JP2021050717A - 車両の燃料装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パージによる燃料ガスの供給量を推定できるようにして、車両の燃料装置を改善する。【解決手段】自動車1の燃料装置10は、自動車1のエンジン2で使用する燃料を貯蔵するタンク3から燃料ガスが供給されるキャニスタ4と、タンク3からキャニスタ4への経路に設けられる密閉弁12と、密閉弁12の開閉を制御する制御部27と、を有する。制御部27は、タンク3へ燃料を供給する際に密閉弁12を開き、タンク3への燃料供給が終えると密閉弁12を閉じる。【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の燃料装置に関する。
車両では、タンクに燃料を貯蔵し、燃料をエンジンへ供給して燃焼させ続けることにより、エンジンに駆動力を生成させ続けて走行するものがある。
この場合、タンクに貯蔵される燃料は、エンジンでの燃焼により減る。燃料が減ったタンクには、空き領域が生じる。また、タンクへの燃料供給においてフルに燃料を供給しなかった場合にも、タンクには、空き領域が生じる。タンクの空き領域には、タンクの燃料からガスが蒸発する。燃料ガスは、燃料と同様の成分を有する。このため、車両では、タンクの燃料ガスをそのまま車外へ排気するのではなく、燃料ガスに含まれる燃料成分をキャニスタに吸着させる。また、キャニスタに吸着させた燃料成分は、燃料ガスとしてキャニスタからエンジンへパージする。
しかしながら、燃料ガスをキャニスタからエンジンへパージすると、そのパージによる燃料としての燃料ガスにより、エンジンへ供給される燃料の総量が、所望のものからずれる。エンジンでの空燃比が所望のものからずれてしまうと、たとえば、エンジンの回転が不安定になったり、所望の排気ガスを得られなくなったりする。
特開2002−317667号公報
そこで、特許文献1のように、パージによる燃料ガスの供給量に応じてタンクからエンジンへ供給する燃料を減らし、これによりパージ中においてもエンジンに対して所望の総量の燃料を供給することが考えられる。
しかしながら、特許文献1では、タンクとキャニスタとは、燃料ガスのベーパーラインとしての配管により接続されているだけである。この場合、タンクで蒸発した燃料は、燃料ガスとして常にキャニスタへ供給され続ける。キャニスタからエンジンへパージされる燃料ガスの供給量は、キャニスタに吸着している燃料ガスの量などに応じて変動するだけでなく、タンクからキャニスタを通じてエンジンへ直接的に供給され続ける燃料ガスによっても変動する。したがって、特許文献1では、パージによる燃料ガスの供給量を正確に推定することはできない。
このように、車両の燃料装置では改善することが求められている。
本発明に係る車両の燃料装置は、車両のエンジンで使用する燃料を貯蔵するタンクから燃料ガスが供給されるキャニスタと、前記タンクから前記キャニスタへの経路に設けられる密閉弁と、前記密閉弁の開閉を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記タンクへ燃料を供給する際に前記密閉弁を開き、燃料供給を終えると前記密閉弁を閉じる。
好適には、車両のエンジンで使用する燃料を貯蔵するタンク、を有し、前記制御部は、前記タンクから前記エンジンへの燃料供給を制御するために、前記キャニスタに残留する燃料ガスの残留量を推定し、推定した残留量に基づいて前記キャニスタから前記エンジンへの燃料ガスのパージを制御するとともに、パージによる燃料ガスの供給量に応じて減らした量の燃料を前記タンクからエンジンへ供給するように制御する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記キャニスタに残留する燃料ガスの残留量を推定するために、前記タンクへ燃料を供給した後には、前記タンクへの燃料供給の際に前記キャニスタへ新たに供給される燃料ガスの吸着量を取得して、前記タンクへの燃料供給前の残留量に加算し、パージをした後には、パージによる燃料ガスの減量を取得して、パージ前のキャニスタに残留する燃料ガスの残留量から減算する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記タンクへの燃料供給開始前に前記密閉弁を開いて前記タンクの内圧を解放する場合、前記密閉弁を開いてから前記タンクの内圧が低下するまでの期間に応じた燃料ガスの吸着量を取得する、とよい。
好適には、前記タンクへの燃料供給のために操作される操作部材、を有し、前記制御部は、前記操作部材が操作された場合、前記タンクへの燃料供給開始前に前記密閉弁を開いて前記タンクの内圧を解放し、解放後の前記タンクの内圧が所定値以下となるまでの経過時間に基づいて、前記タンクの内圧を解放することによる燃料の吸着量を取得する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記タンクへの燃料供給開始前に前記密閉弁を開いて前記タンクの内圧を解放する場合、前記密閉弁を開く前の前記タンクの内圧および残燃料量に応じた燃料ガスの吸着量を取得する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記タンクへの燃料供給中に前記密閉弁を開いたままにする場合、前記タンクへの燃料供給開始から終了までの期間に応じた燃料ガスの吸着量を取得する、とよい。
好適には、前記タンクへの燃料の供給口を開閉するフラップ、を有し、前記制御部は、前記密閉弁を開いたまま前記フラップを開いた場合、前記タンクへの燃料供給期間において前記タンクの内圧を計測し、計測した燃料供給期間での前記タンクの内圧に基づいて、前記タンクへの燃料供給中における燃料ガスの吸着量を取得する、とよい。
本発明では、制御部は、タンクへ燃料を供給する際に密閉弁を開き、燃料供給を終えると密閉弁を閉じる。基本的に、タンクへの燃料供給をしない場合には、密閉弁は閉じられている。よって、キャニスタには、タンクへ燃料を供給する際に生じている燃料ガスが供給されることになる。キャニスタに供給される燃料ガスの量は、タンクへ燃料を供給する際の状態に基づいて、容易に且つ高精度に推定することが可能になる。
