JP2021054071A - 離型フィルム - Google Patents

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宏明 小屋原
Hiroaki Koyahara
宏明 小屋原
奈瑠美 河合
Narumi Kawai
奈瑠美 河合
樋口 勲夫
Isao Higuchi
勲夫 樋口
康成 日下
Yasunari Kusaka
康成 日下
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Abstract

【課題】従来よりも優れた離型性を有し、RtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造にも好適に用いることができる離型フィルムを提供する。【解決手段】少なくとも1つの離型層を有する離型フィルムであって、前記離型層は、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度が180℃以上である離型フィルム。また、離型層全体の軟化温度が、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度よりも低く、離型層は、芳香族ポリエステル樹脂を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、離型フィルムに関する。
プリント配線基板、フレキシブル回路基板、多層プリント配線板等の製造工程において離型フィルムが使用されている。
フレキシブル回路基板の製造工程においては、銅回路を形成したフレキシブル回路基板本体に、熱硬化型接着剤又は熱硬化型接着シートを介してカバーレイフィルムが熱プレス接着される。このとき、カバーレイフィルムと熱プレス板との間に離型フィルムを配置することで、カバーレイフィルムと熱プレス板とが接着するのを防止することができ、また、接着剤が染み出して電極部のめっき処理の障害となる等の不具合を防止することができる(例えば、特許文献1、2)。
近年では、フレキシブル回路基板のL/S(ライン/スペース)の細線化にも対応して離型性、凹凸への追従性(埋め込み性)等の性能を確保できるよう、離型層とクッション層とを含む多層からなる離型フィルムも使用されている。
特開平5−283862号公報 特開2009−132806号公報
近年、フレキシブル回路基板の薄膜化に伴い、離型フィルムには離型性の更なる向上が求められている。また、近年、フレキシブル回路基板の製造は、ロールトゥーロール(RtoR)方式等による自動化も進んでいる。RtoR方式では、ロールから繰り出したフレキシブル回路基板本体や離型フィルム等をそれぞれ熱プレス板の間に搬送し、熱プレス接着した後、再びロールに巻き取ることが行われる。このようなRtoR方式においては、熱プレス接着後にフレキシブル回路基板から離型フィルムを剥離する際に、剥離角度が低角度となる傾向にある。そのため、従来の離型フィルムを用いた場合は、剥離の際により大きな力をかけなければならないことがあり、不良の発生等につながるおそれがある。従って、離型フィルムには離型性の更なる向上が求められる。
本発明は、従来よりも優れた離型性を有し、RtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造にも好適に用いることができる離型フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも1つの離型層を有する離型フィルムであって、前記離型層は、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度が180℃以上である離型フィルムである。
以下に本発明を詳述する。
フレキシブル回路基板の製造における熱プレス工程は、接着剤の軟化、硬化の目的で160〜180℃の温度で行われることがある。本発明者らは、この接着剤の軟化や硬化に対応する温度域において離型フィルムが軟化してしまうと、離型フィルムとフレキシブル回路基板が接着しやすくなったり、積層するカバーレイフィルムの接着剤が離型フィルムに浸透しやすくなったりして、離型性が低下する原因となることを見出した。そして更に鋭意検討の結果、離型フィルムの離型層の極表面の軟化温度を一定以上とすることにより、接着剤のフィルムへの浸透を抑制し、離型性を向上できることを見出し、本発明を完成した。なお本明細書において、離型層の極表面とは、典型的には、離型層の最表面から深さ約100nm程度の領域を意味する。
本発明の離型フィルムは、少なくとも1つの離型層を有する。
上記離型層は、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度が180℃以上である。
なお、上記離型層の少なくとも一方の表面がこのような軟化温度を有していればよい。
