JPH10281022A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH10281022A
JPH10281022A JP9089486A JP8948697A JPH10281022A JP H10281022 A JPH10281022 A JP H10281022A JP 9089486 A JP9089486 A JP 9089486A JP 8948697 A JP8948697 A JP 8948697A JP H10281022 A JPH10281022 A JP H10281022A
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combustion engine
canister
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Koichi Mizutani
浩市 水谷
Yasuji Ezaki
保司 江崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パージ制御時又はパージ制御が行われる前に、
キャニスタ内に吸着された燃料蒸気の濃度を検出し、パ
ージ制御開始直後からの安定した空燃比制御を行うこ
と。 【解決手段】燃料タンク1の燃料をポンプ4により吐出
してインジェクタ7へ圧送し、インジェクタ7によって
燃料を噴射してエンジン8に燃料を供給する。キャニス
タ14からパルス制御弁22を介してエンジン8へ燃料
がパージされるとき、電子制御装置(ECU)41は吸
気圧センサ32によって検出されるパージ実行時の吸気
圧と、パージ実行時の運転状態と同一となるパージ非実
行時の運転状態における吸気圧との圧力差に基づいてパ
ージされる燃料蒸気のパージ濃度を算出する。ECU4
1は算出されたパージ濃度と機関運転状態とに基づいて
インジェクタ7から供給される燃料量を調整することに
より空燃比を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の制御装置
に係り、詳しくは、燃料タンク内で発生する燃料蒸気を
内燃機関(エンジン)の吸気側に吸入させて燃焼させ、
内燃機関の運転状態を制御するようにした内燃機関の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関(エンジン)に付随
して設けられる装置として、燃料タンクで発生する燃料
蒸気を処理するための装置がある。この処理装置は、燃
料タンクで発生する燃料蒸気をキャニスタに捕集し、そ
の捕集された燃料を必要に応じてキャニスタからエンジ
ンの吸気通路へパージする。吸気通路へパージされた燃
料は、エンジンの燃焼室に供給され、燃焼に供される。
【0003】一方、エンジンにおいて、燃焼室に供給さ
れる空気と燃料の混合気に係る空燃比を制御する装置が
ある。この種の制御装置において、コンピュータはエン
ジンの回転数、負荷状態及び暖機状態等に応じて変化す
る要求空燃比を算出する。コンピュータはセンサにより
検出される実際の空燃比が、算出された要求空燃比と合
致するように、燃料供給装置により燃焼室に供給される
燃料量を補正することにより、混合気の空燃比を制御す
る。この制御により、各種の運転条件に対してエンジン
の出力特性、排気特性及びドライバビリティ等の各種特
性の最適化が図られる。
【0004】ところで、上記のような燃料蒸気処理装置
を備えたエンジンに空燃比制御を適合させるには、燃焼
室に供給される本来の混合気に対してパージによる燃料
が付加されることから、そのパージによる燃料分を見込
んだ空燃比制御を行う必要がある。
【0005】パージによる燃料分を見込んだ空燃比制御
を行うものとして、特開平5−288107号公報に示
される内燃機関の空燃比制御装置が提案されている。こ
の制御装置において、燃料タンク内に発生する蒸発燃料
をキャニスタに吸着し、このキャニスタに吸着した蒸発
燃料を空気と共にパージ弁を介して内燃機関の吸気側に
パージさせる。この際、排気管に設けた空燃比検出手段
としての酸素センサにより排気ガス中の酸素濃度が検出
され、この検出値が空燃比フィードバック値として出力
される。このとき、酸素センサから出力される空燃比フ
ィードバック値が所定の領域になるようにパージ弁によ
りパージ率を変化させる。そして、パージ率を変化させ
る前と後とのパージ率及び空燃比フィードバック値とに
基づいてパージ弁を介して内燃機関に吸入される蒸発燃
料の濃度を検出し、検出した濃度を空燃比制御に用い
る。
【0006】また、パージによる燃料分を見込んだ空燃
比制御を行うものとして、特開平7−119560号公
報に示される内燃機関の蒸発燃料制御装置がある。この
制御装置では、パージ通路と吸気通路との分岐点近傍に
設けられた蒸発燃料濃度検出手段としての濃度センサに
よって吸気通路に吸入される蒸発燃料の濃度を検出し、
検出した濃度を空燃比制御に用いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−288107号公報の内燃機関の空燃比制御装置
は、排気側において酸素センサにより検出した空燃比フ
ィードバック値を用いて蒸発燃料の濃度を検出するよう
にしている。そのため、パージを何回か繰り返した後で
なければ蒸発燃料の濃度を検出することはできないた
め、遅れが生じ、パージ制御開始直後からの良好な空燃
比制御を行うことができない。
【0008】また、パージによる燃料分を見込んだ空燃
比制御を行うものとして、特開平7−119560号公
報に示される内燃機関の蒸発燃料制御装置は、吸気側に
おいて濃度センサにより蒸発燃料の濃度を検出するよう
にしているが、濃度センサ自体の応答性が低く、遅れが
生じ、パージ開始直後からの良好な空燃比制御を行うこ
とができない。
【0009】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、パージ制御時又はパージ制御
