JP2021054999A - 変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法 - Google Patents

変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カプロラクトンなどのヘテロ官能基を有する化合物をポリPVA系樹脂に効率よく反応させて、製造効率を向上させることを目的とする。【解決手段】ヘテロ官能基を有する化合物と、PVA系樹脂およびカルボン酸塩を含有するPVA系樹脂組成物とを反応させる工程を有する、特定の構造単位を主鎖に有する変性PVA系樹脂の製造方法であって、前記PVA系樹脂組成物に含有される前記カルボン酸塩の含有量が、ポリビニルアルコール系樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部であることを特徴とする変性PVA系樹脂の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、カプロラクトンなどのヘテロ官能基を有する化合物で変性された、特定構造単位を主鎖に有する変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法に関する。
水溶性やガスバリア性などの特性を有するポリビニルアルコール(PVA)系樹脂に他の特性を付与したり、既知の特性を向上させる目的で、PVA系樹脂に官能基を導入した変性PVA系樹脂が種々開発されている。例えば、特許文献1や2には、PVA系樹脂に環状ラクトン化合物をグラフトさせたラクトン変性PVA系樹脂が開示されている。
しかしながら、従来の製法では環状ラクトン化合物の反応率が低いため、製造効率上の課題があった。
特開平7−109339号公報 特開平9−067414号公報
本発明は、上記課題に鑑み、カプロラクトンなどのヘテロ官能基を有する化合物をPVA系樹脂に効率よく反応させて、製造効率を向上させることを目的とする。
しかるに本発明者は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ヘテロ官能基を有する化合物と反応させるポリビニルアルコール系樹脂組成物中に含有されるカルボン酸塩の含有量を所定範囲に調整することにより、ヘテロ官能基を有する化合物の反応率が上昇し、製造効率が向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、ヘテロ官能基を有する化合物と、PVA系樹脂およびカルボン酸塩を含有するPVA系樹脂組成物とを反応させる工程を有する、下記式(1)で表される構造単位を主鎖に有する変性PVA系樹脂の製造方法であって、前記PVA系樹脂組成物に含有される前記カルボン酸塩の含有量が、PVA系樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量%であることを特徴とする変性PVA系樹脂の製造方法である。
Figure 2021054999
(式(1)中、Rxは置換基を有していてもよい炭化水素鎖を表し、Zは置換基を有していてもよいヘテロ原子を表し、nは正の整数を表す。)
本発明の変性PVA系樹脂の製造方法によれば、ヘテロ官能基を有する化合物の反応率が上昇し、製造効率を向上させることができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
本発明の変性PVA系樹脂の製造方法は、ヘテロ官能基を有する化合物と、PVA系樹脂組成物とを反応させる工程を有する。まず、ヘテロ官能基を有する化合物およびPVA系樹脂組成物について説明する。
〔ヘテロ官能基を有する化合物〕
ヘテロ官能基とは、ヘテロ原子を有する官能基であり、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子等が挙げられる。ヘテロ原子を有する官能基としては、例えば、エステル基、カルボン酸基、アシル基、チオエステル基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、チオカルバメート基、カルバミド基、N−アシル基、N,N’−ジアシル基等を挙げることができる。
ヘテロ官能基を有する化合物としては、例えば、ヘテロ官能基を有する環状化合物、カルボン酸化合物、カーボネート化合物、カルバメート化合物、チオカルバメート化合物、ジアシル化合物、トリアシル化合物、およびそれらの類縁体等が挙げられ、以下にこれら化合物について説明する。
<ヘテロ官能基を有する環状化合物>
