JPH1161472A - 水素酸素発生装置の電解セルおよびその電極板 - Google Patents

水素酸素発生装置の電解セルおよびその電極板

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JPH1161472A
JPH1161472A JP9214837A JP21483797A JPH1161472A JP H1161472 A JPH1161472 A JP H1161472A JP 9214837 A JP9214837 A JP 9214837A JP 21483797 A JP21483797 A JP 21483797A JP H1161472 A JPH1161472 A JP H1161472A
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electrode plate
annular plate
electrolytic cell
plate
annular
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JP9214837A
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Akiko Miyake
明子 三宅
Seiji Hirai
清司 平井
Shinichi Yasui
信一 安井
Hiroko Kobayashi
宏子 小林
Teruyuki Morioka
輝行 森岡
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Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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Publication date
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    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極板を薄くして電解セル内での電気的接触
性を向上せしめ、製造コストの低減を図り、また、環状
板とOリングによりシール性の向上を図る。 【解決手段】 電極板要素6と、該電極板要素の両側に
配設される電極板要素より小径の第一環状板7および電
極板要素と同径の第二環状板8と、第一環状板の外周に
嵌着されるOリング9とを備えており、第一環状板に水
素ガス流通通路11aが形成され、第二環状板における
前記水素ガス流通通路11aとは異なる角度位置に酸素
ガス流通通路10aが形成され、水素ガス流通通路11
aに連通する水素ガス取り出し用経路11と酸素ガス流
通通路10aに連通する酸素ガス取り出し用経路10と
が互いに異なる角度位置に貫通され、電極板要素と第一
環状板と第二環状板とが重ね合わされて組み立てられた
ときに、対応する経路10、11と流体流通通路10
a、11aとに連通するチャンバ10b、11bが前記
電極板要素に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素酸素発生装置の
電解セルおよびその電極板に関する。さらに詳しくは、
水を電気分解することによって高純度の水素ガスおよび
酸素ガスを得るための水素・酸素発生装置の電解セルお
よび該電解セルに好適に用いられる電極板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水素酸素発生装置には、特開平8
−239788号公報にも開示されているように、その
中心的機能である水の電気分解を行うための電解セルが
組み込まれている。電解セルは固体電解質膜ユニットを
所定組並べ合わせたものである。固体電解質膜ユニット
は固体電解質膜の両側に電極板を有し、それらに挟まれ
た空間の一方が陽極室で他方が陰極室となり、各室に給
電体が収容される。
【0003】複極式電解セルの場合には、並べ合わせた
固体電解質膜ユニットの両端の電極板間に直流電圧を印
加すると、それらの端部電極板はそれぞれ陽極と陰極と
の単極式電極板になり、それらの中間の電極板は一方の
面が陽極になり他方の面が陰極となる複極式電極板にな
る。すなわち、各固体電解質膜と電極板の陽極側とに挟
まれた空間が陽極室となり、各固体電解質膜と電極板の
陰極側とに挟まれた空間が陰極室となる。
【0004】たとえば、図7に示す電解セル51におい
ては、52が中間に配置される複極式の電極板(図8参