が行われる前に、キャニスタ内に吸着された燃料蒸気の
濃度を検出し、パージ制御開始直後からの安定した空燃
比制御を行うことを可能にした内燃機関の制御装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、燃料タンクで発生する
燃料蒸気を蓄えるためのキャニスタと、キャニスタから
内燃機関の吸気系にパージする燃料蒸気の量を制御する
パージ制御弁と、燃料を噴射することにより内燃機関の
吸気系に燃料を供給するためのインジェクタと、パージ
制御弁によってパージされる燃料蒸気のパージ濃度を算
出するためのパージ濃度算出手段と、パージ濃度算出手
段によって算出されたパージ濃度と内燃機関の運転状態
とに基づいてインジェクタから供給される燃料量を調整
することにより空燃比を制御する制御手段とを備えた内
燃機関の制御装置であって、パージ濃度算出手段は、パ
ージ実行時の吸気圧と、パージ実行時の運転状態と同一
となるパージ非実行時の運転状態における吸気圧との圧
力差に基づいてパージ濃度を算出することをその要旨と
する。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の内燃機関の制御装置において、内燃機関の吸気圧を検
出するための吸気圧センサを備え、パージ濃度算出手段
は該吸気圧センサによって検出された吸気圧に基づいて
パージ濃度を算出することをその要旨とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、燃料タンクで発
生する燃料蒸気を蓄えるためのキャニスタと、キャニス
タから内燃機関の吸気系にパージする燃料蒸気の量を制
御するパージ制御弁と、燃料を噴射することにより内燃
機関の吸気系に燃料を供給するためのインジェクタと、
パージ制御弁によってパージされる燃料蒸気のパージ濃
度を算出するためのパージ濃度算出手段と、パージ濃度
算出手段によって算出されたパージ濃度と内燃機関の運
転状態とに基づいてインジェクタから供給される燃料量
を調整することにより空燃比を制御する制御手段とを備
えた内燃機関の制御装置であって、パージ濃度算出手段
は、パージ制御弁の作動開始前後のキャニスタ内の圧力
変化量に基づいてパージ濃度を算出することをその要旨
とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、燃料タンクで発
生する燃料蒸気を蓄えるためのキャニスタと、キャニス
タから内燃機関の吸気系にパージする燃料蒸気の量を制
御するパージ制御弁と、燃料を噴射することにより内燃
機関の吸気系に燃料を供給するためのインジェクタと、
パージ制御弁によってパージされる燃料蒸気のパージ濃
度を算出するためのパージ濃度算出手段と、パージ濃度
算出手段によって算出されたパージ濃度と内燃機関の運
転状態とに基づいてインジェクタから供給される燃料量
を調整することにより空燃比を制御する制御手段とを備
えた内燃機関の制御装置であって、パージ濃度算出手段
は、キャニスタの重量に基づいてパージ濃度を算出する
ことをその要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の制
御装置を自動車に具体化した各実施形態を図面を参照し
て詳細に説明する。
【0015】(第1実施形態)第1実施形態の内燃機関
の制御装置を図1〜図6に従って説明する。図1は内燃
機関の制御装置を示す概略構成図である。自動車に搭載
されたガソリンエンジンシステムは燃料を収容した燃料
タンク1を備える。このタンク1は給油に使用するため
のインレットパイプ2を有する。このパイプ2は先端に
給油口2aを含む。タンク1に給油が行われる際、給油
口2aには給油ノズル(図示しない)が挿入される。給
油口2aにはキャップ3が取り外し可能に装着される。
【0016】タンク1に設けられた電動式の燃料ポンプ
4はモータ(図示しない)を内蔵する。このポンプ4は
モータが通電により駆動されることにより、タンク1の
中の燃料を吸い上げて吐出する。ポンプ4から吐出され
る燃料量は、モータに供給される電流値、即ちモータの
回転速度に基づいて決定される。
【0017】ポンプ4から延びる燃料ライン5はデリバ
リパイプ6に接続される。このパイプ6に設けられた複
数のインジェクタ(図には一つだけ図示される。)7
は、内燃機関(エンジン)8の各気筒(図示しない)に
対応して配置される。各インジェクタ7は電磁弁付きの
ノズルであり、通電により開弁し、通電の遮断により閉
弁する。また、デリバリパイプ6には余剰の燃料を燃料
タンク1内に戻す戻しパイプ9が接続されている。
【0018】エンジン8に接続された吸気通路10は各
気筒へ外気(空気)を導く。吸気通路10はエアクリー
ナ11及びサージタンク10aを含む。エアクリーナ1
1を通って浄化された空気は吸気通路10に導入され
る。
【0019】吸気通路10に設けられたスロットルバル
ブ12は、アクセルペダル(図示しない)の操作により
作動することにより、同通路10を選択的に開閉する。
このバルブ12の開度(スロットル開度)VTAが調整
されることにより、吸気通路10を通じて各気筒に吸入
される空気量(吸気量)が調整される。
【0020】ポンプ4が作動することにより、タンク1
の中の燃料がライン5へ吐出される。この吐出された燃
料はライン5を通じてデリバリパイプ6へ圧送され、更
に各インジェクタ7に分配される。分配された燃料は各
インジェクタ7により噴射される。噴射された燃料と空
気との混合気は各気筒に供給されて燃焼に供される。こ
の燃焼により、クランクシャフト8aが回転され、エン
ジン8に動力が得られる。燃焼後の排気ガスは、各気筒
から排気通路12を通って外部へ排出される。
【0021】キャニスタ14はタンク1で発生する燃料
蒸気をベーパライン13を通じて捕集する。キャニスタ
14は複数粒の活性炭よりなる吸着剤15を内蔵する。
キャニスタ14に設けられた第1の大気弁16は逆止弁
