JP2021059935A - ハンドル及びハンドルを備えた水栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】水栓本体の回動軸に取り付けられるハンドル本体と、ハンドル本体の軸方向先端側の端面に配置されるキャップとを備えるハンドルを見た人により一体的な印象を与えることが可能なハンドル及びハンドルを備えた水栓を提供する。【解決手段】流量調節ハンドル16は、回動軸に取り付けられるハンドル本体20と、ハンドル本体の軸方向先端側の端面に配置されるキャップ40とを備えている。ハンドル本体は、流量調節ハンドルの外周面を形成する本体周壁28を備えている。キャップは、流量調節ハンドルの端面に配置されるキャップ端壁41と、キャップ端壁からハンドル本体の軸方向基端側の端部まで延びるとともに流量調節ハンドルの外周面を形成するキャップ周壁43とを備えている。【選択図】図8

Description

本発明は、ハンドル及びハンドルを備えた水栓に関する。
特許文献1に開示されるように、浴室や洗面台等に設置される水栓には、吐止水の切り換えや温度調整等の操作が可能なハンドルが設けられている。
特許文献1のハンドルは、水栓本体から突出する回動軸と一体に回動可能な筒状のハンドル本体を備えている。ハンドル本体の軸方向先端側の端面には、円板状の鍔部と鍔部から突出する筒状の係合部とを備え、ハンドル本体を回動軸に固定するためのキャップが取り付けられている。
特開2018−135731号公報
特許文献1のハンドルは、ハンドル本体の軸方向先端側からハンドルを見た際に、キャップが目立って見えてしまうことにより、ハンドル全体としての一体的な印象に欠けるという問題があった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、水栓本体の回動軸に取り付けられるハンドル本体と、ハンドル本体の軸方向先端側の端面に配置されるキャップとを備えるハンドルに関して、ハンドルを見た人に対して、より一体的な印象を与えることにある。
上記課題を解決するハンドルは、水栓本体に設けられる回動軸を操作するためのハンドルであって、前記回動軸に取り付けられるハンドル本体と、前記ハンドル本体の軸方向先端側の端面に配置されるキャップとを備え、前記ハンドル本体は、当該ハンドルの外周面を形成する本体周壁を備え、前記キャップは、前記ハンドル本体の前記端面に配置される端壁と、前記端壁から前記ハンドル本体の軸方向基端側の端部まで延びるとともに当該ハンドルの外周面を形成するキャップ周壁とを備える。
本発明者は、特許文献1のハンドルのキャップが目立って見える原因が、ハンドル本体とキャップとの間の継ぎ目線にあることを見出した。つまり、継ぎ目線が閉じた環状をなし、閉じた環状の継ぎ目線の内側にキャップが位置していることにより、キャップが別部材として目立って見えてしまう。
キャップ周壁がキャップ端壁からハンドル本体の軸方向基端側の端部まで延びるように形成されている上記構成によれば、ハンドルの外周面におけるハンドル本体とキャップとの間に、ハンドル本体の軸方向基端側の端部に達する周面継ぎ目線が形成される。そして、ハンドル本体とキャップとの継ぎ目線のうち、ハンドル本体の軸方向基端側にて周面継ぎ目線同士を接続する部分は、水栓本体に隠されることにより見え難くなる。
したがって、水栓本体にハンドルを取り付けた状態においては、継ぎ目線の一部が水栓本体に隠れることにより、ハンドルをどの方向から見た場合にも、ハンドル本体とキャップとの継ぎ目線が閉じた環状に見えることがなくなる。これにより、継ぎ目線の内側に位置するキャップが目立って見えることが抑制されて、ハンドルを見た人に対して、より一体的な印象を与えることができる。
前記キャップは、前記回動軸に前記ハンドル本体を固定する固定部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、回動軸にハンドル本体を固定するための部材を別に設ける場合と比較して、ハンドルの部品点数を減らすことができる。
