JP2021051827A - 温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の電池の温度制御装置においてユーザの利便性を損なうことを抑制すること。
【解決手段】車両Veに搭載される電池Bの温度制御装置1であって、判定部521と、ヒータHと、制御部522と、を備える。判定部521は、車両Veが第1の使用形態で使用されているか否かを判定する。ヒータHは、電池Bを加熱する。制御部522は、ヒータHの駆動を制御する。そして、制御部522は、車両Veが第1の使用形態であると判定された場合には、電池Bが充電器Chに接続された状態において電池Bの温度が第1温度(T1)以下のときには常にヒータHを駆動させる。
制御部522は、車両Veが第1の使用形態でないと判定された場合には、電池Bが充電器Chに接続された状態において電池Bの温度が第2温度(T2)以下のときかつ所定の期間だけヒータHを駆動させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電池の温度を制御する電池温度制御装置に関する。
一般的に、電池は低温時には内部抵抗が大きくなり作動電圧が低下する。その結果、特に車両に搭載される電池が低温環境下に置かれると、電池の出力が低下し、その結果モータを十分に駆動することができず、十分な走行性能を発揮できなくなる。したがって、特に車両に搭載される電池は所定温度以上に加熱しておくことが好ましい。車両に搭載される電池において、電池または充電器から電力供給を受け、電池を所定温度以上に加熱するヒータを搭載する電池が知られている。例えば、従来文献1参照。
特開2012−191784号公報
しかしながら、電池が使用されていないとき、ヒータが電池や充電器から電力供給を受けて電池を加熱すると、電池や充電器は余分な電力を消費してしまい、ユーザの負担を増やしてしまうことがある。一方、電池の使用開始時に電池が十分に加熱されていないと、電池の出力が低下し、その結果、車両が十分な走行性能を発揮できずに、ユーザの利便性を損なうおそれがある。
本発明の一側面に係る目的は、ユーザの利便性を損なうことを抑制することが可能な車両の電池の温度制御装置を提供することである。
本発明に係る一つの形態である温度制御装置は、車両に搭載される電池の温度制御装置であって、判定部と、ヒータと、制御部とを備える。判定部は、車両が第1の使用形態で使用されているか否かを判定する。ヒータは、電池を加熱する。
制御部は、ヒータの駆動を制御する。制御部は、車両が第1の使用形態であると判定された場合には、電池が充電器に接続された状態において電池の温度が第1温度以下のときには常にヒータを駆動させる。制御部は、車両が第1の使用形態でないと判定された場合には、電池が充電器に接続された状態において電池の温度が第2温度以下のときかつ所定の期間だけヒータを駆動させる。
一般的に、電池は低温時には内部抵抗が大きくなり、作動電圧が低下する。特に電池としてリチウムイオン電池を採用した場合には、Li溶解析出特性により、低温環境下の入出力が小さくなる。その結果、低温時においては、電池の出力電力(Wout)は低下し、モータを十分に駆動することができず、十分な走行性能を発揮できなくなる。
したがって、車両が第1の使用形態であると判定された場合には、電池が充電器に接続された状態において電池の温度が第1温度以下のときには常にヒータを駆動させている。これにより、車両が第1の使用形態で使用されている場合には、乗車直後から十分な出力電力を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
一方で、電池の出力電力が低下する低温時といえども、ヒータに電力を供給して電池を加熱すると、電池や充電器の余分な電力が消費されることとなり、ユーザの負担を増やしてしまうおそれがある。したがって、車両が第1の使用形態でないと判定された場合には、電池が充電器に接続された状態において電池の温度が第2温度以下のときかつ所定の期間だけヒータを駆動させている。
これにより、車両が第1の使用形態で使用されていない場合、第1の使用形態で使用されている場合に比べて、充電終了後の電池の未使用時の電力消費を抑えることができる。このため、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。また、第1の使用形態で使用されていない場合であっても、充電終了後所定の期間内は、乗車直後から十分な出力電力を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。また、電池が充電器に接続された状態である場合に、ヒータが駆動されるため、電池の電力消費により走行距離が減少を防ぐことができる。
また、制御部は、判定部が第1の使用形態と判定したことに応じて、電池の充電中及び充電終了後のヒータフラグをオンし、判定部が第1の使用形態と判定しなかったことに応じて、電池の充電中のみヒータフラグをオンする。
車両が第1の使用形態の場合には、制御部は、電池が充電器に接続された状態において、ヒータフラグがオンかつ電池の温度が第1温度以下のときにヒータを駆動させる。車両が第1の使用形態でない場合には、制御部は、電池が充電器に接続された状態において、ヒータフラグがオンかつ電池の温度が第2温度以下のときにヒータを駆動する。
車両が第1の使用形態であると判定された場合には、電池の充電中及び充電終了後のヒータフラグをオンにして、電池の温度が第1温度以下のときにヒータを駆動させている。これにより、車両が第1の使用形態で使用されている場合には、充電中のみならず充電終了後であっても、乗車直後から十分な出力電力を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
一方で、車両が第1の使用形態で使用されていない場合には、充電中のみヒータフラグをオンにして、電池の温度が第2温度以下のときにヒータを駆動させている。これにより、車両が第1の使用形態で使用されていない場合には、充電終了後の電池の未使用時の電力消費を抑えることができる。このため、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
