JP3276627B2 - 固体電解質膜ユニット及び電解セル - Google Patents

固体電解質膜ユニット及び電解セル

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JP3276627B2
JP3276627B2 JP2000319681A JP2000319681A JP3276627B2 JP 3276627 B2 JP3276627 B2 JP 3276627B2 JP 2000319681 A JP2000319681 A JP 2000319681A JP 2000319681 A JP2000319681 A JP 2000319681A JP 3276627 B2 JP3276627 B2 JP 3276627B2
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  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水電解装置の固体電
解質膜ユニット及び電解セルに関する。さらに詳しく
は、水を電気分解することによって高純度の水素ガスお
よび酸素ガスを得るための水素・酸素発生装置などの水
電解装置に用いられる固体電解質膜ユニット及び電解セ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】水素酸素発生装置には、特開平8−23
9788号公報にも開示されているように、その中心的
機能である水の電気分解を行うための電解セルが組み込
まれている。電解セルは固体電解質膜ユニットを所定組
並べ合わせたものである。固体電解質膜ユニットは固体
電解質膜の両側に電極板を有し、それらに挟まれた空間
の一方が陽極室で他方が陰極室となり、各室に給電体が
収容される。
【0003】複極式電解セルの場合には、並べ合わせた
固体電解質膜ユニットの両端の電極板間に直流電圧を印
加すると、それらの端部電極板はそれぞれ陽極と陰極と
の単極式電極板になり、中間の電極板は一方の面が陽極
になり他方の面が陰極となる複極式電極板になる。すな
わち、各固体電解質膜と電極板の陽極側とに挟まれた空
間が陽極室となり、各固体電解質膜と電極板の陰極側と
に挟まれた空間が陰極室となる。
【0004】図8に従来の電解セルの要部分解縦断側面
図を示す。又、図9に該従来の電解セル51における電
極板52の斜視図を示す。図8に示す電解セル51は、
2個の固体電解質膜ユニットを有している。各固体電解
質膜ユニットは、固体電解質膜54と、該固体電解質膜
54を挟んで両側に配設された多孔質給電体55と、該
多孔質給電体55を外部から隔離する環状シリコーン製
ガスケット56と、前記多孔質給電体55と固体電解質
膜54との間に配設された環状保護シート57とを備え
ている。なお、図8に示す電解セル51においては、該
電解セルの両端部に配置される電極板53a,53bが
単極式電極板となり、固体電解質膜ユニットの連結部に
位置する電極板52が複極式の電極板(図9参照)とな
る。又、図8における符号65は端板であり、電極板及
びガスケットの周縁部を貫通する締付ボルト(図示せ
ず)を用いて前記両端板65同士を締め付けることによ
り電解セル51が組み立てられる。前記多孔質給電体5
5はメッシュや焼結体等の通気性及び通液性材料から形
成され、その側面からも自在に流体が流通できるように
なっている。
【0005】前記電極板52,53a,53b、固体電
解質膜54、環状ガスケット56及び環状保護シート5
7の周縁部には、酸素ガス取り出し用経路58、純水供
給用経路60、水素ガス取り出し用経路59及びドレン
水排出用経路61を構成する開口が形成されている。さ
らに、電極板52には、酸素ガス取り出し用経路58及
び純水供給用経路60と陽極室とをそれぞれ連通する酸
素ガス流通通路58a及び純水流通通路60aと、水素
ガス取り出し用経路59及びドレン水排出用経路61と
陰極室とをそれぞれ連通する水素ガス流通通路59a及
びドレン水排出通路61aとが形成されている(図8及
び図9参照)。
【0006】ここで、前記各流体経路及び流体通路の構
成について説明する。図10(a)は、電極板52の周縁
部近傍の一部縦断側面図であり、図10(b)は、図10
(a)におけるX-X線矢視図である。図10に示されるよう
に、電極板52の周縁部近傍には放射状に沿って延びる
長円状の浅い二段溝62が形成されている。該二段溝6
2は、内方端部が陰極室に連通し且つ外方端部が流体経
路(図10においては水素取り出し用経路59)に連通
している。該二段溝62には基盤座62aとして機能す
る段部が形成されており、該基盤座62aに長円状の基
盤63が装着される。前記基盤63には、前記水素ガス
取り出し用経路を構成する開口64が形成されている。
さらに、該基盤63には、陰極室(多孔質給電体が配設
される空間)と前記水素ガス流通通路59aとを連通す
る開口64bが形成されている。このようにして、流体
通路(水素ガス流通通路59aで代表させる)が構成さ
れる。なお、図10においては、水素ガス流通通路59
aのみが示されているが、酸素ガス流通通路58a,純
水流通通路60a及びドレン水排出通路61aは、形成