当該ハンドルの外周面において、前記キャップ周壁より形成される部分の周方向反対側に位置する部分は、前記本体周壁により形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、ハンドルの外周面における互いに反対側となる二箇所を手で掴んで操作する場合に、手が触れている二箇所の少なくとも一方は、本体周壁により構成される部分になりやすい。これにより、ハンドルの外周面におけるキャップ周壁により構成される部分のみを掴んで操作することによって、ハンドル本体からキャップが外れてしまうことを抑制できる。
前記キャップ周壁は、周方向に連続する一つの部位であり、前記キャップ周壁の周方向長さは、前記回動軸を中心として180度以下の範囲となる長さであることが好ましい。
上記構成によれば、ハンドル本体からのキャップの外れを抑制する効果がより顕著に得られる。
上記課題を解決する水栓は、上記のハンドルと、前記水栓本体とを備えている。
上記水栓において、複数の分割体を組み合わせてなり、前記水栓本体を覆う水栓カバーを備え、前記ハンドルが特定の基準位置にあるとき、前記本体周壁と前記キャップ周壁との継ぎ目線は、前記水栓カバーにおける前記分割体の継ぎ目線の延長線上に位置していることが好ましい。
上記構成によれば、ハンドルの周面継ぎ目線と、水栓カバーの継ぎ目線とが連続する線を形成しているように見える。これにより、ハンドルと水栓本体とを含む水栓全体に一体感を付与することができ、水栓の意匠性が向上する。
本発明によれば、水栓本体の回動軸に取り付けられるハンドル本体と、ハンドル本体の軸方向先端側の端面に配置されるキャップとを備えるハンドルに関して、ハンドルを見た人に対して、より一体的な印象を与えることができる。
水栓の斜視図。 水栓カバーを外した状態の水栓の斜視図。 流量調節ハンドルの分解斜視図。 (a)は、ハンドル本体の軸方向基端側側面図、(b)は、ハンドル本体の軸方向先端側側面図。 (a)は、キャップの斜視図、(b)は、キャップの軸方向基端側側面図。 流量調節ハンドルの分解断面図。 流量調節ハンドルの断面図。 流量調節ハンドル斜視図。 変更例の流量調節ハンドルの断面図。
水栓の実施形態を説明する。
図1に示すように、水栓10は、浴室の壁面Wに設置されている。以下では、壁面Wに側に向かって水栓10を見た場合における上下方向、左右方向、及び前後方向をそれぞれ、水栓10の上下方向、左右方向、及び前後方向として説明する。
図1に示すように、水栓10は、カラン用の吐水管11及びシャワーヘッド用のホース12が接続される水栓本体13を備えている。水栓本体13の前面には、二つのボタン14が設けられており、水栓本体13は、二つのボタン14を操作することにより、カラン用の吐水管11からの吐止水と、シャワーヘッドからの吐止水とを切り替えることができるように構成されている。
図1及び図2に示すように、水栓10は、水栓本体13を覆う水栓カバー15を備えている。水栓カバー15は、水栓本体13の前方側に取り付けられるトップカバー15a、及び水栓本体13の後方側に取り付けられるバックカバー15bの二つの分割体を組み合わせてなる。トップカバー15aには、二つの貫通孔が設けられており、この貫通孔からボタン14が露出している。
図1に示すように、水栓本体13の右側の端部には、流量調節ハンドル16が一体に回動可能に取り付けられるとともに、水栓本体13の左側の端部には、温調ハンドル17が一体に回動可能に取り付けられている。流量調節ハンドル16は、回動させることによって、吐水管11及びシャワーヘッドからの吐水の流量を調節するハンドルである。温調ハンドル17は、回動させることによって、水栓本体13から吐出される混合水の温度を調節するハンドルである。
図3に示すように、水栓本体13は、右側の端部から突出する回動軸18を備えている。流量調節ハンドル16は、水栓本体13の回動軸18に対して、一体に回転する状態かつ抜け止め状態にて固定される。図示は省略するが、温調ハンドル17も同様に、水栓本体13の左側の端部から突出する回動軸に対して、一体に回転する状態かつ抜け止め状態にて固定されている。
以下、流量調節ハンドル16について具体的に説明する。なお、以下に記載する軸方向、径方向、軸方向基端側、及び軸方向先端側は、水栓本体13の回動軸18を基準とする各方向を意味する。
図3に示すように、流量調節ハンドル16は、回動軸18に取り付けられるハンドル本体20と、ハンドル本体20の軸方向先端側の端面を覆うキャップ40とを組み合わせることにより形成されている。