ヘテロ官能基を有する環状化合物としては、特に限定されないが、炭素数2以上のヘテロ環状化合物が好ましい。ヘテロ官能基を有する環状化合物としては、例えば、ラクトン類等の環状エステル;ラクタム類等の環状アミド;エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等の環状カーボネート;チエタン−2−オン、3,3−ジメチルチエタン−2−オン、4−メチルチエタン−2−オン、3−メチルチエタン−2−オン、3−エチルチエタン−2−オン、3−メチル−3−エチルチエタン−2−オン等の環状チオエステル;エチレンカルバメート等の環状カルバメート;フェニルフタルイミドやシクロヘキサンジカルボキシイミド等のイミド化合物;N,N’−ジメチルプロピレン尿素や1,3−ジメチル−2−イミダゾリジソン等の環状ウレア誘導体;N−アシル置換カプロラクタム等の環式N,N’−ジアシル化合物等が挙げられ、これらの中でも環状エステルが好ましく、ラクトン類がより好ましい。
ラクトン類としては、開環重合により脂肪族ポリエステルを形成する炭素原子の数が3〜15であるラクトン類を挙げることができる。このようなラクトン類は、置換基を有さない場合には下記式(3)で表され、式中、nは2〜14の整数であり、好ましくはnが4〜5である。また、下記式(3)中のアルキレン鎖−(CH−に含まれる炭素原子のうち少なくとも1つの炭素原子が少なくとも1個の置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、例えば、炭素数が1〜8程度の低級アルキル基、炭素数が1〜8程度の低級アルコキシ基、シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基等が挙げられる。
Figure 2021054999
ラクトン類としては、例えば、β−プロピオラクトン類、γ―ブチロラクトン類、ε−カプロラクトン類、δ−バレロラクトン類等を挙げることができる。
β−プロピオラクトン類としては、例えば、β−プロピオラクトン、ジメチルプロピオンラクトン等が挙げられる。
γ−ブチロラクトン類としては、例えば、ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウロラクトン、γ−パルミトラクトン、γ−ステアロラクトン、クロトノラクトン、α−アンゲリカラクトン、β−アンゲリカラクトン等が挙げられる。
ε−カプロラクトン類としては、例えば、ε−カプロラクトン、モノメチル−ε−カプロラクトン、モノエチル−ε−カプロラクトン、モノデシル−ε−カプロラクトン、モノプロピル−ε−カプロラクトン等のモノアルキル−ε−カプロラクトン;2個のアルキル基がε位置以外の炭素原子にそれぞれ置換しているジアルキル−ε−カプロラクトン;3個のアルキル基がε位置以外の炭素原子にそれぞれ置換しているトリアルキル−ε−カプロラクトン;エトキシ−ε−カプロラクトン等のアルコキシ−ε−カプロラクトン;シクロヘキシル−ε−カプロラクトン等のシクロアルキル−ラクトン;ベンジル−ε−カプロラクトン等のアラルキル−ε−カプロラクトン;フェニル−ε−カプロラクトン等のアリール−ε−カプロラクトン等が挙げられる。
δ−バレロラクトン類としては、例えば、5−バレロラクトン、3−メチル−5−バレロラクトン、3,3−ジメチル−5−バレロラクトン、2−メチル−5−バレロラクトン、3−エチル−5−バレロラクトン等が挙げられる。
これらのラクトン類は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、本実施形態で使用するラクトン類としては、反応性の点から、ε−カプロラクトン類やδ−バレロラクトン類が好ましく、さらに安価かつ容易に入手できる点から、ε−カプロラクトン類がより好ましい。
<カルボン酸化合物>
カルボン酸化合物としては、例えば、直鎖カルボン酸、直鎖カルボン酸エステル、直鎖カルボン酸チオエステル、直鎖カルボン酸アミド、カルボン酸のアシルハライド、カルボン酸の酸無水物等が挙げられる。これらの中でも、直鎖カルボン酸エステルが好ましい。
<カーボネート化合物>
カーボネート化合物としては、例えば、各種のジアルキルカーボネートやジアリールカーボネート、アリールアルキルカーボネート等が挙げられる。
<カルバメート化合物>
カルバメート化合物としては、例えば、メチルカルバメートやエチルカルバメート等が挙げられる。
<チオカルバメート化合物>
チオカルバメート化合物としては、例えば、ジメチルアミノ−S−アリールチオカルバメート等の誘導体等が挙げられる。
<ジアシル化合物>
ジアシル化合物としては、例えば、ジアセトアミドやジアセチル(シクロペンチル)アザン等が挙げられる。
<トリアシル化合物>
トリアシル化合物としては、例えば、トリアセトアミドやトリベンズアミド等が挙げられる。
