JPH1136092A - 水素酸素発生装置用電解セルおよびそのガスケット - Google Patents

水素酸素発生装置用電解セルおよびそのガスケット

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JPH1136092A
JPH1136092A JP9194290A JP19429097A JPH1136092A JP H1136092 A JPH1136092 A JP H1136092A JP 9194290 A JP9194290 A JP 9194290A JP 19429097 A JP19429097 A JP 19429097A JP H1136092 A JPH1136092 A JP H1136092A
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fluid
electrolyte membrane
solid electrolyte
electrolytic cell
gasket
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JP9194290A
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English (en)
Inventor
Akiko Miyake
明子 三宅
Hiroko Kobayashi
宏子 小林
Seiji Hirai
清司 平井
Teruyuki Morioka
輝行 森岡
Shinichi Yasui
信一 安井
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Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解セル内での異種流体の混合を防止しつつ
電極板を薄くすることにより、電解セル内での電気的接
触性を向上せしめ、また、製造コストの低減を図る。 【解決手段】 正負の両電極板のあいだに固体電解質膜
によって仕切られた陽極室Aと陰極室Cとを有し、前記
陽極室および陰極室それぞれに多孔質給電体6が配設さ
れており、該多孔質給電体の外周に環状のガスケット5
が配設されており、外周近傍に流体用経路11、12、
13、14がセルの軸方向に沿って形成されており、ガ
スケットにおける一部の前記流体用経路から中央空間に
連通する流体流通通路15、16、17、18が形成さ
れており、ガスケットの流体流通通路が形成された部位
に対応する隣接固体電解質膜3の部位には流体用経路が
形成されておらず、前記ガスケットの流体流通通路に連
通する流体用経路が、隣接固体電解質膜とは反対側の電
解セルの実質的端部まで形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素酸素発生装置用
電解セル(以下、単に電解セルという)、該電解セル用
のガスケット、および該電解セル用の多孔質給電体に関
する。さらに詳しくは、水を電気分解することによって
高純度の水素ガスおよび酸素ガスを得るための水素・酸
素発生装置用の電解セルおよび該電解セルに用いられる
ガスケットおよび多孔質給電体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水素酸素発生装置には、特開平8
−239788号公報にも開示されているように、正負
両電極板のあいだに固体電解質膜によって仕切られた陽
極室と陰極室とを有し、周囲をガスケット等の部材によ
って囲まれた電解セルが組み込まれている。
【0003】また、この電解セル内には水の電気分解の
ための電極として、金属板から形成された陽極側電極板
及び陰極側電極板が用いられている。
【0004】電解セルは、固体電解質膜ユニットを所定
組並べ合わせたものである。固体電解質膜ユニットは固
体電解質膜の両側に電極板を有し、それらに挟まれた空
間の一方が陽極室で他方が陰極室となり、各室に給電体
が収容される。
【0005】複極式電解セルの場合には、並べ合わせた
固体電解質膜ユニットの両端の電極板間に直流電圧を印
加すると、それらの端部電極板はそれぞれ陽極と陰極と
の単極式電極板になり、それらの中間の電極板は一方の
面が陽極になり他方の面が陰極となる複極式電極板にな
る。すなわち、各固体電解質膜と電極板の陽極側とに挟
まれた空間が陽極室となり、各固体電解質膜と電極板の
陰極側とに挟まれた空間が陰極室となる。
【0006】たとえば、図8に示す電解セル51におい
ては、52が中間に配置される複極式の電極板であり、
53aおよび53bはそれぞれ端部に配置されるいわば
単極式の電極板である。また、54は固体電解質膜であ
り、55は多孔質給電体であり、56はガスケット、5
7は保護シートである。そして、58は水素ガス流通通
路、58aは水素ガス取り出し用経路、59は純水流通
通路、59aは純水供給用経路である。本図では酸素ガ
ス流通通路は表されていないが、純水流通通路59と同
様の構成によって形成されている(図9および図10も
併せて参照)。
【0007】前記中間の電極板52、陽極側端部電極板
53aおよび陰極側端部電極板53bの要部が図9に示
されている。図9(a)に示す陽極側端部電極板53
a、図9(b)に示す中間の電極板52および図9
