JP2021055129A - 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー - Google Patents

電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー Download PDF

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Abstract

【課題】導電性、強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性、打ち抜き加工性に優れた電子・電気機器用銅合金を提供する。【解決手段】Mgを100massppm以上400massppm以下の範囲内、Agを5massppm以上20massppm以下の範囲内で含有し、さらにPの含有量が5massppm未満であり、残部がCuおよび不可避不純物からなり、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるものの割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるものの割合をNFJ2としたとき、0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45が成り立つ。【選択図】なし

Description

本発明は、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品に適した電子・電気機器用銅合金、この電子・電気機器用銅合金からなる電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバーに関するものである。
従来、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品には、導電性の高い銅又は銅合金が用いられている。
ここで、電子機器や電気機器等の大電流化にともない、電流密度の低減およびジュール発熱による熱の拡散のために、これら電子機器や電気機器等に使用される電子・電気機器用部品の大型化、厚肉化が図られている。このため、電子・電気機器用部品を構成する材料には、高い導電率、曲げ加工性、プレス加工時の打ち抜き加工性が求められている。また、自動車のエンジンルーム等の高温環境下で使用されるコネクタの端子等においては、耐応力緩和特性も求められている。
ここで、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品に使用される材料として、例えば特許文献1には、Cu−Mg合金が提案されている。
特開2016−056414号公報
ここで、特許文献1に記載されたCu−Mg合金においては、耐応力緩和特性を溶質元素の添加により改善させているため、導電率は純銅と比較して劣っていた。そのため、さらに高い導電率を持ちつつ、大電流化による発熱に対応できる、高い耐応力緩和特性を持つ材料の開発が望まれていた。さらには打ち抜き性については何も述べられていない。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、導電性、強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性、打ち抜き加工性に優れた電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、及び、この電子・電気機器用銅合金板条材からなる電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバーを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、合金中に含有されるMg及びAgの含有量を所定の範囲内に設定するとともに、Pの含有量を制限することで導電率、強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性を向上させることが可能であるとの知見を得た。
また、上述の銅合金において、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により解析した結果、粒界3重点を構成する特殊粒界及びランダム粒界の比率を規定することにより、プレス加工時において亀裂が粒界に沿って進展しやすくなり、プレス加工時の打ち抜き加工性も向上させることが可能となるとの知見を得た。
この課題を解決するために、本発明の電子・電気機器用銅合金は、Mgを100massppm以上400massppm以下の範囲内、Agを5massppm以上20massppm以下の範囲内で含有し、さらにPの含有量が5massppm未満であり、残部がCuおよび不可避不純物からなり、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により10000μm以上の測定面積を、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とし、Area Fractionにより平均粒径Aをもとめ、平均粒径Aの10分の1以下となる測定間隔のステップで測定して、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、OIMから解析された粒界3重点において、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合をNFJ2としたとき、0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45が成り立つことを特徴としている。