その他、ヘテロ官能基を有する化合物として、後記の式(1)および(2)中のnで表記された繰り返し構成単位のオリゴマー、あるいは重合体を使用することもできる。例えばポリ−ε−カプロラクトンやポリ乳酸等のポリエステル類、ポリ−ε−カプロラクタム等のポリアミド類、あるいはポリチオエステル類等を使用できる。
〔PVA系樹脂組成物〕
次に本発明の製造方法で用いられるPVA系樹脂組成物について説明する。本発明で用いられるPVA系樹脂組成物は、少なくともPVA系樹脂とカルボン酸塩を含有するものである。
まず、PVA系樹脂について説明する。
<PVA系樹脂>
PVA系樹脂は、通常、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルを単独重合し、更にこれをケン化させることにより得られる樹脂である。重合法としては、公知の重合法が適宜用いられ、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合等が用いられるが、一般的には、メタノールを溶媒とする溶液重合が用いられる。得られたカルボン酸ビニル重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
本発明においては、溶融成形に適したPVA系樹脂を用いることが好ましく、例えば、ケン化度が比較的低いPVA系樹脂、一級水酸基が側鎖に導入されたPVA系樹脂等が好ましい。
<共重合成分>
本発明で用いられるPVA系樹脂には、その性能を阻害しない範囲において、以下に示すコモノマーが共重合され、当該コモノマーに由来する構造単位が含まれていてもよい。
前記コモノマーとしては、例えば、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1、2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物等のヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体;1,3−ヒドロキシ−2−メチレンプロパン、1,5−ヒドロキシ−3−メチレンペンタン等ヒドロキシメチルビニリデン類;これらのエステル化物である1,3−ジアセトキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジプロピオニルオキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジブチロニルオキシ−2−メチレンプロパン等のビニリデンジアセテート類;不飽和カルボン酸又はその塩;部分アルキルエステル;完全アルキルエステル等が挙げられる。
中でも溶融成形性の点で、PVA系樹脂の融点は150〜230℃が好ましく、160〜210℃がより好ましく、165〜190℃が更に好ましい。また、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂が特に好ましく、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂が更に好ましい。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたPVA系樹脂を用いることもできる。
以上のような変性物の中でも、共重合によって一級水酸基が側鎖に導入されたPVA系樹脂は、延伸処理や真空・圧空成形等の二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂が好ましい。
PVA系樹脂の平均ケン化度は、70〜100モル%であることが好ましい。
本発明で用いられるPVA系樹脂が、未変性PVAである場合は、平均ケン化度は、好ましくは75〜95モル%、より好ましくは80〜90モル%である。
PVA系樹脂が、変性PVA系樹脂(特に、EO(エチレンオキシド)−PVA、または、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂、アルキル変性PVA系樹脂、エチレン変性PVA)である場合は、平均ケン化度は、好ましくは80〜99モル%、より好ましくは95〜98モル%である。
かかる平均ケン化度がこの範囲にあることで、溶融混練を行う際の効率が向上する傾向がある。一方で平均ケン化度が低すぎる場合には耐熱性が低下する傾向がある。
なお、上記の平均ケン化度はJIS K 6726(1994)に準じて測定される。
また、PVA系樹脂として変性PVA系樹脂を用いる場合の変性率は、通常0.5〜20モル%、好ましくは1〜10モル%、より好ましくは3〜8モル%である。変性率が低すぎると融点が上がって溶融成形が困難となる傾向があり、高すぎると製造が困難となったり、あるいはPVA系樹脂の物性が損なわれる傾向がある。
