JP2021051336A - 紙葉類収納ユニット - Google Patents

Abstract

【課題】紙葉類収納ユニットの性能を向上する。【解決手段】紙葉類を収納する紙葉類収納ユニットは、テープが巻回されたリールと、リールを回転軸線を中心に回転させる第１駆動部と、テープを介してリールと接続され、リールに巻回されたテープを紙葉類とともに巻回するドラムと、ドラムを回転軸線を中心に回転させる第２駆動部と、紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも第１駆動部と第２駆動部とのいずれかを制御し、テープに作用する張力を変更する制御部と、を有する。【選択図】図３

Description

本開示は、紙葉類収納ユニットに関する。

特許文献１には、紙幣収納放出装置が開示されている。紙幣収納放出装置は、例えば、ホイールに紙幣とともにテープを巻回し、紙幣を収納する。特許文献１の紙幣収納放出装置は、テープのテンションを一定に維持することが開示されている。

特開２０００−３４８２３５号公報

紙葉類をテープとともに巻回して紙葉類を収納する紙葉類収納ユニットでは、さらなる性能の向上が求められている。

そこで本開示は、紙葉類収納ユニットの性能を向上する技術を提供することを目的とする。

本開示の紙葉類収納ユニットは、紙葉類を収納する紙葉類収納ユニットであって、テープが巻回されたリールと、前記リールを回転軸線を中心に回転させる第１駆動部と、前記テープを介して前記リールと接続され、前記リールに巻回された前記テープを前記紙葉類とともに巻回するドラムと、前記ドラムを回転軸線を中心に回転させる第２駆動部と、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープに作用する張力を変更する制御部と、を有する。

本開示によれば、紙葉類収納ユニットの性能を向上できる。

第１の実施の形態に係る紙葉類収納ユニットを含む紙葉類処理装置を示した図である。 紙葉類収納ユニットを示した斜視図である。 紙葉類収納ユニットを示した側面図である。 紙葉類収納ユニットの動作例を示したフローチャートである。 テープの張力制御を説明する図である。 第２の実施の形態に係る紙葉類収納ユニットを示した斜視図である。 第２の実施の形態に係る紙葉類収納ユニットを示した側面図である。 第３の実施の形態に係る紙葉類収納ユニットを示した斜視図である。 第３の実施の形態に係る紙葉類収納ユニットを示した側面図である。

以下、本開示の実施の形態を、図面を参照して説明する。

図１は、第１の実施の形態に係る紙葉類処理ユニットを備えた紙葉類処理装置１を示した図である。図１に示した例では、紙葉類処理装置１は紙葉類を入金および出金する紙葉類入出金機である。

なお紙葉類とは、紙幣に限定されるものではなく、商品券、有価証券、または投票用紙等であってもよい。また、本明細書では、図１に示すように、必要に応じ以下のように定義した方向を使用して説明を行うことがある。Ｘ２方向は、紙葉類処理装置１において入金口が設けられた側であり、Ｘ１方向は、紙葉類処理装置１において入金口が設けられる側と反対側である。Ｙ１方向は、紙葉類収納ユニットのドラムの回転軸線が延びる方向の一方向であり、Ｙ２方向は、紙葉類収納ユニットのドラムの回転軸線が延びる方向の他方向である。Ｚ１方向は、鉛直方向と反対方向であり、Ｚ２方向は、鉛直方向である。なお、紙葉類処理装置１の通常の使用形態において、紙葉類処理装置１の上方向、下方向は、それぞれ、Ｚ１方向、Ｚ２方向であり、紙葉類処理装置１の前方向、後方向は、それぞれ、Ｘ２方向、Ｘ１方向として、以下説明する。

紙葉類処理装置１は、上側筐体１０および下側筐体２０を有する。

上側筐体１０は、入金される紙葉類が載置される入金口１２、および、出金される紙葉類が載置される出金口１３を有する。また、上側筐体１０は、紙葉類を搬送する搬送部１５と、紙葉類を識別する識別部１６と、紙葉類処理装置１の各部を制御する制御部１８と、紙葉類を一時的に保留する一時保留部１９とを有する。また、必要に応じて、第２出金口１４を出金口１３の隣に設けてもよい。第２出金口１４は、出金口１３と同様の構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。

入金口１２は、紙葉類を１枚ずつ搬送部１５に向けて繰り出すように構成されている。また、出金口１３は、出金口１３に排出された紙葉類を集積するように構成されている。

搬送部１５は、紙葉類を所定の搬送速度で搬送する搬送装置である。搬送部１５は、紙葉類を搬送するベルト機構やローラ機構によって構成できる。搬送部１５は、紙葉類をループ状に搬送するループ状搬送路１５ａと、このループ状搬送路１５ａから分岐する第１分岐路１５ｂ、第２分岐路１５ｃ、第３分岐路１５ｄ、第４分岐路１５ｅ、および第５分岐路１５ｆを有する。

第１分岐路１５ｂ〜第５分岐路１５ｆは、それぞれ、ループ状搬送路１５ａと入金口１２、出金口１３、一時保留部１９、後述する第１収納庫２１および第２収納庫３０、ならびに、後述する着脱式収納部４とを接続する。第１分岐路１５ｂ〜第５分岐路１５ｆとループ状搬送路１５ａとの接続部分には、紙葉類を振り分ける分岐爪（図示せず）が配置されている。第２出金口１４を設ける場合は、ループ状搬送路１５ａと第２出金口１４を接続する別の分岐路を設けてもよい。

識別部１６は、紙葉類の情報を読み取り、紙葉類の識別を行う識別装置である。識別部１６は、画像センサ、光学センサ、磁気センサなどのセンサを備えており、搬送部１５で搬送される紙葉類の真偽、金種、正損、および、記番号などの紙葉類情報を識別する。

記番号とは、各紙葉類に付された固有の番号であり、例えば、アルファベットと数字との組み合わせの１０桁の文字列で構成される。識別部１６は、記番号を構成する１０桁のそれぞれの文字を識別する。

一時保留部１９は、紙葉類を一時的に保留する収納装置である。一時保留部１９は、紙葉類を１枚ずつ取り込んで収納し、収納している紙葉類を１枚ずつ繰り出すことができる。

一時保留部１９は、例えば、複数の紙葉類が回転体に巻き取られた状態で収納される巻き取り式の収納部で構成されている。また一時保留部１９は、複数の紙葉類が積層状態で収納される積層式の収納部で構成されていてもよい。

記憶部（メモリ）１７は、例えば不揮発性メモリである。制御部（ＣＰＵ（Central Processing Unit））１８は、紙葉類処理装置１の動作を制御するように構成されている。制御部１８は、記憶部１７に記憶された情報を用いた処理を行うように構成されている。制御部１８は、入金口１２、出金口１３、一時保留部１９、後述する第１収納庫２１および第２収納庫３０、ならびに、後述する着脱式収納部４の間で紙葉類が搬送されるように、搬送部１５を制御する。

下側筐体２０は、第１収納庫２１と、第１収納庫２１の下方に配置される第２収納庫３０とを有する。

第１収納庫２１は、例えば、金庫で構成される。第１収納庫２１の前面側には、施錠可能な収納庫扉２２が配置されている。

第１収納庫２１には、前方から順に、第１収納部２３、第２収納部２４および第２収納部２４の上側に配置されている第３収納部２５、第４収納部２６、第５収納部２７、ならびに、第６収納部２８が配置されている。また、第１収納部２３と、第２収納部２４および第３収納部２５との間には、ループ状搬送路１５ａから第２収納庫３０に向かって延びる第４分岐路１５ｅが配置されている。

第１収納部２３、第３収納部２５〜第６収納部２８には、ループ状搬送路１５ａから分岐する第４分岐路１５ｅが接続されている。また、第２収納部２４には、ループ状搬送路１５ａから第２収納庫３０に向かって延びる第４分岐路１５ｅから分岐する第６分岐路１５ｇが接続されている。

第１収納部２３〜第６収納部２８は、複数の紙葉類が積層状態で収納される積層式の収納部である。第１収納部２３〜第６収納部２８には、それぞれ、識別部１６での識別結果に応じて分類された紙葉類が収納される。