位置が異なるだけで同一構造である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】斯かる構成の前記従来
技術においては、平板状の電極板52の平面上に積層さ
れる平板状ガスケット56によって、陽極室及び陰極室
を外部からシールし、又、前記各流体通路をシールして
いる(図8等参照)。従って、前記従来技術において
は、前記ガスケットが所定の弾性を有することが必要と
なる。その一方、水の電解中は、固体電解質膜内に水素
イオンが充満しているので固体電解質膜は強酸性となっ
ている。従って、固体電解質膜に接触する部品には耐酸
性が要求される。そこで、従来は、所定弾性を得る為
に、前記ガスケット56として、シリコーンゴム製のガ
スケットを用いつつ、該シリコーンゴム製ガスケットの
酸化腐食を防止する為に、固体電解質膜とガスケットと
の間に環状の薄いPFA(パーフルオロアルコキシビニ
ルエーテル)製保護シート57を挟み、これにより、該
ガスケットが固体電解質膜に直接接触しないようにして
いた。しかしながら、保護シート57を介挿したとして
も、該保護シートにしわや折れ目があるとその部分から
漏洩が生じる可能性がある。その為、従来においては、
しわや折れ目の無い良質のPFA製保護シートを選別し
て採用すると共に、組立時に該保護シートにしわが生じ
ないように注意する必要があり、これにより、手間およ
びコストが増加するという問題があった。一方、前記保
護シート57の漏洩を防止する為に厚い保護シートを用
いることも考えられるが、厚い保護シートを採用する
と、固体電解質膜と多孔質給電体との間に段差が生じ、
両者間の接触性が悪化して電解効率の低下を招くことに
なる。
【0008】さらに、前記シリコーン製ガスケットのシ
ール機能を十分に発揮させる為には、電解セル組み立て
時にボルトを所定トルクで締め付ける必要があるが、前
記構成において締め付けを行うと、ガスケットが外方お
よび内方にはみ出すように変形する恐れがあり、シール
機能の劣化と共に、ガスケットのクリープ劣化を招く危
険性があった。又、組立時に好適なトルクで締結できた
としても、前記構成の電解セルにおいては、発生するガ
スの圧力によって、前記ガスケットが外方へはみ出す危
険性がある。従って、前記従来の電解セルは、高圧ガス
を発生させるような用途には不向きであった。
【0009】又、シリコーン製ガスケットは他の部品に
比較して熱膨張率が遙かに大きいため、使用中に膨張
し、結果的にボルトによる締め付け力が増大して、種々
の問題が生じるおそれもある。
【0010】本発明は、斯かる従来技術の問題点に鑑み
なされたものであり、従来のガスケットや保護シートの
使用を省略することができ、これにより、シール性の向
上、組立の容易化、部品点数の低減、昇温に伴う熱膨張
の低減を図ることのできる電解セルを提供することを一
の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する為に、固体電解質膜と、該固体電解質膜の両側に
それぞれ配設される一対の電極板と、該一対の電極板の
それぞれと前記固体電解質膜との間に配設される多孔質
給電体と、該多孔質給電体を収容する中央孔を有し、前
記固体電解質膜の両側にそれぞれ陽極室及び陰極室を画
する陽極側環状部材及び陰極側環状部材と、前記陽極室
及び陰極室を外部から隔離するためのシールリングとを
備えており、前記陽極側環状部材及び陰極側環状部材
は、少なくとも、前記固体電解質膜と接する部分が耐酸
性を有しており、前記シールリングは、前記陽極側環状
部材及び陰極側環状部材の側面に形成されたシールリン
グ溝内に配設されている固体電解質膜ユニットを提供す
る。
【0012】好ましくは、前記固体電解質膜、電極板及
び環状部材には、それぞれ、前記多孔質給電体より径方
向外方に位置する周縁部に、純水供給用,酸素ガス取り
出し用及び水素ガス取り出し用流体経路を構成する第1
〜第3開口が穿孔されており、前記陽極側環状部材に
は、前記第1開口及び前記第2開口と前記陽極室とをそ
れぞれ連通する第1及び第2流体用通路が形成され、前
記陰極室側環状部材には、前記第3開口と前記陰極室と
を連通する第3流体用通路が形成されているものとする
ことができる。
【0013】好ましくは、前記第1及び第2流体用通路
は、前記陽極側環状部材の一方の面に形成され、前記第
3流体用通路は、前記陰極側環状部材の一方の面に形成
されているものとすることができる。
【0014】さらに、好ましくは、前記陽極側環状部材
のシーリング溝は、前記第1及び第2開口の径方向外方
を通り、且つ、前記第3開口の径方向内方を通るよう
に、該陽極側環状部材の両面に形成されており、さら
に、該陽極側環状部材には、前記第3開口を囲繞する小
径シーリング溝が両面に形成され、且つ、該小径シーリ
ング溝には小径シールリングが配設されており、前記陰
極側環状部材のシーリング溝は、前記第1及び第2開口
の径方向内方を通り、且つ、前記第3開口の径方向外方
を通るように、該陰極側環状部材の両面に形成されてお
り、さらに、該陰極側環状部材には、前記第1及び第2
開口を囲繞する小径のシーリング溝が両面に形成され、
且つ、該小径シーリング溝には小径シールリングが配設
されており、前記陽極側及び陰極側環状部材のそれぞれ
