JP2021055186A - 電解槽用ガスケット組成物及び電解槽用ガスケット、並びに、電解槽およびそれらによる電解方法 - Google Patents

電解槽用ガスケット組成物及び電解槽用ガスケット、並びに、電解槽およびそれらによる電解方法 Download PDF

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【課題】良好な耐圧縮永久歪性を有しつつ、良好な耐薬品性を有するイオン交換膜法電解槽に用いられるガスケットを得るためのガスケット組成物を提供する。【解決手段】電解槽用ガスケット組成物は、エチレンプロピレンゴムに第二成分として臭素化ブチルゴムを、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して臭素化ブチルゴムが5質量部〜40質量部でブレンドする。エチレンプロピレンゴムはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムである。【選択図】図1

Description

本発明は、耐薬品性に優れた電解槽用ガスケット組成物及び電解槽用ガスケット、並びに、電解槽およびそれらによる電解方法に関する。
電気分解法を用いて、工業的に塩素、水素及び水酸化アルカリ化合物を製造する設備として、選択的に特定イオンを透過させるイオン交換膜を備えた電解槽が使用されている。当該電解槽は給電方法により単極式と複極式の2方式が存在するが、いずれもイオン交換膜を挟んで陽極及び陰極を備えた電極室を有する構造となっている。また、陽極と陰極の極間距離の関係により、ギャップ式、ナローギャップ式、ファイナイトギャップ式、ゼロギャップ式といった区別もあるが、いずれもイオン交換膜を挟んで陽極及び陰極を備えるという構成については同一である。製造目的物により陽極室及び陰極室に満たされる電解液が異なるが、アルカリ塩や水酸化アルカリ化合物の水溶液を用いることが一般的である。
当該電解槽は電極室からの液漏れを防ぐためにイオン交換膜を挟んで陽極ガスケットと陰極ガスケットが備わっており、ガスケットには水、アルカリ塩、水酸化アルカリ化合物、次亜塩素酸化合物、塩素酸化合物などに対する耐薬品性が求められている。また、電気分解反応を効率よく行うために、加温運転を行う場合もあり、耐熱性も求められている。これらの条件を満たす軟質材料としてガスケットにはエチレンプロピレンゴム等が用いられることが広く普及している。(特許文献1、2参照)
近年、イオン交換膜の長寿命化が図られており、それに応じて周辺部品も長寿命化が求められており、ガスケットの耐薬品性、耐熱性向上が求められてきた。
特開平5−9772号公報 特開2000−178780号公報
本発明は上記要求に鑑み、良好な耐圧縮永久歪性を有しつつ、良好な耐薬品性を有するイオン交換膜法電解槽に用いられるガスケットを得るためのガスケット組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、エチレンプロピレンゴムに第二成分として臭素化ブチルゴムを特定割合でブレンドすることで上記耐薬品性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
項1 エチレンプロピレンゴム、臭素化ブチルゴムを含むイオン交換膜法電解槽に用いられる電解槽用ガスケット組成物であって、前記エチレンプロピレンゴムと臭素化ブチルゴムの配合割合がエチレンプロピレンゴム100質量部に対して臭素化ブチルゴムが5質量部〜40質量部であることを特徴とする電解槽用ガスケット組成物
項2 前記エチレンプロピレンゴムがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムである項1に記載の電解槽用ガスケット組成物
項3 前記項1または2に記載の電解槽用ガスケット組成物を架橋してなるゴム材料
項4 項3に記載のゴム材料からなる電解槽用ガスケット
項5 項4に記載の電解槽用ガスケットを具備するイオン交換膜法電解槽
項6 項5に記載の電解槽に食塩水を供給するとともに通電することにより食塩水を電解する工程を有する苛性ソーダ、塩素および/または水素の製造方法
本発明の電解槽用ガスケット組成物より得られる電解槽用ガスケットは、良好な耐圧縮永久歪性を有しつつ、良好な耐薬品性を有しているために、該ガスケット、該ガスケットを具備するイオン交換膜法電解槽はメンテナンスの頻度を少なくすることができる。
単極式電解槽の断面模式図である。 複極式電解槽の断面模式図である。
