JP2021049541A - レーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス等が必要になるまでの期間をより長くできる。【解決手段】加工用のレーザを反射させる反射面を有するミラーと、レーザをミラーに案内する案内光学系と、ミラーを保持する本体ケーシングと、ミラーの背面側に設けられ、背面にミラーを冷却する冷却媒体を供給するための冷却室を形成し、本体ケーシングに取り付けられる冷却室ケーシングと、ミラーの背面と冷却室ケーシングとの当接部を密閉する密閉するシール部材と、を備え、シール部材は、案内光学系で案内され、ミラーに入射するレーザが、ミラーを透過した場合の光路よりも外側に位置する。【選択図】図1

Description

本開示は、レーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置に関する。
従来、加工用のレーザをミラーで反射させて照射するレーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、レーザビームが通過する光路空間の先端部に設けられたミラーハウジングと、ミラーハウジング内部に配置されたミラーホルダと、ミラーホルダに保持された偏向ミラーとを備えたレーザ用トーチヘッドが開示されている。このレーザ用トーチヘッドは、偏向ミラーの背面に沿って冷却室を形成し、冷却室に冷却媒体を流通させることで、偏向ミラーを冷却している。
特開2010−284698号公報
ところで、レーザ加工ヘッドを使用する場合、例えば合成石英やSiCといった無機材料を基材とした全反射ミラーを用いる場合がある。このような無機材料を基材としたミラーでは、レーザの一部がミラーを透過することがある。また、反射面を金属膜で形成した場合も、金属膜を薄くした場合、レーザの一部がミラーを透過することがある。特に、大きなレーザ出力が必要となる場合、ミラーを透過するレーザは多くなる。その結果、ミラーの背面に設けられた冷却室へと向かうレーザの一部が、冷却室に設けられた冷却媒体をシールするシール部材に照射され、シール部材が熱により損傷する可能性がある。また、シール部材から煙(ヒューム)が発生すると、例えばミラー等の構成部材に煙を起因した損傷が発生する可能性もある。シール部材に損傷が生じたり、ミラー表面に損傷が生じたりすると、レーザの強度や加工精度が低下するため、メンテナンスが必要になる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、メンテナンス等が必要になるまでの期間をより長くできるレーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明はレーザ加工ヘッドであって、加工用のレーザを反射させる反射面を有するミラーと、前記レーザを前記ミラーに案内する案内光学系と、前記ミラーを保持する本体ケーシングと、前記ミラーの背面側に設けられ、前記背面に前記ミラーを冷却する冷却媒体を供給するための冷却室を形成し、前記本体ケーシングに取り付けられる冷却室ケーシングと、前記ミラーの前記背面と前記冷却室ケーシングとの当接部を密閉する密閉するシール部材と、を備え、前記シール部材は、前記案内光学系で案内され、前記ミラーに入射する前記レーザが、前記ミラーを透過した場合の光路よりも外側に位置する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、レーザ加工装置であって、加工用のレーザを出力する発振モジュールと、前記出力部から出力された前記レーザを案内する伝送ファイバと、前記ファイバから出射された前記レーザを前記ミラーで反射させる上記に記載のレーザ加工ヘッドとを含む。
ミラーの背面に冷却媒体を流通させる冷却室において、冷却媒体をシールするシール部材をより適切に保護することができ、メンテナンスが必要となる期間を長くできる。
図1は、本実施形態のレーザ加工ヘッドを備えるレーザ加工装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、図1のレーザ加工ヘッドのミラー周辺部の拡大図である。 図3は、冷却室の端部及びシール部材を示す模式図である。 図4は、本体ケーシングのミラーを配置する部分の構造を示す模式図である。 図5は、他の例のレーザ加工ヘッドのミラー周辺部の拡大図である。 図6は、他の例のレーザ加工ヘッドのミラー周辺部の拡大図である。