(c)に示す陰極側端部電極板53bにおける、水素ガ
ス流通通路58、純水流通通路59、酸素ガス流通通路
60は機械加工工数の低減のために全て同一の形状に形
成されている。
【0008】電極板52の一部の断面が示される図10
(a)も合わせて参照すれば明らかなように、電極板5
2の周縁近傍に放射状に長円状の浅い二段溝61が形成
されている。なお、図10(b)は図10(a)のX−
X線矢視図である。二段溝61の段部61aは長円状の
基盤62が装着される基盤座である(以下、基盤座61
aと称する)。そうすることによって長円状の酸素ガス
流通通路60が構成される。この基盤62には、電極板
52の酸素ガス取り出し用経路60aに対応する位置
に、同じく酸素ガス取り出し用経路62aが穿孔されて
いる。そして、酸素ガス取り出し用経路62aよりも電
極板52中心寄りに、陽極室(多孔質給電体が充填され
る空間)と酸素ガス流通通路60とを連通する酸素ガス
導入孔62bが穿孔されている。前記多孔質給電体5
5、ガスケット56および保護シート57も示されてい
る。図10では酸素ガス流通通路60を例示したが、水
素ガス流通通路58および純水流通通路59(図8およ
び図9参照)は、形成位置が異なるだけで同一構造であ
る。図8において符号63で示されるのはともに端板で
あり、図示しない締付ボルトによって両端板63同士を
電極板の外周該当部位、すなわち、本図ではガスケット
部で締め付けることにより電解セル51が組み立てられ
る。
【0009】なお、かかる電極板52の一般的な寸法
は、その直径が約350mm、その厚さが約8mmであ
る。以上の電解セル51を従来技術(1)と呼ぶ。
【0010】一方、図11に示すように各流体流通通路
が形成されていない電極板72を備えた電解セル71も
知られている。この電極板72には他の部品と同じく、
酸素ガス取り出し用経路60a、水素ガス取り出し用経
路58a、純水供給用経路59aおよびドレン水排出用
経路74aは形成されている。しかし、ガスケット73
に穿孔された酸素ガス取り出し用経路通路60a、水素
ガス取り出し用経路58a、純水供給用経路59aおよ
びドレン水排出用経路74aからそれぞれガスケット7
3の中央空間73aに連通する切欠きが形成されてい
る。これら切欠きがそれぞれ、酸素ガス流通通路60、
水素ガス流通通路58、純水流通通路59およびドレン
水流通通路74を構成している。
【0011】そして、この酸素ガス流通通路60、水素
ガス流通通路58、純水流通通路59およびドレン水流
通通路74にそれぞれメッシュ状の充填材が嵌着される
こともある。以上の電解セル71を従来技術(2)と呼
ぶ。
【0012】この従来技術(2)の電解セル71も、図
示しない締付ボルトによって図示しない両端板同士を電
極板の外周該当部位、すなわち、ガスケット73部で締
め付けることによって組み立てられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術(1)に
おいては、かかる電極板52、53a、53b(以下、
52で代表させる)によれば、前記各通路58、59、
60および基盤座61aを加工するため板厚を薄くでき
ないことから、通常、板厚が10〜20mmのチタンを
用いている。
【0014】電極板は隣接する多孔質給電体と良好な接
触状態を保つ必要があるためにその両面に高い平面度お
よび平行度が要求される。しかし、上述のように厚いチ
タン板は通常熱間圧延により製造されるために平面度お
よび平行度が悪く、電極板に用いるにはさらに平面加工
を行う必要がある。さらに、基盤座61aを加工する工
程を必要とする。
【0015】前記従来技術(2)の電解セル71におい
てはガスケット73の各通路58、59、60、74の
周囲のシールが保証されない。なぜなら、複数の固体電
解膜ユニットが締付ボルトによって締め付けられて積層
状態に組み立てられた場合、必然的に全ユニットを通し
て各通路58、59、60、74はそれぞれ同じ角度位
置(時計に見立てた場合、たとえば酸素ガス流通通路6
0は常に12時方向、水素ガス流通通路58常に3時方
向といった具合に)に位置することとなる。したがっ
て、固体電解質膜54を挟んで配置されるガスケット7
3のうちの一方のガスケットの空間部位たる経路(切欠
き)部位は、他方のガスケットの対応部位を押圧するこ
とができない。すなわち、図11および図12における
K部位はL部位を押圧することができない。このような
空間部位(経路)が固体電解膜ユニットの個数だけ同じ
角度位置に連設されるため、L部位近傍に対する押圧力
が不足してシールが不完全となる虞がある。その結果、
たとえば酸素ガス取り出し用経路60aに、陰極室Cで
発生した水素ガスが図中矢印Mで示すように漏洩して酸
素ガスと混合する虞がある。
【0016】また、各通路58、59、60にメッシュ
状の充填材を嵌着したものにあっては、ガスの通気抵抗
および純水の通水抵抗が大きく、各通路としての満足な
機能が得られない。
【0017】本願発明はかかる問題を解決するためにな
されたものであり、ガスケットに流体流通通路を形成し
つつも、ガスケットの各流体用経路部(たとえば、発生
ガスを取り出すために電解セルに貫通された通路)のシ
ール性を向上することによって異種流体の混合が防止さ
れる電解セルを提供することを目的としている。
【0018】その結果、電極板を薄い金属板から構成す