これに対し、仮にたとえば走行中や駐停車中などの場合のように、タンクへ燃料を供給する以外のタイミングにおいても燃料ガスがキャニスタへ常に供給される場合、キャニスタには常に燃料ガスが供給され続けてしまう可能性がある。この場合、キャニスタに供給される燃料ガスの量は、高精度に推定することが難しい。その結果、キャニスタからエンジンへ燃料ガスをパージしたとしても、そのパージによる燃料ガスの供給量を正確に推定することが難しい。このため、従来においては、パージを実際に実行して、それに応じたフィードハック制御によりパージや燃料供給を制御することになる。本発明では、このような事態を回避して、キャニスタからエンジンへパージされる燃料ガスの供給量を正確に推定することが可能になる。
そして、本発明では、車両のエンジンで使用する燃料を貯蔵するタンクからキャニスタへ供給される燃料ガスの量を高精度に推定できるので、キャニスタからエンジンへの燃料ガスのパージおよびタンクからエンジンへの燃料供給を制御する際に、キャニスタに残留する燃料ガスの残留量を高精度に推定して、推定した残留量に基づいてキャニスタからエンジンへの燃料ガスのパージを高精度に制御できるとともに、燃料ガスの供給に応じて高精度に減らした量の燃料ガスをタンクからエンジンへ供給するように制御することができる。
その結果、本発明では、パージ中にエンジンへ供給される総燃料が変動してしまうことを抑制できる。本発明では、パージ中の燃料供給をフィードバック制御する場合と比べて、パージ中であるにもかかわらず格段に安定した所望の量の燃料をエンジンへ供給し続けることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車の説明図である。 図2は、図1の自動車の燃料装置の概略構成図である。 図3は、第一実施形態における、タンクへの燃料供給前の内圧開放処理のフローチャートである。 図4は、タンクの内圧開放によるキャニスタへの燃料ガスの吸着量を取得する方法の説明図である。 図5は、第一実施形態における、タンクへの燃料供給中処理のフローチャートである。 図6は、タンクへの燃料供給中でのキャニスタへの燃料ガスの吸着量を説明する図である。 図7は、キャニスタの燃料ガスの残留量を更新する処理のフローチャートである。 図8は、パージ時間に応じた、キャニスタの残留量の変化の一例の説明図である。 図9は、エンジンへの燃料供給処理のフローチャートである。 図10は、第二実施形態における、タンクへの燃料供給前の内圧開放処理のフローチャートである。 図11は、第三実施形態における、タンクの内圧開放による吸着量を取得する処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1の説明図である。
図1の自動車1は、車両の一例である。自動車1の車体には、エンジン2、タンク3、が設けられる。タンク3は、エンジン2で使用する燃料を貯蔵する。そして、タンク3からエンジン2へ燃料を供給して燃焼させ続けることにより、エンジン2は駆動力を発生する。これにより、自動車1は、走行できる。燃料には、一般的に液状のガソリンがある。燃料には、この他にも液体水素などがある。
タンク3に貯蔵される燃料は、エンジン2での燃焼により減る。燃料が減ったタンク3には、空き領域が生じる。また、タンク3への燃料供給の際に燃料をフルに供給しなかった場合にも、タンク3には、空き領域が生じる。タンク3の空き領域には、タンク3に貯蔵される燃料から蒸発した燃料ガスが存在する。燃料ガスは、燃料と同様の成分を有する。
このため、自動車1では、キャニスタ4を使用する。キャニスタ4は、燃料ガスを収容する空間に、燃料ガスを吸着する活性炭などの吸着材が設けられる。タンク3の燃料ガスは、キャニスタ4へ供給される。燃料ガスの燃料成分は、キャニスタ4に吸着する。キャニスタ4からは、燃料ガスが削減された空気が排気される。自動車1は、燃料ガスを大量に含む空気を、車外へ排出しないようにできる。
キャニスタ4に吸着させた燃料ガスは、キャニスタ4からエンジン2への燃料ガスとしてパージされる。燃料ガスは、たとえばインテークマニホールドといったエンジン2への空気の吸気経路へ、吸気経路の負圧などによりパージされる。燃料ガスは、タンク3からエンジン2へ直接的に供給される液状の燃料とともに、エンジン2で燃焼される。燃料ガスは、エンジン2で燃焼され、排気管に設けられる触媒を通じて排気される。
しかしながら、キャニスタ4からエンジン2へ燃料ガスをパージすると、そのパージされた燃料ガスにより、エンジン2へ供給される燃料の総量が、所望のものからずれる。エンジン2での空燃比が所望のものからずれると、エンジン2の回転が不安定になったり、所望の排気ガスを得られなくなったりする。
このように、自動車1では、さらなる改善が求められている。
図2は、図1の自動車1の燃料装置10の概略構成図である。
図2の自動車1の燃料装置10は、エンジン2、タンク3、キャニスタ4、インジェクタ11、密閉弁12、パージ弁13、フラップ14、を有する。
また、燃料装置10は、その制御系として、温度センサ21、内圧センサ22、燃料計23、タンク3への燃料供給スイッチ24、フラップアクチュエータ25、およびこれらが接続される入出力ポート26、を有する。また、入出力ポート26、ECU27、メモリ28、およびタイマ29は、燃料装置10のシステムバス30により互いにデータ通信可能に接続される。
インジェクタ11は、タンク3と接続される。インジェクタ11は、タンク3に貯蔵されている液体の燃料をエンジン2へ噴出する。これにより、タンク3に貯蔵されている液体の燃料は、噴霧された液状の燃料としてエンジン2へ供給される。
キャニスタ4は、タンク3と接続される。キャニスタ4は、タンク3で生成される燃料ガスを吸着材へ吸着して収容する。キャニスタ4には、キャニスタ管5が接続される。キャニスタ4において燃料ガスを吸着させた後の空気は、キャニスタ管5を通じて、車外へ排気される。
密閉弁12は、タンク3とキャニスタ4とを接続する燃料ガスの経路に設けられる。密閉弁12は、タンク3とキャニスタ4との間に接続される。密閉弁12は、開閉可能である。
パージ弁13は、キャニスタ4とエンジン2への吸気経路とを接続する燃料ガスの経路に設けられる。パージ弁13は、キャニスタ4とエンジン2への吸気経路との間に接続される。パージ弁13は、開閉可能である。
フラップ14は、タンク3への燃料の供給口を開閉する。フラップ14は、手動またはフラップアクチュエータ25により開閉され得る。フラップ14が開いている場合、タンク3への燃料の供給が可能となる。
