JP2004264178A - 天秤式計測装置 - Google Patents

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JP2004264178A JP2003055315A JP2003055315A JP2004264178A JP 2004264178 A JP2004264178 A JP 2004264178A JP 2003055315 A JP2003055315 A JP 2003055315A JP 2003055315 A JP2003055315 A JP 2003055315A JP 2004264178 A JP2004264178 A JP 2004264178A
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久幸 江頭
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Abstract

【課題】模型船舶や模型プロペラなどの計測対象物に生じる抵抗力、スラスト力、トルクなどの力を容易に短時間で計測することができ、また、計測の自動化を図ることや計測範囲を広くすることなどが可能な天秤式計測装置を提供する。
【解決手段】計測装置の構成を、例えばシャフト108を有する大天秤106と、回動軸119回り回動自在で且つシャフト108に連結されたシャフト113と、摺動軸114と、摺動軸114に案内されて移動可能に設けられたバランスウエイト117と、バランスウエイト117を摺動軸に沿って移動させる電動モータ116などのバランウエイト移動手段とを有してなる小天秤107と、電動モータ116を操作するモータスイッチボックス133などの操作手段と、バランスウエイト117の移動距離を計測する回転パルス検出器118及び回転パルス計測器128とを備えた構成とする。また、バランスウエイト117は、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成としてもよい。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は天秤式計測装置に関し、模型船舶や模型プロペラなどの計測対象物に生じる力を計測する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
模型船舶に生じる抵抗力を計測する場合には天秤式分量型抵抗計測装置が用いられ、模型プロペラに生じるスラスト力やトルクを計測する場合には天秤式のプロペラ単独試験計測装置が用いられる。
【0003】
図15は従来の天秤式分量型抵抗計測装置を模型船舶に取り付けたときの状態を示す説明図、図16は前記天秤式分量型抵抗計測装置を拡大して示す構成図、図17は前記天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分を更に拡大して示す構成図である。
【0004】
図15に示すように模型船舶に生じる抵抗力を計測する場合、水槽1の水2に計測対象物の模型船舶3を浮かべ、この模型船舶3に天秤式分量型抵抗計測装置4を取り付ける。そして、図15〜図17に示すように天秤式分量型抵抗計測装置4は、フレーム(支持部材)5に支持された大天秤6、小天秤7、板バネ検力計25などを備えている。
【0005】
大天秤6は立設されたシャフト8を有しており、このシャフト8は長手方向の中央部に設けられた水平な回動軸9を介してフレーム5に回動自在に支持されている。即ち、シャフト8は回動軸9を中心にして矢印Aのように左右に回動自在となっている。模型船舶3の中央の曳航部11には曳航ロッド10の基端部が結合されており、この曳航ロッド10の先端部に治具97を介してシャフト8の下側の連結部が連結されている。なお、曳航部11と曳航ロッド10との連結部は水平な回動軸11a回りに回動自在となっており、シャフト8と曳航ロッド10との連結部も水平な回動軸15回りに回動自在となっている。
【0006】
一方、シャフト8の上側の連結部は小天秤7に連結されている。小天秤7はシャフト12、腕(シャフト)13、ウエイト乗せ14などを有してなるT字状のものである。シャフト12は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な回動軸17を介してフレーム5に回動自在に支持されている。即ち、シャフト12は回動軸17を中心にして矢印Bのように左右に回動自在となっている。シャフト12の上端にはボルト93が突設され、このボルト93にシャフト12とのバランスをとるためのウエイト30が螺合されている。そして、シャフト12の下側の連結部は、連結金具18を介して大天秤6のシャフト8の上側の連結部に連結されている。連結金具18とシャフト8,12との連結部は、水平な回動軸19,20回り回動自在となっている。
【0007】
腕13は回動軸17の左右両側に延びており、両端部に形成されたナイフエッジ部21にフック掛け22が取り付けられている。ウエイト乗せ14はフック23を有し、このフック23をフック掛け22に掛けることにより腕13の両端部に吊下げられている。計測時には、このウエイト乗せ14の上にバランスウエイト24が乗せられる。
【0008】
板バネ検力計25はフレーム5に上端部が支持された板バネ26と、この板バネ26に取り付けられた図示しない歪みゲージと、この歪みゲージに電気的に接続された図示しない計測演算装置とを有し、板バネ26の下端部が連結金具27を介して小天秤7のシャフト12の連結部に連結されている。連結金具27と板バネ26及びシャフト12との連結部は、水平な回動軸28,29回りに回動自在となっている。従って、小天秤7のシャフト12が回動軸17回りに回動すると、このシャフト12の回動量に応じて板バネ26が撓み、この板バネ26に取り付けられた歪みゲージが歪む。計測演算装置では、このときの歪みゲージの電気抵抗の変化からシャフト12の回動量に応じた力を求め、これをペンレコーダで記録して表示する。
【0009】
かかる天秤式分量型抵抗計測装置4では次のようにして模型船舶3の抵抗力を計測する。即ち、図15に示すように陸上を走行する図示しない牽引車で図中右方向に天秤式分量型抵抗計測装置4のフレーム5を牽引することにより、同方向に模型船舶3を曳航する。その結果、このときの曳航力(Fx)に抗して模型船舶3には、水2から受ける抵抗により曳航方向と反対方向の抵抗力(X)が生じる。
【0010】
このときに天秤式分量型抵抗計測装置4では、大天秤6のシャフト8が回動軸9を中心として右回りに回動し、これにともなって小天秤7のシャフト12及び腕13も回動軸17を中心にして左回りに回動する。従って、計測員は小天秤7のシャフト12が元の直立した状態となり、腕13が元の水平な状態となるように右側のウエイト乗せ14にバランスウエイト24を乗せる。そして、小天秤7のシャフト12及び腕13が元の状態に戻れば、このときにウエイト乗せ14に乗せられているバランスウエイト24の重量に基づいて模型船舶3の抵抗力(X)を知ることができる。
【0011】
但し、実際にはバランスウエイト24の重量を調整するだけでは完全にバランスさせて小天秤7のシャフト12及び腕13を完全に元の状態に戻すことは難しく、小天秤7のシャフト12及び腕13は多少傾いた状態となるが、このときのシャフト12の回動量に応じた力(アンバランス力)は板バネ検力計25によって計測される。従って、この場合にはウエイト乗せ14に乗せられているバランスウエイト24の重量に基づいて求められる力と、板バネ検力計25で計測される力との和が模型船舶3の抵抗力(X)となる。
【0012】
図18は従来の天秤式のプロペラ単独試験計測装置の構成図、図19は図18のC方向矢視図である。また、図20はプロペラ駆動機構部の構成図である。
【0013】
図18及び図19に示すように水槽31の水32には電動モータなどを有してなるプロペラ駆動機構部33(詳細後述)を浮かべ、このプロペラ駆動機構部33の上部に天秤式のプロペラ単独試験計測装置96を取り付けている。計測対象物の模型プロペラ34は回転軸36を介してプロペラ駆動機構部33に接続され、水32中に位置している。回転軸36はフレーム(支持部材)35に支持された軸受82に回転自在に支持され、後述するプロペラ駆動機構部33の電動モータなどに連結されている。なお、軸受82は回転軸36のスラスト方向(軸方向)の移動は規制しないスラスト逃がし構造となっている。
【0014】
そして、プロペラ単独試験計測装置96は天秤式のスラスト計測装置96Aと、天秤式のトルク計測装置96Bとから構成されており、これらの計測装置96A,96Bは何れも上記の天秤式分量型抵抗計測装置4と同様の構成となっている。
【0015】
詳述すると、図18に示すようにスラスト計測装置96Aは、フレーム35に支持された大天秤37、小天秤38、板バネ検力計39などを備えている。大天秤37は立設されたシャフト40を有しており、このシャフト40は長手方向の中央部に設けられた水平な回動軸41を介してフレーム35に回動自在に支持されている。即ち、シャフト40は回動軸41を中心にして左右に回動自在となっている。そして、シャフト40の下側の連結部は回転軸36を介して模型プロペラ34に連結されている(図20参照:詳細後述)。
【0016】
一方、シャフト40の上側の連結部は小天秤38に連結されている。小天秤38はシャフト42、腕(シャフト)43、ウエイト乗せ44などを有してなるT字状のものである。シャフト42は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な回動軸45を介してフレーム35に回動自在に支持されている。即ち、シャフト42は回動軸45を中心にして左右に回動自在となっている。シャフト42の上端にはボルト94が突設され、このボルト94にシャフト42とのバランスをとるためのウエイト46が螺合されている。そして、シャフト42の下側の連結部は、連結金具47を介して大天秤37のシャフト40の上側の連結部に連結されている。連結金具47とシャフト40,42との連結部は、水平な回動軸48,49回り回動自在となっている。
【0017】
腕43は回動軸45の左右両側に延びており、両端部に形成されたナイフエッジ部51にフック掛け52が取り付けられている。ウエイト乗せ44はフック53を有し、このフック53をフック掛け51に掛けることにより腕43の両端部に吊下げられている。計測時には、このウエイト乗せ44の上にバランスウエイト54が乗せられる。
【0018】
板バネ検力計39はフレーム35に上端部が支持された板バネ55と、この板バネ55に取り付けられた図示しない歪みゲージと、この歪みゲージに電気的に接続された図示しない計測演算装置とを有し、板バネ55の下端部が連結金具56を介して小天秤38のシャフト42の連結部に連結されている。連結金具56と板バネ55及びシャフト40との連結部は、水平な回動軸57,58回りに回動自在となっている。従って、小天秤38のシャフト42が回動軸45回りに回動すると、このシャフト42の回動量に応じて板バネ55が撓み、この板バネ55に取り付けられた歪みゲージが歪む。計測演算装置では、このときの歪みゲージの電気抵抗の変化からシャフト42の回動量に応じた力を求め、これをペンレコーダで記録して表示する。
【0019】
また、図19に示すようにトルク計測装置96Bも、スラスト計測装置96Aと同様にフレーム35に支持された大天秤61、小天秤62、板バネ検力計63などを備えている。大天秤61は立設されたシャフト64を有しており、このシャフト64は長手方向の中央部に設けられた水平な回動軸65を介してフレーム35に回動自在に支持されている。即ち、シャフト64は回動軸65を中心にして左右に回動自在となっている。そして、シャフト64の下側の連結部は回転軸36を介して模型プロペラ34に連結されている(図20参照:詳細後述)。
【0020】
一方、シャフト64の上側の連結部は小天秤62に連結されている。小天秤62はシャフト66、腕(シャフト)67、ウエイト乗せ68などを有してなるT字状のものである。シャフト66は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な回動軸69を介してフレーム35に回動自在に支持されている。即ち、シャフト66は回動軸69を中心にして左右に回動自在となっている。シャフト66の上端にはボルト95が突設され、このボルト95にシャフト66とのバランスをとるためのウエイト70が螺合されている。そして、シャフト66の下側の連結部は、連結金具71を介して大天秤61のシャフト64の上側の連結部に連結されている。連結金具71とシャフト64,66との連結部は、水平な回動軸72,73回り回動自在となっている。
