JP2021053897A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像データの白色の描画部を反映した画像合成を実現する。【解決手段】画像処理装置10は、合成前の画像データに含まれる白色の描画部を合成時に前記画像データ内の非描画部と区別するための階調値として設定された区別用階調値を記憶しておく記憶部11と、複数の合成前の画像データを画素毎に色の階調値を持つビットマップ画像にそれぞれ変換する変換部12と、を備え、前記変換部12は、前記合成前の画像データに白色の描画部が含まれる場合、前記記憶部11から前記区別用階調値を読み出して、前記白色の描画部の階調値に前記区別用階調値を適用する。【選択図】図1
Description
本発明は、画像処理技術に関する。
従来、バリアブル印刷等、2つの画像データを画像合成して印刷する技術がある。郵便物の宛名印刷を行う場合、印刷装置は、郵便番号枠であるフォームデータと枠内の郵便番号値であるバリアブルデータとを画像合成し、画像合成後の1つの合成画像データを用いて印刷処理を実行する。特許文献1は、画像合成に伴う前景の文字情報の視認性低下を防止するため、背景の画像データの印刷濃度を下げる技術を開示する。
しかしながら、前景の画像データが白色の場合、背景の画像データのみが印刷され、前景の画像データが印刷されないという課題があった。
一般に、印刷装置は、合成対象である2つの画像データについて、RIP処理を行うことでビットマップ画像に変換するとともに、色の表現形式を印刷用のCMYK色に変換する。白色オブジェクトのみを含む画像データをCMYK色のビットマップ画像に変換する場合、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値は、例えば「C=0,M=0,Y=0,K=0」となる。この場合、何も描画されていない周辺の非描画領域に対応する「C=0,M=0,Y=0,K=0」と同じになるため、白色オブジェクトは、非描画領域と区別不能になり、非描画領域として処理される。それ故、白色オブジェクトを意識した状態で画像合成を実行できず、色付き背景のフォームデータと白抜き文字のバリアブルデータとを画像合成して印刷した場合、色付き背景のみが印刷され、白抜き文字が消えてしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、画像データの白色の描画部を反映した画像合成を実現することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置は、合成前の画像データに含まれる白色の描画部を合成時に前記画像データ内の非描画部と区別するための階調値として設定された区別用階調値を記憶しておく記憶部と、複数の合成前の画像データを画素毎に色の階調値を持つビットマップ画像にそれぞれ変換する変換部と、を備え、前記変換部は、前記合成前の画像データに白色の描画部が含まれる場合、前記記憶部から前記区別用階調値を読み出して、前記白色の描画部の階調値に前記区別用階調値を適用することを特徴とする。
本発明によれば、画像データの白色の描画部を反映した画像合成を実現できる。
以下、本発明を実施する一実施の形態について図面を用いて説明する。
[印刷装置の構成]
図1は、本実施形態に係る印刷装置1の構成を示す図である。印刷装置1は、合成対象である2つの画像データを画像合成して印刷するプリンタである。印刷装置1は、バリアブル印刷等、例えば、印刷内容が共通するフォームデータと印刷内容が異なるバリアブルデータとを画像合成して印刷する。本実施形態に係る印刷装置1は、図1に示したように、画像処理装置10と、印刷部20と、インク30と、操作パネル40と、受信部50と、を備える。
図1は、本実施形態に係る印刷装置1の構成を示す図である。印刷装置1は、合成対象である2つの画像データを画像合成して印刷するプリンタである。印刷装置1は、バリアブル印刷等、例えば、印刷内容が共通するフォームデータと印刷内容が異なるバリアブルデータとを画像合成して印刷する。本実施形態に係る印刷装置1は、図1に示したように、画像処理装置10と、印刷部20と、インク30と、操作パネル40と、受信部50と、を備える。
画像処理装置10は、フォームデータとバリアブルデータ等、合成対象である2つの画像データを画像合成し、画像合成後の1つの合成画像データを印刷部20に出力する装置である。本実施形態に係る画像処理装置10は、図1に示したように、記憶部11と、変換部12と、合成部13と、を備える。