温度センサ21は、キャニスタ4の周囲の環境温度を検出する。周囲の環境温度が高い場合、キャニスタ4に吸着している燃料ガスは、キャニスタ4から脱離しやすくなる。
内圧センサ22は、タンク3の内圧を検出する。内圧センサ22は、タンク3の空き領域についての内圧を検出してよい。
燃料計23は、タンク3の残燃料量を検出する。燃料計23は、タンク3に貯蔵されている液状の燃料の量を検出してよい。
タンク3への燃料供給スイッチ24は、ユーザがタンク3へ新たな燃料供給(補給)しようとする場合に操作されるスイッチである。燃料供給スイッチ24は、たとえば自動車1の車室に設けられてよい。タンク3への燃料供給スイッチ24は、タンク3への燃料供給をしようとする場合にユーザにより操作される。
フラップアクチュエータ25は、フラップ14を開閉する。または、フラップアクチュエータ25は、フラップ14の開閉ロックを施錠または開錠する。
入出力ポート26には、燃料装置10の各種のセンサ、各種のアクチュエータや弁が接続される。入出力ポート26には、たとえば温度センサ21、内圧センサ22、燃料計23、タンク3への燃料供給スイッチ24、フラップアクチュエータ25、密閉弁12、パージ弁13、が接続されてよい。
タイマ29は、時刻、期間、経過時間などを計測する。
メモリ28は、ECU27に実行されるプログラムおよびデータを記録する。メモリ28は、たとえば不揮発性メモリでよい。
ECU27は、メモリ28に記録されているプログラムを読み込んで実行する。これにより、ECU27は、燃料装置10の制御部として機能する。
制御部としてのECU27は、たとえば、タンク3へ燃料を供給する際に密閉弁12を開き、燃料供給を終えると密閉弁12を閉じる。ECU27は、タンク3への燃料供給をしていない場合には密閉弁12を閉じる。
また、ECU27は、キャニスタ4からの燃料ガスのパージを含めて、エンジン2への燃料供給を制御する。たとえばECU27は、パージ弁13を開いて、キャニスタ4からエンジン2への燃料ガスのパージを実行する。また、ECU27は、タンク3の液状の燃料を、インジェクタ11からエンジン2へ直接的に供給する。これらの燃料供給を実行した場合、エンジン2は、これらの燃料供給により供給された燃料および燃料ガスと空気との混合器を燃焼することになる。
図3は、第一実施形態における、図2のECU27によるタンク3への燃料供給前のタンク3の内圧開放処理のフローチャートである。
ECU27は、たとえばタンク3への燃料供給のためにユーザによりタンク3への燃料供給スイッチ24が操作される度に、図3のタンク3への燃料供給前の内圧開放処理を繰り返し実行する。
ステップST1において、ECU27は、タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されているか否かを判断する。タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されていない場合、ECU27は、図3の処理を終了する。タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されている場合、ECU27は、処理をステップST2へ進める。
ステップST2において、ECU27は、車速に基づいて自動車1が停車しているか否かを判断する。自動車1が停車していない場合、ECU27は、図3の処理を終了する。自動車1が停車している場合、ECU27は、処理をステップST3へ進める。
ステップST3において、ECU27は、密閉弁12を開く。密閉弁12は、タンク3への燃料供給時以外の通常時には閉じていて、タンク3への燃料供給スイッチ24の操作に基づく本処理により開かれる。タンク3は、密閉弁12、キャニスタ4を通じて車外と通じる。タンク3の空き領域に生成される燃料ガスは、密閉弁12、キャニスタ4を通じて車外へ排気され得る。これにより、タンク3への燃料供給が実際に開始される前に、タンク3の内圧が解放される。タンク3の内圧は、車外と同様の大気圧となる。タンク3から排気される燃料ガスは、キャニスタ4を通過する際にキャニスタ4に吸着する。これにより、車外へ排気される空気では、燃料ガスの成分が抑えられる。
ステップST4において、ECU27は、密閉弁12を開いた後、タイマ29による計時を開始する。ECU27は、ステップST3において密閉弁12を開いた後、タイマ29による計時を開始する。
ステップST5において、ECU27は、内圧センサ22により検出されるタンク3の内圧を取得し、解放後のタンク3の内圧が解放低圧以下となるように低下したか否かを判断する。ここで、解放低圧は、基本的に大気圧と同様でよい。ただし、タンク3の内圧が大気圧となるまでには実際には時間がかかる。このため、大気圧より少し高い圧力を、解放低圧としてよい。タンク3の内圧が解放低圧以下までに低下していない場合、ECU27は、処理をステップST6へ進める。ステップST6において、ECU27は、タイマ29による計時を継続する。その後、ECU27は、処理をステップST5へ戻す。ステップST5の判断においてタンク3の内圧が解放低圧以下であると判断すると、ECU27は、処理をステップST7へ進める。
ステップST7において、ECU27は、タイマ29による計時を終了する。タイマ29は、タンク3を解放してから、タンク3の内圧が解放低圧以下となるまでの経過時間である、解放期間を計測する。
ステップST8において、ECU27は、タイマ29から解放期間を取得し、タンク3の内圧を解放することによりキャニスタ4に吸着する燃料ガスの量を取得する。内圧開放処理においてキャニスタ4に吸着される燃料ガスの吸着量は、たとえば密閉弁12の解放期間に応じて異なる。ECU27は、この吸着量を取得する。ECU27は、取得した内圧開放による吸着量をメモリ28に記録する。
このようにECU27は、タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されると、タンク3の内圧を解放するとともに、その内圧解放での吸着量を取得する。
図4は、タンク3の内圧開放によるキャニスタ4への燃料ガスの吸着量を取得する方法の説明図である。
図4(A)は、内圧開放によるタンク3の内圧の変化の一例の説明図である。図4(A)の横軸は、時間である。縦軸は、タンク3の内圧である。
密閉弁12を開くと、タンク3の内圧は、低下し始める。解放期間は、密閉弁12を開いたタイミングから、タンク3の内圧が解放低圧となるまでの期間である。