第１収納部２３〜第６収納部２８の入口には、紙葉類が通過したことを検知するセンサ（図示せず）が配置される。センサは、例えば、赤外線などの光を放射する投光部と、投光部からの光を受ける受光部とを有する光学式センサである。なお、センサは、紙葉類が各収納部に収納されたことを検知することができるセンサであれば、どのような種類のセンサであってもよい。

第２収納庫３０は、例えば、金庫で構成される。また、第２収納庫３０は、内部に回収部３３を有する。回収部３３は内部に収納領域を有し、この収納領域内には、入金口１２から入金された紙葉類や第１収納庫２１内に収納された紙葉類のうち、回収されるべき紙葉類が収納される。回収部３３は、ループ状搬送路１５ａから分岐する第４分岐路１５ｅに接続されている。

なお、第１収納庫２１と第２収納庫３０とを１の収納庫で構成してもよい。この場合、１の収納庫を内部で区画することによって、第１収納庫２１に対応する領域と第２収納庫３０に対応する領域とに分けることができる。

回収されるべき紙葉類が回収部３３に収納された後、回収作業者によって回収部３３から紙葉類が回収される。もしくは、回収されるべき紙葉類が回収部３３に収納された後、回収部３３は回収作業者によって紙葉類処理装置１から取り外され、紙葉類とともに回収される。

下側筐体２０は、第１収納庫２１の前面側の外面に、着脱式収納部４を取り付けるための取付部５を有する。なお、第１収納庫２１の外面とは、施錠された収納庫扉２２を解錠することなくアクセスできる第１収納庫２１の外面であり、具体的には、下側筐体２０の外面または収納庫扉２２の外面である。

取付部５は、取付部５に取り付けられた着脱式収納部４を固定する固定具を有する。固定具は、施錠装置を有していてもよい。

取付部５は、制御部１８からの制御信号を着脱式収納部４に供給するための端子（図示せず）を有している。また、着脱式収納部４は、取付部５が有する端子に接続される端子（図示せず）を有している。

着脱式収納部４が取付部５に取り付けられると、着脱式収納部４の端子と取付部５の端子が直接的または間接的に接続される。また、着脱式収納部４が取付部５に取り付けられると、着脱式収納部４の内部の収納領域は第５分岐路１５ｆに接続される。

着脱式収納部４は、複数の紙葉類が積層状態で収納される積層式の収納部である。また、着脱式収納部４は、複数の紙葉類が回転体に巻き取られた状態で収納される巻き取り式の収納部であってもよい。

着脱式収納部４は、内部に紙葉類を収納し、外部に紙葉類を排出するためのモータなどからなる駆動機構（図示せず）を有している。あるいは、着脱式収納部４が駆動機構を有さない場合、紙葉類処理装置１が駆動機構を備え、取付部５に取り付けられた着脱式収納部４に駆動力を伝達する。

図２は、紙葉類収納ユニット４０を示した斜視図である。図３は、紙葉類収納ユニット４０を示した側面図である。図２では、図３に示す制御部１８等、構成要素の一部の図示を省略している。

紙葉類収納ユニット４０は、例えば、テープにより紙葉類を巻回して収納する収納部に適用される。本実施形態では、紙葉類収納ユニット４０は、一時保留部１９と第２収納部２４と第３収納部２５（図１参照）とにそれぞれ適用される例について説明する。紙葉類収納ユニット４０は、紙葉類収納ユニット４０に接続された搬送路で搬送された紙葉類を収納し、収納した紙葉類を紙葉類収納ユニット４０に接続された搬送路に繰出すように構成されている。

図２および図３に示すように、紙葉類収納ユニット４０は、リール４１と、ドラム４２と、テープ４３ａ，４３ｂと、駆動部４４，４５と、を有している。

紙葉類収納ユニット４０の動作は制御部１８により制御される。詳細には、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、紙葉類収納ユニット４０に紙葉類を収納する。なお、紙葉類収納ユニット４０の動作は、制御部１８以外の別の制御部を設け、当該別の制御部により制御されてもよい。なお、当該別の制御部を１つ設け、１の別の制御部により複数の紙葉類収納ユニット４０を制御してもよいし、当該別の制御部を複数設け、複数の別の制御部により複数の紙葉類収納ユニット４０それぞれを制御してもよい。

なお、一時保留部１９、第２収納部２４および第３収納部２５（図１参照）に代えて、他の収納部のうち、少なくとも１つを、紙葉類収納ユニット４０（テープを用いて紙葉類を巻回して収納する巻き取り式の収納部）により構成してもよい。また、一時保留部１９、第２収納部２４および第３収納部２５（図１参照）に加えて、他の収納部のうち、少なくとも１つを、紙葉類収納ユニット４０により構成してもよい。

リール４１には、テープ４３ａ，４３ｂの一端が接続され、テープ４３ａ，４３ｂが巻回される。図２に示す一点鎖線Ａ１は、リール４１の回転軸線を示す。

ドラム４２は、ドラム４２の回転軸線が、リール４１の回転軸線と平行となるように配置される。一点鎖線Ａ２は、ドラム４２の回転軸線を示す。ドラム４２は、一点鎖線Ａ２に示すドラム４２の回転軸線が、一点鎖線Ａ１に示すリール４１の回転軸線と平行となるように配置される。

ドラム４２には、テープ４３ａ，４３ｂの他端が接続される。ドラム４２に紙葉類を収納する場合、ドラム４２は、リール４１から引き出されるテープ４３ａ，４３ｂを巻回する。

ドラム４２に巻回されたテープ４３ａ，４３ｂは、ドラム４２から引き出される。ドラム４２を用いて収納した紙葉類を繰り出す場合、ドラム４２から引き出されたテープ４３ａ，４３ｂは、リール４１によって巻き取られる。

紙葉類収納ユニット４０に接続された搬送路で搬送された紙葉類は、図２および図３の矢印Ａ３に示すように、リール４１から引き出されたテープ４３ａ，４３ｂであって、ドラム４２に巻回される前のテープ４３ａ，４３ｂと、ドラム４２の外周面に巻回されている最外周のテープ４３ａ，４３ｂとの間に挿入される。リール４１から引き出されたテープ４３ａ，４３ｂと、ドラム４２の外周面に巻回された最外周のテープ４３ａ，４３ｂとの間に挿入された紙葉類は、ドラム４２の回転によって、テープ４３ａ，４３ｂとともにドラム４２に巻回される。例えば、紙葉類は、ドラム４２をＹ２方向に向かって見たときのドラム４２の時計回りの回転によって、テープ４３ａ，４３ｂとともにドラム４２に巻回される。

テープ４３ａ，４３ｂとともにドラム４２に巻回された紙葉類は、ドラム４２の回転によって、ドラム４２から放出され、紙葉類収納ユニット４０に接続された搬送路に繰出される。例えば、テープ４３ａ，４３ｂともにドラム４２に巻回された紙葉類は、ドラム４２をＹ２方向に向かって見たときのドラム４２の反時計回りの回転によって、ドラム４２から放出され、紙葉類収納ユニット４０に接続された搬送路に繰出される。

駆動部４４は、リール４１を回転軸線が延びる方向から見て、リール４１を、回転軸線を中心に、時計回りまたは反時計回りに回転させる。

以下では、リール４１のテープ４３ａ，４３ｂを引き出す回転方向を、引出方向と呼ぶ。また、リール４１のテープ４３ａ，４３ｂを巻き取る回転方向を、巻き取り方向と呼ぶ。

駆動部４５は、回転軸線が延びる方向から見て時計回りまたは反時計回りにドラム４２を回転させる。

駆動部４４および４５は、例えば、ステッピングモータである。なお、本発明の制御を適用できるモータであれば、駆動部４４および４５にステッピングモータ以外のモータを適用することができる。

以下では、ドラム４２のテープ４３ａ，４３ｂを巻き取る回転方向を、巻き取り方向と呼ぶ。また、ドラム４２のテープ４３ａ，４３ｂを引き出す回転方向を、引出方向と呼ぶ。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて、少なくとも駆動部４４と駆動部４５とのいずれかを制御し、テープ４３ａ，４３ｂに作用する張力を変更する。

