JPS62246948A - エチレン／プロピレンゴムとフツ化黒鉛とからなる組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 苛性ソーダ、或は、苛性カリ等の苛性アルカリの製造法
は、従来、水銀法や隔膜法による塩化アルカリ水溶液の
電気分解によって製造されて来たが、近年、イオン交換
膜を用いた塩化アルカリ水溶液の電気分解が主流と°な
りつつある。

本発明は、イオン交換脱法塩化アルカリ水溶液の電気分
解において（以下イオン交換膜法という）、電槽枠とイ
オン交換膜とをガスケットを介して交互に配列して構成
される電解槽用のシール部材、即ちガスケットとして好
適なエチレン／プロピレンゴム組成物に関するものであ
る。

［従来の技術］ イオン交換脱法塩化アルカリ電解１例えば食塩水の電解
においては、陽極室には腐食性の強い食塩水と塩素ガス
が存在し、又陰極室には強アルカリ性の苛性ソーダが存
在する。

又、陽極室では陰極室より浸透してくる苛性ソーダのた
めに、膜界面には腐食性の強い次亜塩素酸ソーダが存在
し、しかも通常８０℃〜８０℃で運転されているため、
電槽枠とイオン交換膜とのシール部材となるガスケット
にとっては、極めて過酷な条件となっている。

従ってこれに使用されるガスケットは、耐塩素性、耐ア
ルカリ性の他に耐次亜塩素酸ソーダ等の耐薬品性が要求
される。このシール部材としてエチレン／プロピレンゴ
ム組成物が一般に使用されているが、特に陽極側に使用
されるガスケットの腐食が著しく、耐久性が充分でない
、そのため短期間でシール不良となり、液洩れやガス洩
れが起こる。通常かかることのないよう事前にガスケッ
トを取替えているが、このための体止損及び取替えにか
かる費用は多大なものとなっている。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は、耐薬品性、特に次亜塩素酸ソーダに対する耐
性に優れたエチレン／プロピレンゴム組成物を提供する
ことによって、ガスケットの可使時間を飛躍的に高め、
ガスケット取替えの頻度を下げ、体止損及び取替えに必
要な費用を軽減することにある。

［問題点を解決する為の手段］ 本発明者らは、イオン交換膜法電解槽用シール部材に用
いられるエラストマーとして、エチレン／プロピレンゴ
ム１ｏＯｆｉ１部に対し、１〜１００重量部のフッ化黒
鉛を含有した混合物を主成分とするゴム組成物を使用す
る事によって、本発明の目的が達成せられる事が判った
。

以下、本発明について具体例を用いて説明する。

本発明に使用されるエチレン／プロピレンゴムの具体例
としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
プロピレン−ジエンモノマー三元共重合体等のエチレン
／プロピレンゴムが使用される。

本発明に使用されるフッ化黒鉛は、カーボン（炭素）を
フッ素化して得られる灰白色の鱗片状微粉末で、一般に
フッ素含有率が約４５から６５重量％のフッ素化合物が
あるが、通常６０〜８５重量％の化合物が有効である。

しかし８０重量％以下のフッ素化合物を使っても効果は
存在し、特に限定されるものではない。

勿論これらのフッ化黒鉛は各種フッ素含有率の異なるフ
ッ化黒鉛を混合して用いてもよい。

尚、使用せられるフッ化黒鉛の平均粒子径は、出来るだ
け細かいものが好ましいが、通常数ミクロン以下、好ま
しくは約１ミクロンにして使用される。

本発明におけるシール部材に用いるエラストマーとして
好適なゴム組成物は、前記エチレン／プロピレンゴムと
フッ化黒鉛の他、適当な加硫助剤、加硫剤、その他必要
ならばカーボンブラック等の適当な充填剤、オイル類、
ステアリン酸等を加え１通常の方法で混線、加熱処理等
により加硫された状態で使用される。

本発明に使用されるフッ化黒鉛の添加量は、エチレン／
プロピレンゴム１００重量部に対し１〜１００重量部、
好ましくは５〜５０重量部である。それより少ない添加
割合の場合は耐薬品性が充分でなく、これを越える場合
は機械的性質の点で実用的でない。

本発明におけるフッ化黒鉛は、エチレン／プロピレンゴ
ムに対して比較的少量加えるだけで、特に次亜塩素酸ソ
ーダに対する耐性が画期的に改善されることが判った。

これは従来の所謂添加剤としての機能から期待される効
果をはるかに凌ぎ、高温、高酸化性等のため使用出来な
かった領域においても安定して使用する事が可能となっ
た。

特に、イオン交換膜法電解槽用ガスケットは、従来、次
亜塩素酸ソーダによってゴム組成物が１膨潤ないしは溶
出し、可使時間が短く、１年位使用したら更新が必要で
あったが、この可使時間が大巾に改善された。