よりなる。この大気弁16はキャニスタ14の内圧が大
気圧よりも小さいときに開いてキャニスタ14に対する
外気(大気圧)の導入を許容し、その逆方向の気体の流
れを阻止する。この大気弁16から延びるパイプ17は
エアクリーナ11に接続される。従って、エアクリーナ
11により浄化された外気がキャニスタ14に導入され
る。
【0022】キャニスタ14に設けられた第2の大気弁
18は逆止弁よりなる。この大気弁18はキャニスタ1
4の内圧が大気圧よりも大きくなったときに開いてキャ
ニスタ14からアウトレットパイプ19に対する気体
(内圧)の導出を許容し、その逆方向の気体の流れを阻
止する。
【0023】キャニスタ14に設けられたベーパ制御弁
20はタンク1からキャニスタ14へ流れる燃料蒸気を
制御する。この制御弁20はベーパライン13を含むタ
ンク1の側の内圧(タンク側内圧)と、キャニスタ14
の側の内圧(キャニスタ側内圧)との差に基づいて開
く。この制御弁20が開くことにより、キャニスタ14
に対する燃料蒸気の流入が許容される。即ち、制御弁2
0はキャニスタ側内圧が大気圧とほぼ同じになり、その
内圧がタンク側内圧よりも大きいときに開いてキャニス
タ14に対する燃料蒸気の流入を許容する。加えて、制
御弁20はキャニスタ側内圧がタンク側内圧よりも大き
いときに、キャニスタ14からタンク1に対する気体の
流れを許容する。
【0024】キャニスタ14から延びるパージライン2
1はサージタンク10aに接続される。キャニスタ14
はベーパライン14を通じて導入される燃料蒸気の中の
燃料成分だけを吸着剤15に吸着させて捕集し、燃料成
分を含まない気体だけを大気弁18が開いたときにパイ
プ19を通じて外部へ排出する。エンジン8の運転時
に、吸気通路10で発生する吸気負圧がパージライン2
1に作用する。このとき、キャニスタ14に捕集された
燃料、或いはタンク1からキャニスタ14に導入されて
吸着剤15に吸着される前の燃料が、パージライン21
を通じて吸気通路10へパージされる。
【0025】パージライン21に設けられたパージ制御
弁22は、同ライン21を通過する燃料の量を必要性に
応じて調整する。制御弁22は電気信号(デューティ信
号)の供給を受けて弁体を移動させる電磁弁であり、そ
の開度がデューティ制御される。
【0026】エアクリーナ11の近傍に設けられた吸気
温センサ31は吸気通路10に吸入される空気の温度
(吸気温度)THAを検出し、その大きさに応じた信号
を出力する。
【0027】サージタンク10aに設けられた吸気圧セ
ンサ32は吸気通路10の圧力(吸気圧)Pimを検出
し、その大きさに応じた信号を出力する。スロットルバ
ルブ12の近傍に設けられたスロットルセンサ33は、
スロットル開度VTAを検出し、その大きさに応じた信
号を出力する。このセンサ33は周知のアイドルスイッ
チ(図示しない)を内蔵する。このスイッチはバルブ1
2が全閉となったときに「オン」され、全閉であること
を示すアイドル信号IDLを出力する。
【0028】エンジン8に設けられた水温センサ34は
エンジン8の中を流れる冷却水の温度(冷却水温度)T
HWを検出し、その大きさに応じた信号を出力する。エ
ンジン8に設けられた回転速度センサ35はクランクシ
ャフト8aの回転速度(エンジン回転速度)NEを検出
し、その大きさに応じた信号を出力する。
【0029】排気通路12に設けられた酸素センサ36
は排気通路12を流れる排気ガス中の酸素濃度Oxを検
出し、その大きさに応じた信号を出力する。このセンサ
36は、エンジン8の各気筒に供給される混合気中の酸
素を特定成分としてその検出する。
【0030】大気圧センサ37は大気圧Paを検出し、
その大きさに応じた信号を出力する。電子制御装置(E
CU)41はパージ濃度算出手段及び制御手段を構成す
る。ECU41には前述した各種センサ31〜37、燃
料ポンプ4、インジェクタ7、及びパージ制御弁22が
それぞれ接続される。ECU41は各種センサ31〜3
7から出力される信号を入力する。ECU41は入力信
号に基づき、空燃比制御を含む燃料噴射制御、燃料パー
ジ制御及びパージ濃度算出処理をそれぞれ実行するため
に、各部材4,7,22をそれぞれ制御する。
【0031】燃料噴射制御とは、エンジン8の運転状態
に応じて各インジェクタ7の開弁時間を制御することに
より、各インジェクタ7から噴射される燃料量を制御す
ることである。空燃比制御とは、各気筒に供給される混
合気の空燃比を、エンジン8の運転状態に適した目標空
燃比とすべく、各インジェクタ7から噴射される燃料量
を制御することである。
【0032】燃料パージ制御とは、エンジン8の運転状
態に応じてパージ制御弁22を制御することにより、キ
ャニスタ14から吸気通路10への燃料のパージを制御
することである。ここで、吸気通路10へパージされる
燃料は、各インジェクタ7から噴射された燃料に基づい
て形成される正規の混合気に加えられ、その空燃比を目
標値から変化させる。そこで、混合気の空燃比がパージ
燃料により目標値からずれることを防止するために、E
CU41はパージによる燃料分を見込んだ空燃比制御を
実行する。
【0033】図2のブロック回路図に示すように、EC
U41は中央処理装置(CPU)42、読み出し専用メ
モリ(ROM)43、ランダムアクセスメモリ(RA
M)44及びバックアップRAM45を備える。ECU
41はこれら各部42〜45と、外部入力回路46及び
外部出力回路47とがバス48により接続されてなる。
【0034】ここで、ROM43は前述した各種制御を
実行するための制御プログラム、及びパージ濃度算出に
用いる基本パージ濃度マップ等を予め記憶する。この基
本パージ濃度マップはパージ制御が実施されない場合の
吸気圧Pim、エンジン回転速度NE、スロットル開度
VTAに基づいて作成されている。RAM44はCPU
42の演算結果等を一時記憶する。バックアップRAM
45は予め記憶したデータを保存する。外部入力回路4