本発明の電解槽用ガスケット組成物は、エチレンプロピレンゴム、及び臭素化ブチルゴムを含有し、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、臭素化ブチルゴム5〜40質量部を含有するイオン交換膜法電解槽に用いられるガスケット組成物である。
本発明に用いる電解槽用ガスケット組成物において、軟質材料として使用できるエチレンプロピレンゴムは、該ガスケット組成物に要求される成形性や、その成形体である電解槽用ガスケットに要求される機械的特性、耐熱性、耐薬品性などを考慮して、従来から公知のものを適宜採用できる。また、圧縮永久ひずみを良好にするためジエン成分をさらに共重合させたものを用いることが好ましい。
圧縮永久ひずみを良好にするためにエチレンとプロピレンおよびジエンの各配合比は、任意に調節可能であり、ジエン成分としては、特に制限されず、例えば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、1,3,7−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエンのようなトリエンなどが挙げられ、なかでも1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネンが好ましく、5−エチリデン−2−ノルボルネンが特に好ましい。
エチレンプロピレンゴムのプロピレン成分は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、5〜58%であることが好ましい。
エチレンプロピレンゴムのエチレン成分は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、40〜80%であることが好ましい。
エチレンプロピレンゴムのジエン成分は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、2〜15%であることが好ましい。
第二成分として用いる臭素化ブチルゴムはイソブチレンとイソプレンを共重合したブチルゴムを臭素化したもので、ガスケット材料に要求される成形性や、その成形体である電解槽用ガスケットに要求される機械的特性、耐熱性、耐薬品性などを考慮して、従来から公知のものを適宜採用できる。臭素の含有率は任意に調整が可能であり、特に限定されるものではない。
臭素化ブチルゴムの不飽和度は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、0.5〜3.0モル%であることが好ましい。
臭素化ブチルゴムの臭素含有率は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、0.1〜5.0質量%であることが好ましく、0.5〜4.0質量%であることがより好ましい。該臭素含有率は、溶液NMRにより測定できる。
臭素化ブチルゴムはエチレンプロピレンゴム100質量部に対し5〜40量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましく、15〜30質量部がさらに好ましい。
電解槽用ガスケット組成物としては一般的に用いられる補強剤、充填剤、軟化剤、老化防止剤、滑剤、架橋剤、架橋助剤、架橋活性化剤等の配合剤を添加することができる。
補強剤または充填剤の種類としては特に制限されるものではないが、カーボンブラックや炭素繊維などの炭素系充填剤、ホワイトカーボン、クレー、タルク、炭酸カルシウムガラス繊維などの無機系充填剤、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ETFEなど)などのポリマー樹脂類が挙げられ、いずれかを単独または併用することが可能であり、そのなかでも、主としてカーボンブラックを使用することが好ましい。カーボンブラックとしては、一般的に用いられているものであれば制限なく使用でき、その具体例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイト等が挙げられる。カーボンブラックは一種もしくは二種以上を使用することができる。補強剤または充填剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、30〜200質量部が好ましく、30〜150質量部がより好ましく、30〜100質量部がさらに好ましい。また、カーボンブラックと系統の異なるその他の補強剤または充填剤とを併用する場合において、その他の補強剤または充填剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、0〜7質量部以下が好ましく、0〜5質量部以下がより好ましい。