【0021】
腕67は回動軸69の左右両側に延びており、両端部に形成されたナイフエッジ部74にフック掛け75が取り付けられている。ウエイト乗せ68はフック76を有し、このフック76をフック掛け75に掛けることによって腕67の両端部に吊下げられている。計測時には、このウエイト乗せ68の上にバランスウエイト77が乗せられる。
【0022】
板バネ検力計63はフレーム35に上端部が支持された板バネ78と、この板バネ78に取り付けられた図示しない歪みゲージと、この歪みゲージに配線コードを介して接続された図示しない計測演算装置とを有し、板バネ78の下端部が連結金具79を介して小天秤62のシャフト66の連結部に連結されている。連結金具79と板バネ78及びシャフト66との連結部は、水平な回動軸80,81回りに回動自在となっている。従って、小天秤62のシャフト66が回動軸69回りに回動すると、このシャフト66の回動量に応じて板バネ78が撓み、この板バネ78に取り付けられた歪みゲージが歪む。計測演算装置では、このときの歪みゲージの電気抵抗の変化からシャフト66の回動量に応じた力を求め、これをペンレコーダで記録して指示する。
【0023】
図20に示すようにプロペラ駆動機構部33は、連結部83、スラスト逃がし構造の軸受84、かさ歯車85〜89及び電動モータ90などを備えた構成となっている。模型プロペラ36の回転軸36は、連結部83及び軸受84を介してかさ歯車85に結合されている。連結部83は回転軸36に固定され、回転軸36とともにスラスト方向(軸方向)に移動する。軸受84はラジアル方向には回転軸36を回転自在に支持し、スラスト方向には回転軸36の移動を規制しないスラスト逃がし構造となっている。
【0024】
また、かさ歯車85とかさ歯車87は対向し、何れもかさ歯車86と噛合している。更に、かさ歯車87は回転軸91を介してかさ歯車88に結合され、かさ歯車88はかさ歯車89と噛合し、かさ歯車89は電動モータ90の回転軸92に結合されている。従って、電動モータ90が作動すると、かさ歯車85〜89を介して模型プロペラ34が回転駆動される。
【0025】
そして、連結部83には、スラスト計測装置96Aに備えた大天秤37のシャフト40の下端部が、回動自在に連結されている。また、かさ歯車86は、トルク計測装置96Bに備えた大天秤61のシャフト64の下端部に図示しない軸受を介して回転自在に結合されている。
【0026】
従って、かかるプロペラ単独試験計測装置96(スラスト計測装置96A、トルク計測装置96B)では、次のようにして模型プロペラ34のスラスト力及びトルクを計測する。即ち、図18に示すように陸上を走行する図示しない牽引車で図中左方向にプロペラ単独試験計測装置96のフレーム35とともに模型プロペラ34を牽引し、且つ、電動モータ90によって模型プロペラ34を回転させると、このときの模型プロペラ34が水32から受ける抵抗や電動モータ90の回転力などにより、模型プロペラ34(回転軸36)にはスラスト力とトルクが生じる。
【0027】
そして、前記スラスト力により回転軸36とともに連結部83がスラスト方向(図20の左右方向)に移動すると、スラスト計測装置96Aの大天秤37のシャフト40が回動軸41回りに回動し、これにともなって小天秤38のシャフト42及び腕43が回動軸45回りに回動する。従って、計測員は、小天秤38のシャフト42が元の直立した状態となり、腕43が元の水平な状態となるようにウエイト乗せ44にバランスウエイト54を乗せる。小天秤38のシャフト42及び腕43が元の状態に戻れば、このときにウエイト乗せ44に乗せられているバランスウエイト54の重量に基づいて前記スラスト力を知ることができる。
【0028】
但し、実際にはバランスウエイト54の重量を調整するだけでは完全にバランスさせて小天秤38のシャフト42及び腕43を完全に元の状態に戻すことは難しく、小天秤38のシャフト42及び腕43は多少傾いた状態となるが、このときのシャフト42の回動量に応じた力(アンバランス力)は板バネ検力計39によって計測される。従って、この場合にはウエイト乗せ44に乗せられているバランスウエイト54の重量に基づいて求められる力と、板バネ検力計25で計測される力との和が前記スラスト力となる。
【0029】
また、電動モータ90によって模型プロペラ34を回転させようとしたとき、この電動モータ90の回転力と、この回転力に抗して模型プロペラ34に作用する水32の抵抗力などとによってねじれトルクが生じ、かさ歯車85,87の回転にアンバランスが生じる。その結果、かさ歯車86とともにトルク計測装置96Bの大天秤61のシャフト64が回動軸65回りに回動し、これにともなって小天秤62のシャフト66及び腕67が回動軸69回りに回動する。従って、計測員は、小天秤62のシャフト66が元の直立した状態となり、腕67が元の水平な状態となるようにウエイト乗せ68にバランスウエイト77を乗せる。小天秤62のシャフト66及び腕67が元の状態に戻れば、このときにウエイト乗せ68に乗せられているバランスウエイト77の重量に基づいて前記トルクを知ることができる。
【0030】
但し、実際にはバランスウエイト77の重量を調整するだけでは完全にバランスさせて小天秤62のシャフト66及び腕67を完全に元の状態に戻すことは難しく、小天秤62のシャフト66及び腕67は多少傾いた状態となるが、このときのシャフト66の回動量に応じた力(アンバランス力)は板バネ検力計63によって計測される。従って、この場合にはウエイト乗せ68に乗せられているバランスウエイト77の重量に基づいて求められる力と、板バネ検力計63で計測される力との和が前記トルクとなる。
【0031】
なお、スラスト力とトルクとを同時に計測する装置の従来例としては、特許文献1に記載の装置がある。
【0032】
【特許文献1】
実公平3−23551号公報
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の天秤式分量型抵抗計測装置4やプロペラ単独試験計測装置96では、計測員が手作業でバランスウエイト24,54,77をウエイト乗せ14,44,68に乗せたり、ウエイト乗せ14,44,68から降ろしたりしてウエイト調整を行いながら模型船舶3や模型プロペラ34に生じる力を計測していたため、計測に時間がかかり、計測員の負担も大きい。また、バランスウエイト24,54,77を乗せたり降ろしたりする方式であることから、自動化を図ることも難しかった。また、フック23,53,76の長さには限度があり、計測範囲が限定されていた。
【0034】
従って、本発明は上記の事情に鑑み、模型船舶や模型プロペラなどの計測対象物に生じる抵抗力、スラスト力、トルクなどの力を容易に短時間で計測することができ、また、計測の自動化を図ることや計測範囲を広くすることなどが可能な天秤式計測装置を提供することを課題とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の天秤式計測装置は、立設されて長手方向の中央部が水平な第1の回動軸回りに回動自在に支持され且つ下側の連結部に計測対象物が連結されてこの計測対象物に生じる力により前記第1の回動軸回りに回動する第1のシャフトを有してなる大天秤と、この第1のシャフトに連結された小天秤とを備えて、前記計測対象物に生じる力を計測する天秤式計測装置であって、立設されて長手方向の上端部が水平な第2の回動軸回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が前記第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって前記第2の回動軸回りに回動する第2のシャフトと、前記第2の回動軸の左右両側に延びて前記第2のシャフトとともに前記第2の回動軸回りに回動する一対の案内軸と、これらの案内軸に案内されて左右に移動可能な一対のバランスウエイトと、これらのバランスウエイトを前記案内軸に沿って移動させるバランスウエイト移動手段とを有してなる前記小天秤と、
前記バランスウエイト移動手段を操作する操作手段と、
前記バランスウエイトの移動距離を計測する距離計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0036】
また、第2発明の天秤式計測装置は、第1発明の天秤式計測装置において、
前記バランスウエイト移動手段は、前記バランスウエイトに設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸と、このボールネジ軸を回転させる電動モータとを有してなることを特徴とする。
【0037】
また、第3発明の天秤式計測装置は、第1又は第2発明の天秤式計測装置において、
前記小天秤の第2のシャフトの回動量に応じた力を計測する力計測手段を備え、前記操作手段では、この力計測手段で計測される力が所定値以下となったときに前記バランスウエイト移動手段による前記バランスウエイトの移動を自動的に停止することを特徴とする。
【0038】
また、第4発明の天秤式計測装置は、第1,第2又は第3発明の天秤式計測装置において、
前記バランスウエイトは、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成であることを特徴とする。
【0039】
また、第5発明の天秤式計測装置は、立設されて長手方向の中央部が水平な第1の回動軸回りに回動自在に支持され且つ下側の連結部に計測対象物が連結されてこの計測対象物に生じる力により前記第1の回動軸回りに回動する第1のシャフトを有してなる大天秤と、この第1のシャフトに連結された小天秤とを備えて、前記計測対象物に生じる力を計測する天秤式計測装置であって、
立設されて長手方向の上端部が水平な第2の回動軸回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が前記第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって前記第2の回動軸回りに回動する第2のシャフトと、前記第2の回動軸の左右両側に延びて前記第2のシャフトとともに前記第2の回動軸回りに回動する腕と、この腕の正面側又は背面側に同腕と平行に配設した案内軸と、この案内軸に案内されて左右に移動可能なバランスウエイトと、このバランスウエイトを前記案内軸に沿って移動させるバランスウエイト移動手段と、前記バランスウエイトが前記案内軸の一端側の初期位置にあるときに前記第2のシャフトが直立した状態となるように前記バランスウエイトと反対側に設けた初期位置設定用ウエイトとを有してなる小天秤と、
前記バランスウエイト移動手段を操作する操作手段と、
前記バランスウエイトの移動距離を計測する距離計測手段とを備えた構成であることを特徴とする。
【0040】
また、第6発明の天秤式計測装置は、第5発明の天秤式計測装置において、
前記バランスウエイト移動手段は、前記バランスウエイトに設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸と、このボールネジ軸を回転させる電動モータとを有してなる構成であることを特徴とする。
【0041】
また、第7発明の天秤式計測装置は、第5又は第6発明の天秤式計測装置において、
前記小天秤の第2のシャフトの回動量に応じた力を計測する力計測手段を備え、前記操作手段では、この力計測手段で計測される力が所定値以下となったときに前記バランスウエイト移動手段による前記バランスウエイトの移動を自動的に停止することを特徴とする。
【0042】
また、第8発明の天秤式計測装置は、第5,第6又は第7発明の天秤式計測装置において、