6はバッファ、波形成形回路、ハードフィルタ(電気抵
抗及びコンデンサよりなる回路)及びA/D変換器等を
含む。外部出力回路47は駆動回路等を含む。各種セン
サ31〜37は外部入力回路46に接続される。各部材
4,7,22は外部出力回路47に接続される。
【0035】CPU42は外部入力回路46を介して入
力される各種センサ31〜37からの信号を入力値とし
て読み込む。CPU42はそれら入力値に基づき前述し
た各種制御を実行するために、各部材4,7,22を制
御する。
【0036】図3は燃料パージ制御の処理内容に関する
「燃料パージ制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。ECU41はエンジン8の運転時に本ルーチンを所
定期間毎に周期的に実行する。
【0037】ステップ100において、ECU41は各
種センサ32,33,35により検出され、エンジン8
の運転状態を反映した吸気圧Pim,スロットル開度V
TA,アイドル信号IDL,エンジン回転速度NEに係
る値を入力値として読み込む。
【0038】ステップ110において、ECU41は燃
料パージを行うべき条件が成立しているか否かを判断す
る。例えば、このパージ条件として、吸気圧Pim及び
エンジン回転速度NEがそれぞれ所定値以上であって、
サージタンク10aに充分な吸気負圧が発生しているこ
とが挙げられる。
【0039】ステップ110において、パージ条件が成
立していない場合、ステップ120において、ECU4
1は燃料パージを禁止するために、パージ制御弁22を
閉じる。続いて、燃料パージが禁止されていることか
ら、ステップ130において、ECU41はパージフラ
グXPGを「0」に設定し、その後の処理を一旦終了す
る。
【0040】ステップ110において、パージ条件が成
立している場合、ステップ140において、ECU41
は吸気圧Pim及びエンジン回転速度NEの値に基づい
て目標開度DPGの値を算出する。この目標開度DPG
は、パージ制御弁22の開度をデューティ制御するため
に同弁22に供給されるデューティ信号である。ECU
41はこの目標開度DPGの値を、目標開度DPG、吸
気圧Pim及びエンジン回転速度NEをパラメータとし
て予め定められた関数データを参照することにより算出
する。この目標開度DPGが決定されることにより、キ
ャニスタ14から吸気通路10へパージされる燃料量
(燃料濃度)が決定される。
【0041】ステップ150において、ECU41は燃
料パージを許容するために、算出された目標開度DPG
の値に基づきパージ制御弁22を制御する。続いて、燃
料パージが許容されていることから、ステップ160に
おいて、ECU41はパージフラグXPGを「1」に設
定し、その後の処理を一旦終了する。
【0042】図4は燃料パージ制御時における「パージ
濃度算出ルーチン」を示すフローチャートである。EC
U41はエンジン8の運転時に本ルーチンを所定期間毎
に周期的に実行する。
【0043】ステップ200において、ECU41は各
種センサ32,33,35,37により検出された吸気
圧Pim(n)、スロットル開度VTA(n)、エンジ
ン回転速度NE(n)、大気圧Paに係る値をパージ制
御前の入力値として読み込み、これらをRAM44に記
憶する。
【0044】ステップ210において、ECU41はパ
ージ制御が実施されたか否かを判断する。ステップ21
0において、パージ制御が実施されていないと判定した
場合、ステップ200に戻る。
【0045】ステップ210において、パージ制御が実
施されたと判定した場合、ステップ220において、E
CU41はパージ制御後の吸気圧Pim(n+1)、ス
ロットル開度VTA(n+1)、エンジン回転速度NE
(n+1)、大気圧Paに係る値を読み込む。
【0046】ステップ230において、ECU41はパ
ージ制御後の各パラメータの値からパージ制御前の各パ
ラメータの値を減算することにより、吸気圧変化ΔPi
m、回転速度変化ΔNE、開度変化ΔVTAを算出す
る。
【0047】ステップ240において、ECU41はパ
ージ制御後の吸気圧変化ΔPimと吸気圧変化ΔPim
(ΔNE,ΔVTA)とに基づいてパージ濃度を算出す
る。吸気圧変化ΔPim(ΔNE,ΔVTA)は、基本
パージ濃度マップから求められるものであって、パージ
制御を実施していない場合の回転速度変化ΔNE、開度
変化ΔVTAに対応する吸気圧の変化である。
【0048】本実施形態で、本ルーチンを実行するEC
U41は、パージ濃度算出手段に相当する。図5は燃料
パージ制御時における別の「パージ濃度算出ルーチン」
を示すフローチャートであり、エンジン回転速度NE又
はスロットル開度VTAの変化が大きい場合を示す。
【0049】ステップ250において、ECU41は吸
気圧Pim(n)、スロットル開度VTA(n)、エン
ジン回転速度NE(n)、大気圧Paに係る値をパージ
制御前の入力値として読み込み、これらをRAM44に
記憶する。
【0050】ステップ255において、ECU41はパ
ージ制御が実施されたか否かを判断する。ステップ21
0において、パージ制御が実施されていないと判定した
場合、ステップ250に戻る。
【0051】ステップ255において、パージ制御が実
施されたと判定した場合、ステップ260においてXm
s(ミリ秒)遅延させ、ステップ265において、EC
U41はパージ制御後の吸気圧Pim(n+1)、スロ
ットル開度VTA(n+1)、エンジン回転速度NE
(n+1)、大気圧Paに係る値を読み込む。
【0052】ステップ270において、ECU41はパ
ージ制御後の吸気圧Pim(n+1)から吸気圧Pim
(map)を減算することにより、吸気圧変化ΔPを算
出する。吸気圧Pim(map)は、基本パージ濃度マ
ップから求められるものであって、パージ制御を実施し
ていない場合の回転速度NE、スロットル開度VTAに
対応する吸気圧である。
【0053】ステップ275において、ECU41は吸