記憶部11は、画像合成前の画像データに含まれる白色の描画部を画像合成時に当該画像データ内の非描画部と区別するための階調値として設定された少なくとも1つ以上の色の区別用階調値を記憶しておく機能を備える。例えば、記憶部11は、画像データの白色の描画部を非描画部と区別するための階調値の組み合わせとして設定された複数のインク色の区別用階調値を記憶しておく。例えば、インク30がCMYK色の4色インクであり、色の表現レベルが8bpp(bit per pixel)の256階調(0〜255)であり、高階調値ほど高濃度である場合、記憶部11には、区別用階調値として、印刷時に一般に使用されない「C=255,M=255,Y=255,K=255」が設定される。このようなCMYK色の各階調値の組み合わせは、当該各階調値で印刷すると印刷面全体が真黒になり、情報としての意味を持たないため、一般に使用されることはない。
変換部12は、合成対象である2つの画像合成前の画像データを受け取り、受け取った2つの画像データを、それぞれ、画素毎に各インク色の階調値を持つビットマップ画像に変換する機能を備える。具体的には、変換部12は、RIP(Raster Image Processor)処理を行うことでビットマップ画像に変換するとともに、色の表現形式を印刷用のCMYK色(CMYK色の各階調値)に変換する。
RIP処理及び色変換処理を行う理由について補足する。合成対象の画像データは、一例として、所定のアプリケーションで作成されたRGB色のデジタルデータであり、そのままでは印刷できない。そのため、変換部12は、印刷装置1の印刷部20が読み取り可能であり、インクを用いて印刷可能なCMYK色のビットマップ画像に変換する。
また、変換部12は、RIP処理及び色変換処理時において、画像合成前の画像データに白色の描画部(例えば、白抜き文字等の白色オブジェクト)が含まれる場合、記憶部11から区別用階調値を読み出して、白色の描画部に対応する各インク色の階調値に区別用階調値を適用する機能を備える。例えば、変換部12は、白色の描画部に対応する各インク色の階調値として、区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」を適用する。
合成部13は、合成対象である2つの画像合成前のビットマップ画像を画素毎に画像合成し、画像合成後の1つのビットマップ画像を印刷部20に出力する機能を備える。
また、合成部13は、画像合成時において、各画素について、画像合成前のビットマップ画像において各インク色の階調値が区別用階調値と同一である画素を、画像合成後のビットマップ画像において白色の画素とする機能を備える。例えば、合成部13は、画像合成後の1つのビットマップ画像で画像データの白色の描画部を表現するため、画像合成時に、区別用階調値の画素が持つ「C=255,M=255,Y=255,K=255」を「C=0,M=0,Y=0,K=0」とする。
また、合成部13は、画像合成時又は画像合成後のビットマップ画像における上記白色の画素の階調値について、印刷装置1の印刷部20で行う白色の印刷方法に応じて、印刷を行うための印刷データに変換する機能を備える。印刷部20が行う印刷用紙上での白色の印刷方法としては、例えば、インクを吐出することなく白色の印刷用紙色を流用して印刷する方法、白色のインクを吐出して印刷する方法がある。このような白色の印刷方法は、印刷部20の印刷方法に依存する。
そこで、合成部13は、印刷部20から印刷方法に関する情報を取得する。例えば、合成部13は、インクの色、白色のインクの有無、白色のインクの使用の有無、印刷用紙の色等を取得する。そして、印刷部20がCMYK色の各インクを用いる場合(つまり、白色の印刷用紙色を流用して白色を印刷する場合)、合成部13は、画像合成時又は画像合成後に、区別用階調値の画素が持つ「C=255,M=255,Y=255,K=255」を「C=0,M=0,Y=0,K=0」に変換する。一方、印刷部20がCMYKW色の各インクを用いる場合(つまり、白色のインクを吐出して白色を再現する場合)、合成部13は、区別用階調値の画素が持つ「C=255,M=255,Y=255,K=255,W=255」を「C=0,M=0,Y=0,K=0,W=255」に変換する。
ここまで、画像処理装置10の機能について説明した。引き続き、印刷装置1の機能について説明する。