制御部１８は、駆動部４４を制御し、リール４１を引出方向または巻き取り方向に回転させる。また、制御部１８は、駆動部４５を制御し、ドラム４２を巻き取り方向または引出方向に回転させる。

例えば、制御部１８は、駆動部４４を制御し、リール４１を引出方向に回転させるとき、駆動部４５を制御し、ドラム４２を巻き取り方向に回転させる。また、制御部１８は、駆動部４４を制御し、リール４１を巻き取り方向に回転させるとき、駆動部４５を制御し、ドラム４２を引出方向に回転させる。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の少なくとも一方の状態に応じて、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更してもよい。

例えば、制御部１８は、リール４１を引出方向に回転させ、ドラム４２を巻き取り方向に回転させる。この場合に、制御部１８は、駆動部４５および駆動部４４を制御して、テープ４３ａ，４３ｂの張力を調整する。

同様に、制御部１８は、リール４１を巻き取り方向に回転させ、ドラム４２を引出方向に回転させる。この場合に、制御部１８は、駆動部４４および駆動部４５を制御して、テープ４３ａ，４３ｂの張力を調整する。

なお、制御部１８は、例えば、ＰＷＭ（Pulse Width Modulation）によって、駆動部４４，４５の回転速度およびトルクを制御してもよい。

また、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更したが、これに限られない。紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて、駆動部４４，４５のいずれか一方を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更してもよい。

また、以下では、テープ４３ａ，４３ｂの移動速度とは、リール４１とドラム４２との間におけるテープ４３ａ，４３ｂの速度を示す。

（紙葉類収納ユニット４０の動作例）
図４は、紙葉類収納ユニット４０の動作例を示したフローチャートである。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０などの状態に応じて図４に示す制御を行う。制御部１８は、例えば、紙葉類を収納する動作を行っている紙葉類収納ユニット４０、紙葉類を繰り出す動作を行っている紙葉類収納ユニット４０、動作停止している紙葉類収納ユニット４０、に対して、図４に示す制御を行う。また、制御部１８は、例えば、紙葉類収納ユニット４０に収納する紙葉類の種別または方向に基づいて、図４に示す制御を行う。また、制御部１８は、例えば、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の数や紙葉類処理装置１の消費電力に基づいて、図４に示す制御を行う。すなわち、制御部１８は、紙葉類処理装置１が動作している際には、必要に応じ紙葉類収納ユニット４０の制御を行っている。

制御部１８は、紙葉類処理装置１が起動されると、ステップＳ１の処理を開始する。すなわち、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態または紙葉類処理装置１の状態を検知する（ステップＳ１）。後述するが、紙葉類収納ユニット４０の状態には、例えば図５の［１］〜［５］の状態があり、紙葉類処理装置１の状態には、例えば図５に示す［６］の状態がある。

制御部１８は、ステップＳ１にて検知した紙葉類収納ユニット４０の状態または紙葉類処理装置１の状態に応じて、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する（ステップＳ２）。例えば、制御部１８は、ステップＳ１にて検知した紙葉類収納ユニット４０の状態または紙葉類処理装置１の状態に応じて、駆動部４４，４５の一方または両方を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

その後、制御部１８は、ステップＳ１に処理を戻し、紙葉類収納ユニット４０の状態または紙葉類処理装置１の状態をモニタする。制御部１８は、紙葉類処理装置１が起動されてから停止するまで（電源ＯＮからＯＦＦまで）、紙葉類収納ユニット４０の状態または紙葉類処理装置１の状態をモニタし、紙葉類収納ユニット４０の状態または紙葉類処理装置１の状態に応じて、駆動部４４，４５の一方または両方を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

図５は、テープ４３ａ，４３ｂの張力制御を説明する図である。図５の縦の欄に示す［１］〜［５］は、紙葉類収納ユニット４０の状態例を示している。図５の縦の欄に示す［６］は、紙葉類処理装置１の状態例を示している。図５の横の欄に示すテンション設定レベルは、テープ４３ａ，４３ｂに掛ける張力レベルの一例を示している。図５に示すテンション設定レベルは、予め記憶部１７（図１参照）に記憶されている。

なお、制御部１８は、図５に示す［１］〜［５］の状態および紙葉類処理装置１の［６］の状態のうちの少なくとも１の状態に基づいて、図４に示した処理を実行し、テープ４３ａ，４３ｂに作用する張力を調整する。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて駆動部４４，４５を制御し、段階的に、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。例えば、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて駆動部４４，４５を制御し、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じたレベルの張力になるようにテープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

具体的には、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて、所定の張力がテープ４３ａ、４３ｂに作用するように、駆動部４４，４５を制御する。例えば、テープ４３ａ、４３ｂの張力が、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて、例えば、離散的、線形的または非線形的に変化される。

具体的な一例として、テープ４３ａ、４３ｂ張力が、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて、離散的に変化する場合について説明する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂに作用する張力を大きくする場合、標準状態の張力（Ｔｓ［Ｎ］）から、例えば＋５％、＋１０％、＋１５％、＋２０％と変更する。また、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂに作用する張力を小さくする場合、標準状態の張力（Ｔｓ［Ｎ］）から、例えば−５％、−１０％、−１５％、−２０％と変更する。なお、ａ％（ａ＝±５、±１０、±１５、±２０）の数値は適宜変更してもよい。ここで、標準状態とは、紙葉類収納ユニット４０の状態例［１］〜［６］（図５参照）において、それぞれ示された状態であり、例えば、紙葉類収納ユニット４０の状態例［１］の場合、図５に紙葉類収納ユニット４０に収納されている紙葉類が０枚以上１枚未満の状態をいう。

すなわち、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０または紙葉類処理装置１の状態に応じて駆動部４４，４５を制御し、所定の張力に対して、テープ４３ａ，４３ｂの張力を段階的に大きくするか、または、所定の張力に対して、テープ４３ａ，４３ｂの張力を段階的に小さくする。以下では、所定の張力（Ｔｓ［Ｎ］）を標準張力と呼ぶ。

図５の［１］の収納枚数状態について説明する。

制御部１８は、ドラム４２に巻回される紙葉類の量に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。例えば、制御部１８は、ドラム４２に巻回される紙葉類の枚数に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープの張力を変更する。

より具体的には、制御部１８は、ドラム４２に巻回された紙葉類の枚数が０枚以上、Ｘ１枚未満の場合、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。

制御部１８は、ドラム４２に巻回された紙葉類がＸ１枚以上、Ｘ２枚未満の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−５％または−１０％にする。また、制御部１８は、ドラム４２に巻回された紙葉類がＸ２枚以上の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−１５％または−２０％にする。

なお、制御部１８は、ドラム４２に巻回されている紙葉類の枚数を取得できるように構成されている。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０に設けられたセンサ（図示せず）により取得された情報に基づいて、ドラム４２に巻回されている紙葉類の枚数を取得できる。なお、識別部１６により取得された情報、または、紙葉類収納ユニット４０に接続された搬送路に配置される紙葉類の通過を検出するセンサなどの情報に基づいて、ドラム４２に巻回された紙葉類の枚数を取得してもよい。

ドラム４２が紙葉類を巻回する程、リール４１のテープ４３ａ，４３ｂを含む直径は小さくなる。例えば、テープ４３ａ，４３ｂを巻回したリール４１の、テープ４３ａ，４３ｂにおける最外周の直径は小さくなる。

リール４１のテープ４３ａ，４３ｂを含む直径が小さくなると、テープ４３ａ，４３ｂの張力は、大きくなる。制御部１８は、上記したように、ドラム４２に巻回される紙葉類の枚数の増加に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を小さくする。すなわち、ドラム４２に巻回された紙葉類の量が第１の量から第２の量（第２の量＞第１の量）になったことによって、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を第１の量におけるテープの張力より小さくする。例えば、ドラム４２に巻回された紙葉類の枚数がＸ２以上になった場合、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、ドラム４２に巻回された紙葉類の枚数がＸ１以上、Ｘ２未満のときのテープ４３ａ，４３ｂの張力より小さくする。