なお、EBSD法とは、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡による電子線反射回折法(Electron Backscatter Diffraction Patterns:EBSD)を意味し、またOIMは、EBSDによる測定データを用いて結晶方位を解析するためのデータ解析ソフト(Orientation Imaging Microscopy:OIM)である。さらにCI値とは、信頼性指数(Confidence Index)であって、EBSD装置の解析ソフトOIM Analysis(Ver.7.3.1)を用いて解析したときに、結晶方位決定の信頼性を表す数値として表示される数値である(例えば、「EBSD読本:OIMを使用するにあたって(改定第3版)」鈴木清一著、2009年9月、株式会社TSLソリューションズ発行)。
ここで、EBSD法により測定してOIMにより解析した測定点の組織が加工組織である場合、結晶パターンが明確ではないため結晶方位決定の信頼性が低くなり、CI値が低くなる。特に、CI値が0.1以下の場合にその測定点の組織が加工組織であると判断される。
また、特殊粒界とは、結晶学的にCSL理論(Kronberg et al:Trans.Met.Soc.AIME,185,501(1949))に基づき定義されるΣ値で3≦Σ≦29に属する対応粒界であって、かつ、当該対応粒界における固有対応部位格子方位欠陥Dqが、Dq≦15°/Σ1/2(D.G.Brandon:Acta.Metallurgica.Vol.14,p.1479,(1966))を満たす結晶粒界であるとして定義される。
一方、ランダム粒界とは、Σ値が29以下の対応方位関係があってかつDq≦15°/Σ1/2を満たす特殊粒界以外、の粒界である。
なお、粒界3重点としては、3つの粒界がすべてランダム粒界であるJ0、1つの粒界が特殊粒界であるとともに2つの粒界がランダム粒界であるJ1、2つの粒界が特殊粒界であるとともに1つがランダム粒界であるJ2、3つの粒界がすべて特殊粒界であるJ3の4種類が存在している。
よって、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合NFJ3は、J0の総数をΣJ0、J1の総数をΣJ1、J2の総数をΣJ2、J3の総数をΣJ3としたとき、NFJ3=ΣJ3/(ΣJ0+ΣJ1+ΣJ2+ΣJ3)で定義される。
また、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合NFJ2は、NFJ2=ΣJ2/(ΣJ0+ΣJ1+ΣJ2+ΣJ3)で定義される。
上述の構成の電子・電気機器用銅合金によれば、Mgの含有量が100massppm以上400massppm以下の範囲内、Agの含有量が5massppm以上20massppm以下の範囲内とされているので、導電率を大きく低下させることなく、強度、耐応力緩和特性を向上させることが可能となる。
また、Pの含有量が5massppm未満とされているので、曲げ加工性を確保することができる。
また、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により10000μm以上の測定面積を、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とし、Area Fractionにより平均粒径Aをもとめ、平均粒径Aの10分の1以下となる測定間隔のステップで測定して、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、OIMから解析された粒界3重点において、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合をNFJ2としたとき、0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45を満たしているので、粒界に沿って亀裂が進展しやすくなり、プレス加工時の打ち抜き加工性を向上させることが可能となる。
ここで、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、導電率が90%IACS以上であることが好ましい。
この場合、導電率が十分に高いため、従来、純銅を用いていた用途にも適用することが可能となる。
さらに、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が150MPa以上450MPa以下の範囲内であることが好ましい。
この場合、圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が150MPa以上450MPa以下の範囲内とされているので、厚さ0.5mmを超える板条材としてコイル状に巻き取っても、巻き癖がつくことがなく、取り扱いが容易となり、高い生産性を達成することができる。このため、大電流・高電圧向けのコネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品の銅合金として特に適している。
また、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、残留応力率が150℃、1000時間で50%以上であることが好ましい。
この場合、残留応力率が上述のように規定されていることから、高温環境下で使用した場合であっても永久変形を小さく抑えることができ、例えばコネクタ端子等の接圧の低下を抑制することができる。よって、エンジンルーム等の高温環境下で使用される電子機器用部品の素材として適用することが可能となる。
本発明の電子・電気機器用銅合金板条材は、上述の電子・電気機器用銅合金からなり、厚さが0.5mm超えとされていることを特徴としている。
この構成の電子・電気機器用銅合金板条材によれば、上述の電子・電気機器用銅合金で構成されていることから、導電性、強度、耐応力緩和特性、打ち抜き加工性に優れており、厚肉化したコネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。
ここで、本発明の電子・電気機器用銅合金板条材においては、表面にSnめっき層又はAgめっき層を有することが好ましい。
この場合、表面にSnめっき層又はAgめっき層を有しているので、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。なお、本発明において、「Snめっき」は、純Snめっき又はSn合金めっきを含み、「Agめっき」は、純Agめっき又はAg合金めっきを含む。