また制御部は、車両が第1の使用形態の場合には、電池が充電器に接続されていない状態において、電池の温度が第3温度以下のときには常にヒータを駆動させてもよい。制御部は、車両が第1の使用形態でない場合には、電池が充電器に接続されていない状態において、電池の温度が第3温度よりも低い第4温度以下のときにヒータを駆動させてもよい。
車両が第1の使用形態であると判定された場合には、電池が充電器に接続されていない状態であっても、電池の温度が第3温度以下のときに常にヒータを駆動させている。これにより、車両が第1の使用形態で使用されている場合には、交差点で停止したり、充電器がない駐車場で停止したりすることにより、電池の温度が低くなった場合であっても、車両の使用中(走行中)に十分な出力電力を得ることができる。このため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
一方で、車両が第1の使用形態でないと判定された場合には、電池が充電器に接続されていない状態であっても、電池の温度が第3の温度よりも低い第4温度以下のときにヒータを駆動させている。これにより、車両が第1の使用形態で使用されていない場合であっても、極低温時に放電終止電圧(カットオフ電圧)以下となり、モータMを駆動することができなくなることを防ぎ、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
また、第1温度は、第2温度よりも高く設定してもよい。これにより、車両が第1の使用形態で使用されている場合に得られる出力電圧は、第1の使用形態で使用されていない場合に得られる出力電圧よりも大きい出力を得ることができる。このため、車両が第1の使用形態で使用されている場合には、乗車直後から十分な出力電力を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
また、第1の使用形態は、少なくともライドシェア、タクシー、カーシェアのいずれかを含めてもよい。判定部は、単位時間あたりの車両の使用量に応じて車両の使用形態がライドシェアかタクシーであることを判定してもよい。また、判定部は、単位時間あたりの車両のイグニッションのオン回数に応じて車両の使用形態がカーシェアであることを判定してもよい。これにより、低温時に車両が、ライドシェア、タクシー、カーシェアなど商用的な目的で使用される場合であっても、十分な出力電力を得ることができる。また、判定部による判定精度を向上することができる。
本発明によれば、車両の電池の温度制御装置においてユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
実施形態の温度制御装置を備える電池パックの一例を示す図である。 判定部により実行される判定処理の一例を示すフローチャートである。 電池の出力電力と温度との関係の一例を示す図である。 制御部により実行されるヒータ駆動処理の一例を示すフローチャートである。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態の温度制御装置を備える電池パックの一例を示す図である。
図1に示す電池パックBPは、プラグインハイブリッド車または電気自動車などの車両Veに搭載され、温度制御装置1(電池ECU(Electronic Control Unit))の他に、電池(バッテリー)Bと、電流計2と、温度計3と、システムメインリレー(System Main Relay)SMRと、充電リレー(Charge Relay)CHRと、ヒータリレー(Heater Relay)HRと、ヒータ(Heater)Hとを備える。なお、車両Veとしては、プラグインハイブリッド車または電気自動車に限られず、例えば電動フォークリフト等の産業車両であってもよい。
車両Veは、電池パックBPの他に、車両Veの走行用のモータMと、電力を制御する電力制御装置(Power Control Unit)PCUと、充電プラグPgと、統合ECU4と、降圧部5と、充電制御部6とを備える。
電力制御装置PCUは、図示しないが、コンバータ回路及びインバータ回路を含む。コンバータ回路は、電池Bからの直流電圧を昇圧する。インバータ回路は、スイッチを備え、統合ECU4からの制御信号に応じてそのスイッチが繰り返しオン、オフすることにより、電池Bから供給される直流電力を交流電力に変換してモータMに供給する。また、インバータ回路は、スイッチが繰り返しオン、オフすることにより、モータMから供給される交流電力(回生電力)を直流電力に変換して電池Bに供給する。
統合ECU4は、電力制御装置PCU、システムメインリレーSMR、充電リレーCHR及び降圧部5の動作を制御するとともに、CAN(Controller Area Network)通信などにより温度制御装置1や充電制御部6と通信を行う。
統合ECU4は、電力制御装置PCUのインバータ回路のスイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を変化させることにより、電池Bからインバータ回路に供給される電力またはインバータ回路から電池Bに供給される電力を制御する。なお、温度制御装置1の機能を統合ECU4の機能に含ませて温度制御装置1と統合ECU4とを統合し、その統合後の温度制御装置1を車両Veに設けてもよい。
電池Bは、1つ以上のリチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの二次電池により構成される。電池Bは、システムメインリレーSMRを介して電力制御装置PCUに電気的に接続されている。電池Bは、車両Veの駆動力を発生させるための電力を電力制御装置PCUに供給する。
充電制御部6は、車両Veの外部に設けられる充電器Chより供給される交流電力を直流電力に変換し、電池パックBPの電池Bを充電する。充電器Chと充電制御部6は、充電プラグPgを介して接続される。すなわち、電池パックBPの電池Bと充電器Chは、充電制御部6と充電プラグPgを介して電気的に接続される。
電流計2は、シャント抵抗や差動増幅回路などにより構成され、電池Bに流れる電流を検出し、その検出した電流を温度制御装置1に送る。