ることができ、電極板と多孔質給電体との電気的接触性
が向上した電解セルを提供することを目的としている。
【0019】さらに、かかる電解セルに好適に用いられ
るガスケットを提供することをも目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の第一態様に係る
電解セルは、正負の両電極板のあいだに固体電解質膜に
よって仕切られた陽極室と陰極室とを有し、その外周近
傍に流体用経路が軸方向に沿って形成されたものであっ
て、前記陽極室および陰極室それぞれに多孔質給電体が
配設されており、該多孔質給電体の外周に陽極室および
陰極室をそれぞれ画する環状のガスケットが配設されて
おり、該ガスケットにおける一部の前記流体用経路から
中央空間に連通する流体流通通路が形成されており、ガ
スケットの流体流通通路が形成された部位に対応する前
記隣接固体電解質膜の部位には流体用経路が形成されて
おらず、前記ガスケットの流体流通通路に連通する流体
用経路が、隣接固体電解質膜とは反対側の電解セルの実
質的端部まで形成されてなることを特徴とする。
【0021】したがって、固体電解質膜を挟んで配置さ
れるガスケットのうちの一のガスケット(たとえば左と
する)の流体流通通路部が他のガスケット(たとえば右
とする)の対応流体用経路近傍を押圧する圧力が弱くと
も、対応流体用経路が形成されていない固体電解質膜を
挟んでいるため、左ガスケットの流体用経路と右ガスケ
ットの流体用経路は連通していないので、異種流体の混
合が起こらない。
【0022】また、前記正負の両電極板のあいだに固体
電解質膜によって仕切られた陽極室と陰極室とを有する
複数個の固体電解質膜ユニットが隣接する固体電解質膜
ユニットの電極板を共用しながら積層されており、一の
固体電解質膜ユニットにおいて、固体電解質膜ユニット
を挟む両ガスケットの対応位置にそれぞれ流体流通通路
が形成されており、複数個の固体電解質膜ユニットが互
いに、ガスケットの流体流通通路形成位置が異なる角度
位置となるように配置された電解セルにあっては、上記
第一態様の電解セルにおけると同様の作用効果を奏しつ
つ、コンパクトな構成によって大容量のガスを製造する
ことができる。
【0023】また、前述の正負の両電極板のあいだに固
体電解質膜によって仕切られた陽極室と陰極室とを有す
る複数個の固体電解質膜ユニットが隣接する固体電解質
膜ユニットの電極板を共用しながら積層されており、そ
の実質的両端部それぞれに複数本の流体用経路同士を連
通させるためのチャンバが形成されてなる水素酸素発生
装置用電解セルにあっては、簡易な構成によって複数個
の固体電解質膜ユニットから一か所の取り出し部を通し
て発生ガスを取り出すことができるので取扱い上便利で
ある。
【0024】本発明の第二態様に係る電解セルは、正負
の両電極板のあいだに固体電解質膜によって仕切られた
陽極室と陰極室とを有し、その外周近傍に流体用経路が
軸方向に沿って形成されたものであって、前記陽極室お
よび陰極室それぞれに多孔質給電体が配設されており、
該多孔質給電体の外周に陽極室および陰極室をそれぞれ
画する環状のガスケットが配設されており、固体電解質
膜を挟む一対のガスケット同士の互いに異なる角度位置
に、一部の前記流体用経路から中央空間に連通する流体
流通通路が形成されており、固体電解質膜を挟む一対の
ガスケットの中央空間および該中央空間に配設される多
孔質給電体の外形が、互いのガスケットの流体流通通路
形成部位において食い違うように形成されてなることを
特徴とする。
【0025】したがって、固体電解質膜を挟んで配置さ
れるガスケットのうちの一のガスケット(たとえば左と
する)の流体流通通路部に対応する多孔質給電体の部位
が、他のガスケット(たとえば右とする)の対応流体用
経路近傍を右ガスケットの外側の電極板とで挟圧する状
態となるため(たとえば、図4参照)、右ガスケットの
対応流体用経路近傍(ガスケット中央寄り)が効果的に
挟圧され、右ガスケットの中央空間(陽極室または陰極
室)内の発生ガスが右ガスケットの前記流体用経路に漏
洩することが防止される。
【0026】本発明の電解セル用環状ガスケットは、電
解セルの陽極室および陰極室にそれぞれ配設される多孔
質給電体の外周に配設される、陽極室および陰極室をそ
れぞれ画するためのガスケットであって、その外周近傍
に流体用経路が穿孔されており、一部の該流体用経路か
ら中央空間に連通する流体流通通路が形成されており、
該流体流通通路が流体用経路から中央空間に至る複数本
の溝から構成されてなることを特徴とする。
【0027】したがって、このガスケットが、たとえば
ボルト等によって締めつけられて電解セルに組み込まれ
たとき、前記複数本の溝間の複数本の突条(いわば土
手)が、固体電解質膜を挟んだ反対側のガスケットの流
体用経路のガスケット中央寄り近傍を効果的に押圧す
る。したがって、押圧された当該ガスケットの中央空間
(陽極室または陰極室)内の発生ガスが右ガスケットの
前記流体用経路に漏洩することが防止される。すなわ
ち、異種流体の混入が防止される。
【0028】また、本発明の異なる態様のガスケット
は、電解セルの陽極室および陰極室にそれぞれ配設され
る多孔質給電体の外周に配設される、陽極室および陰極
室をそれぞれ画するためのガスケットであって、その外
周近傍に流体用経路が穿孔されており、一部の該流体用