本発明の電子・電気機器用部品は、上述の電子・電気機器用銅合金板条材からなることを特徴としている。なお、本発明における電子・電気機器用部品とは、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等を含むものである。
この構成の電子・電気機器用部品は、上述の電子・電気機器用銅合金板条材を用いて製造されているので、大電流用途に対応して大型化および厚肉化した場合であっても優れた特性を発揮することができる。
本発明の端子は、上述の電子・電気機器用銅合金板条材からなることを特徴としている。
この構成の端子は、上述の電子・電気機器用銅合金板条材を用いて製造されているので、大電流用途に対応して大型化および厚肉化した場合であっても優れた特性を発揮することができる。
本発明のバスバーは、上述の電子・電気機器用銅合金板条材からなることを特徴としている。
この構成のバスバーは、上述の電子・電気機器用銅合金板条材を用いて製造されているので、大電流用途に対応して大型化および厚肉化した場合であっても優れた特性を発揮することができる。
本発明によれば、導電性、強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性、打ち抜き加工性に優れた電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、及び、この電子・電気機器用銅合金板条材からなる電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバーを提供することができる。
本実施形態である電子・電気機器用銅合金の製造方法のフロー図である。
以下に、本発明の一実施形態である電子・電気機器用銅合金について説明する。
本実施形態である電子・電気機器用銅合金は、Mgを100massppm以上400massppm以下の範囲内、Agを5massppm以上20massppm以下の範囲内で含有し、さらにPの含有量が5massppm未満であり、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する。
そして、本発明の一実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により10000μm以上の測定面積を、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とし、Area Fractionにより平均粒径Aをもとめ、平均粒径Aの10分の1以下となる測定間隔のステップで測定して、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、OIMから解析された粒界3重点において、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合をNFJ2としたとき、
0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45
が成り立つものとされている。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、導電率が90%IACS超えとされていることが好ましい。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が150MPa以上450MPa以下の範囲内であることが好ましい。すなわち、本実施形態では、電子・電気機器用銅合金の圧延材とされており、圧延の最終工程における圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が上述のように規定されているのである。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、残留応力率が150℃、1000時間で50%以上とされていることが好ましい。
ここで、上述のように成分組成、結晶組織、各種特性を規定した理由について以下に説明する。
(Mg:100massppm以上400massppm以下)
Mgは、銅の母相中に固溶することで、導電率を低下させることなく、耐熱性及び耐応力緩和特性を向上させる作用効果を有する元素である。また、Mgを母相中に固溶させることにより、優れた曲げ加工性が得られる。
ここで、Mgの含有量が100massppm未満の場合には、その作用効果を十分に奏功せしめることができなくなるおそれがある。一方、Mgの含有量が400massppmを超える場合には、導電率が低下する。
以上のことから、本実施形態では、Mgの含有量を100massppm以上400massppm以下の範囲内に設定している。
なお、強度および耐応力緩和特性をさらに向上させるためには、Mgの含有量の下限を110massppm以上とすることが好ましく、120massppm以上とすることがさらに好ましく、さらに好ましくは150massppm以上、より好ましくは200massppm以上、250massppm以上とすることがより好ましい。一方、導電率の低下を確実に抑制するためには、Mgの含有量の上限を380massppm以下とすることが好ましく、360massppm以下とすることがさらに好ましく、350masppm以下とすることがより好ましい。
(Ag:5massppm以上20massppm以下)
Agは、低温では固溶限が狭く、ほとんどCuの母相中に固溶することができない。このため、高温でAgを銅中にCuの母相に固溶させて急冷し、例えば150℃以上350℃以下の温間加工を加えることで、母相に固溶しているAgの一部が、加工によって導入された転位や粒界に偏析することとなる。この結果、転位や粒界での原子の拡散が抑制されるため、Mgとともに微量添加することによって耐応力緩和特性が一層向上する。
ここで、Agの含有量が5massppm未満の場合には、その作用効果を十分に奏功せしめることができなくなるおそれがある。一方、Agの含有量が20massppmを超える場合には、さらなる効果は認められず、製造コストが増加する。