軟化剤の種類としては一般的に用いられているものであれば特に制限されるものではなく、具体的には、例えば、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル型軟化剤、ジ‐2‐エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブチルアジペート等の脂肪酸エステル型軟化剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ化エステル型軟化剤、アジピン酸エステル、アジピン酸ポリエステル等のポリエステル型軟化剤、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸エステル型軟化剤、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート等の燐酸エステル型軟化剤、鉱油等のプロセスオイルなどが挙げられる。前記軟化剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。軟化剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、0〜200質量部が好ましく、0〜100質量部がより好ましく、0〜50質量部がさらに好ましい。
老化防止剤の種類としては特に制限されるものではなく、チオエーテル系化合物、リン酸系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、モノアクリレートフェノール系化合物、ニトロキシド系化合物などが挙げられる。前記老化防止剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。老化防止剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、0〜10質量部が好ましく、0〜5質量部がより好ましく、0〜3質量部がさらに好ましい。
滑剤の種類としては特に制限されるものではなく、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸などの脂肪酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウムなどの脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸系ワックスなどのワックス類、低分子量ポリエチレンや低分子量ポリプロピレンなどの低分子量ポリオレフィン、ジメチルポリシロキサンなどのポリオルガノシロキサン、オクタデシルアミン、リン酸アルキル、脂肪酸エステル、エチレンビスステアリルアミドなどのアミド系滑剤、4フッ化エチレン樹脂などのフッ素樹脂粉末、二硫化モリブデン粉末、シリコーン樹脂粉末、シリコーンゴム粉末、シリカなどを用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。滑剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.3〜3質量部がさらに好ましい。
架橋剤の種類としては特に制限されるものではないが、一般的なゴムを架橋させる物、例えば硫黄、過酸化物、樹脂架橋剤等が用いられるが、当該ガスケットの使用環境では耐熱性、耐圧縮永久ひずみ性が特に求められるため耐熱性が良好な過酸化物が好適である。
有機過酸化物の具体例としては、1,1−ジ(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロへキサン、2,5−ジメチルへキサン−2,5−ジヒドロパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−へキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−へキシン−3、ジベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)へキサン、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート等が挙げられる。中でもジクミルパーオキシドが挙げられる。前記有機過酸化物は一種もしくは二種以上を使用することができる。架橋剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.2〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部がさらに好ましい。