ナノ熱分析(nano thermal analysis;nanoTA)とは、微小なサーマルプローブを用いて試料表面の局所的な(極微小領域の)熱特性(軟化点やガラス転移点、融点等)を測定する熱分析法をいう。加熱可能なカンチレバーを有した走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscope;SPM)によって、測定対象試料の軟化挙動を評価する。
なお一般的に、熱可塑性樹脂等のポリマー材料の軟化温度は、ビカット軟化点測定や熱機械分析装置(TMA)等によって測定することができるが、この場合の軟化点は、材料の極表面だけではなく材料全体(バルク)の軟化温度を反映している。
ナノ熱分析による軟化温度の測定は、以下の方法で行うことが好ましい。ただし、評価結果が実質的に同等となることが立証された手段であれば、他の手段を用いても構わない。
サーマルプローブを対象試料表面に接触させ、プローブの先端を昇温させながら、プローブの上下の変位、並びにプローブに流れる電流の変化又はプローブにかかる電圧を記録する。試料の熱膨張や軟化等、熱変化に起因するプローブの変位の変化は、試料表面の熱による変化(ガラス転移や融解等)を反映する。すなわち、プローブ先端を昇温させていくと、試料の膨張に伴いプローブの変位が増加していく。更に昇温を続け、プローブ先端の温度が試料表面の軟化温度に達すると、プローブ先端が試料表面から内部に侵入し、プローブの変位が減少する。表面温度に対して変位をプロットすると、極大値を有する曲線が得られる。この曲線において、変位が極大値を示す際の温度を軟化温度とする。従来の熱機械分析装置(TMA)等を用いた熱分析手法がバルク試料を対象にしているのに対して、ナノ熱分析では、微小領域(直径数10〜100nm、深さ100nm程度の微小領域)の熱物性を評価することができる。
本願明細書においてナノ熱分析は、例えば、日立ハイテクサイエンス社製、AFM5300E/NanoNaviII/Nano−TA2複合システム等の装置を用いて測定することができる。例えば、プローブとしてAN2−300(先端径30nm)を用い、昇温速度5℃/秒、大気中でのコンタクトモードにより測定することができる。の条件にて行う。カンチレバー(サーマルプローブ)の温度は、事前に軟化温度が既知である標準樹脂3点を用いて、校正を行う。
ナノ熱分析により測定した離型層の表面の軟化温度が180℃以上であることにより、熱プレス接着時にカバーレイフィルムに形成された接着剤が離型層に浸透することを充分に抑制できる。即ち、接着剤が離型層に浸み込む深さを浅くすることができ、接着剤によるアンカー効果を抑制できるため、離型フィルムの離型性が大きく向上する。特に、RtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造には短時間で高い温度まで加熱されるとともに強い剪断応力がかかることや、低角度で剥離されることがあり、このような場合であっても優れた離型性を発揮することができる。
上記軟化温度は180℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましい。上記軟化温度の上限は特に限定されないが、良好な埋込性を保つ観点からは300℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましい。
上記離型層のナノ熱分析により測定した表面の軟化温度を180℃以上とする方法は特に限定されないが、上記離型層の表面処理前の算術平均粗さRaを小さくすることや、表面処理の方法や条件を調整すること等が考えられる。
上記離型層の表面処理前の算術平均粗さRaを小さくすることにより、上記離型層のナノ熱分析により測定した表面の軟化温度を上げることができる。この理由は定かではないが、次のように推定できる。例えば摩擦処理による表面処理を行う場合、算術平均粗さRaが比較的大きい場合は、離型層表面の凹凸によって物性変化や均一な処理が阻害され、摩擦処理による表面変化の度合いが低下してしまう。これに対して、算術平均粗さRaが十分に小さい場合には、離型層表面の凹凸による物性変化や均一な処理の阻害が小さく、摩擦処理によって表面が十分に変化できると考えられる。上記離型層の表面処理前の表面の算術平均粗さRaは、例えば、0.50μm以下とすることができる。
なお、上記離型層の表面処理前の算術平均粗さRaは、表面処理時において小さければよく、表面処理後であれば、後述するように離型層の表面にエンボス加工を施した結果、算術平均粗さRaが大きくなっても、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度には大きく影響しない。
上記離型層の表面処理前の表面の算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さRaであり、例えば、Mitutoyo社製のサーフテストSJ−301を用いて測定することができる。
上記離型層の表面処理前の表面の算術平均粗さRaは、製膜時の条件に影響され得る。
例えば、上記離型層を構成する樹脂を溶融押出して、溶融樹脂を冷却する際に、次のような方法を採用することができる。即ち、より平滑な表面を有する冷却ロールを用いて、そのロール表面形状をフィルムに転写させる方法や、冷却の際に、溶融樹脂にかかる伸長応力が大きくなるように調整する方法等が挙げられる。また、加熱プレス(プレスアニール)等の処理を加えることができる。