経路から中央空間に連通する流体流通通路が形成されて
おり、該流体流通通路が、流体用経路から中央空間に至
る切欠きと、該切欠きに嵌着される弾性体ブロックとか
ら構成されており、該弾性体ブロックに流体用経路から
中央空間に連通するトンネルが穿孔されてなることを特
徴とする。
【0029】したがって、このガスケットが電解セルに
組み込まれたとき、前記弾性体ブロックが固体電解質膜
を挟んだ反対側のガスケットの流体用経路のガスケット
中央寄り近傍を効果的に押圧する。その結果、押圧され
た当該ガスケットの中央空間(陽極室または陰極室)内
の発生ガスが右ガスケットの前記流体用経路に漏洩する
ことが防止される。すなわち、異種流体の混入が防止さ
れる。
【0030】なお、特許請求の範囲でいう「環状」と
は、円環状(円輪状)のみならず、多角環状、長円環状
および楕円環状等をも含む意味である。
【0031】如上のように、流体流通通路を電極板に形
成せずに、異種流体の混入が防止されうる状態でガスケ
ットに形成したので、電極板には薄板を用いることがで
きる。したがって、薄い電極板は隣接する多孔質給電体
に沿いやすく導電性が向上し、また、従来の金属厚板製
電極板に要した高精度な平面加工が不要となって加工コ
ストが低減するうえ、材料コストも低減する。さらに、
電極板全体が薄く軽量となるため、取扱が容易となる。
また、この電極板を組み込んだ電解セルは、その軸方向
に短縮されてコンパクトになる。
【0032】本発明の多孔質給電体は、電解セルの陽極
室と陰極室とをそれぞれ外部から画するために配設され
た環状ガスケットの中央空間に嵌着される多孔質給電体
であって、その流体通路部を除く外周縁に沿って、その
内外を気密にシールするためのシール部材が配設されて
いる。
【0033】したがって、この多孔質給電体が電解セル
に組み込まれると、陽極室および陰極室から半径方向外
方へ流体が不用意に漏出することがない。たとえば、陽
極室または陰極室となる当該多孔質給電体において発生
した酸素ガスまたは水素ガスが、多孔質給電体の外周縁
におけるガスケットに形成された流体流通通路に対応す
る部位、すなわち、前記流体通路部のみからしか半径方
向外方へ流出しない。したがって、陽極室において発生
した酸素ガスが水素ガス用の経路へ混入することもな
い。
【0034】本発明の第三態様に係る電解セルは、正負
の両電極板のあいだに固体電解質膜によって仕切られた
陽極室と陰極室とを有し、その外周近傍に流体用経路が
その軸方向に沿って形成された電解セルであって、前記
陽極室および陰極室それぞれに多孔質給電体が配設され
ており、該多孔質給電体の外周に陽極室および陰極室を
それぞれ画する環状のガスケットが配設されており、前
記ガスケットに、陽極室および陰極室それぞれから対応
する前記流体用経路に連通する切欠き状の流体流通通路
が形成されており、ガスケットの中央空間に配設された
前記多孔質給電体の外周縁における、前記流体流通通路
に対応する部位を除く部分に気密にシールするためのシ
ール部材が配設されてなることを特徴としている。
【0035】かかる電解セルによれば、前述した多孔質
給電体による効果と同様の作用効果を奏しうる。
【0036】
【発明の実施の形態】つぎに、添付図面に示された実施
形態を参照しつつ本発明の電解セルおよびそのガスケッ
トを説明する。
【0037】図1は本発明の電解セルの一実施形態を示
す組み立て前斜視図である。図2は図1中のII部を示
す断面図である。図3は図1における端部絶縁板の一例
を示す斜視図である。図4は本発明の電解セルの他の実
施形態を示す組み立て前斜視図である。図5は本発明の
ガスケットの一実施形態を示す斜視図である。図6は本
発明のガスケットの他の実施形態を示す斜視図である。
図7は本発明の電解セルの他の実施形態を示す組み立て
前の要部斜視図である。
【0038】図1に示す電解セル1は、固体電解質膜ユ
ニット2を所定組並べ合わせたものである。固体電解質
膜ユニット2は固体電解質膜3の両側に電極板4a、4
bを有し、それらに挟まれ且つ外周を環状のガスケット
5に囲まれた空間の一方が陽極室で他方が陰極室とな
り、各室に多孔質給電体6が収容される。電解セル1の
両端の電極板4a間に直流電圧を印加すると、該両端電
極板4aの一方は陽極となり、他方は陰極となるが、中
間部位に組み込まれる電極板4bはその片面が陽極で他
面が陰極の複極式電極板となる。
【0039】固体電解質膜3とガスケット5とによって
挟まれるのは保護シート7である。8は電解セル1の両
端に配設される端板であり、これらが図示しない締付ボ
ルトによって締めつけられることにより、中間の部品群
が挟持された状態で電解セル1が組み立てられる。
【0040】9は端部絶縁板であり、端部の電極板4a
と端板8とを電気的に絶縁するものである。端板8およ
び端部絶縁板9の外周近傍には図示しない前記締付ボル
ト用のボルト孔10が穿孔されている。端板8および端
部絶縁板9以外の各部品3、4、5、6、7の外周近傍
に穿孔されているのは流体用経路である。
【0041】すなわち、11は酸素ガス取り出し用経
路、12は水素ガス取り出し用経路、13は純水供給用
経路、14はドレン水排出用経路である。また、ガスケ
ット5の各切欠きについては、15が酸素ガス流通通
路、16が水素ガス流通通路、17が純水流通通路、1
8がドレン水流通通路である。
