊下げアーム19を自由に傾けて吊下げアーム19の下端に支持された手術顕微鏡22の角度を変更することができる。そして上下の第1回転軸P1のうち、下側の第1回転軸P1には第1回転軸P1の回転トルクを測定するトルクセンサT1が設けられている。
吊下げアーム19の下端には前後方向(第2水平方向)Yに沿う第2回転軸P2が設けられている。この第2回転軸P2には上下方向でのスライド機構23が回転自在に設けられ、このスライド機構23の他面側には更に左右方向(第1水平方向)Xでのスライド機構24が設けられている。そして左右方向でのスライド機構24の他面側に手術顕微鏡22が固定されている。手術顕微鏡22には手術状況に応じて、側面にアシスタント鏡25が取付けられる場合がある。
手術顕微鏡22は2つの直交するスライド機構23、24ごと第2回転軸P2を中心に回転自在であると共に、この第2回転軸P2もクラッチ機能を備えており、フットスイッチ21により第2回転軸P2での回転をロックすることができると共に、自由に回転するフリー状態にすることができる。
左右方向でのスライド機構24は手術顕微鏡22の左右方向での位置を調整するためのものであり、上下方向でのスライド機構23は手術顕微鏡22の使用を開始する最初に手術顕微鏡22を第2回転軸P2を中心に90°傾けて、その状態での左右方向での位置を調整するためのもので、手術顕微鏡22の使用が開始されたらこの上下方向でのスライド機構23は使用されない。
2つのスライド機構23、24にはそれぞれ操作スイッチ26、27が設けられており、各スライド機構23、24に沿って手術顕微鏡22を任意の方向へ必要な量だけ移動させることができる。そして吊下げアーム19の下端の第2回転軸P2にも回転トルクを測定するトルクセンサT2が設けられている。
これらのトルクセンサT1、T2は第1回転軸P1及び第2回転軸P2の回転をロックした状態で、その第1回転軸P1、第2回転軸P2に加わる回転トルクを測定して、その測定結果を前記2つの表示部15、16に表示することができる。
次に作用を説明する。
スタンド装置の使用を開始する前に、事前に底アーム11の操作スイッチ12を押して、カウンタウェイトWの位置を調整して、メイン平行リンク機構A(吊下げアーム19及び手術顕微鏡22含む)の回動軸Sを中心とした重量バランスを調整しておく。この回動軸Sを中心とした全体的なバランス調整は大きなアンバランス状態になる要素がないため、回動軸Sのクラッチをフリーにしても全体が大きく回動することがなく、操作スイッチ12の操作で簡単にバランス調整することができる。回動軸Sを中心としたバランス調整が終了すると、回動軸Sのクラッチをフリーにした状態でメイン平行リンク機構Aを軽い力で回転することができ、回転後にメイン平行リンク機構Aから手を離してもそのままの状態が維持される。
次に回動軸Sのクラッチをロックした状態で、吊下げアーム19と手術顕微鏡22のバランス調整を行う。手術顕微鏡22にはアシスタント鏡25が付けられる場合と、付けられない場合がある。以下、手術顕微鏡22の後側面(観察方向で左側面)にアシスタント鏡25が付けられる場合を例にして説明する。
第1回転軸P1と第2回転軸P2のクラッチはロック状態にしておき、先端アーム7の表示部16を見て、第1回転軸P1と第2回転軸P2におけるトルクセンサT1、T2の測定結果を確認する。表示部16が手術顕微鏡22に近い先端アーム7に設けられているため、ドクターは視線を大きく変えることなく表示部16を確認することができる。尚、トルクセンサT1、T2の測定値は操作パネル13の表示部15にも表示され、アシスタントその他のスタッフも確認することができる。
図3は吊下げアーム19のバランス状態を示す図で、第1回転軸P1を中心に吊下げアーム19はやじろべいのようにバランスがとられる。第1回転軸P1を中心とした両側の重量バランスが等しい場合は、表示部16の表示は中央だけが点灯する。どちらか一方に重量が偏っている場合はその度合いに応じて偏っている方向に長く点灯する。図10では、手術顕微鏡22の後側面(観察方向で左側面)にアシスタント鏡25が付いているため、その方向へ長く点灯しているため、これにより第1回転軸P1を中心したアンバランス状態を知ることができる。
アンバランスの場合は、先端アーム7に設けられた操作スイッチ18を操作して、吊下げアーム19を第1回転軸P1に対してバランス方向(アシスタント鏡25側)へ移動させ、表示部16における前後方向(第2水平方向)での表示が中央だけ点灯した状にする。これにより、吊下げアーム19の第1回転軸P1を中心とした重量バランスは均等になる。
次に、手術顕微鏡22のバランス調整を行う。表示部16の表示を確認して、左右方向(第1水平方向)Xでの表示がどちらか一方側へ偏った状態で長く点灯している場合は(図10では左側へ少し偏った状態)、操作スイッチ27を操作してスライド機構24により左右方向での手術顕微鏡22の位置をバランス方向へ移動させる。そして表示部16における左右方向(第1水平方向)Xでの表示が中央だけ点灯した状態になると、手術顕微鏡22の第2回転軸P2を中心とした重量バランスは均等になる。
以上のように吊下げアーム19と手術顕微鏡22の重量バランスを調整した状態にした後に、第1回転軸P1と第2回転軸P2のクラッチをフリーにして使用を開始する。クラッチをフリーにしてもすでに重量バランス調整は済んでいるため、吊下げアーム19や手術顕微鏡22が第1回転軸P1及び第2回転軸P2を中心にガクンと勢い良く傾いたり回転したりすることはなく、そのままの状態で停止している。そしてその状態から吊下げアーム19を傾けることにより手術顕微鏡22の向きを変更したり、手術顕微鏡22を第2回転軸P2を中心に回転させたりすることができる。
この実施形態によれば、クラッチをロック状態にしたままで、吊下げアーム19や手術顕微鏡22のアンバランス状態を知ることができる。従って、吊下げアーム19や手術顕微鏡22を手で支える必要がないため操作が容易である。
7 先端アーム
15、16 表示部
19 吊下げアーム
22 手術顕微鏡
24 スライド機構
A メイン平行リンク機構
B サブ平行リンク機構
S 回動軸
W カウンタウェイト
X 左右方向(第1水平方向)
Y 前後方向(第2水平方向)
P1 第1回転軸
P2 第2回転軸
T1、T2 トルクセンサ