のシールリング溝に配設されるシールリングのうち,少
なくとも前記固体電解質膜と接するシールリングは、耐
酸性を有しているものとすることができる。
【0015】又、異なる形態においては、前記環状部材
のシーリング溝は、前記第1〜第3開口の径方向外方を
通るように、該環状部材の両面に形成されており、前記
陽極側環状部材には、前記第3開口を囲繞する小径シー
リング溝が両面に形成され、且つ、該小径シーリング溝
には小径シールリングが配設され、前記陰極側環状部材
には、前記第1及び第2開口を囲繞する小径のシーリン
グ溝が両面に形成され、且つ、該小径シーリング溝には
小径シールリングが配設されており、前記陽極側及び陰
極側環状部材のそれぞれのシールリング溝に配設される
シールリングのうち,少なくとも前記固体電解質膜と接
するシールリングは、耐酸性を有しているものとするこ
とができる。
【0016】好ましくは、前記多孔質給電体は、多孔質
本体部と、該本体部から径方向外方に延びる補強リング
とを備え、前記本体部及び補強リングは、少なくとも前
記固体電解質膜と接触する部分が耐酸性を有するように
構成されているものとすることができる。
【0017】さらに好ましくは、前記陽極側環状部材の
中央孔は、前記第1開口から第2開口に向かって略均一
幅を有する矩形状とされ、該陽極側環状部材の中央孔内
に収容される給電体は、該中央孔と略同一形状とされて
いるものとすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、添付図面を
参照しつつ、本発明に係る電解セルの一実施の形態につ
いて説明する。図1は本実施の形態に係る電解セル1の
要部分解斜視図である。図2は図1におけるII-II線断
面図であり、図1に示す電解セル1の組立前の状態の要
部を示している。図3は図1の電解セル1における電極
板、多孔質給電体および一の環状部材を示す斜視図であ
る。図4は図1に示す電解セルにおける電極板、多孔質
給電体および他の環状部材の斜視図である。図5は図3
におけるV-V線断面図である。
【0019】図2に示されるように、本実施の形態に係
る電解セル1は、固体電解質膜ユニット2を所定組並べ
合わせたものである。固体電解質膜ユニット2は、固体
電解質膜3と、該固体電解質膜3の両側に配設された電
極板4と、前記固体電解質膜3及び電極板4の間に形成
された収容スペース内に配設された多孔質給電体5とを
備えている。前記収容スペースの一方が陽極室Aとな
り、他方が陰極室Cとなる。
【0020】電解セル1は、前記固体電解質膜ユニット
2が複数個直列に連結されてなるものである。具体的に
は、図2に示すように、一のユニット2と該一のユニッ
トに隣接する他のユニット2とは、連結部分の電極板が
共有される態様で、ボルト等適宜の締結手段を介して連
結される。そして、連結された複数ユニットの両端部に
位置する電極板が単極電極板として機能し、該単極電極
板間に、電解電圧を付加することによって、供給純水が
電気分解され、陽極室Aにおいて酸素ガスが発生し、陰
極室Cにおいて水素ガスが発生する。
【0021】前記ユニット2には、さらに、前記膜3及
び電極板4との共働下に、前記陽極室A及び陰極室Cを
画する環状部材6が備えられている。該環状部材6は、
多孔質給電体5を囲繞するように配設されており、陽極
室A及び陰極室Cを外部から隔離するシールリング部材
として機能する。具体的には、前記環状部材6の側面の
周縁部に、シールリング7a、7bが備えられ(図3お
よび図4参照)、該シールリング部材によって多孔質給
電体5が外部からシールされている。図1および図2に
はシールリングの図示が省略されている。
【0022】電極板4は、周縁部と、該周縁部の両面に
おいて該周縁部の径方向内方端からセル積層方向両側に
突設された中央凸部4aとを備えている。本実施の形態
においては、電極板4を平面視略円形としており、前記
中央凸部4aは、該電極板と同心状の円形とされてい
る。前記中央凸部4aは、前記環状部材6の中央孔内に
係入されるようになっており(図2等参照)、これによ
り、電解セルの組立効率の向上を図り得るようになって
いる。より詳しくは、本実施形態では、電極板4は板厚
が約5mmのチタン板を用い、周縁部の板厚が約1m
m、中央凸部4aの板厚が約5mmとなるように成形さ
れている。即ち、該電極板4は、周縁部から約2mmの
高さの中央凸部4aが両側に形成されている。また、多
孔質給電体5は約1mmの厚さを有し、環状部材6は約
3mmの厚さを有するものとされる。
【0023】図1に良く示されるように、他の部品より
小径の多孔質給電体5を除いて、前記膜3、電極板4及
び環状部材6には、それぞれ、周縁部に、酸素ガス取り
出し経路8、水素ガス取り出し経路9、純水供給経路1
0および陰極室用のドレン水排出経路11を構成する孔
が、周方向略等間隔に穿設されている。さらに、前記環
状部材6及び電極板4には、図1〜4に示すように、前
記各経路8、9、10、11と前記陽極室A又は陰極室
Cとを連通する通路が形成されている。
【0024】即ち、陽極室A用の環状部材6aには、電
極板4と対向する面(図3参照)に、酸素ガス取り出し
経路8及び純水供給経路10のそれぞれと前記陽極室A
とを連通する二本の溝12が形成されている。これらの