以下に、本開示にかかるレーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態のレーザ加工ヘッドを備えるレーザ加工装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すレーザ加工装置10は、対象物2にレーザLを照射して、対象物2を加工する。対象物2としては、各種金属、合金、複合材等が例示される。レーザ加工装置10は、対象物2の加工として、解体、補修溶接、溶接、切断、穴あけ等を行うことができる。対象物としては、各種金属、合金、複合材等が例示される。レーザ加工装置100は、例えば原子力発電プラントといった原子力関連施設において、放射線環境下で好適に使用することができる。レーザ加工装置10は、発振モジュール12と、伝送ファイバ14と、レーザ加工ヘッド16と、を有する。
発振モジュール12は、シングルモードのレーザを発振する。発振モジュール12は、例えば、ファイバレーザ源である。ファイバレーザ源は、光ファイバを媒質としてレーザを出力する。ファイバレーザの発信モジュール12としては、例えば、ファブリペロー型ファイバレーザ出力装置又はリング型ファイバレーザ出力装置が用いられてもよい。ファイバレーザ出力装置のファイバとして、エルビウム(Er)、ネオジム(Nd)、及びイッテルビウム(Yb)等の希土類元素が添加されたシリカガラスが用いられてもよい。なお、発振モジュール12は、パルスレーザ源でもよい。パルスレーザ源は、例えば高出力のYAGレーザパルス光源も使用可能である。発振モジュール12は、例えば、1kW以上10kWのレーザを出力する。また、レーザ加工装置10は、シングルモード、マルチモードのいずれのモードでレーザを出力してもよい。
伝送ファイバ14は、発振モジュール12から出力されたレーザをレーザ加工ヘッド16に伝送する。伝送ファイバ14は、発振モジュール12からレーザ加工ヘッド16に向かって、レーザが進み、伝送ファイバ14のある位置よりも発振モジュール12側が上流側(レーザ伝送方向上流側)、レーザ加工ヘッド16が下流側(レーザ伝送方向下流側)となる。
レーザ加工ヘッド16は、対象物2に向けてレーザを照射する先端部である。レーザ加工ヘッド16は、レーザを通過させる開口を備える。レーザ加工ヘッド16は、アシストガスを噴射するアシストガス供給部、冷却媒体を循環する冷却経路等が形成されていてもよい。レーザ加工装置10は、レーザ加工ヘッド16と対象物2とを相対的に移動させることで、対象物2の所定の位置を加工することができる。
レーザ加工ヘッド16は、本体ケーシング20と、アパーチャ22と、案内光学系24と、ミラー26と、冷却機構28と、を含む。レーザ加工ヘッド16は、伝送ファイバ14で伝送され、出力されたレーザLの進行方向の上流側からアパーチャ22、案内光学系24、ミラー26の順で配置される。レーザ加工ヘッド16は、レーザLの光路をミラー26で偏向し、伝送ファイバ14から出射されるレーザLの向きと、レーザ加工ヘッド16から出力されるレーザLaの向きを異なる向きとしている。
本体ケーシング20は、アパーチャ22と、案内光学系24と、ミラー26と、冷却機構28と、を支持する。また、本体ケーシング20は、伝送ファイバ14の出力側の端部を支持する。伝送ファイバ14から出力されたレーザLは、本体ケーシング20内部に出力され、案内光学系24、ミラー26を通過した後、本体ケーシング20の外に出力される。本実施形態の本体ケーシング20は、筒上の形状としたが、種々の形状とすることができる。
アパーチャ22は、筒状の部材であり、筒状の壁面が出力部10から出射されるレーザLの外周側の光路と重なり、筒状の中空部分がレーザLの光路と重なる。すなわち、伝送ファイバ14から出射されたレーザLは、光路上に配置されたアパーチャ22を通過する際に、外周側の一部が遮蔽される。なお、本実施形態のレーザ加工ヘッド16は、照射するレーザLを成形し、エネルギー密度がより高いレーザを照射するためにアパーチャ22を設けることが好ましいが、アパーチャ22を設けない構成としてもよい。
案内光学系24は、アパーチャ22を通過したレーザLの形状を、所定形状として案内する。案内光学系24は、レーザLを平行光とした後に集光する。案内光学系は、少なくとも1つ以上の光学部材を有する。光学部材は、レンズ、プリズム、ミラー等を含む。