温度計3は、サーミスタなどにより構成され、電池Bの温度を検出し、その検出した温度を温度制御装置1に送る。
温度制御装置1は、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池Bの電圧を検出する。
システムメインリレーSMR、充電リレーCHR、ヒータリレーHRは、それぞれ、半導体リレー(例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))または電磁式リレーなどにより構成される。
システムメインリレーSMRは、電池Bと電力制御装置PCUとの間に電気的に接続されている。システムメインリレーSMRは、統合ECU4からの制御信号に応じて、電池Bと電力制御装置PCUとの間での電力の供給と遮断とを切り替える。
充電リレーCHRは、電池Bと充電制御部6との間に電気的に接続されている。充電リレーCHRの電池B側の一端は、システムメインリレーSMRの電池B側に接続されている。充電リレーCHRは、統合ECU4からの制御信号に応じて、充電器Chから電池Bへの電力の供給と遮断とを切り替える。
降圧部5は、電池BとヒータリレーHRとの間に、システムメインリレーSMRを介して電気的に接続されている。降圧部5は、統合ECUからの制御信号に応じて、電池Bの出力電圧をヒータHの駆動電圧に降圧し、ヒータリレーHRへ供給する。なお、ヒータリレーHRは、降圧部5を介して電池Bと電気的に接続されているが、降圧部5を介さずに電池Bと電気的に接続されてもよい。
ヒータリレーHRは、電池BとヒータHとの間に、システムメインリレーSMR及び降圧部5を介して電気的に接続される。
ヒータHは、電池BからヒータリレーHRを介して電力が供給されると駆動して、電池Bを加熱し、電池BからヒータリレーHRを介した電力の供給が切断されると駆動を停止して、電池Bの加熱を停止する。
システムメインリレーSMRが導通し、充電リレーCHRが遮断すると、電池Bから電力制御装置PCUに電力を供給することが可能な状態となるとともに、電力制御装置PCUから電池Bに電力を供給することが可能な状態となる。したがって、車両Veの電池Bが充電器Chに接続されていない状態では、統合ECU4は、システムメインリレーSMRを導通し、充電リレーCHRを遮断する。
例えば、充電器Chが電池Bを充電するときは、統合ECU4は、温度制御装置1から通知される制御信号に基づいて、充電リレーCHRをオン状態に制御する。電池Bが過充電状態であるときは、統合ECU4は、温度制御装置1から通知される制御信号に基づいて、充電リレーCHRをオフ状態に制御してもよい。車両Veの走行時には、統合ECU4は、温度制御装置1から通知される制御信号に基づいてシステムメインリレーSMRをオン状態に制御する。電池Bが過放電状態であるときは、統合ECU4は、温度制御装置1から通知される制御信号に基づいて充電リレーCHRをオフ状態に制御してもよい。
また、充電リレーCHR及びシステムメインリレーSMRが導通すると、充電器Chから電池Bに電力が供給することが可能な状態になる。このとき、充電器Chから電力制御装置PCUに電力が供給されないものとする。電力制御装置PCUまたは充電器Chから電池Bに電力が供給されると、電池Bが充電され電池Bの電圧が上昇し、電池Bから電力制御装置PCUに電力が供給されると、電池Bが放電され電池Bの電圧が下降する。
車両Veの電池Bが充電器Chに接続された状態、かつ、電池Bの充電中の状態では、統合ECU4は、充電リレーCHR及びシステムメインリレーSMRを導通する。この場合、充電器Chから充電制御部6、充電リレーCHR、システムメインリレーSMR、降圧部5、ヒータリレーHRを介して、ヒータHに電力が供給される。
車両Veの電池Bが充電器Chに接続された状態、かつ、電池Bの充電終了後の状態では、統合ECU4は、システムメインリレーSMRを導通し、充電リレーCHRを遮断する。この場合、電池BからシステムメインリレーSMR、降圧部5、ヒータリレーHRを介して、ヒータHに電力が供給される。なお、車両Veの電池Bが充電器Chに接続された状態、かつ、電池Bの充電終了後の状態であっても、充電器ChからヒータHに電力が供給されてもよい。
なお、充電器Chは、2台以上の車両Veに搭載される電池パックBPに備えられる電池Bをそれぞれ充電するように構成してもよい。このように構成する場合、各車両Veに搭載される電池パックBPは互いに同じ構成であるものとする。
温度制御装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)など)を用いた回路が考えられる。また、温度制御装置1は、内部または外部に備えられている記憶部51及びプロセッサ52を備える。記憶部51は、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などにより構成され、プログラム、後述する電池の温度の情報、判定閾値〜第14の判定閾値などを記憶している。
プロセッサ52は記憶部51に記憶されている電池パックBPの各部を制御するプログラムを読み出して実行する。プロセッサ52は、判定部521と、制御部522とを備える。なお、プロセッサ52が記憶部51に記憶されているプログラムを実行することにより、後述の判定部521による判定処理、及び制御部522によるヒータ駆動処理が実現される。なお、本実施形態においては温度制御装置1を用いて説明をするが、温度制御装置1が実行する制御を、例えば車両Veに搭載されている一つ以上のECUなどに行わせてもよい。
温度制御装置1は、電池BのSOC(充電率(State Of Charge))の上限閾値及び下限閾値に基づいて、制限された出力電力(Wout)情報及び回生電力(Win)情報を判定する。電池BのSOCが下限閾値以下の場合は、制限された出力電力(Wout)情報を統合ECU4へ伝達し、電池BのSOCが上限閾値以上の場合は、制限された回生電力(Win)情報を統合ECU4へ伝達する。