溝12が、それぞれ、酸素ガス取り出し通路13及び純
水流通通路15を構成している。一方、陰極室C用の環
状部材6cには、電極板4と対向する面(図4参照)
に、水素ガス取り出し経路9及び陰極室用ドレン水排出
経路11のそれぞれと前記陰極室Cとを連通する二本の
溝12が形成されている。これらの溝12が、それぞ
れ、水素ガス取り出し通路14およびドレン水排出通路
16を構成している。
【0025】前記溝12の断面寸法は、本実施形態では
幅b(図5)が約6mmであり、深さh(図5)が約1
mmとされているが、斯かる寸法は一例である。好まし
くは、前記電極板4の中央凸部4aの周縁部の対応箇所
に、前記各溝12と陽極室A又は陰極室Cとの連通状態
を確保する為の切り欠き17を形成することができる
(図2等参照)。
【0026】環状部材6の内径側空間(中央孔)には、
一方側から前記電極板4の円形凸部4aが係入され、且
つ、他方側から多孔質給電体5が係入されている。
【0027】前記多孔質給電体5は、チタン製メッシュ
等からなる多孔質の本体部と、該本体部から径方向外方
へ延在した補強リング5aとを備えている。前記本体部
及び補強リングは共に膜3と接触する為、以下のように
耐酸性処理が施されている。即ち、本体部の膜当接面に
は白金メッキなどの貴金属メッキが施され、且つ、補強
リングの膜当接面にはPFAやPTFE(ポリテトラフ
ルオロエチレン)などの耐酸性樹脂がコーティングされ
ている。したがって、従来では必要であった取り扱いに
不便な薄いPFA製保護シートを使用する必要がない。
【0028】図2および図4に示されるように、環状部
材6における多孔質給電体5が係入される側の面には、
前記補強リング5aが係入される段差Sが形成されてい
る。該段差Sは、係入される前記補強リング5aの厚さ
とほぼ同一深さとされている。本実施の形態において
は、補強リング5a及び段差S共に、約0.1mmの厚
み(深さ)とされている。
【0029】このようにして構成された電解セル1にお
いては、純水供給経路10から純水流通通路15を介し
て陽極室Aへ供給された純水が該陽極室内(詳しくは、
膜3の陽極室側表面に備えられた触媒層内)で酸素ガス
と水素イオンに分解される。そして、発生した酸素ガス
は残余の純水と共に酸素ガス取り出し通路13及び酸素
ガス取り出し経路8を介して取り出されるようになって
いる。一方、前記水素イオンは前記膜3を透過して陰極
室内に入り込み、該陰極室内(詳しくは、膜3の陰極側
室表面に備えられた触媒層内)で電子をもらい、水素ガ
スとなる。そして、発生した水素ガスは、水素ガス取り
出し通路14から水素ガス取り出し経路9を通して取り
出される。
【0030】図2〜図4に示されるように、前記環状部
材6の両側面の周縁部には、2種類の溝18a、18b
が形成されている。前記溝18aは、前記各流体用経路
8、9、10、11を囲繞するように形成されている。
該溝18aには小円形のシールリング7aが装着されて
おり、各流体経路8,9,10,11からの流体漏洩を
防止し得るようになっている。
【0031】一方、前記溝18bは、前記流体用経路
8,9,10,11のうち前記流体用通路13,14,
15,16が連通された流体用経路の径方向外方を通
り、且つ、前記流体用経路8,9,10,11のうち前
記流体用通路13,14,15,16が連通されていな
い流体経路の径方向内方を通るように形成されている。
該溝18bには大径のシールリング7bが装着されてお
り、陽極室Aおよび陰極室Cから外方への流体漏洩を防
止し得るようになっている。
【0032】好ましくは、陽極室Aを画する環状部材6
aと陰極室Cを画する環状部材6cとは、互いのシール
リング溝18a、18bが対向しないように構成され得
る。本実施の形態においては、図2及び図3に示される
ように、陽極室Aを画する環状部材6aは、両面側に同
形状の溝18a,18bが形成されており、該両面側に
形成された同一形状の溝にシールリング7a、7bがそ
れぞれ配設されるようになっている。これに対し、図2
及び図4に示されるように、陰極室Cを画する環状部材
6cは、一方の面にのみシールリング溝18a、18b
が形成されており、該一方面の溝18a,18bにのみ
シールリング7a,7bが配設されるようになってい
る。
【0033】このように、環状部材6aに形成された溝
7a,7bと環状部材6cに形成された溝7a,7bと
が、互いに対向しないように構成することにより、以下
の効果を得ることができる。即ち、軟質の固体電解質膜
3を用いた場合、固体電解質膜3を挟んで対向する位置
にシールリング7a、7bが配設されると、固体電解質
膜3をシールリング7a,7bで両側から挟圧すること
になり、該膜3の損傷を招きかねない。さらに、軟質の
固体電解質膜3を挟んで軟質のシールリング7a、7b
を対向させて配設すると、電解セル組立時に該シーリン
グ7a,7bに対する十分な反力が期待できず、十分な
シール効果を得ることができないおそれがある。
【0034】これに対し、本実施の形態においては、固
体電解質膜3を、環状部材6aに装着されるシールリン
グ7a、7bと環状部材6cの平面とで挟圧するように
構成し、環状部材6aに装着されるシールリングと環状