これにより、紙葉類収納ユニット４０は、無駄なエネルギーの消費を抑制でき、電力消費を低減できる。

図５の［２］のテープ動作中のステートについて説明する。

制御部１８は、テープ４３ａ，４３ｂの加速度に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

まず、テープ４３ａ，４３ｂが定速で移動する場合の制御について説明する。

制御部１８は、リール４１から送り出されるテープ４３ａ，４３ｂが定速で移動している場合、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。テープ４３ａ，４３ｂが定速で移動している場合とは、加速度が０でテープ４３ａ，４３ｂが移動する場合である。

次に、テープ４３ａ，４３ｂが加速または減速しながら移動する場合の制御について説明する。

ここで、テープ４３ａ，４３ｂが加速するとは、テープ４３ａ，４３ｂが静止状態から定速になるまでテープ４３ａ，４３ｂが加速することをいう。テープ４３ａ，４３ｂが減速するとは、テープ４３ａ，４３ｂが定速から静止状態になるまでテープ４３ａ，４３ｂが減速することをいう。

テープ４３ａ，４３ｂが定速で移動しない場合、テープ４３ａ，４３ｂが定速で移動する場合よりも、テープ４３ａ，４３ｂの張力が変動しやすい。具体的には、テープ４３ａ，４３ｂが加速または減速する場合、テープ４３ａ，４３ｂが定速で移動する場合よりも、テープ４３ａ，４３ｂの張力が変動しやすい。テープ４３ａ，４３ｂが加速または減速する場合、テープ４３ａ，４３ｂの張力は、テープ４３ａ，４３ｂが定速で移動する場合のテープ４３ａ，４３ｂの張力より、大きくなるかまたは小さくなる傾向がある。その結果、テープ４３ａ，４３ｂが張りすぎる状態または緩みすぎる状態になる。

テープ４３ａ，４３ｂの加速または減速の際に、テープ４３ａ，４３ｂが張りすぎる状態または緩みすぎる状態になるのを抑制するように、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を調整する。

例えば、テープ４３ａ，４３ｂが加速しつつ移動する場合には、テープ４３ａ，４３ｂが張りすぎる状態になることがあり、テープ４３ａ，４３ｂが減速しつつ移動する場合には、テープ４３ａ，４３ｂが緩みすぎる状態となることがある。また、紙葉類収納ユニット４０の状態に応じ、テープ４３ａ，４３ｂが加速しつつ移動する場合には、テープ４３ａ，４３ｂが緩みすぎる状態になることがあり、テープ４３ａ，４３ｂが減速しつつ移動する場合には、テープ４３ａ，４３ｂが張りすぎる状態となることがある。

制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも大きくするかまたは小さくする。制御部１８は、テープ４３ａ，４３ｂが張りやすい場合には、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力に対し、例えば−１０％または−１５％にする。また、制御部１８は、テープ４３ａ，４３ｂがたるみやすい場合には、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力に対し、例えば＋１０％または＋１５％にする。

制御部１８は、例えば、駆動部４４，４５に制御情報を送信し、テープ４３ａ，４３ｂの移動速度を制御する。従って、制御部１８は、駆動部４４，４５に送信する制御情報から、テープ４３ａ，４３ｂの定速、加速、および減速を把握できる。

このような制御により、テープ４３ａ，４３ｂの加速または減速の際に、テープ４３ａ，４３ｂがたるみやすい、またはテープ４３ａ，４３ｂが張りやすい状態になるのを抑制することができる。

以上の処理により、紙葉類収納ユニット４０は、紙葉類のジャム等の発生を抑制できる。また、紙葉類収納ユニット４０は、テープ４３ａ，４３ｂの加速時においては、無駄なエネルギーの消費を抑制でき、電力消費を低減できる。

図５の［３］の巻回紙葉類の種別について説明する。

制御部１８は、ドラム４２に巻回される紙幣の種別に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。例えば、制御部１８は、ドラム４２に巻回される紙葉類の通貨、金種、および正損のうち少なくとも１つの情報に基づいて、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

より具体的には、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０が扱う紙葉類が通常の紙葉類の場合、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。

本実施形態では、通常の紙葉類（通常券）、および、通常の紙葉類でない紙葉類（通常券以外の券）は以下の紙葉類であるとして説明する。

通常の紙葉類（通常券）とは、紙を材料とした紙葉類である。また、通常の紙葉類でない紙葉類（通常券以外の券）とは、例えば、紙葉類の部分により厚みが異なる紙葉類、および、通常の紙葉類よりもこしが強い紙葉類ある。詳細には、通常の紙葉類でない紙葉類とは、例えば、ハイブリッド紙葉類、ポリマー紙葉類、金属スレッドを含む紙葉類である。ポリマー紙葉類は、例えば、透明部がポリマーシートから形成され、不透明部が植物繊維または合成繊維を素材にした紙から形成されたものである。ポリマー紙葉類は、例えば、全部がポリマーシートから形成されたものである。本実施形態では、通常の紙葉類、および通常の紙葉類でない紙葉類をこのように扱う設定に基づいて、図５の［３］に関する制御が行われる例を説明している。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０が扱う紙葉類が通常の紙葉類でない場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも大きくする。例えば、制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０が扱う紙葉類がハイブリッド紙葉類の場合、または、コシの強い紙葉類の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも大きくする。例えば、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力に対して＋５％または＋１０％にする。

制御部１８は、例えば、識別部１６から、紙葉類の通貨または金種の情報を取得することにより、紙葉類収納ユニット４０が扱う紙葉類がハイブリッド紙葉類であるか否かを判定できる。また、制御部１８は、例えば、識別部１６から、紙葉類の通貨、金種、または正損の情報を取得することにより、紙葉類収納ユニット４０が扱う紙葉類がコシの強い紙葉類であるか否かを判定できる。

例えば、厚みが一定でないハイブリッド紙葉類またはコシの強い紙葉類をドラム４２に巻回した場合、巻回枚数が多くなるにつれ、紙葉類を巻回したドラム４２の形状は、リール４１から見て概略的に円錐台形状になる場合がある。制御部１８は、上記したように、紙葉類収納ユニット４０が扱う紙葉類がハイブリッド紙葉類またはコシの強い紙葉類の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも大きくする。

これにより、紙葉類収納ユニット４０は、例えば、紙葉類を巻回したドラム４２の形状が概略的に円錐台形状になるのを抑制しながら紙葉類を巻回できる。その結果、収納枚数を増加できる。また、紙葉類収納ユニット４０は、例えば、紙葉類を巻回したドラム４２の形状が概略的に円錐台形状になるのを抑制しながら紙葉類を巻回するので、紙葉類のジャムの発生等を抑制できる。

図５の［４］の巻回紙葉類の方向について説明する。

制御部１８は、ドラム４２に巻回される紙葉類の方向に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。ドラム４２に巻回される紙葉類の方向には、表前、表後、裏前、および裏後の４方向がある。

制御部１８は、紙葉類が同一方向において、Ｙ１枚未満ドラム４２に巻回される場合、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。

制御部１８は、紙葉類が同一方向において、Ｙ１枚以上、Ｙ２枚未満ドラム４２に巻回される場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも大きくする。例えば、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力に対して＋５％にする。

制御部１８は、紙葉類が同一方向において、Ｙ２枚以上ドラム４２に巻回される場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、Ｙ１枚以上、Ｙ２枚未満のときの張力よりも大きくする。例えば、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力に対して＋１０％にする。

制御部１８は、例えば、識別部１６から、ドラム４２に巻回される紙葉類の方向を取得できる。

紙葉類が同一方向において、ドラム４２に巻回された場合、巻回枚数が多くなるにつれ、紙葉類を巻回したドラム４２の形状は、リール４１から見て円錐台形状になる場合がある。制御部１８は、上記したように、ドラム４２に巻回される紙葉類の方向に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも大きくする。

これにより、紙葉類収納ユニット４０は、例えば、紙葉類を巻回したドラム４２の形状を円柱形状にして紙葉類を巻回でき、収納枚数を増加できる。また、紙葉類収納ユニット４０は、例えば、紙葉類を巻回したドラム４２の形状を円柱形状にして紙葉類を巻回するので、紙葉類のジャムの発生等を抑制できる。