統合ECU4は、温度制御装置1からの出力電力(Wout)情報に応じて、電池BからモータMへの出力を制限する。また、統合ECU4は、温度制御装置1からの回生電力(Win)情報に応じて、モータMから電池Bへの回生を制限する。具体的には、統合ECU4は、電池BのSOCに基づく出力電力(Wout)情報に基づいて電力制御装置PCUのインバータ回路の出力電力を制限し、モータMの出力を制限する。また、統合ECU4は、電池BのSOCに基づく回生電力(Win)情報に基づいて電力制御装置PCUのインバータ回路の出力電力を制限し、モータMからの回生を制限する。
電力制御装置PCUのインバータ回路の出力電力を制限する方法は、公知の方法を採用することができるため特に限定しない。例えば、出力電力を制御する方法の一例として、統合ECU4は、電力制御装置PCUのインバータ回路を構成するスイッチのスイッチング周波数を変更してデューティ比を下げる方法を採用することができる。
なお、温度制御装置1は、電池BのSOCに基づいて、出力電力(Wout)情報及び回生電力(Win)情報を判定しているがこの限りではない。例えば、温度制御装置1は、電池Bの電圧の上限閾値及び下限閾値に基づいて、制限された出力電力(Wout)情報及び回生電力(Win)情報を判定してもよい。電池Bの電圧が下限閾値以下の場合は、制限された出力電力(Wout)情報を統合ECU4へ伝達し、電池Bの電圧が上限閾値以上の場合は、制限された回生電力(Win)情報を統合ECU4へ伝達する。
この場合、統合ECU4は、電池Bの電圧に基づく出力電力(Wout)情報に応じて、電池BからモータMへの出力を制限する。また、統合ECU4は、電池Bの電圧に基づく回生電力(Win)情報に応じて、モータMから電池Bへの回生を制限する。
なお、統合ECU4は、温度制御装置1より受信する電池Bの出力電力(Wout)情報及び回生電力(Win)情報に基づいて充電器Chに電流指令値を与えてもよい。また、統合ECU4は、必要に応じて、温度制御装置1に制御信号を与えることができる。温度制御装置1と統合ECU4とはCAN通信により相互に通信可能に接続してもよい。
判定部521は、車両Veが第1の使用形態で使用されているか否かを判定する。第1の使用形態とは、例えば、ライドシェア、カーシェア、タクシー等、車両Veが商用的な目的で使用される態様が含まれる。
図2は、判定部521により実行される判定処理の一例を示すフローチャートである。判定処理では、車両Veが第1の使用形態であるか否かが判定される。判定処理は、任意のタイミングで実行される。任意のタイミングとして、例えば、車両Veの単位時間(数時間、数日、数週間、数ヵ月、または、数年など)が経過するタイミング、イグニッションがオンまたはオフされるタイミング、後述のヒータ駆動処理が開始または終了するタイミング等で実行される。判定処理の判定結果は、記憶部51に記憶され、判定処理の判定結果により適宜更新される。
例えば、判定部521は、車両Veの使用頻度に基づいて、車両Veが第1の使用形態のうちカーシェアに使用されているか否かを判定する(S1)。すなわち、判定部521は、単位時間あたりの車両Veのイグニッションのオン回数が第1の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定(S1:YES)し、車両Veが第1の使用形態であると判定する(S2)。S2の処理が終了すると、判定処理は終了となる。一方、判定部521は、単位時間あたりの車両Veのイグニッションのオン回数が第1の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定(S1:NO)し、S3の処理に進む。
なお、判定部521は、電池Bの充電頻度に基づいて、車両Veがカーシェアに使用されているか否かを判定するように構成してもよい。すなわち、判定部521は、単位時間あたりの電池Bの充電回数が第2の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、単位時間あたりの電池Bの充電回数が第2の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。
また、判定部521は、車両Veの使用頻度及び電池Bの充電頻度に基づいて、車両Veがカーシェアに使用されているか否かを判定するように構成してもよい。すなわち、判定部521は、単位時間あたりの車両Veのイグニッションのオン回数が第1の判定閾値以上である場合で、かつ、単位時間あたりの電池Bの充電回数が第2の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、単位時間あたりの車両Veのイグニッションのオン回数が第1の判定閾値より小さい場合、または、単位時間あたりの電池Bの充電回数が第2の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。または、判定部521は、(単位時間あたりの電池Bの充電回数)/(単位時間あたりの車両Veのイグニッションのオン回数)が第3の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、(単位時間あたりの電池Bの充電回数)/(単位時間あたりの車両Veのイグニッションのオン回数)が第3の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。
また、判定部521は、車両Veの1回の使用状況に基づいて、車両Veがカーシェアに使用されているか否かを判定するように構成してもよい。すなわち、判定部521は、車両Veのイグニッションがオンしてからオフするまでの時間が一定でない頻度が第4の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、車両Veのイグニッションがオンしてからオフするまでの時間が一定でない頻度が第4の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。または、判定部521は、車両Veのイグニッションがオンしてからオフするまでの走行距離が一定でない頻度が第5の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、車両Veのイグニッションがオンしてからオフするまでの走行距離が一定でない頻度が第5の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。または、判定部521は、車両Veのイグニッションがオンしてからオフするまでの電池Bの充電率の変動幅が一定でない頻度が第6の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、車両Veのイグニッションがオンしてからオフするまでの電池Bの充電率の変動幅が一定でない頻度が第6の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。