部材6cに装着されるシールリングとが互いに対向しな
いようにしているので、前記不都合を有効に防止するこ
とができる。なお、前記固体電解質膜をセラミックなど
の硬質の材料から形成すれば、その両側の対向する位置
にシールリング7a、7bを配設することもできる。
【0035】このようにして、流体用通路13、14、
15、16に連通された各流体用経路8、9、10、1
1は、対応する陽極室A(または陰極室C)との間の連
通状態を維持しつつ、外部とは良好にシールされるよう
になっている。そして、流体用通路に連通されていない
各流体用経路は、周囲からシールされることになる。な
お、本実施の形態においては、前述のごとく、大径シー
ルリング7bが、流体用通路13、14、15、16に
連通されていない流体用経路8、9、10、11の内側
を通るように構成したが、これに代えて、前記大径シー
ルリング7bが、全ての流体用経路8、9、10、11
の径方向外方を通るように構成することも当然に可能で
ある。上記シールリング溝18a、18bは、例えば、
幅w(図5)が約2.1mm、深さkが約1mmとさ
れ、シールリング7a、7bはその断面直径が約1.5
mmとされる。
【0036】なお、本実施の形態においては、前記環状
部材6aは両面側にシールリング溝18a,18bを形
成し、一方、前記環状部材6cは一方面側にのみシール
リング溝18a,18bを形成したが、当然ながら、両
者の関係を逆にすることも可能である。又、環状部材6
cの膜3と当接する側にもシールリング溝18a,18
bを形成することができるが、斯かる場合には、環状部
材6aの膜3と当接する側に形成されたシールリング溝
18a,18bと、環状部材6cの膜3と当接する側に
形成されたシールリング溝18a,18bとが、互いに
対向しないように形成するのが好ましい。
【0037】さらに、前記環状部材6は耐酸性を有する
非導電性材料から形成され、好ましくは、所定の強度を
有する材料とされる。斯かる材料として、例えば、繊維
強化プラスチック、フッ素樹脂、セラミックスなどが好
適に使用される。また、シールリング7a、7bは所定
弾性を有し、好ましくは、耐酸性を有するものとされ
る。斯かる材料として、例えば、フッ素ゴムやパーフル
オロエラストマーなどの耐酸性ゴム、表面に耐酸性層を
形成した二重構造ゴムなどが好適に使用される。
【0038】さらに、図示の形態においては、前記膜
3,電極板4及び環状部材6に、前記酸素ガス取り出し
経路8、水素ガス取り出し経路9、純水供給経路10お
よび陰極室用のドレン水排出経路11を構成しない孔が
穿設されているが、該孔は必要に応じて流体用経路とし
て用いてもよく、また、必要なき場合には省略すること
ができる。
【0039】実施の形態2.以下、添付図面を参照しつ
つ、本発明に係る電解セルの他の実施の形態について説
明する。図6に、本実施の形態2に係る電解セルの要部
分解斜視図を示す。又、図7に、図6のVII-VII線断面
図を示す。
【0040】図6に示されるように、本実施の形態に係
る電解セル21は平面視矩形状をなしている。すなわ
ち、固体電解質膜23、該膜23の両側の電極板24、
多孔質給電体25、および環状部材26が全て平面視矩
形を呈している。なお、該構成部品23、24、25、
26の配置関係は、前記実施の形態1における電解セル
1(図1〜図4等参照)と同様である。
【0041】ただし、前記実施の形態1に係る電解セル
1においては、多孔質給電体5に補強リング5aが備え
られ、環状部材6には該補強リング5aが係入される段
差Sが形成されていたが、本実施の形態に係る電解セル
21にいては補強リングも段差Sも形成されていない。
即ち、前記電解セル21においては、環状部材26に多
孔質給電体25とほぼ同外形の矩形の窓部26bが開口
されており、この窓部26b内に多孔質給電体25が装
着されるようになっている。即ち、膜23と電極板24
とで挟まれた環状部材26の窓部26bが、陽極室Aま
たは陰極室Cを形成している。
【0042】前記多孔質給電体25は、環状部材26よ
りも若干厚く形成されている。このように構成すること
によって、電極板24を、前記実施の形態1における電
極板4のような中央凸部4aを有する形状とすることな
く、電解セル21の組立時に多孔質給電体25が固体電
解質膜23及び電極板24の双方に確実に接触するよう
になっている。斯かる給電体25と膜23及び電極板2
4との確実な接触は電気抵抗の増加を防止し、電解効率
の悪化を有効に防ぐ。
【0043】もちろん、前記実施の形態1に係る電解セ
ル1と同様に、多孔質給電体25を環状部材26より薄
くすることも可能である。斯かる場合には、多孔質給電
体には補強リングを備え、環状部材には窓部26bの周
囲に補強リング用の段差を形成する必要がある。さら
に、電極板には、前記実施の形態1における電極板4と
同様に、中央凸部、すなわち上記矩形の窓部と略同一外
形の中央凸部を形成する必要がある。
【0044】前記環状部材26の周縁部のうち,長手方
向一方側に位置する部分には、平面視長方形状の開口が
形成されている。さらに、固体電解質膜23及び電極板
24における前記開口に対応する部位には、同様に、開
口が形成されている。環状部材26,固体電解質膜23
及び電極板24の前記開口は、純水供給経路30を形成