図4(B)は、解放期間と、キャニスタ4への燃料ガスの吸着量とを対応付けた内圧開放用の参照テーブル31である。内圧開放用の参照テーブル31は、たとえばメモリ28に予め記録されてよい。この内圧開放用の参照テーブル31では、解放期間T1に対して、吸着量m11が対応付けられる。解放期間T2に対して、吸着量m12が対応付けられる。
ECU27は、ステップST8において、取得した解放期間を用いて、メモリ28に記録されている内圧開放用の参照テーブル31を参照する。これにより、ECU27は、取得した解放期間に対応する吸着量を取得することができる。なお、取得した解放期間の値そのものが内圧開放用の参照テーブル31に含まれない場合、ECU27は、取得した解放期間に最も近い期間に対応付けられている吸着量を取得してよい。
図5は、第一実施形態における、図2のECU27によるタンク3への燃料供給中処理のフローチャートである。
ECU27は、図4の内圧開放処理に続けて、図5のタンク3への燃料供給中処理を実行する。この場合、ECU27は、密閉弁12を開いたまま、タンク3への燃料の供給中処理を開始する。
ステップST11において、ECU27は、密閉弁12を開いたままフラップ14を開く。これにより、ユーザは、タンク3の供給口へ燃料供給ノズルを挿入して、タンク3へ燃料を供給することが可能になる。タンク3は、その内圧を解放できる状態のまま、燃料が供給される。
ステップST12において、ECU27は、タンク3への実際の燃料供給が開始されたか否かを判断するために、タンク3の内圧センサ22の検出圧力の変化を判断する。タンク3の内圧は、燃料の供給が開始されると、タンク3への燃料供給開始前の大気圧程度の低い圧力から、それより高い圧力へ変化する。ECU27は、たとえばタンク3の内圧が所定速度以上または所定加速度以上で立ち上がることを検出することにより、タンク3への実際の燃料供給が開始されたか否かを判断できる。この他にもたとえば、ECU27は、タンク3の内圧が所定値以上に立ち上がることを検出することにより、タンク3への実際の燃料供給が開始されたか否かを判断してよい。タンク3の内圧が立ち上がらない場合、ECU27は、ステップST12の判断を繰り返し、タンク3への燃料供給が開始されることを待つ。タンク3の内圧が立ち上がると、ECU27は、処理をステップST13へ進める。
ステップST13において、ECU27は、タイマ29による計時を開始する。ECU27は、タンク3への燃料供給が開始されると、タイマ29による計時を開始する。
ステップST14において、ECU27は、燃料供給中のタンク3の内圧を取得する。ECU27は、燃料供給期間中に取得したタンク3の内圧をメモリ28に蓄積記録してよい。
ステップST15において、ECU27は、タンク3への実際の燃料供給が終了したか否かを判断するために、タンク3の内圧センサ22の検出圧力の変化を判断する。タンク3の内圧は、燃料の供給が終了すると、タンク3への燃料供給中の高い圧力から、解放された大気圧程度の低い圧力へ変化する。ECU27は、たとえばタンク3の内圧が所定速度以上または所定加速度以上で立ち下がることを検出することにより、タンク3への実際の燃料供給が終了したか否かを判断できる。この他にもたとえば、ECU27は、タンク3の内圧が大気圧程度の低い圧力へ立ち下がることを検出することにより、タンク3への実際の燃料供給が終了したか否かを判断してよい。タンク3の内圧が立ち下がらない場合、ECU27は、処理をステップST14へ戻す。燃料供給中にステップST14の処理を繰り返している期間では、ECU27は、タンク3の内圧を繰り返し取得してメモリ28に蓄積記録することになる。タンク3の内圧が立ち下がると、ECU27は、処理をステップST16へ進める。
ステップST16において、ECU27は、タイマ29による計時を終了する。これにより、タイマ29は、タンク3に対して実際に燃料が供給されている燃料供給期間を計測する。タイマ29は、計測した燃料供給期間をメモリ28に記録してよい。
ステップST17において、ECU27は、燃料供給中にキャニスタ4に吸着させた燃料ガスの吸着量を取得する。ECU27は、たとえば計測した燃料供給期間と、その期間でのタンク3の内圧とに基づいて、タンク3への燃料供給中においてキャニスタ4に吸着させた燃料ガスの吸着量を取得する。ECU27は、取得したタンク3への燃料供給中の吸着量をメモリ28に記録する。
ステップST18において、ECU27は、供給口のフラップ14がユーザにより閉じられたか否かを判断する。供給口のフラップ14は、ECU27の制御により閉じられてもよい。供給口のフラップ14が閉じられていない場合、ECU27は、ステップST18の判断を繰り返し、フラップ14が閉じられるのを待つ。フラップ14が閉じられると、ECU27は、処理をステップST19へ進める。
ステップST19において、ECU27は、タンク3への燃料供給の際に開いた密閉弁12を閉じる。密閉弁12が閉じられた後は、タンク3からキャニスタ4へ燃料ガスが供給されない。
図6は、タンク3への燃料供給中でのキャニスタ4への燃料ガスの吸着量を説明する図である。
図6(A)は、タンク3への燃料供給中のタンク3の内圧の変化の一例の説明図である。図6(A)の横軸は、時間である。縦軸は、タンク3の内圧である。
大気圧に解放したタンク3に対して燃料供給を開始すると、タンク3の内圧は、タンク3へ燃料が流れ込むことにより、急激に上昇する。一定量でのタンク3への燃料供給が継続される場合、タンク3の内圧は、上昇した圧力に維持される。その後、タンク3が燃料で満杯となると、タンク3の内圧がさらに上昇する。タンク3へ燃料を供給するノズルは、このタンク3の内圧のさらなる上昇によりタンク3への燃料供給を停止する。燃料供給ノズルからタンク3への燃料供給が停止すると、解放されているタンク3の内圧は、大気圧程度の低い圧力へ向かって急激に減少する。タンク3には、タンク3の内圧が急激に上昇してから、タンク3の内圧が急激に降下するまでの燃料供給期間において、燃料が供給されることになる。