上記表面処理としては、例えば、摩擦処理、熱処理、一軸延伸又は二軸延伸処理等が挙げられる。これらの表面処理は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。なかでも、上記離型層の極表面のみを効率的に処理できることから、摩擦処理が好適である。
上記摩擦処理の方法は特に限定されないが、摩擦処理装置(例えば、山縣機械社製の研磨処理装置、型式YCM−150M)を用い、摩擦処理材の表面の素材として織物を用いて摩擦処理を行うことができる。
上記熱処理の方法は特に限定されないが、一定の温度に加熱したロールの間にフィルムを通す方法、ヒーターによりフィルムを加熱する方法等を用いることができる。
上記一軸又は二軸延伸処理の方法は特に限定されないが、製膜後のフィルムを一定の温度下にて、延伸する方法等を用いることができる。
上記表面処理として摩擦処理を行う場合、その仕事エネルギー量En(kJ)は下記式(1)で算出できる。
Figure 2021054071
式(1)中、Arは摩擦処理装置が摩擦処理する面積(m)を表し、Jは摩擦処理するための単位時間あたりの仕事量(KJ/分)を表し、Wは摩擦処理されるフィルムの巾(m)を表し、LSはフィルムが摩擦処理装置を通過する速度であるライン速度(m/分)を表す。
上記表面処理として摩擦処理を行う場合の仕事エネルギー量En(kJ)は、例えば300〜900kJとすることができる。
上記表面処理として摩擦処理を行う場合には、加熱した状態で摩擦処理を行うことができる。高温下で摩擦処理を行うことにより、離型層のナノ熱分析により測定した表面の軟化温度を180℃以上とすることがより容易となる。上記摩擦処理における加熱温度は、例えば30〜70℃とすることができる。
上記離型層全体の軟化温度は特に限定されないが、上記離型層のナノ熱分析により測定した表面の軟化温度よりも低いことが好ましい。上記離型層全体の軟化温度の好ましい下限は150℃、より好ましい下限は160℃であり、好ましい上限は200℃、より好ましい上限は180℃である。
上記離型層全体の軟化温度を必要以上に高めると、離型フィルム全体としての柔軟性が低下し、凹凸への追従性が低下して、熱プレス接着時にボイドが発生したり、接着剤の染み出し幅が増大したりすることがある。上記離型層の極表面以外の軟化温度を調整することで、上記離型層が極表面では高い軟化温度(例えば180℃以上)を有しつつ、上記離型層全体としては上記範囲の適度な軟化温度を有するようにすることができる。このような構成とすることで、上記離型フィルムは、離型性にも凹凸への追従性にも更に優れたものとなる。
上記離型層全体の軟化温度は、例えば、熱機械分析装置(TMA)等を用いた熱分析手法により測定することができる。上記熱機械分析装置としては、例えば、TA instruments社製のTMA2940等を用いることができる。具体的には、離型フィルムの離型層を剥がした上で試料とし、上から0.1Nの力を加えた状態で、5℃/minの昇温速度で80℃から250℃まで加熱し、測定端子の垂直方向における変位を測定し、変位が上がり始める温度を軟化温度とすることができる。
上記離型層は、低軟化温度領域を有することが好ましい。本明細書において、低軟化温度領域とは、上記離型層の内部であって、上記離型層のナノ熱分析により測定した表面の軟化温度よりも低い軟化温度を有する領域のことを指す。ここで、離型層の内部とは、離型層の極表面ではないこと意味する。低軟化温度領域を有することによって、上記離型層が極表面では高い軟化温度を有しつつ、上記離型層全体としては上記範囲の適度な軟化温度を有するようにすることができる。このような構成とすることで、上記離型フィルムは、離型性にも凹凸への追従性にも更に優れたものとなる。また、離型フィルムを低角度で剥離する場合であっても、剥離時の不良発生を抑制して良好な離型性を発現することができる。
上記低軟化温度領域は、上記離型層の表面からの距離が50nm以上である位置に存在することが好ましい。
また、上記離型層において、上記低軟化温度領域が占める割合は、50%以上であることが好ましい。上記低軟化温度領域が占める割合は、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99.5%以上である。
上記離型層のナノ熱分析により測定した表面の軟化温度をTs、上記低軟化温度領域の軟化温度をTbとした場合、これらの温度差Ts−Tbは、3℃以上であることが好ましい。温度差Ts−Tbは、より好ましくは5℃以上、さらに好ましくは10℃以上、特に好ましくは20℃以上である。
上記低軟化温度領域の軟化温度の好ましい下限は150℃、より好ましい下限は160℃であり、好ましい上限は200℃、より好ましい上限は180℃である。
上記離型層は、極表面領域の軟化温度が、内部領域の軟化温度よりも高いことが好ましい。ここで、極表面領域とは、典型的には表面から深さ約100nmまでの領域を指し、内部領域とは、典型的には表面から深さ約100nm以上の領域を指す。