する。好ましくは、純水供給経路30の断面形状を、環
状部材の窓部26bの幅と略等しい幅を有するものとす
ることができる。
【0045】一方、前記環状部材26の周縁部のうち,
長手方向他方側に位置する部分には、互いに離間された
一対の開口が形成されている。又、前記固体電解質膜2
3及び電極板24における前記開口に対応する部位に
は、同様に、互いに離間された一対の開口が形成されて
いる。該環状部材26,固体電解質膜23及び電極板2
6に形成された互いに離間された一対の開口は、それぞ
れ、酸素ガス取り出し経路28及び水素ガス取り出し経
路29を形成している。
【0046】斯かる構成の電解セル21においては、以
下の効果を得ることができる。即ち、図6に示されるよ
うに、本実施の形態においては、陽極室Aを画する環状
部材26aの窓部26bが平面視長方形状とされ、そし
て、該窓部26bの長手方向一方側外方及び他方側外方
にそれぞれ純水流通通路34及び酸素ガス取り出し通路
35が形成されている。従って、純水流通通路34から
陽極室Aへ供給された純水は、窓部26bの長手方向一
方側から他方側へ向かって流れる。その結果、陽極室A
における純水の流路断面積は一定となる。
【0047】より詳しくは、純水供給側から発生酸素の
取り出し経路側に至るまでの陽極室Aの断面積は、窓部
26の長手方向に沿って略一定である。したがって、陽
極室Aの長手方向に沿った任意位置において、純水の流
量は略均一となる。その結果、給電体25と膜23との
接触部で行われる水の電気分解が、陽極室の長手方向全
域に亘って略均等に行われることになり、水素ガスおよ
び酸素ガスの製造効率を向上させることが可能となる。
【0048】図6及び図7に示されるように、各環状部
材26a,26cの両面には、窓部26b,純水供給経
路30を形成する開口と、酸素ガス取り出し経路28を
形成する開口と、水素ガス取り出し経路29を形成する
開口との全ての開口を囲繞する矩形形状のシーリング溝
27が形成されており、該溝27に矩形のシールリング
(以下、矩形シールリングという)31が装着されるよ
うになっている。
【0049】そして、陽極室Aを画する窓部26bが形
成された環状部材(陽極室用環状部材)26aには、両
面に、水素ガス取り出し経路29を構成する開口を囲繞
するシールリング溝32が形成されており、該溝32に
シールリング33が装着されるようになっている。さら
に、該陽極室用環状部材26aの長手方向一方側には、
一方面に、前記純水供給経路30を構成する開口と前記
窓部26bとを連通する純水流通通路34が形成されて
いる。該純水流通通路34は、前記純水供給経路30を
構成する開口から前記窓部26b内への純水の供給が、
該窓部26bの幅方向全域に亘って均一に行えるよう
に、複数本の溝として形成することができる。さらに、
該陽極室用環状部材26aの長手方向他方側には、一方
面に、前記窓部26bと前記酸素ガス取り出し経路28
を構成する開口とを連通する酸素ガス取り出し通路35
が形成されている。
【0050】一方、陰極室Cを画する窓部26bが形成
された環状部材(陰極室用環状部材)26cには、両面
に、酸素ガス取り出し経路28及び純水供給経路30を
構成する開口をそれぞれ囲繞するシールリング溝36及
びシールリング溝38が形成されており、該溝36及び
38内にはそれぞれシールリング37及びシールリング
39が装着されている。さらに、該陰極室用環状部材2
6cには、一方面に、窓部26bと水素ガス取り出し経
路29を構成する開口とを連通する水素ガス取り出し通
路40が形成されている。
【0051】以上のように構成された結果、純水供給経
路30及び酸素ガス取り出し経路28は共に外部および
陰極室Cに対して良好にシールされ、且つ、水素取り出
し経路29は外部および陽極室Aに対して良好にシール
され、さらに、陽極室A及び陰極室Cが外部に対して良
好にシールされるようになっている。なお、本実施の形
態においては、矩形シールリング31を流体用経路2
8、29、30の全ての外側を通るように構成したが、
当然ながら、流体用通路34、35、40が連通されて
ない流体用経路28、29、30の内側を通るように構
成することも可能である。
【0052】図7においては、理解容易のために上記各
シールリング31、33、37、39を二点鎖線で示し
ている。図7に示されるように、固体電解質膜23を挟
んで両側に配設された矩形シールリング31同士(符号
31a、31bで示す)は、互いに対向しないようにさ
れている。これは、軟質の矩形シールリング31a、3
1b同士で固体電解質膜23を挟圧するのは固体電解質
膜23にとって好ましくないからである。また、環状部
材26については、一方の面に形成されたシールリング
溝と、他方の面に形成されたシールリング溝とが互いに
対向しないように、ずらされている。これは、環状部材
26の厚みを必要以上に厚くしないためである。
【0053】前記固体電解質膜23としては、固体高分
子電解質を膜状に形成したものの両面に白金族金属から
なる多孔質層をホットプレスや化学的無電解メッキによ
って形成した固体高分子電解質膜を使用するのが好まし
い。該固体高分子電解質としては、カチオン交換膜(フ
ッ素樹脂系スルフォン酸カチオン交換膜であり、たとえ