PVA系樹脂の粘度平均重合度は、200〜3,000であることが好ましく、250〜2,000がより好ましく、300〜1,000が更に好ましい。かかる重合度が低すぎる場合には材料として脆くなる傾向があり、重合度が高すぎる場合には樹脂の溶融粘度が高くなって混練時の加工性が低下する傾向がある。
なお、粘度平均重合度はJIS K6726(1994)に準じて測定される。
PVA系樹脂の20℃における4質量%水溶液の粘度は、2.5〜70mPa・sが好ましく、3〜12mPa・sがより好ましく、3.5〜6mPa・sが更に好ましい。該粘度が低すぎる場合にはフィルム強度等の機械的物性が劣る傾向があり、高すぎる場合にはフィルムへの製膜性が低下する傾向がある。
なお、上記の粘度はJIS K6726に準じて測定される。
PVA系樹脂のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2160g)は、通常0.5〜50g/10分であり、好ましくは1.5〜25g/10分、より好ましくは2〜20g/10分である。MFRが大きすぎる場合にはバリア性が低下する傾向があり、小さすぎる場合には加工性が低下する傾向がある。
なお、MFRは、例えば東洋精機製作所製のメルトインデクサーF−F01を用い、温度210℃、荷重2160gの条件で測定することができる。
PVA系樹脂の融点は、150〜230℃であることが好ましく、特に160〜210℃、さらに165〜190℃であることが好ましい。融点が高すぎるとPVA系樹脂が分解する傾向があり、逆に低すぎると耐熱性が低下する傾向がある。
なお、PVA系樹脂の融点は示差走査熱量測定で測定することができる。
原料のPVA系樹脂は、所定の物性を有するものを単独で用いることもできるし、物性が異なるもの2種以上を混合して用いることもできる。
本発明で用いられる原料であるPVA系樹脂の製造工程において、ケン化反応が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で固液分離により濾別することが好ましく、更に、濾別された粒子状又は粉末状のPVA系樹脂を洗浄することが好ましい。洗浄液としては、通常、メタノールが用いられ、洗浄するPVA系樹脂の重量に対して浴比で2〜20倍(好ましくは5〜12倍)のメタノールを用いて洗浄を行う。洗浄温度は10〜50℃(好ましくは15〜30℃)、洗浄時間は10分間〜5時間(好ましくは1〜4時間)、洗浄回数は0〜3回(好ましくは0回又は1回)である。
<カルボン酸塩>
本発明で用いられるPVA系樹脂組成物はカルボン酸塩を含有する。PVA系樹脂を製造する際に行うポリカルボン酸ビニルのケン化によってカルボン酸ビニル由来のカルボン酸とケン化触媒の反応によるカルボン酸塩が副生するので、副生したカルボン酸塩を用いることが製造効率の点で好ましいが、本発明においては副生したカルボン酸塩に限定されない。
カルボン酸塩におけるカルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等が挙げられ、好ましくは酢酸である。また、カルボン酸塩における塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられ、好ましくはアルカリ金属塩である。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、好ましくはナトリウムである。
PVA系樹脂組成物に含有されるカルボン酸塩の含有量は、0.1〜5.0質量%であり、好ましくは0.2〜2.0質量%、より好ましくは0.3〜1.0質量%である。カルボン酸塩の含有量が少なすぎる場合には、ヘテロ官能基を有する化合物とPVA系樹脂との反応性が低下する傾向があり、また多すぎる場合には、PVA系樹脂中に混和できないカルボン酸塩が凝集物としてPVA系樹脂中に残留するため、得られた変性PVAの外観が低下する傾向がある。
なお、PVA系樹脂組成物に含有されるカルボン酸塩の含有量は、JIS K 6726の酢酸ナトリウム量の測定方法に準拠して求められる。
PVA系樹脂組成物に含有されるカルボン酸塩の含有量を上記範囲内に調整する方法としては、例えば、i)製造されたPVA系樹脂にカルボン酸塩を添加する方法、ii)PVA系樹脂の製造時においてケン化工程で使用したアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)を酢酸等のカルボン酸で中和して、残存するカルボン酸や副生成するカルボン酸塩の量を千洗浄により調整する方法等が挙げられる。
〔変性PVA系樹脂の製造〕
次に、ヘテロ官能基を有する化合物と、PVA系樹脂組成物とを反応させて変性PVA系樹脂を得る工程について説明する。