上記離型層は、表面から深さ100nmまでの領域における軟化温度が、表面から深さ100nm以上の領域における軟化温度よりも高いことが好ましい。
上記低軟化温度領域の軟化温度、極表面領域の軟化温度、及び内部領域の軟化温度は、例えば、離型フィルムの厚み方向に平行な断面が露出した試料を作製し、この断面を対象としたナノ熱分析によって測定することができる。
なお、ナノ熱分析において、プローブの変位を示す曲線(変位曲線)の極大値(軟化温度)が同一であっても、極大値(軟化温度)を示した後の変位の挙動が異なることがある。すなわち、軟化温度以上における変位曲線の傾きの絶対値が著しく大きい(例えば、軟化温度+3℃以内で極大値の1/2の変位まで減少する)場合と、比較的緩やかな(例えば、軟化温度+5℃を超えても極大値の1/2の変位まで減少しない)場合がある。極表面の軟化温度よりも高温下において変位が急激に減少するということは、極表面が軟化した時点では内部も軟化しており、プローブが試料内部に容易に侵入するということ、すなわち極表面領域の軟化温度が内部領域の軟化温度よりも高いことを示唆している。このような場合、上記低軟化温度領域が極表面付近に存在すると考えられる。一方、極表面の軟化温度よりも高温下において変位が緩やかに減少するということは、極表面が軟化した時点では内部も完全には軟化しておらず、プローブが試料内部に侵入する際にある程度の抵抗がかかるということ、すなわち内部領域の軟化温度が極表面領域の軟化温度と同等であること示唆している。このような場合は、上記低軟化温度領域が存在しないか、極表面から比較的離れた位置に存在すると考えられる。
上記離型層を構成する樹脂は特に限定されないが、離型フィルムの離型性が向上することから、ポリエステル、ポリオレフィン又はポリスチレンが好ましい。
上記ポリエステルは、芳香族ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。上記ポリオレフィンは、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)又は脂環式オレフィン系樹脂を含有することが好ましい。上記ポリスチレンは、シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂を含有することが好ましい。なかでも、凹凸への追従性に優れ、カバーレイフィルムに形成された接着剤の染み出し防止性に優れることから、上記離型層は、芳香族ポリエステル樹脂を含有することがより好ましい。
上記芳香族ポリエステル樹脂は特に限定されないが、結晶性芳香族ポリエステル樹脂が好ましい。具体的には例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、テレフタル酸ブタンジオールポリテトラメチレングリコール共重合体等が挙げられる。これらの芳香族ポリエステル樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。なかでも、耐熱性、離型性、凹凸への追従性等のバランスの観点から、ポリブチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
また、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、ポリブチレンテレフタレートと脂肪族ポリエーテルとのブロック共重合体との混合樹脂も好ましい。上記脂肪族ポリエーテルは特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
上記芳香族ポリエステル樹脂は、フィルム製膜性の観点から、メルトボリュームフローレートが30cm/10min以下であることが好ましく、20cm/10min以下であることがより好ましい。なお、メルトボリュームフローレートは、ISO1133に従って、測定温度250℃、荷重2.16kgで測定することができる。
上記芳香族ポリエステル樹脂のうち、市販されているものとして、例えば、「ペルプレン(登録商標)」(東洋紡社製)、「ハイトレル(登録商標)」(東レ・デュポン社製)、「ジュラネックス(登録商標)」(ポリプラスチックス社製)、「ノバデュラン(登録商標)」(三菱エンジニアリングプラスチックス社製)等が挙げられる。
上記ポリ(4−メチル−1−ペンテン)を含有するポリオレフィンには、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)樹脂が90重量%以上含有されていることが好ましい。
上記ポリ(4−メチル−1−ペンテン)樹脂は、例えば、三井化学社製の商品名TPX(登録商標)等の市販品を用いることができる。
上記脂環式オレフィン系樹脂とは、主鎖又は側鎖に環状脂肪族炭化水素を有するオレフィン系樹脂であり、耐熱性、強度等の点から、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が好ましい。