図6(B)は、燃料供給中のタンク3の内圧と、燃料ガスの単位時間当たりの発生量とを対応付けた燃料供給中の参照テーブル32である。燃料供給中の参照テーブル32は、たとえばメモリ28に予め記録されてよい。燃料供給中の参照テーブル32では、燃料供給中のタンク3の内圧P1に対して、単位時間当たりの発生量m21が対応付けられる。燃料供給中のタンク3の内圧P2に対して、単位時間当たりの発生量m22対応付けられる。燃料供給中のタンク3の吸着量は、たとえば単位時間当たりの発生量m21に、タンク3への燃料供給期間Tを掛け合わせたものとして演算することができる。
ECU27は、ステップST17において、計測したタンク3への燃料供給期間Tと、その期間で検出した複数のタンク3の内圧とを用いて、メモリ28に記録されている燃料供給中の参照テーブル32を参照する。これにより、ECU27は、燃料供給中でのトータルの吸着量を取得できる。たとえば、ECU27は、タンク3への燃料供給期間Tに取得した複数のタンク3の内圧の平均値を演算し、その平均の内圧に対応する吸着量を燃料供給中の参照テーブル32から取得し、取得した単位時間当たりの吸着量にタンク3への燃料供給期間Tを乗算して、タンク3への燃料供給中のトータルの吸着量を取得してよい。なお、演算したタンク3の平均の内圧そのものが燃料供給中の参照テーブル32に含まれない場合、ECU27は、取得した演算したタンク3の平均の内圧に最も近い圧力に対応付けられている吸着量を演算に用いてよい。
図7は、キャニスタ4の燃料の残留量を更新する処理のフローチャートである。
ECU27は、自動車1が作動している場合、図7の残留量更新処理を繰り返し実行する。そして、ECU27は、前回の更新処理の後における状態変化に応じて、キャニスタ4の残留量を更新する。たとえばタンク3への燃料供給があった場合、またはパージをした場合、ECU27は、図7の残留量更新処理により残留量を更新する。なお、ECU27は、図7の処理を可能な限り短い期間ごとに繰り返して実行するのが望ましい。ここで、残留量とは、更新処理の実行の際にキャニスタ4に吸着していると推定される吸着量をいう。残留量は、メモリ28に記録されてよい。
ステップST21において、ECU27は、自動車1の初回の作動が否かを判断する。自動車1の初回の作動とは、たとえば自動車1の製造後の初回の作動である。この他にもたとえばキャニスタ4やその吸着材を交換した後の初回の作動でもよい。自動車1の初回の作動である場合、ECU27は、処理をステップST22へ進める。ステップST22において、ECU27は、キャニスタ4の残留量を「0」にセットする。自動車1の初回の作動でない場合、ECU27は、処理をステップST23へ進める。
ステップST23において、ECU27は、前回の更新処理の後にタンク3への燃料供給があったか否かを判断する。タンク3への燃料供給があった場合、ECU27は、タンク3への燃料供給に基づく残留量の更新処理を実行するために、処理をステップST24へ進める。タンク3への燃料供給がない場合、ECU27は、処理をステップST26へ進める。
ステップST24において、ECU27は、図3による内圧開放時の吸着量と、図4のタンク3への燃料供給中の吸着量とを、メモリ28から取得する。
ステップST25において、ECU27は、ステップST24で取得した吸着量の合計により、キャニスタ4の残留量を更新する。ECU27は、メモリ28から取得した残留量に、内圧開放時の吸着量と、タンク3への燃料供給中の吸着量とを加算し、新たな残留量とする。ECU27は、タンク3へ燃料を供給した後には、タンク3への燃料供給の際にキャニスタ4へ新たに供給される燃料ガスの吸着量を取得して、タンク3への燃料供給前の残留量に加算する。ECU27は、新たな残留量により、メモリ28に記録されている残留量を更新する。
ステップST26において、ECU27は、前回の更新処理の後にキャニスタ4からエンジン2への燃料ガスのパージがあったか否かを判断する。パージがない場合、ECU27は、図7の処理を終了する。パージがある場合、ECU27は、パージによる残留量の更新処理を実行するために、処理をステップST27へ進める。
ステップST27において、ECU27は、パージを実行した時点において温度センサ21により検出されたキャニスタ4の周囲の環境温度を取得する。パージのタイミングから、図7の処理のタイミングまでの時間差が小さい場合、ECU27は、現時点での温度センサ21の周囲の環境温度を替わりに取得してよい。
ステップST28において、ECU27は、前回の更新処理の後になされたパージのパージ時間を取得する。パージ時間とは、パージ弁13を開いている時間でよい。前回の更新処理の後に複数回のパージが実行されている場合、ECU27は、それらの合計をパージ時間として取得してよい。
ステップST29において、ECU27は、パージによる燃料ガスの供給量を取得する。ECU27は、キャニスタ4の周囲の環境温度と、パージ時間とに基づいて、キャニスタ4からエンジン2へパージされた燃料の量を取得する。
ステップST30において、ECU27は、パージによる燃料ガスの供給量により、キャニスタ4の残留量を更新する。ECU27は、メモリ28から取得した残留量から、パージによる燃料ガスの供給量を減算し、新たな残留量とする。ECU27は、パージをした後には、パージによる燃料の減量を取得して、パージ前の残留量から減算する。ECU27は、新たな残留量により、メモリ28に記録されている残留量を更新する。
これにより、メモリ28には、前回の更新処理の後になされたタンク3への燃料供給またはパージに応じて増減された最新のキャニスタ4の残留量が記録される。最新のキャニスタ4の残留量は、実際にキャニスタ4に吸着している燃料ガスの吸着量に好適に対応するものとなり得る。
図8は、パージ時間に応じた、キャニスタ4の残留量の変化の一例の説明図である。図8の横軸は、時間である。縦軸は、キャニスタ4の残留量である。
図8に示すように、キャニスタ4の残留量は、基本的にパージ時間と反比例するように減る。
キャニスタ4の周囲の環境温度が高い場合、キャニスタ4から離脱する燃料の量が多くなる。キャニスタ4の残留量は、温度が低い場合と比べて急激に減少する。
メモリ28には、図8の残留量の変化曲線を予めデータ化して記録してよい。
ECU27は、図7のステップST29の処理において、メモリ28に記録されている図8の残留量の変化曲線のデータから、キャニスタ4の環境温度とパージ時間とに対応するパージによる燃料ガスの供給量を取得できる。
図9は、エンジン2への燃料供給処理のフローチャートである。
図9は、インジェクタ11によりタンク3の液状の燃料をエンジン2へ直接に供給するとともに、キャニスタ4からエンジン2へパージする場合の燃料供給処理の例である。