ヘテロ官能基を有する化合物としてヘテロ官能基を有する環状化合物が用いられる場合は、PVA系樹脂の存在下でヘテロ官能基を有する環状化合物の開環重合反応およびグラフト反応を行う。一方、ヘテロ官能基を有する化合物としてカルボン酸化合物が用いられる場合は、PVA系樹脂の存在下でカルボン酸化合物の求核置換反応又は脱水縮合反応およびグラフト反応を行う。これらの反応により、変性PVA系樹脂を製造することができる。
本実施形態において上記重合材料は、上記したPVA系樹脂と、モノマーとしてヘテロ官能基を有する化合物とを含有する。
反応器への各材料の供給は、各々の材料を順次供給してもよいし、予め混合したものを供給してもよい。
モノマーたるヘテロ官能基を有する化合物の使用量は、所望のグラフト構造単位の含有量が得られるように適宜選択すればよいが、PVA系樹脂組成物100質量部に対して、1〜200質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜150質量部、更に好ましくは20〜100質量部である。ヘテロ官能基を有する化合物の使用量が少なすぎる場合には柔軟性が低下する傾向があり、一方で、使用量が多すぎる場合にはガスバリア性が低下する傾向がある。
溶融混練時の条件について記載する。
上記溶融混合に際しては、公知の溶融成形機を採用することができる。例えば、ニーダールーダー、単軸や二軸等の押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミルなどの混練装置を使用して行うことができる。生産性の点や操作方法の簡便性からニーダールーダーや押出機を用いることが工業上好ましい。
混練によって得られた樹脂は、塊状で取得しても良いが、工業的な利用の点からペレット状で取得しても良い。
溶融混練時の加熱温度は180〜240℃とすることが好ましく、190〜235℃がより好ましく、200〜230℃が更に好ましい。加熱温度が低すぎる場合にはグラフト反応の効率が低下する傾向があり、加熱温度が高すぎる場合には樹脂の着色や粘度増加によって加工性が低下する傾向がある。
混練する際の混練機のスクリューの回転数は、10〜300rpmであることが好ましく、20〜200rpmがより好ましく、30〜100rpmが更に好ましい。混練機の回転数が低すぎる場合には混練が十分に行われず反応率や変性度が低下する傾向があり、回転数が高すぎる場合にはせん断発熱が高くなりすぎて樹脂が劣化し、黄色に変色する傾向がある。
混練時間は、30〜3600秒であることが好ましく、60〜2000秒がより好ましく、300〜1000秒が更に好ましい。混練に使用する溶融成形機のスクリュー形状にも影響するが、混練時間が短すぎる場合には混練が十分に行われず反応率や変性度が低下する傾向があり、混練時間が長すぎる場合にはせん断発熱が高くなりすぎて樹脂が劣化する傾向がある。
グラフト反応後、樹脂の臭気防止のために、未反応モノマーを除去することが好ましい。未反応モノマーを除去する方法としては、未反応モノマーが溶解する溶液に浸す方法や減圧除去する方法等が挙げられるが、生産効率の観点から、減圧除去する方法が好ましい。例えば、減圧除去を行う場合、得られた樹脂のガラス転移温度以上、好ましくは反応温度と同じ設定温度で、かつ減圧下で、1秒〜10時間行うことが好ましい。
〔変性PVA系樹脂〕
上記の工程を経ることによって本発明の変性PVA系樹脂が得られる。
本発明の変性PVA系樹脂は、ヘテロ官能基を有する化合物に由来する構造単位を主鎖に有する変性PVA系樹脂である。
ヘテロ官能基を有する化合物に由来する構造単位としては、例えば、下記式(1)で表される。
Figure 2021054999
(式(1)中、Rxは置換基を有していてもよい炭化水素鎖を表し、Zは置換基を有していてもよいヘテロ原子を表し、nは正の整数を表す。)
式(1)において、Zが酸素原子の場合、繰り返し単位としては−CO−Rx−O−が挙げられ、Zが窒素原子の場合、繰り返し単位としては−CO−Rx−NH−、−CO−Rx−NR−が挙げられ、Zが硫黄原子の場合、繰り返し単位としては−CO−Rx−S−が挙げられる。なお、炭化水素およびヘテロ原子が有していてもよい置換基としては、例えば、メチル基やエチル基等のアルキル基や芳香環等のアリール基、アセチル基等のアシル基等が挙げられる。すなわち、前記−Rx−NR−におけるRはメチル基やエチル基等のアルキル基や芳香環等のアリール基、アセチル基等のアシル基を表す。
これらの中でも、ガスバリア性を向上させるという観点から、繰り返し単位としては、−CO−Rx−O−、−CO−Rx−NH−および−CO−Rx−S−が好ましく、特にはZが酸素原子であることが好ましい。具体的には、繰り返し単位が−CO−Rx−O−の場合、式(1)は下記式(2)で表される。
Figure 2021054999
(式(2)中、Rxは置換基を有していてもよい炭化水素鎖を表し、nは正の整数を表す。)
