JPH03170689A - 電解槽用ガスケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、電解槽に使用するガスケットに関するもの
であり、とくに食塩のフィルタープレス型のイオン交換
膜法電解槽に使用するガスケットに関するものである。

［従来技術コ 食塩のイオン交換膜法電解にはバーフルオロカ一ボン系
の陽イオンイオン交換膜を介して１Ｅ解４ｉｆｆユニッ
トを多数積層したフィルタープレス型電解槽が用いられ
ている。電解槽ユニットは合成樹脂あるいは金属で作ら
れている。電解槽ユニソトは額縁状の枠体の内部に電極
を有しており、’：Ｕ　ＰＡ！そ１１ｖユニットの額縁
状の枠体とイオン交換膜との間には枠体と同様の形状の
額縁状のガスケットを設けて電解液および気体の漏洩を
防止している。

ガスケットには電解槽に供給する食塩水や電気分解によ
って発生する塩素、苛性ソーダ等の物質に耐食性があり
密封性が良好な各種の材料が用いられているが、一般に
はエチレンプロピレンジェンモノマ−（ＥＰＤＭ）、ク
ロロプレン、弗素ゴム等の合成ゴムあるいはテトラフル
オロエチレン樹脂を成形したガスケットが使用されてい
る。

？ａ解槽の陽極室で発生する塩素および陰極室で生成し
た水酸化物イオンが陽極室に拡散して塩素と反応して生
じる次亜塩素酸イオンが陽極室のガスケット部分に滞留
し、合成ゴム製のガスヶットをｔ０傷し、その結果早期
に電解槽のガスヶットを交換することが必要となる。そ
こで、陽極室側のガスケットに塩素あるいは次皿塩素酸
イオンに耐食性の高い材料を使用したり、耐食性の高い
弗素樹脂等のフィルムをガスケットとイオン交換膜の間
に設けることが行われている。

［発明が解決しようとする課題コ ガスケノトの損傷とそれに伴う電解液の漏洩を防止する
ために炭化水素系の合成ゴムに比べて塩素および塩素化
合物に対する耐食性が高い弗素樹脂あるいは弗素ゴムを
使用することが行われるが、弗素樹脂を成形したガスケ
ットは一般に用いられているＥＰＤＭ等の合成ゴムに比
べて密封性が低くガスケットとしての特性が充分ではな
く、また弗素ゴムは弗素樹脂の成形物に比べて密封性は
大きいが、高価である。更に、弗素ゴムを使用した場合
には、電解槽ユニットの額縁状の枠体のガスケットとの
接触面に発生する隙間腐食が炭化水素系の合成ゴムに比
べて多く発生する。隙間腐食は金属性の電解槽ユニット
の額縁状枠体とガスケット而の間隙で発生する腐食であ
るが、電解槽二二ｙトの陽Ｆｉ室側の額縁伏枠体に使用
するチタンおよびその合金は湿潤環境のもとての塩素に
対しては極めて大きな耐食性を有しているが、額縁状の
枠体とガスケットとの接触面のような微少な間隙では隙
問腐食が発生することがあり、こうした腐食が進行する
と電解槽からの電解液や気体の漏洩という重大な問題を
引き起こすことがある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明者らは上記した問題点を解決するために、ガスケ
ットの電極室内に面する部分およびその近傍には弗化ビ
ニリデンーヘキサフル才口プロピレン共重合体等の弗素
化ゴムの様に塩素および塩素化合物に対して耐食性が大
きな材料で形成し、その他の部分はガスケットとしての
特性に優れたＥＰＤＭ等の合成ゴムで形成し、両者を一
体に成形したガスケットを使用することにより、食塩の
イオン交換膜法による電解槽の陽極室用のガスヶットと
して要求されている耐食性と密封性を同時に満足するガ
スケットを得たものである。

［作用コ 本発明は、電解槽ユニットの陽極室側のガスケットに、
電極室内部に面する部分には、陽極室内の塩素及び次亜
塩素酸イオンに耐食性が大きな材料で構成し、その他の
部分は密封性の良好な材料とし、両者を一体に成形した
もので、耐食性が大きくかつ十分な密封性も得ることが
できるので長期にわたりガスケットの交換をすることな
く電解槽の安定な操業が可能となる。

（実施例） 以下に本発明の実施例を示し更に詳細に本発明を説明す
る。

第１図は本発明の電解槽用ガスケットを用いたフィルタ
ープレス型のイオン交換膜電解槽のシール部分の構造を
示す断面図である。

第１図において、電解槽の陽極室側の枠体１と陽イオン
交換膜の２の間には本発明のガスケット３が配置されて
おり、該ガスケットの電極室内に面する部分およびその
近傍には弗素ゴムからなる耐食層４が形成されており、
他の部分５はＥＰＤＭからなるガスケットである。陽イ
オン交換膜と陰極室側の枠体６との間には本発明のガス
ケットあるいは通常のＥＰＤＭ製ガスケット７を配置す
ることができる。