前記バランスウエイトは、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成であることを特徴とする。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0044】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る天秤式分量型抵抗計測装置を模型船舶に取り付けたときの状態を示す説明図、図2は前記天秤式分量型抵抗計測装置を拡大して示す構成図、図3は前記天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分を更に拡大して示す構成図、図4は図3のD方向矢視図、図5は図3のE方向矢視図である。また、図6は前記天秤式分量型抵抗計測装置による抵抗計測の模式図である。
【0045】
図1に示すように模型船舶に生じる抵抗力を計測する場合、水槽101の水102に計測対象物の模型船舶103を浮かべ、この模型船舶103に本実施の形態1の天秤式分量型抵抗計測装置104を取り付ける。図1〜図5に示すように天秤式分量型抵抗計測装置104は、フレーム(支持部材)105に支持された大天秤106、小天秤107、板バネ検力計138などを備えている。
【0046】
大天秤106は立設された第1のシャフトとしてのシャフト108を有しており、このシャフト108は長手方向の中央部に設けられた水平な第1の回動軸としての回動軸109を介してフレーム105に回動自在に支持されている。即ち、シャフト108は回動軸109を中心にして矢印Fのように左右に回動自在となっている。なお、回動を円滑にするため回動軸109などの各回動軸には軸受が設けられている。模型船舶103の中央の曳航部110には曳航ロッド111の基端部が結合されており、この曳航ロッド111の先端部に治具139を介してシャフト108の下側の連結部が連結されている。なお、曳航部110と曳航ロッド111との連結部は水平な回動軸110a回りに回動自在となっており、シャフト108と曳航ロッド111との連結部も水平な回動軸112回りに回動自在となっている。一方、シャフト108の上側の連結部は小天秤107に連結されている。なお、シャフト108の回動軸109から上下の連結部(回動軸112,122)までの長さは同じになっている(図6参照)。
【0047】
そして、小天秤107はT字状に形成され、第1のシャフトとしてのシャフト113、一対の摺動軸114、一対のボールネジ軸115、一対の電動モータ116、一対のバランスウエイト117などを有する構成となっている。シャフト113は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な第2の回動軸としての回動軸119を介してフレーム105に回動自在に支持されている。即ち、シャフト113は回動軸119を中心にして矢印Gのように左右に回動自在となっている。シャフト113の上端にはボルト120が突設され、このボルト120にシャフト113とのバランスをとるためのウエイト140が螺合されている。一方、シャフト113の下側の連結部は、連結金具121を介して大天秤106のシャフト108の上側の連結部に連結されている。連結金具121とシャフト108,113との連結部は、水平な回動軸122,123回りに回動自在となっている。
【0048】
摺動軸114は回動軸119(シャフト113)の左右両側に延びて小天秤107の腕となり、且つ、バランスウエイト117の案内軸となっており、両端に固定板124が取り付けられている。これらの固定板124にはそれぞれ電動モータ116が固定されている。ボールネジ軸115は摺動軸114の下方に位置し、且つ、摺動軸114と平行にシャフト113の左右両側に延びており、電動モータ116の回転軸に接続されている。摺動軸114は端部がシャフト113と固定板124とに固定され、ボールネジ軸115は端部がシャフト113と固定板124とに回転自在に支持されている。
【0049】
左右両側の摺動軸114には、それぞれバランスウエイト117が、直動ボールベアリング125を介して摺動自在に設けられている。また、各バランスウエイト117の下部にはボールネジナット126が設けられており、これらのボールネジナット126が左右両側のボールネジ軸115にそれぞれ螺合されている。従って、電動モータ116によりボールネジ軸115を正回転又は逆回転させると、ボールネジナット126とともにバランスウエイト117が、摺動軸114に案内されて左右に移動する。
【0050】
また、このときのバランスウエイト117の移動距離は、距離計測手段としての回転パルス検出器118及び回転パルス計測器128によって計測されるようになっている。回転パルス検出器118は電動モータ116の回転軸に接続されており、電動モータ116(ボールネジ軸115)の回転数(回転角度)に応じた数のパルス信号を回転パルス計測器128へ出力する。回転パルス計測器128は配線コード127を介して回転パルス検出器118に電気的に接続されており、回転パルス検出器118から出力されたパルス信号の数をカウントして電動モータ116(ボールネジ軸115)の回転数(回転角度)を計算することにより、バランスウエイト117の移動距離を求める。電動モータ116(ボールネジ軸115)の回転数(回転角度)はバランスウエイト117の移動距離に比例している。
【0051】
更に、回転パルス計測器128では、このバランスウエイト117の移動距離と、バランスウエイト117の重量とを乗算してモーメント量を求め、このモーメント量を配線コード143を介して電気的に接続された表示器129へ出力する。なお、このときに回転パルス計測器128では、更にモーメント量とシャフト113の長さとから模型船舶103の抵抗力を求め(図6参照:詳細後述)、この抵抗力を表示器129へ出力するようにしてもよい。表示器129では、回転パルス計測器128から出力されたモーメント量又は抵抗力を表示する。なお、距離計測手段としては、このような回転パルス検出器118や回転パルス計測器128に限定するものではなく、他の市販の距離計測装置を適宜取り付けて使用することができる。
【0052】
電動モータ116は配線コード130を介してモータコントロールボックス131に電気的に接続され、更にモータコントロールボックス131は配線コード132を介してモータスイッチボックス133に電気的に接続されている。モータスイッチボックス133には電動モータ116を操作するためのスイッチが設けられており、この操作スイッチを計測員が操作することによってモータスイッチボックス133からモータコントロールボックス131へ動作指令信号が出力される。モータコントロールボックス131では、この動作指令信号に基づいて電動モータ116の動作(例えば電動モータの起動・停止、回転方向、回転速度など)をコントロールする。
【0053】
力計測手段としての板バネ検力計138はフレーム105に上端部が支持された板バネ134と、この板バネ134に取り付けられた図示しない歪みゲージと、この歪みゲージに図示しない配線コードを介して電気的に接続された図示しない計測演算装置とを有しており、板バネ134の下端部が連結金具135を介して小天秤107のシャフト113の連結部に連結されている。連結金具135と板バネ134及びシャフト113との連結部は、水平な回動軸136,137回りに回動自在となっている。従って、小天秤107のシャフト113が回動軸119回りに回動すると、このシャフト113の回動量に応じて板バネ134が撓み、この板バネ134に取り付けられた歪みゲージが歪む。計測演算装置では、このときの歪みゲージの電気抵抗の変化からシャフト113の回動量に応じた力を求め、これをペンレコーダなどで記録して表示する。
【0054】
ここで、かかる天秤式分量型抵抗計測装置104による模型船舶103の抵抗計測について、図6の模式図も参照して説明する。
【0055】
図1及び図6に示すように、まず、陸上を走行する図示しない牽引車で図中右方向に天秤式分量型抵抗計測装置104のフレーム105を牽引することにより、同方向に模型船舶103を曳航する。その結果、このときの曳航力(Fx)に抗して模型船舶103には、水102から受ける抵抗により曳航方向と反対方向の抵抗力(X)が生じる。
【0056】
このときに本天秤式分量型抵抗計測装置104では大天秤106のシャフト108が回動軸109を中心として右回りに回動し、これにともなって小天秤107のシャフト113及び摺動軸114も回動軸119を中心にして左回りに回動する。従って、計測員は小天秤107が元の状態、即ち、小天秤107のシャフト113が元の直立した状態となり、摺動軸114が元の水平な状態となるようにモータスイッチボックス133の操作スイッチで右側の電動モータ116を遠隔操作して、右側のバランスウエイト117を右方向に移動させる。勿論、このとき大天秤106のシャフト108も元の直立した状態となる。
【0057】
図6ではバランスウエイト117が、初期位置にあるときの状態を実線で図示し、右方向に移動したときの状態を一点鎖線で図示している。左右両側のバランスウエイト117が実線で図示するように初期位置にあるときには、外力が作用しなければ左右両側のモーメント量がバランスして小天秤107のシャフト113は直立した状態となり、摺動軸114は水平な状態となる。一方、外力(抵抗力)が作用すると、大天秤106のシャフト108が回動軸109回りに回動して傾き、これにともなって小天秤107のシャフト113及び摺動軸114は回動軸119回り回動して傾く。そこで、計測員は上記のようにモータスイッチボックス133の操作スイッチで右側の電動モータ116を遠隔操作して右側のバランスウエイト117を右方向に適宜移動させることにより、小天秤107のシャフト113及び摺動軸114を反対側に回動させてシャフト113を元の直立した状態に近づけ、摺動軸114を元の水平な状態に近づける。
【0058】
その後、計測員は小天秤107が元の状態に戻ったことを確認した時点でモータスイッチボックス133の操作スイッチを操作することにより(例えば押しつづけていた操作スイッチから手を離すことにより)、電動モータ116を停止してバランスウエイト117の移動を停止する。この間、回転パルス検出器118では電動モータ116(ボールネジ軸115)の回転に応じてパルス信号を出力し、回転パルス計測器128では回転パルス検出器118から出力されたパルス信号をカウントしてバランスウエイト117の移動距離yを求める。
【0059】
回転パルス計測器128では、このバランスウエイト117の移動距離yとバランスウエイト117の重量Wとを乗算することによりモーメント量W・yを求めて表示器129へ出力し、表示器129では、この回転パルス計測器128から出力されたモーメント量W・yを表示する。従って、計測員は小天秤107が元の状態に戻ったのを確認してバランスウエイト117の移動を停止したとき、表示器129の表示をみることにより、模型船舶103の抵抗力(X)に応じたモーメント量W・yを知ることができる。
【0060】
或いは、回転パルス計測器128では更に下記に示す抵抗力(X)と曳航力(Fx)の釣合いの式から、曳航力(Fx)(=抵抗力(X))を求めて表示器129へ出力し、表示器129ではこの回転パルス計測器128から出力された曳航力(Fx)(=抵抗力(X))を表示するようにしてもよい。なお、下式においてLは小天秤107のシャフト113の回動軸119から大天秤106のシャフト108(連結金具121)との連結部(回動軸123)までの長さである。この場合、計測員は小天秤107が元の状態に戻ったのを確認してバランスウエイト117の移動を停止したとき、表示器129の表示をみることにより、模型船舶103の抵抗力(X)を知ることができる。
【0061】
X=Fx
Fx・L=W・y
∴ Fx=W・y/L
【0062】
なお、小天秤107が元の状態に戻ったか否かは、計測員が小天秤107のシャフト113や摺動軸114の姿勢を直接みて確認してもよいが、板バネ検力計138の計測値(ペンレコーダの表示など)をみることによってより確実に確認するこができる。板バネ検力計138の計測値が元の値(ゼロ)になっていれば(例えばペンレコーダのペンが中央位置にあれば)、小天秤107のシャフト113は直立した状態となり、摺動軸114は水平な状態となっている。
【0063】