式(1)および(2)における炭化水素鎖Rxは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖であることが好ましい。炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖としては、例えば、メチレン基(−CH−)、メチン基(−CHR−)、水素原子を持たない4級炭素(−CR−)、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、フェニレン基等が挙げられる。前記メチン基、4級炭素におけるR、R、Rはメチル基やエチル基等のアルキル基や芳香環等のアリール基を表す。中でも、炭化水素鎖として、炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖であることがより好ましく、炭素数3〜7の直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖が更に好ましい。これらの中でも、樹脂の保存安定性や加工安定性を向上させるという観点から、直鎖炭化水素鎖であることが好ましく、炭素数2〜8の直鎖アルキル鎖が更に好ましく、炭素数3〜7の直鎖アルキル鎖が特に好ましい。
式(1)および(2)において、nは正の整数を表す。nは1〜20の整数であることが好ましく、1〜10の整数であることがより好ましい。nが大きすぎる場合にはバリア性が低下する傾向がある。
なお、式(1)において、nが2以上の場合、複数のXは同一であっても異なっていてもよいが、バリア性の観点から同一であることが好ましい。式(1)において、nが2以上の場合、複数のRxおよびZはそれぞれ同一であっても異なっていてもよいが、バリア性の観点から同一であることが好ましい。式(2)において、nが2以上の場合、複数のRxは同一であっても異なっていてもよいが、バリア性の観点から同一であることが好ましい。
本発明において、変性PVA系樹脂中における、前記式(1)および(2)中のnの平均値(すなわち、グラフト鎖の平均鎖長と称することがある。)は、それぞれ1〜10の範囲であることが好ましく、1〜5の範囲がより好ましく、1〜2の範囲が更に好ましく、1〜1.5の範囲が特に好ましい。nの平均値が大きすぎる場合にはグラフト鎖の鎖長のバラつきが大きくなるためガスバリア性が低下する傾向がある。
式(1)および(2)で表される構造単位は、例えば、核磁気共鳴分光法(NMR)や赤外分光光度法、質量分析法等の一般的な有機化学的手法により特定することができる。
本発明の変性PVA系樹脂における式(1)および(2)中のグラフト鎖の平均鎖長は、H−NMR測定結果から算出される。
本発明の製造方法で得られる変性PVA系樹脂中の変性率は、通常0.1〜30モル%であり、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは5〜15モル%である。
かかる変性率は、PVA系樹脂構造単位のうち、ヘテロ官能基を有する化合物由来の構造単位、例えば上記の式(1)または(2)のいずれかで表される構造単位がグラフトした割合を意味する。変性PVA系樹脂中の変性率が低すぎる場合には柔軟性が低下する傾向があり、一方で、変性PVA系樹脂中の変性率が高すぎる場合には製造が困難となる傾向がある。
なお、上記の変性PVA系樹脂中の変性率は、H−NMRの測定結果から算出される。
本発明の製造方法で得られるPVA系樹脂の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した標準ポリスチレン換算)は、通常10,000〜300,000であり、好ましくは12,500〜200,000であり、より好ましくは15,000〜100,000である。変性PVA系樹脂の数平均分子量が高すぎる場合にはバリア性が低下する傾向があり、一方で、変性PVA系樹脂の数平均分子量が低すぎる場合には柔軟性が低下する傾向がある。
なお、上記の変性PVA系樹脂中の数平均分子量は、ポリスチレンを標準としたGPCの測定結果から算出される。
本発明の製造方法で得られる変性PVA系樹脂の融点は、示差走査熱量計を用いて測定される。
本発明の製造方法で得られる変性PVA系樹脂の融点は、変性率によっては、結晶性が失われて、示差走査熱量計では、融点が測定されない場合があるが、通常50〜190℃であることが好ましく、より好ましくは60〜160℃であり、更に好ましくは70〜120℃である。変性PVA系樹脂の融点が高すぎる場合には柔軟性が低下する傾向があり、一方で、変性PVA系樹脂の融点が低すぎる場合にはバリア性が低下する傾向がある。
一般に、側鎖に式(2)で表される構造単位がグラフトされることによって、骨格のPVA系樹脂における水酸基同士の水素結合等の分子間力が弱くなるため、変性PVA系樹脂中の変性率が高くなると、変性PVA系樹脂の融点が低くなる傾向がある。