気圧変化ΔPと基本パージ濃度マップとに基づいてパー
ジ濃度を算出する。図6は燃料噴射制御の処理内容に関
する「燃料噴射制御ルーチン」を示すフローチャートで
ある。ECU41は、エンジン8の運転時に本ルーチン
を所定期間毎に周期的に実行する。
【0054】ステップ300において、ECU41は各
種センサ31〜36により検出され、エンジン8の運転
状態を反映した各種パラメータTHA,Pim,VT
A,IDL,THW,NE,Oxに係る値を入力値とし
て読み込む。
【0055】ステップ305において、ECU41は吸
気圧Pim及びエンジン回転速度NEの値に基づいて基
本噴射量TAUbの値を算出する。この基本噴射量TA
Ubは、時間を単位とする値である。ECU41はこの
基本噴射量TAUbの値を、基本噴射量TAUb、吸気
圧Pim及びエンジン回転速度NEをパラメータとして
予め定められた関数データを参照することにより算出す
る。本実施形態で、ステップ305の処理を実行するE
CU41は、エンジン8の運転状態に応じて基本的に設
定されるべき基本噴射量TAUbを算出するための算出
手段に相当する。
【0056】ステップ310において、ECU41は酸
素濃度Oxの値に基づき、混合気の空燃比A/Fに関す
る空燃比補正係数FAFの値を算出する。ECU41は
混合気の空燃比A/Fがリッチ又はリーンであるかを酸
素濃度Oxの値に基づき判定し、その空燃比A/Fを所
定の理論空燃比(ストイキ)の値にするために補正係数
FAFを決定する。従って、この補正係数FAFの値
は、空燃比A/Fがリッチ又はリーンであることを示す
ことになる。本実施形態で、ステップ310の処理を実
行するECU41は、混合気の空燃比A/Fをストイキ
にするための補正係数FAFを算出するための算出手段
に相当する。
【0057】ステップ315において、ECU41は吸
気温度THA及び冷却水温度THWの値に基づいて温度
補正係数KTHの値を算出する。ECU41はこの温度
補正係数KTHの値を、温度補正係数KTH、吸気温度
THA及び冷却水温度THWをパラメータとして予め定
められた関数データを参照することにより算出する。本
実施形態で、ステップ315の処理を実行するECU4
1は、エンジン8の温度状態に応じて基本噴射量TAU
bを補正するための温度補正係数KTHを算出するため
の算出手段に相当する。
【0058】ステップ320において、ECU41は基
本噴射量TAUbの値に空燃比補正係数FAF及び温度
補正係数KTHの値を乗算することにより、最終的な燃
料噴射量TAUの値を算出する。この燃料噴射量TAU
は、時間を単位とする値であり、インジェクタ7の開弁
時間を決定する値である。本実施形態で、ステップ32
0の処理を実行するECU41は、基本噴射量TAUb
を両補正係数FAF,KTHにより補正することによ
り、最終的な燃料噴射量TAUを算出するための算出手
段に相当する。
【0059】ステップ330において、ECU41はパ
ージフラグXPGが「1」であるか否かを判断する。こ
のフラグXPGが「0」である場合、燃料パージが禁止
されていることから、ECU41は処理をステップ34
0へ移行する。このフラグXPGが「1」である場合、
燃料パージが許容されていることから、ECU41は処
理をステップ350へ移行する。本実施形態で、ステッ
プ330の処理を実行するECU41は、燃料パージが
実行され、その燃料がエンジン8に供給されていること
を判断するための判断手段に相当する。
【0060】ステップ330から移行してステップ34
0において、燃料パージが禁止されていることから、E
CU41は燃料噴射量TAUの値に基づき燃料噴射を実
行する。即ち、ECU41は、各気筒毎に燃料を噴射す
べきタイミングが到来したか否かを、エンジン回転速度
NEに係るパルス信号に基づき判断する。そして、その
噴射タイミングが到来したとき、ECU41は算出され
た燃料噴射量TAUの値に基づき各インジェクタ7を所
要時間だけ開弁することにより、燃料噴射を実行する。
この処理を終了した後、ECU41はその後の処理を一
旦終了する。本実施形態で、ステップ340の処理を実
行するECU41は、所定の噴射タイミングにおいて燃
料噴射を実行するための実行手段に相当する。
【0061】一方、ステップ330から移行してステッ
プ350において、燃料パージが許容されていることか
ら、ECU41は空燃比A/Fがリッチであるか否かを
判断する。混合気に対する燃料パージの影響が大きい場
合、空燃比A/Fはストイキよりもリッチであることを
示すことになる。ECU41は、この空燃比A/Fの判
断を、算出された空燃比補正係数FAFの値に基づいて
行う。空燃比A/Fがリッチでない場合、即ちストイキ
又はリーンである場合、ECU41は既述したステップ
340の処理を実行し、その後の処理を一旦終了する。
空燃比A/Fがリッチである場合、ECU41は処理を
ステップ360へ移行する。本実施形態で、ステップ3
50の処理を実行するECU41は、燃料パージの影響
を受けて空燃比A/Fがリッチであるか否かを判断する
ための判断手段に相当する。
【0062】ステップ360において、ECU41は算
出された燃料噴射量TAUの値から算出したパージ濃度
に基づく値TDを減算することにより、減算後の噴射量
TAUDの値を算出する。この値TDは、燃料噴射量T
AUと同様に時間を単位とする値である。本実施形態
で、ステップ360の処理を実行するECU41は、燃
料パージが実行されているときに、算出された燃料噴射
量TAUの値を値TDだけ減少補正するための算出手段
に相当する。
【0063】ステップ370において、ECU41は減
算後の噴射量TAUDの値に基づき燃料噴射を実行す
る。即ち、ECU41は、各気筒毎に燃料を噴射すべき
タイミングが到来したとき、算出された減算後噴射量T
AUDの値に基づき各インジェクタ7を所要時間だけ開
弁することにより、燃料噴射を実行する。
【0064】このように、各インジェクタ7から各気筒