ミラー(偏向ミラー)26は、レーザを反射により所定方向へと偏向させて照射する。本実施形態において、ミラー26は、案内光学系24の下流側に配置され、光学系20により所定形状とされて案内されたレーザを対象物に向けて偏向させて照射する。ミラー26は、一般的な金属に比べて腐食耐性が大きな材料、例えば合成石英やSiC等の無機材料を基材とした全反射ミラーである。ミラー26は、透過率が0.1%以上2.0%以下である。つまり、ミラー26は、略全成分を反射するが、一部の成分が透過する。本実施形態のミラー30は、案内光学系24よりも下流側に配置したが、案内光学系24に含まれる複数の光学部材の間に配置されるものであってもよい。
冷却機構28は、アパーチャ冷却部28aと、光学系冷却部28bと、ミラー冷却部28cと、を含む。本実施形態の冷却機構28は、冷却媒体として液体を用いる冷却機構であり、冷却対象に冷却媒体を循環させて、冷却を行う。アパーチャ冷却部28aは、アパーチャ22の内部に配置される。アパーチャ冷却部28aは、アパーチャ22の内部に冷却媒体を循環させ、アパーチャ22を冷却する。光学系冷却部28bは、案内光学系24を支持する支持機構に設けられている。光学系冷却部28bは、支持機構と接する構造物に冷却媒体を循環させて、支持機構を介して案内光学系24を冷却する。ミラー冷却部28cは、ミラー26のレーザLが照射される面とは反対側の面に配置される。ミラー冷却部28cは、ミラー26のレーザLが照射される面とは反対側の面に冷却媒体を供給し、ミラー26を冷却する。ミラー冷却部28cの構造は後述する。
次に、図2から図4を用いて、ミラー26及びミラー冷却部28cの構造をより詳細に説明する。図2は、図1のレーザ加工ヘッドのミラー周辺部の拡大図である。図3は、冷却室の端部及びシール部材を示す模式図である。図4は、本体ケーシングのミラーを配置する部分の構造を示す模式図である。本体ケーシング20は、図2に示すように、内部にレーザ案内空間40が形成される。レーザ案内空間40は、ミラー26のレーザLが反射する面である表面60が露出している。また、本体ケーシング20は、レーザ案内空間40のレーザLaの光路の下流側端部に透明窓42が配置される。透明窓42は、ガラス等の透明で、レーザLaを透過する材料で、かつ、レーザLaの透過に対して耐久性を備える材料で形成される。本体ケーシング20は、透明窓42で本体ケーシング20の内部を密閉し、外気に含まれる塵や埃、レーザLaを対象物に照射して生じる加工片等が、レーザ案内空間40に侵入することを防ぐことができる。
ミラー26は、レーザ案内空間40に反射面となる表面60が露出し、表面60とは反対側の面である背面62がミラー冷却部28cと接触する。ミラー26は、表面60の外縁側の一部が本体ケーシング20と接し、背面62の外縁側の一部がミラー冷却部28cと接する。ミラー26は、本体ケーシング20とミラー冷却部28cで挟み込まれることで、所定の位置に固定される。
ミラー冷却部28cは、冷却室ケーシング50と、シール部材52と、を有する。冷却室ケーシング50は、内部に冷却室54が形成され、本体ケーシング20に装着される。冷却室ケーシング50は、図2及び図3に示すように、冷却室54の外側の領域がミラー26の背面62と接触する当接部70となる。当接部70には、シール部材52が配置される。
シール部材52は、Oリング等の環状の部材であり、当接部70と、ミラー26の背面62とに挟まれる。シール部材52は、当接部70と、ミラー26の背面62とに挟まれることで、変形する材料、例えば、ゴム、樹脂等で形成される。シール部材52は、当接部70と背面62と間をシールし、ミラー冷却部28cの冷却媒体の漏えいを抑制する。シール部材52は、当接部70と背面62と間をシールできればよく、構造は限定されない。例えば、シール部材52は、複数の部材で環状となってもよい。また、外径形状は、四角でも、円形でも、多角形でもよい。
冷却室54は、冷却媒体が充填される空間であり、当接部70の内側に配置される。冷却室54は、冷却室ケーシング50とミラー26とで囲われた領域である。ミラー冷却部28cは、冷却室54に冷却媒体を供給し、冷却媒体を循環させて、ミラー26を冷却する。冷却室54は、段差部74と、円筒部76と、フランジ部78と、を含む。