【0042】本電解セル1の特徴は前記流体用経路の形
成形態にある。すなわち、従来の電解セル71(図11
および図12)では、その全陽極室が一本の酸素ガス取
り出し用経路および一本の純水供給用経路に連通されて
いる。また、全陰極室が一本の水素ガス取り出し用経路
および必要に応じて一本のドレン水排出用経路に連通さ
れている。すなわち、一本の流体用経路が複数室に共用
されている。
【0043】しかし、本電解セル1では一個の陽極室に
対しては一本の酸素ガス取り出し用経路および一本の純
水供給用経路のみが連通されている。すなわち、図1か
ら明らかなように、一本の流体用経路には一か所の流体
流通通路(一枚のガスケットに形成された流体流通通
路)のみが連通している。そして、一個の室と連通した
流体用経路はその室から電解セル1の右か左の一方端に
のみ通じている。つまり、隣接した固体電解質膜には、
流体流通通路が連通した流体用経路に対応する孔が開け
られていないのである。このことは、図1および図2を
併せて参照すれば明らかである。
【0044】図2は図1のII部(一個の固体電解質膜
ユニット2)の断面を例示している。中央の固体電解質
膜3の左側を陽極室Aとし、右側を陰極室Cとする。陽
極室A側のガスケット5aには陽極室Aと酸素ガス取り
出し用経路11とを連通する前記酸素ガス流通通路1
5、および、陽極室Aと純水供給用経路13とを連通す
る前記純水流通通路17が形成されている。そして、酸
素ガス取り出し用経路11および純水供給用経路13
は、固体電解質膜3および保護シート7の対応部位に穿
孔されておらず、電解セル1の左端にのみ連通されてい
る(図1も併せて参照)。
【0045】一方、陰極室C側のガスケット5bには陰
極室Cと水素ガス取り出し用経路12とを連通する前記
水素ガス流通通路16、および、陰極室Cとドレン水排
出用経路14とを連通する前記ドレン水流通通路18が
形成されている。そして、水素ガス取り出し用経路12
およびドレン水排出用経路14は、固体電解質膜3およ
び保護シート7の対応部位に穿孔されておらず、電解セ
ル1の右端にのみ連通されている(図1も併せて参
照)。
【0046】他の固体電解質膜ユニット2についてみて
も同様である。ただし、同一流体用の経路は、一個の陽
極室Aまたは陰極室C室に対して一本のみであるから、
他の固体電解質膜ユニット2については、流体用経路1
1、12、13、14および流体流通通路15、16、
17、18が前記図1の(II)部の固体電解質膜ユニ
ット2とはその角度位置を変えて形成されている。たと
えば、図1の(I)部、(III)部および(IV)部
を見れば明らかである。
【0047】したがって、たとえば(II)部の固体電
解質膜3を挟んで対応するN部とP部の流体流通通路同
士(互いに異種流体用の流体流通通路である)は、固体
電解質膜3および保護シート7の流体用経路が穿孔され
ていない部分によって相互に隔離されるので異種流体の
混合という問題は生じない。
【0048】図1の電解セル1では固体電解質膜ユニッ
ト2が四個積層されている(図1中のI、II、II
I、IV参照)ため、陽極室Aおよび陰極室Cはそれぞ
れ四室存在する。したがって、流体用経路11、12、
13、14はそれぞれ四本形成されている。
【0049】そのため、図3も併せて参照すれば明らか
なように、左側の端部絶縁板9aには四本の酸素ガス取
り出し用経路11にのみ連通する周方向に長い溝状の酸
素ガスチャンバ19と、四本の純水供給用経路13にの
み連通する溝状の純水チャンバ20とがそれぞれ、電解
セル中央側面(端板8側と反対側の面)に形成されてい
る。一方、右側の端部絶縁板9bには四本の水素ガス取
り出し用経路12にのみ連通する溝状の水素ガスチャン
バ21と、四本のドレン水排出用経路14にのみ連通す
る溝状のドレン水チャンバ22とがそれぞれ、電解セル
中央側面(端板8側と反対側の面)に形成されている。
【0050】各チャンバ19、20、21、22の底部
にはそれぞれ貫通孔23が形成されており、チャンバ1
9、21、22に集められた流体が端板8の口金具24
から取り出され、また、一個の口金具24から純水チャ
ンバ20を経て四本の純水供給用経路13に純水が供給
される。
【0051】なお、前記チャンバ19、20、21、2
2は端部絶縁板に溝として形成されているが、本発明で
は溝状に限定されることはなく、たとえば、端部絶縁板
に周方向の長孔を形成することによっても、端板に押圧
された状態で溝状チャンバ同様のチャンバとしての機能
を奏する。
【0052】図4に示される電解セル31も、ガスケッ
トに形成された切欠き状流体流通通路15、16、1
7、18による押圧不足によって生じる虞のある流体用
経路11、12、13、14への異種流体混入の問題を
解消したものである。この電解セル31は前記電解セル
1(図1〜図3)とは異なり、同一流体の流体用経路1
1、12、13、14が複数室A、Cに共用されてい
る。この点のみで従来の電解セルと同じである。しか
し、ガスケット32に形成された流体用経路11、1
2、13、14のガスケット中央寄り近傍を効果的に押
圧しすることにより、漏洩による流体用経路11、1
2、13、14への前記異種流体混入の問題を解消した
ものである点に特徴がある。
【0053】図示のごとく、ガスケット32の中央空間
32aの形状および該中央空間32aに嵌着される多孔