へ供給されるべき燃料量が、インジェクタ7の開弁時間
の調整により、エンジン8の運転状態に応じて調整され
る。一方、タンク1で発生する燃料蒸気が大気中に放出
されることなくキャニスタ14に捕集される。燃料パー
ジ制御に当たり、燃料パージを行うべき条件が成立する
と、ECU41はパージ制御弁22を所要の開度をもっ
て開く。これにより、キャニスタ14に捕集された燃
料、或いはキャニスタ14に導入された燃料蒸気が、パ
ージライン21を通じて吸気通路10へパージされ、エ
ンジン8の各気筒へと供給される。このパージ燃料は、
上記のようにインジェクタ7から噴射された燃料と空気
とからなる本来の混合気に付加され、エンジン8での燃
焼に供される。
【0065】このため、空燃比制御に当たり、エンジン
8に供給されるパージ燃料分を見込んで制御を行う必要
がある。本実施形態では、燃料パージが実行されると、
ECU41がそのことを判断し、先ず最初に、サージタ
ンク10aに設けた吸気圧センサ32によってパージ制
御弁22の作動開始前後の吸気圧を検出し、吸気圧変化
に基づいて燃料蒸気のパージ濃度を算出する。そして、
ECU41はエンジン8の運転状態に基づいて算出され
た燃料噴射量TAUから算出したパージ濃度に対応する
値TDだけ減少させる。これにより、各インジェクタ7
から噴射される燃料量が低減される。このため、エンジ
ン8に供給される燃料量が、パージされる燃料によって
過剰になることはない。この結果、エンジン8における
混合気の空燃比A/Fがリッチになることを抑え、その
空燃比A/Fを燃料パージの開始直後から安定化させる
ことができる。この意味で、エンジン8のドライバビリ
ティやエミッションの悪化を防止することができる。
【0066】本実施形態では、燃料パージが実行される
ときに、インジェクタ7から噴射される燃料量を低減さ
せることから、エンジン8における燃料の消費量を減ら
すことができ、燃費を向上させることができる。
【0067】本実施形態では、空燃比制御に一般的に必
要な吸気圧センサ32の検出結果に基づいてパージ濃度
を検出するようにしているので、濃度センサを設けなく
て済み、コストアップの抑制、装置全体の簡略化を図る
ことができる。
【0068】(第2実施形態)次に、第2実施形態の内
燃機関の制御装置を図7〜図9に従って説明する。な
お、重複説明を避けるため、図1,図2において説明し
たものと同じ要素については、同じ参照番号が付されて
いる。また、前述した第1実施形態との相違点を中心に
説明する。
【0069】図7は本実施形態の内燃機関の制御装置を
示す概略構成図である。本実施形態において、キャニス
タ14に設けられたベーパ制御弁20には圧力センサ5
1が設けられている。その他の構成は第1実施形態と同
様である。
【0070】圧力センサ51はキャニスタ14内の圧力
PTANKを検出し、その大きさに応じた信号を出力す
る。図8のブロック回路図に示すように、圧力センサ5
1は各種センサ31〜37と同様に外部入力回路46に
接続されている。ECU41は中央処理装置(CPU)
42、読み出し専用メモリ(ROM)43、ランダムア
クセスメモリ(RAM)44及びバックアップRAM4
5を備える。ECU41はこれら各部42〜45と、外
部入力回路46及び外部出力回路47とがバス48によ
り接続されてなる。
【0071】ここで、ROM43は前述した各種制御を
実行するための制御プログラム、及びパージ濃度算出に
用いる基本パージ濃度マップ等を予め記憶する。この基
本パージ濃度マップはパージ制御が実施されない場合の
キャニスタ14内の圧力PTANK、吸気圧Pim、エ
ンジン回転速度NE、スロットル開度VTAに基づいて
作成されている。
【0072】CPU42は外部入力回路46を介して入
力される各種センサ31〜37,51からの信号を入力
値として読み込む。CPU42はそれら入力値に基づき
前述した各種制御を実行するために、各部材4,7,2
2を制御する。本実施形態では燃料パージ制御は図3に
示した「燃料パージ制御ルーチン」に基づいて同様に行
われる。
【0073】図9は燃料パージ制御の処理内容に関する
「パージ濃度算出ルーチン」を示すフローチャートであ
る。ECU41はエンジン8の運転時に本ルーチンを所
定期間毎に周期的に実行する。
【0074】ステップ400において、ECU41は各
種センサ32,33,35,37,51により検出され
た吸気圧Pim(n)、スロットル開度VTA(n)、
エンジン回転速度NE(n)、大気圧Pa、キャニスタ
14内の圧力PTANK(n)に係る値をパージ制御前
の入力値として読み込み、これらをRAM44に記憶す
る。また、ECU41は圧力PTANK(n)からパー
ジ濃度を推定する。
【0075】ステップ410において、ECU41はパ
ージ制御が実施されたか否かを判断する。ステップ41
0において、パージ制御が実施されていないと判定した
場合、ステップ400に戻る。
【0076】ステップ410において、パージ制御が実
施されたと判定した場合、ステップ420において、E
CU41はパージ制御後の吸気圧Pim(n+1)、ス
ロットル開度VTA(n+1)、エンジン回転速度NE
(n+1)、大気圧Pa、圧力PTANK(n+1)に
係る値を読み込む。
【0077】ステップ430において、ECU41はパ
ージ制御後の各パラメータの値からパージ制御前の各パ
ラメータの値を減算することにより、吸気圧変化ΔPi
m、回転速度変化ΔNE、開度変化ΔVTA、及び圧力
変化ΔPTANKを算出する。ECU41はパージ制御
前の圧力PTANK(n)と圧力変化ΔPTANK、及
びパージ制御後の吸気圧変化ΔPimと吸気圧変化ΔP
im(ΔNE,ΔVTA)とに基づいてパージ濃度を算
出する。吸気圧変化ΔPim(ΔNE,ΔVTA)は、
基本パージ濃度マップから求められるものであって、パ
ージ制御を実施していない場合の回転速度変化ΔNE、
開度変化ΔVTAに対応する吸気圧の変化である。
【0078】本実施形態で、本ルーチンを実行するEC