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂として、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体又は開環共重合体を、(必要に応じてマレイン酸付加やシクロペンタジエン付加のような変性を行った後に)水素添加した樹脂が挙げられる。また、ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、ノルボルネン系モノマーとエチレン又はα−オレフィン等のオレフィン系モノマーとを付加重合させた樹脂、ノルボルネン系モノマーとシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等の環状オレフィン系モノマーとを付加重合させた樹脂が挙げられる。更に、これらの樹脂の変性物等も挙げられる。
上記シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂を含有するポリスチレンには、シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂が70重量%以上、90重量%以下含有されていることが好ましい。
なお、シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂とは、シンジオタクチック構造、即ち、炭素−炭素シグマ結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方向に位置する立体規則構造を有する樹脂である。
上記シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂は、特に限定されない。例えば、ラセミダイアッドで75%以上、又は、ラセミペンタッドで30%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(アリールスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)等が挙げられる。また、これらの水素化重合体及びこれらの混合物、これらを主成分とする共重合体等が挙げられる。上記シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂は、例えば、出光興産社製の商品名ザレック(登録商標)(XAREC(登録商標))等の市販を用いることができる。
上記離型層は、ポリブチレンテレフタレート樹脂とエラストマーを含む混合樹脂を含有するものであってもよい。上記エラストマーは特に限定されず、例えば、ポリブチレンテレフタレートと脂肪族ポリエーテルとのブロック共重合体等が挙げられる。上記脂肪族ポリエーテルは特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
上記離型層を構成する樹脂に占める上記ポリブチレンテレフタレート樹脂の割合は特に限定されないが、75重量%以上であることが好ましい。上記ポリブチレンテレフタレート樹脂の割合が75重量%以上であれば、離型フィルムの離型性が向上する。上記離型層を構成する樹脂に占める上記ポリブチレンテレフタレート樹脂の割合のより好ましい下限は80重量%である。
上記離型層は、ゴム成分を含有してもよい。上記離型層がゴム成分を含有することにより、離型フィルムの凹凸への追従性が向上する。
上記ゴム成分は特に限定されず、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM、EPDM)、ポリクロロプレン、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。また、上記ゴム成分として、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
上記離型層は、安定剤を含有してもよい。
上記安定剤は特に限定されず、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、熱安定剤等が挙げられる。
上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤は特に限定されず、例えば、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等が挙げられる。
上記熱安定剤は特に限定されず、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスチリルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
上記離型層は、更に、繊維、無機充填剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、無機物、高級脂肪酸塩等の従来公知の添加剤を含有してもよい。