本発明の製造方法で製造される変性PVA系樹脂は、PVA系樹脂に一般的に配合される配合剤を含有して、各種用途に用いてもよい。かかる配合剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤等が挙げられる。
<変性PVA系樹脂の用途>
かくして得られた本発明の変性PVA系樹脂は、溶融成形により例えばフィルム、シート、カップやボトル等に成形することができる。かかる溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として採用される。溶融成形温度は、通常120〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
成形物は、外観性が良好であることから、飲料用の容器(例えば、コーヒーカプセル)、食品用の容器、熱溶融積層造形用サポート材、光学材料、食品包装材、紙等の表面コーティング剤、繊維のサイジング剤、各種顔料のバインダー等に好適に利用される。また、更に強度を上げたり他の機能を付与したりするために他の基材と積層して積層体とすることもできるが、その際に基材と用いる他、積層体の接着樹脂として用いることもできる。
変性PVA系樹脂は他の熱可塑性樹脂と混合して用いてもよく、例えば、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂、熱可塑性エラストマー等の異なる種類の熱可塑性樹脂を配合し、樹脂組成物としてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、質量基準を意味する。
<未変性PVA系樹脂1の製造>
未変性PVA系樹脂(ケン化度88モル%、平均重合度500)に酢酸ナトリウムを添加し、酢酸ナトリウム含有量0.5重量%の未変性PVA系樹脂1を得た。
(酢酸ナトリウム含有量の定量方法)
まず、三角フラスコにPVA系樹脂の乾燥粉末3.00gと水100mlを投入し、加熱撹拌溶解機に置き、PVA系樹脂の乾燥粉末が完全に溶解するまで加熱撹拌した。次に、空冷管を外し、30分間放置し、PVA系樹脂の乾燥粉末中の残存溶剤を追い出し、室温まで冷却した。
得られたPVA系樹脂水溶液100mlと純水(空試験、基準色)100mlに、それぞれメチルオレンジを3滴滴下した。PVA系樹脂水溶液のほうに0.1N−HClを1滴ずつ滴下し、純水と同じ色を呈するまで滴定を続け、中和に要した0.1N−HCl量から酢酸ナトリウムの量を算出した。
<未変性PVA系樹脂2〜4の製造>
上記の<未変性PVA系樹脂1の製造>に準じて、表1に記載の未変性PVA系樹脂2〜4を製造した。これら未変性PVA系樹脂2〜4の平均ケン化度、重合度、酢酸ナトリウムの含有量を表1に示す。
<側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂の製造>
側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(以下「1,2G−PVA系樹脂」という。)を製造した。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル85部(全体の10%を初期仕込み)、メタノール460部、および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン7.6部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.32部投入し、窒素気流下で撹拌しながら還流が開始するまで温度を上昇させ、還流が開始してから30分後に酢酸ビニル765部を8時間等速で滴下させ重合を行った。重合開始から2.5時間目と4.5時間目にアゾビスイソブチロニトリルを0.2部ずつ追加し、酢酸ビニルの重合率が85%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し、共重合体のメタノール溶液を得た。
続いて、上記メタノール溶液を更にメタノールで希釈して、固形分濃度を50%に調整してニーダーに仕込んだ。溶液温度を35℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液(ナトリウム換算)を、共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して、9ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で、更に水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液(ナトリウム換算)を、共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して、4ミリモルとなる割合で追加しケン化を行った。その後、中和用の酢酸を水酸化ナトリウムの0.8当量添加し、濾別し、メタノールでよく洗浄し、熱風乾燥機中で乾燥して、1,2G−PVA系樹脂を得た。