図3、図4(a)及び図4(b)に示すように、ハンドル本体20は、回動軸18が取り付けられる軸受部21を備えている。軸受部21は、回動軸18の軸方向に延びる二重筒構造をなす部位であり、回動軸18が挿入される筒状の被挿入部22と、被挿入部22の径方向外側に配置されるとともに複数のリブ23を介して被挿入部22に接続される筒状の枠部24とを備えている。軸受部21の軸方向先端側の端面には、中心に貫通孔25aを有する第1端壁25が設けられている。
図4(a)及び図6に示すように、被挿入部22の内部には、第1端壁25の内面から軸方向基端側に突出する断面円弧状の3個の係合片26が設けられている。各係合片26は、被挿入部22の軸線周りに等間隔に配置されている。
図3及び図4(b)に示すように、第1端壁25には、係合片26の外周面に沿う円弧状の挿通孔27が形成されている。挿通孔27は、各係合片26に対してそれぞれ設けられている。したがって、各挿通孔27も各係合片26と同様に、被挿入部22の軸線周りに等間隔に配置されている。
図3、図4(a)及び図4(b)に示すように、ハンドル本体20は、流量調節ハンドル16の外周面を形成する本体周壁28を備えている。本体周壁28は、軸方向視において、周方向の一部に開口部28aを有するU字状に形成されている。本体周壁28の開口部28aの周方向長さL1は、回動軸18を中心として180度以下の範囲となる長さ、例えば、60度以上180度以下の範囲となる長さに設定される。
本体周壁28は、軸受部21の枠部24の外周側に位置するとともに、軸受部21の枠部24に対して、その一部分を共有するように一体的に形成されている。本体周壁28は、軸受部21よりも軸方向先端側に突出している。
図4(a)及び図4(b)に示すように、本体周壁28の軸方向基端側の端面には、本体周壁28の内側かつ枠部24の外周側の部分を塞ぐとともに、その外周縁が円弧状をなす第2端壁29が設けられている。図4(b)に示すように、第2端壁29の軸方向先端側の内面には、内面側に突出する弧状の本体側係合部30が設けられている。
図3、図5(a)及び図5(b)に示すように、キャップ40は、ハンドル本体20の軸方向先端側の端面を覆うキャップ端壁41を備えている。キャップ端壁41は、ハンドル本体20の本体周壁28の内周縁に沿う形状に形成されている。キャップ端壁41の内面には、軸方向基端側に突出する断面円弧状の3個の固定部42が設けられている。各固定部42は、ハンドル本体20の第1端壁25に設けられた挿通孔27に挿通される部位であり、挿通孔27と同様に、被挿入部22の軸線周りに等間隔に配置されている。
キャップ40は、キャップ端壁41の周縁から軸方向基端側に突出するように延びるキャップ周壁43を備えている。キャップ周壁43の軸方向長さL2は、ハンドル本体20の本体周壁28の軸方向長さL3(図3参照)に等しい。キャップ周壁43の周方向長さL4は、本体周壁28の開口部28aの周方向長さL1(図4(b)参照)に略等しく、回動軸18を中心として180度以下の範囲となる長さ、例えば、60度以上180度以下の範囲となる長さに設定される。
また、キャップ周壁43には、内周面側に突出するキャップ側係合部44が設けられている。キャップ側係合部44は、断面L字状の突出部分であり、キャップ周壁43との間に挿入部44aを形成する。
図6に示すように、流量調節ハンドル16のハンドル本体20は、被挿入部22に対して、軸方向基端側から水栓本体13の回動軸18を挿入することにより回動軸18に取り付けられる。ハンドル本体20の各係合片26は、回動軸18の先端部の径方向外側に配置され、各係合片26の先端部分に設けられている爪26aが回動軸18の先端部に設けられるくびれ部分18aに係合する。
図7に示すように、流量調節ハンドル16のキャップ40は、水栓本体13の回動軸18に取り付けられたハンドル本体20に対して、軸方向先端側から取り付けられる。キャップ40のキャップ端壁41は、ハンドル本体20の軸方向先端側における本体周壁28の間に配置され、キャップ端壁41によりハンドル本体20の軸方向先端側の端面が覆われる。キャップ40のキャップ周壁43は、ハンドル本体20の本体周壁28の開口部28aに配置され、キャップ周壁43により開口部28aが塞がれる。キャップ周壁43は、キャップ端壁41からハンドル本体20の軸方向基端側の端部まで延びるように形成されており、本体周壁28の開口部28aの全体がキャップ周壁43により塞がれる。