上記離型層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は40μmである。上記離型層の厚みが10μm以上であれば、離型フィルムの耐熱性が向上する。上記離型層の厚みが40μm以下であれば、離型フィルムの凹凸への追従性が向上する。上記離型層の厚みのより好ましい下限は15μm、より好ましい上限は30μmである。
本発明の離型フィルムは、上記離型層のみから構成される単層構造であってもよく、上記離型層以外の層を有する多層構造であってもよい。
本発明の離型フィルムは、更にクッション層を有することが好ましい。上記クッション層を有することにより、離型フィルムの凹凸への追従性が向上する。
上記クッション層を有する場合、本発明の離型フィルムは、少なくとも1つの離型層とクッション層とを有してればよく、2層構造であってもよいし、3層以上の構造であってもよい。なかでも、クッション層の両側に離型層を有する構造を有することが好ましい。この場合、両側の離型層が上述したような軟化温度を有していてもよいし、片側の離型層のみが上述したような軟化温度を有していてもよい。また、両側の離型層は同じ樹脂組成であってもよいし、異なる樹脂組成であってもよい。また、両側の離型層は同じ厚みであってもよいし、異なる厚みであってもよい。
また、本発明の離型フィルムは、離型層とクッション層とが直接接して一体化している構造であってもよいし、離型層とクッション層とが接着層を介して一体化している構造であってもよい。
上記クッション層を構成する樹脂は特に限定されないが、上記クッション層が上記離型層を構成する樹脂を含有することが好ましい。
上記クッション層が上記離型層を構成する樹脂を含有することにより、上記離型層と上記クッション層との密着性が向上する。上記クッション層は、上記離型層の主成分樹脂を含有することがより好ましく、上記離型層の主成分樹脂及びポリオレフィン樹脂を含有することが更に好ましい。ここで、上記離型層の主成分樹脂とは、上記離型層に含まれる樹脂の中で含有量が最も多い樹脂のことを意味する。
上記クッション層における上記離型層を構成する樹脂の含有量は特に限定されないが、好ましい下限が10重量%、好ましい上限が50重量%である。上記離型層を構成する樹脂の含有量が10重量%以上であれば、上記離型層と上記クッション層との密着性が向上する。上記離型層を構成する樹脂の含有量が50重量%以下であれば、上記クッション層の柔軟性が充分となり、離型フィルムの凹凸への追従性が向上する。上記離型層を構成する樹脂の含有量のより好ましい下限は20重量%、更に好ましい下限は25重量%である。上記離型層を構成する樹脂の含有量のより好ましい上限は40重量%、更に好ましい上限は35重量%である。
上記ポリオレフィン樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂(例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。また、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン−アクリル系モノマー共重合体等も挙げられる。これらのポリオレフィン樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。なかでも、凹凸への追従性と耐熱性を両立させやすいことから、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
上記クッション層における上記ポリオレフィン樹脂の含有量は特に限定されないが、好ましい下限が50重量%、好ましい上限が90重量%である。上記ポリオレフィン樹脂の含有量が50重量%以上であれば、上記クッション層の柔軟性が充分となり、離型フィルムの凹凸への追従性が向上する。上記ポリオレフィン樹脂の含有量が90重量%以下であれば、上記離型層と上記クッション層との密着性が向上する。上記ポリオレフィン樹脂の含有量のより好ましい下限は60重量%、更に好ましい下限は65重量%である。上記ポリオレフィン樹脂の含有量のより好ましい上限は80重量%、更に好ましい上限は75重量%である。
上記クッション層は、更に、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエステル等の樹脂を含有してもよい。
上記クッション層は、更に、繊維、無機充填剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、無機物、高級脂肪酸塩等の添加剤を含有してもよい。
上記クッション層は、単独の層からなる単層構造であってもよいし、複数の層の積層体からなる多層構造であってもよい。クッション層が多層構造である場合は、複数の層が接着層を介して積層一体化していてもよい。
上記クッション層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は15μm、好ましい上限は200μmである。上記クッション層の厚みが15μm以上であれば、離型フィルムの凹凸への追従性が向上する。上記クッション層の厚みが200μm以下であれば、熱プレス接着時におけるフィルム端部で生じる上記クッション層からの樹脂の染み出しを抑制できる。上記クッション層の厚みのより好ましい下限は30μm、より好ましい上限は150μmである。