印刷部20は、画像処理装置10から出力された画像合成後の1つのビットマップ画像とインク30とを用いて印刷する機能を備える。例えば、印刷部20は、インクを印刷用紙に吐出するインクジェットヘッド、用紙トレイから印刷用紙を取り出してインクジェットヘッドの位置まで搬送する搬送ベルト等である。
インク30は、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色インクである。K色はCMY色でも再現できるため、K色を用いないCMY色の3色インクでもよい。その他、W(ホワイト)を加えたCMYKW色の5色インクでもよいし、CMYW色の4色インクでもよい。
操作パネル40は、印刷枚数等を設定する他、区別用階調値を設定するための画面を表示する機能を備える。例えば、操作パネル40は、区別用階調値としてCMYK色の各階調値を設定するための入力画面を表示し、表示された入力画面に対してユーザが入力したCMYK色の各階調値を画像処理装置10の記憶部11に設定する。
受信部50は、フォームデータとバリアブルデータ等、印刷装置1に対してクライアント装置から送信された合成対象である2つの画像データ(つまり、印刷対象の原稿データ)を受信し、受信した2つの画像データを画像処理装置10の変換部12に出力する機能を備える。
[画像処理装置の動作]
次に、画像処理装置10で行う画像合成処理の動作について説明する。本動作例において、インク30は、CMYK色の4色インクとする。色の表現レベルは8bppの256階調であり、高階調値ほど高濃度とする。記憶部11には、区別用階調値として、「C=255,M=255,Y=255,K=255」が設定されている。
次に、画像処理装置10で行う画像合成処理の動作について説明する。本動作例において、インク30は、CMYK色の4色インクとする。色の表現レベルは8bppの256階調であり、高階調値ほど高濃度とする。記憶部11には、区別用階調値として、「C=255,M=255,Y=255,K=255」が設定されている。
[画像データの変換処理]
図2は、変換部12で行う画像データの変換処理フローを示す図である。変換部12は、クライアント装置から合成対象である2つの画像データを受け取った後、受け取った2つの画像データに対してそれぞれRIP処理及び色変換処理を行うことで、画素毎にCMYK色の各階調値を持つビットマップ画像に変換する。
図2は、変換部12で行う画像データの変換処理フローを示す図である。変換部12は、クライアント装置から合成対象である2つの画像データを受け取った後、受け取った2つの画像データに対してそれぞれRIP処理及び色変換処理を行うことで、画素毎にCMYK色の各階調値を持つビットマップ画像に変換する。
ステップS101;
RIP処理及び色変換処理時において、変換部12は、画像データからオブジェクトを取得し、取得したオブジェクトの色が白色か白色以外かを判定する。画像データはクライアント装置のアプリケーションで作成されたデジタルデータであり、オブジェクトには属性情報として色情報が付与されているので、変換部12は、オブジェクトの色情報を参照することでオブジェクトの色を判定可能である。変換部12は、オブジェクトの色が白色の場合、ステップS102へ進み、オブジェクトの色が白色以外の場合、ステップS103へ進む。
RIP処理及び色変換処理時において、変換部12は、画像データからオブジェクトを取得し、取得したオブジェクトの色が白色か白色以外かを判定する。画像データはクライアント装置のアプリケーションで作成されたデジタルデータであり、オブジェクトには属性情報として色情報が付与されているので、変換部12は、オブジェクトの色情報を参照することでオブジェクトの色を判定可能である。変換部12は、オブジェクトの色が白色の場合、ステップS102へ進み、オブジェクトの色が白色以外の場合、ステップS103へ進む。
ステップS102;
オブジェクトの色が白色の場合、変換部12は、記憶部11から区別用階調値を読み出して、白色オブジェクトに対応する各インク色の階調値として区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」を適用する。その他、変換部12は、まずは、従来と同様に白色オブジェクトを「C=0,M=0,Y=0,K=0」に一旦変換し、その後、一旦変換された「C=0,M=0,Y=0,K=0」を区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」に置換するようにしてもよい。