ECU27は、キャニスタ4に燃料ガスが残留している場合、パージを伴わない燃料供給の替わりに、図9のパージを伴う燃料供給処理を実行する。ECU27は、エンジン2の出力変動が小さくなるような走行状態の場合において、図9のパージを伴う燃料供給処理を実行してよい。ECU27は、パージをしてもキャニスタ4に燃料ガスが残留するような場合、図9のパージを伴う燃料供給処理を間欠的に実行してよい。
ステップST41において、ECU27は、自動車1の走行状態として所望の走行状態を得るための空燃比に基づいて、エンジン2へ供給する目標燃料量を決定する。
ステップST42において、ECU27は、メモリ28から、キャニスタ4に残留する燃料ガスの吸留量を取得する。
ステップST43において、ECU27は、温度センサ21から、キャニスタ4の現在の周囲の環境温度を取得する。
ステップST44において、ECU27は、パージ弁13を開いてキャニスタ4からエンジン2へ燃料ガスを供給する時間であるパージ時間を決定する。エンジン2の1サイクルごとにパージを実行する場合、ECU27は、その1サイクルの時間以下のパージ時間を決定してよい。
ステップST45において、ECU27は、メモリ28に記録されている図8の残留量の変化曲線に基づいて、取得した環境温度およびバージ時間でのパージによる燃料ガスの供給量を推定する。
ステップST46において、ECU27は、エンジン2へ目標燃料量を供給するための、インジェクタ11からの燃料供給量である直燃料量を決定する。ECU27は、目標燃料量からパージによる燃料ガスの供給量を減算して、直燃料量を決定してよい。
ステップST47において、ECU27は、エンジン2への燃料供給を実行する。ECU27は、パージ弁13をバージ時間で開き、インジェクタ11からエンジン2へ所定量の燃料を供給する。また、ECU27は、インジェクタ11から、タンク3からエンジン2へ燃料ガスのパージに応じて減らした量である直燃料量の燃料を供給する。これにより、エンジン2には、目標燃料量に相当する燃料が供給される。エンジン2には、所定の走行状態を得るための空燃比の混合気が供給される。エンジン2は、混合気を燃焼する。
ステップST48において、ECU27は、決定したバージ時間を、メモリ28に記録する。ECU27は、温度センサ21から取得したキャニスタ4の周囲の環境温度を、メモリ28に併せて記録してよい。ECU27は、図7のステップST26、ステップST27において、これらのデータをメモリ28から取得してよい。
以上のように、本実施形態では、ECU27は、タンク3へ外から燃料を供給する際に密閉弁12を開き、燃料供給を終えると密閉弁12を閉じる。基本的に、タンク3への燃料供給をしない場合には、密閉弁12は閉じられている。よって、キャニスタ4には、タンク3へ外から燃料を供給する際の燃料ガスのみが供給されることになる。キャニスタ4に供給されることになる燃料ガスの吸着量は、タンク3へ外から燃料を供給する際の状態に基づいて、容易に且つ高精度に推定することが可能になる。
これに対し、仮にたとえば走行中や駐停車中などの場合のようにタンク3へ燃料を供給する以外のタイミングにおいても燃料ガスがキャニスタ4へ常に供給される場合、キャニスタ4には常に燃料ガスが供給され続けてしまう可能性がある。この場合、キャニスタ4に供給されることになる燃料ガスの吸着量を、高精度に推定することが難しくなる。その結果、キャニスタ4からエンジン2へ燃料ガスをパージしたとしても、そのパージによる燃料ガスの供給量を正確に推定することが難しい。このため、従来においては、パージを実際に実行し、それに応じた挙動に基づくフィードハック制御によりパージによる燃料ガスの供給量に応じて直燃料量を減らすことになる。本実施形態では、このようなフィードハック制御ではなく、あらかじめ正確に予測したパージによる燃料ガスの供給量に基づくフィードフォワード制御により、制御遅れなどの事態を回避しつつ、エンジン2での空燃比を所望のものに維持することができる。
すなわち、本実施形態では、自動車1のエンジン2で使用する燃料を貯蔵するタンク3からキャニスタ4へ供給されることになる燃料ガスの量を高精度に推定できるので、キャニスタ4からエンジン2への燃料ガスのパージおよびタンク3からエンジン2への燃料供給を制御する際に、キャニスタ4に残留する燃料ガスの残留量を高精度に推定して、推定した残留量に基づいてパージ弁13を開いてキャニスタ4からエンジン2へ供給される燃料ガスの量を高精度に制御するとともに、燃料ガスの供給に応じて高精度に減らした量の燃料をタンク3からエンジン2へ供給するように制御することができる。
このように、本実施形態では、実際にパージによりエンジン2へ供給する燃料ガスの量を高精度に計測して、それとともにタンク3からエンジン2へ供給する燃料を高精度に減らして、トータルとしてエンジン2へ供給される燃料の量を高精度に制御することができる。その結果、本実施形態では、パージ中にエンジン2へ供給される総燃料が変動してしまうことがない。本実施形態では、パージ中の燃料供給をフィードバック制御する場合と比べて、パージ中であるにもかかわらず格段に安定した総量の燃料をエンジン2へ供給し続けることができる。
なお、タンク3へ燃料を供給する場合以外において密閉弁12を閉じてタンク3を密閉状態にしていても、タンク3には通常の使用状態では問題が生じない。タンク3の空き領域の燃料ガスは、タンク3の温度などに応じてタンク3に貯蔵されている燃料から蒸発したものであり、たとえば温度が下がれば再液化する。
しかも、密閉弁12を開くタイミングを、タンク3へ新たな燃料を供給する期間に限定しているので、そのような密閉弁12を持たない場合よりも少ない吸着量に対応した小型のキャニスタ4を使用することが可能になる。
本実施形態では、燃料供給スイッチ24が操作された後、タンク3への燃料供給開始前に密閉弁12を開いてタンク3の内圧を解放する。そして、本実施形態では、密閉弁12を開いてからタンク3の内圧が低下するまでの期間に応じた燃料ガスの吸着量を取得する。たとえば、解放後のタンク3の内圧が所定値以下となるまでの経過時間に基づいて、タンク3の内圧を解放することによる燃料ガスの吸着量を取得する。これにより、本実施形態では、タンク3の内圧を解放することによる燃料ガスの吸着量を高精度に取得することができる。