本発明の離型フィルムを製造する方法は特に限定されず、まず、例えば、水冷式又は空冷式共押出インフレーション法、共押出Tダイ法で製膜する方法、溶剤キャスティング法、熱プレス成形法等によりフィルムを調製した後、上記表面処理を行う方法が挙げられる。
上記クッション層の両側に上記離型層を有する構造を有する場合には、一方の離型層となるフィルムを作製した後、このフィルムにクッション層を押出ラミネート法にて積層し、次いで他方の離型層をドライラミネーションする方法が挙げられる。また、一方の離型層となるフィルム、クッション層となるフィルム及び他方の離型層となるフィルムをドライラミネーションする方法が挙げられる。
なかでも、各層の厚み制御に優れる点から、共押出Tダイ法で製膜する方法が好適である。
このようにして得られたフィルムに、上記表面処理を施すことにより、ナノ熱分析により測定した離型層の表面の軟化温度を180℃以上とする。
上記表面処理後には、離型層の表面にエンボス加工を施してもよい。離型層の表面にエンボス加工を施すことにより、カバーレイフィルムと熱プレス板との間に離型フィルムを配置したときに界面に気泡を巻き込むのを防止して、耐シワ性を向上させることができる。
なお、上記表面処理が摩擦処理である場合、ナノ熱分析により測定した離型層の表面の軟化温度を180℃以上とするためには、表面処理時において離型層の表面の算術平均粗さRaが小さいことが好ましい。しかしながら、表面処理後であれば、離型層の表面にエンボス加工を施した結果、算術平均粗さRaが大きくなっても、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度には大きく影響しない。
本発明の離型フィルムの用途は特に限定されないが、プリント配線基板、フレキシブル回路基板、多層プリント配線板等の製造工程において好適に用いることができる。
具体的には例えば、フレキシブル回路基板の製造工程において、銅回路を形成したフレキシブル回路基板本体に、熱硬化型接着剤又は熱硬化型接着シートを介してカバーレイフィルムを熱プレス接着する際に本発明の離型フィルムを用いることができる。
本発明の離型フィルムは離型性に極めて優れることから、高い離型性が求められるRtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造にも好適に用いることができる。
本発明によれば、従来よりも優れた離型性を有し、RtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造にも好適に用いることができる離型フィルムを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)フィルムの調製
離型層(離型層a及び離型層b)を構成する樹脂として、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT、ノバデュラン5026、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)を用いた。クッション層を構成する樹脂として、ポリプロピレン樹脂(PP)75重量部と、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)(離型層の主成分樹脂)25重量部とを用いた。
離型層を構成する樹脂、及び、クッション層を構成する樹脂を押出機(ジーエムエンジニアリング社製、GM30−28(スクリュー径30mm、L/D28))を用いてTダイ幅400mmにて三層共押出し、押出された溶融樹脂を冷却ロール(温度70℃)により冷却した。これにより、クッション層(厚み50μm)の両側に離型層a(厚み20μm)及び離型層b(厚み30μm)をそれぞれ有する3層構造のフィルムを得た。なお、冷却時には、溶融樹脂と冷却ロールとの接触時間を1.0秒、冷却ロールによって溶融樹脂を冷却する際の伸長応力を300kPaとした。
なお、上記伸長応力は、下記式(2)で表される。
Figure 2021054071
また、ひずみ速度及び溶融樹脂の伸長粘度は、それぞれ下記式(3)、(4)で表される。
Figure 2021054071
式(3)中、Vはロール速度(m/s)、V0は金型出口の溶融樹脂の流速(m/s)、Lは金型出口から溶融樹脂のロール接触点までの距離(m)である。
得られたフィルムについて、JIS B 0601:2013に準拠し、Mitutoyo社製のサーフテストSJ−301を用いて(摩擦処理前の)離型層aの表面の算術平均粗さRaを測定したところ、0.1μmであった。
(2)フィルムの表面処理
得られたフィルムをロールで送りつつ、離型層aの表面を、摩擦処理装置(山縣機械社製の研磨処理装置、型式YCM−150M)を用い、摩擦処理材の表面の素材として織物を用いて摩擦処理し、離型フィルムを得た。