以上のことから、本実施形態では、Agの含有量を5massppm以上20massppm以下の範囲内に設定している。
なお、強度および耐応力緩和特性をさらに向上させるためには、Agの含有量の下限を6massppm以上とすることが好ましく、7massppm以上とすることがさらに好ましく、8massppm以上とすることがより好ましい。一方、製造コストをさらに抑制するためには、Agの含有量の上限を18massppm以下とすることが好ましく、16massppm以下とすることがさらに好ましく、14masppm以下とすることがより好ましい。
(P:5massppm未満)
銅中に含まれる微量のPは、一部粒界に偏析し、粒界近傍の拡散を促進させる効果があり、耐応力緩和特性を低下させる。一方、Pの含有量が十分に増えると、母相に固溶したP、さらにMgと反応して鋳造中に生成した晶出物に加えて一部の不可避不純物と反応してリン化物を形成し、耐応力緩和特性および耐熱性を向上させる効果を発揮する一方で、晶出物やリン化物は曲げ加工時の破壊の起点となるため、冷間加工時や曲げ加工時に割れが発生しやすくなる。
このため、本実施形態では、Pの含有量を5massppm未満に制限している。
なお、割れの発生をさらに抑制するためには、Pの含有量の上限を3.0massppm未満、さらには2.5massppm未満とすることが好ましく、2massppm未満とすることがより好ましい。
(不可避不純物:0.1mass%以下)
その他の不可避的不純物としては、B、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、希土類元素、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Se、Te、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Zn、Cd,Hg、Al、Ga、In、Ge、Sn、As、Sb、Tl、Pb、Bi、Be、N、C、Si、Li、H、O、S等が挙げられる。これらの不可避不純物は、導電率を低下させる作用があることから、総量で0.1mass%以下とする。
また、Zn、Snは銅中に容易に混入して導電率を低下させるため、総量で500massppm未満とすることが好ましい。
さらにSi、Cr、Ti、Zr、Fe、Coは、特に導電率を大きく減少させるとともに、介在物の形成により曲げ加工性を劣化させるため、これらの元素は総量で500massppm未満とすることが好ましい。
(粒界3重点の割合)
プレス加工時における打ち抜き加工性は、破断時のかえり高さが小さいほど優れていることになる。ここで、プレス加工を行う材料の厚さが増すほど相対的にかえり高さが高くなる傾向にある。
プレス加工時のかえり高さを低減するためには、プレス加工時に破断が粒界に沿って速やかに発生すればよい。ランダム粒界のネットワークが長くなると粒界に沿った破断が生じやすくなる。ランダム粒界のネットワーク長を長くするためには、粒界3重点を構成する3つの粒界のうち全てが、Σ29以下であらわされる特殊粒界であるJ3、もしくは3つのうち2つが特殊粒界であるJ2の割合を制御することが重要である。
そのため、本実施形態においては、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により10000μm以上の測定面積を、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とし、Area Fractionにより平均粒径Aをもとめ、平均粒径Aの10分の1以下となる測定間隔のステップで測定して、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、OIMから解析された粒界3重点において、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合をNFJ2としたとき、
0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45
を満足するものとしている。
ここで、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5が0.45を超えると、ランダム粒界のネットワーク長が相対的に短くなり、特殊粒界のネットワーク長が長くなるため、プレス加工時のかえり高さが高くなる。一方、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5が0.22以下の場合は実質的に加工組織となり、耐力が500MPaを超えてしまい、厚板化した際にコイルの巻き癖が強くなり、生産性が低下するおそれがある。このため、本実施形態においては、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5を、0.22を超え0.45以下の範囲内とした。
なお、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5の下限は、0.23以上であることが好ましく、0.24以上であることがさらに好ましく、0.25以上であることがより好ましい。一方、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5の上限は、0.40以下であることが好ましく、0.35以下であることがさらに好ましい。
(導電率:90%IACS以上)
導電率が90%IACS以上である場合には、通電時の発熱が抑えられるため、純銅の代替としてコネクタ等の端子、リレー、リードフレーム等の電子機器用部品に特に適している。
なお、導電率は92%IACS以上であることが好ましく、93%IACS以上がさらに好ましく、95%IACS以上がより好ましく、97%がより一層好ましい。
(0.2%耐力:150MPa以上450MPa以下)