段差部74は、当接面70と円筒部76との間に配置される。段差部74は、ミラー26の背面62と所定距離離間している。段差部74は、冷却媒体が充填される。円筒部76は、ミラー26の背面62に対向する底部と、底部からミラー26側に延びる側部と、を含む。底部は、段差部74ともミラー26の背面62との距離が大きい。なお、本実施形態では、図3の外径形状を円筒としたが、冷却媒体が充填される領域の形状は、矩形でも、楕円形でも、それぞれを組み合わせた形状でもよい。フランジ部78は、当接部70の外側に配置されている。フランジ部78は、本体ケーシング20に対して締結する部材が固定されるネジ穴80が形成される。
本体ケーシング20は、ミラー26の表面60の外縁側の一部と対面するミラー保持部90とが、ミラー26の表面60と接する。本体ケーシング20は、ミラー保持部90の内側に孔部92が形成されている。孔部92は、レーザLの光路よりも大きい開口である。また、本体ケーシング20は、ミラー保持部90の外周側、つまり孔部92と反対側の領域にフランジ部94が設けられている。フランジ部94には、冷却室ケーシング50のネジ穴80と対向する位置にネジ穴98が形成される。レーザ加工ヘッド16は、冷却室ケーシング50の当接部70と本体ケーシング20のミラー保持部90とでミラー26を挟んだ状態で、フランジ部78とフランジ部94とを対面させ、ネジ穴80、98をネジで固定する。これにより、ミラー26が孔部92に露出した状態で固定し、ミラー26と冷却室ケーシング50との間をシール部材52でシールし、冷却媒体が冷却室54から漏れることを抑制する。
図2から図4に示すレーザ加工ヘッド16は、ミラー26の背面62側にミラー冷却部28cが配置される。また、ミラー冷却部28cは、冷却室ケーシング50の当接部70にシール部材52が配置される。また、当接部70は、シール部材52を介してミラー26の背面62に当接し、本体ケーシング20の孔部90に嵌め込まれる。
レーザ加工ヘッド16は、図2に示すように、レーザLが、ミラー26で反射される。ミラー26で反射したレーザLaは、透過窓42を通過して、対象物2に照射される。レーザLの光軸Lc1は、ミラー26で反射され、光軸Lc2のレーザLaとなる。光軸Lc1は、光軸Lc2と異なる向きとなる。また、レーザ加工ヘッド16は、ミラー26でほぼ全成分を反射するが一部の成分が、透過レーザLbとして、ミラー26を透過する。透過レーザLbは、ミラー26で屈折等が生じる場合もあるが基本的に、光軸Lc3が、レーザLの光軸Lc1の延長線と一致する。また、レーザL,L、Lbの光路は、伝送ファイバ14のコアの径、開口数や、アパーチャ22、案内光学系24に基づいて、特定することができる。
本実施形態のレーザ加工ヘッド16は、図2に示すように、シール部材52が、透過レーザLbが通過する経路よりも、外側に配置される。つまり、シール部材52は、透過レーザLbの経路と重ならない領域に配置される。レーザ加工ヘッド16は、案内光学系24で案内され、ミラー26に入射するレーザLがミラー26を透過した場合の透過レーザLbの光路よりも外側にシール部材52を配置することで、透過レーザLbがシール部材52に照射されることを回避できる。これにより、レーザLの一部である透過レーザLbがミラー26を透過しシール部材52に照射され、シール部材52が劣化すること及びシール部材52から煙(ヒューム)が発生することが抑制できる。これにより、シール部材52の焼損や劣化が生じることを防止でき、また、煙がレーザ案内空間40に侵入し、ミラー26や案内光学系24に付着し、光学特性が劣化することを抑制できる。特に、レーザ加工装置として、高出力のレーザを用いる場合は、透過レーザLbがシール部材52に照射されることによるシール部材52に焼損や劣化が生じることをより好適に防止することができる。これにより、レーザによる加工を安定して長期間実行することができ、メンテナンスの間隔を長くすることができる。
また、レーザ加工ヘッド16は、加工精度上の問題でレーザが透過する基材をミラーにしなければいけない場合、例えば、表面にレーザ波長よりも短い形状の加工が必要な回折素子を用いる場合であっても、透過レーザLbがシール部材52に照射されることを回避でき、上記効果を得ることができる。これにより、種々のミラーを用いることが可能となる。さらに、レーザ加工ヘッド16は、案内光学系24で案内され、ミラー26に入射するレーザLがミラー26を透過した場合の透過レーザLbの光路よりも外側にシール部材52を配置することで、レーザによる加工を安定して長期間実行することができる。これにより、レーザ加工ヘッド16が、既存設備が据え付けられているため寸法制約があり、レーザ加工ヘッドをコンパクト化する必要がある場合でも、冷却機構の構造を上記構造とすることで、上記効果を得ることができる。これにより、寸法制約があるレーザ加工ヘッド16にも好適に適用することができる。