摩擦処理の際には、送り側ロールと、巻き取り側ロールとの間に表面処理部ロールを設け、表面処理部ロールをフィルムに押し当てることでフィルムに荷重をかけた。巻き取り側のロール回転速度と、送り側のロールの回転速度との比を調整し、フィルムの繰り出し方向へ張力400N/mを生じさせた。摩擦処理の際に加えた仕事エネルギー量Enは700kJであった。
(3)ナノ熱分析による離型層表面の軟化温度の測定
得られたフィルムについて、日立ハイテクサイエンス社製AFM5300E/NanoNaviII/Nano−TA2複合システムを用いて表面軟化温度を測定した。プローブとしてAN2−300(先端径30nm)を用い、大気中でコンタクトモードにより測定を行った。まず測定対象の表面を8μm角の範囲で観察し、異物が無いことを確認した後、昇温速度5℃/秒でプローブ先端を加熱し、昇温に対するプローブ先端の変位を記録した。変位の測定は、温度40℃から開始して変位の低下が見られるまで行い、温度に対する変位をプロットした曲線の極大値を軟化温度とした。同様の測定を3回行い、これらの平均値を離型層表面(極表面)の軟化温度とした。実施例1で得られたフィルムの離型層の軟化温度は215℃であった。
(4)熱分析による離型層全体の軟化温度の測定
得られたフィルムについて、TA instruments社製のTMA2940を用いて離型層全体の軟化温度を測定した。具体的には、得られたフィルムの離型層を剥がしたうえで試料とし、上から0.1Nの力を加えた状態で、5℃/minの昇温速度で80℃から250℃まで加熱し、測定端子の垂直方向における変位を測定した。この際、変位が上がり始める温度を軟化温度とした。実施例1で得られたフィルムの離型層全体の軟化温度は165℃であった。
(実施例2〜4、比較例1)
摩擦処理時の仕事エネルギー量を変化させた以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。
(比較例2)
摩擦処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。
(比較例3)
摩擦処理時の離型層表面の算術平均粗さRaを3.0μmに変更した以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。
(比較例4)
摩擦処理を行わなかった以外は比較例3と同様にして、離型フィルムを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた離型フィルムについて、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(離型性の評価)
200mm角に切り抜いたカバーレイフィルム(CISV−2535、ニッカン工業社製)のエポキシ接着剤面と、得られた離型フィルムの離型層a側の面とを重ねた。次いで、スライド式真空ヒータープレス(MKP−3000v−MH−ST、ミカドテクノス社製)を用いて、圧力120kgf、180℃、5分間でプレスを行った。その後、サンプルから巾30mm、長さ150mmの評価サンプルを切り出し、この評価サンプルについて、テンシロン(STA−1150、エーアンドデー社製)を用いて、剥離速度500mm/分、剥離角度180°でカバーレイフィルム側を引っ張り、剥離力(gf/cm)を測定した。
Figure 2021054071
本発明によれば、従来よりも優れた離型性を有し、RtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造にも好適に用いることができる離型フィルムを提供することができる。

Claims (7)

  1. 少なくとも1つの離型層を有する離型フィルムであって、前記離型層は、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度が180℃以上であることを特徴とする離型フィルム。
  2. 離型層全体の軟化温度が、ナノ熱分析により測定した表面の軟化温度よりも低いことを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。
  3. 離型層は、芳香族ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の離型フィルム。
  4. 芳香族ポリエステル樹脂は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を含有することを特徴とする請求項3記載の離型フィルム。
  5. 離型層を構成する樹脂に占めるポリブチレンテレフタレート樹脂の割合が75重量%以上であることを特徴とする請求項4記載の離型フィルム。
  6. 更にクッション層を有し、前記クッション層の両側に離型層を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の離型フィルム。
  7. RtoR方式によるフレキシブル回路基板の製造に用いられることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の離型フィルム。


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