本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、0.2%耐力を150MPa以上とすることにより、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適するものとなる。なお、本実施形態では、圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が150MPa以上とされている。プレスによってコネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等を製造する際には、生産性を向上させるため、コイル巻きされた条材が用いられるが、0.2%耐力が450MPaを超えるとコイルの巻き癖がつき生産性が低下する。このため、0.2%耐力は450MPa以下とすることが好ましい。
上述の0.2%耐力の下限は、200MPa以上であることが好ましく、220MPa以上であることがさらに好ましい。また、0.2%耐力の上限は、440MPa以下であることが好ましく、430MPa以下であることがさらに好ましい。
(残留応力率:50%以上)
本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、上述のように、残留応力率が、150℃、1000時間で50%以上とされている。
この条件における残留応力率が高い場合には、高温環境下で使用した場合であっても永久変形を小さく抑えることができ、接圧の低下を抑制することができる。よって、本実施形態である銅圧延板は、自動車のエンジンルーム周りのような高温環境下で使用される端子として適用することが可能となる。
なお、残留応力率は、150℃、1000時間で60%以上とすることが好ましく、150℃、1000時間で70%以上とすることがさらに好ましく、150℃、1000時間で73%以上とすることがより好ましい。
次に、このような構成とされた本実施形態である電子・電気機器用銅合金の製造方法について、図1に示すフロー図を参照して説明する。
(溶解・鋳造工程S01)
まず、銅原料を溶解して得られた銅溶湯に、前述の元素を添加して成分調整を行い、銅合金溶湯を製出する。なお、各種元素の添加には、元素単体や母合金等を用いることができる。また、上述の元素を含む原料を銅原料とともに溶解してもよい。また、本合金のリサイクル材およびスクラップ材を用いてもよい。ここで、銅溶湯は、純度が99.99mass%以上とされたいわゆる4NCu、あるいは99.999mass%以上とされたいわゆる5NCuとすることが好ましい。溶解工程では、Mg,Agの酸化を抑制するため、また水素濃度低減のため、HOの蒸気圧が低い不活性ガス雰囲気(例えばArガス)による雰囲気溶解を行い、溶解時の保持時間は最小限に留めることが好ましい。
そして、成分調整された銅合金溶湯を鋳型に注入して鋳塊を製出する。なお、量産を考慮した場合には、連続鋳造法または半連続鋳造法を用いることが好ましい。
溶湯の冷却速度は0.1℃/sec以上とすることが好ましく、0.5℃/sec以上とすることがさらに好ましい。
(均質化工程S02)
次に、得られた鋳塊の均質化のために加熱処理を行う。鋳塊の内部には、凝固の過程においてMg,Agが偏析して濃縮することがある。
そこで、これらの偏析を消失または低減させるために、鋳塊を300℃以上900℃以下にまで加熱する加熱処理を行うことで、鋳塊内において、Mg,Agを均質に拡散させたり、Mg,Agを母相中に固溶させたりする。なお、この均質化工程S02は、非酸化性または還元性雰囲気中で実施することが好ましい。
(熱間加工工程S03)
Mg,Agの偏析は粒界に生じやすいため、Mg偏析およびAg偏析が存在すると粒界3重点の制御が難しくなる。
そこで、組織の均一化の徹底のため、前述の均質化工程S02の後に熱間加工を実施する。熱間加工の総加工率は50%以上とすることが好ましく、60%以上とすることがさらに好ましく、70%以上であることがより好ましい。この熱間加工工程S03における加工方法に特に限定はなく、例えば圧延、線引き、押出、溝圧延、鍛造、プレス等を採用することができる。また、熱間加工温度は、400℃以上900℃以下の範囲内とすることが好ましい。
(溶体化工程S04)
粒界におけるMg偏析およびAg偏析の解消を徹底するために、前述の熱間加工工程S03の後に、溶体化熱処理を実施する。溶体化工程S04の条件は、加熱温度を500℃以上900℃以下の範囲内、加熱温度での保持時間を1秒以上10時間以下の範囲内とすることが好ましい。この溶体化工程S04は、前述の熱間加工工程S03と兼ねてもよい。その場合は熱間加工の終了温度を500℃超えとすればよい。
(粗加工工程S05)
所定の形状に加工するために、粗加工を行う。なお、この粗加工工程S05では、100℃以上350℃以下の温間加工を1回以上実施する。100℃以上350℃以下の温間加工を実施することで、加工中に極微小な再結晶領域を増加させることができ、後の工程である中間熱処理工程S06の再結晶時に組織がランダム化するとともに、ランダム粒界の総数を増加させることができる。温間加工を1回とする場合は、粗加工工程S05の最終工程で実施する。また、温間加工に代わって、1加工工程あたりの加工率を上げることによる加工発熱を利用してもよい。その場合は、例えば圧延では1パスあたりの加工率を15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上で実施することが好ましい。温間加工の回数は望ましくは2回以上実施することが好ましい。温間加工の温度については、好ましくは150℃以上350℃以下、より好ましくは200℃を超え350℃以下とすればよい。
(中間熱処理工程S06)
粗加工工程S05後に、ランダム粒界の数割合が増加するための再結晶組織化および加工性向上のための軟化を目的として熱処理を実施する。熱処理の方法は特に限定はないが、好ましくは400℃以上900℃以下の保持温度、10秒以上10時間以下の保持時間で、非酸化雰囲気または還元性雰囲気中で熱処理を行う。また、加熱後の冷却方法は、特に限定しないが、水焼入など冷却速度が200℃/min以上となる方法を採用することが好ましい。
なお、粗加工工程S05及び中間熱処理工程S06は、繰り返し実施してもよい。
(仕上げ加工工程S07)