［実施例コ 実施例１ エチレンとプロピレンとを共重合して得られるエチレン
プロピレンコポリマー（商品名；ｙ’ユートラルＮＣ）
　１００重量部、フッ化黒鉛（商品名；セフポンＣＭ）
とカーボンブラック（商品名、　ＨＡＦブラック）の合
計量が６０重量部、加硫剤トリゴノフクス２９／　４０
の８．５重量部及び加硫助剤トリメチロールプロパント
リメタアクリレート５重量部をロール混合法により添加
混合し、１５０℃×２０分のプレス加硫を行い、本発明
のゴム組成物を得た。

得られた厚さ３ｍｍの加硫ゴムシートを次亜塩素酸ソー
ダ溶液（有効塩素１０％、常温）に浸漬し、ゴム組成物
の溶出量を重量減少率で調べた。

フッ化黒鉛　カーボンブラック　重量減少率（ＨＰＲ）
　　　　　　（ＨＰＲ）　　　　　　（Ｘ）１０　　　
　　　５０　　　　　　１．９２０　　　　　　４０　
　　　　　１．０３０　　　　　　３０　　　　　　０
．５５０　　　　　　１０　　　　　　０．５比較例１ 実施例１のセフポンＯＮの代わりに）ＩＭＦブラックの
添加量を増し、実施例１と同様に処理しゴムの重量減少
率を調べたところ１重量減少が大幅に増えた。

フッ化黒鉛　カーボンブラック　重量減少率（ＨＰＲ）
　　　　　　（ＨＰＲ）　　　　　　（＄）０　　　　
　　１３０　　　　　　５．３実施例２ エチレン、プロピレンと１．４−へキサジエンを共重合
して得られるエチレン／プロピレンターポリマー（商品
名：ノーデル１０７０）　１００重量部に対し、フッ化
黒鉛（商品名；セフポンＣＭ）　３０重量部、カーボン
ブラック（商品名、　ＨＡＦブラック）３０重量部を添
加した以外は実施例１と同様にし、得られた組成物をプ
レス加硫し、厚さ３ｍｍのシートを得た。このシートか
ら、巾３０ｍｍ、外寸１２００ｔ＋ａＸ　１２００ｍｍ
の額縁状ガスゲットを製作し。

フィルタープレス型イオン交換脱法電解槽の陽極室側及
び陰極室側に組込み、陽極室に９０℃の３Ｎ食塩水、陰
極室に９０℃の８Ｎ苛性ソーダを循環しながら、　４０
Ａ　／ｄａ２で電解を続けた。１年間継続して電解した
後、ガスケットの損耗状況を調べたところ、陽極側、陰
極側共に殆ど損耗はみられず、再使用可能な状態であっ
た。

比較例２ 実施例２のセフポンＣＭ　３０重量部の代りにＨＡＦブ
ラックを入れた以外は実施例２と同様に処理し、厚さ３
■のシートを得た。このシートを実施例２と同様に、巾
３０ｍｍ、外寸１２００ｓｍＸ　１２００ｍｍの額縁状
ガスケットを製作し、イオン交換脱法電解槽に組み込み
、１年間の継続運転後、ガスケットの損耗状況を調べた
。その結果は陽極側のガスケットの接液部が約５■溶出
し、再使用は不可能な状態であった・ ［発明の効果］ 本発明のゴム組成物は、耐薬品性、特に次亜塩素酸ソー
ダに対する耐性にきわめてすぐれており、イオン交換膜
法電解槽用ガスケットに用いた場合、劣化することなく
長期間安定に使用することができる。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）エチレン／プロピレンゴムとエチレン／プロピレ
   ンゴム１００重量部に対し１〜１００重量部のフッ化黒
   鉛とを含有してなる耐薬品性に優れたエチレン／プロピ
   レンゴム組成物。
2. （２）エチレン／プロピレンゴムとエチレン／プロピレ
   ンゴム１００重量部に対し１〜１００重量部のフッ化黒
   鉛とを含有してなるエチレン／プロピレンゴム組成物か
   らなるイオン交換膜法電解槽用ガスケット。
3. （３）フッ化黒鉛の含有量が５〜５０重量部である特許
   請求の範囲第２項記載のイオン交換膜法電解用ガスケッ
   ト。