オブジェクトの色が白色の場合、変換部12は、記憶部11から区別用階調値を読み出して、白色オブジェクトに対応する各インク色の階調値として区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」を適用する。その他、変換部12は、まずは、従来と同様に白色オブジェクトを「C=0,M=0,Y=0,K=0」に一旦変換し、その後、一旦変換された「C=0,M=0,Y=0,K=0」を区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」に置換するようにしてもよい。
ステップS103;
オブジェクトの色が白色以外の場合、変換部12は、従来と同様にCMYK色の各階調値に変換する。
オブジェクトの色が白色以外の場合、変換部12は、従来と同様にCMYK色の各階調値に変換する。
図3は、図2の変換処理フローにより生成されるビットマップ画像の例を示す図である。白抜き文字の「A」のみを含む画像データを変換した際のビットマップ画像である。図3に示すように、白抜き文字に対応するCMYK色の各階調値は、ステップS102により、区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」となる。一方、白抜き文字以外の領域のCMYK色の各階調値は、ステップS103により、「C=0,M=0,Y=0,K=0」となる。これにより、後段の合成部13は、ビットマップ画像上で白抜き文字と白抜き文字周辺の非描画領域とを区別可能となり、白抜き文字を意識して画像合成を実行できる。その結果、ユーザの意図通りに白抜き文字を印刷可能となる。
一方、従来の変換処理の場合、ステップS102を実行しないので、図4に示すように、白抜き文字に対応するCMYK色の各階調値は「C=0,M=0,Y=0,K=0」となり、白抜き文字周辺の非描画領域と区別不能となる。その結果、白抜き文字は、白抜き文字周辺の非描画領域と同様に非描画領域として処理され、白抜き文字を意識した画像合成を実行することはできない。
[ビットマップ画像の合成処理]
図5は、合成部13で行うビットマップ画像の合成処理フローを示す図である。合成部13は、変換部12から合成対象である2つのビットマップ画像を受け取った後、受け取った2つのビットマップ画像を画素毎に画像合成する。このとき、合成部13は、印刷部20に印刷方法を問い合わせる。本動作例においては、合成部13は、CMYK色の4色インクを用いるという情報を取得している。この場合、白色の印刷用紙色を流用して白色を再現することとなる。
図5は、合成部13で行うビットマップ画像の合成処理フローを示す図である。合成部13は、変換部12から合成対象である2つのビットマップ画像を受け取った後、受け取った2つのビットマップ画像を画素毎に画像合成する。このとき、合成部13は、印刷部20に印刷方法を問い合わせる。本動作例においては、合成部13は、CMYK色の4色インクを用いるという情報を取得している。この場合、白色の印刷用紙色を流用して白色を再現することとなる。
ステップS201;
合成処理時において、合成部13は、ビットマップ画像から各画素に係るCMYK色の各階調値を取得し、取得したCMYK色の各階調値が区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」と同一であるか否かを判定する。合成部13は、合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一である場合、ステップS202へ進み、合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一でない場合、ステップS203へ進む。
合成処理時において、合成部13は、ビットマップ画像から各画素に係るCMYK色の各階調値を取得し、取得したCMYK色の各階調値が区別用階調値の「C=255,M=255,Y=255,K=255」と同一であるか否かを判定する。合成部13は、合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一である場合、ステップS202へ進み、合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一でない場合、ステップS203へ進む。
ステップS202;