図５の［５］の同時に動作するユニット台数について説明する。

制御部１８は、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の台数に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

例えば、紙葉類処理装置１は、Ｚ台、紙葉類収納ユニット４０を搭載している。制御部１８は、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の台数がＺ１（Ｚ１＜Ｚ）台未満の場合、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。

制御部１８は、Ｚ台のうち、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の台数がＺ１台以上になると判定した場合、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０のうちの少なくとも１台の紙葉類収納ユニット４０の駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも小さくする。例えば、制御部１８は、駆動部４４，４５を制御し、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０のテープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−５％にする。別言すれば、制御部１８は、同時に動作する第１紙葉類収納ユニットおよび第２紙葉類収納ユニットの状態に応じて、第１紙葉類収納ユニットの駆動部を制御し、第１紙葉類収納ユニットのテープの張力を変更する。

制御部１８は、例えば、識別部１６による紙葉類の識別結果に基づいて、紙葉類の搬送先が決定される。言い換えると、制御部１８は、識別部１６による紙葉類の識別結果に基づいて、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の台数を決定し、紙葉類収納ユニット４０の駆動部４４，４５を制御する。

紙葉類処理装置１に設けられる電源装置（図示せず）の定格電力内において紙葉類処理装置１が動作するように、紙葉類収納ユニット４０が同時に動作できる台数（例えば、Ｚ１台未満）は予め決定されている。

制御部１８は、上記したように、Ｚ台のうち、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０の台数がＺ１台以上になると判定した場合、同時に動作する紙葉類収納ユニット４０のうちの少なくとも１台の紙葉類収納ユニット４０の駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力よりも小さくする。

これにより、紙葉類収納ユニット４０は、電力消費を抑制し、電源装置がダウンしないようにできる。

図５の［６］のユニットのリアルタイム消費電力について説明する。

制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力に応じて、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更する。

制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力を常時監視する。制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力が、紙葉類処理装置１に設けられる電源装置の定格電力のＶ１％未満の場合、紙葉類処理装置１の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類処理装置１の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。

紙葉類処理装置１は、例えば、装置仕様において、定格電力が決められる。制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力を監視し、消費電力が定格電力に近くなるにつれ、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を小さくする。なお、制御部１８は、例えば、紙葉類処理装置１の電源装置に供給される電圧および電流を監視することにより、紙葉類処理装置１の消費電力を取得できる。

制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力が定格電力のＶ１％以上、Ｖ２％未満の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−５％にする。

制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力が定格電力のＶ２％以上、Ｖ３％未満の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−１０％にする。

制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力が定格電力のＶ３％以上の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−１５％にする。

なお、制御部１８は、紙葉類処理装置１の消費電力を所定の時間間隔（例えば１ｍｓ）で監視してもよい。

これにより、紙葉類収納ユニット４０は、電力消費を抑制し、電源装置がダウンしないようにできる。

以上説明したように、紙葉類収納ユニット４０は、テープ４３ａ，４３ｂが巻回されたリール４１と、リール４１を回転軸線を中心に回転させる駆動部４４と、テープ４３ａ，４３ｂを介してリール４１と接続され、リール４１に巻回されたテープ４３ａ，４３ｂを紙葉類とともに巻回するドラム４２と、ドラム４２を回転軸線を中心に回転させる駆動部４５と、紙葉類収納ユニット４０の状態に応じて、少なくとも駆動部４４，４５のいずれかを制御し、テープ４３ａ，４３ｂテープに作用する張力を変更する制御部１８と、を備える。これにより、紙葉類収納ユニット４０は、性能を向上できる。

（第１実施形態の変形例）
図５の［１］の説明において、制御部１８は、ドラム４２に巻回される紙葉類の枚数に応じて駆動部４４，４５を制御し、テープの張力を変更するとしたが、これに限られない。制御部１８は、ドラム４２の回転軸線が延びる方向から見て、紙葉類とともに巻回されたドラム４２に巻回されたテープ４３ａ，４３ｂのうち最外周部の任意の点と、ドラム４２の回転軸線の位置との長さに基づいて、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更してもよい。

例えば、図３に示す点Ａ４は、ドラム４２の回転軸線の位置を示している。点Ａ５は、紙葉類Ｐ１とともに巻回されたドラム４２に巻回されたテープ４３ａ，４３ｂのうち最外周部の任意の点を示している。制御部１８は、点Ａ４と点Ａ５との距離Ａ６に基づいて、テープ４３ａ，４３ｂの張力を変更してもよい。

より具体的には、制御部１８は、距離Ａ６がＤ１未満の場合、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定する。制御部１８は、紙葉類収納ユニット４０の状態を標準状態と判定すると、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を標準張力にする。

制御部１８は、距離Ａ６がＤ１以上、Ｄ２未満の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−５％または−１０％にする。また、制御部１８は、距離Ａ６がＤ２以上の場合、駆動部４４，４５を制御し、テープ４３ａ，４３ｂの張力を、標準張力の−１５％または−２０％にする。

なお、距離Ａ６は、例えば次の方法によって取得できる。図３の速度検出部４８は、テープ４３ａ，４３ｂに係合し、テープ４３ａ，４３ｂの動きに応じて回転する回転部を備える。速度検出部４８は、回転部の回転速度に基づいてテープ４３ａ，４３ｂの移動速度ｖを検出する。制御部１８は、速度検出部４８が検出した移動速度ｖと、ドラム４２の角速度ωとから、距離Ａ６を取得する。距離Ａ６は、移動速度ｖを角速度ωで除算することにより求まる。制御部１８は、駆動部４５を制御してドラム４２を回転させているため、駆動部４５を制御している制御情報から、ドラム４２の角速度ωを把握できる。

また、距離Ａ６は、例えば、制御部１８が、テープ４３ａ，４３ｂの厚さと、リール４１またはドラム４２を回転した数とに基づいて、距離Ａ６を取得してもよい。

（第１実施形態の変形例）
制御部１８は、図５で説明した［１］〜［６］の状態を２以上組み合わせてテープ４３ａ，４３ｂの張力を変更してもよい。

（第２の実施の形態）
図６および図７を参照して、第２の実施の形態に係る紙葉類収納ユニット６０について説明する。第１の実施の形態では、２本のテープ４３ａ，４３ｂによって紙葉類を巻回する紙葉類収納ユニット４０について説明した例を示したが、第２の実施の形態では、４本のテープによって紙葉類を巻回する紙葉類収納ユニット６０について説明する。

紙葉類収納ユニット６０は、リール６１ａ，６１ｂと、ドラム６２と、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂと、ローラ６５ａ，６５ｂ，６６ａ，６６ｂと、駆動部６７ａ，６７ｂ，６８と、制御部１８と、を有している。制御部１８は、駆動部６７ａ、駆動部６７ｂ、および駆動部６８を制御する。また、図６では、制御部１８を省略して図示している。

第２実施形態では、第１実施形態において紙葉類収納ユニット４０を一時保留部１９と第２収納部２４と第３収納部２５（図１参照）とにそれぞれ適用したのと同様に、紙葉類収納ユニット６０が一時保留部１９と第２収納部２４と第３収納部２５とにそれぞれ適用された例について説明する。

また、紙葉類収納ユニット６０は、第１実施形態と同様に、紙葉類処理装置１に設けられている各収納部に適用してもよい。

制御部１８は、図５に示す［１］〜［６］の状態のうちの少なくとも１の状態に基づいて、図４に示した処理を実行し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂに作用する張力を調整する。

以下、紙葉類収納ユニット６０の詳細について説明する。

リール６１ａには、テープ６３ａ，６３ｂの一端が接続され、テープ６３ａ，６３ｂが巻回される。

リール６１ｂは、リール６１ｂの回転軸線が、リール６１ａの回転軸線と平行となるように配置される。リール６１ｂには、テープ６４ａ，６４ｂの一端が接続され、テープ６４ａ，６４ｂが巻回される。

ローラ６５ａは、ローラ６５ａの回転軸線が、リール６１ａの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ６５ａは、テープ６３ａ，６３ｂが搬送される方向を変える。