但し、実際にはバランスウエイト117の位置(移動距離)を調整するだけで完全にバランスさせて小天秤107を完全に元の状態に戻すことは難しいため、計測員は板バネ検力計138の計測値がある程度小さく(所定値よりも小さく)なった時点で小天秤107がほぼ元の状態に戻ったと判断して、バランスウエイト117の移動を停止する。従って、この場合には板バネ検力計138によって計測されるシャフト113の回動量に応じた力(アンバランス力)と、バランスウエイト117の移動距離及びバランスウエイト117の重量に基づいて求められる力との和が模型船舶3の抵抗力(X)となる。
【0064】
また、バランスウエイト117の移動を停止させる際、計測員がモータスイッチボックス133の操作スイッチを手動操作して停止させるのではなく、板バネ検力計138で計測される力が所定値以下となったときに例えばモータコントロールボックス131などにおいて自動的に停止するようにしてもよい。
【0065】
以上のように、本実施の形態1の天秤式分量型抵抗計測装置104によれば、立設されて長手方向の上端部が水平な回動軸119回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が大天秤106のシャフト108の上側の連結部に連結されシャフト108の回動にともなって回動軸119回りに回動するシャフト113と、回動軸119の左右両側に延びてシャフト113とともに回動軸119回りに回動する一対の摺動軸114と、これらの摺動軸114に案内されて左右に移動可能な一対のバランスウエイト117と、これらのバランスウエイト117を摺動軸114に沿って移動させる電動モータ116などのバランウエイト移動手段とを有してなる小天秤107と、電動モータ116を操作するモータスイッチボックス133などの操作手段と、バランスウエイト117の移動距離を計測する回転パルス検出器118及び回転パルス計測器128とを備えた構成であるため、次のような効果が得られる。
【0066】
即ち、計測員は従来のように手作業でバランスウエイトをウエイト乗せに乗せたり、ウエイト乗せから降ろしたりする必要はなく、モータスイッチボックス133の操作スイッチにより遠隔操作で電動モータ116を操作してボールネジ軸115を回転させることにより、バランスウエイト117を摺動軸114に沿って移動させるだけで模型船舶103の抵抗力(X)を計測することができるため、容易に短時間で計測作業を行うことができる。従って、計測員の負担が軽減され、安全性も向上する。
【0067】
また、本実施の形態1の天秤式分量型抵抗計測装置104によれば、バランスウエイト移動手段は、バランスウエイト117に設けたボールネジナット126と、このボールネジナット126が螺合されたボールネジ軸115と、このボールネジ軸115を回転させる電動モータ116とを有してなる構成であるため、簡易な構成で確実にバランスウエイト117を摺動軸114に沿って移動させることができる。
【0068】
また、板バネ検力計138で計測される力が所定値以下となったときに電動モータ116などのバランスウエイト移動手段によるバランスウエイト117の移動を自動的に停止するようにした場合には、より確実且つ容易に模型船舶103の抵抗力(X)を計測することができる。
【0069】
<実施の形態2>
図7は本発明の実施の形態2に係る天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分の構成図、図8は図7のH方向矢視図である。なお、本実施の形態2は小天秤のバランスウエイト部の構成に工夫を施したものであり、小天秤の他部分の構成や装置全体の構成については上記実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する(図1〜図6参照)。
【0070】
図7及び図8に示すように本実施の形態2のバランスウエイト117は、重量調整用ウエイト142を搭載して全体の重量を調整可能な構成となっている。詳述すると、バランスウエイト117は上部に箱状の中空部117aが形成され、この中空部117a内に立設されたボルト141に適宜の数の重量調整用ウエイト142を螺合して搭載することにより、全体の重量を調整することができる構成となっている。
【0071】
以上のように本実施の形態2の天秤式分量型抵抗計測装置によれば、バランスウエイト117を、重量調整用ウエイト142を搭載して全体の重量を調整可能な構成としたため、重量調整用ウエイト142による重量の調整によってバランスウエイト117の移動距離に応じたモーメント量を調整することにより、模型船舶の抵抗力の計測範囲を広くすることができる。
【0072】
<実施の形態3>
図9は本実施の形態3に係る天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分の構成図、図10は図9のI方向矢視図、図11は図9のJ方向矢視図である。なお、本実施の形態3の天秤式分量型抵抗計測装置は小天秤の構成に工夫を施したものであり、他の部分の構成(大天秤、板バネ検力計など)については上記実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する(図1〜図6参照)。
【0073】
図9〜図11に示すように本実施の形態3の小天秤151はT字状に形成され、第2のシャフトとしてのシャフト152、腕(シャフト)153、マグネスケール軸164、ボールネジ軸154、電動モータ155、バランスウエイト156、初期位置設定用ウエイト157などを有する構成となっている。シャフト151は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な第2の回動軸としての回動軸158を介して図示しないフレーム(支持部材:図2などのフレーム105参照)に回動自在に支持されている。即ち、シャフト152は回動軸158を中心にして矢印Kのように左右に回動自在となっている。シャフト152の上端にはボルト159が突設され、このボルト159にシャフト152とのバランスをとるためのウエイト160が螺合している。一方、シャフト152の下側の連結部は、図示しない連結金具を介して図示しない大天秤の第1のシャフトの上側の連結部に連結されている(図2などの連結金具121、大天秤106、シャフト108参照)。連結金具とシャフト152との連結部は、水平な回動軸161回り回動自在となっている。
【0074】
ボールネジ軸154は、腕153の背面側(正面側でもよい)に腕153と平行に同腕153の一端側から他端側にわたって配設され、且つ、両端部が同腕153に固定板162を介して結合されている。なお、ボールネジ軸154の端部は固定板153に回動自在に支持さている。固定板162には電動モータ155が固定されており、この電動モータ155の回転軸にボールネジ軸154の一端が接続されている。
【0075】
バランスウエイト156にはボールネジナット163が設けられており、このボールネジナット163がボールネジ軸154に螺合されている。従って、電動モータ155によりボールネジ軸154を正回転又は逆回転させると、ボールネジナット163とともにバランスウエイト156が、マグネスケール軸164に沿って左右に移動する。
【0076】
また、腕153の両端部に形成されたナイフエッジ部174にはフック掛け175が取り付けられており、このフック掛け175にはウエイト乗せ176のフック177が掛けられている。そして、図示のようにバランスウエイト156がマグネスケール軸164(ボールネジ軸154)の一端側の初期位置にあるとき、バランスウエイト156と反対側のウエイト乗せ176に適宜の数(重量)の初期位置設定用ウエイト157を乗せてバランスウエイト156と初期位置設定用ウエイト157とをバランスさせることにより、小天秤151のシャフト152が直立した状態となるようにしている。
【0077】
また、バランスウエイト156の移動距離は、距離計測手段としてのマグネスケール検出部(磁気検出ヘッド)166、マグネスケール軸164及び計測演算装置165によって計測されるようになっている。マグネスケール軸164は両端が固定板162に固定されてボールネジ軸164と平行に配設され、バランスウエイト156の案内軸ともなっている。一方、バランスウエイト156の端部にはマグネスケール検出部166が設けられている。マグネスケール検出部166は配線コード167を介して計測演算装置165に電気的に接続され、バランスウエイト156とともにマグネスケール軸164に沿って移動することによりバランスウエイト156の移動距離に応じた電気信号(磁気検出信号)を計測演算装置165へ出力する。
【0078】
計測演算装置165は配線コード168を介して表示器169に電気的に接続されており、マグネスケール検出部166から出力された電気信号に基づいてバランスウエイト156の移動距離を求め、更にこの移動距離とバランスウエイト156の重量とを乗算してモーメント量を求めて表示器169へ出力する。なお、このときに計測演算装置156では、更にモーメント量とシャフト152の長さとから模型船舶の抵抗力を求め(図6参照)、この抵抗力を表示器169へ出力するようにしてもよい。表示器129では、計測演算装置165から出力されたモーメント量又は抵抗力を表示する。なお、距離計測手段としては、このようなマグネスケール式のものに限定するものではなく、他の市販の距離計測装置を適宜取り付けて使用することができる。
【0079】
電動モータ155は配線コード170を介してモータコントロールボックス171に電気的に接続され、更にモータコントロールボックス171は配線コード172を介してモータスイッチボックス173に電気的に接続されている。モータスイッチボックス173には電動モータ155を操作するためのスイッチが設けられており、この操作スイッチを計測員が操作することによってモータスイッチボックス173からモータコントロールボックス171へ動作指令信号が出力される。モータコントロールボックス171では、この動作指令信号に基づいて電動モータ155の動作(例えば電動モータの起動・停止、回転方向、回転速度など)をコントロールする。
【0080】
かかる天秤式分量型抵抗計測装置では、次のようにして模型船舶の抵抗力を計測する。
【0081】
上記実施の形態1の場合と同様に牽引車で本天秤式分量型抵抗計測装置のフレームを図11中の右方向に牽引して水槽の水に浮かぶ模型船舶を曳航すると、このときの曳航力に抗して模型船舶には前記水から受ける抵抗により曳航方向と反対方向の抵抗力が生じる。
【0082】
このため、本天秤式分量型抵抗計測装置では大天秤の第1のシャフトが第1の回動軸を中心として右回りに回動する。その結果、小天秤151のシャフト152及びボールネジ軸154も回動軸158を中心にして左回りに回動する。従って、計測員は、小天秤151が元の状態、即ち、小天秤151のシャフト152が元の直立した状態となり、ボールネジ軸154が元の水平な状態となるようにモータスイッチボックス133の操作スイッチで電動モータ155を遠隔操作して、バランスウエイト156を右方向に移動させる。勿論、このとき大天秤の第1のシャフトも元の直立した状態となる。
【0083】
図11ではバランスウエイト156が、初期位置にあるときの状態を実線で図示し、右方向に移動したときの状態を一点鎖線で図示している。バランスウエイト156が初期位置にあるときには、外力が作用しなければバランスウエイト156と初期位置設定用ウエイト157とがバランスして小天秤151のシャフト152は直立した状態となり、ボールネジ軸154は水平な状態となる。一方、外力(抵抗力)が作用すると小天秤151のシャフト152及びマグネスケール軸164(ボールネジ軸154)は回動軸158回り回動して傾く。
【0084】
そこで、計測員は上記のようにモータスイッチボックス173の操作スイッチで電動モータ155を遠隔操作してバランスウエイト156を右方向に適宜移動させることにより、小天秤151のシャフト152及びマグネスケール軸164(ボールネジ軸154)を反対側に回動させてシャフト152を元の直立した状態に近づけ、摺動軸154を元の水平な状態に近づける。その後、計測員は小天秤151が元の状態に戻ったことを確認した時点でモータスイッチボックス173の操作スイッチを操作することにより(例えば押しつづけていたスイッチから手を離すことにより)、電動モータ155を停止してバランスウエイト156の移動を停止する。この間、マグネスケール検出部166ではバランスウエイト156の移動距離に応じた電気信号を出力し、計測演算装置165ではマグネスケール検出部166から出力される電気信号に基づいてバランスウエイト156の移動距離を求める。