中間熱処理工程S06後の銅素材を所定の形状に加工するため、仕上げ加工を行う。なお、この仕上げ加工工程S07においては、耐応力緩和特性の向上のために50℃以上300℃未満の温間加工を少なくとも1回は実施する。50℃以上300℃未満の温間加工を実施することにより、加工中に導入された転位が再配列するために、耐応力緩和特性が向上する。仕上げ加工工程S07は、最終的な形状によって加工方法および加工率が異なるが、条や板とする場合は圧延を実施すればよい。また1回以上の温間加工以外の工程については、通常の冷間加工とすればよい。50℃以上300℃未満の温間加工に替えて、1加工工程あたりの加工率を上げて、その加工発熱を利用してもよい。その場合は、例えば圧延では1パスあたりの加工率を10%以上とすればよい。
また、加工率は、最終形状に近似するように適宜選択されることになるが、仕上げ加工工程S07において加工硬化によって引張強度を200MPaから500MPaの間にするためには、加工率の上限を90%以下とすることが好ましく、85%以下とすることがさらに好ましく、80%以下とすることが最も好ましい。
(仕上げ熱処理工程S08)
次に、仕上げ加工工程S07によって得られた塑性加工材に対して、耐応力緩和特性の向上および低温焼鈍硬化のために、または残留ひずみの除去のために、仕上げ熱処理を実施する。熱処理温度は、100℃以上800℃以下の範囲内とすることが好ましい。なお、この仕上げ熱処理工程S08においては、再結晶による粒界3重点における特殊粒界の数割合を抑制するために、熱処理条件(温度、時間、冷却速度)を設定する必要がある。例えば200℃から350℃の範囲では10秒以上10時間以下の保持時間とすることが好ましい。この熱処理は、非酸化雰囲気または還元性雰囲気中で行うことが好ましい。熱処理の方法は特に限定はないが、製造コスト低減の効果から、連続焼鈍炉による高温短時間の熱処理が好ましい。
さらに、上述の仕上げ加工工程S07と仕上げ熱処理工程S08とを、繰り返し実施してもよい。
このようにして、本実施形態である電子・電気機器用銅合金(電子・電気機器用銅合金板条材)が製出されることになる。電子・電気機器用銅合金板条材の厚さの上限は特にないが、電子・電気機器用銅合金板条材をプレス加工によりコネクタや端子、バスバーとする際に、厚さが5.0mmを超えるとプレス機の荷重が著しく増大すること、及び、単位時間あたりの生産性が落ちることになり、コスト高になる。このため、本実施形態においては、電子・電気機器用銅合金板条材の厚さを0.5mm超え5.0mm以下とすることが好ましい。なお、電子・電気機器用銅合金板条材の厚さの下限は、1.0mm超えとすることが好ましく、2.0mm超えとすることがさらに好ましい。
ここで、本実施形態である電子・電気機器用銅合金板条材は、そのまま電子・電気機器用部品に使用してもよいが、板面の一方、もしくは両面に、膜厚0.1〜100μm程度のSnめっき層またはAgめっき層を形成してもよい。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用銅合金(電子・電気機器用銅合金板条材)を素材として、打ち抜き加工や曲げ加工等を施すことにより、例えばコネクタやプレスフィット等の端子、バスバーといった電子・電気機器用部品が成形される。
以上のような構成とされた本実施形態である電子・電気機器用銅合金によれば、Mgの含有量が100massppm以上400massppm以下の範囲内、Agの含有量が5massppm以上20massppm以下の範囲内とされているので、導電率を大きく低下させることなく、強度、耐応力緩和特性を向上させることが可能となる。
また、Pの含有量が5massppm未満とされているので、曲げ加工性を確保することができる。
そして、圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により10000μm以上の測定面積を、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とし、Area Fractionにより平均粒径Aをもとめ、平均粒径Aの10分の1以下となる測定間隔のステップで測定して、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、OIMから解析された粒界3重点において、粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合をNFJ2としたとき、
0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45
が成り立つので、ランダム粒界ネットワークの長さが長く、プレス加工時に速やかに粒界に沿った破壊が生じるため、プレス打ち抜き加工性にも優れている。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が150MPa以上450MPa以下の範囲内とされており、導電率が90%IACS以上とされているので、高電圧、大電流用途に応じて厚肉化された電子・電気機器用部品に適しており、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、残留応力率が150℃、1000時間で50%以上とされているので、高温環境下で使用した場合であっても永久変形を小さく抑えることができ、例えばコネクタ端子等の接圧の低下を抑制することができる。よって、エンジンルーム等の高温環境下で使用される電子機器用部品の素材として適用することが可能となる。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金板条材は、上述の電子・電気機器用銅合金で構成されていることから、この電子・電気機器用銅合金板条材を用いることで、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品を製造することができる。
なお、表面にSnめっき層又はAgめっき層を形成した場合には、コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用部品(コネクタやプレスフィット等の端子、バスバー等)は、上述の電子・電気機器用銅合金で構成されているので、大型化および厚肉化しても優れた特性を発揮することができる。