ローラ６５ｂは、ローラ６５ｂの回転軸線が、リール６１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ６５ｂは、テープ６４ａ，６４ｂが搬送される方向を変える。

ローラ６６ａは、ローラ６６ａの回転軸線が、リール６１ａの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ６６ｂは、ローラ６６ｂの回転軸線が、リール６１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。

ドラム６２は、ドラム６２の回転軸線が、リール６１ａ，６１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。ドラム６２には、テープ６３ａ，６３ｂの他端が接続される。また、ドラム６２には、テープ６４ａ，６４ｂが接続される。ドラム６２は、リール６１ａ，６１ｂから引き出されるテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを巻回する。ドラム６２は、テープ６３ａ，６４ａを重ねた状態で巻回し、テープ６３ｂ，６４ｂを重ねた状態で巻回する。

ドラム６２に巻回されたテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂは、ドラム６２から引き出される。ドラム６２から引き出されたテープ６３ａ，６３ｂは、リール６１ａによって巻き取られる。また、ドラム６２から引き出されたテープ６４ａ，６４ｂは、リール６１ｂによって巻き取られる。

第３分岐路１５ｄで搬送される紙葉類は、図６、図７の矢印Ａ１１に示すように、リール６１ａから引き出されたテープ６３ａ，６３ｂと、リール６１ｂから引き出されたテープ６４ａ，６４ｂとの間に挿入される。テープ６３ａ，６３ｂとテープ６４ａ，６４ｂとの間に挿入された紙葉類は、ドラム６２の回転によって、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂとともにドラム６２に巻回される。例えば、紙葉類は、ドラム６２をＹ２方向に向かって見たときのドラム６２の反時計回りの回転によって、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂとともにドラム６２に巻回される。

テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂとともにドラム６２に巻回された紙葉類は、ドラム６２の回転によって、ドラム６２から放出され、紙葉類収納ユニット６０に接続された搬送路に繰出される。例えば、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂともにドラム６２に巻回された紙葉類は、ドラム６２をＹ２方向に向かって見たときのドラム６２の時計回りの回転によって、ドラム６２から放出され、紙葉類収納ユニット６０に接続された搬送路に繰出される。

駆動部６７ａは、回転軸線が延びる方向から見て時計回りまたは反時計回りにリール６１ａを回転させる。

駆動部６７ｂは、回転軸線が延びる方向から見て時計回りまたは反時計回りにリール６１ｂを回転させる。駆動部６７ａ，６７ｂは、例えば、ステッピングモータを用いることができる。

以下では、リール６１ａ，６１ｂのテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを引き出す回転方向を、引出方向と呼ぶことがある。また、リール６１ａ，６１ｂのテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを巻き取る回転方向を、巻き取り方向と呼ぶことがある。

駆動部６８は、回転軸線が延びる方向から見て時計回りまたは反時計回りにドラム６２を回転させる。駆動部６８は、例えば、ステッピングモータを用いることができる。

以下では、ドラム６２のテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを巻き取る回転方向を、巻き取り方向と呼ぶことがある。また、ドラム６２のテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを引き出す回転方向を、引出方向と呼ぶことがある。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット６０の状態に応じて、少なくとも駆動部６７ａ，６７ｂと駆動部６８とのいずれかを制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を変更する。例えば、制御部１８は、図５で説明したように、紙葉類収納ユニット６０の状態に応じて、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を変更する。

制御部１８は、駆動部６７ａ，６７ｂを制御し、リール６１ａ，６１ｂを引出方向または巻き取り方向に回転させる。また、制御部１８は、駆動部６８を制御し、ドラム６２を巻き取り方向または引出方向に回転させる。

例えば、制御部１８は、駆動部６７ａ，６７ｂを制御し、リール６１ａ，６１ｂを引出方向に回転させるとき、駆動部６８を制御し、ドラム６２を巻き取り方向に回転させる。また、制御部１８は、駆動部６７ａ，６７ｂを制御し、リール６１ａ，６１ｂを巻き取り方向に回転させるとき、駆動部６８を制御し、ドラム６２を引出方向に回転させる。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット６０の状態に応じて、駆動部６７ａと駆動部６８との少なくとも一方を制御し、テープ６３ａ，６３ｂの張力を変更してもよい。また、制御部１８は、紙葉類収納ユニット６０の状態に応じて、駆動部６７ｂと駆動部６８との少なくとも一方を制御し、テープ６４ａ，６４ｂの張力を変更してもよい。

また、制御部１８は、リール６１ａ，６１ｂおよびドラム６２のうち、巻き取り方向に回転させる方を、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの移動速度制御に用いてよい。制御部１８は、リール６１ａ，６１ｂおよびドラム６２のうち、引出方向に回転させる方を、テープ４３ａ，４３ｂの張力制御に用いてよい。

より具体的には、制御部１８は、リール６１ａ，６１ｂを引出方向に回転させ、ドラム６２を巻き取り方向に回転させる。この場合、制御部１８は、例えば、駆動部６８によってドラム６２の回転速度を制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの移動速度を決定する。制御部１８は、例えば、駆動部６７ａ，６７ｂによってリール６１ａ，６１ｂのトルクを制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を決定する。

また、制御部１８は、リール６１ａ，６１ｂを巻き取り方向に回転させ、ドラム６２を引出方向に回転させる。この場合、制御部１８は、例えば、駆動部６７ａ，６７ｂによってリール６１ａ，６１ｂの回転速度を制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの移動速度を決定する。制御部１８は、例えば、駆動部６８によってドラム６２のトルクを制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を決定する。

なお、制御部１８は、例えば、ＰＷＭによって、駆動部６７ａ，６７ｂ，６８の回転速度およびトルクを制御してもよい。

また、制御部１８は、リール６１ａ，６１ｂおよびドラム６２のうち、引出方向に回転させる方を、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの移動速度制御に用いてよい。制御部１８は、リール６１ａ，６１ｂおよびドラム６２のうち、巻き取り方向に回転させる方を、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力制御に用いてよい。

また、制御部１８は、紙葉類収納ユニット６０の状態に応じて、駆動部６７ａ，６７ｂと駆動部６８とのいずれか一方を制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を変更したが、これに限られない。制御部１８は、紙葉類収納ユニット６０の状態に応じて、駆動部６７ａ，６７ｂと駆動部６８との両方を制御し、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を変更してもよい。

このように、紙葉類収納ユニット６０は、４本のテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを用いて、紙葉類を収納してもよい。紙葉類収納ユニット６０は、４本のテープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂを用いる場合でも、テープ６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂの張力を制御し、性能を向上できる。

（第３の実施の形態）
図８および図９を参照して、第３の実施の形態に係る紙葉類収納ユニット８０について説明する。第１の実施の形態では、２本のテープ４３ａ，４３ｂによって紙葉類を巻回した例を示したが、第３の実施の形態では、３本のテープによって紙葉類を巻回する例について説明する。

紙葉類収納ユニット８０は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃと、ドラム８２と、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃと、ローラ８４ａ，８４ｂ，８５ａ，８５ｂ，８６ａ，８６ｂと、駆動部８７ａ，８７ｃ，８８と、リール８１ｂを回転する駆動部（図示せず）と、制御部１８と、を有している。なお、図９ではリール８１ｂを回転する駆動部は省略されているが、制御部１８は、リール８１ｂを回転する駆動部と、駆動部８７ａ、駆動部８７ｃ、および駆動部８８を制御する。また、図８では、制御部１８を省略して図示している。

第３実施形態では、第１実施形態において紙葉類収納ユニット４０を一時保留部１９と第２収納部２４と第３収納部２５（図１参照）とにそれぞれ適用したのと同様に、紙葉類収納ユニット８０が一時保留部１９と第２収納部２４と第３収納部２５とにそれぞれ適用された例について説明する。また、紙葉類収納ユニット８０は、第１実施形態と同様に、紙葉類処理装置１に設けられている各収納部に適用できる。

制御部１８は、図５に示す［１］〜［６］の状態のうちの少なくとも１の状態に基づいて、図４に示した処理を実行し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃに作用する張力を調整する。