ば、デュポン社製「ナフィオン117」)が好ましい。
なお、電解セルは横置きでも良くまた縦置きでもよい。
このように構成された本発明に係る電解セルは、高シー
ル性を有する為、電解タンクの内部に電解セルを配設す
る高圧型の水素酸素発生装置のみならず、電解タンクを
用いない低圧型の水素酸素発生装置にも適用可能であ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る固体電解質膜ユニットによ
れば、固体電解質膜と、該固体電解質膜の両側にそれぞ
れ配設される一対の電極板と、該一対の電極板のそれぞ
れと前記固体電解質膜との間に配設される多孔質給電体
と、該多孔質給電体を収容する中央孔を有し、前記固体
電解質膜の両側にそれぞれ陽極室及び陰極室を画する陽
極側環状部材及び陰極側環状部材と、前記陽極室及び陰
極室を外部から隔離するためのシールリングとを備え、
前記陽極側環状部材及び陰極側環状部材は、少なくと
も、前記固体電解質膜と接する部分が耐酸性を有してお
り、前記シールリングは、前記陽極側環状部材及び陰極
側環状部材の側面に形成されたシールリング溝内に配設
されるように構成したので、シールリングの位置決めが
容易であり、ユニットを連結させて組み立てる電解セル
の組立作業効率を向上させることができる。さらに、電
解セル組立時の締結の際に、シーリングが外方へはみ出
すおそれがない。従って、適性なシール効果を得つつ、
シーリングのクリープ劣化を有効に防止でき、高圧の水
素ガス又は酸素ガスを発生させる高圧使用にも有効に使
用することができる。又、従来のように熱膨張率の非常
に大きい平板状のシリコーンゴムガスケットを使用して
いないので、運転中の熱膨張による不具合を有効に防止
できると共に、従来必要であったPFA製保護シートを
省略することができるので、組立作業の効率化及び部品
点数削減によるコストの低廉化を図ることができる。さ
らに、平板状ガスケットに代えてシールリングを用いて
いる為、電解セル組立時に、平板状ガスケット全体を狭
圧するに要する強大な締め付けトルクを不要にでき、組
立作業効率を向上させることができる。
【0055】前記固体電解質膜、電極板及び環状部材に
おける前記多孔質給電体より径方向外方に位置する周縁
部に、純水供給用,酸素ガス取り出し用及び水素ガス取
り出し用流体経路を構成する第1〜第3開口を穿孔し、
前記陽極側環状部材には、前記第1開口及び前記第2開
口と前記陽極室とをそれぞれ連通する第1及び第2流体
用通路を形成し、前記陰極室側環状部材には、前記第3
開口と前記陰極室とを連通する第3流体用通路を形成す
れば、電極板への高精度な流体用通路の加工を不要にす
ることができ、製造コストの低廉化を図ることができ
る。
【0056】前記第1及び第2流体用通路を前記陽極側
環状部材の一方の面に形成し、且つ、前記第3流体用通
路を前記陰極側環状部材の一方の面に形成するように構
成すれば、該両環状部材の構造を簡略化させることがで
き、製造コストの低廉化を図ることができる。
【0057】前記陽極側環状部材の中央孔を、前記第1
開口から第2開口に向かう流体流れ方向に沿って略均一
幅を有する矩形状とし、該陽極側環状部材の中央孔内に
収容される給電体を前記中央孔と略同一形状とすれば、
陽極室内を流れる純水の流量を、給電体の全域に亘って
略均一化することができ、酸素ガス及び水素ガスの発生
効率を向上させることができる。さらに、給電体を矩形
状とすれば、材料の無駄を防止することができ、製造時
の歩留まりを向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従った電解セルの一実施の形
態の要部分解斜視図である。
【図2】図2は、図1におけるII-II線断面図である。
【図3】図3は、図1に示された電解セルにおける陽極
側電極板,多孔質給電体及び陽極側環状部材の分解斜視
図である。
【図4】図4は、図1に示された電解セルにおける陰極
側電極板,多孔質給電体及び陰極側環状部材の分解斜視
図である。
【図5】図5は、図3におけるV-V線断面図である。
【図6】図6は、本発明に従った電解セルの他の実施の
形態の要部分解斜視図である。
【図7】図7は、図6におけるVII-VII線断面図であ
る。
【図8】図8は、従来の電解セルの要部分解縦断側面図
である。
【図9】図9は、図8に示す従来の電解セルにおける電
極板の斜視図である。
【図10】図10(a)は、図8に示された電解セルにお
ける電極板近傍の部分縦断側面図である。図10(b)
は、図10(a)におけるX-X線矢視図である。
【符号の説明】
3 固体電解質膜 4 電極板 5 多孔質給電体 5a 補強リング 6 環状部材 7 シールリング 8 酸素ガス取り出し経路 9 水素ガス取り出し経路 10 純水供給経路 11 ドレン水排出経路 13 酸素ガス取り出し通路 14 水素ガス取り出し通路 15 純水流通通路 16 ドレン水排出通路 18 シールリング溝
フロントページの続き (72)発明者 石井 豊 兵庫県神戸市須磨区南落合1丁目13−8 −283 (72)発明者 多井 勉 兵庫県明石市魚住町西岡658の6 (56)参考文献 特開 平11−21685(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25B 1/00 - 15/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質膜と、該固体電解質膜の両側