また、判定部521は、電池Bの充電率が比較的高い充電率を基準にして変動している場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、電池Bの充電率が比較的高い充電率から比較的低い充電率の範囲で変動している場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。
また、判定部521は、車両Veに搭載されるGPS(Global Positioning System)により検出される車両Veの位置情報に基づいて、車両Veがカーシェアに使用されているか否かを判定するように構成してもよい。すなわち、判定部521は、車両Veが特定の場所(コインパーキングやディーラの駐車場など)に駐車される頻度が第7の判定閾値以上である場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、車両Veが特定の場所に駐車される頻度が第7の判定閾値より小さい場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。または、判定部521は、夜間に車両Veが特定の場所に駐車される場合、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、夜間に車両Veが特定の場所に駐車されない場合、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定する。
また、判定部521は、車両Veの発進時に電池Bから電力制御装置PCUのインバータ回路に流れる電流、もしくは車両Veのアクセル開度信号を用いて、車両Veのイグニッションオン毎にアクセル開度が異なることが検出されたとき、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、車両Veのイグニッションオン毎にアクセル開度が同じになることが検出されたとき、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定するように構成してもよい。
また、判定部521は、車両Veの減速時に電力制御装置PCUのインバータ回路から電池Bに流れる電流、もしくは車両Veのブレーキ開度信号を用いて、ブレーキ開度が車両Veのイグニッションオン毎に異なることが検出されたとき、車両Veがカーシェアに使用されていると判定し、ブレーキ開度が車両Veのイグニッションオン毎に同じになることが検出されたとき、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定するように構成してもよい。
また、判定部521は、車両Veがカーシェアに使用されているか否かを示す情報を統合ECU4から受信し、その受信した情報に基づいて、車両Veがカーシェアに使用されているか否かを判定するように構成してもよい。
また、図2の判定処理において、車両Veがカーシェアに使用されていないと判定された場合(S1:NO)、判定部521は、車両Veの単位時間あたりの使用量に基づいて、車両Veが第1の使用形態のうちライドシェア用の車両またはタクシーとして使用されているか否かを判定する(S3)。すなわち、判定部521は、車両Veの単位時間あたりの使用量が第8の判定閾値以上である場合、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーに使用されていると判定(S3:YES)し、車両Veが第1の使用形態であると判定する(S2)。S2の処理が終了すると、判定処理は終了となる。一方、判定部521は、単位時間あたりの使用量が第8の判定閾値より小さい場合、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーに使用されていない(S3:NO)と判定し、車両Veが第1の使用形態でないと判定する(S4)。S4の処理が終了すると、判定処理は終了となる。
なお、車両Veの単位時間あたりの使用量は、例えば、車両Veの単位時間(数時間、数日、数週間、または、数ヵ月など)あたりの起動期間または起動回数とする。また、第8の判定閾値は、例えば、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーとして使用されている場合において、車両Veの単位時間あたりの使用量の最小値とする。
また、判定部521は、以下の判定条件(a)〜(f)により、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーとして使用されていると判定してもよい。
(a)判定部521は、電池Bの充電頻度が第9の判定閾値以上、かつ、充電1回あたりの電池Bの充電率の増加量が第10の判定閾値以上であるとき、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーとして使用されていると判定する。
(b)判定部521は、車両Veの起動後の待機時間が第11の判定閾値以上であるとき、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーとして使用されていると判定する。
(c)判定部521は、車両Veの1日あたりの走行距離が第12の判定閾値以上であるとき、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーに使われていると判定する。