架橋助剤の種類としては特に制限されるものではないが、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、ジプロパルギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタールアミド、トリアリルホスフェート等が挙げられ、なかでも、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。架橋助剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して0.1〜6.0質量部が好ましく、0.3質量部〜5.0質量部がより好ましく、0.4質量部〜3.0質量部がさらに好ましい。
架橋活性化剤の種類としては特に制限されるものではなく、例えば、酸化亜鉛などの金属酸化物が挙げられる。架橋活性化剤の使用量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、0〜15質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
その他ゴム加工分野において通常使用される配合剤を配合することができる。このような配合剤としては、例えば、光安定剤、粘着剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤、シランカップリング剤、架橋遅延剤などが挙げられる。これらの配合剤の配合量は、本発明の目的や効果を阻害しない範囲であれば特に限定されず、配合目的に応じた量を適宜配合することができる。
本発明の電解槽用ガスケット組成物の製造方法は一般的な混合機を使うことができる。たとえば混合機としてバンバリーミキサー、ニーダー、インターミックス、インターナルミキサー、ロール等が用いられる。
本発明のイオン交換膜法電解槽に用いられるガスケットは、本発明の電解槽用ガスケット組成物を用いて作製される。本発明のガスケットはイオン交換膜法、例えば陽イオン交換膜を用いて塩化アルカリ水溶液を電解する電解槽において、原料液および生成ガスなどの内部流体が通過する機器の連結部位(つなぎ目)に使用される。特に、食塩水を電解して塩素と苛性ソーダを生産するための電解槽における上記部位に使用される。電解槽用ガスケットは、上述のようにイオン交換膜等の長寿命化に伴い、苛性ソーダ、塩素、次亜塩素酸ソーダなどに対する耐薬品性、耐熱性の向上が求められる。
また、耐薬品性、耐熱性だけでなく、食塩電解によって生成する電解液やガスのリークを防ぐ観点からもガスケット自体の耐久性が求められ、圧縮永久ひずみ性を指標として、JIS K6262:2013に準拠して評価することができる。本発明のように電解槽用ガスケットに求められる性能としては、圧縮永久ひずみ率が20%以下であることが好ましいとされている(測定条件:圧縮率25%、温度125℃、72時間)。圧縮永久ひずみ率が20%を超えるとガスケットの耐久性が劣り、液密性および気密性を十分に確保できなくなる。
本発明のイオン交換膜法電解槽に用いられるガスケットは、具体的には本発明のイオン交換膜法電解槽に用いられるガスケット組成物を架橋・成型することでできる。架橋は150〜220℃で約1〜30分間程度加熱されることにより行われる。また、必要に応じて、約100〜200℃で約0.5〜15時間程度の二次架橋も行われる。
成型機としては射出成型機、プレス成型機、トランスファー成形機、コンプレッション成形機等を用いることができる。
また、カレンダー成形機やロートキュア成形機でシート状に成形した後ガスケット形状に切削、切断、打ち抜き加工を行うことも可能である。
これらの成形機のうち、均一な厚みや硬さ等のバラつきを少なくするためプレス成型が好適に用いられる。
本発明の電解槽用ガスケット組成物よりなる電解槽用ガスケット(ガスケットと表記することもある)は電極室枠フランジ面に配置され、電解液やガスのリークを防止する。そのため、ガスケットには電気化学反応により電極室で発生したイオン種がイオン交換膜を透過するために電極面積と同程度の大きさの開口部が形成されている。通常、電解槽は上面視で長方形状であるため、ガスケットも長方形状の開口部を有する長方形状になっていることが好ましい。
本発明の電解槽用ガスケットは、後述する陽極室枠、陰極室枠に具備するガスケットに用いることができるが、陽極室枠に具備するガスケット、陰極室枠に具備するガスケットは同一であっても異なってもよい。陽極室枠に具備するガスケット、陰極室枠に具備するガスケットを同一にすることにより、生産コストや在庫管理コストを低減することができる。さらに、電解槽を組み立てる再に陽極側部品と陰極側部品が異なる場合には、細心の注意を払って組み立てることが求められるが、同一のすなわち陽極側と陰極側の部品を共通化することで、電解槽組立作業の管理を簡便かつ間違いの起こらない様にすることができる。「ガスケットを同一にする」とは同一の寸法を有するように成形されることを指し、具体的には同一の寸法を有する金型から成形されることが好ましい。この際、同一の材質の金型を用い、同一の条件で成形されることがより好ましい。