本実施形態では、密閉弁12を開いたままフラップ14を開いた場合、タンク3への実際の燃料供給期間においてタンク3の内圧を計測する。そして、本実施形態では、タンク3への実際の燃料供給開始から終了までの期間に応じた燃料ガスの吸着量を取得する。たとえば、計測した燃料供給期間でのタンク3の内圧に基づいて、タンク3への燃料供給中における燃料ガスの吸着量を取得する。これにより、タンク3への燃料供給による燃料ガスの吸着量を高精度に取得することができる。
そして、本実施形態では、タンク3の内圧を解放することによる燃料ガスの吸着量と、タンク3への燃料供給中における燃料ガスの吸着量とをともに高精度に取得し、これらを加算する。これにより、本実施形態では、タンク3の内圧を解放してからタンク3への燃料供給が終了するまでの期間において密閉弁12を開いているにもかかわらず、この期間における燃料ガスの新たな吸着量を高精度に取得することができる。
本実施形態では、タンク3へ燃料を供給した後には、タンク3への燃料供給の際にキャニスタ4へ新たに供給される燃料ガスの吸着量を取得して、タンク3への燃料供給前の残留量に加算する。また、本実施形態では、パージをした後には、パージによる燃料ガスの減量を取得して、パージ前の残留量から減算する。これにより、本実施形態では、キャニスタ4に残留する燃料ガスの残留量として、常に最新状態での残留量を推定することが可能となる。そして、この最新状態での残留量を用いることにより、本実施形態では、実際にパージによりエンジン2へ供給する燃料ガスの量を高精度に計測でき、タンク3からエンジン2へ供給する燃料を高精度に減らすことができ、トータルとしてエンジン2へ供給される燃料の総量を高精度に制御することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る自動車1の燃料装置10について説明する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。上述した実施形態と同様の構成要素には、上述した実施形態と同じ符号を用いて、その説明を省略する。
図10は、第二実施形態における、図2のECU27によるタンク3への燃料供給前のタンク3の内圧開放処理のフローチャートである。
ステップST8の処理の後のステップST51において、ECU27は、密閉弁12を閉じる。
この場合、密閉弁12は、タンク3への燃料供給前のタンク3内圧開放中のみにおいて開かれる。密閉弁12は、フラップ14が開かれる前に閉じる。密閉弁12は、タンク3への燃料供給中には閉じている。キャニスタ4には、タンク3への燃料供給中の燃料ガスが吸着することはない。そして、ECU27は、図7のステップST24において、内圧開放時の吸着量をメモリ28から取得し、ステップST25において残留量を更新する。
以上のように、本実施形態では、密閉弁12を閉じてからフラップ14を開く。よって、タンク3への燃料供給中には、燃料ガスが吸着しないようにできる。
したがって、ECU27は、密閉弁12を開いている状態での吸着量として、タンク3の内圧を解放することによる燃料ガスの吸着量のみを取得すればよい。その結果、本実施形態では、上述した実施形態より、燃料ガスの新たな吸着量を高精度に取得することが可能になる。
しかも、本実施形態では、タンク3の内圧を解放する期間だけで密閉弁12を開いているので、燃料ガスの新たな吸着量そのものが減ることになる。キャニスタ4は、上述した実施形態のものと比べて最大吸着量が少ない小型のものを使用することが可能である。
[第三実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る自動車1の燃料装置10について説明する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。上述した実施形態と同様の構成要素には、上述した実施形態と同じ符号を用いて、その説明を省略する。
図11は、第三実施形態における、タンク3の内圧開放によるキャニスタ4への燃料ガスの吸着量を取得する処理のフローチャートである。
ECU27は、たとえばタンク3への燃料供給のためにユーザによりタンク3への燃料供給スイッチ24が操作される度に、図11のタンク3への燃料供給前の内圧開放処理を繰り返し実行する。
ステップST61において、ECU27は、タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されているか否かを判断する。タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されていない場合、ECU27は、図11の処理を終了する。タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されている場合、ECU27は、処理をステップST62へ進める。
ステップST62において、ECU27は、車速に基づいて自動車1が停車しているか否かを判断する。自動車1が停車していない場合、ECU27は、ステップST62の処理を繰り返す。自動車1が停車している場合、ECU27は、処理をステップST63へ進める。
ステップST63において、ECU27は、内圧センサ22から、タンク3の検出内圧を取得する。
ステップST64において、ECU27は、燃料系から、タンク3の残燃料量を取得する。
ステップST65において、ECU27は、解放時吸着量を取得する。ECU27は、タンク3の内圧を開放低圧まで下げるように解放することによりキャニスタ4に吸着することになる燃料ガスの量を取得する。ECU27は、密閉弁12を開いてタンク3の内圧を解放する処理に先立って、密閉弁12を開く前のタンク3の内圧および残燃料量に基づいて燃料ガスの吸着量を推定する。ECU27は、取得した内圧開放による吸着量をメモリ28に記録する。
ステップST66において、ECU27は、タンク3への燃料供給が可能であるか否かを判断する。
ステップST67において、ECU27は、密閉弁12を開く。タンク3の空き領域に生成されている燃料ガスは、密閉弁12、キャニスタ4を通じて車外へ排気される。タンク3の内圧は、タンク3への燃料供給が実際に開始される前に低下し、車外と同様の大気圧となる。
ステップST68において、ECU27は、内圧センサ22により検出されるタンク3の内圧を取得し、解放後のタンク3の内圧が解放低圧以下となるように低下したか否かを判断する。タンク3の内圧が解放低圧以下までに低下していない場合、ECU27は、ステップST68の処理を繰り返す。タンク3の内圧が解放低圧以下になると、ECU27は、処理をステップST69へ進める。