照)であり、53aおよび53bはそれぞれ端部に配置
される端部電極板であり、いわば単極式の電極板であ
る。また、54は固体電解質膜であり、55は多孔質給
電体であり、56は多孔質給電体55を外部から隔離す
る環状シリコーン樹脂製ガスケットであり、57は環状
保護シートである。そして、58は酸素ガス取り出し用
経路、58aは酸素ガス流通通路、59は水素ガス取り
出し用経路、59aは水素流通通路である。本図では純
水供給用経路60と純水流通通路60aおよび陰極室用
のドレン水排出用経路61およびドレン流通通路61a
は表されていないが、図8も併せて参照すれば明らかな
ように、酸素ガス取り出し用経路58および酸素ガス流
通通路58aと同様の構成によって形成されている。
【0005】前記各経路および通路の形成方法について
は、この電極板52の一部の断面が示される図9(a)
も合わせて参照すれば明らかである。すなわち、電極板
52の周縁近傍に放射状に長円状の浅い二段溝62が形
成されている。なお、図9(b)は図9(a)のIX−
IX線矢視図である。二段溝62の段部62aは長円状
の基盤63が装着される基盤座である(以下、基盤座6
2aと称する)。そうすることによって長円状の通路
(水素ガス流通通路59aで代表させる)が構成され
る。この基盤63には、電極板52の水素ガス取り出し
用経路59に対応する位置に、同じく水素ガス取り出し
用経路64が穿孔されている。そして、水素ガス取り出
し用経路64よりも電極板52中心寄りに、陰極室(多
孔質給電体が充填される空間)と水素ガス流通通路59
aとを連通する水素ガス導入孔64bが穿孔されてい
る。前記多孔質給電体55、ガスケット56および保護
シート57も示されている。図8では水素ガス流通通路
59aを例示したが、酸素ガス流通通路58aおよび純
水流通通路60aは、形成位置が異なるだけで同一構造
である。図7において符号65で示されるのはともに端
板であり、図示しない締付ボルトによって両端板65同
士を電極板等を貫通し、その外周該当部位すなわち本図
ではガスケット部、において締め付けることにより電解
セル51が組み立てられる。
【0006】多孔質給電体はメッシュや焼結体等の通気
性材から形成され、その側面からも自在に流体が流通で
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術において
は、かかる電極板52、53a、53b(以下、52で
代表させる)によれば、前記各通路58、59、60、
61および基盤座62aを加工するため板厚を薄くでき
ないことから、通常、板厚が10〜20mmのチタン板
を用いている。
【0008】電極板は隣接する多孔質給電体と良好な接
触状態を保つ必要があるためにその両面に高い平面度お
よび平行度が要求される。しかし、上述のように厚いチ
タン板は通常熱間圧延により製造されるために平面度お
よび平行度が悪く、電極板に用いるにはさらに平面加工
を行う必要がある。さらに、基盤座62aを加工する工
程を必要とする。
【0009】また、シリコーンガスケットは耐酸性が劣
るため、固体電解質膜とのあいだに環状のPFA(パー
フルオロアルコキシビニルエーテル)製保護シート等を
挟むことによって固体電解質膜に直接接触しないように
している。しかし、シリコーンガスケットを挟んで締め
付けても保護シートにしわや折れ目があるとその部分か
ら漏洩が生じる可能性がある。そこで、かかる欠陥のな
い良質のPFA製保護シートを選別して採用する必要が
あり、そのために手間およびコストが増加している。
【0010】また、電解セル組み立て時のボルト締付ト
ルクについては、前記ガスケットのシール機能を発揮さ
せるために十分に締める必要があるとともに、固体電解
質膜を損傷しないように締めすぎに注意を要する。
【0011】本願発明はかかる問題を解決するためにな
されたものであり、電極板内に陽極室および陰極室を形
成して従来のガスケットや保護シートの使用を省略する
とともに、Oリング等のシールリングを用いることによ
り、シール性の向上、部品点数の低減、構成の簡素化お
よびコンパクト化を図った電解セルを提供することを目
的としている。
【0012】さらに、かかる電解セルに好適に用いられ
る電極板を提供することをも目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電極板は、一枚
の電極板要素と、該電極板要素の一方の面側に配設され
る第一環状板と、電極板要素の他方の面側に配設される
第二環状板と、それぞれが前記電極板要素と第一環状板