電極室枠
本発明の電極室枠は電極室枠のフランジ面に本発明の電解槽用ガスケットを具備してなる。電極室枠は陽極、又は陰極を備えてなり、陽極を備える電極室枠を陽極室枠、陰極を備える電極室枠を陰極室枠と記載することができる。本発明の電極室枠は電解槽を作製後に電極室となる部分を指す。
陰極室枠、陽極室枠と電解槽用ガスケットの間に接着剤層・粘着剤層を有することが好ましい。接着剤層・粘着剤層に用いる接着剤・粘着剤としては、乾燥固化型クロロプレン系接着剤等の有機溶剤を含む接着剤・粘着剤、有機溶剤を含まない接着剤・粘着剤いずれも使用することができるが、物性変化を招かない点で有機溶剤を含まない接着剤・粘着剤であることが好ましい。
有機溶剤を含まない接着剤としては、反応系接着剤が好ましく、エポキシ樹脂系接着剤(1液系・2液混合系)、シアノアクリレート系接着剤、ポリウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、その他の反応系接着剤、エポキシ変成シリコーン系、アクリル変成シリコーン系等の変成シリコーン系接着剤、シリル化ウレタン系接着剤等が挙げられる。有機溶剤を含まない粘着剤としてはアクリル系粘着剤や、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が例示できる。
電解槽
本発明の電解槽は、本発明の電極室枠により構成される電極室を具備する。好ましくは、本発明の電極室枠により構成される電極室、イオン交換膜を具備する。
本発明の陽極室枠に具備された陽極は、開口を有する導電性基体とその導電性基体上に設けられる触媒層とを有する。
導電性基体としては、耐食性を有するチタニウム製エキスパンドメタル、チタニウム製織網又はチタニウム製パンチングメタルが好ましく、均一導電性と経済性の観点から、チタン製エキスパンドメタルが特に好ましい。導電性基体の開口率は、機械的強度と通液性とを両立させるために、25〜75%であることが好ましい。
陽極の触媒層、即ち、導電性基体の表面に被覆する電極活性物質として、イリジウム、ルテニウム、白金、パラジウム等の白金族金属と、チタン、タンタル、ニオブ、タングステン、ジルコニウム等のバルブ金属及び錫からなる群より選ばれた1種類以上の金属の酸化物との混合酸化物が好ましい。一例として、イリジウム−ルテニウム−チタン混合酸化物、イリジウム−ルテニウム−白金−チタン混合酸化物、白金及びイリジウム酸化物が挙げられる。また、水酸化アルカリ化合物の水溶液を陽極液として電解する場合にはニッケルを含む化合物を電極活性物質として用いることができる。
導電性基体に行う表面処理として、機械的表面処理及び化学的表面処理が挙げられる。機械的表面処理法として、微細な研磨材を使用し、基材の表面を緻密に凹凸化するブラスト処理法があり、また、化学的表面処理の方法として、シュウ酸、硝酸、硫酸、塩酸、フッ酸等の浴中で化学エッチング処理を行う方法がある。
斯かる表面処理は、前記化学的表面処理を単独に又は前記機械的表面処理を単独に行ってもよく、両処理法を組み合わせてもよい。なお、陽極の表面に形成される凹凸の高低差の最大値は、通液性の確保とイオン交換膜の保護とを両立させるために、3〜50μmであることが好ましく、5〜40μmであることがより好ましい。
本発明の陰極室枠に具備された陰極は、開口を有する導電性基体とその導電性基体上に設けられる触媒層とを有する。
た、陰極の導電性基体は、鉄、銅、ステンレス、ニッケル等を使うことが可能であり、特に耐食性等の点からはニッケルを使うことが好ましい。導電性基体の形状は通液性を確保し、均一な導電性が保たれることが望まれ、具体的にはエキスパンドメタル、パンチングメタル、ファインメッシュ、平織メッシュがよく、例えば、ニッケル製ファインメッシュ又はニッケル製平織メッシュであることが好ましい。斯かる陰極の導電性基体における開口率は、25〜75%であることが好ましい。
陰極の触媒層、即ち、導電性基体の表面に被覆する電極活性物質として、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト及び鉛等の金属又はそれらの単一もしくは混合物や混合酸化物の使用が好ましい。