【0085】
計測演算装置165では、このバランスウエイト156の移動距離とバランスウエイト156の重量とを乗算することによりモーメント量を求めて表示器169へ出力し、表示器169では、この計測演算装置165から出力されたモーメント量を表示する。従って、計測員は小天秤151が元の状態に戻ったのを確認してバランスウエイト156の移動を停止したとき、表示器169の表示をみることにより、模型船舶の抵抗力に応じたモーメント量を知ることができる。
【0086】
或いは、計測演算装置165では、上記実施の形態1で示した抵抗力と曳航力の釣合いの式から、曳航力(=抵抗力)を求めて表示器169へ出力し、表示器169では、この計測演算装置165から出力された曳航力(=抵抗力)を表示するようにしてもよい。この場合、計測員は小天秤151が元の状態に戻ったのを確認してバランスウエイト156の移動を停止したとき、表示器169の表示をみることにより、模型船舶の抵抗力を知ることができる。
【0087】
なお、小天秤151が元の状態に戻ったか否かは、計測員が小天秤151のシャフト152やマグネスケール軸164(ボールネジ軸154)の姿勢を直接みて確認してもよいが、図示しない板バネ検力計(図2などの板バネ検力計138参照)の計測値をみることによってより確実に確認するこができる。板バネ検力計の計測値が元の値(ゼロ)になっていれば(例えばペンレコーダのペンが中央位置にあれば)、小天秤151のシャフト152は直立した状態となり、マグネスケール軸164(ボールネジ軸154)は水平な状態となっている。
【0088】
但し、実際にはバランスウエイト156の位置(移動距離)を調整するだけで完全にバランスさせて小天秤151を完全に元の状態に戻すことは難しいため、計測員は板バネ検力計の計測値がある程度小さく(所定値よりも小さく)なった時点で小天秤151がほぼ元の状態に戻ったと判断して、バランスウエイト156の移動を停止する。従って、この場合には、このときの板バネ検力計によって計測されるシャフト152の回動量に応じた力(アンバランス力)と、バランスウエイト156の移動距離及びバランスウエイト156の重量に基づいて求められる力との和が模型船舶の抵抗力となる。
【0089】
また、バランスウエイト156の移動を停止させる際、計測員がモータスイッチボックス173の操作スイッチを手動操作して停止するのではなく、板バネ検力計で計測される力が所定値以下となったときに例えばモータコントロールボックス171などにおいて自動的に停止するようにしてもよい。
【0090】
また、本実施の形態3においても、図示は省略するが(図7,図8参照)、上記実施の形態2と同様にバランスウエイト156を、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成としてもよい。
【0091】
以上のように、本実施の形態3の天秤式分量型抵抗計測装置によれば、立設されて水平な回動軸158回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が大天秤の第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって回動軸158回りに回動するシャフト152と、回動軸158の左右両側に延びてシャフト152とともに回動軸158回りに回動する腕153と、この腕153の背面側(又は正面側)に同腕153に平行に配設した案内軸としてのマグネスケール軸164と、このマグネスケール軸164に案内されて左右に移動可能なバランスウエイト156と、このバランスウエイト156をマグネスケール軸164に沿って移動させる電動モータ155などのバランウエイト移動手段と、バランスウエイト156がマグネスケール軸164の一端側の初期位置にあるときにシャフト152が直立した状態となるようにバランスウエイト156と反対側に設けた初期位置設定用ウエイト157とを有してなる小天秤151と、電動モータ155を操作するモータスイッチボックス173などの操作手段と、バランスウエイト156の移動距離を計測する距離計測手段としてのマグネスケール軸164、マグネスケール検出部166及び計測演算装置165とを備えた構成であるため、次のような効果が得られる。
【0092】
即ち、計測員は従来のように手作業でバランスウエイトをウエイト乗せに乗せたり、ウエイト乗せから降ろしたりする必要はなく、モータスイッチボックス173の操作スイッチにより遠隔操作で電動モータ155を操作してボールネジ軸154を回転させることにより、バランスウエイト156をマグネスケール軸164に沿って移動させるだけで模型船舶の抵抗力を計測することができるため、容易に短時間で計測作業を行うことができる。従って、計測員の負担が軽減され、安全性も向上する。しかも、バランスウエイト156の移動可能距離を長くして計測範囲を広くすることができる。或いは、計測範囲を狭くすることなく、腕153(ボールネジ軸164)の長さを短くすることができるため、小天秤151の小型化を図って配置スペースを小さくすることができる。
【0093】
また、本実施の形態3の天秤式分量型抵抗計測装置によれば、バランスウエイト移動手段は、バランスウエイト156に設けたボールネジナット163と、このボールネジナット163が螺合されたボールネジ軸154と、ボールネジ軸154を回転させる電動モータ155とを有してなる構成であるため、簡易な構成で確実にバランスウエイト156をマグネスケール軸164に沿って移動させることができる。
【0094】
また、板バネ検力計で計測される力が所定値以下となったときに電動モータ155などのバランスウエイト移動手段によるバランスウエイト156の移動を自動的に停止するようにした場合には、より確実且つ容易に模型船舶の抵抗力を計測することができる。
【0095】
また、バランスウエイト156を、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成とした場合には、重量調整用ウエイトによる重量の調整によってバランスウエイト156の移動距離に応じたモーメント量を調整することにより、模型船舶の抵抗力の計測範囲を広くすることができる。
【0096】
<実施の形態4>
図12は本発明の実施の形態4に係る天秤式のプロペラ単独試験計測装置の構成図、図13は図12のM方向矢視図である。また、図14はプロペラ駆動機構部の構成図である。
【0097】
図12及び図13に示すように水槽201の水202には電動モータなどを有してなるプロペラ駆動機構部203(詳細後述)を浮かべ、このプロペラ駆動機構部203の上部に天秤式のプロペラ単独試験計測装置204を取り付けている。計測対象物の模型プロペラ205は回転軸206を介してプロペラ駆動機構部203に接続され、水202中に位置している。回転軸206はフレーム(支持部材)207に支持された軸受208に回転自在に支持され、後述するプロペラ駆動機構部203の電動モータなどに連結されている。なお、軸受208は回転軸206のスラスト方向(軸方向)の移動は規制しないスラスト逃がし構造となっている。
【0098】
プロペラ単独試験計測装置204は天秤式のスラスト計測装置204Aと、トルク計測装置204Bとから構成されており、これらの計測装置204A,204Bは何れも上記実施の形態1の天秤式分量型抵抗計測装置104と同様の構成となっている(図1〜図6参照)。
【0099】
詳述すると、図12に示すようにスラスト計測装置204Aは、フレーム207に支持された大天秤209、小天秤210、板バネ検力計211などを備えている。大天秤209は立設された第1のシャフトとしてのシャフト212を有しており、このシャフト212は長手方向の中央部に設けられた水平な第1の回動軸としての回動軸213を介してフレーム207に回動自在に支持されている。即ち、シャフト212は回動軸213を中心にして左右に回動自在となっている。なお、回動を円滑にするため回動軸213などの各回動軸には軸受が設けられている。シャフト212の下側の連結部は回転軸206を介して模型プロペラ205に連結され(図14参照:詳細後述)、シャフト212の上側の連結部は小天秤210に連結されている。シャフト212の回動軸213から上下の連結部までの長さは同じになっている。
【0100】
そして、小天秤210はT字状に形成され、第2のシャフトとしてのシャフト214、一対の摺動軸215、ボールネジ軸216、電動モータ217、一対のバランスウエイト218などを有する構成となっている。シャフト214は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な第2の回動軸としての回動軸219を介してフレーム207に回動自在に支持されている。即ち、シャフト214は回動軸219を中心にして左右に回動自在となっている。シャフト214の上端にはボルト220が突設され、このボルト220にシャフト214とのバランスをとるためのウエイト221が螺合されている。シャフト214の下側の連結部は、連結金具222を介して大天秤209のシャフト212の上側の連結部に連結されている。連結金具222とシャフト212,214との連結部は、水平な回動軸223,224回りに回動自在となっている。
【0101】
摺動軸215は回動軸219の左右両側に延びて小天秤210の腕となり、且つ、バランスウエイト218の案内軸となっており、両端に固定板225が取り付けられている。これらの固定板225にはそれぞれ電動モータ217が固定されている。ボールネジ軸216は摺動軸215の下方に位置し、且つ、摺動軸215と平行にシャフト214の左右両側に延びており、電動モータ217の回転軸に接続されている。摺動軸215は端部がシャフト214と固定板225とに固定され、ボールネジ軸216は端部がシャフト214と固定板225とに回転自在に支持されている。
【0102】
左右両側の摺動軸215には、それぞれバランスウエイト218が、図示しない直動ボールベアリング(図3の直動ボールベアリング125参照)を介して摺動自在に設けられている。また、各バランスウエイト218の下部には図示しないボールネジナット(図3のボールネジナット126参照)が設けられており、これらのボールネジナットが左右両側のボールネジ軸216にそれぞれ螺合されている。従って、電動モータ217によりボールネジ軸216を正回転又は逆回転させると、ボールネジナットとともにバランスウエイト218が摺動軸215に案内されて左右に移動する。
【0103】
また、このときのバランスウエイト218の移動距離は、距離計測手段としての回転パルス検出器230及び図示しない回転パルス計測器(図3の回転パルス計測器128参照)によって計測されるようになっている。回転パルス検出器230は電動モータ217の回転軸に接続されており、電動モータ217(ボールネジ軸216)の回転数(回転角度)に応じた数のパルス信号を回転パルス計測器へ出力する。回転パルス計測器は図示しない配線コードを介して回転パルス検出器230に電気的に接続されており、回転パルス検出器230から出力されたパルス信号の数をカウントして電動モータ217(ボールネジ軸216)の回転数(回転角度)を計算することにより、バランスウエイト218の移動距離を求める。電動モータ217(ボールネジ軸216)の回転数(回転角度)はバランスウエイト218の移動距離に比例している。
【0104】
更に、回転パルス計測器ではこのバランスウエイト218の移動距離と、バランスウエイト218の重量とに基づき、模型プロペラ205に生じたスラスト力を求めて図示しない表示器(図3の表示器129参照)へ出力し、表示器ではこの回転パルス計測器から出力されたスラスト力を表示する。なお、距離計測手段としては、上記のような回転パルス検出器230や回転パルス計測器に限定するものではなく、他の市販の距離計測装置を適宜取り付けて使用することができる。
【0105】
電動モータ217は図示しない配線コードを介して図示しないモータコントロールボックス(図3のモータコントロールボックス131参照)に電気的に接続され、更にモータコントロールボックスは図示しない配線コードを介して図示しないモータスイッチボックス(図3のモータスイッチボックス133参照)に電気的に接続されている。モータスイッチボックスには電動モータ217を操作するためのスイッチが設けられており、この操作スイッチを計測員が操作することによってモータスイッチボックスからモータコントロールボックスへ動作指令信号が出力される。モータコントロールボックスでは、この動作指令信号に基づいて電動モータ217の動作(例えば電動モータの起動・停止、回転方向、回転速度など)をコントロールする。