本発明の電解槽用ガスケットは額縁状の満を形成したプ
レス成形用の金型の溝の内周部には帯状の弗素ゴムを入
れ、外周部には同様の：ｉＩＦ状のＥＰＤＭを入れて加
熱一体化したものである。また弗素ゴムはゴム工業にお
いて使用されている架橋剤である有機過酸化物によって
加硫可能なゴムであれば制限なく使用することができる
。具体的には弗化ビニリデンーへキサフロロプロピレン
共重合体、例えばバイトン（デュポン社商品名）等を使
用することができる。また、エチレンプロピレン系のゴ
ム材料にはＥＰＤＭ（エチレンプロピレンシエンモノマ
ー）、例えば住友エスプレン（住友化学工業●珀商品名
）等を使用することができる。

また、両者のゴム材料の接着強度、耐熱性、耐老化性お
よび耐圧縮特性などの機械的特性を考慮し、ゴム工業に
おいて常用されている各種の配合剤を添加してもよい。

実施例工 弗素ゴム材質として弗素ゴム（デュポン社製バイトンＧ
｝｛）を１００重量部、補強剤（旭カーボンσカ商品名
アサヒサーマル）２０重量部、架橋剤（化薬アクゾー卸
商品名カヤクミルＤ）２．５重量部、架橋助剤（三菱レ
イヨン０１商品名アクリエステルＥＤ）２ｍｆｆｉ部の
割合で混合した配合物を作った。

またＥＰＤＭ材質としてＥＰＤＭ（住友化学工業Ｏ＠商
品名工スブレン５２４）１００重量部、酸化亜鉛（三井
金属鉱業卸商品名亜鉛華１号）５重量部、ステアリン酸
（旭電化卸商品名ステアリン酸）１重量部、補強剤（昭
和キャボット卸商品名シａウワブラックＮ−５５０）８
０重量部、軟化剤（共同石油Ｏ力商品名Ｐ−２００）１
０重量部、老化防止剤として商品名ノクラック２２４（
大内新興化学工業８１製）を１重量部、ノクラックＭＢ
を０．５重量部、活性剤（三洋化成工業Ｉ１ｌ商品名Ｐ
ＥＧ＃４０００）を２重量部、架橋剤（化薬アクゾＩ１
商品名カヤクミルＤ）を２．５重量部、架橋助剤（三菱
レイヨンσ助商品名アクリエステルＥＤ）を２重量部の
割合で混合した配合物を作った。

両ゴム材質を弗素ゴムが電極室内に面するようにガスケ
ット成形用金型内に配置し、１６０゜Ｃで３０分間で加
圧して厚さ３ｗのガスケットを得た。

このガスケットの接合部分の強度を調べるため、接合部
が中心となるようにダンベル状試験片を切り取りＪＩＳ
Ｋ８３０１加硫ゴム物理試験方法により引張り試験を行
った。強度はＥ　Ｐ　Ｄ　Ｍ材質単独の場合の７０％を
保持することができた。

また、このガスケットを電解槽に取り付けてＥＰＤＭの
ガスケットと同等の締め付け圧力で電解槽を組み立てた
。この電解槽を６０日間運転したが、電解液の漏洩等は
生じなかった。また、電解槽を解体してガスケットを調
べたが、ガスケットの電極室内へ面した部分にも電解槽
のガスケットとの接触面にも異常は見られなかった。

比較例 Ｅ　ＰＤＭゴム材質として実施例１に記載のＥＰＤＭ材
質と同一の配合物を金型内に配置し、実施例１と同様に
加熱加圧してガスケットを得た。

このガスケットを電解槽に取り付けて６０日間運転した
後に電解槽を解体してガスケットを調べたところ、ＷＸ
極室内部に面する部分には変色およびバター状の物質が
生成していた。

［効果コ 以上詳述したように本発明の電解槽用ガスケットは、電
解液によって損傷を受けることがなく長期にわたり電解
槽の安定した運転が可能となり、大きな効果を発揮する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電解槽用ガスケットを用いたフィルタ
ープレス型のイオン交換膜電解槽のシール部分の構造を
示す断面図である。 陽極室側の枠体● 陽イオン交換膜● ガスケット●●● 耐食層●●●●● ＥＰＤＭ［ｌ●●● ●　●　●　１ ●　●　●　２ ●　●　●　３ ●　●　●　４ ●　●　●　５ 陰極室側の枠体● ６ ＥＰＤＭ製ガスヶ ト ７

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）電解槽の電極室内に面する部分およびその近傍に
   は、電解液および電解生成物質に耐食性の大きな物質で
   構成し、その他の部分は密封性の良好な物質で構成し、
   両者を一体に成形した電解槽用ガスケット。
2. （２）耐食性の大きな物質が弗素ゴムであり、密封性の
   良好なゴムがエチレン・プロピレン系のゴムである請求
   項１記載の電解槽用ガスケット。