(d)判定部521は、車両Veの1週間あたりの稼働日数が第13の判定閾値以上であるとき、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーに使われていると判定する。
(e)判定部521は、車両Veの温度頻度分布の最も高い頻度における温度が第14の判定閾値以上であるとき、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーに使われていると判定する。
(f)判定部521は、車両Veに搭載されるGPS(Global Positioning System)を用いて検出される車両Veの起動後の待機場所が毎回同じ場所であるとき、車両Veがライドシェア用の車両またはタクシーに使われていると判定する。
車両Veが第1の使用形態でないと判定された場合、すなわち、車両Veがライドシェア、カーシェア、タクシーの何れの使用形態でもないと判定された場合、判定部521は、車両Veが第2の使用形態で使用されていると判定する。第2の使用形態とは、例えば、乗用車や自家用車等、車両Veが商用的な目的以外の一般の目的で使用される態様が含まれる。
制御部522は、温度計3で検出された温度に基づき、ヒータリレーHRの動作を制御して、ヒータHを駆動するとともに、CAN通信などにより統合ECU4と通信を行う。制御部522は、統合ECUに制御信号を送ることにより、システムメインリレーSMR、充電リレーCHR、降圧部5を間接的に制御する。
統合ECU4の制御によりシステムメインリレーSMRが導通し、充電リレーCHRが遮断され、かつ、温度制御装置1の制御により、ヒータリレーHRが導通すると、電池BからヒータHに電力を供給することが可能な状態となる。なお、ヒータリレーHRを導通する場合、温度制御装置1は、統合ECU4に制御信号を送ることにより降圧部5により、電池Bの出力電圧をヒータHの駆動電圧に降圧させ、ヒータリレーHRへ供給させる。
電池BからヒータHに電力が供給されると、ヒータHが駆動されて電池Bが加熱され、電池Bの温度が上昇する。電池BからヒータHへの電力の供給が停止すると、ヒータの駆動が停止し電池Bの加熱が停止され、電池Bの温度が下降する。
制御部522は、判定部521により車両Veが第1の使用形態であると判定された場合には、電池Bが充電器Chに接続された状態において電池Bの温度が第1温度以下のときには常にヒータHを駆動させる。第1温度は、低温時に車両Veが、ライドシェア、タクシー、カーシェアなど商用的な目的で使用される場合であっても、電池Bから十分に出力電力が得られる温度が設定される。
図3は、電池Bの出力電力(Wout)と温度(T)との関係の一例を示す図である。図3の縦軸は出力電力(Wout)を示し、図3の横軸は温度(T)を示す。
電池Bは、低温時には内部抵抗が大きくなり、作動電圧が低下する。特に電池Bとしてリチウムイオン電池を採用した場合には、Li溶解析出特性により、低温環境下の入出力が小さくなる。その結果、図3に示すように、低温時においては、電池Bの出力電力(Wout)は低下し、モータMを十分に駆動することができず、十分な走行性能を発揮できなくなる。車両Veが商用的な目的として使用された場合に、車両Veが十分な走行性能を発揮できないと、車両Veを商用的な目的で使用する運転手またはお客などのユーザに対して十分なサービスを提供することができない。その結果、ユーザの利便性を損なうおそれがある。
そこで、本実施形態では、判定部521は車両Veがライドシェア、タクシー、カーシェアなどの第1の使用形態であるか否かを判定する。そして、第1の使用形態であると判定された場合には、制御部522は、電池Bが充電器Chに接続された状態において電池の温度が第1温度(図3のT1)以下のときには常にヒータHを駆動する。これにより、車両Veが第1の使用形態で使用されている場合には、乗車直後から十分な出力電力(図3のW1)を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
一方で、電池Bの出力電力が低下する低温時といえども、ヒータHに電力を供給して電池Bを加熱すると、電池Bや充電器Chの余分な電力が消費されることとなり、ユーザの負担を増やしてしまうおそれがある。したがって、車両Veが第1の使用形態でないと判定された場合には、制御部522は、電池Bが充電器Chに接続された状態において電池Bの温度が第2温度(図3のT2)以下のときかつ所定の期間だけヒータHを駆動する。
第2温度は、車両Veが乗用車や自家用車等、商用的な目的以外の一般の目的として使用される場合に、電池Bから出力電力が得られる温度が設定される。図3に示すように、第2温度(T2)は、第1温度(T1)よりも低く設定される。すなわち、第1温度(T1)は第2温度(T2)よりも高く設定される。
所定の期間とは、充電が終了してから車両Veの単位時間(数時間、数日、数週間、または、数ヵ月など)が経過する期間が設定される。また、所定の期間として、電池Bの充電を開始してから車両Veの単位時間が経過する期間や、電池Bが充電器Chに接続されてから車両Veの単位時間が経過する期間を設定してもよい。
これにより、車両Veが第1の使用形態で使用されていない場合、第1の使用形態で使用されている場合に比べて、充電終了後の電池Bの未使用時の電力消費を抑えることができる。このため、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。また、第1の使用形態で使用されていない場合であっても、充電終了後所定の期間内は、乗車直後から十分な出力電力(図3のW2)を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。また、電池Bが充電器Chに接続された状態である場合に、ヒータHが駆動されるため、電池Bの電力消費により走行距離が減少を防ぐことができる。
そして、車両Veが第1の使用形態で使用されている場合に得られる出力電圧(W1)は、第1の使用形態で使用されていない場合に得られる出力電圧(W2)よりも大きい出力を得ることができる。このため、車両Veが第1の使用形態で使用されている場合には、乗車直後から十分な出力電力(W1)を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