質給電体33の外形に特徴を有している。すなわち、い
ずれの形状も、真円における対向する平行二辺が形成さ
れたものである。そして、複数個の固体電解質膜ユニッ
トが電解セル31として積層されたときに、複数枚の多
孔質給電体33がその平行二辺が交互に交差するように
積層される。この構成により、電解セル31の軸方向に
見て多孔質給電体33が交互に突出および後退した状態
となる。
【0054】そして、突出した多孔質給電体33の部分
と電極板34とで、ガスケット32の流体用経路11、
12、13、14のガスケット中央寄り近傍が挟圧され
るため、多孔質給電体33から流体用経路11、12、
13、14への漏洩が防止され、流体用経路11、1
2、13、14への異種流体の混入が防止される。具体
的には、図4において、ガスケット32のD部は多孔質
給電体33のE部と電極板34のF部とで挟圧され、同
じく、ガスケット32のG部は多孔質給電体33のH部
と電極板34のJ部とで挟圧される。したがって、陽極
室Aで発生した酸素ガスが矢印Mに沿って水素ガス取り
出し経路12に混入することがなく、陰極室Cで発生し
た水素ガスが矢印Mに沿って酸素ガス取り出し経路11
に混入することがない。
【0055】なお、ガスケット32の中央空間32aの
形状および多孔質給電体33の外形はとくに図4に示す
形状に限定されることはなく、上述のように多孔質給電
体の一部分と電極板34とでガスケットの流体用経路の
ガスケット中央寄り近傍が挟圧される形状であればよ
い。
【0056】図5に示されるガスケット35は、その流
体流通通路36に特徴を有するものであり、従来のガス
ケットに代えて従来の電解セルにも適用できる。
【0057】このガスケット35はその多孔質給電体が
嵌着された中央空間35aと流体用経路37とを連通す
る切欠き36aが形成されており、この切欠き36aに
流体流通ブロック38が嵌着されている。流体流通ブロ
ック38には、それが前記切欠き36aに嵌着されたと
きに中央空間35aと流体用経路37とを連通するトン
ネル38aが穿孔されている。このトンネル38aが実
質的に流体流通通路を構成する。
【0058】このように、流体流通ブロック38が嵌着
されているため、ガスケット35が図示しないボルトに
よって締めつけられて電解セルに組み込まれたとき、前
記流体流通ブロック38が固体電解質膜3を挟む側のガ
スケットの流体用経路37のガスケット中央寄り近傍Q
を固体電解質膜3を介して効果的に押圧する。したがっ
て、押圧された当該ガスケットの中央空間(たとえば陽
極室A)で発生した酸素ガスが矢印Mに沿って流体用経
路(たとえば水素ガス取り出し経路)37への混入が防
止される。すなわち、異種流体の混入が防止される。
【0059】この流体流通ブロック38は、合成樹脂ま
たはステンレス鋼等の耐食金属から形成されたチューブ
を内方するシリコーン樹脂から形成するのが、通水性お
よび通気性が確保され且つ弾力性が備わる点で好まし
い。
【0060】図6に示されるガスケット41も、その流
体流通通路42に特徴を有するものであり、従来のガス
ケットに代えて従来の電解セルにも適用できる。
【0061】このガスケット41の流体流通通路42
は、その多孔質給電体が嵌着された中央空間41aと流
体用経路43とを連通する複数本の溝から構成されてい
る。
【0062】このように、複数本の溝から構成された流
体流通通路42を有するガスケットが、図示しないボル
トによって締めつけられて電解セルに組み込まれたと
き、前記複数本の溝間の複数本の突条(いわば土手)4
2aが、固体電解質膜を挟む側のガスケットの流体用経
路のガスケット中央寄り近傍Rを効果的に押圧する。し
たがって、押圧された当該ガスケットの中央空間(たと
えば陽極室)で発生した酸素ガスが矢印Mに沿って流体
用経路(たとえば水素ガス取り出し経路)43への混入
が防止される。すなわち、異種流体の混入が防止され
る。
【0063】図7に示されるのはその多孔質給電体44
に特徴を有する電解セル45の一部、すなわちユニット
部分である。多孔質給電体44を除けば図11に示す従
来の電解セル71と変わるところはない。多孔質給電体
44の外径は環状のガスケット46の中央空間46aの
直径にほぼ等しくされている。さらに、多孔質給電体4
4の外周縁は図中の47で示す流体通路部を除き、非孔
質材料からなるシール部材48によってシールする。こ
のシール部材48としては、耐溶出性、耐酸性、耐酸化
性を有するフッ素樹脂(テフロン等)等の合成樹脂、ま
たはチタンやステンレス鋼等の金属箔が好ましく用いら
れる。シール部材の配設方法としては、溶融した前記樹
脂を多孔質給電体44の外周縁の所定部位に充填(塗
布)して固化させたり、前記樹脂のフィルムや金属箔を
多孔質給電体44の外周縁に沿う形状(たとえばコの字
状断面のレール形状)とし、これを多孔質給電体44の
外周縁の所定部位にそこを覆うように嵌着するのがよ
い。多孔質給電体44は電解セル45に組み込まれたと
きにその流体通路部47がガスケットの流体流通通路3
6に対応するようにされる。したがって、陽極室Aおよ
び陰極室Cとそれらに対応する流体用経路37とは、前
記流体通路部47およびガスケットの流体流通通路36
を通してのみ流体の流通が可能となる。多孔質給電体4
4のシール部材48が配設されている外周縁からは流体