と第二環状板とを貫通する第一流体用経路および第二流
体用経路と、前記第一環状板の中央空間と前記第一流体
用経路とを連通する第一流体連絡路と、前記第二環状板
の中央空間と前記第二流体用経路とを連通する第二流体
連絡路とを備えており、前記第一環状板の中央空間にお
ける第一流体連絡路の起点と前記第二環状板の中央空間
における第二流体連絡路の起点とが、組み立て状態にお
いて異なる角度位置に位置している。
【0014】かかる構成により、環状板の中央空間を起
点として流体連絡路が形成されるため、電極板要素には
従来のような複雑な流体流通通路形成が不要となり、電
極板要素には薄板を用いることができる。したがって、
薄い電極板要素は柔軟でその両面側に収容される多孔質
給電体に沿いやすいために接触抵抗が減少し、また、従
来の金属厚板製電極板に要した高精度な平面加工が不要
となって加工コストが低減するうえ、材料コストも低減
する。さらに、電極板全体が薄く軽量となるため、取扱
が容易となる。
【0015】なお、特許請求の範囲でいう異なる角度位
置とは、環状板の中心を通る異なる直線上という意味で
ある。
【0016】さらに、複数の電解セル(ユニット)を積
層する場合、一の電解セルユニットの当該電極板を隣接
する電解セルユニットの電極板として共用できる、いわ
ゆる複極式電極板としうる。
【0017】さらに、これらの電極板のうちで、前記各
流体連絡路が、対応環状板にその中央空間を起点として
形成された流体流通通路と電極板要素に形成されたチャ
ンバとから構成されており、電極板要素と第一環状板と
第二環状板とが重ね合わされて組み立てられたときに各
チャンバが対応流体流通通路と対応流体用経路とを連通
してなり、前記流体用経路と対応流体流通通路の中央空
間における起点とが互いに異なる角度位置に位置してな
るものにあっては、流体用経路の開口部にシールリング
を設けなくとも各流体流通通路と対応各流体用経路とが
異なる角度位置に存在するため、流体流通通路たる切欠
きまたは連通孔の存在に起因するシール性低下が異種流
体の混合という問題の原因とはなりにくい。
【0018】高温高圧等の条件においてより確実な流体
混合防止が要求される場合には、前述のごとく、流体用
経路の開口部、環状板の外周部、およびチャンバの開口
部にシールリングを設ければよい。
【0019】また、如上の電極板の環状板が耐酸性の合
成樹脂から形成されたものにあっては、従来の保護シー
トが不要となる。
【0020】さらに、前記両環状板が電極板要素に接合
されたものにあっては、環状板と電極板要素との接触不
良によるガス漏洩の虞がないうえに、組み立てが容易と
なる。
【0021】本発明の電解セルユニットは、固体電解質
膜と、該固体電解質膜の両側にそれぞれ配設される前述
のうちのいずれか一の電極板と、該電極板の固体電解質
膜側の環状板の中央空間に嵌着される多孔質給電体とを
備えている。
【0022】したがって、その電極板が多孔質給電体に
沿いやすく接触抵抗が減少し、また、コストが低減され
るという前述の電極板と同様の作用効果を奏しうる。
【0023】本発明の電解セルは、前記電解セルユニッ
トが複数段積層されており、各電解セルユニットの電極
板が隣接する電解セルユニットの電極板として共用され
ており、共用される該電極板の両面の環状板の中央空間
それぞれに前記多孔質給電体が嵌着されている。
【0024】したがって、如上の作用効果を奏しつつコ
ンパクトな構成によって大量のガスを生産することがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】つぎに、添付図面に示された実施
形態を参照しつつ本発明の電解セルおよびその電極板を
説明する。
【0026】図1は本発明の電解セルの一実施形態を示
す組み立て前斜視図である。図2は図1の電解セルの組
み立て後を示す、図1のIIa−IIb−IIc線断面
図である。図3は図1の電解セルの組み立て後を示す、
図1のIIIa−IIIb−IIIc線断面図である。
図4は本発明の電極板の一実施形態を示す組み立て前斜
視図であり、図1中のIV部の拡大図である。図5は図
4の電極板の組み立て後のVa−Vb−Vc線断面図で
ある。図6は図4の電極板の組み立て後のVIa−Vb
−VIc線断面図である。
【0027】図1〜3に示す電解セル1は、固体電解質
膜ユニット(特許請求の範囲でいう電解セルユニット)
2を所定組並べ合わせたものである。固体電解質膜ユニ
ット2は固体電解質膜3の両側に電極板4が配設された
ものである。各電極板4の両面には図示のごとく多孔質