得られた1,2G−PVA系樹脂の乾燥粉末の平均ケン化度は、樹脂中の残存酢酸ビニルおよび3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの構造単位の加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、470であった。
酢酸ナトリウム含有量は、1,2G−PVA系樹脂の乾燥粉末を水に溶かして、メチルオレンジを指示薬とし、塩酸にて中和滴定することにより求めた。酢酸ナトリウムの含有量は0.3%であった。
上記で得られた未変性PVA系樹脂1〜4および1,2G−PVA系樹脂を原料PVA系樹脂として用いてPVA系樹脂組成物として、ヘテロ官能基を有する化合物に該当するε−カプロラクトンモノマーを反応させた。
PVA系樹脂組成物100部と、ε−カプロラクトンモノマー(株式会社ダイセル製「PLACCEL M」)30部とを、230℃に設定した溶融混練機(ブラベンダー社製、PLASTOGRAPH EC PLUS 型)に投入し、下記条件で溶融混練を行った。
加熱温度:230℃
スクリュー回転数:50rpm
混練時間:15分
H−NMRを用いて構造解析を行った。変性率は原末PVA系樹脂の平均分子量で換算した。
なお、反応率、変性率およびグラフト鎖の平均鎖長は、本明細書に記載の方法に従って測定した。
Figure 2021054999
表1に示すように、PVA系樹脂組成物中に含有される酢酸ナトリウムの含有量が0.1〜5質量%である実施例1〜4では、反応率が高いため、10モル%以上の変性度を有する変性PVA系樹脂が得られた。
これに対して比較例1では、酢酸ナトリウムの含有量が0.1質量%未満であるため、反応率が低く、変性PVA系樹脂の変性度が5.4モル%にすぎなかった。

Claims (7)

  1. ヘテロ官能基を有する化合物と、ポリビニルアルコール系樹脂およびカルボン酸塩を含有するポリビニルアルコール系樹脂組成物とを反応させる工程を有する、下記式(1)で表される構造単位を主鎖に有する変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法であって、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂組成物に含有される前記カルボン酸塩の含有量が、ポリビニルアルコール系樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部であることを特徴とする変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
    Figure 2021054999
    (式(1)中、Rxは置換基を有していてもよい炭化水素鎖を表し、Zは置換基を有していてもよいヘテロ原子を表し、nは正の整数を表す。)
  2. 前記ヘテロ官能基を有する化合物が、ヘテロ官能基を有する環状化合物である請求項1に記載の変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  3. 前記カルボン酸塩が酢酸塩である請求項1または2に記載の変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  4. 前記カルボン酸塩がカルボン酸のアルカリ金属塩である請求項1〜3のいずれか1項に記載の変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  5. 前記ヘテロ官能基を有する環状化合物がラクトン類である請求項2〜4のいずれか1項に記載の変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  6. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が融点150〜230℃のポリビニルアルコール系樹脂である請求項1〜5のいずれか1項に記載の変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  7. 前記変性ポリビニルアルコール系樹脂の変性度が0.1〜30モル%である請求項1〜6のいずれか1項に記載の変性ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
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