合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一である場合、合成部13は、合成対象画素を白色の画素として合成する。このとき、合成部13は、印刷部20から取得した印刷部20の印刷方法(白色の印刷方法)を参照して合成する。本動作例では、CMYK色の4色インクを用いるので、白色の印刷方法としては、白色の印刷用紙色を流用して再現する。そこで、合成部13は、インクが吐出されないように、「C=255,M=255,Y=255,K=255」の画素を、画像合成後において「C=0,M=0,Y=0,K=0」に変換する。これにより、印刷を行うための印刷データに変換する。
合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一である場合、合成部13は、合成対象画素を白色の画素として合成する。このとき、合成部13は、印刷部20から取得した印刷部20の印刷方法(白色の印刷方法)を参照して合成する。本動作例では、CMYK色の4色インクを用いるので、白色の印刷方法としては、白色の印刷用紙色を流用して再現する。そこで、合成部13は、インクが吐出されないように、「C=255,M=255,Y=255,K=255」の画素を、画像合成後において「C=0,M=0,Y=0,K=0」に変換する。これにより、印刷を行うための印刷データに変換する。
ステップS203;
合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一でない場合、合成部13は、従来と同様に同一の位置に対応する2つ合成対象画素に係る2つのCMYK色の各階調値を加算する。尚、加算は、画像合成を行う際の演算処理の例である。印刷濃度を高めたい等、所定の目的に応じて、引算、乗算、乗算、又は、それらの演算方法を任意に組み合わせてもよい。その他、特定の画素に対して所定の重み値を付与して演算してもよい。
合成対象画素に係るCMYK色の各階調値が区別用階調値と同一でない場合、合成部13は、従来と同様に同一の位置に対応する2つ合成対象画素に係る2つのCMYK色の各階調値を加算する。尚、加算は、画像合成を行う際の演算処理の例である。印刷濃度を高めたい等、所定の目的に応じて、引算、乗算、乗算、又は、それらの演算方法を任意に組み合わせてもよい。その他、特定の画素に対して所定の重み値を付与して演算してもよい。
図6は、図5の画像合成フローにより生成される画像合成後のビットマップ画像の例を示す図である。変換処理フロー後のビットマップ画像において、白抜き文字に対応するCMYK色の各階調値は「C=255,M=255,Y=255,K=255」であり、周辺部の「C=0,M=0,Y=0,K=0」と区別可能である。そのため、合成部13は、色付き背景のビットマップ画像と画像合成する際に白抜き文字を認識可能であり、画像合成後のビットマップ画像において、白抜き文字に対応するCMYK色の各階調値を「C=0,M=0,Y=0,K=0」とする。これにより、印刷部20は、白抜き文字についてはインクを吐出しないので、ユーザの意図通りに白抜き文字を印刷可能となる。
一方、従来の合成方法の場合、図2のステップS102及び図5のステップS202を実行しないので、白抜き文字に対応するCMYK色の各階調値は「C=0,M=0,Y=0,K=0」となり、周辺部の「C=0,M=0,Y=0,K=0」と区別不能となる。そのため、合成部13は、図7に示すように、白抜き文字を意識した画像合成を実行できず、画像合成後において色付き背景のみのビットマップ画像となる。その結果、色付き背景のみが印刷され、白抜き文字が消えてしまう。ユーザの意図通りに白抜き文字を印刷することはできない。
[効果]
上述したように、本実施形態によれば、画像処理装置10において、変換部12が、合成対象の画像データに白色オブジェクトが含まれる場合、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値に、白色オブジェクトを区別するための階調値の組み合わせとして設定された区別用階調値を適用するので、ビットマップ画像上で白色オブジェクトと白色オブジェクト周辺の領域とを区別可能になり、白色オブジェクトを反映した画像合成を実現できる。
上述したように、本実施形態によれば、画像処理装置10において、変換部12が、合成対象の画像データに白色オブジェクトが含まれる場合、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値に、白色オブジェクトを区別するための階調値の組み合わせとして設定された区別用階調値を適用するので、ビットマップ画像上で白色オブジェクトと白色オブジェクト周辺の領域とを区別可能になり、白色オブジェクトを反映した画像合成を実現できる。