給電体5が収容されており、この多孔質給電体5の収容
スペースの一方が陽極室Aとなり他方が陰極室Cとな
る。
【0028】前記電極板4は図4にも示すように、電極
板要素6と、該電極板要素6の一面側に接合された第一
環状板7と、電極板要素6の他面側に接合された第二環
状板8とから構成されている。前記第一環状板7の中央
空間7aが陰極室Cたる多孔質給電体5の収容スペース
であり、第二環状板8の中央空間8aが陽極室Aたる多
孔質給電体5の収容スペースである。第一環状板7はそ
の外周にシールリング9が嵌着できる程度に電極板要素
6より若干小さい外径を呈しており、第二環状板8は電
極板要素6と実質的に同一の外径を呈している。シール
リング9として、本実施形態ではフッ素樹脂製のOリン
グを用いている(以下、Oリング9という)が、とくに
Oリングに限定されることはなく、矩形断面リング等を
用いてもよい。
【0029】前記電極板要素6の材料としてはチタン製
薄板が採用されているが、両環状板7、8はとくにチタ
ン製でなくてもよく、また、導電性材料でなくてもよ
い。たとえばフッ素樹脂板等を用いることができる。
【0030】図5および図6に示すように、第一環状板
7および第二環状板8には互いに同一の半径位置且つ角
度位置にそれぞれ酸素ガス取り出し用経路10、水素ガ
ス取り出し用経路11、純水供給用経路12および陰極
室用のドレン水排出用経路13が穿孔されている。
【0031】さらに、第一環状板7には、前記水素ガス
取り出し用経路11に隣接して中央空間7aから半径方
向切欠き状の水素ガス流通通路11aが形成されてお
り、ドレン水排出経路13に隣接して中央空間7aから
半径方向切欠き状のドレン流通通路13aが形成されて
いる。
【0032】第二環状板8には、前記酸素ガス取り出し
用経路10に隣接して中央空間8aから半径方向切欠き
状の酸素ガス流通通路10aが形成されており、純水供
給用経路12に隣接して中央空間8aから半径方向切欠
き状の純水流通通路12aが形成されている。
【0033】また、電極板要素6には、図1〜6に示す
ように、前記酸素ガス取り出し用経路10と酸素ガス流
通通路10aとを連通せしめるための周方向長孔状の酸
素ガスチャンバ10b、前記水素ガス取り出し用経路1
1と水素ガス流通通路11aとを連通せしめるための周
方向長孔状の水素ガスチャンバ11b、前記純水供給用
経路12と純水流通通路12aとを連通せしめるための
周方向長孔状の純水チャンバ12b、および前記ドレン
水排出用経路13とドレン流通通路13aとを連通せし
めるための周方向長孔状のドレンチャンバ13bがそれ
ぞれ形成されている。
【0034】したがって、第一環状板7および第二環状
板8が電極板要素6を挟むように重ね合わされたとき
に、陽極室Aおよび陰極室Cたる各環状板7、8の中央
空間7a、8aから各通路10a、11a、13aおよ
び各チャンバ10b、11b、13bを通して各流体が
対応する各経路10、11、13へ導かれ、且つ、純水
供給用経路12から純水チャンバ12bおよび純水流通
通路12aを通して陽極室に純水が供給されるように各
流体専用の流路が形成される。
【0035】また、前記各経路10、11、12、13
および各チャンバ10b、11b、12b、13bには
それぞれその内周に図示しないシールリングが嵌着され
ている。このシールリングは前記第一環状板7の外周の
Oリング9と同様の構成のものを用いればよい。
【0036】なお、電解セルの使用条件が、たとえば水
温30°Cで水圧が3kgf/cm2 程度の低温低圧で
あれば前記Oリング9および図示しないシールシングを
用いなくとも、後述の締付ボルトによる挟圧によって十
分にシールが可能である。これは、内径が80mmのフ
ッ素樹脂製環状板を用いた、水温30°Cで水圧が3k
gf/cm2 での試験で確認されている。かかる構成の
電極板によれば、電解セルの分解が容易になる。
【0037】図1〜3における14は電解セル1の両端
に配設される端板であり、これらが中間の各部品群を貫
通する図示しない締付ボルトによって締めつけられるこ
とにより、中間の部品群が挟持された状態で電解セル1
が組み立てられる。15は電解セル1の端部まで貫通さ
れた各経路10、11、12、13に接続された接続金
具であり、発生流体の取り出しや純水の供給がなされ
る。図2および図3では発生酸素ガス用の接続金具15
と発生水素ガス用の接続金具15のみを例示するが、純
水供給用接続金具およびドレン排出用接続金具も同様の
構成である。
【0038】また、前記各経路10、11、12、13
は前述のごとく接続金具と接続するために電解セル1の