以下、紙葉類収納ユニット８０の詳細について説明する。

リール８１ａには、テープ８３ａの一端が接続され、テープ８３ａが巻回される。

リール８１ｂは、例えば、リール８１ｂの回転軸線がリール８１ａの回転軸線と同軸となるように配置される。リール８１ｂには、テープ８３ｂの一端が接続され、テープ８３ｂが巻回される。

リール８１ｃは、例えば、リール８１ａ，８１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。また、リール８１ｃは、リール８１ｃの回転軸線に対して垂直な方向から見て、リール８１ａとリール８１ｂとの間に配置される。リール８１ｃには、テープ８３ｃの一端が接続され、テープ８３ｃが巻回される。

ローラ８４ａは、ローラ８４ａの回転軸線が、リール８１ａの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ８４ａは、テープ８３ａが搬送される方向を変える。

ローラ８４ｂは、ローラ８４ｂの回転軸線が、リール８１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ８４ｂは、テープ８３ｂが搬送される方向を変える。

ローラ８５ａは、ローラ８５ａの回転軸線が、リール８１ａの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ８５ａは、テープ８３ａが搬送される方向を変える。ローラ８５ａは、ローラ８４ａによって搬送方向が変えられたテープ８３ａと、ローラ８６ａによって搬送方向が変えられたテープ８３ａとを平行に対向させる。

ローラ８５ｂは、ローラ８５ｂの回転軸線が、リール８１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ８５ｂは、テープ８３ｂが搬送される方向を変える。ローラ８５ｂは、ローラ８４ｂによって搬送方向が変えられたテープ８３ａと、ローラ８６ｂによって搬送方向が変えられたテープ８３ａとを平行に対向させる。

ローラ８６ａは、ローラ８６ａの回転軸線が、リール８１ａの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ８５ａによって搬送方向が変えられたテープ８３ａは、ドラム８２を回り、ローラ８６ａに導かれる。ローラ８６ａに導かられたテープ８３ａは、ローラ８６ａによって搬送方向が変えられ、ドラム８２に導かれる。

ローラ８６ｂは、ローラ８６ｂの回転軸線が、リール８１ｂの回転軸線と平行となるように配置される。ローラ８５ｂによって搬送方向が変えられたテープ８３ｂは、ドラム８２を回り、ローラ８６ｂに導かれる。ローラ８６ｂに導かられたテープ８３ｂは、ローラ８６ｂによって搬送方向が変えられ、ドラム８２に導かれる。

ドラム８２は、ドラム８２の回転軸線が、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃの回転軸線と平行となるように配置される。ドラム８２には、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの他端が接続される。ドラム８２は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃから引き出されるテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを巻回する。

ドラム８２に巻回されたテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃは、ドラム８２から引き出される。ドラム８２から引き出されたテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃは、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃによって巻き取られる。

紙葉類収納ユニット８０に搬送される紙葉類は、図８の紙葉類Ｐ１に示すように、ローラ８５ａとローラ８６ａとによって平行に対向されたテープ８３ａの間に挿入される。また、紙葉類収納ユニット８０に搬送される紙葉類は、図８の紙葉類Ｐ１に示すように、ローラ８５ｂとローラ８６ｂとによって平行に対向されたテープ８３ｂの間に挿入される。また、紙葉類収納ユニット８０に搬送される紙葉類は、図８の紙葉類Ｐ１に示すように、リール８１ｃから引き出されたテープ８３ｃと、ドラム８２に巻回された最外周のテープ８３ｃとの間に挿入される。紙葉類収納ユニット８０に搬送される紙葉類は、ドラム８２の回転によって、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃとともにドラム８２に巻回される。例えば、紙葉類は、ドラム８２をＹ２方向に向かって見たときのドラム８２の時計回りの回転によって、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃとともにドラム８２に巻回される。

テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃとともにドラム８２に巻回された紙葉類は、ドラム８２の回転によって、ドラム８２から放出され、紙葉類収納ユニット８０に接続された搬送路に繰出される。例えば、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃともにドラム８２に巻回された紙葉類は、ドラム８２をＹ２方向に向かって見たときのドラム８２の反時計回りの回転によって、ドラム８２から放出され、紙葉類収納ユニット８０に接続された搬送路に繰出される。

駆動部８７ａは、リール８１ａを、回転軸線が延びる方向から見て、回転軸線を中心に、時計回りまたは反時計回りにリール８１ａを回転させる。

リール８１ｂを駆動させる駆動部（図８，図９において省略）は、リール８１ｂを、回転軸線が延びる方向から見て、回転軸線を中心に、時計回りまたは反時計回りに回転させる。

駆動部８７ｃは、リール８１ｃを、回転軸線が延びる方向から見て、回転軸線を中心に、時計回りまたは反時計回りにリール８１ｃを回転させる。駆動部８７ａ，８７ｃおよびリール８１ｂを回転させる駆動部は、例えば、ステッピングモータであってもよい。

以下では、リール８１ａを回転する駆動部８７ａと、リール８１ｂを回転する駆動部（図示せず）と、リール８１ｃを回転する駆動部８７ｃとを、第１駆動部と称することがある。

また、以下では、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃのテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを引き出す回転方向を、引出方向と呼ぶことがある。また、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃのテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを巻き取る回転方向を、巻き取り方向と呼ぶことがある。

駆動部８８は、ドラム８２を、回転軸線が延びる方向から見て、回転軸線を中心に、時計回りまたは反時計回りにドラム８２を回転させる。駆動部８８は、例えば、ステッピングモータであってもよい。

以下では、ドラム８２を回転する駆動部８８を、第２駆動部と称することがある。

また、以下では、ドラム８２のテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを巻き取る回転方向を、巻き取り方向と呼ぶことがある。例えば、ドラム８２をＹ２方向に向かって見たときのドラム８２の時計回りを、巻き取り方向と呼ぶことがある。また、ドラム８２のテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを引き出す回転方向を、引出方向と呼ぶことがある。例えば、ドラム８２をＹ２方向に向かって見たときのドラム８２の反時計回りを、引出方向と呼ぶことがある。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット８０の状態に応じて、少なくとも第１駆動部と、第２駆動部とのいずれかを制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を変更する。例えば、制御部１８は、図５で説明したように、紙葉類収納ユニット８０の状態に応じて、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を変更する。

制御部１８は、第１駆動部を制御し、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃを引出方向または巻き取り方向に回転させる。また、制御部１８は、第２駆動部を制御し、ドラム８２を巻き取り方向または引出方向に回転させる。

例えば、制御部１８は、第１駆動部を制御し、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃを引出方向に回転させるとき、第２駆動部を制御し、ドラム８２を巻き取り方向に回転させる。また、制御部１８は、第１駆動部を制御し、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃを巻き取り方向に回転させるとき、第２駆動部を制御し、ドラム８２を引出方向に回転させる。

制御部１８は、紙葉類収納ユニット８０の状態に応じて、第１駆動部と、第２駆動部との少なくとも一方を制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を変更してもよい。

例えば、制御部１８は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃおよびドラム８２のうち、巻き取り方向に回転させる方を、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの移動速度制御に用いてよい。また、制御部１８は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃおよびドラム８２のうち、引出方向に回転させる方を、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力制御に用いてよい。

より具体的には、制御部１８は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃを引出方向に回転させ、ドラム８２を巻き取り方向に回転させる。この場合、制御部１８は、例えば、第２駆動部によってドラム８２の回転速度を制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの移動速度を決定する。制御部１８は、例えば、第１駆動部によってリール８１ａ，８１ｂ，８１ｃのトルクを制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を決定する。

また、例えば、制御部１８は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃを巻き取り方向に回転させ、ドラム８２を引出方向に回転させる。この場合、制御部１８は、例えば、第１駆動部によってリール８１ａ，８１ｂ，８１ｃの回転速度を制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの移動速度を決定する。制御部１８は、例えば、第２駆動部によってドラム８２のトルクを制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を決定する。

なお、制御部１８は、例えば、ＰＷＭによって、第１駆動部および第２駆動部の回転速度およびトルクを制御してもよい。

また、制御部１８は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃおよびドラム８２のうち、引出方向に回転させる方を、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの移動速度制御に用いてよい。制御部１８は、リール８１ａ，８１ｂ，８１ｃおよびドラム８２のうち、巻き取り方向に回転させる方を、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力制御に用いてよい。