U41は、パージ濃度算出手段に相当する。本実施形態
では、燃料パージが実行されると、ECU41がそのこ
とを判断し、先ず最初に、キャニスタ14に設けた圧力
センサ51によってパージ制御弁22の作動開始前後の
キャニスタ14内の圧力を検出し、圧力変化に基づいて
燃料蒸気のパージ濃度を算出する。そして、ECU41
はパージ濃度に対応する値TDだけ燃料噴射量TAUを
減少させる。本実施形態においても第1実施形態と同様
にエンジン8における混合気の空燃比A/Fがリッチに
なることを抑え、その空燃比A/Fを燃料パージの開始
直後から安定化させることができる。
【0079】(第3実施形態)次に、第3実施形態の内
燃機関の制御装置を図10〜図12に従って説明する。
なお、重複説明を避けるため、図1,図2において説明
したものと同じ要素については、同じ参照番号が付され
ている。また、前述した第1実施形態との相違点を中心
に説明する。
【0080】図10は本実施形態の内燃機関の制御装置
を示す概略構成図である。本実施形態において、キャニ
スタ14にはキャニスタ14の重量を検出し、その大き
さに応じた信号を出力する重量センサ52が設けられて
いる。その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0081】図11のブロック回路図に示すように、重
量センサ52は各種センサ31〜37と同様に外部入力
回路46に接続されている。ECU41は中央処理装置
(CPU)42、読み出し専用メモリ(ROM)43、
ランダムアクセスメモリ(RAM)44及びバックアッ
プRAM45を備える。ECU41はこれら各部42〜
45と、外部入力回路46及び外部出力回路47とがバ
ス48により接続されてなる。
【0082】ここで、ROM43は前述した各種制御を
実行するための制御プログラム、及びパージ濃度算出に
用いる基本パージ濃度マップ等を予め記憶する。この基
本パージ濃度マップはパージ制御が実施されない場合の
キャニスタ14の重量W、吸気圧Pim、エンジン回転
速度NE、スロットル開度VTAに基づいて作成されて
いる。
【0083】CPU42は外部入力回路46を介して入
力される各種センサ31〜37,52からの信号を入力
値として読み込む。CPU42はそれら入力値に基づき
前述した各種制御を実行するために、各部材4,7,2
2を制御する。本実施形態では燃料パージ制御は図3に
示した「燃料パージ制御ルーチン」に基づいて同様に行
われる。
【0084】図12は燃料パージ制御の処理内容に関す
る「パージ濃度算出ルーチン」を示すフローチャートで
ある。ECU41はエンジン8の運転時に本ルーチンを
所定期間毎に周期的に実行する。
【0085】ステップ450において、ECU41は各
種センサ32,33,35,37,52により検出され
た吸気圧Pim(n)、スロットル開度VTA(n)、
エンジン回転速度NE(n)、大気圧Pa、キャニスタ
14の重量W(n)に係る値をパージ制御前の入力値と
して読み込み、これらをRAM44に記憶する。また、
ECU41は重量W(n)からパージ濃度を推定する。
【0086】ステップ460において、ECU41はパ
ージ制御が実施されたか否かを判断する。ステップ46
0において、パージ制御が実施されていないと判定した
場合、ステップ450に戻る。
【0087】ステップ460において、パージ制御が実
施されたと判定した場合、ステップ470において、E
CU41はパージ制御後の吸気圧Pim(n+1)、ス
ロットル開度VTA(n+1)、エンジン回転速度NE
(n+1)、大気圧Pa、重量W(n+1)に係る値を
読み込む。
【0088】ステップ480において、ECU41はパ
ージ制御後の各パラメータの値からパージ制御前の各パ
ラメータの値を減算することにより、吸気圧変化ΔPi
m、回転速度変化ΔNE、開度変化ΔVTA、及び重量
変化ΔWを算出する。ECU41はパージ制御前の重量
W(n)と重量変化ΔW、及びパージ制御後の吸気圧変
化ΔPimと吸気圧変化ΔPim(ΔNE,ΔVTA)
とに基づいてパージ濃度を算出する。吸気圧変化ΔPi
m(ΔNE,ΔVTA)は、基本パージ濃度マップから
求められるものであって、パージ制御を実施していない
場合の回転速度変化ΔNE、開度変化ΔVTAに対応す
る吸気圧の変化である。
【0089】本実施形態で、本ルーチンを実行するEC
U41は、パージ濃度算出手段に相当する。本実施形態
では、燃料パージが実行されると、ECU41がそのこ
とを判断し、先ず最初に、キャニスタ14の重量を検出
する重量センサ52によってパージ制御弁22の作動開
始前の燃料蒸気を含むキャニスタ14の重量を検出し、
キャニスタ14の重量に基づいて燃料蒸気のパージ濃度
を算出する。そして、ECU41はパージ濃度に対応す
る値TDだけ燃料噴射量TAUを減少させる。そのた
め、本実施形態においてもエンジン8における混合気の
空燃比A/Fがリッチになることを抑え、その空燃比A
/Fを燃料パージの開始直後から安定化させることがで
きる。
【0090】尚、この発明は次のような別の実施形態に
具体化することもできる。以下の別の実施形態でも前記
各実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
上記実施形態では、図3のフローチャートに示すよう
に、パージ条件が成立したとき、エンジン8の運転状態
に応じて算出された目標開度DPGに基づきパージ制御
弁22の開度を調整することにより、パージされる燃料
量を調整するようにした。これに対し、パージ条件が成
立したときには、パージ制御弁22を一律の開度をもっ
て開くことにより、燃料パージを行うようにしてもよ
い。
【0091】また、上記第1実施形態において、図4の
ステップ200、図5のステップ250にて読み込んだ
吸気圧Pim(n)、スロットル開度VTA(n)、エ
ンジン回転速度NE(n)、大気圧Paに係る値に基づ
いてROM43に記憶した基本パージ濃度マップを更新