軸方向に沿って少なくともその一端側へ貫通されてい
る。しかも、前記各チャンバ10b、11b、12b、
13bによって、流体の流路は各通路10a、11a、
12a、13aと各経路10、11、12、13との間
を周方向に移動するように構成されている。したがっ
て、前述のごとく各通路と対応各経路とは異なる角度位
置に存在するため、通路たる切欠きによるシール性低下
が異種流体の混合という問題の原因とはならない。すな
わち、図5において、切欠き部10aによって固体電解
質膜3のD部を押圧しえないので、陰極室Cで発生した
水素ガスは矢印Mに沿ってN部まで侵入する可能性があ
るが、固体電解質膜3および電極板4のその部位には酸
素ガス取り出し用経路10は存在しない(周方向に若干
ずれた位置に存在する)ため、水素ガスが酸素ガスに混
入する虞はない。
【0039】また、電極板要素6に周方向長孔状チャン
バを形成することに代えて、流体用経路を電極板要素と
両側の環状板とを貫通して形成し、環状板に半径方向切
欠き状通路から周方向に連続する長孔を形成することに
よって中央空間と対応流体用経路とを連通させてもよ
い。
【0040】電解セル1の両端の電極板4間に直流電圧
を印加すると、該両端電極板4の一方は陽極となり、他
方は陰極となるが、中間部位に組み込まれる電極板4は
その片面が陽極で他面が陰極の複極式電極板となる。
【0041】さらに、図示のごとく固体電解質膜3の外
周近傍は全周にわたってOリング9と電極板4の第二環
状板8とで挟圧され、各流体用経路10、11、12、
13およびチャンバ10b、11b、12b、13bの
内周縁もそのシールリング9bが電極板4と各環状板
7、8とで挟圧される。したがって、電極板4が電解セ
ル1に組み込まれるときにボルトの締付トルク値のばら
つきの影響を受けにくく、陽極室Aおよび陰極室Cはと
もに外部から良好にシールされ且つ異なる流体用の経路
からも良好にシールされる。また、固体電解質膜3は隣
接する電極板の第一環状板7と第二環状板8とによって
挟圧されるため、陽極室Aおよび陰極室Cから各経路へ
の流体の漏洩の心配がない。また、耐酸性の低いシリコ
ーンガスケットを使用しないので、メンテナンスも容易
となる。さらに、従来の保護シートを使用する必要もな
いので部品点数が低減される。
【0042】なお本発明の電極板では、第一環状板7、
電極板要素6および第二環状板8を互いに接合してもよ
い。すなわち、フッソ樹脂製である環状板7、8の表面
をエッチング処理したうえで接着剤または粘着剤によっ
て対応する電極板要素6の面に接合される。
【0043】また、Oリング9という小断面積のシール
部材を用いるとともに、切欠き状通路10a、11a、
12a、13aと周方向長孔チャンバ10b、11b、
12b、13bとの形成により、陽極室および陰極室を
従来と同一容積にしても、電解セル1の外径を小さく構
成することができる。
【0044】前記固体電解質膜3としては、固体高分子
電解質を膜状に形成したものの両面に白金族金属からな
る多孔質層を化学的に無電解メッキによって形成した固
体高分子電解質膜を使用するのが好ましい。前記固体高
分子電解質としては、カチオン交換膜(フッ素樹脂系ス
ルフォン酸カチオン交換膜であり、たとえば、デュポン
社製「ナフィオン117」)が好ましい。
【0045】なお、電解セルユニットは横置きでも良く
また縦置きでもよい。本発明のガスケットは高圧型のみ
ならず純水タンクを用いない低圧型の水素酸素発生装置
にも適用可能である。
【0046】また、環状板は円輪状のものが一般的であ
るが、これに限定されることはない。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、電極板を薄い金属板か
ら構成することができ、電極板と多孔質給電体との電気
的接触性が向上する。また、陽極室および陰極室と外部
とのシール性が向上する。PFA製保護シートを省略す
ることができるので製造コストを低減しうる。さらに、
加工コストおよび材料コストが低減する。加えて、電極
板全体が薄く軽量となるため、取扱が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解セルの一実施形態を示す組み立て
前斜視図である。
【図2】図1の電解セルの組み立て後を示す、図1のI
Ia−IIb−IIc線断面図である。
【図3】図1の電解セルの組み立て後を示す、図1のI
IIa−IIIb−IIIc線断面図である。
【図4】本発明の電極板の一実施形態を示す組み立て前
斜視図であり、図1中のIV部の拡大図である。