以上、本発明の実施形態である電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品(端子、バスバー等)について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、電子・電気機器用銅合金の製造方法の一例について説明したが、電子・電気機器用銅合金の製造方法は、実施形態に記載したものに限定されることはなく、既存の製造方法を適宜選択して製造してもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
純度99.99mass%以上の無酸素銅(ASTM B152 C10100)からなる銅原料を準備し、これを高純度グラファイト坩堝内に装入して、Arガス雰囲気とされた雰囲気炉内において高周波溶解した。得られた銅溶湯内に、Snを添加して表1に示す成分組成に調製し、カーボン鋳型に注湯して鋳塊を製出した。その後、一部を切断・切削加工し、厚さ50mm×幅100×長さ100mmの鋳塊を得た。
その後、Arガス雰囲気中において、電気炉を用いて800℃で4時間の加熱を行い、均質化処理を行った。
均質化熱処理後の鋳塊を熱間鍛造し、高さ約25mm×幅約150mmの板材を得た。熱間鍛造は500℃以上で実施するようにし、表面温度が500℃以下になった時点で、800℃に保持した電気炉で再加熱し、表面温度が約600℃になった時点で再度熱間鍛造を実施した。熱間鍛造終了時の温度は500℃以上であった。熱間鍛造終了後、800℃に加熱した電気炉で1minの溶体化熱処理を実施した。
その後、圧延ロールを300℃まで加熱し、表1に示した厚さになるまで粗圧延を実施した。
粗圧延後は、電気炉とソルトバス炉を用いて表に記載された温度条件で、中間熱処理を行った。電気炉を用いた熱処理ではAr雰囲気で実施した。中間熱処理後の平均結晶粒径は500℃および600℃の熱処理温で実施したものは10μm以上30μm未満の間に入るように調整した。また700℃および800℃で熱処理したものは30μm以上50μ未満となるように調整した。
なお、中間熱処理後の平均結晶粒径は、次のようにして調べた。圧延の幅方向に対して直交する面、すなわちTD(Transverse Direction)面を観察面とし、鏡面研磨、エッチングを行ってから、光学顕微鏡にて、圧延方向が写真の横になるように撮影し、1000倍の視野(約300×200μm)で観察を行った。そして、結晶粒径をJIS H 0501の切断法に従い、写真縦、横の所定長さの線分を5本ずつ引き、完全に切られる結晶粒数を数え、その切断長さの平均値を平均結晶粒径として算出した。
中間熱処理を行った板材は切断するとともに、酸化被膜を除去するために表面研削を実施した。その後、圧延ロールを200℃に加熱し、表1に記載された圧延率で仕上げ圧延(仕上げ加工)を実施し、表1に記載された厚みの薄板を製出した。
そして、仕上げ圧延(仕上げ加工)後に、ホットプレートもしくはソルトバス炉を用いて表1に記載の条件で、仕上げ熱処理を実施し、その後、水焼入れを行い、特性評価用薄板を作製した。
そして、以下の項目について評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(粒界3重点割合)
圧延の幅方向に対して直交する断面、すなわちTD面(Transverse direction)を観察面として、EBSD測定装置及びOIM解析ソフトによって、次のように結晶粒界(特殊粒界とランダム粒界)および粒界3重点を測定した。耐水研磨紙、ダイヤモンド砥粒を用いて機械研磨を行った後、コロイダルシリカ溶液を用いて仕上げ研磨を行った。そして、EBSD測定装置(FEI社製Quanta FEG 450,EDAX/TSL社製(現 AMETEK社) OIM Data Collection)と、解析ソフト(EDAX/TSL社製(現 AMETEK社)OIM Data Analysis ver.7.3.1)によって、電子線の加速電圧20kV、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とした。そしてArea Fractionにより平均粒径を求めた。その後、平均粒径の10分の1以下となる測定間隔のステップで、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、CI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とした。また、各粒界3重点を構成する3つの粒界についてはNeighboring grid pointでの算出したCSL signma valueの値を用いて、特殊粒界およびランダム粒界を識別した。Σ29を超える対応粒界についてはランダム粒界とみなした。
(機械的特性)
特性評価用条材からJIS Z 2241に規定される13B号試験片を採取し、JIS Z 2241のオフセット法により、0.2%耐力を測定した。なお、試験片は、圧延方向に平行な方向で採取した。
(導電率)
特性評価用条材から幅10mm×長さ150mmの試験片を採取し、4端子法によって電気抵抗を求めた。また、マイクロメータを用いて試験片の寸法測定を行い、試験片の体積を算出した。そして、測定した電気抵抗値と体積とから、導電率を算出した。なお、試験片は、その長手方向が特性評価用条材の圧延方向に対して平行になるように採取した。
(耐応力緩和特性)
耐応力緩和特性試験は、日本伸銅協会技術標準JCBA−T309:2004の片持はりねじ式に準じた方法によって応力を負荷し、150℃の温度で1000時間保持後の残留応力率を測定した。
試験方法としては、各特性評価用条材から圧延方向に対して平行する方向に試験片(幅10mm)を採取し、試験片の表面最大応力が耐力の80%となるように、初期たわみ変位を2mmと設定し、スパン長さを調整した。上記表面最大応力は次式で定められる。
表面最大応力(MPa)=1.5Etδ0/Ls 2
ただし、
E:ヤング率(MPa)
t:試料の厚さ(mm)