ステップST69において、ECU27は、密閉弁12を閉じる。
このようにECU27は、タンク3への燃料供給スイッチ24がON操作されると、タンク3の内圧を解放する前に、内圧解放での吸着量を取得する。
なお、ステップST67において、ECU27は、たとえばボイルの法則に基づいて、下記式1の演算処理により内圧解放前のタンク3の燃料ガスの量、すなわちキャニスタ4に吸着する燃料ガスの吸着量を推定してよい。ただし、mは、燃料ガスの分子量である。nは、モル数である。また、モル数は、下記式2で演算できる。ここで、Pは、タンク3の内圧である。Vmaxは、タンク3の最大容量である。Vfuelは、残燃料量である。Rは、気体定数である。Tは、燃料ガスの温度である。燃料ガスの温度は、たとえば外気温やキャニスタ4の周囲の環境温度で代用してよい。ECU27は、タンク3の内圧と残燃料量とに基づいて、吸着量を演算することができる。
吸着量=m×n ・・・式1
n=P×(Vmax−Vfuel)÷(R×T) ・・・式2
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるのもではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば上述した実施形態では、ECU27は、タンク3へ燃料を供給する場合以外においては、常に密閉弁12を閉じている。
この他にもたとえば、ECU27は、タンク3へ燃料を供給する以外のタイミングにおいても必要に応じて密閉弁12を開き、タンク3へ燃料を供給する場合以外においては基本的に密閉弁12を閉じるようにしてもよい。ただし、好ましくは、タンク3へ燃料を供給する場合以外のタイミングにおいて密閉弁12を開くことがあるとしても、そのタイミングは、パージと重ならないようにするのが望ましい。この場合、ECU27は、基本的に、タンク3へ燃料を供給する際に密閉弁12を開き、それ以外の場合には密閉弁12を閉じる、ことになる。また、タンク3へ燃料を供給する場合以外のタイミングにおいて密閉弁12を継続的に開くことがある場合、ECU27は、そのタイミングにおいてもタンク3の内圧を計測して、計測した燃料供給期間でのタンク3の内圧に基づいて、そのタイミングでの燃料ガスの吸着量を取得し、残留量を更新するとよい。このような場合でも、常に密閉弁12を開き続けて常にキャニスタ4へ燃料ガスが供給され続けてしまう場合のように、燃料ガスの残留量が正確に演算できなくなってしまうことはない。
1…自動車(車両)、2…エンジン、3…タンク、4…キャニスタ、10…燃料装置、12…密閉弁、13…パージ弁、14…フラップ、24…燃料供給スイッチ(操作部材)、27…ECU(制御部)、28…メモリ、29…タイマ、30…システムバス、31…内圧開放用の参照テーブル、32…燃料供給中の参照テーブル

Claims (8)

  1. 車両のエンジンで使用する燃料を貯蔵するタンクから燃料ガスが供給されるキャニスタと、
    前記タンクから前記キャニスタへの経路に設けられる密閉弁と、
    前記密閉弁の開閉を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記タンクへ燃料を供給する際に前記密閉弁を開き、
    燃料供給を終えると前記密閉弁を閉じる、
    車両の燃料装置。
  2. 車両のエンジンで使用する燃料を貯蔵するタンク、を有し、
    前記制御部は、
    前記タンクから前記エンジンへの燃料供給を制御するために、
    前記キャニスタに残留する燃料ガスの残留量を推定し、
    推定した残留量に基づいて前記キャニスタから前記エンジンへの燃料ガスのパージを制御するとともに、パージによる燃料ガスの供給量に応じて減らした量の燃料を前記タンクからエンジンへ供給するように制御する、
    請求項1記載の車両の燃料装置。
  3. 前記制御部は、
    前記キャニスタに残留する燃料ガスの残留量を推定するために、
    前記タンクへ燃料を供給した後には、前記タンクへの燃料供給の際に前記キャニスタへ新たに供給される燃料ガスの吸着量を取得して、前記タンクへの燃料供給前の残留量に加算し、
    パージをした後には、パージによる燃料ガスの減量を取得して、パージ前のキャニスタに残留する燃料ガスの残留量から減算する、
    請求項2記載の車両の燃料装置。
  4. 前記制御部は、
    前記タンクへの燃料供給開始前に前記密閉弁を開いて前記タンクの内圧を解放する場合、
    前記密閉弁を開いてから前記タンクの内圧が低下するまでの期間に応じた燃料ガスの吸着量を取得する、
    請求項2または3記載の車両の燃料装置。
  5. 前記タンクへの燃料供給のために操作される操作部材、を有し、
    前記制御部は、
    前記操作部材が操作された場合、前記タンクへの燃料供給開始前に前記密閉弁を開いて前記タンクの内圧を解放し、
    解放後の前記タンクの内圧が所定値以下となるまでの経過時間に基づいて、前記タンクの内圧を解放することによる燃料の吸着量を取得する、
    請求項4記載の車両の燃料装置。
  6. 前記制御部は、
    前記タンクへの燃料供給開始前に前記密閉弁を開いて前記タンクの内圧を解放する場合、
    前記密閉弁を開く前の前記タンクの内圧および残燃料量に応じた燃料ガスの吸着量を取得する、
    請求項2または3記載の車両の燃料装置。
  7. 前記制御部は、
    前記タンクへの燃料供給中に前記密閉弁を開いたままにする場合、
    前記タンクへの燃料供給開始から終了までの期間に応じた燃料ガスの吸着量を取得する、
    請求項2から5のいずれか一項記載の車両の燃料装置。
  8. 前記タンクへの燃料の供給口を開閉するフラップ、を有し、
    前記制御部は、
    前記密閉弁を開いたまま前記フラップを開いた場合、前記タンクへの燃料供給期間において前記タンクの内圧を計測し、
    計測した燃料供給期間での前記タンクの内圧に基づいて、前記タンクへの燃料供給中における燃料ガスの吸着量を取得する、
    請求項7記載の車両の燃料装置。

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