ここで、シール部材52が設けられるミラー26でのレーザのエネルギー密度が、例えば50kW/cm以上の場合に用いることが好ましく、100kW/cm以上の場合に用いることがより好ましい。また、レーザ加工ヘッド16は、集光している領域に配置されたミラー26のミラー冷却部28cを本実施形態の構造とすることが好ましい。この場合、ビーム径Φは、例えば5mm以下とすることが好ましい。レーザ加工ヘッド16は、集光されている位置のミラーを本実施形態の構造とすることで、エネルギー密度が高いレーザが、シール部材に悪影響を与えることを抑制できる。
また、レーザ加工ヘッド16は、金属製の反射膜を備えない全反射ミラー、本実施形態のように無機材料を基材とした全反射ミラーの場合に本実施形態の構造を用いることが好ましい。無機材料を基材とした全反射ミラーとしては、例えば合成石英やSiCを用いたミラーを用いることが好ましい。これにより、金属膜を用いておらず、一部成分が透過するミラーとした場合でも、レーザによる加工を安定して長期間実行することができる。また、金属製の反射膜を用いないことで、放射線環境下等、腐食が発生しやすい厳しい環境で使用する場合もミラーの劣化を抑制できる。レーザ加工ヘッド16は、上記効果を得ることができるため、金属製の反射膜を備えない全反射ミラーを用いることが好ましいが、金属製の反射膜の全反射ミラーに用いてもよい。金属製の反射膜を用いた場合も、レーザが透過する構造の場合に好適に用いることができる。
また、レーザ加工ヘッド16は、レーザLとミラー26の表面60とのなす角度、つまり反射角を30°以上60°以下とすることが好ましい。レーザLとミラー26の表面60とのなす角を上記範囲とすることで、レーザLbとシール部材52とが干渉しやすい構造とした場合でも、レーザLbがシール部材52に照射されることを抑制できる。
また、背面62上において、レーザLbとシール部材52との距離を1mm以上50mm以下とすることが好ましい。レーザLbの光路とシール部材52との距離を上記範囲とすることで、装置が大型化することを抑制しつつ、シール部材52を保護することができる。
また、レーザ加工ヘッド16は、ミラー52を透過する透過レーザLbの光路よりも外側に当接部70が位置する。これにより、ミラー52に入射した迷光等が、当接面70で反射してミラー52内に戻り、シール部材52に到達する可能性を低減できる。
また、レーザ加工ヘッド16は、本実施形態のように、段差部74を設けることで、シール部材52の周囲に冷却媒体が充填した構造とすることができる。これにより、また、ミラー52の背面62に到達した成分を冷却媒体で減衰させやすくできる。同時に、段差部74を設けることで、透過レーザLbが通過する経路に対して、シール部材52をより外側に配置できる。これにより、透過レーザLbがシール部材52に到達する可能性をより一層確実に低減できる。
また、レーザ加工ヘッド16は、ミラー52の背面62に透過コーティング層を形成することが好ましい。透過コーティング層は、ミラー52の表面60から入射し、背面62に到達したレーザLbを冷却室54に透過しやすくなる層である。透過コーティング層は、膜をコーティングしても、背面62を加工してもよい。これにより、ミラー26内で、レーザが乱反射することを抑制でき、迷光成分を低減することができる。
図5は、他の例のレーザ加工ヘッドのミラー周辺部の拡大図である。図5に示すレーザ加工ヘッド16aは、ミラー26の表面に遮光部材102を有する。レーザ加工ヘッド16aは、遮光部材102を備える以外の構造は、レーザ加工ヘッド16と同様である。以下、レーザ加工ヘッド16aの特徴部分である遮光部材102について説明する。遮光部材102は、シール部材52の配置領域を光軸Lc1と平行に表面60に移動させた領域の全域に配置される。遮蔽部材102は、レーザLが入射した場合、反射または吸収する材料で形成される。遮蔽部材102は、レーザLが入射した場合、入射したレーザLを遮蔽する。遮蔽部材102を設けることで、シール部材52にレーザLが入射することをより確実抑制することができる。