ハンドル本体20にキャップ40が取り付けられた状態においては、キャップ40に設けられたキャップ側係合部44とハンドル本体20の第2端壁29に設けられた本体側係合部30とが係合する(図示略)。具体的には、キャップ40のキャップ周壁43とキャップ側係合部44との間に設けられた挿入部44aに、ハンドル本体20の第2端壁29に設けられた本体側係合部30の両端部が挿入される。
また、キャップ40のキャップ端壁41に設けられた各固定部42が、ハンドル本体20の第1端壁25の各挿通孔27に挿通されるとともに、回動軸18に係合している各係合片26と被挿入部22の内周面との間に配置される。各固定部42は、各係合片26と被挿入部22の内周面との間の隙間を埋めることにより、回動軸18のくびれ部分18aに係合している各係合片26の径方向外側への変形を抑制する。これにより、水栓本体13の回動軸18に対して、ハンドル本体20が抜け止め状態で固定される。
図1及び図8に示すように、ハンドル本体20とキャップ40とが組み合わされた状態の流量調節ハンドル16は、ハンドル本体20の本体周壁28と、キャップ40のキャップ周壁43とによって、その外周面が形成されている。キャップ40のキャップ端壁41及びキャップ周壁43は、ハンドル本体20の本体周壁28に対して、隙間なく接するように配置されている。
図8に示すように、流量調節ハンドル16におけるキャップ40とハンドル本体20との間には、継ぎ目線Aが形成される。継ぎ目線Aは、流量調節ハンドル16の軸方向先端側の端面から外周面に跨って形成される1本の線であり、軸方向先端側の端面に位置するU字状の端面継ぎ目線A1と、端面継ぎ目線A1の両端部から連続して外周面に位置する2本の周面継ぎ目線A2とから構成される。流量調節ハンドル16の外周面に位置する2本の周面継ぎ目線A2は、流量調節ハンドル16の軸方向先端側の端面から軸方向基端側の端部まで形成される。
水栓本体13の回動軸18に取り付けられた流量調節ハンドル16は、回動させることによって、吐水管11及びシャワーヘッドからの吐水の流量を変化させる。吐水の流量が最大となる位置(以下、基準位置という。)に流量調節ハンドル16があるとき、流量調節ハンドル16の周面におけるキャップ周壁43により形成されている部分、及び周面継ぎ目線A2は、水栓本体13の後面側である壁面W側に位置している。
基準位置に流量調節ハンドル16があるとき(図1及び図8に示す状態)、流量調節ハンドル16の周面継ぎ目線A2は、水栓本体13の水栓カバー15に形成されるトップカバー15aとバックカバー15bとの間に形成される継ぎ目線Bの延長線上に位置している。したがって、流量調節ハンドル16の継ぎ目線Aと水栓本体13の継ぎ目線Bとが連続する一つながり線を形成している。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図8に示すように、キャップ周壁43がキャップ端壁41からハンドル本体20の軸方向基端側の端部まで延びるように形成されている。上記構成によれば、流量調節ハンドル16の外周面に、ハンドル本体20の軸方向基端側の端部に達する周面継ぎ目線A2が形成される。そして、ハンドル本体20とキャップ40との継ぎ目線Aのうち、ハンドル本体20の軸方向基端側にて周面継ぎ目線A2同士を接続する部分は、水栓本体13に隠されることにより見え難くなる。
これにより、水栓本体13に流量調節ハンドル16を取り付けた状態においては、流量調節ハンドル16をどの方向から見た場合にも、ハンドル本体20とキャップ40との継ぎ目線Aが閉じた環状に見えることはなく、継ぎ目線Aの内側に位置するキャップ40が目立って見えることが抑制される。その結果、流量調節ハンドル16を見た人により一体的な印象を与えることができる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)流量調節ハンドル16は、回動軸18に取り付けられるハンドル本体20と、ハンドル本体20の軸方向先端側の端面に配置されるキャップ40とを備えている。ハンドル本体20は、流量調節ハンドル16の外周面を形成する本体周壁28を備えている。キャップ40は、流量調節ハンドル16の端面に配置されるキャップ端壁41と、キャップ端壁41からハンドル本体20の軸方向基端側の端部まで延びるとともに流量調節ハンドル16の外周面を形成するキャップ周壁43とを備えている。