【図5】図4の電極板の組み立て後のVa−Vb−Vc
線断面図である。
【図6】図4の電極板の組み立て後のVIa−Vb−V
Ic線断面図である。
【図7】従来の電解セルの一例を示す組み立て前断面図
である。
【図8】従来の中間の複極式電極板の一例を示す斜視図
である。
【図9】(a)は図8の電極板の要部を示す断面図であ
り、(b)は(a)のIX−IX線矢視図である。
【符号の説明】
1・・・電解セル 2・・・固体電解質膜ユニット 3・・・固体電解質膜 4・・・電極板 5・・・多孔質給電体 6・・・電極板要素 7・・・第一環状板 7a、8a・・・中央空間 8・・・第二環状板 9・・・Oリング 10・・・酸素ガス取り出し用経路 11・・・水素ガス取り出し用経路 12・・・純水供給用経路 13・・・ドレン水排出用経路 10a・・・酸素ガス流通通路 11a・・・水素ガス流通通路 12a・・・純水流通通路 13a・・・ドレン水流通通路 10b・・・酸素ガスチャンバ 11b・・・純水チャンバ 12b・・・水素ガスチャンバ 13b・・・ドレン水チャンバ 14・・・端板 15・・・接続金具 A・・・陽極室 C・・・陰極室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 輝行 兵庫県加古川市平岡町土山934−4

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一枚の電極板要素と、該電極板要素の一
    方の面側に配設される第一環状板と、電極板要素の他方
    の面側に配設される第二環状板と、それぞれが前記電極
    板要素と第一環状板と第二環状板とを貫通する第一流体
    用経路および第二流体用経路と、前記第一環状板の中央
    空間と前記第一流体用経路とを連通する第一流体連絡路
    と、前記第二環状板の中央空間と前記第二流体用経路と
    を連通する第二流体連絡路とを備えており、 前記第一環状板の中央空間における第一流体連絡路の起
    点と前記第二環状板の中央空間における第二流体連絡路
    の起点とが、組み立て状態において異なる角度位置に位
    置してなる水素酸素発生装置の電解セル用電極板。
  2. 【請求項2】 前記各流体連絡路が、対応環状板にその
    中央空間を起点として形成された流体流通通路と電極板
    要素に形成されたチャンバとから構成されており、電極
    板要素と第一環状板と第二環状板とが重ね合わされて組
    み立てられたときに各チャンバが対応流体流通通路と対
    応流体用経路とを連通してなり、前記流体用経路と対応
    流体流通通路の中央空間における起点とが互いに異なる
    角度位置に位置してなる請求項1記載の水素酸素発生装
    置の電解セル用電極板。
  3. 【請求項3】 前記環状板が耐酸性の合成樹脂から形成
    されてなる請求項1または2記載の水素酸素発生装置の
    電解セル用電極板。
  4. 【請求項4】 前記両環状板が電極板要素に接合されて
    なる請求項1〜3のいずれか一の項に記載の水素酸素発
    生装置の電解セル用電極板。
  5. 【請求項5】 前記第一環状板が電極板要素より小径で
    あり、その第一環状板の外周に嵌着されるシールリング
    と、第一流体用経路および第二流体用経路の周囲に嵌着
    されるシールリングとを備えてなる請求項1または4記
    載の水素酸素発生装置の電解セル用電極板。
  6. 【請求項6】 固体電解質膜と、該固体電解質膜の両側
    にそれぞれ配設される請求項1〜5のいずれか一の項に
    記載の電極板と、該電極板の固体電解質膜側の環状板の
    中央空間に嵌着される多孔質給電体とを備えてなる水素
    酸素発生装置の電解セルユニット。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電解セルユニットが複数
    段積層されており、各電解セルユニットの電極板が隣接
    する電解セルユニットの電極板として共用されており、
    共用される該電極板の両面の環状板の中央空間それぞれ
    に前記多孔質給電体が嵌着されてなる水素酸素発生装置
    の電解セル。
JP9214837A 1997-08-08 1997-08-08 水素酸素発生装置の電解セルおよびその電極板 Withdrawn JPH1161472A (ja)

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