本発明の電解槽は、陽極と、陰極と、それらの間に配置されるイオン交換膜と、を備えており、陽極を有する陽極室、及び陰極を有する陰極室を構成する。電解槽内に所定数の電極ユニットが同一極性で縦列的に配置され、隣接するユニットにイオン交換膜が配置されることにより複極式電解槽を形成することができる。また、単極式電解槽の場合、1つの電極ユニットの両側に、陽極又は陰極の何れかが形成され、それぞれの電極ユニットがイオン交換膜を介して交互に配置されることで単極式電解槽を形成することができる。本発明の電解槽は、単極式又は複極式の電解槽の何れの方式にも適用することができる。また、電解槽組立状態で陽極と陰極の極間距離により、ギャップ式、ナローギャップ式、ファイナイトギャップ式、ゼロギャップ式といった分類をする場合もあるが、ガスケットの位置関係においては電極間距離の影響を受けないため、いずれの方式にも本発明の電解槽を適用することができる。
本発明の電解槽は、陰極室枠、及び陽極室枠に具備される電解槽用ガスケットが同一であることが好ましく、更に押し型面に接触して成型されるガスケット面が対面する(向い合う)関係となるように配置することが好ましい。尚、本願発明においては、ガスケット面には、金型を用いてプレス成型する際には、押し型面に接触して成型されるガスケット面と受け型面に接触して成型されるガスケット面が存在する。この際、ガスケットを金型等で成形する場合には、製造上の公差が発生する。同一のガスケットを用いて、押し型面に接触して成型されるガスケット面が対面する(向い合う)関係となるように配置することにより、公差を低減することができ、電解槽に用いられるガスケットの枚数が多くなるほど効果が大きくなる。
電極室枠、電解槽の製造方法
本発明の電極室枠、電解槽の製造方法は、ガスケットを電極室枠のフランジ面に具備する工程を含み、具備させる工程としては接着剤や粘着剤を塗布する工程(塗布工程)であることが好ましい。接着剤、粘着剤は上述したものが用いられる。
塗布工程により、ガスケットを具備させる場合には、ガスケット、電極室枠のフランジ面の両方又は片方に塗布すればよく、具備させる面の全部、又は一部に塗布することができる。尚、粘着剤は一般的にはフィルム等の支持体を用い、支持体に塗工された両面テープ等の粘着製品を貼り付ける等により塗布される。
また、本発明の電極室枠、電解槽の製造方法においては、電極室にガスケットを具備する工程(塗布工程)の前にガスケットをエタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、及び水から選択される溶剤で洗浄する工程(洗浄工程)を含むことが好ましい。ガスケットの材料であるゴム成形品は、一般的に金型を使用した架橋工程を経て製造され、架橋工程で金型からゴム成形品を取り外しやすくするために離型剤が使用される。ガスケットを電極室枠のフランジ面に具備させる際に、ガスケット表面に離型剤が残存していると粘着剤・接着剤の効果が低下する場合がある。そこで、ガスケット表面に残存する離型剤を拭き取り(洗浄により)除去することで粘着剤・接着剤の効果が改善される。ガスケット表面を拭き取る際には、ガスケットの損傷を引き起こしにくい水、アルコール、揮発性の高いケトン系溶剤を使用することが好ましく、フッ素系やケイ素系の離型剤を効率よく簡便に除去するためにエタノールやアセトンを使用することが好ましい。尚、電極室枠のフランジ面における不純物を除去する目的で、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、及び水から選択される溶剤で洗浄してもよく、洗浄することが好ましい。
電解方法
上記電解槽より苛性ソーダ、塩素、及び/または水素を製造することができ、当該電解方法は、電解槽に食塩水を供給するとともに、前記陰極と前記陽極との間に直流電流を流すことによって前記食塩水を電解する工程を有する。電解条件は特に限定されず、公知の方法を用いて行うことができる。電解工程により、陰極室からは水素および苛性ソーダが得られる。陽極室からは塩素、電解により食塩の濃度が低下した淡塩水が得られる。得られた苛性ソーダ、塩素、水素は別途、公知の方法で精製することもできる。
以下に本発明について実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、本実施例によって限定されるものではない。
<電解槽用ガスケット組成物の製造>
ジエン成分として5−エチリデン−2−ノルボルネンを配合したエチレンプロピレンゴム(以下、EPDMとも表記)と臭素化ブチルゴム(以下、Br−IIRとも表記)のブレンドゴムに表1に示す各配合剤を1Lニーダーおよび6インチロールにて混練し、電解槽用ガスケット組成物を得た。
<評価方法>
(1)圧縮永久ひずみ