上記構成によれば、ハンドルを見た人により一体的な印象を与えることができる。
(2)キャップ40は、回動軸18にハンドル本体20を固定する固定部42を備えている。
上記構成によれば、回動軸18にハンドル本体20を固定するための部材を別に設ける場合と比較して、流量調節ハンドル16の部品点数を減らすことができる。
(3)流量調節ハンドル16の外周面において、キャップ周壁43より形成される部分の周方向反対側に位置する部分は、本体周壁28により形成されている。
上記構成によれば、流量調節ハンドル16の外周面における互いに反対側となる二箇所を手で掴んで操作する場合に、手が触れている二箇所の少なくとも一方は、本体周壁28により構成される部分になりやすい。これにより、流量調節ハンドル16の外周面におけるキャップ周壁43により構成される部分のみを掴んで操作することによって、ハンドル本体20からキャップ40が外れてしまうことを抑制できる。
(4)キャップ周壁43は、周方向に連続する一つの部位であり、キャップ周壁43の周方向長さは、回動軸18を中心として180度以下の範囲となる長さである。
上記構成によれば、上記(3)の効果がより顕著に得られる。
(5)水栓10は、水栓本体13と、水栓本体13に設けられる回動軸18を操作するための流量調節ハンドル16と、複数の分割体を組み合わせてなり、水栓本体13を覆う水栓カバー15とを備えている。流量調節ハンドル16が基準位置にあるとき、本体周壁28とキャップ周壁43との周面継ぎ目線A2は、水栓カバー15における分割体の継ぎ目線Bの延長線上に位置している。
上記構成によれば、流量調節ハンドル16の周面継ぎ目線A2と、水栓カバー15の継ぎ目線Bとが連続する線を形成しているように見える。これにより、流量調節ハンドル16と水栓本体13とを含む水栓10全体に一体感を付与することができ、水栓10の意匠性が向上する。
(6)流量調節ハンドル16が基準位置にあるとき、本体周壁28とキャップ周壁43との周面継ぎ目線A2は、水栓本体13の後面側に位置している。
上記構成によれば、周面継ぎ目線A2が見え難くなることにより、ハンドルを見た人に一体的な印象を与える効果がより顕著に得られる。
(7)キャップ周壁43には、キャップ側係合部44が設けられている。ハンドル本体20には、キャップ側係合部44に係合して、キャップ周壁43の軸方向基端側を支持する本体側係合部30が設けられている。
上記構成によれば、キャップ周壁43の軸方向基端側がハンドル本体20によって支持された状態となり、キャップ周壁43が径方向外側に開くように変形すること、及びキャップ周壁43が径方向内側に入り込むように変形することを抑制できる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・キャップ周壁43の周方向長さL4、すなわち、流量調節ハンドル16の外周面におけるキャップ周壁43により形成される範囲を、回動軸18を中心として180度を超える範囲となる長さとしてもよい。
・流量調節ハンドル16に設けられる継ぎ目線Aの位置及び形状は特に限定されるものではなく、意匠性等に応じて適宜、変更してもよい。例えば、水栓カバー15における分割体の継ぎ目線Bの延長線上に位置しない周面継ぎ目線A2を有する継ぎ目線Aとしてもよい。また、温調ハンドル17が基準位置にあるとき、水栓10の前面側、上面側、又は下面側に周面継ぎ目線A2が位置していてもよい。
・キャップ40に関して、回動軸18にハンドル本体20を固定する固定部の構造は特に限定されるものではない。例えば、特許文献1に記載の構造の固定部を適用してもよい。また、回動軸18にハンドル本体20を固定する固定部を備えないキャップ40としてもよい。
例えば、図9に示す例では、ハンドル本体20の軸方向先端側の端面に凹部31が設けられるとともに、凹部31の底面から軸方向基端側に突出するように被挿入部22が設けられている。凹部31の底面には、被挿入部22の内部に連通する貫通孔32が設けられている。また、水栓本体13の回動軸18の先端には、ねじ穴18bが設けられている。