し、この更新後のパージ濃度マップに基づいてパージ濃
度を算出するようにしてもよい。
【0092】同様に、上記第2実施形態において、図9
のステップ400にて読み込んだ吸気圧Pim(n)、
スロットル開度VTA(n)、エンジン回転速度NE
(n)、大気圧Pa、圧力PTANK(n)に係る値に
基づいてROM43に記憶した基本パージ濃度マップを
更新し、この更新後のパージ濃度マップに基づいてパー
ジ濃度を算出するようにしてもよい。さらに、上記第3
実施形態において、図12のステップ450にて読み込
んだ吸気圧Pim(n)、スロットル開度VTA
(n)、エンジン回転速度NE(n)、大気圧Pa、重
量W(n)に係る値に基づいてROM43に記憶した基
本パージ濃度マップを更新し、この更新後のパージ濃度
マップに基づいてパージ濃度を算出するようにしてもよ
い。
【0093】尚、この明細書で発明の構成に係る手段等
を以下のように定義する。(a)インジェクタとは、燃
料を噴射するための電磁弁付ノズルを意味し、電磁弁が
ECUからの電気信号に基づいて開弁することにより燃
料を噴射する。この燃料噴射量は電磁弁の開弁時間によ
り決まる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
パージ制御時又はパージ制御が行われる前に、キャニス
タ内に吸着された燃料蒸気の濃度を検出し、パージ制御
開始直後からの安定した空燃比制御を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の内燃機関の制御装置を示す構成
【図2】第1実施形態のECUの構成を示すブロック回
路図
【図3】「燃料パージ制御ルーチン」を示すフローチャ
ート
【図4】「パージ濃度算出ルーチン」を示すフローチャ
ート
【図5】別の「パージ濃度算出ルーチン」を示すフロー
チャート
【図6】「燃料噴射制御ルーチン」を示すフローチャー
【図7】第2実施形態の内燃機関の制御装置を示す構成
【図8】第2実施形態のECUの構成を示すブロック回
路図
【図9】「パージ濃度算出ルーチン」を示すフローチャ
ート
【図10】第3実施形態の内燃機関の制御装置を示す構
成図
【図11】第4実施形態のECUの構成を示すブロック
回路図
【図12】「パージ濃度算出ルーチン」を示すフローチ
ャート
【符号の説明】
1…燃料タンク、7…インジェクタ、8…内燃機関とし
てのエンジン、14…キャニスタ、22…パージ制御
弁、32…吸気圧センサ、41…パージ濃度算出手段、
制御手段としてのECU、51…圧力センサ、52…重
量センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクで発生する燃料蒸気を蓄える
    ためのキャニスタと、 前記キャニスタから内燃機関の吸気系にパージする燃料
    蒸気の量を制御するパージ制御弁と、 燃料を噴射することにより内燃機関の吸気系に燃料を供
    給するためのインジェクタと、 前記パージ制御弁によってパージされる燃料蒸気のパー
    ジ濃度を算出するためのパージ濃度算出手段と、 前記パージ濃度算出手段によって算出されたパージ濃度
    と内燃機関の運転状態とに基づいて前記インジェクタか
    ら供給される燃料量を調整することにより空燃比を制御
    する制御手段とを備えた内燃機関の制御装置であって、 前記パージ濃度算出手段は、パージ実行時の吸気圧と、
    パージ実行時の運転状態と同一となるパージ非実行時の
    運転状態における吸気圧との圧力差に基づいてパージ濃
    度を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関の制御装置に
    おいて、 内燃機関の吸気圧を検出するための吸気圧センサを備
    え、 前記パージ濃度算出手段は該吸気圧センサによって検出
    された吸気圧に基づいてパージ濃度を算出することを特
    徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 燃料タンクで発生する燃料蒸気を蓄える
    ためのキャニスタと、 前記キャニスタから内燃機関の吸気系にパージする燃料
    蒸気の量を制御するパージ制御弁と、 燃料を噴射することにより内燃機関の吸気系に燃料を供
    給するためのインジェクタと、 前記パージ制御弁によってパージされる燃料蒸気のパー
    ジ濃度を算出するためのパージ濃度算出手段と、 前記パージ濃度算出手段によって算出されたパージ濃度
    と内燃機関の運転状態とに基づいて前記インジェクタか
    ら供給される燃料量を調整することにより空燃比を制御
    する制御手段とを備えた内燃機関の制御装置であって、 前記パージ濃度算出手段は、前記パージ制御弁の作動開
    始前後のキャニスタ内の圧力変化量に基づいてパージ濃
    度を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】 燃料タンクで発生する燃料蒸気を蓄える
    ためのキャニスタと、 前記キャニスタから内燃機関の吸気系にパージする燃料
    蒸気の量を制御するパージ制御弁と、 燃料を噴射することにより内燃機関の吸気系に燃料を供
    給するためのインジェクタと、 前記パージ制御弁によってパージされる燃料蒸気のパー
    ジ濃度を算出するためのパージ濃度算出手段と、 前記パージ濃度算出手段によって算出されたパージ濃度
    と内燃機関の運転状態とに基づいて前記インジェクタか
    ら供給される燃料量を調整することにより空燃比を制御
    する制御手段とを備えた内燃機関の制御装置であって、 前記パージ濃度算出手段は、前記キャニスタの重量に基
    づいてパージ濃度を算出することを特徴とする内燃機関
    の制御装置。
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