Claims (2)

  1. スタンド装置の支持アームの先端に設けられた垂直な先端アームに第1水平方向に沿い且つクラッチを有する第1回転軸を設け、
    該第1回転軸に第1回転軸を中心に回転自在で且つ第1回転軸を中心とした重量バランス調整のために第1回転軸に対して第1回転軸とは直交する第2水平方向での位置を変更自在な吊下げアームを設け、
    吊下げアームの下端に第2水平方向に沿い且つクラッチを有する第2回転軸を設け、該第2回転軸に第2回転軸を中心に回転自在で且つ他面側に手術顕微鏡が取付けられるスライド機構を設け、該スライド機構が手術顕微鏡の第2回転軸を中心とした重量バランス調整のために手術顕微鏡の第1水平方向での位置を変更自在な手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造であって、
    前記第1回転軸及び第2回転軸にそれぞれクラッチがロック時の回転トルクを測定するトルクセンサを設けると共に、該トルクセンサの測定値を表示する表示部を設けたことを特徴とする手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造。
  2. 表示部が先端アームに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造。
JP2019184314A 2019-10-07 2019-10-07 手術顕微鏡のバランス式吊下げ構造 Pending JP2021060497A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116327386A (zh) * 2023-03-30 2023-06-27 苏州西默医疗科技有限公司 一种手术显微镜设备的平衡臂悬停调力机构

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116327386A (zh) * 2023-03-30 2023-06-27 苏州西默医疗科技有限公司 一种手术显微镜设备的平衡臂悬停调力机构
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