また、本実施形態によれば、合成部13が、CMYK色の各階調値が区別用階調値と同一である画素を白色の画素として合成するので、白色オブジェクトを反映した印刷処理を実現できる。
また、本実施形態によれば、合成部13が、画像合成時又は画像合成後のビットマップ画像における白色の画素の階調値について、印刷部20で行う白色の印刷方法に応じて、印刷を行うための印刷データに変換するので、印刷部20の印刷方法に適した方法で白色を再現できる。
さらに、これらの処理は、従来の画像合成処理をそのまま流用しつつ、区別用階調値のみを用いて実現可能であることから、複雑な追加データ(例えば、階調値以外の属性情報)を必要としないので、画像合成処理に必要なリソース資源(CPU、メモリ等)の使用を抑制でき、ソフトウェア処理上の負荷を最小限に抑えることができる。
[変形例1]
本実施形態では、高階調値ほど高濃度である場合、換言すると、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値が「C=0,M=0,Y=0,K=0」である場合を前提に説明した。一方、階調レベルに対する濃淡の度合いは任意に設定可能であり、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値を「C=255,M=255,Y=255,K=255」としてもよい。この場合、区別用階調値としては「C=0,M=0,Y=0,K=0」が設定される。
本実施形態では、高階調値ほど高濃度である場合、換言すると、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値が「C=0,M=0,Y=0,K=0」である場合を前提に説明した。一方、階調レベルに対する濃淡の度合いは任意に設定可能であり、白色オブジェクトに対応するCMYK色の各階調値を「C=255,M=255,Y=255,K=255」としてもよい。この場合、区別用階調値としては「C=0,M=0,Y=0,K=0」が設定される。
[変形例2]
区別用階調値は、印刷時に使用されない階調値の組み合わせであればよい。例えば、「255」以外に、CMYK色の各階調値が全て「250」の組み合わせを用いてもよいし、全て「1」の組み合わせを用いてもよい。「C=255,M=250,Y=234,K=229」のように、全て異なる又は一部のみ異なる組み合わせを用いてもよい。その他、印刷時に使用される階調値の組み合わせであっても、その組み合わせの各階調値をあえて区別用階調値とし、その組み合わせの各階調値を印刷時に使用しないようにしてもよい。印刷時に使用しない区別用階調値と印刷時に使用する印刷用階調値とが互いに重複しないルールを事前定義しておき、そのルールに沿って画像合成を実行する。
区別用階調値は、印刷時に使用されない階調値の組み合わせであればよい。例えば、「255」以外に、CMYK色の各階調値が全て「250」の組み合わせを用いてもよいし、全て「1」の組み合わせを用いてもよい。「C=255,M=250,Y=234,K=229」のように、全て異なる又は一部のみ異なる組み合わせを用いてもよい。その他、印刷時に使用される階調値の組み合わせであっても、その組み合わせの各階調値をあえて区別用階調値とし、その組み合わせの各階調値を印刷時に使用しないようにしてもよい。印刷時に使用しない区別用階調値と印刷時に使用する印刷用階調値とが互いに重複しないルールを事前定義しておき、そのルールに沿って画像合成を実行する。
[変形例3]
色の表現レベルは、任意の表現レベルを利用可能である。例えば、16bppの65536階調(0〜65535)を用いてもよい。この場合、区別用階調値としては、例えば「C=65535,M=65535,Y=65535,K=65535」が設定される。
色の表現レベルは、任意の表現レベルを利用可能である。例えば、16bppの65536階調(0〜65535)を用いてもよい。この場合、区別用階調値としては、例えば「C=65535,M=65535,Y=65535,K=65535」が設定される。
[変形例4]
CMYKW色の5色インクを用いる場合、白色のインクを使用して白色を再現できる。この場合、ステップS202において、合成部13は、合成対象のビットマップ画像において、区別用階調値の画素が持つ「C=255,M=255,Y=255,K=255,W=255」を「C=0,M=0,Y=0,K=0,W=255」と定める。これにより、印刷部20において白色のインクのみが吐出され、ユーザの意図通りに白抜き文字を印刷可能となる。