【0106】
力計測手段としての板バネ検力計211はフレーム207に上端部が支持された板バネ226と、この板バネ226に取り付けられた図示しない歪みゲージと、この歪みゲージに図示しない配線コードを介して電気的に接続された図示しない計測演算装置とを有しており、板バネ226の下端部が連結金具227を介して小天秤210のシャフト214の連結部に連結されている。連結金具227と板バネ226及びシャフト214との連結部は、水平な回動軸228,229回りに回動自在となっている。従って、小天秤210のシャフト214が回動軸219回りに回動すると、このシャフト214の回動量に応じて板バネ226が撓み、この板バネ226に取り付けられた歪みゲージが歪む。計測演算装置では、このときの歪みゲージの電気抵抗の変化からシャフト214の回動量に応じた力を求め、これをペンレコーダなどで記録して表示する。
【0107】
また、図13に示すようにトルク計測装置204Bも、スラスト計測装置204Aと同様にフレーム207に支持された大天秤241、小天秤242、板バネ検力計243などを備えている。大天秤241は立設された第1のシャフトとしてのシャフト244を有しており、このシャフト244は長手方向の中央部に設けられた水平な第1の回動軸としての回動軸245を介してフレーム207に回動自在に支持されている。即ち、シャフト244は回動軸245を中心にして左右に回動自在となっている。なお、回動を円滑にするため回動軸245などの各回動軸には軸受が設けられている。シャフト244の下側の連結部は回転軸206を介して模型プロペラ205に連結され(図14参照:詳細後述)、シャフト244の上側の連結部は小天秤242に連結されている。シャフト244の回動軸245から上下の連結部までの長さは同じになっている。
【0108】
そして、小天秤242はT字状に形成され、第2のシャフトとしてのシャフト246、一対の摺動軸247、ボールネジ軸248、電動モータ249、一対のバランスウエイト250などを有する構成となっている。シャフト246は立設され、且つ、長手方向の上端部に設けられた水平な第2の回動軸としての回動軸251を介してフレーム207に回動自在に支持されている。即ち、シャフト246は回動軸251を中心にして左右に回動自在となっている。シャフト246の上端にはボルト252が突設され、このボルト252にシャフト246とのバランスをとるためのウエイト253が螺合されている。シャフト246の下側の連結部は、連結金具254を介して大天秤241のシャフト244の上側の連結部に連結されている。連結金具254とシャフト244,246との連結部は、水平な回動軸255,256回りに回動自在となっている。
【0109】
摺動軸247は回動軸251の左右両側に延びて小天秤242の腕となり、且つ、バランスウエイト250の案内軸となっており、両端に固定板257が取り付けられている。これらの固定板257にはそれぞれ電動モータ249が固定されている。ボールネジ軸248は摺動軸247の下方に位置し、且つ、摺動軸247と平行にシャフト246の左右両側に延びており、電動モータ249の回転軸に接続されている。摺動軸247は端部がシャフト246と固定板257とに固定され、ボールネジ軸248は端部がシャフト246と固定板257とに回転自在に支持されている。
【0110】
左右両側の摺動軸247には、それぞれバランスウエイト250が、図示しない直動ボールベアリング(図3の直動ボールベアリング125参照)を介して摺動自在に設けられている。また、各バランスウエイト250の下部には図示しないボールネジナット(図3のボールネジナット126参照)が設けられており、これらのボールネジナットが左右両側のボールネジ軸248にそれぞれ螺合されている。従って、電動モータ249によりボールネジ軸248を正回転又は逆回転させると、ボールネジナットとともにバランスウエイト250が摺動軸247に案内されて左右に移動する。
【0111】
また、このときのバランスウエイト250の移動距離は、距離計測手段としての回転パルス検出器262及び図示しない回転パルス計測器(図3の回転パルス計測器128参照)によって計測されるようになっている。回転パルス検出器262は電動モータ249の回転軸に接続されており、電動モータ249(ボールネジ軸248)の回転数(回転角度)に応じた数のパルス信号を回転パルス計測器へ出力する。回転パルス計測器は図示しない配線コードを介して回転パルス検出器262に電気的に接続されており、回転パルス検出器262から出力されたパルス信号の数をカウントして電動モータ249(ボールネジ軸248)の回転数(回転角度)を計算することにより、バランスウエイト250の移動距離を求める。電動モータ249(ボールネジ軸248)の回転数(回転角度)はバランスウエイト250の移動距離に比例している。
【0112】
更に、回転パルス計測器ではこのバランスウエイト250の移動距離と、バランスウエイト250の重量とに基づき、模型プロペラ205に生じるトルクを求めて図示しない表示器(図3の表示器129参照)へ出力し、表示器ではこの回転パルス計測器から出力されたトルクを表示する。なお、距離計測手段としては、上記のような回転パルス検出器262や回転パルス計測器に限定するものではなく、他の市販の距離計測装置を適宜取り付けて使用することができる。
【0113】
電動モータ249は図示しない配線コードを介して図示しないモータコントロールボックス(図3のモータコントロールボックス131参照)に電気的に接続され、更にモータコントロールボックスは図示しない配線コードを介して図示しないモータスイッチボックス(図3のモータスイッチボックス133参照)に電気的に接続されている。モータスイッチボックスには電動モータ249を操作するためのスイッチが設けられており、この操作スイッチを計測員が操作することによってモータスイッチボックスからモータコントロールボックスへ動作指令信号が出力される。モータコントロールボックスでは、この動作指令信号に基づいて電動モータ249の動作(例えば電動モータの起動・停止、回転方向、回転速度など)をコントロールする。
【0114】
力計測手段としての板バネ検力計243はフレーム207に上端部が支持された板バネ258と、この板バネ258に取り付けられた図示しない歪みゲージと、この歪みゲージに図示しない配線コードを介して電気的に接続された図示しない計測演算装置とを有しており、板バネ258の下端部が連結金具259を介して小天秤242のシャフト246の連結部に連結されている。連結金具259と板バネ258及びシャフト246との連結部は、水平な回動軸260,261回りに回動自在となっている。従って、小天秤242のシャフト246が回動軸251回りに回動すると、このシャフト246の回動量に応じて板バネ258が撓み、この板バネ258に取り付けられた歪みゲージが歪む。計測演算装置では、このときの歪みゲージの電気抵抗の変化からシャフト246の回動量に応じた力を求め、これをペンレコーダなどで記録して表示する。
【0115】
図14に示すようにプロペラ駆動機構部203は、連結部271、スラスト逃がし構造の軸受272、かさ歯車273〜277及び電動モータ278などを備えた構成となっている。模型プロペラ205の回転軸206は、連結部271及び軸受272を介してかさ歯車273に結合されている。連結部271は回転軸206に固定され、回転軸206とともにスラスト方向(軸方向)に移動する。軸受272はラジアル方向には回転軸206を回転自在に支持し、スラスト方向には回転軸206の移動を規制しないスラスト逃がし構造となっている。
【0116】
また、かさ歯車273とかさ歯車275は対向し、何れもかさ歯車274と噛合している。更に、かさ歯車275は回転軸279を介してかさ歯車276に結合され、かさ歯車276はかさ歯車277と噛合し、かさ歯車227は電動モータ278の回転軸280に結合されている。従って、電動モータ278が作動すると、かさ歯車273〜277を介して模型プロペラ205が回転駆動される。
【0117】
連結部271にはスラスト計測装置204Aに備えた大天秤209のシャフト212の下端部(回転軸281)が回動自在に連結されている。また、かさ歯車274はトルク計測装置204Bに備えた大天秤241のシャフト244の下端部に図示しない軸受を介して回転自在に結合されている。
【0118】
従って、かかる天秤式のプロペラ単独試験計測装置204(スラスト計測装置204A及びトルク計測装置204B)では次のようにして模型プロペラ205のスラスト力及びトルクを計測する。即ち、図12に示すように陸上を走行する図示しない牽引車で図中左方向にプロペラ単独試験計測装置204のフレーム207とともに模型プロペラ205を牽引し、且つ、電動モータ278によって模型プロペラ205を回転させると、このときに模型プロペラ205が水202から受ける抵抗や電動モータ278の回転力などにより、模型プロペラ205(回転軸206)にはスラスト力とトルクが生じる。
【0119】
そして、前記スラスト力により回転軸206とともに連結部271がスラスト方向(図12の左右方向)に移動すると、スラスト計測装置204Aの大天秤209のシャフト212が回動軸213回りに回動し、これにともなって小天秤210のシャフト214及び摺動軸215が回動軸219回りに回動する。従って、計測員は、小天秤210が元の状態、即ち、小天秤210のシャフト214が元の直立した状態となり、摺動軸215が元の水平な状態となるようにモータスイッチボックスの操作スイッチで電動モータ217を遠隔操作して、バランスウエイト218を移動させる。勿論、このとき大天秤209のシャフト212も元の直立した状態となる。
【0120】
その後、計測員は小天秤210が元の状態に戻ったことを確認した時点でモータスイッチボックスの操作スイッチを操作することにより(例えば押しつづけていたスイッチから手を離すことにより)、電動モータ217を停止してバランスウエイト218の移動を停止する。この間、回転パルス検出器230では電動モータ217(ボールネジ軸216)の回転に応じてパルス信号を出力し、回転パルス計測器では回転パルス検出器230から出力されたパルス信号をカウントしてバランスウエイト218の移動距離を求める。
【0121】
回転パルス計測器ではこのバランスウエイト218の移動距離とバランスウエイト218の重量とに基づき、スラスト力を求めて表示器へ出力し、表示器ではこの回転パルス計測器から出力されたスラスト力を表示する。従って、計測員は小天秤210が元の状態に戻ったのを確認してバランスウエイト218の移動を停止したとき、表示器の表示をみることにより、模型プロペラ205に生じたスラスト力を知ることができる。
【0122】
なお、小天秤210が元の状態に戻ったか否かは、計測員が小天秤210のシャフト214や摺動軸215の姿勢を直接みて確認してもよいが、板バネ検力計211の計測値をみることによってより確実に確認するこができる。板バネ検力計211の計測値が元の値(ゼロ)になっていれば(例えばペンレコーダのペンが中央位置にあれば)、小天秤210のシャフト214は直立した状態となり、摺動軸215は水平な状態となっている。
【0123】
但し、実際にはバランスウエイト218の移動距離を調整するだけで完全にバランスさせて小天秤210を完全に元の状態に戻すことは難しいため、計測員は板バネ検力計211の計測値がある程度小さく(所定値よりも小さく)なった時点で小天秤210がほぼ元の状態に戻ったと判断して、バランスウエイト218の移動を停止する。従って、この場合には板バネ検力計211で計測されるシャフト214の回動量に応じた力(アンバランス力)と、バランスウエイト218の移動距離及びバランスウエイト218の重量に基づいて求められる力との和が前記スラスト力となる。
【0124】
また、バランスウエイト218の移動を停止させる際、計測員がモータスイッチボックスの操作スイッチを手動操作して停止させるのではなく、板バネ検力計211で計測される力が所定値以下となったときに例えばモータコントロールボックスなどにおいて自動的に停止するようにしてもよい。