また、制御部522は、車両Veが第1の使用形態であると判定された場合には、電池Bの充電中及び充電終了後のヒータフラグをオンにして、ヒータフラグがオンかつ電池Bの温度が第1温度(T1)以下のときにヒータHを駆動する。これにより、車両が第1の使用形態で使用されている場合には、充電中のみならず充電終了後であっても、乗車直後から十分な出力電力(W1)を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。ヒータフラグの情報は、記憶部51に記憶される。ヒータフラグは、ユーザの選択により任意にオンまたはオフできるようにしてもよい。
一方で、電池Bの出力電力が低下する低温時といえども、ヒータHに電力を供給して電池Bを加熱すると、電池Bや充電器Chの余分な電力が消費されることとなり、ユーザの負担を増やしてしまうおそれがある。したがって、制御部522は、車両Veが第1の使用形態で使用されていないと判定された場合には、充電中のみヒータフラグをオンにして、ヒータフラグがオンかつ電池の温度が第2温度(T2)以下のときにヒータHを駆動する。これにより、車両Veが第1の使用形態で使用されていない場合には、充電終了後の電池Bの未使用時の電力消費を抑えることができる。このため、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
また、電池Bは、電池Bが充電器Chに接続されていない状態であっても、低温時においては、図3に示すように、電池Bの出力電力(Wout)は低下し、モータMを十分に駆動することができず、十分な走行性能を発揮できなくなる。その結果、車両Veがライドシェア、タクシー、カーシェアなど商用的な目的で使用される場合に、十分な走行性能を発揮できないと、商用的な目的で使用する運転手またはお客などのユーザに対して十分なサービスを提供することができない。その結果、ユーザの利便性を損なうおそれがある。
そこで、制御部522は、車両Veが第1の使用形態であると判定された場合には、電池Bが充電器Chに接続されていない状態であっても、電池Bの温度が第3温度(図3のT3)以下のときに常にヒータHを駆動する。これにより、車両が第1の使用形態で使用されている場合には、交差点で停止したり、充電器がない駐車場で停止したりすることにより、電池の温度が低くなった場合であっても、車両の使用中(走行中)に十分な出力電力を得ることができる。このため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
一方で、電池Bの出力電力が低下する低温時といえども、ヒータHに電力を供給して電池Bを加熱すると、電池Bの余分な電力が消費されることとなる。これにより、モータMによる走行距離が減少するとともに、電力消費によりユーザの負担を増やしてしまうおそれがある。但し、極低温時に放電終止電圧(カットオフ電圧)以下となると、モータMを駆動することができなくなるおそれがある。
そこで、制御部522は、車両Veが第1の使用形態でないと判定された場合には、電池Bが充電器Chに接続されていない状態であっても、電池Bの温度が第3の温度(T3)よりも低い第4温度(図3のT4)以下のときにヒータHを駆動する。これにより、車両が第1の使用形態で使用されていない場合であっても、極低温時に放電終止電圧(カットオフ電圧)以下となり、モータMを駆動することができなくなることを防ぎ、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。
すなわち、車両Veが第1の使用形態で使用されている場合に得られる出力電圧(図3のW3)は、第1の使用形態で使用されていない場合に得られる出力電圧(図3のW4)よりも大きい出力を得ることができる。このため、車両Veが第1の使用形態で使用されている場合には、車両Veの使用中(走行中)に十分な出力電力(W3)を得ることができるため、低温時であっても、ユーザの利便性を損なうことを抑制することができる。なお、第1温度(T1)は第3温度(T3)以上に設定され、第3温度(T3)は第1温度(T1)以下第2温度(T2)以上に設定され、第2温度(T2)は第3温度(T3)以下第4温度(T4)より大きく設定され、第4温度(T4)は第2温度(T2)より小さく設定される。各温度(第1温度(T1)、第2温度(T2)、第3温度(T3)、第4温度(T4))の関係は、(1)式により表される。
第1温度(T1)≧第3温度(T3)≧第2温度(T2)>第4温度(T4)…(1)
図3は、制御部522により実行されるヒータ駆動処理の一例を示すフローチャートである。図2の判定処理と、図4のヒータ駆動処理とはそれぞれ独立して実行される。また、図2の判定処理と、図4のヒータ駆動処理とはそれぞれ直列、または並行して実行してもよい。
まず、制御部522は、充電プラグPgが車両Veに接続されることで電池Bが充電器Chに接続されている状態であるか否かを判定する(S11)。電池Bが充電器Chに接続されていない状態である場合(S11:NO)には、処理はS26に進む。電池Bが充電器Chに接続されている状態(S11:YES)において、制御部522は、図2の判定処理の判定結果が第1の使用形態であるか否かを判定する(S12)。
車両Veが第1の使用形態であると判定され(S12:YES)、制御部522により電池Bが充電中または充電終了後の何れかであると判定された場合(S13:YES)には、制御部522はヒータフラグをオンにする(S14)。制御部522により電池Bが充電中及び充電終了後の何れでもないと判定された場合(S13:NO)には、制御部522はヒータフラグをオフにする(S15)。ヒータフラグがオフの場合(S16:NO)には、処理はS12に戻る。
ヒータフラグがオンの場合(S16:YES)には、電池Bが充電器Chに接続されている間(S18:YES)、制御部522は、電池Bが第1温度以下のときにヒータHを駆動する(S17)。そして、電池Bと充電器Chとの接続が解除され、電池Bが充電器Chに接続されていない状態となると(S18:NO)、処理はS26に進む。