CMYKW色の5色インクを用いる場合、白色のインクを使用して白色を再現できる。この場合、ステップS202において、合成部13は、合成対象のビットマップ画像において、区別用階調値の画素が持つ「C=255,M=255,Y=255,K=255,W=255」を「C=0,M=0,Y=0,K=0,W=255」と定める。これにより、印刷部20において白色のインクのみが吐出され、ユーザの意図通りに白抜き文字を印刷可能となる。
[変形例5]
インクの色を印刷用紙の色との組み合わせで、白色が再現できる場合と再現できない場合がある。そこで、合成部13は、印刷部20から取得したインクの色や印刷用紙の色に関する情報をもとに各画素の各インク色の階調値を決定する。
インクの色を印刷用紙の色との組み合わせで、白色が再現できる場合と再現できない場合がある。そこで、合成部13は、印刷部20から取得したインクの色や印刷用紙の色に関する情報をもとに各画素の各インク色の階調値を決定する。
例えば、CMYK色の4色インクであり、印刷用紙が白色以外の色付き用紙の場合、印刷用紙色を流用して白色を再現できないので、素直に印刷用紙の色をそのまま白色オブジェクトの色としてもよいし、白色オブジェクトが白色では再現されないことを操作パネルに表示して警告してもよい。
その他、CMYKW色の5色インクであっても、印刷用紙の色が白色の場合には、白色のインクを吐出することなく、印刷用紙色を流用して白色を再現してもよい。また、印刷用紙が黒色の場合は、白色のインクを吐出するようにしてもよい。
[変形例6]
画像処理装置10は、印刷装置1に代えて、印刷装置1と通信可能なクライアント装置に実装してもよい。その場合、画像処理装置10は、印刷装置1の受信部50を介することなく、クライアント装置内のアプリケーションから合成対象である2つの画像データを直接取得するとともに、印刷装置1の印刷部20から印刷方法に関する情報を受信して、画像合成処理を実行する。その後、画像処理装置10は、画像合成後の1つの合成画像データを印刷装置1の受信部50を介して印刷部20に送信する。
画像処理装置10は、印刷装置1に代えて、印刷装置1と通信可能なクライアント装置に実装してもよい。その場合、画像処理装置10は、印刷装置1の受信部50を介することなく、クライアント装置内のアプリケーションから合成対象である2つの画像データを直接取得するとともに、印刷装置1の印刷部20から印刷方法に関する情報を受信して、画像合成処理を実行する。その後、画像処理装置10は、画像合成後の1つの合成画像データを印刷装置1の受信部50を介して印刷部20に送信する。
[その他]
本実施形態で説明した印刷装置1及び画像処理装置10は、CPU、メモリ、ハードディスク、入出力インタフェース等を備えた既存の印刷機及びコンピュータで実現可能である。また、画像処理装置10の動作をプログラムとして構築し、コンピュータにインストールして実行させることや通信ネットワークを介して流通させることも可能である。また、印刷装置1は、画像形成装置の例である。印刷装置1に付随する封入封緘装置等についても対象装置に含めることができる。
本実施形態で説明した印刷装置1及び画像処理装置10は、CPU、メモリ、ハードディスク、入出力インタフェース等を備えた既存の印刷機及びコンピュータで実現可能である。また、画像処理装置10の動作をプログラムとして構築し、コンピュータにインストールして実行させることや通信ネットワークを介して流通させることも可能である。また、印刷装置1は、画像形成装置の例である。印刷装置1に付随する封入封緘装置等についても対象装置に含めることができる。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
合成前の画像データに含まれる白色の描画部を合成時に前記画像データ内の非描画部と区別するための階調値として設定された区別用階調値を記憶しておく記憶部と、
複数の合成前の画像データを画素毎に色の階調値を持つビットマップ画像にそれぞれ変換する変換部と、を備え、
前記変換部は、
前記合成前の画像データに白色の描画部が含まれる場合、前記記憶部から前記区別用階調値を読み出して、前記白色の描画部の階調値に前記区別用階調値を適用することを特徴とする画像処理装置。
合成前の画像データに含まれる白色の描画部を合成時に前記画像データ内の非描画部と区別するための階調値として設定された区別用階調値を記憶しておく記憶部と、