    にそれぞれ配設される一対の電極板と、該一対の電極板
    のそれぞれと前記固体電解質膜との間に配設される多孔
    質給電体と、該多孔質給電体を収容する中央孔を有し、
    前記固体電解質膜の両側にそれぞれ陽極室及び陰極室を
    画する陽極側環状部材及び陰極側環状部材と、前記陽極
    室及び陰極室を外部から隔離するためのシールリングと
    を備えており、 前記陽極側環状部材及び陰極側環状部材は、少なくと
    も、前記固体電解質膜と接する部分が耐酸性を有してお
    り、 前記シールリングは、前記陽極側環状部材及び陰極側環
    状部材の側面に形成されたシールリング溝内に配設され
    ていることを特徴とする固体電解質膜ユニット。
  2. 【請求項2】 前記固体電解質膜、電極板及び環状部材
    には、それぞれ、前記多孔質給電体より径方向外方に位
    置する周縁部に、純水供給用,酸素ガス取り出し用及び
    水素ガス取り出し用流体経路を構成する第1〜第3開口
    が穿孔されており、 前記陽極側環状部材には、前記第1開口及び前記第2開
    口と前記陽極室とをそれぞれ連通する第1及び第2流体
    用通路が形成され、 前記陰極室側環状部材には、前記第3開口と前記陰極室
    とをそれぞれ連通する第3流体用通路が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体電解質膜ユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2流体用通路は、前記陽
    極側環状部材の一方の面に形成され、 前記第3流体用通路は、前記陰極側環状部材の一方の面
    に形成されている請求項2に記載の固体電解質膜ユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記陽極側環状部材のシーリング溝は、
    前記第1及び第2開口の径方向外方を通り、且つ、前記
    第3開口の径方向内方を通るように、該陽極側環状部材
    の両面に形成されており、 さらに、該陽極側環状部材には、前記第3開口を囲繞す
    る小径シーリング溝が両面に形成され、且つ、該小径シ
    ーリング溝には小径シールリングが配設されており、 前記陰極側環状部材のシーリング溝は、前記第1及び第
    2開口の径方向内方を通り、且つ、前記第3開口の径方
    向外方を通るように、該陰極側環状部材の両面に形成さ
    れており、 さらに、該陰極側環状部材には、前記第1及び第2開口
    を囲繞する小径のシーリング溝が両面に形成され、且
    つ、該小径シーリング溝には小径シールリングが配設さ
    れており、 前記陽極側及び陰極側環状部材のそれぞれのシールリン
    グ溝に配設されるシールリングのうち,少なくとも前記
    固体電解質膜と接するシールリングは、耐酸性を有して
    いることを特徴とする請求項2又は3に記載の固体電解
    質膜ユニット。
  5. 【請求項5】 前記環状部材のシーリング溝は、前記第
    1〜第3開口の径方向外方を通るように、該環状部材の
    両面に形成されており、 前記陽極側環状部材には、前記第3開口を囲繞する小径
    シーリング溝が両面に形成され、且つ、該小径シーリン
    グ溝には小径シールリングが配設され、 前記陰極側環状部材には、前記第1及び第2開口を囲繞
    する小径のシーリング溝が両面に形成され、且つ、該小
    径シーリング溝には小径シールリングが配設されてお
    り、 前記陽極側及び陰極側環状部材のそれぞれのシールリン
    グ溝に配設されるシールリングのうち,少なくとも前記
    固体電解質膜と接するシールリングは、耐酸性を有して
    いることを特徴とする請求項2又は3に記載の固体電解
    質膜ユニット。
  6. 【請求項6】 前記多孔質給電体は、多孔質本体部と、
    該本体部から径方向外方に延びる補強リングとを備え、 前記本体部及び補強リングは、少なくとも前記固体電解
    質膜と接触する部分が耐酸性を有するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の固
    体電解質膜ユニット。
  7. 【請求項7】 前記陽極側環状部材の中央孔は、前記第
    1開口から第2開口に向かって略均一幅を有する矩形状
    とされ、 該陽極側環状部材の中央孔内に収容される給電体は、該
    中央孔と略同一形状とされていることを特徴とする請求
    項1〜6の何れかに記載の固体電解質膜ユニット。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の固体電解
    質膜ユニットが複数個直列に連結されてなることを特徴
    とする電解セル。
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