S12で車両Veが第1の使用形態でないと判定され(S12:NO)、制御部522により電池Bが充電中であると判定された場合(S19:YES)には、制御部522はヒータフラグをオンにする(S20)。制御部522により電池Bが充電中ではないと判定された場合(S19:NO)には、制御部522はヒータフラグをオフにする(S21)。ヒータフラグがオフの場合(S22:NO)には、処理はS12に戻る。
ヒータフラグがオンの場合(S22:YES)には、電池Bが充電器Chに接続されている間(S24:YES)、制御部522は、所定の期間(S25:YES)かつ電池Bが第2温度以下のときにヒータHを駆動する(S23)。そして、電池Bと充電器Chとの接続が解除され、電池Bが充電器Chに接続されていない状態となると(S24:NO)、処理はS26に進む。また、所定の期間が経過する(S25:NO)と、制御部522は、ヒータフラグをオフにし(S21)、処理はS11に戻る。そして、電池Bと充電器Chとの接続が解除され、電池Bが充電器Chに接続されていない状態となると(S11:NO)、処理はS26に進む。
電池Bが充電器Chに接続されていない状態(S11:NO、S18:NO、またはS24:NO)である場合、S26において、制御部522は、図2の判定処理の判定結果が第1の使用形態であるか否かを判定する。判定処理の判定結果が第1の使用形態であると判定される(S26:YES)と、電池Bが充電器Chに接続されていない状態(S28:NO)において、制御部522は、電池Bが第3温度以下のときにヒータHを駆動する(S27)。そして、充電プラグPgが車両Veに接続されることで電池Bが充電器Chに接続されている状態となると(S28:YES)、処理はS12に戻る。
一方で、図2の判定処理の判定結果が第1の使用形態でないと判定される(S26:NO)と、電池Bが充電器Chに接続されていない状態(S30:NO)において、制御部522は、電池Bが第4温度以下のときにヒータHを駆動する(S29)。そして、充電プラグPgが車両Veに接続されることで電池Bが充電器Chに接続されている状態となると(S30:YES)、処理はS12に戻る。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
1 温度制御装置
2 電流計
3 温度計
4 統合ECU
5 降圧部
51 記憶部
52 プロセッサ
521 判定部
522 制御部
Ve 車両
BP 電池パック
B 電池
SMR システムメインリレー
CHR 充電リレー
HR ヒータリレー
H ヒータ
M モータ
PCU 電力制御装置
Ch 充電器

Claims (7)

  1. 車両に搭載される電池の温度制御装置であって、
    前記車両が第1の使用形態で使用されているか否かを判定する判定部と、
    前記電池を加熱するヒータと、
    前記ヒータの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記車両が前記第1の使用形態であると判定された場合には、前記電池が充電器に接続された状態において前記電池の温度が第1温度以下のときには常に前記ヒータを駆動させ、
    前記車両が前記第1の使用形態でないと判定された場合には、前記電池が前記充電器に接続された状態において前記電池の温度が第2温度以下のときかつ所定の期間だけ前記ヒータを駆動させる
    ことを特徴とする温度制御装置。
  2. 請求項1に記載の温度制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記判定部が前記第1の使用形態と判定したことに応じて、前記電池の充電中及び充電終了後のヒータフラグをオンし、
    前記判定部が前記第1の使用形態と判定しなかったことに応じて、前記電池の充電中のみ前記ヒータフラグをオンし、
    前記車両が前記第1の使用形態の場合には、前記電池が前記充電器に接続された状態において、前記ヒータフラグがオンかつ前記電池の温度が前記第1温度以下のときに前記ヒータを駆動させ、
    前記車両が前記第1の使用形態でない場合には、前記電池が前記充電器に接続された状態において、前記ヒータフラグがオンかつ前記電池の温度が前記第2温度以下のときに前記ヒータを駆動させる
    ことを特徴する温度制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の温度制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記車両が前記第1の使用形態の場合には、前記電池が前記充電器に接続されていない状態において、前記電池の温度が第3温度以下のときには常に前記ヒータを駆動させ、
    前記車両が前記第1の使用形態でない場合には、前記電池が前記充電器に接続されていない状態において、前記電池の温度が前記第3温度よりも低い第4温度以下のときに前記ヒータを駆動させる
    ことを特徴とする温度制御装置。
  4. 請求項1から3のうち何れかに記載の温度制御装置であって、
    前記第1温度は、前記第2温度よりも高い
    ことを特徴とする温度制御装置。
  5. 請求項1から4のうち何れかに記載の温度制御装置であって、
    前記第1の使用形態は、少なくともライドシェア、タクシー、カーシェアのいずれかを含む
    ことを特徴とする温度制御装置。
  6. 請求項5に記載の温度制御装置であって、
    前記判定部は、
    単位時間あたりの前記車両の使用量に応じて前記車両の使用形態が前記ライドシェアか前記タクシーであることを判定する
    ことを特徴とする温度制御装置。
  7. 請求項5に記載の温度制御装置であって、
    前記判定部は、単位時間あたりの前記車両のイグニッションのオン回数に応じて前記車両の使用形態が前記カーシェアであることを判定する
    ことを特徴とする温度制御装置。
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