複数の合成前の画像データを画素毎に色の階調値を持つビットマップ画像にそれぞれ変換する変換部と、を備え、
前記変換部は、
前記合成前の画像データに白色の描画部が含まれる場合、前記記憶部から前記区別用階調値を読み出して、前記白色の描画部の階調値に前記区別用階調値を適用することを特徴とする画像処理装置。
(付記2)
前記複数のビットマップ画像を合成する合成部を更に備え、
前記合成部は、
合成前のビットマップ画像において前記区別用階調値と同一である画素を、合成後のビットマップ画像において白色の画素とすることを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
前記複数のビットマップ画像を合成する合成部を更に備え、
前記合成部は、
合成前のビットマップ画像において前記区別用階調値と同一である画素を、合成後のビットマップ画像において白色の画素とすることを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
(付記3)
前記合成部は、
前記合成後のビットマップ画像における前記白色の画素の階調値について、印刷装置の白色の印刷方法に応じて、印刷を行うための印刷データに変換することを特徴とする付記2に記載の画像処理装置。
前記合成部は、
前記合成後のビットマップ画像における前記白色の画素の階調値について、印刷装置の白色の印刷方法に応じて、印刷を行うための印刷データに変換することを特徴とする付記2に記載の画像処理装置。
1…印刷装置
10…画像処理装置
11…記憶部
12…変換部
13…合成部
20…印刷部
30…インク
40…操作パネル
50…受信部
10…画像処理装置
11…記憶部
12…変換部
13…合成部
20…印刷部
30…インク
40…操作パネル
50…受信部
Claims (3)
- 合成前の画像データに含まれる白色の描画部を合成時に前記画像データ内の非描画部と区別するための階調値として設定された区別用階調値を記憶しておく記憶部と、
複数の合成前の画像データを画素毎に色の階調値を持つビットマップ画像にそれぞれ変換する変換部と、を備え、
前記変換部は、
前記合成前の画像データに白色の描画部が含まれる場合、前記記憶部から前記区別用階調値を読み出して、前記白色の描画部の階調値に前記区別用階調値を適用することを特徴とする画像処理装置。 - 前記複数のビットマップ画像を合成する合成部を更に備え、
前記合成部は、
合成前のビットマップ画像において前記区別用階調値と同一である画素を、合成後のビットマップ画像において白色の画素とすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記合成部は、
前記合成後のビットマップ画像における前記白色の画素の階調値について、印刷装置の白色の印刷方法に応じて、印刷を行うための印刷データに変換することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019178638A JP2021053897A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | 画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019178638A JP2021053897A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | 画像処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021053897A true JP2021053897A (ja) | 2021-04-08 |
Family
ID=75269320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019178638A Pending JP2021053897A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | 画像処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021053897A (ja) |
-
2019
- 2019-09-30 JP JP2019178638A patent/JP2021053897A/ja active Pending
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