の流通は防止される。
【0064】前記固体電解質膜3としては、固体高分子
電解質を膜状に形成したものの両面に貴金属、とくに白
金族金属からなる多孔質層を化学的に無電解メッキによ
って形成した固体高分子電解質膜を使用するのが好まし
い。前記固体高分子電解質としては、カチオン交換膜
(フッ素樹脂系スルフォン酸カチオン交換膜であり、た
とえば、デュポン社製「ナフィオン117」)が好まし
い。また、この場合、前記多孔質メッキ層としては白金
族金属のうち白金が好ましく、とくに白金とイリジウム
とからなる二層構造とすれば、80°Cにおいて200
A/dm2 の高電流密度で四年間の長期にわたって電気
分解することが可能である。
【0065】ところが、従来の、電極を物理的にイオン
交換膜に接触させた構造の固体電解質膜では50〜70
A/dm2 程度の電流密度である。
【0066】前記イリジウムの他に、二種類以上の白金
族金属をメッキした多層構造の固体電解質膜も使用する
ことができる。また、叙上のごとく構成された固体電解
質膜では、固体高分子電解質と多孔質メッキ層とのあい
だには水が存在しないので溶液抵抗やガス抵抗が少な
い。したがって、固体高分子電解質と両多孔質メッキ層
とのあいだの接触抵抗が低くなり、電圧が低くなり、電
流分布が均一となる。その結果、高電流密度化、高温水
電解、高圧水電解が可能となり、高純度の酸素ガスおよ
び水素ガスを効率よく得ることが可能となる。なお、前
記固体高分子電解質膜の他、セラミック膜等の他の固体
電解質膜を使用することも可能である。
【0067】なお、電解セルユニットは横置きでも良く
また縦置きでもよい。本発明のガスケットは高圧型のみ
ならず純水タンクを用いない低圧型の水素酸素発生装置
にも適用可能である。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、ガスケットに流体流通
通路を形成することにより、電極板を薄い金属板から構
成することができ、電極板と多孔質給電体との電気的接
触性が向上する。また、ガスケットの各流体用経路部
(たとえば、発生ガスを取り出すために電解セルに貫通
された通路)のシール性が向上し、それによって異種流
体の混合が防止される。
【0069】さらに、電極板には薄板を用いることがで
きるため、薄い電極板は隣接する多孔質給電体に沿いや
すく導電性が向上し、また、従来の金属厚板製電極板に
要した高精度な平面加工が不要となって加工コストが低
減するうえ、材料コストも低減する。加えて、電極板全
体が薄く軽量となるため、取扱が容易となる。
【0070】また、この電極板を組み込んだ電解セル
は、その軸方向に短縮されてコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解セルの一実施形態を示す組み立て
前斜視図である。
【図2】図1中のII部を示す断面図である。
【図3】図1における端部絶縁板の一例を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明の電解セルの他の実施形態を示す組み立
て前斜視図である。
【図5】本発明のガスケットの一実施形態を示す斜視図
である。
【図6】本発明のガスケットの他の実施形態を示す斜視
図である。
【図7】本発明の電解セルの他の実施形態を示す組み立
て前の要部斜視図である。
【図8】従来の電解セルの一例を示す組み立て前断面図
である。
【図9】従来の電極板の一例を示す斜視図であり、
(a)は陰極側の端部電極板を示し、(b)は中間の複
極式電極板を示し、(c)は陽極側の端部電極板を示
す。
【図10】(a)は図8の電極板の要部を示す断面図で
あり、(b)は(a)のX−X線矢視図である。
【図11】従来の電解セルの他の例を示す組み立て前斜
視図である。
【図12】図11の電解セルの断面図である。
【符号の説明】
1、31、45・・・電解セル 2・・・固体電解質膜ユニット 3・・・固体電解質膜 4、34・・・電極板 5、32、35、41、46・・・ガスケット 32a、35a、41a・・・中央空間 6、33、44・・・多孔質給電体 7・・・保護シート 8・・・端板 9・・・端部絶縁板 10・・・ボルト孔 11・・・酸素ガス取り出し用経路 12・・・水素ガス取り出し用経路 13・・・純水供給用経路 14・・・ドレン水排出用経路 15・・・酸素ガス流通通路 16・・・水素ガス流通通路 17・・・純水流通通路 18・・・ドレン水流通通路 19・・・酸素ガスチャンバ 20・・・純水チャンバ 21・・・水素ガスチャンバ 22・・・ドレン水チャンバ 23・・・貫通孔 24・・・口金具 36、42・・・流体流通通路 36a・・・切欠き 37、43・・・流体用経路 38・・・流体流通ブロック 38a・・・トンネル 42a・・・突条 47・・・流体通路部 48・・・シール部材 A・・・陽極室 C・・・陰極室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安井 信一 兵庫県加古川市神野町石守467−1 石守 住宅C−12 409

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正負の両電極板のあいだに固体電解質膜
    によって仕切られた陽極室と陰極室とを有し、その外周
    近傍に流体用経路がその軸方向に沿って形成された電解