JIS K6262:2013に従い実施した。得られた電解槽用ガスケット組成物を170度×15分の架橋条件にて圧縮永久ひずみ試験用の試験片(直径29mm、高さ12.5mm、円柱状)を作製し、試験前の厚みh0を測定した。試験片を二枚のステンレス鋼板からなる圧縮板(圧縮装置)で厚み方向に挟み、試験前の厚みh0に対して圧縮率25%の厚みになるように圧縮し、予め温度125℃の状態に保持した恒温室へ試験片を組込んだ圧縮装置を投入し72時間静置した。この時、使用するスペーサの厚みh2を測定する。72時間経過後、恒温室から圧縮装置を取出し、圧縮状態を解放し、30分間静置させたのち、試験片の試験後の厚みh1を測定した。次式にしたがって圧縮永久ひずみを算出した。
圧縮永久ひずみ(%)=[(h0−h1)/(h0−h2)]×100
(2)腐食性
得られた電解槽用ガスケット組成物を170度×10分の架橋条件にて試験片(10mm×40mm×2mm)を作成し、実際に運転を行っている食塩電解槽の陽極側に評価用の槽を設け、運転中の電解液に暴露し、4週間後の外観変化を目視で観察した。評価は次の基準の通りに行った。
◎:外観に変化がみられない ○:外観にやや白化がみられる
△:外観に白化がみられる ×:外観が白化してひび割れなどがみられる
(3)重量変化
得られた電解槽用ガスケット組成物を170度×10分の架橋条件にて試験片(10mm×40mm×2mm)を作成し、試験前の重量W0を測定した。実際に運転を行っている食塩電解槽の陽極側に評価用の槽を設け、運転中の電解液に暴露し、4週間後の重量W1を測定した。評価は次式に従い行った。
重量変化(%)=[(W1−W0)/W0]×100
Figure 2021055186
Figure 2021055186
*1:JSR社製 EP65
*2:JSR社製 ブロモブチル2244
*3:東海カーボン社製 シーストSO
*4:バーゲス・ピグメント社製 バーゲス#30
表1より、臭素化ブチルゴムが入っていない比較例1と比較して実施例1〜4は圧縮永久ひずみを維持しつつも、電解液による腐食を抑えることが可能であった。しかしながら、比較例2のように臭素化ブチルゴムを多量にいれすぎると腐食性は改善できるものの圧縮永久ひずみが20%を超えてしまい、ガスケットとしての性能を損なってしまうことが分かった。
表2より、充填剤としてカーボンブラックとハードクレーを併用したガスケット組成物であっても圧縮永久ひずみや腐食性に関して良好な結果が得られ、複数の充填剤を利用できることが分かる。ただし、試験前後での重量変化が40%であるため、カーボンブラックの他に充填剤を併用する場合は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して7質量部以下であることが好ましい。
本発明のガスケットは、陰極側よりも過酷な陽極側においても良好な性能を発揮することから、陰極側のガスケットとしても使用することも可能である。
本発明の電解槽用ガスケット組成物は、従来の物性を損なうことなく耐薬品性をさらに向上させた電解槽用ガスケットを提供できるものであり、当該ガスケットは電解槽における寿命が長く、部材の交換頻度が少なくなることからメンテナンス費用が削減できる。
101 陽極室枠(陽極室)
102 陽極
103 陽極フランジ面
104 陽極ガスケット
105 イオン交換膜
106 陰極室枠(陰極室)
107 陰極
108 陰極フランジ面
109 陰極ガスケット
201 複極室枠における陽極室
202 陽極
203 陽極室枠フランジ面
204 陰極ガスケット
205 イオン交換膜
206 複極室枠における陰極室
207 陰極
208 陰極フランジ面
209 陽極ガスケット
210 隔壁

Claims (6)

  1. エチレンプロピレンゴム、臭素化ブチルゴムを含むイオン交換膜法電解槽に用いられる電解槽用ガスケット組成物であって、前記エチレンプロピレンゴムと臭素化ブチルゴムの配合割合がエチレンプロピレンゴム100質量部に対して臭素化ブチルゴムが5質量部〜40質量部であることを特徴とする電解槽用ガスケット組成物
  2. 前記エチレンプロピレンゴムがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムである請求項1に記載の電解槽用ガスケット組成物
  3. 前記請求項1または2に記載の電解槽用ガスケット組成物を架橋してなるゴム材料
  4. 請求項3に記載のゴム材料からなる電解槽用ガスケット
  5. 請求項4に記載の電解槽用ガスケットを具備するイオン交換膜法電解槽
  6. 請求項5に記載の電解槽に食塩水を供給するとともに通電することにより食塩水を電解する工程を有する苛性ソーダ、塩素および/または水素の製造方法
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