δ:初期たわみ変位(2mm)
:スパン長さ(mm)
である。
150℃の温度で、1000時間保持後の曲げ癖から、残留応力率を測定し、耐応力緩和特性を評価した。なお残留応力率は次式を用いて算出した。
残留応力率(%)=(1−δt0)×100
ただし、
δ:150℃で1000時間保持後の永久たわみ変位(mm)−常温で24h保持後の永久たわみ変位(mm)
δ:初期たわみ変位(mm)
である。
(曲げ加工性)
日本伸銅協会技術標準JCBA−T307:2007の4試験方法に準拠して曲げ加工を行った。
圧延方向と試験片の長手方向が垂直になるように、特性評価用条材から幅10mm×長さ30mmの試験片を複数採取し、曲げ角度が90度、曲げ半径が0.05mmのW型の治具を用い、W曲げ試験を行った。
そして、曲げ部の外周部を目視で確認し割れが観察された場合は「×」、割れを確認できない場合を「〇」として判定を行った。
(打ち抜き加工性)
特性評価用条材から金型で円孔(φ8mm)を多数打ち抜いて、かえり高さの測定により評価を行った。
金型のクリアランスは板厚に対して約3%とし、50spm(stroke per minute)の打ち抜き速度により打ち抜きを行った。かえり高さの測定は穴抜き側の切口面を観察し、10点以上計測し、板厚に対しての割合で評価した。
かえり高さの最も高いものが板厚に対して1.0%以下のものを「◎」と評価し、1.0%超え3.0%以下のものを「〇」、3.0%を超えるものを「×」と評価した。
Figure 2021055129
Figure 2021055129
比較例1は、Mgの含有量が本発明の範囲よりも少なかったため、耐応力緩和特性が低かった。そのため曲げ加工性と打ち抜き性の評価は実施しなかった。
比較例2は、Agの含有量が本発明の範囲よりも少なかったため、耐応力緩和特性が低かった。そのため曲げ加工性と打ち抜き性の評価は実施しなかった。
比較例3は、Pの含有量が本発明の範囲よりも多かったため、曲げ加工性が「×」となった。そのため耐応力緩和特性と打ち抜き性の評価は実施しなかった。
比較例4は、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5が本発明の範囲よりも大きく、ランダム粒界のネットワーク長が短くなり、打ち抜き加工性が低下した。そのため、耐応力緩和特性と曲げ加工性の評価は実施しなかった。
比較例5は、Mgの含有量が本発明の範囲よりも多かったため、導電率が低くなった。そのため耐応力緩和特性と曲げ加工性と打ち抜き性の評価は実施しなかった。
比較例6は、(NFJ2/(1−NFJ3))0.5が0.20と本発明の範囲よりも小さく、0.2%耐力が必要以上に高くなった。そのため耐応力緩和特性と曲げ加工性と打ち抜き性の評価は実施しなかった。
これに対して、本発明例においては、0.2%耐力、導電率、耐応力緩和特性、曲げ加工性、打ち抜き加工性に優れていることが確認される。
以上のことから、本発明例によれば、導電性、強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性、打ち抜き加工性に優れた電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材を提供できることが確認された。

Claims (9)

  1. Mgを100massppm以上400massppm以下の範囲内、Agを5massppm以上20massppm以下の範囲内で含有し、さらにPの含有量が5massppm未満であり、残部がCuおよび不可避不純物からなり、
    圧延の幅方向に対して直交する面を観察面として、母相をEBSD法により10000μm以上の測定面積を、0.25μmの測定間隔のステップでCI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とし、Area Fractionにより平均粒径Aをもとめ、平均粒径Aの10分の1以下となる測定間隔のステップで測定して、総数1000個以上の結晶粒が含まれるように、複数視野で10000μm以上となる測定面積で、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が15°以上の測定点間を結晶粒界とし、Σ29以下の対応粒界を特殊粒界とし、それ以外をランダム粒界とした際、OIMから解析された粒界3重点において、
    粒界3重点を構成する3つの粒界全てが特殊粒界であるJ3の全粒界3重点に対する割合をNFJ3とし、粒界3重点を構成する2つの粒界が特殊粒界であり、1つがランダム粒界であるJ2の全粒界3重点に対する割合をNFJ2としたとき、
    0.22<(NFJ2/(1−NFJ3))0.5≦0.45
    が成り立つことを特徴とする電子・電気機器用銅合金。
  2. 導電率が90%IACS以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子・電気機器用銅合金。
  3. 圧延方向に対して平行方向に引張試験を行った際の0.2%耐力が150MPa以上450MPa以下の範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子・電気機器用銅合金。
  4. 残留応力率が150℃、1000時間で50%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金からなり、厚さが0.5mm超えとされていることを特徴とする電子・電気機器用銅合金板条材。
  6. 表面にSnめっき層又はAgめっき層を有することを特徴とする請求項5に記載の電子・電気機器用銅合金板条材。
  7. 請求項5又は請求項6に記載された電子・電気機器用銅合金板条材からなることを特徴とする電子・電気機器用部品。
  8. 請求項5又は請求項6に記載された電子・電気機器用銅合金板条材からなることを特徴とする端子。
  9. 請求項5又は請求項6に記載された電子・電気機器用銅合金板条材からなることを特徴とするバスバー。
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