    セルであって、前記陽極室および陰極室それぞれに多孔
    質給電体が配設されており、該多孔質給電体の外周に陽
    極室および陰極室をそれぞれ画する環状のガスケットが
    配設されており、該ガスケットにおける一部の前記流体
    用経路から中央空間に連通する流体流通通路が形成され
    ており、ガスケットの流体流通通路が形成された部位に
    対応する前記隣接固体電解質膜の部位には流体用経路が
    形成されておらず、前記ガスケットの流体流通通路に連
    通する流体用経路が、隣接固体電解質膜とは反対側の電
    解セルの実質的端部まで形成されてなることを特徴とす
    る水素酸素発生装置用電解セル。
  2. 【請求項2】 前記正負の両電極板のあいだに固体電解
    質膜によって仕切られた陽極室と陰極室とを有する複数
    個の固体電解質膜ユニットが隣接する固体電解質膜ユニ
    ットの電極板を共用しながら積層されており、一の固体
    電解質膜ユニットにおいて、固体電解質膜ユニットを挟
    む両ガスケットの対応位置にそれぞれ流体流通通路が形
    成されており、複数個の固体電解質膜ユニットが互い
    に、ガスケットの流体流通通路形成位置が異なる角度位
    置となるように配置されてなる請求項1記載の水素酸素
    発生装置用電解セル。
  3. 【請求項3】 前記正負の両電極板のあいだに固体電解
    質膜によって仕切られた陽極室と陰極室とを有する複数
    個の固体電解質膜ユニットが隣接する固体電解質膜ユニ
    ットの電極板を共用しながら積層されており、その実質
    的両端部それぞれに複数本の流体用経路同士を連通させ
    るためのチャンバが形成されてなる請求項1または2記
    載の水素酸素発生装置用電解セル。
  4. 【請求項4】 正負の両電極板のあいだに固体電解質膜
    によって仕切られた陽極室と陰極室とを有し、その外周
    近傍に流体用経路がその軸方向に沿って形成された電解
    セルであって、前記陽極室および陰極室それぞれに多孔
    質給電体が配設されており、該多孔質給電体の外周に陽
    極室および陰極室をそれぞれ画する環状のガスケットが
    配設されており、固体電解質膜を挟む一対のガスケット
    同士の互いに異なる角度位置に、一部の前記流体用経路
    から中央空間に連通する流体流通通路が形成されてお
    り、固体電解質膜を挟む一対のガスケットの中央空間お
    よび該中央空間に配設される多孔質給電体の外形が、互
    いのガスケットの流体流通通路形成部位において食い違
    うように形成されてなることを特徴とする水素酸素発生
    装置用電解セル。
  5. 【請求項5】 電解セルの陽極室および陰極室にそれぞ
    れ配設される多孔質給電体の外周に配設される、陽極室
    および陰極室をそれぞれ画するための環状のガスケット
    であって、その外周近傍に流体用経路が穿孔されてお
    り、一部の該流体用経路から中央空間に連通する流体流
    通通路が形成されており、該流体流通通路が流体用経路
    から中央空間に至る複数本の溝から構成されてなること
    を特徴とする電解セル用環状ガスケット。
  6. 【請求項6】 電解セルの陽極室および陰極室にそれぞ
    れ配設される多孔質給電体の外周に配設される、陽極室
    および陰極室をそれぞれ画するための環状のガスケット
    であって、その外周近傍に流体用経路が穿孔されてお
    り、一部の該流体用経路から中央空間に連通する流体流
    通通路が形成されており、該流体流通通路が、流体用経
    路から中央空間に至る切欠きと、該切欠きに嵌着される
    弾性体ブロックとから構成されており、該弾性体ブロッ
    クに流体用経路から中央空間に連通するトンネルが穿孔
    されてなることを特徴とする電解セル用環状ガスケッ
    ト。
  7. 【請求項7】 電解セルの陽極室と陰極室とをそれぞれ
    外部から画するために配設された環状ガスケットの中央
    空間に嵌着される多孔質給電体であって、その発生ガス
    の通路部を除く外周縁に沿って、その内外を気密にシー
    ルするためのシール部材が配設されてなる電解セル用多
    孔質給電体。
  8. 【請求項8】 正負の両電極板のあいだに固体電解質膜
    によって仕切られた陽極室と陰極室とを有し、その外周
    近傍に流体用経路がその軸方向に沿って形成された電解
    セルであって、前記陽極室および陰極室それぞれに多孔
    質給電体が配設されており、該多孔質給電体の外周に陽
    極室および陰極室をそれぞれ画する環状のガスケットが
    配設されており、前記ガスケットに、陽極室および陰極
    室それぞれから対応する前記流体用経路に連通する切欠
    き状の流体流通通路が形成されており、ガスケットの中
    央空間に配設された前記多孔質給電体の外周縁におけ
    る、前記流体流通通路に対応する部位を除く部分に気密
    にシールするためのシール部材が配設されてなることを
    特徴とする水素酸素発生装置用電解セル。
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