【0125】
また、電動モータ278によって模型プロペラ205を回転させようとしたとき、この電動モータ278の回転力と、この回転力に抗して模型プロペラ205に作用する水202の抵抗力などとによってねじれトルクが生じ、かさ歯車273,275の回転にアンバランスが生じる。その結果、かさ歯車274とともにトルク計測装置204Bの大天秤241のシャフト244が回動軸245回りに回動し、これにともなって小天秤242のシャフト246及び摺動軸247が回動軸251回りに回動する。従って、計測員は、小天秤242が元の状態、即ち、小天秤242のシャフト246が元の直立した状態となり、摺動軸247が元の水平な状態となるようにモータスイッチボックスの操作スイッチで電動モータ249を遠隔操作して、バランスウエイト250を移動させる。勿論、このとき大天秤241のシャフト244も元の直立した状態となる。
【0126】
その後、計測員は小天秤242が元の状態に戻ったことを確認した時点でモータスイッチボックスの操作スイッチを操作することにより(例えば押しつづけていたスイッチから手を離すことにより)、電動モータ249を停止してバランスウエイト250の移動を停止する。この間、回転パルス検出器262では電動モータ249(ボールネジ軸248)の回転に応じてパルス信号を出力し、回転パルス計測器では回転パルス検出器262から出力されたパルス信号をカウントしてバランスウエイト250の移動距離を求める。
【0127】
回転パルス計測器ではこのバランスウエイト250の移動距離とバランスウエイト250の重量とに基づき、トルクを求めて表示器へ出力し、表示器ではこの回転パルス計測器から出力されたトルクを表示する。従って、計測員は小天秤242が元の状態に戻ったのを確認してバランスウエイト250の移動を停止したとき、表示器の表示をみることにより、模型プロペラ205に生じたトルクを知ることができる。
【0128】
なお、小天秤242が元の状態に戻ったか否かは、計測員が小天秤242のシャフト246や摺動軸247の姿勢を直接みて確認してもよいが、板バネ検力計243の計測値をみることによってより確実に確認するこができる。板バネ検力計243の計測値が元の値(ゼロ)になっていれば(例えばペンレコーダのペンが中央位置にあれば)、小天秤242のシャフト246は直立した状態となり、摺動軸247は水平な状態となっている。
【0129】
但し、実際にはバランスウエイト250の移動距離を調整するだけで完全にバランスさせて小天秤242を完全に元の状態に戻すことは難しいため、計測員は板バネ検力計243の計測値がある程度小さく(所定値よりも小さく)なった時点で小天秤242がほぼ元の状態に戻ったと判断して、バランスウエイト250の移動を停止する。従って、この場合には板バネ検力計243で計測されるシャフト246の回動量に応じた力(アンバランス力)と、スウエイト250の移動距離及びバランスウエイト250の重量に基づいて求められる力との和が前記トルクとなる。
【0130】
また、バランスウエイト250の移動を停止させる際、計測員がモータスイッチボックスの操作スイッチを手動操作して停止させるのではなく、板バネ検力計243で計測される力が所定値以下となったときに例えばモータコントロールボックスなどにおいて自動的に停止するようにしてもよい。
【0131】
以上のように、本実施の形態4のプロペラ単独試験計測装置204におけるスラスト計測装置204Aによれば、立設されて長手方向の上端部が水平な回動軸219回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が大天秤209のシャフト212の上側の連結部に連結されシャフト212の回動にともなって回動軸219回りに回動するシャフト214と、回動軸219の左右両側に延びてシャフト214とともに回動軸219回りに回動する一対の摺動軸215と、これらの摺動軸215に案内されて左右に移動可能な一対のバランスウエイト218と、これらのバランスウエイト218を摺動軸215に沿って移動させる電動モータ217などのバランウエイト移動手段とを有してなる小天秤210と、電動モータ217を操作するモータスイッチボックスなどの操作手段と、バランスウエイト218の移動距離を計測する回転パルス検出器230及び回転パルス計測器とを備えた構成であるため、次のような効果が得られる。
【0132】
即ち、計測員は従来のように手作業でバランスウエイトをウエイト乗せに乗せたり、ウエイト乗せから降ろしたりする必要はなく、モータスイッチボックスの操作スイッチにより遠隔操作で電動モータ217を操作してボールネジ軸216を回転させることにより、バランスウエイト218を摺動軸215に沿って移動させるだけで模型プロペラ205のスラスト力を計測することができるため、容易に短時間で計測作業を行うことができる。従って、計測員の負担が軽減され、安全性も向上する。
【0133】
同様に、トルク計測装置204Bによれば、立設されて長手方向の上端部が水平な回動軸251回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が大天秤241のシャフト244の上側の連結部に連結されシャフト244の回動にともなって回動軸251回りに回動するシャフト246と、回動軸251の左右両側に延びてシャフト246とともに回動軸251回りに回動する一対の摺動軸247と、これらの摺動軸247に案内されて移動可能な一対のバランスウエイト250と、これらのバランスウエイト250を摺動軸247に沿って移動させる電動モータ249などのバランウエイト移動手段とを有してなる小天秤242と、電動モータ249を操作するモータスイッチボックスなどの操作手段と、バランスウエイト250の移動距離を計測する回転パルス検出器262及び回転パルス計測器とを備えた構成であるため、次のような効果が得られる。
【0134】
即ち、計測員は従来のように手作業でバランスウエイトをウエイト乗せに乗せたり、ウエイト乗せから降ろしたりする必要はなく、モータスイッチボックスの操作スイッチにより遠隔操作で電動モータ249を操作してボールネジ軸248を回転させることにより、バランスウエイト250を摺動軸247に沿って移動させるだけで模型プロペラ205のトルクを計測することができるため、容易に短時間で計測作業を行うことができる。従って、計測員の負担が軽減され、安全性も向上する。
【0135】
また、スラスト計測装置204Aによれば、バランスウエイト移動手段は、バランスウエイト218に設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸216と、このボールネジ軸216を回転させる電動モータ217とを有してなる構成であるため、簡易な構成で確実にバランスウエイト218を摺動軸215に沿って移動させることができる。
【0136】
同様に、トルク計測装置204Bによれば、バランスウエイト移動手段は、バランスウエイト250に設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸248と、このボールネジ軸248を回転させる電動モータ249とを有してなる構成であるため、簡易な構成で確実にバランスウエイト250を摺動軸247に沿って移動させることができる。
【0137】
また、スラスト計測装置204Aにおいて、板バネ検力計211で計測される力が所定値以下となったときに電動モータ217などのバランスウエイト移動手段によるバランスウエイト218の移動を自動的に停止するようにした場合には、より確実且つ容易に模型プロペラ205のスラスト力を計測することができる。
【0138】
同様に、トルク計測装置204Bにおいて、板バネ検力計243で計測される力が所定値以下となったときに電動モータ249などのバランスウエイト移動手段によるバランスウエイト250の移動を自動的に停止するようにした場合には、より確実且つ容易に模型プロペラ205のトルクを計測することができる。
【0139】
なお、本実施の形態4のスラスト計測装置204Aやトルク計測装置204Bにおいても、バランスウエイトの構成を上記実施の形態2(図7,図8参照)と同様の構成とし、また、小天秤の構成を上記実施の形態3(図9〜図11参照)と同様の構成とすることにより、上記実施の形態2や上記実施の形態3と同様の効果を得ることもできる。
【0140】
また、本発明の天秤式計測装置は上記のような模型船舶や模型プロペラに生じる力を計測する場合に限定するものではなく、その他の計測対象物に生じる力を計測する場合にも適用することができる。
【0141】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の天秤式計測装置によれば、立設されて長手方向の中央部が水平な第1の回動軸回りに回動自在に支持され且つ下側の連結部に計測対象物が連結されてこの計測対象物に生じる力により前記第1の回動軸回りに回動する第1のシャフトを有してなる大天秤と、この第1のシャフトに連結された小天秤とを備えて、前記計測対象物に生じる力を計測する天秤式計測装置であって、立設されて長手方向の上端部が水平な第2の回動軸回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が前記第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって前記第2の回動軸回りに回動する第2のシャフトと、前記第2の回動軸の左右両側に延びて前記第2のシャフトとともに前記第2の回動軸回りに回動する一対の案内軸と、これらの案内軸に案内されて左右に移動可能な一対のバランスウエイトと、これらのバランスウエイトを前記案内軸に沿って移動させるバランスウエイト移動手段とを有してなる前記小天秤と、前記バランスウエイト移動手段を操作する操作手段と、前記バランスウエイトの移動距離を計測する距離計測手段とを備えたことを特徴とするため、次のような効果が得られる。
【0142】
即ち、計測員は従来のように手作業でバランスウエイトをウエイト乗せに乗せたり、ウエイト乗せから降ろしたりする必要はなく、操作手段でバランウエイト移動手段を操作することにより、バランスウエイトを案内軸に沿って移動させるだけで計測対象物に生じる力を計測することができるため、容易に短時間で計測することができる。従って、計測員の負担が軽減され、安全性も向上する。
【0143】
また、第2発明の天秤式計測装置によれば、第1発明の天秤式計測装置において、前記バランスウエイト移動手段は、前記バランスウエイトに設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸と、このボールネジ軸を回転させる電動モータとを有してなることを特徴とするため、簡易な構成で確実にバランスウエイトを案内軸に沿って移動させることができる。
【0144】
また、第3発明の天秤式計測装置によれば、第1又は第2発明の天秤式計測装置において、前記小天秤の第2のシャフトの回動量に応じた力を計測する力計測手段を備え、前記操作手段では、この力計測手段で計測される力が所定値以下となったときに前記バランスウエイト移動手段による前記バランスウエイトの移動を自動的に停止することを特徴とするため、より確実且つ容易に計測対象物に生じる力を計測することができる。
【0145】
また、第4発明の天秤式計測装置によれば、第1,第2又は第3発明の天秤式計測装置において、前記バランスウエイトは、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成であることを特徴とするため、重量調整用ウエイトによる重量の調整によってバランスウエイトの移動距離に応じたモーメント量を調整することにより、計測範囲を広くすることができる。
【0146】