また、制御部１８は、紙葉類収納ユニット８０の状態に応じて、第１駆動部および第２駆動部のいずれか一方を制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を変更したが、これに限られない。制御部１８は、紙葉類収納ユニット８０の状態に応じて、第１駆動部および第２駆動部の両方を制御し、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を変更してもよい。

なお、第３実施形態において、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの配置方法を変更してもよい。上記では、端部のテープ８３ａ（８３ｂ）が、ローラ８４ａ（８４ｂ）等を介してドラム８２に巻回され、中央のテープ８３ｃが、ローラ８４ａのような経由ローラを介さずにドラム８２に巻回される、レイアウトを説明した。このようなレイアウトは変更可能である。例えば、中央のテープ８３ｃが、経由ローラを介してドラム８２に巻回され、端部のテープ８３ａ（８３ｂ）が、ローラ８４ａ（８４ｂ）等の経由ローラを介さずにドラム８２に巻回される、レイアウトであってもよい。

また、第３実施形態において、ドラム８２が３つの部分を含み、３つの部分それぞれが駆動部を備える構成でもよい。この場合、制御部１８は、３つのリールにそれぞれ設けられた駆動部と、ドラムの３つの部分それぞれに設けられた駆動部とを制御する。すなわち、制御部は６つの駆動部を制御する。テープ８３ａは２つの駆動部で移動され、テープ８３ｂは２つの駆動部で移動され、テープ８３ｃは２つの駆動部で移動される。これにより、３本のテープ８３ａ、８３ｂ、８３ｃの張力を個別に制御することができ、よりテープに作用する張力を適切に調整することができる。

このように、紙葉類収納ユニット８０は、３本のテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを用いて、紙葉類を収納してもよい。紙葉類収納ユニット８０は、３本のテープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃを用いる場合でも、テープ８３ａ，８３ｂ，８３ｃの張力を制御し、性能を向上できる。

なお、上記第１〜第３実施形態において説明した紙葉類収納ユニット４０、６０，８０は言うまでもなく発明の例示である。このため、テープを介してリールとドラムとが接続された構成において、リールを駆動させる駆動部と、ドラムを動作させる駆動部とを制御することによりテープに作用する張力が調整できれば、適宜構成を変更してもよい。すなわち、テープを送り出す部分を駆動させる駆動部と、テープを巻き取る部分を駆動させる駆動部との、少なくとも一方の駆動部を制御する構成であれば、本発明は上記第１〜第３実施形態に限らず適用可能である。

このため、以下のような構成に変更してもよい。例えば紙葉類収納ユニットにおいて使用するテープが１本、または５本以上であってもよい。また紙葉類収納ユニットにおいて使用するテープの配置方法は種々採用することができる。また、リールの配置数などに応じて駆動部の数は変更される。このため、制御部がテープに作用する張力を調整するために、制御される駆動部の数は、配置される駆動部の数に応じ変更され、５個以上であってもよい。

１ 紙葉類処理装置
４ 着脱式収納部
５ 取付部
１０ 上側筐体
１２ 入金口
１３ 出金口
１４ 第２出金口
１５ 搬送部
１５ａ ループ状搬送路
１５ｂ 第１分岐路
１５ｃ 第２分岐路
１５ｄ 第３分岐路
１５ｅ 第４分岐路
１５ｆ 第５分岐路
１５ｇ 第６分岐路
１６ 識別部
１７ 記憶部
１８ 制御部
１９ 一時保留部
２０ 下側筐体
２１ 第１収納庫
２２ 収納庫扉
２３ 第１収納部
２４ 第２収納部
２５ 第３収納部
２６ 第４収納部
２７ 第５収納部
２８ 第６収納部
３０ 第２収納庫
３３ 回収部
４０ 紙葉類収納ユニット
４１，６１ａ，６１ｂ，８１ａ，８１ｂ，８１ｃ リール
４２，６２，８２ ドラム
４３ａ，４３ｂ，６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂ，８３ａ，８３ｂ，８３ｃ テープ
４４，４５，６７ａ，６７ｂ，６８，８７ａ，８７ｃ，８８ 駆動部
４８ 速度検出部
６５ａ，６５ｂ，６６ａ，６６ｂ，８４ａ，８４ｂ，８５ａ，８５ｂ，８６ａ，８６ｂ ローラ

Claims (15)

1. 紙葉類を収納する紙葉類収納ユニットであって、
   テープが巻回されたリールと、
   前記リールを回転軸線を中心に回転させる第１駆動部と、
   前記テープを介して前記リールと接続され、前記リールに巻回された前記テープを前記紙葉類とともに巻回するドラムと、
   前記ドラムを回転軸線を中心に回転させる第２駆動部と、
   前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープに作用する張力を変更する制御部と、
   を有する紙葉類収納ユニット。
2. 前記制御部は、前記ドラムに巻回される前記紙葉類の量または種別の少なくとも一方に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープに作用する張力を変更する、
   請求項１に記載の紙葉類収納ユニット。
3. 前記制御部は、前記紙葉類の量に相当する前記ドラムに巻回される紙葉類の枚数、または、前記ドラムの回転軸線が延びる方向から見て、前記紙葉類の量に相当する前記ドラムに前記紙葉類とともに巻回された前記ドラムに巻回されたテープのうち最外周部の任意の点と前記ドラムの回転軸線との長さに基づいて、前記テープに作用する張力を変更する、
   請求項２に記載の紙葉類収納ユニット。
4. 前記制御部は、前記紙葉類の種別に相当する、通貨、金種、方向、または正損のうち少なくとも１つの情報に基づいて、前記テープに作用する張力を変更する、
   請求項２に記載の紙葉類収納ユニット。
5. 前記制御部は、前記ドラムに巻回される前記紙葉類の量が第１の量から第２の量になったことによって、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープに作用する張力を前記第１の量におけるテープに作用する張力より小さくする、
   請求項１から４のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
6. 前記制御部は、前記リールから送り出される前記テープの加速度が０でない場合、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープに作用する張力を変更する、
   請求項１から５のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
7. 前記制御部は、
   前記リールから送り出される前記テープが加速している場合、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープの加速度が０であるときに前記テープに作用する張力よりも小さくし、
   前記リールから送り出される前記テープが減速している場合、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープの加速度が０であるときに前記テープに作用する張力よりも大きくする、
   請求項６に記載の紙葉類収納ユニット。
8. 前記紙葉類収納ユニットは、紙葉類処理装置に搭載され、
   前記制御部は、前記紙葉類処理装置の消費電力に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記テープに作用する張力を変更する、
   請求項１から７のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
9. 前記紙葉類収納ユニットは、第１紙葉類収納ユニットと第２紙葉類収納ユニットとを含み、
   前記第１紙葉類収納ユニットは、前記第１駆動部および前記第２駆動部を有し、
   前記制御部は、前記第１紙葉類収納ユニットおよび前記第２紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記第１紙葉類収納ユニットの前記テープに作用する張力を変更する、
   請求項１から８のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
10. 前記制御部は、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれか一方を制御し、前記テープに作用する張力を変更する、
    請求項１から９のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
11. 前記制御部は、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、前記第１駆動部と前記第２駆動部との両方を制御し、前記テープに作用する張力を変更する、
    請求項１から９のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
12. 前記第１駆動部および前記第２駆動部は、ステッピングモータである、
    請求項１から１１のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
13. 前記制御部は、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、段階的に、前記テープに作用する張力を変更する、
    請求項１から１２のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
14. 前記制御部は、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じたレベルの張力になるように前記テープの張力を変更する、
    請求項１から１３のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。
15. 前記制御部は、前記紙葉類収納ユニットの状態に応じて、少なくとも前記第１駆動部と前記第２駆動部とのいずれかを制御し、標準張力に対して前記テープの張力を大きくするか、または、標準張力に対して前記テープの張力を小さくする、
    請求項１から１４のいずれか一項に記載の紙葉類収納ユニット。

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