図6は、他の例のレーザ加工ヘッドのミラー周辺部の拡大図である。レーザ加工ヘッド16bは、保護部材110を備える以外の構造は、レーザ加工ヘッド16と同様である。以下、レーザ加工ヘッド16aの特徴部分である保護部材110について説明する。保護部材110は、ミラー26の表面60、つまり、レーザLが入射する面(反射面)に配置される。保護部材110は、レーザLを透過する材料、例えば、ガラスで形成される。
保護部材110は、ミラー26の表面60の損傷を保護することができる。保護部材110は、透明な板状の部材とすることで、表面に損傷が発生した場合でもミラー26よりも光学特性の変化を少なくすることができる。これにより、ミラー26の表面を、粉じんや、ヒューム等の汚染物質から保護することができ、かつ、汚染物質に対する性能の劣化を低減することができる。また、ミラー26の表面60を保護部材110で覆うことで、ミラー26の表面60の変形等を抑制することができる。
2 対象物
10 レーザ加工装置
12 発振モジュール
14 伝送ファイバ
16、16a、16b レーザ加工ヘッド
20 本体ケーシング
22 アパーチャ
24 案内光学系
26 ミラー
28 冷却機構
28a アパーチャ冷却部
28b 光学系冷却部
28c ミラー冷却部
40 レーザ案内空間
42 透過窓
50 冷却室ケーシング
52 シール部材
54 冷却室
60 表面
62 背面
70 当接部
74 段差部
76 円筒部
78、94 フランジ部
80、98 ネジ穴
90 ミラー保持部
92 穴部
102 遮光部材
110 保護部材
L、La レーザ
Lb 透過レーザ
Lc1、Lc2、Lc3 中心軸

Claims (7)

  1. 加工用のレーザを反射させる反射面を有するミラーと、
    前記レーザを前記ミラーに案内する案内光学系と、
    前記ミラーを保持する本体ケーシングと、
    前記ミラーの背面側に設けられ、前記背面に前記ミラーを冷却する冷却媒体を供給するための冷却室を形成し、前記本体ケーシングに取り付けられる冷却室ケーシングと、
    前記ミラーの前記背面と前記冷却室ケーシングとの当接部を密閉する密閉するシール部材と、
    を備え、
    前記シール部材は、前記案内光学系で案内され、前記ミラーに入射する前記レーザが、前記ミラーを透過した場合の光路よりも外側に位置するレーザ加工ヘッド。
  2. 前記本体ケーシングは、前記ミラーを保持する孔部を有し、
    前記冷却室ケーシングは、前記シール部材を介して前記ミラーの前記背面に当接し、前記本体ケーシングの前記孔部に嵌め込まれる当接部を有し、
    前記当接部は、前記ミラーを透過する前記レーザの前記光路よりも外側に位置する請求項1に記載のレーザ加工ヘッド。
  3. 前記冷却室ケーシングは、前記ミラーの前記背面に対向する底部と、前記底部から前記ミラー側に延びる側部と、前記側部の前記底部とは反対側の端部に設けられた前記当接部とを有し、
    前記側部と前記当接部との間には、前記冷却器ケーシングの外面側に向かう段差部が形成される請求項2に記載のレーザ加工ヘッド。
  4. 前記レーザの前記光軸に沿った方向からみて、前記シール部材と重なるように前記ミラーの前記反射面に取り付けられ、前記レーザを遮光する遮光部材をさらに備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレーザ加工ヘッド。
  5. 前記ミラーの前記反射面に取り付けられ、前記レーザを透過させる保護部材をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレーザ加工ヘッド。
  6. 前記ミラーは、透過率が0.1%以上2.0%以下である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレーザ加工ヘッド。
  7. 加工用のレーザを出力する発振モジュールと、
    前記出力部から出力された前記レーザを案内するファイバと、
    前記ファイバから出射された前記レーザを前記ミラーで反射させる請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のレーザ加工ヘッドと、
    を備えるレーザ加工装置。
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