また、第5発明の天秤式計測装置によれば、立設されて長手方向の中央部が水平な第1の回動軸回りに回動自在に支持され且つ下側の連結部に計測対象物が連結されてこの計測対象物に生じる力により前記第1の回動軸回りに回動する第1のシャフトを有してなる大天秤と、この第1のシャフトに連結された小天秤とを備えて、前記計測対象物に生じる力を計測する天秤式計測装置であって、立設されて長手方向の上端部が水平な第2の回動軸回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が前記第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって前記第2の回動軸回りに回動する第2のシャフトと、前記第2の回動軸の左右両側に延びて前記第2のシャフトとともに前記第2の回動軸回りに回動する腕と、この腕の正面側又は背面側に同腕と平行に配設した案内軸と、この案内軸に案内されて左右に移動可能なバランスウエイトと、このバランスウエイトを前記案内軸に沿って移動させるバランスウエイト移動手段と、前記バランスウエイトが前記案内軸の一端側の初期位置にあるときに前記第2のシャフトが直立した状態となるように前記バランスウエイトと反対側に設けた初期位置設定用ウエイトとを有してなる小天秤と、前記バランスウエイト移動手段を操作する操作手段と、前記バランスウエイトの移動距離を計測する距離計測手段とを備えた構成であることを特徴とするため、次のような効果が得られる。
【0147】
即ち、計測員は従来のように手作業でバランスウエイトをウエイト乗せに乗せたり、ウエイト乗せから降ろしたりする必要はなく、操作手段でバランウエイト移動手段を操作することにより、バランスウエイトを案内軸に沿って移動させるだけで計測対象物に生じる力を計測することができるため、容易に短時間で計測することができる。従って、計測員の負担が軽減され、安全性も向上する。しかも、バランスウエイトの移動可能距離を長くして計測範囲を広くすることができる。或いは、計測範囲を狭くすることなく、腕(案内軸)の長さを短くすることができるため、小天秤の小型化を図って配置スペースを小さくすることができる。
【0148】
また、第6発明の天秤式計測装置よれば、第5発明の天秤式計測装置において、前記バランスウエイト移動手段は、前記バランスウエイトに設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸と、このボールネジ軸を回転させる電動モータとを有してなる構成であることを特徴とするため、簡易な構成で確実にバランスウエイトを案内軸に沿って移動させることができる。
【0149】
また、第7発明の天秤式計測装置によれば、第5又は第6発明の天秤式計測装置において、前記小天秤の第2のシャフトの回動量に応じた力を計測する力計測手段を備え、前記操作手段では、この力計測手段で計測される力が所定値以下となったときに前記バランスウエイト移動手段による前記バランスウエイトの移動を自動的に停止することを特徴とするため、より確実且つ容易に計測対象物に生じる力を計測することができる。
【0150】
また、第8発明の天秤式計測装置によれば、第5,第6又は第7発明の天秤式計測装置において、前記バランスウエイトは、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成であることを特徴とするため、重量調整用ウエイトによる重量の調整によってバランスウエイトの移動距離に応じたモーメント量を調整することにより、計測範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る天秤式分量型抵抗計測装置を模型船舶に取り付けたときの状態を示す説明図である。
【図2】前記天秤式分量型抵抗計測装置を拡大して示す構成図である。
【図3】前記天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分を更に拡大して示す構成図である。
【図4】図3のD方向矢視図である。
【図5】図3のE方向矢視図である。
【図6】前記天秤式分量型抵抗計測装置による抵抗計測の模式図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分の構成図である。
【図8】図7のH方向矢視図である。
【図9】本実施の形態3に係る天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分の構成図である。
【図10】図9のI方向矢視図である。
【図11】図9のJ方向矢視図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係る天秤式のプロペラ単独試験計測装置の構成図である。
【図13】図12のM方向矢視図である。
【図14】プロペラ駆動機構部の構成図である。
【図15】従来の天秤式分量型抵抗計測装置を模型船舶に取り付けたときの状態を示す説明図である。
【図16】前記天秤式分量型抵抗計測装置を拡大して示す構成図である。
【図17】前記天秤式分量型抵抗計測装置の小天秤部分を更に拡大して示す構成図である。
【図18】従来の天秤式のプロペラ単独試験計測装置の構成図である。
【図19】図18のC方向矢視図である。
【図20】プロペラ駆動機構部の構成図である。
【符号の説明】
101 水槽
102 水
103 模型船舶
104 天秤式分量型抵抗計測装置
105 フレーム
106 大天秤
107 小天秤
108 シャフト
109 回動軸
110 曳航部
110a 回動軸
111 曳航ロッド
112 回動軸
113 シャフト
114 摺動軸
115 ボールネジ軸
116 電動モータ
117 バランスウエイト
117a 中空部
118 回転パルス検出器
119 回動軸
120 ボルト
121 連結金具
122,123 回動軸
124 固定板
125 直動ボールベアリング
126 ボールネジナット
127 配線コード
128 回転パルス計測器
129 表示器
130 配線コード
131 モータコントロールボックス
132 配線コード
133 モータスイッチボックス
134 板バネ
135 連結金具
136,137 回動軸
138 板バネ検力計
139 治具
140 ウエイト
141 ボルト
142 重量調整用ウエイト
151 小天秤
152 シャフト
153 腕
154 ボールネジ軸
155 電動モータ
156 バランスウエイト
157 初期位置設定用ウエイト
158 回動軸
159 ボルト
160 ウエイト
161 回動軸
162 固定板
163 ボールネジナット
164 マグネスケール軸
165 計測演算装置
166 マグネスケール検出部
167,168 配線コード
169 表示器
170 配線コード
171 モータコントロールボックス
172 配線コード
173 モータスイッチボックス
174 ナイフエッジ部
175 フック掛け
176 ウエイト乗せ
177 フック
201 水槽
202 水
203 プロペラ駆動機構部
204 プロペラ単独試験計測装置
204A スラスト計測装置
204B トルク計測装置
205 模型プロペラ
206 回転軸
207 フレーム
208 軸受
209 大天秤
210 小天秤
211 板バネ検力計
212 シャフト
213 回動軸
214 シャフト
215 摺動軸
216 ボールネジ軸
217 電動モータ
218 バランスウエイト
219 回動軸
220 ボルト
221 ウエイト
222 連結金具
223,224 回動軸
225 固定板
226 板バネ
227 連結金具
228,229 回動軸
230 回転パルス検出器
241 大天秤
242 小天秤
243 板バネ検力計
244 シャフト
245 回動軸
246 シャフト
247 摺動軸
248 ボールネジ軸
249 電動モータ
250 バランスウエイト
251 回動軸
252 ボルト
253 ウエイト
254 連結金具
255,256 回動軸
257 固定板
258 板バネ
259 連結金具
260,261 回動軸
262 回転パルス検出器
271 連結部
272 軸受
273,274,275,276,277 かさ歯車
278 電動モータ
279,280 回転軸
281 回動軸

Claims (8)

  1. 立設されて長手方向の中央部が水平な第1の回動軸回りに回動自在に支持され且つ下側の連結部に計測対象物が連結されてこの計測対象物に生じる力により前記第1の回動軸回りに回動する第1のシャフトを有してなる大天秤と、この第1のシャフトに連結された小天秤とを備えて、前記計測対象物に生じる力を計測する天秤式計測装置であって、
    立設されて長手方向の上端部が水平な第2の回動軸回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が前記第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって前記第2の回動軸回りに回動する第2のシャフトと、前記第2の回動軸の左右両側に延びて前記第2のシャフトとともに前記第2の回動軸回りに回動する一対の案内軸と、これらの案内軸に案内されて左右に移動可能な一対のバランスウエイトと、これらのバランスウエイトを前記案内軸に沿って移動させるバランスウエイト移動手段とを有してなる前記小天秤と、
    前記バランスウエイト移動手段を操作する操作手段と、
    前記バランスウエイトの移動距離を計測する距離計測手段とを備えたことを特徴とする天秤式計測装置。
  2. 請求項1に記載の天秤式計測装置において、
    前記バランスウエイト移動手段は、前記バランスウエイトに設けたボールネジナットと、この前記ボールネジナットが螺合されたボールネジ軸と、このボールネジ軸を回転させる電動モータとを有してなることを特徴とする天秤式計測装置。
  3. 請求項1又は2に記載の天秤式計測装置において、
    前記小天秤の第2のシャフトの回動量に応じた力を計測する力計測手段を備え、前記操作手段では、この力計測手段で計測される力が所定値以下となったときに前記バランスウエイト移動手段による前記バランスウエイトの移動を自動的に停止することを特徴とする天秤式計測装置。
  4. 請求項1,2又は3に記載の天秤式計測装置において、
    前記バランスウエイトは、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成であることを特徴とする天秤式計測装置。
  5. 立設されて長手方向の中央部が水平な第1の回動軸回りに回動自在に支持され且つ下側の連結部に計測対象物が連結されてこの計測対象物に生じる力により前記第1の回動軸回りに回動する第1のシャフトを有してなる大天秤と、この第1のシャフトに連結された小天秤とを備えて、前記計測対象物に生じる力を計測する天秤式計測装置であって、
    立設されて長手方向の上端部が水平な第2の回動軸回り回動自在に支持され且つ下側の連結部が前記第1のシャフトの上側の連結部に連結され前記第1のシャフトの回動にともなって前記第2の回動軸回りに回動する第2のシャフトと、前記第2の回動軸の左右両側に延びて前記第2のシャフトとともに前記第2の回動軸回りに回動する腕と、この腕の正面側又は背面側に同腕と平行に配設した案内軸と、この案内軸に案内されて左右に移動可能なバランスウエイトと、このバランスウエイトを前記案内軸に沿って移動させるバランスウエイト移動手段と、前記バランスウエイトが前記案内軸の一端側の初期位置にあるときに前記第2のシャフトが直立した状態となるように前記バランスウエイトと反対側に設けた初期位置設定用ウエイトとを有してなる小天秤と、
    前記バランスウエイト移動手段を操作する操作手段と、
    前記バランスウエイトの移動距離を計測する距離計測手段とを備えた構成であることを特徴とする天秤式計測装置。
  6. 請求項5に記載の天秤式計測装置において、
    前記バランスウエイト移動手段は、前記バランスウエイトに設けたボールネジナットと、このボールネジナットが螺合されたボールネジ軸と、このボールネジ軸を回転させる電動モータとを有してなる構成であることを特徴とする天秤式計測装置。
  7. 請求項5又は6に記載の天秤式計測装置において、
    前記小天秤の第2のシャフトの回動量に応じた力を計測する力計測手段を備え、前記操作手段では、この力計測手段で計測される力が所定値以下となったときに前記バランスウエイト移動手段による前記バランスウエイトの移動を自動的に停止することを特徴とする天秤式計測装置。
  8. 請求項5,6又は7に記載の天秤式計測装置において、
    前記バランスウエイトは、重量調整用ウエイトを搭載して全体の重量を調整可能な構成であることを特徴とする天秤式計測装置。
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