ハンドル本体20は、被挿入部22に回動軸18を挿入した状態とした後、ハンドル本体20の貫通孔32を通じて、回動軸18のねじ穴18bにねじ33を用いてねじ止めすることにより回動軸18に固定される。このとき、ねじ33の頭部は、ハンドル本体20の凹部31内に収容される。そして、キャップ40は、ハンドル本体20の凹部31内に収容されたねじ33を隠すようにハンドル本体20の軸方向基端側の端部に取り付けられる。
・流量調節ハンドル16の形状は特に限定されるものではない。例えば、流量調節ハンドル16の外周形状は、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
・流量調節ハンドル16の回転角度は特に限定されるものではなく、1回転未満の範囲で回転するハンドルであってもよいし、1回転以上回転するハンドルであってもよい。例えば、1回転未満の範囲で回転するハンドルの場合、略全ての回転角度において、周面継ぎ目線A2を水栓本体13の後面側に位置させることも可能である。
・温調ハンドル17等の流量調節ハンドル16以外の水栓用のハンドルに対して、上記実施形態のハンドル本体20及びキャップ40の構成を適用してもよい。
・上記実施形態では、流量調節ハンドル16の基準位置は、吐水の流量が最大となる位置に限定されるものではなく、ハンドルの種類や水栓10全体の形状等に応じて適宜、設定される。例えば、ハンドルが特定位置にあるとき、ハンドルと水栓本体13の表面同士が略面一となり一体的なデザインをなす場合には、上記特定位置を基準位置とする。
・水栓カバー15を構成する複数の分割体について、その数や分割方向等の分割構成は特に限定されるものではなく、例えば、3以上の分割体としてもよい。また、1部品からなる水栓カバー15であってもよい。
・水栓10の種類は上記実施形態のものに限定されない。浴室用ではなく、キッチン用、洗面用の水栓であってもよく、シングルレバー式、サーモスタット式、2ハンドル式の水栓であってもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)前記本体周壁は、周方向の一部に開口する開口部分を有し、前記キャップ周壁は、前記開口部分に配置されている前記ハンドル。
(ロ)前記ハンドルが特定の基準位置にあるとき、前記本体周壁と前記キャップ周壁との継ぎ目線は、前記水栓本体の後面側に位置している前記水栓。
A,B…継ぎ目線、A1…端面継ぎ目線、A2…周面継ぎ目線、10…水栓、13…水栓本体、15…水栓カバー、15a…トップカバー、15b…バックカバー、16…流量調節ハンドル、18…回動軸、20…ハンドル本体、28…本体周壁、40…キャップ、41…キャップ端壁、42…固定部、43…キャップ周壁。

Claims (6)

  1. 水栓本体に設けられる回動軸を操作するためのハンドルであって、
    前記回動軸に取り付けられるハンドル本体と、
    前記ハンドル本体の軸方向先端側の端面に配置されるキャップとを備え、
    前記ハンドル本体は、当該ハンドルの外周面を形成する本体周壁を備え、
    前記キャップは、前記ハンドル本体の前記端面に配置される端壁と、前記端壁から前記ハンドル本体の軸方向基端側の端部まで延びるとともに当該ハンドルの外周面を形成するキャップ周壁とを備えることを特徴とするハンドル。
  2. 前記キャップは、前記回動軸に前記ハンドル本体を固定する固定部を備える請求項1に記載のハンドル。
  3. 当該ハンドルの外周面において、前記キャップ周壁より形成される部分の周方向反対側に位置する部分は、前記本体周壁により形成されている請求項1又は請求項2に記載のハンドル。
  4. 前記キャップ周壁は、周方向に連続する一つの部位であり、前記キャップ周壁の周方向長さは、前記回動軸を中心として180度以下の範囲となる長さである請求項3に記載のハンドル。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載されたハンドルと、前記水栓本体とを備えた水栓。
  6. 複数の分割体を組み合わせてなり、前記水栓本体を覆う水栓カバーを備え、
    前記ハンドルが特定の基準位置にあるとき、前記本体周壁と前記キャップ周壁との継ぎ目線は、前記水栓カバーにおける前記分割体の継ぎ目線の延長線上に位置している請求項5に記載の水栓。
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